説明

ワクチンストレス改善剤

【課題】 家禽・家畜において、特に鶏の伝染病予防のため、鶏を手で握りワクチン接種する一連の行為は、鶏にとってストレスとなり、食欲不振、体重の減少、産卵率の低下などを呈し、接種時期によっては鶏の生産性に大きな影響を与える。本発明は、このようなストレスを改善するためのワクチンストレス改善剤を提供する。
【解決手段】 本発明は、オールスパイス及び/又はクローブを有効成分として含有する家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤、オイゲノール及び/又はβ−カリオフィレンを有効成分として含有する家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤、さらにビタミンB群を添加する家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤、及び前記ストレス改善剤を含有する飼料とすることで、上記課題を解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オールスパイス及び/又はクローブを有効成分として含有する家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤、オイゲノール及び/又はβ−カリオフィレンを有効成分として含有する家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤、さらにビタミンB群を添加する家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤、及び前記ストレス改善剤を含有する飼料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ヒトや家禽・家畜においては、取り巻く環境の変化や悪化によるストレスに対応できずに、様々な症状、例えば、食欲不振、体重の減少等を呈し、その数は増加の一途をたどっている。このような事情に鑑み、ヒトや家畜・家禽等のストレス改善剤又はストレス緩和剤として、高グルタチオン含量或いはグルタチオンと酵母との混合物を含有してなる家畜、家禽のストレス緩和飼料(例えば、特許文献1参照)や、ビオチン並びにヒスチジン、アルギニン、メチオニン及びグルタミン酸からなる群から選ばれる1種または2種以上のアミノ酸を有効成分とするストレス改善剤(例えば、特許文献2参照)や、植物生薬を起源とする特定構造の化合物を有効成分とするストレス緩和用の経口投与組成物(例えば、特許文献3参照)等が知られている。さらに、キンポウゲ科に属する植物から得られるブラックコホシュを有効成分とするストレス緩和剤(例えば、特許文献4参照)や、烏薬、独活、白朮より得られた精油のいずれか1種以上等を含有するストレス緩和用組成物(例えば、特許文献5参照)や、γ−オリザノールなどのフェニールプロパノイドを有効成分とする養殖魚の酸化ストレス抑制剤(例えば、特許文献6参照)、アクティンを含有する植物抽出物(キンポウゲ科)を有効成分とするストレス緩和剤(例えば、特許文献7参照)等が知られている。
【0003】
また、最近では、ハーブ類を添加した飼料が開発され、ハーブ類を含む免疫賦活剤(例えば、特許文献8参照)、ペパーミント等のハーブを給与して飼養する高機能性牛乳の生産方法(例えば、特許文献9参照)、アニス、ガーリック、コロハ、マリアアザミを豚に給与して飼育する方法(例えば、特許文献10参照)、ブラックペッパー、クローブ、ジンジャー、ガーリック及びオニオンを含有する畜肉矯臭用飼料添加剤(例えば、特許文献11参照)や、ハーブ類を有効成分とする反芻動物用発育促進剤(例えば、特許文献12参照)が知られている。
【0004】
さらに、鶏の飼育においては避けることができない移動によるストレス、並びにその移動に伴う総合ビタミンの投与が、ニューカッスル病ワクチンの抗体産生にどのように影響するかについての報告(例えば、非特許文献1参照)や、ニューカッスル病や伝染性気管支炎に対するワクチンの抗体産生に及ぼす総合ビタミン剤添加の影響についての報告(例えば、非特許文献2参照)や、鶏類の育成期におけるワクチン接種及び移動のストレスに対する総合ビタミン剤の投与効果についての報告(例えば、非特許文献3参照)がなされている。
【0005】
【特許文献1】特開平9−262061号公報
【特許文献2】特開2000−319177号公報
【特許文献3】特開2003−321369号公報
【特許文献4】特開2004−196750号公報
【特許文献5】特開2004−284974号公報
【特許文献6】特開2005−29553号公報
【特許文献7】特開2005−104877号公報
【特許文献8】特開2002−370993号公報
【特許文献9】特開2002−78455号公報
【特許文献10】特開2003−88302号公報
【特許文献11】特開2004−135686号公報
【特許文献12】特開2004−236552号公報
【非特許文献1】相馬文彦・浜口充・小林正樹・浅見清 埼玉県養鶏試験場研究報告Vol.18,p55−64(1984)
【非特許文献2】相馬文彦・小林正樹 埼玉県養鶏試験場研究報告Vol.19,p51−56(1985)
【非特許文献3】村野多可子・内野健志・伊能林平 千葉県畜産センター研究報告 第9号、p25−29(1985)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、家禽・家畜等のワクチンストレスを改善するため、特に家禽類のワクチン接種によるストレスを改善するためのワクチンストレス改善剤や該ワクチンストレス改善剤を含有する飼料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
家禽・家畜において、特に鶏の伝染病予防のため、鶏を手で握り、種々のワクチンを接種することが、複数回繰り返される。このような一連の行為は、鶏にとってストレスとなり、家禽は食欲不振、体重の減少、産卵率の低下などのワクチンストレスを呈し、接種時期によっては鶏の生産性に大きな影響を与え、さらには抗体産生にも影響する。本発明者らは、家禽・家畜類へのワクチンストレスをできるだけ小さくし、かつ安全なワクチンストレス改善剤を多数の植物又は植物由来の種、果実、精油成分等について鋭意、検討したところ、オイゲノールやβ−カリオフィレン、又はこれらを含有する植物であるオールスパイスやクローブを単独又は組み合わせて用いることにより家禽・家畜類のワクチンストレスを顕著に減少させ、かつ、ワクチン刺激による抗体産生には影響しないか又は増加させることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、(1)オールスパイス及び/又はクローブを有効成分として含有することを特徴とする家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤や、(2)オイゲノール及び/又はβ−カリオフィレンを有効成分として含有することを特徴とする家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤や、(3)さらに、ビタミンB群を含有することを特徴とする前記(1)又は(2)記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤に関する。
【0009】
また本発明は、(4)前記(1)〜(3)のいずれか記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤を含有することを特徴とする家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料や、(5)飼料質量に対して、オールスパイスが0.02〜0.5質量%添加されていることを特徴とする前記(4)記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料や、(6)飼料質量に対して、クローブが0.005〜0.25質量%添加されていることを特徴とする前記(4)又は(5)記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料や、(7)飼料質量に対して、オイゲノールが0.0006〜0.0175質量%添加されていることを特徴とする前記(4)記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料や、(8)飼料質量に対して、β−カリオフィレンが0.0002〜0.00375質量%添加されていることを特徴とする請求項4又は5記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料や、(9)オイゲノール:β−カリオフィレンの質量比が、98:2〜60:40であることを特徴とする前記(4)、(7)又は(8)記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料や、(10)さらに、ビタミンB群を含有することを特徴とする前記(4)〜(9)のいずれか記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料に関する。
【0010】
さらに本発明は、(11)前記(1)〜(3)のいずれか記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤を家禽・家畜類に投与することを特徴とする家禽・家畜類のストレス改善方法に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、家禽・家畜へのワクチン接種のストレスによる、食欲不振、体重の減少、産卵率の低下等の症状に対し極めて有効に作用するとともに、抗体産生にも影響しない顕著な効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤としては、オールスパイス及び/又はクローブを有効成分として含有するもの、あるいはオイゲノール及び/又はβ−カリオフィレンを有効成分として含有するものであれば特に制限されないが、さらにビタミンB群を含有させることにより、ストレス改善効果を増強させることができる。また、本発明において、家禽・家畜類としては、鶏(採卵鶏、ブロイラーの両方が望ましいが、好ましくは採卵鶏)、七面鳥、アヒル、ウズラ、カモ、キジ、ダチョウ、ガチョウ等の家禽類や、豚、牛、馬、ヤギ、鹿、ウサギ、ミンク、羊、山羊等の家畜類の他、猿、マウス、ラット、モルモット等の実験動物を挙げることができるが、本発明の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤は、鶏のワクチンストレス改善に特に有利に用いることができる。
【0013】
上記オイゲノール(4−アリル−2−メトキシフェノール、C1212)は多数の精油の構成成分であって、例えば、クローブ精油(チョウジ精油)、オールスパイス精油中のオイゲノールの含有量はそれぞれ70〜90%、50〜90%である。オイゲノールは従来バニリン製造の原料として用いられ、香料、化粧料として、或いは胃潰瘍、十二指腸潰瘍の治療に用いられる成分であり、抗菌性を示す化合物である。また、上記β−カリオフィレンは、セスキテルペン炭化水素の一つであり、クローブのつぼみ及び花の精油から単離される。これらオイゲノールやβ−カリオフィレンの代わりに、これら成分を含有するオールスパイスやクローブも用いることができる。
【0014】
上記オールスパイスは、フトモモ科に属し、原産地は西インド諸島であり、ジャマイカ、メキシコ、ハイチ、キューバ、グアテマラにおいて生育されており、利用部位は未熟な果実の部分である。香り成分としての精油分を3〜5%含み、その主成分はオイゲノールで、精油中の50〜90%を占め、そのほか、シネオール、メチルオイゲノール、l−フェランド、カリオフィレンなどの香気成分を含んでいる。オールスパイスは、耐寒落葉潅木で、木丈は6〜9mで、その未熟で緑色の果実を摘み取り、天日乾燥して得られる。この乾燥したオールスパイスの果実を、原形のまま、或いはそれを粉末にしたものを用いることができる。またクローブはフトモモ科に属し原産地はモルッカ諸島であり、ザンジバル、マダガスカル、モルッカ、ペナン等で成育されている。クローブの利用部位は開花直前の蕾あるいは葉である。香り成分としての精油の含量は16〜23%で、その内の主成分はオイゲノールであり、70〜90%と大半を占め、その他の成分としては、酢酸オイゲノール、カリオフィレンなどのほかケトン、アルコール類及びバニリンを含んでいる。クローブの木は、熱帯、亜熱帯地方の海洋性気候地域で4〜7mに成長する常緑樹で、その蕾が開花する直前に、萼と共に淡いピンク色を帯びはじめる頃摘み取り、日陰に干して乾燥する。この濃褐色の乾燥したクローブの蕾或いは乾燥した葉を、原形のまま、或いはそれを粉末にしたものを用いることができる。
【0015】
上記ビタミンB群としては、ビタミンB、ビタミンB、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB、ビタミンB12を具体的に挙げることができ、これらはその誘導体をも含め、1種単独又は2種以上を併用することができる。その他、必要に応じて、ビオチン、コリン、イノシトール、葉酸、パラアミノ安息香酸等をビタミンB群と併用することができる。
【0016】
ビタミンBはチアミンとも呼ばれ、チアミン(塩酸チアミン、硝酸チアミン)、硝酸ビスチアミン、チアミンジセチル硫酸エステル塩、塩酸フルスルチアミン、オクトチアミン、ベンフォチアミン等を例示することができ、ビタミンBの飼料添加物としては塩酸チアミン及び硝酸チアミンが認められている。ビタミンBはリボフラビンとも呼ばれ、リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビンエステル等を例示することができ、ビタミンBの飼料添加物としてはリボフラビン及びリボフラビン酪酸エステルが認められている。ナイアシンは、ニコチン酸、ニコチン酸アミドを例示することができ、これらはいずれも飼料添加物として認められている。パントテン酸は、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム等を例示することができ、飼料添加物としてD−パントテン酸カルシウム及びDL−パントテン酸カルシウムが認められている。ビタミンBはピリドキシンとも呼ばれ、ピリドキシン(塩酸ピリドキシン)、ピリドキサール(リン酸ピリドキサール)、ピリドキサミン等を例示することができ、飼料添加物として塩酸ピリドキシンが認められている。ビタミンB12はコバラミンとも呼ばれ、シアノコバラミン、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン等を例示することができる。
【0017】
本発明の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料としては、上記本発明の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤、すなわちオールスパイス、クローブ、オイゲノール、β−カリオフィレン又はそれらの混合物を含有する飼料であれば特に制限されるものではなく、オールスパイス、クローブ、オイゲノール、β−カリオフィレン又はそれらの混合物が飼料又はその原料に配合されている形態や飼料と併用される形態も、本発明の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料に含まれる。さらに、ビタミンB群を含有させることにより、ストレス改善効果を増強させることができる。また、ここでワクチンストレス改善用とは、飼料の包装袋や添付説明書にワクチンストレスの改善に有用であることが表示・説明・宣伝されているものをいう。
【0018】
本発明の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料としては、飼料質量に対して、オールスパイスが0.02〜0.5質量%配合されていることが好ましく、0.05〜0.2質量%配合されていることがより好ましい。また、クローブを0.005〜0.25質量%配合されていることが好ましく、0.01〜0.1質量%配合されていることがより好ましい。
【0019】
また、本発明の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料としては、飼料質量に対し、オイゲノールが0.0006〜0.0175質量%配合されていることが好ましく、0.0015〜0.007質量%配合されていることがより好ましい。また、飼料質量に対して、β−カリオフィレンが0.0002〜0.00375質量%配合されていることが好ましく、0.005〜0.0015質量%配合されていることがより好ましい。さらに、オイゲノール:β−カリオフィレンが、98:2〜60:40の質量比で配合されていることがより効果的である。
【0020】
本発明において、ワクチンストレス改善剤を飼料に配合して用いる場合、飼料は家禽・家畜の飼料として一般に使用されるものであればいずれでもよい。そのような飼料は、通常、とうもろこし、ふすま、米、麦、綿実粕、マイロ、大豆粕、ゴマ粕、魚粉、脱脂米糠、コーンスティープリカー、コーングルテンフィード、コーンジャームミール、動植物油脂、なたね油粕、海藻粉末、アルファルファ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、塩化ナトリウム、上記ビタミンB群の外に各種ビタミン剤(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、無機塩(硫酸マグネシウム、硫酸鉄、硫酸銅、硫酸亜鉛、ヨウ化カリウム、硫酸コバルト)等の一部又は全部を混合して調製される。
【0021】
本発明の家禽・家畜類のストレス改善方法としては、本発明の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤を家禽・家畜類に投与する方法であればどのような方法であってもよく、投与方法としては、経口投与が好ましい。また、投与量は、有効成分の種類やワクチンの種類、家禽・家畜の種類によって異なるため特に限定されず、投与時期についてもワクチンの種類、発育ステージ、産卵等の時期、家禽・家畜の種類により異なり特に限定されるものではないが、少なくともワクチン接種前、好ましくは接種7日前より接種後7日間程度投与することが望ましい。
【0022】
ワクチンとしては、家禽・家畜類の種類により、また疾病の種類により罹患する病原菌が異なるため、それに応じてワクチンの種類が異なり特に限定されないが、鶏用としては、鶏痘、マレック病、鶏伝染性コリーザA・C型、ニューカッスル病(ND)、鶏伝染性気管支炎(IB)、鶏伝染性ファブリキウス嚢病(IBD)、マイコプラズマ・ガリセプチカム感染症(Mg)、サルモネラ・エンテリティディス感染症、鶏脳脊髄炎(AE)、鶏伝染性喉頭気管炎(ILT)、産卵低下症候群−1976(EDS−76)、レオウィルス感染症、鶏大腸菌症等のワクチンを、豚用としては、豚パルボウイルス感染症、豚丹毒、ポルデテラ感染症、ヘモフィルス・パラスイス感染症、豚コレラ、豚伝染性胃腸炎、豚インフルエンザ、豚パスツレラ症、マイコプラズマ・ハイオニューモニエ感染症、アクチノバチラス・プルロニューモニエ感染症、豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)、オーエスキー病、日本脳炎、豚ゲタウィルス感染症、豚流行性下痢(PRD)、豚大腸菌症等のワクチンを、牛用としては、牛RSウイルス感染症、牛流行熱、牛伝染性鼻気管炎、アカバネ病、炭疽、気腫疽、牛クロストリジウム、牛パラインフルエンザ、牛ウイルス性下痢・粘膜病、口蹄疫ウィルス、牛サルモネラ症、牛ヘモフィルス・ソムナス感染症、マンヘミア・ヘモリチカ感染症、イバラキ病、アイノウィルス感染症、カスバウィルス感染症、牛アデノウィルス感染症、チュウザンウィルス感染症、牛コロナウィルス感染症、牛大腸菌症等のワクチンを、馬用としては、馬インフルエンザ、馬鼻肺炎、馬ゲタウィイルス感染症、馬日本脳炎、馬ウィルス性動脈炎、馬ロタウィルス感染症、破傷風等のワクチンを挙げることができる。
【0023】
鶏用ワクチンとしては、「ニューカッスル病・鶏伝染性気管支炎2価・マイコプラズマ・ガリセプチカム感染症混合(油性アジュパント加)不活化ワクチン(商品名:NBMg混合不活化ワクチン《New Bronz MG》、Fort Dodge Animal社製、ゲン・コーポレーション販売)」や、「ニューカッスル病・鶏伝染性気管支炎3価・鶏伝染性コリーザ(A・C型)混合(油性アジュバント加)不活化ワクチン(商品名:”京都微研”ニワトリ6種混合オイルワクチン、微生物化学研究所製)」や、「ニューカッスル病・鶏伝染性気管支炎2価・産卵低下症候群−1976・鶏伝染性コリーザ(A・C型)・マイコプラズマ・ガリセプチカム感染症混合(油性アジュバント加)不活化ワクチン(商品名:オイルバックス7、財団法人化学及血清療法研究所製)」を、より具体的に例示することができる。
【0024】
また、抗体価の測定としては、各種の病気に対して、それに対応する、血清を用意し、赤血球凝集抑制価をマイクロタイター法により測定し、結果を幾何平均(「GM」という)として示す方法や、ELISA(Enzyme-Linked Immunosorbent Assay:酵素抗体法)など、常法の操作で抗体価を求めることができる。
【0025】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。なお、ニューカッスル病(ND)に対する抗体価の測定は赤血球凝集抑制試験で行った。すなわち、指示陽性血清を1mlのPBSで溶解し、被検血清とともに2倍段階希釈し、これら希釈血清(25μl)に等量の抗原液(25μl)を加えて混合して、15分間感作後赤血球を50μlずつ加えて振盪混合し、60分間静置後抗体価を判定し、赤血球の凝集が完全に抑制された最高希釈倍数を被検血清の抗体価とした。赤血球の凝集抑制は幾何平均(GM)として示した。また、鶏伝染性気管支炎(IB)に対する抗体価の測定は、株式会社ゲン・コーポレーション製のIBエリーザキットを用いて測定した。また、以下の実施例で用いられた基礎飼料の原料名と配合割合を表1に示す。
【0026】
【表1】

【実施例1】
【0027】
(7種混合オイルワクチン接種によるクローブとオールスパイスの効果確認)
オイルワクチン未接種のジュリア種の鶏80羽(10羽×4種類×2反復)(日令63〜91日令)を4区に分けて供試した。第1区と第2区を比較区とし、第3区と第4区を試験区とした。ワクチン接種は、7種混合オイルワクチン「商品名 オイルバックス7」(財団法人化学及血清療法研究所製)(ワクチン接種日令:70日令)を鶏脚部筋肉中に0.5ml/羽を接種することにより行った。比較区には、表1に示す基礎飼料(大雛用飼料)を28日間給餌し、試験区には、ワクチン接種日±7日間(14日間)は、試験飼料(基礎飼料+クローブなど)を給餌し、残りの期間は表1に示す基礎飼料を給餌した。体重及び食下量(4週間累計)とワクチン抗体価(ワクチン接種後21日目)を測定した。結果を表2に示す。
(区分)
第1区:ワクチン接種なし 基礎飼料
第2区:ワクチン接種あり 基礎飼料
第3区:ワクチン接種あり 基礎飼料+クローブ 0.05質量%
第4区:ワクチン接種あり 基礎飼料+オールスパイス0.10質量%
【0028】
【表2】

【0029】
表2の第1区(ワクチン接種なし 基礎飼料)と第2区(ワクチン接種あり 基礎飼料)を対比すると、第2区では、ワクチン接種により増体重は1.2%及び食下量は1.6%減少していることがわかった。本発明の第3区及び第4区では、第2区に比して、増体重は1.1%及び6.1%と増加していることがわかった。ワクチン抗体価では、第1区と第2区を対比すると、第2区ではワクチン接種により抗体価が上昇しており、本発明の第3区では、ND抗体価が第2区に比して高く、本発明の第4区では、IB抗体価が第2区に比して高いことがわかった。以上のように、ワクチンストレスによる体重の減少や食欲減退は第2区に比して改善しており、抗体産生も増加していることがわかった。
【実施例2】
【0030】
(7種混合オイルワクチン接種によるクローブとオールスパイスの効果確認)
ジュリア種の鶏80羽(10羽×4種類×2反復)(日令107〜135日令)を4区に分けて供試した。第1区と第2区を比較区とし、第3区と第4区を試験区とした。ワクチン接種は、7種混合オイルワクチン「商品名 オイルバックス7」(財団法人化学及血清療法研究所製)(ワクチン接種日令:114日令)を鶏脚部筋肉中に0.5ml/羽を接種することにより行った。比較区には、表1に示す基礎飼料(大雛用飼料)を28日間給餌し、試験区には、ワクチン接種日±7日間(14日間)は、試験飼料(基礎飼料+クローブなど)を給餌し、残りの期間は、表1に示す基礎飼料を給餌した。供試した鶏は、70日令に既に1回7種混合オイルワクチン(化血研)接種済みの鶏を用いた。体重及び食下量(4週間累計)とワクチン抗体価(ワクチン接種後21日目)を測定し、結果を表3に示す。
(区分)
第1区:ワクチン接種なし 基礎飼料
第2区:ワクチン接種あり 基礎飼料
第3区:ワクチン接種あり 基礎飼料+クローブ 0.05質量%
第4区:ワクチン接種あり 基礎飼料+オールスパイス0.10質量%
【0031】
【表3】

【0032】
表3の第1区(ワクチン接種なし 基礎飼料)と第2区(ワクチン接種あり 基礎飼料)を対比すると、第2区ではワクチン接種により増体重は53.7%及び食下量は19.2%減少していることがわかった。本発明の第3区及び第4区では、第2区に比して、増体重は第1区の増体重までには戻っていないものの過負荷条件においても第2区に比して約20%増加していることがわかった。ワクチン抗体価では、第1区と第2区を対比すると、第2区ではワクチン接種により抗体価が上昇しており、本発明の第3区では、ND抗体価が第2区より高いことがわかった。以上のように、ワクチンストレスによる体重の減少や食欲減退は、第2区に比して改善していることがわかった。
【実施例3】
【0033】
(7種混合オイルワクチン接種によるオールスパイス添加減での効果確認)
オイルワクチン未接種のジュリア種の鶏60羽(10羽×3種類×2反復)(日令62〜90日令)を3区に分けて供試した。第1区と第2区を比較区とし、第3区を試験区とした。ワクチン接種は、7種混合オイルワクチン「商品名 オイルバックス7」(財団法人化学及血清療法研究所製)(ワクチン接種日令:69日令)を鶏脚部筋肉中に0.5ml/羽を接種することにより行った。比較区には、表1に示す基礎飼料(大雛用飼料)を28日間給餌し、試験区には、ワクチン接種日±7日間(14日間)は、試験飼料(基礎飼料+オールスパイス)を給餌し、残りの期間は表1に示す基礎飼料を給餌した。体重及び食下量(4週間累計)とワクチン抗体価(ワクチン接種後21日目)を測定し、結果を表4に示す。
(区分)
第1区:ワクチン接種なし 基礎飼料
第2区:ワクチン接種あり 基礎飼料
第3区:ワクチン接種あり 基礎飼料+オールスパイス0.05質量%
【0034】
【表4】

【0035】
表4の第1区(ワクチン接種なし 基礎飼料)と第2区(ワクチン接種あり 基礎飼料)を対比すると、第2区ではワクチン接種により増体重は1.0%及び食下量は1.5%減少していることがわかった。本発明の第3区では、第2区に比して、増体重は2.9%増加していることがわかった。ワクチン抗体価では、第1区と第2区を対比すると、第2区ではワクチン接種により抗体価が上昇しており、本発明の第3区は、ND抗体価が第2区より高いことがわかった。以上のように、本発明の第3区では、ワクチンストレスによる体重の減少や食欲減退は、第2区に比して改善されていることがわかった。
【実施例4】
【0036】
(7種混オイルワクチン接種による精油(オイゲノール、β−カリオフィレン)の組合せ評価)
オイルワクチン未接種のジュリア種の鶏100羽(10羽×5種類×2反復)(日令62〜90日令)を5区に分けて供試した。第1区と第2区を比較区とし、第3〜5区を試験区とした。ワクチン接種は、7種混合オイルワクチン「商品名 オイルバックス7」(財団法人化学及血清療法研究所製)(ワクチン接種日令:69日令)を鶏脚部筋肉中に0.5ml/羽を接種することにより行った。比較区には、表1に示す基礎飼料(大雛用飼料)を28日間給餌し、試験区には、ワクチン接種日±7日間(14日間)は、試験飼料(基礎飼料+オイゲノールなど)を給餌し、残りの期間は表1に示す基礎飼料を給餌した。体重及び食下量(4週間累計)とワクチン抗体価(ワクチン接種後21日目)を測定し、結果を表5に示す。
(区分)
第1区:ワクチン接種なし 基礎飼料
第2区:ワクチン接種あり 基礎飼料
第3区:ワクチン接種あり 基礎飼料+精油(オイゲノール100%)0.005質量%
第4区:ワクチン接種あり 基礎飼料+精油(オイゲノール90%:β−カリオフィレン10%)0.005質量%
第5区:ワクチン接種あり 基礎飼料+精油(オイゲノール70%:β−カリオフィレン30%)0.005質量%
【0037】
【表5】

【0038】
表5の第1区(ワクチン接種なし 基礎飼料)と第2区(ワクチン接種あり 基礎飼料)を対比すると、第2区ではワクチン接種により増体重は1.0%及び食下量は1.5%減少していることがわかった。本発明の第3区の精油(オイゲノール100%)よりは、本発明の第4区の精油(オイゲノール90%:β−カリオフィレン10%)や本発明の第5区の精油(オイゲノール70%:β−カリオフィレン30%)の方が、増体重が多く、また、食下量についても同様の効果があり、これらは、オイゲノール単独よりオイゲノールとβ−カリオフィレンを併用した方がよりストレスに対して改善効果が高いことを示している。ワクチン抗体価では、第1区と第2区を対比すると、第2区ではワクチン接種により抗体価が上昇しており、本発明の第3区及び第4区は、ND抗体価が第2区に比して高く、本発明の第3区、第4区、第5区は、IB抗体価が第2区に比して高いことがわかった。以上のように、本発明の第4区及び第5区では、ワクチンストレスによる体重の減少や食欲減退は、第2区に比して改善されていることがわかった。
【実施例5】
【0039】
(7種混オイルワクチン接種によるオールスパイス及び精油(オイゲノール、β−カリオフィレン)とビタミンB群の組合せ評価)
ジュリア種の鶏120羽(10羽×6種類×2反復)(日令97〜125日令)を6区に分けて供試した。第1〜3区を比較区とし、第4〜6区を試験区とした。ワクチン接種は、7種混合オイルワクチン「商品名 オイルバックス7」(財団法人化学及血清療法研究所製)(ワクチン接種日令:104日令)を鶏脚部筋肉中に0.5ml/羽を接種することにより行った。比較区には、表1に示す基礎飼料(大雛用飼料)を28日間給餌し、試験区には、ワクチン接種日±7日間(14日間)は、試験飼料(基礎飼料+オールスパイスなど)を給餌し、残りの期間は表1に示す基礎飼料を給餌した。ビタミンB群としては、ビタミンB(10.0質量%)、ビタミンB12(0.0225質量%)、パントテン酸(15.0質量%)、ニコチン酸(55.0質量%)、炭酸カルシウム(19.9775質量%)の混合物を用いた。供試した鶏は、69日令に既に1回7種混合オイルワクチン(化血研)接種済みの鶏を用いた。体重及び食下量(4週間累計)とワクチン抗体価(ワクチン接種後21日目)を測定し、結果を表6に示す。
(区分)
第1区:ワクチン接種なし 基礎飼料
第2区:ワクチン接種あり 基礎飼料
第3区:ワクチン接種あり 基礎飼料+ビタミンB群0.02質量%
第4区:ワクチン接種あり 基礎飼料+ビタミンB群0.02質量%+オールスパイス0.05質量%
第5区:ワクチン接種あり 基礎飼料+ビタミンB群0.02質量%+精油(オイゲノール90質量%:β−カリオフィレン10質量%)0.005質量%
第6区:ワクチン接種あり 基礎飼料+ビタミンB群+精油(オイゲノール70質量%:β−カリオフィレン30質量%)0.005質量%
【0040】
【表6】

【0041】
ワクチン抗体価については、本発明の第3区は第2区に比してND抗体価及びIB抗体価が高く、更に第4区、第5区、第6区は第3区に比して高いことがわかった。以上のようにビタミンB群とオールスパイス、精油成分のオイゲノール:β−カリオフィレンの組合せにより増体重及び食下量は改善されワクチン抗体価が安定的に上昇し、かつ高い値に改善されることがわかった。
【実施例6】
【0042】
(3種混合オイルワクチン接種による効果確認)
オイルワクチン未接種のジュリア種の鶏60羽(10羽×3種類×2反復)(日令63〜91日令)を3区に分けて供試した。第1区と第2区を比較区とし、第3区を試験区とした。ワクチン接種は、3種混合オイルワクチン「商品名 NBMg混合不活化ワクチン(New Brons MG)」(Fort Dodge Animal Health社製、ゲン・コーポレーション販売)(ワクチン接種日令:65日令)を鶏脚部筋肉中に0.5ml/羽を接種することにより行った。比較区には、表1に示す基礎飼料(大雛用飼料)を28日間給餌し、試験区には、ワクチン接種日±7日間(14日間)は、試験飼料(基礎飼料+オイゲノールなど)を給餌し、残りの期間は表1に示す基礎飼料を給餌した。体重及び食下量(4週間累計)とワクチン抗体価(ワクチン接種後21日目)を測定し、結果を表7に示す。
(区分)
第1区:ワクチン接種なし 基礎飼料
第2区:ワクチン接種あり 基礎飼料
第3区:ワクチン接種あり 基礎飼料+ビタミンB群0・02質量%+精油(オイゲノール90%:β−カリオフィレン10%)0.005質量%
【0043】
【表7】

【0044】
以上のとおり、本発明の第3区では実施例1〜5で用いた7種混合オイルワクチンと異なるワクチンの種類に変えてもワクチンストレスによる体重の減少や食欲減退は第2区に比して改善されることがわかった。
【実施例7】
【0045】
(6種混合オイルワクチン接種による効果確認)
オイルワクチン未接種のジュリア種の鶏60羽(10羽×3種類×2反復)(日令58〜86日令)を3区に分けて供試した。第1区と第2区を比較区とし、第3区を試験区とした。ワクチン接種は、6種混合オイルワクチン「商品名 “京都微研”ニワトリ6種混合オイルワクチン」(微生物化学研究所社製)(ワクチン接種日令:65日令)を鶏脚部筋肉中に0.5ml/羽を接種することにより行った。比較区には、表1に示す基礎飼料(大雛用飼料)を28日間給餌し、試験区には、ワクチン接種日±7日間(14日間)は、試験飼料(基礎飼料+オイゲノールなど)を給餌し、残りの期間は表1に示す基礎飼料を給餌した。体重及び食下量(4週間累計)とワクチン抗体価(ワクチン接種後21日目)を測定し、結果を表8に示す。
(区分)
第1区:ワクチン接種なし 基礎飼料
第2区:ワクチン接種あり 基礎飼料
第3区:ワクチン接種あり 基礎飼料+ビタミンB群0.02質量%+精油(オイゲノール90質量%+β−カリオフィレン10質量%)0.005質量%
【0046】
【表8】

【0047】
以上のとおり、本発明の第3区では実施例1〜6で用いた7種混合オイルワクチン及び3種混合オイルワクチンと異なるワクチンの種類に変えてもワクチンストレスによる体重の減少や食欲減退は第2区に比して改善されることがわかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オールスパイス及び/又はクローブを有効成分として含有することを特徴とする家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤。
【請求項2】
オイゲノール及び/又はβ−カリオフィレンを有効成分として含有することを特徴とする家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤。
【請求項3】
さらに、ビタミンB群を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤を含有することを特徴とする家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項5】
飼料質量に対して、オールスパイスが0.02〜0.5質量%添加されていることを特徴とする請求項4記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項6】
飼料質量に対して、クローブが0.005〜0.25質量%添加されていることを特徴とする請求項4又は5記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項7】
飼料質量に対して、オイゲノールが0.0006〜0.0175質量%添加されていることを特徴とする請求項4記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項8】
飼料質量に対して、β−カリオフィレンが0.0002〜0.00375質量%添加されていることを特徴とする請求項4又は5記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項9】
オイゲノール:β−カリオフィレンの質量比が、98:2〜60:40であることを特徴とする請求項4、7又は8記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項10】
さらに、ビタミンB群を含有することを特徴とする請求項4〜9のいずれか記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項11】
請求項1〜3のいずれか記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤を家禽・家畜類に投与することを特徴とする家禽・家畜類のストレス改善方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オールスパイス及び/又はクローブを有効成分として含有することを特徴とする家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤。
【請求項2】
オイゲノール及び/又はβ−カリオフィレンを有効成分として含有することを特徴とする家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤。
【請求項3】
さらに、ビタミンB群を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤を含有することを特徴とする家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項5】
飼料質量に対して、オールスパイスが0.02〜0.5質量%添加されていることを特徴とする請求項4記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項6】
飼料質量に対して、クローブが0.005〜0.25質量%添加されていることを特徴とする請求項4又は5記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項7】
飼料質量に対して、オイゲノールが0.0006〜0.0175質量%添加されていることを特徴とする請求項4記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項8】
飼料質量に対して、β−カリオフィレンが0.0002〜0.00375質量%添加されていることを特徴とする請求項4又は5記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項9】
オイゲノール:β−カリオフィレンの質量比が、98:2〜60:40であることを特徴とする請求項4、7又は8記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項10】
さらに、ビタミンB群を含有することを特徴とする請求項4〜9のいずれか記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善用飼料。
【請求項11】
請求項1〜3のいずれか記載の家禽・家畜類のワクチンストレス改善剤を家禽・家畜類に投与することを特徴とする家禽・家畜類のワクチンストレス改善方法。

【公開番号】特開2006−342111(P2006−342111A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−170030(P2005−170030)
【出願日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(399106505)日清丸紅飼料株式会社 (25)
【Fターム(参考)】