Array ( [harmful] => 0 [next] => Array ( [id] => A,2007-182938 [meishou] => 電磁弁 ) [prev] => Array ( [id] => A,2007-182936 [meishou] => LNGの受払数量管理装置および受払数量管理方法 ) ) ローラーねじ装置

ローラーねじ装置

【課題】ローラーの循環および回流の順調度が向上し、且つ製造作業および組立作業を容易にすること。
【解決手段】一つのねじ軸と、一つのナットと、回流通路と、直線段と、二つの回流段とを含むローラーねじ装置において、前記ねじ軸は、その外周面にV字形の断面形状を持つ螺旋溝が凹設してあり、前記ナットは、前記ねじ軸に挿通されるように取り組まれ、その内周面には前記ねじ軸に設けた螺旋溝に対応しV字形の断面形状を持つ螺旋溝が凹設してあり、その内部には螺旋溝の両端を接続し循環通路を構成するための回流通路が設けてあり、前記回流通路内にはねじ軸とナットの間に介装して両者の相対移動を円滑にするためのローラーが多数に設置してあり、前記回流通路は、一つの直線段と二つの回流段とから構成され、前記各回流段がそれぞれ直線段の両端と螺旋溝の両端とを連接し循環回路を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラーねじ装置に係り、特に、回流の円滑度を向上でき、且つ組付作業が容易になるローラーねじ装置に関するものである。

【背景技術】
【0002】
ボールねじの構造は、主に、互いに螺合するねじ軸とナットとに夫々螺旋溝を設け、ナットの螺旋溝にはボールを多数に設置している。ボールと螺旋溝の間は点接触の形態であり、ヘルツ接触原理よれば、ボールと螺旋溝の接触面積は小さいので、受けられる外力はより小さくなる。このような構成は、軸線方向に沿って高荷重を加える場合に不向きである。そのため、ある業者はボールの代わりにローラーを使用したローラーねじを提案した。ローラーねじは例えば、米国特許第3055230号公報と、米国特許第3192791号公報と、米国特許第6481305号公報等に開示されている。
【0003】
ナットにおいてローラーが循環して転がることは必要であるので、ナットに回流通路を設置することは一般であり、上記した3件の米国特許は全てナットにローラーの回流通路となる回流湾折管を一つ増設してある。図1に示すように、ねじ軸1とナット2とにそれぞれ設けたV字形螺旋溝11,21から形成された空間では多数のローラー3が転がることが可能であり、且つナット2の螺旋溝21の両端は一つの回流湾折管22で連接して、一つの固定具23により回流湾折管22を締結している。これにより、螺旋溝11,21と回流湾折管22とから構成された通路において多数のローラー3が循環して転がることができる。
【0004】
しかしながら、螺旋溝の両端を連接する回流湾折管22自身は湾曲して折れ曲がっていると共に、90度の角度に捻ることも必要である。そうすることで、回流されたローラー3がはじめて正確な角度で螺旋溝11,21に進入可能となるが、このような構造に製造することは技術的に難しい。その原因は、回流湾折管22が矩形断面の管体を湾曲して折れ曲がるようにする捻り加工が必要であるが、上記の加工を施した矩形断面の管体は変形し易いので、ローラーは円滑に転がることはできず、ひいてはローラー3の循環が停止することもあった。
【0005】
また、回流湾折管22の湾折程度が大き過ぎることに伴い、矩形断面の管体の変形量が大きくなることを回避するために、回流湾折管22をナット2よりもある距離だけ突出させることが一般的であるが、そうすると、回流湾折管22の全体の長さが増加する。そのため、回流湾折管22におけるローラー3の数量がより増加することになる。回流湾折管22において無荷重状態にあったこれらのローラー3に、荷重が加えられると、螺旋溝11,21に位置したローラー3は荷重が加えられて押された状態で転がることになるので、回流湾折管22におけるローラー3の数量が多いほどローラー3の循環が不順調となる。
【0006】
また、回流湾折管22がナット2の外部に突出するので、外力を受けたときに回流湾折管22が変形し易く、回流湾折管22が変形するとローラー3の循環が不順調になるか、或いは停止する。
【0007】
また、上記した問題を解決するための提案がされている。それは、ローラーがナットの内部で循環する方式、又はエンドプレートの内部で循環する方式である。これらの方式を採用した場合、回流湾折管22をナットの外部に設ける必要がなくなるが、このような構成はローラーねじには適用することができない。
【0008】
その原因は、ボールが球形状を呈するので、その通路の断面形状は円形であり、すなわち、ナットに穴あけ加工を実施すると回流通路が完成できる。しかしながら、ローラーは円柱形状を呈し、その通路の断面形状は矩形であるから、ナットに矩形断面の穴を開設することは難しい。そのために、ボールねじに適用できる上記構成をローラーねじに適用することはできない。

【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の主な目的は、ローラーの回流長さを短縮することによりローラーの循環の順調度を向上し、且つ製造作業および組立作業が容易になるローラーねじ装置を提供することにある。
【0010】
本発明の次の目的は、各回流具にはねじ軸に設けた螺旋溝に延び入れた爪(Scoop)が設けてあり、且つ爪がねじ軸に設けた螺旋溝の切線方向に平行するので、爪によりローラーが案内されて順調に回流し、ひいてはローラーの回流の順調度が向上するローラーねじ装置を提供することにある。

【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するためになされた本願の第1発明は、一つのねじ軸と、一つのナットと、回流通路と、直線段と、二つの回流段とを含むローラーねじ装置において、前記ねじ軸は、その外周面にV字形の断面形状を持つ螺旋溝が凹設してあり、前記ナットは、前記ねじ軸に挿通されるように取り組まれ、その内周面には前記ねじ軸に設けた螺旋溝に対応しV字形の断面形状を持つ螺旋溝が凹設してあり、その内部には螺旋溝の両端を接続し循環通路を構成するための回流通路が設けてあり、前記回流通路内にはねじ軸とナットの間に介装して両者の相対移動を円滑にするためのローラーが多数に設置してあり、前記回流通路は、一つの直線段と二つの回流段とから構成され、前記各回流段がそれぞれ直線段の両端と螺旋溝の両端とを連接し循環回路を構成し、前記直線段は、前記ナットにおいて軸線方向に沿って延設し、その断面形状が矩形を呈し、前記二つの回流段は、一つの回流具の内部に形成され、前記回流具がそれぞれ前記ナットの螺旋溝の両端部に固定され、前記回流具の内部に形成された回流段も前記螺旋溝の両端に接続し、前記各回流段の断面形状は矩形を呈することを特徴とするローラーねじ装置であることを要旨としている。
【0012】
本願の第2発明では、前記ナットの外周面には軸線方向に沿って延設する矩形溝が凹設してあり、前記矩形溝に応じてエンドプレートが一つ設けてあり、前記直線段は、前記矩形溝とエンドプレートとから構成されることを特徴とする前記第1発明に記載のローラーねじ装置であることを要旨としている。
【0013】
本願の第3発明では、前記ナットの前記螺旋溝の両端に対応する箇所では外側から内側へ収容溝が開設してあり、前記各収容溝は回流通路の直線段と連通し、且つ前記各収容溝と前記ナットの内周面の接続する箇所では一つの止め部が形成してあり、各回流具が外側から内側へ前記各収容溝に嵌め込まれることが可能であり、前記各止め部が各回流具を止めて定位し、なお、各回流具の回流段がそれぞれ直線段の両端と螺旋溝の両端とに接続することを特徴とする前記第1発明に記載のローラーねじ装置であることを要旨としている。
【0014】
本願の第4発明では、前記各回流具において、回流通路の回流段と螺旋溝の接続箇所ではねじ軸の螺旋溝まで延設した爪が設けてあり、各ローラーを案内して回流段に進入させるために、前記爪のセクションは前記ねじ軸の螺旋溝の切線方向に位置することを特徴とする前記第1発明に記載のローラーねじ装置であることを要旨としている。
【0015】
本願の第5発明では、前記各回流具を固定するエンドプレートが前記各回流具を跨る可能にするために、前記矩形溝と前記各回流具とは同一の直線に位置することを特徴とする前記第2発明に記載のローラーねじ装置であることを要旨としている。
【0016】
本願の第6発明では、前記各回流具は前記エンドプレートに応じて一つの凹部がそれぞれ設けてあることを特徴とする前記第5発明に記載のローラーねじ装置であることを要旨としている。

【発明の効果】
【0017】
本発明に係るローラーねじ装置によれば次のような効果が得られる。
(イ)ローラーの回流長さを短縮することによりローラーの循環の順調度が向上し、且つ製造作業および組立作業が容易になるローラーねじ装置を提供することができる。
【0018】
(ロ)各回流具にはねじ軸に設けた螺旋溝に延び入れた爪(Scoop)が設けてあり、且つ爪がねじ軸に設けた螺旋溝の切線方向に平行するので、爪によりローラーが案内されて順調に回流し、ひいてはローラーの回流の順調度が向上する。

【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
図2乃至図4に示すのは本発明の実施例1である。本実施例に係るローラーねじ装置は、一つのねじ軸5と、一つのナット6と、多数のローラー7とから構成されたものであり、且つ本実施例では、多数のローラー7は交差方式で配置される。
【0021】
前記ねじ軸5は、その外周面にV字形の断面形状を持つ螺旋溝51が凹設してあり、前記ナット6は、前記ねじ軸5に挿通されるように取り付けられている。その内周面には前記ねじ軸5に設けた螺旋溝51に対応したV字形の断面形状を持つ螺旋溝61が凹設してある。その内部には螺旋溝61の両端を接続し循環通路を構成するための回流通路8が設けてある。前記回流通路8内にはねじ軸5とナット6の間に介装して両者の相対移動を円滑にするためのローラー7が多数に設置してある。
【0022】
前記回流通路8は、一つの直線段Lと二つの回流段Cとから構成され、前記各回流段Cがそれぞれ直線段Lの両端と螺旋溝61の両端とを連接し循環回路を構成する。
【0023】
前記直線段Lは、前記ナット6において軸線方向に沿って延設する。本実施例では、前記ナット6の外周面には軸線方向に沿って延設する矩形溝81が凹設してあり、前記矩形溝81に応じてエンドプレート82が一つ設けてあり、前記エンドプレート82の両端には一つの凸部がそれぞれ設けてある。これにより、ボルト85によって前記エンドプレート82を矩形溝81に結合すると、前記矩形溝81とエンドプレート82の間には矩形断面形状を呈し回流通路とする直線段Lが形成され、ローラー7が直線段Lに転がる。
【0024】
前記二つの回流段Cは、一つの回流具83の内部に形成される。本実施例では、各回流具83に設けた回流段Cは全てほぼ90度の湾折を呈し、且つ各回流段Cの矩形断面が全て45度の捻りを呈する。
【0025】
前記回流具83がそれぞれ前記ナット6の螺旋溝61の両端部に固定され、本実施例では、前記ナット6の前記螺旋溝61の両端に対応する箇所では外側から内側へ収容溝84が開設してある。前記各収容溝84は回流通路8の直線段L(矩形溝81)と連通し、且つ前記各収容溝84が前記ナット6を貫通しないので、前記各収容溝84と前記ナットの内周面の接続する箇所では一つの止め部841が形成してある。また、各収容溝84の断面がそれぞれ各回流具83に取り組まれるので、各回流具83が外側から内側へ前記各収容溝84に嵌め込まれることが可能であり、前記各止め部841が各回流具83を止めて定位する。また、各回流具83の回流段Cがそれぞれ直線段Lの両端に接続する。
【0026】
また、前記矩形溝81と各回流具83は同一の直線に位置するので、エンドプレート82が各回流具83を跨り、且つ前記エンドプレート82に対応して各回流具83にはそれぞれ一つの凹部831が設けてある。これにより、前記エンドプレート82の端部がそれぞれ凹部831に収容され、各回流具83が前記エンドプレート82に固定される。
【0027】
また、前記各回流具83において、回流段Cと螺旋溝61の接続箇所ではねじ軸5の螺旋溝51まで延設した爪(Scoop)832が設けてある。各ローラー7を案内して回流段Cに進入させるために、前記爪832のセクションは前記ねじ軸5の螺旋溝51の切線方向に位置する。これにより、回流通路8と螺旋溝61,51とから構成される循環通路において、多数のローラー7は循環に転がることができる。
【0028】
従来技術の回流湾折管の問題を解決する本発明に係る手段は、回流通路8が依然としてナットの内部に設置するのであるが、ローラーの回流通路の断面は矩形でないといけないので、穴あけ加工を採用することはできない。だから、本発明では、ミーリングによりナット6の外周面に軸線方向に沿って伸びる矩形溝81を加工する。前記矩形溝81が外側へ開放するので、ローラー7の回流通路として直接に使用することができないが、本発明では、前記矩形溝81に対応するエンドプレート82を設置し、且つ前記エンドプレート82の両端には凸部821がそれぞれ設けてあり、前記エンドプレート82を前記矩形溝81に締結されると、エンドプレート82と矩形溝81の間には矩形断面を持つ通路が形成され、前記通路が回流通路8の直線段Lとし、ローラー7が直線段L内に転がることができる。このような設計によれば、製造加工は容易になる。
【0029】
また、回流通路8の直線段Lの両端と螺旋溝61の間は回流段Cによって連接する。また、回流段Cは回流具83の内部に形成される。回流過程中においてローラーは無荷重状態にある。回流具83は射出成形または鋳造などの方法により一体成形されたので、回流具83において矩形断面を持つ回流段Cを設けることは容易である。そうすると、二つの回流段Cと一つの直線段Lとにより、ナット6の内部にはローラー7を循環に転がる可能な回流通路8が形成された。
【0030】
また、本発明では、組付作業をもっと便利にするようにした。すなわち各収容溝84がナット6を貫通しないようにしたことにより、各収容溝84とナット6の内周面の接続する箇所では一つの止め部841が形成してあり、前記止め部841により収容溝84に嵌めた回流具83が止められて定位する。また、前記矩形溝81と各回流具83は同一の直線に位置するので、エンドプレート82が各回流具83を跨り、エンドプレート82を締結するときに二つの回流具83も一緒に固定されるので、組付作業が便利になる。
【0031】
本発明では回流通路8をナット6の内部に設けたので、回流通路8全体の長さは従来技術による回流湾折管の長さよりも短縮になったので、無荷重状態にあるローラーの数量が減少になるので、ローラー7の回流順調度が向上する。
【0032】
一方、各回流具83において、回流段Cと螺旋溝61の接続箇所ではねじ軸5の螺旋溝51まで延設した爪832が設けてあり、且つ前記爪832が螺旋溝51の切線方向に平行するので、前記爪832により各ローラー7が案内されて回流段Cに進入させ、ローラー7の回流順調度が向上する。

【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】回流湾折管を持つ従来のローラーねじの構造を示す概略図である。
【図2】本発明の構造を示す断面概略図である。
【図3】本発明に係るナットの分解斜視図である。
【図4】本発明に係る回流具とナットの取り組み構造を示す概略図である。
【符号の説明】
【0034】
1 ねじ軸 2 ナット
11,12 螺旋溝
3 ローラー 22 回流湾折管
23 固定具 5 ねじ軸
51 螺旋溝 6 ナット
61 螺旋溝 7 ローラー
8 回流通路 81 矩形溝
82 エンドプレート 821 凸部
83 回流具 84 収容溝
841 止め部 831 凹部
832 爪 85 ボルト
L 直線段 C 回流段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つのねじ軸と、一つのナットと、回流通路と、直線段と、二つの回流段とを含むローラーねじ装置において、
前記ねじ軸は、その外周面にV字形の断面形状を持つ螺旋溝が凹設してあり、
前記ナットは、前記ねじ軸に挿通されるように取り組まれ、その内周面には前記ねじ軸に設けた螺旋溝に対応しV字形の断面形状を持つ螺旋溝が凹設してあり、その内部には螺旋溝の両端を接続し循環通路を構成するための回流通路が設けてあり、前記回流通路内にはねじ軸とナットの間に介装して両者の相対移動を円滑にするためのローラーが多数に設置してあり、
前記回流通路は、一つの直線段と二つの回流段とから構成され、前記各回流段がそれぞれ直線段の両端と螺旋溝の両端とを連接し循環回路を構成し、
前記直線段は、前記ナットにおいて軸線方向に沿って延設し、その断面形状が矩形を呈し、
前記二つの回流段は、一つの回流具の内部に形成され、前記回流具がそれぞれ前記ナットの螺旋溝の両端部に固定され、前記回流具の内部に形成された回流段も前記螺旋溝の両端に接続し、前記各回流段の断面形状は矩形を呈することを特徴とする、
ローラーねじ装置。
【請求項2】
前記ナットの外周面には軸線方向に沿って延設する矩形溝が凹設してあり、前記矩形溝に応じてエンドプレートが一つ設けてあり、前記直線段は、前記矩形溝とエンドプレートとから構成されることを特徴とする、請求項1に記載のローラーねじ装置。
【請求項3】
前記ナットの前記螺旋溝の両端に対応する箇所では外側から内側へ収容溝が開設してあり、前記各収容溝は回流通路の直線段と連通し、且つ前記各収容溝と前記ナットの内周面の接続する箇所では一つの止め部が形成してあり、各回流具が外側から内側へ前記各収容溝に嵌め込まれることが可能であり、前記各止め部が各回流具を止めて定位し、なお、各回流具の回流段がそれぞれ直線段の両端と螺旋溝の両端とに接続することを特徴とする、請求項1に記載のローラーねじ装置。
【請求項4】
前記各回流具において、回流通路の回流段と螺旋溝の接続箇所ではねじ軸の螺旋溝まで延設した爪が設けてあり、各ローラーを案内して回流段に進入させるために、前記爪のセクションは前記ねじ軸の螺旋溝の切線方向に位置することを特徴とする、請求項1に記載のローラーねじ装置。
【請求項5】
前記各回流具は前記エンドプレートに応じて一つの凹部がそれぞれ設けてあることを特徴とする、前記各回流具を固定するエンドプレートが前記各回流具を跨る可能にするために、前記矩形溝と前記各回流具とは同一の直線に位置することを特徴とする、請求項2に記載のローラーねじ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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