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ワクチン
説明

ワクチン

【課題】新規ワクチン及びアジュバント系並びに当該ワクチン及びアジュバント系の製法の提供。
【解決手段】本発明は、免疫刺激剤と金属塩を含むワクチン及びアジュバント配合物を提供する。上記免疫刺激剤は、金属塩の粒子上に吸着され、そして得られた粒子は本質的に抗原を欠く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良されたワクチン、アジュバント系、並びに上記ワクチン及びアジュバント系の製法に関する。特に、本発明のワクチン及びアジュバント系は、金属塩及び追加の免疫刺激剤、例えば、モノホスホリル・リピドA又はその誘導体、QuilA又はその誘導体、又はCpGの如き免疫刺激性オリゴヌクレオチドを含む。
【背景技術】
【0002】
アルミニウム塩は、安全な賦形剤にアジュバント活性を提供するものとして本分野において周知である。これらのアジュバントの作用機構は、投与後3週間までの間注射部位に抗原が留ることができるような抗原貯蔵庫の形成、そしてまた抗原提示細胞によりより容易に取り込まれる抗原/金属塩複合体の形成を含むと考えられる。アルミニウムに加えて、亜鉛、カルシウム、セリウム、クロム、鉄、及びベリリウムを含む他の金属塩が、抗原を吸着するために使用されてきた。アルミニウムの水酸化物及びリン酸塩は最も一般的である。
【0003】
アルミニウム塩、抗原、及び追加の免疫刺激剤を含むワクチン配合物は、本分野において知られている。このような配合物は、アルミニウム塩単独及び抗原単独により刺激されるものに比較してより高い免疫応答を導発した。これらのワクチン調製物の配合は、特別な製造手順を従来含んでいた。なぜなら、最適な免疫応答が生じるためには、上記抗原は、上記免疫刺激剤と同じアルミニウム塩粒子上に吸着されなければならないと信じられているからである。この方法においては、抗原が抗原提示細胞により取り込まれるとき、同時吸着された免疫刺激剤は、同一抗原提示細胞上に直接その刺激活性を発揮する。
【0004】
アルミニウム・ベースのワクチン配合物であって、上記抗原及び上記免疫刺激剤3−脱−O−アシル化モノホスホリル・リピドA(3D−MPL)が同一粒子上に吸着されているものは、EP0576478B1,EP0689454B1、及びEP0633784B1中に記載されている。上記の場合には、次いで抗原が、上記アルミニウム塩上にまず吸着され、その後、同一アルミニウム塩粒子上に免疫刺激剤3D−MPLの吸着が行われる。このようなプロセスは、第1に、粒子が80〜500nmの間のサイズに到達するまでの水浴内での音波処理による3D−MPLの懸濁を含む。上記抗原は、典型的には、撹拌下室温において1時間アルミニウム塩上に吸着される。次に3D−MPL懸濁液は、上記吸着された抗原に添加され、そして上記配合物は、1時間室温においてインキュベートされ、そして次に使用まで4℃において保たれる。
【0005】
従来技術の配合プロセスは、免疫学的観点から強力なワクチンを規定する。しかしながら、それらは、いくつかの商業的な欠点を含む。ワクチンがヒト投与のために好適であるためには、上記プロセスは、直一的であり、かつ、Good Manufacturing Practice(GMP)管理及びQuality Control(QC)に供されなければならない。いくつかの場合、従来技術のプロセスは、上記抗原(単数又は複数)の全てが金属塩の同一粒子上に吸着されているワクチンを提供する。上記プロセスは、3D−MPLが同一金属粒子上に吸着されなければならないという要求により複雑となる。これは、多抗原を含有する併合ワクチンの場合特にやっかいである(その吸着は、所定のpHにおいて特定の金属塩への各抗原のアフィニティーに依存することができる)。従来技術のプロセスは、再現性及びワクチンのQCにおいて、どの抗原が存在するかに依存して、問題をもつことができる。さらに、望ましくないことが、1の特定抗原のQCとともに生じ、又は上記ワクチンの汚染をもたらすことができる事件がある場合、これは、その問題が生じたところの特定の抗原だけでなく、個々の成分の全ての無駄をもたらすことができる。その上、いくつかの状況においては、併合ワクチンは上記抗原の逐次的添加を要求することができ、このようなプロセスはかなり時間がかかり、そして高価である。それ故、従来技術のプロセスは、複雑であり、制御(管理)が難しく、そして費用がかかる。
【発明の概要】
【0006】
驚くべきことに、本発明者らは、同一粒子上に抗原及び免疫刺激剤を吸着させる必要がないことを発見した。本分野において認められた考えに反し、上記免疫刺激剤と会合した上記金属塩粒子とは別個の特定の金属塩粒子上に抗原が吸着されるときに、良好なワクチンを製造することができるということを発見した。
【0007】
上記の改良されたプロセスは、金属塩粒子上への、免疫刺激剤の吸着、その後の他金属塩粒子上への上記抗原の吸着、その後は、上記別個の粒子を混合してワクチンを作ることを含む。本発明は、金属塩粒子上に吸着された免疫刺激剤を含むアジュバント組成物であって、上記金属塩粒子が他の抗原を実質的に含有しないことを特徴とするものをも提供する。さらに、本発明によりワクチンが提供され、そしてそれは、上記免疫刺激剤が、他の抗原を実質的に含有しない金属塩の粒子上に吸着され、そして上記抗原上に吸着された金属塩の粒子が他の免疫刺激剤を実質的に含有しないことを特徴とする。
【0008】
したがって、本発明は、金属塩の粒子上に吸着されている免疫刺激剤を含むアジュバント配合物であって、上記組成物が他の抗原を実質的に含有しないものを提供する。その上、上記アジュバント配合物は、ワクチンの製造の間、本発明のプロセスの間に要求される中間体である。従って、本発明のアジュバント組成物を抗原と混合することを含むワクチンの製造方法が提供される。好ましくは、上記抗原は、金属塩上に前もって吸着されている。上記金属塩は、上記免疫刺激剤上に吸着されている金属塩と同一又は類似であることができる。
【0009】
本発明は、さらに、金属塩の第1粒子上に吸着されている免疫刺激剤、及び金属塩上に吸着されている抗原を含むワクチン組成物であって、上記金属塩の第1粒子と第2粒子が相違することを特徴とするものを規定する。
あるいは、本発明の一部を形成するワクチンは、2つの主要複合体集団、1の複合体であって(a)金属塩粒子上に吸着された免疫刺激剤を含み、上記金属塩粒子が抗原を実質的に含有しないもの;及び第2複合体であって、(b)金属塩粒子上に吸着された抗原を含むもの、を含む、また、上記ワクチン組成物は、2つの主要な複合体集団;第1複合体であって、(a)金属塩粒子上に吸着された免疫刺激剤を含み、上記金属塩粒子が抗原を実質的に含有しないもの;及び第2複合体であって、(b)金属塩粒子上に吸着された抗原を含み、上記金属塩粒子が免疫刺激剤を実質的に含有しないもの、を含むことができる。
【0010】
上記2つの主要な複合体集団中に存在する金属塩は、同一でも異なっていてもよい。さらに、複数の異なる抗原がその中に存在している併合ワクチンの場合には、(上記の)第2複合体は、異なる金属粒子上に吸着された複数の抗原を含むことができる。
本発明に関して、他の抗原を実質に含有しないという定義は、金属塩の粒子に吸着することができる全ての物質の20重量%以下が、好ましくは10%以下が、そして最も好ましくは5%以下が、他の抗原である場合をいう。あるいは、本発明に関して、免疫刺激剤を実質的に含有しないということは、金属塩の粒子に吸着することができる全ての物質の20重量%以下、好ましくは10%以下、そして最も好ましくは5%以下が、免疫刺激剤である場合をいう。定常アッセイは、当業者には自明であるが、上記抗原及び免疫刺激剤が、異なる別個の粒子上に吸着されているかどうかを決定するために使用されることができるであろう。そして上記アッセイは、非限定的に、電場内での上記配合物の自由な流れにより上記ワクチンを別々のフラクションに分離すること、又は非粒状抗原に特に適した沈降速度分析の如き技術、その後の、上記フラクション中の上記免疫刺激剤又は抗原についてのアッセイを含む。
【0011】
本発明においては、第1の容器であって金属塩上に吸着された免疫刺激剤をもつもの;及び第2の容器であって、抗原、好ましくは、金属塩上に吸着されているものをもつもの、を含むキットも供給される。
本発明の方法は、商業的規模の量の併合ワクチンが要求されるときに、特に有用である。併合ワクチンは、2以上の病原体からの2以上の抗原を含む、1投与ワクチンである。このようなワクチンは、多くの病原体及び疾患に対して保護を誘導するために要求されるワクチン接種の数を減少させることができる。
【0012】
例えば、1のワクチンが AlOH3,3D−MPL、及び抗原V,W,X,Y,Zを含む場合、従来の方法は、AlOH3 の同一粒子上に、上記抗原と3D−MPLを配合することを含む。このような従来技術の方法は、V,W,X,Y,ZがAlOH上に吸着され、その後に、前もって吸着された抗原複合体の各々の上に遊離の3D−MPLを添加することを要求する。
【0013】
これに対して、本発明の配合方法においては、抗原V,W,X,Y,Zは、それぞれ、別々の容器内のAlOH3 の別々の粒子上に個々に吸着される。3D−MPLも、他の容器内のAlOH3 上に吸着される。次に、上記ワクチンは、上記別々の容器のそれぞれから採取された材料を単に混合することにより形成される。この場合、3D−MPLと会合したAlOH3 の粒子は、上記抗原を会合したAlOH3 の粒子とは別個のものであることができる。
【0014】
あるいは、本発明は、免疫刺激剤、抗原、及び金属塩を含むワクチンの製法であって:
1.金属塩の第1粒子に上記抗原を吸着させ、
2.金属塩の第2粒子に上記免疫刺激剤を吸着させ、
そして
3.上記ステップ1からの生成物とステップ2からの生成物を混合する、を含む前記製法を提供する。
【0015】
本発明は、従来技術に存在する問題を克服するワクチンの製法を提供する。各個々の抗原−金属塩複合体は、GMP管理に従うことができ、そして特定の抗原−金属塩調製物の不都合な汚染がある場合、他の抗原及び免疫刺激剤アジュバントの完全性が傷つけられることはないであろう。驚くべきことに、そして本分野において認められた考えに反して、本発明の方法により製造されたワクチンは、従来技術の方法を用いて製造されたワクチンと同程度に強力である。
【0016】
本発明の意味における免疫刺激剤の定義は、知られたアジュバント活性をもつ天然又は合成化合物として記載されることができ、このアジュバント活性は、免疫系自体の細胞に対する上記化合物の直接又は間接的刺激効果から派生し、そして上記免疫系に対する他の非刺激効果、例えば貯蔵効果又は上記免疫系への標的化を介するものではない。このような免疫刺激剤の例は、“Vaccine Design−the subunit and adjuvant approach”(編集 Powell,M.F.and Newman,M.J.,1995,Pharmaceutical Biotechnology(Plenum Press,New York and London,ISBN 0−306−44867−X)表題“Compendium of vaccine adjuvants and excipieuts”著者 Powell,M.F.and Newman M.中のある章中に記載されている。本発明内にある上記免疫刺激剤は:バクテリア由来化合物、例えば、モノホスホリル・リピドA又はその誘導体;植物由来サポニン又はその誘導体、例えば、QuilA;又は免疫刺激性オリゴヌクレチオド、例えば、CpG、ブロック・コポリマー、コレラ毒素、免疫刺激性サイトカイン、例えば、GM−CSF及びIL−1、ポリリボA(polyriboA)及びポリリボU、及びムラミル・トリペプチド(Muramyl tripeptide(MTP))を含む。
【0017】
モノホスホリル・リピドAはアジュバント活性をもつバクテリア由来の化合物であり、そして本発明における使用のために好ましい免疫刺激剤である。この毒性化合物は、毒性のより近い誘導体に変更されており、このような誘導体の中の1は、3脱−O−アシル化モノホスホリル・リピドA(3D−MPL又はd3−MPLといわれる。それは、グルコサミンの還元性末端の3位が脱−O−アシル化されていることを示している)。3D−MPLの製造に関しては、GB2220211Aを参照のこと。化学的には、それは、3−脱アシル化されたモノホスホリル・リピドAと、3,4,5又は6アシル化鎖との混合物である。好ましくは、本発明の組成物においては、小粒子MPLが使用される。小粒子MPLは、それが0.22μmフィルターを通して滅菌濾過されることができるような粒子サイズをもつ。このような調製物は、国際特許出願第WO94/21292号中に記載されている。さらなる改良がGB9807933、8中に記載されており、これは、トリ及びテトラ・アシル・コンジナー(congener)から成る3D−MPLの安定製造を開示する。
【0018】
GB2220211Aは、従来使用された腸内細菌のリポポリサッカライド(LPS)の内毒性が、その免疫原性特性を保存しながら、低下されることを言及している。しかしながら、GB2220211は、バクテリア(グラム陰性)系に関してのみ、上記発見を引用した。
本発明における使用のための他の好ましい免疫刺激剤は、クイルA(QuilA)及びその誘導体である。QuilAは南米の木キラヤ・サポナリア・モノナ(Quilaja Saponaria Molina)から単離されたサポニン調製物であり、そしてアジュバント活性をもつと、Dalsgaard et al.により1974年に最初に記載された(“Saponin adjuvants”、Archiv.fuer die gesamte Virusfors chung,Vol.44,Springer Verlag,Berlin,p243−254)。QuilAの精製された断片は、HPLCにより単離されており、これは、QuilAに係わる毒性を伴わずにアジュバント活性を保持する(EP0362278)。例えば、これらの断片には、QS7やQS21(QA7とQA21としても知られる)がある。特に好ましいQS21の特定の配合物が記載されており、これらの配合物は、さらに、ステロールを含む(WO96/33739)。
【0019】
CpGは、知られたアジュバント特性をもつ免疫刺激性オリゴヌクレオチドである(WO96/02555)本発明の文脈において好ましいCpG配列は:(TCC ATG AGC TTC CTG ACG TT,Krieg 1826)、(TCT CCC AGC GTG CGC CAT,Kreig 1758)、及びTCG TCG TTT TGT CGT TTT GTC GTTである。
【0020】
本発明は、上記アジュバントの特定の配合方法及び特徴に関し、そしてそれ故、多種多様な抗原とともに使用されることができる。本発明のワクチンは、プライミング投与及びブースティング投与のために使用されることができ、そして多種多様な抗原に対する免疫応答の誘発、及びそれにより仲介される感染からの保護のために使用されることができる。また、本発明は、抗原に対する免疫応答を顕出する方法であって、金属塩、免疫刺激剤、及び抗原を含むワクチンの使用を含み、ここで、上記免疫刺激剤が、上記抗原に吸着された上記金属塩粒子とは別個の金属塩の粒子上に吸着されている、前記方法を規定する。上記病原体及び抗原の中のいくつかを以下に列記する。
【0021】
A,B,C、及びD型肝炎ウイルスにより引き起こされるウイルス性肝炎は、ひじょうに一般的なウイルス性疾患である。特に、B型及びC型ウイルスを介して、それは、肝臓癌の多くのケースの原因でもある。従って、有効なワクチンの開発は重要であり、そして顕著な成功にも拘らず、未だ進行中の研究である。多数の主要な文献を含む、最近の肝炎ワクチンについてのレビューは、Lancet,May 12th 1990 at page 1142 ff(Prof A.L.W.F.Eddleston)中に見ることができる。また、“Viral Hepatitis and Liver Disease”(Vyas,B.N.,Dienstag,J.L.,and Hoofnagle,J.H.,eds,Grune and Stratton,Inc.(1984)及び“Viral Hepatitis and Liver Disease”(Proceedings of the 1990 International Symposium,eds F.B.Hollinger,S.M.Lemon and H.Margolis,published by Williams and Wilkins)を参照のこと。
【0022】
本明細書中に使用するとき、表現“B型肝炎抗原”は、ヒトにおいて上記ウイルスに対する免疫を誘導するために使用されることができるB型肝炎ウイルスから得られるいずれかの抗原性材料を指すために使用される。
B型肝炎ウイルス(HBV)による感染は広い問題であるが、大量免疫感作のために使用されることができるワクチン、例えば、遺伝子工学技術により得られる製品“Engerix−B”(Smithkline Beecham plc)が現在利用可能である。
【0023】
B型肝炎表面抗原(HBsAg)の製造はよく記載されている。例えば、Harford et al in Develop.Biol.Stanford 54,page 125(1983)、Gregg et al in Biotechnology,5,page 479(1987),EP−A−0226846,EP−A−0299108、及び上記文献中の引用文献を参照のこと。
【0024】
本明細書中に使用するとき、表現“B型肝炎表面抗原”“HBsAg”は、HBV表面抗原の抗原性を示すいずれかのHBsAg抗原又はその断片を含む。HBsAg S抗原の226アミノ酸配列に加えて(Tiollais et al,Nature,317,489(1985)及びその中の引用文献を参照のこと)、本明細書中に記載するHBsAgは、適宜、上記文献及びEP−A−0 278940中に記載されるようなプレーS配列の全部又は一部を含むことができる。特に、HBsAgは、ad血清型のB型肝炎ウイルス上のオープン・リーディングフレームに対して残基12〜52、その後の残基133〜145、その後の残基175〜400を含むアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む(このポリペプチドを、L* という;EP0414374を参照のこと)。本発明の範囲内のHBsAgは、EP0198474(Endotronics)中に記載されたプレS1−プレS2−S ポリペプチド又はそのアナログ、例えば、EP0304578(Mc Cormick and Jones)中に記載されたものを含むこともできる。HBsAgは、本明細書中に記載するとき、突然変異体、例えば、WO91/14703又はヨーロッパ特許出願公開第0511855A1号中に記載された“エスケープ突然変異体”、特に、145位におけるアミノ酸置換がグリシンからアルギニンであるHBsAgをいうこともできる。
【0025】
通常、HBsAgは粒子形態にあるであろう。これらの粒子は、例えば、Sタンパク質を単独で含むことができ、又は複合粒子、例えば、(L*,S){ここで、L* は先に定義したものであり、そしてSはHBsAgのS−タンパク質を表す。}であることができる。上記粒子は、有利には、それが酵母内で発現されるところの形態にある。
【0026】
A型肝炎に対する保護を与える成分は、好ましくは、HAVのHM−175株由来の死菌減弱ワクチンである“Havrix”(Smithkline Beecham Biologicals)として知られた製品である〔“Inactivated Candidate Vaccines for Hepatitis A”by F.E.Andre,A.Hepburn and E.D′Hondt(1980)、Prog.Med.Virol. Vol 37,pages 72−95及び製品モノグラフ“Havrix”published by Smithkline Beecham Biologicals(1991)を参照のこと。〕。
【0027】
従って、本発明の好ましい態様においては、HBsAgとA型肝炎抗原を含む併合ワクチンが提供される。また、本発明により、A型肝炎とB型肝炎併(混)合ワクチンの製法、及び上記製法から得られた製品が提供される。
Smithkline Beecham Biologicalsにより製造されたInfanrix(商標)レンジを含む他の併合ワクチンも市販されている。このようなワクチンは、ジフテリア毒素、破傷風毒素、及びB.pertussis抗原の“コア(core)”の併合に基づく。このワクチンは、百日咳成分(死菌全細胞B.pertussis又は無細胞百日咳であって、典型的には2つの抗原−PTとFHAから成り、そしてしばしば、69kDa であり、場合により1又は両者のアグルチノゲン2又はアグルチノゲン3を含むもの)を含む。このようなワクチンは、しばしば、DTPw(全細胞)又はDTPa(無細胞)といわれる。
【0028】
本発明の範囲内の特定の併(混)合ワクチンは:
・ジフテリア−破傷風−百日咳−B型肝炎(DTP−HB)
・ジフテリア−破傷風−B型肝炎(DT−HB)
・Hib−B型肝炎
・DTP−Hib−B型肝炎
・IPV(不活性ポリオ・ワクチン)−DTP−Hib−B型肝炎
百日咳成分は、好適には、全細胞百日咳ワクチン又は無細胞百日咳ワクチンであって部分精製又は高精製された抗原を含むものである。上記の併合物は場合によりA型肝炎に対して保護する成分を含むことができる。好ましくは、A型肝炎成分は、ホルマリンHM−175不活性である。有利には、HM−175は、培養したHM−175をトリプシンで処理し、パーミエーション・クロマトグラフィーにより小さなプロテアーゼ消化タンパク質から無傷のウイルスを分離し、そしてホルマリンで不活化することにより、精製される。有利には、B型肝炎併合ワクチンは小児ワクチンである。
【0029】
本発明の他の併合ワクチンは、GB9805105.5(Smithkline Beecham Biologicals s.a.)中に開示されている。このような併合ワクチンは、青年期のためのワクチンにとって特に有益である。好ましい併合物は、B型肝炎抗原(HepB)と単純ヘルペス(HSV)抗原の“コア”併合に基づく。場合により、この“コア”に、以下の群由来の1以上の抗原:エプスタインバール・ウイルス(EBV)抗原、A型肝炎抗原(HepA)、ヒト・パピローマ・ウイルス(HPV)抗原、が添加されることができる。これらの併合ワクチンは、さらに、水疱瘡ウイルス(VZV)、ヒト・サイトメガロウイルス(HCMV)又はトキソプラズマ抗原を含むことができる。
【0030】
好ましくは、本発明のワクチン配合物は、ヒト病原体に対する免疫応答を顕出することができる抗原又は抗原組成物を含み、この抗原又は抗原組成物は、HIV−1、(例えば、tat,nef,gp120又はgp160)、ヒト・ヘルペス・ウイルス、例えば、gD又はその誘導体又は直初期タンパク質、例えばHSV1又はHSV2からのICP27、サイトメガロウイルス((特にヒト)(例えば、gB又はその誘導体))、ロタウイルス(生弱毒化ウイルスを含む)、エプスタイン・バール・ウイルス(例えば、gp350又はその誘導体)、水疱瘡ウイルス(例えば、gpI,II及びIE63)、又は肝炎ウイルス、例えば、B型肝炎ウイルス(例えば、B型肝炎表面抗原又はその誘導体)、A型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス及びE型肝炎ウイルス、又は他のウイルス性病原体、例えば、パラミクソウイルス:呼吸器合胞体ウイルス(例えば、F及びGタンパク質又はその誘導体)、パラインフルエンザ・ウイルス、風疹ウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、ヒト・パピローマ・ウイルス(例えば、HPV6,11,16、及び18)、フラビウイルス(例えば、黄熱ウイルス、デング熱ウイルス、ダニ伝染脳炎ウイルス、日本脳炎ウイルス)又はインフルエンザ・ウイルス、又はバクテリア病原体、例えば、ナイセリア(Neisseria)種、例えば、ナイセリア・ゴノレア(N.gonorrhea)及びナイセリア・メニンギティディス(N.meningitidis)(例えば、莢膜多糖類及びその抱合体、トランスフェリン結合性タンパク質、ラクトフェリン結合性タンパク質、PilC、アドヘシン);ストレプトコッカス(Streptococcus)種、例えば、ストレプトコッカス・ニューモニエ(S.pneumoniae)(例えば、莢膜多糖類及びその抱合体、PsaA,PspA、ストレプトリジン、コリン結合性タンパク質)、ストレプトコッカス・ピオジェンス(S.pyogenes)(例えば、Mプロテイン又はその断片、C5Aプロアテーゼ、リポテイコ酸)、ストレプトコッカス・アガラクチエ(S.agalactiae)、ストレプトコッカス・ムュータンス(S.mutans);ヘモフィラス(Haemophilus)種、例えば、ヘモフィラス・インフルエンザB型(H.influenzae typeB)(例えば、PRP及びその抱合体)、未分類ヘモフィラス・インフルエンザ(例えば、OMP26、高分子量アドヘシン、P5,P6、リポプロテインD)、ヘモフィラス・デュクレイ(H.ducreyi);モラキセラ(Moraxella)種、例えば、モラキセラ・カタラリス(M.catarrhalis)であってブランハメラ・カタラリス(Branhamella catarrhalis)としても知られるもの(例えば、高及び低分子量アドヘシン及びインバシン);ボルデテラ(Bordetella)種、例えば、ボルデテラ・ペルタシス(B.pertussis)(例えば、パータクチン、百日咳毒素又はその誘導体)、繊維状赤血球凝集素、アデニレート・シワラーゼ・フィムブリエ)、ボルデテラ・パラペルタシス(B.parapertussis)及びボルデテラ・ブロンキセプティカ(B.bronchiseptica);マイコバクテリウム(Mycobacterium)種、例えば、マイコバクテリウム・チューバーキュローシス(M.tuberculosis)(例えば、ESAT6、抗原85A、−B又は−C)、マイコバクテリウム・ボビス(M.bovis)、マイコバクテリウム・レプラエ(M.leprae)、マイコバクテリウム・アビウム(M.avium)、マイコバクテリウム・パラチューバーキュローシス(M.paratuberculosis)、マイコバクテリウム・スメグマティス(M.smegmatis);レジオネラ(Legionella)種、例えば、レジオネラ・ニューモフィラ(L.pneumophila);エシェリキア(Escherichia)種、例えば、腸内毒性エキュリキア・コリ(E.coli)(例えば、コロニー形成因子、熱不安定性毒素又はその誘導体、熱安定性毒素又はその誘導体)、腸管出血性E.coli、腸管病原性E.coli(例えば、赤痢菌毒素様毒素又はその誘導体);ビブリオ(vibrio)種、例えば、ビブリオ・コレラ(V.cholera)(例えば、コレラ毒素又はその誘導体);シゲラ(Shigella)種、例えば、シゲラ・ソネイ(S.sonnei)、ジゲラ・ジセンテリエ(S.dysenteriae)、シゲラ・フレキシネリ(S.flexnerii);エルシニア(Yersinia)種、例えば、エルシニア・エンテロコリティカ(Y.enterocolitica)(例えば、Yopタンパク質)、エルシニア・ペスティス(Y.pestis)、エルシニア・シュードチューバーキュローシス(Y.pseudotuberculosis);カンピロバクター(Campylobacter)種、例えば、カンピロバクター・ジェジュニ(C.jejuni)(例えば、毒素、アドヘシン、及びインバシン)及びカンピロバクター・コリ(C.coli);サルモネラ(Salmonella)種、例えば、サルモネラ・チフィ(S.typhi)、サルモネラ・パラチフィ(S.paratyphi)、サルモネラ・コレレスイ(S.choleraesuis)、サルモネラ・エンテリティディス(S.enteritidis);リステリア(Listeria)種、例えば、リステリア・モノサイトジェン(L.monocytogenes);ヘリコバクター(Helicobacter)種、例えば、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)(例えば、ウレアーゼ、カタラーゼ、空胞形成毒素);シュードモナス(Pseudomonas)種、シュードモナス・エルギノーサ(P.aeruginosa);スタフィロコッカス(Staphylococcus)種、例えば、スタフィロコッカス・アウレウス(S.aureus)、スタフィロコッカス・エピダーミディス(S.epidermidis);エンテロコッカス(Enterococcus)種、例えば、エンテロコッカス・ファエカリス(E.faecalis)、エンテロコッカス・ファエシウム(E.faecium);クロストリジウム(Clostridium)種、例えば、クロストリジウム・テタニ(C.tetani)(例えば、破傷風毒素及びその誘導体)、クロストリジウム・ボツリナム(C・botulinum)(例えば、ボツリヌス毒素及びその誘導体)、クロストリジウム・ディフィシル(C.difficile)(例えば、クロストリジウム毒素A又はB及びその誘導体);バシルス(Bacillus)種、例えば、バシルス・アンスラシス(B.anthracis)(例えば、ボツリヌス毒素及びその誘導体);コリネバクテリウム(Corynebacterium)種、例えば、コリネバクテリウム・ジフテリエ(C.diphtheriae)(例えば、ジフテリア毒素及びその誘導体);ボレリア(Borreria)種、例えば、ボレリア・ブルグドルフェリ(B.burgdorferi)(例えば、OspA,OspC,DbpA,DbpB)、ボレリア・ガリニ(B.garinii)(例えば、OspA,OspC,DbpA,DbpB)、ボレリア・アフゼリ(B.afzelii)(例えば、OspA,OspC,DbpA,DbpB)、ボレリア・アンダーソニイ(Biandersonii)(例えば、OspA,OspC,DbpA,DbpB)、ボレリア・ヘルムシ(B.hermsii);エールリヒア(Ehrlichia)種、例えば、エールリヒア・エクイ(E.equi)及びヒト顆粒球エールリヒア症;リケッチア(Rickettsia)種、例えば、リケッチア・リケッチイ(R.rickettsii);クラミジア(chlamydia)種、例えば、クラミジア・トラコマティス(C.trachomatis)(例えば、MOMP、ヘパリン結合性タンパク質)、クラミジア・ニューモニエ(C.pneumoniae)(例えば、MOMP、ヘパリン結合性タンパク質)、クラミジア・ピタチ(C.psittaci);レプトスピラ(Leptospira)種、例えば、レプトスピラ・インテロガンス(L.interogans);トレポネマ(Treponema)種、例えば、トレポネマ・パリダム(T.pallidum)(例えば、稀な外膜タンパク質)、トレポネマ・デンティコーラ(T.denticola)、トレポネマ・ヒオディセンテリエ(T.hyodysenteriae);又は寄生生物、例えば、プラスモディウム(Plasmodium)種、例えば、プラスモディウム・ファルシパラム(P.falciparum);トキソプラズマ(Toxoplasma)種、例えば、トキソプラズマ・ゴンジイ(T.gondii)(例えば、SAG2,SAG3,Tg34);エンタモエバ(Entamoeba)種、例えば、エンタモエバ・ヒストリティカ(E.histolytica);バベシア(Babesia)種、例えば、バベシア・ミクロチ(B.microti);トリパノソーマ(Trypanosoma)種、例えば、トリパノソーマ・クルジ(T.cruzi);ジアルジア(Giardia)種、例えば、ジアルジア・ランブリア(G.lamblia);レシュマニア(Leshmania)種、例えば、レシュマニア・メージャー(L.major);ニューモシスティス(Pneumocystis)種、例えば、ニューモシスティス・カリニ(P.carinii);トリコモナス(Trichomonas)種、例えば、トリコモナス・バギナリス(T.vaginalis);スキゾストーマ(Schisostoma)種、例えば、スキゾストーマ・マンソニ(S.mansoni)、又は酵母、例えば、キャンディダ(Candida)種、例えば、キャンディダ・アルビカンス(C.albicans);クリプトコッカス(Cryptococcus)種、例えば、クリプトコッカス・ネオフォルマンス(C.neoformans)由来である。
【0031】
1の好ましい局面においては、本発明のワクチン配合物は、特にCHO細胞内で発現されるとき、HIV−1抗原、gp120を含む。さらなる態様においては、本発明のワクチン配合物は、先に定義したようなgD2tを含む。
本発明の好ましい態様においては、請求に係るアジュバントを含有するワクチンは、生殖器いぼの原因であると考えられるHPVウイルス(HPV6又はHPV11その他)、及び子宮頚癌の原因であるHPVウイルス(HPV16,HPV18その他)を含む。特に好ましいワクチン形態は、L1粒子又はキャプソメア、並びに融合タンパク質であってHPV6及びHPV11タンパク質E6,E7,L1及びL2から選ばれた1以上の抗原を含むものを含む。最も好ましい、融合タンパク質の形態は:GB9515478.7中に開示されたL2E7、及びGB9717953.5(WO99/10375)中に開示されたプロテインD(1/3)−E7である。
【0032】
本発明のワクチンは、さらに、マラリアを引き起こす寄生生物由来の抗原を含む。例えば、プラスモディア・ファルシパラム(Plasmodia falciparum)からの好ましい抗原は、RTS,S、及びTRAPを含む。RTSは、B型肝炎表面抗原のプレS2部分の4アミノ酸を介して、B型肝炎ウイルスの表面(S)抗原に結合されたプラスモディア・ファルシパラム(Plasmodia falciparum)のサーカムスポロゾイト(CS)タンパク質のC末端部分の実質的に全てを含むハイブリッド・タンパク質である。その全体構造は、UK特許出願第9124390.7号に基づく優先権を主張し、公開番号WO93/10152の下で公開された、国際特許出願第PCT/EP92/02591号中に開示されている。酵母内で発現されるとき、RTSは、リポプロテイン粒子として製造され、そしてそれがHBVからのS−抗原とともに同時発現されるとき、それはRTS,Sとして知られる混合粒子を製造する。TRAP抗原は、WO90/01496下で公開された、国際特許出願第PCT/GB89/00895号中に記載されている。本発明の好ましい態様は、マラリアワクチンであり、ここでは上記抗原性調製物は、上記RTS,S抗原とTRAP抗原の併合を含む。他のプラスディウム抗原であって、マルチステージ・マラリア・ワクチンの成分の候補であろうものは、プラスモディウム・ファシパラム(P.faciparum)MSP1,AMA1,MSP3,EBA,GLURP,RAP1,RAP2、セクエストリン(Sequestrin)、PfEMP1,Pf332,LSA1,LSA3,STARP,SALSA,PfEXP1,Pfs25,Pfs28,PFS27/25,Pfs16,Pfs48/45Pfs230、及びプラスモディウム種におけるそれらのアナログである。
【0033】
上記配合物は、抗腫瘍抗原を含むこともでき、そして免疫療法治療癌のために有用であることができる。例えば、上記アジュバント配合物は、腫瘍拒絶抗原、例えば、前立腺、乳、結直腸、肺、膵臓、腎臓又はメラノーマ癌のためのものとともに有用である。例示的抗原は、MAGE1及びMAGE2又は他のMAGE抗原であってメラノーマの治療のためのもの、PRAME,BAGE又はGAGEを含む(Robbins and Kawakami,1996,Current Opinion in Immunology 8,pps 628−636;Van den Eynde et al.,International Journal of Clinical & Laboratory Research(Submitted 1997);Correale et al.(1997),Journal of the National Cancer Institute 89,p293)。もちろん上記抗原は、広いレンジの腫瘍タイプ、例えば、メラノーマ、肺癌腫、肉腫、及び膀胱癌腫内で発現される。他の腫瘍特異的抗原は、本発明のアジュバントとの併用に好適であり、そして非限定的に、前立腺特異的抗原(PSA)又はHer−2/neu,KSA(GA733)、MUC−1、及び癌胎児性抗原(CEA)を含む。他の抗原は、チロシナーゼ(Tyrosinase)及びスルビビン(Survivin)を含む他の抗原が汎−癌治療剤として出されてきた。従って、本発明の1の局面においては、本発に係るアジュバント組成物及び腫瘍拒絶抗原を含むワクチンが提供される。
【0034】
本発明の組成物はボレリア種由来の抗原を含むワクチンを配合するために使用されるであろうと予想される。例えば、抗原は、核酸、病原体由来抗原又は抗原調製物、組換え製造タンパク質又はペプチド、及びキメラ融合タンパク質を含むことができる。特に、上記抗原はOspAである。このOspAは、(Lipo−OspA)といわれる宿主細胞(E.coli)のおかげで脂質化された形態にある完全成熟タンパク質又は非脂質化タンパク質であることができる。このような非脂質化誘導体は、非脂質化NS1−OspA融合タンパク質であってインフルエンザ・ウイルスの非構造タンパク質の最初の81N−末端アミノ酸(MS1)をもつもの、及び完全OspAタンパク質を含み、そして他の、MDP−OspAは、3つの追加のN−末端アミノ酸を担持するOspAの非脂質形態である。
【0035】
本発明のワクチンは、アレルギーの予防又は治療のために使用されることができる。このようなワクチンは、アレルゲン特異的抗原(例えば、Der p1、及び花粉関連抗原)及びアレルゲン非特異的抗原(例えば、スタンワース(stanworth)デカペプチド)を含むであろう。
各ワクチン投与における抗原の量は、典型的なワクチン接種を受けた者において有意な有害副作用を伴わずに免疫保護応答を誘導する量として、選択される。このような量は、どの特異的免疫原が使用されるか及びそれがどのように提示されるかに依存して変化するであろう。一般的には、各投与量は、1〜1000μgの、好ましくは1〜500μgの、好ましくは1〜100μgの、最も好ましくは、1〜50μgの抗原を含むであろうと予想される。特定のワクチンの最適量は、被験体における適当な免疫応答の観察を含む標準的な試験により確められることができる。一次ワクチン接種の後、被験体は、適当に間隔をあけて1又は数回の追加免疫感作を受容することができる。典型的には、ヒト投与のためには、上記免疫刺激剤は、1投与当り1〜100μg、好ましくは10〜500μg、より好ましくは20〜200μg、より好ましくは20〜100μg、そして最も好ましくは10〜50μgの範囲内で存在するであろう。
【0036】
本発明は、さらに、医療における、特に病原体感染、又は癌、又はアレルギーを患った又はこれに罹り易い哺乳動物の治療方法としての使用のための、本発明のアジュバント及びワクチンを規定する。
また、ウイルス、バクテリア、寄生生物感染、アレルギー、又は癌の免疫予防及び免疫治療剤の製造における本発明のアジュバント及びワクチンの使用も規定される。本発明の配合物は、予防目的と治療目的の両者のために使用されうる。
【0037】
ワクチンの調製は、一般に、“Vaccine Design−the subunit and adjuvant approach”Edited by Powell,M.F.and Newman,M.J.;1995,Pharmaceutical Biotechnology(Plenum Press,New York and London,ISBN 0−306−44867−X)中に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、個々の血清について計測され、そしてGMTと表された抗−HBsIg抗体応答を示す。
【図2】図2は、プールされた血清についての分析から計算されたアイソタイプの再分配(IgG1,IgG2a、及びIgG2b)を示す。
【図3】図3は、HBsにより再刺激された脾臓細胞内でモニターされたリンパ球増殖を示す。
【図4】図4は、HBsにより再刺激された脾臓細胞内でモニターされたサイトカイン産生を示す。
【図5】図5は、個々の血清に対するII後に計測された抗−gDIgG抗体応答を示す。
【図6】図6は、HSV接種後の累積病変等級曲線を示す。
【実施例】
【0039】
本発明は、以下の実施例により説明されるが、これに限定されるものではない。
実施例1:材料及び方法
血清学
抗−HBs抗体の定量を、コーティング抗原としてHBs(Hep286)を用いたELISAにより行った。抗原及び抗体溶液をウェル当り50μlにおいて使用した。抗原をPBS中1μg/mlの最終濃度において希釈し、そして96ウェル・マイクロタイター・プレート(Maxisorb Immunoplate,Nunc,Denmark)のウェルに4℃で一夜吸着させた。次に上記プレートを、1%ウシ血清アルブミン及び0.1%TWEEN20を含むPBSとともに37℃で1時間インキュベートした(飽和バッファー;100μl/ウェル)。上記飽和バッファー中の(1/100希釈から出発する)血清の2倍希釈物を、上記HBs被覆されたプレートに添加し、そして37℃で1時間インキュベートした。上記プレートを、PBS0.1%TWEEN20で4回洗浄し、そして飽和バッファー中で1/1000希釈されたビオチン結合抗−マウスIgG1,IgG2a,IgG2b又はIg(Amersham,UK)を各ウェルに添加し、そして37℃で1時間インキュベートした。洗浄ステップの後、飽和バッファー中で1/5000希釈されたストレプトアビジン−ビオチニル化ペルオキシダーゼ複合体(Amersham,UK)を、37℃でさらに30分間添加した。プレートを上述のように洗浄し、そして0.1%TWEEN20,0.05Mクエン酸バッファーpH4.5中O−フェニレンジアミン(Sigma)0.04%H220.03%の溶液とともに20分間インキュベートした。この溶液をH2SO42Nで停止させ、そして490/630nmで読んだ。ELISA力価を(4変数等式を用いて)SoftmaxProによる参考資料から計算し、そしてEU/mlで表した。
【0040】
T細胞増殖
2次免疫感作から2週間後、マウスを殺し、脾臓を無菌的にプールに取り出した。2mML−グルタミン、抗生物質、5×10-5M 2−メルカプトエタノール、及び1%同一遺伝子型の正常マウス血清を含むRPMI1640培地(GIBCO)中で、細胞懸濁液を調製した。脾臓細胞を、HBs抗原の異なる濃度(10〜0.03μg/ml)を含んだ丸底96ウェル−プレート内で200μlにおいて2×106細胞/ml の最終濃度で培養した。各テストを4連で行った。5%CO2 の下37℃における96時間の培養後、上記細胞を、0.5μCi/ウェルにおいて 3H−チミジン(Amersham,UK,5Ci/mmol)で18時間パルスし、そして次に、細胞ハーベスターを用いてUnifilterプレート(Packard)上に収穫した。取り込まれた放射能を、シンチレーション・カウンター(Topcount,Packard)内で計測した。結果を、cpm(4連ウェル内の平均cpm)において、又は刺激係数(抗原を含む細胞培養物における平均cpm/抗原を含まない細胞培養物における平均cpm)として表す。
【0041】
サイトカイン産生
2次免疫感作から2週間後、マウスを殺し、脾臓を、プール内に無菌的に取り出した(群当り3プール)。2mML−グルタミン、抗生物質、5×10-5M 2−メルカプトエタノール、及び5%胎児ウシ血清を含むRPMI1640培地(GIBCO)中で細胞懸濁液を調製した。HBs抗原の異なる濃度(10〜0.1μg/ml)をもつ平底24ウェル−プレート内で1mlにおいて、5×106 細胞/mlの最終濃度において細胞を培養した。上清を96時間後に収穫し、そしてELISAによりIFNγ及びIL−5の存在についてテストするまで冷凍した。
【0042】
IFNγ産生
IFNγの定量を、Genzymeからの試薬を用いてELISAにより行った。サンプル及び抗体溶液をウェル当り50μlにおいて用いた。96ウェル・マイクロタイター・プレート(Maxisorb Immo−plate,Nunc,Denmark)を、炭酸塩バッファーpH9.5中1.5μg/mlに希釈した50μlのハムスター抗−マウスIFNγを用いて4℃で一夜コートした。次に、プレートを、1%ウシ血清アルブミン及び0.1%TWEEN20を含むPBS100μl(飽和バッファー)とともに37℃で1時間インキュベートした。飽和バッファー中の(1/2から出発する)インビトロ刺激物からの上清の2倍希釈物を抗−IFNγ−コートされたプレートに添加し、そして37℃で1時間30分の間インキュベートした。上記プレートを、PBS TWEEN0.1%(洗浄バッファー)で4回洗浄し、そして0.5μg/mlの最終濃度における飽和バッファー中で希釈されたビオチン結合ヤギ抗−マウスIFNγを各ウェルに添加し、そして37℃で1時間インキュベートした。洗浄ステップの後、飽和バッファー中で1/10000に希釈されたAMDEX抱合体(Amersham)を37℃で30分間添加する。プレートを上述のように洗浄し、そして10分間50μlのTMB(Biorad)とともにインキュベートした。反応をH2SO40.4Nを用いて停止させ、そして450/630nmで読んだ。濃度を、(4変数等式を用いた)SoftmaxProによる標準曲線(マウスIFNγ標準)を用いて計算し、そしてpg/mlで表した。
【0043】
IL−5産生
IL−5の定量を、Genzymeからの試薬を用いてELISAにより行った。サンプル及び抗体溶液をウェル当り50μlにおいて用いた。96ウェル・マイクロタイター・プレート(Maxisorb Immo−plate,Nunc,Denmark)を、炭酸塩バッファーpH9.5中1μg/mlに希釈した50μlのラット抗−マウスIL−5を用いて4℃で一夜コートした。次に、プレートを、1%ウシ血清アルブミン及び0.1%TWEEN20を含むPBS100μl(飽和バッファー)とともに37℃で1時間インキュベートした。飽和バッファー中の(1/2から出発する)インビトロ刺激物からの上清の2倍希釈物を抗−IFNγ−コートされたプレートに添加し、そして37℃で1時間30分の間インキュベートした。上記プレートを、PBS TWEEN0.1%(洗浄バッファー)で4回洗浄し、そして1μg/mlの最終濃度における飽和バッファー中で希釈されたビオチン結合ラット抗−マウスIL−5を各ウェルに添加し、そして37℃で1時間インキュベートした。洗浄ステップの後、飽和バッファー中で1/10000に希釈されたAMDEX抱合体(Amersham)を37℃で30分間添加する。プレートを上述のように洗浄し、そして15分間50μlのTMB(Biorad)とともにインキュベートした。反応を H2SO4 0.4Nを用いて停止させ、そして450/630nmで読んだ。濃度を、(4変数等式を用いた)SoftmaxProによる標準曲線(組換えマウスIL−5)を用いて計算し、そしてpg/mlで表した。
【0044】
実施例2:マウスにおける免疫原性試験
抗原を含まない固体粒状担体上のMPLのコンセプトをテストするために、免疫原性試験を、HABMPLワクチンの配合物の各種シーケンスを用いてBalb/Cマウスにおいて行った:
【0045】
【表1】

【0046】
配合方法の説明:
グループ1、従来技術の配合方法。抗原をまず金属塩上に吸着させ、その後、遊離3D−MPLを添加する。これは、抗原と同一粒子の金属塩上の3D−MPLの吸着をもたらす。
グループ2と3、本発明の配合方法。3D−MPLを金属塩の1の粒子上に吸着させ、抗原を、金属塩の別の粒子上に吸着させ、その後、上記の前もって吸着させた複合体を混合する。
免疫感作スキーム
【0047】
10匹のマウスから成る群を、HABベースの配合物(1/10ヒト投与量、すなわち、HAV72ELU、HBs2μg,MPL5μg)を用いて4週間間隔で2回皮下に免疫感作させた。IIから14日後に(day 14 post II,2次免疫感作から14日後に)、リンパ球増殖性応答及びサイトカイン産生(IL5/IFNγ)を、HBs及びHAVによる脾臓細胞のインビトロ刺激後に分析した。血液を35日目に眼窩後洞から(retroorbitalsinus)から採取し、そしてHBs及びHAVに対する抗体応答並びに誘導されたアイソタイプ特性(HBsだけ)をELISAによりモニターした。
【0048】
結果
体液応答(Ig及びアイソタイプ)を、HBVに関してコーティング抗原としてHBsを使用して、そしてHAVに関してBehringキットを使用して、ELISAにより計測した。IIから14日後にだけ、血液を分析した。
【0049】
図1は、個々の血清について計測され、そしてGMTと表された抗−HBsIg抗体応答を示す。
図2は、プールされた血清についての分析から計算されたアイソタイプの再分配(IgG1,IgG2a、及びIgG2b)を示す。
グループ1と新規配合物(グループ2とグループ3)の間に抗体力価における差は全く観察されなかった。さらに、新規配合物(グループ2とグループ3)は、従来技術の配合物(グループ1)により刺激されたものと類似の、IgG1対IgG2a/bアイソタイプ比を刺激する。
【0050】
細胞仲介免疫応答
細胞仲介免疫応答(リンパ球増殖及びIFNγ/IL−5産生)を、HBs又はHA抗原による脾臓細胞のインビトロ再刺激後に、IIの後14日目に計測した。マウスの各グループに関して、5匹の動物を殺し、そしてインビトロ試験のために脾臓をプールした。
【0051】
図3は、HBsにより再刺激された脾臓細胞内でモニターされたリンパ球増殖を示す。
図4は、HBsにより再刺激された脾臓細胞内でモニターされたサイトカイン産生を示す。
上記配合物の間に、リンパ球増殖性応答における差は全く観察されなかった。
【0052】
強いIFN−γ(+/−1000pg/ml)応答が、全てのグループにおいて観察された。その上、上記グループの間には、(60pg/ml未満の)IL−5産生における差は全く観察されなかった。
【0053】
結論
HBsAgに対する体液性及び細胞仲介免疫応答における有意差は、HABMPL配合配列間には、観察されなかった。
【0054】
実施例3:モルモット(Guinea Pigs)のHSVワクチン接種
その実施例は、肝炎抗原に関する、上記新規配合物及び方法の効果を証明した。本実施例は、本発明の方法に比較して古典的な方法におけるアルミニウム(alum)と3D−MPLで配合された単純ヘルペス・ウイルスgDワクチンの免疫原性及び保護効果を調べた。上記2つのワクチンを、HSVモルモット膣内保護モデルにおいて比較した。
【0055】
【表2】

【0056】
実験プロトコール
12匹の雌Hartleyモルモットのグループを、0日目と28日目に2回免疫感作させた。57日目に、上記動物を、105PfuのHSV2 MS株(100μl)で膣内接種した。接種後、動物を、4日目から12日目まで一次疾患の臨床兆候について毎日モニターした。二次免疫感作後14日目と28日目に、眼窩後洞から血液を採取し、そして抗−gD抗体応答(IgG)をELISAによりモニターした。
【0057】
配合方法
HSV2からのgD2tを、WO92/16231中に記載された技術に従って調製した。3D−MPLを、Ribi Immuno Chem Inc.,Montana,USAから購入した。AlOH3 をSuperfosから購入した。配合物を、一次注射の15日前に調製した。全インキュベーションを撹拌しながら室温で行った。
グループ4 Al(OH)3ベースの配合物(250μl/投与):古典的方法
gD2t(5μg)を、MPL添加(12.5μg)前15分間125μgのAl(OH)3上に吸着させた。30分後、上記配合物を10倍に濃縮したPBS pH7.4溶液を用いて緩衝液化した。15分後、500μg/mlのフェノキシエタノール保存料として添加した。
【0058】
2O+Al(OH)3+Ag−15m−MPL−30m−10×PBS pH7.4−15m−2フェノキシ
グループ5 Al(OH)3ベースの配合物(250μl/投与):新規方法
gD2t(5μg)を15分間100μgのAl(OH)3上に吸着させ、そして濃縮モノバルクとして保存した。他方において、MPL(12.5μg)を30分間25μgのAl(OH)3上に吸着させ、そして他の濃縮モノバルクとして保存した。最終配合物のために、上記の吸着されたgD2tを H2O及び10倍濃縮PBS pH7.4中で希釈した。15分後、吸着されたMPLを、保存料としてフェノキシエタノールを添加する前に、添加した。
【0059】
Al(OH)3+Ag
Al(OH)3+MPL
2O+10×PBS pH7.4+Ads gD2t−15m−Ads MPL−15m−2フェノキシ
【0060】
サンプル定量
抗−gD抗体の定量を、コーティング抗原としてgD43D318を用いてElisaにより行った。抗原及び抗体溶液を、ウェル当り50μlにおいて使用した。抗原を、PBS中1μg/mlの最終濃度において希釈し、そして96ウェル・マイクロタイター・プレート(Maxisorb Immuno−plate,Nunc,Denmark)に4℃で一夜吸着させた。次に上記プレートを、1%ウシ血清アルブミンと0.1%Tween20(飽和バッファー)を含むPBSとともに37℃で1時間インキュベートした。上記飽和バッファー中の血清の2倍希釈物を、上記gD−被覆プレートに添加し、そして37℃で1時間30分間インキュベートした。上記プレートを、PBS0.1y%Tween20で4回洗浄し、そして飽和バッファー中で1/10000希釈されたビオチン抱合抗−モルモットIgG(Amersham,UK)を各ウェルに添加し、そして37℃で1時間30分間インキュベートした。洗浄ステップ後、飽和バッファー中、1/1000希釈したストレプトアビジン−ビオチニル化ペルオキシダーゼ複合体(Amersham,UK)を37℃でさらに30分間添加した。プレートを上述のように洗浄し、0.1%Tween20 0.05Mクエン酸塩バッファーpH4.5中O−フェニレンジアミン(Sigma)0.04% H22 0.03%の溶液とともに20分間インキュベートした。この反応をH2SO4 2Nで停止させ、そして490/630nmで読んだ。ELISA力価を(4変数等式を用いて)SoftmaxProによる参考資料から計算し、そしてEU/mlにおいて表した。
【0061】
統計学的分析
統計学的分析を、UNISTATを用いて血清データについて行った。バラツキの一方向分析のために適用されたプロトコールは以下のように簡単に説明されることができる:
1)データのLog変換確認
2)正規性を確認するための各集団(グループ)についてのKolmogorov Smirnovテスト
3)異なる集団(グループ)の間のバラツキの同質性を確認するためのHartley and Cochranテスト
4)選択されたデータについてのバラツキの分析:II後14日目又はII後28日目のデータ
【0062】
結果
血清学
図5は、個々の血清に対するII後に計測された抗−gDIgG抗体応答を示す。II後14日目の配合物(GMTについて17090−18508EU/ml)又はII後28日目の配合物(GMTについて10227−11965EU/ml)の間に抗体力価における顕著な差は観察されていない。バラツキの1方向分析を、データのLog変換後の両時間的からの、ワクチン配合物により生じた抗−gDIgG力価について別々に行った。いずれの配合物の間にも統計的に有意な差は全く検出されなかった。(p−値=II後14日目とII後28日目のデータについてそれぞれ0.7397と0.5078)。
【0063】
疾患からの保護
ワクチン接種された動物と接種されなかった動物におけるいくつかのパラメータを比較することにより、接種後4日目と12日目の間に一次疾患に対する保護を評価した。
【0064】
・病変を伴う及び伴わない動物のパーセンテージ(膣又は外部)
・以下のように各グループから計算された一次感染率(PI):Σ(最大等級×%において表す発生率)
・平均として表す病変等級の合計(4日目〜12日目)及び病変を示す動物の数
・4日目と12日目の間の各グループについて計算された平均累積等級
【0065】
【表3】

【0066】
図6は、HSV接種後の累積病変等級曲線を示す。
ワクチン接種された動物の高パーセンテージは、いずれの病変を顕出せず(66%〜83%)又は膣病変を顕出した。比較において、対照グループの動物の89%が外部病変を示した。
一次感染率の強い低下が、ワクチン接種された動物において観察された(97%〜99%)。これはひじょうに低い病変重度をもち、これは、処理されなかったグループに比較して(平均(median)=28)ワクチン接種されたグループ(平均=0.5又は1)について記録された。
【0067】
累積等級の曲線により示されるように、両グループ(4と5)は、一次疾患に対してひじょうに良い及びかなりのレベルの保護を与えた。
【0068】
結論
HSVワクチン配合物のための旧方法と新規方法を比較した。IgG力価又は一次疾患に対する保護において上記2つの方法の間に、統計的に有意な差は全く観察されなかった。
【0069】
実施例4:マウスのHPVワクチン接種
ヒト・パピローマ・ウイルス E7抗原と3D−MPLの(AlOH又はAlPO4ベースの)配合物のさまざまなシーケンスを、抗原特異的体液性応答を誘導するそれらの能力に関して比較した。比較に値するIg力価を、同一担体上の3D−MPLとプロテインD1/3−E7の混合吸着による配合物(方法1)、及び抗原を含まない担体上に別々に3D−MPLが吸着されているところの配合物(方法2)を用いて得た。プロテインD1/3E7を、WO99/10375の手順に従って調製した。上記抗原とMPL配合物は、AlOHベースか又はAlPO4 ベースかのいずれかであった。抗原と3D−MPLを、アルミニウム塩の同一粒子に順番に吸着させ(方法1)、又は別々の吸着を混合前に行った(方法2)。
【0070】
【表4】

【0071】
マウスを、筋中経路により21日間隔で2回免疫感作させた。血清を35日目(II後14日目)に採取し、そしてE7特異的抗体の存在について分析した(材料及び方法参照)。配合物を、一回目の注射の5日前に調製した。全インキュベーションを撹拌しながら室温で行った。
I.Alベースの配合物(50μl/投与):古典的方法(方法1)
PD1/3E7(5μg)を、MPL添加の30分前(5μg)に、50μgのAl(OH)3又はAlPO4上に吸着させた。30分後、上記配合物を、10倍に濃縮したPO4,NaCl pH6.3溶液を用いて緩衝液化した。15分後、50μg/mlのチオメルサールを保存料として添加した。
【0072】
2O+Al+Ag−30m−MPL−30m−10×PNpH 6.8−15m−Thio
II.Alベースの配合物(50μl/投与):新規方法(方法2)
PD1/3E7(5μg)を、30分間10μgのAl(OH)3又はAlPO4 上に吸着させ、そして濃縮モノバルクとして保存した。他方、MPL(5μg)を30分間20μgのAl(OH)3又はAlPO4上に吸着させ、そして他の濃縮モノバルクとして保存した。最終配合物のために、上記の吸着された抗原を、上記の吸着されたMPL及びALの残り(20μg)の添加前に、H2O 及び10倍に濃縮されたPO4,NaCl pH6.8溶液中で希釈した。13分後、50μg/mlのチオメルサールを保存料として添加した。
【0073】
Al+Ag
Al+MPL
2O+10×PN pH6.8+Ads PD1/3E7+Ads MPL+Al−30m−Thio
【0074】
血清学
抗−E7抗体の定量を、コーティング抗原としてE7(Bollen)を用いてElisaにより行った。抗原及び抗体溶液を、ウェル当り50μlにおいて使用した。抗原を、炭酸塩バッファーpH9.5中で3μg/mlの最終濃度において希釈し、そして96ウェル・マイクロタイター・プレート(Maxisorb immuno−plate,Nunc,Denmark)に4℃において一夜吸着させた。次にこのプレートを、1%ウシ血清アルブミンと0.1%Tween20(飽和バッファー)を含有するPBSとともに37℃で1時間インキュベートした。飽和バッファー中の(1/100希釈から出発する)血清の2倍希釈物をE7被覆されたプレートに添加し、そして37℃において1時間30分の間インキュベートした。上記プレートを、PBS0.1%Tween20で3回洗浄し、そして飽和バッファー中で1/5000希釈されたビオチン抱合抗マウス(IgG1,IgG2a又はIgG2b又は)IgGtot(Amersham,UK)を各ウェルに添加し、そして37℃で1時間30分の間インキュベートした。洗浄ステップ後、飽和バッファー中で1/5000希釈されたストレプトアビジン−ビオチニル化ペルオキシダーゼ複合体(Amersham,UK)を37℃でさらに30分間添加した。プレートを上記のように洗浄し、そしてTMB(テトラ−メチル−ベンジジン)とともに10分間インキュベートした。この反応をH2SO4で停止させ、そして450nmで読んだ。中間希釈を、(4変数等式を用いた)SoftmaxProにより計算した。
【0075】
結果
EU/mlで表されるELISAによるプールされた血清について計測された抗−E7Ig力価は、以下のようである:
【0076】
【表5】

【0077】
上記AlOHベースの配合物又は上記AlPO4 ベースの配合物を比較するとき、比較に値する力価が得られる。MPLがAlOH又はAlPO4 配合物に添加されるとき、到達した力価は、Al配合物についての5,000EU/ml未満に比較して、10,000EU/mlを上廻るものである。両配合シーケンスを用いて、比較に値する力価が得られる。
【0078】
抗原及びMPLの(AlOH又はAlPO4ベースの)配合物のさまざまなシーケンスを、抗原特異的抗体の産生を誘導するそれらの能力に関して比較した:
MPLを含有する配合物の全てがAlum配合物よりも高いレベルのE7−特異的Igを誘導する。同一担体上のMPL及びpD1/3−E7の混合吸着による配合物(方法1)、及び抗原を含有しない担体上に別々にMPLが吸着されるところの配合物(方法2)を用いて、比較に値する(comparable同程度の)Ig力価が得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属塩粒子上に吸着された免疫刺激剤を含むアジュバント組成物であって、上記金属塩粒子が実質的に他の抗原を含有しない、前記アジュバント組成物。
【請求項2】
前記金属塩粒子が、アルミニウム、亜鉛、カルシウム、セリウム、クロム、鉄、又はベリリウムの塩である、請求項1に記載のアジュバント組成物。
【請求項3】
前記金属塩が、ホスフェート又はヒドロキシドである、請求項1又は2に記載のアジュバント組成物。
【請求項4】
前記金属塩が、水酸化アルミニウム又はリン酸アルミニウムである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアジュバント組成物。
【請求項5】
前記免疫刺激剤がモノホスホリル・リピドAである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のアジュバント組成物。
【請求項6】
前記モノホスホリル・リピドAの誘導体が、3−脱−O−アシル化モノホスポリル・リピドAである、請求項5に記載のアジュバント組成物。
【請求項7】
前記免疫刺激剤がQS21である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のアジュバント組成物。
【請求項8】
前記免疫刺激剤がCpGを含むオリゴヌクレオチドである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のアジュバント組成物。
【請求項9】
請求項1に記載のアジュバント組成物を、抗原と混合することを含む、ワクチン組成物の製造方法。
【請求項10】
前記抗原が金属塩粒子に吸着さる、請求項9に記載のワクチン組成物の製造方法。
【請求項11】
前記抗原がヒト免疫不全ウイルス、水疱瘡ウイルス、単純ヘルペス1型ウイルス、単純ヘルペス2型ウイルス、ヒト・サイトメガロウイルス、デング熱ウイルス、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎又はE型肝炎ウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、ヒト・パピローマ・ウイルス、インフルエンザ・ウイルス、Hib、髄膜炎ウイルス、サルモネラ、ナイセリア、ボレリア、クラミジア、ボルデテラ、プラスモディウム又はトキソプラズマ、IgEペプチド、Derp1、花粉関連抗原;又は腫瘍関連抗原(TMA)、MAGE,BAGE,GAGE,MUC−1,Her−2neu,LnRH(GnRH)、CEA,PSA,KSA、又はPRAMEを含む群から選ばれる、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
2つの主要な複合体集団、第1複合体であって(a)金属塩粒子上に吸着された免疫刺激剤を含み、上記金属塩粒子が抗原を実質的に含有しないことを特徴とするもの;及び第2複合体であって、(b)金属塩粒子上に吸着された抗原を含むもの、を含むワクチン組成物。
【請求項13】
2つの主要な複合体集団、第1複合体であって、(a)金属塩粒子上に吸着された免疫刺激剤を含み、上記金属塩粒子が抗原を実質的に含有しないことを特徴とするもの;及び第2複合体であって、(b)金属塩粒子上に吸着された抗原を含み、上記金属塩粒子がモノホスホリル・リピドA又はその誘導体を実質的に含有しないことを特徴とするもの、を含むワクチン組成物。
【請求項14】
前記第1複合体及び第2複合体中に存在する金属塩が同一である、請求項12又は13に記載のワクチン組成物。
【請求項15】
前記第2複合体が、複数のサブ複合体を含み、各サブ複合体が、金属粒子上に吸着された異なる抗原を含む、請求項12〜14のいずれか1項に記載のワクチン組成物。
【請求項16】
前記金属塩が、アルミニウム、亜鉛、カルシウム、セリウム、クロム、鉄、又はベリリウムの塩である、請求項12〜15のいずれか1項に記載のワクチン組成物。
【請求項17】
前記金属塩が、ホスフェート又はヒドロキシドである、請求項16に記載のワクチン組成物。
【請求項18】
前記金属塩が、水酸化アルミニウム又はリン酸アルミニウムである、請求項17に記載のワクチン組成物。
【請求項19】
前記免疫刺激剤が3−脱−O−アシル化モノホスホリル・リピドAである、請求項12〜18のいずれか1項に記載のワクチン組成物。
【請求項20】
前記免疫刺激剤がQS21である、請求項12〜18のいずれか1項に記載のワクチン組成物。
【請求項21】
前記免疫刺激剤がCpGである、請求項12〜18のいずれか1項に記載のワクチン組成物。
【請求項22】
前記抗原がヒト免疫不全ウイルス、水疱瘡ウイルス、単純ヘルペス1型ウイルス、単純ヘルペス2型ウイルス、ヒト・サイトメガロウイルス、デング熱ウイルス、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎又はE型肝炎ウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、ヒト・パピローマ・ウイルス、インフルエンザ・ウイルス、Hib、髄膜炎ウイルス、サルモネラ、ナイセリア、ボレリア、クラミジア、ボルデテラ、プラスモディウム又はトキソプラズマ、stanworth デカペプチド、Der p1、花粉関連抗原;又は癌関連抗原、MAGE,BAGE,GAGE,MUC−1,Her−2neu,LnRH(GnRH)、CEA,PSA,チロシナーゼ、Survivin,KSA、又はPRAMEを含む群から選ばれる、請求項12又は21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記抗原が、A型肝炎抗原とB型肝炎抗原の併合物である、請求項22に記載のワクチン組成物。
【請求項24】
前記プラスモディウム抗原が、以下の群:RTS,S、及びTRAPから選ばれる1以上の抗原である、請求項22に記載のワクチン組成物。
【請求項25】
医療における使用のための、請求項22に記載のワクチン組成物。
【請求項26】
ウイルス、バクテリア、寄生虫感染、アレルギー、又は癌の免疫療法剤の製造のための、請求項22に記載のワクチン組成物の使用。
【請求項27】
安全かつ有効な量の、請求項22に記載のワクチンを投与することを含む、病原体感染、又は癌、又はアレルギーを患った又はこれに罹り易い哺乳動物の治療方法。
【請求項28】
2つの容器、第1の容器であって、金属塩上に吸着されたモノホスホリル・リピドA、又はその誘導体をもつもの;及び第2の容器であって金属塩上に吸着された抗原をもつもの、を含むキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−121916(P2012−121916A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−51129(P2012−51129)
【出願日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【分割の表示】特願2007−187001(P2007−187001)の分割
【原出願日】平成11年10月8日(1999.10.8)
【出願人】(305060279)グラクソスミスクライン バイオロジカルズ ソシエテ アノニム (169)
【Fターム(参考)】