説明

ロール状食品包装装置

【課題】巻き寿司等のロール状食品をフィルムにより確実に密封することが可能であるロール状食品包装装置を提供すること。
【解決手段】 矩形状のフィルム本体と、該フィルム本体の対向する2つの側辺から夫々突出する突出片を有するフィルムを使用し、前記フィルムの表面にロール状食品を載せた状態で搬送する搬送機構と、搬送機構により搬送されてきたロール状食品の周囲をフィルムにより巻く巻き機構とを備えており、搬送機構は、フィルムの突出片を略直角に立ち上げる立ち上げ部材を有し、巻き機構は、略直角に立ち上げられた状態の突出片をロール状食品の両端部に被せる被覆手段と、被覆手段により両端部が被覆された状態のロール状食品の周囲にフィルム本体を巻回する巻回手段を備えているロール状食品包装装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻き寿司等のロール状食品をフィルムにより包装するためのロール状食品包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等の小売店において巻き寿司が販売されていることが多い。
このような小売店で販売されている巻き寿司は、海苔が湿って食感が悪くなるのを防ぐために、海苔と寿司飯との間に合成樹脂フィルムが介装されているのが一般的である。
【0003】
海苔と寿司飯との間に介装される合成樹脂フィルムとしては、例えば特許文献1に開示されたような、矩形状のフィルム本体と、このフィルム本体の対向する2つの側辺から夫々突出する突出片を有するフィルムが用いられている。
そして、このフィルムの内部には海苔が収容され、フィルム本体により寿司飯の周面が被覆され、突出片により寿司飯の両端面が被覆される。このとき、突出片がフィルム本体の内部(下方)に巻き込まれることで、寿司飯が密封されることとなる。
【0004】
しかしながら、従来、突出片のフィルム本体への巻き込みが不十分となって隙間が生じることで寿司飯の密封が不完全となることがあり、その結果、寿司飯が乾燥して硬くなったり、隙間から虫等が侵入したりするといった不具合が生じることがあった。
また、巻き寿司以外のロール状食品についても、フィルムによる密封が不十分になることにより、食品の劣化が生じやすくなる等の不具合が生じることがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−276782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した問題点を解決すべくなされたものであって、巻き寿司等のロール状食品をフィルムにより確実に密封することが可能であるロール状食品包装装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、巻き寿司等のロール状食品をフィルムにより包装するための装置であって、前記フィルムは、矩形状のフィルム本体と、該フィルム本体の対向する2つの側辺から夫々突出する突出片を有するフィルムであり、前記フィルムの表面にロール状食品を載せた状態で搬送する搬送機構と、該搬送機構により搬送されてきたロール状食品の周囲をフィルムにより巻く巻き機構とを備えており、前記搬送機構は、前記フィルムの突出片を略直角に立ち上げる立ち上げ部材を有し、前記巻き機構は、前記略直角に立ち上げられた状態の突出片を前記ロール状食品の両端部に被せる被覆手段と、該被覆手段により両端部が被覆された状態の前記ロール状食品の周囲に前記フィルム本体を巻回する巻回手段とを備えていることを特徴とするロール状食品包装装置に関する。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記被覆手段は、前記ロール状食品の長さ方向に往復移動する左右一対のアームを備えており、
該左右一対のアームの夫々は、前記ロール状食品の前方側近傍に配置された前方アームと後方側近傍に配置された後方アームとからなり、前記前方アーム及び後方アームは一体的に往復移動することを特徴とする請求項1記載のロール状食品包装装置に関する。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記被覆手段は、前記ロール状食品の長さ方向に往復移動する左右一対の押圧ローラを備えており、該左右一対の押圧ローラの夫々は、その軸方向が前記ロール状食品の長さ方向と一致し且つ前進時にその先端面が前記ロール状食品の端面を押圧するように配設されていることを特徴とする請求項1又は2記載のロール状食品包装装置に関する。
【0010】
請求項4に係る発明は、前記被覆手段は、前記ロール状食品の長さ方向に往復移動する左右一対の爪部材を備えており、該左右一対の爪部材は、前記押圧ローラの外周面に沿う略半円筒状に形成されているとともに、該押圧ローラの夫々の上面を被覆するように且つ前進時にその先端部が前記押圧ローラの先端面から突出するように配設されていることを特徴とする請求項3記載のロール状食品包装装置に関する。
【0011】
請求項5に係る発明は、前記爪部材の下面に突起が形成されており、前記押圧ローラの外周面には前記突起の幅よりも広幅の周方向の溝が形成されており、前記突起が前記溝幅内で移動することにより、前記爪部材の先端部が前記押圧ローラの先端面から出没することを特徴とする請求項4記載のロール状食品包装装置に関する。
【0012】
請求項6に係る発明は、前記爪部材は、前進時において前記突起が前記押圧ローラの溝に掛かることにより該押圧ローラと一体的に移動することを特徴とする請求項5記載のロール状食品包装装置に関する。
【0013】
請求項7に係る発明は、前記押圧ローラは、バネにより前記ロール状食品の端面から離間する方向に付勢されており、前記爪部材は、前進時において前記バネによる付勢力に抗して前記押圧ローラを移動させることを特徴とする請求項6記載のロール状食品包装装置に関する。
【0014】
請求項8に係る発明は、前記左右一対のアーム及び前記左右一対の押圧ローラは、単一のシリンダの駆動により前記ロール状食品の長さ方向に往復移動することを特徴とする請求項3乃至7いずれかに記載のロール状食品包装装置に関する。
【0015】
請求項9に係る発明は、前記巻回手段は、上面が平面状となるように複数のローラに掛け渡された無端軌道を備えており、前記搬送機構により搬送されてきたロール状食品は、その軸方向が前記無端軌道の幅方向と平行となるように該無端軌道の上面に供給されることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載のロール状食品包装装置に関する。
【0016】
請求項10に係る発明は、前記無端軌道の内面下方に配設されて該無端軌道に張力を付与する錘部材を備えていることを特徴とする請求項9記載のロール状食品包装装置に関する。
【0017】
請求項11に係る発明は、前記押圧ローラ及び前記爪部材を一体的に昇降させる第二シリンダを備えており、前記押圧ローラは下降時において前記無端軌道の上面を押し下げ、前記巻回手段は、前記無端軌道の上面が押し下げられた時に、該無端軌道を前記ロール状食品の周囲に巻回することにより、該ロール状食品の周囲に前記フィルム本体を巻回することを特徴とする請求項9又は10記載のロール状食品包装装置に関する。
【0018】
請求項12に係る発明は、前記押圧ローラの下降時において、該押圧ローラを前進位置で固定して後退を阻止するストッパを有し、該ストッパにより、前記爪部材の後退時において前記押圧ローラの後退が阻止されることを特徴とする請求項11記載のロール状食品包装装置に関する。
【0019】
請求項13に係る発明は、前記巻き機構によりフィルムが巻かれた後、前記無端軌道の上面に載ったロール状食品を下流側へと押し出す押し出し手段を備えていることを特徴とする請求項9乃至12いずれかに記載のロール状食品包装装置に関する。
【0020】
請求項14に係る発明は、前記ロール状食品が巻き寿司であることを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載のロール状食品包装装置に関する。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に係る発明によれば、搬送機構において立ち上げ部材によりフィルムの突出片を略直角に立ち上げた後、被覆手段により略直角に立ち上げられた状態の突出片をロール状食品の両端部に被せ、巻回手段により両端部が被覆された状態のロール状食品の周囲にフィルム本体を巻回することができるため、巻き寿司等のロール状食品をフィルムにより完全に密封包装することが可能となる。
【0022】
請求項2に係る発明によれば、左右一対のアームによりロール状食品の左右両端部を前方と後方から挟み込むことにより、フィルムの突出片をロール状食品の前後から挟むように折り込むことができる。そのため、ロール状食品の周囲にフィルム本体を巻回する際に、突出片を確実に収納することができ、巻き寿司等のロール状食品をフィルムにより完全に密封包装することが可能となる。
【0023】
請求項3に係る発明によれば、左右一対の押圧ローラによりロール状食品の両端面を押圧することにより、フィルムの突出片をロール状食品の両端面に密接させることができる。そのため、ロール状食品の周囲にフィルム本体を巻回する際に、突出片を確実に収納することができ、巻き寿司等のロール状食品をフィルムにより完全に密封包装することが可能となる。
【0024】
請求項4に係る発明によれば、左右一対の爪部材を前進させて先端部を押圧ローラの先端面から突出させることで、押圧ローラにより両端面が押さえられた状態のロール状食品の上面にフィルムの突出片を折り返して被せることができる。そのため、突出片によりロール状食品の両端部を確実に被覆することが可能となる。
【0025】
請求項5に係る発明によれば、爪部材の下面に形成された突起が押圧ローラの外周面に形成された溝幅内で移動して、爪部材の先端部が押圧ローラの先端面から出没することにより、爪部材の突出量を常に一定とすることができ、フィルムの突出片を確実に折り返すことが可能となる。
【0026】
請求項6に係る発明によれば、爪部材が前進時において突起が押圧ローラの溝に掛かることにより該押圧ローラと一体的に移動することによって、爪部材と共に押圧ローラを前進させることができ、押圧ローラによりフィルムをロール状食品の両端面に押圧しながら爪部材により突出片を折り返すことが可能となる。そのため、ロール状食品の両端部を突出片により確実に被覆することができる。
【0027】
請求項7に係る発明によれば、押圧ローラはバネによりロール状食品の端面から離間する方向に付勢されており、爪部材は前進時においてバネによる付勢力に抗して押圧ローラを移動させることにより、別途駆動源を設けずともバネの付勢力を利用して押圧ローラの後退動作を自動的に行わせることが可能となる。
【0028】
請求項8に係る発明によれば、左右一対のアーム及び左右一対の押圧ローラが、単一のシリンダの駆動によりロール状食品の長さ方向に往復移動することにより、アームと押圧ローラの夫々に駆動源を設ける必要がなく、部材の点数を少なくして装置を小型化することが可能となる。
【0029】
請求項9に係る発明によれば、ロール状食品の軸方向が無端軌道の幅方向と直角となるように該無端軌道の上面に供給されることにより、無端軌道の面を利用してロール状食品の周囲にフィルム本体を確実に巻き付けることが可能となる。
【0030】
請求項10に係る発明によれば、無端軌道の内面下方に配設されて該コンベアに張力を付与する錘部材を備えていることにより、ロール状食品の太さ(重さ)が異なる場合でも錘が上下することで常にコンベアを張った状態とすることができ、様々な太さのロール状食品に対応することが可能となる。
【0031】
請求項11に係る発明によれば、押圧ローラの下降動作を利用して無端軌道を押し下げてロール状食品の周囲にフィルム本体を巻回することができるため、被覆動作と巻回動作を共通のスペースで行わせることができ、装置を小型化することが可能となる。
【0032】
請求項12に係る発明によれば、押圧ローラの下降時において押圧ローラを前進位置に残して爪部材のみを後退させることが可能となる。そのため、フィルム本体をロール状食品の周囲に巻回させる際に爪部材が邪魔になることがなく、フィルム本体をロール状食品の周面に密着させて巻き付けることが可能とる。
【0033】
請求項12に係る発明によれば、巻き機構によりフィルムが巻かれた後、無端軌道の上面に載ったロール状食品を下流側へと押し出すことができるため、包装された後のロール状食品を素早く無端軌道の外に排出することが可能となり、多数のロール状食品を連続的に効率良く包装することができる。
【0034】
請求項13に係る発明によれば、寿司飯が乾燥して硬くなったり、包装の隙間から虫等が入り込むことがない、密封包装された巻き寿司を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係るロール状食品包装装置の全体構成を示す正面図である。
【図2】本発明に係るロール状食品包装装置の全体構成を示す平面図である。
【図3】本発明に係るロール状食品包装装置の全体構成を示す右側面図である。
【図4】シールラベルが接着されたフィルムを示す図である。
【図5】フィルム上にロール状食品(海苔が巻かれていないロール状寿司飯)が載置された状態を示す図である。
【図6】フィルムの突出片を略垂直に立ち上げた状態を示す図である。
【図7】被覆手段の動きを工程順に示した説明図である。
【図8】被覆手段の動きを工程順に示した説明図である。
【図9】被覆手段の動きを工程順に示した説明図である。
【図10】被覆手段の動きを工程順に示した説明図である。
【図11】被覆手段の動きを工程順に示した説明図である。
【図12】被覆手段の構成要素の一部である爪部材及び移動部材を示す図である。
【図13】被覆手段の構成要素の一部である爪部材を示す図である。
【図14】被覆手段の構成要素の一部である押圧ローラの動作を示す図である。
【図15】巻回手段の動きを工程順に示した説明図である。
【図16】巻回手段の動きを工程順に示した説明図である。
【図17】巻回手段の動きを工程順に示した説明図である。
【図18】押し出し手段の動きを示した説明図である。
【図19】本発明に係る装置により包装された巻き寿司を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明に係るロール状食品包装装置の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1〜図3は本発明に係るロール状食品包装装置の全体構成を示す図であって、図1は正面図、図2は平面図、図3は右側面図である。
本発明に係るロール状食品包装装置は、ロール状食品をフィルムにより包装するための装置である。本発明に係る装置が適用されるロール状食品としては巻き寿司が好適であるが、ロール状であってフィルムにより全体が包装されるものであれば他の食品であってもよい。尚、明細書及び図面ではロール状食品が巻き寿司である場合を例に挙げて説明している。
【0037】
本発明に係る装置は、フィルムにシールラベルを接着するラベル接着部(1)と、シールラベルが接着されたフィルムをストックするフィルムストック部(2)と、フィルムストック部(2)にストックされたフィルムを1枚ずつ搬送機構へと供給するフィルム供給機構(3)と、フィルム供給機構(3)により供給されたフィルムを搬送する搬送機構(4)と、搬送機構(4)により搬送される途中のフィルム上にロール状食品を載置する載置部(5)と、搬送機構により搬送されてきたフィルム上に載置された状態のロール状食品の周囲をフィルムにより巻く巻き機構(6)を備えている。
【0038】
ラベル接着部(1)は、ロール状食品の周囲に巻かれるフィルムの表面端部にシールラベルを接着する部分であり、帯状の台紙に貼付された多数のシールラベルが巻回された巻き出しリール(11)と、巻き出しリール(11)から巻き出された帯状の台紙を巻き取る巻き取りリール(12)とを備えている。
ラベル接着部(1)では、従来公知のラベル接着装置と同様の機構及び動作により、帯状の台紙を巻き出しリール(11)から巻き出して巻き取りリール(12)へと巻き取る過程において、シールラベルを台紙から剥がしてフィルムに接着する。
【0039】
図4はラベル接着部(1)によりシールラベルが接着されたフィルムを示す図である。
フィルム(7)は、矩形状のフィルム本体(71)と、このフィルム本体(71)の対向する2つの側辺(長辺)から夫々反対方向に突出する矩形状の突出片(72)を有する合成樹脂製の透明フィルムである。
フィルム本体(71)は二層構造になっており、上層フィルムと下層フィルムの隙間に海苔(N)が収納されている。
突出片(72)は、その幅(W)が矩形状のフィルム本体(71)の長辺の半分よりもやや短く、当該長辺の一端部から中間部付近までの範囲に亘って設けられている。突出片(72)は後述するように略直角に立ち上げられるが、その立ち上がり基端部(73)はフィルム本体(71)の長辺よりもやや内側に位置している。
【0040】
シールラベル(74)は、フィルム本体(71)の突出片(72)から遠い側の一方の短辺(75)に、粘着面がフィルムの内側(図4では紙面表側)になるように且つ粘着面の約半分の領域が短辺(75)から露出するように接着される。
【0041】
フィルムストック部(2)は、ラベル接着部(1)においてシールラベル(74)が接着されたフィルム(7)を積み重ねてストックする部分である。尚、図ではフィルムは省略されている。
フィルムストック部(2)は、フィルム(7)の外形よりも若干小さい平面視略T字状の穴が形成された枠体(21)と、この枠体(21)の上面に穴を囲うように垂直方向に立設された複数本の棒(22)を備えている。
フィルム(7)は、フィルムストック部(2)の枠体(21)の上面に重ねられて載置され、その周囲が棒(22)に囲まれることにより位置決めされる。
【0042】
フィルム供給機構(3)は、フィルムストック部(2)の下方に配設されており、枠体(21)上に載置されたフィルムを、平面視略T字状の穴の部分から下方に向けて吸引するための吸引ノズル(31)を備えている。
フィルム供給機構(3)の上方且つフィルムストック部(2)の下方には搬送機構(4)を構成するベルトコンベア(41)の始端部が位置しており、ベルトコンベア(41)はフィルムストック部(2)の枠体(21)の直下部分に穴(42)を有している。穴(42)の大きさはフィルム(7)の外形よりも充分に小さくなっている。
フィルム供給機構(3)の吸引ノズル(31)は、穴(42)の部分から出没可能となっており、吸引ノズル(31)に発生する吸引力が枠体(21)上に載置されたフィルム(7)へと作用する。フィルム(7)は薄くて変形できるため、吸引力を受けると若干変形しながら枠体(21)の平面視略T字状の穴を通ってベルトコンベア(41)の始端部へと1枚ずつ落下する。
【0043】
搬送機構(4)は、フィルム供給機構(3)により供給されたフィルム(7)を搬送するためのベルトコンベア(41)と、このベルトコンベア(41)の幅方向両端部に立設された左右一対の板状の立ち上げ部材(42)を備えている。
立ち上げ部材(42)は、ベルトコンベア(41)の終端部近傍位置において長さ方向に沿って設けられている。立ち上げ部材(42)の上辺は、図1に示すように、ベルトコンベア(41)の終端部に近づくにつれて次第に高くなるように傾斜している。尚、図1において、傾斜している部分に符号(42a)を付している。
一対の立ち上げ部材(42)の間隔は、フィルム本体(71)の幅(短辺(75)の長さ)と同じか僅かに長い程度に設定されている。
【0044】
載置部(5)は、ベルトコンベア(41)の側方に設置された作業テーブルであって、立ち上げ部材(42)が設けられた位置よりも搬送方向上流側に設置されている。
載置部(5)には多数のロール状食品(海苔を巻いていない状態のロール状の寿司飯)が載置されており(図示略)、作業者はこのロール状食品をベルトコンベア(41)上に載って搬送されてきたフィルム(7)の上に載せる。
このとき、ロール状食品(R)は、その軸方向(長さ方向)がフィルム本体(71)の短辺(75)と平行になるように且つ2つの突出片(72)の間に位置するように載せられる(図5参照)。ロール状食品(R)の長さは、2つの立ち上がり基端部(73)の間の距離(D)と略同じである。
【0045】
載置部(5)によりロール状食品(R)が載せられた状態のフィルム(7)が、ベルトコンベア(41)により下流側へと搬送されると、フィルム(7)の突出片(72)が立ち上げ部材(42)の上辺に載り、下流側へと搬送されるにつれて上辺の傾斜に沿って徐々に立ち上げられ、最終的には略直角に立ち上がる(図6参照)。尚、図6の白矢印はベルトコンベアによるフィルムの搬送方向を示している。
上面にロール状食品(R)が載せられたフィルム(7)は、図6に示すように突出片(72)が略直角に立ち上げられた状態で次工程の巻き機構(6)へと供給される。
【0046】
巻き機構(6)は、略直角に立ち上げられた状態の突出片(72)をロール状食品(R)の両端部に被せる被覆手段(8)と、この被覆手段により両端部が被覆された状態となったロール状食品の周囲にフィルム本体(71)を巻回する巻回手段(9)とを備えている。
【0047】
図7〜図11は巻き機構(6)のうち主として被覆手段(8)の動きを工程順に示した説明図であり、図12及び図13は被覆手段の構成要素の一部である爪部材等を示す図であり、図14は被覆手段の構成要素の一部である押圧ローラの動作を示す図であり、図15〜図17は巻き機構(6)のうち主として巻回手段(9)の動きを工程順に示した説明図である。
【0048】
被覆手段(8)は、ロール状食品の長さ方向に往復移動する左右一対のアーム(81)を備えている。
左右一対のアーム(81)の夫々は、互いに平行に前後に配置された前方アーム(81a)と後方アーム(81b)とからなる。つまり、アームは左右2本ずつで合計4本ある。尚、図7〜図11において、後方アームは平面図である図8(c)のみに描かれており、他の図では後方アームは前方アームの後ろに隠れて見えないために描かれていない。
図8(c)に示すように、前方アーム(81a)はロール状食品(R)の前方側近傍に配置されており、後方アーム(81b)はロール状食品(R)の後方側近傍に配置されており、前方アーム(81a)と後方アーム(81b)の間にロール状食品(R)が挟まれる。
【0049】
左右一対のアーム(81)の夫々の上端部は、装置の基台(10)の上部から前方に延出された不動の上方ベース部材(101)に対してピン(82)により枢着されている。ピン(82)は前方アーム(81a)と後方アーム(81b)を繋いでおり、これにより前方アーム(81a)と後方アーム(81b)は一体的に移動する。
【0050】
左右一対のアーム(81)には、その長さ方向に延びる長穴(811)が形成されており、長穴(611)には夫々ピン(83)が挿入されている。ピン(83)は左右一対の逆L字状の移動片(84)の上部に夫々固定されており、これにより左右一対の移動片(84)はアーム(81)と共に左右に移動する。
移動片(84)に対するピン(83)の取り付け部分には水平方向に配置されたシリンダ(88)の両端部が連結されており、このシリンダ(88)の伸縮により左右一対のアーム(81)はピン(82)を支点として左右に往復移動(開閉動作)する。
【0051】
左右一対の移動片(84)の下端部には夫々爪部材(85)が固定されている。
図12は移動片(84)と爪部材(85)を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。また、図13は爪部材(85)を示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。尚、図12(a)の正面図は、図7の紙面垂直方向から見た図に相当する。
【0052】
爪部材(85)は、後述する押圧ローラ(86)の上面を被覆するように外周面に沿う略半円筒状を呈しており、その先端は複数(図示例では3つ)に分かれている。
また、爪部材(85)の下面(裏面)には突起(851)が形成されている。この突起(851)は、後述する押圧ローラ(86)の外周面に形成された周方向の溝(861)に入り込む。
【0053】
上方ベース部材(101)の上部には上下方向にロッドが伸縮する第二シリンダ(87)が固定されており、上方ベース部材(101)の下方であって第二シリンダ(87)のロッド先端には門形のフレーム(102)が固定されている。
フレーム(102)の左右の下端部の内側には、夫々押圧ローラ(86)が取り付けられている。
【0054】
左右一対の押圧ローラ(86)の夫々は、その軸方向がロール状食品の長さ方向と一致するように、且つ前進時(内方向への移動時)にその先端面がロール状食品の端面を押圧するように配設されている。
図14は押圧ローラ(86)の動作を示す図であり、この図に基づいて押圧ローラ(86)について説明する。
フレーム(102)の左右の下端部の内側に、先端に拡径部(103a)が形成された軸(103)が固定されており、軸(103)は押圧ローラ(86)に形成された貫通孔(863)に挿通されている。
貫通孔(863)の内径は拡径部(103a)の外径と略同径となっているが、押圧ローラ(86)の基端側(外方側)には拡径部(103a)よりも小径の小径部(863a)が形成されている。
貫通孔(863)の内部には、拡径部(103a)と小径部(863a)との間の部分にバネ(862)が介装されている。
バネ(862)は、押圧ローラ(86)を常に外方(図14の右方であってロール状食品の端面から離間する方向)に向けて付勢しており(図14(a)参照)、移動片(84)と共に爪部材(85)を移動(前進)させることにより、バネ(862)の付勢力に抗して押圧ローラ(86)を内方(図14の左方であってロール状食品の端面に接近する方向)に移動させることができる(図14(b)参照)。
【0055】
押圧ローラ(86)の外周面には、爪部材(85)の下面に形成された突起(851)の幅よりも広幅の周方向の溝(861)が形成されている。
図14(a)(b)に示すように、突起(851)が溝(861)の溝幅内で移動することにより、爪部材(85)の先端部が押圧ローラ(86)の先端面から出没する。
爪部材(85)の前進時において突起(851)が押圧ローラ(86)の溝(861)に掛かることにより、爪部材(85)と押圧ローラ(86)とが一体的に内方向に移動(前進)する(図14(b)参照)。
【0056】
図7の状態から第二シリンダ(87)のロッドが伸長するとフレーム(102)が下降し、同時にフレーム(102)に取り付けられた押圧ローラ(86)とその上面に沿って載っている爪部材(85)及び移動片(84)が下降する。下降距離は、移動片(84)に取り付けられたピン(83)が長穴(811)の下端部に達することにより制限される(図10参照)。
押圧ローラ(86)は下降時において、後述するように巻回手段(9)の無端軌道(91)の上面を押し下げる。
【0057】
次に、巻き機構(6)の巻回手段(9)の構成について、特に図15〜図17を参照しながら説明する。
巻回手段(9)は、被覆手段(8)の下方に配置されており、上面が平面状となるように複数のローラに掛け渡された無端軌道(91)を備えている。無端軌道(91)としては、梯子状に組まれたワイヤを無端状に形成したものが好適に利用される。
搬送機構(4)のベルトコンベア(41)により、フィルム上に載った状態で搬送されてきたロール状食品は、その軸方向(長さ方向)が無端軌道(91)の幅方向と平行となるように該無端軌道の上面に供給される。
【0058】
無端軌道(91)の内面下方には、錘部材(92)が配設されている。
錘部材(92)は棒状部材の一端部に取り付けられており、棒状部材の他端部に設けられた支点(92a)を中心として回動可能となっている。
錘部材(92)には、その自重によって下向きに回動しようとする力が作用しており、この下向きの力により無端軌道(91)に張力を付与している。
錘部材(92)は、無端軌道(91)の上面に載ったロール状食品が重い場合には上昇し、軽い場合には下降する。これにより、ロール状食品(巻き寿司等)の太さ(重さ)が異なる場合でも錘が上下することで常にコンベアを張った状態とすることができ、様々な太さのロール状食品に対応することが可能となる。
【0059】
ロール状食品は、無端軌道(91)が掛け渡された複数のローラのうち上面にある2つのローラ(93a,93b)の間の位置に供給される。また、この位置を押圧ローラ(86)が下降時において押し下げる。
この2つのローラのうち下流側にある一方のローラ(93b)は、無端軌道(91)内に設けられた支点(94)を中心として、シリンダ(95)の動作により回動可能となっている。すなわち、シリンダ(95)のロッドが上向きに伸長した時、ローラ(93b)は支点(94)を中心として下流側から上流側(図の右側から左側)に向けて回動する(図16及び図17参照)。
【0060】
無端軌道(91)の上流側の上方には、図18に示すように、巻き機構(6)によりフィルムが巻かれた後、無端軌道(91)の上面に載ったロール状食品を下流側へと押し出す押し出し手段(13)が備えられている。
押し出し手段(13)は、一端部が支点(13a)に連結され、他端部がL字状に屈曲された棒体(13b)からなる。モータ等の駆動手段により支点(13a)が回動することにより棒体(13b)が矢印で示す如く回動し、他端部が無端軌道(91)の上面に載ったロール状食品(R)に当たることにより、ロール状食品を下流側へと押し出す。
【0061】
無端軌道(91)の下流側の上方には、無端軌道(91)上のロール状食品を検知するセンサ(図示せず)が配設されており、巻き機構(6)及び押し出し手段(13)はこのセンサの検知信号に基づいて適宜駆動する。
【0062】
以下、本発明に係るロール状食品包装装置の動作(ロール状食品の包装方法)について説明する。
先ず、ラベル接着部(1)においてフィルム(7)にシールラベル(74)を接着し、このシールラベルが接着されたフィルム(図4参照)を重ねてフィルムストック部(2)にストックする。
フィルムストック部(2)にストックされたフィルム(7)は、フィルム供給機構(3)により1枚ずつ下方へと吸引されて取り出され、搬送機構(4)のベルトコンベア(41)上へと供給される。
【0063】
フィルム(7)はベルトコンベア(41)により下流側(終端側)へと搬送され、搬送途中のフィルム上に載置部(5)に用意されたロール状食品(海苔の巻かれていないロール状の寿司飯)が載置される(図5参照)。
ロール状食品が載せられたフィルムは、更にベルトコンベア(41)により下流側(終端側)へと搬送され、フィルム(7)の突出片(72)が立ち上げ部材(42)の上辺に載ることにより略直角に立ち上げられ(図6参照)、この突出片(72)が略直角に立ち上げられた状態で無端軌道(91)の上面に供給される。
【0064】
図7及び図15はこの状態を示す図であり、図7(b)は(a)の要部拡大図である。尚、フィルムに載ったロール状食品は、図7(a)では省略されており、図15では押圧ローラ(86)に隠れている。
この状態からシリンダ(88)が短縮することにより、左右一対のアーム(81)の下端部が内方向(互いに接近する方向)に移動し、これに伴って左右一対の移動片(84)及び爪部材(85)が内方向に移動(前進)する。すると、爪部材(85)の突起(851)が押圧ローラ(86)の溝(861)に引っ掛かるため、押圧ローラ(86)は爪部材(85)と一体的に内方向に移動(前進)する。
【0065】
図8はこの状態を示す要部拡大図であり、(b)は(a)の一部断面図、(c)は(a)の下方部の平面図である。また、図9は図7から図8の状態に至る過程を示す説明図である。
図7の状態では突出片(72)がロール状食品(R)の端面に沿って略直角に立ち上がっている(図7(b)、図9(a)参照)。この状態から左右一対のアーム(81)の下端部が内方向に移動することにより、先ず突出片(72)の側部がロール状食品(R)の周面に沿って折り返される(図9(b)参照)。尚、図9では見易くするために4本のアームのうちの右側の前方アーム(81a)のみを描いているが、実際には4本のアームによりロール状食品の左右両端部の前方側と後方側において突出片(72)が折り返される。
次いで、左右一対の押圧ローラ(86)によりロール状食品(R)の左右両端面が押さえられ、左右一対の爪部材(85)が押圧ローラ(86)の先端面から内方に突出することにより突出片(72)がロール状食品(R)の上方に向けて折り返される(図9(c)、図8参照)。尚、図9(c)では押圧ローラは省略されている。
このように、左右一対のアーム(81)により突出片(72)の側部が折り返されてロール状食品(R)の前後で押さえられた後、左右一対の爪部材(85)により突出片(72)の上部が折り返されることにより、ロール状食品(R)の両端部を突出片(72)で確実に覆うことが可能となる。
【0066】
ロール状食品(R)の両端部が突出片(72)により被覆された後、第二シリンダ(87)のロッドが伸長して押圧ローラ(86)及び爪部材(85)が下降し、押圧ローラ(86)が無端軌道(91)の上面を押し下げる(図10及び図16参照)。
【0067】
押圧ローラ(86)が下降すると、その後端面にピン状のストッパ(89)が当接し、これによって押圧ローラ(86)は前進位置で固定されて後退が阻止される(図10参照)。
そして、押圧ローラ(86)が前進位置で固定された状態でシリンダ(88)を伸長させることにより、押圧ローラ(86)をロール状食品(R)の両端面に当接させた状態で爪部材(85)のみを外方向に移動(後退)させる(図11参照)。
【0068】
続いて、爪部材(85)が外方向に移動(後退)した状態で、シリンダ(95)を伸長させてローラ(93)を支点(94)を中心として下流側から上流側(図の右側から左側)に向けて回動させてロール状食品(R)の上方に位置させる(図17参照)。
これにより、無端軌道(91)がロール状食品(R)の周面に巻かれるようになる。
その結果、両端部が突出部(72)により被覆された状態のロール状食品(R)の周面にフィルム本体(71)が巻回され、更にシールラベル(74)が押さえられてフィルム本体(71)の端部が封着される(図19参照)。
【0069】
その後、シリンダ(95)を短縮させてローラ(93)を逆方向に回動させることによりローラ(93)を元の位置に戻し、更に第二シリンダ(87)のロッドを短縮させることにより押圧ローラ(86)を上昇させる。これにより、フィルム(7)に包装された状態のロール状食品(R)が元の位置(供給時の位置)まで上昇する。
押圧ローラ(86)が上昇すると、押圧ローラ(86)の後端面に当接していたピン状のストッパ(89)が外れるため、押圧ローラ(86)はバネ(862)の付勢力により外方へと移動し、図14(a)の位置まで戻る。これにより、ロール状食品(R)の両端部が押圧ローラ(86)により押さえられていない状態となる。
【0070】
この状態において、押し出し手段(13)を駆動させて棒体(13b)によりロール状食品(R)を押すことにより、無端軌道(91)の上面に載ったロール状食品(R)は下流側へと転がって押し出される(図18参照)。
押し出されたロール状食品(R)は、排出スロープ(14)から装置外へと排出され、商品としてコンビニエンスストア等に納入される。
【0071】
以上の方法により包装されたロール状食品(巻き寿司等)は、ロール状食品の両端面を被覆する立ち上げ片が、ロール状食品の周面を被覆するフィルム本体の下に確実に巻き込まれた状態となるため(図19参照)、非常に高い密封性を有するものとなる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、ロール状食品、特に巻き寿司を合成樹脂フィルムにより密封包装するための装置として利用される。
【符号の説明】
【0073】
4 搬送機構
42 立ち上げ部材
6 巻き機構
7 フィルム
71 フィルム本体
72 突出片
8 被覆手段
81 アーム
81a 前方アーム
81b 後方アーム
85 爪部材
851 突起
86 押圧ローラ
861 溝
862 バネ
87 第二シリンダ
88 シリンダ
89 ストッパ
9 巻回手段
91 無端軌道
92 錘部材
13 押し出し手段
R ロール状食品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻き寿司等のロール状食品をフィルムにより包装するための装置であって、
前記フィルムは、矩形状のフィルム本体と、該フィルム本体の対向する2つの側辺から夫々突出する突出片を有するフィルムであり、
前記フィルムの表面にロール状食品を載せた状態で搬送する搬送機構と、該搬送機構により搬送されてきたロール状食品の周囲をフィルムにより巻く巻き機構とを備えており、
前記搬送機構は、前記フィルムの突出片を略直角に立ち上げる立ち上げ部材を有し、
前記巻き機構は、前記略直角に立ち上げられた状態の突出片を前記ロール状食品の両端部に被せる被覆手段と、該被覆手段により両端部が被覆された状態の前記ロール状食品の周囲に前記フィルム本体を巻回する巻回手段とを備えている
ことを特徴とするロール状食品包装装置。
【請求項2】
前記被覆手段は、前記ロール状食品の長さ方向に往復移動する左右一対のアームを備えており、
該左右一対のアームの夫々は、前記ロール状食品の前方側近傍に配置された前方アームと後方側近傍に配置された後方アームとからなり、前記前方アーム及び後方アームは一体的に往復移動することを特徴とする請求項1記載のロール状食品包装装置。
【請求項3】
前記被覆手段は、前記ロール状食品の長さ方向に往復移動する左右一対の押圧ローラを備えており、
該左右一対の押圧ローラの夫々は、その軸方向が前記ロール状食品の長さ方向と一致し且つ前進時にその先端面が前記ロール状食品の端面を押圧するように配設されている
ことを特徴とする請求項1又は2記載のロール状食品包装装置。
【請求項4】
前記被覆手段は、前記ロール状食品の長さ方向に往復移動する左右一対の爪部材を備えており、
該左右一対の爪部材は、前記押圧ローラの外周面に沿う略半円筒状に形成されているとともに、該押圧ローラの夫々の上面を被覆するように且つ前進時にその先端部が前記押圧ローラの先端面から突出するように配設されている
ことを特徴とする請求項3記載のロール状食品包装装置。
【請求項5】
前記爪部材の下面に突起が形成されており、
前記押圧ローラの外周面には前記突起の幅よりも広幅の周方向の溝が形成されており、
前記突起が前記溝幅内で移動することにより、前記爪部材の先端部が前記押圧ローラの先端面から出没する
ことを特徴とする請求項4記載のロール状食品包装装置。
【請求項6】
前記爪部材は、前進時において前記突起が前記押圧ローラの溝に掛かることにより該押圧ローラと一体的に移動することを特徴とする請求項5記載のロール状食品包装装置。
【請求項7】
前記押圧ローラは、バネにより前記ロール状食品の端面から離間する方向に付勢されており、
前記爪部材は、前進時において前記バネによる付勢力に抗して前記押圧ローラを移動させる
ことを特徴とする請求項6記載のロール状食品包装装置。
【請求項8】
前記左右一対のアーム及び前記左右一対の押圧ローラは、単一のシリンダの駆動により前記ロール状食品の長さ方向に往復移動することを特徴とする請求項3乃至7いずれかに記載のロール状食品包装装置。
【請求項9】
前記巻回手段は、上面が平面状となるように複数のローラに掛け渡された無端軌道を備えており、
前記搬送機構により搬送されてきたロール状食品は、その軸方向が前記無端軌道の幅方向と平行となるように該無端軌道の上面に供給されることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載のロール状食品包装装置。
【請求項10】
前記無端軌道の内面下方に配設されて該無端軌道に張力を付与する錘部材を備えていることを特徴とする請求項9記載のロール状食品包装装置。
【請求項11】
前記押圧ローラ及び前記爪部材を一体的に昇降させる第二シリンダを備えており、
前記押圧ローラは下降時において前記無端軌道の上面を押し下げ、
前記巻回手段は、前記無端軌道の上面が押し下げられた時に、該無端軌道を前記ロール状食品の周囲に巻回することにより、該ロール状食品の周囲に前記フィルム本体を巻回する
ことを特徴とする請求項9又は10記載のロール状食品包装装置。
【請求項12】
前記押圧ローラの下降時において、該押圧ローラを前進位置で固定して後退を阻止するストッパを有し、
該ストッパにより、前記爪部材の後退時において前記押圧ローラの後退が阻止される
ことを特徴とする請求項11記載のロール状食品包装装置。
【請求項13】
前記巻き機構によりフィルムが巻かれた後、前記無端軌道の上面に載ったロール状食品を下流側へと押し出す押し出し手段を備えていることを特徴とする請求項9乃至12いずれかに記載のロール状食品包装装置。
【請求項14】
前記ロール状食品が巻き寿司であることを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載のロール状食品包装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−195407(P2010−195407A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−40025(P2009−40025)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(390020905)株式会社島津機械製作所 (8)
【Fターム(参考)】