説明

ワイヤレス通信システム内のマルチキャスト・グループ・メンバーの位置追跡

ワイヤレス通信システム内のマルチキャスト・グループ・メンバーの位置追跡に関する装置および方法が開示される。アクセス端末は、アクセス端末の位置と少なくとも1つのマルチキャスト・グループとを示すグループ・メンバー報告を、マルチキャスト・グループに関連するマルチキャスト・セッションが開始される前にアクセス・ネットワークに送信し、アクセス端末の位置更新をアクセス・ネットワークに報告する方法である位置更新ルールを決定し、決定された位置更新ルールに基づいてアクセス端末の位置更新をアクセス・ネットワークに報告する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により明白に本明細書に組み込まれる、2007年9月24日に出願された「METHODS OF TRACKING LOCATIONS OF MULTICAST GROUP MEMBERS WITHIN A WIRELESS COMMUNICATION SYSTEM」と題する仮出願第60/974,830号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、ワイヤレス電気通信システムにおける通信に関し、より詳細には、ワイヤレス通信システム内のマルチキャスト・グループ・メンバーの位置を追跡する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログ・ワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタル・ワイヤレス電話サービス(中間の2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、ならびに第3世代(3G)高速データ/インターネット対応ワイヤレス・サービスを含む、様々な世代を通じて発展してきた。現在、セルラシステムおよびパーソナル・コミュニケーションズ・サービス(PCS)システムを含めて、多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムがある。知られているセルラシステムの例には、セルラ・アナログ・アドバンスト・モバイルフォン・システム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAの広域移動通信システム(GSM)変形に基づくデジタル・セルラシステム、およびTDMA技術とCDMA技術の両方を使用するより新しいハイブリッド・デジタル通信システムがある。
【0004】
CDMA移動通信を提供するための方法は、本明細書においてIS−95と呼ぶ「Mobile Station-Base Station Compatibility Standard for Dual-Mode Wideband Spread Spectrum Cellular System」と題するTIA/EIA/IS−95−Aにおいて、Telecommunications Industry Association/Electronic Industries Associationによって米国で標準化された。複合AMPS&CDMAシステムはTIA/EIA標準IS−98に記載されている。他の通信システムは、広帯域CDMA(WCDMA)、CDMA2000(たとえばCDMA2000 1xEV−DO規格など)、またはTD−SCDMAと呼ばれるものをカバーする標準である、IMT−2000/UM、すなわちInternational Mobile Telecommunications System 2000/Universal Mobile Telecommunications Systemに記載されている。
【0005】
ワイヤレス通信システムでは、移動局、ハンドセット、またはアクセス端末(AT)が、基地局に隣接するかまたはこれを囲む特定の地理的領域内での通信リンクまたはサービスをサポートする、固定位置の基地局(セルサイトまたはセルとも呼ばれる)からの信号を受信する。基地局は、一般に、サービス品質(QoS)要件に基づいてトラフィックを区別するための方法をサポートする標準Internet Engineering Task Force(IETF)ベースのプロトコルを使用するパケットデータネットワークである、アクセス・ネットワーク(AN)/無線アクセス・ネットワーク(RAN)にエントリポイントを与える。したがって、基地局は、一般に、無線インターフェースによってATと対話し、インターネットプロトコル(IP)ネットワーク・データパケットによってANと対話する。
【0006】
ワイヤレス電気通信システムでは、プッシュツートーク(PTT)機能がサービスセクタおよび消費者に普及している。PTTは、CDMA、FDMA、TDMA、GSMなど、標準の商用ワイヤレス・インフラストラクチャ上で動作する「ディスパッチ」音声サービスをサポートすることができる。ディスパッチモデルでは、エンドポイント(AT)間の通信が仮想グループ内で行われ、そこでは1人の「送話者(talker)」の音声が1人または複数の「受話者(listener)」に送信される。このタイプの通信の単一のインスタンスは、通常、ディスパッチ呼、または単にPTT呼と呼ばれる。PTT呼は、呼の特性を定義する、グループのインスタンシエーションである。グループは、本質的に、グループ名またはグループIDなど、メンバーリストおよび関連情報によって定義される。
【0007】
従来、ワイヤレス通信ネットワーク内のデータパケットは、単一の宛先またはアクセス端末に送信されるように構成された。単一の宛先へのデータの送信は「ユニキャスト」と呼ばれる。移動通信が増加するにつれて、所与のデータを複数のアクセス端末に同時に送信する能力がより重要になった。したがって、複数の宛先またはターゲットアクセス端末への同じパケットまたはメッセージの同時データ送信をサポートするためにプロトコルが採用された。「ブロードキャスト」は、(たとえば、所与のセル内にある、所与のサービスプロバイダによってサービスされるものなど)すべての宛先またはアクセス端末へのデータパケットの送信を指し、「マルチキャスト」は、宛先またはアクセス端末の所与のグループへのデータパケットの送信を指す。一例では、宛先の所与のグループまたは「マルチキャスト・グループ」は、(たとえば、所与のセル内にある、所与のサービスプロバイダによってサービスされるものなど)可能な宛先またはアクセス端末のうちの2つ以上およびすべてよりも少ない数を含むことができる。ただし、少なくともいくつかの状況においては、マルチキャスト・グループが、ユニキャストと同様に、ただ1つのアクセス端末を備えること、あるいは代替的に、マルチキャスト・グループが、ブロードキャストと同様に、(たとえば、所与のセル内などの)すべてのアクセス端末を備えることが可能である。
【0008】
ブロードキャストおよび/またはマルチキャストは、マルチキャスト・グループに対応するために複数の連続ユニキャスト動作を実行する、複数のデータ送信を同時に処理するための一意のブロードキャスト/マルチキャスト・チャネル(BCH)を割り当てるなど、いくつかの方法でワイヤレス通信システム内で実行できる。プッシュツートーク通信のためのブロードキャスト・チャネルを使用する従来のシステムが、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる、「Push-To-Talk Group Call System Using CDMA 1x-EVDO Cellular Network」と題する、2007年3月1日付けの米国特許出願公開第2007/0049314号に記載されている。公開第2007/0049314に記載されているように、従来のシグナリング技法を使用するプッシュツートーク呼のためにブロードキャスト・チャネルを使用することができる。ブロードキャスト・チャネルの使用は従来のユニキャスト技法よりも帯域幅要件を改善することができるが、ブロードキャスト・チャネルの従来のシグナリングは、依然として追加のオーバヘッドおよび/または遅延を生じる可能性があり、システムパフォーマンスを劣化させることがある。
【0009】
第3世代パートナーシッププロジェクト2(「3GPP2」)は、CDMA2000ネットワークにおけるマルチキャスト通信をサポートするためのブロードキャストマルチキャストサービス(BCMCS)規格を定義する。したがって、「CDMA2000 High Rate Broadcast-Multicast Packet Data Air Interface Specification」と題する、2006年2月14日付けの3GPP2のBCMCS規格のバージョンである、バージョン1.0 C.S0054−Aは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0010】
本発明の実施形態は、ワイヤレス通信システム内のマルチキャスト・グループ・メンバーの位置を追跡するシステムおよび方法を対象とする。アクセス端末は、アクセス端末の位置と少なくとも1つのマルチキャスト・グループとを示すグループ・メンバー報告を、マルチキャスト・グループに関連するマルチキャスト・セッションが開始される前にアクセス・ネットワークに送信し、アクセス端末の位置更新をアクセス・ネットワークに報告する方法である位置更新ルールを決定し、決定された位置更新ルールに基づいてアクセス端末の位置更新をアクセス・ネットワークに報告する。アクセス・ネットワークは、アクセス端末からグループ・メンバー報告と1つまたは複数の後続の位置更新報告とを受信する。アクセス・ネットワークは、アクセス端末のリストと、記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置がアクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含むグループ・メンバーリストを形成する。アクセス・ネットワークは、1つまたは複数のアクセス端末から送信された位置更新報告および/または補足グループ・メンバー報告に基づいてグループ・メンバーリストを更新する。
【0011】
本発明の実施形態およびその付随する利点の多くのより完全な諒解は、以下の詳細な説明を参照し、本発明を限定するためではなく単に例示するために提示する添付の図面とともに考察することによってよりよく理解されれば、容易に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の少なくとも1つの実施形態によるアクセス端末とアクセス・ネットワークとをサポートするワイヤレス・ネットワーク・アーキテクチャを示す図。
【図2】本発明の一実施形態によるキャリア・ネットワークを示す図。
【図3】本発明の少なくとも1つの実施形態によるアクセス端末を示す図。
【図4】ブロードキャストマルチキャストサービス(BCMCS)フレームワークを使用する従来のマルチキャスト・メッセージングプロセスを示す図。
【図5】ダウンリンク制御チャネルの従来のサイクルを示す図。
【図6】本発明の一実施形態によるグループ・メンバーシップ報告および位置更新プロセスを示す図。
【図7】本発明の一実施形態によるマルチキャスト・メッセージングプロセスを示す図。
【図8】本発明の一実施形態によるワイヤレス通信システムを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の特定の実施形態を対象とする以下の説明および関連する図面で本発明の態様を開示する。本発明の範囲から逸脱しなければ代替実施形態を考案することができる。さらに、本発明の重要な詳細を不明瞭にしないように、本発明のよく知られている要素については詳細には説明しないか、または省略する。
【0014】
「例示的」および/または「例」という用語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明するいかなる実施形態も、必ずしも他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈すべきではない。同様に、「本発明の実施形態」という用語は、本発明のすべての実施形態が論じられた特徴、利点または動作モードを含むことを必要としない。
【0015】
さらに、多くの実施形態については、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実行すべき一連の動作に関して説明する。本明細書で説明する様々な動作は、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、または両方の組合せによって実行できることを認識されよう。さらに、本明細書で説明するこれらの一連の動作は、実行時に、関連するプロセッサに本明細書で説明する機能を実行させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形式のコンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施すべきものと見なすことができる。したがって、本発明の様々な態様は、すべてが請求する主題の範囲内に入ることが企図されているいくつかの異なる形式で実施できる。さらに、本明細書で説明する実施形態ごとに、そのような実施形態の対応する形式を、たとえば、記載の動作を実行する「ように構成された論理」として本明細書で説明することがある。
【0016】
本明細書でアクセス端末(AT)と呼ぶ高データレート(HDR)加入者局は、移動でも固定でもよく、本明細書でモデムプール・トランシーバ(MPT)または基地局(BS)と呼ぶ1つまたは複数のHDR基地局と通信することができる。アクセス端末は、1つまたは複数のモデムプール・トランシーバを介して、モデムプール・コントローラ(MPC)、基地局コントローラ(BSC)および/またはパケット制御機能(PCF)と呼ばれるHDR基地局コントローラとの間でデータパケットを送信および受信する。モデムプール・トランシーバおよびモデムプール・コントローラは、アクセス・ネットワークと呼ばれるネットワークの一部である。アクセス・ネットワークは複数のアクセス端末間でデータパケットをトランスポートする。
【0017】
アクセス・ネットワークは、企業内イントラネットまたはインターネットなど、アクセス・ネットワークの外部の追加のネットワークにさらに接続でき、各アクセス端末とそのような外部のネットワークとの間でデータパケットをトランスポートすることができる。1つまたは複数のモデムプール・トランシーバとのアクティブ・トラフィック・チャネル接続を確立したアクセス端末は、アクティブアクセス端末と呼ばれ、トラフィック状態にあると言われる。1つまたは複数のモデムプール・トランシーバとのアクティブ・トラフィック・チャネル接続を確立中であるアクセス端末は、接続セットアップ状態にあると言われる。アクセス端末は、ワイヤレス・チャネルを介して、または、たとえば、光ファイバまたは同軸ケーブルを使用する有線チャネルを介して通信する任意のデータデバイスとすることができる。アクセス端末はさらに、限定はしないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、外部または内部モデム、あるいはワイヤレス電話または有線電話を含む、いくつかのタイプのデバイスのいずれかとすることができる。アクセス端末が信号をモデムプール・トランシーバに送信するための通信リンクは、逆方向リンクまたは逆方向トラフィック・チャネルと呼ばれる。モデムプール・トランシーバが信号をアクセス端末に送信するための通信リンクは、順方向リンクまたは順方向トラフィック・チャネルと呼ばれる。本明細書で使用するトラフィック・チャネルという用語は、順方向トラフィック・チャネルまたは逆方向トラフィック・チャネルのいずれかを指すことができる。
【0018】
図1に、本発明の少なくとも1つの実施形態によるワイヤレスシステム100の1つの例示的な実施形態のブロック図を示す。システム100は、アクセス端末102をネットワーク機器に接続して、パケット交換データネットワーク(たとえば、イントラネット、インターネット、および/またはキャリア・ネットワーク126)とアクセス端末102、108、110、112との間にデータ接続性を与えることができるエアインターフェース104を介してアクセス・ネットワークまたは無線アクセス・ネットワーク(RAN)120と通信している、セルラー電話102などのアクセス端末を含むことができる。本明細書に示すように、アクセス端末は、セルラー電話102、携帯情報端末108、本明細書に双方向テキストページャとして示すページャ110、さらにはワイヤレス通信ポータルを有する別個のコンピュータ・プラットフォーム112とすることができる。したがって、本発明の実施形態は、ワイヤレスモデム、PCMCIAカード、パーソナルコンピュータ、電話、またはそれらの任意の組合せもしくは部分的な組合せを限定なしに含む、ワイヤレス通信ポータルを含むか、またはワイヤレス通信機能を有する任意の形式のアクセス端末上で実現できる。さらに、本明細書で使用する「アクセス端末」、「ワイヤレスデバイス」、「クライアントデバイス」、「モバイル端末」という用語およびその変形体は、互換的に使用できる。
【0019】
再び図1を参照すると、ワイヤレス・ネットワーク100の構成要素および本発明の例示的な実施形態の要素の相互関係は、図示の構成に限定されない。システム100は、例示的なものにすぎず、ワイヤレス・クライアント・コンピューティング・デバイス102、108、110、112などのリモートアクセス端末が、互いに、および/またはキャリア・ネットワーク126、インターネットおよび/または他のリモートサーバを限定なしに含む、エアインターフェース104およびRAN120を介して接続された構成要素との間で無線で通信できるようにする任意のシステムを含むことができる。
【0020】
RAN120は、基地局コントローラ/パケット制御機能(BSC/PCF)122に送信される(一般に、データパケットとして送信される)メッセージを制御する。BSC/PCF122は、パケットデータサービスノード100(「PDSN」)とアクセス端末102/108/110/112との間でのベアラチャネル(すなわち、データチャネル)のシグナリング、確立および分解を担当する。リンク層暗号化が使用可能な場合、BSC/PCF122はまた、エアインターフェース104を介してコンテンツを転送する前にそのコンテンツを暗号化する。BSC/PCF122の機能は当技術分野でよく知られており、簡潔のためにさらに論じない。キャリア・ネットワーク126は、ネットワーク、インターネットおよび/または公衆交換電話ネットワーク(PSTN)によってBSC/PCF122と通信することができる。代替的に、BSC/PCF122はインターネットまたは外部ネットワークに直接接続することができる。一般に、キャリア・ネットワーク126とBSC/PCF122との間のネットワークまたはインターネット接続はデータを転送し、PSTNはボイス情報を転送する。BSC/PCF122は複数の基地局(BS)またはモデムプール・トランシーバ(MPT)124に接続できる。キャリア・ネットワークと同様の方法で、BSC/PCF122は一般に、データ転送および/またはボイス情報のために、ネットワーク、インターネットおよび/またはPSTNによってMPT/BS124に接続される。MPT/BS124は、セルラー電話102などのアクセス端末にデータメッセージをワイヤレスでブロードキャストすることができる。MPT/BS124、BSC/PCF122および他の構成要素は、当技術分野で知られているように、RAN120を形成することができる。ただし、代替構成も使用でき、本発明は、図示の構成に限定されない。たとえば、別の実施形態では、BSC/PCF122の機能とMPT/BS124の1つまたは複数とを、BSC/PCF122とMPT/BS124の両方の機能を有する単一の「ハイブリッド」モジュールに縮小することができる。
【0021】
図2に、本発明の一実施形態によるキャリア・ネットワーク126を示す。図2の実施形態では、キャリア・ネットワーク126は、パケットデータサービングノード(PDSN)160と、ブロードキャスト・サビングノード(BSN)165と、アプリケーション・サーバ170と、インターネット175とを含む。ただし、代替実施形態では、アプリケーション・サーバ170および他の構成要素はキャリア・ネットワークの外部に位置することがある。PDSN160は、たとえば、cdma2000の無線アクセス・ネットワーク(RAN)(たとえば、図1のRAN120)を利用して、インターネット175、イントラネットおよび/またはリモートサーバ(たとえば、アプリケーション・サーバ170)へのアクセスを移動局(たとえば、図1の102、108、110、112などのアクセス端末)に提供する。アクセスゲートウェイとして働くので、PDSN160は、単純IPおよびMobileIPアクセス、外部エージェントサポート、およびパケットトランスポートを提供することができる。PDSN160は、認証、認可、および課金(AAA:Authentication, Authorization, and Accounting)サーバおよび他のサポートインフラストラクチャのクライアントとして働くことができ、当技術分野で知られているように、IPネットワークへのゲートウェイを移動局に提供する。図2に示すように、PDSN160は、従来のA10接続を介してRAN120(たとえば、BSC/PCF122)と通信することができる。A10接続は当技術分野でよく知られており、簡潔のためにさらに説明しない。
【0022】
図2を参照すると、ブロードキャスト・サビングノード(BSN)165は、マルチキャストおよびブロードキャスト・サービスをサポートするように構成できる。BSN165について、以下でより詳細に説明する。BSN165は、ブロードキャスト(BC)A10接続を介してRAN120(たとえば、BSC/PCF122)と、またインターネット175を介してアプリケーション・サーバ170と通信する。BCA10接続は、マルチキャストまたはブロードキャスト・メッセージングを転送するために使用される。したがって、アプリケーション・サーバ170は、インターネット175を介してユニキャストメッセージングをPDSN160に送信し、またインターネット175を介してマルチキャスト・メッセージングをBSN165に送信する。
【0023】
一般に、以下でより詳細に説明するように、RAN120は、BCA10接続を介してBSN165から受信したマルチキャスト・メッセージを、エアインターフェース104のブロードキャスト・チャネル(BCH)を介して1つまたは複数のアクセス端末200に送信する。
【0024】
図3を参照すると、セルラー電話などのアクセス端末200(本明細書ではワイヤレスデバイス)は、キャリア・ネットワーク126、インターネットおよび/または他のリモートサーバおよびネットワークから最終的に発生することがある、RAN120から送信されたソフトウェアアプリケーション、データおよび/またはコマンドを受信し、実行することができるプラットフォーム202を有する。プラットフォーム202は、特定用途向け集積回路(「ASIC」208)または他のプロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、または他のデータ処理デバイスに動作可能に結合されたトランシーバ206を含むことができる。ASIC208または他のプロセッサは、ワイヤレスデバイスのメモリ212中の任意の常駐プログラムとインターフェースするアプリケーション・プログラミング・インターフェース(「API」)210層を実行する。メモリ212は、読取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ(RAMおよびROM)、EEPROM、フラッシュカード、またはコンピュータ・プラットフォームに共通の任意のメモリから構成できる。プラットフォーム202は、メモリ212中でアクティブに使用されないアプリケーションを保持することができるローカル・データベース214を含むこともできる。ローカル・データベース214は、一般にフラッシュメモリセルであるが、磁気媒体、EEPROM、光学媒体、テープ、ソフトまたはハードディスクなど、当技術分野で知られている任意の二次記憶デバイスとすることができる。内部プラットフォーム202の構成要素は、当技術分野で知られていているように、他の構成要素の中でもアンテナ222、ディスプレイ224、プッシュツートークボタン228およびキーパッド226などの外部デバイスに動作可能に結合することもできる。
【0025】
したがって、本発明の一実施形態は、本明細書で説明する機能を実行するための能力を含むアクセス端末を含むことができる。当業者なら諒解するように、本明細書で開示する機能を達成するために、様々な論理要素を、個別の要素、プロセッサ上で実行されるソフトウェアモジュール、またはソフトウェアとハードウェアとの任意の組合せで実施することができる。たとえば、ASIC208、メモリ212、API210およびローカル・データベース214をすべて協働的に使用して、本明細書で開示する様々な機能をロード、記憶および実行することができ、したがってこれらの機能を実行する論理を様々な要素に分散することができる。代替的に、機能を1つの個別の構成要素に組み込むことができる。したがって、図3のアクセス端末の特徴は例示的なものにすぎないと見なすべきであり、本発明は例示した特徴または構成に限定されない。
【0026】
アクセス端末102とRAN120との間のワイヤレス通信は、符号分割多元接続(CDMA)、WCDMA、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多重(OFDM)、広域移動通信システム(GSM)、またはワイヤレス通信ネットワークまたはデータ通信ネットワークで使用できる他のプロトコルなど、様々な技術に基づくことができる。データ通信は、一般に、クライアントデバイス102とMPT/BS124とBSC/PCF122との間で行われる。BSC/PCF122は、キャリア・ネットワーク126、PSTN、インターネット、バーチャル・プライベート・ネットワークなどの複数のデータネットワークに接続でき、したがって、アクセス端末102はより広範囲の通信ネットワークにアクセスできるようになる。前述のように、および当技術分野で知られているように、様々なネットワークおよび構成を使用して、ボイス送信および/またはデータをRANからアクセス端末に送信することができる。したがって、本明細書で提供する例は、本発明の実施形態を限定するものではなく、本発明の実施形態の態様の説明を助けるものにすぎない。
【0027】
背景技術セクションで論じたように、マルチキャスト・メッセージングは、いくつかの方法で実行できる。本発明の実施形態をよりよく理解するために、従来のマルチキャスト・メッセージングプロセスについて、それぞれ図4および図5に関して説明する。次いで、マルチキャスト・セッション開始の前に、1つまたは複数のマルチキャスト・メンバーを含む可能性がある予想セクタのセットが確立される、本発明の一実施形態によるマルチキャスト・メッセージングプロセスについて説明する。
【0028】
図4に、ブロードキャストマルチキャストサーバ(BCMCS)フレームワークを使用する従来のマルチキャスト・メッセージングプロセスを示す。図1および図2のワイヤレスシステム100内で実行される図4のマルチキャスト・メッセージングプロセスについて以下で説明する。図4を参照すると、400において、アプリケーション・サーバ170(または他のイニシエータ)は、マルチキャスト・メッセージが、AT(たとえば、A、BおよびC)を含むマルチキャスト・グループに送信されることを要求する。400のマルチキャスト・メッセージはBSN165にルーティングされる。405において、BSN165は、BCA10接続を介してマルチキャスト・メッセージをRAN120に転送する。たとえば、マルチキャスト・メッセージは最初にBSC/PCF122に転送され、BSC/PCF122は、マルチキャスト・メッセージのマルチキャスト・グループ・メンバーを分析し、1つまたは複数のマルチキャスト・グループ・メンバーにサービスする各MPT/BS124にマルチキャスト・メッセージを転送する。
【0029】
転送されたマルチキャスト・メッセージを受信した後、RAN120は、410において次の利用可能な制御チャネルカプセルを待つ。本明細書で言及する制御チャネルは、ブロードキャスト・チャネル(BCH)とは異なる周波数、コーディングおよび/または帯域幅を割り当てられるダウンリンク制御チャネルである。一般に、従来、制御メッセージングのみを含むものとされる制御チャネルには、より少ない帯域幅が割り振られ、従来、データを含むものとされるブロードキャスト・チャネル(BCH)には、より多くの帯域幅が割り振られる。
【0030】
図5を参照すると、各制御チャネルサイクルは合計256個のスロットを含む。各制御チャネルサイクルは、同期制御チャネルカプセル(SC)と、非同期制御チャネルカプセル(AC)と、いくつかの副同期制御チャネル(SSC)とを含む。1つのSCは、256スロットの周期を有する各制御チャネルサイクルの所与のタイムスロットで定期的または周期的に送信され、ACは、制御チャネルサイクル内で「ランダム」にまたは非同期タイムスロットで送信される。SCは、最初に、「T mod 256=オフセット」に対応するタイムスロットで送信され、次いで、「T mod 4=オフセット」に対応するタイムスロットで再送信され、Tはシステム時間を示し、オフセットは、制御チャネルヘッダ中に含まれる、固定時間から遅延された時間値を示す。各SCは複数の制御チャネルMAC層パケットを含むことができ、各ACはただ1つの制御チャネルMAC層パケットを含む。各MPT/BS124は1つまたは複数の制御チャネルMAC層パケットを周期的に送信するので、各MPT/BS124が同時に送信した場合、干渉(たとえば、セル間干渉)が起こることがある。したがって、衝突を回避するために、各MPT/BS124のSCに異なるオフセットが適用される。MPT/BSは、1つの制御チャネル周期または256スロットサイクル内で3つのSSCカプセルを送信することができる。各SSCは、一般に、ただ1つの制御チャネルMAC層パケットを送信する。オフセット値2の場合、SSCは、タイムスロット66、130および194で送信される。制御チャネルカプセル(たとえば、SC、AC、SSCなど)は、一般に、BCMCSシステムの技術分野でよく知られており、したがって、そのさらなる説明は簡潔のために省略する。
【0031】
図4に戻ると、410において、RAN120は、同期制御チャネルカプセル(SC)(たとえば、オフセット2の場合、次の制御チャネルサイクル中のタイムスロット2)または、代替的に、周期的なBOMメッセージがスケジュールされる副同期制御チャネルカプセル(SSC)(たとえば、オフセット2の場合、制御チャネルサイクルのタイムスロット66、130、194のうちの1つ)のいずれかを待つことができる。たとえば、各制御チャネルサイクル内の1つの特定の制御チャネルカプセルを特定のBOMのために予約することができ、他のアプリケーションが制御チャネルにアクセスを試みていること、および他のメッセージがスケジュールされることがあるので、複数のサイクルの遅延が生じる場合がある。
【0032】
415において、次の利用可能なSCまたはSSCを待った後、マルチキャスト・セッションのためのマルチキャスト・グループ・メンバーの位置がRAN120において正確に知られていないので、RAN120は、エアインターフェースを介してブロードキャスト・オーバーヘッド・メッセージ(BOM)を、ワイヤレス通信システム100の多数のセクタにわたる1つまたは複数のマルチキャスト・グループ・メンバー(たとえば、AT A、B、C)に送信する。BOMは、EV−DO規格によって定義された順方向リンク制御メッセージである。BOMは、セクタ中で現在搬送されているBCMCSフローについて各マルチキャスト・グループ・メンバーに通知するために使用される。BOMはまた、所望のパケットフローを受信するために復号すべき順方向リンク物理層タイムスロットに関する情報、ならびにブロードキャスト物理層パケット当たりの物理層スロットの数、およびフローを送信するために使用される物理層レートに関する情報である、インターレース多重対(IM対)情報を提供する。420において、RAN120は、ターゲットATにおいて復号すべきBOMのための所定数のスロット(たとえば、8〜16個のスロット)を待つ。遅延420の後、RAN120は、425において、復号されたBOMによって示されるBCHスロットを待つ。これは、ブロードキャスト・チャネル(BCH)上のトラフィックに基づいて、さらに悪化することがある別の遅延を生じさせる。430において、RAN120は、告知メッセージを各マルチキャスト・グループ・メンバー、またはブロードキャスト・チャネル(BCH)を介してすべての可能なセクタ中の指定されたBCHスロット上でサービスしているターゲットATに送信する。次に、435において、マルチキャスト・セッションを監視することを望むAT A、BおよびCの各々は、1xEV−DO規格によって定義されるBCMCSFlowRegistrationメッセージでRAN120に応答する。
【0033】
図4に関して上述したように、従来のBCMCSマルチキャスト・メッセージングは、一般に、マルチキャスト・メッセージがブロードキャスト・チャネル(BCH)を介してマルチキャスト・グループのそれぞれのメンバーに送信される前に、各ターゲットATまたはマルチキャスト・グループ・メンバーがブロードキャスト・オーバーヘッド・メッセージ(BOM)を復号することを必要とする。これは、BOMのスケジューリングに対する遅延と、復号に対する遅延の両方を生じ、告知メッセージのスケジューリングに対する潜在的な後続の遅延を生じる。また、BOMおよび告知メッセージは、ワイヤレス通信システム100内のすべて可能なセクタ中で送信される。ただし、マルチキャスト・グループ・メンバーが各セクタ内で必ずしも存在するわけではないことを諒解されたい。したがって、マルチキャスト・セッションが開始されるたびに、いくつかの送信は無駄になる。
【0034】
アクセス端末が将来のマルチキャスト・セッションのためにRAN120に「事前登録する」本発明の実施形態について、以下で説明する。その後、アクセス端末は、それらの位置および/またはそれらのグループ・メンバーシップ情報を周期的に更新するので、それにより所与のマルチキャスト・セッションが開始すると、RAN120は、所与のマルチキャスト・セッションのためのマルチキャスト・グループ・メンバーがどこに位置するかに関する少なくともいくらかの知識を有する。したがって、RAN120は、所与のマルチキャスト・セッションを確立および/または維持するために必要な送信の回数を減らすことができる。
【0035】
図6に、本発明の一実施形態によるグループ・メンバーシップ報告および位置更新プロセスを示す。図6の実施形態では、600において、1つまたは複数のマルチキャスト・グループに属することを望む所与のATの電源を投入する。所与のATの電源を投入した後(たとえば、RAN120内の1つまたは複数の基地局によって送信されたパイロット信号を特定した後、および/または任意の他の初期電源投入手順を実行した後)、605において、所与のATは、グループ・メンバーシップ通知(GMN)をRAN120に送信する。GMNメッセージは、所与のATが現在のまたは予想されるマルチキャスト・グループ・メンバーであるマルチキャスト・グループのリストを含む。
【0036】
一例では、GMNメッセージは、標準のBCMCSFlowRegistrationメッセージ内に含めることができる。BCMCSFlowRegistrationメッセージは、当技術分野でよく知られており、1xEV−DO規格内で定義される。一般に、レジスタがBCMCSFlowRegistrationメッセージを促進するように(たとえば、動的ブロードキャスト用レジスタ(RFDB)フィールドまたはページング用レジスタ(RFP)フィールドを1に等しく)設定されたBOMを受信した後、ATはBCMCSFlowRegistrationメッセージを送信する。BCMCSFlowRegistrationメッセージは、ATが監視することを望むBCMCSFlowIDのリストを含む。BCMCSFlowIDは、(たとえば、BCMCSコントローラ(図示せず)によって)動的に割り当てるか、または事前設定することができる。BCMCSFlowIDがBCMCSコントローラによって動的に割り当てられた場合、ATは、BCMCSFlowRegistrationメッセージを送信する前に、BCMCSフロー発見プロセスによってBCMCSFlowIDを獲得することができる。一方、本発明の別の実施形態では、BCMCSFlowIDのあるブロックを、マルチキャスト・セッションが実際にアクティブかどうかにかかわらず予約済みに事前設定することができる。この例では、各「予約済み」BCMCSFlowIDは、それぞれのIPグループID(すなわち、マルチキャストIPアドレスとポート番号との対)にマッピングできる。一例では、本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれ、弁理士整理番号第071365P1号を有し、2007年9月24日に出願された「METHODS OF GENERATING MULTICAST FLOW IDENTIFIERS」と題する米国仮特許出願番号第60/974,827号内でより詳細に記述されているように、「予約済み」BCMCSFlowIDのマッピングは各マルチキャスト・グループ・メンバーならびにRAN120および/またはBSN165において事前設定される。したがって、この例では、605のGMNメッセージ内に含まれるBCMCSFlowIDは「予約済み」BCMCSFlowIDの1つまたは複数に対応することができる。
【0037】
代替例では、GMNメッセージは、たとえば、アップリンク上のStorageBLOBNotificationメッセージ中など、プロプライエタリまたは非標準メッセージ内に含めることができる。この例では、GMNメッセージはBCMCSFlowIDのリストを含むことができる。代替的に、GMNメッセージは、要求されているマルチキャスト・セッションのためのマルチキャストIPアドレスとポート番号とのリストを含むことができる。
【0038】
図6の600および605はATの「電源投入」を対象としているが、代替実施形態では、所与のATが(たとえば、新しい基地局、新しいサブネットなどに)ハンドオフするたびに、補足GMNメッセージをRAN120に送信することができる。
【0039】
RAN120は、605のGMNメッセージを受信し、610において、グループ・メンバーリストをポピュレートする。各グループ・メンバーリスト・エントリは、(i)GMNメッセージをRAN120に送信したATのリスト(「ATリスト・フィールド」)、(ii)(たとえば、605においてBCMCSFlowIDのエントリが報告された場合、BCMCSフローIDとして記憶され、605においてプロプライエタリメッセージが報告された場合、マルチキャストIPアドレスとポート番号との対として記憶されるなどの)グループ・メンバーリスト内の各ATの関連するマルチキャスト・グループ(「マルチキャスト・グループ・フィールド」)、(iii)(たとえば、セクタ識別情報、基地通信所識別などを示す)各ATの最新位置(「位置フィールド」)、および(iv)ATの最新位置が報告された時間を示すタイムスタンプ(「タイムスタンプ・フィールド」)を含む。グループ・メンバーリスト・エントリの例を、以下に表1として示す。
【表1】

【0040】
したがって、表1の例に示すように、所与のATは、「AT1」と標示され、マルチキャスト・グループT_Flow、U_FlowおよびV_Flowのメンバーである。所与のATの最新位置はワイヤレス通信システム100のセクタY内にあり、最新位置は東部標準時(EST)午後7時6分に報告された。
【0041】
別の例では、グループ・メンバーリスト・エントリはマルチキャスト・グループ・フィールドに基づいてグループ化でき、表2として以下に示す。
【表2】

【0042】
したがって、表2の例に示すように、AT1〜AT4には、マルチキャスト・グループT_Flowを登録される。説明の便宜のために、位置フィールドおよびタイムスタンプ・フィールドは、AT1〜AT4の各々に固有であるので表2内に含めていない。
【0043】
上記のグループ・メンバーリスト・エントリは例示のために与えたものにすぎず、本発明の他の実施形態では、グループ・メンバーリスト・エントリを任意のよく知られている方法で構成することができることを諒解されたい。たとえば、位置フィールドは、セクタ識別子ではなく、基地局識別子を代替的に記憶することができる。別の例では、位置フィールドは、位置エリア(LA)識別子など、複数のセクタを特定する識別子を記憶することができ、各LAは(たとえば、RAN120によって画定される)サブネットまたはPCFエリアの一部分、あるいはマルチキャスト・エリア(MA)識別子に対応し、各MAは、マルチキャストする目的のためだけにRAN120によって特定されるサブネットまたはPCFエリアの一部分に対応する。
【0044】
610において、GMNメッセージに基づいてグループ・メンバーリストを更新した後、615において、RAN120は、ATの位置更新ルールまたはプロトコルを動的に設定すべきかどうかを判断する。位置更新ルールは、ATがRAN120へのRouteUpdateメッセージの送信をスケジュールする方法に対応する。RouteUpdateメッセージは特定のATの位置フィールドおよびタイムスタンプ・フィールド(上記参照)を更新する。一般に、RAN120は、特定のマルチキャスト・グループのためのマルチキャスト・グループ・メンバーの位置をより厳密に追跡することを望む場合、615において、比較的積極的な位置更新ルールを設定することができる。あるいは、RAN120は、逆方向リンクトラフィックを低減することを望む場合、615において、比較的控えめな位置更新ルールを設定することができる。別の代替例では、RAN120は、位置更新ルールを設定せず、デフォルトの、または所与のATにおいて手動で入力された位置更新ルールに依拠することがある。位置更新ルールの例を以下に示す。
【0045】
620において、所与のATは位置更新ルールを確立する。たとえば、615において、RAN120が位置更新ルールを動的に設定しないことを決定した場合、620において、デフォルトの位置更新ルールを確立することができる。代替的に、615において、RAN120が位置更新ルールを動的に設定することを決定した場合、620において、動的に設定された位置更新ルールをアクティブにする。別の代替例では、所与のATのユーザは、カスタム位置更新ルールを手動で選択し、入力することができる。
【0046】
一例では、位置更新ルールが距離ベース登録(DBR)プロトコルとすることができるので、所与のATは、所与の距離を通過した後、(たとえば、所与のATがどの(1つまたは複数の)セクタを通過したかなどに基づいて)RouteUpdateメッセージを送信する。所与の距離は、所与のATがどの基地局にハンドオフされたか、所与のATが、アイドル状態の間、どの基地局を監視していたかなどに基づくことができる。距離ベース登録プロトコルでの位置更新ルールの変更は、EV−DOシステム中の一般的属性更新プロトコル(GAUP:Generic Attribute Update Protocol)によってATに伝達できる。別の代替例では、所与のATが新しい位置エリア(LA)に入るたびに、位置更新ルールはRouteUpdateメッセージを送信することになっており、各LAは(たとえば、RAN120によって画定された)サブネットまたはPCFエリアの一部分に対応する。
【0047】
別の例では、位置更新ルールは、いくつかの可能な位置更新ストラテジのいずれかに対応することができる。たとえば、位置更新ルールはタイマベースとすることができ、所与のATは所定のまたはカスタムの周期でタイマを維持し、タイマ周期ごとに1回RouteUpdateメッセージを送信する。この例では、タイマ周期が小さくなるに従って、位置更新ルールがより積極的になり、グループ・メンバーリストの位置エントリをより最新に維持することになる。ただし、タイマ周期が小さくなるに従って、逆方向リンク上のトラフィックのレベルが高くなることにも関連する。
【0048】
620において、位置更新ルールを設定した後、625において、所与のATは通常動作(たとえば、アイドルモードに入る、音声呼出しを行うなど)を再開する。630において、所与のATは、620において確立された位置更新ルールに基づいて、その位置情報をRouteUpdateメッセージで更新すべきかどうかを判断する。位置更新ルールがRouteUpdateメッセージを必要とする場合、635において、RouteUpdateメッセージをRAN120に送信する。640において、RAN120は、RouteUpdateメッセージに基づいてグループ・メンバーリストパラメータを更新する。たとえば、RAN120は、RouteUpdateメッセージに基づいて、所与のATのグループ・メンバーリストの位置フィールドおよびタイムスタンプ・フィールドを更新する。あるいは、位置更新ルールが、RouteUpdateメッセージを送信する必要がないことを示した場合、プロセスは645に進む。
【0049】
645において、所与のATは、そのグループ・メンバーシップ情報を補足GMNメッセージで更新すべきかどうかを判断する。たとえば、所与のATが新しいマルチキャスト・グループに加入することを望む場合、所与のATは、(すなわち、新しいマルチキャスト・グループのBCMCSFlowIDおよび/またはマルチキャストIPアドレスとポート番号との対を含む)補足GMNメッセージを送信することを決定することができる。別の例では、所与のATが、すでに登録したマルチキャスト・グループに対するそのメンバーシップをキャンセルすることを望む場合、所与のATは、(すなわち、キャンセルされるマルチキャスト・グループのためのBCMCSFlowIDおよび/またはマルチキャストIPアドレスとポート番号との対を省略した)補足GMNメッセージを送信することを決定することができる。一例では、各補足GMNメッセージは、前に送信された任意のGMNメッセージに取って代わる。所与のATがそのグループ・メンバーシップ情報を更新しないことを決定した場合、プロセスは625に戻り、所与のATは通常動作を再開する。あるいは、所与のATがそのグループ・メンバーシップ情報を更新することを決定した場合、650において、所与のATは補足GMNメッセージを送信する。
【0050】
655において、RAN120は、補足GMNメッセージに基づいてグループ・メンバーリストパラメータを更新する。補足GMNメッセージが、前に送信されたGMNメッセージとは異なるマルチキャスト・グループを要求した場合、所与のATが属するマルチキャスト・グループのリストを維持するマルチキャスト・グループ・フィールドは、補足GMNメッセージ中に記載されたマルチキャスト・グループを追加するように更新される。代替的に、グループの削除がGMNメッセージ内で示された場合、マルチキャスト・グループ・フィールドは、補足GMNメッセージ中に記載されたマルチキャスト・グループを削除するように更新される。諒解されるように、これは、前に記載されたマルチキャスト・グループを削除すること、新しいマルチキャスト・グループを追加すること、および/または所与のATの関連するマルチキャスト・グループ・フィールドからいくつかのマルチキャスト・グループを追加することと削除することの両方を必要とすることがある。さらに、RAN120は、補足GMNメッセージを送信する所与のATのグループ・メンバーリストの位置フィールドおよびタイムスタンプ・フィールドを更新する。
【0051】
別の例では、補足GMNメッセージは、記載されたマルチキャスト・グループを含まない場合、グループ・メンバーリストから所与のATを完全に欠落させるかまたはキャンセルする要求と解釈される。したがって、補足GMNメッセージがマルチキャスト・グループを含まない場合、RAN120は、所与のATのATリスト・フィールド、マルチキャスト・グループ・フィールド、位置フィールドおよびタイムスタンプ・フィールドの各々を削除する。
【0052】
図6の上記の説明に鑑みて諒解されるように、所与の時間に、グループ・メンバーリストは、マルチキャスト・グループのアクティブなマルチキャスト・セッションが実際に開始される前、マルチキャスト・グループ・メンバーが「潜在的に」位置する場所に関する情報を含む(たとえば、「潜在的に」とは、グループ・メンバーリストが必ずしも完全に正確であるわけではないことに起因する)。
【0053】
さらに、図6には明示的に示されていないが、RAN120は、自発的に(すなわち、1つまたは複数のATから受信したRouteUpdateメッセージおよび/またはGMNメッセージに応答せずに)グループ・メンバーリストを周期的に更新することができる。たとえば、特定のATの位置フィールドが「古く」なったか、または経過時間のしきい値を超えた場合、RAN120は、古い位置フィールドを最新ではないと解釈し、グループ・メンバーリストから関連するATを完全に削除することができる。
【0054】
図7に、本発明の一実施形態によるマルチキャスト・メッセージングプロセスを示す。図7に関して、RAN120によって維持されるグループ・メンバーリストが、マルチキャスト・グループT_Flowを登録した複数のATを含むと仮定する。したがって、一例として、T_Flowを登録していたATのグループ・メンバーリストは、次のエントリを(以下の)表3中に含むことができる。
【表3】

【0055】
図7を参照すると、700において、アプリケーション・サーバ170は、所与のマルチキャスト・グループ用のマルチキャスト・フローを開始する要求を発行する。例のために、表3(上記の)のように、マルチキャスト・フローが、AT A〜AT Gの各々のマルチキャスト・グループ・フィールド中でのT_Flowに対応すると仮定する。たとえば、図7の700において生成されるマルチキャスト・フローT_Flowは、所与のマルチキャスト・グループ(図示せず)に話したいという所与のアクセス端末の要求に応答することができる。アプリケーション・サーバ170がATの要求を受け入れることを決定した後、サーバ170は、IPマルチキャスティングによってグループ・メンバーに送信すべきマルチキャスト・フロー告知メッセージを生成することができる。705において、アプリケーション・サーバ170はマルチキャスト・フローをBSN165に転送し、BSN165は、BCA10接続を介してBCMCSフローをRAN120に転送し、710において、RAN120は、1つまたは複数のセクタにおいてエアインターフェース104を介してBCMCSフローのマルチキャスト・メッセージをマルチキャスト・グループ・メンバーに送信することを担当する。
【0056】
図7の710において、RAN120は、初期「クラスタ」のためのターゲットセクタの初期セットを決定する。本明細書で使用するターゲットセクタは、少なくとも1つのマルチキャスト・グループ・メンバーを有する、または「潜在的に」有するワイヤレス通信システム内の任意のセクタである。本明細書で使用する「クラスタ」は、BCHが特定のマルチキャスト・グループ用のBCMCSフローを搬送するセクタのセット(たとえば、1つまたは複数のセクタ)に対応する。以下でより詳細に説明するように、クラスタは、特定のマルチキャスト・グループまたはBCMCSフロー用のターゲットセクタとサポートセクタの両方を含む。
【0057】
さらに図7の710を参照すると、RAN120は、RAN120において維持されるグループ・メンバーリストに基づいて、ターゲットセクタの初期セットを決定する(たとえば、表3を参照)。したがって、表3の例では、ターゲットセクタの初期セットはセクタT1〜T4に対応することができる。より一般的には、ターゲットセクタの初期セットは、セクタT1〜T4のいずれかに対するある近接度基準を満たすすべてのセクタに対応することができる(たとえば、タイムスタンプ・フィールドが比較的最新である場合、グループ・メンバーリスト・エントリ内でRAN120において維持されるATの最新位置が必ずしも正しいわけではないが、ATの実際の現在位置にもっとも近い可能性があることに起因する)。
【0058】
次に、図7の715において、RAN120は、BCMCSフローT_Flow用のサポートセクタの初期セットを決定する。一例では、サポートセクタの初期セットはターゲットセクタの初期セットに基づくことができる。たとえば、サポートセクタは、1つまたは複数のターゲットセクタと隣接している、それ自体がターゲットセクタではない任意のセクタに対応することができる。代替的に、サポートセクタは、ターゲットセクタと実際に隣接することなく、ターゲットセクタの所与の近接度(たとえば、距離近接度、信号強度近接度など)にあるセクタに対応することができる。
【0059】
図7の720において、RAN120はBCMCSフロー用の非サポートセクタの初期セットを決定する。BCMCSフロー用の非サポートセクタの初期セットは、図4の710において決定されたターゲットセクタでもなく、図7の715において決定されたサポートセクタでもない、ワイヤレスシステム100内の任意のセクタを含む。
【0060】
図4の725において、RAN120は、ターゲットセクタプロセスおよびサポートセクタプロセスをそれぞれのターゲットセクタおよびサポートセクタにおいて実行する。一般に、各ターゲットセクタおよび各サポートセクタは、ダウンリンクブロードキャスト・チャネルBCH上でBCMCSフローを搬送し、したがって、RAN120は、マルチキャスト・メッセージをターゲットセクタT1〜T4およびサポートセクタにサービスしている基地局に転送する。ただし、過大なATフィードバックを低減するために、サポートセクタは、BOM周期ごとにATフィードバックを促進するように(たとえば、サポートセクタ内に「さまよって入っていく」ATからのフィードバックを促進するように)構成された(たとえば、RFDB=1またはRFP=1をもつ)BOMを送信するが、ターゲットセクタは、(たとえば、ターゲットセクタがBCMCSフローをすでに搬送したとき、AT登録を阻止するために)ATフィードバックを促進するBOMの送信の頻度をより少なくし、ATフィードバックを抑制する(たとえば、RFDB=0またはRFP=0をもつ)BOMの送信の頻度をより多くする。非サポートセクタは、BCMCSフローT_Flowを搬送せず、RAN120は、T_Flow用のマルチキャスト・メッセージを非サポートセクタに転送する必要はない。ターゲットセクタの挙動、サポートセクタの挙動および非サポートセクタの挙動に関するより詳細な説明は、本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれ、弁理士整理番号第072340P1号を有し、2007年9月24日に出願された「METHODS OF SUPPORTING MULTICAST COMMUNICATIONS ASSOCIATED WITH OVERLAPPING CLUSTERS WITHIN A WIRELESS COMMUNICATIONS NETWORK」と題する米国仮特許出願番号第60/974,808号で記載されている。
【0061】
次に、図7の730において、RAN120は、(たとえば、新しいターゲット/サポートセクタを追加する、ターゲット/サポートセクタを削除するなど)クラスタのセクタ割当てを更新する。この場合も、セクタ割当ての更新のより詳細な説明は、上述の同時係属出願内で示される。また、図7には明示的に示していないが、アクティブなマルチキャスト・セッション中に、RAN120は、マルチキャスト・グループ・メンバーから受信したGMNメッセージおよびRouteUpdateメッセージに基づいてグループ・メンバーリストを維持/更新し続けることを諒解されたい。
【0062】
図8に、(上記の)表3および図7のプロセス内で示される仮定に基づいて構成されたワイヤレス通信システム800を示す。図8に示すように、ワイヤレス通信システム800は、ターゲットセクタT1〜T4、サポートセクタN1〜N11および非サポートセクタX1〜X17を含む複数のセクタ805を含む。上述のように、マルチキャストまたはBCMCSフローT_Flowは、ターゲットセクタT1〜T4およびサポートセクタN1〜N11内で告知/搬送され、RAN120は、T_Flowをサポートするマルチキャスト・メッセージングを非サポートセクタ内の基地局に告知または送信しない。したがって、システム全体にわたるマルチキャスト通信トラフィックのレベルは、マルチキャスト・フローT_Flowが各それぞれのセクタにおいて告知される従来技術に比較して低減される。
【0063】
本発明の代替実施形態では、図7の710に関して上述したように、ターゲットセクタは、(i)表3中に維持される各ATの最新位置フィールド中に記憶されるセクタ(すなわち、セクタT1〜T4)、および(ii)(i)に対する所与の近接度基準を満たすセクタを含むように構成できる。たとえば、所与の近接度基準が隣接するセクタに対応する場合、サポートセクタN1〜N11がまたターゲットセクタになり、ターゲットセクタの新しいセットに隣接するセクタがサポートセクタになるなどのように、ワイヤレス通信システム800は変更される。別の例として、所与の近接度基準が、距離ベース登録を行うために最後に登録されたセクタからの距離内のすべてのセクタに対応する場合、その距離内のすべてのセクタはまた、ターゲットセクタになる。したがって、初期ターゲットセクタグループは、所与のマルチキャスト・グループのためのRAN120において維持されるATの最新位置に必ずしも限定されるわけではないことを諒解されたい。
【0064】
別の例では、グループ・メンバーリストを使用して、告知メッセージなどの「対話型」マルチキャスト・メッセージに応答する方法に関してマルチキャスト・グループ・メンバーに指示するスケジューリング命令をRAN120からマルチキャスト・グループ・メンバーに与えることができ、対話型マルチキャスト・メッセージとは、1つまたは複数のマルチキャスト・グループ・メンバーからフィードバックを要求するかまたは必要とするマルチキャスト・メッセージである。たとえば、多数のマルチキャスト・グループ・メンバーが特定のセクタ内に存在すると予想され、マルチキャスト・セッションの告知メッセージがセクタ内で送信された場合、比較的多数のマルチキャスト・グループ・メンバーが、告知メッセージに応答してマルチキャスト・セッションに登録するために、逆方向リンクチャネルにアクセスしようと同時に試みることがある。ただし、グループ・メンバーリスト内に存在する情報を用いて、RAN120は、「アクセスチャネルメッセージ」(ACM)によってアクセス端末が告知メッセージに応答するための応答シーケンスをスケジュールすることができる。たとえば、RAN120は、告知メッセージとともにACMを送信することができ、そのACMは、グループ・メンバーリストに基づいて、いくつかのアクセス端末のためのフィードバックスロットを予約する、優先順位をつけられた応答順序を示す。たとえば、RAN120によって維持されるグループ・メンバーリストにおいてその位置フィールドが最近更新された(たとえば、GMNメッセージ、RouteUpdateメッセージなどによって更新された)アクセス端末が、ACMによって第1の応答スロットを与えられ、次に最近更新された位置フィールドを有するATが、ACMによって第2の応答スロットを与えられ、以下同様である。ACMおよび逆方向リンク上の対話型マルチキャスト・メッセージフィードバックのスケジューリングについては、本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれ、弁理士整理番号第071246P1号を有し、2007年9月24日に出願された「METHODS OF RESPONDING TO AN INTERACTIVE MULTICAST MESSAGE WITHIN A WIRELESS COMMUNICATION SYSTEM」と題する米国仮特許出願番号第60/974,796号内でより詳細に記述されている。
【0065】
情報および信号は、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表すことができることを当業者ならば諒解されよう。たとえば、上記の説明の全体にわたって言及することがあるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表現できる。
【0066】
さらに、本明細書で開示した実施形態に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズム・ステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装できることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概して、それらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアで実装するかソフトウェアで実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。当業者は説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は本発明の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0067】
本明細書に開示した実施形態に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行できる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替形態では、プロセッサは従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成としても実装できる。
【0068】
本明細書で開示した実施形態と関連して説明した方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、直接ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、またはその2つの組合せで実施できる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ることができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化することができる。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐することができる。ASICはユーザ端末(たとえばアクセス端末)に常駐することができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体はユーザ端末中の個別構成要素として常駐することができる。
【0069】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明した機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せで実装できる。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶するか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にするいかなる媒体をも含む通信媒体との両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体とすることができる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置を備えることができ、あるいは所望のプログラムコードを命令またはデータ構造の形態で担持または記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる、任意の他の媒体を備えることができる。また、どんな接続も正確にはコンピュータ可読媒体と呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0070】
上記の開示は本発明の例示的な実施形態を示すが、添付の特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更および改変を本明細書で行うことができることに留意されたい。本明細書で説明した本発明の実施形態による方法クレームの機能、ステップおよび/または動作を特定の順序で実行しなくてもよい。さらに、本発明の実施形態の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチキャストの方法であって、
アクセス端末の位置と少なくとも1つのマルチキャスト・グループとを示すグループ・メンバー報告であって、前記マルチキャスト・グループに関連するマルチキャスト・セッションが開始される前に送信される前記グループ・メンバー報告を、前記アクセス端末からアクセス・ネットワークに送信することと、
前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告する方法である位置更新ルールを決定することと、
前記決定された位置更新ルールに基づいて前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告することと
を備える方法。
【請求項2】
前記送信するステップが、前記アクセス端末が電源投入された後に実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記送信するステップが、前記アクセス端末のハンドオフの後に実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記決定するステップが、前記アクセス・ネットワークから受信された命令に基づいて前記位置更新ルールを決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記決定するステップが、前記アクセス端末に記憶されたデフォルト位置更新ルールに基づいて前記位置更新ルールを決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記決定するステップが、前記アクセス端末のユーザによる手入力に基づいて前記位置更新ルールを決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記位置が、セクタ識別子、基地局識別子、位置登録エリア(LA)識別子、およびマルチキャスト・エリア(MA)識別子のうちの1つによって示される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループが、ブロードキャストマルチキャストサービス(BCMCS)フロー識別子、およびマルチキャスト・インターネットプロトコル(IP)アドレスとポート番号との対のうちの1つによって示される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記送信するステップが、前記アクセス端末が少なくとも1つのマルチキャスト・グループに加入することを要求するために前記グループ・メンバー報告を送信する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記送信するステップが、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループから離脱することを要求するために前記グループ・メンバー報告を送信する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記位置更新ルールが、時間ベースおよび位置ベースのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記報告するステップが、
前記アクセス端末において所与の時間期間を有するタイマを開始することと、
前記アクセス端末の現在位置を示す位置更新を前記アクセス・ネットワークに、前記タイマの所与の時間期間ごとに1回送信することと
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記位置更新ルールが距離ベース登録(DBR)プロトコルに基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記報告するステップが、
前記DBRプロトコルが、前記アクセス端末が所与の距離を通過したことを示した後に、前記アクセス端末の現在位置を示す位置更新を前記アクセス・ネットワークに送信すること
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記アクセス端末用のグループ・メンバーシップ情報を変更すべきかどうかを判断することと、
前記判断するステップが前記アクセス端末用のグループ・メンバーシップ情報を変更することを決定した場合、補足グループ・メンバー報告を前記アクセス端末から前記アクセス・ネットワークに送信することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記補足グループ・メンバー報告がさらに、前記アクセス端末の現在位置を前記アクセス・ネットワークに示す、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記アクセス端末および前記グループ・メンバー報告が送信されるアクセス・ネットワークがそれぞれ、前記所与のマルチキャスト・グループと同じBCMCSFlowIDで事前設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記事前設定されたBCMCSFlowIDが、前記所与のマルチキャスト・グループ用のマルチキャストIPアドレスとポート指定番号とに基づいて決定される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
マルチキャストの方法であって、
アクセス端末の位置と少なくとも1つのマルチキャスト・グループとを示すグループ・メンバー報告であって、前記マルチキャスト・グループに関連するマルチキャスト・セッションが開始される前に送信される前記グループ・メンバー報告を、前記アクセス端末から受信することと、
各々が前記アクセス端末の位置を示す少なくとも1つの位置更新報告を前記アクセス端末から受信することと
を備える方法。
【請求項20】
前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告する方法である位置更新ルールを決定することと、
前記位置更新ルールを前記アクセス端末に送信することと
をさらに備える、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも1つの位置更新報告が、前記送信された位置更新ルールに従って前記アクセス端末から受信される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記決定される位置更新ルールが、前記アクセス端末から前記グループ・メンバー報告を受信した後に決定される、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記決定される位置更新ルールが、前記アクセス端末から補足グループ・メンバー報告を受信した後に決定される、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記決定される位置更新ルールが、前記アクセス端末において決定されたデフォルト位置更新ルールに関連する速度とは異なる速度で位置更新報告を送信するように前記アクセス端末を促すように構成される、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記グループ・メンバー報告が、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループに追加されることを要求する、請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記グループ・メンバー報告が、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループから離脱されることを要求する、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
少なくとも前記受信されたグループ・メンバー報告に基づいて、アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記記載されたアクセス端末から前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含むグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて形成することと、
前記アクセス端末からの(i)前記受信された少なくとも1つの位置更新報告または(ii)1つまたは複数の補足グループ・メンバー報告に基づいて前記グループ・メンバーリストを更新することと
をさらに備える、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
前記グループ・メンバー報告が、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループに追加されることを要求し、前記更新するステップが、前記アクセス端末を前記要求された少なくとも1つのマルチキャスト・グループに登録するために前記グループ・メンバーリストを更新する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記グループ・メンバー報告が、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループから離脱されることを要求し、前記更新するステップが、前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループへの前記アクセス端末の登録を取り消すために前記グループ・メンバーリストを更新する、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
少なくとも前記受信されたグループ・メンバー報告に基づいて、アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記記載されたアクセス端末から前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含む既存のグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて更新すること
をさらに備える、請求項19に記載の方法。
【請求項31】
前記グループ・メンバー報告が、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループに追加されることを要求し、前記更新するステップが、前記アクセス端末を前記要求された少なくとも1つのマルチキャスト・グループに登録するために前記グループ・メンバーリストを更新する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記グループ・メンバー報告が、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループから離脱されることを要求し、前記更新するステップが、前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループへの前記アクセス端末の登録を取り消すために前記グループ・メンバーリストを更新する、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記アクセス端末および前記グループ・メンバー報告を受信するアクセス・ネットワークがそれぞれ、前記所与のマルチキャスト・グループと同じBCMCSFlowIDで事前設定される、請求項19に記載の方法。
【請求項34】
前記事前設定されたBCMCSFlowIDが、前記所与のマルチキャスト・グループ用のマルチキャストIPアドレスとポート指定番号とに基づいて決定される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
マルチキャストの方法であって、
アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含むグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて形成することと、
少なくとも1つのアクセス端末から送信された少なくとも1つの報告に基づいて前記グループ・メンバーリストを更新することと
を備える方法。
【請求項36】
前記少なくとも1つのアクセス端末が、前記記載されたアクセス端末のうちの1つである、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1つの報告が、位置更新報告およびグループ・メンバー報告のうちの少なくとも1つを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1つのアクセス端末が、前記記載されたアクセス端末のうちの1つではない、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも1つの報告が、少なくとも1つの位置更新報告を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1つの報告が、前記少なくとも1つのアクセス端末が所与のマルチキャスト・グループに追加されることを要求するかどうかを判断することと、
前記判断するステップに基づいて、前記少なくとも1つの報告によって示された位置と前記少なくとも1つの報告が送信された時間とともに含まれる、前記所与のマルチキャスト・グループに関連する前記グループ・メンバーリストに前記少なくとも1つのアクセス端末を記載することによって、前記少なくとも1つのアクセス端末を前記所与のマルチキャスト・グループに追加することと
をさらに備える、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記少なくとも1つの報告が、前記少なくとも1つのアクセス端末が所与のマルチキャスト・グループから離脱されることを要求するかどうかを判断することと、
前記判断するステップに基づいて、前記所与のマルチキャスト・グループに関連する前記グループ・メンバーリストから前記少なくとも1つのアクセス端末の記載を削除することによって、前記少なくとも1つのアクセス端末を前記所与のマルチキャスト・グループから離脱させることと
をさらに備える、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
所与のマルチキャスト・グループ用のマルチキャスト・セッションを開始することと、
前記グループ・メンバーリストに基づいてセクタの初期クラスタをポピュレートすることと、
セクタの前記初期クラスタ内の前記マルチキャスト・セッションをサポートすることと
をさらに備える、請求項35に記載の方法。
【請求項43】
セクタの前記初期クラスタが、前記グループ・メンバーリスト内の前記所与のマルチキャスト・グループに属する1つまたは複数の記載されたアクセス端末を含むセクタである、1つまたは複数のターゲットセクタと、前記所与のマルチキャスト・グループ用の前記グループ・メンバーリストの前記記載されたアクセス端末に関連して記憶された前記位置に基づいて決定された前記ターゲットセクタの位置とを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
セクタの前記初期クラスタが1つまたは複数のサポートセクタをさらに含み、各サポートセクタがターゲットセクタではなく、少なくとも1つのターゲットセクタに対する近接度基準を満たす、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
アクセス端末の位置と少なくとも1つのマルチキャスト・グループとを示すグループ・メンバー報告であって、前記マルチキャスト・グループに関連するマルチキャスト・セッションが開始される前に送信される前記グループ・メンバー報告を、前記アクセス端末からアクセス・ネットワークに送信するように構成された論理と、
前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告する方法である位置更新ルールを決定するように構成された論理と、
前記決定された位置更新ルールに基づいて前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告するように構成された論理と
を備えるワイヤレス通信システム。
【請求項46】
送信するように構成された前記論理が、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループに加入することを要求するために前記グループ・メンバー報告を送信する、請求項45に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項47】
送信するように構成された前記論理が、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループから離脱することを要求するために前記グループ・メンバー報告を送信する、請求項45に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項48】
前記位置更新ルールが、時間ベースおよび位置ベースのうちの少なくとも1つである、請求項45に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項49】
報告するように構成された前記論理が、
前記アクセス端末において所与の時間期間を有するタイマを開始し、
前記アクセス端末の現在位置を示す位置更新を前記アクセス・ネットワークに、前記タイマの所与の時間期間ごとに1回送信する
ように構成される、請求項48に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項50】
前記アクセス端末用のグループ・メンバーシップ情報を変更すべきかどうかを判断するように構成された論理と、
判断するように構成された前記論理が前記アクセス端末用のグループ・メンバーシップ情報を変更することを決定した場合、補足グループ・メンバー報告を前記アクセス端末から前記アクセス・ネットワークに送信するように構成された論理と
をさらに備える、請求項45に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項51】
アクセス端末の位置と少なくとも1つのマルチキャスト・グループとを示すグループ・メンバー報告であって、前記マルチキャスト・グループに関連するマルチキャスト・セッションが開始される前に送信される前記グループ・メンバー報告を、前記アクセス端末から受信するように構成された論理と、
各々が前記アクセス端末の位置を示す少なくとも1つの位置更新報告を前記アクセス端末から受信するように構成された論理と
を備えるワイヤレス通信システム。
【請求項52】
前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告する方法である位置更新ルールを決定するように構成された論理と、
前記位置更新ルールを前記アクセス端末に送信するように構成された論理と
をさらに備える、請求項51に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項53】
少なくとも前記受信されたグループ・メンバー報告に基づいて、アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記記載されたアクセス端末から前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含むグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて形成するように構成された論理と、
前記アクセス端末からの(i)前記受信された少なくとも1つの位置更新報告または(ii)1つまたは複数の補足グループ・メンバー報告に基づいて前記グループ・メンバーリストを更新するように構成された論理と
をさらに備える、請求項51に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項54】
少なくとも前記受信されたグループ・メンバー報告に基づいて、アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記記載されたアクセス端末から前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含む既存のグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて更新するように構成された論理
をさらに備える、請求項51に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項55】
アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含むグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて形成するように構成された論理と、
少なくとも1つのアクセス端末から送信された少なくとも1つの報告に基づいて前記グループ・メンバーリストを更新するように構成された論理と
を備えるワイヤレス通信システム。
【請求項56】
前記少なくとも1つの報告が、前記少なくとも1つのアクセス端末が所与のマルチキャスト・グループに追加されることを要求するかどうかを判断するように構成された論理と、
前記判断に基づいて、前記少なくとも1つの報告によって示された位置と前記少なくとも1つの報告が送信された時間とともに含まれる、前記所与のマルチキャスト・グループに関連する前記グループ・メンバーリストに前記少なくとも1つのアクセス端末を記載することによって、前記少なくとも1つのアクセス端末を前記所与のマルチキャスト・グループに追加するように構成された論理と
をさらに備える、請求項55に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項57】
前記少なくとも1つの報告が、前記少なくとも1つのアクセス端末が所与のマルチキャスト・グループから離脱されることを要求するかどうかを判断するように構成された論理と、
前記判断に基づいて、前記所与のマルチキャスト・グループに関連する前記グループ・メンバーリストから前記少なくとも1つのアクセス端末の記載を削除することによって、前記少なくとも1つのアクセス端末を前記所与のマルチキャスト・グループから離脱させるように構成された論理と
をさらに備える、請求項55に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項58】
所与のマルチキャスト・グループ用のマルチキャスト・セッションを開始するように構成された論理と、
前記グループ・メンバーリストに基づいてセクタの初期クラスタをポピュレートするように構成された論理と、
セクタの初期クラスタ内の前記マルチキャスト・セッションをサポートするように構成された論理と
をさらに備える、請求項55に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項59】
アクセス端末の位置と少なくとも1つのマルチキャスト・グループとを示すグループ・メンバー報告であって、前記マルチキャスト・グループに関連するマルチキャスト・セッションが開始される前に送信される前記グループ・メンバー報告を、前記アクセス端末からアクセス・ネットワークに送信するための手段と、
前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告する方法である位置更新ルールを決定するための手段と、
前記決定された位置更新ルールに基づいて前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告するための手段と
を備えるワイヤレス通信システム。
【請求項60】
送信するための前記手段が、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループに加入することを要求するために前記グループ・メンバー報告を送信する、請求項59に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項61】
送信するための前記手段が、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループから離脱することを要求するために前記グループ・メンバー報告を送信する、請求項59に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項62】
前記位置更新ルールが、時間ベースおよび位置ベースのうちの少なくとも1つである、請求項59に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項63】
報告するための前記手段が、
前記アクセス端末において所与の時間期間を有するタイマを開始し、
前記アクセス端末の現在位置を示す位置更新を前記アクセス・ネットワークに、前記タイマの所与の時間期間ごとに1回送信する
ように構成される、請求項62に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項64】
前記アクセス端末用のグループ・メンバーシップ情報を変更すべきかどうかを判断するための手段と、
判断するための前記手段が前記アクセス端末用のグループ・メンバーシップ情報を変更することを決定した場合、補足グループ・メンバー報告を前記アクセス端末から前記アクセス・ネットワークに送信するための手段と
をさらに備える、請求項59に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項65】
アクセス端末の位置と少なくとも1つのマルチキャスト・グループとを示すグループ・メンバー報告であって、前記マルチキャスト・グループに関連するマルチキャスト・セッションが開始される前に送信される前記グループ・メンバー報告を、前記アクセス端末から受信するための手段と、
各々が前記アクセス端末の位置を示す少なくとも1つの位置更新報告を前記アクセス端末から受信するための手段と
を備えるワイヤレス通信システム。
【請求項66】
前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告する方法である位置更新ルールを決定するための手段と、
前記位置更新ルールを前記アクセス端末に送信するための手段と
をさらに備える、請求項65に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項67】
少なくとも前記受信されたグループ・メンバー報告に基づいて、アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記記載されたアクセス端末から前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含むグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて形成するための手段と、
前記アクセス端末からの(i)前記受信された少なくとも1つの位置更新報告または(ii)1つまたは複数の補足グループ・メンバー報告に基づいて前記グループ・メンバーリストを更新するための手段と
をさらに備える、請求項65に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項68】
少なくとも前記受信されたグループ・メンバー報告に基づいて、アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記記載されたアクセス端末から前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含む既存のグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて更新するための手段
をさらに備える、請求項65に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項69】
アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含むグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて形成するための手段と、
少なくとも1つのアクセス端末から送信された少なくとも1つの報告に基づいて前記グループ・メンバーリストを更新するための手段と
を備えるワイヤレス通信システム。
【請求項70】
前記少なくとも1つの報告が、前記少なくとも1つのアクセス端末が所与のマルチキャスト・グループに追加されることを要求するかどうかを判断するための手段と、
前記判断に基づいて、前記少なくとも1つの報告によって示された位置と前記少なくとも1つの報告が送信された時間とともに含まれる、前記所与のマルチキャスト・グループに関連する前記グループ・メンバーリストに前記少なくとも1つのアクセス端末を記載することによって、前記少なくとも1つのアクセス端末を前記所与のマルチキャスト・グループに追加するための手段と
をさらに備える、請求項69に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項71】
前記少なくとも1つの報告が、前記少なくとも1つのアクセス端末が所与のマルチキャスト・グループから離脱されることを要求するかどうかを判断するための手段と、
前記判断に基づいて、前記所与のマルチキャスト・グループに関連する前記グループ・メンバーリストから前記少なくとも1つのアクセス端末の記載を削除することによって、前記少なくとも1つのアクセス端末を前記所与のマルチキャスト・グループから離脱させるための手段と
をさらに備える、請求項69に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項72】
所与のマルチキャスト・グループ用のマルチキャスト・セッションを開始するための手段と、
前記グループ・メンバーリストに基づいてセクタの初期クラスタをポピュレートするための手段と、
セクタの前記初期クラスタ内の前記マルチキャスト・セッションをサポートするための手段と
をさらに備える、請求項69に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項73】
複数のセクタを含むワイヤレス通信システム内で動作するように構成され、その上に記憶されたプログラムコードを含むコンピュータ可読媒体であって、
アクセス端末の位置と少なくとも1つのマルチキャスト・グループとを示すグループ・メンバー報告であって、前記マルチキャスト・グループに関連するマルチキャスト・セッションが開始される前に送信される前記グループ・メンバー報告を、前記アクセス端末からアクセス・ネットワークに送信するためのプログラムコードと、
前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告する方法である位置更新ルールを決定するためのプログラムコードと、
前記決定された位置更新ルールに基づいて前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告するためのプログラムコードと
を備えるコンピュータ可読媒体。
【請求項74】
送信するための前記プログラムコードが、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループに加入することを要求するために前記グループ・メンバー報告を送信する、請求項73に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項75】
送信するための前記プログラムコードが、前記アクセス端末が前記少なくとも1つのマルチキャスト・グループから離脱することを要求するために前記グループ・メンバー報告を送信する、請求項73に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項76】
前記位置更新ルールが、時間ベースおよび位置ベースのうちの少なくとも1つである、請求項73に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項77】
報告するための前記プログラムコードが、
前記アクセス端末において所与の時間期間を有するタイマを開始し、
前記アクセス端末の現在位置を示す位置更新を前記アクセス・ネットワークに、前記タイマの所与の時間期間ごとに1回送信する
ように構成される、請求項76に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項78】
前記アクセス端末用のグループ・メンバーシップ情報を変更すべきかどうかを判断するためのプログラムコードと、
判断するための前記プログラムコードが、前記アクセス端末用のグループ・メンバーシップ情報を変更することを決定した場合、補足グループ・メンバー報告を前記アクセス端末から前記アクセス・ネットワークに送信するためのプログラムコードと
をさらに備える、請求項73に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項79】
複数のセクタを含むワイヤレス通信システム内で動作するように構成され、その上に記憶されたプログラムコードを含むコンピュータ可読媒体であって、
アクセス端末の位置と少なくとも1つのマルチキャスト・グループとを示すグループ・メンバー報告であって、前記マルチキャスト・グループに関連するマルチキャスト・セッションが開始される前に送信される前記グループ・メンバー報告を、前記アクセス端末から受信するためのプログラムコードと、
各々が前記アクセス端末の位置を示す少なくとも1つの位置更新報告を前記アクセス端末から受信するためのプログラムコードと
を備えるコンピュータ可読媒体。
【請求項80】
前記アクセス端末の位置更新を前記アクセス・ネットワークに報告する方法である位置更新ルールを決定するためのプログラムコードと、
前記位置更新ルールを前記アクセス端末に送信するためのプログラムコードと
をさらに備える、請求項79に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項81】
少なくとも前記受信されたグループ・メンバー報告に基づいて、アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記記載されたアクセス端末から前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含むグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて形成するためのプログラムコードと、
前記アクセス端末からの(i)前記受信された少なくとも1つの位置更新報告または(ii)1つまたは複数の補足グループ・メンバー報告に基づいて前記グループ・メンバーリストを更新するためのプログラムコードと
をさらに備える、請求項79に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項82】
少なくとも前記受信されたグループ・メンバー報告に基づいて、アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記記載されたアクセス端末から前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含む既存のグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて更新するためのプログラムコード
をさらに備える、請求項79に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項83】
複数のセクタを含むワイヤレス通信システム内で動作するように構成され、その上に記憶されたプログラムコードを含むコンピュータ可読媒体であって、
アクセス端末のリストと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する少なくとも1つのマルチキャスト・グループと、前記記載されたアクセス端末の各々に関連する位置と、各位置が前記アクセス・ネットワークに最後に報告された時間を示すタイムスタンプとを含むグループ・メンバーリストを、アクセス・ネットワークにおいて形成するためのプログラムコードと、
少なくとも1つのアクセス端末から送信された少なくとも1つの報告に基づいて前記グループ・メンバーリストを更新するためのプログラムコードと
を備えるコンピュータ可読媒体。
【請求項84】
前記少なくとも1つの報告が、前記少なくとも1つのアクセス端末が所与のマルチキャスト・グループに追加されることを要求するかどうかを判断するためのプログラムコードと、
前記判断に基づいて、前記少なくとも1つの報告によって示された位置と前記少なくとも1つの報告が送信された時間とともに含まれる、前記所与のマルチキャスト・グループに関連する前記グループ・メンバーリストに前記少なくとも1つのアクセス端末を記載することによって、前記少なくとも1つのアクセス端末を前記所与のマルチキャスト・グループに追加するためのプログラムコードと
をさらに備える、請求項83に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項85】
前記少なくとも1つの報告が、前記少なくとも1つのアクセス端末が所与のマルチキャスト・グループから離脱されることを要求するかどうかを判断するためのプログラムコードと、
前記判断に基づいて、前記所与のマルチキャスト・グループに関連する前記グループ・メンバーリストから前記少なくとも1つのアクセス端末の記載を削除することによって、前記少なくとも1つのアクセス端末を前記所与のマルチキャスト・グループから離脱させるためのプログラムコードと
をさらに備える、請求項83に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項86】
所与のマルチキャスト・グループ用のマルチキャスト・セッションを開始するためのプログラムコードと、
前記グループ・メンバーリストに基づいてセクタの初期クラスタをポピュレートするためのプログラムコードと、
セクタの前記初期クラスタ内の前記マルチキャスト・セッションをサポートするためのプログラムコードと
をさらに備える、請求項83に記載のコンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−501894(P2011−501894A)
【公表日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−527113(P2010−527113)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【国際出願番号】PCT/US2008/077538
【国際公開番号】WO2009/042695
【国際公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】