説明

ワイヤハーネス

【課題】コネクタ付き電線及び電線保護具を備えたワイヤハーネスにおいて、支持体に対して電線保護具及びコネクタを固定する作業を簡略化できること。
【解決手段】ワイヤハーネス1は、電線9と、留め具付きコネクタ20と、電線保護具20とを備える。留め具付きコネクタ20は、電線9の端部に取り付けられ、支持体9の取付孔81に挿入されることによって取付孔81の縁部に保持される留め具22が設けられたコネクタである。電線保護具10は、不織布が成形された部材からなり、電線9の一部を覆い、不織布に対するホットプレス成形によって不織布が板状に硬化した部分である板状硬化部12と電線の出口13とが形成されている。板状硬化部12における、電線9の出口13から伸び出た電線9の端部の留め具付きコネクタ20が届く部分に、支持体8の取付孔81と重ねられて留め具22が挿入される留め具用の貫通孔122が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線及び電線の一部を覆う電線保護具を備えたワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車に代表される車両に搭載されるワイヤハーネスは、電線を予め定められた配線経路に沿って正しく配線することが容易なこと、及び、電線が振動などにより周囲の部材に接触することが原因で破損しないことが要求される。そこで、車載用のワイヤハーネスは、電線の周囲をその長手方向に沿って覆う電線保護具が設けられる。この場合、電線保護具は、電線を自動車のボディなどの支持体における予め定められた配線経路に沿って配線しやすい形状に保持する役割と、電線が周囲の部材に接触して破損することを防止する役割とを果たす。
【0003】
例えば、特許文献1に示されるワイヤハーネスは、硬質な基板と柔軟で緩衝性のある被覆体とからなる電線保護具を備えている。この電線保護具において、基板及び被覆体は、電線束を挟むようにして重ねられて固着され、電線の経路を規制するとともに電線を保護する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−027242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に示されるワイヤハーネスにおいて、電線保護具は、車両のフレーム又はパネルなどの支持体に対してネジ止めされる。また、コルゲートチューブなどの比較的軽量な電線保護具は、電線を保持するベルトが設けられたベルト付き留め具又はテーピングによって電線が固定される支持部が設けられた留め具により、支持体の取付孔の縁部に固定される。留め具は、支持体の取付孔に挿入されることにより取付孔の縁部に保持される用具である。
【0006】
さらに、ワイヤハーネスの電線が、他の電線とコネクタを介して接続されるコネクタ付き電線である場合、電線の端部のコネクタとして、留め具付きコネクタが採用される。
【0007】
即ち、従来のワイヤハーネスにおいて、電線保護具と電線の端部のコネクタとを支持体に固定する必要がある場合、ネジなどを用いて電線保護具各々を支持体に固定する作業と、留め具付きコネクタ各々を支持体に固定する作業とが個別に必要となる。従って、従来のワイヤハーネスは、支持体に対して各電線保護具及び各コネクタを固定する作業が煩雑であるという問題点を有している。
【0008】
本発明は、コネクタ付き電線及び電線保護具を備えたワイヤハーネスにおいて、支持体に対して電線保護具及びコネクタを固定する作業を簡略化できることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るワイヤハーネスは、電線と、留め具付きコネクタと、電線保護具とを備える。留め具付きコネクタは、電線の端部に取り付けられ、支持体の取付孔に挿入されることによって取付孔の縁部に保持される留め具が設けられたコネクタである。また、本発明に係るワイヤハーネスにおいて、電線保護具は、不織布が成形された部材からなり、電線の一部を覆い、不織布に対するホットプレス成形によって不織布が板状に硬化した部分である板状硬化部と電線の出口とが形成されている。さらに、電線保護具の板状硬化部における、電線の出口から伸び出た電線の端部の留め具付きコネクタが届く部分に、支持体の取付孔と重ねられて留め具が挿入される留め具用の貫通孔が形成されている。
【0010】
例えば、本発明に係るワイヤハーネスにおいて、電線保護具が、電線の一部の周囲をその長手方向に沿って覆い、電線の出口が形成された筒状部と、その筒状部から張り出して形成された板状硬化部と、を有することが考えられる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るワイヤハーネスにおいて、電線保護具の板状硬化部に形成された留め具用の貫通孔は、電線の出口から伸び出た電線の端部の留め具付きコネクタが届く位置に設けられている。そのため、作業者は、留め具付きコネクタの留め具を、支持体の取付孔に挿入する際に、その取付孔に重ねられた留め具用の貫通孔にも同時に挿入することが可能である。また、その作業により、支持体に対する電線保護具の固定と、支持体に対するコネクタの固定とが同時に完結する。
【0012】
従って、本発明に係るワイヤハーネスが採用されることにより、支持体に対して電線保護具及びコネクタを固定する作業が簡略化される。また、不織布が成形された部材からなる電線保護具は、樹脂成形部材からなる電線保護具に比べ軽量である。そのため、本発明における電線保護具は、ネジなどの特に強固な固定具を用いることなく、支持体への固定が容易な留め具による支持体への固定が可能である。
【0013】
また、電線保護具が、電線の一部の周囲を覆う筒状部と、その筒状部から張り出して形成された板状硬化部と、を有する場合、筒状部が、電線の経路を規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス1の斜視図である。
【図2】ワイヤハーネス1における電線保護具10の元となる不織布及び電線の斜視図である。
【図3】ワイヤハーネス1の製造に用いられるホットプレス成形装置30及びその装置にセットされる不織布及び電線の一例を示す斜視図である。
【図4】ワイヤハーネス1の製造工程におけるホットプレス成形工程が行われているときのホットプレス成形装置30の第1の部分の断面図である。
【図5】ワイヤハーネス1の製造工程におけるホットプレス成形工程が行われているときのホットプレス成形装置30の第2の部分の断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス1Aの斜視図である。
【図7】ワイヤハーネス1Aにおける電線保護具10Aの元となる不織布及び電線の斜視図である。
【図8】ワイヤハーネス1Aの製造工程における不織布囲繞工程が行われているときのホットプレス成形装置30Aの第1の部分の断面図である。
【図9】ワイヤハーネス1Aの製造工程におけるホットプレス成形工程が行われているときのホットプレス成形装置30Aの第1の部分の断面図である。
【図10】ワイヤハーネス1Aの製造工程における不織布囲繞工程が行われているときのホットプレス成形装置30Aの第2の部分の断面図である。
【図11】ワイヤハーネス1Aの製造工程におけるホットプレス成形工程が行われているときのホットプレス成形装置30Aの第2の部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。以下に示される本発明の実施形態に係るワイヤハーネス1,1Aは、自動車などの車両に搭載され、コネクタ付きの電線9及び電線保護具10,10Aを備える。
【0016】
<第1実施形態>
まず、図1を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス1の構成について説明する。図1は、ワイヤハーネス1の斜視図である。図1に示されるように、ワイヤハーネス1は、複数の電線9と、複数の電線9各々の端部に取り付けられた留め部付きコネクタ20と、電線保護具10とを備える。
【0017】
<電線>
電線保護具10による保護の対象となる電線9は、長尺な導体である芯線と、その芯線の周囲を覆う絶縁体である絶縁被覆とを有する。電線9の芯線は、例えば、銅又はアルミニウムを主成分とする金属の線材である。また、電線9の絶縁被覆は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、フッ素樹脂又はポリエステルなどの合成樹脂からなる絶縁体である。
【0018】
<留め具付きコネクタ>
留め具付きコネクタ20は、電線9の端部に取り付けられ、コネクタ21と留め具22とが一体に形成された部材である。コネクタ21は、電線9の接続相手のコネクタに対して取り外し可能に装着される部分である。コネクタ21は、相手側端子と接触する接続端子を備え、その接続端子は、電線9の芯線と電気的に接続されている。
【0019】
また、留め具22は、車両のフレーム又はパネルなどの支持体8に形成された取付孔81に挿入されることによって取付孔81の縁部に保持される用具である。留め具22は、支持体8の取付孔81に挿入される挿入部と、取付孔81に挿入されない基部とを備える。
【0020】
挿入部は、基部に立設された支柱部の両側に張り出して設けられた2つの係止部を備える。2つの係止部は、可撓性を有し、支柱部の両側に張り出した幅が、取付孔81の幅よりも大きな幅で形成されている。挿入部が取付孔81に挿入される際に、2つの係止部は、取付孔81の縁部(支持体)に接して押圧され、支柱部の両側に張り出す幅が、取付孔81の幅まで収縮する。挿入部が取付孔81の内側へさらに押し込められると、2つの係止部の形状は、取付孔81の縁部の裏側において、取付孔81の幅よりも大きな幅になるまで復帰する。その結果、2つの係止部が、取付孔81の縁部の裏側に引っ掛かり、係止部と基部とが、取付孔81の縁部を表裏両側から挟み込む。その結果、留め具22が支持体8における取付孔81の縁部に保持される。
【0021】
<電線保護具>
電線保護具10は、不織布が成形された部材からなり、電線9の一部を覆う保護具である。また、電線保護具10は、電線9の一部の周囲をその長手方向に沿って覆い、電線9の出口13が形成された筒状部11と、筒状部11から張り出して形成された薄い板状硬化部12とを有する。板状硬化部12の厚みは、例えば、約1mmから約2mm程度の範囲である。
【0022】
電線保護具10の筒状部11は、電線9を挟んで重ねられた二重の不織布からなる部分である。即ち、電線保護具10の筒状部11は、ホットプレス成形が施されていない不織布が二重に重ねられた部分である。このように、電線9が、二重の柔らかな不織布に挟まれた状態で保持されることにより、電線9又は電線保護具10に加わった振動は、柔らかな筒状部11によって吸収される。従って、電線9と筒状部11との衝突、及び筒状部11とその周囲に存在する物との衝突による騒音(異音)の発生が防止される。
【0023】
また、柔らかな筒状部11は、大きく曲げることが可能であるため、電線9を大きく曲がった経路に沿って保持することが可能である。図1に示される例では、筒状部11が概ね90°曲げられることにより、電線9は、概ね90°曲がった経路に沿って保持される。
【0024】
また、図1に示される例では、両端に電線9の出口13が形成された筒状部11と、その筒状部11の両端の間の部分に対して一端が連通し、他端に電線9の出口13が形成された筒状部11とが存在している。このような2種類の筒状部11は、電線9の分岐経路を形成している。
【0025】
一方、板状硬化部12は、不織布に対するホットプレス成形によって不織布が板状に硬化した部分である。電線保護具10の板状硬化部12は、重ねられた二重の不織布の縁部に対してホットプレス成形が施されることにより、不織布が板状に硬化した部分である。なお、二重の不織布からなる筒状部11の側方に板状硬化部12が形成された構造を有する部材は、不織布がホットプレス成形されることによって筒状に成形された部材よりも柔軟性に優れ、より大きく曲げることができる。
【0026】
また、板状硬化部12における、電線の出口13から伸び出た電線9の端部の留め具付きコネクタ20が届く部分121には、支持体の取付孔81と重ねられて留め具22が挿入される留め具用の貫通孔122が形成されている。
【0027】
以下、複数の留め具付きコネクタ20のうち、留め具用の貫通孔122に対して最寄りの位置に存在する留め具付きコネクタ20のことを第一留め具付きコネクタ20Aと称し、その他の留め具付きコネクタ20のことを第二留め具付きコネクタ20Bと称する。
【0028】
図1に示されるように、第一留め具付きコネクタ20Aの留め具22は、支持体8の取付孔81に挿入される際に、その取付孔81に重ねられた留め具用の貫通孔122にも挿入される。即ち、第一留め具付きコネクタ20Aの留め具22は、まず、留め具用の貫通孔122に挿入され、続いて支持体8の取付孔81に挿入される。これにより、第一留め具付きコネクタ20Aの留め具22は、第一留め具付きコネクタ20Aのコネクタ21と電線保護具10との両方を支持体8に固定する。
【0029】
一方、第二留め具付きコネクタ20Bの留め具22は、留め具用の貫通孔122には挿入されず、支持体8の取付孔81にのみ挿入される。これにより、第二留め具付きコネクタ20Bの留め具22は、第二留め具付きコネクタ20Bのコネクタ21のみを支持体8に固定する。
【0030】
<電線保護具:不織布>
以下、電線保護具10及び後述する電線保護具10Aの材料について説明する。電線保護具10の元となる不織布は、例えば、絡み合う基本繊維とバインダと称される接着樹脂とを含む不織布が採用される。接着樹脂は、基本繊維の融点よりも低い融点(例えば、約110[℃]から約150[℃]の融点)を有する樹脂である。このような不織布は、基本繊維の融点よりも低く、かつ、接着樹脂の融点よりも高い温度に加熱されることにより、接着樹脂が溶融して基本繊維の隙間に溶け込む。その後、不織布の温度が、接着樹脂の融点よりも低い温度まで下がると、接着樹脂は、周囲に存在する基本繊維を結合した状態で硬化する。これにより、不織布の形状は、加熱前の状態よりも硬くなり、加熱時に型枠によって成形された形状で維持される。
【0031】
ホットプレス成形は、加工対象である不織布を金型の間に挟み込んで加圧しつつ、その不織布を加熱することにより、不織布を金型の内面形状に成形することである。
【0032】
接着樹脂は、例えば、粒状の樹脂又は繊維状の樹脂などである。また、接着樹脂は、芯繊維の周囲を覆うように形成されることも考えられる。このように、芯繊維が接着樹脂で被覆された構造を有する繊維は、バインダ繊維などと称される。芯繊維の材料は、例えば、基本繊維と同じ材料が採用される。
【0033】
また、基本繊維は、接着樹脂の融点において繊維状態が維持されればよく、樹脂繊維の他、各種の繊維が採用され得る。また、接着樹脂は、例えば、基本繊維の融点よりも低い融点を有する熱可塑性樹脂繊維が採用される。不織布を構成する基本繊維と接着樹脂との組合せとしては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)を主成分とする樹脂繊維が基本繊維として採用され、PET及びPEI(ポリエチレンイソフタレート)の共重合樹脂が接着樹脂として採用されることが考えられる。そのような不織布において、基本繊維の融点は概ね250[℃]であり、接着樹脂の融点は約110[℃]から約150[℃]の間の温度である。そのような不織布は、ホットプレス成形において、型枠内で約110[℃]から約250[℃]までの範囲内の温度に加熱された後に冷却されると、接着樹脂が溶融して周囲の基本繊維を結合するため、型枠の内面に沿う形状に成形され、型枠に接触した面が硬化する。
【0034】
不織布がホットプレス成形によって硬化した部材は、その部材自体ある程度の可撓性を有しているが、ホットプレス成形が施される前の不織布に比べ、一定の形状を保持する硬さが強化される。
【0035】
<効果>
ワイヤハーネス1において、電線保護具10の板状硬化部12に形成された留め具用の貫通孔122は、電線9の出口13から伸び出た電線9の端部の第一留め具付きコネクタ20Aが届く位置に設けられている。そして、作業者は、第一留め具付きコネクタ20Aの留め具22を支持体8の取付孔81に挿入する際に、その取付孔81に重ねられた留め具用の貫通孔122にも同時に挿入する。その作業により、支持体8に対する電線保護具10の固定と、支持体8に対する第一留め具付きコネクタ20Aのコネクタ21の固定とが同時に完結する。
【0036】
従って、ワイヤハーネス1が採用されることにより、支持体8に対して電線保護具10及びコネクタ21を固定する作業が簡略化される。また、不織布が成形された部材からなる電線保護具10は、樹脂成形部材からなる電線保護具に比べ軽量である。そのため、電線保護具10は、ネジなどの特に強固な固定具を用いることなく、支持体8への固定が容易な留め具22による支持体8への固定が可能である。
【0037】
また、電線保護具10は、電線9の一部の周囲を覆う筒状部11と、その筒状部11から張り出して形成された板状硬化部12とを有する。そのため、筒状部11が、電線9の経路を規制することができる。
【0038】
また、電線保護具10は、不織布の一部がホットプレス成形により成形された部材であるため、非常に軽く、緩衝性に優れている。そのため、電線保護具10は、内包される電線9との接触による異音を発しにくいことに加え、周囲の他の部材との接触による異音も発しにくい。また、ワイヤハーネス1は、電線9を二重に重ねた不織布で挟み込み、その二重の不織布の一部に成形用の型を押し当てて加熱するホットプレス成形により、容易にかつ安価に製造できる。
【0039】
<ホットプレス成形装置>
次に、図2から図5を参照しつつ、ワイヤハーネス1の製造に用いられるホットプレス成形装置30の一例について説明する。
【0040】
なお、図2は、ワイヤハーネス1における電線保護具10の元となる不織布100及び電線9の斜視図である。図3は、ワイヤハーネス1の製造に用いられるホットプレス成形装置30及びその装置にセットされる不織布100及び電線9の一例を示す斜視図である。図4及び図5は、ワイヤハーネス1の製造工程におけるホットプレス成形工程が行われているときのホットプレス成形装置30の一部の断面図である。また、図4に示される断面は、図3に示されるD−D断面であり、図5に示される断面は、図3に示されるE−E断面である。
【0041】
電線保護具10の元となる不織布100は、例えば、図2に示されるように、一点鎖線で示される中心線を基準に線対称の形状の1枚の不織布である。そして、電線9が、不織布100における中心線から片側の部分に配置された後、不織布100が、中心線を折り目として折り返される。これにより、電線9は、二つ折りされることによって二重に重ねられた不織布100の両半面の間に挟まれる。なお、図2において符号101によって示される部分は、不織布100に対するホットプレス成形によって板状硬化部12となり、留め具用の貫通孔122が形成される部分である。
【0042】
そして、図3に示されるように、電線9を挟んで二重に重ねられた不織布100は、電線9が配置されない領域において、ホットプレス成形装置30によってホットプレス成形が施される。ホットプレス成形装置30は、二重に重ねられた不織布100における硬化対象領域を金型の間に挟み込んで加圧しつつ、その硬化対象領域を加熱することにより、不織布100の一部を金型の内面形状に成形する。
【0043】
図3に示されるように、ホットプレス成形装置30は、下型部材40と、上型部材50とを備える。
【0044】
下型部材40は、第一下型部材40Aと第二下型部材40Bとが一体に組み合わされた部材である。なお、図3において、ハッチングが施されている部分は、第二下型部材40Bを示している。
【0045】
第一下型部材40Aは、熱伝導性に優れた金属などの材料からなる部材であり、不織布100における、電線保護具10の板状硬化部12の下方部分を形作る型枠として機能する部材である。また、第一下型部材40Aは、加熱装置60を内蔵している。なお、加熱装置60は、図4及び図5に示されているが、図3においては記載が省略されている。
【0046】
一方、第二下型部材40Bは、比較的熱伝導性の低い樹脂などの材料からなる部材であり、不織布100における、電線保護具10の筒状部11となる部分を支持する部材である。従って、第二下型部材40Bは、電線9の配線経路に沿って形成されている。
【0047】
そして、第一下型部材40A及び第二下型部材40Bが合体した物である下型部材40は、その上面において、電線9を挟んで二つ折りされた不織布100が嵌め入れられる溝41を形成している。また、下型部材40には、電線保護具10における電線9の出口13に相当する部分において欠け部43が形成されている。この欠け部43は、下型部材40が形成する溝41と下型部材40の外側とを連通する。
【0048】
第一下型部材40Aにおける、溝41の内面の一部を形成する部分は、不織布100における、電線保護具10の板状硬化部12となる部分を支持する。以下、その部分のことを硬化部支持面42と称する。
【0049】
上型部材50は、熱伝導性に優れた金属などの材料からなる部材であり、土台となる基部51と、基部51の一方の面(下面)に突出する上型突起部52とが形成された部材である。上型突起部52は、下型部材40の硬化部支持面42に対向して突出している。上型部材50が、下型部材40に接近すると、上型部材50の上型突起部52は、下型部材40の溝41に嵌り込む。
【0050】
また、上型部材50には、凹み部53が形成されている。この凹み部53は、第二下型部材40Bに対向する位置、即ち、不織布100における、電線保護具10の筒状部11及び電線9の出口13となる部分に対向する位置に形成されている。
【0051】
第一下型部材40A及び上型部材50の各々に設けられた加熱装置60は、電線保護具10の元となる不織布100の一部を、基本繊維の融点よりも低く、かつ、接着樹脂の融点よりも高い温度に加熱する装置である。
【0052】
なお、加熱装置60は、第一下型部材40A及び上型部材50の各々に埋設されることの他、第一下型部材40A及び上型部材50の各々の外面に熱伝達可能な態様で取り付けられることも考えられる。
【0053】
<ワイヤハーネス1の製造方法>
続いて、ワイヤハーネス1の製造方法の一例について説明する。ワイヤハーネス1の製造工程では、まず、不織布囲繞工程が実行され、次に、ホットプレス成形工程が実行される。
【0054】
<不織布囲繞工程>
不織布囲繞工程は、保護対象となる電線9の周囲を不織布100で覆う工程である。本工程により、シート状の不織布100は、図3に示されるように、下型部材40の溝41に嵌め入れられるとともに、電線9を挟む状態で二重に折り返される。
【0055】
不織布囲繞工程は、例えば、以下の手順で実行される。まず、不織布100における中心線から一方の片側の部分が、下型部材40の溝41に嵌め入れられる。次に、電線9が、下型部材40の溝41の中における不織布100の片側の部分の上に載置される。最後に、不織布100における中心線から他方の片側の部分が、不織布100の中心線で折り返され、不織布100における中心線から一方の片側の部分に重ねられる。これにより、電線9は、二重に重ねられた不織布100の間に挟まれる。
【0056】
<ホットプレス成形工程>
不織布囲繞工程の次に行われるホットプレス成形工程は、電線9を挟んで二重に重ねられた不織布100の一部を、第一下型部材40Aと上型部材50とによって形成される型枠内で加熱することにより、不織布100の一部を薄い板状に成形して硬化させる工程である。このホットプレス成形工程により、板状硬化部12が形成され、電線9の一部を覆う状態の電線保護具10が製造される。
【0057】
図4及び図5は、ホットプレス成形工程において、電線9を挟んで二重に重ねられた不織布100の一部が、第一下型部材40Aの硬化部支持面42と上型突起部52との間で圧縮されつつ、加熱装置60によって加熱されている様子を表す。
【0058】
より具体的には、電線9の一部を挟む状態で二重に重ねられた不織布100が、下型部材40の溝41に嵌め入れられた状態で、上型部材50の上型突起部52が下型部材40の溝41内に嵌め込まれる。このとき、第一下型部材40A及び上型部材50各々の加熱装置60は、硬化部支持面42の周辺部分及び上型突起部52を加熱する状態(ON状態)である。
【0059】
ホットプレス成形工程により、二重に重ねられた不織布100は、電線9が挟み込まれた領域の側方の縁部において、第一下型部材40Aの硬化部支持面42と上型突起部52とにより上下両側から圧縮されつつ加熱され、薄い板状に成形される。このとき、二重に重ねられた不織布100は、加熱によって溶融した接着樹脂によって接着され、これにより電線保護具10の板状硬化部12が形成される。
【0060】
一方、不織布100における、第一下型部材40Aの硬化部支持面42と上型突起部52とによって挟まれる部分以外の部分は、ホットプレイス成形が施されない元の二重の不織布の状態のままで、電線保護具10の筒状部11となる。
【0061】
ホットプレス成形工程では、不織布100は、加熱装置60により、不織布100に含まれる基本繊維の融点よりも低く、かつ、不織布100に含まれる接着樹脂の融点よりも高い温度に加熱される。加熱の温度及び時間は、板状硬化部12に要求される堅さ及び可撓性に応じて適宜設定される。一般に、ホットプレス成形工程において、加熱の温度が高いほど、加熱の時間が長いほど、また、加える圧力が高いほど、不織布100は、より堅く、形状保持の性能の高い部材に成形される。一方、ホットプレス成形工程において、加熱の温度が低いほど、加熱の時間が短いほど、また、加える圧力が低いほど、不織布100は、より柔らかく、可撓性及び緩衝性に優れた部材に成形される。
【0062】
ホットプレス成形工程により得られた電線保護具10を含むワイヤハーネス1は、ホットプレス成形装置30内から取り出されることによって冷却される。その冷却は、強制空冷及び常温の室内で所定時間放置する自然冷却のいずれであってもよい。強制冷却としては、ファンによって常温の空気を電線保護具10に対して送風する空冷、又は、スポットクーラーなどの冷却器から出力される冷気を電線保護具10に対して送風する空冷などが考えられる。
【0063】
また、ホットプレス成形工程により形成された板状硬化部12における、予め定められた第一留め具付きコネクタ20Aが届く部分には、支持体の取付孔81と重ねられて留め具22が挿入される留め具用の貫通孔122が形成される。留め具用の貫通孔122は、例えば、板状硬化部12が形成された後に穿孔機によって作られる。
【0064】
また、留め具用の貫通孔122は、ホットプレス成形によって板状硬化部12を形成る際に作られてもよい。この場合、不織布100を突き破って留め具用の貫通孔122を形成する突起部が、ホットプレス成形装置30における板状硬化部12を成形する部分、例えば、第一下型部材40Aにおける硬化部支持面42の部分に設けられる。
【0065】
<第2実施形態>
次に、図6及び図7を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス1Aについて説明する。このワイヤハーネス1Aは、電線9と、電線9の端部に取り付けられた留め具付きコネクタ20と、電線9の一部の周囲を覆う電線保護具10Aとを備える。ワイヤハーネス1Aは、図1に示されたワイヤハーネス1と比較して、電線保護具の形状及び構造が異なる。
【0066】
なお、図6は、ワイヤハーネス1Aの斜視図である。また、図7は、ワイヤハーネス1Aにおける電線保護具10Aの元となる不織布100A及び電線9の斜視図である。図6及び図7において、図1及び図2に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ワイヤハーネス1Aにおけるワイヤハーネス1と異なる点についてのみ説明する。
【0067】
ワイヤハーネス1Aにおける電線保護具10Aも、電線保護具10と同様に、不織布が成形された部材であり、電線9の一部の周囲を覆う筒状部11と、その筒状部11から張り出して形成された板状硬化部12とを有する。
【0068】
しかしながら、電線保護具10Aの筒状部11は、不織布に対するホットプレス成形によって形作られた部分であり、ホットプレス成形により硬化した外側の面とそれより柔らかい内側の面とが形成されている。さらに、電線保護具10Aは、筒状部11から張り出した板状硬化部12を有する。但し、電線保護具10Aの板状硬化部12は、筒状部11における電線9の出口13から伸び出た電線9の端部における留め具付きコネクタ20が届く部分121である。
【0069】
そして、電線保護具10Aの板状硬化部12にも、留め具用の貫通孔122が形成されている。ワイヤハーネス1Aにおいて、留め具付きコネクタ20の留め具22は、支持体8の取付孔81に挿入される際に、その取付孔81に重ねられた留め具用の貫通孔122にも挿入される。
【0070】
以上に示されたワイヤハーネス1Aが採用されることにより、前述のワイヤハーネス1が採用される場合と同様に、支持体8に対して電線保護具10A及びコネクタ21を固定する作業を簡略化できるという効果が得られる。
【0071】
また、ワイヤハーネス1における電線保護具10Aの筒状部11は、不織布100Aがホットプレス成形によって外側面が硬化した部分である。即ち、電線保護具10Aの筒状部11は、その外側の面がホットプレス成形によって硬く形成され、ホットプレス成形で用いられる型枠に応じた形状で維持される。そのため、電線保護具10Aの筒状部11は、電線保護具10の筒状部11に比べ、電線9を一定の経路に保持する性能が優れている。
【0072】
また、電線保護具10Aの筒状部11の内側面は、ホットプレス成形が施されていない不織布そのものであり柔らかい。そのため、電線9に加わる振動は、筒状部11の内側で吸収され、振動に起因する異音の発生が防止される。さらに、ワイヤハーネス1Aは、電線9の一部を不織布で包み、その不織布に成形用の型を押し当てて加熱するホットプレス成形により、容易にかつ安価に製造できる。なお、本実施形態に示される筒状部11は、断面が矩形の角筒状であるが、丸筒状又は断面が矩形以外の多角形を形成する筒状であることも考えられる。
【0073】
電線保護具10Aの元となる不織布100Aは、例えば、図7に示されるように、1枚の長尺な不織布である。そして、電線9が、不織布100A上にその長手方向に沿って配置された後、不織布100Aが、電線9を挟み込むようにして折り返される。これにより、電線9は、二つ折りされることによって二重に重ねられた不織布100Aの両半面の間に挟まれる。
【0074】
なお、図7において符号101によって示される部分は、不織布100Aに対するホットプレス成形によって板状硬化部12となり、留め具用の貫通孔122が形成される部分である。なお、1つの板状硬化部12ごとに、板状硬化部12となる部分101が一対ずつ設けられている。
【0075】
また、不織布100Aにおける板状硬化部12となる部分101の根元の部分には、切れ目102が形成されている。この切れ目102は、板状硬化部12となる2箇所の部分101の重ね合わせを容易にするために設けられている。
【0076】
<ホットプレス成形装置>
次に、図8及び図10を参照しつつ、ワイヤハーネス1Aの製造に用いられるホットプレス成形装置30Aの一例について説明する。なお、図8及び図10は、ワイヤハーネス1Aの製造工程における不織布囲繞工程が行われているときのホットプレス成形装置30Aの一部の断面図である。また、図8は、電線保護具10Aの筒状部11を成形する部分の断面図、図10は、電線保護具10Aの板状硬化部12を成形する部分の断面図である。
【0077】
図8及び図10に示されるように、ホットプレス成形装置30Aも、ホットプレス成形装置30と同様に下型部材40と上型部材50とを備える。図8及び図10に示される下型部材40及び上型部材50は、不織布100Aの長手方向に沿って長尺に形成された部材である。また、下型部材40及び上型部材50は、加熱装置60を内蔵している。
【0078】
また、下型部材40は、その上面において、電線9を挟んで二つ折りされた不織布100Aが嵌め入れられる溝41を形成している。この溝41の両端の開口は、電線保護具10Aにおける電線9の出口13に相当する部分である。
【0079】
また、ホットプレス成形装置30Aにおける下型部材40及び上型部材50が組合せられると、それらの内側面は、電線保護具10Aの外形と同じ形状を形成する。
【0080】
<ワイヤハーネス1Aの製造方法>
続いて、図7から図11を参照しつつ、ワイヤハーネス1Aの製造方法の一例について説明する。ワイヤハーネス1Aの製造工程では、まず、不織布囲繞工程が実行され、次に、ホットプレス成形工程が実行される。なお、図9及び図11は、ワイヤハーネス1Aの製造工程におけるホットプレス成形工程が行われているときのホットプレス成形装置30Aの一部の断面図である。また、また、図9は、電線保護具10Aの筒状部11を成形する部分の断面図、図11は、電線保護具10Aの板状硬化部12を成形する部分の断面図である。
【0081】
<不織布囲繞工程>
不織布囲繞工程は、保護対象となる電線9の周囲を不織布100Aで覆う工程である。本工程により、シート状の不織布100Aは、図8及び図10に示されるように、下型部材40の溝41に嵌め入れられるとともに、電線9を挟む状態で二つ折りされる。
【0082】
不織布囲繞工程は、例えば、以下の手順で実行される。まず、不織布100Aが、下型部材40の溝41を覆うようにして下型部材40の上に載置される。次に、電線9が、不織布100Aの上から下型部材40の溝41に挿入される。これにより、図8及び図10に示されるように、不織布100Aは、電線9の挿入操作によって二つ折りされた状態で下型部材40の溝41に嵌り込み、電線9は、溝41の中で二つ折りされた不織布100Aの間に挟まれる。なお、不織布100Aは、電線9を挟む状態で二つ折りされた後に下型部材40の溝41に挿入されてもよい。
【0083】
また、図10に示されるように、不織布囲繞工程において、不織布100Aにおける板状硬化部12となる一対の部分101は、二重に重ねられて下型部材40の溝41に嵌め入れられる。図7に示されるように、不織布100Aにおける板状硬化部12となる部分101の根元部分に切れ目102が形成されているため、板状硬化部12となる一対の部分101を二重に重ね合わせる作業は容易である。
【0084】
<ホットプレス成形工程>
不織布囲繞工程の次に行われるホットプレス成形工程は、電線9を挟んで二つ折りにされた溝41内の不織布100Aを、下型部材40と上型部材50とによって形成される型枠内で加熱することにより、不織布100Aにおける筒状部11となる部分の一方の面(外側面)と、不織布100Aにおける板状硬化部12となる部分101とを成形して硬化させる工程である。
【0085】
図9及び図11は、ホットプレス成形工程において、電線9の周囲を覆う不織布100Aが、下型部材40及び上型部材50によって形成される型枠内で圧縮されつつ加熱されている様子を表す。
【0086】
図9及び図11に示されるように、相互に接触していた不織布100Aの両側の縁部が、加熱によって溶融した接着樹脂によって接着され、これにより電線保護具10Aの筒状部11が形成される。また、図11に示されるように、不織布100Aにおける二対の部分101は、一対ごとに薄い板状の板状硬化部12となる。その結果、電線9の一部を覆う筒状部11及びその筒状部11から張り出した板状硬化部12を有する電線保護具10Aが製造される。
【0087】
また、ホットプレス成形工程により形成された板状硬化部12における、留め具付きコネクタ20が届く部分121には、支持体の取付孔81と重ねられて留め具22が挿入される留め具用の貫通孔122が形成される。留め具用の貫通孔122は、例えば、板状硬化部12が形成された後に穿孔機によって作られる。
【0088】
また、留め具用の貫通孔122は、ホットプレス成形によって板状硬化部12を形成する際に作られてもよい。この場合、不織布100Aを突き破って留め具用の貫通孔122を形成する突起部が、ホットプレス成形装置30Aにおける板状硬化部12を成形する部分、例えば、下型部材40における硬化部支持面42の部分に設けられる。
【0089】
ところで、不織布100Aは断熱性が高い。そのため、ホットプレス成形工程において、不織布100Aにおける電線9に接する内側の部分の温度は、加熱された下型部材40及び上型部材50に接する外側の部分の温度に比べて低い。そのため、電線保護具10Aにおいて、筒状部11の内側の面は、不織布100A本来の性状である柔らかな状態、即ち、外側の面よりも柔らかな状態で維持される。そのため、電線9と筒状部11との衝突による騒音(異音)の発生が防止される。
【0090】
<その他>
以上に例示されたワイヤハーネス1Aの電線保護具10Aは、筒状部11が直線状に形成されているが、曲線状に形成されることも考えられる。また、電線保護具10において、板状硬化部12及び留め具用の貫通孔122が、縁部ではない部分、例えば、複数の筒状部11の間の部分などに形成されることも考えられる。
【符号の説明】
【0091】
1,1A ワイヤハーネス
8 支持体
9 電線
10,10A 電線保護具
11 電線保護具の筒状部
12 電線保護具の板状硬化部
13 電線の出口
20 留め具付きコネクタ
21 コネクタ
22 留め具
30,30A ホットプレス成形装置
40 下型部材
40A 第一下型部材
40B 第二下型部材
41 下型部材の溝
42 硬化部支持面
43 欠け部
50 上型部材
51 上型部材の基部
52 上型突起部
53 上型部材の凹み部
60 加熱装置
81 支持体の取付孔
100,100A 不織布
102 切れ目
122 留め具用の貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線と、
前記電線の端部に取り付けられ、支持体の取付孔に挿入されることによって前記取付孔の縁部に保持される留め具が設けられた留め具付きコネクタと、
不織布が成形された部材からなり、前記電線の一部を覆い、前記不織布に対するホットプレス成形によって前記不織布が板状に硬化した部分である板状硬化部と前記電線の出口とが形成され、前記板状硬化部における、前記電線の出口から伸び出た前記電線の端部の前記留め具付きコネクタが届く部分に、前記支持体の取付孔と重ねられて前記留め具が挿入される留め具用の貫通孔が形成されている電線保護具と、を備えることを特徴とするワイヤハーネス。
【請求項2】
前記電線保護具は、
前記電線の一部の周囲をその長手方向に沿って覆い、前記電線の出口が形成された筒状部と、
前記筒状部から張り出して形成された前記板状硬化部と、を有する、請求項1に記載のワイヤハーネス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−151929(P2012−151929A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−6741(P2011−6741)
【出願日】平成23年1月17日(2011.1.17)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】