説明

ワイヤレス通信システムにおける直接リンク設定(DLS)送信の保護

【課題】ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)において、隠れた局からの送信との衝突の回避を助ける様態で、局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立するための技法と装置を提供する。
【解決手段】ベーシックサービスセット(BSS)内でアクセスポイントに向かって、第1の局によって送信準備完了(RTS)フレームを送信することと、前記RTSおよび送信受入可(CTS)フレームの少なくとも1つが、前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、前記RTSに応答して前記APから送信された前記送信受入可(CTS)フレームを受信することと、前記第1の局によって、前記DLS接続上でデータフレームを直接前記第2の局と交換することとを具備する。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、“ワイヤレス通信システムにおける直接リンク設定(DLS)送信の保護”と題する2007年11月28日に出願された米国仮特許出願第60/990,904号に対して優先権の利益を主張し、この全体は参照によりここに全ての目的のために組み込まれている。
【技術分野】
【0002】
本開示の実施形態は、一般的に、ワイヤレス通信に関し、さらに特定的には、局間の衝突の無い(contention−free)通信を促進することに関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)は、典型的に、アクセスポイント(AP)を通して、グループの局間およびネットワーク間に情報を伝達する局のグループ(STAs)から成っている。有線ネットワークに典型的に接続される局およびアクセスポイントは、しばしば、ベーシックサービスセット(BSS)と呼ばれる。
【0004】
WLANにおいて、APは、典型的に分配の中心の役を務める。在来のWLAN、STAsは、通常、お互いに直接通信を行うことは許容されず、STAs間でのフレームの配給に対して、APに依存しなくてはならない。しかし、QoSファシリティを持ったSTAs(QSTAs)は、直接リンク設定(DLS)と呼ばれるものを使用して、データ転送を設定することによって、他に直接的にフレームを送信することが出来る。
【0005】
1つのQSTA(例えば、STA1)が、QoSファシリティを持ったAP(QAP)に、DLS要求フレームを送信するときに、DLSリンクは確立される。この要求は、それを持ってDLS設定が要求される、STA1の能力および第2のQSTA(例えば、STA2)のアドレスを含む。BSSにおいてDLSが許容される場合、QAPは、この情報を、意図された受領者STA2に転送する。STA2が、このDLS接続を応諾する場合、これは、STA1に転送されるであろうDLS応答フレームを、QAPに送信する。この初期の設定後、STA1およびSTA2は、直接フレームを交換することが出来うる。
【0006】
BSSにおいて、DLSリンクが確立された2つのSTAsから隠れた第3のSTA(STA4)が存在する場合、そのDLSリンクに気付いていない隠れたSTAは、自身の送信を開始し、衝突が引き起こされる。従って、隠れた局より送信されるフレームとの衝突からDLSフレームを保護する技法が必要とされる。
【発明の概要】
【0007】
本開示の、ある実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワークにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する方法を提供する。方法は、第1の局によってベーシックサービスセット(BSS)内のアクセスポイントに向かって送信準備完了(RTS)フレームを送信することと、RTSおよびCTSフレームの少なくとも1つが、DLS接続上でBSSにおいて、第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、APからRTSに応答して送信された送信受入可(CTS)フレームを受信することと、第1の局によって、DLS接続上で、データフレームを直接第2の局と交換することとを一般的に含む。
【0008】
本開示のある実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワークにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する方法を提供する。方法は、第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定された受領者アドレスを有するセルフ(CTS−to−self)フレームに、ベーシックサービスセット(BSS)内の第1の局によって送信受入可(CTS)を送信することと、BSS内の第2の局に送信要求(RTS)を送信することと、第1の局によって、DLS接続上で、データフレームを直接第2の局と交換することとを一般的に含む。
【0009】
本開示の、ある実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワークにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する方法を提供する。方法は、ベーシックサービスセット(BSS)内の第1の局から、送信準備完了(RTS)フレームを受信することと、RTSフレームの受領者アドレスが、記憶された送信権(TXOP)保持者アドレスと符合するかを決定し、符合する場合は、第1の局に送信受入可(CTS)フレームを送信することと、第1の局から、DLS接続上で、データフレームを直接受信することとを一般的に含む。
【0010】
本開示の、ある実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワークにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する方法を提供する。方法は、第1の局によって、HCCAアクセスポイント(AP)とのアップリンク送信仕様(TSPEC)を設定することと、第1の局によって、HCCA APからデータに対するポーリング(poll)を受信することと、第1の局によって、受信したポーリングに受領確認(ACK)を応答することとを一般的に含む。
【0011】
ある実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワークにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する装置を提供する。装置は、第1の局によってベーシックサービスセット(BSS)内のアクセスポイントに向かって送信準備完了(RTS)フレームを送信するロジックと、RTSおよびCTSフレームの少なくとも1つが、DLS接続上でBSSにおいて、第1の局から第2の局への予期されたフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、APからRTSに応答して送信された送信受入可(CTS)フレームを受信するロジックと、第1の局によって、DLS接続上で、データフレームを直接第2の局と交換するロジックとを一般的に含む。
【0012】
ある実施形態は、ワイヤレス通信システムにおけるデータリンク設定送信を保護する装置を提供する。装置は、第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定された受領者アドレスを有するセルフ(CTS−to−self)フレームに、ベーシックサービスセット(BSS)内の第1の局によって送信受入可(CTS)を送信するロジックと、BSS内の第2の局に送信要求(RTS)を送信するロジックと、第1の局によって、DLS接続上で、データフレームを直接第2の局と交換するロジックとを一般的に含む。
【0013】
ある実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワークにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する方法を提供する。装置は、ベーシックサービスセット(BSS)内の第1の局から、送信準備完了(RTS)フレームを受信するロジックと、RTSフレームの受領者アドレスが、記憶された送信権(opportunity)(TXOP)保持者アドレスと符合(match)するかを決定し、そうである場合は、第1の局に送信受入可(CTS)フレームを送信するロジックと、第1の局から、DLS接続上で、データフレームを直接受信するロジックとを一般的に含む。
【0014】
ある実施形態は、ワイヤレス通信システムにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する装置を提供する。装置は、第1の局によって、HCCAアクセスポイント(AP)とのアップリンク送信仕様(TSPEC)を設定するロジックと、第1の局によって、HCCA APからデータに対するポーリング(poll)を受信するロジックと、第1の局によって、受信したポーリングに受領確認(ACK)を応答するロジックとを一般的に含む。
【0015】
ある実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワークにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する装置を提供する。装置は、第1の局によってベーシックサービスセット(BSS)内のアクセスポイントに向かって送信準備完了(RTS)フレームを送信する手段と、RTSおよびCTSフレームの少なくとも1つが、DLS接続上でBSSにおいて、第1の局から第2の局への予期されたフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、APからRTSに応答して送信された送信受入可(CTS)フレームを受信する手段と、第1の局によって、DLS接続上で、データフレームを直接第2の局と交換する手段とを一般的に含む。
【0016】
ある実施形態は、ワイヤレス通信システムにおけるデータリンク設定送信を保護する装置を提供する。装置は、第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定された受領者アドレスを有するセルフ(CTS−to−self)フレームに、ベーシックサービスセット(BSS)内の第1の局によって送信受入可(CTS)を送信する手段と、BSS内の第2の局に送信要求(RTS)を送信する手段と、第1の局によって、DLS接続上で、データフレームを直接第2の局と交換する手段とを一般的に含む。
【0017】
ある実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワークにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する装置を提供する。装置は、ベーシックサービスセット(BSS)内の第1の局から、送信準備完了(RTS)フレームを受信する手段と、RTSフレームの受領者アドレスが、記憶された送信権(TXOP)保持者アドレスと符合するかを決定し、そうである場合は、第1の局に送信受入可(CTS)フレームを送信する手段と、第1の局から、DLS接続上で、データフレームを直接受信する手段とを一般的に含む。
【0018】
ある実施形態は、ワイヤレス通信システムにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する装置を提供する。装置は、第1の局によって、HCCAアクセスポイント(AP)とのアップリンク送信仕様(TSPEC)を設定する手段と、第1の局によって、HCCA APからデータに対するポーリング(poll)を受信する手段と、第1の局によって、受信したポーリングに受領確認(ACK)を応答する手段とを一般的に含む。
【0019】
ある実施形態は、1つあるいはそれより多くのプロセッサによって実行可能な命令が、その上に記憶されているコンピュータ読み出し可能な媒体を具備し、ワイヤレスローカルエリアネットワークにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立するコンピュータプログラム製品を提供する。命令は、第1の局によってベーシックサービスセット(BSS)内のアクセスポイントに向かって送信準備完了(RTS)フレームを送信する命令と、RTSおよびCTSフレームの少なくとも1つが、DLS接続上でBSSにおいて、第1の局から第2の局への予期されたフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、APからRTSに応答して送信された送信受入可(CTS)フレームを受信する命令と、第1の局によって、DLS接続上で、データフレームを直接第2の局と交換する命令とを一般的に含む。
【0020】
ある実施形態は、1つあるいはそれより多くのプロセッサによって実行可能な命令が、その上に記憶されているコンピュータ読み出し可能な媒体を具備し、ワイヤレス通信システムにおけるデータリンク設定送信を保護するコンピュータプログラム製品を提供する。装置は、第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定された受領者アドレスを有するセルフ(CTS−to−self)フレームに、ベーシックサービスセット(BSS)内の第1の局によって送信受入可(CTS)を送信する命令と、BSS内の第2の局に送信要求(RTS)を送信する命令と、第1の局によって、DLS接続上で、データフレームを直接第2の局と交換する命令とを一般的に含む。
【0021】
ある実施形態は、1つあるいはそれより多くのプロセッサによって実行可能な命令が、その上に記憶されているコンピュータ読み出し可能な媒体を具備し、ワイヤレスローカルエリアネットワークにおける局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立するコンピュータプログラム製品を提供する。装置は、ベーシックサービスセット(BSS)内の第1の局から、送信準備完了(RTS)フレームを受信する命令と、RTSフレームの受領者アドレスが、記憶された送信権(TXOP)保持者アドレスと符合するかを決定し、そうである場合は、第1の局に送信受入可(CTS)フレームを送信する命令と、第1の局から、DLS接続上で、データフレームを直接受信する命令とを一般的に含む。
【0022】
ある実施形態は、1つあるいはそれより多くのプロセッサによって実行可能な命令が、その上に記憶されているコンピュータ読み出し可能な媒体を具備し、ワイヤレス通信システムにおけるデータリンク設定(DLS)接続を確立するコンピュータプログラム製品を提供する。装置は、第1の局によって、HCCAアクセスポイント(AP)とのアップリンク送信仕様(TSPEC)を設定する命令と、第1の局によって、HCCA APからデータに対するポーリング(poll)を受信する命令と、第1の局によって、受信したポーリングに受領確認(ACK)を応答する命令とを一般的に含む。
【0023】
上に引用された本開示の特徴が、態様の中で詳細に理解されうるように、上で簡潔に要約された、更に特定の記述が、実施形態の参照によってなさることが出来、幾つかは付属の図面において例解されうる。しかし、付属の図面は、幾つかのみの本開示の典型的な実施形態を例解し、従って、本開示の範囲の制限とは考えられず、記述に対し、他の等しく有効な実施形態を許容するものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、本開示の、ある実施形態に従うローカルエリアネットワーク(WLAN)例を例解する。
【図2】図2は、本開示の、ある実施形態に従うアクセスポイント(AP)および2つの局のブロック図を例解する。
【図3】図3は、本開示の、ある実施形態に従い、ワイヤレスデバイス中で使用されうる様々なコンポーネントを例解する。
【図4】図4は、本開示の、ある実施形態に従い、局間の直接リンク設定(DLS)を確立する動作例のフロー図である。
【図4A】図4Aは、図4において示された動作の実行が可能なコンポーネント例を例解する。
【図5】図5は、図4において示された動作に対応するメッセージの交換例を例解する。
【図6】図6は、本開示の、ある実施形態に従い、局間の直接リンク設定(DLS)を確立する動作例のフロー図である。
【図6A】図6Aは、図6において示された動作の実行が可能なコンポーネント例を例解する。
【図7】図7は、図6において示された動作に対応するメッセージの交換例を例解する。
【図8】図8は、本開示の、ある実施形態に従い、局間の直接リンク設定(DLS)を確立する動作例のフロー図である。
【図8A】図8Aは、図8において示された動作の実行が可能なコンポーネント例を例解する。
【図9】図9は、図8において示された動作に対応するメッセージの交換例を例解する。
【図10】図10は、本開示の、ある実施形態に従い、局間の直接リンク設定(DLS)を確立する動作例のフロー図である。
【図10A】図10Aは、図10において示された動作の実行が可能なコンポーネント例を例解する。
【図11】図11は、図10において示された動作に対応するメッセージの交換例を例解する。
【詳細な説明】
【0025】
本開示の、ある実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)における局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する技法および装置を提供する。DLS接続は、隠れた局との衝突の回避を助ける様態で確立されうる。
【0026】
用語“例示的”は、本出願において、“例、凡例、または例解として提供すること”を意味する。“例示的”として記述された実施形態は、他の実施形態よりも好ましい、または有利と解釈される必要は無い。また、本出願で使用されているように、用語“レガシー局”は、一般的に、802.11nまたはIEEE802.11標準規格の初期のバージョンをサポートするワイヤレスネットワークノードを指す。
【0027】
本出願に記述された技法は、コード分割多元接続(CDMA)、直交周波数分割マルチプレックシング(OFDM)、時分割多元接続(TDMA)等々のような様々なワイヤレス技術と組み合わされて使用されうる。多数のユーザ端末は、異なる(1)CDMAに対する直交コードチャネル、(2)TDMAに対する時間スロット、または(3)OFDMに対するサブバンドを介して、データを同時に送信/受信することが出来る。CDMAシステムは、IS−2000、IS−95、IS−856、ワイドバンドCDMA(W−CDMA)、または他の標準規格を実現しうる。OFDMシステムは、IEEE802.11や他の幾つかの標準規格を実現しうる。TDMAシステムは、GSM(登録商標)や他の幾つかの標準規格を実現しうる。これらの様々な標準規格は、本技術において知られている。
【0028】
例示的WLANシステム
図1は、アクセスポイント、およびユーザ端末や局(STAs)を持った多元アクセスWLANシステム100を示す。簡略のために、1つのアクセスポイント110のみが図1に示されている。アクセスポイント(AP)は、一般的には、ユーザ端末と通信する固定局であり、また基地局とかその他の術語で呼ばれうる。ユーザ端末は、固定または移動的でありえて、また移動局、局(STA)、クライアント、ワイヤレスデバイス、または他の術語で呼ばれうる。ユーザ端末やSTAは、セルラ電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ハンドヘルドデバイス、ワイヤレスモデム、ラップトップコンピュータ、パーソナルコンピュータ、または他の任意のワイヤレス通信が可能なデバイスのようなワイヤレスデバイスでありうる。
【0029】
アクセスポイント110は、ダウンリンクおよびアップリンク上で任意の所定の瞬間に、1つあるいはそれより多くのユーザ端末120と通信することが出来る。ダウンリンク(即ち、順方向リンク)は、アクセスポイントからユーザ端末への通信リンクであり、アップリンク(即ち、逆方向リンク)は、ユーザ端末からアクセスポイントへの通信リンクである。ユーザ端末は、また、別のユーザ端末とピアツーピア通信を行うことが出来る。システムコントローラ130は、アクセスポイントに対して、結合および協働と制御を提供する。
【0030】
ある実施形態に対して、1つあるいはそれより多くのユーザ端末120は、空間分割多元接続(SDMA)を介して通信可能である。ある実施形態に対しては、1つあるいはそれより多くのユーザ端末120は、SDMAをサポートしない。従って、SDMAをサポートするユーザ端末と、サポートしない端末120との組み合わせを含むような実施形態に対しては、AP110は、SDMAと非SDMAユーザ端末の両方と通信するように構成することが出来る。
【0031】
システム100は、ダウンリンクおよびアップリンク上でのデータ送信用の1つあるいはそれより多くの送信および受信アンテナを使用することが出来る。アクセスポイント110は、数Napの1つあるいはそれより多くのアンテナを装備し、ダウンリンク送信に対して複数入力(MI)およびアップリンク送信に対して複数出力(MO)を示すことが出来る。選択されたユーザ端末120のセット数Nuは、ダウンリンク送信に対する複数出力と、アップリンク送信に対する複数入力を集合的に示す。純粋なSDMAに対しては、
Nu個のユーザ端末に対するデータシンボルストリームが、何らかの手段によってコード、周波数、または時間にマルチプレックスされない場合、Nap≧Nu≧1であることが望まれる。データシンボルストリームが、異なるコードチャネルを使用してCDMAと、サブバンドのばらばらにしたセットを使用してOFDMと、等々とマルチプレックスされうる場合は、Nuは、Napより大でありうる。各々の選択されたユーザ端末は、ユーザ特有データをアクセスポイントに送信、および/または、ユーザ特有データをアクセスポイントから受信する。一般的に、各々の選択されたユーザ端末は、1つまたは複数のアンテナ(即ち、Nut≧1)を装備することが出来る。Nu個の選択されたユーザ端末は、同一または異なる数のアンテナを有することが出来る。
【0032】
システム100は、時分割デュプレックス(TDD)システムや周波数分割デュプレックス(FDD)システムでありうる。TDDシステムに対して、ダウンリンクおよびアップリンクは同一周波数バンドを共有する。FDDシステムに対して、ダウンリンクおよびアップリンクは異なる周波数バンドを使用する。システム100は、また、送信に対して、単一キャリアまたは複数キャリアを使用することが出来る。各々のユーザ端末は、(例えば、コストを下げるために)1つのアンテナを装備され、または、(例えば、追加コストが扶助されている場合は)複数のアンテナが装備されうる。
【0033】
図2は、アクセスポイント110および2つのユーザ端末120mと120xのブロック図例を示す。MIMO構成が示されているが、ここで記述されている技法は、また単一送信−受信アンテナペアを使用するデバイスにも適用される。
【0034】
例解的に、アクセスポイント110は、224aから224apまでのNap個のアンテナを装備されている。ユーザ端末120mは、252maから252muまでのNut個のmアンテナを装備されており、ユーザ端末120xは、252xaから252xuまでのNut個のxアンテナを装備されている。アクセスポイント110は、ダウンリンクに対しては送信エンティティであり、アップリンクに対しては受信エンティティである。各々のユーザ端末120は、アップリンクに対しては送信エンティティであり、ダウンリンクに対しては受信エンティティである。ここで使用されるように、“送信エンティティ”は、独立的に動作される装置やワイヤレスチャネルを介して送信可能なデバイスであり、“受信エンティティ”は、独立的に動作される装置やワイヤレスチャネルを介して受信可能なデバイスである。以下の記述において、添字文字“dn”は、ダウンリンクを示し、添字文字“up”は、アップリンクを示し、Nup個のユーザ端末は、アップリンク上で同時に送信するために選択され、Ndn個のユーザ端末は、ダウンリンク上で同時に送信するために選択され、Nupは、Ndnと等しいか等しくないかであり、NupおよびNdnは静的な値、または各スケジューリング間隔に対して変化しうる値である。ビームステアリング(Beam−steering)技法または他の空間処理技法は、アクセスポイントおよびユーザ端末において使用されうる。
【0035】
アップリンク上で、アップリンク送信に対して選択された各々のユーザ端末120において、TXデータプロセッサ288は、トラフィックデータをデータソース286から、また、制御データをコントローラ280から受信する。TXデータプロセッサ288は、ユーザ端末に対し、トラフィックデータ{dup,m}を、ユーザ端末のために選択されたレートに関係付けられたコーディングと変調スキームとに基づいて処理(例えば、エンコード、インターリーブ、および変調)し、データシンボルストリーム{sup,m}を提供する。TX空間プロセッサ290は、データシンボルストリーム{sup,m}の空間処理を実行し、Nut個のmアンテナに対するNut個のm送信シンボルストリームを提供する。各々の送信ユニット(TMTR)254は、アップリンク信号を発生するために、夫々の送信シンボルストリームを受信し、処理(例えば、アナログに変換、増幅、フィルタ、および周波数変換)する。Nut個のm送信ユニット254は、送信のためのNut個のmアップリンク信号を、Nut個のmアンテナ252からアクセスポイント110に提供する。
【0036】
ユーザ端末の数Nupは、アップリンク上での同時送信に対してスケジュールされうる。これらのユーザ端末の各々は、データシンボルストリームの空間処理を実行し、アップリンク上で、送信シンボルストリームのセットをアクセスポイントに送信する。
【0037】
アクセスポイン110において、224aから224apまでのNap個のアンテナは、アップリンク上で、送信している全てのNup個のユーザ端末からアップリンク信号を受信する。各々のアンテナ224は、受信した信号を夫々の受信機ユニット(RCVR)222に提供する。各々の受信機ユニット222は、送信機ユニット254によって実行される処理と相補的である処理を実行し、受信したシンボルストリームを提供する。RX空間プロセッサ240は、Nap個の受信機ユニット222から受信したNap個のシンボルストリームの受信機空間処理を実行し、Nup個の回復したアップリンクデータシンボルストリームを提供する。受信機空間処理は、チャネル相関行列反転(CCMI)や、最小平均二乗誤差(MMSE)や、連続干渉除去(SIC)や、幾つかの他の技法に従って実行される。各々の回復されたアップリンクデータシンボルストリーム{sup,m}は、夫々のユーザ端末によって送信されたデータシンボルストリーム{sup,m}の推定値である。RXデータプロセッサ242は、デコードされたデータを取得するために、各々の回復されたアップリンクデータシンボルストリーム{sup,m}を、そのストリームに対して使用されるレートに従って処理(例えば、復調、デインターリーブ、およびデコード)する。各々のユーザ端末に対するデコードされたデータは、記憶のためにデータシンク244に、および/または、更なる処理のためにコントローラ230に提供されうる。
【0038】
ダウンリンク上で、アクセスポイント110において、TXデータプロセッサ210は、ダウンリンク送信予定されるNdn個のユーザ端末に対するデータソース208からのトラフィックデータと、コントローラ230からの制御データと、あるいはスケジューラ234からの他のデータとを受信する。様々なタイプのデータは、異なる運搬チャネル上で送信されうる。TXデータプロセッサ210は、そのユーザ端末に対して選択されたレートに基づいて、各々のユーザ端末に対するトラフィックデータを処理(エンコード、インターリーブ、および変調)する。TXデータプロセッサ210は、Ndn個のユーザ端末に対して、Ndn個のダウンリンクデータシンボルストリームを提供する。TX空間プロセッサ220は、Ndn個のダウンリンクデータシンボルストリームの空間的処理を実行し、Nap個のアンテナに対するNap個の送信シンボルストリームを提供する。各々の送信機ユニット(TMTR)222は、ダウンリンク信号を発生するために、夫々の送信シンボルストリームを受信し、処理する。Nap個の送信機ユニット222は、Nap個のアンテナ224からユーザ端末に、送信のためのNap個のダウンリンク信号を提供する。
【0039】
各々のユーザ端末120において、Nut個のmアンテナ252は、Nap個のダウンリンク信号をアクセスポイント110から受信する。各々の受信機ユニット(RCVR)254は、関係するアンテナ252から受信した信号を処理し、受信したシンボルストリームを提供する。RX空間プロセッサ260は、Nut個の受信機ユニット254から受信されたNut個のmシンボルストリームの受信機空間処理を実行し、ユーザ端末に対して、回復されたダウンリンクデータシンボルストリーム{sdn,m}を提供する。受信機空間処理は、CCMI、MMSE、または幾つかの他の技法に従って実行される。RXデータプロセッサ270は、ユーザ端末に対するデコードされたデータを取得するために回復されたダウンリンクデータシンボルストリームを処理(例えば、復調、デインターリーブ、およびデコード)する。
【0040】
各々のユーザ端末120において、Nut個のmアンテナ252は、Nap個のダウンリンク信号をアクセスポイント110から受信する。各々の受信機ユニット(RCVR)254は、関係するアンテナ252から受信した信号を処理し、受信したシンボルストリームを提供する。RX空間プロセッサ260は、Nut個の受信機ユニット254から受信されたNut個のmシンボルストリームの受信機空間処理を実行し、ユーザ端末に対して、回復されたダウンリンクデータシンボルストリーム{sdn,m}を提供する。受信機空間処理は、CCMI、MMSE、または幾つかの他の技法に従って実行される。RXデータプロセッサ270は、ユーザ端末に対するデコードされたデータを取得するために回復されたダウンリンクデータシンボルストリームを処理(例えば、復調、デインターリーブ、およびデコード)する。
【0041】
図3は、システム100内で採用されうるワイヤレスデバイス302において使用されうる様々なコンポーネントを例解する。ワイヤレスデバイス302は、本出願において記述された様々な方法を実現するように構成されうるデバイスの例である。ワイヤレスデバイス302は、アクセスポイント110またはユーザ端末120でありうる。
【0042】
ワイヤレスデバイス302は、ワイヤレスデバイス302の動作を制御するプロセッサ304を含むことが出来る。プロセッサ304は、また、中央処理ユニット(CPU)とも呼ばれうる。読み出し専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含みうるメモリ306は、プロセッサ304に命令とデータを提供する。メモリ306の一部は、また、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含みうる。プロセッサ304は、典型的に、メモリ306内に記憶されたプログラム命令に基づいて論理および演算動作を実行する。メモリ306中の命令は、本出願において記述された方法を実現することを実行可能である。
【0043】
ワイヤレスデバイス302は、また、ワイヤレスデバイス302および遠隔位置間のデータ送信と受信を許容出来る送信機310と受信機312を含みうるハウジング308を含むことが出来る。送信機310と受信機312は、トランシーバ314中に結合することが出来る。複数の送信アンテナ316は、ハウジング308に付属することが出来、またトランシーバ314に電気的に結合することが出来る。ワイヤレスデバイス302は、また、(示されていない)複数の送信機、複数の受信機、および複数のトランシーバを含むことが出来る。
【0044】
ワイヤレスデバイス302は、また、トランシーバ314によって受信された信号を検出し、信号レベルの定量化を試みるために使用されうる信号検出器318を含むことが出来る。信号検出器318は、合計エネルギー、シンボルあたりのサブキャリアのエネルギー、パワースペクトラム密度および他の信号のような信号を検出しうる。ワイヤレスデバイス302は、また、信号を処理するために使用されるデジタル信号プロセッサ(DSP)320を含むことが出来る。
【0045】
ワイヤレスデバイス302の様々なコンポーネントは、データバスに加えて、パワーバス、制御信号バス、および状態信号バスを含みうるバスシステム322によってお互いに結合することが出来る。
【0046】
例示的直接リンク設定(DLS)送信の保護
本開示の、ある実施形態は、他の局からの送信との衝突を避けるのを手助けする態様で、直接リンク設定(DLS)接続が局間で確立されるのを許容する。以下に記述されるように、DLS接続は、潜在的に隠れた局が、DLS接続に気付き、DLS送信が完了するまでは媒体上で送信を行わないように、送信禁止期間(network allocation vector:NAV)設定を調整するようにするメカニズムを使用して確立される中で“保護される”。
【0047】
理解を容易にするために、続く例が、2つの局(STA1とSTA2)間の保護されたDLS接続を確立するための様々な技法を例解する。しかし、本技術の熟練者は、技法が、局と異なるDLSカウンターパート局間、および/または複数の局のペア間の分離され保護されたDLS接続を確立するために拡張(および、幾つかのケースでは繰り返)されうることを認識するであろう。
【0048】
例示的送信準備完了(RTS)/送信受入可(CTS)を使用した保護
ある実施形態に対して、局間の保護されたDLS接続を確立するために、変形された形の送信要求(RTS)および送信受入可(CTS)ハンドシェークプロトコルが使用されうる。例えば、開始するSTAはRTSフレームを送信しうるが、ソースアドレスは、DLS接続が、それと確立されるカウンターパートSTAのメディアアクセス制御(MAC)アドレス、または、そのDLSカウンターパートのアドレスに設定される。
【0049】
図4は、保護されたDLS接続を確立するための動作例を例解し、そこで第1の局(この例ではSTA1)は、そのようなRTSフレームを送信することによって、DLSセッションを開始する。送信アドレスフィールド(TA)中に自身のメディアアクセス制御(MAC)アドレスを含むというよりも、STA1は、その目標DLSカウンターパート(この例ではSTA2)のMACアドレスを含む。
【0050】
図4の動作は、対応するフレームの交換を例解する図5を参照することで理解されるであろう。図4で示された動作に対応するフレームを特定するために、同様の引用番号が、図5において使用される。図5は、また、STA1、STA2、およびAPによって送信されるフレームを聞き、それに応じて動作(例えば、NAV設定を更新、および/または、以下に記述されるであろう送信権保持者アドレスの送信を記憶)するBSSにおける全ての他の局を代表する追加の局(STA−N)を例解する。図7、9および11は、同様の目的に供し、夫々図6,8、および10に対応するフレームを例解する。
【0051】
動作は、402において、第1の局STA1が、APに向かったRTSフレームを送信することで開始する。このRTSのソースアドレスは、そのDLSカウンターパートSTA2のMACアドレスに設定される。
【0052】
404において、RTSに応答して、APは、(RTSのソースアドレスからコピーして)STA2を宛先アドレスとしてCTSフレームを送信する。システムにおける全ての局は、少なくともAPによって送信されたCTSを検出しているはずである。
【0053】
406において、このRTS/CTS組み合わせは、BSS中の全てのSTAで送信禁止期間(NAV)を設定する。ステップ408において、STA1とSTA2は、今パケットを直接交換することが出来、これらのDLS送信は保護されうる。言い換えれば、BSS中の全てのSTAは、APを聞くことが可能であるので、それらのNAV値をそれに従って設定する。予期されたDLSデータ交換を保護するために、RTSおよびCTSフレームの期間フィールドは、ペンディングのフレームを、そのDLSカウンターパート、そして、それらの応答の全てに対して送信することが予期される時間に適応するように設定することが出来、および、例えば、設計によって要求されるマージンを含むことが出来る。
【0054】
図6は、ある実施形態に従って、APとのRTS/CTS交換を使用して、DLS送信を保護する代替的な動作例600を例解する。ある実施形態に対して、これらの動作を実行するために、QSTAは、送信権(TXOP)保持者のMACアドレスを記憶するように構成することが出来、記憶されたTXOP MACアドレスを到来するパケットの送信アドレスと符合する。一般的に、TXOPは、制限された時間間隔であり、局はその間に可能な(TXOPの最大の期間を超えて延長されて送信されない)限りのフレームを送信することが出来ることに留意すべきである。もし、フレームが、単一のTXOP中で送信するのには大きすぎる場合、それはより小さいフレームに分解され、複数のTXOPで送信されうる。
【0055】
動作は、再び、STA1がSTA2とのDLS接続を確立することを開始することを想定する。図6の動作は、対応するフレームの交換を例解する図7を参照しながら理解されうる。図6で示された動作に対応するフレームを特定するために、同様の引用番号が、図7において使用される。
【0056】
ステップ602において、STA1は、APに向かったRTSを送信する。このRTS中の期間フィールドは、ペンディングのフレームを、そのDLSカウンターパート、そして、それらの応答の全てに対して送信することが要求される(設計によって要求されるマージンを含みうる)時間をカバーするように設定される。このケースにおいて、RTSのソースアドレスは、STA1のMACアドレスに設定することが出来る。
【0057】
ステップ604において、APはCTSをSTA1に送信する。BSS中の全てのSTAはCTSを聞くので、それに従ってそれらのNAVを設定する。加えて、STAは、RTSのTAアドレス、またはCTSフレームのRAアドレス(この例では、STA1)であるTXOP保持者MACアドレスを記憶することが出来る。
【0058】
ステップ606において、STA1は、RTSを、そのDLS局リスト中の第1の局(例えば、局2)に送信する。ステップ608において、RTSフレームがSTA2によって受信されたとき、特定された受信者STA2は、RTSフレーム中のTAフィールドにおけるMACアドレスをチェックし、記憶されたTXOP保持者アドレス(STA1のMACアドレス)と比較するであろう。RTS TAアドレスが記憶されたTXOP保持者アドレスと符合しない場合、STA2は、RTSに全く応答しないであろう。
【0059】
一方、もしRTS TAアドレスが記憶されたTXOP保持者アドレスと符合する場合、STA2は、CTSを持ってRTSに応答するであろう。STA2は、NAVと関係なく、また、再設定無しで、最短フレーム送信間隔(SIFS)時間後、CTSフレームを送信することが出来る。一般に、最短フレーム送信間隔(SIFS)は、データフレームとその受信確認との間の小さなギャップであることに留意されたい。
【0060】
ステップ610において、STA1は、RTS/CTSに続いて、STA2に送信されるであろう任意のデータフレームを送信するであろう。RTSおよび/またはCTSフレーム中の期間フィールド値に基づいて、他の局がそれらのNAV設定を更新しているとすると、これらのデータフレームの送信は保護されるであろう。RTS/CTSから受信されたサウンディング(sounding)またはレートフィードバックのような情報は、また、後続のデータパケット交換の送信を調整するために使用しうる。
【0061】
もし、STA1が、そのDLSリスト中に他の局を有する場合、612において、動作606−610が、DLS局リスト中の他のSTAに対して繰り返されうる。
【0062】
例示的CTS−to−Selfを使用した技法
図8は、ある実施形態に従って“CTS−to−Self”を使用した送信の保護に対する動作例800を例解し、ここで局は、それ自身のMACアドレスを受領者のアドレスとして特定するCTSフレームを送信する。図8に示された動作のように、これらの動作は、QSTAが、TXOP保持者のMACアドレスを記憶可能であり、また、それを招来するパケットの送信アドレスと符合することが出来るとき、ある実施形態において使用されうる。
【0063】
動作は、STA1が、STA2とのDLS接続の確立を開始することを再び想定する。図8の動作は、対応するフレームの交換を例解する図9を参照しながら理解することが出来る。図8で示された動作に対応するフレームを特定するために、同様の引用番号が、図9において使用される。
【0064】
ステップ802において、STA1は、DLSトランザクションを開始するために、第1のフレームとしてCTS−to−Selfを送信する。CTS−to−Self中の期間フィールドは、ペンディングのフレーム、そして、それらの応答の送信に要求される時間をカバーするように設定されうる。応答において、BSS中のCTS−to−Selfを聞く全てのSTAは、それらのNAVを更新し、RAアドレスであるTXOP保持者アドレスを、CTS−to−Selfに記憶する。
【0065】
ステップ804において、STA1は、RTSを、そのDLS局リスト中の第1の局(この例ではSTA2)に送信する。
【0066】
ステップ806において、RTSフレームがSTA2によって受信されたとき、特定された受信者STA2は、RTSフレーム中のTAフィールドにおけるMACアドレスをチェックし、記憶されたTXOP保持者アドレス(STA1のMACアドレス)と比較するであろう。もし、TAアドレスが記憶されたTXOP保持者アドレスと符合しない場合、STA2は、RTSに全く応答しないであろう。一方、もし、TAアドレスが記憶されたTXOP保持者アドレスと符合する場合、STA2は、NAVに関係無く、そして再設定すること無く、SIFS時間後CTSを持って応答することが出来る。
【0067】
ステップ808において、STA1は、RTS/CTSに続いて、STA2に送信されるであろう任意のデータフレームを送信するであろう。RTSおよび/またはCTSフレーム中の期間フィールド値に基づいて、他の局がそれらのNAV設定を更新しているとすると、これらのデータフレームの送信は保護されるであろう。上で注記したように、RTS/CTSから受信されたサウンディングまたはレートフィードバックのような情報は、また、後続のデータパケット交換において使用されうる。810において、動作804−808は、STA1のDLS局リスト中の全てのSTAに対して繰り返されうる。
【0068】
例示的HCCAにおけるDLSフレームの保護
ある802.11標準規格は、ハイブリッドコーディネーション機能(HCF)を特定する。HCF内において、初期の802.11MAC標準規格で規定されていたのと類似して、トラフィックが、異なるトラフィッククラス(TC)に割り当てられることを許容するHCF制御チャネルアクセス(HCCA)と、拡張された分配チャネルアクセス(EDCA)とのチャネルアクセスの2つの方法がある。本開示の、ある実施形態は、HCCAアプリケーション中でDLSフレームを保護するために使用されうる。
【0069】
図10は、ある実施形態に従って、HCF制御チャネルアクセス中でDLSフレームを保護する動作例1000を例解する。
【0070】
動作は、APがHCCA APであり、STA1が、STA2とのDLS接続の確立を開始することを再び想定する。図10の動作は、対応するフレームの交換を例解する図11を参照しながら理解することが出来る。図10で示された動作に対応するフレームを特定するために、同様の引用番号が、図11において使用される。
【0071】
ステップ1002において、STA1は、HCCA APを持ってアップリンク送信仕様(TSPEC)を設定する。
【0072】
ステップ1004において、HCCA APは、データに対して、STA1をポーリングする。これは、衝突の無いポーリング(CF−poll)を送信することによってなすことが出来、TXOP期間は、フロー要求を満足するために要求される期間に設定されうる。
【0073】
ステップ1006において、STA1は、CF−pollに、受領確認(ACKまたはCF−ACK)を持って応答する。CF−pollおよびACKは、DLSデータフレームに適応するように、BSS中の全てのSTAで、NAVを設定するように設計された期間値を有するであろう。
【0074】
ステップ1008において、STA1は、ペンディングのデータフレームをDLSカウンターパートに送信する。ステップ1010において、DLSリンクの他の終端上のSTAは、応答でそれらのデータフレームを総合し、および/または、HCCA APを持って同様のTSPECを(上の動作1002−1008におけるように)設定することが出来る。
【0075】
上で記述された方法の様々な動作は、図面に例解された手段―プラス機能(means−plus−function)ブロックに対応する様々なハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネントおよび/またはモジュールによって実行することが出来る。一般的に、対応するカウンターパート手段―プラス機能図を有している、図面に例解された方法がある場合、動作ブロックは、同様の番号付けを持った手段―プラス機能ブロックに対応する。例えば、図4、6、8、および10において例解された動作400,600、800、および1000は、図4A、6A、8A、および10Aにおいて例解された手段―プラス機能ブロック400A,600A、800A、および1000Aに対応する。
【0076】
本出願において使用された、用語“決定する”は、広い動作の多様性を包含する。例えば、“決定する”は、計算すること、コンピューティング、処理すること、派生すること、調査すること、検索(例えば、テーブルや、データベースや、別のデータ構造を検索)すること、確認すること、および同様のものを含みうる。また、“決定する”は、受信すること(例えば、情報を受領すること)、アクセスすること(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)および同様のものを含みうる。また、“決定する”は、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立することおよび同様のものを含みうる。
【0077】
情報および信号は、任意の各種の技術と技法を使用して表示することが出来る。例えば、データ、命令、コマンド、情報、信号および同様のものは、上記記述の全体を通して参照され、電圧、電流、電磁波、磁場や粒子、光学場や粒子、またはそれらの任意の組み合わせで表示することが出来る。
【0078】
本開示に関係して記述される様々な例示的ロジックブロック、モジュール、および回路は、汎用目的プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、用途特定集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ信号(FPGA)や他のプログラマブルロジックデバイス(PLD)、ディスクリートゲートやトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または、本出願において記述された機能を実行するように設計された任意の組み合わせによって実現または実行することが出来る。汎用目的プロセッサは、マイクロプロセッサでありうるが、代替的に、プロセッサは、任意の商業的に利用可能なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態マシーンでありうる。プロセッサは、また、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連した1つあるいはそれより多くのマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成で実現することが出来る。
【0079】
本開示との関係で記述された方法やアルゴリズムのステップは、ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、またはその2つの組み合わせで体現することが出来る。ソフトウェアモジュールは、本技術で知られた任意の形の記憶媒体中に存在しうる。使用される記憶媒体の幾つかの例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードdisk、リムーバブルdisk、CD−ROM等々を含む。ソフトウェアモジュールは、単一の命令、または多数の命令を具備し、幾つかの異なるコードセグメントに渡って、異なるプログラム間で、および複数の記憶媒体を通して分布されうる。記憶媒体は、プロセッサが、記憶媒体から読み出し、記憶媒体に書き込みすることが出来るようにプロセッサに結合することが出来る。代替的に、記憶媒体はプロセッサに集積化することが出来る。
【0080】
本出願に開示された方法は、記述された方法を達成するための1つあるいはそれより多くのステップやアクションを具備する。方法ステップ、および/またはアクションは、本請求項の範囲を逸脱することなく、お互いに交換可能でありうる。言い換えれば、特定のステップやアクションの順番が特定化されない限り、特定のステップ、および/またはアクションの順番、および/または使用は、本請求項の範囲を逸脱することなく変形することが出来る。
【0081】
記述された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実現されうる。もし、ソフトウェアで実現される場合、機能は、1つあるいはそれより多くの命令として、コンピュータ読み出し可能な媒体上に記憶することが出来る。記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体でありうる。例として、制限ではなく、そのようなコンピュータ読み出し可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMや他の光学的disk記憶、磁気disk記憶や他の磁気disk記憶デバイス、または、命令やデータ構造の形で、所望のプログラムコードを搬送や記憶するために使用することが出来、コンピュータによってアクセス可能である任意の他の媒体を具備することが出来る。Diskおよびdiscは、本出願で使用されるように、コンパクトdisc(CD)、レーザdisc、光学disc、デジタル多用途disc(DVD)、フロッピー(登録商標)disk、およびブルーレイ(登録商標)discを含み、diskは通常データを磁気的に再生し、discはデータを光学的にレーザで再生する。
【0082】
ソフトウェアまたは命令は、また、送信媒体を通して送信することが出来る。例えば、もしソフトウェアがウェブサイト、サーバ、または他の遠隔ソースから、同軸ケーブル、ファイバーオプティックスケーブル、より線対、デジタル加入者線(DSL)、または、遠赤外、無線、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術を使用して送信される場合、同軸ケーブル、ファイバーオプティックスケーブル、より線対、DSL、または、遠赤外、無線、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術が、送信媒体の定義に含まれる。
【0083】
更に、モジュールおよび/または本出願で記述された方法と技法を実行する他の適切な手段は、ダウンロードされるか、および/または、利用可能なユーザ端末および/または基地局によって取得することが出来る。例えば、そのようなデバイスは、本出願において記述された方法を実行する手段の転送を促進するために、ユーザ端末によってサーバに結合することが出来る。代替的に、本出願において記述された様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が、記憶手段をデバイスに結合または提供すると同時に、様々な方法を取得出来るように、記憶手段(例えば、RAM、ROM、コンパクトdisc(CD)やフロッピー(登録商標)disk、等のような物理的記憶媒体)を介して提供されうる。更に、本出願で記述された方法および技法をデバイスに提供する任意の他の適切な技法が使用されうる。
【0084】
請求項は、上で例解された正確な構成とコンポーネントに制限されないことが理解されるべきである。上で記述された構成、動作、および方法と装置の詳細において、様々な変形、変更およびバリエーションが、請求項の範囲を逸脱すること無しになされうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク中で局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する方法において、
ベーシックサービスセット(BSS)内でアクセスポイントに向かって、第1の局によって送信準備完了(RTS)フレームを送信することと、
前記RTSおよび送信受入可(CTS)フレームの少なくとも1つが、前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、前記RTSに応答して前記APから送信された前記送信受入可(CTS)フレームを受信することと、
前記第1の局によって、前記DLS接続上でデータフレームを直接前記第2の局と交換することとを具備する方法。
【請求項2】
前記RTSのソースアドレスは、
前記第2の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記CTSの宛先アドレスは、
前記APによって前記RTSの前記ソースアドレスからコピーされたSTA2の前記MACアドレスに設定される請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記RTSのソースアドレスは、
前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定され、
期間フィールドは、
前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された請求項1記載の方法。
【請求項5】
ベーシックサービスセット(BSS)内でアクセスポイントに向かって、第1の局から別の送信準備完了(RTS)フレームを送信することと、
前記RTSおよび送信受入可(CTS)フレームの少なくとも1つが、異なるDLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第3の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、前記RTSに応答して前記APから送信された前記送信受入可(CTS)フレームを受信することとを更に具備する請求項1記載の方法。
【請求項6】
ワイヤレス通信システム中でデータリンク設定送信を保護する方法において、
ベーシックサービスセット(BSS)内で、受領者アドレスが前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定されたアドレスを有するセルフへの送信受入可(CTS−to−self)であり、前記セルフへの送信受入可(CTS−to−self)フレームを第1の局によって送信することと、
前記BSS内で送信要求(RTS)フレームを第2の局に送信することと、
前記第1の局によって、前記DLS接続上で、データフレームを直接前記第2の局と交換することとを具備する方法。
【請求項7】
前記RTSおよびCTSフレームの少なくとも1つが、
前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有する請求項6記載の方法。
【請求項8】
受領者アドレスが前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定されたアドレスを有するCTS−to−selfであり、別の前記CTS−to−selfフレームを第1の局によって送信することと、
前記BSS内で送信要求(RTS)フレームを第3の局に送信することとを更に具備する請求項6記載の方法。
【請求項9】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク中で局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する方法において、
ベーシックサービスセット(BSS)内で、第1の局から送信準備完了(RTS)フレームを受信することと、
前記RTSフレームの受領者アドレスが、記憶された送信権(TXOP)保持者アドレスと符合するかを決定することと、
もしそうであれば、前記第1の局に送信受入可(CTS)フレームを送信し、データフレームを直接前記第1の局からDLC接続上で受信することを具備する方法。
【請求項10】
前記RTSの前記期間フィールドは、
少なくとも前記データフレームと応答を送信するのに要求される時間をカバーするように設定される請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定された送信アドレスを有する送信受入可(CTS)フレームを、前記第1の局から受信することと、
前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスを、前記TXOP保持者アドレスとして記憶することとを更に具備する請求項9記載の方法。
【請求項12】
ワイヤレス通信システム中でデータリンク設定(DLS)接続を確立する方法において、
ハイブリッドコーディネーション機能制御チャネルアクセス(HCCA)アクセスポイント(AP)を持ったアップリンク送信仕様(TSPEC)を、第1の局によって設定することと、
前記HCCA APからのデータに対するポーリングを、前記第1の局によって受信することと、
前記受信したポーリングに、受領確認(ACK)を、前記第1の局によって応答することとを具備する方法。
【請求項13】
前記ポーリングは、
TXOP期間が、データフロー要求を満足するために要求される時間期間をカバーするように設定されて衝突の無い(CF)ポーリングである請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記DLS接続上で、1つあるいはそれより多くの他の局と、データフレームを前記第1の局によって直接交換することを更に具備する請求項12記載の方法。
【請求項15】
前記DLS接続上で、前記第1の局によって、1つあるいはそれより多くの他の局と直接データフレームを交換することは、
前記第1の局によって送信されたデータフレームに応答するデータを総計する、前記他の局からのフレームを受信することを具備する請求項14記載の方法。
【請求項16】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク中の局間直接リンク設定(DLS)接続を確立する装置において、
ベーシックサービスセット(BSS)内でアクセスポイントに向かって、第1の局によって送信準備完了(RTS)フレームを送信するロジックと、
前記RTSおよび送信受入可(CTS)フレームの少なくとも1つが、前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、前記RTSに応答して前記APから送信された前記送信受入可(CTS)フレームを受信するロジックと、
前記第1の局によって、DLS接続上で、データフレームを直接前記第2の局と交換するロジックとを具備する装置。
【請求項17】
前記RTSのソースアドレスは、
前記第2の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される請求項16記載の装置。
【請求項18】
前記CTSの宛先アドレスは、
前記APによって前記RTSの前記ソースアドレスからコピーされたSTA2の前記MACアドレスに設定される請求項16記載の装置。
【請求項19】
前記RTSのソースアドレスは、
前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定され、
期間フィールドは、
前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された請求項16記載の装置。
【請求項20】
ベーシックサービスセット(BSS)内でアクセスポイントに向かって、第1の局から別の送信準備完了(RTS)フレームを送信するロジックと、
前記RTSおよび送信受入可(CTS)フレームの少なくとも1つが、異なるDLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第3の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、前記RTSに応答して前記APから送信された前記送信受入可(CTS)フレームを受信するロジックとを更に具備する請求項16記載の装置。
【請求項21】
ワイヤレス通信システム中でデータリンク設定送信を保護する装置において、
ベーシックサービスセット(BSS)内で、受領者アドレスが前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定されたアドレスを有するセルフへの送信受入可(CTS−to−self)であり、前記セルフへの送信受入可(CTS−to−self)フレームを第1の局によって送信するロジックと、
前記BSS内で送信要求(RTS)フレームを第2の局に送信するロジックと、
前記第1の局によって、前記DLS接続上で、データフレームを直接前記第2の局と交換するロジックとを具備する装置。
【請求項22】
前記RTSおよびCTSフレームの少なくとも1つが、
前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有する請求項21記載の装置。
【請求項23】
受領者アドレスが前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定されたアドレスを有するCTS−to−selfであり、別の前記CTS−to−selfフレームを前記第1の局によって送信するロジックと、
前記BSS内で送信要求(RTS)フレームを第3の局に送信するロジックとを更に具備する請求項21記載の装置。
【請求項24】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク中で局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する装置において、
ベーシックサービスセット(BSS)内で、第1の局から送信準備完了(RTS)フレームを受信するロジックと、
前記RTSフレームの受領者アドレスが、記憶された送信権(TXOP)保持者アドレスと符合するかを決定するロジックと、
もしそうであれば、前記第1の局に送信受入可(CTS)フレームを送信し、データフレームを直接前記第1の局からDLC接続上で受信するロジックとを具備する装置。
【請求項25】
前記RTSの前記期間フィールドは、
少なくとも前記データフレームと応答を送信するのに要求される時間をカバーするように設定される請求項24記載の装置。
【請求項26】
前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定された送信アドレスを有する送信受入可(CTS)フレームを、前記第1の局から受信するロジックと、
前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスを、前記TXOP保持者アドレスとして記憶するロジックとを更に具備する請求項24記載の装置。
【請求項27】
ワイヤレス通信システム中でデータリンク設定(DLS)接続を確立する装置において、
ハイブリッドコーディネーション機能制御チャネルアクセス(HCCA)アクセスポイント(AP)を持ったアップリンク送信仕様(TSPEC)を、第1の局によって設定するロジックと、
前記HCCA APからのデータに対するポーリングを、前記第1の局によって受信するロジックと、
前記受信したポーリングに、受領確認(ACK)を、前記第1の局によって応答するロジックとを具備する装置。
【請求項28】
前記ポーリングは、
TXOP期間が、データフロー要求を満足するために要求される時間期間をカバーするように設定されて衝突の無い(CF)ポーリングである請求項27記載の装置。
【請求項29】
前記DLS接続上で、1つあるいはそれより多くの他の局と、データフレームを前記第1の局によって直接交換するロジックを更に具備する請求項27記載の装置。
【請求項30】
前記DLS接続上で、前記第1の局によって、1つあるいはそれより多くの他の局と直接データフレームを交換する前記ロジックは、
前記第1の局によって送信されたデータフレームに応答するデータを総計する、前記他の局からのフレームを受信するロジックを具備する請求項29記載の装置。
【請求項31】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク中の局間直接リンク設定(DLS)接続を確立する装置において、
ベーシックサービスセット(BSS)内でアクセスポイントに向かって、第1の局によって送信準備完了(RTS)フレームを送信する手段と、
前記RTSおよび送信受入可(CTS)フレームの少なくとも1つが、前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、前記RTSに応答して前記APから送信された前記送信受入可(CTS)フレームを受信する手段と、
前記第1の局によって、前記DLS接続上で、データフレームを直接前記第2の局と交換する手段とを具備する装置。
【請求項32】
前記RTSのソースアドレスは、
前記第2の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される請求項31記載の装置。
【請求項33】
前記CTSの宛先アドレスは、
前記APによって前記RTSの前記ソースアドレスからコピーされたSTA2の前記MACアドレスに設定される請求項31記載の装置。
【請求項34】
前記RTSのソースアドレスは、
前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定され、
期間フィールドは、
前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された請求項31記載の装置。
【請求項35】
ベーシックサービスセット(BSS)内でアクセスポイントに向かって、第1の局から別の送信準備完了(RTS)フレームを送信する手段と、
前記RTSおよび送信受入可(CTS)フレームの少なくとも1つが、異なるDLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第3の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、前記RTSに応答して前記APから送信された前記送信受入可(CTS)フレームを受信する手段とを更に具備する請求項31記載の装置。
【請求項36】
ワイヤレス通信システム中でデータリンク設定送信を保護する装置において、
ベーシックサービスセット(BSS)内で、受領者アドレスが前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定されたアドレスを有するセルフへの送信受入可(CTS−to−self)であり、前記セルフへの送信受入可(CTS−to−self)フレームを前記第1の局によって送信する手段と、
前記BSS内で送信要求(RTS)フレームを第2の局に送信する手段と、
前記第1の局によって、前記DLS接続上で、データフレームを直接前記第2の局と交換する手段とを具備する装置。
【請求項37】
前記RTSおよびCTSフレームの少なくとも1つが、
前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有する請求項36記載の装置。
【請求項38】
受領者アドレスが前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定されたアドレスを有するCTS−to−selfであり、別のCTS−to−selfフレームを前記第1の局によって送信する手段と、
前記BSS内で送信要求(RTS)フレームを第3の局に送信する手段とを更に具備する請求項36記載の装置。
【請求項39】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク中で局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立する装置において、
ベーシックサービスセット(BSS)内で、第1の局から送信準備完了(RTS)フレームを受信する手段と、
前記RTSフレームの受領者アドレスが、記憶された送信権(TXOP)保持者アドレスと符合するかを決定する手段と、
もしそうであれば、前記第1の局に送信受入可(CTS)フレームを送信し、データフレームを直接前記第1の局から前記DLC接続上で受信する手段とを具備する装置。
【請求項40】
前記RTSの前記期間フィールドは、
少なくとも前記データフレームと応答を送信するのに要求される時間をカバーするように設定される請求項39記載の装置。
【請求項41】
前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定された送信アドレスを有する送信受入可(CTS)フレームを、前記第1の局から受信する手段と、
前記第1の局の前記メディアアクセス制御(MAC)アドレスを、前記TXOP保持者アドレスとして記憶する手段とを更に具備する請求項39記載の装置。
【請求項42】
ワイヤレス通信システム中でデータリンク設定(DLS)接続を確立する装置において、
ハイブリッドコーディネーション機能制御チャネルアクセス(HCCA)アクセスポイント(AP)を持ったアップリンク送信仕様(TSPEC)を、第1の局によって設定する手段と、
前記HCCA APからのデータに対するポーリングを、前記第1の局によって受信する手段と、
前記受信したポーリングに、受領確認(ACK)を、前記第1の局によって応答する手段とを具備する装置。
【請求項43】
前記ポーリングは、
TXOP期間が、データフロー要求を満足するために要求される時間期間をカバーするように設定されて衝突の無い(CF)ポーリングである請求項42記載の装置。
【請求項44】
前記DLS接続上で、1つあるいはそれより多くの他の局と、データフレームを前記第1の局によって直接交換する手段を更に具備する請求項42記載の装置。
【請求項45】
前記DLS接続上で、前記第1の局によって、1つあるいはそれより多くの他の局と直接データフレームを交換する手段は、
前記第1の局によって送信されたデータフレームに応答するデータを総計する、前記他の局からのフレームを受信する手段を具備する請求項44記載の装置。
【請求項46】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク中の局間直接リンク設定(DLS)接続を確立するコンピュータプログラム製品において、
命令がその上に記憶されているコンピュータ読み出し可能な媒体を備え、
前記命令は、1つあるいはそれより多くのプロセッサによって実行可能であり、
前記命令は、
ベーシックサービスセット(BSS)内でアクセスポイントに向かって、第1の局によって送信準備完了(RTS)フレームを送信する命令と、
前記RTSおよび送信受入可(CTS)フレームの少なくとも1つが、前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、前記RTSに応答して前記APから送信された前記送信受入可(CTS)フレームを受信する命令と、
前記第1の局によって、前記DLS接続上で、データフレームを直接前記第2の局と交換する命令とを具備するコンピュータプログラム製品。
【請求項47】
前記RTSのソースアドレスは、
前記第2の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される請求項46記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項48】
前記CTSの宛先アドレスは、
前記APによって前記RTSの前記ソースアドレスからコピーされたSTA2の前記MACアドレスに設定される請求項46記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項49】
前記RTSのソースアドレスは、
前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定され、
期間フィールドは、
前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された請求項46記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項50】
前記命令は、
ベーシックサービスセット(BSS)内でアクセスポイントに向かって、第1の局から別の送信準備完了(RTS)フレームを送信する命令と、
前記RTSおよび送信受入可(CTS)フレームの少なくとも1つが、異なるDLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第3の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有しており、前記RTSに応答して前記APから送信された前記送信受入可(CTS)フレームを受信する命令とを更に具備する請求項46記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項51】
ワイヤレス通信システム中でデータリンク設定送信を保護するコンピュータプログラム製品において、
命令がその上に記憶されているコンピュータ読み出し可能な媒体を備え、
前記命令は、1つあるいはそれより多くのプロセッサによって実行可能であり、
前記命令は、
ベーシックサービスセット(BSS)内で、受領者アドレスが前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定されたアドレスを有するセルフへの送信受入可(CTS−to−self)であり、前記セルフへの送信受入可(CTS−to−self)フレームを第1の局によって送信する命令と、
前記BSS内で送信要求(RTS)フレームを第2の局に送信する命令と、
前記第1の局によって、前記DLS接続上で、データフレームを直接前記第2の局と交換する命令とを具備するコンピュータプログラム製品。
【請求項52】
前記RTSおよびCTSフレームの少なくとも1つが、
前記DLS接続上で前記BSSにおいて、前記第1の局から第2の局への予期されたデータフレーム送信に適応するように設定された期間フィールドを有する請求項51記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項53】
前記命令は、
受領者アドレスが前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定されたアドレスを有するCTS−to−selfであり、別の前記CTS−to−selfフレームを前記第1の局によって送信する命令と、
前記BSS内で送信要求(RTS)フレームを第3の局に送信する命令とを更に具備する請求項51記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項54】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク中で局間の直接リンク設定(DLS)接続を確立するコンピュータプログラム製品において、
命令がその上に記憶されているコンピュータ読み出し可能な媒体を備え、
前記命令は、1つあるいはそれより多くのプロセッサによって実行可能であり、
前記命令は、
ベーシックサービスセット(BSS)内で、第1の局から送信準備完了(RTS)フレームを受信する命令と、
前記RTSフレームの受領者アドレスが、記憶された送信権(TXOP)保持者アドレスと符合するかを決定する命令と、
もしそうであれば、前記第1の局に送信受入可(CTS)フレームを送信し、データフレームを直接前記第1の局から前記DLC接続上で受信する命令とを具備するコンピュータプログラム製品。
【請求項55】
前記RTSの前記期間フィールドは、
少なくとも前記データフレームと応答を送信するのに要求される時間をカバーするように設定される請求項54記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項56】
前記命令は、
前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定された送信アドレスを有する送信受入可(CTS)フレームを、前記第1の局から受信する命令と、
前記第1の局のメディアアクセス制御(MAC)アドレスを、前記TXOP保持者アドレスとして記憶する命令とを更に具備する請求項54記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項57】
ワイヤレス通信システム中でデータリンク設定(DLS)接続を確立するコンピュータプログラム製品において、
命令がその上に記憶されているコンピュータ読み出し可能な媒体を備え、
前記命令は、1つあるいはそれより多くのプロセッサによって実行可能であり、
前記命令は、
ハイブリッドコーディネーション機能制御チャネルアクセス(HCCA)アクセスポイント(AP)を持ったアップリンク送信仕様(TSPEC)を、第1の局によって設定する命令と、
HCCA APからのデータに対するポーリングを、前記第1の局によって受信する命令と、
前記受信したポーリングに、受領確認(ACK)を、前記第1の局によって応答する命令とを具備するコンピュータプログラム製品。
【請求項58】
前記ポーリングは、
TXOP期間が、データフロー要求を満足するために要求される時間期間をカバーするように設定されて衝突の無い(CF)ポーリングである請求項57記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項59】
前記命令は、
前記DLS接続上で、1つあるいはそれより多くの他の局と、データフレームを前記第1の局によって直接交換する命令を更に具備する請求項57記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項60】
前記DLS接続上で、前記第1の局によって、1つあるいはそれより多くの他の局と直接データフレームを交換する命令は、
前記第1の局によって送信されたデータフレームに応答するデータを総計する、前記他の局からのフレームを受信する命令を具備する請求項59記載のコンピュータプログラム製品。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図10A】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2013−31186(P2013−31186A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−183328(P2012−183328)
【出願日】平成24年8月22日(2012.8.22)
【分割の表示】特願2010−536057(P2010−536057)の分割
【原出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.EEPROM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】