説明

ワイピングクロス

【課題】吸水性及び拭取性に優れ、適度な嵩高性を有することにより清拭作業において、限定された部分に集中し易い押圧を適度に分散させスクラッチ等の小傷の抑制を狙うと共に捕塵性に優れ自己発塵が少ないワイピングクロスの提供すること。
【解決手段】単糸繊度0.1デシテックス以上0.7デシテックス以下の仮撚捲縮加工された合成繊維マルチフィラメントAと単糸繊度1.0デシテックス以上3.0デシテックス以下の合成繊維マルチフィラメントBを組み合わせてなる糸条を少なくとも一部に用いて製織編されてなり、特定の比容積であるワイピングクロス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学レンズや精密機器等の清拭に好適なワイピングクロスに関するものであり、更に詳しくは高い吸水性能、優れた拭取性能を保持すると共に、低発塵性を兼備したワイピングクロスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりワイピングクロスは清掃用布帛や眼鏡やレンズ拭きなど一般家庭でも広く使用されているが、それらの多くは吸水性に富む綿やレーヨン、キュプラなどのセルロース系繊維からなるものが多い。昨今、ワイピングクロスは半導体産業やその他精密機器製造・組立業、光学機器製造・組立業などクリーンルームでの作業でも多く使用されるようになってきており、従来の吸水性、拭取性、捕塵性に加えて低発塵性であることが要望されている。
【0003】
クリーンルームユースでは、使い捨てタイプの不織布からなるワイピングクロスの記載がある(例えば、特許文献1及び2参照。)。織編物からなるワイピングクロス対比で低価格となるが、強い圧力を掛けて清拭すると単繊維の脱落等による清拭面の汚染や発塵が生じやすいという問題がある。
【特許文献1】特開2005−245752号公報
【特許文献2】特開2004−8501号公報
【0004】
また毛細管現象による高吸水性、拭取性、捕塵性をワイピングクロスに与える為、海島型、多層貼合型、多層放射型など公知の複合紡糸法によって得られた糸条を用いて製織編した後、ベンジルアルコールやトルエンなどの有機溶媒、蟻酸や蓚酸などの酸、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物などの薬剤を用いて溶出、膨潤・剥離などの方法で超極細化したマルチフィラメント糸とする方法も数多く記載、上市されている。(例えば、特許文献3〜5参照。)
【特許文献3】特開2006−336118号公報
【特許文献4】特開2004−131863号公報
【特許文献5】特開2001−20150号公報
【0005】
これらの方法によると超極細繊維を安価に得ることが可能となるが製造工程における廃液負荷が大きくなり環境に及ぼす影響が大きいのみならず、薬剤成分や完全に除去出来なかったポリマー成分など(ダイマーやトリマーなど分解過程で得られる物質を含む)がワイピングクロスに残存し、発塵や清拭面の汚染を引き起こすという可能性が否めない。更には該化学処理によって少なからず繊維は脆化されてしまい単糸切断による毛羽脱落やワイピングクロス自体の引裂強度、引張強度など物理的特性の低下が懸念される。
【0006】
また毛細管現象による高吸水性及び捕塵性を与えると共に、拭取時の押圧を分散させてスクラッチなど微小傷を抑制する方法としてモール糸を用いたり立毛組織とする方法が記載されている(例えば、特許文献6及び7参照。)。しかし当該方法ではモール糸を構成する花糸の脱落、立毛させた繊維の脱落があり自己発塵し易く、クリーンルームユースへの使用は困難である。
【特許文献6】特開2004−308025号公報
【特許文献7】特開2002−371451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の如き問題点に鑑みて鋭意研究を重ね、本発明を完成するに至ったものである。本発明の目的は吸水性及び拭取性に優れ、適度な嵩高性を有することにより清拭作業において、限定された部分に集中し易い押圧を適度に分散させスクラッチ等の小傷の抑制を狙うと共に捕塵性に優れ自己発塵が少ないワイピングクロスの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の構成よりなる。
1. 単糸繊度0.1デシテックス以上0.7デシテックス以下の仮撚捲縮加工された合成繊維マルチフィラメントAと単糸繊度1.0デシテックス以上3.0デシテックス以下の合成繊維マルチフィラメントBを組み合わせてなる糸条を少なくとも一部に用いて製織編されてなり、下記を満足することを特徴とするワイピングクロス。
比容積(密度の逆数);2.45×10−2cm/g以上2.65×10−2cm/g以下
2. 合成繊維マルチフィラメントA及び/又は合成繊維マルチフィラメントBがポリエステル系合成繊維マルチフィラメント糸からなるものであり、合成繊維マルチフィラメントBの沸水収縮率SHWが30.0%以上70.0%以下であり、合成繊維マルチフィラメントA、Bの構成比率がA:Bの重量比として85:15〜55:45の範囲である、上記第1記載のワイピングクロス。
3. 端面処理が高周波処理、超音波処理、若しくはレーザー処理の何れかの方法で為されたものであり、JIS B9923記載の方法に準じた発塵性評価において粒径0.3μmφ以上25μmφ以下の分離可能な粒子数の総計が100個/2.83×10−2以下であることを特徴とする上記第1又は第2に記載のワイピングクロス。
4. JIS L1907記載の方法(バイレック法)による吸水性試験において織物の場合の経方向及び緯方向、編物のウェール方向及びコース方向の何れもが80mm以上200mm以下である上記第1〜第3のいずれかに記載のワイピングクロス。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば油性汚れ、水性汚れの拭取除去性、捕塵力に優れると共に清拭時の押圧を適度に分散することによりスクラッチなどの微小傷を清拭面につけることがない。また、自己発塵が極めて小さい為、クリーンルームでの使用にも好適なワイピングクロスが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に本発明に関して詳細に説明を加える。
本発明のワイピングクロスは単糸繊度が0.1デシテックス以上0.7デシテックス以下の仮撚捲縮加工された合成繊維マルチフィラメントAと単糸繊度1.0デシテックス以上3.0デシテックス以下の合成繊維マルチフィラメントBを組み合わせてなる糸条を少なくとも一部に用いて製織編される。織編物を構成する糸条を上記組合せの糸条100%で構成していても勿論、構わない。
【0011】
合成繊維マルチフィラメントA及び合成繊維マルチフィラメントBは曳糸性を有する重合体を溶融紡糸、湿式紡糸、乾式紡糸、その他公知の紡糸方法を用いて得られるものであり、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル等々、公知の重合体が挙げられる。特に合成繊維フィラメントAについては仮撚捲縮加工を施すことが好ましく、熱可塑性を有する重合体であることが好ましい。合成繊維マルチフィラメントA、Bは同じ重合体であってもよいし、片方が同系重合体の共重合体であってもよい。また異なる重合体の組合せも包括される。取扱性やコスト面から考慮すると合成繊維マルチフィラメントA、B共にポリエステル系合成繊維マルチフィラメントを採用することがより好ましい。
【0012】
合成繊維マルチフィラメントAは仮撚捲縮加工されたものであることが好ましい。仮撚捲縮加工を施すことにより断面変形が生じ、シャープなエッジを有する断面が得られる他、糸長手方向及び単糸フィラメント間でランダムな捲縮形態となる為に適度な嵩高性を与えることが出来る。細かな捲縮と嵩高性により捕塵効率が向上し、塵埃のトラップ性も良好なものとなる。更には押圧を適度に分散し、拭取時のスクラッチ等の小傷防止にも効果が期待出来るのである。仮撚捲縮加工はフリクションディスク式、ベルト式、ピン式など公知の延伸仮撚加工機を用いて実施することが出来る。仮撚加工はノンセットタイプの1ヒーター式、セットタイプの2ヒーター式の何れでもよいが、捲縮による嵩高感を付与する為にノンセットタイプの1ヒーター式を採用することが更に好ましい。また仮撚捲縮加工の際の巻取時には必要に応じて高圧空気流による絡合処理(インターレース)を施してもよい。
【0013】
該マルチフィラメントAの単糸繊度は0.1デシテックス以上0.7デシテックス以下、好ましくは0.2デシテックス以上0.5デシテックス以下であり、直接溶融紡糸によって得られるものが更に好ましい。極細繊度のファイバーは複合紡糸方法によるものが多数上市されているが、分割極細化の際の薬剤処理による廃液問題や繊維の脆化、溶解された重合体成分の残存等による自己発塵の問題が懸念されるためである。単糸繊度が0.1デシテックス未満の超極細マルチフィラメントは直接溶融紡糸による商用生産が困難な技術レベルでありコスト的にも満足なものになりにくいのであまり好ましくない。また0.7デシテックスを超過する繊度では各種汚れの拭取性に乏しく好ましくない。
【0014】
マルチフィラメントAの総繊度や構成単糸本数については特に限定するものではないが、工業用クリーニングクロス、ワイピングクロス用途として、総繊度として40デシテックス以上330デシテックス以下、より好ましくは50デシテックス以上220デシテックス以下が例示される。構成単糸本数としては100本以上3300本以下、より好ましくは200本以上2200本以下であり、夫々の組合せや目的に応じて適宜設定することが出来る。
【0015】
合成繊維マルチフィラメントBの単糸繊度は1.0デシテックス以上3.0デシテックス以下が好ましい。該単糸繊度が1.0デシテックス未満では織編物に適度な腰感を与えることが出来ず、清拭する際に皺がよってしまうため拭取面を均一に押さえることが出来ずスクラッチなど微小な傷を付けやすくなり好ましくない。また3.0デシテックスを超過する範囲では優れた腰感を織編物に与えることが可能となるが、曲げ変形させづらくなりあまり好ましくなく、微細凹凸や曲面などの汚れの拭取除去性が不満足になり易いのであまり好ましくない。
【0016】
マルチフィラメントBの総繊度や構成単糸本数についても特に限定するものではないが総繊度としては20デシテックス以上110デシテックス以下、より好ましくは30デシテックス以上84デシテックス以下の範囲である。構成単糸本数としては10本以上110本以下、より好ましくは20本以上75本以下であり、夫々の組合せや合成繊維マルチフィラメントAとの組合せ、目的に応じて適宜設定することが出来る。
【0017】
本発明のワイピングクロスは単糸繊度0.1デシテックス以上0.7デシテックス以下の仮撚捲縮加工された合成繊維マルチフィラメントAと単糸繊度1.0デシテックス以上3.0デシテックス以下の合成繊維マルチフィラメントBを組み合わせてなる糸条を少なくとも一部に用いて製織編されてなるが、当該糸条を少なくとも一部に用いるとは当然、全部を当該糸条で構成することも含まれる。拭取面を構成する面を当該糸条のみで構成することが特に好ましい。合成繊維マルチフィラメントAと合成繊維マルチフィラメントBの複合方法は高圧空気流による絡合処理(インターレース)の他、合撚やマルチフィラメントA側をB対比過供給として高圧空気攪乱処理(タスラン加工 Dupontの商標名)するなど、公知公用の方法を用いて実施することが出来る。
【0018】
本発明のワイピングクロスの比容積(密度の逆数)については拭取面の単位面積当りの押圧分散効果を鑑み、2.45×10−2cm/g以上2.65×10−2cm/g以下の範囲、より好ましくは2.50×10−2cm/g以上2.60×10−2cm/g以下の範囲である。非容積が2.45×10−2cm/g未満では押圧による変形量が小さく留まりスクラッチ(小傷)形成頻度が高くなる傾向がある。逆に2.60×10−2cm/gを著しく超過する範囲では拭取効果が小さく留まり、ワイピングクロスとして好ましいものにはならない。
【0019】
また合成繊維マルチフィラメントBの沸水収縮率SHWは30.0%以上70.0%以下、更には40.0%以上65%以下であることが好ましい。該沸水収縮率SHWが30.0%未満では織編物に適度な膨らみ感を与えにくく、比容積が小さいものになりやすいってしまう結果、拭取作業におけるスクラッチ(小傷)を生じやすいのであまり好ましくない。また70.0%を著しく超過する領域となれば、コスト的にも割高となる他、織編物の膨らみが大きくなり過ぎて拭取効果が小さくなりあまり好ましくない。
【0020】
合成繊維マルチフィラメントBの高収縮率を与える方法としては使用するポリマーをポリエステルとして例示すると、例えばイソフタル酸や5−ナトリウムスルフォイソフタル酸、ビスフェノールAやビスフェノールFのエチレンオキサイド付加物などを適当量共重合せしめたポリエチレンテレフタレートを用いる方法や、ポリエステルフィラメントの延伸熱セットをポリマーのガラス転移温度以下の低温領域で施す方法、又はこれらの複合方法などの公知公用の方法を用いて行うことが出来る。使用するポリマーがポリエステルである場合の原料ポリマーの固有粘度〔η〕については特に限定を加えるものではないが、紡糸時の加熱等々による加水分解や織編物の強度や自己発塵防止を鑑みると0.45cm/g以上0.80cm/g以下、好ましくは0.50cm/g以上0.70cm/g以下の範囲が好ましく例示される。
【0021】
合成繊維マルチフィラメントA、Bの構成比率はA:Bの重量比として85:15〜55:45、更には80:20〜60:40が好ましく採用される。合成繊維マルチフィラメントAの構成比率が高くなれば拭取操作の際、拭取面に沿うように極細マルチフィラメント居が効果的に配置され、極細シャープエッジによるクリーニング効果、仮撚加工糸の嵩高性による塵埃及び汚れのトラップ効果を与えることが可能である。しかしながらその分、膨らみ感や弾発性を与える合成繊維マルチフィラメントBの比率が小さくなってしまう為、押圧力増加によるスクラッチ(微小傷)発生の懸念、伸びやヘタリなどの変形も生じ易くなり塵埃や汚れのトラップ効果までも低下させやすいのであまり好ましくない。
【0022】
本発明のワイピングクロスに用いる合成繊維マルチフィラメントA、Bの断面形状については特に限定するものではなく、丸断面や三角断面、多葉断面、扁平断面、中実断面、中空断面など公知のものを採用することが出来る。また必要に応じ、第三成分として二酸化チタンや硫酸バリウム、二酸化珪素などを適当量含有していてもよいし、必要に応じて紫外線吸収剤や酸化防止剤、その他安定剤が含まれていてもよい。
【0023】
本発明のワイピングクロスは端面を高周波処理、超音波処理、若しくはレーザー処理の何れかの方法で処理してなるものでありヒートカットなどの溶融裁断、パイピングや各種ステッチによる縫い糸を用いて縫製処理を施すものではない。該端面処理法には超音波カット(ウルトラソニックカット)、高周波ウェルダーなどを用いるもの、赤外線などのレーザーを用いるものの何れかの方法を用いることが出来る。好ましくは超音波カットや高周波ウェルダーなどを用いた処理であり、端面の溶融量を最小限に留めることが可能であるために溶融部(メルト)の脱落量を低く留めると共に、端面のホツレや繊維自体の脱落を防止する効果がある。
【0024】
また本発明のワイピングクロスはJIS B9923記載の方法に準じた発塵性評価において粒径0.3μmφ以上25μmφ以下の分離可能な粒子数の総計を100個/2.83×10−2以下、更には限りなく0個/2.83×10−2に近い数値と成すことが望ましい。該粒子数が100個/2.83×10−2を著しく超過する範囲では自己発塵量が大きくなり過ぎ、クリーンルーム内の使用においては発生した塵埃により製品を汚染する可能性が高く好ましくない。尚、該発塵性評価を行う試料(ワイピングクロス)には清浄度がISOクラス5(クラス100)を満足する管理が可能なリネンサプライヤーで予め工業的純水洗浄(クリーン洗濯)してから評価に供することが好ましい。
【0025】
更にJIS L1907記載の方法(バイレック法)による吸水性試験において織物の場合の経方向及び緯方向、編物のウェール方向及びコース方向の何れもが80mm以上200mm以下であることが好ましい。80mm未満では水性汚れの除去や拭取面の水分除去性能が小さく、200mmを超過する高吸水効果を与える範囲はコスト的にも高いものとなり本発明の意図する用途としては甚だ過品質なものとなる。また吸水性能の更なる向上の為に親水加工剤や吸水・SR加工剤を浴中吸尽法、パッドドライ法、パッドドライキュア法等々の公知の方法を用いて処理してもよい。コストや効果を考えると好ましくは染色同時吸尽による方法である。吸水・SR加工剤としては例えば高松油脂社製SOFTENER SR、SR−1000、SR−1800などが挙げられる。但し、過剰量付与の場合は拭取面への汚染の問題もあるので充分に注意すべきである。
【0026】
本発明のワイピングクロスは織編物で構成されてなるものであるが、高密度且つ緻密、嵩高いものであることが望ましい。織物の場合は経二重織、緯二重織、経緯二重織などの二重組織、多重組織が好ましく採用されるし、編物についても経編、丸編、横編問わず二重組織、多重組織が好ましく採用される。勿論、組織は織物、編物共に限定されるものでなく、公知の組織を採用することが出来るし、装置も公知のものを用いて製織編することが出来る。
【0027】
生機を精練、染色加工する際も公知の方法に従い実施することが出来る。精練はリラックスを兼ねて実施することが可能であるし、必要に応じてアルカリ減量処理を施してもよい。精練はオープンソーパーなど常圧拡布型の他、高圧液流精練機など公知のものを使用出来るし、必要に応じてそれらを組み合わせて実施することも可能である。また染色加工もパッド法によるコールドバッチなど連続染色法によるもの、ジッガー染色機やウインス染色機、パドル染色機、ビーム染色機、液流染色機、気流染色機のようなバッチ染色によるものなど公知の何れの方法によってもよい。また必要に応じて染色同時吸尽法、若しくはパッドドライ法、パッドスチーム法、パッドドライキュア法等による帯電防止剤(制電剤)、柔軟仕上剤、吸水加工剤、防黴剤、抗菌防臭剤、制菌剤などの機能薬剤処理も可能である。勿論、拭取面への薬剤残存等による汚染を防止する為に過剰量の適用は避けることが望ましいし、過剰な薬剤はソーピング等による除去を実施することが望ましい。
【実施例】
【0028】
以下、実施例に従い本発明を更に詳細に説明する。またいうまでも無く、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0029】
(固有粘度) パラクロロフェノール75重量%、テトラクロロエタン25重量%からなる混合溶媒を用いて該混合溶媒中に重合体(ポリマー)を室温で溶解した後、25℃の恒温条件下、ウベローデ型粘度計によって粘度数ηsp/cを求め、ηsp/cを濃度cに対してプロットし(3点希釈法)、c→0にηsp/cを外挿することによって固有粘度〔η〕を求めた。
【0030】
(沸水収縮率) 試料を枠周1.125mのラップリール(カセ取り機)を用いて0.1cN/dtexの初荷重を掛けて120回/分の速度で巻き返し、捲き回数が20回の小カセを作成し、初荷重の40倍の重りを掛けてカセ長L1(mm)を測定する。次いで重りを外し収縮が妨げられないような方法で沸騰水(100℃)中に30分間浸漬した後に取り出して吸取紙又は綿布で水を拭き取り、水平状態で風乾する。風乾後に再度重りを掛けてカセ長L2(mm)を測定する。上記L1、L2を下記式1に代入して沸水収縮率(SHW)を測定する。尚、試験回数5回の平均値をもってその測定値とする。
(式1) SHW=(L1−L2)/L1×100(%)
【0031】
(発塵性) 清浄度がISOクラス5(クラス100)を満足する管理が可能なリネンサプライヤーで予め工業的純水洗浄(クリーン洗濯)を実施した試験片(21cm×21cm)を5枚一組でクリーンルーム(清浄度;ISOクラス5(クラス100)中に設置したタンブリング式発塵試験機(赤土製作所社製 CW−HDT−102型)に投入し、JIS B9923記載の方法に準じ、ドラム回転速度30回転/分、流量0.0102m/秒、吸引量2.83×10−2/分の条件で光分散式自動粒子計数装置(Hach Ultra Analytics社製 Met One A2400B型)を用い分離可能な粒子数として粒径0.3μmφ以上25μmφ未満の粒子数(個/2.83×10−2)を求めた。実験は1分間づつ計5回連続して測定し、最大値及び最小値を除いた残りの測定値の平均値を発塵数とした。
【0032】
(吸水性) JIS L1907記載の方法(バイレック法)に準じて、織物の場合は経方向及び緯方向、編物の場合はウェール方向及びコース方向にそれぞれサンプル片を切り出して測定に供した。各々測定回数5回の平均値を以って吸水性(mm)とした。
【0033】
(比容積) 織編物の目付(g/m)及び厚み(m)から求める。目付は20cm×20cm四方に試料を切り出し、精密天秤で秤量(単位;g)し25倍して目付(g/m)を得た。試料を5点切り出し、測定した平均値を以って目付(g/m)とした。
厚みは尾崎製作所社製ダイヤルシックネスゲージPeacock−H型を用いて5箇所の厚みを測定し、その平均値を以って厚み(m)とした。
【0034】
(乾燥時磨耗強さ) JIS L1018記載の方法(マーチンデール形法)に準じて、摩擦布に標準布を使用し、押圧荷重9kPaの条件で10000回磨耗操作した際の生地損傷を目視評価した。
【0035】
(湿潤時磨耗強さ) 摩擦布(標準布使用)及び試料を24時間蒸留水に浸漬後、摩擦布及び試料それぞれの乾燥時重量に対して50重量%の湿潤状態に調製したうえで、JIS L1018記載の方法(マーチンデール型法)に準じて押圧荷重9kPaの条件で10000回磨耗操作した際の生地損傷を目視評価した。
【0036】
(汚れ拭取性) 流動パラフィン(和光純薬工業社製 試薬一級)0.2gを表面が平滑なJIS規格A4サイズのアクリル板の中央部2cm×2cm四方(4cm)にスキージを用いて均一塗布した。ワイピングクロス試料に重量1000g、直径45mmの円柱型分銅を乗せて該アクリル板の一短辺から他短辺へ、つまりA4タテ方向に1回往復運動させて拭取操作を実施した。拭取操作後のアクリル板を5名の有識者で目視判定し、パラフィン汚れが極めて多量に残存するものを5級、殆ど除去されているものを1級として5段階で評価し、5名の判定の平均値を汚れ拭取性の評価結果とした。
【0037】
(スクラッチ評価) 汚れ拭取性評価後のアクリル板を傾斜角30°として設置し、光源(三菱電機オスラム社製蛍光灯FL40S N−EDL−NU型)を鉛直上側から照射しスクラッチ(微小傷)を目視評価した。評価は有識者10名による五段階の目視判定で1級=比較品対比良好、2級=比較品対比やや良好、3級=比較品同等、4級=比較品対比やや不良、5級=比較品対比不良として格付評価した。比較試料としては綿金巾3号を用い上記の汚れ拭取性評価方法に準じて拭取操作したもの(アクリル板)を用いた。5名の判定の平均値をスクラッチ評価結果とした。
【0038】
(実施例1)
固有粘度〔η〕が0.63cm/g、二酸化チタン含有量が0.2%(W/W)であるポリエチレンテレフタレートセミダルペレットを用い、公知の溶融紡糸法を用いて紡糸直接延伸(スピンドロー)による78デシテックス216フィラメント丸断面(単繊維繊度0.36デシテックス)の通常延伸糸A‘を得た。次いで該通常延伸糸A’を三菱重工業社製マグネットスピンドル方式延伸仮撚装置LS−6型を用い第一ヒーター温度210℃、仮撚施撚数3500回/m(Z施撚→S解撚)、第一ヒーター域(施撚域)への過供給率+1.5%、捲取速度100m/分の条件で仮撚加工糸(1ヒーター仮撚加工糸)を得た。(該仮撚加工糸を以下、マルチフィラメントAと称する。)
【0039】
テレフタル酸成分90モル%、イソフタル酸成分を10モル%を共重合させて得られたポリエステルコポリマーブライトペレット(固有粘度〔η〕が0.55cm/g、二酸化チタン含有量0.02%(W/W))を公知の溶融紡糸方法を用いて紡糸直接延伸(スピンドロー)による41デシテックス24フィラメント三角断面(単繊維繊度1.71デシテックス)の通常延伸糸を得た。該通常延伸糸の沸水収縮率(SHW)は60.0%であった。(該通常延伸糸を以下、マルチフィラメントBと称する。)
【0040】
引き続き、マルチフィラメントA、マルチフィラメントBをそれぞれ0.5%の過供給下同率供給で高圧空気絡合処理(インターレース)を施し、119デシテックス240フィラメントの混繊複合糸を得た。該混繊複合糸を100%使いで福原精機製作所社製ダブルニット丸編機V−4AL型(口径33インチ、28ゲージ、口数64)を用いてスムース地を製編し得られた編地を浴温90℃のオープンソーパーで精練した後に、高圧液流染色機を用いて分散染料による染色を施した。処理方法は染色温度130℃、浴比1:15、染色溶液pH=5.3、分散染料X%owf.とし高松油脂社製耐久性吸水・SR加工剤SOFTENER SRを2.5%owf.を同時に処方(染色同時吸尽処方)した。染色後、脱水・乾燥し、乾熱160℃のヒートセッターを用いて加工生地を仕上げた。
【0041】
得られた加工生地を21cm×21cm四方に超音波カット(ウルトラソニックカット)を施し、ワイピングクロスとした。得られたワイピングクロスの一般特性を表1に纏めた。得られたワイピングクロスは適度な膨らみ感とソフトタッチを有し、汚れの拭取性やトラップ性にも優れるものであった。また自己発塵も極少であり半導体製造や精密機器製造、組立など超クリーンを要求される作業環境にも充分対応出来るものであった。更には比容積が大きい(嵩高い)効果で押圧が適度に分散されスクラッチ抑制効果も期待出来るものとなった。
【0042】
(実施例2)
固有粘度〔η〕が0.63cm/g、二酸化チタン含有量が0.2%(W/W)であるポリエチレンテレフタレートセミダルペレットを用い、公知の溶融紡糸法を用いて紡糸直接延伸(スピンドロー)による84デシテックス360フィラメント丸断面(単繊維繊度0.23デシテックス)の通常延伸糸A‘を得た。次いで該通常延伸糸A’を三菱重工業社製マグネットスピンドル方式延伸仮撚装置LS−6型を用い第一ヒーター温度210℃、仮撚施撚数3200回/m(Z施撚→S解撚)、第一ヒーター域(施撚域)への過供給率+2.0%、捲取速度100m/分の条件で仮撚加工糸(1ヒーター仮撚加工糸)を得た。(該仮撚加工糸を以下、マルチフィラメントAと称する。)
【0043】
テレフタル酸成分90モル%、イソフタル酸成分を10モル%を共重合させて得られたポリエステルコポリマーブライトペレット(固有粘度〔η〕が0.55cm/g、二酸化チタン含有量0.02%(W/W))を公知の溶融紡糸方法を用いて紡糸直接延伸(スピンドロー)による41デシテックス18フィラメント三角断面(単繊維繊度2.28デシテックス)の通常延伸糸を得た。該通常延伸糸の沸水収縮率(SHW)は55.0%であった。(該通常延伸糸を以下、マルチフィラメントBと称する。)
【0044】
引き続き、マルチフィラメントA、マルチフィラメントBをそれぞれ0.5%の過供給下同率供給で高圧空気絡合処理(インターレース)を施し、125デシテックス378フィラメントの混繊複合糸を得た。該混繊複合糸を100%使いで福原精機製作所社製ダブルニット丸編機V−4AL型(口径33インチ、28ゲージ、口数64)を用いてスムース地を製編し得られた編地を実施例1同様の方法で染色加工(吸水・SR加工剤も同時付与)して加工生地を得た。
【0045】
得られた加工生地を21cm×21cm四方に超音波カット(ウルトラソニックカット)を施し、ワイピングクロスとした。得られたワイピングクロスの一般特性を表1に纏めた。得られたワイピングクロスは適度な膨らみ感とソフトタッチを有し、汚れの拭取性やトラップ性にも優れるものであった。また自己発塵も極少であり半導体製造や精密機器製造、組立など超クリーンを要求される作業環境にも充分対応出来るものであった。更には比容積が大きい(嵩高い)効果で押圧が適度に分散されスクラッチ抑制効果も期待出来るものとなった。
【0046】
(実施例3)
固有粘度〔η〕が0.63cm/g、二酸化チタン含有量が0.2%(W/W)であるポリエチレンテレフタレートセミダルペレットを用い、公知の溶融紡糸法を用いて紡糸直接延伸(スピンドロー)による84デシテックス144フィラメント丸断面(単繊維繊度0.58デシテックス)の通常延伸糸A‘を得た。次いで該通常延伸糸A’を三菱重工業社製マグネットスピンドル方式延伸仮撚装置LS−6型を用い第一ヒーター温度210℃、仮撚施撚数3300回/m(Z施撚→S解撚)、第一ヒーター域(施撚域)への過供給率+2.0%、捲取速度100m/分の条件で仮撚加工糸(1ヒーター仮撚加工糸)を得た。次いで、得られた仮撚加工糸をオフライン工程で2本引揃えて高圧空気絡合処理を施し168デシテックス288フィラメントの仮撚加工糸として巻き取った。(該仮撚加工糸を以下、マルチフィラメントAと称する。)
【0047】
テレフタル酸成分90モル%、イソフタル酸成分を10モル%を共重合させて得られたポリエステルコポリマーブライトペレット(固有粘度〔η〕が0.55cm/g、二酸化チタン含有量0.02%(W/W))を公知の溶融紡糸方法を用いて紡糸直接延伸(スピンドロー)による41デシテックス18フィラメント三角断面(単繊維繊度2.28デシテックス)の通常延伸糸を得た。該通常延伸糸の沸水収縮率(SHW)は55.0%であった。(該通常延伸糸を以下、マルチフィラメントBと称する。)
【0048】
得られたマルチフィラメントA、Bを同率供給で石川製作所社製合撚糸機DTH型を用いて引揃え、Z撚方向に300回/mの実撚を掛けて合撚し、209デシテックス306フィラメントの合撚複合糸を得た。該複合糸を経糸に用い、緯糸にはマルチフィラメントAをそのまま用いて石川製作所社製ビートマックスISL2001型レピアルームを使用し
ダブルサテン組織(七枚朱子の組合せ表裏組織)に製織した。織上密度は経156本/2.54cm、緯61本/2.54cmであった。
【0049】
該生地を用いて前浴50℃、本浴90℃とした拡布型リラクサー(ニッセン社製ソフサー)及び最高到達浴温110℃とした液流精練機を使用して精練を施し、表面温度100℃としたシリンダー乾燥機で乾燥し、乾熱175℃のヒートセッターによる予備セットを実施した。次いで高圧液流染色機を用いて分散染料による染色を施した。処理方法は染色温度130℃、浴比1:15、染色溶液pH=5.3、分散染料X%owf.とし高松油脂社製耐久性吸水・SR加工剤SOFTENER SRを2.5%owf.を同時に処方(染色同時吸尽処方)した。染色後、脱水・乾燥し、乾熱160℃のヒートセッターを用いて加工生地を仕上げた。得られた加工生地の仕上密度は経170本/2.54cm、緯95本/2.54cmであった。
【0050】
得られた加工生地を21cm×21cm四方に超音波カット(ウルトラソニックカット)を施し、ワイピングクロスとした。得られたワイピングクロスの一般特性を表1に纏めた。得られたワイピングクロスは適度な膨らみ感とソフトタッチを有し、汚れの拭取性やトラップ性にも優れるものであった。また自己発塵も極少であり半導体製造や精密機器製造、組立など超クリーンを要求される作業環境にも充分対応出来るものであった。更には比容積が大きい(嵩高い)効果で押圧が適度に分散されスクラッチ抑制効果も期待出来るものとなった。
【0051】
(比較例1)
固有粘度〔η〕が0.63cm/g、二酸化チタン含有量が0.2%(W/W)であるポリエチレンテレフタレートセミダルペレットを用い、公知の溶融紡糸法を用いて紡糸直接延伸(スピンドロー)による78デシテックス72フィラメント丸断面(単繊維繊度1.08デシテックス)の通常延伸糸A‘を得た。次いで該通常延伸糸A’を三菱重工業社製マグネットスピンドル方式延伸仮撚装置LS−6型を用い第一ヒーター温度210℃、仮撚施撚数3500回/m(Z施撚→S解撚)、第一ヒーター域(施撚域)への過供給率+1.5%、捲取速度100m/分の条件で仮撚加工糸(1ヒーター仮撚加工糸)を得た。該仮撚加工糸をマルチフィラメントAとして用いた以外は実施例1同様の方法で染色加工を行い、ワイピングクロスを得た。得られたワイピングクロスの一般特性を表1に纏めた。得られたワイピングクロスは適度な膨らみ感とソフトタッチを有するものの、汚れの拭取性は満足するものにはならなかった。また単糸繊度が大きく拭取面にはスクラッチ(小傷)が確認されるものとなり本発明の意図するワイピングクロスとして好ましいものにはならなかった。
【0052】
(比較例2)
実施例1と同様、固有粘度〔η〕が0.63cm/g、二酸化チタン含有量が0.2%(W/W)であるポリエチレンテレフタレートセミダルペレットを用い、公知の溶融紡糸法を用いて紡糸直接延伸(スピンドロー)による78デシテックス216フィラメント丸断面(単繊維繊度0.36デシテックス)の通常延伸糸A‘を得た。該通常延伸糸A’を仮撚を施さずにフラットヤーン(生フィラメント)の状態でマルチフィラメントBと複合させて使用した以外は実施例1同様の方法で染色加工を行い、ワイピングクロスを得た。得られたワイピングクロスの一般特性を表1に纏めた。得られたワイピングクロスは膨らみ感とソフトタッチは実施例対比で劣り、少々ペーパーライクなものに仕上がった。また極細マルチフィラメントの断面が丸断面であり汚れの拭取性も悪く、フラットヤーン(生フィラメント)使いの為にトラップ性能も充分なものにはならなかった。また嵩高性に不足する為、拭取時の押圧を適度に分散させることが出来ず、拭取面にはスクラッチ(小傷)が確認されるものとなり本発明の意図するワイピングクロスとして好ましいものにはならなかった。
【0053】
(比較例3)
固有粘度〔η〕が0.63cm/g、二酸化チタン含有量が0.2%(W/W)であるポリエチレンテレフタレートセミダルペレットを用い、公知の溶融紡糸法を用いて紡糸直接延伸(スピンドロー)による41デシテックス24フィラメント三角断面(単繊維繊度1.71デシテックス)の通常延伸糸を得た。該通常延伸糸の沸水収縮率(SHW)は15.0%であった。(該通常延伸糸を以下、マルチフィラメントBと称する。)該マルチフィラメントBを用いた他は実施例1同様の方法で染色加工を行い、ワイピングクロスを得た。得られたワイピングクロスの一般特性を表1に纏めた。得られたワイピングクロスは膨らみ感とソフトタッチは実施例対比で非常に劣り、ペーパーライクなものに仕上がった。嵩高性に不足する為、拭取時の押圧を適度に分散させることが出来ず、拭取面にはスクラッチ(小傷)が確認されるものとなり本発明の意図するワイピングクロスとして好ましいものにはならなかった。
【0054】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】実施例1で得られたワインピングクロスの繊維断面写真
【図2】実施例1で得られたワイピングクロスの表面写真
【図3】実施例1で得られたワイピングクロスのコース方向(横方向)断面写真

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単糸繊度0.1デシテックス以上0.7デシテックス以下の仮撚捲縮加工された合成繊維マルチフィラメントAと単糸繊度1.0デシテックス以上3.0デシテックス以下の合成繊維マルチフィラメントBを組み合わせてなる糸条を少なくとも一部に用いて製織編されてなり、下記を満足することを特徴とするワイピングクロス。
比容積(密度の逆数);2.45×10−2cm/g以上2.65×10−2cm/g以下
【請求項2】
合成繊維マルチフィラメントA及び/又は合成繊維マルチフィラメントBがポリエステル系合成繊維マルチフィラメント糸からなるものであり、合成繊維マルチフィラメントBの沸水収縮率SHWが30.0%以上70.0%以下であり、合成繊維マルチフィラメントA、Bの構成比率がA:Bの重量比として85:15〜55:45の範囲である、請求項1記載のワイピングクロス。
【請求項3】
端面処理が高周波処理、超音波処理、若しくはレーザー処理の何れかの方法で為されたものであり、JIS B9923記載の方法に準じた発塵性評価において粒径0.3μmφ以上25μmφ以下の分離可能な粒子数の総計が100個/2.83×10−2以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイピングクロス。
【請求項4】
JIS L1907記載の方法(バイレック法)による吸水性試験において織物の場合の経方向及び緯方向、編物のウェール方向及びコース方向の何れもが80mm以上200mm以下である請求項1〜3のいずれかに記載のワイピングクロス。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−302043(P2008−302043A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−152296(P2007−152296)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(000003160)東洋紡績株式会社 (3,622)
【Fターム(参考)】