ワークに対するピースの溶接方法およびその装置
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この発明は、長尺梁などのワークの両端に接続用ピースを自動的に溶接することのできる溶接方法およびその溶接装置に関するものである。
(従来の技術)
一般に長尺梁を他の長尺梁に溶接してフレームを製造する際、直接梁同士を溶接したのでは断面係数が小さく、溶接長が短くなって強度が不足するときは、一方の梁の端部にジョイントピース(以下、ピースという)を取り付け、このピースを介して他方の梁に接合することにより、断面係数および溶接長を確保することが行われる。例えば、第9図に示すように、断面コ字状の梁wの両端角隅部に断面L字状のピースpを装着せしめ、梁wとピースpで形成される継手部分の両面を溶接し、他の長尺梁に溶接する際の溶接長を確保している。
一方、前述の梁やピースは、第10図の鎖線で示すような寸法誤差を有しており、前述した溶接によるフレームの製造に際しては、このような寸法誤差を吸収しなければならず、もっぱら作業者による手作業に委ねられていた。
(発明が解決しようとする課題)
ところで、溶接作業は、溶接ヒュームやアーク光あるいは騒音などの下で行われることから、作業者を保護すると同時に、生産性を向上させるため、これらを自動的に溶接させる試みが提案されている。しかしながら、自動溶接を行うためには、前述の寸法誤差が許容範囲以内に収まっていなければならず、ワークwの塑性加工に伴うスプリングバックなどによって変形量が許容範囲より大きい場合には、それらを自動的に溶接することはできなかった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、梁(以下、ワークという)やピースに許容範囲を超える誤差を有する場合であっても、それらの誤差を矯正して自動的に溶接することのできる溶接方法および溶接装置を提供するものである。
(課題を解決するための手段)
本発明の溶接方法は、第1ステージに搬入されたワークを位置決めする行程と、該ワークの一端にピースを装着して押圧保持する行程と、前記ワークの一端においてワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する行程と、このワークを第1ステージから第2ステージに搬送し、位置決めする行程と、第2ステージに搬入されたワークの他端にピースを装着して押圧保持する行程と、前記ワークの他端においてワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する行程と、前記ワークを第2ステージから第3ステージに反転して移送し、位置決めする行程と、前記ワークの他端においてワークおよびピースを押圧保持する行程と、前記ワークの他端においてワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する行程と、このワークを第3ステージから第4ステージに搬送し、位置決めする行程と、前記ワークの一端においてワークおよびピースを押圧保持する行程と、前記ワークの一端においてワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する行程とより構成したものである。
また、本発明の溶接装置は、ワークを搬入して位置決めする装置と、該ワークの一端にピースを装着する装置と、ワークおよび該ワークに装着されたピースを押圧して保持する装置とを備えた第1ステージと、前記第1ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、ワークの他端にピースを装着する装置と、ワークおよび該ワークに装着されたピースを押圧して保持する装置とを備えた第2ステージと、前記第2ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、前記ワークの他端においてワークおよびピースを押圧して保持する装置とを備えた第3ステージと、前記第3ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、前記ワークの一端においてワークおよびピースを押圧して保持する装置とを備えた第4ステージと、前記第2ステージもしくは第3ステージに設けられ、前記第2ステージに載置されるワークを第3ステージに反転して移送する装置と、よりなり、前記第1ステージと第4ステージの間および第2ステージと第3ステージの間に溶接装置を設け、該第1ステージと第4ステージの間に設けられた溶接装置によりワークの一端においてワークとピースで形成される継手の一面側と他面側を溶接し、該第2ステージと第3ステージの間に設けられた溶接装置によりワークの他端においてワークとピースで形成される継手の一面側と他面側を溶接するように構成したものである。
(作用)
ワークが第1ステージに搬入されると、第1ステージの所定位置に位置決めし、そのワークの一端にピースを装着して押圧保持した後、ワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する。次いで、ワークを第2ステージに搬送して第2ステージの所定位置に位置決めした後、そのワークの他端にピースを装着して押圧保持し、ワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する。
この後、ワークを第2ステージより第3ステージに反転して移送し、第3ステージの所定位置に位置決めした後、ワークの他端においてワークとピースを押圧保持し、ワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する。次いで、ワークを第3ステージから第4ステージに搬送して第4ステージの所定位置に位置決めした後、ワークの一端においてワークとピースを押圧保持し、ワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する。
(実施例)
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、第1図には本発明に係る溶接装置の全体平面が示されている。この溶接装置は、搬入されたワークwの先端に一対のピースpを装着し、このワークwとピースpで形成される継手の一面側を溶接する第1ステージSaと、第1ステージSaから搬入されたワークwの基端に一対のピースpを装着し、このワークwとピースpで形成される継手の一面側を溶接する第2ステージSbと、第2ステージSbから搬入されたワークwを反転して移送する中間ステージSxと、この中間ステージSxから移送されたワークwの基端に形成される継手の他面側を溶接する第3ステージScと、第3ステージScから搬入されたワークwの先端に形成される継手の他面側を溶接する第4ステージSdとより構成されている。
これらの溶接作業を行うため、第1ステージSaには、ピースpのピース供給装置(図示せず)と、ワークwの搬送コンベア装置10aと、前記ピース供給装置で供給されたピースpをワークwに装着するピース搬送装置20aと、ワークwおよびこのワークwに装着されたピースpの押圧装置40aが配置されている。同様に、第2ステージSbにも、ピース供給装置(図示せず)、搬送コンベア装置10b、ピース搬送装置20bおよび押圧装置40bが第1ステージSaにおける各装置10a、20aおよび40aの配置と略対称的な位置に配置されている。
前記第1ステージSaと第2ステージSbとの間には中間コンベア装置50abが設けられ、第1ステージSaの搬送コンベア装置10aによって搬出されたワークwは、中間コンベア装置50abを介して第2ステージSbの搬送コンベア装置10bへ直線的に搬送される。
前記中間ステージSxは、第2ステージSbと第3ステージScの間に配置されており、ワークwは第1ステージSaから第2ステージSbへのワークwの搬送方向と直交する方向でもって第2ステージSbから搬入され、その搬入されたワークwを、第1ステージSaに搬入された状態〔第9図9図(a)参照〕から180度反転した状態〔第9図(b)参照〕で第3ステージScに供給する反転装置70xを設けている。
一方、第3ステージScには、ワークwの搬送コンベア装置10cおよびワークwの押圧装置40cが配置され、同様に、第4ステージSdにも搬送コンベア装置10dおよび押圧装置40dが第3ステージScにおける各装置10c,40cの配置と略対称的な位置に配置されている。
前記第3ステージScと第4ステージSdとの間には中間コンベア装置50cdが設けられ、第3ステージScの搬送コンベア装置10cによって搬出されたワークwは、中間コンベア装置50cdを介して第4ステージSdの搬送コンベア装置10dへ直線的に搬送される。
そして、これらの第1ステージSa、第2ステージSb、中間ステージSx、第3ステージScおよび第4ステージSdによってコの字状を形成するように配列されており、この結果、第1ステージSaから第2ステージSbへワークwを搬送する方向(矢印A方向)と、第3ステージScから第4ステージSdへワークwを搬送する方向(矢印B方向)とは、逆向きとなっている。
また、前記第1ステージSaと第4ステージSdの間、第2ステージSbと第3ステージScの間には、同一構造の溶接ロボットRad、Rbcが配置され、前記溶接ロボットRadは、ワークwおよびその先端に装着されるピースpとによって形成される継手の一面側を第1ステージSaで、その他面側を第4ステージSdでそれぞれ溶接し、溶接ロボットRbcは、ワークwおよびその基端に装着されるピースpとによって形成される継手の一面側を第2ステージSbで、その他面側を第3ステージScでそれぞれ溶接するものである。
なお、第1ステージSaに搬入されたワークをw、第1ステージSaで加工されて第2ステージSbに搬入されるワークをw1、第2ステージSbで加工されて第3ステージScに搬入されるワークをw2、第3ステージScで加工されて第4ステージSdに搬入されるワークをw3、第4ステージSdで加工されて図示しない次行程に搬出されるワークをw4と表示する他、第1ステージSaに配置される各装置については添字aを付して表示し、同様に、第2ステージSbの各装置は添字bを、第3ステージScの各装置は添字cを、第4ステージSdの各装置は添字dをそれぞれ付して表示する。
次に、第1ステージSaに配置された搬送コンベア装置10a、ピース搬送装置20aおよび押圧装置40aについて順次説明する。
前記搬送コンベア装置10aは、架台11a上に適宜の間隔を存して回転自在に設けられた複数個のローラ12a…と、これらのローラ12a…を介して搬入されたワークwを位置決めする位置決め装置13aとより構成されており、前記ローラ12a…は図示しない電動モータ、チェーンを介して回転駆動されるようになっている。また、前記位置決め装置13aは、ローラ12a…の搬送面より若干上方に位置して架台11aの長手方向の一方側に設けられたガード14aと、該ガード14aに対抗して架台11aの他方側に設けられたエアシリンダ15aと、該エアシリンダ15aを挾持して配置された一対の軸受16a,16aと、前記エアシリンダ15aのピストンロッドおよび前記軸受16a,16aに摺動自在に嵌挿された一対のロッド17a,17aがそれぞれ連結された押圧部材18aとより構成され、前記エアシリンダ15aが伸長作動すると、押圧部材18aがローラ12a…上のワークwをガード14aに密着するように移動させるものである。
また、ピース供給装置は、後述するピース搬送装置20aの近傍に配置された産業ロボットであって、詳細には図示しないが、カートリッジに積層されたピースより順次一対のピースをプッシャなどによって取り出し、それらを後述するピース搬送装置20aのセット金具21a上に配置するものである。
ピース搬送装置20aは、前述のピース供給装置より供給された一対のピースpをセット金具21a上に受け取って所定位置に移動させ、ワークwに装着するもので、第2図2図および第3図に示すように、固定フレーム22a上に敷設された一対のガイドレール23a,23aに沿って摺動自在な摺動テーブル24aと、前記固定フレーム22aと摺動テーブル24a間に設けられ、前記摺動テーブル24aを幅方向に移動させる油圧シリンダ25aと、前記摺動テーブル24aに設けられ、その軸線が鉛直方向に向かう油圧シリンダ26aおよび該油圧シリンダ26aを挾持する一対の軸受27a,27aと、前記油圧シリンダ26aのピストンロッドおよび前記軸受27a,27aに摺動自在に嵌挿された一対のロッド28a,28aが連結された昇降テーブル29aと、この昇降テーブル29aに固定された固定セット金具30aおよび前記昇降テーブル29aに敷設されたガイドレール31aに沿って摺動可能な可動セット金具32aよりなるセット金具21aと、前記セット金具21aの可動セット金具32aと昇降テーブル29a間に設けられた油圧シリンダ33aと、該油圧シリンダ33aを挾持して配置され、可動セット金具32aを固定セット金具30a方向に押圧する一対のスプリング34a,34aとより構成されている。
したがって、ワークwが第1ステージSaに搬入されて位置決めされると、前記油圧シリンダ25aが縮小作動して摺動テーブル24aをワークwの搬入方向と直交する幅方向に移動させ、油圧シリンダ26aが伸長作動して昇降テーブル29aを上昇させた後、油圧シリンダ33aが伸長作動してセット金具21aの可動セット金具32aを固定セット金具30a方向に摺動させ、セット金具21aに配置された一対のピースpをワークwの先端に装着する。
なお、この固定フレーム22aには、第1ステージSaに搬入されたワークwをその搬入方向の所定位置に停止させるストッパ35aが回動自在に軸支されており、このストッパ35aと一体のシャフト36aの端部に固着されたアーム37aを固定フレーム22aに設けた油圧シリンダ38aによって回動させることにより、前記ストッパ35aを格納位置と前記ワークwを停止させるストップ位置に作動させることができる。
前記ワークwおよびピースpの押圧装置40aは、前述のピース搬送装置20aの固定フレーム22aに取り付けられ、第4図および第5図に示すように、前記搬送コンベア装置10aの架台11aを跨ぐように立設された門形フレーム41aと、この門形フレーム41aの水平部に設けられ、その軸線が鉛直方向に向かう油圧シリンダ42aおよび該油圧シリンダ42aを挾持する一対の軸受43a,43aと、前記油圧シリンダ42aのピストンロッドおよび前記軸受43a,43aに摺動自在に嵌挿された一対のロッド44a,44aが連結され、上下方向に昇降自在な昇降フレーム45aと、この昇降フレーム45aにその軸線が前記門形フレーム41aの水平部と平行に固設されたスプライン軸46aと、該スプライン軸46aの略中央部に若干距離を隔てて摺動自在に嵌挿された一対の摺動部材47a,47aと、左右一対の摺動部材47a,47a間に配設された油圧シリンダ48aと、前記昇降フレーム45aと摺動部材47a間に配置され、前記摺動部材47aをスプライン軸46aに沿って中央に向けて押圧する一対のスプリング49a,49aとより構成されている。そして、前記摺動部材47a,47aのそれぞれの下端には、押圧部材47a′,47a′がワークwの搬送方向に向けて突出して固定され、前述したセット金具21aとの間でワークwおよびピースpを押圧することができる。
したがって、ワークwが第1ステージSaの搬送コンベア装置10a上でその長手方向および幅方向が位置決めされ、その一端にピース供給装置20aによってピースpが装着されると、油圧シリンダ42aが伸長作動して昇降フレーム45aを下降させると同時に、油圧シリンダ48aが伸長作動して摺動部材47aを互いに離隔する方向に摺動させ、前記摺動部材47a,47aの押圧部材47a′,47a′がピース搬送装置20aのセット金具21aとの間でワークwおよびピースpを上下方向および幅方向に強固に押圧することができる。この結果、ワークwおよびピースpが塑性加工に伴って変形し、許容範囲を超える誤差を有している場合であっても、正規の溶接位置に矯正して位置せしめることができる。
この後、第9図(a)に示すように、ワークwと該ワークwの先端に装着されたピースpによって形成される継手の一面側を溶接ロボットRadにより溶接する。溶接作業が終了すれば、第1ステージSaから中間コンベア装置50abを介してワークw1を第2ステージSbに搬送する。
中間コンベア装置50abは、前記第1ステージSaの固定フレーム22aと第2ステージSbの固定フレームの間に配置され、架台51ab上に適宜の間隔をおいて回転自在に設けられた複数個のローラ52ab…と、これらのローラ52ab…を回転駆動する駆動手段、例えば、電動モータ53ab、スプロケット54ab、チェーン55abより構成されている。
一方、第2ステージSbにおけるピース搬送装置20b、ワークw1およびピースpの押圧装置40bは、中間コンベア装置50abの架台51abに隣接する固定フレーム(図示せず)に設けられ、前述した第1ステージSaのピース搬送装置20aおよび押圧装置40aとほぼ同一構造となっている。すなわち、第1ステージSaではワークwの先端にピースpを溶着するため、第1ステージSaのピース搬送装置20aおよび押圧装置40aは、ワークwの搬送方向に対して第1ステージSaの下流側に配置されているのに対し、第2ステージSbではワークw1の基端にピースpを溶着するため、第2ステージSbのピース搬送装置20bおよび押圧装置40bは、ワークw1の搬送方向に対して第2ステージSbの上流側に配置されており、加工位置が変化したことに伴う構造変更以外は相違しておらず、詳しい説明は省略する。
また、第6図に示すように、第2ステージSbの搬送コンベア装置10bは、前記中間コンベア装置50abを介して搬入されるワークw1を受け入れるとともに、第1ステージSaから第2ステージSbへのワーク搬送方向と直交する方向に中間ステージSxまで搬送するもので、架台11bに図示しない電動モータを介して回転駆動されるチェーンに多数枚の小板を連結して構成されるスラットコンベア12bが設けられる他、位置決め装置13bは、搬入されたワークw1を第2ステージSb上に位置決めするガード14bと、該ガード14bをワークw1の位置決め位置に移動させる駆動装置60bと、架台11bに搬入されたワークw1を中間ステージSx方向に押圧して移動させるエアシリンダ15bと、該エアシリンダ15bを挾持して配置された一対の軸受16b,16bと、前記エアシリンダ15bのピストンロッドおよび軸受16b,16bに摺動自在に嵌挿された一対のロッド17b,17bが連結された押圧部材18bとより構成されている。そして、前記駆動装置60bは、架台11bに設けられ、第2ステージSbの幅方向にガード14bを移動させるエアシリンダ61bと、このエアシリンダ61bを挾持して配置された一対の軸受62b,62bと、前記エアシリンダ61bのピストンロッドおよび軸受62b,62bに摺動自在に嵌挿された一対のロッド63b,63bが連結された移動フレーム64bと、該移動フレーム64bにその軸線が鉛直方向に向けて設けられたエアシリンダ65bと、前記移動フレーム64bに固設されたガイド64b′,64b′より構成され、前記ガード14bは前記エアシリンダ65bのピストンロッドに連結されてガイド64b′,64b′に沿って昇降自在である。
さらに、前記架台11bには、中間コンベア装置50abを介して搬入されたワークw1を停止させる停止ストッパ67bが設けられている(第1図参照)。この停止ストッパ67bは、ワークw1の長さが変化することに対応して架台11b適所に複数個設けられ、架台11bに設けたエアシリンダ68b…の伸長作動により第2ステージSb上に突出するもので、搬入されたワークw1は、架台11a上に突出した停止ストッパ67bに衝突することにより長手方向の移動が停止される。
したがって、第2ステージSb上で溶液作業を行う場合は、所望の停止ストッパ67bを突出させると同時に、エアシリンダ61bが伸長作動してガード14bを架台11bの所定位置上方に移動させた後、エアシリンダ65bが伸長作動してガード14bを降下させると、ガード14bはワークw1の作業位置に固定される。ワークw1が搬送方向への移動を停止した後、エアシリンダ15bが伸長作動すれば、押圧部材18bはスラットコンベア12a上のワークw1を降下しているガード14bに密着するように移動させる。さらに、ピース搬送装置20bおよび押圧装置40bが作動すれば、ワークw1の基端にピースpを装着し、変形を矯正しながらワークwおよびピースpを押圧保持する。この状態において、ワークw1と該ワークw1の基端に装着されたピースpによって形成される継手の一面側を溶接ロボットRbcにより溶接する。
溶接作業が終了すれば、ガード14bを架台11bの上方に退避させた後、エアシリンダ15bがさらに伸長作動すれば、ワークw2を架台11bに一体に設けられた退避フレーム11b′のストッパ66bに達するまで移動させる。
前述の第2ステージSbの架台11bに、第3ステージSc方向に向けて延設された退避フレーム11b′は、第1図に示すように、中間ステージSxの一部を構成しており、該中間ステージSxには反転装置70xが設けられている。この反転装置70xは、第3ステージScの架台11cに回転自在に軸支された回転軸71xと、この回転軸71xに固着され、先端にマグネットなどの吸着部材72xを適宜の間隔で複数個設けたアーム73xと、前記回転軸71xを回転させる油圧モータ74xとよりなり、前記退避フレーム11b′上のストッパ66bに当接しているワークw2を吸着部材72x…によって反転装置70xに固定した後、油圧モータ74xを作動させて回転軸71xを180度回転させると、ワークw2は第3ステージScの搬送コンベア装置10cに載置される。
第3ステージScの搬送コンベア装置10cは、先に説明した第1ステージSaの搬送コンベア装置10aとほぼ同一の構造であり、詳細な説明は省略する。ただし、ワークw2が第2ステージSbから反転装置70xによって180度反転して搬入され、コ字状のワークw2の開口部が下方を向いて第3ステージSc上に載置されるため、ローラ12c…はワークw2の開口部が嵌入される幅に形成されている。したがって、反転装置70xが作動して第2ステージSbより第3ステージSc上にワークw2が搬入されると、位置決め装置13cが作動してローラ12c…上のワークw2を所定位置に位置決めする。すなわち、エアシリンダ15cが伸長作動して押圧部材18cがワークw2をガード14cに密着するように移動させるものである。
前記ワークw2の押圧装置40cは、第7図および第8図に示すように、固定フレーム22c上に敷設された一対のガイドレール23c,23cに沿って摺動自在な摺動テーブル24cと、前記固定フレーム22cと摺動テーブル24c間に設けられ、前記摺動テーブル24cを幅方向に移動させるエアシリンダ25cと、前記摺動テーブル24cに設けられ、その軸線が鉛直方向に向かう油圧シリンダ26cおよび該油圧シリンダ26cを挾持する一対の軸受27c,27cと、前記油圧シリンダ26cのピストンロッドおよび前記軸受27c,27cに摺動自在に嵌挿された一対のロッド28c,28cが連結された昇降金具29cと、前記摺動テーブル24cに固定され、前記搬送コンベア装置10cから搬送されるワークw2を跨ぐように立設された門形フレーム41cと、この門形フレーム41cの水平部に設けられ、その軸線が鉛直方向に向かうエアシリンダ42cおよび該エアシリンダ42cを挾持する一対の軸受43c,43cと、前記エアシリンダ42cのピストンロッドおよび前記軸受43c,43cに摺動自在に嵌挿された一対のロッド44c,44cが連結され、上下方向に昇降自在な昇降フレーム45cとより構成され、前記昇降フレーム45cの下端には押圧部材45c′,45c′がワークw2の搬送方向に対向するように突出して固定され、前述した昇降金具29cとの間でワークw2を押圧することができる。
なお、架台22cには、ガイド46cとともに、その軸線が鉛直方向に向かうエアシリンダ47cが設けられ、前記油圧シリンダ47cのピストンロッドには、前記ガイド46cに沿って昇降自在な停止ストッパ48cが設けられている。したがって、第3ステージScの搬送コンベア装置10cによって搬入されたワークw2は、前記停止ストッパ48cに衝突することによって長手方向の移動が停止され、ワークw2の前端が規定される。
このようにして、ワークw2を第3ステージScの搬送コンベア装置10c上でその長手方向および幅方向に位置決めした後、エアシリンダ42cが伸長作動して昇降フレーム45cを下降させると、前記昇降フレーム45cの押圧部材45c′,45c′が昇降金具29cとの間でワークw2を上下方向に強固に押圧することができる。この状態において、ワークw2の基端に形成される継手の他面側を溶接ロボットRbcにより溶接する。
溶接作業が終了すれば、第3ステージScから中間コンベア装置50cdを介して第4ステージSbに搬送する。
この中間コンベア装置50cdは、前記第3ステージScの固定フレーム22cと第4ステージSdの固定フレーム22dの間に配置されており、該中間コンベア装置50cdは、架台51cd上に適宜の間隔を存して回転自在に設けられた複数個のローラ52cd…と、これら複数個のローラ52cd…を回転駆動する駆動手段、例えば、電動モータ53cd、スプロケット54cd…、チェーン55cdより構成されている。
一方、第4ステージScにおけるワークw3の押圧装置40dは、中間コンベア装置50cdの架台51cdに隣接する固定フレーム22dに設けられ、前述した第3ステージScの押圧装置40cとほぼ同一構造となっている。すなわち、第3ステージScではワークw2の基端に形成された継手の他面側を溶着するため、第3ステージScの押圧装置40cは、ワークw3の搬送方向に対して第3ステージScの下流側に配置されているのに対し、第4ステージSdではワークw3の先端に形成される継手の他面側を溶着するため、第4ステージSdの押圧装置40dは、ワークw3の搬送方向に対して第4ステージSdの上流側に配置されており、加工位置が変化したことに伴う構造変更以外は相違しておらず、詳しい説明は省略する。
このように、第1ステージSaでワークwの先端にピースpを装着し、該ワークwの一面側を溶接した後、このワークw1を第2ステージSbに搬送し、第2ステージSbでワークw1の基端にピースpを装着し、該ワークw1の一面側を溶接する。次いで、ワークw2を第3ステージScに反転して搬送し、搬入されたワークw2の基端の他面側を溶接して第4ステージSdに搬送し、第4ステージSdでワークw3の先端の他面側を溶接する。
なお、本実施例では、第2ステージSbと第3ステージScの間に中間ステージSxを配置し、第2ステージSbでの作業が終了すると中間ステージSxにワークw2を搬送するようにしていることから、第2ステージSbの作業空間を常に確保しており、各ステージにおける作業時間の長短を吸収することができるものであるが、この中間ステージSxは必ずしも必要ではない。
また、第1ステージSaでワークwの先端にピースpを装着して溶接し、第2ステージSbでワークwの基端にピースpを装着して溶接するものを示したが、第1ステージSaでワークwの基端にピースpを装着して溶接し、第2ステージSbでワークw1の先端にピースpを装着して溶接するものであってもよい。この場合、第1ステージSaと第4ステージSdにおける溶接作業を共通の溶接ロボットRadにて作業する場合には第4ステージSdにおけるワークw3の溶接位置はその基端側となる。同様に、第3ステージScにおけるワークw2の溶接位置も第2ステージSbと同じ先端側となる。
(発明の効果)
以上のように本発明の溶接方法によれば、各ステージにおいて、ワークと該ワークの端部に装着されるピースで形成される継手部分を押圧保持して溶接することにより、ワークに許容範囲を超えるような変形が生じたとしてもそのような変形を矯正して溶接することが可能となり、自動的に溶接作業を行うことができる。
また、本発明の溶接装置によれば、平行する二対のステージにおける溶接作業を一対の溶接装置で行うことができ、設備投資を削減することが可能となる他、作業床面積を可及的に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明のワークに対するピースの溶接装置の実施例を例示するもので、第1図は一部省略して示すその全体平面図、第2図は第1ステージのピース搬送装置を示す平面図、第3図はその正面図、第4図は第1ステージの押圧装置を一部省略して示す側面図、第5図は一部破断して示す第4図の背面図、第6図は第2ステージにおける搬送コンベア装置の位置決め装置を示す背面図、第7図7図は第3ステージの押圧装置を示す側面図、第8図はその正面図、第9図は本発明装置で得られたワーク端部を示す斜視図、第10図は長尺梁の断面図である。
w…ワーク、p…ピース
Sa…第1ステージ、Sb…第2ステージ
Sc…第3ステージ、Sd…第4ステージ
10…搬送コンベア装置
20…ピース搬送装置
40…押圧装置
50…中間コンベア装置
70…反転装置
(産業上の利用分野)
この発明は、長尺梁などのワークの両端に接続用ピースを自動的に溶接することのできる溶接方法およびその溶接装置に関するものである。
(従来の技術)
一般に長尺梁を他の長尺梁に溶接してフレームを製造する際、直接梁同士を溶接したのでは断面係数が小さく、溶接長が短くなって強度が不足するときは、一方の梁の端部にジョイントピース(以下、ピースという)を取り付け、このピースを介して他方の梁に接合することにより、断面係数および溶接長を確保することが行われる。例えば、第9図に示すように、断面コ字状の梁wの両端角隅部に断面L字状のピースpを装着せしめ、梁wとピースpで形成される継手部分の両面を溶接し、他の長尺梁に溶接する際の溶接長を確保している。
一方、前述の梁やピースは、第10図の鎖線で示すような寸法誤差を有しており、前述した溶接によるフレームの製造に際しては、このような寸法誤差を吸収しなければならず、もっぱら作業者による手作業に委ねられていた。
(発明が解決しようとする課題)
ところで、溶接作業は、溶接ヒュームやアーク光あるいは騒音などの下で行われることから、作業者を保護すると同時に、生産性を向上させるため、これらを自動的に溶接させる試みが提案されている。しかしながら、自動溶接を行うためには、前述の寸法誤差が許容範囲以内に収まっていなければならず、ワークwの塑性加工に伴うスプリングバックなどによって変形量が許容範囲より大きい場合には、それらを自動的に溶接することはできなかった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、梁(以下、ワークという)やピースに許容範囲を超える誤差を有する場合であっても、それらの誤差を矯正して自動的に溶接することのできる溶接方法および溶接装置を提供するものである。
(課題を解決するための手段)
本発明の溶接方法は、第1ステージに搬入されたワークを位置決めする行程と、該ワークの一端にピースを装着して押圧保持する行程と、前記ワークの一端においてワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する行程と、このワークを第1ステージから第2ステージに搬送し、位置決めする行程と、第2ステージに搬入されたワークの他端にピースを装着して押圧保持する行程と、前記ワークの他端においてワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する行程と、前記ワークを第2ステージから第3ステージに反転して移送し、位置決めする行程と、前記ワークの他端においてワークおよびピースを押圧保持する行程と、前記ワークの他端においてワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する行程と、このワークを第3ステージから第4ステージに搬送し、位置決めする行程と、前記ワークの一端においてワークおよびピースを押圧保持する行程と、前記ワークの一端においてワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する行程とより構成したものである。
また、本発明の溶接装置は、ワークを搬入して位置決めする装置と、該ワークの一端にピースを装着する装置と、ワークおよび該ワークに装着されたピースを押圧して保持する装置とを備えた第1ステージと、前記第1ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、ワークの他端にピースを装着する装置と、ワークおよび該ワークに装着されたピースを押圧して保持する装置とを備えた第2ステージと、前記第2ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、前記ワークの他端においてワークおよびピースを押圧して保持する装置とを備えた第3ステージと、前記第3ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、前記ワークの一端においてワークおよびピースを押圧して保持する装置とを備えた第4ステージと、前記第2ステージもしくは第3ステージに設けられ、前記第2ステージに載置されるワークを第3ステージに反転して移送する装置と、よりなり、前記第1ステージと第4ステージの間および第2ステージと第3ステージの間に溶接装置を設け、該第1ステージと第4ステージの間に設けられた溶接装置によりワークの一端においてワークとピースで形成される継手の一面側と他面側を溶接し、該第2ステージと第3ステージの間に設けられた溶接装置によりワークの他端においてワークとピースで形成される継手の一面側と他面側を溶接するように構成したものである。
(作用)
ワークが第1ステージに搬入されると、第1ステージの所定位置に位置決めし、そのワークの一端にピースを装着して押圧保持した後、ワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する。次いで、ワークを第2ステージに搬送して第2ステージの所定位置に位置決めした後、そのワークの他端にピースを装着して押圧保持し、ワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する。
この後、ワークを第2ステージより第3ステージに反転して移送し、第3ステージの所定位置に位置決めした後、ワークの他端においてワークとピースを押圧保持し、ワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する。次いで、ワークを第3ステージから第4ステージに搬送して第4ステージの所定位置に位置決めした後、ワークの一端においてワークとピースを押圧保持し、ワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する。
(実施例)
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、第1図には本発明に係る溶接装置の全体平面が示されている。この溶接装置は、搬入されたワークwの先端に一対のピースpを装着し、このワークwとピースpで形成される継手の一面側を溶接する第1ステージSaと、第1ステージSaから搬入されたワークwの基端に一対のピースpを装着し、このワークwとピースpで形成される継手の一面側を溶接する第2ステージSbと、第2ステージSbから搬入されたワークwを反転して移送する中間ステージSxと、この中間ステージSxから移送されたワークwの基端に形成される継手の他面側を溶接する第3ステージScと、第3ステージScから搬入されたワークwの先端に形成される継手の他面側を溶接する第4ステージSdとより構成されている。
これらの溶接作業を行うため、第1ステージSaには、ピースpのピース供給装置(図示せず)と、ワークwの搬送コンベア装置10aと、前記ピース供給装置で供給されたピースpをワークwに装着するピース搬送装置20aと、ワークwおよびこのワークwに装着されたピースpの押圧装置40aが配置されている。同様に、第2ステージSbにも、ピース供給装置(図示せず)、搬送コンベア装置10b、ピース搬送装置20bおよび押圧装置40bが第1ステージSaにおける各装置10a、20aおよび40aの配置と略対称的な位置に配置されている。
前記第1ステージSaと第2ステージSbとの間には中間コンベア装置50abが設けられ、第1ステージSaの搬送コンベア装置10aによって搬出されたワークwは、中間コンベア装置50abを介して第2ステージSbの搬送コンベア装置10bへ直線的に搬送される。
前記中間ステージSxは、第2ステージSbと第3ステージScの間に配置されており、ワークwは第1ステージSaから第2ステージSbへのワークwの搬送方向と直交する方向でもって第2ステージSbから搬入され、その搬入されたワークwを、第1ステージSaに搬入された状態〔第9図9図(a)参照〕から180度反転した状態〔第9図(b)参照〕で第3ステージScに供給する反転装置70xを設けている。
一方、第3ステージScには、ワークwの搬送コンベア装置10cおよびワークwの押圧装置40cが配置され、同様に、第4ステージSdにも搬送コンベア装置10dおよび押圧装置40dが第3ステージScにおける各装置10c,40cの配置と略対称的な位置に配置されている。
前記第3ステージScと第4ステージSdとの間には中間コンベア装置50cdが設けられ、第3ステージScの搬送コンベア装置10cによって搬出されたワークwは、中間コンベア装置50cdを介して第4ステージSdの搬送コンベア装置10dへ直線的に搬送される。
そして、これらの第1ステージSa、第2ステージSb、中間ステージSx、第3ステージScおよび第4ステージSdによってコの字状を形成するように配列されており、この結果、第1ステージSaから第2ステージSbへワークwを搬送する方向(矢印A方向)と、第3ステージScから第4ステージSdへワークwを搬送する方向(矢印B方向)とは、逆向きとなっている。
また、前記第1ステージSaと第4ステージSdの間、第2ステージSbと第3ステージScの間には、同一構造の溶接ロボットRad、Rbcが配置され、前記溶接ロボットRadは、ワークwおよびその先端に装着されるピースpとによって形成される継手の一面側を第1ステージSaで、その他面側を第4ステージSdでそれぞれ溶接し、溶接ロボットRbcは、ワークwおよびその基端に装着されるピースpとによって形成される継手の一面側を第2ステージSbで、その他面側を第3ステージScでそれぞれ溶接するものである。
なお、第1ステージSaに搬入されたワークをw、第1ステージSaで加工されて第2ステージSbに搬入されるワークをw1、第2ステージSbで加工されて第3ステージScに搬入されるワークをw2、第3ステージScで加工されて第4ステージSdに搬入されるワークをw3、第4ステージSdで加工されて図示しない次行程に搬出されるワークをw4と表示する他、第1ステージSaに配置される各装置については添字aを付して表示し、同様に、第2ステージSbの各装置は添字bを、第3ステージScの各装置は添字cを、第4ステージSdの各装置は添字dをそれぞれ付して表示する。
次に、第1ステージSaに配置された搬送コンベア装置10a、ピース搬送装置20aおよび押圧装置40aについて順次説明する。
前記搬送コンベア装置10aは、架台11a上に適宜の間隔を存して回転自在に設けられた複数個のローラ12a…と、これらのローラ12a…を介して搬入されたワークwを位置決めする位置決め装置13aとより構成されており、前記ローラ12a…は図示しない電動モータ、チェーンを介して回転駆動されるようになっている。また、前記位置決め装置13aは、ローラ12a…の搬送面より若干上方に位置して架台11aの長手方向の一方側に設けられたガード14aと、該ガード14aに対抗して架台11aの他方側に設けられたエアシリンダ15aと、該エアシリンダ15aを挾持して配置された一対の軸受16a,16aと、前記エアシリンダ15aのピストンロッドおよび前記軸受16a,16aに摺動自在に嵌挿された一対のロッド17a,17aがそれぞれ連結された押圧部材18aとより構成され、前記エアシリンダ15aが伸長作動すると、押圧部材18aがローラ12a…上のワークwをガード14aに密着するように移動させるものである。
また、ピース供給装置は、後述するピース搬送装置20aの近傍に配置された産業ロボットであって、詳細には図示しないが、カートリッジに積層されたピースより順次一対のピースをプッシャなどによって取り出し、それらを後述するピース搬送装置20aのセット金具21a上に配置するものである。
ピース搬送装置20aは、前述のピース供給装置より供給された一対のピースpをセット金具21a上に受け取って所定位置に移動させ、ワークwに装着するもので、第2図2図および第3図に示すように、固定フレーム22a上に敷設された一対のガイドレール23a,23aに沿って摺動自在な摺動テーブル24aと、前記固定フレーム22aと摺動テーブル24a間に設けられ、前記摺動テーブル24aを幅方向に移動させる油圧シリンダ25aと、前記摺動テーブル24aに設けられ、その軸線が鉛直方向に向かう油圧シリンダ26aおよび該油圧シリンダ26aを挾持する一対の軸受27a,27aと、前記油圧シリンダ26aのピストンロッドおよび前記軸受27a,27aに摺動自在に嵌挿された一対のロッド28a,28aが連結された昇降テーブル29aと、この昇降テーブル29aに固定された固定セット金具30aおよび前記昇降テーブル29aに敷設されたガイドレール31aに沿って摺動可能な可動セット金具32aよりなるセット金具21aと、前記セット金具21aの可動セット金具32aと昇降テーブル29a間に設けられた油圧シリンダ33aと、該油圧シリンダ33aを挾持して配置され、可動セット金具32aを固定セット金具30a方向に押圧する一対のスプリング34a,34aとより構成されている。
したがって、ワークwが第1ステージSaに搬入されて位置決めされると、前記油圧シリンダ25aが縮小作動して摺動テーブル24aをワークwの搬入方向と直交する幅方向に移動させ、油圧シリンダ26aが伸長作動して昇降テーブル29aを上昇させた後、油圧シリンダ33aが伸長作動してセット金具21aの可動セット金具32aを固定セット金具30a方向に摺動させ、セット金具21aに配置された一対のピースpをワークwの先端に装着する。
なお、この固定フレーム22aには、第1ステージSaに搬入されたワークwをその搬入方向の所定位置に停止させるストッパ35aが回動自在に軸支されており、このストッパ35aと一体のシャフト36aの端部に固着されたアーム37aを固定フレーム22aに設けた油圧シリンダ38aによって回動させることにより、前記ストッパ35aを格納位置と前記ワークwを停止させるストップ位置に作動させることができる。
前記ワークwおよびピースpの押圧装置40aは、前述のピース搬送装置20aの固定フレーム22aに取り付けられ、第4図および第5図に示すように、前記搬送コンベア装置10aの架台11aを跨ぐように立設された門形フレーム41aと、この門形フレーム41aの水平部に設けられ、その軸線が鉛直方向に向かう油圧シリンダ42aおよび該油圧シリンダ42aを挾持する一対の軸受43a,43aと、前記油圧シリンダ42aのピストンロッドおよび前記軸受43a,43aに摺動自在に嵌挿された一対のロッド44a,44aが連結され、上下方向に昇降自在な昇降フレーム45aと、この昇降フレーム45aにその軸線が前記門形フレーム41aの水平部と平行に固設されたスプライン軸46aと、該スプライン軸46aの略中央部に若干距離を隔てて摺動自在に嵌挿された一対の摺動部材47a,47aと、左右一対の摺動部材47a,47a間に配設された油圧シリンダ48aと、前記昇降フレーム45aと摺動部材47a間に配置され、前記摺動部材47aをスプライン軸46aに沿って中央に向けて押圧する一対のスプリング49a,49aとより構成されている。そして、前記摺動部材47a,47aのそれぞれの下端には、押圧部材47a′,47a′がワークwの搬送方向に向けて突出して固定され、前述したセット金具21aとの間でワークwおよびピースpを押圧することができる。
したがって、ワークwが第1ステージSaの搬送コンベア装置10a上でその長手方向および幅方向が位置決めされ、その一端にピース供給装置20aによってピースpが装着されると、油圧シリンダ42aが伸長作動して昇降フレーム45aを下降させると同時に、油圧シリンダ48aが伸長作動して摺動部材47aを互いに離隔する方向に摺動させ、前記摺動部材47a,47aの押圧部材47a′,47a′がピース搬送装置20aのセット金具21aとの間でワークwおよびピースpを上下方向および幅方向に強固に押圧することができる。この結果、ワークwおよびピースpが塑性加工に伴って変形し、許容範囲を超える誤差を有している場合であっても、正規の溶接位置に矯正して位置せしめることができる。
この後、第9図(a)に示すように、ワークwと該ワークwの先端に装着されたピースpによって形成される継手の一面側を溶接ロボットRadにより溶接する。溶接作業が終了すれば、第1ステージSaから中間コンベア装置50abを介してワークw1を第2ステージSbに搬送する。
中間コンベア装置50abは、前記第1ステージSaの固定フレーム22aと第2ステージSbの固定フレームの間に配置され、架台51ab上に適宜の間隔をおいて回転自在に設けられた複数個のローラ52ab…と、これらのローラ52ab…を回転駆動する駆動手段、例えば、電動モータ53ab、スプロケット54ab、チェーン55abより構成されている。
一方、第2ステージSbにおけるピース搬送装置20b、ワークw1およびピースpの押圧装置40bは、中間コンベア装置50abの架台51abに隣接する固定フレーム(図示せず)に設けられ、前述した第1ステージSaのピース搬送装置20aおよび押圧装置40aとほぼ同一構造となっている。すなわち、第1ステージSaではワークwの先端にピースpを溶着するため、第1ステージSaのピース搬送装置20aおよび押圧装置40aは、ワークwの搬送方向に対して第1ステージSaの下流側に配置されているのに対し、第2ステージSbではワークw1の基端にピースpを溶着するため、第2ステージSbのピース搬送装置20bおよび押圧装置40bは、ワークw1の搬送方向に対して第2ステージSbの上流側に配置されており、加工位置が変化したことに伴う構造変更以外は相違しておらず、詳しい説明は省略する。
また、第6図に示すように、第2ステージSbの搬送コンベア装置10bは、前記中間コンベア装置50abを介して搬入されるワークw1を受け入れるとともに、第1ステージSaから第2ステージSbへのワーク搬送方向と直交する方向に中間ステージSxまで搬送するもので、架台11bに図示しない電動モータを介して回転駆動されるチェーンに多数枚の小板を連結して構成されるスラットコンベア12bが設けられる他、位置決め装置13bは、搬入されたワークw1を第2ステージSb上に位置決めするガード14bと、該ガード14bをワークw1の位置決め位置に移動させる駆動装置60bと、架台11bに搬入されたワークw1を中間ステージSx方向に押圧して移動させるエアシリンダ15bと、該エアシリンダ15bを挾持して配置された一対の軸受16b,16bと、前記エアシリンダ15bのピストンロッドおよび軸受16b,16bに摺動自在に嵌挿された一対のロッド17b,17bが連結された押圧部材18bとより構成されている。そして、前記駆動装置60bは、架台11bに設けられ、第2ステージSbの幅方向にガード14bを移動させるエアシリンダ61bと、このエアシリンダ61bを挾持して配置された一対の軸受62b,62bと、前記エアシリンダ61bのピストンロッドおよび軸受62b,62bに摺動自在に嵌挿された一対のロッド63b,63bが連結された移動フレーム64bと、該移動フレーム64bにその軸線が鉛直方向に向けて設けられたエアシリンダ65bと、前記移動フレーム64bに固設されたガイド64b′,64b′より構成され、前記ガード14bは前記エアシリンダ65bのピストンロッドに連結されてガイド64b′,64b′に沿って昇降自在である。
さらに、前記架台11bには、中間コンベア装置50abを介して搬入されたワークw1を停止させる停止ストッパ67bが設けられている(第1図参照)。この停止ストッパ67bは、ワークw1の長さが変化することに対応して架台11b適所に複数個設けられ、架台11bに設けたエアシリンダ68b…の伸長作動により第2ステージSb上に突出するもので、搬入されたワークw1は、架台11a上に突出した停止ストッパ67bに衝突することにより長手方向の移動が停止される。
したがって、第2ステージSb上で溶液作業を行う場合は、所望の停止ストッパ67bを突出させると同時に、エアシリンダ61bが伸長作動してガード14bを架台11bの所定位置上方に移動させた後、エアシリンダ65bが伸長作動してガード14bを降下させると、ガード14bはワークw1の作業位置に固定される。ワークw1が搬送方向への移動を停止した後、エアシリンダ15bが伸長作動すれば、押圧部材18bはスラットコンベア12a上のワークw1を降下しているガード14bに密着するように移動させる。さらに、ピース搬送装置20bおよび押圧装置40bが作動すれば、ワークw1の基端にピースpを装着し、変形を矯正しながらワークwおよびピースpを押圧保持する。この状態において、ワークw1と該ワークw1の基端に装着されたピースpによって形成される継手の一面側を溶接ロボットRbcにより溶接する。
溶接作業が終了すれば、ガード14bを架台11bの上方に退避させた後、エアシリンダ15bがさらに伸長作動すれば、ワークw2を架台11bに一体に設けられた退避フレーム11b′のストッパ66bに達するまで移動させる。
前述の第2ステージSbの架台11bに、第3ステージSc方向に向けて延設された退避フレーム11b′は、第1図に示すように、中間ステージSxの一部を構成しており、該中間ステージSxには反転装置70xが設けられている。この反転装置70xは、第3ステージScの架台11cに回転自在に軸支された回転軸71xと、この回転軸71xに固着され、先端にマグネットなどの吸着部材72xを適宜の間隔で複数個設けたアーム73xと、前記回転軸71xを回転させる油圧モータ74xとよりなり、前記退避フレーム11b′上のストッパ66bに当接しているワークw2を吸着部材72x…によって反転装置70xに固定した後、油圧モータ74xを作動させて回転軸71xを180度回転させると、ワークw2は第3ステージScの搬送コンベア装置10cに載置される。
第3ステージScの搬送コンベア装置10cは、先に説明した第1ステージSaの搬送コンベア装置10aとほぼ同一の構造であり、詳細な説明は省略する。ただし、ワークw2が第2ステージSbから反転装置70xによって180度反転して搬入され、コ字状のワークw2の開口部が下方を向いて第3ステージSc上に載置されるため、ローラ12c…はワークw2の開口部が嵌入される幅に形成されている。したがって、反転装置70xが作動して第2ステージSbより第3ステージSc上にワークw2が搬入されると、位置決め装置13cが作動してローラ12c…上のワークw2を所定位置に位置決めする。すなわち、エアシリンダ15cが伸長作動して押圧部材18cがワークw2をガード14cに密着するように移動させるものである。
前記ワークw2の押圧装置40cは、第7図および第8図に示すように、固定フレーム22c上に敷設された一対のガイドレール23c,23cに沿って摺動自在な摺動テーブル24cと、前記固定フレーム22cと摺動テーブル24c間に設けられ、前記摺動テーブル24cを幅方向に移動させるエアシリンダ25cと、前記摺動テーブル24cに設けられ、その軸線が鉛直方向に向かう油圧シリンダ26cおよび該油圧シリンダ26cを挾持する一対の軸受27c,27cと、前記油圧シリンダ26cのピストンロッドおよび前記軸受27c,27cに摺動自在に嵌挿された一対のロッド28c,28cが連結された昇降金具29cと、前記摺動テーブル24cに固定され、前記搬送コンベア装置10cから搬送されるワークw2を跨ぐように立設された門形フレーム41cと、この門形フレーム41cの水平部に設けられ、その軸線が鉛直方向に向かうエアシリンダ42cおよび該エアシリンダ42cを挾持する一対の軸受43c,43cと、前記エアシリンダ42cのピストンロッドおよび前記軸受43c,43cに摺動自在に嵌挿された一対のロッド44c,44cが連結され、上下方向に昇降自在な昇降フレーム45cとより構成され、前記昇降フレーム45cの下端には押圧部材45c′,45c′がワークw2の搬送方向に対向するように突出して固定され、前述した昇降金具29cとの間でワークw2を押圧することができる。
なお、架台22cには、ガイド46cとともに、その軸線が鉛直方向に向かうエアシリンダ47cが設けられ、前記油圧シリンダ47cのピストンロッドには、前記ガイド46cに沿って昇降自在な停止ストッパ48cが設けられている。したがって、第3ステージScの搬送コンベア装置10cによって搬入されたワークw2は、前記停止ストッパ48cに衝突することによって長手方向の移動が停止され、ワークw2の前端が規定される。
このようにして、ワークw2を第3ステージScの搬送コンベア装置10c上でその長手方向および幅方向に位置決めした後、エアシリンダ42cが伸長作動して昇降フレーム45cを下降させると、前記昇降フレーム45cの押圧部材45c′,45c′が昇降金具29cとの間でワークw2を上下方向に強固に押圧することができる。この状態において、ワークw2の基端に形成される継手の他面側を溶接ロボットRbcにより溶接する。
溶接作業が終了すれば、第3ステージScから中間コンベア装置50cdを介して第4ステージSbに搬送する。
この中間コンベア装置50cdは、前記第3ステージScの固定フレーム22cと第4ステージSdの固定フレーム22dの間に配置されており、該中間コンベア装置50cdは、架台51cd上に適宜の間隔を存して回転自在に設けられた複数個のローラ52cd…と、これら複数個のローラ52cd…を回転駆動する駆動手段、例えば、電動モータ53cd、スプロケット54cd…、チェーン55cdより構成されている。
一方、第4ステージScにおけるワークw3の押圧装置40dは、中間コンベア装置50cdの架台51cdに隣接する固定フレーム22dに設けられ、前述した第3ステージScの押圧装置40cとほぼ同一構造となっている。すなわち、第3ステージScではワークw2の基端に形成された継手の他面側を溶着するため、第3ステージScの押圧装置40cは、ワークw3の搬送方向に対して第3ステージScの下流側に配置されているのに対し、第4ステージSdではワークw3の先端に形成される継手の他面側を溶着するため、第4ステージSdの押圧装置40dは、ワークw3の搬送方向に対して第4ステージSdの上流側に配置されており、加工位置が変化したことに伴う構造変更以外は相違しておらず、詳しい説明は省略する。
このように、第1ステージSaでワークwの先端にピースpを装着し、該ワークwの一面側を溶接した後、このワークw1を第2ステージSbに搬送し、第2ステージSbでワークw1の基端にピースpを装着し、該ワークw1の一面側を溶接する。次いで、ワークw2を第3ステージScに反転して搬送し、搬入されたワークw2の基端の他面側を溶接して第4ステージSdに搬送し、第4ステージSdでワークw3の先端の他面側を溶接する。
なお、本実施例では、第2ステージSbと第3ステージScの間に中間ステージSxを配置し、第2ステージSbでの作業が終了すると中間ステージSxにワークw2を搬送するようにしていることから、第2ステージSbの作業空間を常に確保しており、各ステージにおける作業時間の長短を吸収することができるものであるが、この中間ステージSxは必ずしも必要ではない。
また、第1ステージSaでワークwの先端にピースpを装着して溶接し、第2ステージSbでワークwの基端にピースpを装着して溶接するものを示したが、第1ステージSaでワークwの基端にピースpを装着して溶接し、第2ステージSbでワークw1の先端にピースpを装着して溶接するものであってもよい。この場合、第1ステージSaと第4ステージSdにおける溶接作業を共通の溶接ロボットRadにて作業する場合には第4ステージSdにおけるワークw3の溶接位置はその基端側となる。同様に、第3ステージScにおけるワークw2の溶接位置も第2ステージSbと同じ先端側となる。
(発明の効果)
以上のように本発明の溶接方法によれば、各ステージにおいて、ワークと該ワークの端部に装着されるピースで形成される継手部分を押圧保持して溶接することにより、ワークに許容範囲を超えるような変形が生じたとしてもそのような変形を矯正して溶接することが可能となり、自動的に溶接作業を行うことができる。
また、本発明の溶接装置によれば、平行する二対のステージにおける溶接作業を一対の溶接装置で行うことができ、設備投資を削減することが可能となる他、作業床面積を可及的に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明のワークに対するピースの溶接装置の実施例を例示するもので、第1図は一部省略して示すその全体平面図、第2図は第1ステージのピース搬送装置を示す平面図、第3図はその正面図、第4図は第1ステージの押圧装置を一部省略して示す側面図、第5図は一部破断して示す第4図の背面図、第6図は第2ステージにおける搬送コンベア装置の位置決め装置を示す背面図、第7図7図は第3ステージの押圧装置を示す側面図、第8図はその正面図、第9図は本発明装置で得られたワーク端部を示す斜視図、第10図は長尺梁の断面図である。
w…ワーク、p…ピース
Sa…第1ステージ、Sb…第2ステージ
Sc…第3ステージ、Sd…第4ステージ
10…搬送コンベア装置
20…ピース搬送装置
40…押圧装置
50…中間コンベア装置
70…反転装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】第1ステージに搬入されたワークを位置決めする行程と、該ワークの一端にピースを装着して押圧保持する行程と、前記ワークの一端においてワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する行程と、このワークを第1ステージから第2ステージに搬送し、位置決めする行程と、第2ステージに搬入されたワークの他端にピースを装着して押圧保持する行程と、前記ワークの他端においてワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する行程と、前記ワークを第2ステージから第3ステージに反転して移送し、位置決めする行程と、前記ワークの他端においてワークおよびピースを押圧保持する行程と、前記ワークの他端においてワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する行程と、このワークを第3ステージから第4ステージに搬送し、位置決めする行程と、前記ワークの一端においてワークおよびピースを押圧保持する行程と、前記ワークの一端においてワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する行程とより構成したことを特徴とするワークに対するピースの溶接方法。
【請求項2】ワークを搬入して位置決めする装置と、該ワークの一端にピースを装着する装置と、ワークおよび該ワークに装着されたピースを押圧して保持する装置とを備えた第1ステージと、前記第1ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、ワークの他端にピースを装着する装置と、ワークおよび該ワークに装着されたピースを押圧して保持する装置とを備えた第2ステージと、前記第2ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、前記ワークの他端においてワークおよびピースを押圧して保持する装置とを備えた第3ステージと、前記第3ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、前記ワークの一端においてワークおよびピースを押圧して保持する装置とを備えた第4ステージと、前記第2ステージもしくは第3ステージに設けられ、前記第2ステージに載置されるワークを第3ステージに反転して移送する装置と、よりなり、前記第1ステージと第4ステージの間および第2ステージと第3ステージの間に溶接装置を設け、該第1ステージと第4ステージの間に設けられた溶接装置によりワークの一端においてワークとピースで形成される継手の一面側と他面側を溶接し、該第2ステージと第3ステージの間に設けられた溶接装置によりワークの他端においてワークとピースで形成される継手の一面側と他面側を溶接するように構成したことを特徴とするワークに対するピースの溶接装置。
【請求項1】第1ステージに搬入されたワークを位置決めする行程と、該ワークの一端にピースを装着して押圧保持する行程と、前記ワークの一端においてワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する行程と、このワークを第1ステージから第2ステージに搬送し、位置決めする行程と、第2ステージに搬入されたワークの他端にピースを装着して押圧保持する行程と、前記ワークの他端においてワークとピースで形成される継手の一面側を溶接する行程と、前記ワークを第2ステージから第3ステージに反転して移送し、位置決めする行程と、前記ワークの他端においてワークおよびピースを押圧保持する行程と、前記ワークの他端においてワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する行程と、このワークを第3ステージから第4ステージに搬送し、位置決めする行程と、前記ワークの一端においてワークおよびピースを押圧保持する行程と、前記ワークの一端においてワークとピースで形成される継手の他面側を溶接する行程とより構成したことを特徴とするワークに対するピースの溶接方法。
【請求項2】ワークを搬入して位置決めする装置と、該ワークの一端にピースを装着する装置と、ワークおよび該ワークに装着されたピースを押圧して保持する装置とを備えた第1ステージと、前記第1ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、ワークの他端にピースを装着する装置と、ワークおよび該ワークに装着されたピースを押圧して保持する装置とを備えた第2ステージと、前記第2ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、前記ワークの他端においてワークおよびピースを押圧して保持する装置とを備えた第3ステージと、前記第3ステージからワークを搬入して位置決めする装置と、前記ワークの一端においてワークおよびピースを押圧して保持する装置とを備えた第4ステージと、前記第2ステージもしくは第3ステージに設けられ、前記第2ステージに載置されるワークを第3ステージに反転して移送する装置と、よりなり、前記第1ステージと第4ステージの間および第2ステージと第3ステージの間に溶接装置を設け、該第1ステージと第4ステージの間に設けられた溶接装置によりワークの一端においてワークとピースで形成される継手の一面側と他面側を溶接し、該第2ステージと第3ステージの間に設けられた溶接装置によりワークの他端においてワークとピースで形成される継手の一面側と他面側を溶接するように構成したことを特徴とするワークに対するピースの溶接装置。
【第2図】
【第9図】
【第10図】
【第1図】
【第3図】
【第5図】
【第4図】
【第6図】
【第7図】
【第8図】
【第9図】
【第10図】
【第1図】
【第3図】
【第5図】
【第4図】
【第6図】
【第7図】
【第8図】
【特許番号】第2692939号
【登録日】平成9年(1997)9月5日
【発行日】平成9年(1997)12月17日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平1−77711
【出願日】平成1年(1989)3月28日
【公開番号】特開平2−255270
【公開日】平成2年(1990)10月16日
【出願人】(999999999)積水化学工業株式会社
【登録日】平成9年(1997)9月5日
【発行日】平成9年(1997)12月17日
【国際特許分類】
【出願日】平成1年(1989)3月28日
【公開番号】特開平2−255270
【公開日】平成2年(1990)10月16日
【出願人】(999999999)積水化学工業株式会社
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