ロドコッカス・エクイに対する動物保護用組成物のための投与経路
本発明は、動物に細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発する動物投与用組成物を製造するためのロドコッカス・エクイ抗原の使用に関するものであり、当該組成物は直腸内投与に適した剤型である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染から動物(用語「動物」にはヒトを含む)を保護する組成物用の新規な投与経路に関する。ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)(従前、Corynebacteium属として知られていた)は、子馬の肺炎を引き起こすおそれがあり、免疫不全状態の被験者、特にエイズ患者における日和見感染にも関連する。
【背景技術】
【0002】
細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に起因する疾患から被験動物を保護するための組成物は、過去数年間に利用可能となった。当該組成物に対しては、例えば気管内投与、非経口投与および経口投与等の種々の投与経路が記載されている。気管内投与は良好な結果をもたらすかもしれないが、気管内に直接ワクチンを投与することが比較的に厄介であるという不利益がある。非経口投与は、特に人または馬をロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染から保護する予定のときには、しばしば重篤な膿瘍を起こし、従って好ましくない。従って経口投与が数十年来好ましい投与経路であったが(例えば、J.M. Chirino−Trejo et al;Canadian Journal of Veterinary Research,1987,51(4),pp.444−447)、保護の成功レベルは様々である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、免疫応答をすばやく発現させ病原性細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に対する適切な保護を引き起こし、動物に細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発する組成物用の簡便な投与経路を見出すことである。直腸内投与により本目的が達成されることが見出された。驚くべきことに、当該組成物の直腸内投与は、経口投与と比較して非常にすばやい免疫応答の発現を引き起こし、そしてまた適切な保護へと導く。より重要なことに直腸内ワクチン接種は、誘導免疫応答において全くまたは少なくとも顕著な変動へ導かないことが証明された。既存技術の投与法と比較すると、特に広く使用されている経口投与法と比較すると、これは非常に重要な改良である。経口または直腸内投与後の免疫応答の差異の理由は明らかではない。既存技術の知識に基づけば、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する経口および直腸内ワクチン接種を評価するとき、だれでも同等の免疫応答を期待するだろう。いずれにせよ、宿主動物における病原性微生物との干渉へと導く適切な免疫応答のすばやい誘導によって、感染またはそれにより生じた疾病の臨床徴候は、少なくとも減少するであろうし、あるいは完全に防止することができる。また疾病のそれ以上の環境内への拡散も停止または減少されるかもしれない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、動物に細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発する動物投与用組成物を製造するために使用することができる。必要とされるロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)抗原は、細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に直接由来する任意の抗原性物質、または人工的に作成された抗原性物質(例えば、組換え抗原または物理化学的製造方法によって作成された抗原等)であってよい。当該抗原は、例えば、細菌細胞の外表面由来(莢膜抗原)または細胞内部由来(菌体抗原すなわちO抗原)のタンパク質または多糖類等の細菌サブユニットであってよい。当該抗原は、分泌産物、死菌(全体)または生菌、好ましくは弱毒化細菌であってもよい。弱毒化細菌は、そのカウンターパートの病原性(しばしば野生型)細菌に通常付随する疾病の完全な症状を誘導することができない。弱毒化細菌は宿主において低下した生存能力を示し、一又は複数の病原性遺伝において一又は複数の変異を有しているのかもしれない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、ワクチン接種された動物についての血清力価と肺障害スコアの間の相関関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明を適用するためには、本組成物は直腸内投与に適した剤型であったほうがよい。当該剤型は、液剤(例えば、水または他の薬学的に許容可能な液体または混合液体剤)、ペースト剤(例えば、イベルメクチン等の駆虫性分子の投与用として既知)、ゲル剤、坐剤、スプレー剤(例えば套管経由での投与)、急速崩壊錠剤(例えば、US5,384,124により特定された既知のFarmalyoc)または任意の他の適した剤型であってよい。
【0007】
一般的に、本発明に使用するための組成物は、基本的に抗原(または抗原を含有する構成物)を薬学的に許容可能な担体に混合することを含む、技術的に既知の方法を使用して製造することができる。用途または要求されるワクチン特性に依存して他の物質、例えば、アジュバント、安定剤、粘度調整剤又は他の成分等(例えば、他の微生物、特にSalmonella spp、Escherichia spp、Lawsonia spp又は消化管に感染する他の病原菌等由来の抗原等)が添加されてもよい。
【0008】
本発明の適用のためには、抗原は生菌のロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)を含むのが好ましい。一実施態様において本組成物は、少なくとも用量当たり1x107ないし1x1010CFU(コロニー形成単位)、好ましくは1x109ないし1x1010CFUの弱毒化細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)を含む。好ましくは、本組成物は単独のプライム投与後に適切な免疫応答を誘発する。
【0009】
本発明は離乳していない子馬の治療に適している。当該子馬はロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に非常に感染し易い動物群である。感染した動物の多くは死亡し、一方生存した動物は永久に肺気量を失ってしまう。
【0010】
また本発明は、動物に細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発する動物投与用のロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)抗原を含む組成物にも関連し、当該組成物は直腸内投与に適した剤型である。また本発明は、細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に起因する疾患から動物を保護するための方法にも関連し、当該方法にはロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)抗原を含有する組成物の直腸内投与が含まれる。本発明における「保護(Protection)」とは、疾病または疾患の防止、寛解または治療を手助けすることを意味し、当該疾病または疾患とは本発明に関連しては病原性細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に付随する疾病または疾患である。
【0011】
本発明を以下の実施例に基づいて説明する。
【0012】
実施例1では、被験動物へ投与されると細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発するいくつかの組成物について記述する。
【0013】
実施例2では、高い抗体力価が細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に対する保護に対応することを示す。
【0014】
実施例3では、直腸内投与が経口投与よりも顕著に良好な結果をもたらすことを示す。
【0015】
実施例4では、直腸内ワクチン接種に関する追加の結果を示す。
【0016】
[実施例]
【実施例1】
【0017】
細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発する組成物は一般に当該技術分野で知られている。Intervet International BVに帰属する欧州特許出願第09150379.7号(2009年1月12日出願)において、異なる三の変異細菌株が記載されている(特に「本発明による菌株」の項目下の「B1使用菌株」を参照):菌株RE1ΔipdAB、菌株RE1ΔipdAB−AD+および菌株RE1ΔipdABipdAB2。当該菌株の各々に関し、当該菌株を薬学的に許容可能な担体と混合することよって細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発する組成物を作成する。当該担体は、例えば、Nobivac(登録商標)希釈剤(Intervet(Boxmeer、オランダ)から入手可能)、アルギン酸ゲルまたはPronutrin懸濁液(Pronutrinは顆粒形状でBoehringer Ingelheim(ドイツ)から入手可能)であってよい。
【0018】
このようにして、Nobivac希釈剤(「A」型)、アルギン酸ゲル(「B」型)またはPronutrin懸濁液(「C」型)中に菌株RE1ΔipdABおよびRE1ΔipdABipdAB2を含む組成物を作成した。
【0019】
A型の組成物は、生菌を希釈剤と混合して作成した。
【0020】
B型の組成物は、アルギン酸ゲル混合液75mlとなるようA型の組成物9mlをアルギン酸ゲル66ml(0.04Mリン酸緩衝食塩水の5%w/wアルギン酸ナトリウム溶液)と混合し作成した。
【0021】
C型の組成物は、最初にPronutrin14グラムを水42.5mlと混合して作成した(混合液A)。これに続いて、生理食塩水(0.9%NaCl)1.5mlとA型組成物6mlを含む混合液Bを作成した。投与直前に混合液AとBを混合し、次にHorsefood「電解液混合物」(Van Gorp Diervoeders(Waalwijk、オランダ)から入手可能)4グラムを添加した。このようにしてC型の組成物を得た。
【実施例2】
【0022】
試験設計
試験には子馬46頭を使用した。子馬11頭(群1)に経口で2回(2週間隔)、用量当たり菌株RE1ΔipdABの5x107〜5x109の菌数を含有する組成物A1mlをワクチン接種した(子馬4頭の用量は5x107のCFU、他の子馬3頭の用量は5x108、および残りの子馬4頭の用量は5x109のCFUであった)。子馬8頭に経口で2回(2週間隔)、用量当たり菌株RE1ΔipdABipdAB2の1x107の菌数を含有する組成物A1mlをワクチン接種した(群2)。子馬8頭に経口で1回、同様の用量を含有する組成物A1mlをワクチン接種した(群3)。子馬3頭に経胃で1回(2週間隔)、用量当たり菌株RE1ΔipdABの1x1010の菌数を含有する組成物A100mlをワクチン接種した(群4)。
【0023】
子馬16頭は対照群としてワクチン未接種とした。再投与ワクチン接種後2週目または単回投与ワクチン接種後3週目に、ml当たり4x104CFUの細菌を含有するPBS100mlを投与することによってRhodococcus eqiの強毒性菌株により子馬46頭全頭を気管内に抗原投与した。抗原投与後3週間にわたり子馬を臨床的に評価した。
【0024】
子馬は、最初のワクチン接種日、抗原投与日および死体解剖日に体重を測定した。抗体力価を測定するために、各ワクチン接種日、抗原投与日および死体解剖日に血清を採取した。抗原投与後3週目(または臨床徴候が重篤な場合はより早い時期)に子馬の体重を測定し安楽死させ、肺および呼吸器のリンパ節に特別の注意を払って全ての検死解剖を実施した。肺と体重の比を算出するために肺の重量を測定した。細菌検査および菌数測定のために、全ての肺葉由来の組織試料を採取した。死体解剖の間に見出された全ての異常から、微生物学および組織学用の追加の試料を採取した。
【0025】
結果および考察
肺障害スコアは、欧州特許出願第09150379.7号の表7に関連する記載を基礎として用いた。抗原投与日の血清は、ELISA試験により細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する抗体を検査した。対照群は全て抗体力価が低いか陰性であった。
【0026】
特筆すべき効果は次の通りであった。群1において、子馬11頭中の5頭が、病原性ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)による抗原投与に対し保護された(その肺障害スコアは50以下であった)。子馬6頭は保護されず、軽度ないし重篤な肺炎にかかった(肺障害スコア約100から350)。本群では用量と応答の間に相関関係はなかった。群2と3を併せた群では、群2の子馬2頭および群3の子馬2頭の子馬4頭が保護された。当該二群の子馬12頭は肺炎に罹患した。群4の子馬3頭の全ては、保護されることが分かった。
【0027】
図1に、ワクチン接種された動物についての血清力価と肺障害スコアの間の相関関係を示す。力価5以上(2進対数目盛上、すなわち2倍の段階希釈作)の血清抗体と経胃腸ワクチン接種後の病原性細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)による抗原投与に対する保護の間には100%の相関関係があることが分かる。当該相関関係は、抗体が保護効果を与えることを必ずしも意味するものではない。おそらく保護効果は細胞免疫によって与えられるのかもしれず、同時に抗体力価は(抗原の経胃腸投与後に)誘導された細胞免疫レベルに一致するのかもしれない。
【0028】
用量応答性を欠くことはもちろん保護された子馬が少ないことは、試験設計および得られた結果にもとづいては説明され得ない。おそらく用量、用量の容量、ワクチン接種方法もしくは構成、胃のpH、他の未知の要因(例えば子馬の出血等)またはこれらの組み合せと関連するのであろう。しかし明確に確立されたことは、経胃腸ワクチン接種について5以上の力価の血清は、病原性ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)による抗原投与に対する適切な保護と互いに関係があるということである。
【実施例3】
【0029】
本実施例においては、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)抗原を含有するいくつかの異なる組成物に関して、経口ワクチン接種と直腸内ワクチン接種との間の比較について記載する。このために、実施例1で述べた各々がロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)菌株RE1ΔipdABipdAB2を含有する、組成物A、BおよびCを使用した。
【0030】
組成物Aは直腸内ワクチン接種に使用した。各用量は、組成物3ml(1010CFUの細菌用量に相当)を含有した。組成物Bは経口ワクチン接種に使用した。各用量は、ゲル混合液25ml(1010CFUの細菌用量に相当)を含んでいた。組成物Cも経口ワクチン接種に使用した。本組成物Cの各用量は、Pronutrin懸濁液25ml(1010CFUの細菌用量に相当)を含んでいた。
【0031】
子馬2頭からなる第一の群は、組成物Aによるプライムワクチン接種単独によって経直腸でワクチン接種した(群1)。子馬3頭からなる第二の群は、組成物Aによるプライムおよびブーストワクチン接種(2週間隔)によって経直腸でワクチン接種した(群2)。子馬3頭からなる次の群は、組成物Bによるプライムおよびブーストワクチン接種によって経口的にワクチン接種した(群3)。最後に、子馬2頭からなる群は、組成物Cによるプライムおよびブーストワクチン接種(2週間隔)によって経口的にワクチン接種した。細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する力価は実施例2に即して測定した。結果(平均)を下記の表に示す。
【表1】
【0032】
驚くべきことには、プライムワクチン接種単独かまたは追加のブーストワクチン接種も受けたかにかかわらず、経直腸でワクチン接種された全ての子馬は、非常に急速に(第一のワクチン接種後14日未満で)5.0以上の力価を発現させた。アルギン酸ゲルを接種した子馬も保護力価を発現させたが、これには約3週間を要した。最後の群は保護力価を発現させなかった。これに対する明確な解釈はないが、そのことはなぜ既存技術におけるロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する経口ワクチン接種がきまったように満足な結果を出さなかったかを説明しているかもしれない。4群間の唯一の本質的相違が投与経路であることを考えれば、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)抗原(すなわち細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘導する抗原)を含有する任意の組成物にとっては、経直腸でのワクチン接種がワクチン接種を受けた被験者において非常に適切な免疫応答を与えるであろうと結論されるかもしれない。
【実施例4】
【0033】
本実施例においては、結果が一貫しているかどうかを確認し、10倍低い用量でも適切な結果を与えるのかどうかを確認し、ならびにワクチン接種後の最初の14日の間にどのように抗体力価が発現するのかをより詳細に確認するために、実施例3の試験を繰り返して行った。
【0034】
実施例3に記載した通りの同じワクチンおよび試験設計を使用した。再度、経直腸でのワクチン接種については組成物Aを使用した。子馬3頭からなる第一の群は、組成物Aによる単独の単回のプライムワクチン接種によって、0日目に1010CFUの用量で経直腸でワクチン接種した(群1)。子馬3頭からなる第二の群は、組成物Aによる0および1日目の2倍のプライムワクチン接種、各々1010CFUの用量でのワクチン接種、によって経直腸でワクチン接種した(群2)。子馬3頭からなる次の群は、組成物Aによる単独の単回のプライムワクチン接種によって、0日目に109CFUの用量で経直腸でワクチン接種した(群3)細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する力価は実施例2に即して測定した。結果(平均)を下記の表に示す。
【表2】
【0035】
全てのグループにおいて、14日以内または10日以内でさえも保護力価が獲得されることが確認できる。経口ワクチン接種と比較すると、これは極めて急速かつ明確である(すなわち、免疫応答に顕著な変動がなく、全ての子馬はワクチン接種後14日目に保護力価を有した)。2倍量のプライムワクチン接種を受けた群2においては、7日以内でさえも保護力価が獲得された。
【技術分野】
【0001】
本発明は、細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染から動物(用語「動物」にはヒトを含む)を保護する組成物用の新規な投与経路に関する。ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)(従前、Corynebacteium属として知られていた)は、子馬の肺炎を引き起こすおそれがあり、免疫不全状態の被験者、特にエイズ患者における日和見感染にも関連する。
【背景技術】
【0002】
細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に起因する疾患から被験動物を保護するための組成物は、過去数年間に利用可能となった。当該組成物に対しては、例えば気管内投与、非経口投与および経口投与等の種々の投与経路が記載されている。気管内投与は良好な結果をもたらすかもしれないが、気管内に直接ワクチンを投与することが比較的に厄介であるという不利益がある。非経口投与は、特に人または馬をロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染から保護する予定のときには、しばしば重篤な膿瘍を起こし、従って好ましくない。従って経口投与が数十年来好ましい投与経路であったが(例えば、J.M. Chirino−Trejo et al;Canadian Journal of Veterinary Research,1987,51(4),pp.444−447)、保護の成功レベルは様々である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、免疫応答をすばやく発現させ病原性細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に対する適切な保護を引き起こし、動物に細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発する組成物用の簡便な投与経路を見出すことである。直腸内投与により本目的が達成されることが見出された。驚くべきことに、当該組成物の直腸内投与は、経口投与と比較して非常にすばやい免疫応答の発現を引き起こし、そしてまた適切な保護へと導く。より重要なことに直腸内ワクチン接種は、誘導免疫応答において全くまたは少なくとも顕著な変動へ導かないことが証明された。既存技術の投与法と比較すると、特に広く使用されている経口投与法と比較すると、これは非常に重要な改良である。経口または直腸内投与後の免疫応答の差異の理由は明らかではない。既存技術の知識に基づけば、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する経口および直腸内ワクチン接種を評価するとき、だれでも同等の免疫応答を期待するだろう。いずれにせよ、宿主動物における病原性微生物との干渉へと導く適切な免疫応答のすばやい誘導によって、感染またはそれにより生じた疾病の臨床徴候は、少なくとも減少するであろうし、あるいは完全に防止することができる。また疾病のそれ以上の環境内への拡散も停止または減少されるかもしれない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、動物に細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発する動物投与用組成物を製造するために使用することができる。必要とされるロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)抗原は、細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に直接由来する任意の抗原性物質、または人工的に作成された抗原性物質(例えば、組換え抗原または物理化学的製造方法によって作成された抗原等)であってよい。当該抗原は、例えば、細菌細胞の外表面由来(莢膜抗原)または細胞内部由来(菌体抗原すなわちO抗原)のタンパク質または多糖類等の細菌サブユニットであってよい。当該抗原は、分泌産物、死菌(全体)または生菌、好ましくは弱毒化細菌であってもよい。弱毒化細菌は、そのカウンターパートの病原性(しばしば野生型)細菌に通常付随する疾病の完全な症状を誘導することができない。弱毒化細菌は宿主において低下した生存能力を示し、一又は複数の病原性遺伝において一又は複数の変異を有しているのかもしれない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、ワクチン接種された動物についての血清力価と肺障害スコアの間の相関関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明を適用するためには、本組成物は直腸内投与に適した剤型であったほうがよい。当該剤型は、液剤(例えば、水または他の薬学的に許容可能な液体または混合液体剤)、ペースト剤(例えば、イベルメクチン等の駆虫性分子の投与用として既知)、ゲル剤、坐剤、スプレー剤(例えば套管経由での投与)、急速崩壊錠剤(例えば、US5,384,124により特定された既知のFarmalyoc)または任意の他の適した剤型であってよい。
【0007】
一般的に、本発明に使用するための組成物は、基本的に抗原(または抗原を含有する構成物)を薬学的に許容可能な担体に混合することを含む、技術的に既知の方法を使用して製造することができる。用途または要求されるワクチン特性に依存して他の物質、例えば、アジュバント、安定剤、粘度調整剤又は他の成分等(例えば、他の微生物、特にSalmonella spp、Escherichia spp、Lawsonia spp又は消化管に感染する他の病原菌等由来の抗原等)が添加されてもよい。
【0008】
本発明の適用のためには、抗原は生菌のロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)を含むのが好ましい。一実施態様において本組成物は、少なくとも用量当たり1x107ないし1x1010CFU(コロニー形成単位)、好ましくは1x109ないし1x1010CFUの弱毒化細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)を含む。好ましくは、本組成物は単独のプライム投与後に適切な免疫応答を誘発する。
【0009】
本発明は離乳していない子馬の治療に適している。当該子馬はロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に非常に感染し易い動物群である。感染した動物の多くは死亡し、一方生存した動物は永久に肺気量を失ってしまう。
【0010】
また本発明は、動物に細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発する動物投与用のロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)抗原を含む組成物にも関連し、当該組成物は直腸内投与に適した剤型である。また本発明は、細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に起因する疾患から動物を保護するための方法にも関連し、当該方法にはロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)抗原を含有する組成物の直腸内投与が含まれる。本発明における「保護(Protection)」とは、疾病または疾患の防止、寛解または治療を手助けすることを意味し、当該疾病または疾患とは本発明に関連しては病原性細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に付随する疾病または疾患である。
【0011】
本発明を以下の実施例に基づいて説明する。
【0012】
実施例1では、被験動物へ投与されると細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発するいくつかの組成物について記述する。
【0013】
実施例2では、高い抗体力価が細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に対する保護に対応することを示す。
【0014】
実施例3では、直腸内投与が経口投与よりも顕著に良好な結果をもたらすことを示す。
【0015】
実施例4では、直腸内ワクチン接種に関する追加の結果を示す。
【0016】
[実施例]
【実施例1】
【0017】
細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発する組成物は一般に当該技術分野で知られている。Intervet International BVに帰属する欧州特許出願第09150379.7号(2009年1月12日出願)において、異なる三の変異細菌株が記載されている(特に「本発明による菌株」の項目下の「B1使用菌株」を参照):菌株RE1ΔipdAB、菌株RE1ΔipdAB−AD+および菌株RE1ΔipdABipdAB2。当該菌株の各々に関し、当該菌株を薬学的に許容可能な担体と混合することよって細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘発する組成物を作成する。当該担体は、例えば、Nobivac(登録商標)希釈剤(Intervet(Boxmeer、オランダ)から入手可能)、アルギン酸ゲルまたはPronutrin懸濁液(Pronutrinは顆粒形状でBoehringer Ingelheim(ドイツ)から入手可能)であってよい。
【0018】
このようにして、Nobivac希釈剤(「A」型)、アルギン酸ゲル(「B」型)またはPronutrin懸濁液(「C」型)中に菌株RE1ΔipdABおよびRE1ΔipdABipdAB2を含む組成物を作成した。
【0019】
A型の組成物は、生菌を希釈剤と混合して作成した。
【0020】
B型の組成物は、アルギン酸ゲル混合液75mlとなるようA型の組成物9mlをアルギン酸ゲル66ml(0.04Mリン酸緩衝食塩水の5%w/wアルギン酸ナトリウム溶液)と混合し作成した。
【0021】
C型の組成物は、最初にPronutrin14グラムを水42.5mlと混合して作成した(混合液A)。これに続いて、生理食塩水(0.9%NaCl)1.5mlとA型組成物6mlを含む混合液Bを作成した。投与直前に混合液AとBを混合し、次にHorsefood「電解液混合物」(Van Gorp Diervoeders(Waalwijk、オランダ)から入手可能)4グラムを添加した。このようにしてC型の組成物を得た。
【実施例2】
【0022】
試験設計
試験には子馬46頭を使用した。子馬11頭(群1)に経口で2回(2週間隔)、用量当たり菌株RE1ΔipdABの5x107〜5x109の菌数を含有する組成物A1mlをワクチン接種した(子馬4頭の用量は5x107のCFU、他の子馬3頭の用量は5x108、および残りの子馬4頭の用量は5x109のCFUであった)。子馬8頭に経口で2回(2週間隔)、用量当たり菌株RE1ΔipdABipdAB2の1x107の菌数を含有する組成物A1mlをワクチン接種した(群2)。子馬8頭に経口で1回、同様の用量を含有する組成物A1mlをワクチン接種した(群3)。子馬3頭に経胃で1回(2週間隔)、用量当たり菌株RE1ΔipdABの1x1010の菌数を含有する組成物A100mlをワクチン接種した(群4)。
【0023】
子馬16頭は対照群としてワクチン未接種とした。再投与ワクチン接種後2週目または単回投与ワクチン接種後3週目に、ml当たり4x104CFUの細菌を含有するPBS100mlを投与することによってRhodococcus eqiの強毒性菌株により子馬46頭全頭を気管内に抗原投与した。抗原投与後3週間にわたり子馬を臨床的に評価した。
【0024】
子馬は、最初のワクチン接種日、抗原投与日および死体解剖日に体重を測定した。抗体力価を測定するために、各ワクチン接種日、抗原投与日および死体解剖日に血清を採取した。抗原投与後3週目(または臨床徴候が重篤な場合はより早い時期)に子馬の体重を測定し安楽死させ、肺および呼吸器のリンパ節に特別の注意を払って全ての検死解剖を実施した。肺と体重の比を算出するために肺の重量を測定した。細菌検査および菌数測定のために、全ての肺葉由来の組織試料を採取した。死体解剖の間に見出された全ての異常から、微生物学および組織学用の追加の試料を採取した。
【0025】
結果および考察
肺障害スコアは、欧州特許出願第09150379.7号の表7に関連する記載を基礎として用いた。抗原投与日の血清は、ELISA試験により細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する抗体を検査した。対照群は全て抗体力価が低いか陰性であった。
【0026】
特筆すべき効果は次の通りであった。群1において、子馬11頭中の5頭が、病原性ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)による抗原投与に対し保護された(その肺障害スコアは50以下であった)。子馬6頭は保護されず、軽度ないし重篤な肺炎にかかった(肺障害スコア約100から350)。本群では用量と応答の間に相関関係はなかった。群2と3を併せた群では、群2の子馬2頭および群3の子馬2頭の子馬4頭が保護された。当該二群の子馬12頭は肺炎に罹患した。群4の子馬3頭の全ては、保護されることが分かった。
【0027】
図1に、ワクチン接種された動物についての血清力価と肺障害スコアの間の相関関係を示す。力価5以上(2進対数目盛上、すなわち2倍の段階希釈作)の血清抗体と経胃腸ワクチン接種後の病原性細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)による抗原投与に対する保護の間には100%の相関関係があることが分かる。当該相関関係は、抗体が保護効果を与えることを必ずしも意味するものではない。おそらく保護効果は細胞免疫によって与えられるのかもしれず、同時に抗体力価は(抗原の経胃腸投与後に)誘導された細胞免疫レベルに一致するのかもしれない。
【0028】
用量応答性を欠くことはもちろん保護された子馬が少ないことは、試験設計および得られた結果にもとづいては説明され得ない。おそらく用量、用量の容量、ワクチン接種方法もしくは構成、胃のpH、他の未知の要因(例えば子馬の出血等)またはこれらの組み合せと関連するのであろう。しかし明確に確立されたことは、経胃腸ワクチン接種について5以上の力価の血清は、病原性ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)による抗原投与に対する適切な保護と互いに関係があるということである。
【実施例3】
【0029】
本実施例においては、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)抗原を含有するいくつかの異なる組成物に関して、経口ワクチン接種と直腸内ワクチン接種との間の比較について記載する。このために、実施例1で述べた各々がロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)菌株RE1ΔipdABipdAB2を含有する、組成物A、BおよびCを使用した。
【0030】
組成物Aは直腸内ワクチン接種に使用した。各用量は、組成物3ml(1010CFUの細菌用量に相当)を含有した。組成物Bは経口ワクチン接種に使用した。各用量は、ゲル混合液25ml(1010CFUの細菌用量に相当)を含んでいた。組成物Cも経口ワクチン接種に使用した。本組成物Cの各用量は、Pronutrin懸濁液25ml(1010CFUの細菌用量に相当)を含んでいた。
【0031】
子馬2頭からなる第一の群は、組成物Aによるプライムワクチン接種単独によって経直腸でワクチン接種した(群1)。子馬3頭からなる第二の群は、組成物Aによるプライムおよびブーストワクチン接種(2週間隔)によって経直腸でワクチン接種した(群2)。子馬3頭からなる次の群は、組成物Bによるプライムおよびブーストワクチン接種によって経口的にワクチン接種した(群3)。最後に、子馬2頭からなる群は、組成物Cによるプライムおよびブーストワクチン接種(2週間隔)によって経口的にワクチン接種した。細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する力価は実施例2に即して測定した。結果(平均)を下記の表に示す。
【表1】
【0032】
驚くべきことには、プライムワクチン接種単独かまたは追加のブーストワクチン接種も受けたかにかかわらず、経直腸でワクチン接種された全ての子馬は、非常に急速に(第一のワクチン接種後14日未満で)5.0以上の力価を発現させた。アルギン酸ゲルを接種した子馬も保護力価を発現させたが、これには約3週間を要した。最後の群は保護力価を発現させなかった。これに対する明確な解釈はないが、そのことはなぜ既存技術におけるロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する経口ワクチン接種がきまったように満足な結果を出さなかったかを説明しているかもしれない。4群間の唯一の本質的相違が投与経路であることを考えれば、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)抗原(すなわち細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する免疫応答を誘導する抗原)を含有する任意の組成物にとっては、経直腸でのワクチン接種がワクチン接種を受けた被験者において非常に適切な免疫応答を与えるであろうと結論されるかもしれない。
【実施例4】
【0033】
本実施例においては、結果が一貫しているかどうかを確認し、10倍低い用量でも適切な結果を与えるのかどうかを確認し、ならびにワクチン接種後の最初の14日の間にどのように抗体力価が発現するのかをより詳細に確認するために、実施例3の試験を繰り返して行った。
【0034】
実施例3に記載した通りの同じワクチンおよび試験設計を使用した。再度、経直腸でのワクチン接種については組成物Aを使用した。子馬3頭からなる第一の群は、組成物Aによる単独の単回のプライムワクチン接種によって、0日目に1010CFUの用量で経直腸でワクチン接種した(群1)。子馬3頭からなる第二の群は、組成物Aによる0および1日目の2倍のプライムワクチン接種、各々1010CFUの用量でのワクチン接種、によって経直腸でワクチン接種した(群2)。子馬3頭からなる次の群は、組成物Aによる単独の単回のプライムワクチン接種によって、0日目に109CFUの用量で経直腸でワクチン接種した(群3)細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)に対する力価は実施例2に即して測定した。結果(平均)を下記の表に示す。
【表2】
【0035】
全てのグループにおいて、14日以内または10日以内でさえも保護力価が獲得されることが確認できる。経口ワクチン接種と比較すると、これは極めて急速かつ明確である(すなわち、免疫応答に顕著な変動がなく、全ての子馬はワクチン接種後14日目に保護力価を有した)。2倍量のプライムワクチン接種を受けた群2においては、7日以内でさえも保護力価が獲得された。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に起因する疾患から動物を保護するために、動物に細菌ロドコッカス・エクイに対する免疫応答を誘発する動物経直腸投与用組成物を製造するためのロドコッカス・エクイ抗原の使用。
【請求項2】
抗原が生菌のロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)を含むことを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項3】
組成物が少なくとも用量当たり1x107ないし1x1010CFUの弱毒化生菌を含むことを特徴とする請求項2に記載の使用。
【請求項4】
組成物が用量当たり1x109ないし1x1010CFUの細菌を含むことを特徴とする請求項3に記載の使用。
【請求項5】
組成物がプライム投与後に免疫応答を誘発することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
組成物が離乳していない子馬向けの投与用であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に起因する疾患から動物を保護するために、動物に細菌ロドコッカス・エクイ¥に対する免疫応答を誘発する、ロドコッカス・エクイ抗原を含む動物経直腸投与用組成物。
【請求項8】
細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に起因する疾患から動物を保護するための方法であって、ロドコッカス・エクイ抗原を含有する組成物の経直腸投与を含む前記方法。
【請求項1】
細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に起因する疾患から動物を保護するために、動物に細菌ロドコッカス・エクイに対する免疫応答を誘発する動物経直腸投与用組成物を製造するためのロドコッカス・エクイ抗原の使用。
【請求項2】
抗原が生菌のロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)を含むことを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項3】
組成物が少なくとも用量当たり1x107ないし1x1010CFUの弱毒化生菌を含むことを特徴とする請求項2に記載の使用。
【請求項4】
組成物が用量当たり1x109ないし1x1010CFUの細菌を含むことを特徴とする請求項3に記載の使用。
【請求項5】
組成物がプライム投与後に免疫応答を誘発することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
組成物が離乳していない子馬向けの投与用であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に起因する疾患から動物を保護するために、動物に細菌ロドコッカス・エクイ¥に対する免疫応答を誘発する、ロドコッカス・エクイ抗原を含む動物経直腸投与用組成物。
【請求項8】
細菌ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)感染に起因する疾患から動物を保護するための方法であって、ロドコッカス・エクイ抗原を含有する組成物の経直腸投与を含む前記方法。
【図1】
【公表番号】特表2013−516396(P2013−516396A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546461(P2012−546461)
【出願日】平成23年1月3日(2011.1.3)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050010
【国際公開番号】WO2011/080342
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(506196247)インターベツト・インターナシヨナル・ベー・ベー (85)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月3日(2011.1.3)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050010
【国際公開番号】WO2011/080342
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(506196247)インターベツト・インターナシヨナル・ベー・ベー (85)
【Fターム(参考)】
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