説明

ローラおよび画像形成装置

【課題】分離作業性に優れたローラを提供する。
【解決手段】長手方向に溝部121aが刻設されたローラ軸芯121と、溝部121a内に、刃先をローラ軸芯121の周面側に向けた状態で収納される長尺状の刃部材122と、刃部材122を溝部121a内に収納したローラ軸芯121の周面を被覆するローラ外皮123とを備えたローラであって、刃部材122は、形状記憶合金で形成されており、所定の温度以上に加熱すると、その少なくとも一部の刃先が、溝部121aから突出してローラ外皮123に切り込む方向に屈曲または湾曲するように予め形状が記憶されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラおよび画像形成装置に関し、特に、ローラの軸芯の周面に設けられたゴムなどのローラ外皮を剥離する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴムなどの外皮が軸芯の周面に設けられたローラは、様々な装置に用いられており、例えば、複写機やプリンタ等の画像形成装置では、転写ベルトを駆動する駆動ローラや、用紙を搬送する搬送ローラなどに用いられている。
これらのローラは、いずれもゴムなどの弾性部材がローラ外皮として軸芯の外周を被覆した構成となっており、当該ローラ外皮が経時的に劣化するため、画像形成装置の耐用年数内であっても、ローラを幾度か交換する必要がある。
【0003】
ローラの交換により不要となったローラは、リサイクルのために軸芯とローラ外皮とに分離されることになるが、コスト低減の観点からこの分離作業を効率的に行うのが望ましい。
この点、例えば、特許文献1には、図8に示すように、軸芯1121の表面の長手方向に刻設された溝部1122に長尺な帯状カッタ1123を埋設すると共に、当該帯状カッタ1123の両端を残して、軸芯1121の外周をローラ外皮1124で被覆した構成が開示されている。
【0004】
上記のローラにおいてローラ外皮1124の分離作業を行う場合には、帯状カッタ1123の一方の端部1123aを指で摘んで持ち上げて、ローラ外皮1124を端から徐々に切り裂くようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平08−22164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図8に示される構成のローラでは、帯状カッタ1123の一方の端部1123aを持ち上げてローラ外皮1124を切り裂こうとして、帯状カッタ1123をローラ外皮1124に押し当てても、帯状カッタ1123とローラ外皮1124との接触部分が広範囲に亘っているために、力が分散され、なかなか最初の切り込みを入れることが難しく、作業効率が良いとは言えない。
【0007】
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたものであって、ローラ外皮の分離作業性に優れたローラおよび画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明のローラは、長手方向に溝が刻設されたローラ軸芯と、前記溝内に、刃先を前記ローラ軸芯の周面側に向けた状態で収納される長尺状の刃部材と、前記刃部材を溝内に収納したローラ軸芯の周面を被覆するローラ外皮とを備えたローラであって、前記刃部材は、形状記憶合金で形成されており、所定の温度以上に加熱すると、その少なくとも一部の刃先が、前記溝から突出して前記ローラ外皮に切り込む方向に屈曲または湾曲するように予め形状が記憶されていることを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記ローラを搬送用のローラとして用いていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
リサイクルに際してローラを軸芯とローラ外皮とに分離するために、ローラ外皮を切り裂く場合、切り始めに大きな力を必要とする。
上記構成によれば、ローラを形状回復温度以上の温度に加熱するだけで、刃部が前記溝から突出して前記ローラ外皮に切り込みを入れることができるため、その後、切り裂くために必要な力が少なくて済み、分離作業性が向上する。
【0011】
また、上記画像形成装置は、上記構成のローラを備えるため、当該ローラをリサイクルする際に、上記と同様の効果を奏することができる。
また、前記刃部材に記憶されている形状は、当該刃先の長手方向における少なくとも一方の端部が、前記溝から突出するように屈曲または湾曲した形状であることが望ましい。
これにより、ローラ外皮の端部に切り込みを入れることができるので、溝から突出した刃部を持上げて、切り込みをローラ外皮の他方の端部へと拡大させることによって、容易にローラ外皮を切り裂くことができる。
【0012】
また、前記刃部材に記憶されている形状は、前記刃先が波打つように蛇行する形状とすることもできる。
これにより、ローラ外皮に切り込みを入れる範囲が大きくなるので、より容易にローラ外皮を除去できる。
ここで、前記ローラ軸芯には、その周方向において前記溝と異なる位置に、別の少なくとも1本の溝が刻設されており、当該別の溝に前記刃部材と同様な刃部材が収納されてなるとすることもできる。
【0013】
これにより、ローラ外皮の切り込みの数が多くなり、ローラ外皮をローラ軸芯から剥離し易くなる。
ここで、前記刃部材は、前記記憶された形状に復元する際に前記溝から突出する少なくとも1つの箇所に穴が設けられているとすることもできる。
これにより、上記穴に針金や鍵爪などを差し込み、力を加え易くすることができるので、より簡単に刃部を引っ張り上げることができる。
【0014】
また、前記刃部材は、帯状の部材であるとすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係るプリンタの全体の構成を示す断面概略図である。
【図2】本実施の形態の駆動ローラを示す斜視図である。
【図3】本実施の形態の駆動ローラが加熱された状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態の駆動ローラ(変形例1)を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態の刃部の変形例を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態の駆動ローラ(変形例2)が加熱された状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態の駆動ローラ(変形例3)が加熱された状態を示す斜視図である。
【図8】従来のローラの構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るローラおよび画像形成装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(1)画像形成装置の構成
まず、本実施の形態に係るローラを用いた画像形成装置の構成について、タンデム型カラーデジタルプリンタを例にして説明する。
【0017】
図1は、当該タンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)の全体の構成を示す断面概略図である。
同図に示すように、このプリンタ1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5および制御部6を備えており、ネットワーク(例えばLAN)に接続されて、外部の端末装置(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック色からなるカラーの画像形成を実行する。
【0018】
以下では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成部分の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
画像プロセス部3は、Y〜K色のそれぞれに対応する作像部3Y,3M,3C,3K、光学部10、中間転写ベルト11などを備えている。
作像部3Yは、感光体ドラム31Y、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、一次転写ローラ34Y、感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナ35Yなどを備えており、感光体ドラム31Yの表面にY色のトナー像が作像される。
【0019】
他の作像部3M〜3Kについても、作像部3Yと同様の構成になっており、同図では、符号を省略している。
光学部10は、レーザダイオードなどの発光素子を備え、感光体ドラム31Y〜31Kを露光するためのレーザ光Lを出射する。
中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラ12と従動ローラ13に張架されて矢印A方向に回転駆動される。
【0020】
給紙部4は、記録シートとしての用紙Sを収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の用紙Sを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ42と、繰り出された用紙Sを二次転写位置46に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラ対44と、二次転写ローラ45などを備えている。
定着部5は、誘導コイル(不図示)などからなる磁束発生部170と、当該磁束発生部170の近傍に回転自在に配されて誘導加熱される筒状の定着ローラ150と、バネなどを用いた不図示の加圧機構によって定着ローラ150に圧接される加圧ローラ160とを備える。
【0021】
制御部6は、外部の端末装置からの画像信号をY〜K色用のデジタル信号に変換し、光学部10の発光素子を駆動させるための駆動信号を生成する。
光学部10は、制御部6からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザ光Lを発し、感光体ドラム31Y〜31Kを露光走査する。
この露光走査により、帯電器32Y〜32Kにより帯電された感光体ドラム31Y〜31K上に静電潜像が形成される。
【0022】
各静電潜像は、現像器33Y〜33Kにより現像されて感光体ドラム31Y〜31K上にY〜K色のトナー像が形成される。
各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト11上の同じ位置に重ね合わせて転写されるようにタイミングをずらして実行され、一次転写ローラ34Y〜34Kによる静電力を受けて中間転写ベルト11上に多重転写されフルカラーのトナー像が形成される。
【0023】
一方、中間転写ベルト11上への作像のタイミングに合わせ、給紙部4からタイミングローラ対44を介して用紙Sが二次転写位置46に搬送されて来ており、二次転写ローラ45による静電力を受けて中間転写ベルト11上のトナー像が一括して用紙S上に二次転写される。
その後、定着部5において用紙S上のトナー像が定着され、排出ローラ対71を介して排出トレイ72上に排出される。
【0024】
なお、プリンタ1における駆動ローラ12や従動ローラ13、タイミングローラ対44などの各種ローラは、廃棄される際にリサイクルされ、その軸芯とローラ外皮が容易に分離できるように構成されており、以下では、駆動ローラ12について、その構成を説明する。
(2)駆動ローラ12の構成
図2(a)は、駆動ローラ12の斜視図である。
【0025】
駆動ローラ12は、不図示の駆動源により回転駆動されるローラであって、同図に示すように、ローラ軸芯121と、これに埋設されている長尺状の刃部材122と、ローラ軸芯121の周面を被覆するローラ外皮123とからなる。
ローラ外皮123は、例えば、軸方向の長さ280mm、内径が8mm、厚みが2mmの円筒状の弾性体であり、ローラ軸芯151に外嵌されている。
【0026】
上記弾性体の材料としては、ゴム材料や樹脂材などが使用され、耐久性を考慮するとシリコーンゴムまたはフッ素ゴム等の耐熱性エラストマーなどが望ましい。
ローラ軸芯121は、例えば、外径が8mmのアルミニウム製の円柱体であり、溝部121aが当該円柱の軸方向に平行に設けられている。
本発明の駆動ローラ12では、溝部121aは、幅が1.1mm、深さdが3mmに設定されており、当該溝部121aの深さ方向がローラ軸芯121の径方向と一致している。
【0027】
なお、ローラ軸芯121の両端部の先端部分は、ベアリング(不図示)などに内挿されて軸受けされるため、中央部分よりも径が細くなっている。
図2(b)は、ローラ軸芯121の両端部のうち、一方の端部121bにおける横断面図(ローラ軸芯121の軸に直交する断面)である。
刃部材122は、例えば、長さ300mm、幅2.9mm、厚み1mmであって、形状回復温度Tcが約90℃に設定された形状記憶合金からなる帯状の部材であり、上記形状回復温度未満の温度では、直線状に伸びている。
【0028】
また、刃部材122は、同図2(b)に示すように、長手方向に延びる両縁部のうち、ローラ軸芯121の周面側に位置する縁部の断面が鋭く尖って刃先122aが形成されると共に、刃部材122の長手方向における一方の端部122bには透孔122cが設けられている(図3(a),(b)参照)。
そして、刃部材122は、その幅wが溝部121aの深さdよりも小さく設定され、かつ、ローラの回転時にローラ軸芯121の溝部121a内で移動しない程度に溝121aの対向する内壁に挟持された状態で収納されており、これにより、溝部121a内にガタが生じて異音を発生することもなく、また、
刃先122aがローラ外皮123の内周面に接触して傷つけることがないように構成されている。
【0029】
また、刃部材122全体が、溝部121a内に収納されているため、ローラ軸芯121の溝部121aが設けられている部分をベアリング等で保持することも可能であり、その分、ローラ軸芯121の軸方向における寸法を小さくでき、コンパクト化が図れる。
図3(a)及び図3(b)は、駆動ローラ12が形状回復温度Tc以上に加熱された状態を示す斜視図である。
【0030】
例えば、駆動ローラ12を沸騰したお湯に浸すなどして、刃部材122が形状回復温度Tc以上の温度に加熱されると、記憶された形状に復元するため、図3(a)に示すように、刃部材122の長手方向の両端部のうち、紙面の左側手前に位置する端部122bが、ローラ軸の周面側に屈曲し、それまで溝部121aに埋没していた状態から突出する状態へと遷移し、ローラ外皮123の端部に切り込みを入れる。
【0031】
これは、形状回復温度Tc以上において、刃部材122の端部122bが、縁部122a側に屈曲するような状態で、予めその形状が記憶されており、形状回復温度Tc未満の温度において、刃部材122の形状が直線状に矯正されて溝121a内に収納されていたところ、これが、形状回復温度Tc以上の温度に加熱されることによって、上記記憶されている形状に復元するためである。
【0032】
また、図3(b)に示すように、ローラ外皮123に切り込みが入った状態で、透孔122cにこれよりも径が細い針金や鍵爪など差し込み、力を加え易くすることにより、より簡単に刃部材を引っ張り上げることができ、作業性が向上する。
<変形例>
本発明は、上述のような実施の形態に限られるものではなく、次のような変形例も実施することができる。
【0033】
(1)上記実施の形態では、リサイクルのためにローラ軸芯からローラ外皮を分離する構成として駆動ローラ12を例に挙げて説明したが、これに限るものではない。
例えば、駆動ローラ12と同様の構成を、従動ローラ13、一次転写ローラ34Y、タイミングローラ対44および繰り出しローラ42などに適用しても構わない。
(2)上記実施の形態では、刃部材122の形状回復温度Tcは、約90℃であるとしたが、これに限るものではない。
【0034】
即ち、形状回復温度Tcは、ローラの使用環境温度の上限に、さらに安全をみた温度を加えて設定すればよい。
通常、プリンタ1の内部において、定着部5を除く部分の機内温度は、上昇したとしても、せいぜい60℃程度であるため、ローラを定着部5以外で使用するとすれば、ローラに収容される刃部材122の形状回復温度Tcは、70℃以上、100℃以下の範囲に設定すればよい。
【0035】
(3)上記実施の形態では、刃部材122の両端部のうちの一方の端部、すなわち、端部122bのみが縁部122a側に屈曲する状態で形状記憶されていたが、このような構成に限るものではない。
図4は、駆動ローラ12の刃部材122の代わりに、別の構成を有する刃部材222を適用した場合の変形例を示す図である。
【0036】
同図に示すように、長手方向の両端部(端部222b及び222c)のそれぞれにおいて、紙面の上方側に屈曲する状態で形状記憶させた後、さらに、直線状に矯正した刃部材222を溝部121a内に配設して、加熱が行われた際にローラ外皮123を両端部から切り込みを入れる構成としてもよい。
その場合、刃部材222の両端部(端部222b及び222c)のそれぞれに、透孔222d及び222eを設けて、刃部材222の両端部を持ち上げ、ローラ外皮123を両端部から切り込みを入れることで、作業効率をより高めることができる。
【0037】
図5および図6は、本実施の形態における駆動ローラ12のさらに別の変形例を示す図である。
同図5に示すように、波打つように蛇行する形状に記憶させた後に、直線状に矯正した刃部材312を溝部121a内に配設し、加熱の際に、図6に示すように、ローラ外皮123を両端部および中央部から切り込みを入れる構成としても構わない。
【0038】
同図5では、連続的に湾曲させて蛇行させていたが、各湾曲部分の間に直線部分を設けても構わない。
(4)上記実施の形態では、溝部121aおよび刃部材122が、1つの駆動ローラ12に1つずつ設けられているが、このような構成に限るものではない。
図7は、本実施の形態における駆動ローラ12の別の変形例を示す図である。
【0039】
同図に示すように、駆動ローラ412は、それぞれ刃部材122を収容する4つの溝部121aが外周に均等な間隔で設けられたローラ軸芯321と、これの周面を被覆するローラ外皮123とからなる。
このようにすることにより、より多くの切り込みがローラ外皮123に入るため、ローラ外皮123がローラ軸芯321から分離させ易くなる。
【0040】
(5)上記実施の形態では、刃部材122は、形状回復温度Tc未満の温度において、刃部材122の形状が直線状に矯正されているとしたが、これに限られるものではない。
例えば、溝部121aの深さを十分深くするなどして、刃部材122が溝部121aから突出しないのであれば、形状回復温度Tc未満の温度における刃部材122の形状が、必ずしも直線状ではなく、若干屈曲もしくは湾曲しているとしても構わない。
【0041】
(6)また、上記実施の形態では、刃部材122において、加熱されると溝部121aから突出する端部122bに透孔122cが設けられていたが、このような透孔はなくても構わない。
その場合、ローラ外皮123の分離作業を行う作業者は、ペンチ等の工具を用い、突出した端部122bを摘み上げることで、ローラ外皮123の分離作業を容易に実施することができるからである。
【0042】
(7)なお、上記実施の形態では、タンデム型のカラープリンタについて説明したが、本発明は、これに限らず、およそローラ軸心とローラ外皮からなるローラを全て備えた画像形成装置に適用されるものである。
なお、駆動ローラ12のローラ軸芯121、ローラ外皮123および刃部材122について、その寸法、形状、材料等が上記のものに限られないことはいうまでもなく、装置構成に応じてその構成に適した寸法、形状等が決められる。
【0043】
また、上記実施の形態および上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、ローラ軸芯の周囲に弾性体を被覆したローラおよびこれを使用する画像形成装置に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0045】
1 プリンタ
3 画像プロセス部
3Y,3M,3C,3K 作像部
4 給紙部
5 定着部
6 制御部
10 光学部
11 中間転写ベルト
12 駆動ローラ
13 従動ローラ
31 感光体ドラム
32 帯電器
33 現像器
34 一次転写ローラ
35 クリーナ
41 給紙カセット
42 ローラ
43 搬送路
44 タイミングローラ対
45 二次転写ローラ
46 二次転写位置
71 排出ローラ対
72 排出トレイ
121,321 ローラ軸芯
121a 溝部
121b,122b,222b 端部
122, 222,312 刃部材
122a 縁部
122c,222d 透孔
123 ローラ外皮
150 定着ローラ
151 ローラ軸芯
160 加圧ローラ
170 磁束発生部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に溝が刻設されたローラ軸芯と、
前記溝内に、刃先を前記ローラ軸芯の周面側に向けた状態で収納される長尺状の刃部材と、
前記刃部材を溝内に収納したローラ軸芯の周面を被覆するローラ外皮と
を備えたローラであって、
前記刃部材は、形状記憶合金で形成されており、所定の温度以上に加熱すると、その少なくとも一部の刃先が、前記溝から突出して前記ローラ外皮に切り込む方向に屈曲または湾曲するように予め形状が記憶されていることを特徴とするローラ。
【請求項2】
前記刃部材に記憶されている形状は、当該刃先の長手方向における少なくとも一方の端部が、前記溝から突出するように屈曲または湾曲した形状であることを特徴とする請求項1に記載のローラ。
【請求項3】
前記刃部材に記憶されている形状は、前記刃先が波打つように蛇行する形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のローラ。
【請求項4】
前記ローラ軸芯には、その周方向において前記溝と異なる位置に、別の少なくとも1本の溝が刻設されており、当該別の溝に前記刃部材と同様な刃部材が収納されてなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のローラ。
【請求項5】
前記刃部材は、前記記憶された形状に復元する際に前記溝から突出する少なくとも1つの箇所に穴が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のローラ。
【請求項6】
前記刃部材は、帯状の部材であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のローラ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載のローラを、搬送用のローラとして用いていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−265913(P2010−265913A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−115292(P2009−115292)
【出願日】平成21年5月12日(2009.5.12)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】