説明

ワイヤーハーネスの固定構造

【課題】廃材となったバンドを有効利用でき、しかも、クリップ部材の周辺のワイヤーハーネスの領域を一部保護できるワイヤーハーネスの固定構造を提供する。
【解決手段】被取付部に係止するクリップ部2と、クリップ部2に一体に設けられ、バンド挿通孔4Aを有するバンド支持部3とを備えたクリップ部材1Aと、バンド挿通孔4Aに通されたバンド10Aとを備え、バンド10AをワイヤーハーネスWHの外周面の軸方向に沿って配置し、クリップ部材1Aより両側に突出したバンド10Aの箇所を拘束テープ20でワイヤーハーネスWHに固定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤーハーネスを車体等の被取付部に固定するワイヤーハーネスの固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば車体に配策されるワイヤーハーネスは、適当な間隔で車体の被取付部に固定される。ワイヤーハーネスの固定構造には、バンドクリップ部材を用いたものが従来より提案されている(例えば特許文献1、2参照)。
【0003】
従来のバンドクリップ部材50は、図19に示すように、車体に係止するクリップ部51と、このクリップ部51に一体に設けられ、バンド60の基端側が固定されたバンド支持部52と、バンド60の先端を通すバンド挿通孔53と、バンド挿通孔53内でバンド60をロックするバンドロック部(図示せず)とを備えている。バンド60をワイヤーハーネスWHの外周に巻き付けてバンドロック部でロックし、これによりバンドクリップ部材50をワイヤーハーネスWHに固定する。このワイヤーハーネスWHに固定したバンドクリップ部材50のクリップ部51を車体の被取付部に係止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−29566号公報
【特許文献2】特開2003−324827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来のワイヤーハーネスWHの固定構造では、バンド60をワイヤーハーネスWHに巻き付けて、余った箇所を切断する。この切断で余ったバンド60Aは、従来では廃材として捨てていたため、無駄であった。
【0006】
そして、バンドクリップ部材50は、そのバンド60をワイヤーハーネスWHの外周方向に巻き付けるため、その周辺のワイヤーハーネスWHの箇所を何ら保護することができない。そのため、バンドクリップ部材50を固定したワイヤーハーネスWHの周辺領域を一部だけでも保護する必要がある場合であっても、図20に示すようにコルゲートチューブ70を使用したり、又、プロテクタを使用したりして全域を保護するしかなかった。
【0007】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、廃材となったバンドを有効利用でき、しかも、クリップ部材の周辺のワイヤーハーネスの領域を一部保護できるワイヤーハーネスの固定構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、被取付部に係止するクリップ部と、前記クリップ部に一体に設けられ、バンド挿通孔を有するバンド支持部とを備えたクリップ部材と、前記バンド挿通孔に通されたバンドとを備え、前記バンドをワイヤーハーネスの外周面の軸方向に沿って配置し、前記バンド挿通孔より両側に突出した前記バンドの箇所を前記ワイヤーハーネスに固定したことを特徴とする。
【0009】
前記バンド支持部には、前記バンド挿通孔に通した前記バンドの長手方向の移動を阻止するロック部が設けることが好ましい。
【0010】
前記バンド支持部には、前記バンド挿通孔のバンド配策方向の全域に亘って、前記クリップ部側の面に開口するバンドセット用開口が設けられることが好ましい。
【0011】
前記バンド支持部は、前記クリップ部に一体に設けられた固定ベース部と、前記固定ベース部に着脱自在に設けられた蓋部とを備え、前記蓋部を前記固定ベース部に対し、幅広のバンド挿通孔及び幅狭のバンド挿通孔を構成する位置と、幅狭のバンド挿通孔を構成する位置で選択的に固定できることが好ましい。このような構成では、幅広の前記バンド挿通孔に通された幅広のバンドは、前記ワイヤーハーネスに接触する面に連続して係止爪を有し、前記係止爪は幅狭のバンド挿通孔に配置されるものを含む。
【0012】
前記バンド支持部は、前記クリップ部に一体に設けられた固定ベース部と、前記固定ベース部に着脱自在に設けられた蓋部とを備え、前記蓋部を前記固定ベース部に対し、幅広のバンド挿通孔を構成する位置に固定でき、前記ロック部の幅は、幅狭のバンドの係止溝の幅に形成されることが好ましい。
【0013】
前記バンド支持部は、前記クリップ部に一体に設けられた定ベース部と、前記固定ベース部にヒンジ部を介して連結された蓋部とを備え、前記固定ベース部に前記蓋部を合体させた状態で前記バンド挿通孔が構成されることが好ましい。
【0014】
前記バンド支持部には、前記バンド挿通孔より外側に突出する補強アーム部が設けられ、前記バンドが前記補強アーム部と共に前記ワイヤーハーネスに固定されることが好ましい。このような構成では、前記バンド支持部には、前記バンド挿通孔の長手方向の全域に亘って開口するバンドセット用開口が設けられることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、クリップ部材にはバンド挿通孔が設けられているため、廃材となったバンドを使用できる。そして、バンドがワイヤーハーネスの外周上の軸方向に沿って配置されるため、バンドがワイヤーハーネスの保護材として機能する。以上より、廃材となったバンドを有効利用でき、しかも、クリップ部材の周辺のワイヤーハーネスの領域を一部保護できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、ワイヤーハーネスの固定構造の側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示し、(a)はバンドを通したクリップ部材の側面図、(b)はバンドを通したクリップ部材の正面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の変形例を示し、バンドを通したクリップ部材の正面図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示し、ワイヤーハーネスの固定構造の側面図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示し、(a)はバンドを通したクリップ部材の側面図、(b)はバンドを通したクリップ部材の正面図である。
【図6】本発明の第2実施形態の変形例を示し、バンドを通したクリップ部材の正面図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示し、ワイヤーハーネスの固定構造の側面図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示し、(a)は幅広のバンドを通したクリップ部材の側面図、(b)は幅広のバンドを通したクリップ部材の正面図である。
【図9】本発明の第3実施形態を示し、(a)は幅狭のバンドを通したクリップ部材の側面図、(b)は幅狭のバンドを通したクリップ部材の正面図である。
【図10】本発明の第3実施形態の変形例を示し、(a)は幅広のバンドを通したクリップ部材の側面図、(b)は幅広のバンドを通したクリップ部材の正面図である。
【図11】本発明の第4実施形態を示し、(a)はバンドを通したクリップ部材の側面図、(b)は幅狭のバンドを通したクリップ部材の正面図、(c)は幅広のバンドを通したクリップ部材の正面図である。
【図12】本発明の第4実施形態を示し、一対のロック部とバンドの係止溝の寸法関係を示す図である。
【図13】本発明の第4実施形態を示し、(a)は蓋部の裏面図、(b)はバンドの組み付け作業を説明する図である。
【図14】本発明の第5実施形態を示し、(a)はバンドを通したクリップ部材の側面図、(b)は幅狭のバンドを通したクリップ部材の正面図、(c)は幅広のバンドを通したクリップ部材の正面図である。
【図15】本発明の第5実施形態を示し、一対のロック部とバンドの係止溝の寸法関係を示す図である。
【図16】本発明の第6実施形態を示し、ワイヤーハーネスの固定構造の側面図である。
【図17】本発明の第6実施形態を示し、(a)はバンドを通したクリップ部材の側面図、(b)は幅狭のバンドを通したクリップ部材の正面図、(c)は幅広のバンドを通したクリップ部材の正面図である。
【図18】本発明の第6実施形態を示し、一対のロック部とバンドの係止溝の寸法関係を示す図である。
【図19】従来例を示し、ワイヤーハーネスの固定構造の側面図である。
【図20】従来例を示し、コルゲートチューブを使用したワイヤーハーネスの固定構造の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明の第1実施形態を示す。図1に示すように、ワイヤーハーネスの固定構造は、クリップ部材1Aと幅狭のバンド10Aと拘束テープ20より構成されている。つまり、ワイヤーハーネスWHの固定構造は、クリップ部材1Aに通された幅狭のバンド10AがワイヤーハーネスWHの外周面の軸方向に沿って配置され、下記するバンド挿通孔4Aより両側に突出したバンド10Aの箇所が拘束テープ20でワイヤーハーネスWHに固定されることによって構成されている。
【0019】
クリップ部材1Aは、図2(a)、(b)に詳しく示すように、車体の被取付部(図示せず)に係止するクリップ部2と、このクリップ部2に一体に設けられたバンド支持部3とを備えている。
【0020】
クリップ部2は、鍔形状の支持ベース部2aと、この支持ベース部2aの上面中央より突出する中央突起部2bと、この中央突起部2bの先端より支持ベース部2aに向かって斜め外側方向に延びる一対の係止アーム部2cとから構成されている。クリップ部2は、その中央突起部2bと一対の支持アーム部2cを被取付部の係止孔(図示せず)に強制挿入し、弾性復帰変形した一対の支持アーム2cと支持ベース部2aとの間で被取付部(図示せず)を挟持する。
【0021】
バンド支持部3は、支持ベース部2aの底面に一体に設けられている。バンド支持部3には、前後面に開口するストレートな幅狭のバンド挿通孔4Aが設けられている。幅狭のバンド挿通孔4Aの幅W1は、幅狭(例えば7mm幅)のバンド10Aの幅とほぼ同一寸法に形成されている。バンド支持部3には、幅狭のバンド挿通孔4Aに突出するロック部5が設けられている。ロック部5は、幅狭のバンド挿通孔4Aの孔方向に沿って延びるアーム状のロックである。ロック部5は、バンド10Aの図2(a)の矢印方向の移動では、撓み変形によってバンド10Aの幅狭のバンド挿通孔4Aへの挿入を許容し、矢印の逆方向の移動では、バンド10Aの係止溝12に係止してバンド10Aの移動を阻止する。従って、バンド10Aは、図2(a)の矢印方向より幅狭のバンド挿通孔4Aに挿入することによってクリップ部材1Aに通すことができる。
【0022】
バンド10Aは、従来のバンドクリップ部材から切断されたものが使用されている。つまり、廃材となったバンドが使用されている。幅狭のバンド10Aは、例えば7mm幅のものであり、その一面には長手方向に連続的に係止溝12が形成されている。
【0023】
以上説明したワイヤーハーネスWHの固定構造では、クリップ部材1Aには幅狭のバンド挿通孔4Aが設けられ、幅狭のバンド挿通孔4Aに通した幅狭のバンド10AをワイヤーハーネスWHの長手方向に沿って配置し、バンド挿通孔4Aより両側のバンド10Aの箇所がワイヤーハーネスWHに固定されている。従って、前記したように、廃材となった幅狭のバンド10Aを使用できる。そして、幅狭のバンド10Aは拘束テープ20と共にワイヤーハーネスWHへの固定材として機能すると共に、幅狭のバンド10AはワイヤーハーネスWHの外周上の軸方向に沿って配置されるためにワイヤーハーネスWHの保護材としても機能する。以上より、廃材となった幅狭のバンド10Aを有効利用でき、しかも、クリップ部材1Aの周辺のワイヤーハーネスWHをバンド10Aの領域ではあるが一部保護できる。
【0024】
クリップ部材1Aには、ロック部5が設けられている。従って、クリップ部材1Aに通された幅狭のバンド10Aは、図2(a)の矢印方向の逆方向への移動が阻止されるため、ワイヤーハーネスWHへの組み付け時やワイヤーハーネスWHへの固定後におけるクリップ部材1Aと幅狭のバンド10A間の位置ずれを極力防止できる。
【0025】
幅狭のバンド挿通孔4Aの幅W1は、幅狭のバンド10Aとほぼ同一幅に設定されている。従って、前記した幅狭のバンド10Aを使用する場合に、クリップ部材1Aとバンド10A間の幅方向の位置ずれを防止できる。
【0026】
(第1実施形態の変形例)
図3は、第1実施形態の変形例のクリップ部材1aの正面図である。図3に示すように、この変形例のクリップ部材1aは、前記第1実施形態のものと比較するに、幅広のバンド挿通孔4Bの幅寸法W2が幅広のバンド10B(例えば10mm幅や12mm幅)とほぼ同一寸法に形成されている。この変形例は、幅広のバンド10Bを使用してワイヤーハーネスWHの固定を行うものである。
【0027】
他の構成は、前記第1実施形態のものと同一であるため、説明を省略する。図面の同一箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0028】
この変形例のクリップ部材1aを使用しても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0029】
(第2実施形態)
図4及び図5は、本発明の第2実施形態を示す。図4及び図5に示すように、この第2実施形態のワイヤーハーネスWHの固定構造は、前記第1実施形態のものと比較するに、クリップ部材1Bのバンド支持部3の構成が相違する。
【0030】
つまり、バンド支持部3は、クリップ部2に固定された固定ベース部3Aと、この固定ベース部3Aにヒンジ部3Cを介して連結された蓋部3Bとを有する。固定ベース部3Aには、底面側が開口された幅狭のバンド挿通孔4Aが設けられている。固定ベース部3Aには、幅狭のバンド挿通孔4Aに突出するロック部5が設けられている。ロック部5は、前記第1実施形態とは異なり、ほとんど撓み変形できない構造であり、バンド10Aの係止溝(図示せず)に噛み合うことによってバンド10Aに対しその長手方向の両方向の移動を阻止できるよう構成されている。固定ベース部3Aの側面には、蓋用係止爪6が設けられている。
【0031】
蓋部3Bは、幅狭のバンド挿通孔4Aの底面側の開口を開閉できる。蓋部3Bの閉位置では、蓋部3Bの係止孔7に固定ベース部3Aの蓋用係止爪6が係止して蓋部3Bが固定ベース部3Aにロックされる。
【0032】
バンド10Aのクリップ部材1Bへの組み付けは、蓋部3Bを開位置としてバンド挿通孔4Aにバンド10Aを挿入する。ここで、幅狭のバンド10Aは、幅狭のバンド挿通孔4Aの開口より挿入することによって幅狭のバンド挿通孔4Aにセットする。次に、蓋部3Bを閉位置とする。これにより、バンド挿通孔4Aの底面側の開口が塞がれ、且つ、ロック部5がバンド10Aの係止溝12に噛み合って係止される。これで、バンド10Aの組み付けが完了する。
【0033】
他の構成は、前記第1実施形態のものと同一であるため、説明を省略する。図面の同一箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0034】
この第2実施形態でも、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0035】
この第2実施形態では、バンド支持部3は、固定ベース部3Aと、固定ベース部3Aにヒンジ部3Cを介して連結され、バンド挿通孔4Aを開閉する蓋部3Bとを備えているため、クリップ部材1Bへのバンド10Aの挿入作業が容易である。又、ロック部5は、前記したようにバンド10Aの両方向の移動を阻止する構造にできるため、バンド10Aの位置決めを確実に行うことができる。
【0036】
(第2実施形態の変形例)
図6は、第2実施形態の変形例のクリップ部材1bの正面図である。図6に示すように、この変形例のクリップ部材1bは、前記第2実施形態のものと比較するに、バンド挿通孔4Bの幅寸法W2が幅広のバンド10B(例えば10mm幅や12mm幅)とほぼ同一寸法に形成されている。この変形例は、幅広のバンド10Bを使用してワイヤーハーネスWHの固定を行うものである。
【0037】
他の構成は、前記第2実施形態のものと同一であるため、説明を省略する。図面の同一箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0038】
この変形例のクリップ部材1bを使用しても、前記第2実施形態と同様の効果が得られる。
【0039】
(第3実施形態)
図7〜図9は、本発明の第3実施形態を示す。図7〜図9に示すように、この第3実施形態のワイヤーハーネスWHの固定構造は、前記第1実施形態のものと比較するに、クリップ部材1Cのバンド支持部3の構成が相違する。
【0040】
つまり、バンド支持部3は、クリップ部2aに一体に設けられた固定ベース部3Aと、固定ベース部3Aに着脱自在に設けられた蓋部3Bとを備えている。
【0041】
固定ベース部3Aには、底面に突出するロック部5が設けられている。ロック部5は、バンド10A,10Bの係止溝12に噛み合うことによってバンド10A,10Bの移動を阻止する。ロック部5は、バンド10A,10Bの長手方向の両方向の移動を阻止できるよう構成されている。固定ベース部3Aの両側壁には、蓋用係止爪6が設けられている。
【0042】
蓋部3Bには、その上側位置に幅広のバンド挿通孔4Bが、その下側位置に幅狭のバンド挿通孔4Aが連続して設けられている。幅広のバンド挿通孔4Bは、上面側が開口されている。幅広のバンド挿通孔4Bの幅寸法W2は、幅広のバンド10B(例えば10mm幅や12mm幅)とほぼ同一寸法に形成されている。幅狭のバンド挿通孔4Aの幅寸法W1は、幅狭のバンド10A(例えば7mm幅)とほぼ同一寸法に形成されている。蓋部3Bの両側壁には、上下2段の位置に係止孔7a,7bが設けられている。図8(a)、(b)に示すように、蓋部3Bの上段の係止孔7bに固定ベース部3Aの係止爪6をロックさせた状態では、幅広のバンド挿通孔4Bと幅狭のバンド挿通孔4Aが共に構成される。図9(a)、(b)に示すように、蓋部3Bの下段の係止孔7aに固定ベース部3Aの係止爪6をロックさせた状態では、幅狭のバンド挿通孔4Bのみが構成される。つまり、蓋部3Bは、幅広のバンド挿通孔4B及び幅狭のバンド挿通孔4Aを共に構成する位置と、幅狭のバンド挿通孔4Aのみを構成する位置で選択的に固定できる。
【0043】
バンド10A,10Bのクリップ部材1Cへの組み付けは、固定ベース部3Aより離脱した蓋部3Bのバンド挿通孔4A,4Bにバンド10A,10Bを上面側より挿入する。幅広のバンド10Bは幅広のバンド挿通孔4Bに、幅狭のバンド10Aは幅狭のバンド挿通孔4Aに挿入する。そして、蓋部3Bを固定ベース部3Aの底面側に合体させる。これにより、幅広のバンド10Bを挿入した場合には、固定ベース部3Aの係止爪6が蓋部3Bの上段の係止孔7bに係止される位置で、ロック部5がバンド10Bの係止溝(図示せず)に噛み合う(図8(a)、(b)参照)。幅狭のバンド10Aを挿入した場合には、固定ベース部3Aの係止爪6が蓋部3Bの下段の係止孔7aに係止される位置で、ロック部5がバンド10Aの係止溝(図示せず)に噛み合う(図9(a)、(b)参照)。これで、バンド10A,10Bの組み付けが完了する。
【0044】
他の構成は、前記第1実施形態のものと同一であるため、説明を省略する。図面の同一箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0045】
この第3実施形態でも、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0046】
この第3実施形態では、バンド支持部3は、クリップ部2aに一体に設けられた固定ベース部3Aと、固定ベース部3Aに着脱自在に設けられた蓋部3Bとを備え、蓋部3Bを固定ベース部3Aに対し、幅広のバンド挿通孔4B及び幅狭のバンド挿通孔4Aを構成する位置と、幅狭のバンド挿通孔4Aを構成する位置で選択的に固定できる。従って、幅広のバンド10Bと幅狭のバンド10Aのいずれでも使用できる。
【0047】
この第3実施形態では、固定ベース部3Aに蓋部3Bが着脱自在に設けられている。従って、クリップ部材1Cへのバンド10A,10Bの挿入作業が容易である。又、ロック部5は、第2実施形態と同様の理由によって、バンド10A,10Bの両方向の移動を阻止する構造にできるため、バンド10A,10Bの位置決めを確実に行うことができる。
【0048】
この第3実施形態では、蓋部3Bに幅広のバンド挿通孔4Bと幅狭のバンド挿通孔4Aを設けたが、固定ベース部3Aに幅広のバンド挿通孔4Bと幅狭のバンド挿通孔4Aを設けても良く、蓋部3Bと固定ベース部3Aに幅広のバンド挿通孔4Bと幅狭のバンド挿通孔4Aを別々に設けても良い。
【0049】
(第3実施形態の変形例)
図10は、第3実施形態の変形例を示す。図10に示すように、この変形例では、前記第3実施形態のものと比較するに、使用されたバンド10Bの構成が相違する。つまり、この変形例の幅広のバンド10Bは、ワイヤーハーネスWHに接する面に、長手方向に間隔を置いて連続的に設けられた係止爪11を有する。幅広のバンド10Bは、幅広のバンド挿通孔4Bに通された状態では、幅狭のバンド挿通孔4Aに配置される。
【0050】
他の構成は、前記第3実施形態のものと同一であるため、説明を省略する。図面の同一箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0051】
この変形例でも、前記第3実施形態と同様の効果が得られる。
【0052】
この変形例では、バンド10bの係止爪11がワイヤーハーネスWHに食い込むため、バンド10bをワイヤーハーネスWHに強固に固定できる。
【0053】
(第4実施形態)
図11〜図13は、本発明の第4実施形態を示す。図11〜図13に示すように、この第4実施形態のワイヤーハーネスWHの固定構造は、前記第3実施形態のものと比較するに、クリップ部材1Dのバンド支持部3の構成が相違する。
【0054】
つまり、バンド支持部3は、クリップ部2に一体に設けられた固定ベース部3Aと、固定ベース部3Aに着脱自在に設けられた蓋部3Bとを備えている。
【0055】
固定ベース部3Aには、底面に突出するロック部5が2箇所に設けられている。2箇所のロック部5は、図12に示すように、幅狭のバンド10Aの係止溝12にそれぞれ噛み合う間隔Dで、且つ、幅狭のバンド10Aの係止溝12の幅dと同一幅に形成されている。ロック部5は、バンド10Aの長手方向の両方向の移動を阻止できるよう構成されている。固定ベース部3Aの両側壁には、蓋用係止爪6が設けられている。
【0056】
蓋部3Bには、前記第3実施形態と異なり、幅広のバンド挿通孔4Bのみが設けられている。幅広のバンド挿通孔4Bは、上面側が開口されている。
【0057】
蓋部3Bの両側壁には、前記第3実施形態と異なり、一段の係止孔7のみが設けられている。蓋部3Bの底面側には、図13(a)に示すように、切欠部8が形成されている。
【0058】
バンド10Aのクリップ部材1Dへの組み付けは、蓋部3Bが離脱された固定ベース部3Aの底面にバンド10A,10Bを配置する。そして、蓋部3Bを固定ベース部3Aの底面側に合体させる。ここで、幅広のバンド10Bの場合には、単に蓋部3Bを固定ベース部3Aに位置合わせし、蓋部3Bの係止孔7に固定ベース部3Aの係止爪6を係止させれば良い。これで、ロック部5がバンド10Bの係止溝12に噛み合って係止される。幅狭のバンド10Aの場合には、図13(b)に示すように、ロック部5にバンド10Aの係止溝12を噛み合わせた状態を指で維持しつつ蓋部3Bを固定ベース部3Aに位置合わせし、蓋部3Bの係止孔7に固定ベース部3Aの係止爪6を係止する。ここで、蓋部3Bの切欠部8を利用することにより、バンド10Aを押さえつつ蓋部3Bを固定ベース部3Aに位置合わせし、且つ、蓋部3Bの係止孔7に固定ベース部3Aの係止爪6を係止できる。蓋部3Bと固定ベース部3Aの合体によって、ロック部5が幅狭のバンド10Aの係止溝12に噛み合り、バンド10A,10Bが固定される。これで、各バンド10A,10Bの組み付けが完了する。
【0059】
幅広のバンド挿通孔4Bに通された幅狭のバンド10Aは、図11(b)に示すように、ロック部5によって長手方向及び幅方向に共に位置ずれすることなくクリップ部材1Dに固定される。幅広にバンド挿通孔4Bに通された幅広のバンド10Bは、図11(c)に示すように、バンド挿通孔4Bの両側面によって幅方向に位置ずれすることなく、且つ、ロック部5によって長手方向に位置ずれすることなくクリップ部材1Dに固定される。
【0060】
他の構成は、前記第1実施形態のものと同一であるため、説明を省略する。図面の同一箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0061】
この第4実施形態でも、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0062】
この第4実施形態では、バンド支持部3は、クリップ部2に一体に設けられた固定ベース部3Aと、固定ベース部3Aに着脱自在に設けられた蓋部3Bとを備え、蓋部3Bを固定ベース部3Aに対し、幅広のバンド挿通孔4Bを構成する位置に固定でき、且つ、ロック部5の幅dは、幅狭のバンド10Aの係止溝12の幅に形成されている。従って、幅広のバンド挿通孔4Bのみであっても、幅広のバンド10Bと幅狭のバンド10Aのいずれも使用できる。
【0063】
この第4実施形態では、幅広のバンド挿通孔4Bが一つであるため、前記第3実施形態に較べて、クリップ部材1Dの高さ寸法Hを低くできる。
【0064】
この第4実施形態では、固定ベース部3Aに蓋部3Bが着脱自在に設けられている。従って、クリップ部材1Dへのバンド10A,10Bの挿入作業が容易である。又、ロック部5は、前記第2実施形態と同様の理由によって、バンド10A,10Bの両方向の移動を阻止する構造にできるため、バンド10A,10Bの位置決めを確実に行うことができる。
【0065】
この第4実施形態では、蓋部3Bに幅広のバンド挿通孔4Bを設けたが、固定ベース部3Aに幅広のバンド挿通孔4Bを設けても良い。
【0066】
(第5実施形態)
図14及び図15は、本発明の第5実施形態を示す。図14に示すように、この第5実施形態のワイヤーハーネスWHの固定構造は、前記第4実施形態のものと比較するに、クリップ部材1Eのバンド支持部3の構成が相違する。
【0067】
つまり、バンド支持部3は、前記第4実施形態とは異なり分割できない一体構造である。バンド支持部3には、幅広のバンド挿通孔4Bが設けられている。幅広のバンド挿通孔4Bの幅寸法W2は、幅広のバンド10B(例えば10mm幅や12mm幅)とほぼ同一寸法に形成されている。バンド支持部3には、バンド挿通孔4Bのバンド配策方向の全域に亘って、クリップ部2側の面に開口するバンドセット用開口9が設けられている。バンド支持部3は、バンドセット用開口9を有するために、バンド挿通孔4Bの高さ方向を若干広げる方向に撓み変形でき、この撓み変形によってバンド挿通孔4Bにバンド10A,10Bを挿入し、且つ、バンド10A,10Bの係止溝12にロック部5を係止させることができる。
【0068】
ロック部5の構成は、図15に示すように、前記第4実施形態と同様である。
【0069】
それ以外の他の構成も、前記第4実施形態のものと同一であるため、説明を省略する。図面の同一箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0070】
この第5実施形態でも、前記第4実施形態と同様の効果が得られる。つまり、幅広のバンド挿通孔4Bのみであるにも係わらず、幅広のバンド10Bと幅狭のバンド10Aのいずれも使用できる。
【0071】
この第5実施形態では、バンド10A,10Bをバンドセット用開口9より幅広のバンド挿通孔4Bに挿入できるため、前記第4実施形態に較べても、更にバンド10A,10Bの挿入作業性が良い。
【0072】
(第6実施形態)
図16〜図18は、本発明の第6実施形態を示す。図16に示すように、この第6実施形態のワイヤーハーネスWHの固定構造は、クリップ部材1Fに通されたバンド10A(10B)がワイヤーハーネスWHの外周面の軸方向に沿って配置され、バンド挿通孔4Aより両側に突出したバンド10A(10B)の箇所が補強アーム部13と共に拘束テープ20でワイヤーハーネスWHに固定されることによって構成されている。
【0073】
クリップ部材1Fは、図16及び図17に示すように、前記第5実施形態のものと比較するに、バンド支持部3の構成が相違する。
【0074】
つまり、バンド支持部3には、前記第5実施形態と同様に、幅広のバンド挿通孔4Bが設けられている。幅広のバンド挿通孔4Bの幅寸法W2は、幅広のバンド10B(例えば10mm幅や12mm幅)とほぼ同一寸法に形成されている。又、バンド支持部3には、前記第5実施形態と同様に、バンド挿通孔4Bのバンド配策方向の全域に亘って、側面全体で開口するバンドセット用開口9が設けられている。
【0075】
バンド支持部3には、バンド挿通孔4Bの両端より外側に突出する一対の補強アーム部13が一体に設けられている。各補強アーム部13は、バンド挿通孔4Bの孔方向に沿って延びている。各補強アーム部13の上面は、バンド挿通孔4Bの底面と面一に設定されている。
【0076】
一対の補強アーム部13には、上面に突出するロック部5が2箇所に設けられている。2箇所のロック部5は、バンド挿通孔4Bの外側位置に配置されている。2箇所のロック部5は、図18に示すように、幅狭のバンド10Aの係止溝12にそれぞれ噛み合う間隔Dで、且つ、幅狭のバンド10Aの係止溝12の幅dと同一幅に形成されている。ロック部5は、バンド10Aの長手方向の両方向の移動を阻止できるよう構成されている。
【0077】
それ以外の他の構成は、前記第5実施形態のものと同一であるため、説明を省略する。図面の同一箇所には同一符号を付して明確化を図る。
【0078】
バンド10A(10B)のクリップ部材1Fへの組み付けは、バンド10A(10B)をバンド支持部3の真横のバンド挿通孔4Aにバンド10A(10B)を挿入する。次に、バンド挿通孔4Aの両外側の各ロック部5にバンド10A(10B)の係止溝12に噛み合わせる。ここで、2箇所のロック部5は、バンド挿通孔4Aの外側位置であり、且つ、バンド部10A(10B)の柔軟性より、容易に各ロック部5にバンド10A(10B)の係止溝12に噛み合わせることができる。これで、バンド10A(10B)の組み付けが完了する。このようにバンド10A(10B)を組み付けたクリップ部材1Fに対し、バンド挿通孔4Aより両側に突出したバンド10A(10B)の箇所を補強アーム部13と共に拘束テープ20でワイヤーハーネスWHに固定する。
【0079】
以上説明したワイヤーハーネスWHの固定構造では、前記各実施形態と同様に、廃材となった幅狭のバンド10Aを使用できる。そして、バンド10A,10Bは拘束テープ20と共にワイヤーハーネスWHへの固定材として機能すると共に、バンド10A,10BはワイヤーハーネスWHの外周上の軸方向に沿って配置されるためにワイヤーハーネスWHの保護材としても機能する。
【0080】
特に、バンド10A,10Bと補強アーム部13がオーバーラップする箇所は、一体となってワイヤーハーネスWHを保護するため、より強固に補強できる。
【0081】
この第6実施形態では、前記第5実施形態と同様に、幅広のバンド挿通孔4Bのみであるにも係わらず、幅広のバンド10Bと幅狭のバンド10Aのいずれも使用できる。
【0082】
この第6実施形態では、バンド10A,10Bを真横のバンドセット用開口9からスライドさせながら幅広のバンド挿通孔4Bに挿入できるため、前記第5実施形態に較べても、更にバンド10A,10Bの挿入作業性が良い。
【0083】
この第6実施形態では、バンド10A(10B)をクリップ部材1Fの補強アーム部13と共に拘束テープ20でワイヤーハーネスWHに固定するため、クリップ部材1FをワイヤーハーネスWHに強固に固定できる。これにより、クリップ部材1FがワイヤーハーネスWHより脱落するのを確実に低減できる。
【0084】
(その他)
各実施形態及び各変形例において、新規のバンドを使用しても良いことはもちろんである。
【符号の説明】
【0085】
1A〜1F,1a,1b クリップ部材
2 クリップ部
3 バンド支持部
3A 固定ベース部
3B 蓋部
3C ヒンジ部
4A,4B バンド挿通孔
5 ロック部
9 バンドセット用開口
10A 幅狭のバンド
10B 幅広のバンド
11 係止爪
12 係止溝
20 拘束テープ
WH ワイヤーハーネス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被取付部に係止するクリップ部と、前記クリップ部に一体に設けられ、バンド挿通孔を有するバンド支持部とを備えたクリップ部材と、前記バンド挿通孔に通されたバンドとを備え、
前記バンドをワイヤーハーネスの外周面の軸方向に沿って配置し、前記バンド挿通孔より両側に突出した前記バンドの箇所を前記ワイヤーハーネスに固定したことを特徴とするワイヤーハーネスの固定構造。
【請求項2】
請求項1記載のワイヤーハーネスの固定構造であって、
前記バンド支持部には、前記バンド挿通孔に通した前記バンドの長手方向の移動を阻止するロック部が設けられていることを特徴とするワイヤーハーネスの固定構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のワイヤーハーネスの固定構造であって、
前記バンド支持部には、前記バンド挿通孔の長手方向の全域に亘って、前記クリップ部側の面に開口するバンドセット用開口が設けられていることを特徴とするワイヤーハーネスの固定構造。
【請求項4】
請求項1又は請求項2記載のワイヤーハーネスの固定構造であって、
前記バンド支持部は、前記クリップ部に一体に設けられた固定ベース部と、前記固定ベース部に着脱自在に設けられた蓋部とを備え、前記蓋部を前記固定ベース部に対し、幅広のバンド挿通孔及び幅狭のバンド挿通孔を構成する位置と、幅狭のバンド挿通孔を構成する位置で選択的に固定できることを特徴とするワイヤーハーネスの固定構造。
【請求項5】
請求項4記載のワイヤーハーネスの固定構造であって、
幅広の前記バンド挿通孔に通された幅広のバンドは、前記ワイヤーハーネスに接触する面に連続して係止爪を有し、前記係止爪は幅狭のバンド挿通孔に配置されることを特徴とするワイヤーハーネスの固定構造。
【請求項6】
請求項1又は請求項2記載のワイヤーハーネスの固定構造であって、
前記バンド支持部は、前記クリップ部に一体に設けられた固定ベース部と、前記固定ベース部に着脱自在に設けられた蓋部とを備え、前記蓋部を前記固定ベース部に対し、幅広のバンド挿通孔を構成する位置に固定でき、
前記ロック部の幅は、幅狭のバンドの係止溝の幅に形成されていることを特徴とするワイヤーハーネスの固定構造。
【請求項7】
請求項1又は請求項2記載のワイヤーハーネスの固定構造であって、
前記バンド支持部は、前記クリップ部に一体に設けられた固定ベース部と、前記固定ベース部にヒンジ部を介して連結された蓋部とを備え、前記固定ベース部と前記蓋部への離脱と合体で前記バンド挿通孔が開閉されることを特徴とするワイヤーハーネスの固定構造。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載のワイヤーハーネスの固定構造であって、
前記バンド支持部には、前記バンド挿通孔より外側に突出する補強アーム部が設けられ、前記バンドが前記補強アーム部と共に前記ワイヤーハーネスに固定されていることを特徴とするワイヤーハーネスの固定構造。
【請求項9】
請求項8に記載のワイヤーハーネスの固定構造であって、
前記バンド支持部には、前記バンド挿通孔の長手方向の全域に亘って開口するバンドセット用開口が設けられていることを特徴とするワイヤーハーネスの固定構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−85396(P2013−85396A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224073(P2011−224073)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】