説明

ワークフローシステム、ワークフローサーバ、ワークフローシステムの制御方法、プログラムおよび記録媒体

【課題】 電子帳票に添付された添付ファイル毎に承認されたものか否かを分かりやすく識別させる技術を提供する。
【解決手段】 クライアント装置は、ワークフローサーバから受信した帳票画面データを添付ファイル毎の添付ファイル承認状態を識別可能に表示し、申請者の添付ファイルの新規追加、更新、再申請の操作を受付け、帳票情報としてワークフローサーバに送信し、ワークフローサーバは、受信した帳票情報に基づき、アクティビティとアクティビティが承認アクティビティの場合は承認、否認のいずれかとをプロセス情報として記憶し、アクティビティと添付ファイルとアクティビティが承認アクティビティの場合は添付ファイル承認状態とを添付ファイル情報として記憶し、承認アクティビティから申請アクティビティに差し戻された場合には、承認アクティビティに対応する添付ファイル承認状態を識別可能な帳票画面データを生成しクライアント装置に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ワークフローシステムのプロセスにおいて電子帳票に添付されたファイルの承認状態を管理し、ユーザに提示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なワークフローシステムにおいては、対象業務のプロセスに対応する電子帳票にファイルを添付することが可能である。例えば、領収書をスキャンした電子データや表計算ソフトやワープロソフトで作成した関連資料などを添付する場合がある。しかしながら、電子帳票に添付したファイルが多数ある場合であって、その電子帳票を否認し、また再申請するなどのプロセスを繰り返すことがある。この場合、承認者にとっては、個々の添付ファイルに対してその内容が正しいものか、あるいは不備があるか不明である。また、申請者にとっても、電子帳票が否認された場合、いずれかの添付ファイルに不備があるのかどうか不明である。否認理由としてコメントを付与することも考えられるが、不備がある添付ファイルの1つ1つに対してコメントするのも非効率的である。
【0003】
特許文献1では、複数の電子文書を承認対象とした電子承認申請を受け付けた場合に、電子文書それぞれについて確認が必要かどうか(更新された電子文書であるかどうか)を“既読情報”に基づき判定し、その判定結果を確認者(承認者)へ通知する技術を提供している。すなわち確認者(承認者)が電子文書を確認し、不備があればその電子文書を含む電子承認心申請を差し戻し、申請者により当該電子文書が更新された場合、再度電子承認申請を受け付けた確認者(承認者)にとっては、“未読”か“既読”か、に基づき再度確認する必要がある電子文書を特定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−97441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、電子承認申請の申請者にとっては、電子承認申請が差し戻された際に、電子文書それぞれが承認されたのか不備があったのかはコメントに記載されているだけであり、そのコメントから不備のある電子文書を特定するのは非効率的である。
【0006】
また、電子承認申請の確認者(承認者)にとっては、電子承認申請の再承認申請を受けた場合、電子文書の“未読”、“既読”の区別はつくものの、前の確認時に“既読”の電子文書には不備がなく“承認”したものであるのか、不備があり申請者が更新すべきであるのに、更新されていないため“既読”の状態になっているのか、は改めて電子文書を確認するか前の確認時のコメントを確認しなければならず非効率的である。
【0007】
特に、電子承認申請の否認および再申請が繰り返される場合や電子文書が多い場合には、コメントの記載も多くなり確認が容易ではなくなる。
【0008】
本発明は、電子帳票に添付された添付ファイルごとに、承認されたものであるか否かを分かりやすく識別させる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、クライアント装置と、電子帳票の処理を制御するワークフローサーバがネットワークを介して接続されるワークフローシステムであって、前記クライアント装置は、前記ワークフローサーバが送信する帳票画面データを受信する帳票画面データ受信手段と、前記帳票画面データ受信手段により受信された前記帳票画面データに基づき、前記添付ファイル毎に指定された承認、否認の添付ファイル承認状態を識別可能に、前記電子帳票を表示する表示制御手段と、前記表示制御手段により表示された前記電子帳票において、申請者であるユーザが前記添付ファイルの新規追加、更新を行い、更に再申請の処理を行う操作を受け付ける操作受付手段と、前記操作受付手段によりユーザにより再申請された前記電子帳票を、帳票情報として前記ワークフローサーバに送信する帳票情報送信手段と、を備え、前記ワークフローサーバは、前記電子帳票送信手段により前記クライアント装置から送信された前記帳票情報を受信する帳票情報受信手段と、前記帳票情報受信手段により受信された前記帳票情報に基づき、該帳票情報のアクティビティと、該アクティビティが承認アクティビティである場合には承認または否認のいずれかのアクティビティ承認状態と、をプロセス情報としてプロセス記憶手段に記憶させるプロセス登録手段と、前記帳票情報受信手段により受信した前記帳票情報に基づき、該帳票情報のアクティビティと、前記帳票情報に添付された前記添付ファイルと、該アクティビティが承認アクティビティである場合には該添付ファイルの前記添付ファイル承認状態と、を添付ファイル情報として添付ファイル記憶手段に記憶させる添付ファイル登録手段と、前記承認アクティビティから申請アクティビティに差し戻された場合には、該承認アクティビティに対応する前記添付ファイル情報の前記添付ファイル承認状態を前記添付ファイル記憶手段から取得し、該添付ファイル承認状態を識別可能な帳票画面データを生成する帳票画面データ生成手段と、前記帳票画面データ生成手段により生成された前記帳票画面データを前記クライアント装置に送信する帳票画面データ送信手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電子帳票に添付された添付ファイルごとに、承認されたものであるか否かを分かりやすく識別させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係わるシステム構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係わるワークフローサーバ、クライアント装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係わるワークフローサーバにおけるソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】ワークフローのプロセスの一例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係わる申請(再申請)画面の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係わる承認画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係わる承認画面の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係わるワークフローのプロセスの進行状況を記憶するプロセス管理テーブルの構成の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係わる登録された添付ファイルを記憶する添付ファイル管理テーブルの構成の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係わる登録された添付ファイルの承認状態を記憶する添付ファイル承認状態管理テーブルの構成の一例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係わるワークフローの申請処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態に係わるワークフローの承認/否認の全体処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態に係わるワークフローの承認画面生成処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態に係わるワークフローの承認/否認の詳細処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態に係わるワークフローの再申請の全体処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態に係わるワークフローの再申請画面生成処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施形態に係わるワークフローの再申請の際の添付ファイルに関する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係わるシステム構成の一例を示す図である。
【0014】
図1において、ワークフローシステムは、少なくとも1つのワークフローサーバ101とクライアント装置102がネットワーク103を介して接続されている。
【0015】
ユーザは、例えばウェブブラウザやクライアントソフトウェアなどを利用して、クライアント装置102から、ワークフローサーバ101に対して、ワークフロー進行の要求などを行う。
【0016】
ワークフローサーバ101は、要求に応じた処理、管理をおこない、必要があればクライアント装置102に対して結果などを送信する。
【0017】
ワークフローサーバ101とクライアント装置102の間の通信は、通常のHTTPのリクエストでもよいし、SOAPなどを利用したウェブサービスのリクエストでもよい。
【0018】
図2は、本発明の実施形態に係わるワークフローサーバ、クライアント装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
図2に示すように、ワークフローサーバ101、クライアント装置102は、システムバス204を介してCPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)203、ROM(Read Only Memory)202、入力コントローラ205、ビデオコントローラ206、メモリコントローラ207、通信I/Fコントローラ208等が接続された構成を採る。
【0020】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0021】
また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やOS(Operating System)や、各サーバあるいは各PCが実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。また、本発明を実施するために必要な情報が記憶されている。なお外部メモリはデータベースであってもよい。
【0022】
RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードし、ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現する。
【0023】
また、入力コントローラ205は、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。
【0024】
ビデオコントローラ206は、ディスプレイ210等の表示器への表示を制御する。尚、表示器は液晶ディスプレイ等の表示器でもよい。これらは、必要に応じて管理者が使用する。
【0025】
メモリコントローラ207は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク(HD))や、フレキシブルディスク(FD)、あるいは、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)カードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0026】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワーク103を介して外部機器と接続・通信し、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を用いた通信等が可能である。
【0027】
尚、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上に表示することが可能である。また、CPU201は、ディスプレイ210上のマウスカーソル(図示しない)等によるユーザ指示を可能とする。
【0028】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイルおよび各種情報テーブル等も、外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明についても後述する。
【0029】
図3は、本発明の実施形態に係わるワークフローサーバにおけるソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0030】
クライアント装置102は、帳票画面データ受信部301、表示制御部302、操作受付部303、帳票情報送信部304から構成される。
【0031】
帳票画面データ受信部301は、クライアント装置102においてユーザが指定した対象業務に相当する電子帳票をクライアント装置102のディスプレイに表示するため、帳票画面データをワークフローサーバ101から受信する。ユーザが指定する対象業務に相当する電子帳票は、ワークフローのプロセスにおける各アクティビティに対応するものである。例えば申請者が新規に起票するもの、承認者が承認/否認の操作を行うもの、また承認者に否認された後、申請者により再申請の操作を行うものがある。
【0032】
表示制御部302は、前述の帳票画面データ受信部301により受信した帳票画面データを、クライアント装置102のディスプレイに表示するための制御を行う。
【0033】
操作受付部303は、表示制御部302によりクライアント装置102のディスプレイに表示された電子帳票に対するユーザの操作を受け付ける。具体的には、例えば、電子帳票における申請事項の入力、承認者のコメント、本発明の実施形態に係わるファイルの添付操作および添付ファイルの更新、削除などである。また、プロセスの各アクティビティに応じて申請、承認、否認などの操作も受け付ける。
【0034】
帳票情報送信部304は、操作受付部303で前述の電子帳票に入力された情報、添付ファイル、申請、承認、否認などの操作を帳票情報としてワークフローサーバ101に送信する。
【0035】
ワークフローサーバ101は、帳票情報受信部311、プロセス登録部312、添付ファイル登録部313、帳票画面データ生成部314、帳票画面データ送信部315、電子帳票承認時添付ファイル承認状態変更部316、下位承認者添付ファイル承認状態変更部317、プロセス記憶部318、添付ファイル記憶部319から構成される。
【0036】
帳票情報受信部311は、前述のクライアント装置102の帳票情報送信部304から送信された帳票情報を受信する。
【0037】
プロセス登録部312は、ワークフローのプロセスの各アクティビティの状態を後述のプロセス記憶部318に登録する。具体的には、前述の帳票情報受信部で受信した帳票情報に基づき、ワークフローのプロセスを特定するプロセスID、現在のアクティビティ、対応するアクティビティで行われた申請や、承認アクティビティであれば承認、否認のいずれが指定されたか、申請や承認/否認の日時などを登録する。アクティビティそのものは、帳票情報に含まれていてもよいが、必ずしも帳票情報に含まれていなくともよい。すなわち、前述のワークフローのプロセスIDなどにより特定され、ワークフロー定義(ワークフロー名から特定)とも対応している。従って、起票処理が終わった時点では申請のアクティビティが完了した状態であること、承認処理が終わった時点では、いずれの承認アクティビティでの操作であるか、などワークフロー定義に基づき判断することができる。
【0038】
また、承認アクティビティでは、操作が承認か否認かにより次に進むアクティビティが変わるため、次のアクティビティを登録してもよい。あるいはワークフロー定義と、プロセス記憶部318に最後に登録されたアクティビティと、承認状態と、から次のアクティビティを判断してもよい。最後に登録されたアクティビティは、前述の申請や承認/否認の日時でもよいし、あるいは処理されたアクティビティに昇順に番号を付与し、最大の番号を付与されているアクティビティを最後に処理(登録)されたものとしてもよい。
【0039】
なお、申請事項やコメントなどの詳細(例として交通費であれば交通手段、交通費など)もプロセス登録部312により、プロセス記憶部318に登録してもよいし、またアクティビティや承認状態とは別の記憶部に登録してもよい。
【0040】
添付ファイル登録部313は、帳票情報に基づき、電子帳票に添付された添付ファイルに関する操作を行ったアクティビティ、承認アクティビティにおける承認状態、登録(添付)された日時、承認/否認された日時、添付ファイルの格納先などを添付ファイル記憶部319に登録する。プロセス登録部312の場合と同様、アクティビティそのものは、帳票情報に含まれていてもよいが、必ずしも帳票情報に含まれていなくともよい。また、プロセス記憶部318と添付ファイル記憶部319のレコードの対応付けは、後述する説明では、プロセスIDと、申請または承認のアクティビティ、添付ファイルの登録、更新、承認/否認の日時、などにより判断するものとしている。しかし、プロセス記憶部318で処理されたアクティビティに昇順に番号を付与している場合には、その番号で対応付けてもよい。すなわち、プロセスおよびプロセスの各アクティビティと添付ファイルの状態に関する対応付けの方法は如何なる方法でもよく、以降で説明は、あくまで1つの構成例であり、実際には様々な構成を取り得る。
【0041】
帳票画面データ生成部314は、クライアント装置102に送信する帳票画面データを生成する。最初の起票時には、申請者が指定した対象業務(ワークフロー定義)の画面定義に応じて帳票画面データを生成する。対象業務とは、例えば交通費精算、物品購入などである。申請以降のアクティビティ(承認アクティビティや、否認された場合には再申請するための申請アクティビティ)では、対応するプロセスIDとプロセス記憶部318と添付ファイル記憶部319に基づき、帳票画面データを生成する。それ以前のアクティビティでの入力情報や承認情報、添付ファイルに関する情報があるためである。
【0042】
帳票画面データ送信部315は、帳票画面データ生成部314で生成した帳票画面データを、クライアント装置102に送信する。
【0043】
電子帳票承認時添付ファイル承認状態変更部316は、承認者が電子帳票を承認した際に、添付ファイルを全て承認状態に変更する。すなわち、大量の添付ファイルが申請者により添付された場合など、1つ1つの添付ファイルに対して、承認者が承認設定しなくても、電子帳票の承認操作をするだけで、全ての添付ファイルを承認することで、操作負荷を低減するものである。
【0044】
実際には、電子帳票承認時添付ファイル承認状態変更部316は、クライアント装置102側の構成であってもよい。例えば、承認アクティビティにおいて承認の操作を受け付けた際に、添付ファイルの承認状態を“承認”に変更して、帳票情報をワークフローサーバ101に送信してもよい。また、ワークフローサーバ101側の構成である場合には、承認アクティビティにおける承認操作により、実際に全ての添付ファイルに対して添付ファイル記憶部319に対応するアクティビティを“承認”の状態として記憶してもよい。この場合、電子帳票承認時添付ファイル承認状態変更部316は、添付ファイル記憶部319に承認の状態を記憶させるための機能部である。
【0045】
さらに、本発明の実施の形態においては、承認アクティビティにおいて承認者が添付ファイルの新規追加、更新、削除を行うことが可能である。その場合、ある承認アクティビティで新規追加、更新をした添付ファイルについては、その承認アクティビティおよびそれより下位の(ワークフローのプロセスとして前方の)承認アクティビティでも承認されたと見なすようワークフローシステムを実装可能である。
【0046】
下位承認者添付ファイル承認状態変更部317は、前述の通り、ある承認アクティビティで新規追加、更新をした添付ファイルについては、その承認アクティビティおよびそれより下位の(ワークフローのプロセスとして前方の)承認アクティビティでも“承認”の状態とする機能部である。具体的には、承認アクティビティにおいて添付ファイルの新規追加、更新をした際に、当該アクティビティおよび下位の承認アクティビティに対応づけて、添付ファイル記憶部319に、新規追加、更新された添付ファイルを“承認”の状態として記憶させてもよい。
【0047】
また、実際には、添付ファイル記憶部319における各承認アクティビティに対応する添付ファイルの“承認”の状態を記憶しなくとも、承認アクティビティで承認操作を行う際に、新規追加、更新したアクティビティおよび下位の承認アクティビティにおいては、承認したものと見なすようにしてもよい。すなわち、添付ファイルが同アクティビティまたは上位のアクティビティにおいて、新規追加、更新されている場合には、帳票画面データ生成の際に添付ファイルの承認状態を特定することなどが可能である。
【0048】
なお、図3で説明した構成は、一例である。例えば、前述の通り、電子帳票承認時添付ファイル承認状態変更部316は、クライアント装置102における機能部であってもよい。すなわち、クライアント装置102の操作受付部303において“承認”操作を受け付けた際に、ワークフローサーバ101に送信する帳票情報に含まれる添付ファイル承認状態を“承認”に設定してもよい。
【0049】
次に、図4〜図10を用いて、クライアント装置102に表示される申請、承認の画面とユーザの操作、およびその結果としてプロセス記憶部318、添付ファイル記憶部319に記憶されるデータについて説明する。
【0050】
図4は、ワークフローのプロセスの一例を示す図である。この例では、対象業務に対応するワークフローが“申請”アクティビティにおいて起票される。続いて、“承認”のアクティビティとして、下位(プロセスの前方)から順に“承認1”、“承認2”、“最終承認”があり、全て承認されると“終了”の状態となる。また、各承認アクティビティでは“否認”することができ、否認すると“申請”のアクティビティに戻る。その場合、“申請”のアクティビティでは、申請内容や添付ファイルを更新して、再申請することができる。
【0051】
図5は、本発明の実施形態に係わる申請(再申請)画面の一例を示す図である(図4の申請のアクティビティに相当)。申請する対象業務は、例えば、ワークフロー名501が“交通費精算”に相当するものであるとする。ユーザ(ここでは申請者A)は、500aにおいて“外出日”、“申請理由”、“交通費”の詳細などを記載し、さらに領収書などを添付502の指定に応じてファイルを添付する。ファイルの添付は、添付ファイル追加ボタン508を押下することで、ファイル選択ダイアログ(不図示)が表示され、ユーザが添付したいファイルを選択する。例では、ファイル“AAA.jdx”が添付され、ファイル名503にファイル名と、その下方に添付したユーザの名前“申請者A”も表示される。ここではファイル名のみが表示されているが、フォルダ名を含むパスが表示されてもよい。また、ファイル名503の前にあるチェックボックス507にチェックを入れ、添付ファイル削除ボタン509を押下すると、対応する添付ファイルは、申請画面から削除される。
【0052】
添付ファイルの状態には、本画面の例では、未承認504、承認505、否認506があるが、申請時には、“未承認”の状態となる。同様にファイル“BBB.jdx”が、“申請者A”により添付されている。
【0053】
この状態で、申請ボタン510を押下すると、申請画面で入力、添付したファイルの情報がワークフローサーバ101に送信される。これらの情報は、図8で示すプロセス管理テーブル(プロセス記憶部318のデータ構成)および図9〜図10で示す添付ファイル管理テーブル、添付ファイル承認状態管理テーブル(添付ファイル記憶部319のデータ構成)に登録される。
【0054】
図8は、本発明の実施形態に係わるワークフローのプロセスの進行状況を記憶するプロセス管理テーブルの構成の一例を示す図である。前述のように、申請事項やコメントなどの詳細(例として交通費であれば交通手段、交通費など)も図8の構成(プロセス記憶部318)に登録してもよいし、またアクティビティや承認状態とは別の記憶部に登録してもよい。図8では、申請事項やコメントなどの詳細は別の記憶部に登録するものとして説明しない。
【0055】
図8においては、プロセス管理テーブルは、起票されたワークフローのプロセスを特定するためのPID801(プロセスID)、本プロセスの定義となるワークフロー名802(ワークフロー定義)、対象業務の申請者803、申請日時804、プロセスにおける次のアクティビティとその担当者を表す次805、本アクティビティの操作を行った処理日時806、承認アクティビティにおける操作である場合にアクティビティと、対象業務の電子帳票(ワークフロー申請)に対する承認/否認の状態を示す状態807から構成される。
【0056】
前述の図5における500aの申請が完了すると、図8のプロセス管理テーブルには、801〜804、および805a〜807aのデータが登録される。図8においては、801〜804の項目は1つだけ登録され、805a〜807aは、別のテーブルに登録されている。以降、ワークフローのプロセスが進むにつれて、6つのアクティビティに応じてa〜fまでが別のテーブルに、6レコードに分けて登録している。
【0057】
この場合、図では省略しているが、805〜807にもPID(プロセスID)を付与して、2つのテーブルのレコードを対応付けてもよい。また、両方のテーブルを分けずに、801〜804の部分は805〜807と合わせて1レコードとし、重複して登録してもよい。いずれの方法も、本発明の実施形態における、801〜807(またはその一部のデータ項目)を対応付けてプロセス記憶部318に記憶しているものとする。
【0058】
なお、次805で指定される次のアクティビティ及び次の承認者は、ワークフロー定義(プロセスに関する定義)において予め定義されており、固定で決定できるものであってもよいし、ユーザの指定などにより次を指定させるものであってもよい。
【0059】
次に、図9と図10を用いて、添付ファイル記憶部319に記憶されるデータの構成について説明する。
【0060】
図9は、本発明の実施形態に係わる登録された添付ファイルを記憶する添付ファイル管理テーブルの構成の一例を示す図である。図9は、添付ファイル記憶部に記憶されるデータのうち、各添付ファイルを特定するための情報が記憶される添付ファイル管理テーブルの構成例である。
【0061】
添付ファイル管理テーブルは、添付ファイルに対応するワークフローのプロセスを特定するPID901(プロセスID)、ファイルを特定するFILEID902(ここではファイル名そのものとして図示)、ファイルの更新回数を示す版903、ファイルを登録(添付)したアクティビティと担当者を示す登録アクティビティ904、登録(添付)された日時を示す登録日時905、添付ファイルが更新された場合に、更新したアクティビティと担当者を示す更新アクティビティ906、更新日時907、ファイルが削除されているか否かを示す削除フラグ908(削除されていればON、削除されていなければOFF)、ワークフローシステムが管理するHDDなどにおけるファイルの格納先を示す格納先909で構成される。
【0062】
図5の500aの申請が完了した場合には、図9の添付ファイル管理テーブルには、900aのように、プロセスID“P00001”に対応するファイルとして2つのファイル“AAA.jdx”と“BBB.jdx”が登録される。ここでは、登録日時905は、図8の申請日時804と同じとしている。また、最初の申請であり、添付ファイルの更新はないため更新アクティビティ906a、更新日時907aには情報がなく、削除フラグ908もOFF(申請後、削除されていない添付ファイル)である。
【0063】
図10は、本発明の実施形態に係わる登録された添付ファイルの承認状態を記憶する添付ファイル承認状態管理テーブルの構成の一例を示す図である。図10は、添付ファイル記憶部に記憶されるデータのうち、各添付ファイルに対する各承認のアクティビティでの承認状態に関する情報が記憶される添付ファイル承認状態管理テーブルの構成例である。
【0064】
添付ファイル承認状態管理テーブルは、添付ファイルに対応するワークフローのプロセスを特定するPID1001(プロセスID)、ファイルを特定するFILEID1002(ここではファイル名そのものとして図示)、ファイルの更新回数を示す版1003、ファイルを承認したアクティビティを示す承認アクティビティ1004、承認者を特定する承認者ID1005、添付ファイルに対する承認/否認の状態を示す状態1006、承認された日時を示す承認日時1007で構成されている。承認日時1007は、図8におけるレコードが承認者の処理によるものである場合の処理日時806と同じとしている。
【0065】
申請時には添付ファイルに対する承認に関する情報は存在しないため、図10の添付ファイル承認状態管理テーブル1000aのように、テーブルにはレコードが登録されない。
【0066】
なお、前述の説明では図9の添付ファイル管理テーブルと、図10の添付ファイル承認状態管理テーブルを別のテーブルとして説明した。すなわち、これらの901〜909、1001〜1007をそれぞれ異なるレコードとして異なるテーブルに記憶し、PID901(図10では1001)、FILEID902(図10では1002)、版903(図10では1003)により対応付けた。しかし、添付ファイル記憶部319では、これらの901〜909、1001〜1007を1つのレコードとして重複する部分は省いた構成で格納してもよい。いずれの方法も、本発明の実施形態における、901〜909、1001〜1007(またはその一部のデータ項目)を対応付けて添付ファイル記憶部319に記憶しているものとする。
【0067】
図6は、本発明の実施形態に係わる電子帳票の承認画面の一例を示す図である(図4の承認1のアクティビティに相当)。図5の電子帳票の申請用画面との違いは、対象業務の電子帳票(ワークフロー申請)を承認するための承認ボタン601と否認するための否認ボタン602があることである(さらに申請ボタン510がない)。
【0068】
600aによると承認1のアクティビティにおいて承認者Bが最初に電子帳票の承認画面を表示したときは、添付されたファイル“AAA.jdx”、“BBB.jdx”のいずれも未承認の状態である。本例において承認画面を操作する承認者Bは、両添付ファイルの内容を確認し、承認するか否か判断する。承認する場合は、600bのように承認505のボタンを選択する。ここで、600b〜cは、600aと同じ電子帳票の承認画面であるが、上半分を省略し、“領収書などを添付”以下のみを図示しているものである。
【0069】
さらに添付ファイルの承認後、承認ボタン601を押下することで電子帳票を承認する。また、添付ファイルが未承認、否認の状態であっても、承認ボタン601を押下して電子帳票を承認すれば、全ての添付ファイルが承認されるように実装してもよい。また、否認ボタン602により電子帳票を否認することができる。添付ファイルは承認しても、他の詳細の項目の内容(交通費など)に誤りがあるため否認ボタン602を押下して電子帳票を否認してもよい。
【0070】
図8の805b〜807bは、承認1のアクティビティにおいて、電子帳票が承認されたことを示している。また、図10において、添付ファイル承認状態管理テーブル1000bに示すとおり、2つのファイルが、承認1のアクティビティにおいて承認者Bに承認されたことを示している。承認日時1007bは、図8の806bと同じとしている。
【0071】
図7は、本発明の実施形態に係わる承認画面の一例を示す図である(図4の承認2のアクティビティに相当)。承認アクティビティおよび承認者が異なるが、電子帳票の承認画面は図6と同じである。
【0072】
700aによると承認2のアクティビティにおいて承認者Cが最初に電子帳票の承認画面を表示したときは、添付されたファイル“AAA.jdx”、“BBB.jdx”のいずれも未承認の状態である。本例において承認画面を操作する承認者Cは、両添付ファイルの内容を確認し、承認するか否か判断する。承認者Cは、700bのようにファイル“AAA.jdx”を否認し、ファイル“BBB.jdx”を承認したとする。さらに電子帳票に対しては、否認ボタン602を押下することで否認したとする。ここで、700b〜cは、700aと同じ電子帳票の承認画面であるが、上半分を省略し、“領収書などを添付”以下のみを図示しているものである。
【0073】
図8の805c〜807cは、承認2のアクティビティにおいて電子帳票が否認されたことを示している。また、805cにより、申請アクティビティに差し戻されたことが示されている。また図10の添付ファイル承認状態管理テーブル1000cには、添付ファイル承認状態管理テーブル1000bに更に2つのレコードが追加されている。これらは、承認2のアクティビティによる結果であり、承認者Cによりファイル“AAA.jdx”は否認、ファイル“BBB.jdx”は承認されたことを示している。
【0074】
承認2のアクティビティから申請アクティビティに差し戻された状態を、図5の500bで示す。申請者Aが否認(差し戻し)された電子帳票を表示させると、ワークフローサーバ101の帳票画面データ生成部314は、否認したアクティビティが承認2であることを図8の807cから取得し、また現時点での添付ファイルを図9の900aから取得する。それらに基づき、承認2に対応する添付ファイルの承認の状態を図10の添付ファイル承認状態管理テーブル1000cから取得し、帳票画面データを生成する。その帳票画面データに基づき、クライアント装置102において500bを表示する。従って、承認2のアクティビティで承認者Cが指定したとおり、ファイル“AAA.jdx”は否認の状態、ファイル“BBB.jdx”は承認の状態として表示される。
【0075】
申請者Aは、否認された添付ファイル“AAA.jdx”の前のチェックボックスにチェックを入れ、添付ファイル削除ボタン509を押下することで、電子帳票から添付ファイル“AAA.jdx”を削除する。申請者は、ファイル“AAA.jdx”を修正する。ファイルの作成及び修正は、対応する様々なアプリケーションを用いる。さらに添付ファイル追加ボタン508により、修正したファイル“AAA.jdx”を電子帳票に再度添付する。
【0076】
本説明においては、ファイル名によりファイルを特定するためのFILEIDとしており、ファイル名が同じである場合には、同一のファイルの修正版と判断する。また、不図示の添付ファイル差し替えボタンを用意し、添付ファイルを明示的に差し替えることによりファイル名が異なっても同一のファイルの修正版であることが分かるようにしてもよい。この場合は、FILEIDとしては、ファイル名そのものではなくワークフローシステムにおける連番などを使用する。
【0077】
ファイル“AAA.jdx”を修正して再度追加すると、電子帳票の申請画面500cのように未承認の状態となる。さらに申請者は、申請ボタン510をおうかすることにより電子帳票は再申請される。
【0078】
図8のプロセス管理テーブルにおいては、805d〜807dにより、電子帳票が再申請され、承認1のアクティビティに移行(次805dにおいて次のアクティビティが“承認1”で、担当者が“承認者B”であると記載)することが分かる。
【0079】
また、再申請により添付ファイル管理テーブルは900dのように更新される。すなわちファイル“AAA.jdx”に関する情報が記録されているレコードは、版903dが“2”、更新アクティビティ906dが“申請(申請者A)”、更新日時907d“2011/10/3 13:00”と上書きされる。なお、図9では、上書きされ更新前の添付ファイルの情報は残されていないが、履歴として管理するなどの目的で、上書きせずに残すようにしてもよい。その場合、版903や、登録日時905あるいは更新日時907で、FILEID902が同一のもののうち、最新のものを判断することができる。
【0080】
“承認1”のアクティビティにおいて、承認者が電子帳票の画面を表示すると、図6の600cのように表示される。この画面において、添付ファイル“AAA.jdx”は未承認の状態として表示される。すなわち、“承認1”のアクティビティにおいて、前回は添付ファイル“AAA.jdx”を承認し、添付ファイル承認状態管理テーブル1000b(または1000c)において、状態1006b(または1006c)において“承認”と記載されている。
【0081】
しかし、添付ファイル管理テーブル900dの“AAA.jdx”の版903dが“2”であるのに対し、1000bの版1003bは“1”であるため、システムは、添付ファイル“AAA.jdx”は更新されており、承認者Bが確認するまで未承認の状態だと判断する。また、2つの版の情報の代わりに、“承認1”のアクティビティにおける前回の処理日時806b(図8における“2011/10/3 11:00”)あるいは承認日時1007b(図10の1000bにおける“2011/10/3 11:00”)と、添付ファイルの更新日時907d(図9の900dにおける“2011/10/3 13:00”)を比較し、承認の日時の後に、添付ファイル“AAA.jdx”が更新されたことを判断してもよい。いずれ方法、または他の方法であっても、最後の承認以降に添付ファイルが更新されたことが分かればよい。
【0082】
“承認1” (再申請された2回目)のアクティビティにおいて、承認者Bは未承認と表示された添付ファイル“AAA.jdx”の内容を確認する。ここで、内容に不備はなく600bのように(1回目の時と同じく)添付ファイル“AAA.jdx”を承認し、承認ボタン601を押下する。
【0083】
ワークフローサーバ101は、図8のプロセス管理テーブルに805e〜807eを“承認1”
(再申請された2回目)のアクティビティの処理結果として登録する。805eにより、ワークフローのプロセスが、“承認2”のアクティビティに進むことが分かる。
【0084】
また、図10の添付ファイル承認状態管理テーブル1000eに示すように、ワークフローサーバ101は承認の状態が変更された“AAA.jdx”(版1003eは“2”)を“承認2”のアクティビティの処理日時806eと同じ日時(承認日時1007eの“2011/10/3 14:00”)で、添付ファイル承認状態管理テーブルに登録する。
【0085】
“承認2” (再申請された2回目)のアクティビティにおいて承認者である“承認者C”が前述の電子帳票を選択すると、クライアント装置102においては図7の700cのように表示される。詳細説明は、“承認1”のアクティビティの場合と同じなので省略する。また、“承認者C”は、添付ファイル“AAA.jdx”を承認し、承認ボタン601を押下したとする。
【0086】
ワークフローサーバ101は、図8のプロセス管理テーブルに805f〜807fを“承認1”
(再申請された2回目)のアクティビティの処理結果として登録する。
【0087】
また、ワークフローサーバ101は、図10の添付ファイル承認状態管理テーブル1000fに示すように、添付ファイル“AAA.jdx”
(版1003fは“2”)の承認状態を登録する。
【0088】
以上、図4から図10にて説明した内容から、申請者、承認者が、添付ファイルの承認状態を単に確認済みか否かのみならず、既に承認したか否認したかまで、分かりやすく表示するという効果が得られる。さらにまだ承認/否認のいずれもされていない添付ファイルを未承認の状態として表示することにより、承認者が内容を確認しなければならない添付ファイルを明確にする効果が得られる。
【0089】
また、大量の添付ファイルがある場合に、承認者は1つずつ添付ファイルを承認の状態(図6の505)にしなくとも、承認ボタン(図6の601)を押下しアクティビティの承認をするだけで、添付ファイルの承認したことになり、承認者の負荷を減らす効果が得られる。
【0090】
さらに、承認者が添付ファイルの新規追加/更新をした場合には、その承認アクティビティ及び下位(ワークフローのプロセスで前の)アクティビティにおいて、添付ファイルは承認されたと見なすことが可能である。そのようにワークフローシステムが実装された場合には、ワークフローのプロセスを改めて最初の承認者に戻すことによる電子帳票の承認にかかる時間を削減し、当該アクティビティおよび下位の承認アクティビティの承認者の確認、操作の負荷を減らす効果が得られる。
【0091】
図11は、本発明の実施形態に係わるワークフローの申請処理の一例を示すフローチャートである。図11の各ステップは、クライアント装置102のCPU201及びワークフローサーバ101のCPU201によって実行される。
【0092】
ステップS1101において、クライアント装置は、ユーザにワークフローシステムに対するログイン情報を入力させる。ログイン情報は、ユーザに一意に付与されたアカウント(ID)などである。フローチャートにおいて詳細を省略しているが、このログイン情報がワークフローサーバに受け渡されることにより、以降、ユーザの権限管理や前述の各テーブルにおけるユーザ(申請者、承認者)を特定するためのIDとしてテーブルへの登録に用いられる。他のフローチャートにおいても同様とする。
【0093】
ステップS1102において、クライアント装置は、ワークフローサーバに、ユーザ(ここでは申請者)が電子帳票として申請する対象業務の一覧を要求する。
【0094】
ステップS1103において、ワークフローサーバは、クライアント装置からの対象業務一覧の要求を受け付ける。
【0095】
ステップS1104において、ワークフローサーバは、前述の申請者の権限において申請可能な対象業務の一覧を取得し、対象業務一覧画面データを生成する。
【0096】
ステップS1105において、ワークフローサーバは、先のステップで生成された対象業務一覧画面データを、クライアント装置に送信する。
【0097】
ステップS1106において、クライアント装置は、ワークフローサーバから送信された対象業務一覧画面データを受信する。
【0098】
ステップS1107において、クライアント装置は、クライアント装置のディスプレイに対象業務一覧画面データに基づき、対象業務一覧を表示させる。
【0099】
ステップS1108において、クライアント装置は、ユーザに対象業務一覧の中から申請者として申請したい対象業務を選択させる。また、対象業務に対応する電子帳票の帳票画面をワークフローサーバに要求する。
【0100】
ステップS1109において、ワークフローサーバは、クライアント装置から電子帳票の帳票画面の要求を受け付ける。
【0101】
ステップS1110において、ワークフローサーバは、先のステップにおいてユーザにより選択された対象業務に対応する帳票画面データを生成し、クライアント装置に送信する。
【0102】
ステップS1111において、クライアント装置は、ワークフローサーバから送信された対象業務に対応する電子帳票の帳票画面データを受け付ける。
【0103】
ステップS1112において、クライアント装置は、先のステップにより受け付けた帳票画面データに基づき、対象業務の電子帳票をクライアント装置のディスプレイに表示させる。
【0104】
ステップS1113において、クライアント装置は、ユーザからの電子帳票に対する必要な情報の入力操作を受け付ける(図5の500a参照)。
【0105】
ステップS1114において、クライアント装置は、ユーザからの電子帳票に対する必要な添付ファイルの添付操作を受け付ける(図5の添付ファイル追加ボタン508など)。
【0106】
ステップS1115において、クライアント装置は、ユーザからの電子帳票に対する申請操作を受け付ける(図5の申請ボタン510など)。
【0107】
ステップS1116において、ワークフローサーバは、先のステップでクライアント装置から申請された電子帳票の申請を受け付ける。
【0108】
ステップS1117において、ワークフローサーバは、先のステップで受け付けた電子帳票の申請内容を、プロセス管理テーブルに登録する(図8の801〜804、806a〜807a参照)。
【0109】
ステップS1118において、ワークフローサーバは、先のステップで受け付けた電子帳票の添付ファイルの実体をワークフローシステムが管理するHDDなどのストレージなどの添付ファイル格納フォルダに格納し、また添付ファイルに関する情報を、添付ファイル管理テーブルに登録する(図9の900aを参照)。添付ファイルの格納先は、必ずしもHDDなどのストレージではなくともよい。例えばワークフローシステムが管理するデータベースにバイナリデータとして登録してもよい。以降の説明でも同様である。
【0110】
ステップS1119において、ワークフローサーバは、ワークフローのプロセスを次のアクティビティに進める(図8の805aを参照)。図4のワークフロー定義である場合には“承認1”のアクティビティおよび“承認者B”となる。
【0111】
以上で、電子帳票の申請に係わる図11のフローチャートの説明を完了する。
【0112】
図12は、本発明の実施形態に係わるワークフローの承認/否認の全体処理の一例を示すフローチャートである。図12の各ステップは、クライアント装置102のCPU201及びワークフローサーバ101のCPU201によって実行される。
【0113】
ステップS1201において、クライアント装置は、ユーザ(ここでは承認者)にワークフローシステムに対するログイン情報を入力させる。ここで、ユーザとは、図11のフローチャートにおいて申請された電子帳票に対する承認/否認を判断するユーザ(以下、承認者)である。
【0114】
ステップS1202において、クライアント装置は、承認対象一覧(ログインした承認者が承認すべき電子帳票の申請一覧)を、ワークフローサーバに要求する。
【0115】
ステップS1203において、ワークフローサーバは、クライアント装置からの承認対象一覧の要求を受け付ける。
【0116】
ステップS1204において、ワークフローサーバは、先のステップで受け付けた承認対象一覧の一覧画面データを生成する。具体的には、図8のプロセス管理テーブルにおいて、当該承認者であるユーザが、次805において指定されているレコードに基づき、承認対象の一覧画面データを生成する。各承認対象には、プロセスID(図5のPID801)を対応付けて画面データに含むものとする。
【0117】
ステップS1205において、ワークフローサーバは、先のステップで生成した承認対象の一覧画面データをクライアント装置に送信する。
【0118】
ステップS1206において、クライアント装置は、ワークフローサーバから送信された承認対象の一覧画面データを受け付ける。
【0119】
ステップS1207において、クライアント装置は、先のステップにより受け付けた承認対象の一覧画面データに基づき、承認対象一覧をクライアント装置のディスプレイに表示させる。
【0120】
ステップS1208において、クライアント装置は、ユーザに承認対象の一覧の中から承認者として承認したい対象業務を選択させる。また、対象業務に対応する電子帳票の帳票画面をワークフローサーバに要求する。
【0121】
ステップS1209において、ワークフローサーバは、クライアント装置から電子帳票の帳票画面の要求を受け付ける。
【0122】
ステップS1210において、ワークフローサーバは、先のステップにおいてユーザにより選択された対象業務に対応する帳票画面データを生成する。ステップS12010における帳票画面データの生成については、図13のフローチャートにより詳細を説明する。
【0123】
図13は、本発明の実施形態に係わるワークフローの承認画面生成処理の一例を示すフローチャートである。図13の各ステップは、ワークフローサーバ101のCPU201によって実行される。
【0124】
ステップS1301において、ワークフローサーバは、対象業務(ワークフロー定義)の画面定義に基づき、電子帳票の画面データ(添付ファイル以外に関連する部分)を生成する。ワークフロー定義および電子帳票に表示すべき詳細のデータは、図12のフローチャートにおける先のステップで生成した承認対象の一覧画面データの各承認対象に対応するプロセスID(図8のPID801)に基づき、特定可能である。また、プロセスID(PID801)と当該承認アクティビティから前回の電子帳票の処理日時(図8の処理日時806)が特定できるため、図9の添付ファイル管理テーブルおよび図10の添付ファイル承認状態管理テーブルに基づき、前回の添付ファイルとその承認状態や、承認/否認後に新たに添付されたファイルと添付したユーザの特定が可能である。
【0125】
ステップS1302からステップS1308のループ処理は、添付ファイル管理テーブルに登録されているファイルに対するものである。ただし、図9では、同一のファイルはバージョンが異なるものも上書きして1つとしているが、履歴管理のため全て管理している場合は、同一ファイルのうち最新のファイルだけを処理する。また前述の通り、添付ファイル管理テーブルと添付ファイル承認状態管理テーブルを1つのテーブルとして構成してよいと説明したが、その場合は、承認者による承認/否認の状態がないもの(添付ファイルの登録情報や更新情報のみがあるもの)を、添付ファイル管理テーブルに登録されたものに相当するとして以下の説明を進める。
【0126】
ステップS1303においては、ワークフローサーバは、添付ファイル管理テーブルから登録されている添付ファイルの情報を1つ取得、着目する。
【0127】
ステップS1304において、ワークフローサーバは、先のステップで取得した添付ファイルの情報が削除されているか否かを判定する。具体的には図9の削除フラグ908が“ON”の場合は削除されている、“OFF”の場合は削除されていないと判断する。削除されている(“ON”の場合)場合には、ステップS1308に進む(次の添付ファイルを処理するか、またはループ処理を終了する)。削除されていない場合(“OFF”の場合)は、ステップS1305に進む。
【0128】
ステップS1305において、ワークフローサーバは、現在着目中の添付ファイルに対応する情報であって、現在の承認アクティビティの前回の承認状態を示す情報が、添付ファイル承認状態管理テーブルに存在するかどうかを確認する。具体的には、現在処理をしている承認アクティビティが図10の承認アクティビティ1004である添付ファイルの情報があるか否かを確認する。また、同一のファイルが複数ある場合には、版1003あるいは承認日時1007により最新の情報が次のステップ以降で使用する情報となる。現在着目中の添付ファイルに対応する情報が、添付ファイル承認状態管理テーブルに存在する場合(“YES”の場合)は、ステップS1306に進む。存在しない場合(“NO”の場合)は、ステップS1307に進む。
【0129】
ステップS1306において、ワークフローサーバは、着目中の添付ファイル情報の承認自体が添付ファイル状態管理テーブルから判断できるため、先のステップで生成した電子帳票の画面データに追加する。具体的には、ファイル名、登録者名、承認/否認の状態である。なお、前述のように、現在の承認アクティビティ、あるいは上位(ワークフロープロセスにおいて後方)のアクティビティにおいて添付されたファイルは、前回の承認状態を示す情報がなくとも、“承認”と扱うよう実装してもよい。
【0130】
ステップS1307において、ワークフローサーバは、着目中の添付ファイル情報に対応する情報が、添付ファイル状態管理テーブルにない場合であるため、“未承認”として、先のステップで生成した電子帳票の画面データに追加する。
【0131】
以上で、承認アクティビティの電子帳票の画面データ生成に係わる図13のフローチャートの説明を完了する。図12の説明に戻る。
【0132】
ステップS1211において、ワークフローサーバは、先のステップにおいて生成された帳票画面データを、クライアント装置に送信する。
【0133】
ステップS1212において、クライアント装置は、ワークフローサーバから送信された対象業務に対応する電子帳票の帳票画面データを受け付ける。
【0134】
ステップS1213において、クライアント装置は、先のステップにより受け付けた帳票画面データに基づき、対象業務の電子帳票をクライアント装置のディスプレイに表示させる。
【0135】
ステップS1214において、クライアント装置は、ユーザ(承認者)から電子帳票の添付ファイルに対する承認状態の設定操作を受け付ける(図6の504〜506など)。すなわち、添付ファイルの内容を確認させ、承認または否認のボタンを電子帳票の操作画面で選択させる。添付ファイルの内容の確認は、添付ファイルの名前が記載された部分(図6の503などを参照)を押下することなどにより、添付ファイルの拡張子などに基づき(クライアント装置にインストールされている)アプリケーションが起動され閲覧可能な状態になる。
【0136】
ステップS1215において、クライアント装置は、ユーザ(承認者)から電子帳票の添付ファイルに対する操作を受け付ける。すなわち、申請された電子帳票に対して、承認者にさらに、添付ファイルを新規追加/削除/更新させる(図6の添付ファイル追加ボタン508、添付ファイル削除ボタン509など)。これら全ての操作が可能でなくてもよい。例えば、新規追加のみ可能であり、削除/更新はできず、削除/更新が必要な場合は申請アクティビティに差し戻して申請者に対応させてもよい。また承認者の権限により可能な操作が異なってもよい。
【0137】
ステップS1216において、クライアント装置は、ユーザ(承認者)から電子帳票に対する承認、否認の操作を受け付ける(図6の承認ボタン601、否認ボタン602など)。また、承認、否認のいずれかの情報と、電子帳票の情報(コメントの入力、添付ファイルの新規追加など。既に入力されている情報を含んでいてもよい。)を、帳票情報としてワークフローサーバに送信する。
【0138】
ステップS1217において、ワークフローサーバは、クライアント装置から、承認、否認のいずれかの情報を含む帳票情報を受け付ける。
【0139】
ステップS1218において、ワークフローサーバは、先のステップでクライアント装置から受け付けた帳票情報に基づき、プロセス管理テーブル、添付ファイル管理テーブル、添付ファイル承認状態管理テーブルなどに必要な情報を書き込む。詳細には、図14のフローチャートを用いて説明する。
【0140】
図14は、本発明の実施形態に係わるワークフローの承認/否認の詳細処理の一例を示すフローチャートである。すなわち、承認アクティビティにおける電子帳票に対して、承認者が行った操作をクライアント装置から帳票情報として受け付け、変更されている情報をワークフローサーバが管理する各種テーブルに反映させる処理である。図14の各ステップは、ワークフローサーバ101のCPU201によって実行される。
【0141】
ステップ1401において、ワークフローサーバは、クライアント装置において承認者が、添付ファイルを新規追加、更新、または削除したかどうかを判定する。具体的には、前述の帳票情報に含まれる添付ファイルに関する情報を、図13のフローチャートにおいて帳票画面データを生成した際に用いた添付ファイル管理テーブルに存在する添付ファイルを比較する。すなわち帳票情報にある添付ファイルが添付ファイル管理テーブルになければ、本承認アクティビティにおいて新規追加されたものである。逆に添付ファイル管理テーブルに存在し、帳票情報になければ削除されている。また、両方に存在するが、ファイルの作成日、更新日が異なれば、更新されている。変更があれば、ステップS1402に進む。変更がはければステップS1403に進む。
【0142】
ステップS1402において、ワークフローサーバは、添付ファイル管理テーブルに対して必要な更新を行う。すなわち、新規追加された添付ファイルについては、添付ファイル管理テーブルに登録し、削除された添付ファイルについては、図9の削除フラグ908を“ON”にし、更新された添付ファイルについては、図9の版903を変更し、また更新アクティビティ906、907を記載する。
【0143】
ステップS1403において、ワークフローサーバは、クライアント装置から受け付けた帳票情報に基づき、承認者が電子帳票を承認したのか否か判断する。具体的には、図6の画面において、承認者が承認ボタン601、否認ボタン602のいずれを押下したのか識別可能な情報が帳票情報に含まれており、その情報により判断する。承認された場合にはステップS1404に進む。否認された場合にはステップS1408に進む。
【0144】
ステップS1404において、ワークフローサーバは、帳票情報に含まれる添付ファイル、すなわち、承認者が承認した画面において添付されていたファイルに対して、添付ファイル承認状態管理テーブルにおける承認状態(図10の状態1006)を“承認”とする。また、新規追加、更新された添付ファイルの実体は、前述の添付ファイル格納フォルダに格納される。
【0145】
ステップS1405において、ワークフローサーバは、処理中の対象業務に対応するワークフロー定義(プロセスの定義)において、次の承認アクティビティがあるか否かを判定する。なければステップS1406(“NO”の場合)に進む。あればステップS1407(“YES”の場合)に進む。
【0146】
ステップS1406において、ワークフローサーバは、図8のプロセス管理テーブルに現在の承認アクティビティで現在の承認者により電子帳票が承認された旨を記載する。その際、次805にはワークフローのプロセスが“完了”したことを識別する情報を記載する。その後、処理中のワークフローのプロセスは完了する。
【0147】
ステップS1407において、ワークフローサーバは、図8のプロセス管理テーブルに現在の承認アクティビティで現在の承認者により電子帳票が承認された旨の記載を登録する。さらに、ワークフロー定義等に基づき次の承認アクティビティおよび承認者を取得し、次805に記載する。
【0148】
ステップS1408において、ワークフローサーバは、帳票情報に含まれる添付ファイルに対して、帳票情報に含まれる各添付ファイルの承認状態(“承認”、“否認”、“未承認”)に基づき、添付ファイル承認状態管理テーブルにおける承認状態(図10の状態1006)を記載する。また、新規追加、更新された添付ファイルの実体は、前述の添付ファイル格納フォルダに格納される。
【0149】
ステップS1409において、ワークフローサーバは、図8のプロセス管理テーブルの次805に処理中の電子帳票の申請アクティビティと申請者を記載する。すなわち、申請を差し戻す。
【0150】
以上で、承認者の電子帳票の承認/否認に対してワークフローサーバ側で実行される処理に係わる図14のフローチャートの説明を完了する。
【0151】
また、以上で、承認者による電子帳票の承認処理に係わる図12のフローチャートの説明を完了する。
【0152】
図15は、本発明の実施形態に係わるワークフローの再申請の全体処理の一例を示すフローチャートである。図15の各ステップは、クライアント装置102のCPU201及びワークフローサーバ101のCPU201によって実行される。
【0153】
ステップS1501において、クライアント装置は、ユーザ(ここでは申請者)にワークフローシステムに対するログイン情報を入力させる。ここで、ユーザとは、図12〜図14のフローチャートにおいて申請された電子帳票を否認され、再申請するユーザ(以下、申請者)である。
【0154】
ステップS1502において、クライアント装置は、再申請対象一覧(ログインした申請者が以前に申請しいずれかの承認者により否認された電子帳票の一覧)を、ワークフローサーバに要求する。
【0155】
ステップS1503において、ワークフローサーバは、クライアント装置からの再申請対象一覧の要求を受け付ける。
【0156】
ステップS1504において、ワークフローサーバは、先のステップで受け付けた再申請対象一覧の一覧画面データを生成する。具体的には、図8のプロセス管理テーブルにおいて、次805が当該申請者であり、状態807が“否認”となっているレコードに基づき、再申請対象の一覧画面データを生成する。各再申請対象には、プロセスID(図5のPID801)を対応付けて一覧画面データに含むものとする。
【0157】
ステップS1505において、ワークフローサーバは、先のステップで生成した再申請対象の一覧画面データをクライアント装置に送信する。
【0158】
ステップS1506において、クライアント装置は、ワークフローサーバから送信された再申請対象の一覧画面データを受け付ける。
【0159】
ステップS1507において、クライアント装置は、先のステップにより受け付けた再申請対象の一覧画面データに基づき、再申請対象一覧をクライアント装置のディスプレイに表示させる。
【0160】
ステップS1508において、クライアント装置は、ユーザに再申請対象の一覧の中から申請者として再申請したい電子帳票を選択させる。また、申請者が選択した再申請する電子帳票の帳票画面をワークフローサーバに要求する。
【0161】
ステップS1509において、ワークフローサーバは、クライアント装置から再申請する電子帳票の帳票画面の要求を受け付ける。
【0162】
ステップS1510において、ワークフローサーバは、先のステップにおいてユーザにより選択された電子帳票に対応する帳票画面データを生成する。ステップS12010における帳票画面データの生成については、図16のフローチャートにより詳細を説明する。
【0163】
図16は、本発明の実施形態に係わるワークフローの再申請画面生成処理の一例を示すフローチャートである。図16の各ステップは、ワークフローサーバ101のCPU201によって実行される。図16の否認された電子帳票を再申請するため申請者のクライアント装置に送信する画面データを生成する処理であり、ほぼ13図(承認者用の画面データを生成)と同じであるため、異なる処理を行うステップS1601、S1605、S1606のみ説明する。
【0164】
ステップS1601において、ワークフローサーバは、再申請する対象業務(ワークフロー定義)の画面定義に基づき、電子帳票の画面データ(添付ファイル以外に関連する部分)を生成する。ワークフロー定義および電子帳票に表示すべき詳細のデータは、図15のフローチャートにおける先のステップで生成した再申請対象の一覧画面データの各再申請対象に対応するプロセスID(図8のPID801)に基づき、特定可能である。また、プロセス管理テーブルにおいて前記プロセスIDと電子帳票の処理日時(図8の処理日時806)に基づき、再申請対象を最後に否認した承認アクティビティが分かる。その承認アクティビティの“処理日時”によって、図9の添付ファイル管理テーブルおよび図10の添付ファイル承認状態管理テーブルに基づき、否認した承認アクティビティの添付ファイルとその承認状態、申請後に新たに添付されたファイルと添付したユーザの特定が可能である。
【0165】
ステップS1605において、ワークフローサーバは、現在着目中の添付ファイルに対応する情報であって、前述のとおり処理中の電子帳票を否認した承認アクティビティに対応する承認状態を示す情報が、添付ファイル承認状態管理テーブルに存在するかどうかを確認する。具体的には、否認した承認アクティビティが図10の承認アクティビティ1004である添付ファイルの情報があるか否かを確認する。また、同一のファイルが複数ある場合には、版1003あるいは承認日時1007により最新の情報が次のステップ以降で使用する情報となる。現在着目中の添付ファイルに対応する情報が、添付ファイル承認状態管理テーブルに存在する場合(“YES”の場合)は、ステップS1606に進む。存在しない場合(“NO”の場合)は、ステップS1307に進む。
【0166】
ステップS1606において、ワークフローサーバは、着目中の添付ファイル情報の承認自体が添付ファイル状態管理テーブルから判断できるため、先のステップで生成した電子帳票の画面データに追加する。具体的には、ファイル名、登録者名、承認/否認の状態である。なお、前述のように、いずれかの承認アクティビティにおいて添付されたファイルは、前回の承認状態を示す情報がなくとも、“承認”と扱うよう実装してもよい。
【0167】
以上で、申請アクティビティ(再申請の場合)の電子帳票の画面データ生成に係わる図16のフローチャートの説明を完了する。図15の説明に戻る。
【0168】
ステップS1511において、ワークフローサーバは、先のステップにおいて生成された再申請の帳票画面データを、クライアント装置に送信する。
【0169】
ステップS1512において、クライアント装置は、ワークフローサーバから送信された対象業務に対応する再申請の電子帳票の帳票画面データを受け付ける。
【0170】
ステップS1513において、クライアント装置は、先のステップにより受け付けた帳票画面データに基づき、対象業務の再申請の電子帳票をクライアント装置のディスプレイに表示させる。
【0171】
ステップS1514において、クライアント装置は、ユーザ(申請者)から電子帳票に対する入力操作を受け付ける。これにより、申請時に電子帳票に入力した詳細のデータ項目に誤りがある場合の修正などの作業結果を受け付ける。
【0172】
ステップS1515において、クライアント装置は、ユーザ(申請者)から電子帳票の添付ファイルに対する操作を受け付ける。すなわち、電子帳票に対して、承認者にさらに、添付ファイルを新規追加/削除/更新させる(図6の添付ファイル追加ボタン508、添付ファイル削除ボタン509など)。これらの操作により否認された添付ファイルの更新や不足している添付ファイルの新規追加などの操作を受け付ける。これら全ての操作が可能でなくてもよい。例えば、新規追加と否認された添付ファイルの更新のみ可能であり、承認済みの添付ファイルに対する削除/更新はできないようにしてもよい。また対象業務(ワークフロー定義)の種類や申請者の権限(役職、部門など)により可能な操作が異なってもよい。
【0173】
ステップS1516において、クライアント装置は、ユーザ(申請者)から電子帳票に対する申請(再申請)の操作を受け付ける(図5の申請ボタン510)。また、電子帳票の情報(修正した入力、添付ファイルの新規追加、更新など。既に入力されている情報を含んでいてもよい。)を、帳票情報としてワークフローサーバに送信する。申請の操作ではあるが、再申請であることを識別するために帳票情報にプロセスIDなどを含むようにする。
【0174】
ステップS1517において、ワークフローサーバは、クライアント装置から、帳票情報を受け付ける。
【0175】
ステップS1518において、ワークフローサーバは、先のステップで受け付けた電子帳票の再申請の内容を、プロセス管理テーブルに登録する(図8の801〜804、806d〜807d参照)。
【0176】
ステップS1519において、ワークフローサーバは、先のステップでクライアント装置から受け付けた帳票情報に基づき、プロセス管理テーブル、添付ファイル管理テーブル、添付ファイル承認状態管理テーブルなどに必要な情報を書き込む。詳細には、図17のフローチャートを用いて説明する。
【0177】
図17は、本発明の実施形態に係わるワークフローの再申請の際の添付ファイルに関する処理の一例を示すフローチャートである。図17の各ステップは、ワークフローサーバ101のCPU201によって実行される。
【0178】
ステップS1701からステップS1706のループ処理は、再申請された電子帳票に添付されたファイルに対するものである。
【0179】
ステップS1702において、ワークフローサーバは、着目中の添付ファイル(電子帳票に添付されているものの1つ)が添付ファイル管理テーブルに登録されているかどうかを判定する。登録されている場合には、ステップS1703に進む。登録されていない場合には、ステップS1705に進む。
【0180】
ステップS1703において、ワークフローサーバは、着目中の添付ファイルが更新されたものであるかどうか判定する。具体的には、添付ファイル管理テーブルに登録されている同一のファイル(図9のFILEID902が同じもの)の登録日時905または更新日時907がある場合には更新日時907と、添付ファイルの更新日時を比較して判定する。添付ファイルの更新日時は、例えば、添付ファイルが属性として持っている情報、あるいは電子帳票に該添付ファイルに対応付けて記載されている情報がある場合にはその情報から取得する。添付ファイルが更新されている場合(“YES”の場合)には、ステップS1704に進む。更新されていない場合(“NO”の場合)には、ステップS1706に進む。
【0181】
ステップS1704において、ワークフローサーバは、更新された添付ファイルによって添付ファイル格納フォルダにおける更新前のファイルを上書きし、また、添付ファイル管理テーブルの対応するレコードを上書きする(図9の900dにおける“AAA.jdx”の例)。なお、実際には添付ファイル管理テーブルにおいては、レコードを上書きせず別レコードとして登録してもよい(版903または登録日時905で区別可能)。格納フォルダにおいても同様に、上書きするのではなく版管理のための連番などを付与して格納してもよい。
【0182】
ステップS1705において、ワークフローサーバは、着目中の添付ファイルを新規追加されたものと見なして、添付ファイル管理テーブルに登録し、および添付ファイル格納フォルダに格納する。
【0183】
ステップS1701からステップS1706のループ処理を完了すると、次にステップS1707からステップS1710のループ処理を行う。このループ処理は、添付ファイル管理テーブルに登録されている処理中のプロセスIDに対応する添付ファイル処理である。
【0184】
ステップS1708において、ワークフローサーバは、着目中の添付ファイル(添付ファイル管理テーブルに登録されているものの1つ)が、再申請された電子帳票に添付されているかどうか判定する。すなわち、電子帳票を再申請する前に、クライアント装置における処理で“削除”されている添付ファイルについては、電子帳票には添付されていない。添付ファイルが、電子帳票にない場合(“NO”の場合)には、ステップS1709に進む。電子帳票に添付されている場合(“YES”の場合)には、ステップS1710に進む。
【0185】
ステップS1709において、ワークフローサーバは、添付ファイル管理テーブルから添付ファイルの登録を削除する。具体的には、図9の削除フラグ908を“ON”に変更する。また、実際にレコード自体を削除してもよい。さらに格納フォルダにおける添付ファイルの実体は、履歴として残してもよいし、実際に削除してもよい。
【0186】
以上で、申請者の電子帳票の再申請に対してワークフローサーバ側で実行される処理に係わる図17のフローチャートの説明を完了する。図15の説明に戻る。
【0187】
ステップS1520において、ワークフローサーバは、ワークフローのプロセスを次のアクティビティに進める(図8の805dを参照)。図4のワークフロー定義である場合には“承認1”のアクティビティおよび“承認者B”となる。
【0188】
以上で、電子帳票の申請に係わる図15のフローチャートの説明を完了する。
【0189】
なお、申請、承認のアクティビティにおいてクライアント装置に表示される電子帳票上で、ユーザ(申請者、承認者)が入力した情報や新規追加、更新した添付ファイル、添付ファイルの承認状態を変更した場合において、その部分や周辺の表示形態を変更してもよい。例えば添付ファイル名の色を変更する、承認状態が変更された部分の色やボタンの形、大きさを変えるなどである。これにより、例えば、電子帳票を表示した時点でもともと添付されていたファイルなのか、表示後の操作で添付したファイルなのか、もともと承認していたファイルなのか、表示後に承認したのか、が分かりやすくなる。大量の情報を確認する場合には、特に、ユーザ自身が、自身の操作結果について全て記憶しているとは限らず、表示後の操作結果が識別可能となることで、ユーザの操作結果をわかりやすくする効果が得られる。
【0190】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0191】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0192】
また、本発明におけるプログラムは、図11〜図17に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は図11〜図17の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは図11〜図17の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0193】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0194】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0195】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0196】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0197】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0198】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。 さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0199】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0200】
101 ワークフローサーバ
102 クライアント装置
103 ネットワーク
301 帳票画面データ受信部
302 表示制御部
303 操作受付部
304 帳票情報送信部
311 帳票情報受信部
312 プロセス登録部
313 添付ファイル登録部
314 帳票画面データ生成部
315 帳票画面データ送信部
316 電子帳票承認時添付ファイル承認状態変更部
317 下位承認者添付ファイル承認状態変更部
318 プロセス記憶部
319 添付ファイル記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント装置と、電子帳票の処理を制御するワークフローサーバがネットワークを介して接続されるワークフローシステムであって、
前記クライアント装置は、
前記ワークフローサーバが送信する帳票画面データを受信する帳票画面データ受信手段と、
前記帳票画面データ受信手段により受信された前記帳票画面データに基づき、添付ファイル毎に指定された承認、否認の添付ファイル承認状態を識別可能に、前記電子帳票を表示させる表示制御手段と、
前記表示制御手段により表示された前記電子帳票において、申請者であるユーザが前記添付ファイルの新規追加、更新を行い、更に再申請の処理を行う操作を受け付ける操作受付手段と、
前記操作受付手段によりユーザにより再申請された前記電子帳票を、帳票情報として前記ワークフローサーバに送信する帳票情報送信手段と、
を備え、
前記ワークフローサーバは、
前記帳票情報送信手段により前記クライアント装置から送信された前記帳票情報を受信する帳票情報受信手段と、
前記帳票情報受信手段により受信された前記帳票情報に基づき、該帳票情報のアクティビティと、該アクティビティが承認アクティビティである場合には承認または否認のいずれかのアクティビティ承認状態と、をプロセス情報としてプロセス記憶手段に記憶させるプロセス登録手段と、
前記帳票情報受信手段により受信した前記帳票情報に基づき、該帳票情報のアクティビティと、前記帳票情報に添付された前記添付ファイルと、該アクティビティが承認アクティビティである場合には該添付ファイルの前記添付ファイル承認状態と、を添付ファイル情報として添付ファイル記憶手段に記憶させる添付ファイル登録手段と、
前記承認アクティビティから申請アクティビティに差し戻された場合には、該承認アクティビティに対応する前記添付ファイル情報の前記添付ファイル承認状態を前記添付ファイル記憶手段から取得し、該添付ファイル承認状態を識別可能な帳票画面データを生成する帳票画面データ生成手段と、
前記帳票画面データ生成手段により生成された前記帳票画面データを前記クライアント装置に送信する帳票画面データ送信手段と、
を備えることを特徴とするワークフローシステム。
【請求項2】
前記操作受付手段は、更に、
前記電子帳票が承認アクティビティにある場合には、承認者であるユーザに前記電子帳票に含まれる添付ファイル毎に承認、否認を示す添付ファイル承認状態を指定させ、前記電子帳票の申請を承認または否認させることが可能であって、
帳票画面データ生成手段は、更に、
前記承認アクティビティにある場合には、前記承認アクティビティに対応する前記添付ファイル情報の前記添付ファイル承認状態を前記添付ファイル記憶手段から取得し、該添付ファイル承認状態を識別可能な帳票画面データを生成するものであることを特徴とする請求項1に記載のワークフローシステム。
【請求項3】
前記添付ファイル承認状態は、更に前記添付ファイルが承認も否認もされていない未承認の状態を含むものであって、
前記表示制御手段は、更に、
前記申請アクティビティにおいて、前記操作受付手段によりユーザから操作を受け付けた結果として前記添付ファイルが新規追加、更新された場合に、該添付ファイルの前記添付ファイル承認状態を未承認として表示するものであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のワークフローシステム。
【請求項4】
前記電子帳票の前記承認アクティビティにおいて該電子帳票が承認された場合に、全ての前記添付ファイルの該承認アクティビティにおける前記添付ファイル承認状態を承認とする第1の添付ファイル承認状態変更手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のワークフローシステム。
【請求項5】
前記操作受付手段は、更に、
前記承認アクティビティにおいて、ユーザに前記添付ファイルを新規追加、更新させることが可能であって、
前記ワークフローサーバは、
前記添付ファイルを新規追加、更新した前記承認アクティビティおよびワークフローのプロセスにおける該承認アクティビティより前の前記承認アクティビティにおいて、前記添付ファイルの前記添付ファイル承認状態を承認とする第2の添付ファイル承認状態変更手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のワークフローシステム。
【請求項6】
前記表示制御手段は、更に、
前記帳票画面データ受信手段により受信した前記帳票画面データの表示後、前記操作受付手段によりユーザから操作を受け付けた結果として、前記添付ファイルの前記添付ファイル承認状態が変更された場合、または前記添付ファイルが新規追加、更新された場合に、前記ユーザにより操作されたことを識別可能に表示形態を変更することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のワークフローシステム。
【請求項7】
クライアント装置とネットワークを介して接続される電子帳票の処理を制御するワークフローサーバであって、
前記クライアント装置から送信された帳票情報を受信する帳票情報受信手段と、
前記帳票情報受信手段により受信された前記帳票情報に基づき、該帳票情報のアクティビティと、該アクティビティが承認アクティビティである場合には承認または否認のいずれかのアクティビティ承認状態と、をプロセス情報としてプロセス記憶手段に記憶させるプロセス登録手段と、
前記帳票情報受信手段により受信した前記帳票情報に基づき、該帳票情報のアクティビティと、前記帳票情報に添付された添付ファイルと、該アクティビティが承認アクティビティである場合には該添付ファイルの添付ファイル承認状態と、を添付ファイル情報として添付ファイル記憶手段に登録させる添付ファイル登録手段と、
前記承認アクティビティから申請アクティビティに差し戻された場合には、該承認アクティビティに対応する前記添付ファイル情報の前記添付ファイル承認状態を前記添付ファイル記憶手段から取得し、該添付ファイル承認状態を識別可能な帳票画面データを生成する帳票画面データ生成手段と、
前記帳票画面データ生成手段により生成された前記帳票画面データを前記クライアント装置に送信する帳票画面データ送信手段と、
を備えることを特徴とするワークフローサーバ。
【請求項8】
クライアント装置と、電子帳票の処理を制御するワークフローサーバがネットワークを介して接続されるワークフローシステムの制御方法であって、
前記クライアント装置は、
前記ワークフローサーバが送信する帳票画面データを受信する帳票画面データ受信工程と、
前記帳票画面データ受信工程により受信された前記帳票画面データに基づき、添付ファイル毎に指定された承認、否認の添付ファイル承認状態を識別可能に、前記電子帳票を表示させる表示制御工程と、
前記表示制御工程により表示された前記電子帳票において、申請者であるユーザが前記添付ファイルの新規追加、更新を行い、更に再申請の処理を行う操作を受け付ける操作受付工程と、
前記操作受付工程によりユーザにより再申請された前記電子帳票を、帳票情報として前記ワークフローサーバに送信する帳票情報送信工程と、
を備え、
前記ワークフローサーバは、
前記帳票情報送信工程により前記クライアント装置から送信された前記帳票情報を受信する帳票情報受信工程と、
前記帳票情報受信工程により受信された前記帳票情報に基づき、該帳票情報のアクティビティと、該アクティビティが承認アクティビティである場合には承認または否認のいずれかのアクティビティ承認状態と、をプロセス情報としてプロセス記憶手段に記憶させるプロセス登録工程と、
前記帳票情報受信工程により受信した前記帳票情報に基づき、該帳票情報のアクティビティと、前記帳票情報に添付された前記添付ファイルと、該アクティビティが承認アクティビティである場合には該添付ファイルの前記添付ファイル承認状態と、を添付ファイル情報として添付ファイル記憶手段に記憶させる添付ファイル登録工程と、
前記承認アクティビティから申請アクティビティに差し戻された場合には、該承認アクティビティに対応する前記添付ファイル情報の前記添付ファイル承認状態を前記添付ファイル記憶手段から取得し、該添付ファイル承認状態を識別可能な帳票画面データを生成する帳票画面データ生成工程と、
前記帳票画面データ生成工程により生成された前記帳票画面データを前記クライアント装置に送信する帳票画面データ送信工程と、
を備えることを特徴とするワークフローシステムの制御方法。
【請求項9】
クライアント装置と、電子帳票の処理を制御するワークフローサーバがネットワークを介して接続されるワークフローシステムにおいて実行可能なプログラムであって、
前記クライアント装置を、
前記ワークフローサーバが送信する帳票画面データを受信する帳票画面データ受信手段、 前記帳票画面データ受信手段により受信された前記帳票画面データに基づき、添付ファイル毎に指定された承認、否認の添付ファイル承認状態を識別可能に、前記電子帳票を表示させる表示制御手段、
前記表示制御手段により表示された前記電子帳票において、申請者であるユーザが前記添付ファイルの新規追加、更新を行い、更に再申請の処理を行う操作を受け付ける操作受付手段、
前記操作受付手段によりユーザにより再申請された前記電子帳票を、帳票情報として前記ワークフローサーバに送信する帳票情報送信手段として機能させ、
前記ワークフローサーバを、
前記帳票情報送信手段により前記クライアント装置から送信された前記帳票情報を受信する帳票情報受信手段、
前記帳票情報受信手段により受信された前記帳票情報に基づき、該帳票情報のアクティビティと、該アクティビティが承認アクティビティである場合には承認または否認のいずれかのアクティビティ承認状態と、をプロセス情報としてプロセス記憶手段に記憶させるプロセス登録手段、
前記帳票情報受信手段により受信した前記帳票情報に基づき、該帳票情報のアクティビティと、前記帳票情報に添付された前記添付ファイルと、該アクティビティが承認アクティビティである場合には該添付ファイルの前記添付ファイル承認状態と、を添付ファイル情報として添付ファイル記憶手段に記憶させる添付ファイル登録手段、
前記承認アクティビティから申請アクティビティに差し戻された場合には、該承認アクティビティに対応する前記添付ファイル情報の前記添付ファイル承認状態を前記添付ファイル記憶手段から取得し、該添付ファイル承認状態を識別可能な帳票画面データを生成する帳票画面データ生成手段、
前記帳票画面データ生成手段により生成された前記帳票画面データを前記クライアント装置に送信する帳票画面データ送信手段として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−105443(P2013−105443A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250867(P2011−250867)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】