説明

ローラコンベヤ

【課題】ローラコンベヤにおいて、電力を全く必要とせず、より軽くより安価でよりコンパクトで、入力ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送物を長く送ることができること。
【解決手段】作業者が入力ペダル10のペダル部10aを足で踏んで離すと、一旦収縮したコイルばね11が蓄積された弾性エネルギーを放出して伸長し、入力ペダル10を押し上げ、ラックギヤ12が入力ペダル10と一体に上昇してピニオンギヤ13を回転させ、第1のスプロケット14も回転してチェーン15によって第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16も回転する結果、駆動軸6aも回転する。これによって、駆動用スプロケット6が回転し、更にバランスウエイトの重さで慣性力によってその数倍回転して駆動用チェーン7を長い距離走行させ、駆動ローラ3Aを多数回回転させて、搬送ローラ3A,3Bの上に載置された搬送物を受け台9まで一気に搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、必要なときだけペダルを踏んで弾性エネルギー蓄積手段に弾性エネルギーを蓄えて搬送ローラを回転させることができる、電力を全く必要としない省エネルギータイプのローラコンベヤに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のローラコンベヤとしては、例えば、特許文献1に開示された特許発明に係るリンクベルト式ローラコンベヤのように、各搬送ローラと各搬送ローラに対応してドライブシャフトに取付けられた駆動プーリーとの間にリンクベルトを掛け渡し、リンクベルトの張力により発生する駆動プーリーとドライブシャフトとの間の摩擦を介して、ドライブシャフトの回転駆動力を各搬送ローラに伝達して、各搬送ローラを同一方向に回転させることによって、載置されたワーク(搬送物)を所定方向に搬送するものが知られている。
【0003】
また、特許文献2に開示された特許発明に係るローラコンベヤも、同様な回転駆動力の伝達機構を有するものである。更に、近年は、特許文献3に開示された発明に係るローラ装置のように、各搬送ローラの端面に永久磁石を取付け、この端面に対向して電磁石ユニットをそれぞれ設けて、電磁石ユニットの駆動コイルによって形成されるN極側磁束及びS極側磁束と、永久磁石のS極帯及びN極帯との間の電磁的な引力及び反発力で永久磁石と一体に各搬送ローラを同一方向に回転させる、いわゆるリニアモータ式のローラコンベヤが開発され、用いられている。
【特許文献1】特許第2793163号公報
【特許文献2】特許第3768944号公報
【特許文献3】特開2005−350170号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1乃至特許文献3に開示されたローラコンベヤは、いずれもドライブシャフトが電動モータ若しくは空気圧モータ等によって駆動されるものであり、または多数個の電磁石を制御するものであるから、結局は電力を必要とする。特に、大きな工場等では24時間ローラコンベヤを稼動し続ける場合も多く、ワークを搬送しない場合でもローラコンベヤだけが稼動している場合もあることから多大な電気エネルギーの浪費となるという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、前記ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、前記1対のローラフレームの一端に設けられ、前記駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、前記駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、前記入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動するとき、それに伴って伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、前記入力ペダルの押圧力が解除されることによって前記蓄積された弾性エネルギーが放出され、前記入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、前記弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積するときには前記駆動用スプロケットが回転せず、前記弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチとを具備するものである。
【0007】
ここで、「略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダル」とは、略垂直方向に足で踏み込むことが可能なペダルを含むことは勿論、足で操作するものばかりでなく、手で押して操作するものでも良い。また、「弾性エネルギー蓄積手段」としては、入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動することによって移動方向に伸長するコイルばね・ゴムベルト・ゴム紐等や、入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動することによって移動方向に収縮するコイルばね・板ばね・ゴム製のブロック・ゴム製のパイプ等がある。更に、「回転運動変換手段」としては、例えば、入力ペダルと一体に移動する長尺のラックギヤとそのラックギヤに噛み合わされたピニオンギヤの組み合わせ等がある。
【0008】
請求項2の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、前記ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、前記1対のローラフレームの一端に設けられ、前記駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、前記駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、前記入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、前記入力ペダルを押す力が解除されることによって前記蓄積された弾性エネルギーが放出されて前記入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンとを具備し、前記駆動用スプロケットは前記弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積して前記駆動軸が回転するときには回転せず、前記弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出して前記駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して前記駆動軸に取付けられているものである。
【0009】
ここで、「平行移動自在に取付けられた入力ペダル」とは、垂直方向に足で踏み込むことができるペダルを含むことは勿論、斜め方向や水平方向に平行移動自在なペダルも含まれ、入力ペダルは足で操作するものばかりでなく、手で押して操作するものでも良い。また、「弾性エネルギー蓄積手段」としては、入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に伸長するコイルばね・ゴムベルト・ゴム紐等や、入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に収縮するコイルばね・板ばね・ゴム製のブロック・ゴム製のパイプ等がある。更に、「回転運動変換手段」としては、例えば、入力ペダルと一体に平行移動する長尺のラックギヤとそのラックギヤに噛み合わされた小径のピニオンギヤの組み合わせ等がある。
【0010】
請求項3の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、前記ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、前記1対のローラフレームの一端に設けられ、前記駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、前記駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、前記入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動するとき、それに伴って伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、前記入力ペダルの押圧力が解除されることによって前記蓄積された弾性エネルギーが放出され、前記入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動用プーリーの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、前記弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積するときには前記駆動用プーリーが回転せず、前記弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチとを具備するものである。
【0011】
ここで、「略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダル」とは、略垂直方向に足で踏み込むことが可能なペダルを含むことは勿論、足で操作するものばかりでなく、手で押して操作するものでも良い。また、「弾性エネルギー蓄積手段」としては、入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動することによって移動方向に伸長するコイルばね・ゴムベルト・ゴム紐等や、入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動することによって移動方向に収縮するコイルばね・板ばね・ゴム製のブロック・ゴム製のパイプ等がある。更に、「回転運動変換手段」としては、例えば、入力ペダルと一体に移動する長尺のラックギヤとそのラックギヤに噛み合わされたピニオンギヤの組み合わせ等がある。また、「ベルト」としては、タイミングベルト、丸ベルト、Vベルト、平ベルト、及びこれらの芯にワイヤーの入ったもの、等を用いることができる。
【0012】
請求項4の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、前記ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、前記1対のローラフレームの一端に設けられ、前記駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、前記駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、前記入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、前記入力ペダルを押す力が解除されることによって前記蓄積された弾性エネルギーが放出されて前記入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンとを具備し、前記駆動用プーリーは前記弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積して前記駆動軸が回転するときには回転せず、前記弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出して前記駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して前記駆動軸に取付けられているものである。
【0013】
ここで、「平行移動自在に取付けられた入力ペダル」とは、垂直方向に足で踏み込むことができるペダルを含むことは勿論、斜め方向や水平方向に平行移動自在なペダルも含まれ、入力ペダルは足で操作するものばかりでなく、手で押して操作するものでも良い。また、「弾性エネルギー蓄積手段」としては、入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に伸長するコイルばね・ゴムベルト・ゴム紐等や、入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に収縮するコイルばね・板ばね・ゴム製のブロック・ゴム製のパイプ等がある。更に、「回転運動変換手段」としては、例えば、入力ペダルと一体に平行移動する長尺のラックギヤとそのラックギヤに噛み合わされた小径のピニオンギヤの組み合わせ等がある。
【0014】
請求項5の発明に係るローラコンベヤは、請求項1乃至請求項4のいずれか1つの構成において、前記弾性エネルギー蓄積手段は、前記入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に収縮して弾性エネルギーを蓄積するコイルばねであるものである。
【0015】
請求項6の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、前記ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、前記駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、前記駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネと、前記ぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積するときには前記駆動用スプロケットが回転せず、前記ぜんまいバネが弛緩して蓄積された弾性エネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチとを具備するものである。
【0016】
請求項7の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、前記ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、前記駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンと、前記駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネとを具備し、前記駆動用スプロケットは前記ぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積して前記駆動軸が回転するときには回転せず、前記ぜんまいバネが弛緩して蓄積されたエネルギーを放出して前記駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して前記駆動軸に取付けられているものである。
【0017】
請求項8の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、前記ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、前記駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動用プーリーの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、前記駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネと、前記ぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積するときには前記駆動用プーリーが回転せず、前記ぜんまいバネが弛緩して蓄積されたエネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチとを具備するものである。
【0018】
請求項9の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、前記ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、前記駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンと、前記駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネとを具備し、前記駆動用プーリーは前記ぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積して前記駆動軸が回転するときには回転せず、前記ぜんまいバネが弛緩して蓄積されたエネルギーを放出して前記駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して前記駆動軸に取付けられているものである。
【0019】
請求項10の発明に係るローラコンベヤは、請求項1乃至請求項9のいずれか1つの構成において、前記回転運動変換手段は、前記入力ペダルと一体に平行移動するラックギヤと、前記ラックギヤと噛み合い、前記第1のスプロケットと一体に回転する小径のピニオンギヤとからなるものである。
【0020】
請求項11の発明に係るローラコンベヤは、請求項1乃至請求項10のいずれか1つの構成において、前記駆動用スプロケットまたは前記駆動用プーリーの回転時の慣性力を増すために、前記駆動軸または前記駆動用スプロケット若しくは前記駆動用プーリーに一体に回転自在に取付けられたバランスウエイトを有するものである。
【発明の効果】
【0021】
請求項1の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、1対のローラフレームの一端に設けられ、駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動するとき、それに伴って伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、入力ペダルの押圧力が解除されることによって蓄積された弾性エネルギーが放出され、入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、第1のスプロケットの回転運動を駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積するときには駆動用スプロケットが回転せず、弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチとを具備する。
【0022】
ここで、「略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダル」とは、略垂直方向に足で踏み込むことが可能なペダルを含むことは勿論、足で操作するものばかりでなく、手で押して操作するものでも良い。また、「弾性エネルギー蓄積手段」としては、入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動することによって移動方向に伸長するコイルばね・ゴムベルト・ゴム紐等や、入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動することによって移動方向に収縮するコイルばね・板ばね・ゴム製のブロック・ゴム製のパイプ等がある。更に、「回転運動変換手段」としては、例えば、入力ペダルと一体に平行移動する長尺のラックギヤとそのラックギヤに噛み合わされたピニオンギヤの組み合わせ等がある。
【0023】
このような構成によって、入力ペダルを足で踏んで(または手で押して)駆動側フレームに対して略垂直方向に平行移動させると、それに伴って弾性エネルギー蓄積手段が伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積するとともに、回転運動変換手段によって入力ペダルの少しの距離の平行移動が第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換されて第1のスプロケットが回転し、その回転運動が駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンによって第2のスプロケットに伝達される。
【0024】
これによって、駆動軸が多数回回転するが、駆動用スプロケットは弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積するときには回転しないようにワンウェイクラッチが取付けられているので、駆動用スプロケットは回転せず、よって無端状の駆動用チェーンも走行しないため、搬送ローラも回転しない。
【0025】
この状態で、足または手を入力ペダルから離して押圧力が解除されると、弾性エネルギー蓄積手段によって蓄積された弾性エネルギーが放出されて入力ペダルを逆方向に平行移動させ、回転運動変換手段によって入力ペダルの逆方向への平行移動が第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換されて第1のスプロケットが逆方向に回転し、その回転運動がチェーンによって、駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達される。
【0026】
これによって、駆動軸が逆方向に回転し、駆動用スプロケットは弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出するときには回転するようにワンウェイクラッチが取付けられているので、駆動用スプロケットが多数の回転数の回転をして無端状の駆動用チェーンが長い距離を走行するため、複数の搬送ローラの一部または全部も、同一方向に多数回の回転をする。これによって、複数の搬送ローラの上に載置されたワーク(搬送物)が所定方向に搬送される。
【0027】
ここで、本発明に係るローラコンベヤは、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、第1のスプロケットの回転運動を駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達する1本のチェーンのみで駆動軸に多数の回転数の回転運動を伝達しているため、構造を簡単にすることができ、しかも極めて軽量になる。
【0028】
なお、足または手を入力ペダルから離さずに少しずつ押す力を弱めて、入力ペダルを少しずつ戻すことによって、搬送ローラを少しずつ回転させてワーク(搬送物)を微小距離ずつ送ること(寸動送り)も、本発明に係るローラコンベヤにおいては可能である。
【0029】
このようにして、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤとなる。
【0030】
請求項2の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、1対のローラフレームの一端に設けられ、駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、入力ペダルを押す力が解除されることによって蓄積された弾性エネルギーが放出されて入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、第1のスプロケットの回転運動を駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンとを具備し、駆動用スプロケットは弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積して駆動軸が回転するときには回転せず、弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出して駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して駆動軸に取付けられている。
【0031】
ここで、「平行移動自在に取付けられた入力ペダル」とは、垂直方向に足で踏み込むことができるペダルを含むことは勿論、斜め方向や水平方向に平行移動自在なペダルも含まれ、入力ペダルは足で操作するものばかりでなく、手で押して操作するものでも良い。また、「弾性エネルギー蓄積手段」としては、入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に伸長するコイルばね・ゴムベルト・ゴム紐等や、入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に収縮するコイルばね・板ばね・ゴム製のブロック・ゴム製のパイプ等がある。更に、「回転運動変換手段」としては、例えば、入力ペダルと一体に平行移動する長尺のラックギヤとそのラックギヤに噛み合わされた小径のピニオンギヤの組み合わせ等がある。
【0032】
このような構成によって、入力ペダルを足で踏んで(または手で押して)駆動側フレームに対して平行移動させると、弾性エネルギー蓄積手段が平行移動方向に伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積するとともに、回転運動変換手段によって入力ペダルの少しの距離の平行移動が第1のスプロケットの多数の回転数の回転運動に変換されて、第1のスプロケットが多数の回転数の回転をして、その回転運動がチェーンによって第2のスプロケットに伝達される。
【0033】
これによって、駆動軸に一体回転可能に取付けられた第2のスプロケットが多数の回転数の回転をするため、駆動軸も一体に多数の回転数の回転をするが、駆動用スプロケットは弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積して駆動軸が回転するときには回転しないようにワンウェイクラッチを介して駆動軸に取付けられているので、駆動用スプロケットは回転せず、よって無端状の駆動用チェーンも走行しないため、搬送ローラも回転しない。
【0034】
この状態で、足または手を入力ペダルから離して入力ペダルを押す力が解除されると、弾性エネルギー蓄積手段に蓄積された弾性エネルギーが放出されて入力ペダルを逆方向に平行移動させ、回転運動変換手段によって入力ペダルの逆方向への少しの距離の平行移動が第1のスプロケットの多数の回転数の回転運動に変換されて、第1のスプロケットが逆方向に多数の回転数の回転をして、その回転運動がチェーンによって第2のスプロケットに伝達される。
【0035】
これによって、駆動軸に一体回転可能に取付けられた第2のスプロケットが逆方向に多数の回転数の回転をするため、駆動軸も一体に逆方向に多数の回転数の回転をし、駆動用スプロケットは弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出して駆動軸が回転するときには回転するようにワンウェイクラッチを介して駆動軸に取付けられているので、駆動用スプロケットが多数の回転数の回転をして無端状のチェーンが長い距離を走行するため、複数の搬送ローラの一部または全部も同一方向に多数回の回転をする。これによって、複数の搬送ローラの上に載置されたワークが所定方向に搬送される。
【0036】
ここで、本発明に係るローラコンベヤは、入力ペダルの少しの距離の平行移動を回転運動変換手段によって第1のスプロケットの多数の回転数の回転運動に変換し、1本のチェーンのみで駆動軸に取付けられた第2のスプロケットに多数の回転数の回転運動を伝達しているため、構造が極めて簡単であり、しかも極めて軽量になる。
【0037】
なお、足または手を入力ペダルから離さずに少しずつ押す力を弱めて、入力ペダルを少しずつ戻すことによって、搬送ローラを少しずつ回転させてワークを微小距離ずつ送ること(寸動送り)も、本発明に係るローラコンベヤにおいては可能である。
【0038】
このようにして、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤとなる。
【0039】
請求項3の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、1対のローラフレームの一端に設けられ、駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動するとき、それに伴って伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、入力ペダルの押圧力が解除されることによって蓄積された弾性エネルギーが放出され、入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、第1のスプロケットの回転運動を駆動用プーリーの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積するときには駆動用プーリーが回転せず、弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチとを具備する。
【0040】
ここで、「略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダル」とは、略垂直方向に足で踏み込むことが可能なペダルを含むことは勿論、足で操作するものばかりでなく、手で押して操作するものでも良い。また、「弾性エネルギー蓄積手段」としては、入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動することによって移動方向に伸長するコイルばね・ゴムベルト・ゴム紐等や、入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動することによって移動方向に収縮するコイルばね・板ばね・ゴム製のブロック・ゴム製のパイプ等がある。更に、「回転運動変換手段」としては、例えば、入力ペダルと一体に移動する長尺のラックギヤとそのラックギヤに噛み合わされたピニオンギヤの組み合わせ等がある。また、「ベルト」としては、タイミングベルト、丸ベルト、Vベルト、平ベルト、及びこれらの芯にワイヤーの入ったもの、等を用いることができる。
【0041】
このような構成によって、入力ペダルを足で踏んで(または手で押して)駆動側フレームに対して略垂直方向に平行移動させると、それに伴って弾性エネルギー蓄積手段が伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積するとともに、回転運動変換手段によって入力ペダルの少しの距離の平行移動が第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換されて第1のスプロケットが回転し、その回転運動が駆動用プーリーの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンによって、第2のスプロケットに伝達される。
【0042】
これによって、駆動軸が多数回回転するが、駆動用プーリーは弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積するときには回転しないようにワンウェイクラッチが取付けられているので、駆動用プーリーは回転せず、よって無端状の駆動用ベルトも走行しないため、搬送ローラも回転しない。
【0043】
この状態で、足または手を入力ペダルから離して押圧力が解除されると、弾性エネルギー蓄積手段によって蓄積された弾性エネルギーが放出されて入力ペダルを逆方向に平行移動させ、回転運動変換手段によって入力ペダルの逆方向への少しの距離の平行移動が第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換されて第1のスプロケットが逆方向に回転し、その回転運動が駆動用プーリーの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンによって、第2のスプロケットに伝達される。
【0044】
これによって、駆動軸が逆方向に回転し、駆動用プーリーは弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出するときには回転するようにワンウェイクラッチが取付けられているので、駆動用プーリーが多数の回転数の回転をして無端状の駆動用ベルトが長い距離を走行するため、複数の搬送ローラの一部または全部も同一方向に多数回の回転をする。これによって、複数の搬送ローラの上に載置されたワークが所定方向に搬送される。
【0045】
ここで、本発明に係るローラコンベヤは、入力ペダルの少しの距離の平行移動を回転運動変換手段によって第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換し、第1のスプロケットの回転運動を1本のチェーンのみで駆動用プーリーの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに多数の回転数の回転運動を伝達しているため、構造を簡単にすることができ、しかも極めて軽量になる。
【0046】
なお、足または手を入力ペダルから離さずに少しずつ押す力を弱めて、入力ペダルを少しずつ戻すことによって、搬送ローラを少しずつ回転させてワークを微小距離ずつ送ること(寸動送り)も、本発明に係るローラコンベヤにおいては可能である。
【0047】
このようにして、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤとなる。
【0048】
請求項4の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、1対のローラフレームの一端に設けられ、駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、入力ペダルを押す力が解除されることによって蓄積された弾性エネルギーが放出されて入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、第1のスプロケットの回転運動を駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンとを具備し、駆動用プーリーは弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積して駆動軸が回転するときには回転せず、弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出して駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して駆動軸に取付けられている。
【0049】
ここで、「平行移動自在に取付けられた入力ペダル」とは、垂直方向に足で踏み込むことができるペダルを含むことは勿論、斜め方向や水平方向に平行移動自在なペダルも含まれ、入力ペダルは足で操作するものばかりでなく、手で押して操作するものでも良い。また、「弾性エネルギー蓄積手段」としては、入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に伸長するコイルばね・ゴムベルト・ゴム紐等や、入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に収縮するコイルばね・板ばね・ゴム製のブロック・ゴム製のパイプ等がある。更に、「回転運動変換手段」としては、例えば、入力ペダルと一体に平行移動する長尺のラックギヤとそのラックギヤに噛み合わされた小径のピニオンギヤの組み合わせ等がある。
【0050】
このような構成によって、入力ペダルを足で踏んで(または手で押して)駆動側フレームに対して平行移動させると、弾性エネルギー蓄積手段が平行移動方向に伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積するとともに、回転運動変換手段によって入力ペダルの少しの距離の平行移動が第1のスプロケットの多数の回転数の回転運動に変換されて、第1のスプロケットが多数の回転数回転しその回転運動がチェーンによって第2のスプロケットに伝達される。
【0051】
これによって、駆動軸に一体回転可能に取付けられた第2のスプロケットが多数の回転数の回転をするため、駆動軸も一体に多数の回転数の回転をするが、駆動用プーリーは弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積して駆動軸が回転するときには回転しないようにワンウェイクラッチを介して駆動軸に取付けられているので、駆動用プーリーは回転せず、よって無端状の駆動用ベルトも走行しないため、搬送ローラも回転しない。
【0052】
この状態で、足または手を入力ペダルから離して入力ペダルを押す力が解除されると、弾性エネルギー蓄積手段に蓄積された弾性エネルギーが放出されて入力ペダルを逆方向に平行移動させ、回転運動変換手段によって入力ペダルの逆方向への少しの距離の平行移動が第1のスプロケットの多数の回転数の回転運動に変換されて、第1のスプロケットが逆方向に多数の回転数の回転をし、その回転運動がチェーンによって第2のスプロケットに伝達される。
【0053】
これによって、駆動軸に一体回転可能に取付けられた第2のスプロケットが逆方向に多数の回転数の回転をするため、駆動軸も一体に逆方向に多数の回転数の回転をし、駆動用プーリーは弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出して駆動軸が回転するときには回転するようにワンウェイクラッチを介して駆動軸に取付けられているので、駆動用プーリーが多数の回転数の回転をして無端状の駆動用ベルトが長い距離を走行するため、複数の搬送ローラの一部または全部も同一方向に多数回の回転をする。これによって、複数の搬送ローラの上に載置されたワークが所定方向に搬送される。
【0054】
ここで、本発明に係るローラコンベヤは、入力ペダルの少しの距離の平行移動を回転運動変換手段によって第1のスプロケットの多数の回転数の回転運動に変換し、1本のチェーンのみで駆動軸に取付けられた第2のスプロケットに多数の回転数の回転運動を伝達しているため、構造が極めて簡単であり、しかも極めて軽量になる。
【0055】
なお、足または手を入力ペダルから離さずに少しずつ押す力を弱めて、入力ペダルを少しずつ戻すことによって、搬送ローラを少しずつ回転させてワークを微小距離ずつ送ること(寸動送り)も、本発明に係るローラコンベヤにおいては可能である。
【0056】
このようにして、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤとなる。
【0057】
請求項5の発明に係るローラコンベヤにおいては、弾性エネルギー蓄積手段が、入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に収縮して弾性エネルギーを蓄積するコイルばねである。
【0058】
コイルばねは安価で丈夫であり、弾性力にも優れたものが容易に入手できるため、弾性エネルギー蓄積手段として安定して使用することができる。そして、コイルばねを収縮させて弾性エネルギーを蓄積する構造とすることによって、ローラコンベヤ全体の構造がより簡単になる。
【0059】
このようにして、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤとなる。
【0060】
請求項6の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、第1のスプロケットの回転運動を駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネと、ぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積するときには駆動用スプロケットが回転せず、ぜんまいバネが弛緩して蓄積された弾性エネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチとを具備する。
【0061】
このような構成によって、入力ペダルを足で踏んで(または手で押して)駆動側フレームに対して略垂直方向に平行移動させると、回転運動変換手段によって入力ペダルの少しの距離の平行移動が第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換されて第1のスプロケットが回転し、その回転運動が駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンによって第2のスプロケットに伝達される。
【0062】
これによって、駆動軸が多数回回転して駆動軸に取付けられたぜんまいバネが巻き上げられるが、駆動用スプロケットはぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積するときには回転しないようにワンウェイクラッチが取付けられているので、駆動用スプロケットは回転せず、よって無端状の駆動用チェーンも走行しないため、搬送ローラも回転しない。
【0063】
この状態で、足または手を入力ペダルから離して押圧力が解除されると、ぜんまいバネによって蓄積された弾性エネルギーが放出されて駆動軸が逆方向に多数回の回転をするが、駆動用スプロケットはぜんまいバネが弛緩して蓄積された弾性エネルギーを放出するときには回転するように、ワンウェイクラッチが取付けられているため、駆動用スプロケットが多数の回転数の回転をして無端状の駆動用チェーンが長い距離を走行するため、複数の搬送ローラの一部または全部も、同一方向に多数回の回転をする。これによって、複数の搬送ローラの上に載置されたワークが所定方向に搬送される。
【0064】
ここで、本発明に係るローラコンベヤは、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、第1のスプロケットの回転運動を駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達する1本のチェーンのみで駆動軸に多数の回転数の回転運動を伝達しているため、構造を簡単にすることができ、しかも極めて軽量になる。
【0065】
なお、足または手を入力ペダルから離さずに少しずつ押す力を弱めて、入力ペダルを少しずつ戻すことによって、搬送ローラを少しずつ回転させてワークを微小距離ずつ送ること(寸動送り)も、本発明に係るローラコンベヤにおいては可能である。
【0066】
このようにして、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤとなる。
【0067】
請求項7の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、第1のスプロケットの回転運動を駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンと、駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネとを具備し、駆動用スプロケットはぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積して駆動軸が回転するときには回転せず、ぜんまいバネが弛緩して蓄積されたエネルギーを放出して駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して駆動軸に取付けられている。
【0068】
このような構成によって、入力ペダルを足で踏んで(または手で押して)駆動側フレームに対して平行移動させると、回転運動変換手段によって入力ペダルの少しの距離の平行移動が第1のスプロケットの多数の回転数の回転運動に変換されて、第1のスプロケットが多数の回転数の回転をして、その回転運動がチェーンによって第2のスプロケットに伝達される。
【0069】
これによって、駆動軸に一体回転可能に取付けられた第2のスプロケットが多数の回転数の回転をするため、駆動軸も一体に多数の回転数の回転をして、駆動軸に取付けられたぜんまいバネが巻き上げられるが、駆動用スプロケットはぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積して駆動軸が回転するときには回転しないようにワンウェイクラッチを介して駆動軸に取付けられているので、駆動用スプロケットは回転せず、よって無端状の駆動用チェーンも走行しないため、搬送ローラも回転しない。
【0070】
この状態で、足または手を入力ペダルから離して押圧力が解除されると、ぜんまいバネによって蓄積された弾性エネルギーが放出されて駆動軸が逆方向に多数回の回転をするが、駆動用スプロケットはぜんまいバネが弛緩して蓄積された弾性エネルギーを放出するときには回転するように、ワンウェイクラッチが取付けられているため、駆動用スプロケットが多数の回転数の回転をして無端状の駆動用チェーンが長い距離を走行するため、複数の搬送ローラの一部または全部も、同一方向に多数回の回転をする。これによって、複数の搬送ローラの上に載置されたワークが所定方向に搬送される。
【0071】
ここで、本発明に係るローラコンベヤは、入力ペダルの少しの距離の平行移動を回転運動変換手段によって第1のスプロケットの多数の回転数の回転運動に変換し、1本のチェーンのみで駆動軸に取付けられた第2のスプロケットに多数の回転数の回転運動を伝達しているため、構造が極めて簡単であり、しかも極めて軽量になる。
【0072】
なお、足または手を入力ペダルから離さずに少しずつ押す力を弱めて、入力ペダルを少しずつ戻すことによって、搬送ローラを少しずつ回転させてワークを微小距離ずつ送ること(寸動送り)も、本発明に係るローラコンベヤにおいては可能である。
【0073】
このようにして、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤとなる。
【0074】
請求項8の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、第1のスプロケットの回転運動を駆動用プーリーの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネと、ぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積するときには駆動用プーリーが回転せず、ぜんまいバネが弛緩して蓄積されたエネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチとを具備する。
【0075】
このような構成によって、入力ペダルを足で踏んで(または手で押して)駆動側フレームに対して略垂直方向に平行移動させると、回転運動変換手段によって入力ペダルの少しの距離の平行移動が第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換されて第1のスプロケットが回転し、その回転運動が駆動用プーリーの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンによって第2のスプロケットに伝達される。
【0076】
これによって、駆動軸が多数回回転して駆動軸に取付けられたぜんまいバネが巻き上げられるが、駆動用プーリーはぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積するときには回転しないようにワンウェイクラッチが取付けられているので、駆動用プーリーは回転せず、よって無端状の駆動用ベルトも走行しないため、搬送ローラも回転しない。
【0077】
この状態で、足または手を入力ペダルから離して押圧力が解除されると、ぜんまいバネによって蓄積された弾性エネルギーが放出されて駆動軸が逆方向に多数回の回転をするが、駆動用プーリーはぜんまいバネが弛緩して蓄積された弾性エネルギーを放出するときには回転するように、ワンウェイクラッチが取付けられているため、駆動用プーリーが多数の回転数の回転をして無端状の駆動用ベルトが長い距離を走行するため、複数の搬送ローラの一部または全部も、同一方向に多数回の回転をする。これによって、複数の搬送ローラの上に載置されたワークが所定方向に搬送される。
【0078】
ここで、本発明に係るローラコンベヤは、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、第1のスプロケットの回転運動を駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達する1本のチェーンのみで駆動軸に多数の回転数の回転運動を伝達しているため、構造を簡単にすることができ、しかも極めて軽量になる。
【0079】
なお、足または手を入力ペダルから離さずに少しずつ押す力を弱めて、入力ペダルを少しずつ戻すことによって、搬送ローラを少しずつ回転させてワークを微小距離ずつ送ること(寸動送り)も、本発明に係るローラコンベヤにおいては可能である。
【0080】
このようにして、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤとなる。
【0081】
請求項9の発明に係るローラコンベヤは、互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、第1のスプロケットの回転運動を駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンと、駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネとを具備し、駆動用プーリーはぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積して駆動軸が回転するときには回転せず、ぜんまいバネが弛緩して蓄積されたエネルギーを放出して駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して駆動軸に取付けられている。
【0082】
このような構成によって、入力ペダルを足で踏んで(または手で押して)駆動側フレームに対して平行移動させると、回転運動変換手段によって入力ペダルの少しの距離の平行移動が第1のスプロケットの多数の回転数の回転運動に変換されて、第1のスプロケットが多数の回転数の回転をして、その回転運動がチェーンによって第2のスプロケットに伝達される。
【0083】
これによって、駆動軸に一体回転可能に取付けられた第2のスプロケットが多数の回転数の回転をするため、駆動軸も一体に多数の回転数の回転をして、駆動軸に取付けられたぜんまいバネが巻き上げられるが、駆動用プーリーはぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積して駆動軸が回転するときには回転しないようにワンウェイクラッチを介して駆動軸に取付けられているので、駆動用プーリーは回転せず、よって無端状の駆動用ベルトも走行しないため、搬送ローラも回転しない。
【0084】
この状態で、足または手を入力ペダルから離して押圧力が解除されると、ぜんまいバネによって蓄積された弾性エネルギーが放出されて駆動軸が逆方向に多数回の回転をするが、駆動用プーリーはぜんまいバネが弛緩して蓄積された弾性エネルギーを放出するときには回転するように、ワンウェイクラッチが取付けられているため、駆動用プーリーが多数の回転数の回転をして無端状の駆動用ベルトが長い距離を走行するため、複数の搬送ローラの一部または全部も、同一方向に多数回の回転をする。これによって、複数の搬送ローラの上に載置されたワークが所定方向に搬送される。
【0085】
ここで、本発明に係るローラコンベヤは、入力ペダルの少しの距離の平行移動を回転運動変換手段によって第1のスプロケットの多数の回転数の回転運動に変換し、1本のチェーンのみで駆動軸に取付けられた第2のスプロケットに多数の回転数の回転運動を伝達しているため、構造が極めて簡単であり、しかも極めて軽量になる。
【0086】
なお、足または手を入力ペダルから離さずに少しずつ押す力を弱めて、入力ペダルを少しずつ戻すことによって、搬送ローラを少しずつ回転させてワークを微小距離ずつ送ること(寸動送り)も、本発明に係るローラコンベヤにおいては可能である。
【0087】
このようにして、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤとなる。
【0088】
請求項10の発明に係るローラコンベヤにおいては、回転運動変換手段が、入力ペダルと一体に平行移動するラックギヤと、ラックギヤと噛み合い、第1のスプロケットと一体に回転する小径のピニオンギヤとからなる。
【0089】
このように、回転運動変換手段を入力ペダルと一体に平行移動するラックギヤと、ラックギヤと噛み合い、第1のスプロケットと一体に回転する小径のピニオンギヤとから構成することによって、簡単な構成で容易に、入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換することができる。
【0090】
このようにして、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤとなる。
【0091】
請求項11の発明に係るローラコンベヤにおいては、駆動用スプロケットまたは駆動用プーリーの回転時の慣性力を増すために、駆動軸または駆動用スプロケット若しくは駆動用プーリーに一体に回転自在に取付けられたバランスウエイトを有する。
【0092】
これによって、弾性エネルギー蓄積手段またはぜんまいバネから弾性エネルギーが放出されて駆動軸が回転すると、慣性力によって駆動用スプロケットまたは駆動用プーリーが、放出された弾性エネルギーによる回転数の数倍回転して、搬送ローラをより多数回回転させるため、搬送ローラの上に載置されたワークをより長距離搬送することができる。
【0093】
このようにして、ベルトコンベヤに比較してより駆動力が高く耐久性に優れるというローラコンベヤの長所を保ちながら、軽量かつコンパクトで電力を全く必要とせず、ペダルを軽く踏んで離すだけで搬送ローラを強い駆動力で回転させて、ワーク(搬送物)を長い距離搬送することができるローラコンベヤとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0094】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、実施の形態2以降において、実施の形態1の部分と同一の記号及び同一の符号は、実施の形態1と同一または相当する機能部分を意味し、実施の形態相互の同一の記号及び同一の符号は、それら実施の形態に共通する機能部分であるから、ここでは重複する詳細な説明を省略する。
【0095】
実施の形態1
まず、本発明の実施の形態1に係るローラコンベヤについて、図1乃至図4を参照して説明する。
【0096】
図1(a)は本発明の実施の形態1に係るローラコンベヤの全体構成を示す平面図、(b)は手前側のローラフレームを外した状態の全体構成を示す正面図である。図2は本発明の実施の形態1に係るローラコンベヤの駆動部分の構成を正面側から見て示す縦断面図である。図3は本発明の実施の形態1に係るローラコンベヤの駆動部分の構成を右側面側から見て示す縦断面図である。図4(a)は本発明の実施の形態1に係るローラコンベヤの駆動側フレームの内部構造を駆動側フレームの一部を外して示す斜視図である。
【0097】
図1(a),(b)に示されるように、本実施の形態1に係るローラコンベヤ1は、互いに離間対向して設けられた鋼板製の1対のローラフレーム2の間に、複数の搬送ローラとしての5本の駆動ローラ3Aと14本の回転ローラ3Bとが、回転自在に軸支されている。5本の駆動ローラ3Aは、外径が回転ローラ3Bよりも大きく、それぞれの一端に一体回転自在にローラ用スプロケット4Aが固定されている。
【0098】
図1(b)に示されるように、1対のローラフレーム2の一端には、4枚の鋼板を略四角柱形状に組み合わせてなる駆動側フレーム5が設けられており、駆動側フレーム5には駆動軸6aが水平に軸支され、駆動軸6aには大径の駆動用スプロケット6が一体回転可能に取付けられている。この大径の駆動用スプロケット6には、無端状の駆動用チェーン7が嵌合しており、無端状の駆動用チェーン7の反対側は、1対のローラフレーム2の他端に軸支された従動スプロケット8に掛け渡されている。
【0099】
そして、無端状の駆動用チェーン7は、5本の駆動ローラ3Aの一端にそれぞれ一体回転自在に固定された、5個のローラ用スプロケット4Aに嵌合している。したがって、大径の駆動用スプロケット6が回転して無端状の駆動用チェーン7が細い矢印の方向に走行すると、5個のローラ用スプロケット4Aとともに、5本の駆動ローラ3Aが同一方向(図1(b)において左回り(反時計回り)方向)に多数回の回転をして、搬送ローラ3A,3Bの上に載置されているワーク(搬送物)を、太い矢印の方向に搬送する。
【0100】
ここで、無端状の駆動用チェーン7が弛まないように、5個のローラ用スプロケット4Aの近傍には、テンションスプロケット4Bが回転自在に、そして無端状の駆動用チェーン7をローラ用スプロケット4Aに押し付けるようにして、設置されている。また、1対のローラフレーム2の他端には、搬送ローラ3A,3Bの上に載置されて搬送されたワークを受け止める受け台9が設けられている。
【0101】
更に、1対のローラフレーム2の他端には、1対の支持脚30が取付けられており、この1対の支持脚30は、鋼板製の細い四角柱形状の1対の脚部31と、1対の脚部31の下端に固定された鋼板製の支持板32Aと、支持板32Aの両端に高さ調節可能に取付けられた1対の接地部33Aとから構成されている。同様に、駆動側フレーム5の底面にも、面積の広い支持板32Bと、支持板32Bの四隅に高さ調節可能に取付けられた4個の接地部33Bが設けられており、これらの支持脚30と駆動側フレーム5とによって、1対のローラフレーム2が適切な高さに保持されている。
【0102】
そして、駆動側フレーム5には略垂直方向に平行移動可能に入力ペダル10が取付けられており、図1(b)に破線で示されるように、駆動側フレーム5内には入力ペダル10を足で踏んで(または手で押して)下降させることによって、収縮して弾性エネルギーを蓄積する弾性エネルギー蓄積手段としてのコイルばね11と、入力ペダル10と一体に平行移動するラックギヤ12と、このラックギヤ12と噛み合う小径のピニオンギヤ13と、小径のピニオンギヤ13と一体に回転する第1のスプロケット14と、駆動軸6aと一体に回転する第2のスプロケット16と、第1のスプロケット14から第2のスプロケット16に回転力を伝達するチェーン15とが内蔵されている。
【0103】
このような構成によって、入力ペダル10を少しの距離だけ下降させる(略垂直方向に平行移動させる)と、小径のピニオンギヤ13が多くの回転数だけ回転し、これによって第1のスプロケット14も多くの回転数だけ回転する。また、入力ペダル10を押し下げる力を解除すると、収縮して弾性エネルギーを蓄積したコイルばね11が伸びて弾性エネルギーを放出し、小径のピニオンギヤ13が多くの回転数だけ逆方向に回転し、これによって第1のスプロケット14も多くの回転数だけ逆方向に回転する。
【0104】
したがって、ラックギヤ12と小径のピニオンギヤ13とは、本発明における回転運動変換手段を構成している。
【0105】
そして、第1のスプロケット14の回転がチェーン15を介して第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16が多数回回転するのに伴って、駆動軸6aも多数回の回転をする。しかし、駆動用スプロケット6は後述するようにワンウェイクラッチを介して駆動軸6aに取付けられているため、入力ペダル10を下降させるときには回転せず、コイルばね11が伸びて入力ペダル10を押し上げるときに、多数回の回転をする。
【0106】
これによって、駆動用スプロケット6と従動スプロケット8に掛け渡された無端状の駆動用チェーン7が長い距離を走行して、無端状の駆動用チェーン7に嵌合している5個のローラ用スプロケット4Aとともに、5本の駆動ローラ3Aが同一方向に多数回の回転をして、搬送ローラ3A,3Bの上に載置されているワーク(搬送物)を、矢印の方向に搬送する。したがって、入力ペダル10の押し下げ距離が小さくても、駆動ローラ3Aを多数回回転させることができ、ワークを長い距離搬送することができる。
【0107】
このような本実施の形態1に係るローラコンベヤ1における駆動機構について、図2及び図3を参照して、より詳細に説明する。図2に示されるように、駆動側フレーム5は、上部フレーム5A及び下部フレーム5Bの二つのフレームによって構成されている。このうち下部フレーム5Bの内部には、円柱状の第1のスライドシャフト17及び第2のスライドシャフト18が立設されており、入力ペダル10の鋼板製のペダル本体10bには、円筒状の第1のスライド部10c及び第2のスライド部10dが設けられている。
【0108】
第1のスライド部10cは第1のスライドシャフト17にスライド自在に嵌合しており、第2のスライド部10dは第2のスライドシャフト18にスライド自在に嵌合している。このように、ペダル本体10bが二箇所のスライド機構を有していることによって、入力ペダル10はがたつくことなくスムーズに、略垂直方向に平行移動することができる。また、第1のスライドシャフト17にはコイルばね11が嵌挿されており、コイルばね11の上端は第1のスライド部10cによって抑えられている。
【0109】
したがって、入力ペダル10のペダル部10aに力が加えられて入力ペダル10が垂直方向に下降すると、コイルばね11はペダル本体10bの第1のスライド部10cによって圧縮されて、弾性エネルギーを蓄積しながら収縮する。ここで、入力ペダル10の垂直方向の移動の下限は、ストップボルト22の上端にペダル本体10bに2本のボルトで固定されたストップブロック10eの下端が当接することによって決定される。
【0110】
一方、入力ペダル10の垂直方向の移動の上限は、調整板20Bにペダル本体10bの第1のスライド部10cのフランジ部分が当接することによって決定される。調整板20Bは調整ボルト21を介して、下部フレーム5Bに固定された固定板20Aに接続されており、調整ボルト21に沿って、下部フレーム5Bに対して上下に移動させることができる。よって、入力ペダル10の移動ストロークは、ストップボルト22の上端の位置及び調整板20Bの上下の位置を調整することによって、自由に設定することができる。
【0111】
また、図2に示されるように、入力ペダル10の鋼板製のペダル本体10bには、ラックギヤ12が取付け板23及び2本の取付けボルト24A,24Bによって、強固に取付け固定されている。ラックギヤ12には、ギヤ軸13aに軸支された歯数16・PCD(基準円直径)φ24mmの小径のピニオンギヤ(平歯車)13が噛み合わされている。このギヤ軸13aには、歯数20・PCDφ60.89mmの第1のスプロケット14が、ピニオンギヤ13と一体回転可能に軸支されている。
【0112】
更に、この第1のスプロケット14には、上部フレーム2A内に軸支された同じく歯数20・PCDφ60.89mmの第2のスプロケット16との間に、無端状のチェーン15が掛け渡されており、第2のスプロケット16は駆動軸6aに一体回転可能に上部フレーム5A内に軸支されている。
【0113】
したがって、入力ペダル10のペダル部10aに力が加えられて入力ペダル10が垂直方向に下降すると、上述の如くコイルばね11が収縮するのと同時に、ラックギヤ12が入力ペダル10と一体に垂直方向に下降してピニオンギヤ13を回転させ、これによって第1のスプロケット14が同じ回転数だけ回転して、その回転がチェーン15によって第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16も歯数及びPCDが第1のスプロケット14と同一であるため同じ回転数だけ回転する結果、駆動軸6aも一体に同じ回転数だけ回転する。
【0114】
ここで、上部フレーム5A内の詳細な構造について、図3を参照して説明する。図3に示されるように、駆動側フレーム5の上部フレーム5Aの内部には、両端を上部フレーム5Aに2個のボールベアリング軸受け25によって回転自在に水平に軸支された駆動軸6aに、回転時の慣性力を大きくするためのバランスウエイト27がワンウェイクラッチ26を介して一体回転自在に取付けられており、更にこのバランスウエイト27には、鋼鉄製の駆動用スプロケット6が、複数個のボルトによって一体回転自在に固定されている。
【0115】
ここで、ワンウェイクラッチ26は、上述の如く入力ペダル10が垂直方向に下降してコイルばね11が収縮するのと同時に駆動軸6aが回転するとき、すなわち駆動軸6aが図2において左回り(反時計回り方向)に回転する場合には、駆動軸6aの回転力をバランスウエイト27に、すなわちバランスウエイト27に一体回転自在に固定された駆動用スプロケット6に、伝達しないように取付けられている。
【0116】
これによって、入力ペダル10を踏み込むときには駆動用スプロケット6は回転せず、駆動用チェーン7も走行しないため、入力ペダル10を踏み込むときに搬送ローラ(駆動ローラ)3Aが通常の回転方向(ワークの搬送方向)と逆方向に回転する事態を防止することができ、ワークを搬送ローラ3A,3Bの上に載置した状態で、ワークを逆送することなく入力ペダル10を踏み込むことができ、使い勝手の良いローラコンベヤ1となる。
【0117】
一方、入力ペダル10を押す力を解除して、収縮していたコイルばね11が蓄積された弾性エネルギーを放出して伸長し、入力ペダル10を押し上げると、ラックギヤ12が入力ペダル10と一体に垂直方向に上昇してピニオンギヤ13を逆方向に回転させ、これによって第1のスプロケット14が同じ回転数だけ逆方向に回転して、その回転がチェーン15によって第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16も同じ回転数だけ逆方向に回転する結果、駆動軸6aも一体に同じ回転数だけ逆方向に回転する。
【0118】
このように駆動軸6aが逆方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ26は、駆動軸6aの回転力を駆動用スプロケット6に伝達するようにバランスウエイト27に取付けられているので、駆動用スプロケット6が駆動軸6aと同じ回転数だけ図2において右回り(時計回り方向)に回転し、更にバランスウエイト27の重さで慣性力によってその数倍の回転数だけ回転するため、駆動用チェーン7が長い距離を走行する。
【0119】
これによって、駆動用チェーン7に嵌合している5個のローラ用スプロケット4Aとともに、5本の駆動ローラ3Aが同一方向に多数回の回転をして、搬送ローラ3A,3Bの上に載置されているワークを搬送する。したがって、上述したように、入力ペダル10の押し下げ距離(平行移動距離)が小さくても、駆動ローラ3Aを多数回回転させることができ、ワークを長い距離搬送することができる。
【0120】
図4の斜視図に示されるように、1対の鋼板を中心として構成されたペダル本体10bの内部には、図示されない円筒状の第1のスライド部10c及び第2のスライド部10dが設けられており、第1のスライド部10cは第1のスライドシャフト17にスライド自在に嵌合しており、第2のスライド部10dは第2のスライドシャフト18にスライド自在に嵌合している。これによって、入力ペダル10のペダル部10aを足で踏み込むと、入力ペダル10はがたつくことなくスムーズに下降する。
【0121】
また、図4の斜視図に示されるように、入力ペダル10に固定されたラックギヤ12が入力ペダル10と一体に上下動すると、このラックギヤ12に噛み合う小径のピニオンギヤ13が多数回の回転をして、ギヤ軸13aにピニオンギヤ13と一体回転可能に軸支された第1のスプロケット14が同様に多数回の回転をし、チェーン15が走行して上部フレーム5B内の第2のスプロケット16を多数回回転させ、駆動軸6aをも多数回回転させる。
【0122】
そして、前述の如く、入力ペダル10の下降に伴ってコイルばね11が収縮して弾性エネルギーを蓄積する際には、駆動軸6aの多数回の回転は駆動ローラ3Aには伝達されず、コイルばね11が伸びて弾性エネルギーを放出して入力ペダル10が上昇する際にのみ、駆動軸6aの多数回の回転が駆動ローラ3Aに伝達される。
【0123】
このような構成を有する本実施の形態1に係るローラコンベヤ1の使用方法について、図1乃至図3を参照して説明する。初期状態においては、図2に示されるように、コイルばね11は自然に伸びた状態にあり、入力ペダル10は円筒状の第1のスライド部10cが調整板20Bに当接した位置において、ストロークの上端にある。ここでは、入力ペダル10の上下動ストロークは、調整ボルト21,ストップボルト22によって150mmに設定されている。
【0124】
この状態から、作業者が両手でワーク(搬送物)を搬送ローラ3A,3Bの上の駆動側フレーム5よりに置いて、入力ペダル10のペダル部10aを足で踏むことによって、入力ペダル10のペダル本体10bは、ペダル本体10bに2本のボルトで固定されたストップブロック10eの下端がストップボルト22に当接するまで、150mm押し下げられる。これによって、コイルばね11が150mm収縮するのと同時に、ラックギヤ12が入力ペダル10と一体に垂直方向に下降してピニオンギヤ13を回転させ、ピニオンギヤ13が約2回転する。
【0125】
したがって、第1のスプロケット14がやはり約2回転して、その回転がチェーン15によって第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16も歯数及びPCDが第1のスプロケット14と同一であるため約2回転する結果、駆動軸6aも一体に約2回転するが、上述したように、ワンウェイクラッチ26の作用によって駆動用スプロケット6は回転せず、駆動ローラ3Aも回転しないため、入力ペダル10を踏み込むときに駆動ローラ3Aが通常の回転方向と逆方向に回転して、作業者が搬送ローラ3A,3Bの上に載置したワークが落下する事態を防止することができる。
【0126】
続いて、作業者が入力ペダル10のペダル部10aから足を離すと、収縮していたコイルばね11が蓄積された弾性エネルギーを放出して伸長し、入力ペダル10を150mm押し上げ、ラックギヤ12が入力ペダル10と一体に垂直方向に150mm上昇してピニオンギヤ13を逆方向に約2回転させ、これによって第1のスプロケット14が逆方向に約2回転して、その回転がチェーン15によって第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16も逆方向に約2回転する結果、駆動軸6aも一体に逆方向に約2回転する。
【0127】
このように駆動軸6aが逆方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ26は、駆動軸6aの回転力を駆動用スプロケット6に伝達するように取付けられているので、駆動用スプロケット6が図2において右回り(時計回り方向)に約2回転し、更にバランスウエイト27の重さで慣性力によってその数倍の約8回転する。これによって、5個の駆動ローラ3Aが多数回の回転をして、ワークを約3.5m先に設けられた受け台9まで一気に搬送する。
【0128】
このようにして、本実施の形態1に係るローラコンベヤ1においては、必要な高さに搬送ローラ3A,3Bが支持されて、電力を全く必要としないととともに、より軽くより安価でよりコンパクトなローラコンベヤ1となり、入力ペダル10を軽く踏んで離すだけで搬送ローラ3A,3Bの上に載置されたワークをより長く送ることができる。
【0129】
また、本実施の形態1のローラコンベヤ1は、電力が不要で全体としても軽量であるという長所を生かして、移動設置式のローラコンベヤとしての用途が広がるものと考えられる。例えば、河川の堤防決壊による洪水時に、現場へ運んで設置して土嚢を搬送する等の緊急時の用途にも対応できる。
【0130】
本実施の形態1においては、「入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動するとき、それに伴って収縮して弾性エネルギーを蓄積し、入力ペダルの押圧力が解除されることによって蓄積された弾性エネルギーが放出され、入力ペダルを逆方向に移動させる弾性エネルギー蓄積手段」及び「入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に収縮して弾性エネルギーを蓄積し、入力ペダルを押す力が解除されることによって蓄積された弾性エネルギーが放出されて入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段」として、コイルばね11を用いた例について説明したが、他にも板ばね・ゴム製のブロック・ゴム製のパイプ等を用いることができる。
【0131】
ゴム製のブロックを用いる場合には、円柱形状や角柱形状のゴム製のブロックを入力ペダル10のペダル本体10bに設けられた押圧部で、入力ペダル10が押圧されて移動するのに伴って円柱形状や角柱形状の長手方向に押し潰すように取付ければ良い。また、ゴム製のパイプを用いる場合には、円筒形状や角筒形状のゴム製のパイプを、本実施の形態1における第1のスライドシャフト17のようなシャフトに嵌挿して支持し、第1のスライド部10cで円筒形状や角筒形状の長手方向に押し潰すように取付ければ良い。
【0132】
実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2について、図5及び図6を参照して説明する。図5は本発明の実施の形態2に係るローラコンベヤの手前側のローラフレームを外した状態の全体構成を示す正面図である。図6は本発明の実施の形態2に係るローラコンベヤの駆動部分の構成を正面側から見て示す縦断面図である。
【0133】
なお、本発明の実施の形態2に係るローラコンベヤの全体的な構成は、一部を除いて実施の形態1のローラコンベヤ1の構成と同様であるため、同一の部分については同一の符号を付して説明を一部省略する。
【0134】
図5及び図6に示されるように、本実施の形態2に係るローラコンベヤ41が実施の形態1のローラコンベヤ1と異なる点は、弾性エネルギー蓄積手段としてのコイルばねが収縮して弾性エネルギーを蓄積するのではなく、伸長して弾性エネルギーを蓄積するものである点のみである。
【0135】
すなわち、図5,図6に示されるように、本実施の形態2に係るローラコンベヤ41においては、駆動側フレーム42の下部フレーム42B内にコイルばね止め具62を固定し、このコイルばね止め具62にコイルばね51の上端を固定し、入力ペダル50のペダル本体50bに設けられた円筒状の第1のスライド部50cの上端にコイルばね止め具63を固定し、このコイルばね止め具63にコイルばね51の下端を固定している。
【0136】
そして、入力ペダル50のペダル本体50bに設けられた円筒状の第1のスライド部50cは、実施の形態1に係るローラコンベヤ1と同様に立設された円柱状の第1のスライドシャフト17にスライド自在に嵌合しており、第2のスライド部50dは第2のスライドシャフト18にスライド自在に嵌合している。このように、ペダル本体50bが二箇所のスライド機構を有していることによって、入力ペダル50はがたつくことなくスムーズに、垂直方向に平行移動することができる。
【0137】
したがって、入力ペダル50のペダル部50aに力が加えられて入力ペダル50が垂直方向に下降すると、コイルばね51はペダル本体50bの第1のスライド部50cの上端に固定されたコイルばね止め具63によって引っ張られて、弾性エネルギーを蓄積しながら伸長する。
【0138】
ここで、入力ペダル50の垂直方向の移動の下限は、ストップボルト22にペダル本体50bに2本のボルトで固定されたストップブロック50eの下端が当接することによって決定され、入力ペダル50の垂直方向の移動の上限は、調整板60にペダル本体50bの第1のスライド部50cのフランジ部分が当接することによって決定される。調整板60は、調整ボルト61に沿って、下部フレーム42Bに対して上下に移動させることができる。よって、入力ペダル50の移動ストロークは、ストップボルト22の上端の位置及び調整板60の上下の位置を調整することによって、自由に設定することができる。
【0139】
また、図5及び図6に示される駆動用スプロケット6は、実施の形態1と同様に、バランスウエイト27を介してワンウェイクラッチ26によって駆動軸6aに取付けられているため、入力ペダル50が垂直方向に下降してコイルばね51が伸長するのと同時に駆動軸6aが回転するとき、すなわち駆動軸6aが図6において左回り(反時計回り方向)に回転する場合には、駆動軸6aの回転力を駆動用スプロケット6に伝達しない。
【0140】
したがって、入力ペダル50を踏み込むときには駆動用スプロケット6は回転せず、駆動用チェーン7も走行しないため、入力ペダル50を踏み込むときに搬送ローラ3Aが通常の回転方向と逆方向に回転する事態を防止することができ、使い勝手の良いローラコンベヤ41となる。
【0141】
一方、入力ペダル50を押す力を解除して、伸長していたコイルばね51が蓄積された弾性エネルギーを放出して収縮し、入力ペダル50を押し上げると、ラックギヤ12が入力ペダル50と一体に垂直方向に上昇してピニオンギヤ13を逆方向に回転させ、これによって第1のスプロケット14が逆方向に回転して、その回転がチェーン15によって第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16も逆方向に回転する結果、駆動軸6aも一体に逆方向に回転する。
【0142】
このように駆動軸6aが逆方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ26は、駆動軸6aの回転力をバランスウエイト27を介して駆動用スプロケット6に伝達するように取付けられているので、駆動用スプロケット6が駆動軸6aと同じ回転数だけ図6において右回り(時計回り方向)に回転し、更にバランスウエイト27の重さで慣性力によってその数倍の回転数だけ回転するため、駆動用チェーン7が長い距離を走行して、搬送ローラ3Aが図6において左回り(反時計回り方向)に多数回の回転をして、ワークを搬送する。
【0143】
このような構成を有する本実施の形態2に係るローラコンベヤ41の使用方法について、図5及び図6を参照して説明する。初期状態においては、図6に示されるように、コイルばね51は自然に縮んだ状態にあり、入力ペダル50は円筒状の第1のスライド部50cが調整板60に当接した位置において、ストロークの上端にある。ここでは、入力ペダル50の上下動ストロークは、調整ボルト61によって200mmに設定されている。
【0144】
この状態から、作業者が両手でワークを搬送ローラ3A,3Bの上の駆動側フレーム42よりに置いて、入力ペダル50のペダル部50aを足で踏むことによって、入力ペダル50のペダル本体50bは、ペダル本体50bに2本のボルトで固定されたストップブロック50eの下端がストップボルト22の上端に当接するまで、200mm押し下げられる。これによって、コイルばね51が200mm伸長するのと同時に、ラックギヤ12が入力ペダル50と一体に垂直方向に下降してピニオンギヤ13を回転させ、ピニオンギヤ13が約2.7回転する。
【0145】
したがって、第1のスプロケット14がやはり約2.7回転して、その回転がチェーン15によって第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16も歯数及びPCDが第1のスプロケット14と同一であるため約2.7回転する結果、駆動軸6aも一体に約2.7回転するが、上述したように、ワンウェイクラッチ26の作用によって駆動用スプロケット6は回転せず、駆動用チェーン7も走行しないため、入力ペダル50を踏み込むときに搬送ローラ3Aが通常の回転方向と逆方向に回転して、作業者が搬送ローラ3A,3Bの上に載置したワークが落下する事態を防止することができる。
【0146】
続いて、作業者が入力ペダル50のペダル部50aから足を離すと、伸長していたコイルばね51が蓄積された弾性エネルギーを放出して収縮し、入力ペダル50を200mm引き上げ、ラックギヤ12が入力ペダル50と一体に垂直方向に200mm上昇してピニオンギヤ13を逆方向に約2.7回転させ、これによって第1のスプロケット14が逆方向に約2.7回転して、その回転がチェーン15によって第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16も逆方向に約2.7回転する結果、駆動軸6aも一体に逆方向に約2.7回転する。
【0147】
このように駆動軸6aが逆方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ26は、駆動軸6aの回転力を駆動用スプロケット6に伝達するように取付けられているので、駆動用スプロケット6が図6において右回り(時計回り方向)に約2.7回転し、更にバランスウエイト27の重さで慣性力によってその数倍の約10回転する。これによって、5個の駆動ローラ3Aが図6において左回り(反時計回り方向)に多数回の回転をして、ワークを約3.5m先に設けられた受け台9まで一気に搬送する。
【0148】
このようにして、本実施の形態2に係るローラコンベヤ41においては、必要な高さに搬送ローラ3A,3Bが支持されて、電力を全く必要としないととともに、より軽くより安価でよりコンパクトなローラコンベヤ41となり、入力ペダル50を軽く踏んで離すだけで、搬送ローラ3A,3Bの上に載置されたワークをより長く送ることができる。
【0149】
また、本実施の形態2のローラコンベヤ41は、電力が不要で全体としても軽量であるという長所を生かして、移動設置式のローラコンベヤとしての用途が広がるものと考えられる。例えば、河川の堤防決壊による洪水時に、現場へ運んで設置して土嚢を搬送する等の緊急時の用途にも対応できる。
【0150】
本実施の形態2においては、「入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動するとき、それに伴って伸長して弾性エネルギーを蓄積し、入力ペダルの押圧力が解除されることによって蓄積された弾性エネルギーが放出され、入力ペダルを逆方向に移動させる弾性エネルギー蓄積手段」及び「入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に伸長して弾性エネルギーを蓄積し、入力ペダルを押す力が解除されることによって蓄積された弾性エネルギーが放出されて入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段」として、コイルばね51を用いた例について説明したが、他にもゴムベルト・ゴム紐等を用いることができる。
【0151】
実施の形態3
次に、本発明の実施の形態3について、図7及び図8を参照して説明する。図7は本発明の実施の形態3に係るローラコンベヤの手前側のローラフレームを外した状態の全体構成を示す正面図である。図8は本発明の実施の形態3に係るローラコンベヤの駆動部分の構成を正面側から見て示す縦断面図である。
【0152】
なお、本発明の実施の形態3に係るローラコンベヤの全体的な構成は、一部を除いて実施の形態1のローラコンベヤ1の構成と同様であるため、同一の部分については同一の符号を付して説明を一部省略する。
【0153】
図7及び図8に示されるように、本実施の形態3に係るローラコンベヤ71が実施の形態1のローラコンベヤ1と異なる点は、ローラ用スプロケット4Aの代わりにローラ用プーリー74Aを、駆動用スプロケット6の代わりに駆動用プーリー76を、無端状の駆動用チェーン7の代わりに無端状の駆動用ベルト77を、テンションスプロケット4Bの代わりにテンションプーリー74Bを、それぞれ用いている点である。
【0154】
すなわち、図7に示されるように、本実施の形態3に係るローラコンベヤ71は、互いに離間対向して設けられた鋼板製の1対のローラフレーム2の間に、複数の搬送ローラとしての5本の駆動ローラ73Aと14本の回転ローラ73Bとが、回転自在に軸支されている。5本の駆動ローラ73Aは、外径が回転ローラ73Bよりも大きく、それぞれの一端に一体回転自在にローラ用プーリー74Aが固定されている。
【0155】
1対のローラフレーム2の一端には、4枚の鋼板を略四角柱形状に組み合わせてなる駆動側フレーム5が設けられており、駆動側フレーム5には駆動軸76aが水平に軸支され、駆動軸76aには大径の駆動用プーリー76が一体回転可能に取付けられている。この大径の駆動用プーリー76には、無端状の駆動用ベルト77が嵌合しており、無端状の駆動用ベルト77の反対側は、1対のローラフレーム2の他端に軸支された従動プーリー78に掛け渡されている。
【0156】
そして、無端状の駆動用ベルト77は、5本の駆動ローラ73Aの一端にそれぞれ一体回転自在に固定された、5個のローラ用プーリー74Aに嵌合している。したがって、大径の駆動用プーリー76が回転して無端状の駆動用ベルト77が細い矢印の方向に走行すると、5個のローラ用プーリー74Aとともに、5本の駆動ローラ73Aが同一方向(図7において左回り(反時計回り)方向)に多数回の回転をして、搬送ローラ73A,73Bの上に載置されているワーク(搬送物)を、太い矢印の方向に搬送する。
【0157】
ここで、無端状の駆動用ベルト77がスリップするのを防ぐために、5個のローラ用プーリー74Aの近傍には、テンションプーリー74Bが回転自在に、そして無端状の駆動用ベルト77をローラ用プーリー74Aに押し付けるようにして、設置されている。また、1対のローラフレーム2の他端には、搬送ローラ73A,73Bの上に載置されて搬送されたワークを受け止める受け台9が設けられている。
【0158】
図8に示されるように、駆動側フレーム5の内部構造は上記実施の形態1に係るローラコンベヤ1と同様である。異なるのは、上部フレーム5A内には駆動軸76aが回転自在に軸支されており、この駆動軸76aには図示しないバランスウエイトを介して大径の駆動用プーリー76が一体回転自在に軸支されている点である。そして、上述したように、この駆動用プーリー76には無端状の駆動用ベルト77が嵌合しており、駆動用ベルト77はローラ用プーリー74A及びテンションプーリー74Bが嵌合している。
【0159】
このような構造を有する本実施の形態3に係るローラコンベヤ71の使用方法について、図7及び図8を参照して説明する。初期状態においては、図8に示されるように、コイルばね11は自然に伸びた状態にあり、入力ペダル10は円筒状の第1のスライド部10cが調整板20Bに当接した位置において、ストロークの上端にある。ここでは、入力ペダル10の上下動ストロークは、調整ボルト21,ストップボルト22によって150mmに設定されている。
【0160】
この状態から、作業者が両手でワーク(搬送物)を搬送ローラ73A,73Bの上の駆動側フレーム5よりに置いて、入力ペダル10のペダル部10aを足で踏むことによって、入力ペダル10のペダル本体10bは、ペダル本体10bに2本のボルトで固定されたストップブロック10eの下端がストップボルト22に当接するまで、150mm押し下げられる。これによって、コイルばね11が150mm収縮するのと同時に、ラックギヤ12が入力ペダル10と一体に垂直方向に下降してピニオンギヤ13を回転させ、ピニオンギヤ13が約2回転する。
【0161】
したがって、第1のスプロケット14がやはり約2回転して、その回転がチェーン15によって第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16も歯数及びPCDが第1のスプロケット14と同一であるため約2回転する結果、駆動軸76aも一体に約2回転するが、上述したように、ワンウェイクラッチ26の作用によって駆動用プーリー76は回転せず、駆動ローラ73Aも回転しないため、入力ペダル10を踏み込むときに駆動ローラ73Aが通常の回転方向と逆方向に回転して、作業者が搬送ローラ73A,73Bの上に載置したワークが落下する事態を防止することができる。
【0162】
続いて、作業者が入力ペダル10のペダル部10aから足を離すと、収縮していたコイルばね11が蓄積された弾性エネルギーを放出して伸長し、入力ペダル10を150mm押し上げ、ラックギヤ12が入力ペダル10と一体に垂直方向に150mm上昇してピニオンギヤ13を逆方向に約2回転させ、これによって第1のスプロケット14が逆方向に約2回転して、その回転がチェーン15によって第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16も逆方向に約2回転する結果、駆動軸76aも一体に逆方向に約2回転する。
【0163】
このように駆動軸76aが逆方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ26は、駆動軸76aの回転力を駆動用プーリー76に伝達するように取付けられているので、駆動用プーリー76が図8において右回り(時計回り方向)に約2回転し、更にバランスウエイト27の重さで慣性力によってその数倍の約8回転する。これによって、5個の駆動ローラ73Aが多数回の回転をして、ワークを約3.5m先に設けられた受け台9まで一気に搬送する。
【0164】
このようにして、本実施の形態3に係るローラコンベヤ71においては、必要な高さに搬送ローラ73A,73Bが支持されて、電力を全く必要としないととともに、より軽くより安価でよりコンパクトなローラコンベヤ71となり、入力ペダル10を軽く踏んで離すだけで搬送ローラ73A,73Bの上に載置されたワークを、より長く送ることができる。
【0165】
また、本実施の形態3のローラコンベヤ71は、電力が不要で全体としても軽量であるという長所を生かして、移動設置式のローラコンベヤとしての用途が広がるものと考えられる。例えば、河川の堤防決壊による洪水時に、現場へ運んで設置して土嚢を搬送する等の緊急時の用途にも対応できる。
【0166】
本実施の形態3においては、「入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動するとき、それに伴って収縮して弾性エネルギーを蓄積し、入力ペダルの押圧力が解除されることによって蓄積された弾性エネルギーが放出され、入力ペダルを逆方向に移動させる弾性エネルギー蓄積手段」及び「入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に収縮して弾性エネルギーを蓄積し、入力ペダルを押す力が解除されることによって蓄積された弾性エネルギーが放出されて入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段」として、コイルばね11を用いた例について説明したが、他にも板ばね・ゴム製のブロック・ゴム製のパイプ等を用いることができる。
【0167】
ゴム製のブロックを用いる場合には、円柱形状や角柱形状のゴム製のブロックを入力ペダル10のペダル本体10bに設けられた押圧部で、入力ペダル10が押圧されて移動するのに伴って円柱形状や角柱形状の長手方向に押し潰すように取付ければ良い。また、ゴム製のパイプを用いる場合には、円筒形状や角筒形状のゴム製のパイプを、本実施の形態3における第1のスライドシャフト17のようなシャフトに嵌挿して支持し、第1のスライド部10cで円筒形状や角筒形状の長手方向に押し潰すように取付ければ良い。
【0168】
実施の形態4
次に、本発明の実施の形態4に係るローラコンベヤについて、図9及び図10を参照して説明する。図9は本発明の実施の形態4に係るローラコンベヤの手前側のローラフレームを外した状態の全体構成を示す正面図である。図10は本発明の実施の形態4に係るローラコンベヤの駆動部分の構成を右側面側から見て示す縦断面図である。
【0169】
なお、本発明の実施の形態4に係るローラコンベヤの全体的な構成は、一部を除いて実施の形態1のローラコンベヤ1の構成と同様であるため、同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0170】
図10に示されるように、本実施の形態4に係るローラコンベヤ81が実施の形態1のローラコンベヤ1と異なる点は、駆動用スプロケット6を回転させるための駆動力を生み出すための弾性エネルギーを、弾性エネルギー蓄積手段としてのコイルばね11ではなく、ぜんまいバネ83を巻き取ることによって蓄積するものである点のみである。その他の部分の構成は、図9に示されるように、実施の形態1のローラコンベヤ1と同様である。
【0171】
すなわち、図9及び図10に示されるように、本実施の形態4に係るローラコンベヤ81においては、コイルばね11が用いられておらず、代わりに図10に示されるように、駆動用スプロケット6が取付けられた駆動軸6aの先端に、ぜんまいバネ83が、駆動軸6aを回転自在に、そして駆動軸6aが図9において左回り(反時計回り)方向に回転することによって巻き上げられるように、取付けられている。
【0172】
このような構成を有する本実施の形態4に係るローラコンベヤ81の使用方法について、図9及び図10を参照して説明する。初期状態においては、図10に示されるように、ぜんまいバネ83は弛緩した状態にあり、入力ペダル10は円筒状の第1のスライド部10cが調整板20Bに当接した位置において、ストロークの上端にある。ここでは、入力ペダル10の上下動ストロークは、調整ボルト21,ストップボルト22によって200mmに設定されている。
【0173】
この状態から、作業者が両手でワーク(搬送物)を搬送ローラ3A,3Bの上の駆動側フレーム82よりに置いて、入力ペダル10のペダル部10aを足で踏むことによって、入力ペダル10のペダル本体10bは、ペダル本体10bに2本のボルトで固定されたストップブロック10eの下端がストップボルト22に当接するまで、200mm押し下げられる。これによって、ラックギヤ12が入力ペダル10と一体に垂直方向に下降してピニオンギヤ13を回転させ、ピニオンギヤ13が約2.7回転する。
【0174】
したがって、第1のスプロケット14がやはり約2.7回転して、その回転がチェーン15によって第2のスプロケット16に伝達され、第2のスプロケット16も歯数及びPCDが第1のスプロケット14と同一であるため約2.7回転する結果、駆動軸6aも一体に約2.7回転してぜんまいバネ83が約2.7回転分巻き上げられるが、ワンウェイクラッチ26の作用によって駆動用スプロケット6は回転せず、駆動ローラ3Aも回転しないため、入力ペダル10を踏み込むときに駆動ローラ3Aが通常の回転方向と逆方向に回転して、作業者が搬送ローラ3A,3Bの上に載置したワークが落下する事態を防止することができる。
【0175】
続いて、作業者が入力ペダル10のペダル部10aから足を離すと、巻き上げられたぜんまいバネ83が弛緩して蓄積された弾性エネルギーを放出し、駆動軸6aを逆方向に約2.7回転させ、第2のスプロケット16も一体に逆方向に約2.7回転する。その回転がチェーン15によって第1のスプロケット14に伝達され、第1のスプロケット14が逆方向に約2.7回転してピニオンギヤ13も一体に逆方向に約2.7回転する結果、ラックギヤ12が入力ペダル10と一体に垂直方向に200mm上昇する。
【0176】
このように駆動軸6aが逆方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ26は、駆動軸6aの回転力を駆動用スプロケット6に伝達するように取付けられているので、駆動用スプロケット6が図9において右回り(時計回り方向)に約2.7回転し、更にバランスウエイト27の重さで慣性力によってその数倍の約10回転する。これによって、5個の駆動ローラ3Aが多数回の回転をして、ワークを約3.5m先に設けられた受け台9まで一気に搬送する。
【0177】
このようにして、本実施の形態4に係るローラコンベヤ81においては、必要な高さに搬送ローラ3A,3Bが支持されて、電力を全く必要としないととともに、より軽くより安価でよりコンパクトなローラコンベヤ81となり、入力ペダル10を軽く踏んで離すだけで搬送ローラ3A,3Bの上に載置されたワークをより長く送ることができる。
【0178】
また、本実施の形態4のローラコンベヤ81は、電力が不要で全体としても軽量であるという長所を生かして、移動設置式のローラコンベヤとしての用途が広がるものと考えられる。例えば、河川の堤防決壊による洪水時に、現場へ運んで設置して土嚢を搬送する等の緊急時の用途にも対応できる。
【0179】
上記各実施の形態においては、駆動軸にワンウェイクラッチを介してバランスウエイトを取付け、バランスウエイトに駆動用スプロケットまたは駆動用プーリーを固定した場合について説明したが、駆動軸にバランスウエイトを一体回転自在に取付けた上で、駆動軸にワンウェイクラッチを介して駆動用スプロケットまたは駆動用プーリーを一体回転自在に取付けても良い。
【0180】
また、駆動軸にバランスウエイトを一体回転自在に取付けた上で、バランスウエイトにワンウェイクラッチを介して駆動用スプロケットまたは駆動用プーリーを一体回転自在に取付けても良い。更に、バランスウエイトを用いずに、駆動軸にワンウェイクラッチを介して駆動用スプロケットまたは駆動用プーリーを一体回転自在に取付けることもできる。
【0181】
また、上記各実施の形態においては、搬送ローラとしての駆動ローラ3A及び回転ローラ3Bとして、中空のローラを使用した場合について説明したが、駆動ローラ3A及び回転ローラ3Bはいずれか一方または両方が中実のものでも良いし、中空のローラを使用する場合においても、外周面の厚さは自由に設定することができる。
【0182】
本発明を実施するに際しては、ローラコンベヤのその他の部分の構成、形状、数量、材質、大きさ、接続関係等についても、上記各実施の形態に限定されるものではない。なお、本発明の実施の形態で挙げている数値は、臨界値を示すものではなく、実施に好適な好適値を示すものであるから、上記数値を若干変更してもその実施を否定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0183】
本発明の実施の形態1乃至実施の形態4に係るローラコンベヤ1,41,71,81は、電気を使用していないことから、水周りの作業場、例えば、調理室、炎天下の農作業場、コンベヤが水中に入る水槽への搬入または水槽からの搬出に使用できる。更には、河川の堤防の決壊による洪水等の際には、現場へ運んで設置して、堤防を修復するための土嚢を搬送するのにも使用することができる。
【0184】
また、調理室においては、調理室と配膳室との間の受け渡しにも、絶縁変圧器等の絶縁性を高める防水構造の配線が不要となるから、ローラコンベヤが廉価となる。また、駆動しないときには、全くエネルギーを使用していないから、常に連続運転する従来のローラコンベヤと相違するので、省エネ効果がある。
【0185】
そして、薬局等の調合室と受け渡し場所間の搬送、クリーンルームと外部との受け渡し、野菜・果物の選果場での選果作業と選果後の搬送、勿論、部品組立工場の人海作業からメインコンベヤへの受け渡し、グループ単位の部品等の組み立てと搬送、函詰単位の搬送等に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0186】
【図1】図1(a)は本発明の実施の形態1に係るローラコンベヤの全体構成を示す平面図、(b)は手前側のローラフレームを外した状態の全体構成を示す正面図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態1に係るローラコンベヤの駆動部分の構成を正面側から見て示す縦断面図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態1に係るローラコンベヤの駆動部分の構成を右側面側から見て示す縦断面図である。
【図4】図4(a)は本発明の実施の形態1に係るローラコンベヤの駆動側フレームの内部構造を駆動側フレームの一部を外して示す斜視図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態2に係るローラコンベヤの手前側のローラフレームを外した状態の全体構成を示す正面図である。
【図6】図6は本発明の実施の形態2に係るローラコンベヤの駆動部分の構成を正面側から見て示す縦断面図である。
【図7】図7は本発明の実施の形態3に係るローラコンベヤの手前側のローラフレームを外した状態の全体構成を示す正面図である。
【図8】図8は本発明の実施の形態3に係るローラコンベヤの駆動部分の構成を正面側から見て示す縦断面図である。
【図9】図9は本発明の実施の形態4に係るローラコンベヤの手前側のローラフレームを外した状態の全体構成を示す正面図である。
【図10】図10は本発明の実施の形態4に係るローラコンベヤの駆動部分の構成を右側面側から見て示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0187】
1,41,71,81 ローラコンベヤ
2 ローラフレーム
3A,3B,73A,73B 搬送ローラ
4A ローラ用スプロケット
5,42,82 駆動側フレーム
6 駆動用スプロケット
6a,76a 駆動軸
7 駆動用チェーン
10,50 入力ペダル
11,51 コイルばね
12 ラックギヤ
13 ピニオンギヤ
14 第1のスプロケット
15 チェーン
16 第2のスプロケット
26 ワンウェイクラッチ
27 バランスウエイト
74A ローラ用プーリー
76 駆動用プーリー
77 駆動用ベルト
83 ぜんまいバネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、
前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、
前記ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、
前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、
前記駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、
前記入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動するとき、それに伴って伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、前記入力ペダルの押圧力が解除されることによって前記蓄積された弾性エネルギーが放出され、前記入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、
前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、
前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、
前記弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積するときには前記駆動用スプロケットが回転せず、前記弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチと
を具備することを特徴とするローラコンベヤ。
【請求項2】
互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、
前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、
前記ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、
前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、
前記駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、
前記入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、前記入力ペダルを押す力が解除されることによって前記蓄積された弾性エネルギーが放出されて前記入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、
前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、
前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンとを具備し、
前記駆動用スプロケットは前記弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積して前記駆動軸が回転するときには回転せず、前記弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出して前記駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して前記駆動軸に取付けられていることを特徴とするローラコンベヤ。
【請求項3】
互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、
前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、
前記ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、
前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、
前記駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、
前記入力ペダルが押圧されて略垂直方向に平行移動するとき、それに伴って伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、前記入力ペダルの押圧力が解除されることによって前記蓄積された弾性エネルギーが放出され、前記入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、
前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、
前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動用プーリーの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、
前記弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積するときには前記駆動用プーリーが回転せず、前記弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチと
を具備することを特徴とするローラコンベヤ。
【請求項4】
互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、
前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、
前記ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、
前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、
前記駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、
前記入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に伸長または収縮して弾性エネルギーを蓄積し、前記入力ペダルを押す力が解除されることによって前記蓄積された弾性エネルギーが放出されて前記入力ペダルを逆方向に平行移動させる弾性エネルギー蓄積手段と、
前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、
前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンとを具備し、
前記駆動用プーリーは前記弾性エネルギー蓄積手段がエネルギーを蓄積して前記駆動軸が回転するときには回転せず、前記弾性エネルギー蓄積手段が蓄積されたエネルギーを放出して前記駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して前記駆動軸に取付けられていることを特徴とするローラコンベヤ。
【請求項5】
前記弾性エネルギー蓄積手段は、前記入力ペダルが押されて平行移動することによって平行移動方向に収縮して弾性エネルギーを蓄積するコイルばねであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のローラコンベヤ。
【請求項6】
互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、
前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、
前記ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、
前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、
前記駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、
前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、
前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動用スプロケットの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、
前記駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネと、
前記ぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積するときには前記駆動用スプロケットが回転せず、前記ぜんまいバネが弛緩して蓄積された弾性エネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチと
を具備することを特徴とするローラコンベヤ。
【請求項7】
互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、
前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用スプロケットと、
前記ローラ用スプロケットに嵌合するとともに駆動用スプロケットの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用チェーンと、
前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用スプロケットが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、
前記駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、
前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、
前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンと、
前記駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネとを具備し、
前記駆動用スプロケットは前記ぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積して前記駆動軸が回転するときには回転せず、前記ぜんまいバネが弛緩して蓄積されたエネルギーを放出して前記駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して前記駆動軸に取付けられていることを特徴とするローラコンベヤ。
【請求項8】
互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、
前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、
前記ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、
前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、
前記駆動側フレームに対し、略垂直方向に平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、
前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、
前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動用プーリーの駆動軸に軸支された第2のスプロケットに伝達するチェーンと、
前記駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネと、
前記ぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積するときには前記駆動用プーリーが回転せず、前記ぜんまいバネが弛緩して蓄積されたエネルギーを放出するときには回転するように取付けられたワンウェイクラッチと
を具備することを特徴とするローラコンベヤ。
【請求項9】
互いに離間対向して設けられた1対のローラフレームの間に回転自在に軸支された複数の搬送ローラと、
前記複数の搬送ローラの一部または全部に一体回転自在に固定されたローラ用プーリーと、
前記ローラ用プーリーに嵌合するとともに駆動用プーリーの回転によって一定方向に走行する無端状の駆動用ベルトと、
前記1対のローラフレームの一端またはその近傍に設けられ、前記駆動用プーリーが回転自在に取付けられた駆動軸が軸支された駆動側フレームと、
前記駆動側フレームに平行移動自在に取付けられた入力ペダルと、
前記入力ペダルの少しの距離の平行移動を第1のスプロケットの多くの回転数の回転運動に変換する回転運動変換手段と、
前記第1のスプロケットの回転運動を前記駆動軸に一体回転自在に取付けられた第2のスプロケットに伝達するチェーンと、
前記駆動軸を回転自在に取付けられたぜんまいバネとを具備し、
前記駆動用プーリーは前記ぜんまいバネが巻き上げられて弾性エネルギーを蓄積して前記駆動軸が回転するときには回転せず、前記ぜんまいバネが弛緩して蓄積されたエネルギーを放出して前記駆動軸が回転するときには回転するように、ワンウェイクラッチを介して前記駆動軸に取付けられていることを特徴とするローラコンベヤ。
【請求項10】
前記回転運動変換手段は、前記入力ペダルと一体に平行移動するラックギヤと、前記ラックギヤと噛み合い、前記第1のスプロケットと一体に回転する小径のピニオンギヤとからなることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1つに記載のローラコンベヤ。
【請求項11】
前記駆動用スプロケットまたは前記駆動用プーリーの回転時の慣性力を増すために、前記駆動軸または前記駆動用スプロケット若しくは前記駆動用プーリーに一体に回転自在に取付けられたバランスウエイトを有することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1つに記載のローラコンベヤ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−280138(P2008−280138A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125760(P2007−125760)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(591284379)豊明工業株式会社 (6)
【Fターム(参考)】