説明

ワクチン

本発明は、ヒトパピローマウイルス感染症の治療及び予防に有用な方法及び組成物に関する。特に本発明は、E1及び/又はE2をコードする核酸分子、DNAワクチン送達に好適なベクター、並びにこれらを含有する医薬組成物に関する。上記分子、ベクター及び組成物を製造する方法もまた包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒトパピローマウイルス感染症の治療及び予防に有用な方法及び組成物に関する。特に本発明は、異なるHPV株由来の初期抗原に基づくポリ蛋白質をコードする核酸分子、DNAワクチン送達に好適なベクター、及びこれらを含有する医薬組成物に関する。上記分子、ベクター及び組成物を製造する方法、並びに医学におけるこれらの使用もまた包含する。
【背景技術】
【0002】
パピローマウイルスは組織及び種に高度に特異的である。このウイルスは基底上皮細胞に感染し、複製し、細胞の核内で全生活環を完了する。ウイルス遺伝子の発現は上皮細胞の分化及びキャプシドの集合と密接に連鎖し、成熟は上皮細胞上層における完全に分化した上皮細胞においてのみ起こる。
【0003】
生殖器いぼに存在する感染性ヒトパピローマウイルスの遺伝子型は遺伝子型6b又は遺伝子型11であることが知られている。生殖器いぼの大部分(約90%)がHPV6bに感染しており、約10%がHPV11に感染している。子宮頸癌に関係した感染に存在する一次感染遺伝子型はHPV16及び18である。
【0004】
ヒト生殖器いぼは感染部位に発生し、慢性になり長期間存続するおそれがあるが、代わりに自然に退縮して瘢痕を残さずに完全に消散する場合もある。この退縮を誘発する要因は未確定であるが、この疾患の消散過程に細胞性応答が関与しうると仮定されている。
【0005】
パピローマウイルスは自然状態ではあまり免疫原性でなく、自然感染の過程では抗体は非常に遅れて(消散中又はその後に)少数の患者に生じるが、一部の患者では検出できる抗体を全く発生せずに疾患を消散する場合がある。
【0006】
パピローマウイルスの初期抗原を用いたワクチン接種は、いくつかの異なる動物モデル系において広く研究されてきた。しかし、治療用免疫について研究している報告はごく少数である。例えばウシパピローマウイルス(BPV)タンパク質E1、E2、E4及びE7を含むタンパク質混合液で治療用免疫を受けたウシは、対照に比べて一部の動物でパピローマ疾患の負荷の減少を示した。
【0007】
パピローマウイルス感染症は、ヒツジ、イヌ、ウサギ、サル、ウシ及びヒトを含めた多様な種で観察されている。ヒトパピローマウイルス(HPV)は、DNA配列相同性の程度に基づいて80を超える型に分類され(Epidemiology and Biology of Cervical Cancer Seminars in Surgical Oncology 1999 16:203〜211。Wolfgang MJ、Schoell MD、Janicek MF及びMirhashemi R)、その一部はさらに亜型(例えば6a及び6b型)に分類されている。パピローマウイルスは一般に上皮に感染するが、異なるHPV型が別個の疾患を引き起こす。例えば1〜4、7、10、及び26〜29型は良性のいぼを引き起こし、16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、及び68型は子宮頸癌と関連し、6及び11型は生殖器いぼ(生殖管の非悪性コンジローム)と関係している。
【0008】
HPVは組織培養での増殖が困難であることが証明されたため、伝統的な生ワクチン又は弱毒ウイルスワクチンは存在しない。ヒトウイルスを研究できる好適な動物モデルが欠如していることからも、HPVワクチンの開発は遅延した。これは、これらのウイルスが高度に種特異的であるため、ワクチンを初めてヒトに試す前に安全に試験するために必要となるような異なる種の宿主からのパピローマウイルスを動物に感染させることが非常に困難であるからである。
【0009】
パピローマウイルスはE1からE7と呼ばれる「初期」遺伝子、並びにL1及びL2と呼ばれる「後期」遺伝子をコードするDNAゲノムを有する。初期遺伝子の配列は、ウイルスDNAの複製及び転写、宿主免疫の回避、並びに正常な宿主細胞周期及び他の過程の変化に関係する機能を有することが示された。例えばE1タンパク質はATP依存性DNAヘリカーゼであり、ウイルスDNAの複製過程の開始に関わるが、E2はウイルス遺伝子の発現及びDNA複製の両方を制御している調節タンパク質である。E1及びウイルスの複製起点の両方と結合する能力により、E2はその起点でE1の局所濃縮をもたらすことでウイルスDNAの複製開始を刺激する。E4タンパク質はいくつかのあまり特定されていない機能を有すると思われるが、それらの中で宿主細胞の細胞骨格と結合する可能性があり、E5はエンドソームの酸性化を遅らせて細胞表面でのEGF受容体の発現の増加を招くと考えられ、E6及びE7の両方は細胞タンパク質p53及びpRBとそれぞれ結合することが知られている。子宮頸癌に関連するHPV型からのE6及びE7タンパク質は既知の癌遺伝子である。L1及びL2は2つのウイルス性構造(キャプシド)タンパク質をコードしている。
【0010】
ワクチンは、歴史的に病原体を認識する免疫系を初回刺激し、感染が起こったならばそれを中和する、病原体による感染を予防する一方法とみなされる。ワクチンは、病原体からの1つ又は複数の抗原を包含する。その抗原は、通例は死滅した形若しくは弱体化(弱毒化)形のどちらかである生物全体、又はその生物から選択された抗原性ペプチドである。免疫系に抗原を曝露すると、その個体が生きている期間に免疫「記憶」を保つ細胞が発生する。その後(例えば病原体の感染に際して)の同一の抗原に対する曝露は特異的免疫応答を刺激し、感染性因子の除去又は不活性化を招く。
【0011】
免疫応答には体液性(抗体)応答と細胞性応答の2部門がある。細胞内で複製する病原体(ウイルス及び一部の細菌)から得られるタンパク質抗原は感染した宿主細胞内でプロセシングされ、短いペプチドを放出し、その後それらのペプチドはクラスI主要組織適合性(MHCI)分子と会合して感染細胞表面に表出される。MHCIとペプチドとの、この会合複合体が抗原特異的CD8+T細胞と接触すると、このT細胞は活性化し、細胞傷害性を獲得する。これらの細胞傷害性T細胞(CTL)は感染した宿主細胞を溶解できることから、感染性病原体の複製と蔓延を制限している。免疫応答のもう1つの重要な部門はCD4+T細胞により制御される。病原体由来の抗原が細胞外環境に放出されると、それらの抗原は特殊化した抗原提示細胞(APC)に取り上げられ、MHCII分子と会合してこれらの細胞表面上に提示される。この複合体に存在する抗原が認識されると、CD4+T細胞は刺激を受け、他のT細胞のエフェクターメカニズムを調節する可溶性因子(サイトカイン)を分泌する。抗体はB細胞により産生される。分泌された抗体に対する抗原の結合は病原体の感染性を中和する場合があり、B細胞表面上の膜結合性抗体への抗原の結合は、B細胞の分裂を刺激することによりB細胞応答を増幅させる。一般に、細菌感染を抑制するためには良好な抗体応答が必要で、ウイルスによる感染を抑制するためには抗体及び細胞性免疫応答(CD8+及びCD4+)の両方が必要である。
【0012】
病原体による感染後でさえ、ワクチン接種により免疫系を利用してその病原体を不活性化又は除去することにより感染を抑制又は消散することが可能でありうると考えられている。そのような「治療用」ワクチンが有効であるためには細胞性応答を必要とするであろうし、体液性及び細胞性免疫応答の両方を引き起こすことが理想的であろう。
【0013】
リン酸カルシウムにより沈殿させたDNAをマウスに接種すると、そのDNAがコードするペプチドの発現を招くことが実証された(Benvenisty、N及びReshaf、L.PNAS 83 9551〜9555)。その後、沈殿していないプラスミドDNAをマウスに筋肉内注射すると、筋肉細胞へのDNAの取込み及びコードするタンパク質の発現を招くことが示された。DNAの発現が、コードする病原体タンパク質の宿主細胞内での産生を自然感染の場合と同様に招くことから、このメカニズムは治療用ワクチンに必要な細胞性免疫応答を刺激できる。DNAワクチンはWO90/11092号(Vical,Inc.)に記載されている。
【0014】
DNAワクチン接種を、筋肉内注射以外のメカニズムにより送達できる。例えば皮膚への送達は、皮膚及び粘膜のように感染に対する障壁である組織において免疫メカニズムが高度に活性であるという事実を利用している。皮膚への送達は注射、(加圧下で液体を皮膚に注入する)ジェット注射器、又は上皮を透過するために十分な密度で粒子にDNAをコーティングしうる粒子ボンバードメント(米国特許第5,371,015号)を利用しうる。皮膚へのこれらの粒子の発射は、表皮細胞及び表皮ランゲルハンス細胞の両方の直接トランスフェクションを招く。ランゲルハンス細胞はDNAを取り込み、コードするペプチドを発現し、細胞表面のMHCタンパク質上に提示するためにこれらをプロセシングする抗原提示細胞(APC)である。トランスフェクションされたランゲルハンス細胞はリンパ節に遊走し、提示されている抗原断片をそこでリンパ球に提示し、免疫応答を引き起こす。皮膚への粒子の送達を介した免疫応答を誘導するためには非常に少量のDNA(0.5〜1μg)しか必要でなく、これは直接の筋肉内注射の後に免疫応答を発生させるために必要であることが知られているミリグラム量のDNAとは対照をなしている。
【0015】
例えばL1及びL2キャプシドタンパク質から形成されたウイルス様粒子を用いた、又はこれらのタンパク質を単独で用いた研究(1)において、HPVは免疫原性に乏しいことが報告された。さらに、HPV遺伝子はヒト又は他の哺乳動物細胞において発現することが困難であることが証明され、タンパク質サブユニットワクチンの開発に困難をもたらした。哺乳動物細胞において単一シストロンのE1は異種プロモータからの発現に特に抵抗性であることが証明された(J.Virology 1999 73、3062〜3070。Remm M、Remm A及びMart Ustav。ヒトパピローマウイルス18E1型は不連続スキャンメカニズムにより多シストロン性mRNAから翻訳される)。E1の発現は代替としてHPV起源を含有するプラスミドのインビトロのDNA複製を用いて検出されることが最も多い(Lu、JZJ、Sunら、J.Virol 1993 67、7131〜7139及びDel Vecchio AMら、J.Virol 1992 66、5949〜5958)。
【0016】
国際特許出願WO02/08435号は、高度に発現したヒト遺伝子の利用パターンに似るように配列を最適化したHPVのポリヌクレオチドを提供する。具体的には、コドンを最適化したHPV6bE1及びHPV11E2が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、ヒトパピローマウイルスが誘導した生殖器いぼ又はHPVが誘導した他の続発症の予防、及びさらに具体的には治療に有用である新規な核酸構築物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の第一の態様によれば、少なくとも2つの異なる初期抗原由来のエピトープを含有するポリタンパク質をコードする核酸構築物を提供する。好ましくは本発明は、3つの異なる初期抗原由来のエピトープを含むポリタンパク質をコードする核酸構築物を提供する。そのような構築物は、動物モデルにおいて単一タンパク質を用いる手法よりも効果的であることが本発明者らによって示された。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
好ましい構築物は、HPV6b及びHPV−11由来のE2のように2つの異なるHPV遺伝子型からのE2をコードする核酸を包含する。さらに、E1をコードする配列が存在することが好ましい。好ましくはE1はHPV6又はHPV11由来のものである。
【0020】
好ましい構築物は以下の配置を有する核酸分子を包含する:
1) HPV6bE1−HPV6bE2−HPV11E2
2) HPV6bE2−HPV6bE1−HPV11E2
3) HPV6bE2−HPV11E2−HPV6bE1
【0021】
最も好ましくは上記ポリタンパク質の核酸配列の全ては、高度に発現されたヒト遺伝子のコドンの利用に似るように最適化したコドンである。好ましくはE1及びE2遺伝子は実質的な全長であり、さらに好ましくは全長である。実質的な全長は、E1及びE2ポリペプチドの少なくとも85%、好ましくは90%をコードすることを意味する。驚いたことに、そのような構築物はコドンを最適化した個々のタンパク質と同等の発現レベルで発現し、ポリタンパク質をコードする単一プラスミドは、3つの個々のプラスミドよりも製造が安価で容易であるという利点を有する。
【0022】
これらの遺伝子は、そのコドン利用パターンが、高度に発現されるヒト遺伝子産物であるアクチンのコドン利用パターンと類似するようにコドンを最適化されていることが好ましい。
【0023】
ポリヌクレオチドの配列はDNA配列、例えば二本鎖DNA配列でありうる。ポリヌクレオチド配列は好ましくはHPV6、11、16、18、33又は45型の、最も好ましくは11型、6a亜型又は6b亜型のHPVポリペプチドをコードする。ある実施形態においては、コードするアミノ酸配列は野生型HPVアミノ酸配列である。別の実施形態においては、コードするアミノ酸配列は、ポリペプチドの1つ又は複数の天然の生物学的機能を低下又は不活性化するのに十分なアミノ酸変化、例えばアミノ酸点突然変異を有する野生型配列を含む変異型HPVアミノ酸配列である。この変異型アミノ酸配列は、野生型ポリペプチドの免疫原性を望ましくは保持するであろう。本発明のポリヌクレオチドがコードするタンパク質も本発明の一態様を形成する。
【0024】
E1の場合、主たる生物学的役割は感染細胞におけるウイルス特異的DNA複製を開始することである。E1は突然変異してその複製能を不活性化していることが好ましい。
【0025】
好ましい突然変異は、G482D
K83G
R84G
である。
【0026】
好ましくは2つ以上の突然変異が包含される。
【0027】
最も好ましくは3つの突然変異が包含される。
【0028】
E2の場合、これは一次複製起点認識タンパク質として機能する部位特異的結合性核タンパク質であり、開始前複製複合体の集合を援助する。E2タンパク質は不活性化していることが好ましい。この目的を達成するために好ましい突然変異はK111Aである。
【0029】
本発明の一態様によると、ポリヌクレオチドのコドン利用パターンでは、ヒトに高度に発現する遺伝子において0.2未満のRSCU値を有するコドンを好ましくは除外する。相対的同時コドン利用(RSCU)値は、そのアミノ酸に対する全てのコドンが等頻度で使用された場合に期待される数で、観察されたコドンの数を割った数である。本発明のポリヌクレオチドは、高度に発現されたヒト遺伝子に対して0.3を超える、好ましくは0.4を超える、最も好ましくは0.5を超えるコドン利用係数を一般に有する。本発明の第二の態様によると、本発明によるポリヌクレオチド配列を含みその発現を指令できる発現ベクターが提供され、上記ポリヌクレオチドは2つ以上の初期抗原からのエピトープを有するポリペプチドをコードする。そのベクターは、細菌、昆虫又は哺乳動物細胞、具体的にはヒト細胞において異種DNAの発現を駆動するために好適でありうる。一実施形態では、発現ベクターはp7313PLcである。
【0030】
さらなる態様において、本発明はタンパク質、ベクター、又は本発明のポリヌクレオチド配列を含むワクチン組成物を提供する。好ましくはワクチン組成物は、本発明によるDNAベクターを含む。好ましい実施形態において、ワクチン組成物は、複数の粒子、好ましくは金粒子を含み、その粒子は2つ以上の初期抗原からのエピトープを有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含有するベクターを含むDNAでコーティングされている。別の実施形態において、ワクチン組成物は、製薬上許容される賦形剤及び本発明の第二の態様によるDNAベクターを含む。ワクチン組成物はアジュバントも包含しうる。
【0031】
さらなる態様において、本発明は2つ以上の初期抗原からのエピトープを有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを構築すること、及び製薬上許容される賦形剤と共に製剤することを包含するワクチン組成物の製造法を提供する。
【0032】
HPV感染症、好ましくはHPV6、11、16又は18型の感染症の治療又は予防における、本発明に係るポリヌクレオチド又はベクターの使用も提供する。本発明は、皮膚のいぼ(皮膚いぼ)、生殖器いぼ、意義未確定の異型扁平上皮細胞(ASCUS)、子宮頸部形成異常、頸部上皮内癌(CIN)若しくは子宮頸癌の治療又は予防における、本発明に係るポリヌクレオチド又はベクターの使用も提供する。したがって、本発明は、HPV感染症又はそれに関連するいずれかの症候若しくは疾患の治療又は予防のためのワクチンの製造における、本発明に係るポリヌクレオチド又はベクターの使用も提供する。
【0033】
本発明は、本発明に係るタンパク質、ポリヌクレオチド、ベクター又はワクチンの有効量を投与することを含む、HPV感染症又はそれに関連するいずれかの症候若しくは疾患を治療又は予防する方法も提供する。ワクチンの投与は、例えば「初回免疫−追加免疫(prime-boost)」投与計画における、1つ又は複数の個別の用量の形式をとりうる。特定の事例において、「初回刺激」ワクチン接種はDNAワクチン送達による場合があり、具体的には、好ましくはプラスミドから誘導されたベクター中に組み込まれた本発明のポリヌクレオチドの、粒子が媒介するDNA送達を利用する場合があり、「追加免疫」は同一のポリヌクレオチド配列を有する組換えウイルスベクターの投与による場合がある。あるいは、タンパク質アジュバントの取り組みが初回免疫又は追加免疫の手法の一部として実施される場合があり、このときDNAは初回免疫−追加免疫計画のもう一方の部門として送達される(そのタンパク質はそのDNAがコードするタンパク質と同一である)。
【0034】
本明細書及び添付の特許請求の範囲を通じて、「含む(comprise)」及び「包含する(include)」という語、並びに「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「包含する(includes)」、及び「包含している(including)」のような変形は、包括するように解釈されるべきである。すなわちこれらの語は、事情が許す場合に、具体的に述べられていない他の要素又は整数の、可能性のある包含を伝えることが意図されている。
【0035】
「変異体」という用語は、本発明の別のポリヌクレオチドと同一のアミノ酸配列をコードするが、遺伝コードの縮重のために異なるヌクレオチド配列を有する一方で、同一のコドン利用パターンを維持する、例えばもう一方のポリヌクレオチドと同一のコドン利用係数、又はその0.1以内、好ましくは0.05以内のコドン利用係数を有する、ポリヌクレオチドをいう。
【0036】
「コドン利用パターン」という用語は、論じているヌクレオチド配列、遺伝子又は遺伝子クラス(例えば高度に発現された哺乳動物遺伝子)における全てのコドンに対する平均頻度をいう。ヒトを含めた哺乳動物に対するコドン利用パターンを文献中に見いだすことができる(例えばNakamuraら、Nucleic Acids Research 1996、24:214〜215参照)。
【0037】
本発明のポリヌクレオチドにおいて、コドン利用パターンはヒトパピローマウイルスに典型的なパターンからヒトのコドンの偏りをよりよく表すものに変わっている。「コドン利用係数」は、与えられたポリヌクレオチド配列のコドンパターンが標的種のコドンパターンとどれほどよく類似しているかの尺度である。コドン頻度は多くの種の高度に発現された遺伝子についての文献の出典から得ることができる(例えばNakamuraら、Nucleic Acids Research 1996、24:214〜215参照)。61個のコドンのそれぞれについての(選択された遺伝子クラスの1000個のコドンあたりの出現数として表された)コドン頻度を20個の天然アミノ酸のそれぞれについて標準化し、各アミノ酸について最も高頻度で利用されたコドンに対する値を1と定め、それよりも現れにくいコドンについての頻度が0と1の間になるような尺度にする。よって、標的種の高度に発現する遺伝子について61個のコドンそれぞれに1以下の値が割り振られる。その種の高度に発現した遺伝子に関して、特定のポリヌクレオチドについてのコドン利用係数を計算するために、特定のポリヌクレオチドの各コドンについて尺度決定後の値に注目し、(これらの値の自然対数をコドンの総数で割り、逆対数を求めることにより)これら全ての値の幾何平均を求める。この係数は0と1の間の値を有し、その係数が大きいほどそのポリヌクレオチドにおいて頻繁に利用されるコドンが多くなる。ポリヌクレオチド配列がコドン利用係数1を有するならば、全てのコドンが標的種の高度に発現される遺伝子についての「最頻」コドンである。
【0038】
比較的短鎖のポリヌクレオチド配列が本発明の範囲に入る。例えば、本発明のポリヌクレオチドはHPVタンパク質の断片をコードしうる。少なくとも8個、例えば1〜10個のアミノ酸長、又は20、50、60、70、80、100、150若しくは200個までのアミノ酸長の断片をコードするポリヌクレオチドは、そのポリヌクレオチドがHPVの抗原性を示すポリペプチドをコードする限り、本発明の範囲に入るとみなされる。具体的であるが排他的でなしに、本発明のこの態様は、ポリヌクレオチドが完全なHPVタンパク質配列の断片をコードし、そのタンパク質の1つ又は複数の別個のエピトープを表現しうるような状況を包含する。
【0039】
以上考察したように、本発明は本発明のヌクレオチド配列を含有する発現ベクターを含む。このような発現ベクターは分子生物学の技術分野では慣用的に構築されていて、例えばプラスミドDNA及び適当なイニシエーター、プロモーター、エンハンサー及び必要でありうる他のエレメント、例えばポリアデニル化シグナルの使用に関わるものであり、そしてこれらはタンパク質発現を可能にするために正しい方向に配置される。他の適当なベクターは当業者には明らかであろう。この点に関するさらなる例として、Sambrookら, 「分子クローニング:研究室マニュアル(Molecular Cloning: a Laboratory Manual)」 第2版 CSH Laboratory Press. (1989)が挙げられる。
【0040】
好ましくは、ベクター中の本発明のポリヌクレオチド又は本発明に使用するポリヌクレオチドは宿主細胞によるコード配列の発現を可能にする制御配列と機能しうる形で連結されている、すなわち上記ベクターは発現ベクターである。用語「機能しうる形で連結された」は、記載された構成要素がそれらの意図する方法で機能することを可能にする関係にある近位を意味する。コード配列と機能しうる形で連結されたプロモーターなどの調節配列は、調節配列と適合しうる条件のもとでコード配列の発現が達成されるような方法で置かれる。
【0041】
ベクターは、例えばプラスミド、人工染色体、ウイルス又はファージベクターであって、複製起点、場合によってはポリヌクレオチド発現のためのプロモーター、及び場合によってはプロモーターのレギュレーターを備えたものであってもよい。ベクターは、1以上の選択マーカー遺伝子、例えば細菌プラスミドの場合のアンピシリン又はカナマイシン耐性遺伝子又は真菌ベクターに対する耐性遺伝子を含有してもよい。ベクターはin vitroで、例えばDNA若しくはRNAの産生のために使用してもよく、又は宿主細胞、例えば哺乳類動物宿主細胞をトランスフェクション又は形質転換するために使用してもよい。ベクターはまた、例えばDNAワクチン接種又は遺伝子治療の方法で、in vivoで使用するように適合させてもよい。
【0042】
プロモーター及び他の発現調節シグナルは、発現が設計される宿主細胞に合わせて選択することができる。例えば哺乳類動物プロモーターは、カドミウムなどの重金属に応答して誘発させることができるメタロチオネインプロモーター、及びβ−アクチンプロモーターを含む。SV40ラージT抗原プロモーターなどのウイルスプロモーター、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)極初期(IE)プロモーター、ラウス肉腫ウイルスLTRプロモーター、アデノウイルスプロモーター、又はHPVプロモーター、特にHPV上流調節領域(URR)も利用することができる。全てのこれらのプロモーターは当技術分野では容易に利用しうる。
【0043】
適当なウイルスベクターの例は、単純ヘルペスウイルスベクター、ワクシニア又はアルファ−ウイルスベクター及びレトロウイルスを含み、そしてレンチウイルス、アデノウイルス及びアデノ随伴ウイルスを含む。これらのウイルスを用いる遺伝子導入技術は当業者に知られている。例えば、レトロウイルスベクターを用いて安定して本発明のポリヌクレオチドを宿主ゲノム中に組込むことはできるが、このような組換えは好ましいものではない。複製欠陥アデノウイルスベクターは対照的にエピソームに残り、従って一過性の発現が可能である。昆虫細胞(例えばバキュロウイルスベクター)、ヒト細胞又は細菌細胞において発現を駆動することができるベクターを、例えばサブユニットワクチンとして使用するために、本発明のポリヌクレオチドによりコードされるHPVタンパク質の一定量を生産するために採用してもよい。好ましいウイルスベクターは、非ヒト霊長類アデノウイルス、例えばC68チンパンジーアデノウイルス(米国特許第6,083,716号)、またPan9として知られるもの等に由来する。
【0044】
本発明のポリヌクレオチドが治療薬(例えばDNAワクチン中)として用いられる場合には、核酸は、ワクチン接種対象の哺乳動物、例えばヒトに投与しうる。核酸(RNA又はDNAなど、好ましくはDNA)は、上述したものなどのように、哺乳動物の細胞内で発現されうるベクターの形態で提供される。ポリヌクレオチドは、任意の利用可能な技術によって投与しうる。例えば、核酸は、針注射により、好ましくは皮内、皮下又は筋肉内経路で投与しうる。あるいは核酸は、核酸送達装置、粒子媒介DNA送達(PMDD)などを用いて皮膚を通過して直接送達することも可能である。この方法では、不活性の粒子(金ビーズなど)を核酸でコーティングし、例えば発射装置からの高圧下で放電によって、レシピエントの表面(例えば皮膚)を貫通できるのに十分な速度にそれらを加速する(本発明の核酸分子でコーティングされた粒子は、そのような粒子を充填した装置とともに本発明の範囲内である)。
【0045】
裸のポリヌクレオチド又はベクターを患者中に導入するための好適な技術は、適当なビヒクルを用いる局所の適用を含む。核酸を、局所的に皮膚又は粘膜表面、例えば鼻腔内、経口、膣内又は直腸内に投与することができる。裸のポリヌクレオチド又はベクターは製薬上許容される賦形剤、例えばリン酸バッファー生理食塩水(PBS)と一緒に存在してもよい。DNA取込みは、促進薬、例えば製剤中に含まれたブピバカインの添加により、さらに促進させることができる。核酸をレシピエントに直接投与する他の方法としては、超音波、電気刺激、エレクトロポレーション及び米国特許第5,697,901号に記載のマイクロシーディング(microseeding)が挙げられる。
【0046】
核酸構築物の取込みは、例えばトランスフェクション試薬の使用を含む複数の公知のトランスフェクション技術により促進することができる。これらの試薬の例は、カチオン試薬(例えばリン酸カルシウム)、DEAE−デキストラン並びにリポフェクタント(lipofectant)(例えばリポフェクタム(lipofectam)及びトランスフェクタム(transfectam))を含む。投与する核酸の用量は変えることができる。典型的には、核酸は、粒子媒介遺伝子の送達の場合は1pg〜1mg、好ましくは1pg〜10μgの核酸、他の経路の場合は10μg〜1mgの範囲の量で投与する。
【0047】
本発明の核酸配列はまた、遺伝子治療において有用な特殊設計送達ベクターを用いて投与しうる。遺伝子治療手法は、例えばVerme et al, Nature 1997, 389:239-242において論じられている。ウイルス系及び非ウイルス系のいずれも用いることができる。ウイルスに基づく系には、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス、カナリア痘ウイルス、及びワクシニア−ウイルスに基づく系などが含まれる。非ウイルスに基づく系には、核酸の直接投与及びリポソームに基づく系が含まれる。
【0048】
本発明の核酸配列はまた、形質転換した細胞を用いて投与してもよい。このような細胞は被験者から採取した細胞を含む。本発明の裸のポリヌクレオチド又はベクターをこのような細胞中にin vitroで導入し、その後、形質転換した細胞を被験者に戻すことができる。本発明のポリヌクレオチドを細胞中に既に存在する核酸中に相同組換え事象により組込んでもよい。もし所望であれば、形質転換した細胞をin vitroで増殖し、得られる1以上の細胞を本発明に利用してもよい。細胞を患者の適当な部位に公知の外科又はミクロ外科技術(例えば、移植術、ミクロ注入など)により提供することもできる。
【0049】
本発明のワクチン組成物は、タンパク質自体により誘導される免疫応答を増大するために機能しうる、又はプラスミドDNAによりコードされるアジュバント化合物を含んでもよい。ワクチン接種の種に適合するためのコドン偏向の改変は、発現を増大させ、それにより免疫応答を高めるものとして本明細書で提唱しているが、アジュバントはそれでもなお望ましい。なぜなら、DNAワクチンがマウスモデルにおいて良好に作用しても、大部分の種(ヒトと同様の効力を有すると推測されている非ヒト霊長類など)では何らかの弱い効力の証拠が存在するからである。
【0050】
本発明のワクチン組成物はまた、アジュバント、例えば一実施形態においてはイミキモド(imiquimod)、ツカレゾール(tucaresol)又はミョウバンを含みうる。
【0051】
好ましくは、アジュバントを本発明のものと同時に投与し、そして好ましい実施形態においては一緒に製剤化する。そのようなアジュバント製剤は本発明に包含され、またアジュバント製剤としては、(このリストは決して全てを網羅するものでなく、また他の薬剤を排除するものでもない):合成イミダゾキノリン、例えばイミキモド[S−26308、R−837]、(Harrisonら, 「イミキモド単独で又は糖タンパク質ワクチンと組合わせて使用する再発性HSVの低減(Reduction of recurrent HSV disease using imiquimod alone or combined with a glycoprotein vaccine)」, Vaccine 19:1820-1826,(2001));及びレシキモド[S−28463、R−848](Vasilakosら, 「免疫応答修飾因子R-848のアジュバント活性:CpG ODNとの比較(Adjuvant activites of immune response modifier R-848: Comparison with CpG ODN)」, Celllular Immunology 204:64-74(2000))、抗原提示細胞及びT細胞表面上に構成的に発現されるカルボニル及びアミンのシッフ塩基、例えばツカレゾール(tucaresol)(Rhodes, J.ら, 「同時刺激性シッフ塩基形成薬物による免疫系の治療効力の増強(Therapeutic potentiation of the immune system by costimulatory Schiff-base-forming drugs)」, Nature 377:71-75 (1995))、サイトカイン、ケモカイン及び同時刺激性分子、Th1誘導因子、例えばインターフェロンγ、IL−2、IL−12、IL−15及びIL−18、Th2誘導因子、例えばIL−4、IL−5、IL−6、IL−10及びIL−13並びに他のケモカイン及び同時刺激性遺伝子、例えばMCP−1、MIP−1α、MIP−1β、RANTES、TCA−3、CD80、CD86及びCD40L、他の免疫刺激性ターゲティングリガンド、例えばCTLA−4及びL−セレクチン、アポトーシス刺激性タンパク質及びペプチド、例えばFas、(49)、合成脂質に基づくアジュバント、例えばヴァクスフェクチン(vaxfectin)、(Reyesら,「ヴァクスフェクチンは抗原特異的抗体力価を増強しかつプラスミドDNA免疫感作に対するTh1型免疫応答を維持する(Vaxfectin enhances antigen specific antibody titres and maintains Th1 type immune responses to plasmid DNA immunization)」, Vaccine 19:3778-3786)、スクアレン、α−トコフェロール、ポリソルベート80、DOPC及びコレステロール、内毒素、[LPS](Beutler, B.,「内毒素、トル様受容体4、及び先天免疫の求心性肢(Endotoxin, Toll−like receptor 4, and the afferent limb of innate immunity)」, Current Opinion in Microbiology 3:23-30 (2000));CpGオリゴ−及びジ-ヌクレオチド(Sato, Y.ら,「有効な皮内遺伝子免疫感作に必要な免疫刺激性DNA配列(Immunostimulatory DNA sequences necessary for effective intradermal gene immunization)」, Science 273(5273):352-354 (1996)、Hemmi, H.ら,「トル様受容体は細菌DNAを認識する(A Toll-like receptor recognizes bacterial DNA)」, Nature 408:740-745, (2000))並びにトル(Toll)受容体をトリガーしてTh1誘導サイトカインを産生する他の潜在的リガンド、例えば合成放線菌リポタンパク質、放線菌タンパク質p19、ペプチドグリカン、タイコ酸及びリピドAが挙げられる。
【0052】
優先的にTh1型応答を誘発するある特定の好ましいアジュバントは、モノホスホリルリピドAなどのリピドA誘導体、又は好ましくは3−O−デアシル化モノホスホリル脂質Aを含む。MPL(登録商標)アジュバントはコリキサ社(Corixa Corporation、Seattle、WA;例えば、米国特許第4,436,727号;第4,877,611号;第4,866,034号及び第4,912,094号を参照)から入手することができる。CpGを含有するオリゴヌクレオチド(ここでCpGジヌクレオチドはメチル化されていない)もTh1応答を優先的に誘導する。このようなオリゴヌクレオチドは周知でありかつ例えば、WO96/02555、WO99/33488及び米国特許第6,008,200号及び第5,856,462号に記載されている。免疫刺激性DNA配列はまた、例えば、Satoら, Science 273:352, 1996にも記載されている。他の好ましいアジュバントは、サポニン、例えばQuilA、又はQS21及びQS7を含むその誘導体(Aquila Biopharmaceuticals Inc., Framingham, MA);エスシン(Escin);ジギトニン;又はカスミソウ属(Gypsophila)若しくはアカザ科キノア(Chenopodium quinoa)サポニンを含む。
【0053】
一実施形態において、アジュバントは、免疫刺激性CpGオリゴヌクレオチド、例えばWO96102555号に開示されているものなどを含む。典型的な免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、8〜100塩基長であり、一般式XCpGX(式中、X及びXはヌクレオチド塩基であり、C及びGはメチル化されていない)を含む。
【0054】
本発明のアジュバント又はワクチンに使用するのに好適なオリゴヌクレオチドは、2以上のジヌクレオチドCpGモチーフを含み、好ましくは少なくとも3ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも6又はそれ以上のヌクレオチドで分離されている。本発明のオリゴヌクレオチドは、典型的にはデオキシヌクレオチドである。好ましい実施形態において、オリゴヌクレオチド中のヌクレオチド間はホスホジチオエートであり、より好ましくはホスホロチオエート結合であるが、ホスホジエステル及び他のヌクレオチド間結合は本発明の範囲内であり、例えば混合したヌクレオチド間結合(例:混合したホスホロチオエート/ホスホジエステル)が含まれる。オリゴヌクレオチドを安定化させるほかのヌクレオチド間結合も使用可能である。ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又はホルホロジチオエートの製造方法は、米国特許第5,666,153号、米国特許第5,278,302号、及びWO95/26204号に記載されている。
【0055】
好ましいオリゴヌクレオチドの例は以下の配列を有している。配列は、好ましくはホスホロチオエート修飾ヌクレオチド間連結を含む。
【0056】
オリゴ1: TCC ATG ACG TTC CTG ACG TT (CpG 1826)(配列番号24)
オリゴ2: TCT CCC AGC GTG CGC CAT (CpG 1758)(配列番号25)
オリゴ3: ACC GAT GAC GTC GCC GGT GAC GGC ACC ACG(配列番号26)
オリゴ4: TCG TCG TTT TGT CGT TTT GTC GTT (CpG 2006)(配列番号27)
オリゴ5: TCC ATG ACG TTC CTG ATG CT (CpG 1668)(配列番号28)
【0057】
別のCpGオリゴヌクレオチドは、上記の好ましい配列において重要ではない欠失又は付加を有する配列を含みうる。
【0058】
本発明において使用するCpGオリゴヌクレオチドは、当技術分野で公知の任意の方法(例えばEP468520)を用いて合成することができる。簡便には、かかるオリゴヌクレオチドは、自動合成装置を用いて合成しうる。CpGオリゴヌクレオチドを含むアジュバント製剤は「ImmunEasy」のトレードマークでQiagenより購入可能である。
【0059】
以下の実施例は、添付の図面を参照しながら本発明をさらに理解するのに役立つものである。
【実施例1】
【0060】
1.プラスミド:pWRG7077 6be2 c/o変異型
目的の遺伝子:
HPV6be2遺伝子はサイズが約1.1Kbであり、コドン最適化配列(ヒト発現について)はSyngeneと称するビジュアルベーシックプログラムを用いて作製した。この配列はアミノ酸位置111におけるコドン変更を含むほか、野生型におけるリジン残基(AAG)がアラニン残基(GCA)に変更し、突然変異遺伝子を作製した。この変化は、6be2の転写活性を不活性化する。5’及び3’末端の両末端における選択した制限部位を有し全体遺伝子を含む重複するプライマーを設計した。
【0061】
クローニング:
1.1kbのPCR断片をゲル精製し、制限酵素NotI及びBamHIで消化してベクターpWRG7077(Powderject)と連結した。遺伝子は、全長極初期CMVプロモーターの制御下にあり、ウシ成長ホルモンポリAテールを有する。
【0062】
クローンを配列決定し、所定の数の塩基誤差が示された。好適なクローンのいくつかは、制限消化物を用いて正確な遺伝子配列を構築することができることがわかった。再度クローニングを行い、1つのクローン(C7)が497位に1つの塩基誤差(TからC)しか有しないことを確認した。他のクローンはこの領域でo.k.であり、誤差を正確にするために単純な断片の交換が必要であった。最終的なクローンC7aはコドン最適化し突然変異を有する6be2であることを確認した(図2参照)。
【0063】
pWRG7077における6be2配列(配列番号1)
ATGGAAGCTATTGCCAAGCGACTGGACGCCTGCCAGGAGCAGCTGCTGGAGCTGTACGA
GGAAAACAGCACAGACCTCCACAAGCACGTGCTGCACTGGAAGTGCATGCGCCACGAGT
CAGTGCTCCTGTACAAGGCCAAGCAGATGGGGCTGTCCCACATCGGGATGCAGGTCGTG
CCCCCGCTGAAGGTGAGCGAAGCCAAGGGCCACAACGCTATCGAGATGCAGATGCACCT
GGAGAGCCTGCTGCGGACCGAATACAGCATGGAGCCCTGGACTCTCCAGGAGACGTCCT
ACGAAATGTGGCAGACTCCTCCGAAGCGCTGTTTCGCAAAGCGCGGCAAGACAGTTGAG
GTGAAATTCGATGGGTGCGCAAACAACACGATGGACTACGTGGTGTGGACCGATGTCTA
CGTGCAGGACAATGACACCTGGGTGAAGGTACATAGTATGGTGGATGCCAAGGGCATCT
ATTACACCTGCGGGCAGTTCAAGACGTACTACGTCAACTTCGTCAAGGAAGCCGAAAAG
TATGGTTCCACCAAGCACTGGGAGGTGTGTTACGGGAGTACTGTGATCTGCAGCCCCGC
CTCCGTGTCGTCCACCACCCAGGAAGTGAGCATTCCGGAGAGCACCACATACACCCCGG
CCCAAACGAGCACGCTCGTCAGCAGCAGCACCAAGGAGGACGCCGTCCAGACGCCCCCC
CGGAAGAGGGCCCGGGGGGTCCAGCAGTCTCCCTGCAATGCCCTGTGCGTTGCTCACAT
CGGCCCTGTCGATTCTGGGAACCACAATCTCATCACGAACAACCACGACCAGCACCAAA
GGCGCAACAACTCTAACAGCTCCGCAACTCCAATAGTGCAGTTCCAGGGGGAGTCCAAC
TGCCTCAAGTGTTTCCGCTACCGCCTCAACGACCGCCACCGCCACCTGTTCGACTTGAT
CAGTTCCACGTGGCACTGGGCCAGCAGCAAGGCGCCCCACAAACACGCTATCGTGACGG
TGACCTACGACTCCGAGGAGCAGAGGCAGCAGTTCCTGGACGTCGTGAAGATTCCTCCG
ACAATCAGCCACAAGCTTGGCTTCATGTCCCTGCACCTGCTGTGA
【0064】
アミノ酸配列(配列番号2)
MEAIAKRLDA CQEQLLELYE ENSTDLHKHV LHWKCMRHES VLLYKAKQMG LSHIGMQVVP
PLKVSEAKGH NAIEMQMHLE SLLRTEYSME PWTLQETSYE MWQTPPKRCF AKRGKTVEVK
FDGCANNTMD YVVWTDVYVQ DNDTWVKVHS MVDAKGIYYT CGQFKTYYVN FVKEAEKYGS
TKHWEVCYGS TVICSPASVS STTQEVSIPE STTYTPAQTS TLVSSSTKED AVQTPPRKRA
RGVQQSPCNA LCVAHIGPVD SGNHNLITNN HDQHQRRNNS NSSATPIVQF QGESNCLKCF
RYRLNDRHRH LFDLISSTWH WASSKAPHKH AIVTVTYDSE EQRQQFLDVV KIPPTISHKL
GFMSLHLL
【0065】
2.プラスミド:p7313plc 6be1 c/o mut
目的の遺伝子:
HPV6be1遺伝子はサイズが約2Kbであり、コドン最適化野生型(wt)配列(大腸菌及びヒト発現について)はSyngeneと称する統計学的ビジュアルベーシックプログラムを用いて作製された。5’及び3’末端の両末端における選択した制限部位を有し全体遺伝子を含む重複するプライマーを設計した。制限酵素BamHI及びNotIで消化してベクターpCIN4と連結した。いくつかの選択したクローンについての配列決定データから、多数の塩基誤差が発見された。正確なクローンは、クローン#24からの正確なPstI−BamHI断片とクローン#21からのNotI−PstI断片を組み合わせて作製し、p7313−plcに導入した。配列決定により正確なクローン(#1)を確認した。突然変異誘発用プライマーは、以下のアミノ酸を変化するように設計した:83位におけるリジン(AAA)をグリシン(GGA)へ、84位におけるアルギニン(CGC)をグリシン(GGC)へ、及び482位におけるグリシン(GGC)をアスパラギン(GAC)へ。
【0066】
6be1コドン最適化変異配列(配列番号3)
ATGGCAGACGATTCCGGTACTGAGAACGAAGGTTCTGGTTGTACCGGTTGGTTCATGGT
TGAAGCAATCGTTCAGCATCCGACTGGTACCCAGATCTCCGATGACGAAGACGAAGAAG
TTGAAGATTCTGGTTACGACATGGTTGACTTCATCGATGACTCCAACATCACTCATAAC
TCTCTGGAAGCACAGGCTCTGTTTAACCGCCAGGAAGCTGATACCCATTACGCTACTGT
TCAGGACCTGGGAGGCAAATATCTGGGCTCTCCGTACGTTTCCCCGATCAACACTATCG
CAGAAGCAGTTGAGTCTGAAATCTCCCCGCGCCTGGACGCTATCAAACTGACTCGTCAG
CCGAAGAAGGTTAAACGTCGTCTGTTCCAGACTCGTGAACTGACCGACTCCGGTTACGG
TTATAGCGAAGTTGAGGCTGGCACCGGCACCCAGGTTGAAAAACACGGTGTACCGGAAA
ACGGCGGCGACGGTCAGGAAAAGGACACCGGCCGCGACATCGAGGGTGAGGAACACACC
GAAGCTGAAGCTCCGACTAACTCTGTTCGTGAACACGCAGGTACTGCGGGTATCCTGGA
ACTGCTGAAATGCAAAGACCTGCGCGCGGCTCTGCTGGGCAAATTCAAAGAATGCTTCG
GCCTGTCTTTCATTGACCTGATCCGTCCGTTTAAGTCTGACAAAACTACCTGTCTGGAC
TGGGTTGTAGCAGGCTTCGGCATCCACCACTCTATCTCTGAAGCATTCCAGAAACTGAT
CGAGCCGCTGTCTCTGTACGCGCACATCCAGTGGCTGACTAACGCTTGGGGTATGGTTC
TGCTGGTACTGCTGCGCTTTAAAGTAAACAAATCTCGTTCCACTGTTGCTCGTACTCTG
GCTACCCTGCTGAACATCCCGGAGAACCAGATGCTGATCGAACCGCCGAAAATCCAGTC
TGGTGTAGCTGCACTGTACTGGTTTCGTACTGGCATCTCTAACGCTAGCACTGTTATCG
GTGAAGCACCGGAATGGATCACTCGTCAGACCGTTATCGAACACGGTCTGGCAGATTCT
CAGTTCAAACTGACTGAAATGGTTCAGTGGGCATACGACAACGACATCTGCGAGGAATC
TGAAATTGCGTTCGAATACGCTCAGCGTGGCGACTTCGACTCCAACGCTCGTGCTTTCC
TGAACAGCAACATGCAGGCTAAATACGTAAAAGACTGCGCTACCATGTGCCGTCACTAC
AAACACGCGGAAATGCGTAAAATGTCTATCAAACAGTGGATCAAGCACCGCGGTTCTAA
AATCGAAGGTACCGGTAACTGGAAACCGATCGTTCAGTTCCTGCGCCATCAGAACATCG
AATTCATCCCGTTCCTGACCAAATTCAAGCTGTGGCTGCACGGTACCCCGAAAAAAAAC
TGCATCGCTATCGTAGGTCCACCGGACACTGACAAGTCTTACTTCTGTATGTCCCTGAT
CTCTTTCCTGGGCGGCACTGTAATCTCTCACGTTAACTCTTCCTCCCATTTCTGGCTGC
AGCCACTGGTAGACGCGAAAGTAGCTCTGCTGGACGACGCGACCCAGCCGTGCTGGATC
TACATGGATACTTACATGCGCAACCTGCTGGACGGTAACCCGATGTCTATCGACCGTAA
ACACAAAGCGCTGACTCTGATCAAGTGCCCGCCGCTGCTGGTAACTTCTAACATCGACA
TCACCAAGGAAGATAAATACAAGTACCTGCATACCCGTGTTACTACCTTTACTTTCCCG
AACCCGTTCCCGTTTGATCGTAACGGTAACGCTGTTTACGAACTGTCCAACACTAACTG
GAAATGCTTCTTCGAGCGTCTGTCTTCCTCCCTGGACATCCAGGACTCTGAAGATGAAG
AAGATGGTTCTAACTCTCAGGCTTTCCGTTGTGTTCCGGGTACTGTTGTTCGTACTCTG
TGA
【0067】
アミノ酸配列(配列番号4)
MADDSGTENE GSGCTGWFMV EAIVQHPTGT QISDDEDEEV EDSGYDMVDF
IDDSNITHNS LEAQALFNRQ EADTHYATVQ DLGGKYLGSP YVSPINTIAE
AVESEISPRL DAIKLTRQPK KVKRRLFQTR ELTDSGYGYS EVEAGTGTQV
EKHGVPENGG DGQEKDTGRD IEGEEHTEAE APTNSVREHA GTAGILELLK
CKDLRAALLG KFKECFGLSF IDLIRPFKSD KTTCLDWVVA GFGIHHSISE
AFQKLIEPLS LYAHIQWLTN AWGMVLLVLL RFKVNKSRST VARTLATLLN
IPENQMLIEP PKIQSGVAAL YWFRTGISNA STVIGEAPEW ITRQTVIEHG
LADSQFKLTE MVQWAYDNDI CEESEIAFEY AQRGDFDSNA RAFLNSNMQA
KYVKDCATMC RHYKHAEMRK MSIKQWIKHR GSKIEGTGNW KPIVQFLRHQ
NIEFIPFLTK FKLWLHGTPK KNCIAIVGPP DTDKSYFCMS LISFLGGTVI
SHVNSSSHFW LQPLVDAKVA LLDDATQPCW IYMDTYMRNL LDGNPMSIDR
KHKALTLIKC PPLLVTSNID ITKEDKYKYL HTRVTTFTFP NPFPFDRNGN
AVYELSNTNW KCFFERLSSS LDIQDSEDEE DGSNSQAFRC VPGTVVRTL
【0068】
3.プラスミド:WRG7077 11e2 c/o mut
目的の遺伝子:
HPV11e2遺伝子はサイズが約1.1Kbであり、コドン最適化配列(ヒト発現について)はSyngeneと称するビジュアルベーシックプログラムを用いて作製した。この配列はアミノ酸位置111におけるコドン変更を含むほか、野生型におけるリジン残基(AAG)をアラニン残基(GCC)に変更し、突然変異遺伝子を作製した。この変化は、E2タンパク質の転写活性を不活性化することが文献で示されている。5’及び3’末端の両末端における選択した制限部位を有し全体遺伝子を含む重複するプライマーを設計し、これを用いて合成コドン最適化変異体11e2を構築した。
【0069】
クローニング:
1.2kbのPCR断片をゲル精製し、制限酵素NotI及びBamHIで消化してベクターpWRG7077(Powderject)と連結した。遺伝子は、全長極初期CMVプロモーターの制御下にあり、ウシ成長ホルモンポリAテールを有する。
【0070】
クローンを配列決定し、所定の数の塩基誤差が示されたが、これらは後で修正した。最終的なクローンF1はコドン最適化し突然変異を有する11E2であることを確認した。
【0071】
pWRG7077における11e2配列(配列番号5)
ATGGAAGCCATCGCGAAGAGGCTCGACGCCTGCCAGGACCAGCTGCTCGAGCTGTACGA
GGAGAACAGCATTGACATCCATAAGCACATCATGCACTGGAAGTGCATTCGCCTGGAGA
GCGTGCTGTTGCACAAGGCCAAGCAGATGGGCCTGTCCCACATAGGCCTTCAGGTGGTC
CCCCCTCTGACCGTGTCAGAGACAAAGGGCCATAACGCAATCGAGATGCAGATGCACCT
CGAGTCGCTGGCGAAAACACAGTACGGCGTGGAGCCATGGACCCTGCAGGACACCTCGT
ACGAAATGTGGCTGACCCCACCTAAGCGATGCTTCGCCAAACAGGGCAACACAGTGGAG
GTGAAGTTCGACGGCTGTGAGGATAACGTTATGGAGTATGTCGTGTGGACGCACATCTA
TCTGCAGGACAACGACAGTTGGGTGAAGGTGACCAGCTCCGTGGACGCGAAGGGCATCT
ACTATACCTGTGGGCAGTTTAAAACCTACTATGTGAACTTCAACAAAGAGGCCCAAAAG
TATGGCTCCACCAACCACTGGGAGGTCTGCTATGGGAGCACGGTGATTTGCTCTCCCGC
CAGCGTGTCTAGCACTGTGCGCGAGGTGAGCATTGCCGAGCCGACCACGTACACCCCTG
CCCAGACGACCGCTCCGACCGTGTCTGCTTGTACTACCGAGGACGGCGTGAGCGCTCCA
CCCAGGAAGCGTGCGAGGGGCCCAAGCACCAACAACACCCTCTGTGTGGCGAACATTCG
CAGCGTCGACAGTACCATCAATAACATCGTGACGGATAACTATAACAAGCACCAGAGGC
GTAACAACTGTCACTCTGCCGCAACCCCCATCGTGCAGCTCCAGGGAGACAGCAATTGC
CTTAAGTGCTTCCGCTATCGCCTCAACGACAAGTACAAGCACCTCTTTGAGCTCGCCTC
GTCGACGTGGCACTGGGCCTCACCCGAGGCACCTCACAAGAACGCCATCGTCACTCTCA
CTTACTCCAGTGAGGAGCAGAGACAGCAGTTTCTGAACAGCGTGAAGATCCCACCGACG
ATCCGTCATAAGGTCGGCTTCATGTCACTGCATCTCCTGTGA
【0072】
アミノ酸配列(配列番号6)
MEAIAKRLDA CQDQLLELYE ENSIDIHKHI MHWKCIRLES VLLHKAKQMG LSHIGLQVVP
PLTVSETKGH NAIEMQMHLE SLAKTQYGVE PWTLQDTSYE MWLTPPKRCF AKQGNTVEVK
FDGCEDNVME YVVWTHIYLQ DNDSWVKVTS SVDAKGIYYT CGQFKTYYVN FNKEAQKYGS
TNHWEVCYGS TVICSPASVS STVREVSIAE PTTYTPAQTT APTVSACTTE DGVSAPPRKR
ARGPSTNNTL CVANIRSVDS TINNIVTDNY NKHQRRNNCH SAATPIVQLQ GDSNCLKCFR
YRLNDKYKHL FELASSTWHW ASPEAPHKNA IVTLTYSSEE QRQQFLNSVK IPPTIRHKVG
FMSLHLL
【0073】
4.プラスミド:HPV102(p7313me 11e2 c/o mut)
目的の遺伝子:
コドン最適化した突然変異型11e2をpWRG7077 11e2 c/o mutから別の発現ベクターp7313meに移した。
【0074】
クローニング:
11e2 c/o mut断片をBamHI及びNotI制限酵素によりpWRG7077 11e2ベクターから切り出した。続いてこの断片をこれらの部位を用いてp7313meベクターに連結した。
【0075】
HPV102における11e2配列(配列番号7)
ATGGAAGCCATCGCGAAGAGGCTCGACGCCTGCCAGGACCAGCTGCTCGAGCTGTACGA
GGAGAACAGCATTGACATCCATAAGCACATCATGCACTGGAAGTGCATTCGCCTGGAGA
GCGTGCTGTTGCACAAGGCCAAGCAGATGGGCCTGTCCCACATAGGCCTTCAGGTGGTC
CCCCCTCTGACCGTGTCAGAGACAAAGGGCCATAACGCAATCGAGATGCAGATGCACCT
CGAGTCGCTGGCGAAAACACAGTACGGCGTGGAGCCATGGACCCTGCAGGACACCTCGT
ACGAAATGTGGCTGACCCCACCTAAGCGATGCTTCGCCAAACAGGGCAACACAGTGGAG
GTGAAGTTCGACGGCTGTGAGGATAACGTTATGGAGTATGTCGTGTGGACGCACATCTA
TCTGCAGGACAACGACAGTTGGGTGAAGGTGACCAGCTCCGTGGACGCGAAGGGCATCT
ACTATACCTGTGGGCAGTTTAAAACCTACTATGTGAACTTCAACAAAGAGGCCCAAAAG
TATGGCTCCACCAACCACTGGGAGGTCTGCTATGGGAGCACGGTGATTTGCTCTCCCGC
CAGCGTGTCTAGCACTGTGCGCGAGGTGAGCATTGCCGAGCCGACCACGTACACCCCTG
CCCAGACGACCGCTCCGACCGTGTCTGCTTGTACTACCGAGGACGGCGTGAGCGCTCCA
CCCAGGAAGCGTGCGAGGGGCCCAAGCACCAACAACACCCTCTGTGTGGCGAACATTCG
CAGCGTCGACAGTACCATCAATAACATCGTGACGGATAACTATAACAAGCACCAGAGGC
GTAACAACTGTCACTCTGCCGCAACCCCCATCGTGCAGCTCCAGGGAGACAGCAATTGC
CTTAAGTGCTTCCGCTATCGCCTCAACGACAAGTACAAGCACCTCTTTGAGCTCGCCTC
GTCGACGTGGCACTGGGCCTCACCCGAGGCACCTCACAAGAACGCCATCGTCACTCTCA
CTTACTCCAGTGAGGAGCAGAGACAGCAGTTTCTGAACAGCGTGAAGATCCCACCGACG
ATCCGTCATAAGGTCGGCTTCATGTCACTGCATCTCCTGTGA
【0076】
アミノ酸配列(配列番号8)
MEAIAKRLDA CQDQLLELYE ENSIDIHKHI MHWKCIRLES VLLHKAKQMG LSHIGLQVVP
PLTVSETKGH NAIEMQMHLE SLAKTQYGVE PWTLQDTSYE MWLTPPKRCF AKQGNTVEVK
FDGCEDNVME YVVWTHIYLQ DNDSWVKVTS SVDAKGIYYT CGQFKTYYVN FNKEAQKYGS
TNHWEVCYGS TVICSPASVS STVREVSIAE PTTYTPAQTT APTVSACTTE DGVSAPPRKR
ARGPSTNNTL CVANIRSVDS TINNIVTDNY NKHQRRNNCH SAATPIVQLQ GDSNCLKCFR
YRLNDKYKHL FELASSTWHW ASPEAPHKNA IVTLTYSSEE QRQQFLNSVK IPPTIRHKVG
FMSLHLL
【0077】
5.プラスミド:HPV104(p7313me 6b/11e2 c/o mut)
目的の遺伝子:
6be2と11e2の融合タンパク質をHPV102及びHPV110を鋳型とし、また適当に設計したプライマーを用いてPCRを2回を行って構築した。融合断片約2.2kbは、融合タンパク質の開始部位において6be2を有するp7313me発現ベクターにクローニングした。
【0078】
クローニング:
2.2kb融合物をBamHI及びNotI制限酵素で消化し、p7313me発現ベクターに連結した。単離したクローンを配列決定により調べ、誤差が挿入されていないことが示された。
【0079】
HPV104における6b/11e2融合配列(配列番号9)
ATGGAAGCTATTGCCAAGCGACTGGACGCCTGCCAGGAGCAGCTGCTGGAGCTGTACGAGGAAAACAG
CACAGACCTCCACAAGCACGTGCTGCACTGGAAGTGCATGCGCCACGAGTCAGTGCTCCTGTACAAGG
CCAAGCAGATGGGGCTGTCCCACATCGGGATGCAGGTCGTGCCCCCGCTGAAGGTGAGCGAAGCCAAG
GGCCACAACGCTATCGAGATGCAGATGCACCTGGAGAGCCTGCTGCGGACCGAATACAGCATGGAGCC
CTGGACTCTCCAGGAGACGTCCTACGAAATGTGGCAGACTCCTCCGAAGCGCTGTTTCGCAAAGCGCG
GCAAGACAGTTGAGGTGAAATTCGATGGGTGCGCAAACAACACGATGGACTACGTGGTGTGGACCGAT
GTCTACGTGCAGGACAATGACACCTGGGTGAAGGTACATAGTATGGTGGATGCCAAGGGCATCTATTA
CACCTGCGGGCAGTTCAAGACGTACTACGTCAACTTCGTCAAGGAAGCCGAAAAGTATGGTTCCACCA
AGCACTGGGAGGTGTGTTACGGGAGTACTGTGATCTGCAGCCCCGCCTCCGTGTCGTCCACCACCCAG
GAAGTGAGCATTCCGGAGAGCACCACATACACCCCGGCCCAAACGAGCACGCTCGTCAGCAGCAGCAC
CAAGGAGGACGCCGTCCAGACGCCCCCCCGGAAGAGGGCCCGGGGGGTCCAGCAGTCTCCCTGCAATG
CCCTGTGCGTTGCTCACATCGGCCCTGTCGATTCTGGGAACCACAATCTCATCACGAACAACCACGAC
CAGCACCAAAGGCGCAACAACTCTAACAGCTCCGCAACTCCAATAGTGCAGTTCCAGGGGGAGTCCAA
CTGCCTCAAGTGTTTCCGCTACCGCCTCAACGACCGCCACCGCCACCTGTTCGACTTGATCAGTTCCA
CGTGGCACTGGGCCAGCAGCAAGGCGCCCCACAAACACGCTATCGTGACGGTGACCTACGACTCCGAG
GAGCAGAGGCAGCAGTTCCTGGACGTCGTGAAGATTCCTCCGACAATCAGCCACAAGCTTGGCTTCAT
GTCCCTGCACCTGCTGATGGAAGCCATCGCGAAGAGGCTCGACGCCTGCCAGGACCAGCTGCTCGAGC
TGTACGAGGAGAACAGCATTGACATCCATAAGCACATCATGCACTGGAAGTGCATTCGCCTGGAGAGC
GTGCTGTTGCACAAGGCCAAGCAGATGGGCCTGTCCCACATAGGCCTTCAGGTGGTCCCCCCTCTGAC
CGTGTCAGAGACAAAGGGCCATAACGCAATCGAGATGCAGATGCACCTCGAGTCGCTGGCGAAAACAC
AGTACGGCGTGGAGCCATGGACCCTGCAGGACACCTCGTACGAAATGTGGCTGACCCCACCTAAGCGA
TGCTTCGCCAAACAGGGCAACACAGTGGAGGTGAAGTTCGACGGCTGTGAGGATAACGTTATGGAGTA
TGTCGTGTGGACGCACATCTATCTGCAGGACAACGACAGTTGGGTGAAGGTGACCAGCTCCGTGGACG
CGAAGGGCATCTACTATACCTGTGGGCAGTTTAAAACCTACTATGTGAACTTCAACAAAGAGGCCCAA
AAGTATGGCTCCACCAACCACTGGGAGGTCTGCTATGGGAGCACGGTGATTTGCTCTCCCGCCAGCGT
GTCTAGCACTGTGCGCGAGGTGAGCATTGCCGAGCCGACCACGTACACCCCTGCCCAGACGACCGCTC
CGACCGTGTCTGCTTGTACTACCGAGGACGGCGTGAGCGCTCCACCCAGGAAGCGTGCGAGGGGCCCA
AGCACCAACAACACCCTCTGTGTGGCGAACATTCGCAGCGTCGACAGTACCATCAATAACATCGTGAC
GGATAACTATAACAAGCACCAGAGGCGTAACAACTGTCACTCTGCCGCAACCCCCATCGTGCAGCTCC
AGGGAGACAGCAATTGCCTTAAGTGCTTCCGCTATCGCCTCAACGACAAGTACAAGCACCTCTTTGAG
CTCGCCTCGTCGACGTGGCACTGGGCCTCACCCGAGGCACCTCACAAGAACGCCATCGTCACTCTCAC
TTACTCCAGTGAGGAGCAGAGACAGCAGTTTCTGAACAGCGTGAAGATCCCACCGACGATCCGTCATA
AGGTCGGCTTCATGTCACTGCATCTCCTGA
【0080】
アミノ酸配列(配列番号10)
MEAIAKRLDA CQEQLLELYE ENSTDLHKHV LHWKCMRHES VLLYKAKQMG LSHIGMQVVP
PLKVSEAKGH NAIEMQMHLE SLLRTEYSME PWTLQETSYE MWQTPPKRCF AKRGKTVEVK
FDGCANNTMD YVVWTDVYVQ DNDTWVKVHS MVDAKGIYYT CGQFKTYYVN FVKEAEKYGS
TKHWEVCYGS TVICSPASVS STTQEVSIPE STTYTPAQTS TLVSSSTKED AVQTPPRKRA
RGVQQSPCNA LCVAHIGPVD SGNHNLITNN HDQHQRRNNS NSSATPIVQF QGESNCLKCF
RYRLNDRHRH LFDLISSTWH WASSKAPHKH AIVTVTYDSE EQRQQFLDVV KIPPTISHKL
GFMSLHLLME AIAKRLDACQ DQLLELYEEN SIDIHKHIMH WKCIRLESVL LHKAKQMGLS
HIGLQVVPPL TVSETKGHNA IEMQMHLESL AKTQYGVEPW TLQDTSYEMW LTPPKRCFAK
QGNTVEVKFD GCEDNVMEYV VWTHIYLQDN DSWVKVTSSV DAKGIYYTCG QFKTYYVNFN
KEAQKYGSTN HWEVCYGSTV ICSPASVSST VREVSIAEPT TYTPAQTTAP TVSACTTEDG
VSAPPRKRAR GPSTNNTLCV ANIRSVDSTI NNIVTDNYNK HQRRNNCHSA ATPIVQLQGD
SNCLKCFRYR LNDKYKHLFE LASSTWHWAS PEAPHKNAIV TLTYSSEEQR QQFLNSVKIP
PTIRHKVGFM SLHLL
【0081】
6.プラスミド:HPV105(p7313me 11/6be2 c/o mut)
目的の遺伝子:
6be2と11e2の融合タンパク質をHPV102及びHPV110を鋳型とし、また適当に設計したプライマーを用いてPCRを2回を行って構築した。融合断片約2.2kbは、融合タンパク質の開始部位において11e2を有するp7313me発現ベクターにクローニングした。
【0082】
クローニング:
2.2kb融合物をBamHI及びNotI制限酵素で消化し、p7313me発現ベクターに連結した。単離したクローンを配列決定により調べ、誤差が挿入されていないことが示された。
【0083】
HPV105における11/6bE2融合配列(配列番号11)
ATGGAAGCCATCGCGAAGAGGCTCGACGCCTGCCAGGACCAGCTGCTCGAGCTGTACGAGGAGAACAG
CATTGACATCCATAAGCACATCATGCACTGGAAGTGCATTCGCCTGGAGAGCGTGCTGTTGCACAAGG
CCAAGCAGATGGGCCTGTCCCACATAGGCCTTCAGGTGGTCCCCCCTCTGACCGTGTCAGAGACAAAG
GGCCATAACGCAATCGAGATGCAGATGCACCTCGAGTCGCTGGCGAAAACACAGTACGGCGTGGAGCC
ATGGACCCTGCAGGACACCTCGTACGAAATGTGGCTGACCCCACCTAAGCGATGCTTCGCCAAACAGG
GCAACACAGTGGAGGTGAAGTTCGACGGCTGTGAGGATAACGTTATGGAGTATGTCGTGTGGACGCAC
ATCTATCTGCAGGACAACGACAGTTGGGTGAAGGTGACCAGCTCCGTGGACGCGAAGGGCATCTACTA
TACCTGTGGGCAGTTTAAAACCTACTATGTGAACTTCAACAAAGAGGCCCAAAAGTATGGCTCCACCA
ACCACTGGGAGGTCTGCTATGGGAGCACGGTGATTTGCTCTCCCGCCAGCGTGTCTAGCACTGTGCGC
GAGGTGAGCATTGCCGAGCCGACCACGTACACCCCTGCCCAGACGACCGCTCCGACCGTGTCTGCTTG
TACTACCGAGGACGGCGTGAGCGCTCCACCCAGGAAGCGTGCGAGGGGCCCAAGCACCAACAACACCC
TCTGTGTGGCGAACATTCGCAGCGTCGACAGTACCATCAATAACATCGTGACGGATAACTATAACAAG
CACCAGAGGCGTAACAACTGTCACTCTGCCGCAACCCCCATCGTGCAGCTCCAGGGAGACAGCAATTG
CCTTAAGTGCTTCCGCTATCGCCTCAACGACAAGTACAAGCACCTCTTTGAGCTCGCCTCGTCGACGT
GGCACTGGGCCTCACCCGAGGCACCTCACAAGAACGCCATCGTCACTCTCACTTACTCCAGTGAGGAG
CAGAGACAGCAGTTTCTGAACAGCGTGAAGATCCCACCGACGATCCGTCATAAGGTCGGCTTCATGTC
ACTGCATCTCCTGATGGAAGCTATTGCCAAGCGACTGGACGCCTGCCAGGAGCAGCTGCTGGAGCTGT
ACGAGGAAAACAGCACAGACCTCCACAAGCACGTGCTGCACTGGAAGTGCATGCGCCACGAGTCAGTG
CTCCTGTACAAGGCCAAGCAGATGGGGCTGTCCCACATCGGGATGCAGGTCGTGCCCCCGCTGAAGGT
GAGCGAAGCCAAGGGCCACAACGCTATCGAGATGCAGATGCACCTGGAGAGCCTGCTGCGGACCGAAT
ACAGCATGGAGCCCTGGACTCTCCAGGAGACGTCCTACGAAATGTGGCAGACTCCTCCGAAGCGCTGT
TTCGCAAAGCGCGGCAAGACAGTTGAGGTGAAATTCGATGGGTGCGCAAACAACACGATGGACTACGT
GGTGTGGACCGATGTCTACGTGCAGGACAATGACACCTGGGTGAAGGTACATAGTATGGTGGATGCCA
AGGGCATCTATTACACCTGCGGGCAGTTCAAGACGTACTACGTCAACTTCGTCAAGGAAGCCGAAAAG
TATGGTTCCACCAAGCACTGGGAGGTGTGTTACGGGAGTACTGTGATCTGCAGCCCCGCCTCCGTGTC
GTCCACCACCCAGGAAGTGAGCATTCCGGAGAGCACCACATACACCCCGGCCCAAACGAGCACGCTCG
TCAGCAGCAGCACCAAGGAGGACGCCGTCCAGACGCCCCCCCGGAAGAGGGCCCGGGGGGTCCAGCAG
TCTCCCTGCAATGCCCTGTGCGTTGCTCACATCGGCCCTGTCGATTCTGGGAACCACAATCTCATCAC
GAACAACCACGACCAGCACCAAAGGCGCAACAACTCTAACAGCTCCGCAACTCCAATAGTGCAGTTCC
AGGGGGAGTCCAACTGCCTCAAGTGTTTCCGCTACCGCCTCAACGACCGCCACCGCCACCTGTTCGAC
TTGATCAGTTCCACGTGGCACTGGGCCAGCAGCAAGGCGCCCCACAAACACGCTATCGTGACGGTGAC
CTACGACTCCGAGGAGCAGAGGCAGCAGTTCCTGGACGTCGTGAAGATTCCTCCGACAATCAGCCACA
AGCTTGGCTTCATGTCCCTGCACCTGCTGA
【0084】
アミノ酸配列(配列番号12)
MEAIAKRLDA CQDQLLELYE ENSIDIHKHI MHWKCIRLES VLLHKAKQMG LSHIGLQVVP
PLTVSETKGH NAIEMQMHLE SLAKTQYGVE PWTLQDTSYE MWLTPPKRCF AKQGNTVEVK
FDGCEDNVME YVVWTHIYLQ DNDSWVKVTS SVDAKGIYYT CGQFKTYYVN FNKEAQKYGS
TNHWEVCYGS TVICSPASVS STVREVSIAE PTTYTPAQTT APTVSACTTE DGVSAPPRKR
ARGPSTNNTL CVANIRSVDS TINNIVTDNY NKHQRRNNCH SAATPIVQLQ GDSNCLKCFR
YRLNDKYKHL FELASSTWHW ASPEAPHKNA IVTLTYSSEE QRQQFLNSVK IPPTIRHKVG
FMSLHLLMEA IAKRLDACQE QLLELYEENS TDLHKHVLHW KCMRHESVLL YKAKQMGLSH
IGMQVVPPLK VSEAKGHNAI EMQMHLESLL RTEYSMEPWT LQETSYEMWQ TPPKRCFAKR
GKTVEVKFDG CANNTMDYVV WTDVYVQDND TWVKVHSMVD AKGIYYTCGQ FKTYYVNFVK
EAEKYGSTKH WEVCYGSTVI CSPASVSSTT QEVSIPESTT YTPAQTSTLV SSSTKEDAVQ
TPPRKRARGV QQSPCNALCV AHIGPVDSGN HNLITNNHDQ HQRRNNSNSS ATPIVQFQGE
SNCLKCFRYR LNDRHRHLFD LISSTWHWAS SKAPHKHAIV TVTYDSEEQR QQFLDVVKIP
PTISHKLGFM SLHLL
【0085】
7.プラスミド:HPV108(p7313ie 6be1 c/o mut)
目的の遺伝子:
コドン最適化した突然変異型6be1をp7313plc 6be1 c/o mutクローンNからベクターp7313ieに移した。
【0086】
クローニング:
6be1 c/o mut断片をNotI及びBamHI制限消化物によりp7313plc 6be2クローンから切り出した。続いてこの断片をこれらの部位を用いてp7313ieベクターに連結した。この遺伝子はieプロモーター(極初期cmv+エキソン1)の制御下にあり、その後にウサギβグロビンポリアデニル酸付加シグナルを有する。
【0087】
p7313ieにおける6be1配列(配列番号13)
ATGGCAGACGATTCCGGTACTGAGAACGAAGGTTCTGGTTGTACCGGTTGGTTCATGGTTGAAGCAAT
CGTTCAGCATCCGACTGGTACCCAGATCTCCGATGACGAAGACGAAGAAGTTGAAGATTCTGGTTACG
ACATGGTTGACTTCATCGATGACTCCAACATCACTCATAACTCTCTGGAAGCACAGGCTCTGTTTAAC
CGCCAGGAAGCTGATACCCATTACGCTACTGTTCAGGACCTGGGAGGCAAATATCTGGGCTCTCCGTA
CGTTTCCCCGATCAACACTATCGCAGAAGCAGTTGAGTCTGAAATCTCCCCGCGCCTGGACGCTATCA
AACTGACTCGTCAGCCGAAGAAGGTTAAACGTCGTCTGTTCCAGACTCGTGAACTGACCGACTCCGGT
TACGGTTATAGCGAAGTTGAGGCTGGCACCGGCACCCAGGTTGAAAAACACGGTGTACCGGAAAACGG
CGGCGACGGTCAGGAAAAGGACACCGGCCGCGACATCGAGGGTGAGGAACACACCGAAGCTGAAGCTC
CGACTAACTCTGTTCGTGAACACGCAGGTACTGCGGGTATCCTGGAACTGCTGAAATGCAAAGACCTG
CGCGCGGCTCTGCTGGGCAAATTCAAAGAATGCTTCGGCCTGTCTTTCATTGACCTGATCCGTCCGTT
TAAGTCTGACAAAACTACCTGTCTGGACTGGGTTGTAGCAGGCTTCGGCATCCACCACTCTATCTCTG
AAGCATTCCAGAAACTGATCGAGCCGCTGTCTCTGTACGCGCACATCCAGTGGCTGACTAACGCTTGG
GGTATGGTTCTGCTGGTACTGCTGCGCTTTAAAGTAAACAAATCTCGTTCCACTGTTGCTCGTACTCT
GGCTACCCTGCTGAACATCCCGGAGAACCAGATGCTGATCGAACCGCCGAAAATCCAGTCTGGTGTAG
CTGCACTGTACTGGTTTCGTACTGGCATCTCTAACGCTAGCACTGTTATCGGTGAAGCACCGGAATGG
ATCACTCGTCAGACCGTTATCGAACACGGTCTGGCAGATTCTCAGTTCAAACTGACTGAAATGGTTCA
GTGGGCATACGACAACGACATCTGCGAGGAATCTGAAATTGCGTTCGAATACGCTCAGCGTGGCGACT
TCGACTCCAACGCTCGTGCTTTCCTGAACAGCAACATGCAGGCTAAATACGTAAAAGACTGCGCTACC
ATGTGCCGTCACTACAAACACGCGGAAATGCGTAAAATGTCTATCAAACAGTGGATCAAGCACCGCGG
TTCTAAAATCGAAGGTACCGGTAACTGGAAACCGATCGTTCAGTTCCTGCGCCATCAGAACATCGAAT
TCATCCCGTTCCTGACCAAATTCAAGCTGTGGCTGCACGGTACCCCGAAAAAAAACTGCATCGCTATC
GTAGGTCCACCGGACACTGACAAGTCTTACTTCTGTATGTCCCTGATCTCTTTCCTGGGCGGCACTGT
AATCTCTCACGTTAACTCTTCCTCCCATTTCTGGCTGCAGCCACTGGTAGACGCGAAAGTAGCTCTGC
TGGACGACGCGACCCAGCCGTGCTGGATCTACATGGATACTTACATGCGCAACCTGCTGGACGGTAAC
CCGATGTCTATCGACCGTAAACACAAAGCGCTGACTCTGATCAAGTGCCCGCCGCTGCTGGTAACTTC
TAACATCGACATCACCAAGGAAGATAAATACAAGTACCTGCATACCCGTGTTACTACCTTTACTTTCC
CGAACCCGTTCCCGTTTGATCGTAACGGTAACGCTGTTTACGAACTGTCCAACACTAACTGGAAATGC
TTCTTCGAGCGTCTGTCTTCCTCCCTGGACATCCAGGACTCTGAAGATGAAGAAGATGGTTCTAACTC
TCAGGCTTTCCGTTGTGTTCCGGGTACTGTTGTTCGTACTCTGTGA
【0088】
アミノ酸配列(配列番号14)
MADDSGTENE GSGCTGWFMV EAIVQHPTGT QISDDEDEEV EDSGYDMVDF IDDSNITHNS
LEAQALFNRQ EADTHYATVQ DLGGKYLGSP YVSPINTIAE AVESEISPRL DAIKLTRQPK
KVKRRLFQTR ELTDSGYGYS EVEAGTGTQV EKHGVPENGG DGQEKDTGRD IEGEEHTEAE
APTNSVREHA GTAGILELLK CKDLRAALLG KFKECFGLSF IDLIRPFKSD KTTCLDWVVA
GFGIHHSISE AFQKLIEPLS LYAHIQWLTN AWGMVLLVLL RFKVNKSRST VARTLATLLN
IPENQMLIEP PKIQSGVAAL YWFRTGISNA STVIGEAPEW ITRQTVIEHG LADSQFKLTE
MVQWAYDNDI CEESEIAFEY AQRGDFDSNA RAFLNSNMQA KYVKDCATMC RHYKHAEMRK
MSIKQWIKHR GSKIEGTGNW KPIVQFLRHQ NIEFIPFLTK FKLWLHGTPK KNCIAIVGPP
DTDKSYFCMS LISFLGGTVI SHVNSSSHFW LQPLVDAKVA LLDDATQPCW IYMDTYMRNL
LDGNPMSIDR KHKALTLIKC PPLLVTSNID ITKEDKYKYL HTRVTTFTFP NPFPFDRNGN
AVYELSNTNW KCFFERLSSS LDIQDSEDEE DGSNSQAFRC VPGTVVRTL
【0089】
8.プラスミド:HPV110(p7313ie 6be2 c/o mut)
目的の遺伝子:
コドン最適化した突然変異型6be2をpWRG7077 6be2からベクターp7313ieに移した。
【0090】
クローニング:
6be2 c/o mut断片をNotI及びBamHI制限消化物によりpWRG7077 6be2クローンから切り出した。続いてこの断片をこれらの部位を用いてp7313ieベクターに連結した。この遺伝子はieプロモーター(極初期cmv+エキソン1)の制御下にあり、その後にウサギβグロビンポリアデニル酸付加シグナルを有する。
【0091】
p7313ieにおける6be2配列(配列番号15)
ATGGAAGCTATTGCCAAGCGACTGGACGCCTGCCAGGAGCAGCTGCTGGAGCTGTACGAGGAAAACAG
CACAGACCTCCACAAGCACGTGCTGCACTGGAAGTGCATGCGCCACGAGTCAGTGCTCCTGTACAAGG
CCAAGCAGATGGGGCTGTCCCACATCGGGATGCAGGTCGTGCCCCCGCTGAAGGTGAGCGAAGCCAAG
GGCCACAACGCTATCGAGATGCAGATGCACCTGGAGAGCCTGCTGCGGACCGAATACAGCATGGAGCC
CTGGACTCTCCAGGAGACGTCCTACGAAATGTGGCAGACTCCTCCGAAGCGCTGTTTCGCAAAGCGCG
GCAAGACAGTTGAGGTGAAATTCGATGGGTGCGCAAACAACACGATGGACTACGTGGTGTGGACCGAT
GTCTACGTGCAGGACAATGACACCTGGGTGAAGGTACATAGTATGGTGGATGCCAAGGGCATCTATTA
CACCTGCGGGCAGTTCAAGACGTACTACGTCAACTTCGTCAAGGAAGCCGAAAAGTATGGTTCCACCA
AGCACTGGGAGGTGTGTTACGGGAGTACTGTGATCTGCAGCCCCGCCTCCGTGTCGTCCACCACCCAG
GAAGTGAGCATTCCGGAGAGCACCACATACACCCCGGCCCAAACGAGCACGCTCGTCAGCAGCAGCAC
CAAGGAGGACGCCGTCCAGACGCCCCCCCGGAAGAGGGCCCGGGGGGTCCAGCAGTCTCCCTGCAATG
CCCTGTGCGTTGCTCACATCGGCCCTGTCGATTCTGGGAACCACAATCTCATCACGAACAACCACGAC
CAGCACCAAAGGCGCAACAACTCTAACAGCTCCGCAACTCCAATAGTGCAGTTCCAGGGGGAGTCCAA
CTGCCTCAAGTGTTTCCGCTACCGCCTCAACGACCGCCACCGCCACCTGTTCGACTTGATCAGTTCCA
CGTGGCACTGGGCCAGCAGCAAGGCGCCCCACAAACACGCTATCGTGACGGTGACCTACGACTCCGAG
GAGCAGAGGCAGCAGTTCCTGGACGTCGTGAAGATTCCTCCGACAATCAGCCACAAGCTTGGCTTCAT
GTCCCTGCACCTGCTGTGA
【0092】
アミノ酸配列(配列番号16)
MEAIAKRLDA CQEQLLELYE ENSTDLHKHV LHWKCMRHES VLLYKAKQMG LSHIGMQVVP
PLKVSEAKGH NAIEMQMHLE SLLRTEYSME PWTLQETSYE MWQTPPKRCF AKRGKTVEVK
FDGCANNTMD YVVWTDVYVQ DNDTWVKVHS MVDAKGIYYT CGQFKTYYVN FVKEAEKYGS
TKHWEVCYGS TVICSPASVS STTQEVSIPE STTYTPAQTS TLVSSSTKED AVQTPPRKRA
RGVQQSPCNA LCVAHIGPVD SGNHNLITNN HDQHQRRNNS NSSATPIVQF QGESNCLKCF
RYRLNDRHRH LFDLISSTWH WASSKAPHKH AIVTVTYDSE EQRQQFLDVV KIPPTISHKL
GFMSLHLL
【0093】
9.プラスミド:HPV116(p7313ie 6be1.6be2.11e2)
目的の遺伝子:
構築物HPV116におけるポリタンパク質の遺伝子は、コドン最適化し突然変異型の6be1、6be2、11e2の全てをこの順で含む三重融合タンパク質である。ポリタンパク質遺伝子は、2回の以前のPCR断片(6be1及び6b/11e2)を用いてPCRにより構築した。遺伝子のサイズは約4.1kbであり、PAGE及びウェスタンブロットにより観察したところ約170kDのポリタンパク質が生成された。
【0094】
クローニング:
ポリタンパク質遺伝子はBamHI及びNotI制限酵素で消化し、p7313ieベクターに連結した。選択したクローンの配列決定分析は、所定の「普通ではない」塩基変化を示したが、これは種々の断片を交換することにより解消された。得られたクローンhpv116 #1は誤差がないことを確認した。
【0095】
HPV116におけるポリタンパク質配列(配列番号17)
ATGGCAGACGATTCCGGTACTGAGAACGAAGGTTCTGGTTGTACCGGTTGGTTCATGGTTGAAGCAA
TCGTTCAGCATCCGACTGGTACCCAGATCTCCGATGACGAAGACGAAGAAGTTGAAGATTCTGGTTA
CGACATGGTTGACTTCATCGATGACTCCAACATCACTCATAACTCTCTGGAAGCACAGGCTCTGTTT
AACCGCCAGGAAGCTGATACCCATTACGCTACTGTTCAGGACCTGGGAGGCAAATATCTGGGCTCTC
CGTACGTTTCCCCGATCAACACTATCGCAGAAGCAGTTGAGTCTGAAATCTCCCCGCGCCTGGACGC
TATCAAACTGACTCGTCAGCCGAAGAAGGTTAAACGTCGTCTGTTCCAGACTCGTGAACTGACCGAC
TCCGGTTACGGTTATAGCGAAGTTGAGGCTGGCACCGGCACCCAGGTTGAAAAACACGGTGTACCGG
AAAACGGCGGCGACGGTCAGGAAAAGGACACCGGCCGCGACATCGAGGGTGAGGAACACACCGAAGC
TGAAGCTCCGACTAACTCTGTTCGTGAACACGCAGGTACTGCGGGTATCCTGGAACTGCTGAAATGC
AAAGACCTGCGCGCGGCTCTGCTGGGCAAATTCAAAGAATGCTTCGGCCTGTCTTTCATTGACCTGA
TCCGTCCGTTTAAGTCTGACAAAACTACCTGTCTGGACTGGGTTGTAGCAGGCTTCGGCATCCACCA
CTCTATCTCTGAAGCATTCCAGAAACTGATCGAGCCGCTGTCTCTGTACGCGCACATCCAGTGGCTG
ACTAACGCTTGGGGTATGGTTCTGCTGGTACTGCTGCGCTTTAAAGTAAACAAATCTCGTTCCACTG
TTGCTCGTACTCTGGCTACCCTGCTGAACATCCCGGAGAACCAGATGCTGATCGAACCGCCGAAAAT
CCAGTCTGGTGTAGCTGCACTGTACTGGTTTCGTACTGGCATCTCTAACGCTAGCACTGTTATCGGT
GAAGCACCGGAATGGATCACTCGTCAGACCGTTATCGAACACGGTCTGGCAGATTCTCAGTTCAAAC
TGACTGAAATGGTTCAGTGGGCATACGACAACGACATCTGCGAGGAATCTGAAATTGCGTTCGAATA
CGCTCAGCGTGGCGACTTCGACTCCAACGCTCGTGCTTTCCTGAACAGCAACATGCAGGCTAAATAC
GTAAAAGACTGCGCTACCATGTGCCGTCACTACAAACACGCGGAAATGCGTAAAATGTCTATCAAAC
AGTGGATCAAGCACCGCGGTTCTAAAATCGAAGGTACCGGTAACTGGAAACCGATCGTTCAGTTCCT
GCGCCATCAGAACATCGAATTCATCCCGTTCCTGACCAAATTCAAGCTGTGGCTGCACGGTACCCCG
AAAAAAAACTGCATCGCTATCGTAGGTCCACCGGACACTGACAAGTCTTACTTCTGTATGTCCCTGA
TCTCTTTCCTGGGCGGCACTGTAATCTCTCACGTTAACTCTTCCTCCCATTTCTGGCTGCAGCCACT
GGTAGACGCGAAAGTAGCTCTGCTGGACGACGCGACCCAGCCGTGCTGGATCTACATGGATACTTAC
ATGCGCAACCTGCTGGACGGTAACCCGATGTCTATCGACCGTAAACACAAAGCGCTGACTCTGATCA
AGTGCCCGCCGCTGCTGGTAACTTCTAACATCGACATCACCAAGGAAGATAAATACAAGTACCTGCA
TACCCGTGTTACTACCTTTACTTTCCCGAACCCGTTCCCGTTTGATCGTAACGGTAACGCTGTTTAC
GAACTGTCCAACACTAACTGGAAATGCTTCTTCGAGCGTCTGTCTTCCTCCCTGGACATCCAGGACT
CTGAAGATGAAGAAGATGGTTCTAACTCTCAGGCTTTCCGTTGTGTTCCGGGTACTGTTGTTCGTAC
TCTGATGGAAGCTATTGCCAAGCGACTGGACGCCTGCCAGGAGCAGCTGCTGGAGCTGTACGAGGAA
AACAGCACAGACCTCCACAAGCACGTGCTGCACTGGAAGTGCATGCGCCACGAGTCAGTGCTCCTGT
ACAAGGCCAAGCAGATGGGGCTGTCCCACATCGGGATGCAGGTCGTGCCCCCGCTGAAGGTGAGCGA
AGCCAAGGGCCACAACGCTATCGAGATGCAGATGCACCTGGAGAGCCTGCTGCGGACCGAATACAGC
ATGGAGCCCTGGACTCTCCAGGAGACGTCCTACGAAATGTGGCAGACTCCTCCGAAGCGCTGTTTCG
CAAAGCGCGGCAAGACAGTTGAGGTGAAATTCGATGGGTGCGCAAACAACACGATGGACTACGTGGT
GTGGACCGATGTCTACGTGCAGGACAATGACACCTGGGTGAAGGTACATAGTATGGTGGATGCCAAG
GGCATCTATTACACCTGCGGGCAGTTCAAGACGTACTACGTCAACTTCGTCAAGGAAGCCGAAAAGT
ATGGTTCCACCAAGCACTGGGAGGTGTGTTACGGGAGTACTGTGATCTGCAGCCCCGCCTCCGTGTC
GTCCACCACCCAGGAAGTGAGCATTCCGGAGAGACCACATACACCCCGGCCCAAACGAGCACGCTCG
TCAGCAGCAGCACCAAGGAGGACGCCGTCCAGACGCCCCCCCGGAAGAGGGCCCGGGGGGTCCAGCA
GTCTCCCTGCAATGCCCTGTGCGTTGCTCACATCGGCCCTGTCGATTCTGGGAACCACAATCTCATC
ACGAACAACCACGACCAGCACCAAAGGCGCAACAACTCTAACAGCTCCGCAACTCCAATAGTGCAGT
TCCAGGGGGAGTCCAACTGCCTCAAGTGTTTCCGCTACCGCCTCAACGACCGCCACCGCCACCTGTT
CGACTTGATCAGTTCCACGTGGCACTGGGCCAGCAGCAAGGCGCCCCACAAACACGCTATCGTGACG
GTGACCTACGACTCCGAGGAGCAGAGGCAGCAGTTCCTGGACGTCGTGAAGATTCCTCCGACAATCA
GCCACAAGCTTGGCTTCATGTCCCTGCACCTGCTGATGGAAGCCATCGCGAAGAGGCTCGACGCCTG
CCAGGACCAGCTGCTCGAGCTGTACGAGGAGAACAGCATTGACATCCATAAGCACATCATGCACTGG
AAGTGCATTCGCCTGGAGAGCGTGCTGTTGCACAAGGCCAAGCAGATGGGCCTGTCCCACATAGGCC
TTCAGGTGGTCCCCCCTCTGACCGTGTCAGAGACAAAGGGCCATAACGCAATCGAGATGCAGATGCA
CCTCGAGTCGCTGGCGAAAACACAGTACGGCGTGGAGCCATGGACCCTGCAGGACACCTCGTACGAA
ATGTGGCTGACCCCACCTAAGCGATGCTTCGCCAAACAGGGCAACACAGTGGAGGTGAAGTTCGACG
GCTGTGAGGATAACGTTATGGAGTATGTCGTGTGGACGCACATCTATCTGCAGGACAACGACAGTTG
GGTGAAGGTGACCAGCTCCGTGGACGCGAAGGGCATCTACTATACCTGTGGGCAGTTTAAAACCTAC
TATGTGAACTTCAACAAAGAGGCCCAAAAGTATGGCTCCACCAACCACTGGGAGGTCTGCTATGGGA
GCACGGTGATTTGCTCTCCCGCCAGCGTGTCTAGCACTGTGCGCGAGGTGAGCATTGCCGAGCCGAC
CACGTACACCCCTGCCCAGACGACCGCTCCGACCGTGTCTGCTTGTACTACCGAGGACGGCGTGAGC
GCTCCACCCAGGAAGCGTGCGAGGGGCCCAAGCACCAACAACACCCTCTGTGTGGCGAACATTCGCA
GCGTCGACAGTACCATCAATAACATCGTGACGGATAACTATAACAAGCACCAGAGGCGTAACAACTG
TCACTCTGCCGCAACCCCCATCGTGCAGCTCCAGGGAGACAGCAATTGCCTTAAGTGCTTCCGCTAT
CGCCTCAACGACAAGTACAAGCACCTCTTTGAGCTCGCCTCGTCGACGTGGCACTGGGCCTCACCCG
AGGCACCTCACAAGAACGCCATCGTCACTCTCACTTACTCCAGTGAGGAGCAGAGACAGCAGTTTCT
GAACAGCGTGAAGATCCCACCGACGATCCGTCATAAGGTCGGCTTCATGTCACTGCATCTCCTGTGA
【0096】
アミノ酸配列(配列番号18)
MADDSGTENE GSGCTGWFMV EAIVQHPTGT QISDDEDEEV EDSGYDMVDF IDDSNITHNS
LEAQALFNRQ EADTHYATVQ DLGGKYLGSP YVSPINTIAE AVESEISPRL DAIKLTRQPK
KVKRRLFQTR ELTDSGYGYS EVEAGTGTQV EKHGVPENGG DGQEKDTGRD IEGEEHTEAE
APTNSVREHA GTAGILELLK CKDLRAALLG KFKECFGLSF IDLIRPFKSD KTTCLDWVVA
GFGIHHSISE AFQKLIEPLS LYAHIQWLTN AWGMVLLVLL RFKVNKSRST VARTLATLLN
IPENQMLIEP PKIQSGVAAL YWFRTGISNA STVIGEAPEW ITRQTVIEHG LADSQFKLTE
MVQWAYDNDI CEESEIAFEY AQRGDFDSNA RAFLNSNMQA KYVKDCATMC RHYKHAEMRK
MSIKQWIKHR GSKIEGTGNW KPIVQFLRHQ NIEFIPFLTK FKLWLHGTPK KNCIAIVGPP
DTDKSYFCMS LISFLGGTVI SHVNSSSHFW LQPLVDAKVA LLDDATQPCW IYMDTYMRNL
LDGNPMSIDR KHKALTLIKC PPLLVTSNID ITKEDKYKYL HTRVTTFTFP NPFPFDRNGN
AVYELSNTNW KCFFERLSSS LDIQDSEDEE DGSNSQAFRC VPGTVVRTLM EAIAKRLDAC
QEQLLELYEE NSTDLHKHVL HWKCMRHESV LLYKAKQMGL SHIGMQVVPP LKVSEAKGHN
AIEMQMHLES LLRTEYSMEP WTLQETSYEM WQTPPKRCFA KRGKTVEVKF DGCANNTMDY
VVWTDVYVQD NDTWVKVHSM VDAKGIYYTC GQFKTYYVNF VKEAEKYGST KHWEVCYGST
VICSPASVSS TTQEVSIPES TTYTPAQTST LVSSSTKEDA VQTPPRKRAR GVQQSPCNAL
CVAHIGPVDS GNHNLITNNH DQHQRRNNSN SSATPIVQFQ GESNCLKCFR YRLNDRHRHL
FDLISSTWHW ASSKAPHKHA IVTVTYDSEE QRQQFLDVVK IPPTISHKLG FMSLHLLMEA
IAKRLDACQD QLLELYEENS IDIHKHIMHW KCIRLESVLL HKAKQMGLSH IGLQVVPPLT
VSETKGHNAI EMQMHLESLA KTQYGVEPWT LQDTSYEMWL TPPKRCFAKQ GNTVEVKFDG
CEDNVMEYVV WTHIYLQDND SWVKVTSSVD AKGIYYTCGQ FKTYYVNFNK EAQKYGSTNH
WEVCYGSTVI CSPASVSSTV REVSIAEPTT YTPAQTTAPT VSACTTEDGV SAPPRKRARG
PSTNNTLCVA NIRSVDSTIN NIVTDNYNKH QRRNNCHSAA TPIVQLQGDS NCLKCFRYRL
NDKYKHLFEL ASSTWHWASP EAPHKNAIVT LTYSSEEQRQ QFLNSVKIPP TIRHKVGFMS
LHLL
【0097】
10.プラスミド:HPV117(p7313ie 6be2.6be1.11e2)
目的の遺伝子:
構築物HPV117におけるポリタンパク質の遺伝子は、コドン最適化し突然変異型の6be2、6be1、11e2の全てをこの順で含む三重融合タンパク質である。ポリタンパク質遺伝子は、3回の以前のPCR断片(6be1及び6be2及び11e2)を用いてPCRにより構築した。遺伝子のサイズは約4.1kbであり、PAGE及びウェスタンブロットにより観察したところ約170kDのポリタンパク質が生成された。
【0098】
クローニング:
ポリタンパク質遺伝子はBamHI及びNotI制限酵素で消化し、p7313ieベクターに連結した。選択したクローンの配列決定分析は、所定の「普通ではない」塩基変化を示したが、これは種々の断片を交換することにより解消された。得られたクローンhpv117 #6は誤差がないことを確認した。
【0099】
HPV117におけるポリタンパク質配列(配列番号19)
ATGGAAGCTATTGCCAAGCGACTGGACGCCTGCCAGGAGCAGCTGCTGGAGCTGTACGAGGAAAACAG
CACAGACCTCCACAAGCACGTGCTGCACTGGAAGTGCATGCGCCACGAGTCAGTGCTCCTGTACAAGG
CCAAGCAGATGGGGCTGTCCCACATCGGGATGCAGGTCGTGCCCCCGCTGAAGGTGAGCGAAGCCAAG
GGCCACAACGCTATCGAGATGCAGATGCACCTGGAGAGCCTGCTGCGGACCGAATACAGCATGGAGCC
CTGGACTCTCCAGGAGACGTCCTACGAAATGTGGCAGACTCCTCCGAAGCGCTGTTTCGCAAAGCGCG
GCAAGACAGTTGAGGTGAAATTCGATGGGTGCGCAAACAACACGATGGACTACGTGGTGTGGACCGAT
GTCTACGTGCAGGACAATGACACCTGGGTGAAGGTACATAGTATGGTGGATGCCAAGGGCATCTATTA
CACCTGCGGGCAGTTCAAGACGTACTACGTCAACTTCGTCAAGGAAGCCGAAAAGTATGGTTCCACCA
AGCACTGGGAGGTGTGTTACGGGAGTACTGTGATCTGCAGCCCCGCCTCCGTGTCGTCCACCACCCAG
GAAGTGAGCATTCCGGAGAGCACCACATACACCCCGGCCCAAACGAGCACGCTCGTCAGCAGCAGCAC
CAAGGAGGACGCCGTCCAGACGCCCCCCCGGAAGAGGGCCCGGGGGGTCCAGCAGTCTCCCTGCAATG
CCCTGTGCGTTGCTCACATCGGCCCTGTCGATTCTGGGAACCACAATCTCATCACGAACAACCACGAC
CAGCACCAAAGGCGCAACAACTCTAACAGCTCCGCAACTCCAATAGTGCAGTTCCAGGGGGAGTCCAA
CTGCCTCAAGTGTTTCCGCTACCGCCTCAACGACCGCCACCGCCACCTGTTCGACTTGATCAGTTCCA
CGTGGCACTGGGCCAGCAGCAAGGCGCCCCACAAACACGCTATCGTGACGGTGACCTACGACTCCGAG
GAGCAGAGGCAGCAGTTCCTGGACGTCGTGAAGATTCCTCCGACAATCAGCCACAAGCTTGGCTTCAT
GTCCCTGCACCTGCTGATGGCAGACGATTCCGGTACTGAGAACGAAGGTTCTGGTTGTACCGGTTGGT
TCATGGTTGAAGCAATCGTTCAGCATCCGACTGGTACCCAGATCTCCGATGACGAAGACGAAGAAGTT
GAAGATTCTGGTTACGACATGGTTGACTTCATCGATGACTCCAACATCACTCATAACTCTCTGGAAGC
ACAGGCTCTGTTTAACCGCCAGGAAGCTGATACCCATTACGCTACTGTTCAGGACCTGGGAGGCAAAT
ATCTGGGCTCTCCGTACGTTTCCCCGATCAACACTATCGCAGAAGCAGTTGAGTCTGAAATCTCCCCG
CGCCTGGACGCTATCAAACTGACTCGTCAGCCGAAGAAGGTTAAACGTCGTCTGTTCCAGACTCGTGA
ACTGACCGACTCCGGTTACGGTTATAGCGAAGTTGAGGCTGGCACCGGCACCCAGGTTGAAAAACACG
GTGTACCGGAAAACGGCGGCGACGGTCAGGAAAAGGACACCGGCCGCGACATCGAGGGTGAGGAACAC
ACCGAAGCTGAAGCTCCGACTAACTCTGTTCGTGAACACGCAGGTACTGCGGGTATCCTGGAACTGCT
GAAATGCAAAGACCTGCGCGCGGCTCTGCTGGGCAAATTCAAAGAATGCTTCGGCCTGTCTTTCATTG
ACCTGATCCGTCCGTTTAAGTCTGACAAAACTACCTGTCTGGACTGGGTTGTAGCAGGCTTCGGCATC
CACCACTCTATCTCTGAAGCATTCCAGAAACTGATCGAGCCGCTGTCTCTGTACGCGCACATCCAGTG
GCTGACTAACGCTTGGGGTATGGTTCTGCTGGTACTGCTGCGCTTTAAAGTAAACAAATCTCGTTCCA
CTGTTGCTCGTACTCTGGCTACCCTGCTGAACATCCCGGAGAACCAGATGCTGATCGAACCGCCGAAA
ATCCAGTCTGGTGTAGCTGCACTGTACTGGTTTCGTACTGGCATCTCTAACGCTAGCACTGTTATCGG
TGAAGCACCGGAATGGATCACTCGTCAGACCGTTATCGAACACGGTCTGGCAGATTCTCAGTTCAAAC
TGACTGAAATGGTTCAGTGGGCATACGACAACGACATCTGCGAGGAATCTGAAATTGCGTTCGAATAC
GCTCAGCGTGGCGACTTCGACTCCAACGCTCGTGCTTTCCTGAACAGCAACATGCAGGCTAAATACGT
AAAAGACTGCGCTACCATGTGCCGTCACTACAAACACGCGGAAATGCGTAAAATGTCTATCAAACAGT
GGATCAAGCACCGCGGTTCTAAAATCGAAGGTACCGGTAACTGGAAACCGATCGTTCAGTTCCTGCGC
CATCAGAACATCGAATTCATCCCGTTCCTGACCAAATTCAAGCTGTGGCTGCACGGTACCCCGAAAAA
AAACTGCATCGCTATCGTAGGTCCACCGGACACTGACAAGTCTTACTTCTGTATGTCCCTGATCTCTT
TCCTGGGCGGCACTGTAATCTCTCACGTTAACTCTTCCTCCCATTTCTGGCTGCAGCCACTGGTAGAC
GCGAAAGTAGCTCTGCTGGACGACGCGACCCAGCCGTGCTGGATCTACATGGATACTTACATGCGCAA
CCTGCTGGACGGTAACCCGATGTCTATCGACCGTAAACACAAAGCGCTGACTCTGATCAAGTGCCCGC
CGCTGCTGGTAACTTCTAACATCGACATCACCAAGGAAGATAAATACAAGTACCTGCATACCCGTGTT
ACTACCTTTACTTTCCCGAACCCGTTCCCGTTTGATCGTAACGGTAACGCTGTTTACGAACTGTCCAA
CACTAACTGGAAATGCTTCTTCGAGCGTCTGTCTTCCTCCCTGGACATCCAGGACTCTGAAGATGAAG
AAGATGGTTCTAACTCTCAGGCTTTCCGTTGTGTTCCGGGTACTGTTGTTCGTACTCTGATGGAAGCC
ATCGCGAAGAGGCTCGACGCCTGCCAGGACCAGCTGCTCGAGCTGTACGAGGAGAACAGCATTGACAT
CCATAAGCACATCATGCACTGGAAGTGCATTCGCCTGGAGAGCGTGCTGTTGCACAAGGCCAAGCAGA
TGGGCCTGTCCCACATAGGCCTTCAGGTGGTCCCCCCTCTGACCGTGTCAGAGACAAAGGGCCATAAC
GCAATCGAGATGCAGATGCACCTCGAGTCGCTGGCGAAAACACAGTACGGCGTGGAGCCATGGACCCT
GCAGGACACCTCGTACGAAATGTGGCTGACCCCACCTAAGCGATGCTTCGCCAAACAGGGCAACACAG
TGGAGGTGAAGTTCGACGGCTGTGAGGATAACGTTATGGAGTATGTCGTGTGGACGCACATCTATCTG
CAGGACAACGACAGTTGGGTGAAGGTGACCAGCTCCGTGGACGCGAAGGGCATCTACTATACCTGTGG
GCAGTTTAAAACCTACTATGTGAACTTCAACAAAGAGGCCCAAAAGTATGGCTCCACCAACCACTGGG
AGGTCTGCTATGGGAGCACGGTGATTTGCTCTCCCGCCAGCGTGTCTAGCACTGTGCGCGAGGTGAGC
ATTGCCGAGCCGACCACGTACACCCCTGCCCAGACGACCGCTCCGACCGTGTCTGCTTGTACTACCGA
GGACGGCGTGAGCGCTCCACCCAGGAAGCGTGCGAGGGGCCCAAGCACCAACAACACCCTCTGTGTGG
CGAACATTCGCAGCGTCGACAGTACCATCAATAACATCGTGACGGATAACTATAACAAGCACCAGAGG
CGTAACAACTGTCACTCTGCCGCAACCCCCATCGTGCAGCTCCAGGGAGACAGCAATTGCCTTAAGTG
CTTCCGCTATCGCCTCAACGACAAGTACAAGCACCTCTTTGAGCTCGCCTCGTCGACGTGGCACTGGG
CCTCACCCGAGGCACCTCACAAGAACGCCATCGTCACTCTCACTTACTCCAGTGAGGAGCAGAGACAG
CAGTTTCTGAACAGCGTGAAGATCCCACCGACGATCCGTCATAAGGTCGGCTTCATGTCACTGCATCT
CCTGTGA
【0100】
アミノ酸配列(配列番号20)
MEAIAKRLDA CQEQLLELYE ENSTDLHKHV LHWKCMRHES VLLYKAKQMG LSHIGMQVVP
PLKVSEAKGH NAIEMQMHLE SLLRTEYSME PWTLQETSYE MWQTPPKRCF AKRGKTVEVK
FDGCANNTMD YVVWTDVYVQ DNDTWVKVHS MVDAKGIYYT CGQFKTYYVN FVKEAEKYGS
TKHWEVCYGS TVICSPASVS STTQEVSIPE STTYTPAQTS TLVSSSTKED AVQTPPRKRA
RGVQQSPCNA LCVAHIGPVD SGNHNLITNN HDQHQRRNNS NSSATPIVQF QGESNCLKCF
RYRLNDRHRH LFDLISSTWH WASSKAPHKH AIVTVTYDSE EQRQQFLDVV KIPPTISHKL
GFMSLHLLMA DDSGTENEGS GCTGWFMVEA IVQHPTGTQI SDDEDEEVED SGYDMVDFID
DSNITHNSLE AQALFNRQEA DTHYATVQDL GGKYLGSPYV SPINTIAEAV ESEISPRLDA
IKLTRQPKKV KRRLFQTREL TDSGYGYSEV EAGTGTQVEK HGVPENGGDG QEKDTGRDIE
GEEHTEAEAP TNSVREHAGT AGILELLKCK DLRAALLGKF KECFGLSFID LIRPFKSDKT
TCLDWVVAGF GIHHSISEAF QKLIEPLSLY AHIQWLTNAW GMVLLVLLRF KVNKSRSTVA
RTLATLLNIP ENQMLIEPPK IQSGVAALYW FRTGISNAST VIGEAPEWIT RQTVIEHGLA
DSQFKLTEMV QWAYDNDICE ESEIAFEYAQ RGDFDSNARA FLNSNMQAKY VKDCATMCRH
YKHAEMRKMS IKQWIKHRGS KIEGTGNWKP IVQFLRHQNI EFIPFLTKFK LWLHGTPKKN
CIAIVGPPDT DKSYFCMSLI SFLGGTVISH VNSSSHFWLQ PLVDAKVALL DDATQPCWIY
MDTYMRNLLD GNPMSIDRKH KALTLIKCPP LLVTSNIDIT KEDKYKYLHT RVTTFTFPNP
FPFDRNGNAV YELSNTNWKC FFERLSSSLD IQDSEDEEDG SNSQAFRCVP GTVVRTLMEA
IAKRLDACQD QLLELYEENS IDIHKHIMHW KCIRLESVLL HKAKQMGLSH IGLQVVPPLT
VSETKGHNAI EMQMHLESLA KTQYGVEPWT LQDTSYEMWL TPPKRCFAKQ GNTVEVKFDG
CEDNVMEYVV WTHIYLQDND SWVKVTSSVD AKGIYYTCGQ FKTYYVNFNK EAQKYGSTNH
WEVCYGSTVI CSPASVSSTV REVSIAEPTT YTPAQTTAPT VSACTTEDGV SAPPRKRARG
PSTNNTLCVA NIRSVDSTIN NIVTDNYNKH QRRNNCHSAA TPIVQLQGDS NCLKCFRYRL
NDKYKHLFEL ASSTWHWASP EAPHKNAIVT LTYSSEEQRQ QFLNSVKIPP TIRHKVGFMS
LHLL
【0101】
11.プラスミド:HPV118(p7313ie 6be2.11e2.6be1)
目的の遺伝子:
構築物HPV118におけるポリタンパク質の遺伝子は、コドン最適化し突然変異型の6be2、11e2、6be1の全てをこの順で含む三重融合タンパク質である。ポリタンパク質遺伝子は、2回の以前のPCR断片(6be1及び11/6be2)を用いてPCRにより構築した。遺伝子のサイズは約4.1kbであり、PAGE及びウェスタンブロットにより観察したところ約170kDのポリタンパク質が生成された。
【0102】
クローニング:
ポリタンパク質遺伝子はBamHI及びNotI制限酵素で消化し、p7313ieベクターに連結した。選択したクローンの配列決定分析は、所定の「普通ではない」塩基変化を示したが、これは種々の断片を交換することにより解消された。得られたクローンhpv118 #3は誤差がないことを確認した。
【0103】
HPV118におけるポリタンパク質配列(配列番号21)
ATGGAAGCTATTGCCAAGCGACTGGACGCCTGCCAGGAGCAGCTGCTGGAGCTGTACGAGGAAAACAG
CACAGACCTCCACAAGCACGTGCTGCACTGGAAGTGCATGCGCCACGAGTCAGTGCTCCTGTACAAGG
CCAAGCAGATGGGGCTGTCCCACATCGGGATGCAGGTCGTGCCCCCGCTGAAGGTGAGCGAAGCCAAG
GGCCACAACGCTATCGAGATGCAGATGCACCTGGAGAGCCTGCTGCGGACCGAATACAGCATGGAGCC
CTGGACTCTCCAGGAGACGTCCTACGAAATGTGGCAGACTCCTCCGAAGCGCTGTTTCGCAAAGCGCG
GCAAGACAGTTGAGGTGAAATTCGATGGGTGCGCAAACAACACGATGGACTACGTGGTGTGGACCGAT
GTCTACGTGCAGGACAATGACACCTGGGTGAAGGTACATAGTATGGTGGATGCCAAGGGCATCTATTA
CACCTGCGGGCAGTTCAAGACGTACTACGTCAACTTCGTCAAGGAAGCCGAAAAGTATGGTTCCACCA
AGCACTGGGAGGTGTGTTACGGGAGTACTGTGATCTGCAGCCCCGCCTCCGTGTCGTCCACCACCCAG
GAAGTGAGCATTCCGGAGAGCACCACATACACCCCGGCCCAAACGAGCACGCTCGTCAGCAGCAGCAC
CAAGGAGGACGCCGTCCAGACGCCCCCCCGGAAGAGGGCCCGGGGGGTCCAGCAGTCTCCCTGCAATG
CCCTGTGCGTTGCTCACATCGGCCCTGTCGATTCTGGGAACCACAATCTCATCACGAACAACCACGAC
CAGCACCAAAGGCGCAACAACTCTAACAGCTCCGCAACTCCAATAGTGCAGTTCCAGGGGGAGTCCAA
CTGCCTCAAGTGTTTCCGCTACCGCCTCAACGACCGCCACCGCCACCTGTTCGACTTGATCAGTTCCA
CGTGGCACTGGGCCAGCAGCAAGGCGCCCCACAAACACGCTATCGTGACGGTGACCTACGACTCCGAG
GAGCAGAGGCAGCAGTTCCTGGACGTCGTGAAGATTCCTCCGACAATCAGCCACAAGCTTGGCTTCAT
GTCCCTGCACCTGCTGATGGAAGCCATCGCGAAGAGGCTCGACGCCTGCCAGGACCAGCTGCTCGAGC
TGTACGAGGAGAACAGCATTGACATCCATAAGCACATCATGCACTGGAAGTGCATTCGCCTGGAGAGC
GTGCTGTTGCACAAGGCCAAGCAGATGGGCCTGTCCCACATAGGCCTTCAGGTGGTCCCCCCTCTGAC
CGTGTCAGAGACAAAGGGCCATAACGCAATCGAGATGCAGATGCACCTCGAGTCGCTGGCGAAAACAC
AGTACGGCGTGGAGCCATGGACCCTGCAGGACACCTCGTACGAAATGTGGCTGACCCCACCTAAGCGA
TGCTTCGCCAAACAGGGCAACACAGTGGAGGTGAAGTTCGACGGCTGTGAGGATAACGTTATGGAGTA
TGTCGTGTGGACGCACATCTATCTGCAGGACAACGACAGTTGGGTGAAGGTGACCAGCTCCGTGGACG
CGAAGGGCATCTACTATACCTGTGGGCAGTTTAAAACCTACTATGTGAACTTCAACAAAGAGGCCCAA
AAGTATGGCTCCACCAACCACTGGGAGGTCTGCTATGGGAGCACGGTGATTTGCTCTCCCGCCAGCGT
GTCTAGCACTGTGCGCGAGGTGAGCATTGCCGAGCCGACCACGTACACCCCTGCCCAGACGACCGCTC
CGACCGTGTCTGCTTGTACTACCGAGGACGGCGTGAGCGCTCCACCCAGGAAGCGTGCGAGGGGCCCA
AGCACCAACAACACCCTCTGTGTGGCGAACATTCGCAGCGTCGACAGTACCATCAATAACATCGTGAC
GGATAACTATAACAAGCACCAGAGGCGTAACAACTGTCACTCTGCCGCAACCCCCATCGTGCAGCTCC
AGGGAGACAGCAATTGCCTTAAGTGCTTCCGCTATCGCCTCAACGACAAGTACAAGCACCTCTTTGAG
CTCGCCTCGTCGACGTGGCACTGGGCCTCACCCGAGGCACCTCACAAGAACGCCATCGTCACTCTCAC
TTACTCCAGTGAGGAGCAGAGACAGCAGTTTCTGAACAGCGTGAAGATCCCACCGACGATCCGTCATA
AGGTCGGCTTCATGTCACTGCATCTCCTGATGGCAGACGATTCCGGTACTGAGAACGAAGGTTCTGGT
TGTACCGGTTGGTTCATGGTTGAAGCAATCGTTCAGCATCCGACTGGTACCCAGATCTCCGATGACGA
AGACGAAGAAGTTGAAGATTCTGGTTACGACATGGTTGACTTCATCGATGACTCCAACATCACTCATA
ACTCTCTGGAAGCACAGGCTCTGTTTAACCGCCAGGAAGCTGATACCCATTACGCTACTGTTCAGGAC
CTGGGAGGCAAATATCTGGGCTCTCCGTACGTTTCCCCGATCAACACTATCGCAGAAGCAGTTGAGTC
TGAAATCTCCCCGCGCCTGGACGCTATCAAACTGACTCGTCAGCCGAAGAAGGTTAAACGTCGTCTGT
TCCAGACTCGTGAACTGACCGACTCCGGTTACGGTTATAGCGAAGTTGAGGCTGGCACCGGCACCCAG
GTTGAAAAACACGGTGTACCGGAAAACGGCGGCGACGGTCAGGAAAAGGACACCGGCCGCGACATCGA
GGGTGAGGAACACACCGAAGCTGAAGCTCCGACTAACTCTGTTCGTGAACACGCAGGTACTGCGGGTA
TCCTGGAACTGCTGAAATGCAAAGACCTGCGCGCGGCTCTGCTGGGCAAATTCAAAGAATGCTTCGGC
CTGTCTTTCATTGACCTGATCCGTCCGTTTAAGTCTGACAAAACTACCTGTCTGGACTGGGTTGTAGC
AGGCTTCGGCATCCACCACTCTATCTCTGAAGCATTCCAGAAACTGATCGAGCCGCTGTCTCTGTACG
CGCACATCCAGTGGCTGACTAACGCTTGGGGTATGGTTCTGCTGGTACTGCTGCGCTTTAAAGTAAAC
AAATCTCGTTCCACTGTTGCTCGTACTCTGGCTACCCTGCTGAACATCCCGGAGAACCAGATGCTGAT
CGAACCGCCGAAAATCCAGTCTGGTGTAGCTGCACTGTACTGGTTTCGTACTGGCATCTCTAACGCTA
GCACTGTTATCGGTGAAGCACCGGAATGGATCACTCGTCAGACCGTTATCGAACACGGTCTGGCAGAT
TCTCAGTTCAAACTGACTGAAATGGTTCAGTGGGCATACGACAACGACATCTGCGAGGAATCTGAAAT
TGCGTTCGAATACGCTCAGCGTGGCGACTTCGACTCCAACGCTCGTGCTTTCCTGAACAGCAACATGC
AGGCTAAATACGTAAAAGACTGCGCTACCATGTGCCGTCACTACAAACACGCGGAAATGCGTAAAATG
TCTATCAAACAGTGGATCAAGCACCGCGGTTCTAAAATCGAAGGTACCGGTAACTGGAAACCGATCGT
TCAGTTCCTGCGCCATCAGAACATCGAATTCATCCCGTTCCTGACCAAATTCAAGCTGTGGCTGCACG
GTACCCCGAAAAAAAACTGCATCGCTATCGTAGGTCCACCGGACACTGACAAGTCTTACTTCTGTATG
TCCCTGATCTCTTTCCTGGGCGGCACTGTAATCTCTCACGTTAACTCTTCCTCCCATTTCTGGCTGCA
GCCACTGGTAGACGCGAAAGTAGCTCTGCTGGACGACGCGACCCAGCCGTGCTGGATCTACATGGATA
CTTACATGCGCAACCTGCTGGACGGTAACCCGATGTCTATCGACCGTAAACACAAAGCGCTGACTCTG
ATCAAGTGCCCGCCGCTGCTGGTAACTTCTAACATCGACATCACCAAGGAAGATAAATACAAGTACCT
GCATACCCGTGTTACTACCTTTACTTTCCCGAACCCGTTCCCGTTTGATCGTAACGGTAACGCTGTTT
ACGAACTGTCCAACACTAACTGGAAATGCTTCTTCGAGCGTCTGTCTTCCTCCCTGGACATCCAGGAC
TCTGAAGATGAAGAAGATGGTTCTAACTCTCAGGCTTTCCGTTGTGTTCCGGGTACTGTTGTTCGTAC
TCTGTGA
【0104】
アミノ酸配列(配列番号22)
MEAIAKRLDA CQEQLLELYE ENSTDLHKHV LHWKCMRHES VLLYKAKQMG LSHIGMQVVP
PLKVSEAKGH NAIEMQMHLE SLLRTEYSME PWTLQETSYE MWQTPPKRCF AKRGKTVEVK
FDGCANNTMD YVVWTDVYVQ DNDTWVKVHS MVDAKGIYYT CGQFKTYYVN FVKEAEKYGS
TKHWEVCYGS TVICSPASVS STTQEVSIPE STTYTPAQTS TLVSSSTKED AVQTPPRKRA
RGVQQSPCNA LCVAHIGPVD SGNHNLITNN HDQHQRRNNS NSSATPIVQF QGESNCLKCF
RYRLNDRHRH LFDLISSTWH WASSKAPHKH AIVTVTYDSE EQRQQFLDVV KIPPTISHKL
GFMSLHLLME AIAKRLDACQ DQLLELYEEN SIDIHKHIMH WKCIRLESVL LHKAKQMGLS
HIGLQVVPPL TVSETKGHNA IEMQMHLESL AKTQYGVEPW TLQDTSYEMW LTPPKRCFAK
QGNTVEVKFD GCEDNVMEYV VWTHIYLQDN DSWVKVTSSV DAKGIYYTCG QFKTYYVNFN
KEAQKYGSTN HWEVCYGSTV ICSPASVSST VREVSIAEPT TYTPAQTTAP TVSACTTEDG
VSAPPRKRAR GPSTNNTLCV ANIRSVDSTI NNIVTDNYNK HQRRNNCHSA ATPIVQLQGD
SNCLKCFRYR LNDKYKHLFE LASSTWHWAS PEAPHKNAIV TLTYSSEEQR QQFLNSVKIP
PTIRHKVGFM SLHLLMADDS GTENEGSGCT GWFMVEAIVQ HPTGTQISDD EDEEVEDSGY
DMVDFIDDSN ITHNSLEAQA LFNRQEADTH YATVQDLGGK YLGSPYVSPI NTIAEAVESE
ISPRLDAIKL TRQPKKVKRR LFQTRELTDS GYGYSEVEAG TGTQVEKHGV PENGGDGQEK
DTGRDIEGEE HTEAEAPTNS VREHAGTAGI LELLKCKDLR AALLGKFKEC FGLSFIDLIR
PFKSDKTTCL DWVVAGFGIH HSISEAFQKL IEPLSLYAHI QWLTNAWGMV LLVLLRFKVN
KSRSTVARTL ATLLNIPENQ MLIEPPKIQS GVAALYWFRT GISNASTVIG EAPEWITRQT
VIEHGLADSQ FKLTEMVQWA YDNDICEESE IAFEYAQRGD FDSNARAFLN SNMQAKYVKD
CATMCRHYKH AEMRKMSIKQ WIKHRGSKIE GTGNWKPIVQ FLRHQNIEFI PFLTKFKLWL
HGTPKKNCIA IVGPPDTDKS YFCMSLISFL GGTVISHVNS SSHFWLQPLV DAKVALLDDA
TQPCWIYMDT YMRNLLDGNP MSIDRKHKAL TLIKCPPLLV TSNIDITKED KYKYLHTRVT
TFTFPNPFPF DRNGNAVYEL SNTNWKCFFE RLSSSLDIQD SEDEEDGSNS QAFRCVPGTV
VRTL
【0105】
ColE1 cer配列は、David Hodgeson(Warwick University)から得たプラスミドpDAH212からのサブクローンより、EcoRI制限部位を配列の末端に配置するためにプライマーを用いてPCRにより増幅して得た。続いてcer配列をp7313−PLのEcoRI部位に挿入し、プラスミドp7313−PLcを生成した。増幅されたcerの配列を、GenBank登録番号M11411に対して確認した。
【実施例2】
【0106】
哺乳動物293T細胞における発現
哺乳動物293T細胞を、6ウエルのCorning Costar(商標)(Corning Science Products、10 The ValleyCentre、Gordon Road、High Wycombe、バッキンガムシア州、イギリス)組織培養用プレートで37℃で5%CO中で一晩、対数期の終濃度2×10細胞となるまで増殖させた。以下のトランスフェクション用混合物を調製し、25分間かけて複合させた。
【0107】
目的DNA 2μg
2μg
滅菌再蒸留水で体積調整 16μl
OPTI−mem(商標)(GibcoBRL、ペーズリー、スコットランド)8μl
Lipofectamine(商標)(GibcoBRL) 6μl
ウエルにおける各細胞単層をOPTI−mem(商標)で注意深く2回洗浄した。OPTI−mem(商標)800μlを各ウエルに加えた。OPTI−mem(商標)200μlを各トランスフェクション混合物に加え、混合し、細胞単層に静かに加えた。プレートを37℃で5%CO中で5時間培養し、その後トランスフェクション混合物及びOPTI−mem(商標)を捨てた。細胞単層を細胞増殖培地で2回静かに洗い、最後に10%ウシ胎仔血清及び29.2mg/mlのL−グルタミンを含有するダルベッコ改変イーグル培地中で、トランスフェクトされた細胞を37℃で5%CO中で24時間培養した。細胞を剥がしてマイクロ試験管に入れ、PBSで2回洗浄し、遠心分離で沈殿させ、細胞のペレットをSDS−PAGE用のレムリ(Laemmli)色素中に再懸濁した。細胞のペレットを沸騰させ、10%SDS−PAGEゲルに導入し、1×TrisグリシンSDS緩衝液で電気泳動させた。電気泳動後にゲルをニトロセルロース膜(Amersham)に転写し、ウエスタンブロットを行った。ニトロセルロース膜を、PBSに溶かした5%Marvel(商標)(Premier Beverages、Knighton、Adbaston スタッフォード、イギリス)を用いて室温で30分間ブロッキングし、PBS及び0.1%Tween20で2回洗浄した。HPV6bE1のC末端タンパク質配列(タンパク質配列:CSSSLDIQDSEDEEDGSNSQAFR、配列番号23)に対してウサギで作製されたポリクローナル抗体を、PBSに溶かした5%Marvel(商標)で希釈し、ニトロセルロース膜に加えた。これを静かに振盪させながら室温で1時間インキュベートした。HPV11E1に対するポリクローナル抗体も交差反応性をチェックするために使用した。希釈した抗体を除去し、PBS及び0.1%Tween20で膜を3回洗浄した。二次結合体であるブタ抗ウサギ西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)(DAKO)をPBS及び0.1%Tween20で1:20000に希釈した。これを洗浄後の膜に加え、静かに振盪させながら室温で1時間インキュベートした。次に、その膜をPBS及び0.1%Tween20で完全に洗浄した。化学発光HRPキット(Amersham)を使用して膜上に移行したタンパク質を検出した。
【0108】
結果:
結果(図13)は、コドンを最適化したHPVポリタンパク質を含有するHPV116、117及び118のそれぞれが正確なサイズのタンパク質を発現したことを示す。
【0109】
HEK293T細胞にそれぞれの構築物のDNA約0.5ugをトランスフェクトし、その24時間後に細胞を回収した。これらの試料をまずポリアクリルアミド電気泳動により、次にウエスタンブロットにより分析した。ポリタンパク質の発現(約180kd)を検出するために2つのペプチド抗体である抗6bE1(no.1097)及び抗6bE2(no.1101)を使用した。
【実施例3】
【0110】
E1抗原の不活性化と実験による確認
HPVのE1タンパク質は、非特異的にDNAと結合する、ATPアーゼ活性及びヘリカーゼ活性を有する保存性の高い核タンパク質である。E1は宿主の細胞性DNAポリメラーゼ−αプライマーゼ及びHPVのE2タンパク質とも結合し、E2タンパク質は次に開始前ウイルスDNA複製複合体にE1を「動員」する。E1の主な役割は感染細胞におけるウイルス特異的DNA複製を開始することである。
【0111】
E1(及びE2)のDNA複製機能は比較的に非特異的で、1つの遺伝子型からのE1及びE2タンパク質が、異なる遺伝子型からの複製起点配列を保持するプラスミドの起点特異的なDNA複製を駆動できることを多くの研究が今や示している。研究は、低コピー数のHPVプラスミドをすでに保有している細胞に、高度に発現されるE1及びE2を導入すると、そのプラスミドの顕著な増幅を招きうることも示した。この無秩序は、小さな潜在的な安全性リスクを有しており、プロジェクトはそのリスクを排除することを探索した。その結果、E1(及びE2)の複製能を不活性化する突然変異が探索された。
【0112】
E1突然変異であるG482Dは高度に保存されたATP結合コンセンサス配列に生じ、この突然変異を有しているE1タンパク質は多数の機能的欠損を有することが示された。このタンパク質のN末端への他の突然変異(K83G、R84G)はE1の核への局在を排除することが示された。核区画に局在しないことは、宿主の複製タンパク質及びウイルスDNAからE1を分離するためにも役立ち、追加レベルの不能及び安全をもたらす。これらの突然変異(G428D、K83G、R84G)を選択し、HPVのDNA免疫治療用E1ベクターの一部としてE1に組み込んだ。
【0113】
E1のDNA複製機能が無能であることを確認するために、HPVのDNA複製のインビトロアッセイを使用した(付随して、突然変異によるE2の複製増強活性の不活性化もこの同一のアッセイで確認できた)。簡潔にはE1及びE2は協同してHPVの複製起点を活性化し、HPV6b由来のE1及びE2タンパク質はHPV−11の起源からの新規なDNA複製を活性化し駆動することが知られていた。本発明者のコドンを最適化したE1及びE2配列をコードするプラスミドを、HPV−11の複製起点(oriプラスミド)を有するプラスミドと共に293細胞に共トランスフェクトした。共トランスフェクションの48時間後に細胞からDNAを回収することにより、E1及びE2に依存した投入oriプラスミドの複製を測定する(ハート(Hirt)溶解)。抽出されたDNAをまずHindIIIで、次に非メチル化非複製DNAを分解するDpnIで制限酵素分解する。次にDNAにサザンブロットを行い、プローブとしてoriプラスミドDNAでハイブリダイゼーションする。DpnIによる分解後にoriプラスミドと等しいサイズを有するバンドは、新規にインビトロ複製されたプラスミドDNAのマーカーである。
【0114】
野生型E1及びE2(HPV119+HPV120)は複製された投入プラスミドDNAを示す強いバンドを示す。3つの先導構築物(HPV116、HPV117及びHPV118)のそれぞれは、複製なしの結果を示す陰性である。
【0115】
結論:先導構築物HPV116、HPV117及びHPV118はDNA複製活性を有さない。
【実施例4】
【0116】
パピローマウイルスのE2タンパク質は、一次複製起点認識タンパク質として機能する部位特異的DNA結合核タンパク質であり、開始前DNA複製複合体の集合を援助する。全長E2タンパク質は(他の転写因子部位に関する)位置及びその同起源の結合部位に対するそのタンパク質の親和性に依存してウイルス転写のリプレッサー又はアクチベーターのいずれとしても働くことができる。E2はいくつかの宿主細胞プロモータの転写に影響することも知られている。突然変異によるE2の不活性化が広く研究され、具体的には1つの突然変異Lys111→Ala(K111A)がE2の転写機能及び複製機能の両方を不活性化することが示された。この突然変異は、そのタンパク質の核への移行を阻害するという追加の利益も有しうる。HPVのDNAによる免疫治療の一部として、この突然変異(K111A)が各E2抗原に組み込まれた。
【0117】
本発明者は、インビトロCAT転写レポーターアッセイにおいてK111A突然変異したE2及び各ポリタンパク質構築物の不能を確認することに着手した。本発明者は2つの陽性対照(活性E2タンパク質の起源)を使用した。これらはHPV−11の非突然変異(活性)E2タンパク質を発現する構築物、及び強力な転写トランス作用因子であるBPVのE2タンパク質を発現する第二のベクターであった。これらのデータを図14に示す。
【0118】
結論:これらのデータは、天然(非突然変異)HPV6bE2ベクターから発現されたタンパク質が転写活性を有するが、突然変異(K111A)E2はポリタンパク質ベクターHPV116、117及び118のそれぞれと同様に不活性であることを示す。
【実施例5】
【0119】
個別の遺伝子構築物HPV116、HPV117及びHPV118の発現と比較
先導構築物HPV116、HPV117及びHPV118を比較する遺伝子発現研究は、インビトロの遺伝子発現に明らかな違いを何も確認できなかった。さらに、ポリタンパク質の発現は単一プラスミド(HPV110)に個別の(未融合)抗原を発現させたときと同等であった。等しく重要なことには、点突然変異の導入は遺伝子発現に影響を及ぼさなかった(HPV108及びHPV110)。
【実施例6】
【0120】
マウスにおけるインビボ免疫原性研究
3つの異なる構築物HPV116、HPV117及びHPV118のインビボ免疫原性を比較するためにPMIDを用いてマウスを免疫した。
【0121】
各免疫は、Balb/c(H−2K)又はC57BL6(H−2K)マウスの剃毛した腹部にDNA0.5μgを2か所に発射することを含む。動物にDNA1μgを初回免疫し、21日後に同用量を追加免疫し、追加免疫の5〜7日後に選別した。PMID後に発生した体液性及び細胞性免疫応答を分析するために血清及び脾臓を採取した。
【0122】
体液のアッセイ
標準ELISA法を用い捕獲抗原として組換えE1及びE2タンパク質を用いて、PMID免疫したマウスに生じた抗体を評価した。長期の免疫スケジュールをこなした後を除き、E2免疫マウスにおいて信頼性のある抗体応答を検出できなかった。本発明者はマウスにおいてE1抗原に対する抗体の検出を確認しなかった。これらの弱い/検出不能の抗体応答は、公表された文献と一致する。
【0123】
細胞のアッセイ
マウスにおける細胞性免疫応答を研究するためにELISPOTアッセイを使用した。この方法は、同系のMHC分子に関連して提示される抗原に特異的に応答してサイトカインを分泌できる、既知の密度の培養物内に存在する細胞数を評価するために適している。
【0124】
簡潔には、抗サイトカイン捕獲抗体をコーティングした特殊なマイクロタイタープレートに、免疫した動物から単離された脾臓の単細胞懸濁液を加え、好適な標的細胞により提示される抗原の存在下で一晩培養する。細胞のすぐ周囲の領域でプレートと結合した抗体によりサイトカインは捕獲され、細胞が溶解し洗浄除去された場合も、このサイトカインは結合を維持する。ビオチニル化二次抗サイトカイン抗体及びストレプトアビジンアルカリホスファターゼ複合体の使用により検出を達成する。発色団基質に及ぼすこの酵素の作用は、サイトカイン産生細胞数の視覚化を可能にする。
【0125】
ワクシニアELISPOTアッセイとデータ
明確なマウスT細胞エピトープが存在しないことから、標的抗原を発現するように操作された組換えワクシニアウイルスの形で抗原が提供された。そのようなウイルスを、ELISPOTアッセイにおいてエフェクター細胞に抗原を提示させるために適した標的細胞に感染させた。
【0126】
C57BL/6マウスに対する3つの候補構築物のPMID後にHPV6bE1に対する応答が検出された。2つの別々の実験の結果を統計解析した。代表的な実験の結果を図15及び16に示す。
【0127】
マウスにおいて先導構築物及びPMIDを用いた代表的な免疫原性のデータ:
CTLアッセイとデータ
活性化CD8+T細胞は、同系のMHCI分子に関連して提示された特異的ペプチドに応答して細胞を溶解できる。従来のクロム放出アッセイを非放射性に変更したEu3+放出バイオアッセイによりこの機能を決定できる。
【0128】
これらの目的にこのアッセイを使用するには、HPV6bE1タンパク質の一次配列から得られるCD8+T細胞エピトープの同定が必要であった。サイトカインELISPOTを用いて、11個だけ重複する15量体から成るペプチドライブラリーをスクリーニングすることによりこれが達成された。標準的なフロー法により、応答する集団をCD4+又はCD8+T細胞と同定した。
【0129】
この方法の基本は、同族ペプチドで刺激したEu3+標識標的細胞の溶解を必要とする。2時間の培養過程の間に、細胞傷害性T細胞による標的細胞の溶解に際してEu3+は培養上清に放出される。これは時間分解蛍光分析により検出される。比溶解は、標的細胞が化学的手段により溶解した場合に検出される溶解の総量の百分率として表される。
【0130】
細胞免疫学のデータの評価
HPV116、HPV117及びHPV118の免疫学的評価は、免疫学的アウトプットとしてワクシニアELISPOT及びCTLアッセイ分析を用いたマウスにおける反復PMID免疫研究を含んだ。全ての候補は各抗原に対して強力な免疫応答を生じた。
【0131】
まとめると、E1に対する応答が突然変異やE2抗原構成要素との融合により損なわれないことをワクシニアELISPOTデータは示している。HPV−108(単一6bE1構築物)、HPV116、HPV117及びHPV118の間のE1応答を比較するとき、それらの応答には統計的な差が存在しない。しかし、ワクシニアELISPOTのデータはHPV−11 E2抗原成分に対する応答には実際に差を示す。E2抗原特異的応答はHPV116又はHPV117で免疫されたマウスよりもHPV118で免疫されたマウスで有意に大きい。これのみに基づくと、HPV118はHPV116又はHPV117よりも優れた免疫原であると思われる。
【0132】
E1抗原に特異的なCTLの溶解の分析も効力に傾向があることを明らかにした。特異的溶解率は、HPV116又はHPV117のどちらかで免疫されたマウスよりもHPV118で免疫されたマウスからのT細胞を用いた場合の方が高値であった。この観察には再現性がある。
【0133】
まとめると、さらにワクシニアELISPOT及びCTL溶解データの両方に基づくと、HPV118はより強力な免疫原である。
【0134】
結論:純粋に免疫学的な基準では構築物HPV118が最も免疫原性の高いポリタンパク質である。
【実施例7】
【0135】
コドンを最適化したCOPVE1/E2融合蛋白質のPMID送達は、コドンを最適化したE1又はコドンを最適化したE2のどちらか単独よりもイヌ口腔パピローマウイルス疾患に対する予防に有効である
序説
イヌ口腔パピローマウイルス(COPV)動物モデルはヒト粘膜パピローマウイルス疾患をよく模倣している。イヌにおいてCOPVにより引き起こされた疾患の特徴は、ヒトにみられるものと非常に類似している(Nichollsら、Virology 2001、283(1)31〜39)。重要なのはこれが粘膜パピローマウイルス疾患モデルということである。COPVウイルスはイヌ粘膜上皮に感染し、2、3週間の遅滞期を経ていぼが出現し、そのいぼはさらに数週間後に自然に退縮する。COPVウイルスはヒトパピローマウイルス遺伝子(E1、E2、E4、E6、E7、L1及びL2)のそれぞれのホモログをコードする。
【0136】
イヌCOPV粘膜疾患モデルはヒトのウイルス様粒子(VLP)パピローマウイルスワクチンのための原理を開発する上で欠かせないモデルとして使用されてきた(Ghimら、Vaccines 1995 25、375〜379、Suzichら、PNAS 1995、92 11553〜11557)。ヒトパピローマウイルスのVLPワクチンは現在開発中で、ヒトにおける初期段階の臨床試験が最近完了した。
【0137】
本発明者は、PMIDにより投与した場合に、コドンを最適化したE1及びE2遺伝子の融合体をコードするプラスミドDNAが、コドンを最適化したE1又はコドンを最適化したE2のどちらか単独よりも疾患の負荷を効果的に低下させることを示す。
【0138】
方法
コドンを最適化したE2/E1融合ベクターの構築
以前に記載された方法を用いて、コドンを最適化したCOPV E2配列をコードする合成遺伝子を作製した。クローンpCOPVE1c/oから回収した、コドンを最適化した合成COPV E1遺伝子とこれを融合し、ベクターWRG7077に挿入して新しいクローンを作製し、pCOPVE2/E1c/oと名付けた。このクローンはCOPV E2(N末端)とCOPV E1(C末端)との融合体を含むポリタンパク質を発現する。ウエスタンブロットにより測定されたように、このポリタンパク質は予想されるサイズである。
【0139】
ビーグル犬におけるpCOPVE1c/o、pCOPVE2c/o、及びpCOPVE2/E1c/oの免疫
3つの精製したプラスミドpCOPVE1c/o、pCOPVE2c/o、及びpCOPVE2/E1c/oのそれぞれを、PMIDによりビーグル犬に免疫した。腹部正中線の各側に、重ならないようにそれぞれ6か所、計12か所の皮膚部位で動物を免疫した。全てのワクチン接種を全身麻酔下で行った。各群、動物5匹とした。第一ワクチン接種の6週間後に同じ手技を用いた同一の方法で追加ワクチン接種を行った。
【0140】
最終の追加免疫の2週間後に、免疫した動物に感染性COPVウイルスをチャレンジした。各動物の上唇を軽く乱刺した。精製COPVウイルス調製物10μlを10か所の部位(上唇の各側にそれぞれ5か所)のそれぞれに適用し、2、3分間吸収させた。感染性COPVウイルスの単離と精製については記載されている(Virology 1999、265(2)365〜374)。
【0141】
COPVウイルスをチャレンジした後に、チャレンジした粘膜部位を毎週検査した。いぼ(パピローマ)の(チャレンジからの)出現時間及びいぼのサイズ(mm)を測定した。
【0142】
pCOPVE1c/oを免疫された動物において、チャレンジの7週間後から粘膜チャレンジ部位にパピローマが発生した。パピローマは拡大を続け、第11週までに平均サイズ>3.5mmに達した。pCOPVE2c/oを免疫した動物においてパピローマは第8週に初めて出現し、パピローマの平均サイズは第11週に1.5mmに達した。pCOPVE2/E1c/oを免疫した動物では疾患の第一の兆候は他の群と一致するが、全般的な疾患の負荷は有意に減少している。pCOPVE2/E1c/o群における(5匹のうち)1匹の動物は発症を完全に予防され、その群の残りの動物は全て非常に小さなパピローマしか発生せず、そのパピローマは短期間(1〜2週間)で退縮した。
【0143】
パピローマウイルス感染症のこの動物モデルにおいて、COPVE1及びCOPVE2の融合体をコードするプラスミドDNAは、COPVE1又はCOPVE2の一方よりも疾患の発生の予防に有効である(図18)。
【図面の簡単な説明】
【0144】
【図1】本発明のHPV免疫療法ワクチン構築物の概要図である。
【図2】コドン最適化し突然変異を有するHPV 6b E2をコードするP70776be2のプラスミドマップである。
【図3】コドン最適化し突然変異を有するHPV 6b E1をコードするp73p1c6be1のプラスミドマップである。
【図4】コドン最適化し突然変異を有するHPV 11 E2をコードするp707711e2のプラスミドマップである。
【図5】p7313バックグラウンドにおけるHPV 11 E2をコードするHPV102のプラスミドマップである。
【図6】p7313バックグラウンドにおけるHPV 6b由来のE2とHPV 11由来のE2との融合物であるHPV104のプラスミドマップである。
【図7】コドン最適化し突然変異を有するHPV 6b E2とHPV11由来E2の融合物であるHPV105のプラスミドマップである。
【図8】p7313バックグラウンドにおけるコドン最適化し突然変異を有するHPV 6b E1であるHPV108のプラスミドマップである。
【図9】p7313バックグラウンドにおけるコドン最適化し突然変異を有するHPV 6b E2であるHPV 110のプラスミドマップである。
【図10】HPV116(HPV 6b E1、HPV 6b E2、HPV 11 E2)のプラスミドマップである。
【図11】HPV117(HPV 6b E2、HPV 11 E2、HPV 6b E1)のプラスミドマップである。
【図12】HPV118(HPV 6b E2、HPV 11 E2、HPV 6b E1)のプラスミドマップである。
【図13】293T細胞における本発明の3つのポリタンパク質構築物のウェスタンブロット分析である。
【図14】in vitro CAT転写リポーターアッセイにおけるKIIIA変異型E2の不能を示す。
【図15】E1に対するマウスの細胞性免疫応答を示す。
【図16】E2に対する細胞性免疫応答を示す。
【図17】PMID後のHPV118によるCTLアッセイデータである。
【図18】COPVモデルにおけるE1/E2の投与後のいぼの低減を示す。
【配列表】




























【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの異なるHPV株に由来する少なくとも2つの初期抗原又はその断片からのエピトープを有するヒトパピローマウイルス(HPV)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列。
【請求項2】
少なくとも1つの抗原がHPV E1に由来する又はその断片である、請求項1記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項3】
少なくとも1つの抗原がHPV E2に由来する、請求項2記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項4】
DNA配列である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項5】
子宮頸癌、良性の皮膚いぼ又は生殖器いぼに関連するHPV型又はその亜型のHPVポリペプチドをコードする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項6】
1〜4、6、7、10、11、16、18、26〜29、31、33、35、39、49、51、52、56、58、59及び68型の1つのHPVポリペプチドをコードする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項7】
子宮頸癌又は生殖器いぼに関連するHPV型又はその亜型のHPVポリペプチドをコードする、請求項6記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項8】
6、11、16、18、33又は45型の1つのHPVポリペプチドをコードする、請求項4又は5記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項9】
HPV11、6a又は6bから選択されるHPV型又はその亜型のHPVポリペプチドをコードする、請求項5記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項10】
生物学的機能が低減している変異型HPVポリペプチドをコードする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項11】
ポリペプチドの天然の生物学的機能の1以上が不活性化される1以上の点突然変異を含む変異型HPVポリペプチドをコードする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項12】
ヒト遺伝子についてのコドン利用係数が0.4を超えるが1未満である、請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項13】
ヒト遺伝子についてのコドン利用係数が0.5を超えるが1未満である、請求項12記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドと、それと機能的に連結された、宿主細胞による該ポリヌクレオチド配列の発現をもたらしうる制御配列を含む発現ベクター。
【請求項15】
p7313PLcである、請求項14記載の発現ベクター。
【請求項16】
請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列を含む医薬組成物。
【請求項17】
請求項14〜15のいずれか1項に記載のベクターを含む医薬組成物。
【請求項18】
DNAをコーティングした複数の金粒子を含む、請求項16又は17記載の医薬組成物。
【請求項19】
さらにアジュバントを含む、請求項16、17又は18記載の医薬組成物。
【請求項20】
アジュバントが、上記ポリヌクレオチドによりコードされるHPVポリペプチドとの融合物としてコードされている、請求項19記載の医薬組成物。
【請求項21】
HPV感染症の治療又は予防における請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドの使用。
【請求項22】
HPV感染症の治療又は予防における請求項14〜15のいずれか1項に記載のベクターの使用。
【請求項23】
HPV感染症の治療又は予防における請求項18〜20のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項24】
皮膚(表皮)いぼ、生殖器いぼ、意味未確定の異型扁平上皮細胞(ASCUS)、子宮頸部形成異常、頸部上皮内癌(CIN)又は子宮頸癌の治療又は予防における請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項14〜15のいずれか1項に記載のベクター、又は請求項16〜20のいずれか1項に記載の医薬組成物の使用。
【請求項25】
HPV感染症又はそれに関連するいずれかの症候若しくは疾患の治療又は予防方法であって、有効量の、請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項14〜15のいずれか1項に記載のベクター、又は請求項16〜20のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与することを含む、上記方法。
【請求項26】
HPV感染症又はそれに関連するいずれかの症候若しくは疾患の治療又は予防方法であって、請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含む組換えウイルスベクター系又は非ウイルスに基づく系による初回免疫−追加免疫投与計画において、請求項16〜20のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与することを含む、上記方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの異なるHPV株に由来する少なくとも3つの初期抗原又はその断片からのエピトープを有するヒトパピローマウイルス(HPV)ポリペプチドをコードし、ヒト遺伝子についてのコドン利用係数が0.4を超え1.0未満である、ポリヌクレオチド配列。
【請求項2】
少なくとも1つの抗原がHPV E1に由来する又はその断片である、請求項1記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項3】
少なくとも1つの抗原がHPV E2に由来する、請求項2記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項4】
DNA配列である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項5】
子宮頸癌、良性の皮膚いぼ又は生殖器いぼに関連するHPV型又はその亜型のHPVポリペプチドをコードする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項6】
1〜4、6、7、10、11、16、18、26〜29、31、33、35、39、49、51、52、56、58、59及び68型の1つのHPVポリペプチドをコードする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項7】
子宮頸癌又は生殖器いぼに関連するHPV型又はその亜型のHPVポリペプチドをコードする、請求項6記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項8】
6、11、16、18、33又は45型の1つのHPVポリペプチドをコードする、請求項4又は5記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項9】
HPV11、6a又は6bから選択されるHPV型又はその亜型のHPVポリペプチドをコードする、請求項5記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項10】
生物学的機能が低減している変異型HPVポリペプチドをコードする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項11】
ポリペプチドの天然の生物学的機能の1以上が不活性化される1以上の点突然変異を含む変異型HPVポリペプチドをコードする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項12】
HPV6bのE1抗原由来のエピトープ、HPV6b E2由来のエピトープ、及びHPV11 E2由来のエピトープを含む、請求項1記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項13】
ヒト遺伝子についてのコドン利用係数が0.5を超えるが1未満である、請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドと、それと機能的に連結された、宿主細胞による該ポリヌクレオチド配列の発現をもたらしうる制御配列を含む発現ベクター。
【請求項15】
p7313PLcである、請求項14記載の発現ベクター。
【請求項16】
請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド配列を含む医薬組成物。
【請求項17】
請求項14〜15のいずれか1項に記載のベクターを含む医薬組成物。
【請求項18】
DNAをコーティングした複数の金粒子を含む、請求項16又は17記載の医薬組成物。
【請求項19】
さらにアジュバントを含む、請求項16、17又は18記載の医薬組成物。
【請求項20】
アジュバントが、上記ポリヌクレオチドによりコードされるHPVポリペプチドとの融合物としてコードされている、請求項19記載の医薬組成物。
【請求項21】
HPV感染症の治療又は予防における請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドの使用。
【請求項22】
HPV感染症の治療又は予防における請求項14〜15のいずれか1項に記載のベクターの使用。
【請求項23】
HPV感染症の治療又は予防における請求項18〜20のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項24】
皮膚(表皮)いぼ、生殖器いぼ、意味未確定の異型扁平上皮細胞(ASCUS)、子宮頸部形成異常、頸部上皮内癌(CIN)又は子宮頸癌の治療又は予防における請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項14〜15のいずれか1項に記載のベクター、又は請求項16〜20のいずれか1項に記載の医薬組成物の使用。
【請求項25】
HPV感染症又はそれに関連するいずれかの症候若しくは疾患の治療又は予防方法であって、有効量の、請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項14〜15のいずれか1項に記載のベクター、又は請求項16〜20のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与することを含む、上記方法。
【請求項26】
HPV感染症又はそれに関連するいずれかの症候若しくは疾患の治療又は予防方法であって、請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含む組換えウイルスベクター系又は非ウイルスに基づく系による初回免疫−追加免疫投与計画において、請求項16〜20のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与することを含む、上記方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2006−516386(P2006−516386A)
【公表日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−540797(P2004−540797)
【出願日】平成15年10月1日(2003.10.1)
【国際出願番号】PCT/EP2003/011158
【国際公開番号】WO2004/031222
【国際公開日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】