説明

ローダ作業機のキャビン装置

【課題】 側窓の多孔板の強度を向上するとともに石等の衝突を減少できるようにする。
【解決手段】 左右一対のアーム5間で機体フレーム4上にキャビン装置7を搭載する。キャビン装置7は左右一対のキャビン枠10間に屋根11、前窓12及び背窓13を形成し、左右各キャビン枠10内に側窓14を形成している。左右各キャビン枠10は側面視門型形状であって、その枠内側に外側向きの凹部10Aを有し、側窓14は多数の通し孔17aを有して室外側に配置される多孔板17と室内側に配置される透視材18とを有する。多孔板17は、通し孔17aを有する多孔面部17Aと、この多孔面部17Aの外周部で室内側に折曲された周壁部17Bと、この周壁部17Bの室内側端から枠外向きに屈曲されてキャビン枠10の凹部10Aに固着される周縁部17Cとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラックローダ、スキッドローダ等のローダ作業機のキャビン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術においては、左右走行装置を有する機体フレームの後部に左右一対のアームを昇降自在に支持し、この左右アームの先端に作業具を設け、前記左右アーム間でかつ機体フレーム上にキャビン装置を搭載しており、前記キャビン装置は側窓に多数の通し孔を有する多孔板を貼り付けて、側窓から外側方へものを突出させないようにしており、前記多孔板には1枚板に通し孔を穿孔したパンチングメタル等が使用されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】US7264435B2号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来技術の側窓の多孔板は、1枚板を平板のままで、それ自体の強度が低くなっており、部分的に内外方向に折曲することも可能であるが、周囲部よりも中央部が外方向に突出していると、多孔板のその部分がキャビン装置の側面の外周部よりも外方向に突出することになり、石等が衝突して損傷することがある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにしたローダ作業機のキャビン装置を提供することを目的とする。
本発明は、側窓の多孔板の強度を向上するとともに石等の衝突を減少できるようにしたローダ作業機のキャビン装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、左右走行装置3を有する機体フレーム4の後部に左右一対のアーム5を昇降自在に支持し、この左右アーム5の先端に作業具6を設け、前記左右アーム5間でかつ機体フレーム4上にキャビン装置7を搭載しており、
前記キャビン装置7は左右一対のキャビン枠10間に屋根11、前窓12及び背窓13を形成し、左右各キャビン枠10内に側窓14を形成しており、前記左右各キャビン枠10は側面視門型形状であって、その枠内側に外側向きの凹部10Aを有しており、前記側窓14は多数の通し孔17aを有して室外側に配置される多孔板17と室内側に配置される透明な透視材18とを有しており、
前記多孔板17は、通し孔17aを有する多孔面部17Aと、この多孔面部17Aの外周部で室内側に折曲された周壁部17Bと、この周壁部17Bの室内側端から枠外向きに屈曲されて前記キャビン枠10の凹部10Aに固着される周縁部17Cとを有することを特徴とする。
【0005】
第2に、前記各キャビン枠10の凹部10Aの深さAdと前記多孔板17の周壁部17Bの幅Btとを略一致させ、または、前記各キャビン枠10の室外面と前記多孔面部17Aの室外面とを略面一に配置させていることを特徴とする。
第3に、前記多孔板17の周壁部17Bの内周側でかつ周壁部17Bの幅Bt内に前記透視材18を配置しており、
前記透視材18は前記多孔面部17Aの上半分に対向する引き戸19と、下半分に対向する嵌め殺し板20とを有し、
前記引き戸19の上下サッシ21を前記多孔面部17Aの上部と上下中途部とに設けていることを特徴とする。
[作用]
前記特徴を有するローダ作業機のキャビン装置は次のような作用を奏する。
【0006】
キャビン装置7の側窓14を形成している多孔板17は、通し孔17aを有する多孔面部17Aの外周部に室内側に折曲された周壁部17Bと、この周壁部17Bの室内側端から枠外向きに屈曲された周縁部17Cとを形成しているので、周囲にわたって屈曲形状により強度をが向上することができ、キャビン枠10はその枠内側に外側向きの凹部10Aを有しているので、周縁部17Cから周壁部17Bの幅Btだけ多孔面部17Aが室外側に位置しても、周縁部17Cを凹部10Aに固定することにより、キャビン枠10の室外面からの多孔面部17Aの突出量を小さくでき、よって多孔面部17Aに石等が衝突するのを減少できる。
【0007】
前記多孔面部17Aは、凹部10Aの深さAdと周壁部17Bの幅Btとが略一致している、または、キャビン枠10の室外面と多孔面部17Aの室外面とを略面一に配置させることにより、キャビン装置7内の左右空間を可及的に広くしながら、キャビン枠10の室外面からの多孔面部17Aの突出量をマイナス又は極力小さくできる。
透視材18の上半分を引き戸19とすることにより、キャビン装置7内の換気が可能となるとともに、引き戸19のための上下サッシ21を多孔面部17Aの上部と上下中途部とに設けることにより、多孔板17をさらに強度アップすることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、側窓の多孔板の強度を向上するとともに石等の衝突を減少できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1において、ローダ作業機1としてトラックローダを例示しており、このトラックローダ1は、機体フレーム4に左右一対の走行装置3を縣架し、機体フレーム4の後部に掘削作業、持ち上げ作業等を行うローダ作業装置2を装着するとともに、前上部に運転室を包囲するキャビン装置(運転者保護装置)7を搭載している。
機体フレーム4は鉄板等により構成され、左右側板、底板及び前板を有した箱形状のフレーム本体26と、このフレーム本体26の後端側に溶着された左右一対の箱形状の支持枠体27とを備え、フレーム本体26上にエンジン及び油圧ポンプを搭載し、左右支持枠体27にローダ作業装置2の基部側を支持している。
【0010】
左右各走行装置3は、フレーム本体26に油圧式の走行モータとトラックフレーム28とを固定し、走行モータの駆動軸29に駆動輪30を装着し、トラックフレーム28に前後従動輪31、32と複数の転輪33とを支持し、これら駆動輪30、前後従動輪31、32及び複数の転輪33にクローラ34を巻き掛けて構成されている。
前記走行装置3の上方及び後方を覆うフェンダ35は、フレーム本体26の左右側板に溶着されており、これらフェンダ35及びフレーム本体26の側板に箱形状の支持枠体27が溶着されている。前記トラックフレーム28はフレーム本体26の左右側板に溶着されるか又はボルト固定されている。
【0011】
ローダ作業装置2は、左右各支持枠体27に支持リンク37とコントロールリンク38の各基部が枢支され、支持リンク37とコントロールリンク38の各自由端にアーム5の基部側が枢支連結され、左右アーム5の先端にバケット等の作業具6が枢支連結されており、前記アーム5はアームシリンダ39によって上下動自在とされ、作業具6は作業具シリンダ40によって上下動(掬い・ダンプ動作)自在とされている。
前記支持リンク37とアームシリンダ39の各基部は箱形状の支持枠体27内に挿入されている。
【0012】
前記支持リンク37の基部はトラックローダ1の全高の略半分の高さに位置する支持軸41を介して支持枠体27の後上部に支持され、コントロールリンク38の基部は支持枠体27の前端(機体フレーム4の前後方向中途部)でかつ支持軸41と略同じか又は若干高い位置でリンク軸42を介して支持され、アームシリンダ39の基部は駆動軸29より低い機体フレーム4の底部近くでかつ支持軸41より若干前側に位置するシリンダ軸43を介して支持されている。
左右一対のアーム5は先端(前端)が異形パイプで形成された連結部材44により、基部側(後部)が連結ロッド45によりそれぞれ連結されており、この連結ロッド45より後端側で前記支持リンク37の自由端(上部)と支持ピン46を介して連結され、連結ロッド45より前側でアームシリンダ39の自由端(上部)とシリンダピン47を介して連結され、支持ピン46とシリンダピン47との間で左右各アーム5の内壁が外壁より下方に突出していて、その突出部5aにリンクピン48を介してコントロールリンク38の自由端が連結されている。
【0013】
前記支持ピン46に対して連結ロッド45及びシリンダピン47は前方側へ略直線的に並べられ、支持ピン46及びシリンダピン47に対してリンクピン48は三角配置されている。
左右アーム5は先端近傍が下向きに屈曲されており、この先端には作業具6を着脱自在に装着する装着体51の下部が横軸50を介して枢支され、この装着体51の上下方向中途部に、左右アーム5に設けた作業具シリンダ40のシリンダロッドが連結ピン52を介して連結され、前記作業具シリンダ40の伸縮作動によって装着体51が上下動自在になっている。
【0014】
作業具6は背面に上掛止部53と下装着受部54とをそれぞれ有し、前記装着体51には、作業具6の上掛止部53を掛止する係合部55と、下装着受部54に対向する連結部56とがそれぞれ設けられ、さらに、係合部55を上掛止部53に掛止しかつ連結部56を下装着受部54に対向させた状態で、連結部56と下装着受部54とにラッチを挿脱自在に貫通して、装着体51に対する作業具6の装着状態をロックするロック機構(図示せず)が設けられている。
前記ローダ作業装置2は、図1に示す作業具6が接地した状態が掘削作業状態である。この掘削作業状態では、左右アーム5が最下姿勢にあって、コントロールリンク38がリンク軸42から緩やかに尻上がりの姿勢となり、連結部材44が機体フレーム4の前面に設けたストッパ4Aに当接しており、前進して作業具6で土砂に突っ込み、その衝撃を機体フレーム4で受けるようになっている。
【0015】
前記掘削作業状態からアームシリンダ39を伸張することにより、支持リンク37の前後揺動を伴いながらアーム5が基部側を中心にして前部側が上昇し、作業具6で掬った土砂を持ち上げる。
コントロールリンク38は支持リンク37とともに4節リンク機構を構成していて、アーム5の上昇姿勢を制御する。前記支持リンク37は最後方へ揺動してもその上端の後端はローダ作業機1の背面と略面一になって、後方へ突出しないようになっており、コントロールリンク38は揺動可能角度が90度より小さく、アーム5が最上姿勢になったときでも垂直姿勢より若干後傾斜した姿勢となり、アーム5にかかる荷重を十分に支持できるようになっている。
【0016】
アームシリンダ39はアーム5が最下姿勢にあるとき、コントロールリンク38と交差し、アーム5と略直交する姿勢にあり、最下姿勢から上昇するときに最大揚力を発揮できるように設定されている。
キャビン装置7は、左右アーム5間でかつ機体フレーム4のフレーム本体26上に搭載されており、エンジンの上方で左右支持枠体27の上部を連結している連結部材60の上面にステー61を設け、キャビン装置7の背面にブラケット62を設け、このブラケット62をステー61に横ピン63を介して枢支している。
【0017】
キャビン装置7はその後部と支持枠体27との間にダンパを設けており、機体フレーム4内のメンテナンスをするときは、前記横ピン63廻りに前部を持ち上げるように回動される。
前記キャビン装置7は図1〜7において詳細に示されている。
キャビン装置7は左右一対のキャビン枠10間に屋根11、前窓12及び背窓13を形成し、左右各キャビン枠10内に側窓14を形成し、前記左右のキャビン枠10、側窓14及び背窓13の下部にフロアシート65を有する下部構成部材66を取り付け、前記フロアシート65の後部を立ち上がらせてキャビン装置7の背面の下半分を構成しており、このフロアシート65上に運転席67を搭載している。
【0018】
屋根11は板金で形成され、左右両端がキャビン枠10に固着されており、前部に多数の通し孔11aを穿孔した多孔部11Aが形成されており、前端にひさし部11Bが形成されている。前記多孔部11Aの内面側にはガラス等の透視材が貼着され、雨水の浸入を防止しながら上方視界を開いている。
前窓12は窓枠にガラス、プラスチック板等の透視材が取り付けられたものであり、詳細は図示していないが、上下方向に開閉可能な扉を構成している。この前窓12の上部はキャビン枠10の上部内面に設けた上レールに前後移動自在に支持され、下部はキャビン枠10の前部内面に設けた前レールに上下移動自在に支持されている。
【0019】
前記前窓12は、上下方向中途部とキャビン枠10との間に設けたリンク機構の補助を受けて、運転席67の前方を閉鎖した姿勢から、上部を後方へ下部を上方へそれぞれ移動することにより開放することができ、開放状態では屋根11の下方側に略平行に収納される。
背窓13は左右キャビン枠10の間で屋根11の後端とフロアシート65の上端との間に配置され、窓枠にガラス等の透視材が取り付けられたものであり、上部を左右キャビン枠10に枢支し、下部を後上方へ揺動する開閉窓になっている。なお、この背窓13は嵌め殺し構造でもよい。
【0020】
前記フロアシート65は運転席67を搭載し、運転席67の左右側方に操縦装置を取り付ける装置台68も設けており、その前端はキャビン装置7の前後方向中間位置までしかなく、それより前方ではキャビン装置7の底は開放されている。
運転席67に着座する運転者のためのステップは、前記フレーム本体26の前部内に設けられており、運転者はそのステップに立って、前記前窓12を開放してキャビン装置7から乗降するようになっている。
前記左右各キャビン枠10は、パイプ材を側面視門型形状に形成したものであり、その断面形状は、枠外側が角のないR面取りした円弧面10Bで、それに続く枠内側に外側向きの凹部10Aを有しており、左右方向内面10C及び枠内面10Dは平坦面に形成されており、凹部10Aと枠内面10Dとは階段状に隣接している。
【0021】
前記側窓14はキャビン枠10の凹部10Aの枠内側に配置され、多数の通し孔17aを有して室外側に配置される多孔板17と、室内側に配置される透明な透視材18とを有する。
前記多孔板17は鉄板を打ち抜いて、又はパンチングメタル等で形成されており、通し孔17aとその通し孔17a間の縦横の格子部17bで形成された多孔面部17Aと、この多孔面部17Aの外周部で室内側に折曲された周壁部17Bと、この周壁部17Bの室内側端から枠外向きに屈曲されて前記キャビン枠10の凹部10Aに溶接又はボルト等の締結具を介して固着される周縁部17Cとを有する。
【0022】
前記多孔面部17Aは通し孔17aを形成している帯域が上下に分かれており、上下端部と上下中間に通し孔17aを形成していない孔無し帯域17cを有している。
前記周壁部17Bは及び周縁部17Cは多孔面部17Aの全周囲、少なくとも門型のキャビン枠10に対応して3辺に形成されており、周壁部17Bは多孔面部17A及び周縁部17Cに対して直角に折曲されているが、鈍角に折曲されていてもよく、多孔面部17Aと周縁部17Cとは平行であることが好ましい。
前記キャビン枠10の凹部10Aの深さAdと前記多孔板17の周壁部17Bの幅Btとは略一致しており、前記多孔面部17Aの室外面を前記各キャビン枠10の室外面(円弧面10B)と略面一になるように配置している。これにより、上方から石が落下してきても、キャビン枠10に保護されて、多孔面部17Aが損傷を受けないようになっている。
【0023】
前記透視材18は透明なガラス又はプラスチック板で形成されており、多孔板17の周壁部17Bの内周側でかつ周壁部17Bの幅Bt内に配置され、多孔面部17Aの上半分に対向する引き戸19と、下半分に対向する嵌め殺し板20とを有する。
前記引き戸19は上下サッシ21を多孔面部17Aの上端と中間の孔無し帯域17cの室内面に固着しており、上下サッシ21に2枚の透視板18Aを引き違い移動可能に支持している。引き戸19は上下サッシ21の前後端を連結する前後サッシを有し、四角形状に形成されている。
【0024】
嵌め殺し板20の1枚の透視板18Aを取り付ける四角枠22は、上部が下サッシ21と一体成形されているが、別個に形成して多孔面部17Aに固着してもよい。
前記引き戸19と嵌め殺し板20とは、室内外方向において、周壁部17Bを形成したことによりできた多孔板17の凹部に収納されることになり、また、凹部10Aを形成したキャビン枠10の内周側に配置されることになり、落石等の衝突が回避されるだけでなく、キャビン装置7の運転室の左右空間を広げることにも寄与し、また、それらのサッシ21及び四角枠22は多孔板17の強度を向上している。
【0025】
前記側窓14の前後の上部には、多孔板17の周縁部17Cにナット部材を固着して前後ウインカの取付具を取り付ける装着部70が形成され、後部近傍にはキャビン装置7を昇降するためのダンパ71の上端を連結する連結具72を取り付ける植設ピン等の止め部73が形成され、キャビン枠10の前部には手すり材74が取り付けられている。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜7に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
【0026】
例えば、ローダ作業機1は走行装置3をタイヤ車輪で構成したスキッドローダでもよく、キャビン枠10は門型の前後下端間をパイプ材で連結してもよく、キャビン枠10を断面4分の1円形のパイプ材の内周側に凹部10Aと枠内面10Dとを形成する小さな断面四角形のパイプ材を溶着して形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態を示す全体側面図である。
【図2】図1のX−X線断面図である。
【図3】要部の断面斜視図である。
【図4】全体斜視図である。
【図5】側面図である。
【図6】平面図である。
【図7】正面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 ローダ作業機(トラックローダ)
2 ローダ作業装置
3 走行装置
4 機体フレーム
5 アーム
6 作業具
7 キャビン装置
10 キャビン枠
10A 凹部
11 屋根
12 前窓
13 背窓
14 側窓
17 多孔板
17A 多孔面部
17B 周壁部
17C 周縁部
17a 通し孔
18 透視材
19 引き戸
20 嵌め殺し板
21 サッシ
Ad 深さ
Bt 幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右走行装置(3)を有する機体フレーム(4)の後部に左右一対のアーム(5)を昇降自在に支持し、この左右アーム(5)の先端に作業具(6)を設け、前記左右アーム(5)間でかつ機体フレーム(4)上にキャビン装置(7)を搭載しており、
前記キャビン装置(7)は左右一対のキャビン枠(10)間に屋根(11)、前窓(12)及び背窓(13)を形成し、左右各キャビン枠(10)内に側窓(14)を形成しており、前記左右各キャビン枠(10)は側面視門型形状であって、その枠内側に外側向きの凹部(10A)を有しており、前記側窓(14)は多数の通し孔(17a)を有して室外側に配置される多孔板(17)と室内側に配置される透明な透視材(18)とを有しており、
前記多孔板(17)は、通し孔(17a)を有する多孔面部(17A)と、この多孔面部(17A)の外周部で室内側に折曲された周壁部(17B)と、この周壁部(17B)の室内側端から枠外向きに屈曲されて前記キャビン枠(10)の凹部(10A)に固着される周縁部(17C)とを有することを特徴とするローダ作業機のキャビン装置。
【請求項2】
前記各キャビン枠(10)の凹部(10A)の深さ(Ad)と前記多孔板(17)の周壁部(17B)の幅(Bt)とを略一致させ、または、前記各キャビン枠(10)の室外面と前記多孔面部(17A)の室外面とを略面一に配置させていることを特徴とする請求項1に記載のローダ作業機のキャビン装置。
【請求項3】
前記多孔板(17)の周壁部(17B)の内周側でかつ周壁部(17B)の幅(Bt)内に前記透視材(18)を配置しており、
前記透視材(18)は前記多孔面部(17A)の上半分に対向する引き戸(19)と、下半分に対向する嵌め殺し板(20)とを有し、
前記引き戸(19)の上下サッシ(21)を前記多孔面部(17A)の上部と上下中途部とに設けていることを特徴とする請求項1又は2に記載のローダ作業機のキャビン装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−65436(P2010−65436A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−232162(P2008−232162)
【出願日】平成20年9月10日(2008.9.10)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】