説明

ロテプレドノールと抗ヒスタミン薬の新規な組み合わせ物

【課題】上部及び下部気道疾患の治療、及びアレルギーの治療のための医薬を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、ソフトステロイド、特にロテプレドノール(loteprednol)、及び少なくとも一つの抗ヒスタミン薬、例えば、アゼラスチン(azelastine)及び/又はレボカバスチン(levocabastine)のようなものの新規な組み合わせ物であって、例えばアレルギー性鼻炎(鼻結膜炎(rhinoconjyunctivitis))のようなアレルギー及び気道疾患の局所治療において同時に、順次的に又は分離投与のためのものに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、「ソフト」ステロイド、特にロテプレドノール(loteprednol)及び少なくとも一つの抗ヒスタミン薬、例えば、アゼラスチン(azelastine)及び/又はレボカバスチン(levocabastine)のようなものの新規な組み合わせ物であって、例えばアレルギー性鼻炎(鼻結膜炎(rhinoconjyunctivitis))のようなアレルギー及び気道疾患の局所治療において同時に、又は順次的に、又は分離投与のためのものである。
【背景技術】
【0002】
多くのアレルギー性疾患が世界的に非常に増加している。研究は、平均で、世界の全ての子供および青年の7.5%が、鼻結膜炎(目の総体的症状を伴う枯草熱)に罹患していることが示されている(喘息、アレルギー性鼻結膜炎及びアトピー性湿疹の症状の流行における世界的な変動:ISAAC,Lancet,351,1225〜1332,1998)。西欧諸国では、当該流行は約14%で、著しく高い(Annesi−Maesano I.及びOryszczyn MP.:青年の鼻炎,Results of the ISSAC survey,Revue Francaise d’Allergologie et d’Immunologie Clinique,38,283〜289,1998;Norrman E.,Nystrom L,Jonsson E及びStjernberg N:スウェーデンの10代における喘息及び鼻結膜炎の流行及び発生,European Journal of Allergy and Clinical Immunology,53,28〜35,1998)。強力な研究活動にもかかわらず、鼻結膜炎の病因は、まだ完全には解明されていない。この疾患の臨床的な治療における顕著な進展が、過去何年かにたとえ達成されたとしても、当該治療法はなお満足できるものではない。鼻結膜炎の当該急性症状(むずがゆさ、炎症、鼻漏、及び流涙)は、とりわけ抗ヒスタミン薬の助けを借りて、容易にコントロールされうる。しかしながら、当該炎症についての治療法に関連した効果はほとんどなく、当該炎症は当該疾患の根底にあり、いつでも進行性である。しばしば、アレルギー性鼻炎(鼻結膜炎)は、患者及び当該医師の双方により、とるに足らない疾患と考えられ、従って不充分にしか治療されない。結果として、しかしながら、いわゆるステージの変化が起こりうる。すなわち、非常に重大にとらえられるべきである気管支喘息が、割合に害のない鼻炎から発展する。この理由のため、アレルギー性の鼻結膜炎を充分かつ徹底的に治療することが避けられない。唯一それで当該患者は症状なく生活でき、唯一それにより、特定の状況では命に関わるものであるステージの変化を、防ぐことができる。
【発明の概要】
【0003】
しばしば、診療医は、ボーダーラインにあるケースにおいて絶対的な確実性をもって、まだ「ただの」鼻結膜炎であるのかどうか、又は例えば気管支喘息のような気道疾患に既になっているのかを確定することができない。もしも、本発明による前記組み合わせ物が、上部及び下部気管支の疾患の治療にもまた用いることができるならば、好都合である。
【0004】
現時点で、コルチコステロイド(corticosteroids)は最も効果的に当該鼻結膜炎を引き起こす炎症をコントロールすることができる。多くの患者、医師もまた、しかしながら、これらの医薬を全く使用しないか、又は、ただ非常に躊躇しながら、普通は当該疾患の後期段階においてのみ使用する。なぜなら、それらの起こりうる全身的な副作用(例えば、成長の鈍化、骨粗鬆症)のためである。
【0005】
ロテプレドノール(loteprednol)は、いわゆる「ソフト」ステロイドに属する。他のコルチコステロイドは通常肝臓でのみ分解されて、薬効学的に不活性な代謝産物を与えるが、それと違い、当該ソフトステロイドの場合は、当該代謝的な不活性化がそれらの投与された場所(鼻腔内、目、又は肺の中)で、すでに部分的に起こる。この部分的な局所的代謝の結果として、非常にわずかな薬効学的に活性な物質だけが全身系の血液循環の到達するか、または全く到達しない。したがって、当該ステロイドに特徴的な副作用は、実質的に計算に入れる必要がない。ロテプレドノールは、既にアレルギー性結膜炎及びブドウ膜炎(uveitis)の治療に対して認可されている。
【0006】
抗ヒスタミン薬は、時々炎症をおこす症状の軽減のために、アレルギー性鼻結膜炎の急性段階において使用される。これらの医薬の局所的な適用は、特に効果的であるが、なぜなら、高い局所的な濃度の当該活性化合物は、このように分解されることができ、かなりの程度の副作用を計算に入れなければならないことがないからである。現時点で、2つの局所的に投与可能な抗ヒスタミン薬であるアゼラスチン(azelastine)及びレボカバスチン(levocabastine)が上市されている。両方とも非常に有効、かつ非常に耐性がある。
【0007】
驚くべきことに、ソフトステロイド及び少なくとも一つの抗ヒスタミン薬の当該新規な組み合わせ物が、局所投与により、アレルギー及び/又は気道疾患の治療に有効であることが見出された。投与は、この場合、同時に(simultaneously)、順次的に(sequentially)又は分離的に(separately)行なうことができる。本発明は、アレルギー性鼻炎(鼻結膜炎)の治療の改善のため役立つ。当該抗ヒスタミン薬は、当該急性症状(例えば、炎症、むずがゆさ、腫れ)の急速な除去を与える。当該組み合わせ物に含まれる当該コルチコステロイドを使用することで、当該状態の基礎にある炎症が、有効にコントロールされうる。
【0008】
本発明の一つの実施態様に従い、ロテプレドノール(loteprednol)及びその医薬的に許容可能なエステル、特にロテプレドノールエタボネート(loteprednol etabonate)、が特に適したソフトステロイドである。ロテプレドノール及びロテプレドノールエタボネートの調製は、例えば、ドイツ特許第3126732号、対応する米国特許第4,996,335号及び対応する日本特許JP−89 011037に記載されている。
【0009】
さらに本発明による適当なソフトステロイドが、例えば、ドイツ特許第3786174号、対応する欧州特許第334853号、及び対応する米国特許第4,710,495号に記載されている。
【0010】
アゼラスチン(azelastine)及びレボカバスチン(levocabastine)はまた、医薬的に許容できる塩(salts)の形で使用されうる。例えば、塩酸塩が好ましい。
【0011】
当該成分(ステロイド及び抗ヒスタミン薬)の局所的な投与により、治療効果のある有効な濃度が、低い投与量においてさえ達成されうる。両物質(抗ヒスタミン薬+ロテプレドノール)を組み合わせた投与は、当該抗ヒスタミン薬により、例えばむずがゆさ、鼻漏のような煩わしい初期段階の反応のコントロールを可能にし、さらに当該ロテプレドノールにより炎症の進行のコントロールを可能にする。
【0012】
その上、望ましくない効果が発生する危険が、それによって最小に弱められ、さらに当該患者のよりよい追従がそれゆえ期待される。
【0013】
本発明は、新規な組み合わせ物について述べるもので、当該組み合わせ物においてソフトステロイド(好ましくはロテプレドノール)及び抗ヒスタミン薬(好ましくはアゼラスチン及び/又はレボカバスチン)が局所的に(鼻腔内に、又は目の中に)同時に、個別の物質として他方の後に一方を、又は固定した組み合わせ物として与えられる。この組み合わせの結果として、作用の急速な開始が起こるのみならず、高い治療効果も達成され、それは強力な抗炎症作用を伴う。一つの優れた実施態様においては、この組み合わせ物の当該活性な成分は、固定した組み合わせの形で存在するが、両活性化合物が一つかつ同じ容器に入っているため、患者に対する投与が簡単であるからである。
【0014】
本発明の別な実施態様に従って、当該抗ヒスタミン薬を経口で投与することもできる。
【0015】
意図する投薬が一日2回実施され、当該ソフトステロイド(ロテプレドノール)の個別の投与量は10〜500μgであり、好ましくは50〜200μgである。抗ヒスタミン薬の投与量は、50〜500μgであり、好ましくは100〜200μgである。実際の投与量は、当該患者の一般的な条件(年齢、体重等)及び当該疾患のひどさの程度に依存する。
【0016】
記載した本発明を支持するために、以下の薬理学的検討を行った。
【0017】
インビトロで、1:5に希釈した様々なドナーの人血中における前炎症性のサイトカインTNFαの放出の影響についての検討を行った。当該刺激はサルモネラ・アボルタス・エクイ(Salmonella abortus equi)(10μg/mg)由来のリポ多糖体(lipopolysaccharide(LPS))を使用し、インキュベーター中、37℃及び5%二酸化炭素条件で24時間に渡って実施した。当該TNFα放出は、ファーミンジェン(Pharmingen)社からの抗体を基礎としたELISAを使用して測定した。その結果を当該LPSが誘導したTNFα放出の抑制パーセントとして表し、表1に示す。
【0018】
【表1】

【0019】
もし、当該抗ヒスタミン薬のアゼラスチン又は当該ソフトステロイドであるロテプレドノールを単独で投与する場合は、当該LPSが誘導したTNFαの放出は、実質的に変化されずに残る。アゼラスチン(10μmol/l)存在下において、当該TNFα放出は、ロテプレドノールによって濃度に依存した形で、拡大された程度まで抑制された。
【0020】
インビボで、抗原(アスカリス・サム(Ascaris suum)からの抽出物)で活発に感受性の状態にされた若い家畜豚について、試験を行った。3週間後、豚をアレルゲンの攻撃に晒したが、それは当該アスカリス抽出物の鼻腔内点滴注入により行った。この局所的な鼻腔内アレルゲン攻撃は、当該鼻の分泌物(鼻漏)の非常に大きな増加をもたらす。分泌物の量は重量測定で行った。当該結果を表2にまとめた。
【0021】
【表2】

【0022】
もし、当該抗ヒスタミン薬のアゼラスチン又は当該ソフトステロイドのロテプレドノールを、外鼻腔当たり10又は20μgの投与で使用すると、当該アレルギー的に誘発された鼻の分泌過剰についての周辺での抑制のみが起こる。もし、両方の活性化合物を同時に与えれば、当該、鼻漏は(著しく)48%減少する。
【0023】
様々な医薬的な配合、例えば鼻スプレー(nasal sprays)、鼻点滴薬(nasal drops)、目点滴薬(eye drops)が局部的な適用に適している。
【0024】
本発明は、組み合わせ物を示すものであり、当該組み合わせ物においては、ソフトステロイド、例えばロテプレドノール、並びに抗ヒスタミン薬、例えばアゼラスチン及び/又はレボカバスチンとが同時に、又は個々の物質として一つ又一つ、又は固定した組み合わせ物として、投与される。
【0025】
当該活性化合物であるアゼラスチン塩酸塩(azelastine hydrochloride)の水への溶解度の点から、この活性化合物を含む配合は、好ましくは溶液として配合されうる。ロテプレドノールエタボネートは、しかしながら、本質的に水に不溶であり、それゆえ、水性の懸濁液(aqueous suspension)として配合される。両方の活性化合物を組み合わせた配合においては、アゼラスチン塩酸塩は、それゆえ、水に溶解されて存在し、さらにロテプレドノールエタボネートは水に懸濁されて存在する。
【0026】
当該活性成分である抗ヒスタミン薬、例えばアゼラスチン塩酸塩、及びソフトステロイド、例えばロテプレドノールエタボネートに加えて、本発明による医薬製剤はさらなる成分、例えば保存薬(preservatives)、安定剤(stabilizers)、等張化剤(isotonicizing agents)、増粘剤(thickeners)、懸濁安定剤(suspension stabilizers)、pH調節のための添加剤(expients)、緩衝系(buffer systems)、及び湿潤剤(wetting agents)を含むことができる。
【0027】
適した保存薬の例は以下である:塩化ベンザルコニウム (benzalkonium chloride)、クロロブタノール(chlorobutanol)、チオメルサール(thiomersal)、メチルパラベン(methylparaben)、プロピルパラベン(propylparaben)、ソルビン酸(sorbic acid)及びその塩(salts)、エデト酸ナトリウム(sodium edetate)、フェネチルアルコール(phenylethyl alcol)、クロロヘキシジン塩酸塩アセテート(chlorhexidine hydrochloride acetate)及びクロロヘキシジン塩酸塩ジグルコネート(digluconate)、セチルピリジニウムクロライド及びブロマイド、クロロクレゾール(chlorocresol)、フェニル水銀アセテート(phenylmercury acetate)、フェニル水銀ナイトレート(phenylmarcury nitrate)、フェニル水銀ボレート(phenylmercury borate)、フェノキシエタノール(phenoxyethanol)。
【0028】
保存のためには、エデト酸ナトリウム及び塩化ベンザルコニウムの組み合わせが好ましく使用できる。エデト酸ナトリウムは、ここでは0.05〜0.1%の濃度で使用され、塩化ベンザルコニウムは0.005〜0.05%の濃度で使用される。エデト酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、及びフェネチルアルコールの組み合わせも、また好ましく使用される。
【0029】
当該配合の等張性の調製のために適した希釈剤は、例えば以下がある:塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール、グルコース、ソルビトール、グリセロール、プロピレングリコール。一般的には、これらの希釈剤は0.1〜10%の濃度で使用される。
【0030】
当該発明の配合は、4〜8の程度の大きさのpH、好ましくは5〜7.5のpHとし、これを維持するための、pH調節のための適当な緩衝系(buffer system)又は他の希釈剤を含むことも可能である。適した緩衝系は、クエン酸系(citrate)、リン酸系、トロメタモルグリシン(tromethamol glycine)、ホウ酸系(borate)、酢酸系(acetate)である。これらの緩衝系は、例えば、クエン酸、第一リン酸ナトリウム(monosodium phosphate)、第二リン酸ナトリウム(disodium phosphate)、グリシン、ホウ酸、テトラホウ酸ナトリウム(sodium tetraborate)、酢酸、酢酸ナトリウムのような物質から調製できる。
【0031】
さらなる希釈剤もまたpH調節のために使用でき、例えば、塩酸又は水酸化ナトリウムである。
【0032】
水に不溶な活性化合物であるロテプレドノールエタボネートを含む安定な水系懸濁液を調製するためには、適当な懸濁安定剤及び適当な湿潤剤がさらに必要であるが、これは、適当なやり方で当該懸濁した活性化合物を分散し、かつ安定化するためである。
【0033】
適した懸濁安定剤は、水溶性又一部水溶性の高分子である:これらは、例えば、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(sodium carboxymethylcellulose)(Ma−CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリビニルアルコール(PVAL[sic])、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ゲランゴム(gellan gum)( Gelrite(商標))、水和アルミナ(hydrated alumina)(Unemul(商標))、デキストリン、シクロデキストリン、及び微結晶セルロース(microcrystalline cellulose)とカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物(Avicel RC 501(商標)、Avicel RC 581(商標)、Avicel RC 591(商標)、Avicel CL 611(商標))。
【0034】
これらの物質は、同時に増粘剤として働くが、それは、当該粘度を上昇させ、さらにそれにより当該活性化合物と適用した場所の組織との接触を長くする。
【0035】
当該配合に適した湿潤剤は以下である:塩化ベンザルコニウム、セチルピリジニウムクロライド、チロキサポール(tyloxapol)、様々なポリソルベート(polysorbates)(Tween(商標))、そしてその上にポリエトキシ化された物質(polyethoxylated substances)とポロキサマー(poloxamers)。
【実施例】
【0036】
以下の実施例は、当該発明を説明するが、これに限定されるものではない。
【0037】
実施例1:アゼラスチン塩酸塩(0.1%)を含む、鼻スプレー
【0038】
【表3】

【0039】
当該溶液の調製:約45kgの純水を適当な撹拌容器に入れた。当該活性化合物、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エデト酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、及びソルビトール溶液をこれに続けて加え、撹拌して溶解した。得られた溶液を、純水で49.5リットルの体積にした。1N水酸化ナトリウム溶液を使用して、当該溶液のpHをpH6.0に調節した。純水を使用して最終的な体積を50.0リットルにして、撹拌した。当該溶液を適当なフィルターを通して濾過し、瓶に分け、さらに適当な鼻スプレーポンプを付けて提供した。
【0040】
実施例2:ロテプレドノールエタボネート(1%)を含む、鼻スプレー懸濁液
【0041】
【表4】

【0042】
調製:ホモジナイズする装置を取り付けた適当な撹拌容器に、45kgの純水を入れ、その中で高速でアビセルRC591(Avicel RC 591)をホモジナイズした。次に当該材料であるポリソルベート80、ソルビトール溶液、エデト酸ナトリウム、及び塩化ベンザルコニウムを撹拌により続けて溶解した。それから当該活性物質であるロテプレドノールエタボネートを高速で、均一な懸濁液が形成されるまでホモジナイズした。さらに、純水で最終体積を50リットルにし、さらにホモジナイズした。発生した気泡を取り除くために、当該懸濁液を減圧にした。当該得られた懸濁液は、瓶に分け、さらに適当な鼻スプレーポンプを付けて提供した。
【0043】
実施例3:ロテプレドノールエタボネート(1%、懸濁)及びアゼラスチン塩酸塩(0.1%、溶解)を含む、鼻スプレー
【0044】
【表5】

【0045】
調製:ホモジナイズする装置を取り付けた適当な撹拌容器に、45kgの純水を入れ、その中で高速でアビセルRC591(Avicel RC 591)をホモジナイズした。次に、当該活性化合物であるアゼラスチン塩酸塩、当該添加剤であるポリソルベート80、ソルビトール溶液、エデト酸ナトリウム、及び塩化ベンザルコニウムを撹拌により続けて溶解した。
【0046】
次に当該活性化合物であるロテプレドノールエタボネートを高速で、均一な懸濁液が形成されるまで、ホモジナイズした。それから純水で最終的な体積を50リットルにし、さらにホモジナイズした。続いて、発生した気泡を取り除くため、当該懸濁液を減圧にした。
【0047】
得られた懸濁液は、瓶に分け、さらに適当な鼻スプレーポンプを付けて提供した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソフトステロイドと、少なくとも一つの抗ヒスタミン薬とを、固定されたか又は自由な組み合わせで含む、混合物。
【請求項2】
前記抗ヒスタミン薬が、局所的に投与可能な抗ヒスタミン薬であることを特徴とする、請求項2に記載の混合物。
【請求項3】
前記抗ヒスタミン薬が、アゼラスチン及び/又はレボカバスチンであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の混合物。
【請求項4】
前記ソフトステロイドが、ロテプレドノール又は医薬的に許容可能なそれらのエステルであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項5】
前記ソフトステロイドが、ロテプレドノールエタボネートであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項6】
上部及び/又は下部気道の疾患の治療並びに/あるいはアレルギーの治療のための医薬であって、当該医薬が、活性化合物としてソフトステロイドと、及び少なくとも一つの局所的に投与可能な抗ヒスタミン薬とを、固定されたか又は自由な組み合わせで含み、もし適切ならば一般的な希釈剤又は賦形剤を一緒に含む医薬。
【請求項7】
鼻腔内又は目の中に、同時に、又は順次的に、又は独立にお互いを投与しうることを特徴とする、請求項6に記載の医薬。
【請求項8】
請求項6又は7の場合において、吸入可能な、液体又は固体製剤であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の医薬。
【請求項9】
前記抗ヒスタミン薬が経口的に投与可能であることを特徴とする、請求項6に記載の医薬。
【請求項10】
気道疾患及び/又はアレルギーの治療並びに予防のための医薬の製造方法であって、当該医薬が、活性化合物としてソフトステロイド及び少なくとも一つの抗ヒスタミン薬を含み、前記ソフトステロイド及び前記抗ヒスタミン薬が個別に、又は一緒に、場合によっては一緒に、一般的な希釈剤又は賦形剤と、混合され、そのようにして得られた当該混合物が適当な投与の形態に変換されることを特徴とするものである、医薬の製造方法。
【請求項11】
気道疾患及び/又はアレルギーの治療並びに/あるいは予防のための医薬を生産するための、ソフトステロイド及び抗ヒスタミン薬の前記固定されたか又は自由な組み合わせ物の使用。
【請求項12】
アレルギー性鼻炎及び鼻結膜炎の治療のための医薬を生産するための、ソフトステロイド及び抗ヒスタミン薬の前記固定されたか又は自由な組み合わせ物の使用。
【請求項13】
鼻漏の治療のための医薬を生産するための、ソフトステロイド及び抗ヒスタミン薬の前記固定されたか又は自由な組み合わせ物の使用。

【公開番号】特開2012−1558(P2012−1558A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198367(P2011−198367)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【分割の表示】特願2001−526167(P2001−526167)の分割
【原出願日】平成12年9月26日(2000.9.26)
【出願人】(502071986)メダ ファーマ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト (3)
【Fターム(参考)】