説明

ロールフィルタ装置

【課題】本発明は、シール材や保持部位にストレスがかかることを防ぐと共に、製造が容易かつ、ロールフィルタの交換などロールフィルタ装置のメンテナンスが容易な、ロールフィルタ装置の提供を目的とする。

【解決手段】本発明に係るロールフィルタ装置は、動力部がチャンバー外に設けられており、チャンバー外に設けられた動力部からの回転が、チャンバー内で自在継手によって、チャンバー内に設けられた巻取りロールに伝えられ、巻取りロールをチャンバー外まで延長する必要がないことによって、課題を解決し得るロールフィルタ装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロールフィルタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般空間の内気を清浄化する用途、外気を清浄化して一般空間に導入する用途、工作現場や塗装ブースなど工場空間で生じた排気を清浄化する用途、液体を清浄化する用途などに、ロールフィルタ装置が使用されている。
【0003】
このようなロールフィルタ装置は、主に、ロールフィルタ、ロールフィルタの保持を担う保持ロール(以降、保持ロールと称する)、ロールフィルタの巻取りを担う巻取りロール(以降、巻取りロールと称する)、巻取りロールを回転させることができるモータなどの動力部、保持ロールから送り出されたロールフィルタの進行方向を巻取りロールへと誘導するガイドロール、これらの主要部材を軸受けなどの保持部位を有することで支持するフレーム、フレームを内部に収めて固定するチャンバーから構成されている。
【0004】
チャンバーに設けられている開口(吸込口と吹出口)の間に、濾過対象の通過方向と交差するように、保持ロールから送り出されたロールフィルタが平面状となることで、濾過対象中の塵埃や液体粒子などはロールフィルタに捕集される。
【0005】
そして、ロールフィルタの平面状の部分に塵埃や液体粒子などが捕集され、ロールフィルタの圧力損失が上昇すると、および/又は、一定時間が経過すると、モータなどの動力部が巻取りロールを回転させて、保持ロールから新しいロールフィルタが送り出される。
【0006】
また、ロールフィルタ装置がリミットスイッチを有している場合には、ロールフィルタの巻取りロールへ送り出された量に応じて回転する検出部材の回転がリミットスイッチに伝わることにより、リミットスイッチによる動力部への通電が停止あるいは通電量が減少されて、動力部の回転運動が制御される。
【0007】
工場空間で生じた排気を清浄化する用途など、濾過対象中に多量の塵埃および塗料粒子や有機溶媒が存在している環境下でロールフィルタ装置を使用する場合、動力部がショートして爆発が生じないように、あるいは動力部の内部に塵埃が侵入して故障などの不具合が生じないように、防塵および防爆処理されている動力部を用いる必要がある。また、液体を清浄化する用途にロールフィルタ装置を使用する場合、動力部の内部に液体が侵入してショートや故障などの不具合が生じないように、耐水処理されている動力部を用いる必要がある。
【0008】
しかしながら、防塵および防爆処理あるいは耐水処理の施された動力部は高価であり、また大型であるため、ロールフィルタ装置の高価格化ならびに大型化を招く原因となっていた。
【0009】
そこで、本出願の発明者は図1に描写するような、動力部(18)をチャンバー(16)外に設けると共に、フレーム(15a、15b)に設けられた保持部位(12c、フレーム(15b)側は番号の付与を省略している、以下同様)により回転可能な態様で巻取りロール(13b)を保持すると共に、巻取りロール(13b)をチャンバー(16)外まで延長して、巻取りロール(13b)がチャンバー(16)に設けられているシール材によりシーリングされている穴(17a、以降、シーリング穴、と称する)を貫通した態様のロールフィルタ装置を検討した。
【0010】
なお図1は、保持ロール(13a)からロールフィルタ(11)が送り出されていない態様の、ロールフィルタ装置を図示している。
【0011】
しかし、このような態様のロールフィルタ装置を調製する場合、シール材や保持部位(12c)にストレスを与えることなく、動力部(18)が延長した巻取りロール(13b)を回転させることができるように、歪みなく正確に延長された巻取りロール(13b)を製造しなければならず、更に、フレーム(15a、15b)の正確な位置に保持部位(12c)を設けると共に、チャンバー(16)の正確な位置にシーリング穴(17a)を設けなくてはならない。
【0012】
そのため、このような態様のロールフィルタ装置では、歪みなく正確に延長されてなる巻取りロール(13b)を製造する必要があると共に、精密なフレーム(15a、15b)及びチャンバー(16)の調整が必要となるため、ロールフィルタ装置の製造を困難とするものであった。
【0013】
更に、このような態様のロールフィルタ装置では、巻取りロール(13b)がチャンバー(16)の外まで延長されているため、巻取りロール(13b)に巻取られた態様のロールフィルタ(11)をロールフィルタ装置から取り外す、あるいは巻取りロール(13b)をロールフィルタ装置から取り外してメンテナンスを行うためには、巻取りロール(13b)と共に、動力部(18)、シーリング穴(17a)のシール材をロールフィルタ装置から取り外す必要があり、ロールフィルタ装置のメンテナンスが容易ではなかった。
【0014】
また、チャンバー(16)外にリミットスイッチ(図1では、図示せず)を有するロールフィルタ装置を検討する場合にも、チャンバー(16)内に設けられた、ロールフィルタ(11)の巻取りロール(13b)へ送り出された量に応じて回転する検出部材(図1では、図示せず)を設け、フレーム(15a、15b)に設けられた別の保持部位(図示せず)により回転可能な態様で検出部材を保持すると共に、上述と同様に、検出部材をチャンバー(16)外まで延長する必要があるため、ロールフィルタ装置の製造を困難とするものであった。
【0015】
更に、このような態様のロールフィルタ装置では、検出部材が別のシーリング穴(図示せず)を貫通した態様でチャンバー(16)の外まで延長されているため、検出部材をロールフィルタ装置から取り外してメンテナンスを行うためには、検出部材と共に、リミットスイッチ、シーリング穴のシール材をロールフィルタ装置から取り外す必要があり、ロールフィルタ装置のメンテナンスが容易ではなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上述した従来技術が有する限界を超えるべくなされたもので、シール材や保持部位にストレスがかかることを防ぐと共に、製造が容易かつ、ロールフィルタの交換などロールフィルタ装置のメンテナンスが容易な、ロールフィルタ装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
請求項1に係る発明は、
「吸込口と吹出口を有するチャンバーと、
チャンバー内に設けられた、ロールフィルタと、
チャンバー内に設けられた、ロールフィルタの巻取りを担う巻取りロールと、
チャンバー外に設けられた、巻取りロールを回転させる動力部と、
チャンバー内で動力部からの回転を巻取りロールに伝える自在継手を、有することを特徴とする、ロールフィルタ装置。」
である。
【0018】
請求項2に係る発明は、
「チャンバー内に設けられた、ロールフィルタの巻取りロールへ送り出された量に応じて回転する検出部材と、
チャンバー外に設けられた、検出部材の回転を検出して動力部を制御するリミットスイッチと、
チャンバー内で検出部材の回転をリミットスイッチに伝える自在継手を、更に有することを特徴とする、請求項1に記載のロールフィルタ装置。」
である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の請求項1のロールフィルタ装置は、動力部がチャンバー外に設けられているため、防塵および防爆処理あるいは耐水処理の施された動力部を使用しなくて済み、小型化して安価に製造することができるロールフィルタ装置である。
【0020】
また、チャンバー外に設けられた動力部からの回転が、チャンバー内で自在継手によって、チャンバー内に設けられた巻取りロールに伝えられ、巻取りロールをチャンバー外まで延長する必要がないため、巻取りロールが回転する際に、シール材や保持部位にストレスがかかることを防ぐことができる。
【0021】
そして、巻取りロールをチャンバー外まで延長する必要がないため、チャンバーの製造が容易であると共に、メンテナンスが容易なロールフィルタ装置である。
【0022】
本発明の請求項2のロールフィルタ装置は、リミットスイッチが、チャンバー外に設けられているため、防塵および防爆処理あるいは耐水処理の施されたリミットスイッチを使用しなくて済み、小型化して安価に製造することができるロールフィルタ装置である。
【0023】
また、チャンバー内に設けられた検出部材の回転が、チャンバー内で自在継手によって、チャンバー外に設けられたリミットスイッチに伝えられ、検出部材をチャンバー外まで延長する必要がないため、検出部材が回転する際に、シール材や保持部位にストレスがかかることを防ぐことができる。
【0024】
そして、検出部材をチャンバー外まで延長する必要がないため、チャンバーの製造が容易であると共に、メンテナンスが容易なロールフィルタ装置である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】動力部をチャンバー外に設けると共に、巻取りロールをチャンバー外まで延長した態様の、ロールフィルタ装置を透視した模式的平面図である。
【図2】本発明に係る、ロールフィルタ装置を透視した模式的平面図である。
【図3】図2におけるロールフィルタ装置のA-A’方向における、側面の模式的断面図である。
【図4】本発明に係る、別のロールフィルタ装置を透視した模式的平面図である。
【図5】図4における別のロールフィルタ装置のA-A’方向における、側面の模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明に係る、ロールフィルタ装置(10)について、本発明に係るロールフィルタ装置(10)を透視した模式的平面図である図2と、図2のロールフィルタ装置(10)のA-A’方向における、側面の模式的断面図である図3を用いて説明する。なお図2では、保持ロール(13a)からロールフィルタ(11)が送り出されていない態様のロールフィルタ装置(10)を図示しており、図3では、保持ロール(13a)からロールフィルタ(11)が送り出され、巻取りロール(13b)にロールフィルタ(11)の一部が巻取られている態様のロールフィルタ装置(10)を図示している。
【0027】
ロールフィルタ装置(10)は、保持ロール(13a)に巻き付けられているロールフィルタ(11)、ロールフィルタの巻取りを担う巻取りロール(13b)、第一および第二ガイドロール(14a、14b)、フレーム(15a、15b)、開口(吸込口と吹出口、21a、21b)を有するチャンバー(16)、自在継手(19a)、シーリング穴(17a)、動力部(18)とから構成されている。
【0028】
フレーム(15a、15b)には保持ロール(13a)、巻取りロール(13b)、第一および第二ガイドロール(14a、14b)を保持する保持部位(12b、12c、12a、12d)、フレーム(15b)側は番号の付与を省略している)が設けられており、フレーム(15a、15b)はチャンバー(16)内に固定されている。
【0029】
チャンバー(16)にはシーリング穴(17a)が設けられていると共に、チャンバー(16)外に設けられた動力部(18)のシャフト(20a)は、シーリング穴(17a)を通りチャンバー(16)内に挿入されている。
【0030】
そして、チャンバー(16)内に挿入された動力部(18)のシャフト(20a)と、巻取りロール(13b)は、動力部(18)からの回転を巻取りロール(13b)に伝える自在継手(19a)を介して、チャンバー(16)内で接合されている。
【0031】
保持ロール(13a)はロールフィルタ(11)をチャンバー(16)内に保持する役割を担う。
【0032】
保持ロール(13a)の形状は、ロールフィルタ(11)を巻き付けて保持できる形状であるのならば、その横断面の形状や大きさなどは特に限定されるものではなく、円柱、角柱などの棒状であることができる。
【0033】
また、保持ロール(13a)がフレーム(15a、15b)に設けられている保持部位(12b)によって保持されるように、該保持ロール(13a)の横断面と垂直をなす方向における長さは、適宜、調整するのが好ましい。このとき、保持部位(12b)により保持ロール(13a)が回転可能に保持されていると、保持ロール(13a)からロールフィルタ(11)が送り出されやすくなるため、好ましい。
【0034】
保持ロール(13a)を構成する素材は、特に限定されるものではないが、好適に使用できる程度の強度を有する必要があるため、ステンレス、鉄、アルミなどの金属製、木製、樹脂製などであるのが好ましい。
【0035】
巻取りロール(13b)は回転することでロールフィルタ(11)を巻取ると共に、保持ロール(13a)からロールフィルタ(11)を送り出す働きを担う。
【0036】
巻取りロール(13b)の形状は、ロールフィルタ(11)を巻取ることのできる形状であるのならば、その横断面の形状や大きさなどは特に限定されるものではなく、円柱、角柱などの棒状であることができる。
【0037】
また、巻取りロール(13b)はフレーム(15a、15b)に設けられている保持部位(12c)によって回転可能に保持されている。
【0038】
そして、後述するチャンバー(16)内に挿入された動力部(18)のシャフト(20a)と巻取りロール(13b)が、自在継手(19a)によりチャンバー(16)内で接合され得る長さとなるように、巻取りロール(13b)の横断面と垂直をなす方向における長さは、適宜、調整するのが好ましい。
【0039】
巻取りロール(13b)を構成する素材は、特に限定されるものではないが、好適に使用できる程度の強度を有する必要があるため、ステンレス、鉄、アルミなどの金属製、木製、樹脂製などであるのが好ましい。
【0040】
第一ガイドロール(14a)と第二ガイドロール(14b)は、保持ロール(13a)から送り出されてきたロールフィルタ(11)の進行方向を、巻取りロール(13b)へと誘導する働きを担う。
【0041】
第一および第二ガイドロール(14a、14b)は、保持ロール(13a)から送り出されたロールフィルタ(11)の進行方向を、巻取りロール(13b)へと誘導する働きを担うことができる態様であるのならば、その横断面の形状や大きさなどは特に限定されるものではなく、円柱、角柱などの棒状であることができる。第一および第二ガイドロール(14a、14b)が円柱であると、送り出されてきたロールフィルタ(11)に余計な張力を作用させることなく、ロールフィルタ(11)の進行方向を保持ロール(13a)から巻取りロール(13b)へと誘導できるため好ましい。
【0042】
また、第一および第二ガイドロール(14a、14b)がフレーム(15a、15b)に設けられている保持部位(12a、12d)によって保持され得るように、該第一および第二ガイドロール(14a、14b)の横断面と垂直をなす方向における長さは、適宜、調整するのが好ましい。このとき、保持部位(12a、12d)により第一および第二ガイドロール(14a、14b)が回転可能に保持されていると、保持ロール(13a)から送り出されたロールフィルタ(11)を巻取りロール(13b)へと誘導しやすくなり、好ましい。
【0043】
第一および第二ガイドロール(14a、14b)を構成する素材は、特に限定されるものではないが、好適に使用できる程度の強度を有する必要があるため、ステンレス、鉄、アルミなどの金属製、木製、樹脂製などであるのが好ましい。
【0044】
なお、図2および図3では、第一および第二ガイドロール(14a、14b)の計2本のガイドロールを有してなる態様のロールフィルタ装置(10)を図示しているが、保持ロール(13a)から送り出されたロールフィルタ(11)の進行方向を、巻取りロール(13b)へと誘導する働きを担うことができるのであれば、その本数は限定されるものではない。
【0045】
ロールフィルタ(11)は、保持ロール(13a)に巻き付けられている態様でチャンバー(16)内に保持されており、保持ロール(13a)から送り出されると共に、第一および第二ガイドロール(14a、14b)に接することで、その進行方向が巻取りロール(13b)へと誘導され、巻取りロール(13b)に巻取られる態様をなす。
【0046】
チャンバー(16)に設けられている開口(21a、21b)の間に形成された濾過対象の通過方向と交差するように、保持ロール(13a)から送り出されたロールフィルタ(11)は、第一ガイドロール(14a)と第二ガイドロール(14b)との間で平面状となることで、濾過対象中の塵埃や液体粒子などを捕集する。
【0047】
上述の役割を担うことができるのであれば、ロールフィルタ(11)の態様は限定されるものではなく、例えば、不織布、織布、編物、多孔性フィルム、紙、或いはこれら2以上の素材を積層した積層体など、公知のものを用いることができる。
【0048】
また、ロールフィルタ(11)を構成する素材としては特に限定されず、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなど)、スチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエーテル系樹脂(ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、変性ポリフェニレンエーテル、芳香族ポリエーテルケトンなど)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、全芳香族ポリエステル樹脂など)、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド系樹脂(例えば、芳香族ポリアミド樹脂、芳香族ポリエーテルアミド樹脂、ナイロン樹脂など)、二トリル基を有する樹脂(例えば、ポリアクリロニトリルなど)、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスルホン系樹脂(ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど)、フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、セルロース系樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂などの公知の有機ポリマーからなる樹脂、あるいは、金属、ガラス、金属アルコキシド(ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ホウ素、スズ、亜鉛などのメトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシドなど)が重合した無機ポリマーなどの公知の無機系化合物が重合してなるポリマーなどからなる素材を用いることができる。
【0049】
これらの素材を構成するポリマーは、直鎖状ポリマーまたは分岐状ポリマーのいずれからなるものでも構わず、またブロック共重合体やランダム共重合体、多成分のポリマーが混合したものでも構わず、またポリマーの立体構造や結晶性の有無がいかなるものでも、特に限定されるものではない。
【0050】
また、これら例示以外のポリマーも使用可能であり、例示以外の樹脂も含め、2種以上のポリマーからなる素材を用いることもできる。
【0051】
特に、ロールフィルタ(11)を構成する素材として、自己消火性を有するモダアクリル(アクリロニトリルなどアクリル成分の含有量が低い(35%〜85%)樹脂)などの耐燃性及び難燃性を有する素材が用いられていると、耐燃性及び難燃性に優れるロールフィルタ(11)であるため好ましい。
【0052】
ロールフィルタ(11)が、上述の素材からなる繊維により構成されている場合、ロールフィルタ(11)を構成する繊維の平均繊維径は、濾過対象の種類などにより適宜調整するのが好ましい。
【0053】
ロールフィルタ(11)が上述の繊維からなる不織布により構成されている場合、例えば、バインダー接着型不織布、水流絡合不織布、ニードルパンチ不織布、繊維接着型不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、静電紡糸法を用いて得られる不織布、紡糸原液に対して気体を作用させて繊維化し、直接集積して得られる不織布(特開2009−287138号公報に記載の不織布の製造方法など)、或いはこれらを適宜組み合わせた不織布から、ロールフィルタ(11)を構成することができる。
【0054】
またロールフィルタ(11)には、難燃剤、活性炭、触媒粒子、または脱臭剤などの機能性材料を含ませて、多機能化することもできる。機能性材料の含有形態としては、ロールフィルタ(11)を構成する素材に練り込んだり、ロールフィルタ(11)の表面や内部に付着させたり、或いはロールフィルタ(11)にバインダーを介して接着したりするなど、従来公知の方法で含有させた形態を採り得る。
【0055】
フレーム(15a、15b)は保持部位(12a〜12d)を有しており、第一ガイドロール(14a)、保持ロール(13a)、巻取りロール(13b)、第二ガイドロール(14b)などの各部材を、チャンバー(16)内に保持する働きを担う。
【0056】
保持部位(12a〜12d)は各部材を保持できる態様であれば、特に限定されるものではなく、例えば、フレーム(15a、15b)に設けられた穴、突起、軸受けなどの態様とすることができる。
【0057】
なお、フレーム(15a、15b)に設けられる保持部位(12a〜12d)の位置は、各部材が保持される位置に合わせて、適宜、調整する。
【0058】
フレーム(15a、15b)の形状は保持部位(12a〜12d)を有することができ、各部材を保持できると共に、後述するチャンバー(16)内に納めて固定できる態様であるのならば、特に限定されるものではなく、例えば、開口のある直方体形状や、平板や棒から形成されている形状など、適宜、調整することができる。
【0059】
フレーム(15a、15b)を構成する素材は、特に限定されるものではないが、好適に使用できる程度の強度を有する必要があるため、ステンレス、鉄、アルミなどの金属製、木製、樹脂製などであるのが好ましい。
【0060】
チャンバー(16)はシーリング穴(17a)と濾過対象が通過する開口(21a、21b)を有しており、内部にフレーム(15a、15b)を固定する働きを担う。チャンバー(16)の形状や大きさは特に限定されるものではなく、フレーム(15a、15b)や各部材の態様に合わせて、適宜、調整することができる。
【0061】
チャンバー(16)に設けられている開口(21a、21b)の形状や大きさ、開口(21a、21b)が空けられている位置は、適宜、調整するのが好ましい。ロールフィルタ(11)によって濾過対象中の塵埃や液体粒子などが捕集されやすいように、第一ガイドロール(14a)と第二ガイドロール(14b)との間でロールフィルタ(11)がなす平面状の大きさよりも開口(21a、21b)の大きさが、横方向(図2の紙面上、左右方向)および縦方向(図2の紙面上、上下方向)における長さが共に短い態様であると共に、平面状になったロールフィルタ(11)により開口(21a、21b)が覆い隠され得る位置となるように開口(21a、21b)は空けられているのが好ましい。
【0062】
シーリング穴(17a)の大きさと形状は、チャンバー(16)内に挿入される動力部(18)のシャフト(20a)が通過できるように、適宜、調整するのが好ましい。また、シーリング穴(17a)が設けられている位置は、適宜、調整する。
【0063】
チャンバー(16)を構成する素材は、特に限定されるものではないが、好適に使用できる程度の強度を有する必要があるため、ステンレス、鉄、アルミなどの金属製、木製、樹脂製などであるのが好ましい。
【0064】
シーリング穴(17a)にはシール材が設けられており、チャンバー(16)内に挿入される動力部(18)のシャフト(20a)と、チャンバー(16)との間の間隙をシーリングする働きを担う。
【0065】
なお、シーリング穴(17a)に設けられるシール材を構成する素材は、特に限定されるものではないが、シーリング性に富むと共に、耐摩耗性に富む柔軟な素材から構成されているのが好ましい。例えば、分子量が320万〜600万の超高分子量ポリエチレン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ニトリルゴム、フッ素ゴムなどの素材から構成されているシール材を用いるのが好ましい。
【0066】
動力部(18)はチャンバー(16)外に設けられていると共に、そのシャフト(20a)がシーリング穴(17a)を通してチャンバー(16)内に挿入した態様をなしており、シャフト(20a)を回転させることにより、後述の自在継手(19a)を介して巻取りロール(13b)を回転させる働きを担う。
【0067】
本発明において、動力部(18)は巻取りロール(13b)を回転できるのであれば、動力部(18)の種類や態様は限定されるものではないが、好適に使用できる動力部(18)として、例えば、三相誘導電動機(インダクションモータ)などを例示できる。また、動力部(18)はその構成中に、スプロケットやチェーン、ギアなどの変速機を有することもできる。
【0068】
なお、本発明においては、動力部(18)は巻取りロール(13b)以外に、保持ロール(13a)および/又は第一および第二ガイドロール(14a、14b)を回転できる態様とすることができる。動力部(18)が保持ロール(13a)および/又は第一および第二ガイドロール(14a、14b)を回転できると、保持ロール(13a)から送り出されたロールフィルタ(11)を巻取りロール(13b)へと誘導しやすくなり、好ましい。
【0069】
なお、動力部(18)が各部材を回転させるその回転速度は、適宜、調整するのが好ましい。
【0070】
本発明において自在継手(19a)とは、異なる2部材における各々の回転軸が同軸上に存在していない場合に、継手自身が変形し、一方の部材の回転をもう一方の部材へと伝達することができる継手を指し、例えば、JIS B1454にて規格されている「45°まで曲折可能なこま型自在軸継手」、ユニバーサルジョイント、カルダンジョイント、エラストマー素材からなる部材、バネなどを使用することができる。
【0071】
自在継手(19a)として、例えば、ユニバーサルジョイント(協和工業製、SD型やND型)、ブレードホースなどを使用することができる。
【0072】
次いで、図2-図3を用いて、本発明のロールフィルタ装置(10)が濾過対象中の塵埃を捕集する仕組みを説明する。
【0073】
まず、保持ロール(13a)に巻き付けられている態様のロールフィルタ(11)を、第一ガイドロール(14a)に向けて送り出すと共に第一ガイドロール(14a)と接触させることで、ロールフィルタ(11)の進行方向を第二ガイドロール(14b)へと誘導する。次いで、ロールフィルタ(11)を第二ガイドロール(14b)と接触させることで、ロールフィルタ(11)の進行方向を巻取りロール(13b)へと誘導し、巻取りロール(13b)によりロールフィルタ(11)の一部を巻き取った態様とする。
【0074】
このようにして送り出されたロールフィルタ(11)は、チャンバー(16)に設けられている開口(21a、21b)の間に形成された濾過対象の通過方向と交差するように、第一ガイドロール(14a)と第二ガイドロール(14b)の間で平面状となることで、濾過対象中の塵埃や液体粒子などを捕集する態様をなす。
【0075】
ロールフィルタ(11)の平面状をなしている部分により、開口(21a)を通過してきた濾過対象中の塵埃の捕集がなされてゆき、ロールフィルタ(11)の平面状をなしている部分の圧力損失が上昇すると、および/又は、タイマーの設定時間が経過すると、チャンバー(16)外に設けられている動力部(18)の、シーリング穴(17a)を通してチャンバー(16)内に挿入されているシャフト(20a)が回転する。
【0076】
動力部(18)のシャフト(20a)と巻取りロール(13b)は、チャンバー(16)内で自在継手(19a)を介して接合されているため、シャフト(20a)の回転が自在継手(19a)を介して巻取りロール(13b)へと伝わる。
【0077】
シャフト(20a)が回転するのに同調して巻取りロール(13b)が回転することで、ロールフィルタ(11)は巻取りロール(13b)に巻取られ、それに伴い、ロールフィルタ(11)が保持ロール(13a)から送り出される。
【0078】
こうして、第一ガイドロール(14a)と第二ガイドロール(14b)との間に新しいロールフィルタ(11)が供給される。
【0079】
なお、本発明に係るロールフィルタ装置(10)では、チャンバー(16)内に一つのロールフィルタ(11)を有してなる態様を図示しているが、チャンバー(16)内に、複数のロールフィルタを設けてなるロールフィルタ装置(10)としても良い。
【0080】
この時、ロールフィルタ装置(10)として機能させるために必要となる各部材の態様や数は、適宜、調整する。
【0081】
複数の巻取りロールを備えたロールフィルタ装置(10)を調製する場合、例えば、一つの動力部(18)のシャフト(20a)とスプロケットを設けた新たな回転軸(図示せず)を、自在継手(19a)を介して結合し、更に、新たな回転軸の回転がスプロケットやチェーンなどによって複数の巻取りロールへと伝達されるようにして、一つの動力部(18)によって複数の巻取りロールが同時に回転し得る態様にしても良い。
【0082】
本発明に係るロールフィルタ装置は、以上の構成を有していることで、
1.動力部がチャンバー外に設けられているため、防塵および防爆処理あるいは耐水処理の施された動力部を使用しなくて済み、ロールフィルタ装置を小型化して安価に製造することができる、
2.巻取りロールをチャンバー外まで延長する必要がないため、巻取りロールが回転する際に、シール材や保持部位にストレスがかかることを防ぐことができる
3.チャンバーの製造が容易となるため、ロールフィルタ装置の製造が容易である、
4.ロールフィルタの交換などメンテナンスが容易である、
という効果を奏する、ロールフィルタ装置である。
【0083】
本発明に係る、別のロールフィルタ装置(10)について、本発明に係る別のロールフィルタ装置(10)を透視した模式的平面図である図4と、図4のロールフィルタ装置(10)のA-A’方向における、側面の模式的断面図である図5を用いて説明する。なお図4では、ロールフィルタ(11)が送り出されていない態様のロールフィルタ装置(10)を図示しており、図5では、保持ロール(13a)からロールフィルタ(11)が送り出され、巻取りロール(13b)にロールフィルタ(11)の一部が巻取られている態様のロールフィルタ装置(10)を図示している。
【0084】
図4および図5のロールフィルタ装置(10)は、図2および図3のロールフィルタ装置(10)を構成する部材の他に、チャンバー内(16)に設けられた、ロールフィルタ(11)の巻取りロール(13b)へ送り出された量に応じて回転する検出部材(31)、検出部材(31)をフレーム(15a、15b)に保持する保持部位(12e、フレーム(15b)側は番号の付与を省略している、以下同様)、チャンバー(16)に設けられたシーリング穴(17b)、検出部材(31)の回転を受けて動力部(18)への通電を停止あるいは通電量を減少して、動力部(18)を制御するリミットスイッチ(32)を備えている。
【0085】
更に、チャンバー(16)外に設けられたリミットスイッチ(32)のシャフト(20b)は、シーリング穴(17b)を通りチャンバー(16)内に挿入されている。
【0086】
そして、チャンバー(16)内に挿入されたリミットスイッチ(32)のシャフト(20b)と検出部材(31)は、自在継手(19b)を介して、チャンバー(16)内で接合されている。
【0087】
本発明でいう検出部材(31)はチャンバー内(16)に設けられており、ロールフィルタ(11)の巻取りロール(13b)へ送り出された量に応じて回転することで、ロールフィルタ(11)の巻取りロール(13b)へ送り出された量をリミッスイッチ(32)へと伝える役割を担う部材を指す。
【0088】
また、検出部材(31)がフレーム(15a、15b)に設けられている保持部位(12e)によって回転可能に保持されるように、該検出部材(31)の横断面と垂直をなす方向における長さは、適宜、調整するのが好ましい。
【0089】
図4-図5では本発明に係るロールフィルタ装置(10)として、回転軸を備えた濾材押さえ板(31)を検出部材(31)として使用してなるロールフィルタ装置(10)を描写している。ここで言う回転軸を備えた濾材押さえ板(31)とは、図4-図5に記載されているように、ロールフィルタ(11)の表面に荷重を与えると共にその荷重を与えている方向(a)に回転することのできる部材を指す。
【0090】
しかし、ロールフィルタ(11)の送り出された量に応じて回転し得る部材であれば、検出部材(31)として使用することができるため、検出部材(31)として回転軸を備えた濾材押さえ板(31)以外にも、巻取りロール(13b)、保持部位によって回転可能に保持された保持ロール(13a)や第一および第二ガイドロール(14a、14b)は、ロールフィルタ(11)が巻取りロール(13b)へと送り出される際に回転し得る部材であるため、検出部材(31)として使用し得る。
【0091】
これらの部材のうち、検出部材(31)として回転軸を備えた濾材押さえ板(31)を使用すると、その回転量からロールフィルタ(11)の残量を測定できるため、好ましい。
【0092】
その理由として、保持ロール(13a)からロールフィルタ(11)が送り出されてゆくと、その送り出された量に伴い保持ロール(13a)に巻き付けられた態様のロールフィルタ(11)の外径が小さくなってゆく。ロールフィルタ(11)の外径が小さくなってゆくことに伴い、回転軸を備えた濾材押さえ板(31)はロールフィルタの表面に荷重を与えている方向(a)に回転する。
【0093】
つまり、ロールフィルタ(11)の送り出しがなされ、ロールフィルタ(11)の残量が少なくなることに比例して、回転軸を備えた濾材押さえ板(31)が回転するため、検出部材として回転軸を備えた濾材押さえ板(31)を使用することで、ロールフィルタ(11)の残量を測定できる。
【0094】
図示していないが、動力部(18)への通電経路の途中にリミットスイッチ(32)は設けられており、リミットスイッチ(32)のシャフト(20b)が回転することで、動力部(18)への通電を停止あるいは通電量を減少させ、動力部(18)の回転を停止あるいは低回転化して制御する働きを担う。
【0095】
また、リミットスイッチ(32)はチャンバー(16)外に設けられていると共に、そのシャフト(20b)がシーリング穴(17b)を通してチャンバー(16)内に挿入した態様をなしている。
【0096】
本発明において、リミットスイッチ(32)の種類は、動力部(18)の回転を制御できるものであれば、リミットスイッチ(32)の種類や態様は限定されるものではないが、好適に使用できるリミットスイッチ(32)として、例えば、回転するシャフト(20b)が電気回路の一部に接触することで、該電気回路における通電経路が変化する接触型スイッチ、シャフト(20b)の回転を非接触で検出する近接スイッチや光電スイッチなどを例示できる。
【0097】
また、リミットスイッチ(32)はその構成中に、スプロケットやチェーン、ギアなどの変速機を有することもできる。
【0098】
次いで、図4-図5を用いて、本願発明のロールフィルタ装置(10)において、検出部材(31)の回転がリミットスイッチ(32)へと伝えられることで、リミットスイッチ(32)が動力部(18)の回転を制御する仕組みを説明する。
【0099】
上述したように、ロールフィルタ(11)の送り出しがなされると共に検出部材(31)が回転する。検出部材(31)とリミットスイッチ(32)のシャフト(20b)は、チャンバー(16)内で自在継手(19b)を介して接合されているため、検出部材(31)の回転が自在継手(19b)を介してリミットスイッチ(32)のシャフト(20b)へと伝わる。
【0100】
リミットスイッチ(32)のシャフト(20b)が回転することで、動力部(18)への通電が停止あるいは通電量が減少して、動力部(18)の回転が停止あるいは低回転化して制御される。
【0101】
こうして、ロールフィルタ(11)の送り出しがなされ、ロールフィルタ(11)の残量が少なくなると、リミットスイッチ(32)が動力部(18)の回転を制御する。
【0102】
本発明に係るロールフィルタ装置は、以上の構成を有していることで、更にリミットスイッチを有する態様とした場合でも、
1.リミットスイッチがチャンバー外に設けられているため、防塵および防爆処理あるいは耐水処理の施されたリミットスイッチを使用しなくて済み、ロールフィルタ装置を小型化して安価に製造することができる、
2.検出部材をチャンバー外まで延長する必要がないため、検出部材が回転する際に、シール材や保持部位にストレスがかかることを防ぐことができる
3.チャンバーの製造が容易となるため、ロールフィルタ装置の製造が容易である、
4.メンテナンスが容易である、
という効果を奏する、ロールフィルタ装置である。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、一般空間の内気を清浄化する用途、外気を清浄化して一般空間に導入する用途、工作現場や塗装ブースなど工場空間で生じた排気を清浄化する用途、液体を清浄化する用途などに使用できる。特に、工作現場や塗装ブースなど工場空間で生じた排気を清浄化する用途に好適に使用し得るロールフィルタ装置である。
【符号の説明】
【0104】
10・・・ロールフィルタ装置
11・・・ロールフィルタ
12a〜12e・・・保持部位
13a・・・ロールフィルタの保持を担う保持ロール
13b・・・ロールフィルタの巻取りを担う巻取りロール
14a・・・第一ガイドロール
14b・・・第二ガイドロール
15a、15b・・・フレーム
16・・・チャンバー
17a、17b・・・シール材によりシーリングされている穴
18・・・動力部
19a、19b・・・自在継手
20a・・・動力部のシャフト
20b・・・リミットスイッチのシャフト
21a、21b・・・チャンバーに設けられている開口(吸込口と吹出口)
31・・・回転軸を備えた濾材押さえ板
32・・・リミットスイッチ
a・・・ロールフィルタの表面に荷重を与えている方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口と吹出口を有するチャンバーと、
チャンバー内に設けられた、ロールフィルタと、
チャンバー内に設けられた、ロールフィルタの巻取りを担う巻取りロールと、
チャンバー外に設けられた、巻取りロールを回転させる動力部と、
チャンバー内で動力部からの回転を巻取りロールに伝える自在継手を、有することを特徴とする、ロールフィルタ装置。
【請求項2】
チャンバー内に設けられた、ロールフィルタの巻取りロールへ送り出された量に応じて回転する検出部材と、
チャンバー外に設けられた、検出部材の回転を検出して動力部を制御するリミットスイッチと、
チャンバー内で検出部材の回転をリミットスイッチに伝える自在継手を、更に有することを特徴とする、請求項1に記載のロールフィルタ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−37086(P2012−37086A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−175272(P2010−175272)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(000229542)日本バイリーン株式会社 (378)
【Fターム(参考)】