説明

ワイヤレス・デバイスの位置検出をし易くするためにセル送信機パラメータを自動的に決定するシステム

【課題】送信機を検出し、キー送信機情報を識別し、基地局送信信号を利用して位置検出を実行する自動方法、加えて、複数のワイヤレス・ネットワークの一部であるセル・サイト送信信号を使い易くするワイヤレス・デバイスの位置検出をし易くするためにセル送信機パラメータを自動的に決定するシステムを提供する。
【解決手段】移動局(MS)が、ワイヤレス・ネットワーク内部において地理的に分散する基地局が送信する信号の測定を行うことを伴う。一部のキー・サイト情報が、送信機の位置、送信信号電力、信号伝搬、および送信信号タイミングのように、これらの送信機に関することが分かっている場合、MSによるこれら送信信号の測定を用いて、MSの位置を判定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互引用
[0001]
本願は、2006年12月1日に出願した"System for Automatically Determining Cell Transmitter Parameters to Facilitate the Location of Wireless Devices"(ワイヤレス・デバイスの位置検出をし易くするためにセル送信機パラメータを自動的に決定するシステム)と題する米国特許出願第11/607,420号の優先権を主張する。その内容は、ここで引用したことにより、全体が本願にも含まれるものとする。
技術分野
[0002]
本発明は、一般的には、ワイヤレス通信の分野に関し、更に特定すれば、ワイヤレス通信ネットワークのカバレッジ・エリア内におけるデバイスの位置検出に関する。
【背景技術】
【0002】
[0003]
ワイヤレス・デバイスの位置検出技法の中には、ワイヤレス通信ネットワークの基地局が送信する信号の測定を移動局(MS)が行うことを必要とする場合がある。(MSまたは移動局という用語は、本明細書において用いる場合、無線通信処理能力を有するのであればいずれの種類のワイヤレス・フォンまたはその他の移動体デバイスをも示すものとする。)これらの技法は、頭字語EOTD、AFLT、OTD、およびECIDによって知られている。
【0003】
・強化観察時間差(EOTD)は、ETSI 3GPP技術仕様書43.059において定められている位置検出技法であり、GSM MSが、地理的に分散した基地局によって送信されるビーコン信号の相対的時間差の測定を行い、これらの測定値を用いて位置を計算する。
【0004】
・高度順方向リンク三角測量(AFLT)は、TIA IS−95およびCDMA2000において定められた技法であり、CDMA MSが、地理的に分散したCDMA基地局によって送信されるパイロット信号の相対的時間差の測定を行い、これらの測定値を用いて位置を計算する。
【0005】
・観察到達差(OTD)は、ETSI 3GPP技術仕様書23.271において定められている位置検出技法であり、UMTSネットワークにおいて本質的に移動局であるユーザ機器(UE)が、地理的に分散したノードB(UMTSシステムにおける基地局)によって送信される信号の相対的時間差の測定を行い、これらの測定値を用いて位置を計算する。
【0006】
・強化セル識別(ECID)は、GSM MSの位置を検出するために用いられる技法であり、地理的に分散したGSM基地局によって送信される信号の受信電力レベル測定をMSが行い、これらの測定値を用いて位置を計算する。
【0007】
[0004]
これらの位置検出技法の全てでは、MSが信号を測定し、その信号の特性が、MSと信号を送信する基地局との間の距離の関数として変動する。加えて、これらの位置検出技法の全てでは、キー・セル・サイトの情報が分かっていなければならない。このようなキー・セル・サイト情報は、セル識別情報および送信アンテナの位置を含む場合がある。加えて、これらの位置検出技法の一部では、送信機の信号タイミング、信号送信電力、および環境における信号伝搬または信号損失というような、送信機に関する追加情報を必要とする。この情報は、ワイヤレス・ネットワーク運営者から入手することが困難である場合もあり得る。何故なら、この情報は動的であり複数のデータ・ベースに跨って分散しているからである。この情報は、複数のワイヤレス・ネットアーク運営者に跨って取得し維持するのが難しい場合がある。何故なら、一部の運営者は協力したりこの情報を提供しようとしないこともあり得るからである。前述の位置検出技法の各々の精度は、位置解明において用いられる基地局信号の数を増やせば向上するが、これが可能なのは、複数のワイヤレス・ネットワークに跨って送信信号が入手できる場合である。これらの技法の各々の精度は、測定に利用できる信号の数および品質に依存し、したがって、位置解明のために複数のワイヤレス・ネットワークに跨ってこれらの信号を利用することができれば、測定が1つのワイヤレス・ネットワークの信号に限定される場合に達成できる性能よりも、高い性能を得ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
[0005]
本発明の1つの目標は、1つ以上の有用なワイヤレス送信機の存在を検出し、各送信機に後に照会できるようにセル識別情報を決定し、送信機アンテナ位置を判定し、送信機タイミングを判定し、送信機電力レベルを判定し、そして信号電力損失を位置の関数として判定し、移動局の位置を検出するためにこのようなワイヤレス送信機を用いることができるようにする自動的な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[0006]
以下の摘要は、以下で更に詳しく記載する例示的な実施形態の様々な態様を説明することを意図している。この摘要は、開示する主題のあらゆる発明的態様を包含することを意図しているのではなく、以下に明記する請求項の保護範囲を限定することも意図しているのではない。
【0010】
[0007]
例示的な一実施形態では、本発明は、移動体ワイヤレス・デバイスの位置検出システムを提供する。本システムは、位置検出ノードと、少なくとも1つのワイヤレス・デバイスと、サーバとを含む。実施形態の一例では、ワイヤレス・デバイスは、位置検出処理ノードと通信リンクを通じて通信し、1つ以上の地理的に分散する送信機からの信号のスキャニング測定を行うように構成されている。更に、少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、更に、信号を受信しその特性を測定し、特性に関する情報を位置検出処理ノードに通信リンクを通じて提供することによって、キー送信機情報の決定において、位置検出処理ノードを補助するように構成されている。サーバは、位置検出対象のワイヤレス・デバイスと通信し、位置検出対象ワイヤレス・デバイスに、1つ以上の送信機からの信号の信号測定を行わせ、測定情報を位置検出処理ノードに提供させるように構成されている。少なくとも1つのワイヤレス・デバイスによって測定する特性は、キー送信機情報を決定するのに有用である。
【0011】
[0008]
例示的な実施形態では、少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、更に、キー送信機情報を位置検出処理ノードに伝達するように構成されており、この情報は、位置検出処理ノードが1つ以上のワイヤレス・デバイスの位置を計算するために用いることができる。加えて、本システムは、1つ以上の送信機と動作するように構成されており、少なくとも1つの送信機が第1ワイヤレス通信ネットワークの一部であり、少なくとも1つの送信機が第2ワイヤレス通信ネットワークの一部である。また、サーバは、ユーザ・プレーン・データ・チャネルを通じて少なくとも1つのワイヤレス・デバイスと通信するように構成することができ、ワイヤレス・デバイスは、測定情報を位置検出処理ノードにデータ・チャネルを通じて提供するように構成することができる。
【0012】
[0009]
キー送信機情報は、好ましくは、セル識別情報を含み、このセル識別情報は、セルID、周波数チャネル、基地局固体情報コード、セル・グローバル固体情報、および基地局IDからなる一群の少なくとも1つの構成項目を含むことができる。キー送信機情報は、セル送信機位置情報を含むこともでき、セル送信機位置情報は、緯度および経度、そして恐らくは高度を含むことができる。加えて、キー送信機情報は、セル送信機信号タイミング情報を含むことができ、信号測定値は、相対信号タイミングおよび/または絶対信号タイミングを含むことができる。
【0013】
[0010]
また、本発明は、方法、ワイヤレス・デバイス、ならびに本明細書に記載する機能および活動を実行するソフトウェアを備えているコンピュータ読み取り可能媒体も提供し、これらの中に具現化することもできる。
【0014】
[0011]
本発明のその他の態様および実施形態については、以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
[0012]
以上の摘要ならびに以下の詳細な説明は、添付図面と合わせて読むと、一層良く理解できる。本発明を例示する目的で、図面に本発明の構造例を示すが、本発明は、開示される具体的な方法や手段(instrumentality)に限定されるのではない。図面において、
【図1】図1は、本発明を展開することができる、2系統のワイヤレス通信ネットワークを含む、一実施形態を示すブロック図である。
【図1A】図1Aは、データ・チャネルを通じてサーバ(位置検出可能化サーバ(LES:Location Enabling Server)またはその他の形式のサーバ)と通信するには、移動体ワイヤレス・デバイス(LDPデバイスまたは他のいずれの種類のMSでも可能である)を、どのように構成すればよいかを模式的に示す。サーバは、データ・チャネルを通じて、位置を検出すべきワイヤレス・デバイスと通信するように、そして1つ以上の送信機からの信号の測定をそのデバイスに行わせるように、更には測定情報を位置検出処理ノード(LESと同じノード、または異なるノードでも可能である)に提供するように構成することができる。
【図2】図2は、本発明の例示実施形態によるプロセスのフローチャートである。
【図3】図3は、本発明にしたがって取り込んだ測定値および基地局パラメータを用いて、移動局(MS)の位置をどのように計算すればよいかを説明する際に以下で参照するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0017]
これより、本発明の例示実施形態または現時点における好適な実施形態について説明する。最初に、全体像を規定し、次いで更に詳細な説明を提示する。
全体像
[0018]
本発明は、ワイヤレス・ネットワークのカバレッジ・エリア内においてデバイスの位置を検出するシステムを提供する。本発明は、ワイヤレス・ネットワークにおいて既存のインフラストラクチャの多くを採用するシステムにおいて具現化することができる。例えば、前述のシステムは、ワイヤレス・ネットワークを利用して、MSおよび位置検出サーバ間における通信をし易くすることができる。前述のシステムは、MSおよび位置検出サーバ間において、ユーザ・プレーン、またはセキュア・ユーザ・プレーン(SUPL:Secure User Plane)接続を用いることができる。このようなユーザ・プレーンの一例が、Open Mobile Alliance技術規格(www.openmobilealliance.orgを参照のこと)によって定められている。
【0017】
[0019]
"USER PLANE UPLINK TIME DIFFERENCE OF ARRIVAL (U-TDOA)"(ユーザ・プレーン・アップリンク到達時間差(U−TDOA))と題し、2006年9月19日に出願した同時係属中の特許出願第11/533,310号では、ネットワーク主体ワイヤレス位置検出に対するユーザ・プレーン手法が記載されている。典型的なU−TDOA解決策は、制御プレーン・アーキテクチャに基づくことが多く、ANSI/3GPP位置検出サービス規格(例えば、ANSI/ETSI J−STD−036およびANSI ESTI GSM03,17)に応じた移動体ネットワーク・インフラストラクチャの広範な修正が必要となる可能性がある。制御プレーン手法では、制御チャネルまたは音声チャネル(それぞれ、とりわけ、アクセス・チャネルおよびトラフィック・チャネルとしても知られている。)において伝達する情報を用いて移動体デバイスの位置を検出することを伴う。対照的に、ユーザ・プレーン・アーキテクチャでは、位置検出サーバは、ワイヤレス運営者の無線ネットワークによって搬送されるが制御/音声(またはアクセス/トラフィック)チャネル構造の一部ではないデータまたはIP(インターネット・プロトコル)リンクを通じて、移動体デバイスと直接通信するので、このためコア即ち無線ネットワークには修正が不要である。’310出願は、移動体デバイス(LDPデバイスのような、移動体デバイス。ここで、LDPは位置検出デバイス・プラットフォームを意味する)をどのようにして検出するか、ワイヤレス位置検出システム(WLS)に命令するために用いることができるシステムについて記載している。制御プレーン手法では、WLSは、U−TDOA、セル−ID、セル−ID+タイミング進み、またはセル−IDと到達電力差のいずれであっても、ワイヤレス通信ネットワークからの情報を待ってから、位置を計算する。ユーザ・プレーン手法では、移動体デバイスは、LES(位置検出可能化サーバとも呼ぶ、即ち、LES)に、位置の計算を行うのに十分な情報を、データ・チャネルを通じて供給する。LESに供給する情報は、移動体デバイス(即ち、LDPデバイス)には分かっており、この知識を利用して、位置の計算をやり易くする。加えて、移動体情報も、タスク処理(tasking)、例えば、U−TDOA/AoA WLSにタスクを課するために用いることもできる。何故なら、データ接続を通じて送られる情報は、担当セル、近隣セル、周波数、およびホッピング・パターン情報を含むことができるからである。従来の制御プレーン・手法では、この情報は、ネットワークからE5、LbまたはIupcインターフェース(例えば)を通じて得られるのであり、データ・チャネルを通じて移動体から得られるのではない。
【0018】
[0020]
図1は、本発明を用いることができる環境例を示す。この図では、第1ワイヤレス・ネットワークが中央局41および基地送受信局(BTS)10、11、12を含む。移動体デバイス、即ち、MS31、32、および33は、この第1ワイヤレス・ネットワークを用いて音声およびデータを通信することができる。MS(31、32、33)および位置検出サーバ51は、第1ワイヤレス・ネットワークが提供するIP接続によって接続されている。ユーザ・プレーン解決策では、アプリケーションがMS上で走り、IP接続を通じてサーバ51によって指令されたときに、MSが信号測定を行い、これらの測定の結果をIP接続を通じて報告する。ユーザ・プレーン実施態様の利点は、MSと位置検出サーバ51との間における位置検出関係メッセージングをサポートするために、ワイヤレス・ネットワーク運営者が余分な機構やインフラストラクチャをワイヤレス・ネットワークに配備しなくてもよいことである。MSは、第1ワイヤレス・ネットワークのBTS10、11、12が送信する信号、および第2ワイヤレス・ネットワークのBTS21、22、23が送信する信号の測定を行う。第2ワイヤレス・ネットワークは、第2中央局42を含む。これらの測定値は、得られたセル・サイト情報と共に、移動体デバイスの位置を決定するために用いられる。また、図1はワイヤレス・リンク61、62、および63も示す。
【0019】
[0021]
図1Aは、サーバの一部または異なるノードでもよい、サーバおよび位置検出処理ノードをどのように構成またはプログラミングすると、1つ以上のワイヤレス・デバイスとユーザ・プレーン・データ・リンク300を通じて伝達することができるかを示す。強化ネットワーク主体位置検出を実行するためには、MS31は、図示のように、ブロードキャスト捕獲データを受信し、ワイヤレス通信システム上に登録し(必要であれば)、次いでデータ・リンクまたはチャネル300を確立するためにワイヤレス・ネットワークからのデータ・サービスを要求するように構成すればよい。ワイヤレス通信システム(制御プレーン)の制御チャネルおよびシグナリングとは対照的に、データ・チャネル300(ユーザ・プレーン)は、データ送信をサポートするために変調をサポートする(データ・シグナリングは、音声シグナリングの場合のように、ワイヤレス通信システムによって再エンコードおよび圧縮されず、逆に図1Aに示すように、ワイヤレス・システムを通過する)。データ・チャネル300のペイロード・コンテンツは、ワイヤレス通信システムの機能エレメントによる調査や修正の必要がない。データ・チャネル・ペイロードは、制御チャネル・データが行うような、ワイヤレス通信システムのエレメントの動作を通知したり、制御したり、または修正することはない。データ・チャネル300は、生の二進データとして、割り当てられたデータ・チャネルにおけるペイロードとして、あるいは音声チャネルにおける一連の音声周波数トーンとして搬送することができる。データ接続は、データ・ネットワーク(図1Aにおける参照番号300)によってサーバ51および/または位置検出処理ノード52に導出することができる。サーバまたは位置検出処理ノードとの接続時に、MS31はそのデータを送信する。同様に、データ・チャネルはサーバからMSにコマンドを送信するために用いることもできる。
【0020】
[0022]
本発明のシステムの代表的態様には、次のことが含まれる。
【0021】
1.基地局送信機毎のキー情報を、1つ以上のワイヤレス・ネットワークに跨って決定する。このキー情報は、次を含む。
【0022】
・セル識別情報、
・緯度、経度、および高度を含む送信機の位置、
・信号タイミング、
・信号送信電力、および
・信号伝搬。
【0023】
2.このキー情報を、位置を計算可能なノードに提供する。このノードは、MS、位置検出サーバ、またはその他の何らかのノードとすることができる。
【0024】
3.位置検出対象のMSは、送信された信号の測定を行う。信号測定は、タイミング、電力レベル測定、または信号対ノイズ比測定を含めるとよい。
【0025】
4.MSによって行われた信号測定の値を、位置の計算が可能なノードに供給する。
【0026】
[0023]
基地局毎に情報を提供するステップは、次のステップを含むことができる。
【0027】
1.固定デバイスまたはワイヤレス・デバイスがワイヤレス基地局信号を求めてスキャンする。
【0028】
2.デバイスがセルまたは基地局識別情報を決定する。
【0029】
3.デバイスが受信基地局信号の測定を行う。このような測定は、信号タイミング/位相、および電力レベルを含むとよい。
【0030】
4.キー送信機パラメータを、これらの信号測定値に基づいて、決定する。
【0031】
[0024]
この概念は、送信機の位置およびタイミング、ならびに送信電力が分かっていることを一般に必要とする先行技術において定められている数種類の位置検出概念とは別個である。例えば、米国特許第5,293,645号(Sood)、第6,529,165号(Duffet-Smith)、第5,646,632号(Khan)、第5,045,861号(Duffet-Smith)、および第6,094,168号(Duffet-Smith)を参照のこと。例えば、米国特許第6,529,165号は、MSの位置だけでなく、基地局の信号タイミングも、複素行列解によって決定する方法を同定する。この解決策では、セルIDおよびセル位置が予め分かっていなければならない。本発明は、セル・サイトについての情報を含むことができる関連セル・サイト情報、セル送信アンテナの位置、送信電力、および信号伝搬の自動決定の用意がある。
セル送信機パラメータを自動的に決定するシステムの詳細な説明
[0025]
先に論じたように、図1は、現時点における1つの好適な実施形態の上位図である。エレメント10、11、および12は、第1ワイヤレス・ネットワークの一部であるBTSである。エレメント21、22、および23は、第2ワイヤレス・ネットワークの一部であるBTSである。エレメント31、32、および33は、第1ワイヤレス・ネットワークの中に存在するデバイスであり、これらのデバイスは、時間差測定および/または電力レベル測定を含む、信号測定を行うことができる。これらのデバイスは、位置が分かっている固定デバイス、または位置が分かっているまたは分かっていない移動体デバイスとすることができる。エレメント41および42は、第1および第2ワイヤレス・ネットワークの中央局機器であり、エレメント51は位置検出サーバである。位置検出サーバは、第1ワイヤレス・ネットワークを通じてワイヤレス・リンク61、62、および63を経由してMS31、32、および33に接続されている。
【0032】
[0026]
位置検出サーバ51は、ワイヤレス・ネットワークを通じたコマンドによってMS31、32、33に、利用可能な全てのワイヤレス帯域をスキャンして基地局ブロードキャスト信号を求めるタスクを与える。北アメリカでは、これは、セルラ(800MHz)帯域およびPCS(1900MHz)帯域を含むことができる。ヨーロッパでは、これはGSM(900MHz)帯域およびPCN(1800MHz)帯域、またはUMTS(2100MHz)帯域を含むことができる。他の領域では、これらの帯域が異なる場合もあり、ときと共に、ワイヤレス・サービスに対するライセンスが発展するに連れてこのような帯域集合が変化する可能性もある。このスキャン・プロセスの間、MSはそれが検出することができる基地局毎に情報を格納する。MSには、そのホーム・ネットワークの外部にあるセルについてのセル情報をスキャンし報告するように指令することができる。何故なら、これらのセルは、位置検出に関係する測定をサポートする際に、ホーム・ネットワークのセルと同じ位有用となるからである。このセル情報は、セル識別情報、ブロードキャスト・チャネル番号または周波数、受信信号強度、および受信信号の相対的時間差を含むことができる。次いで、この情報を位置検出サーバ51に提供することができる。MSが、内蔵GPS受信機から決定した位置というような、他の何らかの関連位置情報を有する場合、またはMSの位置が固定であり分かっている場合、あるいはデバイスのタイミングを、GPSによってデバイス内で得られたタイミングにマッピングすることができる場合、この情報をサーバにも提供することができる。多くのMSからのこの情報を位置検出サーバ51によって収集し、これらのMS、および該当区域における他のMSの位置を検出するために今後用いることができる情報を決定するために用いることができる。
【0033】
[0027]
図2は、本位置検出技法を具現化する上位プロセスのフローチャートである。本プロセスは、次のように説明することができる。
【0034】
[0028]
ステップ1:基地局送信機についてのキー情報を、1系統以上のワイヤレス・ネットワークに跨って決定する。キー情報は、次を含む。
【0035】
・セル識別情報、
・緯度、経度、および高度を含む送信機の位置、
・信号タイミング、
・信号送信電力、および
・信号伝搬。
【0036】
[0029]
ステップ2:このキー情報を、位置を計算可能なノードに提供する。このノードは、MS、位置検出サーバ、またはその他の何らかのノードとすることができる。
【0037】
[0030]
ステップ3:MSは、送信された信号の測定を行う。信号測定は、タイミング、電力レベル測定、または信号対ノイズ比測定を含めるとよい。
【0038】
[0031]
ステップ4:MSによって行われた信号測定の値を、位置の計算が可能なノードに供給する。
【0039】
[0032]
ステップ5:MSの位置を計算する。
【0040】
[0033]
ステップ1におけるキー・サイト情報の提供は、好ましくは、固定デバイスまたはワイヤレス・デバイスがワイヤレス基地局信号を求めてスキャンすることを含む。デバイスは、セルまたは基地局識別情報を判定し、信号タイミング/位相および電力レベルを含む、受信した基地局信号の測定を行う。これらのデバイスによって行われた信号測定の値を、位置検出ノードに共有し、これと共に判定したセルまたは基地局識別情報をノードに提供し、ノードにおいて、この情報を用いて、セル・サイト送信機位置、セル送信機信号タイミング、信号送信電力、および信号送信電力損失を位置の関数として決定する。
GSMスキャニング
[0034]
ETSI 3GPP仕様において定められているGSMシステムでは、スキャニング・プロセスは、ダウンリンク・ビーコン信号およびGSMネットワーク内にあるセルを捕獲するためにGSM MSが既に用いている方法の多くを含むことができる。例えば、MSはそれがサポートする各帯域において、200kHチャネル毎にスキャンする。各チャネルにおいて、MSは周波数補正チャネル(FCH)を検出して、ダウンリンク・ビーコン信号を特定し、周波数調節を行って更に別のダウンリンク信号の捕獲を補助しようとする。FCHは、1つのトーン信号を収容し、このトーン信号は、規則的な間隔でダウンリンク・ビーコン・チャネルに現れる。チャネルは、例えば、マッチド・フィルタまたは相関プロセスによって検出することができる。検出したFCH毎の絶対無線周波数チャネル番号(ARFCN)は、今後の測定には有用な情報である。FCHを発見した場合、または恐らくはこれを発見しなくても、MSは同期チャネル(SCH)を検出しようとする。同期チャネルは、規則的な間隔でビーコン・チャネル上で繰り返す既知のデータ・パターンを有するフレームを収容する。この信号は、マッチド・フィルタまたは相関技法によって検出することができる。SCHは、SCH情報メッセージを収容する。SCH情報メッセージは、基地局固体情報コード(BSIC)、ならびにGSMフレーム番号を記述するパラメータT1、T2、およびT3を収容する。この時点において、内部MSクロックまたはその他の測定信号に対するタイミングの測定を行うことができる。信号電力も測定することができる。このチャネルは、ダウンリンク・ビーコン信号の更なる分析を可能とするために、MSがビーコン信号のフレーム・タイミングを決定するために用いることができる。
【0041】
[0035]
次に、MSはブロードキャスト制御チャネル(BCCH)を復調して、セルに関する追加情報を収集することができる。BCCHは、システム情報メッセージを収容する。システム情報メッセージは、セルの識別に用いることができ、その上更なるスキャニングを補助することができる。例えば、システム情報タイプ2、即ちタイプ2bisメッセージは、BCCH周波数リストを収容する。このリストは、近隣セルのビーコン・チャネルのARFCNを収容する。これは、スキャンすべき次のチャネル集合にMSを導くために用いることができる。システム情報タイプ3は、セル識別を収容する。セル識別は、このセルを特定し、この測定値を、同じまたは異なるMSによって同時にまたは異なる時点に行われた他の測定値と相関付けるために用いることができる。システム情報タイプ6も、セル識別を収容し、このセルを特定し、この測定値を、同じまたは異なるMSによって同時にまたは異なる時点に行われた他の測定値と相関付けるために用いることができる。
【0042】
[0036]
したがって、チャネルをスキャンすることにより、MSはARFCN、BSIC、セルID、近隣セル周波数のリスト、セル・タイミング、および受信信号電力を決定することができる。
IS−95/CDMA−2000スキャニング
[0037]
同様のスキャニング・プロセスは、IS−95またはCDMA−2000システムが用いることもできる。例えば、最初に、MSが順方向リンク・パイロット・チャネルをスキャンする。各セルはパイロット・チャネルを送信するが、絶対時刻に対して異なる時間オフセットとなっている。相関技法またはマッチド・フィルタ技法によって、MSがパイロット・チャネルを検出する。この時点において、内部MSクロックに対してまたは他の測定信号に対してタイミングの測定を行うことができる。信号電力も測定することができる。
【0043】
[0038]
一旦パイロット・チャネルを捕獲したなら、MSは同期チャネルをデコードすることができる。同期チャネルは現在の日時、ならびにパイロット・チャネルに適用される長符号状態およびオフセットを供給する。
【0044】
[0039]
一旦MSが同期チャネルをデコードしたなら、ページング・チャネルをデコードすることができる。ページング・チャネルは、システム・パラメータ・メッセージを収容し、システム・パラメータ・メッセージは基地局IDを収容する。また、ページング・チャネルは近隣リスト・メッセージも収容する。近隣リスト・メッセージは、MSが近隣セルを検出するために用いることができるチャネルの集合およびパイロット・チャネル・オフセットを定める。
UMTSスキャニング
[0040]
同様のスキャニング・プロセスは、IS−95/CDMA2000システムにおいて用いられるように、UMTSシステムにおいても用いることができる。例えば、最初に、UEが主要同期チャネルを捕獲する。主要同期チャネルは、全てのセルに共通であり、主要同期コード(PSC)を送信する。このチャネルは、マッチド・フィルタ技法または相関技法によって捕獲することができる。
【0045】
[0041]
一旦UEがPSCを捕獲したなら、副同期チャネル(S−SCH)を捕獲することができる。S−SCHによって、UEはフレーム同期を決定し、当該セルに対するBCCHに用いられるスクランブリング・コードを特定することが可能となる。この時点において、内部MSクロックに対してまたは他の測定信号に対してタイミングの測定を行うことができる。信号電力も測定することができる。
【0046】
[0042]
一旦セルに対してスクランブリング・コードを決定したなら、UEはブロードキャスト物理チャネルをディスプレッドし、BCCHからシステム情報を入手することができる。BCCHは、セル識別情報および近隣セル情報を収容する。
【0047】
[0043]
スキャニング・プロセスは、繰り返すことができ、あるいは測定値の信頼性および精度を高めるために、個々の移動体に全てのチャネルまたは特定のチャネルを再度スキャンするように依頼することもできる。
【0048】
[0044]
スキャニング技法は、一般に、全てのエア・インターフェースに共通であり、本明細書において具体的に論ずるエア・インターフェースに限定されるのではなく、WiFi、WiMAX、WiBro、およびその他のエア・インターフェースにも適用され、現在用いられているかまたは今後規定されるかには関係ない。スキャニングは、デバイスの位置が分かっていない場合、移動体デバイス(MS)によって実行してもよく、あるいは既知の位置に展開されている移動局または位置測定ユニット(LMU)のような、固定デバイスによって実行してもよい。
【0049】
[0045]
MSスキャニングから決定した測定値および情報はノードに提供され、ノードはこの情報を用いて残りのキー・セル・サイト情報を決定する。残りのキー・セル・サイト情報には、セル送信機位置、セル送信機タイミング、セル送信電力、および信号伝搬が含まれる。
キー・セル・サイト情報の決定
[0046]
ダウンリング・タイミング測定に基づく位置検出システムでは、追加のキー情報は送信機位置および送信機タイミングを含む。このキー情報は、以下に説明するように得ることができる。
【0050】
[0047]
図3は、単純な、2台の送信機および1台の受信機の場面を示し、セル送信機SおよびSおよび1つの移動局Mがある。
【0051】
[0048]
この場面では、OTDmeasa,b,cは、送信機サイトSおよびSから移動局Mまでの信号について測定した到達時間差を表す。
【0052】
Toffbは、セル・サイト送信機Sの何らかの絶対時間に対する時間オフセットである。
【0053】
Toffcは、セル・サイト送信機Sの何らかの絶対時間に対する時間オフセットである。
【0054】
(LatMa, LonMa)は、移動局測定値Mに対する可能な座標である。
【0055】
(Latsb, Lonsb)は、セル・サイト送信機Sの可能座標である。
【0056】
(LatSc, LonSc)は、セル・サイト送信機Sの可能座標である。
【0057】
cは、空気中(または真空中)における電磁波の伝搬速度である。
【0058】
σa,b,cは、OTD測定値の期待標準偏差である。
【0059】
[0049]
各OTD測定値について誤差を計算する際、セル・サイト送信機毎の所与の位置(Latsb, Lonsb)および(LatSc, LonSc)、ならびに移動局測定を行う位置(LatMa, LonMa)、ならびにサイト毎の時間オフセット ToffbおよびToffcを想定して、測定した時間差(OTDmeas)と理論的時間差(OTDtheor)との間の差を計算する。
【0060】
【数1】

【0061】
ここで、
【0062】
【数2】

【0063】
・ ここで、dist(Sx, My)は、セル・サイト・アンテナSxとMS Myとの間の距離である。
【0064】
[0050]
このような測定の多くは、多くのサイトに対して多くのMSによって行われる。全ての測定値に対する誤差集合から、組み合わせ誤差関数を作成する。これは、二乗誤差、加重二乗誤差、またはその他の何らかの関数の和とすることができる。加重二乗誤差関数であれば、次のようになる。
【0065】
【数3】

【0066】
ここで、
Lats, Lons, OTDoffは、セル・サイト送信機の集合全体に対する座標および時間オフセットを記述するベクトルであり、
LatM, LonMは、測定値の集合全体に対するMSの座標を記述するベクトルである。
【0067】
[0051]
測定を行うデバイスの一部が、GPS時間のような何らかの既知の時間基準に同期したクロックを有することが可能な場合もある。これらのデバイスについては、観察時間差ではなく、絶対到達時間(TOA)を個々の信号に対して測定することができる。この場合、誤差関数を次のように説明する。
【0068】
TOAmeasa,bは、移動局Mに到達する送信機Sからの信号の測定時刻dである。σa,bは、OTD測定値の期待標準偏差である。
【0069】
次いで、セル・サイト送信機の所与の位置(Latsb, Lonsb)と、移動局の測定を行った位置(LatMa, LonMa)、ならびにそのサイトに対する時間オフセットToffbを想定して、測定到達時刻(TOAmeas)と理論的到達時刻(TOAtheor)との間における差を計算することにより、測定値毎に誤差を計算する。
【0070】
【数4】

【0071】
ここで、
【0072】
【数5】

【0073】
絶対到達時間測定値を用いるシステムに対する組み合わせ誤差関数は、次のようになる。
【0074】
【数6】

【0075】
[0052]
また、到達時刻測定を行う一部の移動局と、到達時間差測定を行う別の移動局との組み合わせがある場合、誤差関数は次のようになる。
【0076】
【数7】

【0077】
[0053]
この例では、次に、セル・サイト送信機毎の可能な座標集合、測定値毎にMSの可能な座標集合、そして送信機時間オフセットに可能な値にわたって、しかるべき誤差関数を最小化する。この集合から、最小二乗誤差が得られる。本発明は、最小二乗誤差関数に限定されるのではない。他の誤差関数も用いることができる。
【0078】
[0054]
時間差、または到達時刻測定値の各々は、未知の変数の全てについて解くために用いることができる情報である。測定値の総数が未知変数の総数よりも多い場合、測定値は変数毎に一意の解を与えることができる。加えて、未知の変数よりもかなり多い測定値がある場合、システムは優決定系となり、求解も可能であり、個々の想定誤差の効果が減少するという利点がある。
【0079】
[0055]
例えば、各MSは、平均して測定しようとする度に10回のOTD測定を行うことができる。この誤差関数は非常に複雑になる可能性がある。何故なら、大きなネットワークでは1000よりも多いセルがある場合もあり、システムの超優決測定値を得るためには、100,000回を上回るMSの測定試行が必要となるからである。この例では、約100万のOTD測定誤差(測定試行毎に〜10)があり、約203,000個の未知変数に対して最適化される。これらの未知変数には、100,000回の測定試行毎の緯度および経度、ならびに1000個のセル・サイト送信機の各々に対する緯度および経度そして時間オフセットが含まれる。これは、最小化するには非常に大きな非線形関数であるが、多項式アルゴリズムが与えられない問題(intractable problem)ではなく、今日のコンピュータによって解くことができる。誤差関数を0の値に設定すると、解くべき非線形方程式は非常に大きくなる。多くの入手可能な論文や書籍が、非線形方程式を解く方法を提供する。
【0080】
[0056]
前述の誤差関数が未知変数に有効な値を与えるためには、セル・サイト送信機の時間オフセットは、測定を行っている間および測定値を用いている間変動が小さくなければならない。多くの場合、これは、基地局の送信機のタイミングが、中央局に戻る通信リンクに基づく場合であり、これらの通信リンクは最終的には全て非常に安定な時間基準に接続される。時間基準の安定性は、所与の時間オフセット集合が有効となる時間量を制限する。加えて、時間オフセットの変動は、時間の関数としてモデル化することができる。例えば、時間差を乗算したドリフト率を加算したオフセットとしてモデル化した時間の線形関数としてモデル化することができる。このモデルは、1つのオフセットより複雑であり、時間ドリフト率のような、解くべき余分な変数が生ずるが、より長い時間期間に有効な時間オフセット測定値を与えることができるので、精度が向上する。
【0081】
[0057]
このプロセスは、この情報の一部が既に分かっている場合があるので、非常に簡略化することができる。例えば、MSの多くは、測定を行うときに、GPSまたはその他の位置検出処理能力によって決定される高精度の位置を有することができ、あるいはデバイスが既知の場所に固定されており、3GPP技術仕様において定められているユニットのように、位置測定ユニットとして行動する(act)ことができる。先の例では、同じ誤差関数を用いることができるが、未知変数の数は、200,000個減少する。何故なら、セル・サイト送信機変数が、高精度のGPSを有するかまたは既知の位置を有するMSまたはLMUからの測定値のみを用いて決定されたからである。
【0082】
[0058]
簡素化の別の例は、セル・サイト座標の一部が分かっていることである。これが該当するのは、セル位置情報を提供する1つ以上のワイヤレス運営者と協働しつつ、一方でセル座標を供給しない1つ以上の追加の運営者からのサイトを用いてシステムを展開する場合である。この場合、前述の例では、元からの1000個のセルの内半分が既知の座標を有する場合、変数を1000個減らすことができる。
【0083】
[0059]
リアル・タイム性能を劇的に促進する更なる簡素化は、セル・サイト・アンテナの位置が時間と共に変動しないことである。一旦セル送信機集合の位置が確定したなら、今後もそれが正しいと想定することができ、周波数毎にリアル・タイムで解く必要はない。新たなセル・サイトIDを周期的にチェックする、またはそのサイトからの信号の測定値の精度が特に低い特定のセル・サイト送信機を識別し、座標が間違っていることを示すことができるロジックを適所に設けることができる。座標が既知または未知のMS測定値を用い、更に同様に既知の近隣サイトの座標を用いて、座標が正しくないこの新たな1つまたは複数のセルの座標を、前述した方法の中で決定することができる。
【0084】
[0060]
GSMおよびUMTS WCDMAシステムのような一部のシステムでは、セル・サイト送信機は同期が取られていないのが通例である。しかしながら、IS−95およびCDMA2000システムでは、セル・サイト送信機は同期が取られており、場合によっては、GSMまたはUMTSシステムにおけるセル送信機も同期を取ることができる。同期が取られている場合、先の例においてセル・サイト位置について行うことができた想定と同様に、時間オフセットは一定である、あるいは頻繁に測定されていないと想定することができ、したがって長い時間期間では安定であると想定することができる。
【0085】
[0061]
また、問題を更に小さな移動体測定値、そして特定の区域におけるセル・サイト送信機の集合に減少することができる。この減少した未知変数および測定値の集合は、変数の部分集合について解くために用いられ、その後組み合わせて全体の解を求める。例えば、この方法は、一度に1つのセル送信機のみに対してキー情報について解くことができる。この場合、対象となる特定のセル・サイト送信機に関与するMS測定値の第1集合のみ、および報告されたMSの集合によって報告されたあらゆるセル・サイト送信機が解に含まれる。オプションとして、第1測定値集合において発見されたセル・サイト送信機のいずれを含むいずれのMS測定値でも含むことができる。この場合、解は、おそらく10から20のセル送信機、そして100から200個のMS測定値を含む、更に小さな地理的区域に限定され、最初の例と比較すると、遥かに小さくなっている。次いで、周知のように、この1つの送信機についてのキー情報を決定し、タグ付けする(tagged)。その後、同じプロセスがこの元の集合における第2のセルについて報告するが、第2のセルの情報の解明において、第1セルの既知情報、およびこの第2セルを含む全てのMS測定値を用いる。次いで、全てのセルについてキー情報を決定するまで、各回毎に直前のセルについての既知情報を用いて、このプロセス全体が第3および第4セルに関して報告する。このプロセスは、これらの測定値に含まれるMS測定値およびセル送信機の部分集合を選択し、未知の情報の部分集合について解き、これらに既知の印を付けるように一般化することができ、その後の未知情報の部分集合の求解において用いることができる。
【0086】
[0062]
3GPP技術仕様44.031は、MSが時間差測定を行うために必要なパラメータ、およびEOTD位置検出を実行するために必要なセル送信機情報の集合を定める。これには、セル送信機ARFCN、セルID、BSIC、フレーム・タイミング情報、および送信機位置が含まれる。前述の手順は、これらの情報の全てを自動的に決定する。位置検出すべきMSが行うタイミング測定と共に、全ての情報はEOTD位置検出を行うために利用可能である。
【0087】
[0063]
IS−95およびCDMA2000技術仕様は、AFLT位置検出を実行するために必要なパラメータを定めている。これには、パイロットPNオフセット、送信機位置、および無線チャネル番号が含まれる。前述の手順は、これらの情報の全てを自動的に決定する。位置検出すべきMSが行うタイミング測定と共に、全ての情報はAFLT位置検出を行うために利用可能である。
【0088】
[0064]
3GPP技術仕様25.331は、UEが時間差測定を行うために必要なパラメータ、ならびにUMTSネットワークにおいてOTD位置検出を実行するために必要なセル送信機情報の集合を定める。これには、セル送信機、周波数チャネル、セル識別情報、フレーム・タイミング情報、および送信機位置が含まれる。前述の手順は、これらの情報の全てを自動的に決定する。位置検出すべきUEが行うタイミング測定と共に、全ての情報はOTD位置検出を行うために利用可能である。
【0089】
[0065]
本システムは、OMAによって定められるように、MSおよび位置検出サーバ間におけるユーザ・プレーンまたはセキュア・ユーザ・プレーン(SUPL)接続を用いて実現することができる。MSおよび位置検出サーバは、IP接続によって接続される。IP接続は、802.11WiFiネットワークを通じて、または有線ネットワークを通じた場合でも、セルラ・ワイヤレス運営者によって提供される。ユーザ・プレーン解決策では、MS上で走っているアプリケーションが、IP接続を通じてサーバによって指令されたときに、信号測定を実行し、これらの測定の結果をIP接続を通じて報告することができる。ユーザ・プレーン実施態様の利点は、MSおよび位置検出サーバ間における位置検出関係メッセージングをサポートするために、ワイヤレス運営者が余分な機構やインフラストラクチャをワイヤレス・ネットワークに配備する必要がないことである。
結論
[0066]
本発明の真の範囲は、本明細書において開示した実施形態例に限定されるのではない。例えば、前述のワイヤレス位置検出システム(WLS)の開示では、ワイヤレス・デバイス、移動局、位置検出処理ノード・クライアント、ネットワーク局等というような、説明用語を用いたが、これらが本願の保護範囲を限定するように解釈したり、あるいはそうではなくても本発明のWLSの態様が開示した特定の方法および装置に限定されることを暗示するように解釈してはならない。例えば、LDPデバイスおよびLESという用語は、図1および図2に描画した具体的な構造例を、本発明を実用化する際に用いなければならないことを暗示することは意図していない。本発明の具体的な実施形態は、いずれの形式の移動体ワイヤレス・デバイスでも、本明細書に記載した発明を実行するようにプログラムすることができるのであれば、いずれの形式のサーバ・コンピュータでも利用することができる。更に、多くの場合、本明細書において記載した実施態様(即ち、機能要素)の場所は、設計者の好みに過ぎず、必須要件ではない。したがって、明示的に限定され得る場合を除いて、保護の範囲は、先に記載した具体的な実施形態に限定することは意図していない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体ワイヤレス・デバイスの位置検出システムであって、
位置検出処理ノードと、
少なくとも1つのワイヤレス・デバイスであって、該少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、通信リンクを通じて前記位置検出処理ノードと通信し、1つ以上の地理的に分散する送信機からの信号のスキャン測定を行うように構成されており、更に、前記信号を受信しその特性を測定し、前記特性に関する情報を前記位置検出処理ノードに前記通信リンクを通じて提供することによって、キー送信機情報の決定において、前記位置検出処理ノードを補助するように構成された、少なくも1つのワイヤレス・デバイスと、
位置検出対象のワイヤレス・デバイスと通信し、前記位置検出対象ワイヤレス・デバイスに、1つ以上の送信機からの信号の信号測定を行わせ、測定情報を前記位置検出処理ノードに提供させるように構成されたサーバと、
を備えており、
前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスによって測定する前記特性は、前記キー送信機情報を決定するために、他のワイヤレス・デバイスによって測定する特性との組み合わせにおいて有用である、システム。
【請求項2】
請求項1記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、更に、前記キー送信機情報を前記位置検出処理ノードに伝達するように構成されており、前記情報は、前記位置検出処理ノードが1つ以上のワイヤレス・デバイスの位置を計算するために用いることができる、システム。
【請求項3】
請求項1記載のシステムにおいて、当該システムは、前記1つ以上の送信機と動作するように構成されており、少なくとも1つの送信機が第1ワイヤレス通信ネットワークの一部であり、少なくとも1つの送信機が第2ワイヤレス通信ネットワークの一部である、システム。
【請求項4】
請求項1記載のシステムにおいて、前記サーバは、ユーザ・プレーン・データ・チャネルを通じて前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスと通信するように構成されており、前記ワイヤレス・デバイスは、測定情報を前記位置検出処理ノードに前記データ・チャネルを通じて提供するように構成された、システム。
【請求項5】
請求項1記載のシステムにおいて、前記キー送信機情報は、セル識別情報を含む、システム。
【請求項6】
請求項5記載のシステムにおいて、前記セル識別情報は、セルID、周波数チャネル、基地局固体情報コード、セル・グローバル固体情報、および基地局IDをからなる一群の少なくとも1つの構成項目を含む、システム。
【請求項7】
請求項1記載のシステムにおいて、前記キー送信機情報は、セル送信機位置情報を含む、システム。
【請求項8】
請求項7記載のシステムにおいて、前記セル送信機位置情報は、緯度および経度を含む、システム。
【請求項9】
請求項1記載のシステムにおいて、前記キー送信機情報は、セル送信機信号タイミング情報を含む、システム。
【請求項10】
請求項1記載のシステムにおいて、前記信号測定値は、相対信号タイミングを含む、システム。
【請求項11】
請求項1記載のシステムにおいて、前記信号測定値は、絶対信号タイミングを含む、システム。
【請求項12】
請求項1記載のシステムにおいて、前記信号測定値は、受信電力レベルを含む、システム。
【請求項13】
請求項1記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、時間差測定値に基づいて、位置検出解を計算するようにプログラミングされた、システム。
【請求項14】
請求項1記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、移動体デバイスである、システム。
【請求項15】
請求項1記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、固定デバイスである、システム。
【請求項16】
請求項1記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、既知の位置にある、システム。
【請求項17】
請求項1記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、未知の位置にある、システム。
【請求項18】
請求項1記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、前記測定値と以前に既知の情報とを用いて、未知情報について解くために、位置検出解を計算するようにプログラミングされた、システム。
【請求項19】
請求項1記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、既知および未知の情報に基づいて誤差関数を計算し、該誤差関数を最小化することにより、前記未知情報について解くようにプログラミングされた、システム。
【請求項20】
請求項19記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、前記未知情報の関数として、前記測定値の各々の誤差を計算するようにプログラミングされた、システム。
【請求項21】
請求項20記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、時間差測定値について誤差関数を計算するようにプログラミングされており、前記誤差関数は、送信機位置、送信機タイミング・オフセット、および受信機位置の仮説を立てた組を想定した場合の、測定時間差と理論時間差との間の差である、システム。
【請求項22】
請求項21記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、前記未知情報に基づいて、前記測定値の各々の二乗誤差を計算するようにプログラミングされた、システム。
【請求項23】
請求項22記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、前記測定値の各々の品質に基づいて、該測定値の二乗誤差に重み付けし、該重み付けした誤差を加算して、前記未知データの関数である誤差値を作るようにプログラミングされた、システム。
【請求項24】
請求項23記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、前記誤差関数を最小化することにより、前記未知データについて解くようにプログラミングされた、システム。
【請求項25】
請求項24記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、データ値を一旦決定したなら、既知の印を付け、該既知値を用いて未知情報の求解を簡素化するようにプログラミングされた、システム。
【請求項26】
請求項25記載のシステムにおいて、前記既知情報は、以前に決定した送信機位置情報を含む、システム。
【請求項27】
請求項25記載のシステムにおいて、前記既知情報は、共通タイミング・ソースに関して同期したことが分かっている送信機のタイミングを含む、システム。
【請求項28】
請求項25記載のシステムにおいて、前記既知情報は、固定受信機の位置を含む、システム。
【請求項29】
請求項25記載のシステムにおいて、前記既知情報は移動体受信機の位置を含む、システム。
【請求項30】
請求項18記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、前記位置検出解の一部をある地理的領域に制限し、次いで後に種々の領域からのデータを組み合わせて、前記未知データの求解を簡素化するようにプログラミングされた、システム。
【請求項31】
請求項1記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、コンピュータを備えた、システム。
【請求項32】
請求項1記載のシステムにおいて、前記位置検出処理ノードは、ワイヤレス・デバイスを備えた、システム。
【請求項33】
請求項1記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、更に、前記キー送信機情報を前記位置検出処理ノードに伝達するように構成されており、前記情報は、前記位置検出処理ノードが1つ以上のワイヤレス・デバイスの位置を計算するために使用可能であり、前記サーバは、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスとユーザ・プレーン・データ・チャネルを通じて通信するように構成されており、前記位置検出対象ワイヤレス・デバイスは、測定情報を前記位置検出処理ノードに前記データ・チャネルを通じて提供するように構成されており、前記キー送信機情報は、セル識別情報、セル送信機位置情報、およびセル送信機信号タイミング情報を含み、前記信号測定値は信号タイミングおよび受信電力レベルを含む、システム。
【請求項34】
移動体ワイヤレス・デバイスの位置検出方法であって、
少なくとも1つのワイヤレス・デバイスに、位置検出処理ノードと通信リンクを通じて通信し、1つ以上の地理的に分散した送信機からの信号のスキャニング測定を行うように命令し、更に、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスに、前記信号を受信しその特性を測定し、前記特性に関する情報を前記位置検出処理ノードに前記通信リンクを通じて提供することによって、キー送信機情報の決定において、前記位置検出処理ノードを補助するように命令するステップであって、前記特性が、前記キー送信機情報を決定するのに有用である、ステップと、
位置検出対象のワイヤレス・デバイスに、1つ以上の送信機からの信号の信号測定を行い、測定情報を前記位置検出処理ノードに提供するように命令するステップと、
前記位置検出処理ノードにおいて、前記キー送信機情報および前記測定情報を用いて、前記位置検出対象ワイヤレス・デバイスの地理的位置を決定するステップと、
を備えた、方法。
【請求項35】
請求項34記載の方法において、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスに、前記キー送信機情報を前記位置検出処理ノードに伝達するように命令するステップを含み、前記情報は、前記位置検出処理ノードが1つ以上のワイヤレス・デバイスの位置を計算するために用いられる、方法。
【請求項36】
請求項34記載の方法において、当該方法は、第1ワイヤレス通信ネットワークの少なくとも1つの送信機と、第2ワイヤレス通信ネットワークの少なくとも1つの送信機とによって実行する、方法。
【請求項37】
請求項34記載の方法において、1つ以上のワイヤレス・デバイスと前記位置検出処理ノードとの間の通信は、ユーザ・プレーン・データ・チャネルを通じて行われる、方法。
【請求項38】
請求項34記載の方法において、前記キー送信機情報は、セル識別情報を含む、方法。
【請求項39】
請求項38記載の方法において、前記セル識別情報は、セルID、周波数チャネル、基地局固体情報コード、セル・グローバル固体情報、および基地局IDからなる一群の少なくとも1つの構成項目を含む、方法。
【請求項40】
請求項34記載の方法において、前記キー送信機情報は、セル送信機位置情報を含む、方法。
【請求項41】
請求項40記載の方法において、前記セル送信機位置情報は、緯度および経度を含む、方法。
【請求項42】
請求項34記載の方法において、前記キー送信機情報は、セル送信機信号タイミング情報を含む、方法。
【請求項43】
請求項34記載の方法において、前記信号測定値は、相対信号タイミングを含む、方法。
【請求項44】
請求項34記載の方法において、前記信号測定値は、絶対信号タイミングを含む、方法。
【請求項45】
請求項34記載の方法において、前記信号測定値は、受信電力レベルを含む、方法。
【請求項46】
請求項34記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、時間差測定値に基づいて、位置検出解を計算するようにプログラミングされた、方法。
【請求項47】
請求項34記載の方法において、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、移動体デバイスである、方法。
【請求項48】
請求項34記載の方法において、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、固定デバイスである、方法。
【請求項49】
請求項34記載の方法において、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、既知の位置にある、方法。
【請求項50】
請求項34記載の方法において、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスは、未知の位置にある、方法。
【請求項51】
請求項34記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、前記測定値と以前に既知の情報とを用いて、未知情報について解くために、位置検出解を計算するようにプログラミングされた、方法。
【請求項52】
請求項34記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、既知および未知の情報に基づいて誤差関数を計算し、該誤差関数を最小化することにより、前記未知情報について解くようにプログラミングされた、方法。
【請求項53】
請求項52記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、前記未知情報の関数として、前記測定値の各々の誤差を計算するようにプログラミングされた、方法。
【請求項54】
請求項53記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、時間差測定値について誤差関数を計算するようにプログラミングされており、前記誤差関数は、送信機位置、送信機タイミング・オフセット、および受信機位置の仮説を立てた組を想定した場合の、測定時間差と理論時間差との間の差である、方法。
【請求項55】
請求項54記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、前記未知情報に基づいて、前記測定値の各々の二乗誤差を計算するようにプログラミングされた、方法。
【請求項56】
請求項55記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、前記測定値の各々の品質に基づいて、該測定値の二乗誤差に重み付けし、該重み付けした誤差を加算して、前記未知データの関数である誤差値を作るようにプログラミングされた、方法。
【請求項57】
請求項56記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、前記誤差関数を最小化することにより、前記未知データについて解くようにプログラミングされた、方法。
【請求項58】
請求項57記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、データ値を一旦決定したなら、既知の印を付け、該既知値を用いて未知情報の求解を簡素化するようにプログラミングされた、方法。
【請求項59】
請求項58記載の方法において、前記既知情報は、以前に決定した送信機位置情報を含む、方法。
【請求項60】
請求項58記載の方法において、前記既知情報は、共通タイミング・ソースに関して同期していることが分かっている送信機のタイミングを含む、方法。
【請求項61】
請求項58記載の方法において、前記既知情報は、固定受信機の位置を含む、方法。
【請求項62】
請求項58記載の方法において、前記既知情報は移動体受信機の位置を含む、方法。
【請求項63】
請求項51記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、前記位置検出解の一部をある地理的領域に制限し、次いで後に種々の領域からのデータを組み合わせて、前記未知データの求解を簡素化するようにプログラミングされた、方法。
【請求項64】
請求項34記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、コンピュータを備えた、方法。
【請求項65】
請求項34記載の方法において、前記位置検出処理ノードは、ワイヤレス・デバイスを備えた、方法。
【請求項66】
請求項34記載の方法において、前記少なくとも1つのワイヤレス・デバイスに、更に、前記キー送信機情報を前記位置検出処理ノードに伝達するように命令され、前記情報は、前記位置検出処理ノードが1つ以上のワイヤレス・デバイスの位置を計算するために用いられ、前記ワイヤレス・デバイスは、ユーザ・プレーン・データ・チャネルを通じて通信するように動作し、前記位置検出対象ワイヤレス・デバイスは、測定情報を前記位置検出処理ノードに前記データ・チャネルを通じて提供するように動作し、前記キー送信機情報は、セル識別情報、セル送信機位置情報、およびセル送信機信号タイミング情報を含み、前記信号測定値は信号タイミングおよび受信電力レベルを含む、方法。
【請求項67】
移動体ワイヤレス・デバイスの位置検出方法の実行において、位置検出処理ノードと協働するように構成されたワイヤレス・デバイスであって、
プロセッサと、
位置検出処理ノードと通信し、1つ以上の地理的に分散した送信機からの信号のスキャニング測定を行い、前記信号を受信しその特性を測定し、前記特性に関する情報を前記位置検出処理ノードに前記通信リンクを通じて提供することによって、キー送信機情報の決定において、前記位置検出処理ノードを補助することにおいて前記ワイヤレス・デバイスを制御するように前記プロセッサに命令する実行可能命令と、
を備えた、ワイヤレス・デバイス。
【請求項68】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスであって、更に、1つ以上の送信機からの信号の信号測定を行うにおいて前記ワイヤレス・デバイスを制御し、測定情報を前記位置検出処理ノードに提供するように、前記プロセッサに命令する実行可能命令を備えた、ワイヤレス・デバイス。
【請求項69】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスであって、更に、前記キー送信機情報を前記位置検出処理ノードに伝達するにおいて、前記ワイヤレス・デバイスを制御するように前記プロセッサに命令する実行可能命令を備えており、前記情報は、前記位置検出処理ノードが1つ以上のワイヤレス・デバイスの位置を計算するために用いられる、ワイヤレス・デバイス。
【請求項70】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスにおいて、当該ワイヤレス・デバイスは、第1ワイヤレス通信ネットワークの少なくとも1つの送信機と、第2ワイヤレス通信ネットワークの少なくとも1つの送信機と通信するように構成された、ワイヤレス・デバイス。
【請求項71】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスにおいて、当該ワイヤレス・デバイスは、前記位置検出処理ノードと、ユーザ・プレーン・データ・チャネルを通じて通信するように構成された、ワイヤレス・デバイス。
【請求項72】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスにおいて、前記キー送信機情報は、セル識別情報を含む、ワイヤレス・デバイス。
【請求項73】
請求項72記載のワイヤレス・デバイスにおいて、前記セル識別情報は、セルID、周波数チャネル、基地局固体情報コード、セル・グローバル固体情報、および基地局IDをからなる一群の少なくとも1つの構成項目を含む、ワイヤレス・デバイス。
【請求項74】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスにおいて、前記キー送信機情報は、セル送信機位置情報を含む、ワイヤレス・デバイス。
【請求項75】
請求項74記載のワイヤレス・デバイスにおいて、前記セル送信機位置情報は、緯度および経度を含む、ワイヤレス・デバイス。
【請求項76】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスにおいて、前記キー送信機情報は、セル送信機信号タイミング情報を含む、ワイヤレス・デバイス。
【請求項77】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスにおいて、前記信号測定値は、相対信号タイミングを含む、ワイヤレス・デバイス。
【請求項78】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスにおいて、前記信号測定値は、絶対信号タイミングを含む、ワイヤレス・デバイス。
【請求項79】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスにおいて、前記信号測定値は、受信電力レベルを含む、ワイヤレス・デバイス。
【請求項80】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスにおいて、当該ワイヤレス・デバイスは、移動体デバイスである、ワイヤレス・デバイス。
【請求項81】
請求項67記載のワイヤレス・デバイスにおいて、当該ワイヤレス・デバイスは、固定デバイスである、ワイヤレス・デバイス。

【図1】
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【図1A】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−98296(P2012−98296A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−275799(P2011−275799)
【出願日】平成23年12月16日(2011.12.16)
【分割の表示】特願2009−539454(P2009−539454)の分割
【原出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(500532540)トゥルーポジション・インコーポレーテッド (48)
【Fターム(参考)】