説明

ワイヤレス通信システム、関連する方法、および、データ構造

【課題】ワイヤレス通信装置、ワイヤレス通信システム、およびビーム形成方法の提供。
【解決手段】ワイヤレス通信システムおよび装置は、ビームフォーミィ・ユニット、ビームフォーマ・ユニット、および複数のアンテナを含み、ビームフォーミィ・ユニット、およびビームフォーマ・ユニットに従って、データ・ユニット、およびプロトコル・データ・ユニットをそれぞれ送信する。ビームフォーミィは、フィードバック情報を即時フィードバック位置、集約フィードバック位置、および遅延フィードバック位置の1つでデータ・ユニットによって伝送する。ビームフォーマ・ユニットは、チャネル状態情報、非圧縮ステアリング・マトリックス、および圧縮ステアリング・マトリックスから選択されるフィードバック・リクエスト情報のタイプの1つからなる制御フィールドを含むプロトコル・データ・ユニットを生成し、遠隔通信装置からのフィードバックをリクエストする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、一般に通信システムに関し、さらに詳しくはワイヤレス通信システムにおいてチャネル状態の情報を交換するための装置、方法、およびデータ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムでの性能改善は、チャネル特性がワイヤレス通信信号の送信機あるいはソースに既知である場合に達成されることがある。そのようなチャネル特性に関連した情報を送信機に提供する従来の技術は、主に実装する際に多くの制限を受け、それは実用性に制限を与える。これらの実用上の制限の少なくとも1つを克服する、改善された装置、方法、および関連するデータ構造が以下の開示で提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−198213号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Matthew Gast, 802.11 Wireless Networks: TheDefinitive Guide, Second Edition, 2005年4月, pp.311-342
【非特許文献2】Ratish J. Punnoose, et al., CommunicationsResources Management for Advanced Telematics Applications,Proceedings of the2001 IEEE Intelligent Transportation Systems Conference, 2001年8月25日, pp. 1056-1060
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本発明の実施例が実装される通信システム例のブロック図である。
【図2】一実施例に従って、チャネル状態情報を交換するための方法例のフローチャートである。
【図3】一実施例に従って、通信交換の図示的表現を提供する。
【図4】アクセス・マシンによって実行されたとき、本マシンが本発明の実施例の1またはそれ以上の側面を実行するコンテンツを含む製品のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の実施例は、例示によって描かれているが、限定するものではなく、添付図面中において、類似の参照数字は、同種の要素に関連するものである。
【0007】
ワイヤレス通信システム、方法、および関連するデータ構造の実施例がここに示される。より特定すれば、システム、装置、方法、および関連するデータ構造の実施例は、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)のリクエストおよび/またはフィードバックを可能にする。
【0008】
以下より完全に記述される一実施例に従って、1またはそれ以上のデータ構造が導入される、つまり、物理層(PHY)および/または媒体アクセス制御(MAC)の通信メッセージで使用される。例えば、以下より完全に記述される一実施例のように、高スループット(HT:High Throughput)制御フィールド、リンク適応制御フィールド、フィードバック・リクエスト・フィールド、マルチ入力マルチ出力(MIMO)チャネル測定のサービス品質(QoS)データおよび高スループット制御(HTC)フレーム、相互修正(Reciprocity Correction)QoSデータおよびHTCフレーム、および/または、CSIフィードバックQoSデータおよびHTCフレームの1またはそれ以上が一般に導入される。さらに、このようなデータ構造のサポートで、少なくともダイナミック・リンク適応および/または送信ビーム形成をサポートするフィードバック情報の交換を可能にする革新的なCSIフィードバック・メカニズムが提示される。
【0009】
一実施例に従えば、フィードバック生成器を具備するチャネル・モデリング・エージェント(CMA:Channel Modeling Agent)は、前出の1またはそれ以上の特徴を実行する通信装置内で実現されるが、本発明はこの点に関して制限されることはない。以下より完全に紹介されるように、CMAは、ホスト通信装置と係わり合い、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)を、例えば前出の1またはそれ以上の革新的なデータ構造を使用する遠隔通信装置と交換可能にする。一実施例に従って、少なくとも他の1つの(遠隔)通信装置と確立したワイヤレス通信チャネルに関連するチャネル状態情報を決定するために、CMAを起動することができる。
【0010】
一実施例に従えば、通信装置は、フィードバック生成器が決定されたCSIと関連する情報の通信を1またはそれ以上の遠隔の通信装置の少なくともサブセット(部分集合)と促進させることを実現する。一実施例に従えば、そのようなCSIに関連する情報を開始し、応答し、あるいは伝送するために、前出の革新的なデータ構造がフィードバック生成器によって使用される。
【0011】
本明細書を通して「一実施例」あるいは「実施例」という参照は、実施例に関して説明される特定の特徴、構造あるいは特性が本発明の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通して様々な場所にある「一実施例」あるいは「実施例」という参照は、全てが必ずしも同じ実施例を参照するものとは限らない。さらに、特定の特徴、構造あるいは特性は、1またはそれ以上の実施例中で適切な方法で組み合わされてもよい。
【0012】
CGAが実行されるモバイル装置および/またはワイヤレス通信ネットワークのいくつかの動作特性に関する技術的な詳細事項は、例えばIEEE802.11、1999年版、すなわち、Information Technology Telecommunications and Information Exchange
Between Systems - Local and Metropolitan Area Networks - Specific Requirements,
Part II: WLAN Medium Access Control (MAC) and Physical (PHY) Layer Specifications、その次世代および補足(例えば、802.11a,11g,11n)に見られる。さらに、IEEE標準802.16−2001 ローカルおよび都市域ネットワーク用IEEE標準・パート16:固定広帯域ワイヤレス・アクセス・システム用エア・インターフェイス IEEE標準、その次世代および補足(例えば、802.16a,16d,16e)を参照のこと。

通信環境の例
【0013】
図1では、ワイヤレス通信環境例100のブロック図が示され、その中で本発明の実施例が実現される。図1に示された実施例に従って、通信環境例100は、あるワイヤレス通信装置102がワイヤレス通信リンク104を通して別のワイヤレス通信装置106と通信を行なう構成を描く。通信環境100は、ここに使用されるように、近接場通信(NFC)ネットワーク、ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)、ワイヤレス都市域ネットワーク(WMAN)、セルラー無線電話ネットワーク、パーソナル通信システム(PCS)ネットワーク、および同種のネットワークを含む広範囲のワイヤレス通信ネットワークのいずれかを表わすものと意図されるが、これらに制限されることはない。
【0014】
一実施例に従えば、通信ネットワーク100は、802.11xおよび/または802.16x通信ネットワークであり、装置102はアクセス・ポイント(あるいは基地局)であり、装置106は加入者局(あるいはエンドユーザ装置)であるが、本発明の範囲はこの点に関して制限されることはない。図示されるように、1またはそれ以上の装置102,106は、マルチ入力マルチ出力(MIMO)通信システムを示すマルチ送信および/または受信チェーンを含んでいてもよい。
【0015】
閉ループMIMO(あるいは、ビーム形成)システムでは、データ信号は、ビーム形成行列Vによって修正され、その後複数のアンテナによって遠隔受信機に選択的に送信される。一実施例に従えば、データ信号は複数のデータ・ストリーム(N...N)からなるが、本発明はこの点に関して制限されることはない。データ・ストリームの数は、適切なビット・ローディング、電力重み付け、およびサブキャリア割り当てと共に、空間チャネルの数を表わすが、本発明はこの点に関して制限されることはない。
【0016】
一実施例に従えば、4本の送信アンテナおよび3本のデータ・ストリームで(図示の便宜のため)、N本のアンテナによって送信された送信信号(x)は、次のように表わされる。
【0017】
【数1】

図示されるように、sはデータ・シンボルのNsベクトルであり、また、Vは、遠隔受信機からフィードバックされた情報(例えば、行列コードブックおよび/またはそれに対するインデックス)から導かれたN×Nのビーム形成行列である。一実施例に従えば、ビーム形成行列Vは、典型的にはユニタリであり、また、上記導かれるように、電力/ビット・ローディングは、ベクトルsに適用される。
【0018】
装置106は、例えば1またはそれ以上のチャネル特性を測定することによって、ワイヤレス通信チャネルのモデルをダイナミックに生成するチャネル・モデリング・エージェント(CMA)108を含んで示される。一実施例に従えば、チャネル・モデルの1またはそれ以上の要素を描くチャネル状態情報(CSI)および/またはチャネル特性は、CMA108によって生成される。
【0019】
一実施例に従えば、フィードバック生成メカニズム(例えば、フィードバック生成器)は、遠隔にある他の通信装置へのチャネル状態情報の通信をサポートするために起動される。以下より完全に記述される一実施例に従えば、フィードバック生成メカニズムは、前出の1またはそれ以上のデータ構造を利用し、例えば、ダイナミック・リンク適応、ビーム形成などをサポートしてチャネル状態情報をリクエストし、応答し、および/または伝送することができる。一実施例に従えば、このような1またはそれ以上のデータ構造は、物理層コンバージェンス・プロトコル(PLCP)、例えば、PLCPプロトコル・データ単位(PPDU)内で実行されるが、本発明はこの点に関して制限されることはない。
【0020】
CMA108および/またはフィードバック生成メカニズムを導入するために、装置106はワイヤレス通信能力を備える様々の電子装置のいずれかを表わすと意図されることを理解するであろう。いくつかの実施例では、CMA108は、装置の受信要素、例えば受信機のベースバンドおよび/またはアプリケーション・プロセッサ内で実施される。同様に、フィードバック生成メカニズムは、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェア内で実行することができる一方、データ構造は、PHYまたはMAC層の通信で起動されてもよいが、本発明の範囲はこの点に関して制限されることはない。

動作例
【0021】
図2に移って、CSIフィードバックのための方法例のフローチャートが一実施例に従って概略示される。図示されるように、本方法はブロック202から始まり、通信装置(例えば、106)は、1またはそれ以上の通信信号を1またはそれ以上の遠隔の送信機(例えば、102)から受信する。
【0022】
ブロック204では、通信装置(例えば、106)は、チャネル・モデリング・エージェント(例えば、108)を起動し、受信信号の少なくとも部分集合(サブセット)である1またはそれ以上の特性を測定する。一実施例に従えば、通信装置(例えば、106)は、チャネル状態情報(例えば、CMA108によって生成された情報に関連し、および/または、遠隔装置(s)で生成された等価情報に関連する)を、例えば、前出のデータ構造を利用して、1またはそれ以上の遠隔装置からあるいは遠隔装置へ、リクエストし、応答し、および/または、伝送することができる。
【0023】
さらに詳しくは、フィードバック生成器のメカニズムは、一実施例に従って、チャネル状態情報のリクエスト、応答、および/または、交換をサポートし、1またはそれ以上の次のデータ構造を利用することができる。

HT制御フィールド
【0024】
一実施例に従えば、HT制御(HTC)フィールドは、非QoSデータ・フレーム以外のあらゆるHTフレームに含まれてもよい。HT物理層コンバージェンス手順(PLCP)プロトコル・データ単位(PPDU)で伝送されるフレーム中のHT制御フィールドの存在は、MACヘッダ中のオーダ・ビットを設定することにより示される。一実施例に従えば、HT制御フィールドは、MACヘッダ中の最後にある。HT制御フィールドを含むMACプロトコル・データ単位(MPDU)は、+HTCフレームと称される。4つのオクテットHT制御フィールドのフォーマット例が次のテーブルに示される。
【0025】
【表1】

表−HT制御のフィールド・フォーマット例
【0026】
【表2】

表−リンク適応制御のフィールド
リンク適応制御フィールドのサブフィールドは、次のフィールドを含む。
【0027】
【表3】

表−リンク適応制御のサブフィールド
一実施例に従えば、フィードバック・リクエスト・フィールドは、CSIフィードバックの位置を含む。
【0028】
【表4】

表−フィードバック・リクエストのフォーマット

MIMOチャネル測定QoSデータ+HTCフレーム
【0029】
一実施例に従えば、MIMOチャネルの測定は、QoSデータ+HTCフレームである。QoS制御フィールド中の肯定応答(ACK)ポリシーのフィールドは、肯定応答に設定される。HT制御フィールドの拡張が設定されてもよい。フレーム・ボディのフォーマットは、管理活動フレームに引き出される。このフレームは、カテゴリー送信ビーム形成である。それは、次の1またはそれ以上のフィールドを含む。
【0030】
【表5】

表−MIMOチャネルの測定

相互修正QoSデータ+HTCフレーム
【0031】
一実施例によれば、相互修正は、QoSデータ+HTCフレームである。一実
施例に従えば、QoS制御フィールド中のAckポリシーのフィールドは、通常
の肯定応答(Normal Acknowledgement)に設定されてもよい。HT制御フィールドの拡張が設定されてもよい。フレーム・ボディのフォーマットは、管理活動フレームに起因してもよい。相互修正は、カテゴリーの送信ビーム形成であってもよい。一実施例に従えば、相互修正フレームは、次の1またはそれ以上のフィールドを含んでいてもよい。
【0032】
【表6】

表−相互修正

CSIフィードバックQoSデータ+HTCフレーム
【0033】
一実施例に従えば、CSIフィードバック・フレームが導入される。一実施例によると、CSIフィードバック・フレームは、QoSデータ+HTCフレームとして実行されてもよい。一実施例において、次の表は、QoS制御フィールド中にAckポリシーの例を定義する。HT制御フィールドの拡張が設定されてもよい。
【0034】
【表7】

表−CSIフィードバック用QoS制御Ackポリシー

一実施例に従えば、フレーム・ボディのフォーマットは、管理活動フレームに起因してもよい。一実行例によれば、CSIフィードバック・フレームは、カテゴリーの送信ビーム形成であってもよい。それは、少なくとも1またはそれ以上の次のフィールドを含んでいてもよい。
【0035】
【表8】

表−CSIフィードバック

CSIフィードバック
【0036】
一実施例に従えば、ここに導入されたCSIフィードバック・メカニズムは、送信ビーム形成のためと同様にリンク適応のための明示的なフィードバック交換を可能にする。本発明の範囲はこの点に関して制限されることはないが、基本的なフレーム交換の一例が図3中に描かれている。
【0037】
図3に示された実施例に従って、第1の通信装置(例えば、アクセス・ポイント(AP))は、送信ビーム形成のためにCSIフィードバックをリクエストしかつ使用する。フレーム交換は、また開始者側でステアリング・ベクトル(steering vectors:操舵ベクトル)の計算を提供することができる。この場合、ステアリング・ベクトルを返送する代わりに、応答通信装置(例えば、ステーション(STA))は、量子化されたチャネル推定を開始したAPに戻してもよく、また、そのAPはステアリング・ベクトルを計算するであろうが、本発明はこの点に関して制限されることはない。最後に、量子化されたチャネル推定は、送信ビーム形成からのMCSの最適化のために使用することができる。一実行例によれば、CSIフィードバックの要求者に戻された情報のタイプは、共用宣言された能力による。
【0038】
図3に示された実施例に従って、通信シーケンス例は、次のものを含む。
【0039】
シーケンスは、FRQ(フィードバック・リクエスト)を含むステアリングされていない音響PPDUを送るAPによって始められる。
【0040】
応答するクライアントSTAは、チャネル推定を作成するために音響パケットを使用し、かつチャネルのSVDおよびMFBを計算する。
【0041】
生成されたステアリング・ベクトルは、量子化され、かつMFBおよびSFB(ステアリング・フィードバック)メッセージを含むPPDU中でAPに戻される。
【0042】
APは、クライアントSTAにステアリングPPDUを送信するためにその結果を使用する。そのAPがステアリング・モードで送るために後続のPPDUを有している場合、このPPDUはさらに音響PPDUとなる。
【0043】
ステップ2,3,4は、進行中のビーム形成の交換用に反復されてもよい。レイテンシによってチャネル推定またはステアリング・ベクトルが古くなってしまう場合、そのときステップ1を繰り返えす必要が生じる。

他の実施例
【0044】
図4は、コンテンツを含む格納媒体例のブロック図を示し、そのコンテンツによって、起動時にアクセス・マシンがチャネル・モデリング・エージェント108、フィードバック生成器メカニズム、関連するデータ構造および/または関連する方法200における1またはそれ以上の側面を実行する。この点において、格納媒体400は、コンテンツ402(例えば、命令、データ構造あるいはそれらのあらゆるコンビネーション)を含み、それによって、実行時には、アクセス装置は上記導入されたその1またはそれ以上の側面を実行することができる。
【0045】
機械読取り可能な(格納装置)媒体400は、フレキシブル・ディスク、光ディスク、CD−ROM、および光磁気ディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、磁気または光カード、フラッシュ・メモリ、または、電子命令を格納するために適した他のタイプのメディア/機械読取り可能な媒体を含むが、これらに制限されるものではない。
【0046】
さらに、本発明は、コンピュータ・プログラムの製品としてダウンロードされてもよく、ここで、そのプログラムは、通信リンク(例えば、モデム、無線あるいはネットワーク接続)を経由する感得可能な搬送波あるいは他の伝播媒体に組み込まれたデータ信号で、遠隔コンピュータからリクエストされたコンピュータへ送信される。ここに用いられるように、そのようなメディアは、すべて格納媒体と広く解される。
【0047】
本発明の実施例は、様々なアプリケーション中で使用されることが理解されるであろう。本発明はこの点に制限されることはないが、ここに開示された回路は、無線システムの送信機および受信機のような多くの装置の中で使用されてもよい。本発明の範囲内に含まれると意図される無線システムは、例示としてのみ示されるが、ワイヤレス・ネットワーク・インターフェイス装置およびLAN接続カード(NIC)を含むワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)装置およびワイヤレス広域ネットワーク(WWAN)装置、基地局、アクセス・ポイント(AP)、ゲートウエイ、ブリッジ、ハブ、セルラー無線電話通信システム、衛星通信システム、双方向無線通信システム、単方向ページャ、双方向ページャ、パーソナル通信システム(PCS)、パーソナル・コンピュータ(PC)、個人向け携帯型情報機器(PDA)、センサ・ネットワーク、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)、および同種のシステムを含むが、本発明の範囲はこの点に制限されることはない。このような装置は、様々なあらゆる種類のシステム内で使用される。
【0048】
本発明の実施例は、コア・メモリ、キャッシュ・メモリと称される集積回路ブロックあるいは他のタイプのメモリ中に含まれるが、それはマイクロプロセッサによって実行される電子命令を格納し、あるいは算術演算中で使用されるデータを格納する。一般に、請求項に記載された主題に従ってマルチステージのドミノ式ロジックを用いる実施例は、マイクロプロセッサに利点を提供し、特にメモリ装置用アドレス・デコーダに組み入れられてもよい。特に、装置が電力消費量の削減に依存する場合、本実施例は、無線システムまたは携帯装置に組み入れられることに注意すること。このように、ラップトップ・コンピュータ、セルラー無線電話通信システム、双方向無線機通信システム、単方向ページャ、双方向ページャ、パーソナル通信システム(PCS)、個人向け携帯型情報機器(PDA)、カメラ、および、他の製品は、本発明の範囲内に含まれると意図される。
【0049】
本発明のある側面あるいは実施例は、様々な動作および/またはデータ構造を含む。本発明の動作は、ハードウェア・コンポーネントによって達成されてもよく、あるいはマシン実行可能な内容(例えば、命令)で具体化され得るが、その動作を実行するための命令でプログラムされた汎用目的あるいは特定目的プロセッサ、または論理回路で用いることができる。あるいは、その動作はハードウェアとソフトウェアのコンビネーションによって実現されてもよい。さらに、本発明はコンピューティング器具という状況において記述されたが、当業者は、そのような機能は、例えば、通信機器(例えば、携帯電話機)内に統合されたような他のあらゆる実施例中に実現され得ることを認識するであろう。
【0050】
上述では、説明のために、多数の特定の詳事項が本発明についての完全な理解を提供するために述べられた。しかしながら、当業者は、これらの特定の詳細事項におけるいくつかがなくても実施できることを認識している。他の状況において、既知の構造および装置がブロック図の形式で示される。本発明概念の多くの変形が本発明の範囲および思想内で想起される。この点において、特定の図示された実施例は、本発明を制限するのではなく単にそれを例示するために提供される。したがって、本発明の範囲は、上記提供された特定の例示によって決められるのではなく、請求項の平易な解釈だけによって判断されるべきである。
【符号の説明】
【0051】
100 通信環境例
102,106 ワイヤレス通信装置
104 ワイヤレス通信リンク
108 チャネル・モデリング・エージェント(CMA)
ACK 肯定応答
AP アクセス・ポイント
CMA チャネル・モデリング・エージェント
CSI チャネル状態情報
HT 高スループット
HTC 高スループット制御
MAC 媒体アクセス制御
MIMO マルチ入力マルチ出力
PDU プロトコル・データ単位
PHY 物理層
PLCP 物理層コンバージェンス・プロトコル
PPDU PLCPプロトコル・データ単位
QoS サービス品質

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信装置において、
ビームフォーミィ(beamformee)・ユニットの応答タイミング能力に従って、データ・ユニットの送信ビーム形成能力フィールドに含められた一組のフィードバック位置の1つのデータ・ユニットによってフィードバック情報を伝送するためのビームフォーミィ・ユニットを含み、
前記送信ビーム形成能力フィールドは、音響データ・ユニットの受信後直ちにフィードバック応答情報を送るための即時フィードバック位置、および、遅延フィードバック応答情報を送るための遅延フィードバック位置の少なくとも1つを含み、
前記応答タイミング能力は、明示ビーム形成(BF)チャネル状態情報(CSI)フィードバック、明示非圧縮ステアリング・マトリックス・フィードバック、明示圧縮ステアリング・マトリックス・フィードバック、および、明示フィードバック報告に使用される最小のグループ化の少なくとも1つを含む、
ことを特徴とするワイヤレス通信装置。
【請求項2】
前記ビームフォーミィ・ユニットは即時に応答し、かつ前記フィードバック情報を即時フィードバックの位置および集約フィードバックの位置で伝送するために構成されることを特徴とする請求項1記載のワイヤレス通信装置。
【請求項3】
前記即時フィードバックの位置および前記遅延フィードバックの位置の少なくとも1つは、前記データ・ユニット中で共用宣言されていることを特徴とする請求項1または2のいずれか記載のワイヤレス通信装置。
【請求項4】
前記即時フィードバックの位置および前記遅延フィードバックの位置は、前記データ・ユニット中のHTCフィールド内で共用宣言されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のワイヤレス通信装置。
【請求項5】
前記フィードバック情報は、高スループット制御フィールド、管理活動ビットを収容するサービス・ヌル・データの品質のタイプを備えるデータ・ユニットによって提示され、前記データ・ユニットのボディは、カテゴリー・フィールド、活動フィールド、およびフィードバック情報フィールドを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか記載のワイヤレス通信装置。
【請求項6】
前記フィードバック情報は、管理活動が肯定応答なしのデータ・ユニットによって提示され、かつそのデータ・ユニットのボディは、カテゴリー・フィールド、活動フィールド、およびフィードバック情報フィールドを含む、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか記載のワイヤレス通信装置。
【請求項7】
前記フィードバック情報は、カテゴリー・フィールド、活動フィールド、およびフィードバック情報フィールドを含むフレームのボディを備える管理活動のフレームのタイプおよびサブタイプのデータ・ユニットによって提示されることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載のワイヤレス通信装置。
【請求項8】
前記フィードバック情報は、通常の肯定応答または肯定応答なしの肯定応答ポリシーを収容するヌル・データを含むサービス・データ・ユニットの品質を備える高スループット制御によって提示されることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載のワイヤレス通信装置。
【請求項9】
前記フィードバック情報は、少なくともチャネル状態情報、非圧縮ステアリング・マトリックス・フィードバック、および圧縮ステアリング・マトリックス・フィードバックを含む異なったタイプのフィードバックであることを特徴とする請求項1から8のいずれか記載のワイヤレス通信装置。
【請求項10】
前記データ・ユニットは、1またはそれ以上のフィードバック・リクエスト、および、1またはそれ以上の応答を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか記載のワイヤレス通信装置。
【請求項11】
前記データ・ユニットは、送信ビーム形成を表示するカテゴリー・フィールド、チャネル状態情報フィードバックを表示する活動フィールド、ベクトル量子化明示フィードバック情報を表示するベクトル量子化チャネル状態情報のフィードバック情報フィールドからなることを特徴とする請求項1記載のワイヤレス通信装置。
【請求項12】
前記ビームフォーミィ・ユニットは、ワイヤレス通信ネットワークのオーバーヘッドを減らすために隣接するサブキャリアをグループ化することを特徴とする請求項1から11のいずれか記載のワイヤレス通信装置。
【請求項13】
チャネル状態情報、非圧縮ステアリング・マトリックス、および圧縮ステアリング・マトリックスから選択されるフィードバック・リクエスト情報のタイプの1つを含む制御フィールドを含むプロトコル・データ・ユニットを生成し、遠隔通信装置からのフィードバックをリクエストするビームフォーマ(beamformer)・ユニットからなることを特徴とする請求項1から12のいずれか記載のワイヤレス通信装置。
【請求項14】
前記ビームフォーマ・ユニットは、応答の欠落を認識し、かつ後続のデータ・ユニットを送信し続けることができることを特徴とする請求項13記載のワイヤレス通信装置。
【請求項15】
請求項1から12および14のいずれかのビームフォーミィ・ユニットと、
チャネル状態情報、非圧縮ステアリング・マトリックス、および圧縮ステアリング・マトリックスから選択されるフィードバック・リクエスト情報のタイプの1つを含む制御フィールドを含むプロトコル・データ・ユニットを生成し、遠隔通信装置からのフィードバックをリクエストするビームフォーマ・ユニット
前記ビームフォーミィ・ユニットとビームフォーマ・ユニットとの間で交換する通信に従って、前記データ・ユニットおよび前記プロトコル・データ・ユニットを送信する2またはそれ以上のアンテナと、
含むことを特徴とするワイヤレス通信システム。
【請求項16】
前記ビームフォーマ・ユニットは、応答の欠落を認識し、かつ後続のデータ・ユニットを送信し続けることができることを特徴とする請求項15記載のワイヤレス通信システム。
【請求項17】
ビームを形成する方法において、
ビームフォーミィの能力に基づいて、ビームフォーマとビームフォーミィとの間の1またはそれ以上の通信を交換する段階を含み、
前記交換は、少なくとも即時フィードバック位置を含む送信ビーム形成能力のフィールドを有するデータ・ユニットのフィードバックの位置、および、遅延フィードバックの位置によってフィードバック情報を伝送する段階を含み、
前記ビームフォーミィの能力は、明示ビーム形成(BF)チャネル状態情報(CSI)のフィードバック、明示非圧縮ステアリング・マトリックスのフィードバック、および、明示フィードバック報告に使用される最小のグループ化の少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記即時フィードバックの位置および集約フィードバックの位置中のフィードバック情報をビームフォーマに伝送することによりビーム形成リクエストに直ちに応答する段階を含むことを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記即時フィードバックの位置および前記遅延フィードバックの位置の少なくとも1つを含むデータ・ユニットを伝送することによりビーム形成リクエストに直ちに応答する段階を含むことを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項20】
前記即時フィードバックの位置および前記遅延フィードバックの位置の両方を含むデータ・ユニットを伝送することによりビーム形成リクエストに直ちに応答する段階を含むことを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項21】
サービス品質がヌルのタイプのデータ・ユニットを生成し、前記フィードバック情報に提示する段階であって、前記データ・ユニットは、管理活動ビットを含む高スループット制御のフィールドを含み、かつ前記データ・ユニットのボディは、カテゴリー・フィールド、活動フィールド、および、フィードバック情報フィールドを含む、段階を含むことを特徴とする請求項17から20のいずれか記載の方法。
【請求項22】
管理活動が非肯定応答のタイプのデータ・ユニットを生成し、前記フィードバック情報に提示する段階であって、前記データ・ユニットのボディは、カテゴリー・フィールド、活動フィールド、および、フィードバック情報フィールドを含む、段階を含むことを特徴とする請求項17から20のいずれか記載の方法。
【請求項23】
データ・ユニットのタイプおよび管理活動のフレームを生成する段階であって、前記管理活動のフレームは、カテゴリー・フィールド、活動フィールド、および、フィードバック情報フィールドを含む、段階を含むことを特徴とする請求項17から20のいずれか記載の方法。
【請求項24】
サービス品質を備える高スループット制御タイプのデータ・ユニットを生成し、前記フィードバック情報に提示する段階であって、前記サービス品質のデータを具備する高スループット制御は、通常の肯定応答または非肯定応答の肯定応答ポリシーを収容するヌル・データを含む、段階を含むことを特徴とする請求項17から20のいずれか記載の方法。
【請求項25】
少なくともチャネル状態情報、非圧縮ステアリング・マトリックスのフィードバック、および圧縮ステアリング・マトリックスのフィードバックを含むデータ・ユニットを生成する段階を含むことを特徴とする請求項17から24のいずれか記載の方法。
【請求項26】
1またはそれ以上のフィードバック・リクエストおよび1またはそれ以上の応答を生成する段階を含むことを特徴とする請求項17から25のいずれか記載の方法。
【請求項27】
送信ビーム形成を表示するカテゴリー・フィールド、チャネル状態情報のフィードバックを表示する活動フィールド、および、ベクトル量子化明示フィードバック情報を表示するベクトル量子化チャネル状態情報のフィードバック情報のフィールドを含むデータ・ユニットを生成する段階を含むことを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項28】
ワイヤレス通信システムのオーバーヘッドを減らすために、前記ビームフォーミィによって隣接するサブキャリアをグループ化する段階を含むことを特徴とする請求項17から27のいずれか記載の方法。
【請求項29】
ビームフォーマによって、チャネル状態情報、非圧縮ステアリング・マトリックス、および圧縮ステアリング・マトリックスから選択されるフィードバック・リクエスト情報のタイプの1つを含む制御フィールドを含むプロトコル・データ・ユニットを生成し、遠隔通信装置からのフィードバックをリクエストする段階を含むことを特徴とする請求項17から28のいずれか記載の方法。
【請求項30】
前記ビームフォーマによって、前記ビームフォーミィの応答の欠落を認識する段階と、
後続のデータ・ユニットを送信し続ける段階と、
を含むことを特徴とする請求項17から29のいずれか記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−100277(P2012−100277A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254472(P2011−254472)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【分割の表示】特願2008−535805(P2008−535805)の分割
【原出願日】平成18年11月29日(2006.11.29)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】