説明

ロボット制御方法およびロボット制御システム

【課題】主として部品供給トレイなどに搭載された作業対象部品などの位置ずれに起因する「チョコ停」の未然防止を可能とするロボット制御方法およびロボット制御システムを提供する。
【解決手段】ロボット制御方法の一実施形態では、ロボットハンド31の1つ以上の作業対象部品が搭載された部品供給トレイ5が、所定位置に載置された状態で、作業対象部品のすべてが含まれるように撮像し、撮像された画像データから作業対象部品それぞれを検出するとともに、検出された作業対象部品それぞれの正常位置に対する位置誤差が許容範囲内か否かを判定する。位置誤差が許容範囲内と判定された作業対象部品に対しては通常作業を実行するが、位置誤差が許容範囲内ではないと判定された作業対象部品に対しては通常作業を実行しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット制御方法およびロボット制御システムに関し、特に、いわゆる「チョコ停」の未然防止や「チョコ停」からの自動復帰を可能とするロボット制御システムおよびロボット制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
産業用ロボットは、一般に、旋回可能かつ上下動可能なロボットアームと、ロボットアームの先端に設けられ、ワーク(部品)を把持するためのチャック部を有するロボットハンドと、ロボットアームおよびロボットハンドを所定の制御プログラムにしたがって駆動制御する制御部とを備えている。また、自動組立装置は、ワークテーブル面上のそれぞれ所定位置に配置された、多数の部品を収容する複数の部品供給トレイと、部品の組立を行うための組立用治具とを有している。
【0003】
自動組立装置の運転時には、ロボットアームを駆動して、ロボットハンドを所定の部品供給トレイの位置まで移動させ、先端のチャック部で部品を把持する。この状態から、ロボットアームを駆動して、ロボットハンドを組立用治具の位置まで移動させ、チャック部に把持されていた部品を組立用治具に組み付ける。以下、同様の動作を繰り返すことにより、所望の機器が自動的に組み立てられることになる。
【0004】
このような産業用ロボットを含む自動組立装置においては、自動運転を開始する前に、ロボットに対して動作基準座標や動作手順等を教示するティーチングという作業が必要になる。従来のティーチング作業では、パソコン上のコンピュータシミュレーションなどにより、概略の座標位置を求めた後、作業者が、ティーチングペンダントやティーチングボックスを用いて実際にロボットハンドをマニュアル操作することにより、正確な座標位置の設定を行うようにしている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0005】
上述したティーチング作業では、細かな座標位置の設定が非常に煩雑であって所要時間も長くなるという問題点があったため、ティーチング作業の簡略化およびティーチング時間の短縮を可能とする技術も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
この特許文献3で提案されているロボット制御システムは、ロボットアームと、ロボットアームの先端に設けられ、ワーク把持用チャック部を有するロボットハンドとを含むロボットと、前記ロボットに対してティーチング入力を行うための操作部と、少なくともワークを撮影できるカメラ部と、前記操作部にティーチング入力された所定の座標位置を前記カメラ部で撮影された画像に基づいて補正して、補正された座標位置に移動するように前記ロボットを駆動制御する制御部と、を備えることを特徴とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−354919号公報
【特許文献2】特開2006−043844号公報
【特許文献3】特開2009−000782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述のような従来技術においてティーチングペンダントなどによるティーチング作業を行う際、少なくとも初回はロボットハンドの位置や向きを複雑に変更させることを繰り返す必要がある。そのため、ティーチング作業はやはり非常に煩雑であって所要時間も長かった。
【0009】
最近では、ロボット導入台数の増加および製品の多種多様化に伴い、必要とされるティーチング工数が急増している。一方で、製造現場では慢性的に人員が不足しており、特にティーチング作業の熟練者が極めて不足している。また、製造現場で実際に使用されているロボットにティーチングを行うときには、そのロボットが設置されている製造ラインなどが停止することになるので、その製造ラインの稼働率が低下してしまう。
【0010】
また、ロボットの個体差による誤差、ロボットハンドや部品供給トレイ、組立用治具などの各種モジュールの設置時に生じる誤差、チャック部や組立用治具自体の個体差による誤差があるため、ロボット等を設置し直すごとにティーチングを行わなければならず、ティーチング作業に長時間を要していた。
【0011】
とくに、小さな機器の組立装置の場合には、操作者が装置の中に頭を突っ込んで無理な態勢でティーチング作業を行わなければならない場合もあり、操作者にとって、とても安全かつフレンドリーな作業環境とはいえないものであった。
【0012】
さらに、ロボットの自動組立を継続して行うと、ロボットアーム自身の位置ずれやロボットハンドの位置ずれが発生して累積し、あるいはワークの位置ずれにより、自動運転中に組立を継続して行えないというトラブルが発生して、ロボットが停止するといういわゆる「チョコ停」(すなわち、機械の故障ではなく、一時的なトラブルに起因した機械の停止状態)が発生していた。
【0013】
上記の特許文献3では、この「チョコ停」を未然防止するための技術が提案されている。しかし、気温・湿度などの季節変化による材質変化や,部品自体の形状異常,設備の劣化など、防ぐことが困難な要因もあり,どうしても「チョコ停」発生のリスクは残る。
【0014】
従来技術のこのような課題に鑑み、本発明の第1の目的は、主として部品供給トレイなどに搭載された作業対象部品などの位置ずれに起因する「チョコ停」の未然防止を可能とするロボット制御方法およびロボット制御システムを提供することである。
【0015】
また、本発明の第2の目的は、未然防止だけでは防ぎきれない「チョコ停」が発生した場合であっても、可能であれば自動的に復帰動作を行うことでロボットやロボット制御システム全体を極力停止させることがないロボット制御方法およびロボット制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の第1の目的を達成するため、本発明のロボット制御方法は、作業内容を制御可能なロボットハンドの1つ以上の作業対象物が搭載されたトレイが、前記ロボットハンドによって作業が行われるべき位置に載置された状態で、前記作業対象物のすべてが含まれるように撮像する撮像工程と、この撮像工程で撮像された画像データから前記作業対象物それぞれを検出するとともに、検出された前記作業対象物それぞれの正常位置に対する位置誤差が許容範囲内か否かを判定する画像処理工程と、この画像処理工程で前記位置誤差が前記許容範囲内と判定された前記作業対象物に対しては通常作業を実行するとともに、前記位置誤差が前記許容範囲内ではないと判定された前記作業対象物に対しては前記通常作業を実行しない作業実行工程とを含むことを特徴とする。
【0017】
ここで、作業とは、例えば部品の自動組立などが挙げられるが、これには限られない。作業対象物とは、例えば、電気部品や機械部品などの各種部品が挙げられるが、これには限られない。
【0018】
このような構成のロボット制御方法によれば、トレイ上に載置された複数の作業対象物の一部に位置ずれが発生していても、そのような位置ずれが発生している作業対象物に対してはロボットハンドによる通常作業を実行しない。これにより、作業対象物の位置ずれに起因するいわゆる「チョコ停」の未然防止が可能となって、ロボットやロボット制御システム全体の稼働率が向上する。
【0019】
また、本発明のロボット制御方法において、前記作業実行工程で前記通常作業を実行中に異常が発生した場合には、前記撮像工程および前記画像処理工程を再び順に行うようにしてもよい。前記異常とは、例えば、前記ロボットハンドが前記作業対象物を把持する際の不具合(エラー)などが挙げられるが、これには限られない。
【0020】
このような構成のロボット制御方法によれば、異常状態から回復できて同様のエラーの再発を防止できる可能性がある。これにより、偶発的な要因などによる「チョコ停」の未然防止も可能となり、ロボットやロボット制御システム全体の稼働率がさらに向上する。
【0021】
あるいは、上記の第1の目的を達成するため、本発明のロボット制御方法は、作業内容を制御可能なロボットハンドを有するロボットと、前記ロボットハンドの1つ以上の作業対象物が搭載されたトレイが、前記ロボットハンドによって作業が行われるべき位置に載置された状態で、前記作業対象物のすべてが含まれるように撮像する撮像部と、この撮像部で撮像された画像データから前記作業対象物それぞれを検出するとともに、検出された前記作業対象物それぞれの正常位置に対する位置誤差が許容範囲内か否かを判定する画像処理部と、この画像処理部で前記位置誤差が前記許容範囲内と判定された前記作業対象物に対しては通常作業を実行するとともに、前記位置誤差が前記許容範囲内ではないと判定された前記作業対象物に対しては前記通常作業を実行しないように前記ロボットハンドの作業の実行を制御する作業実行制御部とを備えることを特徴とする。
【0022】
このような構成のロボット制御システムによれば、トレイ上に載置された複数の作業対象物の一部に位置ずれが発生していても、そのような位置ずれが発生している作業対象物に対してはロボットハンドによる通常作業を実行しない。これにより、作業対象物の位置ずれに起因するいわゆる「チョコ停」の未然防止が可能となって、ロボットやロボット制御システム全体の稼働率が向上する。
【0023】
あるいは、上記の第2の目的を達成するため、本発明のロボット制御方法は、作業中の一時的な異常に起因する作業停止が発生したときの作業停止発生時工程が行われていた発生箇所を検出する作業停止検出工程と、この作業停止検出工程で検出された前記発生箇所とその周辺とが含まれるように撮像する撮像工程と、この撮像工程で撮像された現画像データと、前記作業停止発生時工程が正常に行われていたときに予め取得して記憶されている前記発生箇所の正常時画像データとを比較して、相対的に大きく異なっている部分を検索して異常領域として検出する異常領域検索工程と、この異常領域検索工程で抽出した前記異常領域における異常が、予め記憶されている複数の異常状態のいずれに該当するかを識別する異常状態識別工程と、この異常状態識別工程で該当すると識別された異常状態に応じた復帰動作を、前記複数の異常状態にそれぞれ対応して予め記憶されている1つ以上の復帰動作のいずれかに決定する復帰動作決定工程と、前記異常領域検索工程で抽出した前記異常領域において、前記異常状態識別工程で該当すると識別された異常状態についての計測を行う異常領域計測工程と、この異常領域計測工程で行われた計測結果に基づいて、前記復帰動作決定工程で決定された復帰動作を実行する復帰動作実行工程とを含むことを特徴とする。
【0024】
このような構成のロボット制御方法によれば、各種の未然防止策だけでは防ぎきれない「チョコ停」が発生した場合であっても、可能であれば自動的に復帰動作を行う。これにより、作業者やメインテナンス要因が介在することなく、ロボットを長時間にわたって連続稼働させることができ、ロボット制御システム全体の稼働率もより一層向上する。
【0025】
あるいは、上記の第2の目的を達成するため、本発明のロボット制御システムは、上記のロボット制御方法によって制御を行うことを特徴とする。
【0026】
このような構成のロボット制御システムによれば、各種の未然防止策だけでは防ぎきれない「チョコ停」が発生した場合であっても、可能であれば自動的に復帰動作を行う。これにより、作業者やメインテナンス要因が介在することなく、ロボットを長時間にわたって連続稼働させることができ、ロボット制御システム全体の稼働率もより一層向上する。
【発明の効果】
【0027】
本発明のロボット制御方法およびロボット制御システムによれば、トレイ上に載置された複数の作業対象物の一部に位置ずれが発生していても、そのような位置ずれが発生している作業対象物に対してはロボットハンドによる通常作業を実行しない。これにより、作業対象物の位置ずれに起因するいわゆる「チョコ停」の未然防止が可能となって、ロボットやロボット制御システム全体の稼働率が向上する。
【0028】
あるいは、本発明のロボット制御方法およびロボット制御システムによれば、各種の未然防止策だけでは防ぎきれない「チョコ停」が発生した場合であっても、可能であれば自動的に復帰動作を行う。これにより、作業者やメインテナンス要因が介在することなく、ロボットを長時間にわたって連続稼働させることができ、ロボット制御システム全体の稼働率もより一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態に係るロボット制御システム1の平面概略図である。
【図2】ロボット制御システム1で制御されるロボット3の側面斜視図である。
【図3】ロボット3が有するロボットアーム30の先端に設けられるロボットハンド31の拡大斜視図である。
【図4】ロボット制御システム1のティーチングに使用されるティーチングペンダント10の正面拡大図である。
【図5】ロボット制御システム1の制御部100のブロック構成図である。
【図6】小型カメラ34によって撮像されてすべての作業対象部品Pが写っている画像が、パソコン110の画面に表示された一例を示す図である。
【図7】「チョコ停」の発生箇所およびその周辺を撮像した現画像データが、パソコン110の画面に表示された一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0031】
<<<第1実施形態>>>
<ロボット制御システム1の構成>
図1は本発明の第1実施形態に係るロボット制御システム1の平面概略図である。図2はこのロボット制御システム1で制御されるロボット3の側面斜視図である。図3はこのロボット3が有するロボットアーム30の先端に設けられるロボットハンド31の拡大斜視図である。図4はロボット制御システム1のティーチングに使用されるティーチングペンダント10の正面拡大図である。
【0032】
図1に示すように、ロボット制御システム1は、ワークテーブル2上に離隔配置された2つの組立用ロボット3、4を備えている。ロボット3、4はいずれも多関節ロボットであって、複数のロボットアーム30、40をそれぞれ有している。先端側のロボットアーム30、40の先端には、ロボットハンド31、41がそれぞれ設けられている。
【0033】
ワークテーブル2上の一側部には、それぞれ多数の部品(ワーク)(図示せず)を収容する複数の部品供給トレイ5、6が整列して配置されている。これらの部品供給トレイ5、6は、図示しない搬入装置によって、ワークテーブル2上に搬入されるようになっている。ワークテーブル面2上において、略中央位置には、各ロボット3、4により部品の組立作業が行われる組立用治具7が取り付けられている。ワークテーブル2の下方には、それぞれロボット3、4を駆動制御するためのコントローラA、Bが設けられている。また、ワークテーブル2の一側方には、ロボットアーム30、40の可動範囲全体を撮影するための可搬型カメラ8が配置されている。可搬型カメラ8は、広角レンズを有し、ズーム機能およびパン機能を有しているものが好ましい。
【0034】
ロボット3は、図2に示すように、先端側のロボットアーム30の先端に着脱自在なロボットハンド31を有している。ロボットハンド31には、複数のワーク把持用チャック部32が設けられている。
【0035】
チャック部32は、図3に示すように、支持台33に支持されている。支持台33には、チャック部32を駆動する駆動機構が内蔵されている。ロボットハンド31は、ベース板31Aを有している。図示された4つの支持台33のうちの一つが、ベース板31A上において図示矢印方向に移動可能に設けられており、この移動可能な支持台33の側面には、チャック部32の先端を撮影するための小型カメラ(例えば、ビジョンカメラまたはCCDカメラ)34が取り付けられている。
【0036】
なお、ロボット4のロボットハンド41についても同様の構成を有しているため、ここでは、説明を省略する。
【0037】
また、このロボット制御システム1は、図4に示すようなティーチングペンダント(操作部)10を有している。ティーチングペンダント10は、ロボットハンド31のカメラ34で撮影された画像を表示するためのLCD(液晶)ディスプレイ11と、操作者が握るための左右のグリップ12、13と、非常停止スイッチ14とを備えている。
【0038】
ディスプレイ11は、タッチパネル式のディスプレイである。また、ディスプレイ11の左右両側には、起動、停止、ティーチングなどのロボット操作用の押しボタンスイッチ11aが複数個設けられている。グリップ12の裏面には、ティーチング時や試運転時などの非定常作業時に操作者が危険を回避するための3ポジション方式のイネーブルスイッチ15(図5参照)が設けられている。
【0039】
次に、ロボット制御システム1の制御部について図5を用いて説明する。この図5はロボット制御システム1の制御部100のブロック構成図である。
【0040】
制御部100は記憶部とコンピュータを含んでいる。記憶部は以下に説明するロボット制御方法を実行するためのコンピュータプログラムが記憶され、コンピュータは当該プログラムを実行する。詳細には制御部100は、ロボット3のコントローラAと、ロボット4のコントローラBと、パソコン110とを含んで構成されている。コントローラA、Bは互いに通信可能に構成されている。
【0041】
コントローラAの入力側には、ティーチングペンダント10がワイヤレスで接続されている。ティーチングペンダント10には、上述したように、タッチパネル式のディスプレイ11、非常停止スイッチ14およびイネーブルスイッチ15が接続されている。また、コントローラAの入力側には、小型カメラ34および可搬型カメラ8が接続されている。
【0042】
コントローラAの出力側には、ロボットアーム30およびロボットハンド31を駆動するためのモータma1〜manが接続されている。また、コントローラAの出力側には、自動運転中の「チョコ停」の発生時に仕掛品をワークテーブル2上から撤去するための撤去装置105が接続されている。この撤去装置105は、ロボットハンド31に設けられており、好ましくは、ロボットハンド31におけるいずれかのチャック部32が撤去装置105として機能している。なお、ワークテーブル2上に向けて圧搾空気を噴出させるためのエアーノズルを撤去装置105に設けるようにしてもよいし、このエアーノズルをロボットハンド31に設けるようにしてもよい。
【0043】
コントローラAの出力側には、さらにパソコン110が接続されている。パソコン110は、ティーチング時のシミュレーションを行うだけでなく、可搬型カメラ8で撮影した自動運転中の映像をモニターするのに用いられている。パソコン110は、コントローラAに無線LANで接続されている。なお、自動運転中の映像は、ティーチングペンダント10に表示するようにしてもよい。
【0044】
一方、コントローラBの入力側には、同様にロボット4において、ロボットハンド41のチャック部の支持台に設けられた小型カメラ44が接続されている。また、コントローラBの出力側には、ロボットアーム40およびロボットハンド41を駆動するためのモータmb1〜mbnと、撤去装置105と同様の撤去装置106とが接続されている。
【0045】
<ロボット制御システム1の処理の流れ>
第1実施形態に係るロボット制御システム1で、ロボット3によって行われる処理の流れは概ね次の通りである。
【0046】
(1)部品供給トレイ5上に搭載された作業対象部品を小型カメラ34で撮像
まず、複数の作業対象部品Pが搭載された部品供給トレイ5が、ロボットハンド31によって作業が行われるべき所定位置に置かれた状態で、ロボットハンド31を移動して、ロボットハンド31に取り付けられた小型カメラ34が、部品供給トレイ5の中心の真上に来るようにする。
【0047】
そして、そこから小型カメラ34が真下を見下ろすようにしてすべての作業対象部品Pが含まれるように撮影する。このようにすれば、撮像データにおいて各作業対象部品Pの周辺のものが歪んだり欠けたりすることもなく、画像処理による各作業対象部品Pの検出がしやすくなって位置精度も高まる。撮像した画像データから検出可能な作業対象部品Pの位置精度をできるだけ高めるには、すべての作業対象部品Pが含まれる限りでなるべく大きめの倍率となるような近い距離から撮像することが好ましい。
【0048】
このようにして撮像されてすべての作業対象部品Pが写っている画像が、パソコン110の画面に表示された一例を図6に示す。この表示例では、30個の同一の作業対象部品Pが部品供給トレイ5で5行×6列に等間隔で配置されている。
【0049】
なお、以下の説明で、これらの作業対象部品Pのいずれかを特定する必要がある場合には、参照符号Pに番号(1〜30)を付加して区別を行うことにする。番号は、図6に示すように、左端の列の一番上を1として、その列の下方へ順に2、3、4、5とし、次はその右の列の一番上を6とし、その列の下方へ順に7、8、9、10というふうに定める。例えば、左上の作業対象部品はP1、その右の作業対象部品はP6、右下の作業対象部品はP30ということになる。
【0050】
(2)撮像された画像から作業対象部品の位置誤差を算出
小型カメラ34によって撮像された画像をパソコン110によって画像処理することによって、その画像データから各作業対象部品Pを検出する。そして、検出された各作業対象部品Pの実際の正確な位置を算出するとともに、それぞれの正常位置データとの比較によって各作業対象部品Pの位置誤差を算出する。
【0051】
算出された位置誤差が許容範囲内(例えば、所定値よりも小さいなど)であれば、その作業対象部品Pの位置ずれは生じていないと判定する。一方、算出された位置誤差が許容範囲を超えていれば、その作業対象部品Pには位置ずれが生じていると判定する。各作業対象部品Pについての判定結果は保存しておき、次の(3)で参照できるようにする。
【0052】
図6に示した例では、例えば、左上の作業対象部品P1には位置ずれは生じていないが、その右の作業対象部品P6には位置ずれが生じていることがわかる。
【0053】
(3)各作業対象部品Pに対する作業を順に実行
次に、部品供給トレイ5上に搭載された各作業対象部品Pに対して、ロボットハンド31による通常作業を順に実行する。
【0054】
ただし、この通常作業の実行に先立って上記の(2)で保存された判定結果を参照し、位置ずれが生じていると判定されていた作業対象部品Pに対しては通常作業を実行せずにスキップする。そして、次の作業対象部品Pについての処理へ移行する。つまり、ロボットハンド31による通常作業は、位置ずれが生じていないと判定されていた作業対象部品Pのみに対して順次実行されることになる。
【0055】
なお、通常作業の実行の際、例えば、部品供給トレイ5上に搭載された作業対象部品Pをロボットハンド31で把持しようとしたときにエラーが発生するなど、なんらかの偶発的な要因によって異常があったときには、上記の(1)における作業対象部品Pの撮像に問題があったり、(2)における各作業対象部品Pの位置誤差の算出が正確ではなかったりといった可能性が考えられる。そのような場合は、ロボットハンド31による通常作業を一旦中止するなどしてから、上記の(1)および(2)を順に再び行うことが好ましい。異常状態から回復できて同様のエラーの再発を防止できる可能性があるからである。
【0056】
以上で説明した第1実施形態によれば、部品供給トレイ5上に載置された複数の作業対象部品Pの一部に位置ずれが発生していても、そのような位置ずれが発生している作業対象部品Pに対してはロボットハンド31による通常作業を実行しない。これにより、作業対象部品Pの位置ずれに起因するいわゆる「チョコ停」の未然防止が可能となって、ロボット3やロボット制御システム1全体の稼働率が向上する。
【0057】
また、上記(1)及び(2)の処理を、トレイ5上の作業対象部品をロボットハンド31で把持などの処理する度に直前に行ってもよいが、上記説明したように部品供給トレイ5がワークテーブル2上の所定の場所に配置した時点でトレイ5上の全ての作業対象部品を一括で行うことにより、組立工程全体を処理するタクトタイムが影響を受けて長くなることを防止できる。特に、上記の(2)のような画像処理には一定の時間を要することもあり得るが、通常の場合は、ロボットハンド31によって作業が行われるべき所定位置に部品供給トレイ5が置かれた後に1回だけ実行されるに過ぎない。ロボットハンド31が各作業対象部品Pを把持などの処理する度に画像処理を行うわけではないので、組立工程がスムーズに行われるとともに全体のタクトタイムが影響を受けて大幅に長くなることも防止できる。
【0058】
なお、通常作業の実行の際になんらかの異常があったときには、上記の(1)および(2)を順に再び行うようにすれば、異常状態から回復できて同様のエラーの再発を防止できる可能性がある。これにより、偶発的な要因などによる「チョコ停」の未然防止も可能となり、ロボット3やロボット制御システム1全体の稼働率がさらに向上する。
【0059】
なお、ロボット3のロボットハンド31に設けられた小型カメラ34を用いたが、これに代えて可搬型カメラ8を用いてもよい。この場合、可搬型カメラ8は部品供給トレイ5を見下ろすように撮影できるように設置されることが望ましい。
【0060】
<<<第2実施形態>>>
上述の第1実施形態や従来技術に限らず、「チョコ停」を未然防止するための各種対策を施したとしても、「チョコ停」の発生を完全に防止できるわけではない。例えば、気温・湿度などの季節変化による材質変化や,部品自体の形状異常,設備の劣化など、防ぐことが困難な要因もあり,どうしても「チョコ停」発生のリスクは残るからである。
【0061】
そこで、各種の未然防止策だけでは防ぎきれない「チョコ停」が発生した場合であっても、可能であれば自動的に復帰動作を行うように構成したロボット制御方法およびロボット制御システムを第2実施形態として、第1実施形態と相違する点を中心に、以下で説明する。
【0062】
この第2実施形態では、可搬型カメラ8は、図1に示されているような位置よりは、むしろ、天井付近からロボット制御システム1全体を見下ろせるように配置するとともに、ズーム機能やパン機能も適宜使用することが好ましい。また、この可搬型カメラ8で撮像される画像が、パソコン110の画面に表示されるようにしておく。なお、可搬型カメラ8とは異なる専用のカメラなどを使用してもかまわないし、ロボット3のロボットハンド31に設けられた小型カメラ34を用いてもよい。この場合、後述の(1)で検出された発生箇所およびその周辺を含んで小型カメラ34が撮像できるように、ロボットハンド31を動かす。
【0063】
なお、まずは、次の(a)〜(c)のような事前学習(事前準備)をするとともに、その結果をパソコン110にデータベースなどとして記録(保存)しておく必要がある。
【0064】
<事前学習>
(a)各工程における対象エリアの本来あるべき姿の事前学習
ロボット制御システム1によって制御されるロボット3やロボット4の各種作業の各工程において、その工程が行われている対象エリアの本来あるべき姿を、可搬型カメラ8によって撮像し、その画像データをパソコン110(のハードディスクなど)に保存するとともに検索などが容易にできるような登録を行っておく。つまり、各工程の正常時画像データの保存および登録をしておくことになる。
【0065】
(b)復帰対象とする異常状態の事前学習
「チョコ停」には様々な要因が存在し得るが、自動復帰が可能な異常状態もあれば、自動復帰が原理的に不可能で作業者による復旧作業が不可欠な異常状態もある。そこで、自動復帰可能な異常状態について、復帰対象として事前学習させるとともにパソコン110に登録しておく。
【0066】
自動復帰可能な異常状態としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
【0067】
・ロボットハンド31が仕掛品を把持したまま
・組立工程が施されていない部品が残存
・仕掛品が散乱
(c)復帰対象とする異常状態からの復帰動作の事前学習
自動復帰が可能な異常状態によっては、唯一の復帰動作しか存在しないものもあれば、複数の復帰動作が想定できるものもある。そこで、復帰対象とする異常状態のぞれぞれについて、いずれかを選択可能な1つ以上の復帰動作を事前学習させるとともにパソコン110に登録しておく。また、複数の復帰動作が選択可能な場合は、どのような基準で選択すべきかについても併せて登録しておくことが好ましい。
【0068】
<「チョコ停」からの自動復帰処理の流れ>
第2実施形態による「チョコ停」からの自動復帰は、専ら次の(1)〜(6)の各ステップによって行われる。
【0069】
(1)「チョコ停」の発生箇所の検出
ロボット3やロボット4による組立などの工程中に「チョコ停」が発生した場合、その工程が行われていた発生箇所を、ロボット3、4の動作工程や各種センサーなどのエラー情報などに基づいて検出する。「チョコ停」が発生した工程・場所は、ロボット制御システム1の工程の進捗度合、異常検知の結果およびタイミングなどから大凡の見当がつくからである。
【0070】
(2)「チョコ停」の発生箇所およびその周辺の撮像
上記の(1)で検出された発生箇所およびその周辺が含まれるように、可搬型カメラ8によって撮像し、「チョコ停」発生後における発生箇所の現在の画像データ(現画像データ)を取得する。
【0071】
このようにして撮像された現画像データは、作業者などが容易に視認できるように、パソコン110の画面に表示するようにしてもよい。
【0072】
(3)異常エリア検索
上記の(2)で撮像された現画像データと、上記の(a)で事前学習して登録されている正常時画像データの中から選択した対応する画像データとの比較を行う。比較の結果、相対的に大きな差がある部分が存在するか否かを検索し、そのような部分が存在すれば異常エリアとして検出する。
【0073】
例えば、特定の部品などが破損していて正常品の形状と大きく異なっていれば、その特定部品の位置が検出されることになる。
【0074】
(4)異常エリア識別
上記の(3)で検出された異常エリアにおける異常が、上記の(b)で事前学習して登録されている自動復帰可能な異常状態のいずれに該当するかを識別する。
【0075】
例えば、上記の(3)で特定部品の位置が検出されていたとすると、その異常部品の状態を識別することになる。
【0076】
(5)復帰動作の決定
上記の(4)で該当すると識別された異常状態に応じた復帰動作を、上記の(c)で事前学習して登録されている対応する1つ以上の復帰動作のうちの最適なものに決定する。
【0077】
(6)異常エリア計測
上記の(3)で検出された異常エリアにおいて、上記の(4)で該当すると識別された異常状態についての計測を行う。
【0078】
例えば、上記の(3)で特定部品の位置が検出されていたとすると、その異常部品の状態について、正確な座標位置や姿勢などを計測することになる。
【0079】
(7)復帰動作の実行
上記の(6)で計測された結果に基づいて、上記の(5)で決定された最適な復帰動作を実行する。これにより、上記の(3)で検出された異常エリアにおける異常状態が解消されることになる。
【0080】
その後、上記の(2)に戻り、以降の各ステップを異常エリアがなくなるまで順に繰り返す。このようにして、「チョコ停」を発生させた要因がすべて解消されると、ロボット3やロボット4の各種作業を再開することができる。
【0081】
<「チョコ停」からの自動復帰処理の具体例>
例えば、部品供給トレイ5からの作業対象部品Pの把持に失敗したことで「チョコ停」が発生し,その作業対象部品Pが落ちて裏返し状態になっている状況を想定する。また、復帰動作として、ロボットハンド31には作業対象部品Pを吸着するためのバキューム装置を取り付けていることにする。
【0082】
このような場合に、上記の(2)で撮像された現画像データがパソコン110の画面に表示された一例を図7に示す。なお、この図7では、部品の裏側をハッチングで模式的に示しており、詳細な形状などの図示は省略している。
【0083】
この表示例では、部品供給トレイ5に設けられた5行×6列の等間隔の窪みのうち、左端列の5箇所全部とその右列の上側2箇所を除いたところに、合計23個の同一の作業対象部品Pがそれぞれ搭載されている。しかし、左から2列目の中央の作業対象部品Pは裏返っており、位置ずれもやや生じている。
【0084】
この裏返っている作業対象部品Pの位置は、上記の(3)の異常エリア検索によって検出される。上記の(4)の異常エリア識別によって、作業対象部品Pが裏返っている異常状態に該当することが識別される。こうして識別された異常状態に応じた復帰動作は、上記の(5)の復帰動作の決定によって、最も適切な「バキューム撤去」に決定される。上記の(6)の異常エリア計測により、裏返っている作業対象部品Pの正確な座標位置や姿勢が計測される。この計測結果に基づき、上記の(7)の復帰動作の実行として、裏返っている作業対象部品Pをバキューム装置で吸着してから、ロボットハンド31を少し移動させて、作業対象部品Pを不良部品収納容器へ捨てる。
【0085】
このようにして、偶発的に作業対象部品Pが裏返ったことで「チョコ停」を発生させた要因が取り除かれ、異常状態が解消されるので、ロボットハンド31による作業の再開が可能となる。
【0086】
なお、作業の再開を行うとき、望ましくは、第1実施形態を実行して、位置ずれが発生している作業対象部品Pに対してはロボットハンド31による通常作業を実行しない。これにより、作業対象部品Pの位置ずれに起因するいわゆる「チョコ停」の未然防止が可能となって、ロボット3やロボット制御システム1全体の稼働率が向上する。
【0087】
以上で説明した第2実施形態によれば、各種の未然防止策だけでは防ぎきれない「チョコ停」が発生した場合であっても、可能であれば自動的に復帰動作を行う。これにより、作業者やメインテナンス要因が介在することなく、ロボット3やロボット4を長時間にわたって連続稼働させることができ、ロボット制御システム1全体の稼働率もより一層向上する。
【0088】
本発明は、その主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施形態や実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0089】
1 ロボット制御システム
2 ワークテーブル
3 ロボット
30 ロボットアーム
31 ロボットハンド
32 チャック部
33 支持台
34 小型カメラ
4 ロボット
40 ロボットアーム
41 ロボットハンド
44 小型カメラ
5 部品供給トレイ
6 部品供給トレイ
7 組立用治具
8 可搬型カメラ
10 ティーチングペンダント
11 タッチパネル式ディスプレイ
12 グリップ
13 グリップ
14 非常停止ボタン
15 イネーブルスイッチ
100 制御部
105 撤去装置
106 撤去装置
110 パソコン
A、B コントローラ
P 作業対象部品
Pn 次作業対象部品
W ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業内容を制御可能なロボットハンドの1つ以上の作業対象物が搭載されたトレイが、前記ロボットハンドによって作業が行われるべき位置に載置された状態で、前記作業対象物のすべてが含まれるように撮像する撮像工程と、
この撮像工程で撮像された画像データから前記作業対象物それぞれを検出するとともに、検出された前記作業対象物それぞれの正常位置に対する位置誤差が許容範囲内か否かを判定する画像処理工程と、
この画像処理工程で前記位置誤差が前記許容範囲内と判定された前記作業対象物に対しては通常作業を実行するとともに、前記位置誤差が前記許容範囲内ではないと判定された前記作業対象物に対しては前記通常作業を実行しない作業実行工程と
を含むことを特徴とするロボット制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載のロボット制御方法において、
前記作業実行工程で前記通常作業を実行中に異常が発生した場合には、前記撮像工程および前記画像処理工程を再び順に行うことを特徴とするロボット制御方法。
【請求項3】
請求項2に記載のロボット制御方法において、
前記異常とは、前記ロボットハンドが前記作業対象物を把持する際の不具合であることを特徴とするロボット制御方法。
【請求項4】
作業内容を制御可能なロボットハンドを有するロボットと、
前記ロボットハンドの1つ以上の作業対象物が搭載されたトレイが、前記ロボットハンドによって作業が行われるべき位置に載置された状態で、前記作業対象物のすべてが含まれるように撮像する撮像部と、
この撮像部で撮像された画像データから前記作業対象物それぞれを検出するとともに、検出された前記作業対象物それぞれの正常位置に対する位置誤差が許容範囲内か否かを判定する画像処理部と、
この画像処理部で前記位置誤差が前記許容範囲内と判定された前記作業対象物に対しては通常作業を実行するとともに、前記位置誤差が前記許容範囲内ではないと判定された前記作業対象物に対しては前記通常作業を実行しないように前記ロボットハンドの作業の実行を制御する作業実行制御部と
を備えることを特徴とするロボット制御システム。
【請求項5】
作業中の一時的な異常に起因する作業停止が発生したときの作業停止発生時工程が行われていた発生箇所を検出する作業停止検出工程と、
この作業停止検出工程で検出された前記発生箇所とその周辺とが含まれるように撮像する撮像工程と、
この撮像工程で撮像された現画像データと、前記作業停止発生時工程が正常に行われていたときに予め取得して記憶されている前記発生箇所の正常時画像データとを比較して、相対的に大きく異なっている部分を検索して異常領域として検出する異常領域検索工程と、
この異常領域検索工程で抽出した前記異常領域における異常が、予め記憶されている複数の異常状態のいずれに該当するかを識別する異常状態識別工程と、
この異常状態識別工程で該当すると識別された異常状態に応じた復帰動作を、前記複数の異常状態にそれぞれ対応して予め記憶されている1つ以上の復帰動作のいずれかに決定する復帰動作決定工程と、
前記異常領域検索工程で抽出した前記異常領域において、前記異常状態識別工程で該当すると識別された異常状態についての計測を行う異常領域計測工程と、
この異常領域計測工程で行われた計測結果に基づいて、前記復帰動作決定工程で決定された復帰動作を実行する復帰動作実行工程と
を含むことを特徴とするロボット制御方法。
【請求項6】
請求項5に記載のロボット制御方法によって制御を行うことを特徴とするロボット制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−110629(P2011−110629A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−266810(P2009−266810)
【出願日】平成21年11月24日(2009.11.24)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成21年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト・作業知能(生産分野)の開発・世界標準を目指したロボットセル生産用知能ハンドモジュール群とマニュアル作業激減知能モジュール群の開発と検証」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願)
【出願人】(000000309)IDEC株式会社 (188)
【Fターム(参考)】