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ロータリーシステムのバランスをとるための組成物、方法およびシステム
説明

ロータリーシステムのバランスをとるための組成物、方法およびシステム

ある量の揺変性バランス調整物質を含む、ロータリーシステムのバランスをとる組成物であって、前記量の前記揺変性バランス調整物質中に分布したある量の疎水性粒子を特徴とする組成物。それに対応する方法およびシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本明細書に記載される本発明の実施形態は、一般的に、改良されたバランス調整組成物(balancing composition)に関し、より具体的には、車両、航空機もしくは船舶の機械推進システム(mechanical propulsion system)または物品処理機械(article processing machine)の機械駆動システム(mechanical drive system)などのロータリーシステム(rotary system)のバランスをとり、ロータリーシステムの振動を低減する、改良された揺変性バランス調整物質(thixotropic balancing substance)、ならびに対応する方法およびシステムに関する。
【0002】
発明の背景
振動は安全性および快適性に悪影響を与える。安全性に関して、振動は安定性に直接影響を与え、材料の疲労および損傷を引き起こすことがある。振動の主な原因は、例えば、車両、航空機、船舶または物品処理機械のロータリーシステムである。ロータリーシステムの例として、エンジンまたはモーターシステムを含む機械推進システム、自動車などの車両のタイヤ、リムおよびバルブを含む動力伝達システムおよびホイール、ヘリコプタなどの航空機のエンジンシステムおよびローターシステム(rotor system)を含む機械推進システム、貨物船などの船舶のエンジンまたはモーターシステム、動力伝達システムおよびプロペラを含む機械推進システム、洗濯機などの物品処理機械のモーターシステムおよびドラムシステム(drum system)を含む機械駆動システムが挙げられる。振動としては、一般にエンジンまたはモーターシステムから生じる回転速度依存性振動、および一般に動力伝達システムから生じる速度依存性振動を挙げることができる。振動によって、転がり要素軸受(rolling−element bearing)、例えばエンジン軸受またはシールとして使用される、例えば玉軸受(ball bearing)またはころ軸受(roller bearing)が損傷される可能性がある。
【0003】
ロータリーシステムの摩損(wear and tear)に起因して、振動は一般的に時間とともに大きくなる。より詳細には、回転式要素(rotating element)が摩損すると、その重心(CofG)が時間とともに移動し、振動の原因となるアンバランスを引き起こす。
【0004】
欧州特許出願第0281252号および対応する米国特許第4867792号には、降伏応力値が30Paから260Paの間の揺変性タイヤバランス調整組成物が開示されており、この揺変性タイヤバランス調整組成物は、タイヤのヘビースポット(heavy spot)が路面に当たると誘発される振動の影響によって流動可能となり、タイヤのバランスをとることができる。バランス調整組成物は、リムに取り付けられヘビースポットを有するタイヤからなるホイール組立体中に分布(distribute)している。
【0005】
欧州特許出願第0557365号および対応するPCT特許出願WO1992/08775号には、貯蔵弾性率(storage modulus)が3000Paから15000Paの間の、好ましくは貯蔵弾性率が約9000Paであるタイヤゲルバランス調整組成物が開示されており、このタイヤゲルバランス調整組成物は、ホイール組立体のアンバランスによって生じる振動下において流動可能となり、タイヤのバランスをとることができる。該組成物は、好ましくは、1)パラフィン系油、ポリブテン系油、ポリオールエステルまたはポリオールエーテル;2)疎水性または親水性のヒュームドシリカ;3)ポリアルキル−メタクリレート、スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体またはポリヒドロキシカルボン酸誘導体;ならびに任意選択で腐食抑制剤および酸化防止剤の混合物を含む。
【0006】
米国特許第5431726号には、貯蔵弾性率が3000Paから15000Paの間のタイヤゲルバランス調整組成物が開示されており、このタイヤゲルバランス調整組成物は、ホイール組立体のアンバランスによって生じる振動下において流動可能となり、タイヤのバランスをとることができる。
【0007】
独国特許出願第19857646号には、タイヤの内部にバランス調整物質を導入することによってタイヤのバランスをとる方法が開示されており、この方法は、一定の特性、形状、幾何学的形態(geometry)および重量を有する物質をタイヤの内部に配置することと、タイヤを回転させることによってアンバランスの点に移動させることとを含む。該方法はまた、他の回転物体のバランスをとるためにも使用することができる。
【0008】
独国特許出願第19853691号では、内周方向ゲルビーズ(internal circumferential gel bead)としてタイヤバランス調整物質を導入する方法が開示されている。物質の特質、形状、重量、幾何学的形態およびその堆積位置(deposition location)が規定されている。タイヤの内面は規定の形状および幾何学的形態を呈する。1つまたは複数の無端ストランド(endless strand)を使用してもよい。ストランドの断面は、円形、半円形、扁平、三角形、四辺形または多角形とすることができる。1つまたは複数のストランドは、円周全体に分布されるか、またはその一部だけに分布されるか、または両方のタイプの分布が行われる。ストランド部は、リムに取り付けられる際にバルブの反対側に適用される。それらは、赤道面に、または赤道面から離れて、対称に、そうでなければ非対称に適用される。物質は、一定量で、バルブを通して注入される。規定の粘度、揺変性、長期安定性、およびタイヤの内面との適合性を有するゲルが使用される。タイヤは、物質を受け入れるための1つまたは複数の円周溝を任意選択でビーズ間に有する。
【0009】
PCT特許出願WO2009/037314号には、車両タイヤの内側の第1の周方向バランス調整領域(circumferential balancing area)に第1の量のバランス調整物質を設け、第1のバランス調整領域に第1の量のバランス調整物質をほぼ均一に分布させることを含む、車両タイヤおよび揺変性バランス調整物質を加工する方法;ならびに対応する装置およびシステムが開示されている。1つの実施形態では、ナノ粒子(Nanoparticles)を含むワニス層を第1の周方向バランス調整領域に設け、バランス調整領域における揺変性バランス調整物質の可動性(movability)を増大させる。
【0010】
したがって、車両ホイールなどのロータリーシステムのバランスをとるために、チャンバおよびインナーライナなどの周方向バランス調整領域を含む車両タイヤなどの回転要素(rotational element)は、ある量の揺変性バランス調整物質が部分的に充填されてもよい。
【0011】
さらに、周方向バランス調整領域はナノ構造を備えていてもよい。ナノ構造は、車両タイヤの製造中に形成され、規格外の特別な機器を必要とする。車両タイヤが標準的なタイヤである場合、ナノ構造は、追加の製造工程において、バランス調整領域にナノ粒子を含むワニスなどの材料を分布させることによって得ることができる。しかし、ワニスは溶媒を含むことがあり、溶媒によって環境問題が引き起こされたり、製造中に健康および安全性に危険が生じたりする可能性がある。たとえワニスが水性であり、溶媒を含まなくても、時間およびコストがかかる追加の製造工程が必要となる。
【0012】
これらおよび他の理由によって、実施形態において以下に記載の発明が必要とされる。
【0013】
発明の概要
本発明の目的は、ロータリーシステムのバランスをとり、ロータリーシステムの振動を低減する、改良されたバランス調整組成物、ならびに対応する方法およびシステムを提供することである。
【0014】
この目的は、独立請求項に記載された主題によって解決される。
【0015】
本発明の一態様は、ある量の揺変性バランス調整物質を含む、ロータリーシステム200のバランスをとる組成物240であって、前記量の前記揺変性バランス調整物質に分布したある量の疎水性粒子を特徴とする組成物である。したがって、疎水性粒子は、水素結合を切断することによって揺変性バランス調整物質の内部凝集(inner cohesion)を低減(reduce)、すなわち減少(diminish)させるか、もしくは組成物と周方向バランス調整領域との接触面において少なくとも部分的に揺変性バランス調整物質と置き換わるか、またはその両方が生じる。その結果、組成物の可動性が増し、ゆえに組成物によりバランスの調整が改良されるか、振動が低減するか、もしくはその両方が生じる。
【0016】
本発明の別の態様は、前記揺変性バランス調整物質の前記量が、約90重量%から約99重量%の範囲、または約95重量%から約98重量%の範囲、または約97重量%であり;そして、前記疎水性粒子の前記量が、約10重量%から約1重量%の範囲、または約5重量%から約2重量%の範囲、または約3重量%である、組成物240である。
【0017】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子のサイズが、約1nmから約100μmの範囲、または約10nmから約50μmの範囲、または約100nmから約20μmの範囲、または約1μmから約10μmの範囲、または約3μmから約5μmの範囲、または約4μmである、組成物240である。
【0018】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の比表面積が、約1m/gから約50m/gの範囲、または約2m/gから約20m/gの範囲、または約5m/gから約10m/gの範囲である、組成物240である。
【0019】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の表面が、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(perfluoroalkoxy)(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーン;あるいはそれらの組み合わせを含む、組成物240である。
【0020】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子のコアが、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーン、または金属、例えば鉄、または炭素;あるいはそれらの組み合わせを含む、組成物240である。
【0021】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の密度が前記揺変性バランス調整物質の密度より高い、組成物240である。したがって、回転中、疎水性粒子にかかる遠心力が揺変性バランス調整物質にかかる遠心力より強く、組成物中の疎水性粒子の粒子密度が接触面に向かうほど増大する。ゆえに、疎水性粒子は、接触面においてさらに揺変性バランス調整物質と置き換わる。その結果、組成物の可動性がさらに増し、したがって組成物によりバランスの調整が改良されるか、振動が低減するか、もしくはその両方が生じる。
【0022】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の密度が、約1000kg/mから約5000kg/mの範囲、または約2000kg/mから約4000kg/mの範囲、または約3000kg/mである、組成物240である。
【0023】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子が非粘着性(non−sticking)である、すなわち疎水性粒子が水および水含有物質にも油および油含有物質にもくっつく(attach)ことのない組成物である。
【0024】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子が化学的に不活性である組成物である。
【0025】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の摩擦係数が約0.05から約0.1の範囲である組成物である。
【0026】
本発明の別の態様は、重り体(weight body)が前記揺変性バランス調整物質と接触している組成物である。したがって、重り体がロータリーシステムのバランス調整に寄与し、その結果バランス調整の効果が改良され、前記揺変性バランス調整物質の量を減らすことができる。
【0027】
本発明の別の態様は、前記重り体が、前記重り体のサイズによって規定される重り体表面および重り体重量を有する組成物であり、これは、前記揺変性バランス調整物質が振動を受け撹拌状態に変化した際に、前記重り体が、重り体表面と前記揺変性バランス調整物質との間の付着を打ち負かすようになされる。したがって、重り体サイズによって組成物中の重り体の可動性が保証され、その結果バランス調整の効果を改良することができる。
【0028】
本発明の別の態様は、前記重り体が好ましくはボールである組成物である。重り体サイズはボールの直径に相当する。直径は、表面構造、すなわち粗さ、および付着性を説明する(accounting for)A=4πrに基づく重り体表面と、重り体密度および重り体重量を説明するV=4/3πrに基づく重り体体積との比によって決定することができる。半径rが大きくなると、重り体体積、したがって重り体重量が重り体表面よりも早く増大する。ゆえに、組成物中の重り体の可動性が増し、その結果バランス調整の効果を改良することができる。
【0029】
本発明の別の態様は、前記重り体が、金属、例えばステンレス鋼などの鋼を含む組成物である。したがって、重り体の耐久性が改良され、その結果メンテナンス作業を簡略化し減らすことができる。
【0030】
本発明のさらなる態様は、ある量の揺変性バランス調整物質を含む、ロータリーシステム200のバランスをとる組成物240であって、前記量の前記揺変性バランス調整物質に分布したある量のナノ粒子を特徴とする組成物である。したがって、ナノ粒子は、水素結合を切断することによって揺変性バランス調整物質の内部凝集を低減、すなわち減少させるか、または組成物と周方向バランス調整領域との接触面において少なくとも部分的に揺変性バランス調整物質と置き換わるか、またはその両方が生じる。その結果、組成物の可動性が増し、ゆえに組成物によりバランスの調整が改良されるか、振動が低減するか、もしくはその両方が生じる。
【0031】
本発明の別の態様は、前記揺変性バランス調整物質の前記量が、約90重量%から約99重量%の範囲、または約95重量%から約98重量%の範囲、または約97重量%であり、そして前記ナノ粒子の前記量が、約10重量%から約1重量%の範囲、または約5重量%から約2重量%の範囲、または約3重量%である、組成物240である。
【0032】
本発明の別の態様は、前記ナノ粒子のサイズが、約1nmから約1000nmの範囲、または約2nmから約500nmの範囲、または約5nmから約200nmの範囲、または約10nmから約100nmの範囲、または約20nmから約50nmの範囲、または約40nmである、組成物240である。
【0033】
本発明の別の態様は、前記ナノ粒子の比表面積が、約1m/gから約50m/gの範囲、または約2m/gから約20m/gの範囲、または約5m/gから約10m/gの範囲である、組成物240である。
【0034】
本発明の別の態様は、前記ナノ粒子が、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーン、または金属、例えばアルミニウム、銅、金、鉄、銀、チタンおよび亜鉛、または金属酸化物、例えば酸化アルミニウム、酸化銅、酸化鉄、酸化銀および酸化チタン、半導体、例えばセレン化カドミウム、テルル化カドミウムおよびケイ素、または炭素、例えばカーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラファイトおよびフラーレンを含む、組成物240である。
【0035】
本発明の別の態様は、前記ナノ粒子の密度が前記揺変性バランス調整物質の密度より高い、組成物240である。
【0036】
本発明の別の態様は、前記ナノ粒子の密度が、約1000kg/mから約5000kg/mの範囲、または約2000kg/mから約4000kg/mの範囲、または約3000kg/mである、組成物240である。
【0037】
また、本発明のさらなる態様は、ロータリーシステム200の振動を低減する方法であって、ある量の揺変性バランス調整物質にある量の疎水性粒子を分布させてある量の組成物240を形成すること;および回転要素110の回転軸150上に支点(fulcrum)を有するチャンバ120を含み、周方向バランス調整領域130を含み、そして前記量の前記組成物240の少なくとも一部が部分的に充填されている前記回転要素110を提供すること(providing)を特徴とする方法である。したがって、疎水性粒子は、水素結合を切断することによって揺変性バランス調整物質の内部凝集を低減、すなわち減少させるか、または組成物と周方向バランス調整領域との接触面において少なくとも部分的に揺変性バランス調整物質と置き換わるか、またはその両方が生じる。その結果、組成物の可動性が増し、ゆえに組成物によりバランスの調整が改良されるか、振動が低減するか、またはその両方が生じる。
【0038】
本発明の別の態様は、前記組成物240が液化して前記周方向バランス調整領域130に沿って分布し、そして前記回転要素110のアンバランスが低減するように、前記回転軸150を中心に前記回転要素110を回転させることをさらに含む方法である。
【0039】
本発明の別の態様は、前記揺変性バランス調整物質の前記量が、約90重量%から約99重量%の範囲、または約95重量%から約98重量%の範囲、または約97重量%であり、そして前記疎水性粒子の前記量が、約10重量%から約1重量%の範囲、または約5重量%から約2重量%の範囲、または約3重量%である、方法である。
【0040】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子のサイズが、約1nmから約100μmの範囲、または約10nmから約50μmの範囲、または約100nmから約20μmの範囲、または約1μmから約10μmの範囲、または約3μmから約5μmの範囲、または約4μmである、方法である。
【0041】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の比表面積が、約1m/gから約50m/gの範囲、または約2m/gから約20m/gの範囲、または約5m/gから約10m/gの範囲である、方法である。
【0042】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の表面が、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーンを含む、方法である。
【0043】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子のコアが、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーン、または金属、例えば鉄、または炭素を含む、方法である。
【0044】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の密度が前記揺変性バランス調整物質の密度より高い、方法である。
【0045】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の密度が、約1000kg/mから約5000kg/mの範囲、または約2000kg/mから約4000kg/mの範囲、または約3000kg/mである、方法である。
【0046】
本発明の別の態様は、前記ロータリーシステム200が、車両、例えば自動車に含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム200が前記車両のホイール、エンジンシステムまたは伝達システムである、方法である。
【0047】
本発明の別の態様は、前記ロータリーシステム200が、航空機、例えばヘリコプタに含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム200が前記航空機のエンジンシステムまたは翼である、方法である。
【0048】
本発明の別の態様は、前記ロータリーシステム200が、船舶、例えば貨物船に含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム200が前記航空機のエンジンシステムまたは伝達システムである、方法である。
【0049】
本発明の別の態様は、前記ロータリーシステム200が、物品処理機械、例えば洗濯機に含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム200が前記物品処理機械のエンジンシステムまたは物品収容ドラム(article−receiving drum)である、方法である。
【0050】
また、本発明のさらなる態様は、ロータリーシステム200の振動を低減する前記ロータリーシステム200であって、回転要素110の回転軸150上に支点を有するチャンバ120を含み、周方向バランス調整領域130を含み、そしてある量の揺変性バランス調整物質と前記量の前記揺変性バランス調整物質に分布したある量の疎水性粒子とを含むある量の組成物240が部分的に充填されている前記回転要素110を特徴とするロータリーシステムである。
【0051】
本発明の別の態様は、前記揺変性バランス調整物質の前記量が、約90重量%から約99重量%の範囲、または約95重量%から約98重量%の範囲、または約97重量%であり、そして前記疎水性粒子の前記量が、約10重量%から約1重量%の範囲、または約5重量%から約2重量%の範囲、または約3重量%である、ロータリーシステム200である。
【0052】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子のサイズが、約1nmから約100μmの範囲、または約10nmから約50μmの範囲、または約100nmから約20μmの範囲、または約1μmから約10μmの範囲、または約3μmから約5μmの範囲、または約4μmである、ロータリーシステム200である。
【0053】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の比表面積が、約1m/gから約50m/gの範囲、または約2m/gから約20m/gの範囲、または約5m/gから約10m/gの範囲である、ロータリーシステム200である。
【0054】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の表面が、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレンPTFE、フッ化エチレンプロピレン共重合体FEP、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシPFAもしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体ETFEなどのフルオロポリマー、またはシリコーンを含む、ロータリーシステム200である。
【0055】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子のコアが、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレンPTFE、フッ化エチレンプロピレン共重合体FEP、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシPFAもしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体ETFEなどのフルオロポリマー、またはシリコーン、または金属、例えば鉄、または炭素を含む、ロータリーシステム200である。
【0056】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の密度が前記揺変性バランス調整物質の密度より高い、ロータリーシステム200である。
【0057】
本発明の別の態様は、前記疎水性粒子の密度が、約1000kg/mから約5000kg/mの範囲、または約2000kg/mから約4000kg/mの範囲、または約3000kg/mである、ロータリーシステム200である。
【0058】
本発明の別の態様は、車両、例えば自動車に含まれるものであり、任意選択で前記車両のホイール、エンジンシステムまたは伝達システムである、ロータリーシステム200である。
【0059】
本発明の別の態様は、航空機、例えばヘリコプタに含まれるものであり、任意選択で前記航空機のエンジンシステムまたは翼である、ロータリーシステム200である。
【0060】
本発明の別の態様は、船舶、例えば貨物船に含まれるものであり、任意選択で前記航空機のエンジンシステムまたは伝達システムである、ロータリーシステム200である。
【0061】
本発明の別の態様は、物品処理機械、例えば洗濯機に含まれるものであり、任意選択で前記物品処理機械のエンジンシステムまたは物品収容ドラムである、ロータリーシステム200である。
【0062】
図面の簡単な説明
本明細書は、本発明として扱われるものを詳細に指摘し、明確に請求する特許請求の範囲をもって締めくくるが、添付の図面に図示したその具体的な実施形態を参照することによって本発明のより詳細な説明を行い、本発明の実施形態が得られる様式(manner)を例証する。これらの図面は本発明の典型的な実施形態のみを図示しており、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、したがってその範囲に限定するものと考えるべきではないことを理解したうえで、以下の添付の図面を用いて追加の特異性および詳細とともに実施形態を記載および説明する。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、従来のロータリーシステムの断面図を示す。
【図2】図2は、本発明の実施形態によるロータリーシステムの断面図を示す。
【図3】図3は、各種組成物、各種インナーライナ構成およびこれらの各種組み合わせについて、時間(分)の関数として車両タイヤのインナーライナ上の組成物分布の長さ(cm)の比較を示す。
【発明を実施するための形態】
【0064】
発明の詳細な説明
実施形態の以下の詳細な説明では、本明細書の一部を成し、本発明を実施することができる具体的な実施形態を図解によって示す添付の図面を参照する。図面において、同じ番号は各図を通してほぼ同様の構成要素を示す。実施形態は、当業者が本発明を実施できるように十分詳細に本発明の態様を説明するように意図されている。他の実施形態を利用してもよく、構造的、論理的または電気的な変更またはそれらの組み合せが本発明の範囲を逸脱することなく行うことができる。さらに、本発明の種々の実施形態は、異なっていても、必ずしも相互に排他的ではないことを理解されたい。例えば、1つの実施形態において記載された特定の特徴、構造または特質が他の実施形態の中に含まれてもよい。さらに、本発明の実施形態が様々な技術を用いて具体化され得ることを理解されたい。また、用語「例示的な」は、最良または最適を意味するものではなく単に一例を意味する。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、本発明の範囲は、特許請求の範囲に与えられる均等物の全範囲とともに、添付の特許請求の範囲によってのみ規定される。
【0065】
図面を参照する。実施形態の構造を最も明確に示すために、ここに含まれる図面は発明物の図式的表示である。したがって、製作された構造の実際の外観は異なって見える可能性があるが、それでもなお実施形態の本質的な構造を組み込んでいる。さらに、図面は実施形態を理解するために必要な構造のみを示す。図面の明確さを維持するため、当該分野において公知の追加的構造は含まれていない。簡潔にし、理解を容易にするため、ここに図示された特徴および/または要素は、互いに対して特定の寸法で示されており、実際の寸法はここに示されたものとは実質的に異なる可能性があることもまた理解されたい。
【0066】
以下の説明および特許請求の範囲において、用語「含む(include)」、「有する」、「共に(with)」またはそれらの他の変形が使用されることがある。そのような用語は、用語「含む(comprise)」と同様に包含的(inclusive)であるものとすることを理解されたい。
【0067】
以下の説明および特許請求の範囲において、用語「連結された(coupled)」および「接続された(connected)」が、「連通可能に連結された」などの派生語とともに使用されることがある。それらの用語は互いに同義語ではないものとすることを理解されたい。むしろ、特定の実施形態において、「接続された」は、2つ以上の要素が直接物理的または電気的に互いに接触していることを示すのに使用されることがある。しかしながら、「連結された」は、2つ以上の要素が互いに直接接触はしていないが依然として互いに協働(co−operate)または相互作用する(interact)ことを意味することもある。
【0068】
以下の説明および特許請求の範囲において、「上側」、「下側」、「第1」、「第2」などの用語は、説明の目的のみに使用されることがあり、限定的に解釈されるべきでない。ここに記載されたデバイスまたは物品の実施形態は、多数の位置および向きで製造、使用、または輸送されることができる。
【0069】
本発明によるロータリーシステムのバランスをとるまたはロータリーシステムの振動を低減するための組成物は、ある量の揺変性バランス調整物質と、前記ある量の前記揺変性バランス調整物質に分布したある量の疎水性粒子とを含む。組成物は、必要に応じて約40℃未満に少し加熱しながら、その構成成分(ingredient)を混合することによって作製することができる。疎水性粒子は、高せん断混合によって、調製された揺変性バランス調整物質に取り込まれることができる。
【0070】
バランス調整物質のレオロジー特性は、線形粘弾性領域において測定されるその臨界降伏応力(Critical Yield Stress)(CYS)および(貯蔵)弾性率(Elastic(Storage)Modulus)(G’)、ならびに応力増加測定(stress growth measurement)により決定される降伏応力、および周波数掃引によって測定されるその貯蔵弾性率(G’)とその損失弾性率(loss modulus)(G’’)の関係である。
【0071】
貯蔵弾性率(G’)は、物質の強度、すなわちゲル形成剤(gel former)の分子間の結合の強度および数を表す尺度である。
【0072】
損失弾性率(G’’)は、物質がエネルギーを熱の形態で放出する(dissipate)能力を表わす尺度である。
【0073】
周波数掃引で測定されたG’とG’’の関係は、物質の構造的キャラクタリゼーション(structural characterization)である。クロスオーバー周波数は、G’’がG’を超える周波数である。
【0074】
粘弾性特性と同様に、使用中のバランス調整物質の長期安定性、物質の様々な温度での性能、および物質の化学的不活性が重要である。
【0075】
バランス調整物質は、バランス調整システム(balancing system)の寿命期間中、様々な条件下、特に約−50℃または−30℃から+90℃の温度範囲内で、機能し続けるべきである。
【0076】
さらに、バランス調整物質は、バランス調整システムおよび環境に対して悪影響を与えてはならず、使用後に処分可能または再利用が可能であるべきである。
【0077】
揺変性バランス調整物質は、欧州特許出願第0281252号および対応する米国特許第4867792号に開示された揺変性タイヤバランス調整組成物であることができ、タイヤのヘビースポットが路面に当たると誘発される振動の影響によって流動可能となり、タイヤのバランスをとることができる1Paと260Paの間の降伏応力値を有することができる。
【0078】
揺変性バランス調整物質の降伏応力値は2Paを超えてもよい。しかしながら、特に回転要素が鉛直位置にない場合には、より低い降伏応力のために、より低い回転加速度(rotational acceleration)を必要とすることがある。
【0079】
より詳細には、揺変性バランス調整物質は、2つの成分(components)、すなわちベース液(base liquid)およびゲル形成剤を含み、好ましくは、レオロジーに関しては、約100Paと約5000Paの間の貯蔵弾性率(G’)、約1Hzと約40Hzの間のクロスオーバー周波数(G’’>G’)および約1Paを超える臨界降伏応力値;揮発性に関しては、99℃で10時間後に約6重量%未満の蒸発損失;石油製品の流動点に関する標準試験方法ASTM D97に基づいて約−15℃未満のベース液の流動点;分離安定性に関しては、300000xg、25℃で12時間後に約20重量%未満のベース液の分離;ならびに化学反応性に関しては、金属に対して腐食性がないことおよびゴムなどのポリマーに影響しないことなど、実質的に不活性であることを含む、最小限の基準を満たすバランス調整ゲル(balancing gel)であってもよい。バランス調整ゲルは、一般的に、約75重量%と約99重量%の間、例えば約95重量%のような約85重量%と約97重量%の間のベース液、およびそれに対応して、約1重量%と約25重量%の間、例えば約5重量%のような約3重量%と約15重量%の間のゲル形成剤を含む。バランス調整ゲルはさらに、好ましくは少量の(minor amount)、腐食抑制剤、酸化防止剤、染料、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0080】
ベース液は、例えば、ポリプロピレングリコール(PPG)もしくはポリエチレングリコール(PEG)などのポリアルキレングリコール(PAG);組み合わせ、すなわちPPGとPEGの組み合わせなどのPAGの混合物;酸化エチレンと酸化プロピレンの共重合体;またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0081】
ベース液は、オキシプロピレン基のアルコール(ROH)開始(alcohol−(ROH−)started)ポリマーを含むことができ、このポリマーは次の一般式を有し:
RO−[CH(CH)CH−O−]H (1)
式中Rは水素またはアルキル基であり、1つの末端ヒドロキシル基を有し、水不溶性であり、例えばUCON LB Fluidsの商標名でダウ・ケミカル社(DOW Chemical Company)(www.dow.com)から市販されている様々な分子量および粘度を有する製品などがある。
【0082】
あるいはまたはさらに(alternatively or additionally)、ベース液は、次の一般式を有する酸化エチレンと酸化プロピレンのアルコール(ROH)開始線状ランダム共重合体を含んでもよい:
RO−[CH(CH)CH−O−][CH−CH−O−]H (2)
式中、Rは水素またはアルキル基である。
【0083】
あるいはまたはさらに、ベース液は、好ましくは、ほぼ等量の、すなわち約50重量%のオキシエチレン基およびオキシプロピレン基を含み、1つの末端ヒドロキシル基を有し、周囲温度で、すなわち約40℃未満の温度で水溶性である、酸化エチレンと酸化プロピレンのアルコール(ROH)開始ランダム共重合体、例えばUCON50−HB Fluidsの商標名でダウ・ケミカル社から市販されている、同重量のオキシエチレン基およびオキシプロピレン基を有し、様々な分子量および粘度を有する製品を含んでもよい。あるいはまたはさらに、例えば、ベース液は、数平均分子量が3930、粘度が40℃で約1020cSt、およびISO3448に準じた粘度グレードが約1000である同重量のオキシエチレン基およびオキシプロピレン基を含む酸化エチレンと酸化プロピレンのブタノール開始ランダム共重合体、例えばUCON50−HB−5100の商標名でダウ・ケミカル社から市販されている製品を含んでもよい。
【0084】
あるいはまたはさらに、ベース液は、好ましくは約75重量%のオキシエチレン基およびそれに対応して約25重量%のオキシプロピレン基を含み、2つの末端ヒドロキシル基(R=H)を有し、約75℃未満の温度で水溶性である、酸化エチレンと酸化プロピレンのジオール開始ランダム共重合体、例えばUCON75−H Fluidsの商標名でダウ・ケミカル社から市販されている、様々な分子量および粘度を有する製品を含んでもよい。あるいはまたはさらに、例えば、ベース液は、75重量%のオキシエチレン基および25重量%のオキシプロピレン基を含み、数平均分子量が6950で、粘度が40℃で約1800cStである酸化エチレンと酸化プロピレンのジオール開始ランダム共重合体、例えばUCON75−H−9500の商標名でダウ・ケミカル社から市販されている製品を含んでもよい。
【0085】
あるいはまたはさらに、ベース液は、好ましくは約40重量%のオキシエチレン基およびそれに対応して約60重量%のオキシプロピレン基を含み、水溶性である、酸化エチレンと酸化プロピレンのアルコール(ROH)開始ランダム共重合体、例えばSYNALOX40の商標名でダウ・ケミカル社から市販されている、様々な分子量および粘度を有する製品を含んでもよい。あるいはまたはさらに、例えば、ベース液は、40重量%のオキシエチレン基および60重量%のオキシプロピレン基を含み、数平均分子量が5300で、粘度が40℃で1050cStであり、ISO3448に準じた粘度グレードが約1000である酸化エチレンと酸化プロピレンのアルコール開始ランダム共重合体、例えばSYNALOX40−D700の商標名でダウ・ケミカル社から市販されている製品を含んでもよい。
【0086】
あるいはまたはさらに、ベース液は、好ましくは約50重量%のオキシエチレンおよびそれに対応して約50重量%のオキシプロピレン基を含み、動粘度が40℃で960〜1160cSt(もしくはmm/s)(ASTM D445)である酸化エチレンと酸化プロピレンのジオール開始ランダム共重合体、例えばSYNALOX50−D700の商標名でダウ・ケミカル社から市販されている製品を含んでもよい。
【0087】
ゲル形成剤は、好ましくはBET(ブルナウアー、エメット、テラー)表面積が約50m/gと約400m/gの間であるヒュームドシリカ、例えば疎水性シリカまたは親水性シリカ、例えばAerosil A300の商標名でエボニック・インダストリーズ(Evonik Industries)(www.evonik.com)から市販されている製品などのBET表面積が300m/gである親水性ヒュームドシリカを含んでもよい。
【0088】
油に対するゲル形成剤のゲル化効果は、ゲル形成剤のセグメント分子(segments molecule)間におけるヒドロキシ基を介した水素結合により、またはファンデルワールス引力を介して、ゲル形成剤の分子のネットワークが形成されることによって達成される。これらの結合の数および強度によって、ゲル強度、およびゲルが荷重を支持する能力(臨界降伏応力)が決まる。
【0089】
揺変性バランス調整物質は、以下を含むバランス調整ゲル組成物を含むバランス調整ゲルであってもよい:
1)一般式(I)もしくは一般式(II)の1つもしくは複数のエチレン/プロピレングリコール共重合体エーテル、またはそれらの混合物を含む、85重量%〜97重量%のグリコールエーテル成分、
R−O{[CH(CH3)CH2−O−]m[CH2−CH2−O−]n}H (I)
R1−(O−{[CH(CH3)CH2−O−]m[CH2−CH2−O−]n}H)2 (II)
式中、Rは水素、または炭素原子が2〜8個のアルキル基であり;R1は、2つの置換基を同じ炭素原子上に持たない、炭素原子が2〜8個のアルキレン部分であり;mは、エチレン/プロピレングリコール共重合体部分(1つまたは複数)のプロピレングリコールのモル百分率であり;nは、エチレン/プロピレングリコール共重合体部分(1つまたは複数)のエチレングリコールのモル百分率であり、ここでn:mの比は、35:65から80:20の範囲であり;各グリコール共重合体化合物は、2000から10000の範囲の数平均分子量を有する;および
2)3重量%〜15重量%のヒュームドシリカゲル形成剤;前記バランス調整組成物が、粘弾性であり、22℃で1500Paから5000Paの間の貯蔵弾性率(G’)、10〜40Hzのクロスオーバー周波数以下で貯蔵弾性率よりも低い損失弾性率(G’’)、および2Paを超える臨界降伏応力を有する。
【0090】
グリコールエーテル成分(1つまたは複数)の数平均分子量は、3000〜10000の範囲であってもよい。n:mの比は、35:65から80:20の範囲、好ましくは40:60から75:25の範囲、特に50:50のような40:60から60:40の範囲であってもよい。ヒュームドシリカゲル形成剤は、90m/gから400m/g、好ましくは200m/gから300m/gのBET表面積を有する親水性タイプのヒュームドシリカであってもよく;または、ヒュームドシリカゲル形成剤は、50m/gから300m/g、好ましくは250m/gから350m/gのBET表面積を有する疎水化タイプのヒュームドシリカであり;またはそのような親水性および疎水化タイプのヒュームドシリカゲル形成剤の混合物であってもよい。グリコールエーテル成分(1つまたは複数)は、ISO3448に準じて決定される粘度グレードが500超過、好ましくは800〜1200の範囲であってもよい。
【0091】
本発明の一実施形態において、式(I)の共重合体のn:mの比は、40:60から60:40のような40:60から75:25の範囲、特におよそ50:50のような45:55から55:45の範囲である。別の実施形態において、式(II)の共重合体のn:mの比は、およそ75:25のような70:30から80:20であってもよい。
【0092】
好ましい実施形態において、揺変性バランス調整物質は、6.3±0.2重量%、より好ましくは6.3±0.1重量%のヒュームドシリカゲル形成剤と;n:mの比が70:30から80:20、より好ましくはおよそ75:25である、1.0±0.3重量%、好ましくは1.0±0.2重量%、より好ましくは1.0±0.1重量%の式(II)の共重合体とを含み;残りはn:mの比がおよそ50:50のような45:55から55:45である式(I)の共重合体が占める。
【0093】
別の好ましい実施形態において、揺変性バランス調整物質は、6.5±0.2重量%、より好ましくは6.5±0.1重量%のヒュームドシリカゲル形成剤と;n:mの比が70:30から80:20、より好ましくはおよそ75:25である、1.0±0.3重量%、好ましくは1.0±0.2重量%、より好ましくは1.0±0.1重量%の式(II)の共重合体とを含み;残りはn:mの比がおよそ50:50のような45:55から55:45である式(II)の共重合体が占める。
【0094】
前記揺変性バランス調整物質粒子に分布した疎水性粒子は、水素結合を切断することによって揺変性バランス調整物質の内部凝集を低減、すなわち減少させるか、または前記組成物と周方向バランス調整領域との接触面において少なくとも部分的に揺変性バランス調整物質と置き換わるか、またはその両方が生じる。疎水性粒子の関連した特性には、非粘着性であること、すなわち水および水含有物質も油および油含有物質も疎水性粒子によって濡らされないこと;摩擦係数が低いこと、例えば0.05から0.10の範囲であること;密度が揺変性バランス調整物質の密度よりも高いこと、例えば1000kg/mを超えること;粒径が小さいこと、例えば100nmから10μmの範囲であること;表面積が大きいこと、例えば1m/gから10m/gの範囲であること(窒素吸収によって決定される);および化学的不活性であること、が含まれる。これらの特性を有する材料の例として、フルオロポリマーなどのフルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)またはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、およびシリコーンが挙げられる。
【0095】
疎水性粒子は、フッ素系添加剤(fluoroadditive)、例えば、好ましくは約1m/gと約10m/gの間の表面積を有する自由流動性粉末状の(free−flowing powdered)フッ素系添加剤、例えば、Zonyl MP1100およびZonyl MP1200の商標名でデュポン株式会社(DuPont)(www.dupont.com)からそれぞれ市販されている製品などの5〜10m/gまたは1.5〜3m/gの表面積を有する自由流動性粉末状のPTFEを含んでもよい。疎水性粒子の表面エネルギーは小さくてもよい。
【0096】
揺変性バランス調整物質の量は、約90重量%から約99重量%の範囲、または約95重量%から約98重量%の範囲、または約97重量%であってもよく、疎水性粒子の量は、約10重量%から約1重量%の範囲、または約5重量%から約2重量%の範囲、または約3重量%であってもよい。
【0097】
本発明によるロータリーシステムのバランスをとるまたはロータリーシステムの振動を低減する別の組成物は、ある量の揺変性バランス調整物質と、前記ある量の前記揺変性バランス調整物質に分布したある量のナノ粒子とを含む。前記組成物は、必要に応じて約40℃未満に少し加熱しながら、その構成成分を混合することによって作製することができる。ナノ粒子は、高せん断混合(high−shear mixing)によって、調製された揺変性バランス調整物質に取り込まれることができる。
【0098】
前記揺変性バランス調整物質粒子に分布したナノ粒子は、水素結合を切断することによって揺変性バランス調整物の内部凝集を低減、すなわち減少させるか、または前記組成物と周方向バランス調整領域との接触面において少なくとも部分的に揺変性バランス調整物質と置き換わるか、またはその両方が生じる。ナノ粒子の関連した特性には、粒径が小さいこと、例えば約1nmと約1000nmの間、または約2nmと約500nmの間、または約5nmと約200nmの間、または約10nmと約100nmの間、または約20nmと約50nmの間、または約40nmであること;表面積が大きいこと、例えば約1m/gと約50m/gの間であることが含まれる。これらの特性を有する材料の例として、フルオロポリマーなどのフルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)またはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、シリコーン、金属、例えばアルミニウム、銅、金、鉄、銀、チタンおよび亜鉛、金属酸化物、例えば酸化アルミニウム、酸化銅、酸化鉄、酸化銀および酸化チタン、半導体、例えばセレン化カドミウム、テルル化カドミウムおよびケイ素、ならびに炭素、例えばカーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラファイトおよびフラーレンが挙げられる。
【0099】
揺変性バランス調整物質の量は、約90重量%から約99重量%の範囲、または約95重量%から約98重量%の範囲、または約97重量%であってもよく、ナノ粒子の量は、約10重量%から約1重量%の範囲、または約5重量%から約2重量%の範囲、または約3重量%であってもよい。
【0100】
図1は、車両ホイールなどの従来のロータリーシステム100の断面図を示す。ロータリーシステム100は、車両タイヤなどの回転要素110を含む。回転要素110は、回転軸150上に支点を有するチャンバ120を含み、車両タイヤのインナーライナなどの周方向バランス調整領域130を含み、ある量の従来の揺変性バランス調整物質140が部分的に充填されている。図示するように、周方向バランス調整領域130は、インナーライナの中心に位置してもよい。あるいは、周方向バランス調整領域130は、側面または縁に位置してもよい。
【0101】
周方向バランス調整領域130は、揺変性バランス調整物質140の可動性および流動(flow)を改良するナノ構造を含んでもよく、前記ナノ構造は、例えば、ナノ粒子を含む、ワニスなどの材料によって形成されるか、または前記周方向バランス調整領域130にインプリントされる(imprinted)。
【0102】
回転要素110はさらに、バランス調整領域130の境界を画定する区切り160を含んでもよい。回転要素110はさらに、バランス調整領域130の別の境界を画定する別の区切り165を含んでもよい。
【0103】
図2は、車両ホイールなどの本発明の実施形態によるロータリーシステム200の断面図を示す。ロータリーシステム200は、車両タイヤなどの回転要素110を含む。回転要素110は、回転軸150上に支点を有するチャンバ120を含み、車両タイヤのインナーライナなどの周方向バランス調整領域130を含み、ある量の本発明の実施形態による組成物240が部分的に充填されている。ロータリーシステムのバランスをとるまたはロータリーシステムの振動を低減する組成物は、ある量の揺変性バランス調整物質と、前記ある量の揺変性バランス調整物質に分布したある量の疎水性粒子とを含む。あるいは、組成物は、ある量の揺変性バランス調整物質と、前記ある量の揺変性バランス調整物質に分布したある量のナノ粒子とを含む。
【0104】
回転要素110はさらに、図1を参照して説明した区切り160および別の区切り165を含んでもよい。
【0105】
本発明は、回転軸を中心に回転可能である回転要素を含むいかなるロータリーシステム200にも適用することができる。例えば、ロータリーシステム200は、モーターシステム、エンジンシステムまたは伝達システムであってもよく、回転要素110は、シャフト、例えばプロペラシャフトなどのドライブシャフトであってもよい。チャンバ120は、中空(hollow)シャフトまたは管状シャフト内に位置し、中空シャフトまたは管状シャフトに沿って実質的に全体に伸びてもよい。
【0106】
さらに、本発明は、実生活での自動車などの実際の車両、航空機、船舶、物品処理機械などのロータリーシステムに加えて、模型自動車などの縮尺車両、航空機、船舶、物品処理機械などのロータリーシステムにも適用することができる。
【0107】
従来の揺変性バランス調整物質および、本発明の実施形態によるロータリーシステムのバランスをとるまたはロータリーシステムの振動を低減する組成物の経時的移動距離を測定し比較する一連の試験を行った。
【0108】
全ての試験において、全く新しい車両タイヤ「Goodyear Excellence 245/45 R18」を回転要素として使用し、車両タイヤのインナーライナを周方向バランス調整領域として使用した。「未処理インナーライナ」と表記された試験番号1〜4において、車両タイヤは、インナーライナ、すなわち車両タイヤの表面に何も変更を加えることなく使用しており、インナーライナは、車両タイヤの製造から残留した離型剤を含んでいた。「コーティングされたインナーライナ」と表記された試験番号5において、車両タイヤのインナーライナは、ナノ粒子を含む溶媒型ワニスでコーティングされ、周方向バランス調整領域にナノ構造を備えていた。
【0109】
さらに、フォームストリップ(foam strip)を区切りとしてインナーライナに付け、シリコーンで封止した。
【0110】
各試験において、75gの量のバランス調整物質または本発明の実施形態による組成物を、インナーライナに10.0cmの長さにわたって付けた。試験番号1、3および5において、欧州特許出願第08168913.5号および対応するPCT特許出願PCT/EP2009/065058号に記載されるように、92.7重量%のUCON 50−HB−5100および1重量%のUCON 75−HB−9500をベース液として、ならびに6.3重量%のAerosil A 300をゲル形成剤として含む揺変性バランス調整物質を使用した。試験番号2および4において、97重量%の揺変性バランス調整物質と、粒径分布が10%<0.3μm、平均4μm、90%<8μmであり表面積が5〜10m/gであり、Zonyl MP 1100の商標名でデュポン株式会社から市販されている3重量%の自由流動性粉末状のPTFEとを含む組成物を使用した。
【0111】
全ての車両タイヤをリムに取り付けて車両ホイールを形成し、リムを順に試験機器に取り付けた。全ての車両ホイールを同じ手順で同様に測定した。全ての試験において、車両ホイールを回転させ、速度を130km/hまで上げた。全ての試験において、車両タイヤのインナーライナ上の組成物分布の長さ(cm)は、5分後および35分後に測定した。
【0112】
表1は、各種組成物、各種インナーライナ構成およびこれらの各種組み合わせにおいて、時間(分)の関数として車両タイヤのインナーライナ上の組成物分布の長さ(cm)の比較を示す。
【0113】
図3は、各種組成物、各種インナーライナ構成およびこれらの各種組み合わせにおいて、時間(分)の関数として車両タイヤのインナーライナ上の組成物分布の長さ(cm)の比較を図解表示したものである。図3は、測定したデータポイントを近似曲線と共に示している。
【0114】
白四角印および実線もしくは破線によってそれぞれ図3に示される試験番号1および3において、前記量のプレーンな(plain)バランス調整物質を未処理インナーライナに適用した。
【0115】
バツ印および実線もしくは破線によってそれぞれ図3に示される試験番号2および4において、前記量の本発明の実施形態による組成物を未処理インナーライナに適用した。
【0116】
白三角印および実線によって図3に示される試験番号5において、前記量のプレーンなバランス調整物質をコーティングされたインナーライナに適用した。
【0117】
図3における試験番号1と試験番号3の比較および試験番号2と試験番号4の別の比較から分かるように、同じ条件、すなわち特定の組成物および特定の構成における試験では、非常に類似した結果が得られる。
【0118】
さらに、試験番号2および4と試験番号1および3の比較から分かるように、未処理インナーライナ上の本発明の実施形態による組成物の分布の長さは、未処理インナーライナ上のプレーンなバランス調整物質の分布の長さよりも一貫して長い。したがって、本発明の実施形態による組成物は、プレーンな揺変性バランス調整物質と比較して、性能すなわち流動挙動が改良され、特に著しく迅速となる。
【0119】
さらに、試験番号2および4と試験番号5の比較から分かるように、未処理インナーライナ上の本発明の実施形態による組成物の分布の長さは、コーティングされたインナーライナ上のプレーンなバランス調整物質の分布の長さより初めは短いが、約12分後、未処理インナーライナ上の本発明の実施形態による組成物の分布の長さは、コーティングされたインナーライナ上のプレーンなバランス調整物質の分布の長さよりも長い。したがって、本発明の実施形態による組成物はまた、コーティングされたインナーライナ上のプレーンな揺変性バランス調整物質と比較しても、性能すなわち流動挙動が改良されている。
【0120】
【表1】

【0121】
さらに、本発明の実施形態による組成物を含むロータリーシステムは、プレーンな揺変性バランス調整物質とナノ構造を有する周方向バランス調整領域とを含むロータリーシステムと比較して、性能が改良されている。したがって、本発明の実施形態による組成物を含み、複雑さが軽減されたロータリーシステムは、プレーンな揺変性バランス調整物質とナノ構造を有する周方向バランス調整領域とを含むロータリーシステムに取って代わり、さらに優れた性能を示すことができる。
【0122】
組成物はさらに、揺変性バランス調整物質と接触し、ロータリーシステムのバランス調整に寄与する重り体(図示せず)を備えてもよい。重り体は、揺変性バランス調整物質が振動を受け撹拌状態に変化した際に重り体が重り体表面と揺変性バランス調整物質との間の付着を打ち負かすように、重り体のサイズによって規定される重り体表面および重り体重量を有する。重り体のサイズによって、揺変性バランス調整物質を内部に有する組成物中の重り体の可動性が保証される。重り体はボールであってもよい。重り体サイズはボールの直径に相当する。直径は、次式に基づく重り体表面と:
A=4πr(3)
式中rはボールの半径であり、これは表面構造、すなわち粗さ、および付着性を説明している、
次式に基づく重り体体積:
V=4/3πr(4)
式中rはボールの半径であり、これは重り体密度および重り体重量を説明している
との比によって決定することができる。半径rが大きくなると、体積、したがって重り体重量が重り体表面よりも早く増大し、組成物中の重り体の可動性が増す。重り体は、金属、例えばステンレス鋼などの鋼を含んでもよい。
【0123】
本発明の実施形態は、対応する方法を含む。
【0124】
本発明の実施形態は、本発明による回転要素をいくつか含む可能性のある対応するシステムを含む。
【0125】
特定の実施形態を本明細書中に例証し記載してきたが、同じ目的を達成するために計算されたあらゆる取り合わせが、示された特定の実施形態と置き換えられてもよいことが、当業者には理解されるであろう。上記の説明は例証目的のものであって、限定目的ではないことを理解されたい。本願は本発明のあらゆる改作または変形をも包含するものとする。上記の実施形態および多くの他の実施形態の組み合わせは、上記の説明を読み理解することにより当業者には明白になるであろう。本発明の範囲は、上記の構造および方法が使用され得るあらゆる他の実施形態および応用を含む。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲、ならびにかかる特許請求の範囲に与えられる均等物の全範囲によって決定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある量の揺変性バランス調整物質
を含む、ロータリーシステム(200)のバランスをとる組成物(240)であって、
− 前記量の前記揺変性バランス調整物質中に分布したある量の疎水性粒子
を特徴とする組成物。
【請求項2】
− 前記揺変性バランス調整物質の前記量が、約90重量%から約99重量%の範囲、または約95重量%から約98重量%の範囲、または約97重量%である;かつ、
− 前記疎水性粒子の前記量が、約10重量%から約1重量%の範囲、または約5重量%から約2重量%の範囲、または約3重量%である、
請求項1に記載の組成物(240)。
【請求項3】
− 前記疎水性粒子のサイズが、約1nmから約100μmの範囲、もしくは約10nmから約50μmの範囲、もしくは約100nmから約20μmの範囲、もしくは約1μmから約10μmの範囲、もしくは約3μmから約5μmの範囲、もしくは約4μmである;または、
− 前記疎水性粒子の比表面積が、約1m/gから約50m/gの範囲、もしくは約2m/gから約20m/gの範囲、もしくは約5m/gから約10m/gの範囲である;または、
− その両方である、
請求項1または2に記載の組成物(240)。
【請求項4】
前記疎水性粒子の表面が、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーン;あるいは
それらの組み合わせ
を含む、
請求項1、2または3に記載の組成物(240)。
【請求項5】
前記疎水性粒子のコアが、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーン、または金属、例えば鉄、または炭素;あるいは
それらの組み合わせ
を含む、
請求項1、2、3または4に記載の組成物(240)。
【請求項6】
− 前記疎水性粒子の密度が前記揺変性バランス調整物質の密度より高い;
− 前記疎水性粒子の前記密度が、約1000kg/mから約5000kg/mの範囲、もしくは約2000kg/mから約4000kg/mの範囲、もしくは約3000kg/mである;または、
− その両方である、
請求項1、2、3、4または5に記載の組成物(240)。
【請求項7】
ある量の揺変性バランス調整物質
を含む、ロータリーシステム(200)のバランスをとる組成物(240)であって、
− 前記量の前記揺変性バランス調整物質中に分布したある量のナノ粒子
を特徴とする組成物。
【請求項8】
− 前記揺変性バランス調整物質の前記量が、約90重量%から約99重量%の範囲、または約95重量%から約98重量%の範囲、または約97重量%であり、そして前記ナノ粒子の前記量が、約10重量%から約1重量%の範囲、または約5重量%から約2重量%の範囲、または約3重量%である;
− 前記ナノ粒子のサイズが、約1nmから約1000nmの範囲、または約2nmから約500nmの範囲、または約5nmから約200nmの範囲、または約10nmから約100nmの範囲、または約20nmから約50nmの範囲、または約40nmである;
− 前記ナノ粒子の比表面積が、約1m/gから約50m/gの範囲、または約2m/gから約20m/gの範囲、または約5m/gから約10m/gの範囲である;
− 前記ナノ粒子が、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーン、または金属、例えばアルミニウム、銅、金、鉄、銀、チタンおよび亜鉛、または金属酸化物、例えば酸化アルミニウム、酸化銅、酸化鉄、酸化銀および酸化チタン、半導体、例えばセレン化カドミウム、テルル化カドミウムおよびケイ素、または炭素、例えばカーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラファイトおよびフラーレンを含む;
− 前記ナノ粒子の密度が前記揺変性バランス調整物質の密度より高い;
− 前記ナノ粒子の前記密度が、約1000kg/mから約5000kg/mの範囲、または約2000kg/mから約4000kg/mの範囲、または約3000kg/mである;あるいは、
− それらの組み合わせである、
請求項7に記載の組成物(240)。
【請求項9】
ロータリーシステム(200)の振動を低減する方法であって、
− ある量の揺変性バランス調整物質中にある量の疎水性粒子を分布させてある量の組成物(240)を形成すること;および、
− 回転要素(110)の回転軸(150)上に支点を有するチャンバ(120)を含み、周方向バランス調整領域(130)を含み、前記量の前記組成物(240)の少なくとも一部が部分的に充填されている前記回転要素(110)を提供すること
を特徴とする方法。
【請求項10】
− 前記組成物(240)が液化して前記周方向バランス調整領域(130)に沿って分布し、前記回転要素(110)のアンバランスが低減するように、前記回転軸(150)を中心に前記回転要素(110)を回転させること
をさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
− 前記揺変性バランス調整物質の前記量が、約90重量%から約99重量%の範囲、または約95重量%から約98重量%の範囲、または約97重量%であり、そして前記疎水性粒子の前記量が、約10重量%から約1重量%の範囲、または約5重量%から約2重量%の範囲、または約3重量%である;
− 前記疎水性粒子のサイズが、約1nmから約100μmの範囲、または約10nmから約50μmの範囲、または約100nmから約20μmの範囲、または約1μmから約10μmの範囲、または約3μmから約5μmの範囲、または約4μmである;
− 前記疎水性粒子の比表面積が、約1m/gから約50m/gの範囲、または約2m/gから約20m/gの範囲、または約5m/gから約10m/gの範囲である;
− 前記疎水性粒子の表面が、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーンを含む;
− 前記疎水性粒子のコアが、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーン、または金属、例えば鉄、または炭素を含む;
− 前記疎水性粒子の密度が前記揺変性バランス調整物質の密度より高い;
− 前記疎水性粒子の前記密度が、約1000kg/mから約5000kg/mの範囲、もしくは約2000kg/mから約4000kg/mの範囲、もしくは約3000kg/mである;あるいは、
− それらの組み合わせである、
請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
− 前記ロータリーシステム(200)が、車両、例えば自動車に含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム(200)が前記車両のホイール、エンジンシステムもしくは伝達システムである;
− 前記ロータリーシステム(200)が、航空機、例えばヘリコプタに含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム(200)が前記航空機のエンジンシステムもしくは翼である;
− 前記ロータリーシステム(200)が、船舶、例えば貨物船に含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム(200)が前記航空機のエンジンシステムもしくは伝達システムである;または、
− 前記ロータリーシステム(200)が、物品処理機械、例えば洗濯機に含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム(200)が前記物品処理機械のエンジンシステムもしくは物品収容ドラムである、
請求項9、10または11に記載の方法。
【請求項13】
ロータリーシステム(200)の振動を低減する前記ロータリーシステム(200)であって、
− 回転要素(110)の回転軸(150)上に支点を有するチャンバ(120)を含み、周方向バランス調整領域(130)を含み、かつ、ある量の揺変性バランス調整物質と前記量の前記揺変性バランス調整物質中に分布したある量の疎水性粒子とを含むある量の組成物(240)が部分的に充填されている前記回転要素(110)
を特徴とするロータリーシステム。
【請求項14】
− 前記揺変性バランス調整物質の前記量が、約90重量%から約99重量%の範囲、または約95重量%から約98重量%の範囲、または約97重量%であり、そして、前記疎水性粒子の前記量が、約10重量%から約1重量%の範囲、または約5重量%から約2重量%の範囲、または約3重量%である;あるいは、
− 前記疎水性粒子のサイズが、約1nmから約100μmの範囲、または約10nmから約50μmの範囲、または約100nmから約20μmの範囲、または約1μmから約10μmの範囲、もしくは約3μmから約5μmの範囲、または約4μmである;
− 前記疎水性粒子の比表面積が、約1m/gから約50m/gの範囲、または約2m/gから約20m/gの範囲、または約5m/gから約10m/gの範囲である;
− 前記疎水性粒子の表面が、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーンを含む;
− 前記疎水性粒子のコアが、フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、特にテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシ(PFA)もしくはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)などのフルオロポリマー、またはシリコーン、または金属、例えば鉄、または炭素を含む;
− 前記疎水性粒子の密度が前記揺変性バランス調整物質の密度より高い;
− 前記疎水性粒子の密度が、約1000kg/mから約5000kg/mの範囲、または約2000kg/mから約4000kg/mの範囲、または約3000kg/mである;あるいは、
− それらの組み合わせである、
請求項13に記載のロータリーシステム(200)。
【請求項15】
− 前記ロータリーシステム(200)が、車両、例えば自動車に含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム(200)が前記車両のホイール、エンジンシステムもしくは伝達システムである;
− 前記ロータリーシステム(200)が、航空機、例えばヘリコプタに含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム(200)が前記航空機のエンジンシステムもしくは翼である;
− 前記ロータリーシステム(200)が、船舶、例えば貨物船に含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム(200)が前記航空機のエンジンシステムもしくは伝達システムである;または、
− 前記ロータリーシステム(200)が、物品処理機械、例えば洗濯機に含まれるものであり、任意選択で前記ロータリーシステム(200)が前記物品処理機械のエンジンシステムもしくは物品収容ドラムである、
請求項13または14に記載のロータリーシステム(200)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−507473(P2013−507473A)
【公表日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532623(P2012−532623)
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【国際出願番号】PCT/EP2010/065125
【国際公開番号】WO2011/042549
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(512092209)
【氏名又は名称原語表記】CARNEHAMMAR, LARS BERTIL
【Fターム(参考)】