説明

ワイヤハーネス用バンド

【課題】ワイヤハーネスが固定される載置板部の撓みの影響によって構造物への固定に支障が生じることを防止することができ、しかも、前記載置板部の重量化を軽減することもできるワイヤハーネス用バンドを提供すること。
【解決手段】表面にワイヤハーネスが載置される載置板部11と、載置板部11上の複数箇所にそれぞれ延設された複数の結束用バンド部31と、ワイヤハーネスに巻き付けた結束用バンド部31を巻き付けが緩まないように係止する複数のバンド係止部41と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等におけるワイヤハーネスの配索経路上の構造物にワイヤハーネスを固定するワイヤハーネス用バンドに関する。
【背景技術】
【0002】
図25〜図28は、車両等におけるワイヤハーネスの配索経路上の構造物にワイヤハーネスを固定するワイヤハーネス用バンドの従来例を示したものである。
【0003】
このワイヤハーネス用バンド101により構造物に固定されるワイヤハーネス103は、図26に示すように、複数本の電線104の束の外周を外装材105で覆った構造になっている。
【0004】
図示のワイヤハーネス用バンド101は、載置板部111と、該載置板部111の一端側に延設される1本の結束用バンド部121と、載置板部111の他端側に延設されるバンド係止部131と、載置板部111の裏面に突設されるクリップ部141(図27参照)と、を備えている。
【0005】
図示のワイヤハーネス用バンド101において、載置板部111と結束用バンド部121とバンド係止部131は下記特許文献1に開示されている結束用バンド部と同じ構成である。また、ワイヤハーネス用バンド101のクリップ部141は、下記特許文献2におけるアンカー突起と同様の構造である。
【0006】
次に、上記載置板部111、結束用バンド部121、バンド係止部131、クリップ部141の構造を更に詳しく説明する。
【0007】
載置板部111は、ワイヤハーネス103が載置される部位で、平板状に形成されている。
【0008】
結束用バンド部121は、載置板部111に載置されたワイヤハーネス103の外周に巻き付け可能に、載置板部111の一端側からワイヤハーネス103の軸線と直交する方向(図25の矢印A方向)に延出している。また、結束用バンド部121の片面(ワイヤハーネス103に接触する側とは逆側の面)には、当該結束用バンド部121の延出方向(図25の矢印A方向)に所定の間隔で、複数の係合溝122が形成されている。
【0009】
バンド係止部131は、載置板部111の他端側に一体形成されている。このバンド係止部131は、結束用バンド部121を挿通する挿通穴132と、該挿通穴132近傍に設けられ前記係合溝122に係合して、挿通穴132に挿通した結束用バンド部121の戻る方向への移動を規制する図示せぬ係止爪と、を有して、載置板部111の他端側に一体形成されている。
【0010】
クリップ部141は、載置板部111の裏面に突設されており、ワイヤハーネス103の配索経路の構造物151上の取付孔152に嵌合することで、載置板部111を構造物151に連結する。なお、図25において載置板部111の裏面(図では上面)にあるクリップ部141は図示を省略されている。
【0011】
以上のワイヤハーネス用バンド101によってワイヤハーネス103を構造物151に固定する場合の操作は、次のような手順になる。
【0012】
まず、図26に示すように、ワイヤハーネス用バンド101の載置板部111にワイヤハーネス103を載せた後、結束用バンド部121をワイヤハーネス103の外周に巻き付ける。そして、図27に示すように、結束用バンド部121の先端を挿通穴132に挿入し、図28に示すように、結束用バンド部121がワイヤハーネス103の外周をしっかりと締め付けるまで、結束用バンド部121の先端を引っ張ってワイヤハーネス103を載置板部111に固定する。その後、クリップ部141を構造物151の取付孔152に嵌合させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特許第3538688号公報
【特許文献2】特開平9−250515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ところで近年、車載の電子部品の増加に伴い、ワイヤハーネス103に収容する電線104の数量が増加しており、配索性を高めるため、図27に示したようにワイヤハーネス103の断面形状を楕円状に形成する場合がある。
【0015】
従来のワイヤハーネス用バンド101では、載置板部111が平板状のため、載置板部111の表面112に楕円断面のワイヤハーネス103が載置された状態では、図27に示すように、ワイヤハーネス103の湾曲している両側で、載置板部111の表面112との間に隙間107が形成される。
【0016】
また、楕円断面のワイヤハーネス103を載せるために、載置板部111のワイヤハーネス103の軸線と直交する方向における長さが大きく設定されており、載置板部111は従来よりも曲げ剛性が低くなる傾向にある。
【0017】
また、結束用バンド部121による締め付けを行うと、載置板部111の両端が、結束用バンド部121の引っ張りによって互いに近づく方向に引っ張られる。
【0018】
そして、従来のワイヤハーネス用バンド101では、載置板部111や結束用バンド部121のワイヤハーネス103に接触する面が平滑面になっていて、ワイヤハーネス103が滑り易いため、しっかりとワイヤハーネス103を固定するには、結束用バンド部121をより強固に締め付けする必要もあった。
【0019】
そして、従来のワイヤハーネス用バンド101では、単一の結束用バンド部121しか備えていないため、結束用バンド部121を締め付けていくと、結束用バンド部121による引張力が載置板部111の一箇所に集中作用し、図28に矢印Bで示すように、結束用バンド部121による引張力によって、載置板部111がワイヤハーネス103の外周の湾曲に沿って撓むという問題が発生する。
【0020】
この載置板部111の撓みは、クリップ部141に歪みを発生させ、構造物への固定に支障を招くおそれがあった。
【0021】
上記のような問題を回避する対策として、載置板部111の板厚を、結束用バンド部121による引っ張りで撓まないように、全体的に増大させて、載置板部111の曲げ剛性を高めること方法があるが、このような方法では、載置板部111にかなりの板厚増が必要になり、載置板部111の重量化を招くという問題が発生する。
【0022】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、結束用バンド部によりワイヤハーネスが固定される載置板部が前記結束用バンド部の引張力によってワイヤハーネスの外周の湾曲に沿って撓むことを抑止して、載置板部の撓みの影響によって構造物への固定に支障が生じることを防止することができ、しかも、前記載置板部の板厚増による重量化を軽減することもできるワイヤハーネス用バンドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
(1)表面にワイヤハーネスが載置される平板状の載置板部と、前記載置板部に載置されたワイヤハーネスの外周に巻き付け可能に前記載置板部上の複数箇所にそれぞれ延設された複数の結束用バンド部と、各前記結束用バンド部に対応する前記載置板部上の複数箇所にそれぞれ設けられて前記ワイヤハーネスに巻き付けた前記結束用バンド部を巻き付けが緩まないように係止する複数のバンド係止部と、を備えたことを特徴とするワイヤハーネス用バンド。
【0024】
(2)前記載置板部上に装備される前記結束用バンド部が2本で、これらの2本の前記結束用バンド部は、前記載置板部の前記ワイヤハーネスの両側に位置する両側縁上でワイヤハーネスの軸方向に離間した対角位置に設けられ、これらの2本の結束用バンド部に対応する2個のバンド係止部は、対応する結束用バンド部とは逆側の載置板部の側縁に設けられていることを特徴とする上記(1)に記載のワイヤハーネス用バンド。
【0025】
(3)前記ワイヤハーネスに接触する前記載置板部の表面には、前記ワイヤハーネスの外周面に当接する滑り止め突起が設けられることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のワイヤハーネス用バンド。
【0026】
(4)前記載置板部の表面には、該表面に載置されるワイヤハーネスの外周面の湾曲のために前記外周面と前記表面との間に形成される隙間を埋める周面支え隆起部が、前記ワイヤハーネスと前記表面とが線接触する載置中心線を挟む両側に、それぞれ設けられることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか1つに記載のワイヤハーネス用バンド。
【0027】
(5)前記周面支え隆起部が、前記載置中心線に直交する方向に延在し、上面が前記ワイヤハーネスの外周面に沿って湾曲した周面支えリブであり、リブの上面に前記滑り止め突起が突設されていることを特徴とする上記(4)に記載のワイヤハーネス用バンド。
【0028】
(6)前記滑り止め突起は、前記載置中心線に直交する方向に間隔を開けて複数配置されると共に、前記載置中心線からの離れているものほど突出高さが大きく設定されて、前記周面支え隆起部を兼ねていることを特徴とする上記(4)に記載のワイヤハーネス用バンド。
【0029】
上記(1)の構成によれば、載置板部に載置したワイヤハーネスを固定する際には、ワイヤハーネスの外周に被せた各結束用バンド部がワイヤハーネスを所定の締め付け力で締め付けるように、各結束用バンド部の先端側をそれぞれの対応するバンド係止部に係止させれば良い。
【0030】
そして、ワイヤハーネスの載置板部への固定は、複数の結束用バンド部で行うため、結束用バンド部1本当たりの締め付け力を低減させても、全体的には、ワイヤハーネスに対して高い拘束力が得られ、ワイヤハーネスをしっかりと固定することができる。
【0031】
そして、結束用バンド部1本当たりの締め付け力を低減させることで、結束用バンド部を介して載置板部に作用する引張力が1箇所に集中せず、小さな引張力が載置板部の側縁の複数箇所に分散して作用するワイヤハーネス固定状態を得ることができ、結束用バンド部の引張力によって載置板部がワイヤハーネスの外周の湾曲に沿って撓むことを抑止することができる。そのため、クリップ部を有する場合には、載置板部の撓みの影響によるクリップ部の歪み(変形)によって構造物への固定に支障が生じることを防止することができる。
【0032】
また、載置板部の撓みの抑止を、載置板部の板厚増加に頼っていないため、載置板部の重量化を防止することもできる。
【0033】
上記(2)の構成によれば、載置板部に装備される2本の結束用バンド部は、ワイヤハーネスの両側に位置する両側縁上でワイヤハーネスの軸方向に離間した対角位置に設けられている。そのため、2本の結束用バンド部が載置板部の一端側に揃えられる場合と比較すると、載置板部における重心の偏りを防止することができ、ワイヤハーネス用バンドをワイヤハーネスに装着する際の取り扱い性を向上させることができる。
【0034】
上記(3)の構成によれば、載置板部と結束用バンド部とでワイヤハーネスを結束した状態では、載置板部の表面に装備されている滑り止め突起がワイヤハーネスの外周に当接して、ワイヤハーネスの移動を規制する。
【0035】
そのため、結束用バンド部がワイヤハーネスを締め付ける力をそれほど大きくしなくとも、ワイヤハーネスをしっかりと固定することができる。従って、結束用バンド部の締め付け力を抑えて結束用バンド部を介して載置板部の両側縁に作用する引張力を抑えて、載置板部における撓みの発生を更に抑制することができる。
【0036】
また、滑り止め突起がワイヤハーネスの外周との摩擦力を高めるため、ワイヤハーネス用バンドによるワイヤハーネスの固定強度が向上し、より堅固にワイヤハーネスを配索経路に固定することが可能になる。
【0037】
上記(4)の構成によれば、楕円断面のワイヤハーネスが載置板部に載置された場合に、ワイヤハーネスの外周面と載置板部の表面との間の隙間が、周面支え隆起部によって埋められる。そのため、ワイヤハーネスの結束を強めるべく、結束用バンド部の締め付けを強めても、載置板部がワイヤハーネスの外周の湾曲に沿って撓むことを防止することができる。
【0038】
従って、クリップ部を有する場合には、載置板部の撓みの影響によって、クリップ部に歪み(変形)が生じることを防止することができ、クリップ部の歪みによって構造物への固定に支障が生じることを防止することができる。
【0039】
しかも、周面支え隆起部の装備は、載置板部の表面の一部でよく、載置板部の板厚を全体的に増加させる必要はない。従って、載置板部の板厚増による重量化を抑止することもできる。
【0040】
上記(5)の構成によれば、周面支え隆起部が載置板部上を載置中心線に直交する方向に延在するリブであるため、リブに直交する方向(載置板部を撓ませる方向)の荷重に対する曲げ剛性が高くなり、ワイヤハーネスの外周に沿う載置板部の撓みを防止する性能が高くなる。
【0041】
また、ワイヤハーネスの外周面に沿って湾曲したリブの上面に滑り止め突起が装備されているため、リブの上面に配置された複数の滑り止め突起が確実にワイヤハーネスの外周に当接することができ、複数の滑り止め突起の当接によってワイヤハーネスをより強固に固定することができる。
【0042】
上記(6)の構成によれば、載置中心線に直交する方向に間隔を開けて複数配置された滑り止め突起が、ワイヤハーネスと載置板部との間の隙間を埋める周面支え隆起部を兼ねているため、滑り止め突起とは別に周面支え隆起部を装備する必要がなくなり、載置板部の形状を単純化することができる。また、ワイヤハーネスの周方向に連続するリブ状の周面支え隆起部と比較すると、ワイヤハーネスの周方向への配置が間欠的になるために、載置板部を構成する材料の増加を抑えることができる。
【発明の効果】
【0043】
本発明によるワイヤハーネス用バンドによれば、ワイヤハーネスの載置板部への固定を複数の結束用バンド部で行うため、結束用バンド部1本当たりの締め付け力を低減させることで、結束用バンド部を介して載置板部に作用する引張力が1箇所に集中せず、小さな引張力が載置板部の側縁の複数箇所に分散して作用するワイヤハーネス固定状態を得ることができ、結束用バンド部の引張力によって載置板部がワイヤハーネスの外周の湾曲に沿って撓むことを抑止することができる。そのため、クリップ部を有する場合には、載置板部の撓みの影響によるクリップ部の歪みによって構造物への固定に支障が生じることを防止することができる。
【0044】
また、載置板部の撓みの抑止を、載置板部の板厚増加に頼っていないため、載置板部の重量化を防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第1実施形態の平面図である。
【図2】図1に示したワイヤハーネス用バンドの正面図である。
【図3】図1のC矢視図である。
【図4】第1実施形態のワイヤハーネス用バンドで固定するワイヤハーネスの横断面図である。
【図5】第1実施形態のワイヤハーネス用バンドを固定する構造物の斜視図である。
【図6】第1実施形態のワイヤハーネス用バンドがワイヤハーネスを結束した状態の平面図である。
【図7】図6のD矢視図である。
【図8】本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第2実施形態の平面図である。
【図9】図8に示したワイヤハーネス用バンドの正面図である。
【図10】図8のE矢視図である。
【図11】第2実施形態のワイヤハーネス用バンドがワイヤハーネスを結束した状態の正面図である。
【図12】本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第3実施形態の平面図である。
【図13】図12に示したワイヤハーネス用バンドの正面図である。
【図14】図12のF矢視図である。
【図15】第3実施形態のワイヤハーネス用バンドがワイヤハーネスを結束した状態の正面図である。
【図16】本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第4実施形態の平面図である。
【図17】図16に示したワイヤハーネス用バンドの正面図である。
【図18】図16のG矢視図である。
【図19】第4実施形態のワイヤハーネス用バンドがワイヤハーネスを結束した状態の平面図である。
【図20】図19のH矢視図である。
【図21】本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第5実施形態の平面図である。
【図22】図21に示したワイヤハーネス用バンドの正面図である。
【図23】図21のI矢視図である。
【図24】第5実施形態のワイヤハーネス用バンドがワイヤハーネスを結束した状態の正面図である。
【図25】従来のワイヤハーネス用バンドの斜視図である。
【図26】図25に示したワイヤハーネス用バンドの載置板部にワイヤハーネスが載置された状態の斜視図である。
【図27】図25に示したワイヤハーネス用バンドの載置板部に載置されたワイヤハーネスに結束用バンド部を巻き付ける操作を示す側面図である。
【図28】図25に示したワイヤハーネス用バンドにおいて、結束用バンド部を締め付けた時の状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明に係るワイヤハーネス用バンドの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0047】
<第1実施形態>
図1〜図7は本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第1実施形態を示したもので、図1は第1実施形態のワイヤハーネス用バンドの平面図、図2は図1に示したワイヤハーネス用バンドの正面図、図3は図1のC矢視図、図4は第1実施形態のワイヤハーネス用バンドで固定するワイヤハーネスの横断面図、図5は第1実施形態のワイヤハーネス用バンドを固定する構造物の斜視図、図6は第1実施形態のワイヤハーネス用バンドがワイヤハーネスを結束した状態の平面図、図7は図6のD矢視図である。
【0048】
この第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1は、楕円断面のワイヤハーネス103が表面に載置される略平板状の載置板部11と、載置板部11の裏面に突設されたクリップ部21と、載置板部11に一体形成された2つの結束用バンド部31と、載置板部11に一体形成された2つのバンド係止部41と、を備えている。
【0049】
ワイヤハーネス103は、図4に示すように、複数本の電線104と、これらの電線104の外周を楕円断面状に覆う外装材105と、を備えている。
【0050】
載置板部11の概略形状は、載置されるワイヤハーネス103の長径方向(図1の矢印X1方向)に沿って細長い矩形の平板状である。この載置板部11の表面には、複数の滑り止め突起13が設けられている。
【0051】
載置板部11の表面の滑り止め突起13は、載置板部11に載置されるワイヤハーネス103の外周面に当接してワイヤハーネス103の移動を規制する突起である。本実施形態の滑り止め突起13は、円錐状で、載置板部11の平坦な表面状に、全て同じ突出高さで設けられている。更に、本実施形態では、複数の滑り止め突起13は、ワイヤハーネス103の長径方向に沿って延びる2列のライン状に、所定間隔で配置されている。
なお、滑り止め突起13は、円錐状に限らず、角錐状、円柱状とすることも可能である。
【0052】
載置板部11の裏面のクリップ部21は、載置板部11の裏面に一体形成されており、図5に示すワイヤハーネスの配索経路の構造物151上の取付孔152に嵌合することで、載置板部11を構造物151に連結する。
【0053】
2つの結束用バンド部31は、載置板部11に載置されたワイヤハーネス103の外周に巻き付け可能に、載置板部11上の2箇所にそれぞれ延設される。
【0054】
更に詳しく説明すると、結束用バンド部31は、載置板部11の側縁からワイヤハーネス103の軸線と直交する方向(図1の矢印X1方向)に延出している。また、結束用バンド部31の片面(ワイヤハーネス103に接触する側とは逆側の面)には、延出方向に所定の間隔で複数の係合溝32(図6参照)が形成されている。
【0055】
更に、本実施形態のワイヤハーネス用バンド1において特徴的なことは、2つの結束用バンド部31は、装備位置が、載置板部11上でワイヤハーネス103の両側に位置する両側縁12a,12bに分けて、設けられている。2つの結束用バンド部31の装備位置P1,P2は、ワイヤハーネス103の軸方向に離間した対角位置である。
【0056】
2つのバンド係止部41は、各結束用バンド部31に対応する載置板部11上の2箇所にそれぞれ設けられている。バンド係止部41の装備箇所は、各結束用バンド部31の装備位置とは逆側の載置板部11の側縁部である。即ち、それぞれのバンド係止部41は、ワイヤハーネス103を挟んで、結束用バンド部31の装備位置に対向するように配置されている。
【0057】
各バンド係止部41は、ワイヤハーネス103に巻き付けた前記結束用バンド部31を巻き付けが緩まないように係止する。具体的には、バンド係止部41は、挿通孔43と、係止爪44とを備える。挿通孔43は、結束用バンド部31を挿通する孔である。係止爪44は、挿通孔43の近傍に設けられて、挿通孔43に挿通した結束用バンド部31の係合溝32に係合して、結束用バンド部31の戻る方向への移動を規制する。
【0058】
以上に説明した第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1では、載置板部11に載置したワイヤハーネス103を固定する際には、図6及び図7に示すように、ワイヤハーネス103の外周に被せた2本の結束用バンド部31がワイヤハーネス103を所定の締め付け力で締め付けるように、各結束用バンド部31の先端側をそれぞれの対応するバンド係止部41に係止させれば良い。具体的には、載置板部11に載置されたワイヤハーネス103の上に巻き付けた(被せた)2本結束用バンド部31の先端をバンド係止部41に挿通させた後、結束用バンド部31の先端を載置板部11の裏側に引っ張って、各結束用バンド部31がワイヤハーネス103を締め付けた状態にするだけである。
【0059】
このように、第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1では、ワイヤハーネス103の載置板部11への固定は、2本の結束用バンド部31で行うため、結束用バンド部31の1本当たりの締め付け力を低減させても、全体的には、ワイヤハーネス103に対して高い拘束力が得られ、ワイヤハーネス103をしっかりと固定することができる。
【0060】
そして、結束用バンド部31の1本当たりの締め付け力を低減させることで、結束用バンド部31を介して載置板部11に作用する引張力が1箇所に集中せず、小さな引張力が載置板部11の側縁の複数箇所に分散して作用するワイヤハーネス固定状態を得ることができ、結束用バンド部31の引張力によって載置板部11がワイヤハーネス103の外周の湾曲に沿って撓むことを抑止することができる。そのため、載置板部11の撓みの影響によるクリップ部21の歪み(変形)によって構造物151への固定に支障が生じることを防止することができる。
【0061】
また、載置板部11の撓みの抑止を、載置板部11の板厚増加に頼っていないため、載置板部11の重量化を防止することもできる。
【0062】
また、上記第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1では、載置板部11に装備される2本の結束用バンド部31は、ワイヤハーネス103の両側に位置する両側縁上でワイヤハーネス103の軸方向に離間した対角位置P1,P2に設けられている。そのため、2本の結束用バンド部31が載置板部11の一端側に揃えられる場合と比較すると、載置板部11における重心の偏りを防止することができ、ワイヤハーネス用バンド1をワイヤハーネス103に装着する際の取り扱い性を向上させることができる。
【0063】
更に、上記第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1では、載置板部11と結束用バンド部31とでワイヤハーネス103を結束した状態では、図7に示したように、載置板部11の表面に装備されている滑り止め突起13がワイヤハーネス103の外周に当接して、ワイヤハーネス103の移動を規制する。
【0064】
そのため、結束用バンド部31がワイヤハーネス103を締め付ける力をそれほど大きくしなくとも、ワイヤハーネス103をしっかりと固定することができる。従って、結束用バンド部31の締め付け力を抑えて結束用バンド部31を介して載置板部11の両側縁に作用する引張力を抑えて、載置板部11における撓みの発生を更に抑制することができる。
【0065】
また、滑り止め突起13がワイヤハーネス103の外周との摩擦力を高めるため、ワイヤハーネス用バンド1によるワイヤハーネス103の固定強度が向上し、より堅固にワイヤハーネス103を配索経路に固定することが可能になる。
【0066】
<第2実施形態>
図8〜図11は本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第2実施形態を示したもので、図8は第2実施形態のワイヤハーネス用バンドの平面図、図9は図8に示したワイヤハーネス用バンドの正面図、図10は図8のE矢視図、図11は第2実施形態のワイヤハーネス用バンドがワイヤハーネスを結束した状態の正面図である。
【0067】
この第2実施形態のワイヤハーネス用バンド1Aは、第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1を改良したものである。改良点は、載置板部11の表面に、周面支えリブ15を備えると共に、複数個の滑り止め突起13を前記周面支えリブ15の上面15aに装備した点である。以上の改良点以外の構成は、第1実施形態と共通であり、共通の構成については、同番号を付して説明を省略する。
【0068】
周面支えリブ15は、載置板部11の表面に載置されるワイヤハーネス103の外周面の湾曲のためにワイヤハーネス103の外周面と載置板部11の表面との間に形成される隙間(図27の隙間107)を埋める周面支え隆起部である。この周面支えリブ15は、図8に示すように、ワイヤハーネス103と載置板部11の表面とが線接触する載置中心線16を挟む両側に、それぞれ設けられる。
【0069】
また、本実施形態の場合、周面支えリブ15は、載置中心線16に直交する方向に延在するリブ(凸条)であり、図8に示すように、載置中心線16方向に離間した載置板部11の両端縁にそれぞれ、設けられている。更に、周面支えリブ15は、その上面15aがワイヤハーネス103の外周面に沿って湾曲した湾曲面になっている。そして、この周面支えリブ15の上面15aに、載置中心線16に直交する方向に間隔を開けて、複数の滑り止め突起13が突設されている。滑り止め突起13は、第1実施形態のものと同じ円錐形状の突起である。
【0070】
以上に説明した第2実施形態のワイヤハーネス用バンド1Aの場合も、載置板部11に載置したワイヤハーネス103を固定する際には、第1実施形態の場合と同様に、載置板部11上に載置したワイヤハーネス103を2本の結束用バンド部31で締め付ける。
【0071】
しかし、この第2実施形態のワイヤハーネス用バンド1Aでは、周面支えリブ15を備えると共に、周面支えリブ15の上面に滑り止め突起13を装備した構成のため、第1実施形態の作用・効果に加えて、次の作用・効果を得ることができる。
【0072】
即ち、この第2実施形態のワイヤハーネス用バンド1Aでは、楕円断面のワイヤハーネス103が載置板部11に載置された場合に、ワイヤハーネス103の外周面と載置板部11の表面との間の隙間が、図11に示したように、周面支え隆起部である周面支えリブ15によって埋められる。そのため、ワイヤハーネス103の結束を強めるべく、結束用バンド部31の締め付けを強めても、載置板部11がワイヤハーネス103の外周の湾曲に沿って撓むことを防止することができる。
【0073】
従って、載置板部11の撓みの影響によって、クリップ部21に歪み(変形)が生じることをより確実に防止することができ、クリップ部21の歪みによって構造物151への固定に支障が生じることを防止することができる。
【0074】
しかも、図8に示したように周面支えリブ15の装備は、載置板部11の表面の一部でよく、載置板部11の板厚を全体的に増加させる必要はない。従って、載置板部11の板厚増による重量化を抑止することもできる。
【0075】
更に、この第2実施形態のワイヤハーネス用バンド1Aでは、周面支えリブ15が載置板部11上を載置中心線16に直交する方向に延在するリブであるため、リブに直交する方向(載置板部11を撓ませる方向)の荷重に対する曲げ剛性が高くなり、ワイヤハーネス103の外周に沿う載置板部11の撓みを防止する性能が高くなる。
【0076】
また、ワイヤハーネス103の外周面に沿って湾曲した周面支えリブ15の上面15aに滑り止め突起13が装備されているため、リブの上面15aに配置された複数の滑り止め突起13が確実にワイヤハーネス103の外周に当接することができ、複数の滑り止め突起13の当接によってワイヤハーネス103をより強固に固定することができる。
【0077】
<第3実施形態>
図12〜図15は本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第3実施形態を示したもので、図12は第3実施形態のワイヤハーネス用バンドの平面図、図13は図12に示したワイヤハーネス用バンドの正面図、図14は図12のF矢視図、図15は第3実施形態のワイヤハーネス用バンドがワイヤハーネスを結束した状態の正面図である。
【0078】
この第3実施形態のワイヤハーネス用バンド1Bは、第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1を改良したものである。改良点は、第1実施形態に示した複数の滑り止め突起13の代わりに、改良した複数の滑り止め突起13Bを装備した点である。第3実施形態のワイヤハーネス用バンド1Bにおいて、改良点以外の構成は、第1実施形態と共通でよく、共通の構成については、同番号を付して説明を省略する。
【0079】
複数の滑り止め突起13Bは、図13に示すように、載置中心線16に直交する方向に間隔を開けて複数配置されている。更に、滑り止め突起13Bは、載置中心線16からの離れているものほど突出高さが大きく設定されて、載置板部11の表面とワイヤハーネス103の外周との間の隙間を埋める周面支え隆起部を兼ねている。
【0080】
この第3実施形態のワイヤハーネス用バンド1Bは、第1実施形態の作用・効果に加えて、改良点の構成により、次の作用・効果を得ることができる。
【0081】
即ち、この第3実施形態のワイヤハーネス用バンド1Bでは、図15に示しているように、載置中心線16に直交する方向に間隔を開けて複数配置された滑り止め突起13Bが、ワイヤハーネス103と載置板部11との間の隙間を埋める周面支え隆起部を兼ねているため、滑り止め突起13Bとは別に周面支え隆起部を装備する必要がなくなり、載置板部11の形状を単純化することができる。また、ワイヤハーネス103の周方向に連続するリブ状の周面支え隆起部(例えば、第2実施形態の周面支えリブ15)と比較すると、ワイヤハーネス103の周方向への配置が間欠的になるために、載置板部11を構成する材料の増加を抑えることができる。
【0082】
<第4実施形態>
図16〜図20は本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第4実施形態を示したもので、図16は第4実施形態のワイヤハーネス用バンドの平面図、図17は図16に示したワイヤハーネス用バンドの正面図、図18は図16のG矢視図、図19は第4実施形態のワイヤハーネス用バンドがワイヤハーネスを結束した状態の平面図、図20は図19のH矢視図である。
【0083】
この第4実施形態のワイヤハーネス用バンド1Cは、第1実施形態のワイヤハーネス用バンド1を改良したものである。改良点は、載置板部11の表面に、周面支え隆起部17を備えると共に、複数個の滑り止め突起13を前記周面支え隆起部17の上面17aに装備した点である。更に、載置板部11は、ワイヤハーネス103の軸方向(図16の矢印Y1方向)の長さL1が、第1実施形態よりも大きく設定されている。これにより、2つの結束用バンド部31の離間距離が増大している。
【0084】
以上の改良点以外の構成は、第1実施形態と共通であり、共通の構成については、同番号を付して説明を省略する。
【0085】
周面支え隆起部17は、載置板部11の表面に載置されるワイヤハーネス103の外周面の湾曲のためにワイヤハーネス103の外周面と載置板部11の表面との間に形成される隙間(図27の隙間107)を埋める隆起部である。この周面支え隆起部17は、図16に示すように、ワイヤハーネス103と載置板部11の表面とが線接触する載置中心線16を挟む両側に、それぞれ設けられる。
【0086】
更に詳しく説明すると、周面支え隆起部17は、第2実施形態に示したようなリブ状ではなく、図18に示すように、ワイヤハーネス103の軸方向の幅がW1で、載置中心線16に直交する方向に延在する幅広の隆起である。この周面支え隆起部17の上面17aは、図17に示すように載置中心線16から離れるに従って載置板部11からの隆起高さが増大する凹湾曲面(スロープ)になっている。
【0087】
この第4実施形態のワイヤハーネス用バンド1Cでは、第1実施形態の作用・効果に加えて、次の作用・効果を得ることができる。
【0088】
即ち、楕円断面のワイヤハーネス103が載置板部11に載置された場合に、ワイヤハーネス103の外周面と載置板部11の表面との間の隙間が、図20に示すように周面支え隆起部17によって埋められる。そのため、ワイヤハーネス103の結束を強めるべく、結束用バンド部31の締め付けを強めても、載置板部11がワイヤハーネス103の外周の湾曲に沿って撓むことを防止することができる。
【0089】
従って、載置板部11の撓みの影響によって、クリップ部21に歪み(変形)が生じることをより確実に防止することができ、クリップ部21の歪みによって構造物151への固定に支障が生じることを防止することができる。
【0090】
また、第4実施形態のワイヤハーネス用バンド1Cでは、第1実施形態と比較して、載置板部11及び周面支え隆起部17が、ワイヤハーネス103の軸方向に長く形成されていて、図19にも示すように、ワイヤハーネス103の軸方向に長いスパンで、ワイヤハーネス103との接触が得られる。更に、周面支え隆起部17がワイヤハーネス103の軸方向に長く形成されており、ワイヤハーネス103と接触するようにワイヤハーネス103の軸方向に配列された滑り止め突起13の数量も増えているため、ワイヤハーネス103に対する軸方向(図19の矢印Y2方向)の移動規制力が向上し、ワイヤハーネス103をより強固に固定できるようになる。
【0091】
<第5実施形態>
図21〜図24は本発明に係るワイヤハーネス用バンドの第5実施形態を示したもので、図21は第5実施形態のワイヤハーネス用バンドの平面図、図22は図21に示したワイヤハーネス用バンドの正面図、図23は図21のI矢視図、図24は第5実施形態のワイヤハーネス用バンドがワイヤハーネスを結束した状態の正面図である。
【0092】
この第5実施形態のワイヤハーネス用バンド1Dは、第3実施形態のワイヤハーネス用バンド1Bを更に改良したものである。改良点は、複数の滑り止め突起13Bが装備される載置板部11のワイヤハーネス103の軸方向に沿った載置板部11の長さL2を、第3実施形態よりも長く設定し、ワイヤハーネス103の軸方向に沿って載置板部11の表面に配列される滑り止め突起13Bの数量を増やした点である。載置板部11に装備される複数の滑り止め突起13Bは、図22及び図24に示すように、載置中心線16から離れているものほど突出高さが大きく設定されており、第3実施形態の場合と同様に、載置板部11の表面とワイヤハーネス103の外周との間の隙間を埋める周面支え隆起部を兼ねている。
【0093】
なお、第5実施形態のワイヤハーネス用バンド1Dにおいて、上記の改良点以外の構成は、第3実施形態と共通でよく、共通の構成については、同番号を付して説明を省略する。
【0094】
第5実施形態のワイヤハーネス用バンド1Dは、第3実施形態の作用・効果に加えて、改良点の構成により、次の作用・効果を得ることができる。
【0095】
即ち、第5実施形態のワイヤハーネス用バンド1Dでは、第3実施形態と比較して、載置板部11が、ワイヤハーネス103の軸方向に長く形成されていて、ワイヤハーネス103の軸方向に長いスパンで、ワイヤハーネス103との接触が得られる。更に、図21に示すように、ワイヤハーネス103の軸方向に配列される滑り止め突起13Bの数量も増えているため、第3実施形態のワイヤハーネス用バンド1Bと比較して、ワイヤハーネス103に対する軸方向の移動規制力が向上し、ワイヤハーネス103をより強固に固定できるようになる。
【0096】
なお、本発明のワイヤハーネス用バンドは、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形、改良等が可能である。また、本発明のワイヤハーネス用バンドの各構成の材質、形状、寸法、形態、数量、配置箇所等は、本発明の目的を達成できるものであれば、任意であり、前述した各実施形態に限定されない。
【0097】
例えば、載置板部に装備する結束用バンド部の数量は、2本に限定するものではなく、3本以上とすることもできる。また、載置板部に装備する複数本の結束用バンド部の装備位置は、載置板部の両側縁に千鳥状に配置する構造の他、全ての結束用バンド部を載置板部の同一側に一定間隔で配置する構造も考えられる。
【符号の説明】
【0098】
1,1A,1B ワイヤハーネス用バンド
1C,1D ワイヤハーネス用バンド
11 載置板部
13 滑り止め突起
13B 滑り止め突起(周面支え隆起部)
15 周面支えリブ(周面支え隆起部)
15a 上面
16 載置中心線
17 周面支え隆起部
17a 上面
21 クリップ部
31 結束用バンド部
41 バンド係止部
43 挿通孔
44 係止爪
103 ワイヤハーネス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面にワイヤハーネスが載置される平板状の載置板部と、前記載置板部に載置されたワイヤハーネスの外周に巻き付け可能に前記載置板部上の複数箇所にそれぞれ延設された複数の結束用バンド部と、各前記結束用バンド部に対応する前記載置板部上の複数箇所にそれぞれ設けられて前記ワイヤハーネスに巻き付けた前記結束用バンド部を巻き付けが緩まないように係止する複数のバンド係止部と、を備えたことを特徴とするワイヤハーネス用バンド。
【請求項2】
前記載置板部上に装備される前記結束用バンド部が2本で、これらの2本の前記結束用バンド部は、前記載置板部の前記ワイヤハーネスの両側に位置する両側縁上でワイヤハーネスの軸方向に離間した対角位置に設けられ、これらの2本の結束用バンド部に対応する2個のバンド係止部は、対応する結束用バンド部とは逆側の載置板部の側縁に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス用バンド。
【請求項3】
前記ワイヤハーネスに接触する前記載置板部の表面には、前記ワイヤハーネスの外周面に当接する滑り止め突起が設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤハーネス用バンド。
【請求項4】
前記載置板部の表面には、該表面に載置されるワイヤハーネスの外周面の湾曲のために前記外周面と前記表面との間に形成される隙間を埋める周面支え隆起部が、前記ワイヤハーネスと前記表面とが線接触する載置中心線を挟む両側に、それぞれ設けられることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のワイヤハーネス用バンド。
【請求項5】
前記周面支え隆起部が、前記載置中心線に直交する方向に延在し、上面が前記ワイヤハーネスの外周面に沿って湾曲した周面支えリブであり、リブの上面に前記滑り止め突起が突設されていることを特徴とする請求項4に記載のワイヤハーネス用バンド。
【請求項6】
前記滑り止め突起は、前記載置中心線に直交する方向に間隔を開けて複数配置されると共に、前記載置中心線からの離れているものほど突出高さが大きく設定されて、前記周面支え隆起部を兼ねていることを特徴とする請求項4に記載のワイヤハーネス用バンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2011−259565(P2011−259565A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−130228(P2010−130228)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】