ワープ直線式編機糸ガイドの糸通し改良装置
【課題】糸ガイドへの優れた接近性を可能とし、糸ガイドへ早く安全に糸を通すことを可能とし、両者は所定の編み製品形式の編みプロセスの始まりや編みプロセス中において、糸が切れた際にワープ直線編機の糸ガイドへの糸通しを改良する装置を提供する。
【解決手段】ワープ直線式編機の糸ガイド5の糸通しを改良するための装置1であって、ワープ直線式編機の支持構造11と関連することができる第1の支持部6と、第2支持部7と、編物製品を編む間の糸を案内するように設計された複数の糸ガイド5と、第1支持部6と動作可能に設けられた少なくとも一つの糸ガイドバー2を有する。第1の支持部6と第2の支持部7は、糸ガイド5が編物製品を形成するために稼働する作動位置と、糸ガイド5への糸通しが行われる角度に回転する少なくとも一つの糸通し位置の間で移動可能である。
【解決手段】ワープ直線式編機の糸ガイド5の糸通しを改良するための装置1であって、ワープ直線式編機の支持構造11と関連することができる第1の支持部6と、第2支持部7と、編物製品を編む間の糸を案内するように設計された複数の糸ガイド5と、第1支持部6と動作可能に設けられた少なくとも一つの糸ガイドバー2を有する。第1の支持部6と第2の支持部7は、糸ガイド5が編物製品を形成するために稼働する作動位置と、糸ガイド5への糸通しが行われる角度に回転する少なくとも一つの糸通し位置の間で移動可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダブル又はシングル針床を有するラッセル式ワープ編機として知られているワープ直線式編機のための糸ガイドの糸通しを改良する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ダブル又はシングル針床を有するラッセル式ワープ編機はマルチバーであり、すなわち、これらは最少では2から8以上の複数の糸ガイドバーを含み、基本的に互いに平行であるため前記バーの一つが他のバーの横に位置している。
【0003】
知られているように、各バーは編みプロセス中に糸を案内する機能を有する複数の糸ガイドと関連して設けられている。原則として、各バーは糸ガイドの数に関連して設けられており、これはシングル針床の針の数に対応するものである。例えば、針床が3.5メートルの場合で繊度が24(すなわち、1インチあたり24針の場合)、各バーは3,312の糸ガイドを運ぶ。
【0004】
これらの機能を発揮するために、前記糸ガイドは編みのプロセスにおいて糸が通されなければならない。糸ガイドへの糸通しは、得られる編み製品の種類に依存する。指摘すべきは、全ての糸ガイドに同時に糸を通さずともよいが、一般的には、これらのうち半数に糸を通す。すなわち、前記編機の一又は二の糸ガイドバーは全て糸を通されるが、他には可変的に糸が通される。
【0005】
前記糸ガイドの前記糸通しは、編み製品に必要な技術仕様に従って編み工場の人の手によってのみ行われる。
【0006】
糸通しは非常に重要で困難な作業である。これは大量の糸ガイドに糸が通されなければならず、また、二つの糸ガイドの周囲の有用な間隙が非常に狭いからである(繊度が24の場合1ミリ以下)。例えば、糸が全部通された8つの糸ガイドバーの場合、同時に4人の作業員の約3時間の作業を要する。
【0007】
公知なことは、糸通しを容易にして、同時により多くの糸ガイドに糸を通すことを目的として、リードブロックに複数の歯が埋め込まれ、端部がフックに挿入された糸通し櫛が原則として10から20使用されている。フックによって糸を捕まえ前記糸ガイドの小穴に導くために、各歯は糸が通される糸ガイドの小穴を通して案内される。
【0008】
このような糸通し櫛の使用は、前記糸ガイドの糸通しプロセスをより早くするが、作業員の前には必要とされる空いている糸ガイドバーは一つだけである。結果として、この作業を行うためには、原則として、一時的に外側のバーを降ろして糸通し作業を内側のバーから始めることとなる。
【0009】
これは、バーを降ろす作業やそれに続く再取り付け、必要な場合には編機の再調整のための時間とコストの増加を含む。さらに、編みの段階で糸が切れた場合には、糸を備え付けのバーに再び通されなければならず、このため狭いスペースで繊維に損傷を与えない作業を行わなければならないという、より顕著な問題が存在する。
【0010】
これらの不利な点は、例えば米国特許第6289703号公報に記載されている、上下に移動する糸ガイドバーと、この支持部及び揺動シャフトを含む装置であって“スイング”運動のために、これらの周囲を前記支持部が揺動運動して移動し、前記糸を前記針フックの前後に選択的に持ってくる公知の装置により一部が解決されている。したがって、前記糸ガイドへの接近性は改良されており、特に、内側のバーと関連して設けられている糸ガイドについては改良されている。このため、糸を通すために外側のバーを一時的に降ろすという作業は要求されない。
【0011】
しかし、これらの解決はまた欠点を伴う。第一に、前記編機の構造は“スイング”運動のための装置を上下するように設計された機構の寸法は、大量の上下運動の必要が大きく、前記編機の構造は非常に固く大きいものとなる。“スイング”運動のための前記機構の上下運動は、さらに前記機構の固定位置の修正を含むために、前記編機の精密性に影響を及ぼすクリアランスが不可欠で振動が増加し、支持部と揺動シャフトが前記編機に強固に固定されている場合には制御が極めて困難である。
【0012】
結果として、前記編機はより高価なものとなり、複雑化し管理と取扱いが困難となる。
【0013】
さらに、“スイング”運動に費やされる上下機構は非常に小さく、一般的に約10−20mmであり、すなわち、最も奥のバーの前記糸ガイドのへ接近性は最小のものとなる。結果として、前記内部糸ガイドの最大の接近性と可視性に未だに問題があり、前記針に関して上昇されている時であっても、前記糸ガイドは前記針に対して平行であり、前記作業員は不快で安全でない位置で糸通し作業を行わなければならない。これは前記針の面の下に視認のため身体的に低い頭の位置としなければならないからである。
【特許文献1】米国特許第6289703号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、これらの公知の技術の問題を、ワープ直線編機の糸ガイドへの糸を通すための装置を提供することによって、上述した欠点を伴うことなしに解決することを目的とする。
【0015】
したがって、本発明の目的は、前記装置は糸ガイドへの優れた接近性を可能とし、前記糸ガイドへ早く安全に糸を通すことを可能とし、両者は所定の編み製品形式の編みプロセスの始まりや編みプロセス中において、例えば糸が切れた際にワープ直線編機の糸ガイドへ糸を通すことを改良する装置を示すことである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、糸通しを行う作業員の最大の安全を確実にし、特に身体の非常に重要な部分である頭、目及び手等の怪我のリスクを最少にするために、ワープ直線式編機の糸ガイドの糸通しを改良する装置を示すことである。
【0017】
また、本発明の他の目的は、スリムな構造を有し、工場に簡易に据え付け可能で、低コストで単純に管理できるワープ直線編機であって、糸ガイドの糸通しを改良する装置を有する編機を示すことである。
【0018】
最後に、本発明は、クリアランスと振動が小さく高品質の編み製品を製造することが可能な、糸ガイドの糸通しが正確である改良した装置を備える編機を提供することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
これら及び他の目的は、下記の記載により明らかとされ、添付のクレームによるワープ直線編機のための糸ガイドの糸通しを改良した装置である本発明によって達成できる。
【0020】
下記は、単なる指標であり限定なき例であり、本発明のワープ直線式編機の糸ガイドの糸通しを改良した装置の好ましい排他的ではない実施形態の記載と、添付の図面に示される。ここで、
図1は、本発明の糸ガイドの糸通しが改良された装置を備えるワープ直線式編機の正面図である。
図2は、第1及び第2支持部が作動位置にある図1のII−II線の部分を表す。
図2Aは、図2の第1の拡大詳細図を示す。
図2Bは、図2の第2の拡大詳細図を示す。
図3は、第1及び第2支持部が第1の糸通し位置にある図1のII−II線の部分を表す。
図3Aは、図3の拡大詳細図を示す。
図4は、第1及び第2支持部が第2の糸通し位置にある図1のII−II線の部分を表す。
図4Aは、図4の拡大詳細図を示す。
図5は、図1の第1の拡大詳細図を示す。
図6は、本発明によるワープ直線編機のための糸外での糸通しを改良した装置の概略正面図である。
図6Aは、図6の拡大詳細図を示す。
図6Bは、図6Aの拡大詳細図を示す。
図7は、図1の第2の拡大詳細図を示す。
【0021】
上記にリストした図面を参照すれば、糸ガイドの糸通し改良装置は添付の図1において全体が参照される。この装置1は、ラッセル式たて編機として知られているシングル又はダブル針床を有し、好ましくは複数のバーからなるワープ直線式編機10に適用できる。
【0022】
本発明による糸ガイド5の糸通しを改良する装置1は、ワープ編機10の支持構造11と関連して設けられた少なくとも一つの第1支持部6と、編物を編む間に糸を案内するように設計された複数の糸ガイド5と、前記糸ガイド5と関連して設けられ前記第1支持部6と動作可能に設けられた少なくとも一つの糸ガイドバー2を含む。図2A及び図5にみられるように、前記糸ガイド5は、編み物製品を製造する針16、ラッチ17(タン)及び押さえ付け要素18(ステッチ−コーム)等の他の編み要素と協動するように設計される。
【0023】
前記装置1は、前記支持構造11に関して前記糸ガイド5が編み物を形成するために作動する作動位置と少なくとも一の糸通し位置との間で移動可能で、前記糸ガイド5に糸が通される前記作動位置に対して回転する前記第1支持部6を有することを特徴とする(図2、3及び4)。したがって、前記糸ガイド5は、接近可能で危険ではない前記編機の編み領域の外側に導かれ、これらの作業員に向かう開口点はもはや垂直位置ではなくなる(図3A及び図4A)。
【0024】
本発明の好ましい実施例においては、前記装置1は、前記支持構造11と前記第1支持部6との間で動作可能に位置し、前記作動位置と前記糸通し位置との間を、前記第1支持部6と一体となって移動する第2支持部7を含む。
【0025】
有利な点として、図2に見られるように、前記装置1は、前記作動位置と糸通し位置の間を動くときに、前記第1支持部6及び前記第2支持部7がこの周囲を回転する主軸13を有する揺動シャフト12を含む。
【0026】
本発明によれば、前記糸ガイド5への接近性を最適化するために、前記第1支持部6及び前記第2支持部7が、作動位置と、二つの糸通し位置との間を移動可能の状態で前記バー2に対して独立的に関連して設けられている。二つの糸通し位置の一つは、作動位置に対して時計回りに回転しており、他の一つは反時計回りに回転している。
【0027】
指摘すべきは、作動位置においては、針16のフックに対して糸ガイド5を横方向に動かして糸を針16へ正確に供給するための“スイング”として知られている運動をするため、前記第1支持部6は、前記2支持部7に対して、前記揺動シャフト12の主軸13の周囲を揺動運動するように移動可能である。“スイング”運動のための前記揺動シャフト12の前記主軸13の周囲での前記第2支持部7に対する前記第1支持部6の揺動運動は、前記作動位置と前記糸通し位置との間を通過するために、前記主軸13の周りを前記支持構造11に対して動く前記第1支持部6及び前記第2支持部7の一体的運動より広くはない。
【0028】
指摘すべきは、前記第1支持部6を“スイング”運動のために前記第2支持部7に対して揺動運動させることを可能とする前記機構は、前記編機10の前記支持機構11と関連して設けられていることである。
【0029】
特に、前記第1支持部6は、少なくとも一つの第1取り付け位置9において前記第2支持部7と接続される。好ましくは、前記第1支持部6は、前記第1支持部の揺動運動が前記主軸13と均衡のとれた動きとするために、前記揺動シャフト12の前記主軸13を含む垂直面に対して対向する二つの異なる取り付け位置9の上で、第2支持部7と接続される(図2、3及び4)。
【0030】
さらに本発明では、前記装置1は、前記第2支持部7を作動位置に留めるため、前記第2支持部7が前記支持構造11に対して回転することを阻止するように設計され、またさらに、前記第2支持部7が前記作動位置から前記糸通し位置へと動くことを可能とするため、前記第2支持部7を解放するように設計されたブロック手段20をさらに含む。この場合、第2支持部7は、前記作動位置から前記糸通し位置へと移動する間、前記シャフト12の回転中第1支持部を一体的に引き摺り、このため、第1支持部は前記主軸13の周りにある。
【0031】
有利なことは、前記ブロック手段20は、前記揺動シャフト12の主軸13に対して垂直方向である略鉛直方向に沿って、前記支持構造11に対して下方位置と上方位置との間を移動可能であるボルト21と、前記ボルト21と動作可能に関連して設けられ、前記ボルト21が前記下方位置にあるとき、接続要素22が前記第2支持部7に対して動作可能に作用し、前記支持構造11に対して前記第2支持部7が回転することを阻止する積極的位置と、前記ボルト21が前記上方位置にあるとき、前記接続要素22が前記第2支持部7から離間し、前記作動位置から前記糸通し位置へと通過するために前記第2支持部7の回転を可能にする消極的位置と、の間を長手方向に動く前記接続要素22とを含む。
【0032】
さらに詳細として、前記接続要素22は、前記ボルト21の移動方向に基本的に垂直な長手方向に伸びるロッド23と、前記ロッド23の第1端部24上に嵌合しており、前記接続要素22が積極的位置にあるときに、前記第2支持部7に対して基本的に垂直な押し作用を与え、前記支持構造11に対する前記第2支持部7の回転を防止するように設計されたブラケット26とを含む。
【0033】
前記ボルト21はさらに、有利な点として、前記ロッド23が前記ロッド23の第2の端部25上で動作可能に関連して設けられるカム面27を有し、前記ブロック手段20は、前記ロッド23および前記ブラケット26を前記消極的位置と積極的位置との間において動かすために、前記ロッド23を前記カム面27に向かって押すことによって、前記ロッド23の前記第2端部25上で作用する押し要素31をさらに含む。前記ブロック手段20は、前記第2端部25上で前記ロッド23に強固に固定されており、その結果として、前記押し要素31は前記第1ベアリング32によって前記ロッド23に作用し、前記ロッド23もまた、前記第1ベアリング32によって前記カム面27と動作可能に関連して設けられている。
【0034】
好ましくは、前記押し要素31は、前記第1ベアリング32が取り付けられており、長手方向にスライドする支持部25によって、前記第1ベアリング32上に作用するベルビルワッシャで構成される。
【0035】
特に第6B図に見られるように、前記カム面27は、少なくとも一面が下方に向かってにテーパ状であり、少なくとも一つの第1部分28と、図6Aおよび7に示されるように、前記第1部分28に対して長手方向に沿う凹みを形成する少なくとも一つの第2部分29とを有する。したがって、前記ボルト21が下方位置にあるときは、前記第1ベアリング32は前記カム面27の第1部分28と接触しており、前記ロッド23は、長手方向に沿って積極的位置に引き戻され、前記支持構造11に対する前記第2支持部7の回転を阻止する。反対に、前記ボルト21が上方位置にあるときには、前記第1ベアリング32が前記カム面27の前記第2部分29と接触しており、前記ロッド23は、長手方向に沿って消極的位置に押し出され、前記支持構造11に対する前記第2支持部7の回転を解放する。換言すれば、前記ボルト21の左側に位置する前記カム面27は、前記ボルト21が下方位置にある場合、前記第1ベアリング32が前記ロッド23を引いて前記ブラケット26によって前記第2支持部を阻止するのに対し、前記ボルト21が上方位置にある場合、前記第1ベアリング32を前方へ移動させ、前記ロッド23によって、前記第2支持部7から前記ブラケット26を解放する。有利な点は、原則としてバネである第2の押し要素36は、前記ブラケット26上で作用し、前記ボルト21が上方位置にある場合に、前記ブラケット26が前記第2支持部7から実際に解放されるのを確実にするべく設計されていることである。
【0036】
前記ブロック手段20はさらに、下方位置及び上方位置の間で前記ボルト21を移動させるための起動要素33含む。
【0037】
好ましくは、前記ブロック手段20は、前記上方位置と前記下方位置との間における動きに関して前記ボルト21を案内するように設計され、積極的位置において前記ロッド21および前記ブラケット26を強固に保持するために前記押し要素31および前記第1ベアリング32と協働する少なくとも一つの第2ベアリング34をさらに含むことができる。特に、第7図において見られるように、二つの第2ベアリング34が存在し、一方は他の一方の下に位置している。指摘すべきは、前記第2ベアリング34は、前記編機10の前記支持構造11に対して固定されているが、これは前記ベアリング自体が回転できるからである。
【0038】
結局のところ、指摘すべき点として前記ボルト21は、前記ボルト21が下方位置にある場合、前記第2支持部7に対して、前記第2支持部7の上部7aで連結する。前記上部7aは、第1ガイド手段37aと関連して設けられているのに対し、前記編機10の前記支持構造11は、前記ボルト21上で、第2ガイド手段37bと関連して設けられている。前記第1ガイド手段37aと前記第2ガイド手段37bは、対称であるものの、同じ構造を有している。好ましくは、図2Bに見られるように、前記第1ガイド手段37aは、前記ボルト21の左側に位置する第4ベアリング38を有しており、この上でバネ39が作用し、好ましくは前記バネ39は前記ボルト21に対して第4ベアリング38を押す機能を有するベルビルワッシャであり、前記ボルト21の右側に二つの第4ベアリング38があり、これらは平行移動に対して固定されており、一つの第4ベアリング38を介して前記ベルビルワッシャ39により生じる押し作用に対向している。既に言及したように、前記第2ガイド手段37bは、反転しているものの、同じ構造を有する。したがって、前記一つの第4ベアリング38は右側に置かれ、前記一対の対向する第4ベアリング38は左側に置かれる。
【0039】
前記第1ガイド手段37a及び前記第2ガイド手段37bは前記ボルト21のスライドを改良するものであり、前記ボルト21を前記第2支持部7に強固に固定することで、前記編機10の前記支持構造11に対して前記第2支持部7を適切な位置で保持し、したがってまた、前記第1支持部6も保持し、たとえ間隙が存在する場合でも、これを正常な状態とする。
【0040】
さらに本発明によれば、前記編機1は、少なくとも前記第2支持部7と動作可能に関連して設けられており、前記第1支持部6および前記第2支持部7を、前記作動位置と前記糸通し位置との間において移動させるように設計されている移動手段40をさらに含む。図2、3及び4に示すように、前記移動手段40は前記第2支持部7と関連して設けられており、前記第1支持部6および前記第2支持部7に対して、前記作動位置と前記糸通し位置と間を移動させる押し及び/又は引き作用を伝達するように設計された駆動要素41を含む。より詳しくは、前記駆動要素41は、前記揺動シャフト12の前記主軸13に対して垂直な略鉛直方向に伸びており、前記駆動要素41は、前記駆動要素41の下端42によって、前記第2支持部7の側部8と関連して設けられている。少なくとも前記駆動要素41の前記下端42は、前記ボルト21が上方位置にあるとき、下方略鉛直方向に関しては、第1支持部6および第2支持部7が作動位置にある静止位置と、前記作動位置と前記第1の糸通し位置との間または前記第2の糸通し位置と前記作動位置との間において前記第1支持部6および前記第2支持部7を押すための押し位置との間を(図3)、あるいは、上方略鉛直方向に関しては、前記静止位置と、前記作動位置と前記第1の糸通し位置との間又は前記第2の糸通し位置と前記作動位置との間において前記第1支持部6および前記第2支持部7を引くための引き位置との間を(図4)、移動可能に接続されている。
【0041】
添付の図面中、前記移動手段40は通常の気体手段からなる。また、例えばボールスクリューモータ又は流体手段等の均等手段が使用できる。したがって、前者の場合、前記移動手段40は、空気ピストン43と前記空気ピストン43のステムである前記駆動要素41を含む。特に異なる実施例においては、空気ピストン43は前記駆動要素41を形成する二つの対向した物理的に分離しているチャンバー及び上方ステム41aと下方ステム41bを有する。前記上方ステム41aは前記編機の支持構造11とヒンジで連結されており、このため固定された前記ステム41a自体の軸44に沿っては動くことができない。もし、前記上方ステム41aの領域に空気が導入されると、前記上方ステム41aの下方チャンバーは空の状態となり、前記ステム41aの前記上方チャンバーに空気が満たされる。前記上方ステム41aは固定されているため、空気の導入が前記ピストン43全体の動きを創出し、図4に示すように前記第2支持部7を引き摺り回転させる。
【0042】
反対に、もし前記移動手段40がスクリューモータを含む場合、前記駆動要素はこのスクリューとなる。
【0043】
有利なこととして、前記支持構造11は、基本的に曲線状形状を有するガイド14を含み、前記第2支持部7は、前記作動位置と前記糸通し位置との間における前記第2支持部7の動きを案内するために、前記ガイド14の内部をスライドするように設計された少なくとも一つの第3ベアリング15を含む。
【0044】
前記装置1は、糸通し動作の間、延ばされた糸を回収するためのシステムをさらに有することができる(図示しない)。
【0045】
本発明によれば、添付の図面で示された異なる実施形態で開示される装置1は、以下のように作動する。
【0046】
作動位置においては、前記第1支持部6及び前記第2支持部7は基本的に垂直で、糸を前記針16に正確に供給するのに要求される“スイング”として知られる動きを行うため、前記第1支持部6は前記第2支持部7に対して揺動シャフト12の周囲で揺動する。このような状況では、前記ボルト21は下方位置にあり、前記ロッド23および前記ブラケット26によって前記二つの支持部6、7を適切な位置に強固に保つため、前記押し要素31により生成される強い圧力が第2ベアリング34に負荷され、また前記第4ベアリング38にも同様に負荷される。この場合、前記空気ピストン43の前記下方ステム41bと前記上方ステム41aにより成り立つグループにより表される前記駆動要素41は静止位置にある。前記第1支持部6及び第2支持部7を前記第1の糸通し位置内に動かすためには、例えば一例として第3図に示すように前記二つの支持部6、7が左方に回転される場合、前記起動要素33は前記ボルト21を上方位置に動かし、このため前記第2支持部7から前記ブラケット26を解放する。その後、前記駆動要素41は前記静止位置から前記押し位置に移動し、この特定の場合では、前記下方ステム41bが下方に向かって第2の支持部7を押し下げる。前記第1の糸通し位置から前記作動位置への戻りは、前記ピストン43を用いて前記下方ステム41bが上方に向かって前記第2の支持部7を引き上げることにより得られる。
【0047】
また、前記二つの第1の支持部6及び第2の支持部7を前記動作位置から前記第2の糸通し位置にもってくるために、例えば第4図上で示されるように左方に回転される場合、前記ボルト21は、前記ブラケット26を前記第2支持部7から解放するために、前記起動要素33によって下方位置から上方位置に導かれる。前記第2の糸通し位置は、前記空気ピストン43の全体により得られ、したがって、前記第2支持部7は上方にいく。前記第2の糸通し位置から前記作動位置への戻りは、前記上方ステム41aを空にして下方領域を満たすように前記ピストン43を駆動することで達成される。
【0048】
明らかなことは、前記第1の糸通し位置から前記第2の糸通し位置への切り替え、又は逆への切り替えは、前記作動位置で停止することなく、直接切り替えることができる。
【0049】
指摘すべき点は、前記二つの支持部6、7が作動位置にあり、しかし、前記ボルト21が上方位置にある場合には、前記支持部6、7は、静止位置にある前記移動手段40により未だ適切な位置に保持され支持される。
【0050】
また、本発明の思想は、ワープ直線式編機が上述した糸ガイド5に糸を通すための前記装置1を少なくとも1つ含むことを特徴とする。特に、前記編機10は原則として二つの前記装置1を含み、前記バー2の捻れを防ぐために、ひとつは前記糸ガイド5のバー2の第1の側端部3に位置し、そのうちの他の一つは前記第1の側端部3の反対側の第2の側端部4に位置する。
【0051】
有利なこととして、前記編機10は、この機能を制御するように設計された、調製及び制御手段をさらに含むが、これらは公知の形式であるため、ここでは詳細には開示又は記述されない。特に、前記手段は、前記ボルト21の前記起動要素33を選択的に動かすことにより前記ブロック手段20を制御し、さらに、例えば前記空気ピストン43の動きを案内することにより前記移動手段40を制御し、前記ブロック手段20と前記移動手段40の両方を制御する。結論として、解放、回転及び結合回復の手順が制御され完全に自動化される。前記調製及び制御手段の結果、前記第1支持部6及び第2支持部7は、多様な位置、作動位置及び第1及び第2の糸通し位置で安定した方法及び制御で保持される。
【0052】
好ましくは、したがって、前記調製及び制御手段の結果、前記二つの糸通し位置における前記二つの支持部6、7の前記解放及び配置サイクルが得られる。これは、前記編機10の前記支持構造11と関連して設けられた専用の押しボタンを単に押すことにより得られる。
【0053】
このため、本発明は、多様な変化や着想が可能であり、これらは全て本発明の思想の枠内に属するものである。
【0054】
実際面では、多様なニーズに応じて如何なる材料や寸法も使用できる。
【0055】
さらに、全ての詳細については技術的に均等な要素に置き換えることができる。
【0056】
本発明は重要な利点を達成する。
【0057】
第一に、上記に示した糸ガイドの糸通しを改良するための前記編機は、前記糸ガイドの接近を可能にし、新たな編みプロセスの開始前の期間及び例えば一以上の糸が破損した場合のように編みにおける整備中に、簡易で実際的な糸通しを可能とする。事実として、前記糸ガイドを編み領域の外へ持っていくための及び改良された糸通しのための前記支持構造に対する前記二つの支持部の回転が、編み工程において製造される編み製品を損傷することなしに、また前記編機の不均衡を創り出すことなしに実行可能となる。
【0058】
さらなる利点は、編み作業を行うオペレータが、安全に、快適にそして人間工学的に改善された状態で働くことができる点にある。これは、本発明の前記装置がオペレータに糸ガイドをよく見える状態にし、アクセス可能にすることで、盲目的に糸を結ぶことや不自然な姿勢で働く必要がないという事実による。
【0059】
さらに、糸ガイドの糸通しが改良された装置が提供される編機は、非常に正確であり、非常に高品質の編み製品を得ることを可能とし、構造がスリム、コンパクト、嵩張らずそして実用的なために簡単に製造工場に据え付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は、本発明の糸ガイドの糸通しが改良された装置を備えるワープ直線式編機の正面図である。
【図2】図2は、第1及び第2の支持部が作動位置にある図1のII−II線の部分を表す。
【図2A】図2Aは、図2の第1の拡大詳細図を示す。
【図2B】図2Bは、図2の第2の拡大詳細図を示す。
【図3】図3は、第1及び第2支持部が第1の糸通し位置にある図1のII−II線の部分を表す。
【図3A】図3Aは、図3の拡大詳細図を示す。
【図4】図4は、第1及び第2支持部が第2の糸通し位置にある図1のII−II線の部分を表す。
【図4A】図4Aは、図4の拡大詳細図を示す。
【図5】図5は、図1の第1の拡大詳細図を示す。
【図6】図6は、本発明によるワープ直線式編機のための糸外での糸通しを改良した装置の概略正面図である。
【図6A】図6Aは、図6の拡大詳細図を示す。
【図6B】図6Bは、図6Aの拡大詳細図を示す。
【図7】図7は、図1の第2の拡大詳細図を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダブル又はシングル針床を有するラッセル式ワープ編機として知られているワープ直線式編機のための糸ガイドの糸通しを改良する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ダブル又はシングル針床を有するラッセル式ワープ編機はマルチバーであり、すなわち、これらは最少では2から8以上の複数の糸ガイドバーを含み、基本的に互いに平行であるため前記バーの一つが他のバーの横に位置している。
【0003】
知られているように、各バーは編みプロセス中に糸を案内する機能を有する複数の糸ガイドと関連して設けられている。原則として、各バーは糸ガイドの数に関連して設けられており、これはシングル針床の針の数に対応するものである。例えば、針床が3.5メートルの場合で繊度が24(すなわち、1インチあたり24針の場合)、各バーは3,312の糸ガイドを運ぶ。
【0004】
これらの機能を発揮するために、前記糸ガイドは編みのプロセスにおいて糸が通されなければならない。糸ガイドへの糸通しは、得られる編み製品の種類に依存する。指摘すべきは、全ての糸ガイドに同時に糸を通さずともよいが、一般的には、これらのうち半数に糸を通す。すなわち、前記編機の一又は二の糸ガイドバーは全て糸を通されるが、他には可変的に糸が通される。
【0005】
前記糸ガイドの前記糸通しは、編み製品に必要な技術仕様に従って編み工場の人の手によってのみ行われる。
【0006】
糸通しは非常に重要で困難な作業である。これは大量の糸ガイドに糸が通されなければならず、また、二つの糸ガイドの周囲の有用な間隙が非常に狭いからである(繊度が24の場合1ミリ以下)。例えば、糸が全部通された8つの糸ガイドバーの場合、同時に4人の作業員の約3時間の作業を要する。
【0007】
公知なことは、糸通しを容易にして、同時により多くの糸ガイドに糸を通すことを目的として、リードブロックに複数の歯が埋め込まれ、端部がフックに挿入された糸通し櫛が原則として10から20使用されている。フックによって糸を捕まえ前記糸ガイドの小穴に導くために、各歯は糸が通される糸ガイドの小穴を通して案内される。
【0008】
このような糸通し櫛の使用は、前記糸ガイドの糸通しプロセスをより早くするが、作業員の前には必要とされる空いている糸ガイドバーは一つだけである。結果として、この作業を行うためには、原則として、一時的に外側のバーを降ろして糸通し作業を内側のバーから始めることとなる。
【0009】
これは、バーを降ろす作業やそれに続く再取り付け、必要な場合には編機の再調整のための時間とコストの増加を含む。さらに、編みの段階で糸が切れた場合には、糸を備え付けのバーに再び通されなければならず、このため狭いスペースで繊維に損傷を与えない作業を行わなければならないという、より顕著な問題が存在する。
【0010】
これらの不利な点は、例えば米国特許第6289703号公報に記載されている、上下に移動する糸ガイドバーと、この支持部及び揺動シャフトを含む装置であって“スイング”運動のために、これらの周囲を前記支持部が揺動運動して移動し、前記糸を前記針フックの前後に選択的に持ってくる公知の装置により一部が解決されている。したがって、前記糸ガイドへの接近性は改良されており、特に、内側のバーと関連して設けられている糸ガイドについては改良されている。このため、糸を通すために外側のバーを一時的に降ろすという作業は要求されない。
【0011】
しかし、これらの解決はまた欠点を伴う。第一に、前記編機の構造は“スイング”運動のための装置を上下するように設計された機構の寸法は、大量の上下運動の必要が大きく、前記編機の構造は非常に固く大きいものとなる。“スイング”運動のための前記機構の上下運動は、さらに前記機構の固定位置の修正を含むために、前記編機の精密性に影響を及ぼすクリアランスが不可欠で振動が増加し、支持部と揺動シャフトが前記編機に強固に固定されている場合には制御が極めて困難である。
【0012】
結果として、前記編機はより高価なものとなり、複雑化し管理と取扱いが困難となる。
【0013】
さらに、“スイング”運動に費やされる上下機構は非常に小さく、一般的に約10−20mmであり、すなわち、最も奥のバーの前記糸ガイドのへ接近性は最小のものとなる。結果として、前記内部糸ガイドの最大の接近性と可視性に未だに問題があり、前記針に関して上昇されている時であっても、前記糸ガイドは前記針に対して平行であり、前記作業員は不快で安全でない位置で糸通し作業を行わなければならない。これは前記針の面の下に視認のため身体的に低い頭の位置としなければならないからである。
【特許文献1】米国特許第6289703号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、これらの公知の技術の問題を、ワープ直線編機の糸ガイドへの糸を通すための装置を提供することによって、上述した欠点を伴うことなしに解決することを目的とする。
【0015】
したがって、本発明の目的は、前記装置は糸ガイドへの優れた接近性を可能とし、前記糸ガイドへ早く安全に糸を通すことを可能とし、両者は所定の編み製品形式の編みプロセスの始まりや編みプロセス中において、例えば糸が切れた際にワープ直線編機の糸ガイドへ糸を通すことを改良する装置を示すことである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、糸通しを行う作業員の最大の安全を確実にし、特に身体の非常に重要な部分である頭、目及び手等の怪我のリスクを最少にするために、ワープ直線式編機の糸ガイドの糸通しを改良する装置を示すことである。
【0017】
また、本発明の他の目的は、スリムな構造を有し、工場に簡易に据え付け可能で、低コストで単純に管理できるワープ直線編機であって、糸ガイドの糸通しを改良する装置を有する編機を示すことである。
【0018】
最後に、本発明は、クリアランスと振動が小さく高品質の編み製品を製造することが可能な、糸ガイドの糸通しが正確である改良した装置を備える編機を提供することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
これら及び他の目的は、下記の記載により明らかとされ、添付のクレームによるワープ直線編機のための糸ガイドの糸通しを改良した装置である本発明によって達成できる。
【0020】
下記は、単なる指標であり限定なき例であり、本発明のワープ直線式編機の糸ガイドの糸通しを改良した装置の好ましい排他的ではない実施形態の記載と、添付の図面に示される。ここで、
図1は、本発明の糸ガイドの糸通しが改良された装置を備えるワープ直線式編機の正面図である。
図2は、第1及び第2支持部が作動位置にある図1のII−II線の部分を表す。
図2Aは、図2の第1の拡大詳細図を示す。
図2Bは、図2の第2の拡大詳細図を示す。
図3は、第1及び第2支持部が第1の糸通し位置にある図1のII−II線の部分を表す。
図3Aは、図3の拡大詳細図を示す。
図4は、第1及び第2支持部が第2の糸通し位置にある図1のII−II線の部分を表す。
図4Aは、図4の拡大詳細図を示す。
図5は、図1の第1の拡大詳細図を示す。
図6は、本発明によるワープ直線編機のための糸外での糸通しを改良した装置の概略正面図である。
図6Aは、図6の拡大詳細図を示す。
図6Bは、図6Aの拡大詳細図を示す。
図7は、図1の第2の拡大詳細図を示す。
【0021】
上記にリストした図面を参照すれば、糸ガイドの糸通し改良装置は添付の図1において全体が参照される。この装置1は、ラッセル式たて編機として知られているシングル又はダブル針床を有し、好ましくは複数のバーからなるワープ直線式編機10に適用できる。
【0022】
本発明による糸ガイド5の糸通しを改良する装置1は、ワープ編機10の支持構造11と関連して設けられた少なくとも一つの第1支持部6と、編物を編む間に糸を案内するように設計された複数の糸ガイド5と、前記糸ガイド5と関連して設けられ前記第1支持部6と動作可能に設けられた少なくとも一つの糸ガイドバー2を含む。図2A及び図5にみられるように、前記糸ガイド5は、編み物製品を製造する針16、ラッチ17(タン)及び押さえ付け要素18(ステッチ−コーム)等の他の編み要素と協動するように設計される。
【0023】
前記装置1は、前記支持構造11に関して前記糸ガイド5が編み物を形成するために作動する作動位置と少なくとも一の糸通し位置との間で移動可能で、前記糸ガイド5に糸が通される前記作動位置に対して回転する前記第1支持部6を有することを特徴とする(図2、3及び4)。したがって、前記糸ガイド5は、接近可能で危険ではない前記編機の編み領域の外側に導かれ、これらの作業員に向かう開口点はもはや垂直位置ではなくなる(図3A及び図4A)。
【0024】
本発明の好ましい実施例においては、前記装置1は、前記支持構造11と前記第1支持部6との間で動作可能に位置し、前記作動位置と前記糸通し位置との間を、前記第1支持部6と一体となって移動する第2支持部7を含む。
【0025】
有利な点として、図2に見られるように、前記装置1は、前記作動位置と糸通し位置の間を動くときに、前記第1支持部6及び前記第2支持部7がこの周囲を回転する主軸13を有する揺動シャフト12を含む。
【0026】
本発明によれば、前記糸ガイド5への接近性を最適化するために、前記第1支持部6及び前記第2支持部7が、作動位置と、二つの糸通し位置との間を移動可能の状態で前記バー2に対して独立的に関連して設けられている。二つの糸通し位置の一つは、作動位置に対して時計回りに回転しており、他の一つは反時計回りに回転している。
【0027】
指摘すべきは、作動位置においては、針16のフックに対して糸ガイド5を横方向に動かして糸を針16へ正確に供給するための“スイング”として知られている運動をするため、前記第1支持部6は、前記2支持部7に対して、前記揺動シャフト12の主軸13の周囲を揺動運動するように移動可能である。“スイング”運動のための前記揺動シャフト12の前記主軸13の周囲での前記第2支持部7に対する前記第1支持部6の揺動運動は、前記作動位置と前記糸通し位置との間を通過するために、前記主軸13の周りを前記支持構造11に対して動く前記第1支持部6及び前記第2支持部7の一体的運動より広くはない。
【0028】
指摘すべきは、前記第1支持部6を“スイング”運動のために前記第2支持部7に対して揺動運動させることを可能とする前記機構は、前記編機10の前記支持機構11と関連して設けられていることである。
【0029】
特に、前記第1支持部6は、少なくとも一つの第1取り付け位置9において前記第2支持部7と接続される。好ましくは、前記第1支持部6は、前記第1支持部の揺動運動が前記主軸13と均衡のとれた動きとするために、前記揺動シャフト12の前記主軸13を含む垂直面に対して対向する二つの異なる取り付け位置9の上で、第2支持部7と接続される(図2、3及び4)。
【0030】
さらに本発明では、前記装置1は、前記第2支持部7を作動位置に留めるため、前記第2支持部7が前記支持構造11に対して回転することを阻止するように設計され、またさらに、前記第2支持部7が前記作動位置から前記糸通し位置へと動くことを可能とするため、前記第2支持部7を解放するように設計されたブロック手段20をさらに含む。この場合、第2支持部7は、前記作動位置から前記糸通し位置へと移動する間、前記シャフト12の回転中第1支持部を一体的に引き摺り、このため、第1支持部は前記主軸13の周りにある。
【0031】
有利なことは、前記ブロック手段20は、前記揺動シャフト12の主軸13に対して垂直方向である略鉛直方向に沿って、前記支持構造11に対して下方位置と上方位置との間を移動可能であるボルト21と、前記ボルト21と動作可能に関連して設けられ、前記ボルト21が前記下方位置にあるとき、接続要素22が前記第2支持部7に対して動作可能に作用し、前記支持構造11に対して前記第2支持部7が回転することを阻止する積極的位置と、前記ボルト21が前記上方位置にあるとき、前記接続要素22が前記第2支持部7から離間し、前記作動位置から前記糸通し位置へと通過するために前記第2支持部7の回転を可能にする消極的位置と、の間を長手方向に動く前記接続要素22とを含む。
【0032】
さらに詳細として、前記接続要素22は、前記ボルト21の移動方向に基本的に垂直な長手方向に伸びるロッド23と、前記ロッド23の第1端部24上に嵌合しており、前記接続要素22が積極的位置にあるときに、前記第2支持部7に対して基本的に垂直な押し作用を与え、前記支持構造11に対する前記第2支持部7の回転を防止するように設計されたブラケット26とを含む。
【0033】
前記ボルト21はさらに、有利な点として、前記ロッド23が前記ロッド23の第2の端部25上で動作可能に関連して設けられるカム面27を有し、前記ブロック手段20は、前記ロッド23および前記ブラケット26を前記消極的位置と積極的位置との間において動かすために、前記ロッド23を前記カム面27に向かって押すことによって、前記ロッド23の前記第2端部25上で作用する押し要素31をさらに含む。前記ブロック手段20は、前記第2端部25上で前記ロッド23に強固に固定されており、その結果として、前記押し要素31は前記第1ベアリング32によって前記ロッド23に作用し、前記ロッド23もまた、前記第1ベアリング32によって前記カム面27と動作可能に関連して設けられている。
【0034】
好ましくは、前記押し要素31は、前記第1ベアリング32が取り付けられており、長手方向にスライドする支持部25によって、前記第1ベアリング32上に作用するベルビルワッシャで構成される。
【0035】
特に第6B図に見られるように、前記カム面27は、少なくとも一面が下方に向かってにテーパ状であり、少なくとも一つの第1部分28と、図6Aおよび7に示されるように、前記第1部分28に対して長手方向に沿う凹みを形成する少なくとも一つの第2部分29とを有する。したがって、前記ボルト21が下方位置にあるときは、前記第1ベアリング32は前記カム面27の第1部分28と接触しており、前記ロッド23は、長手方向に沿って積極的位置に引き戻され、前記支持構造11に対する前記第2支持部7の回転を阻止する。反対に、前記ボルト21が上方位置にあるときには、前記第1ベアリング32が前記カム面27の前記第2部分29と接触しており、前記ロッド23は、長手方向に沿って消極的位置に押し出され、前記支持構造11に対する前記第2支持部7の回転を解放する。換言すれば、前記ボルト21の左側に位置する前記カム面27は、前記ボルト21が下方位置にある場合、前記第1ベアリング32が前記ロッド23を引いて前記ブラケット26によって前記第2支持部を阻止するのに対し、前記ボルト21が上方位置にある場合、前記第1ベアリング32を前方へ移動させ、前記ロッド23によって、前記第2支持部7から前記ブラケット26を解放する。有利な点は、原則としてバネである第2の押し要素36は、前記ブラケット26上で作用し、前記ボルト21が上方位置にある場合に、前記ブラケット26が前記第2支持部7から実際に解放されるのを確実にするべく設計されていることである。
【0036】
前記ブロック手段20はさらに、下方位置及び上方位置の間で前記ボルト21を移動させるための起動要素33含む。
【0037】
好ましくは、前記ブロック手段20は、前記上方位置と前記下方位置との間における動きに関して前記ボルト21を案内するように設計され、積極的位置において前記ロッド21および前記ブラケット26を強固に保持するために前記押し要素31および前記第1ベアリング32と協働する少なくとも一つの第2ベアリング34をさらに含むことができる。特に、第7図において見られるように、二つの第2ベアリング34が存在し、一方は他の一方の下に位置している。指摘すべきは、前記第2ベアリング34は、前記編機10の前記支持構造11に対して固定されているが、これは前記ベアリング自体が回転できるからである。
【0038】
結局のところ、指摘すべき点として前記ボルト21は、前記ボルト21が下方位置にある場合、前記第2支持部7に対して、前記第2支持部7の上部7aで連結する。前記上部7aは、第1ガイド手段37aと関連して設けられているのに対し、前記編機10の前記支持構造11は、前記ボルト21上で、第2ガイド手段37bと関連して設けられている。前記第1ガイド手段37aと前記第2ガイド手段37bは、対称であるものの、同じ構造を有している。好ましくは、図2Bに見られるように、前記第1ガイド手段37aは、前記ボルト21の左側に位置する第4ベアリング38を有しており、この上でバネ39が作用し、好ましくは前記バネ39は前記ボルト21に対して第4ベアリング38を押す機能を有するベルビルワッシャであり、前記ボルト21の右側に二つの第4ベアリング38があり、これらは平行移動に対して固定されており、一つの第4ベアリング38を介して前記ベルビルワッシャ39により生じる押し作用に対向している。既に言及したように、前記第2ガイド手段37bは、反転しているものの、同じ構造を有する。したがって、前記一つの第4ベアリング38は右側に置かれ、前記一対の対向する第4ベアリング38は左側に置かれる。
【0039】
前記第1ガイド手段37a及び前記第2ガイド手段37bは前記ボルト21のスライドを改良するものであり、前記ボルト21を前記第2支持部7に強固に固定することで、前記編機10の前記支持構造11に対して前記第2支持部7を適切な位置で保持し、したがってまた、前記第1支持部6も保持し、たとえ間隙が存在する場合でも、これを正常な状態とする。
【0040】
さらに本発明によれば、前記編機1は、少なくとも前記第2支持部7と動作可能に関連して設けられており、前記第1支持部6および前記第2支持部7を、前記作動位置と前記糸通し位置との間において移動させるように設計されている移動手段40をさらに含む。図2、3及び4に示すように、前記移動手段40は前記第2支持部7と関連して設けられており、前記第1支持部6および前記第2支持部7に対して、前記作動位置と前記糸通し位置と間を移動させる押し及び/又は引き作用を伝達するように設計された駆動要素41を含む。より詳しくは、前記駆動要素41は、前記揺動シャフト12の前記主軸13に対して垂直な略鉛直方向に伸びており、前記駆動要素41は、前記駆動要素41の下端42によって、前記第2支持部7の側部8と関連して設けられている。少なくとも前記駆動要素41の前記下端42は、前記ボルト21が上方位置にあるとき、下方略鉛直方向に関しては、第1支持部6および第2支持部7が作動位置にある静止位置と、前記作動位置と前記第1の糸通し位置との間または前記第2の糸通し位置と前記作動位置との間において前記第1支持部6および前記第2支持部7を押すための押し位置との間を(図3)、あるいは、上方略鉛直方向に関しては、前記静止位置と、前記作動位置と前記第1の糸通し位置との間又は前記第2の糸通し位置と前記作動位置との間において前記第1支持部6および前記第2支持部7を引くための引き位置との間を(図4)、移動可能に接続されている。
【0041】
添付の図面中、前記移動手段40は通常の気体手段からなる。また、例えばボールスクリューモータ又は流体手段等の均等手段が使用できる。したがって、前者の場合、前記移動手段40は、空気ピストン43と前記空気ピストン43のステムである前記駆動要素41を含む。特に異なる実施例においては、空気ピストン43は前記駆動要素41を形成する二つの対向した物理的に分離しているチャンバー及び上方ステム41aと下方ステム41bを有する。前記上方ステム41aは前記編機の支持構造11とヒンジで連結されており、このため固定された前記ステム41a自体の軸44に沿っては動くことができない。もし、前記上方ステム41aの領域に空気が導入されると、前記上方ステム41aの下方チャンバーは空の状態となり、前記ステム41aの前記上方チャンバーに空気が満たされる。前記上方ステム41aは固定されているため、空気の導入が前記ピストン43全体の動きを創出し、図4に示すように前記第2支持部7を引き摺り回転させる。
【0042】
反対に、もし前記移動手段40がスクリューモータを含む場合、前記駆動要素はこのスクリューとなる。
【0043】
有利なこととして、前記支持構造11は、基本的に曲線状形状を有するガイド14を含み、前記第2支持部7は、前記作動位置と前記糸通し位置との間における前記第2支持部7の動きを案内するために、前記ガイド14の内部をスライドするように設計された少なくとも一つの第3ベアリング15を含む。
【0044】
前記装置1は、糸通し動作の間、延ばされた糸を回収するためのシステムをさらに有することができる(図示しない)。
【0045】
本発明によれば、添付の図面で示された異なる実施形態で開示される装置1は、以下のように作動する。
【0046】
作動位置においては、前記第1支持部6及び前記第2支持部7は基本的に垂直で、糸を前記針16に正確に供給するのに要求される“スイング”として知られる動きを行うため、前記第1支持部6は前記第2支持部7に対して揺動シャフト12の周囲で揺動する。このような状況では、前記ボルト21は下方位置にあり、前記ロッド23および前記ブラケット26によって前記二つの支持部6、7を適切な位置に強固に保つため、前記押し要素31により生成される強い圧力が第2ベアリング34に負荷され、また前記第4ベアリング38にも同様に負荷される。この場合、前記空気ピストン43の前記下方ステム41bと前記上方ステム41aにより成り立つグループにより表される前記駆動要素41は静止位置にある。前記第1支持部6及び第2支持部7を前記第1の糸通し位置内に動かすためには、例えば一例として第3図に示すように前記二つの支持部6、7が左方に回転される場合、前記起動要素33は前記ボルト21を上方位置に動かし、このため前記第2支持部7から前記ブラケット26を解放する。その後、前記駆動要素41は前記静止位置から前記押し位置に移動し、この特定の場合では、前記下方ステム41bが下方に向かって第2の支持部7を押し下げる。前記第1の糸通し位置から前記作動位置への戻りは、前記ピストン43を用いて前記下方ステム41bが上方に向かって前記第2の支持部7を引き上げることにより得られる。
【0047】
また、前記二つの第1の支持部6及び第2の支持部7を前記動作位置から前記第2の糸通し位置にもってくるために、例えば第4図上で示されるように左方に回転される場合、前記ボルト21は、前記ブラケット26を前記第2支持部7から解放するために、前記起動要素33によって下方位置から上方位置に導かれる。前記第2の糸通し位置は、前記空気ピストン43の全体により得られ、したがって、前記第2支持部7は上方にいく。前記第2の糸通し位置から前記作動位置への戻りは、前記上方ステム41aを空にして下方領域を満たすように前記ピストン43を駆動することで達成される。
【0048】
明らかなことは、前記第1の糸通し位置から前記第2の糸通し位置への切り替え、又は逆への切り替えは、前記作動位置で停止することなく、直接切り替えることができる。
【0049】
指摘すべき点は、前記二つの支持部6、7が作動位置にあり、しかし、前記ボルト21が上方位置にある場合には、前記支持部6、7は、静止位置にある前記移動手段40により未だ適切な位置に保持され支持される。
【0050】
また、本発明の思想は、ワープ直線式編機が上述した糸ガイド5に糸を通すための前記装置1を少なくとも1つ含むことを特徴とする。特に、前記編機10は原則として二つの前記装置1を含み、前記バー2の捻れを防ぐために、ひとつは前記糸ガイド5のバー2の第1の側端部3に位置し、そのうちの他の一つは前記第1の側端部3の反対側の第2の側端部4に位置する。
【0051】
有利なこととして、前記編機10は、この機能を制御するように設計された、調製及び制御手段をさらに含むが、これらは公知の形式であるため、ここでは詳細には開示又は記述されない。特に、前記手段は、前記ボルト21の前記起動要素33を選択的に動かすことにより前記ブロック手段20を制御し、さらに、例えば前記空気ピストン43の動きを案内することにより前記移動手段40を制御し、前記ブロック手段20と前記移動手段40の両方を制御する。結論として、解放、回転及び結合回復の手順が制御され完全に自動化される。前記調製及び制御手段の結果、前記第1支持部6及び第2支持部7は、多様な位置、作動位置及び第1及び第2の糸通し位置で安定した方法及び制御で保持される。
【0052】
好ましくは、したがって、前記調製及び制御手段の結果、前記二つの糸通し位置における前記二つの支持部6、7の前記解放及び配置サイクルが得られる。これは、前記編機10の前記支持構造11と関連して設けられた専用の押しボタンを単に押すことにより得られる。
【0053】
このため、本発明は、多様な変化や着想が可能であり、これらは全て本発明の思想の枠内に属するものである。
【0054】
実際面では、多様なニーズに応じて如何なる材料や寸法も使用できる。
【0055】
さらに、全ての詳細については技術的に均等な要素に置き換えることができる。
【0056】
本発明は重要な利点を達成する。
【0057】
第一に、上記に示した糸ガイドの糸通しを改良するための前記編機は、前記糸ガイドの接近を可能にし、新たな編みプロセスの開始前の期間及び例えば一以上の糸が破損した場合のように編みにおける整備中に、簡易で実際的な糸通しを可能とする。事実として、前記糸ガイドを編み領域の外へ持っていくための及び改良された糸通しのための前記支持構造に対する前記二つの支持部の回転が、編み工程において製造される編み製品を損傷することなしに、また前記編機の不均衡を創り出すことなしに実行可能となる。
【0058】
さらなる利点は、編み作業を行うオペレータが、安全に、快適にそして人間工学的に改善された状態で働くことができる点にある。これは、本発明の前記装置がオペレータに糸ガイドをよく見える状態にし、アクセス可能にすることで、盲目的に糸を結ぶことや不自然な姿勢で働く必要がないという事実による。
【0059】
さらに、糸ガイドの糸通しが改良された装置が提供される編機は、非常に正確であり、非常に高品質の編み製品を得ることを可能とし、構造がスリム、コンパクト、嵩張らずそして実用的なために簡単に製造工場に据え付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は、本発明の糸ガイドの糸通しが改良された装置を備えるワープ直線式編機の正面図である。
【図2】図2は、第1及び第2の支持部が作動位置にある図1のII−II線の部分を表す。
【図2A】図2Aは、図2の第1の拡大詳細図を示す。
【図2B】図2Bは、図2の第2の拡大詳細図を示す。
【図3】図3は、第1及び第2支持部が第1の糸通し位置にある図1のII−II線の部分を表す。
【図3A】図3Aは、図3の拡大詳細図を示す。
【図4】図4は、第1及び第2支持部が第2の糸通し位置にある図1のII−II線の部分を表す。
【図4A】図4Aは、図4の拡大詳細図を示す。
【図5】図5は、図1の第1の拡大詳細図を示す。
【図6】図6は、本発明によるワープ直線式編機のための糸外での糸通しを改良した装置の概略正面図である。
【図6A】図6Aは、図6の拡大詳細図を示す。
【図6B】図6Bは、図6Aの拡大詳細図を示す。
【図7】図7は、図1の第2の拡大詳細図を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワープ編機(10)の支持構造(11)に関連して設けられることが可能な少なくとも一つの第1支持部(6)と、
編み製品の編み中に糸を案内するように設計された複数の糸ガイド(5)と、
前記第1支持部(6)と動作可能に設けられた少なくとも一つの糸ガイド(5)のバー(2)とを有し、
前記複数の糸ガイド(5)が、少なくとも一つの前記糸ガイド(5)バー(2)に関連して設けられているワープ直線式編機(10)のための糸ガイド(5)の糸通しを改良する装置(1)であって、
前記第1支持部(6)は、前記支持構造(11)に対して、
前記糸ガイド(5)が前記編み製品を形作るために作動している作動位置と、
前記作動位置に対して角度的に回転しており、糸ガイド(5)への糸通しが実行される少なくとも一つの糸通し位置と、の間を移動可能であることを特徴とするワープ直線式編機(10)のための糸ガイド(5)の糸通しを改良する装置(1)。
【請求項2】
前記第1支持部(6)は、前記作動位置と、二つの前記糸通し位置との間で移動可能であり、前記二つの糸通し位置のうち最初のものは、前記作動位置に対して時計周りに回転されており、前記二つの糸通し位置のうち二つめのものは、反時計回りに回転されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
主軸(13)を有する揺動シャフト(12)をさらに含み、
前記第1支持部(6)が、前記作動位置と少なくとも一つの前記糸通し位置との間を、前記揺動シャフト(12)の前記主軸(13)の周囲を回転することにより移動可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記支持構造(11)と前記第1支持部(6)との間で動作可能に位置し、前記作動位置と少なくとも一つの前記糸通し位置との間を、前記第1支持部(6)と一体となって移動する第2支持部(7)をさらに含む請求項1から3の何れかに記載の装置(1)。
【請求項5】
前記作動位置において、前記第1支持部(6)が、
針(16)に正確に糸を供給する前記針(16)のフックに対して横方向に、前記糸ガイド(5)バー(2)を介して前記糸ガイド(5)を動かすために、
前記揺動シャフト(12)の主軸(13)の周囲で揺動運動するように前記第2支持部(7)に対して移動可能であることを特徴とする請求項3又は4に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記第2支持部(7)に対して、前記揺動シャフト(12)の前記主軸(13)の周りを動く前記第1支持部(6)の前記揺動運動は、
前記支持構造(11)に対して、前記作動位置と前記糸通し位置との間を通過するために、前記揺動シャフト(12)の前記主軸(13)の周りを動く前記第1支持部(6)及び前記第2支持部(7)の運動より広くはないことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)を前記作動位置に留めるため、前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)が、前記支持構造(11)に対して回転することを阻止するように設計され、またさらに、前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)が前記作動位置から少なくとも一つの前記糸通し位置へと動くことを可能とするため、前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)を、前記支持構造(11)に対して回転可能に解放するように設計された阻止手段(20)をさらに含むことを特徴とする請求項4から6の何れかに記載の装置(1)。
【請求項8】
前記阻止手段(20)は、前記揺動シャフト(12)の主軸(13)に対して垂直方向である略鉛直方向に沿って、前記支持構造(11)に対して下方位置と上方位置との間を移動可能であるボルト(21)と、
前記ボルト(21)と動作可能に関連して設けられ、前記ボルト(21)が前記下方位置にあるとき、接続要素(22)が前記第2支持部(7)に対して動作可能に作用し、前記支持構造(11)に対して前記第2支持部(7)が回転することを阻止する積極的位置と、前記ボルト(21)が前記上方位置にあるとき、前記接続要素(22)が前記第2支持部(7)から離間し、前記作動位置から前記糸通し位置へと通過するために前記第2支持部(7)の回転を可能にする消極的位置と、の間を長手方向に動く前記接続要素(22)と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記接続要素(22)は、前記ボルト(21)の移動方向に基本的に垂直な長手方向に伸びるロッド(23)と、
前記ロッド(23)の第1端部(24)上に嵌合しており、前記接続要素(22)が積極的位置にあるとき、前記第2支持部(7)上に、前記第2支持部(7)に対して基本的に垂直な押し作用を与え、前記支持構造(11)に対する前記第2支持部(7)の回転を防止するように設計されたブラケット(26)と、を含むことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ボルト(21)はカム面(27)を有し、前記ロッド(23)は、前記ロッド(23)の第2端部(25)上で前記カム面(27)と動作可能に関連して設けられており、
前記阻止手段(20)は、前記ロッド(23)および前記ブラケット(26)を前記消極的位置と積極的位置との間において動かすために、前記ロッド(23)を前記カム面(27)に向かって押すことによって、前記ロッド(23)の前記第2端部(25)上で作用する押し要素(31)をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記阻止手段(20)は、
前記第2端部(25)上で前記ロッド(23)に強固に固定されており、前記ロッド(23)の動きの方向に沿って長手方向に動く第1ベアリング(32)を有し、
前記押し要素(31)は前記第1ベアリング(32)によって前記ロッド(23)に作用しており、前記ロッド(23)は前記第1ベアリング(32)によって前記カム面(27)と動作可能に関連して設けられていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記カム面(27)は、少なくとも一面が下方に向かってにテーパ状であり、少なくとも一つの第1部分(28)と、前記第1部分(28)に対して長手方向に沿う凹みを形成する少なくとも一つの第2部分(29)とを有しており、
前記ボルト(21)が前記下方位置にあるとき、前記第1ベアリング(32)が前記カム面(27)の前記第1部分(28)と接触しており、前記ロッド(23)は、長手方向に沿って積極的位置に引き戻され、前記支持構造(11)に対する前記第2支持部(7)の回転を阻止し、
前記ボルト(21)が前記上方位置にあるとき、前記第1ベアリング(32)が前記カム面(27)の前記第2部分(29)と接触しており、前記ロッド(23)は、長手方向に沿って消極的位置に押し出され、前記支持構造(11)に対する前記第2支持部(7)の回転を解放することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記阻止手段(20)は、前記上方位置と前記下方位置の間で前記ボルト(21)を動かすように設計された起動要素(33)をさらに含むことを特徴とする請求項8から12の何れかに記載の装置(1)。
【請求項14】
前記阻止手段(20)は、前記上方位置と前記下方位置との間における動きに関して前記ボルト(21)を案内するように設計され、積極的位置において前記ロッド(23)および前記ブラケット(26)を強固に保持するために前記押し要素(31)および前記第1ベアリング(32)と協働する少なくとも一つの第2ベアリング(34)をさらに含むことを特徴とする請求項8から13の何れかに記載の装置(1)。
【請求項15】
前記下方位置にある前記ボルト(21)は、前記第2支持部(7)に対して、前記第2支持部(7)の上部(7a)で連結することを特徴とする請求項8から14の何れかに記載の装置(8)。
【請求項16】
前記阻止手段(20)は、前記第2支持部(7)の上部(7a)と関連して設けられた第1ガイド手段(37a)と、前記編機(10)の前記支持構造(11)と関連して前記ボルト(21)上に設けられた第2ガイド手段(37b)をさらに含み、
前記第1ガイド手段(37a)と前記第2ガイド手段(37b)は、前記ボルト(21)の摺動を改良し、前記第2支持部(7)上に前記ボルト(21)を強固に適合させるように設計されていることを特徴とする請求項15に記載の装置(1)。
【請求項17】
前記第1支持部(6)又は前記第2支持部(7)と動作可能に関連して設けられており、前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)を、前記作動位置と少なくとも一つの前記糸通し位置との間において移動させるように設計されている移動手段(40)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から16の何れかに記載の装置(1)。
【請求項18】
前記移動手段(40)は、前記第2支持部(7)と関連して設けられており、前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)に対して、前記作動位置と少なくとも一つの前記糸通し位置との間を移動させる押し及び/又は引き作用を伝達するように設計された駆動要素(41)を含むことを特徴とする請求項17に記載の装置(1)。
【請求項19】
前記駆動要素(41)は、前記揺動シャフト(12)の前記主軸(13)に対して垂直な略鉛直方向に伸びており、
前記駆動要素(41)は、前記駆動要素(41)の下端(42)によって、前記第2支持部(7)の側部(8)と関連して設けられており、
少なくとも前記駆動要素(41)の前記下端(42)は、前記ボルト(21)が上方位置にあるとき、
下方略鉛直方向に関しては、第1支持部6が作動位置にある静止位置と、前記作動位置と前記第1の糸通し位置との間又は前記第2の糸通し位置と前記作動位置との間において前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)を押すための押し位置との間を、
上方略鉛直方向に関しては、第1支持部が作動位置にある静止位置と、前記作動位置と前記第1の糸通し位置との間又は前記第2の糸通し位置と前記作動位置との間において前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)を引くための引き位置との間を、
移動可能に関連させられていることを特徴とする請求項18に記載の装置(1)。
【請求項20】
前記移動手段は、気体ピストン(43)を含み、前記駆動要素(41)は前記気体ピストン(43)のステムであることを特徴とする請求項18又は19に記載の装置(1)。
【請求項21】
前記移動手段(40)は、スクリューモータを含み、前記駆動要素(41)は前記モータのスクリューであることを特徴とする請求項18又は19に記載の装置(1)。
【請求項22】
前記支持構造(11)は、基本的に曲線状形状を有するガイド(14)を含み、
前記第2支持部(7)は、前記作動位置と少なくとも一つの前記糸通し位置との間における前記第2支持部(7)の動きを案内するために、前記ガイド(14)の内部をスライドするように設計された少なくとも一つの第3ベアリング(15)を含むことを特徴とする請求項4から21の何れかに記載の装置(1)。
【請求項23】
請求項1から22の何れかに記載されている前記糸ガイド(5)の糸通しを改良する装置(1)を少なくとも一つ含むことを特徴とするワープ直線式編機(10)。
【請求項24】
請求項1から22の何れかに記載されている前記装置(1)を少なくとも2つ含み、そのうちの一つは、前記少なくとも一つの糸ガイド(5)バー(2)の第1の側端部(3)に位置し、そのうちの他の一つは前記第1の側端部(3)の反対側の第2の側端部(4)に位置しており、前記少なくとも一つの糸ガイド(5)バー(2)の捻れを防止することを特徴とする請求項23に記載の編機(10)。
【請求項25】
編機(10)の機能を制御するように設計された調製及び制御手段を含むことを特徴とする請求項24に記載の編機(10)。
【請求項26】
前記起動要素(33)は、前記調製及び制御手段により選択的に動かされ得る請求項25に記載の編機(10)。
【請求項27】
前記移動手段(40)は、前記調製及び制御手段により選択的に駆動され得る請求項25または26に記載の編機(10)。
【請求項1】
ワープ編機(10)の支持構造(11)に関連して設けられることが可能な少なくとも一つの第1支持部(6)と、
編み製品の編み中に糸を案内するように設計された複数の糸ガイド(5)と、
前記第1支持部(6)と動作可能に設けられた少なくとも一つの糸ガイド(5)のバー(2)とを有し、
前記複数の糸ガイド(5)が、少なくとも一つの前記糸ガイド(5)バー(2)に関連して設けられているワープ直線式編機(10)のための糸ガイド(5)の糸通しを改良する装置(1)であって、
前記第1支持部(6)は、前記支持構造(11)に対して、
前記糸ガイド(5)が前記編み製品を形作るために作動している作動位置と、
前記作動位置に対して角度的に回転しており、糸ガイド(5)への糸通しが実行される少なくとも一つの糸通し位置と、の間を移動可能であることを特徴とするワープ直線式編機(10)のための糸ガイド(5)の糸通しを改良する装置(1)。
【請求項2】
前記第1支持部(6)は、前記作動位置と、二つの前記糸通し位置との間で移動可能であり、前記二つの糸通し位置のうち最初のものは、前記作動位置に対して時計周りに回転されており、前記二つの糸通し位置のうち二つめのものは、反時計回りに回転されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
主軸(13)を有する揺動シャフト(12)をさらに含み、
前記第1支持部(6)が、前記作動位置と少なくとも一つの前記糸通し位置との間を、前記揺動シャフト(12)の前記主軸(13)の周囲を回転することにより移動可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記支持構造(11)と前記第1支持部(6)との間で動作可能に位置し、前記作動位置と少なくとも一つの前記糸通し位置との間を、前記第1支持部(6)と一体となって移動する第2支持部(7)をさらに含む請求項1から3の何れかに記載の装置(1)。
【請求項5】
前記作動位置において、前記第1支持部(6)が、
針(16)に正確に糸を供給する前記針(16)のフックに対して横方向に、前記糸ガイド(5)バー(2)を介して前記糸ガイド(5)を動かすために、
前記揺動シャフト(12)の主軸(13)の周囲で揺動運動するように前記第2支持部(7)に対して移動可能であることを特徴とする請求項3又は4に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記第2支持部(7)に対して、前記揺動シャフト(12)の前記主軸(13)の周りを動く前記第1支持部(6)の前記揺動運動は、
前記支持構造(11)に対して、前記作動位置と前記糸通し位置との間を通過するために、前記揺動シャフト(12)の前記主軸(13)の周りを動く前記第1支持部(6)及び前記第2支持部(7)の運動より広くはないことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)を前記作動位置に留めるため、前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)が、前記支持構造(11)に対して回転することを阻止するように設計され、またさらに、前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)が前記作動位置から少なくとも一つの前記糸通し位置へと動くことを可能とするため、前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)を、前記支持構造(11)に対して回転可能に解放するように設計された阻止手段(20)をさらに含むことを特徴とする請求項4から6の何れかに記載の装置(1)。
【請求項8】
前記阻止手段(20)は、前記揺動シャフト(12)の主軸(13)に対して垂直方向である略鉛直方向に沿って、前記支持構造(11)に対して下方位置と上方位置との間を移動可能であるボルト(21)と、
前記ボルト(21)と動作可能に関連して設けられ、前記ボルト(21)が前記下方位置にあるとき、接続要素(22)が前記第2支持部(7)に対して動作可能に作用し、前記支持構造(11)に対して前記第2支持部(7)が回転することを阻止する積極的位置と、前記ボルト(21)が前記上方位置にあるとき、前記接続要素(22)が前記第2支持部(7)から離間し、前記作動位置から前記糸通し位置へと通過するために前記第2支持部(7)の回転を可能にする消極的位置と、の間を長手方向に動く前記接続要素(22)と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記接続要素(22)は、前記ボルト(21)の移動方向に基本的に垂直な長手方向に伸びるロッド(23)と、
前記ロッド(23)の第1端部(24)上に嵌合しており、前記接続要素(22)が積極的位置にあるとき、前記第2支持部(7)上に、前記第2支持部(7)に対して基本的に垂直な押し作用を与え、前記支持構造(11)に対する前記第2支持部(7)の回転を防止するように設計されたブラケット(26)と、を含むことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ボルト(21)はカム面(27)を有し、前記ロッド(23)は、前記ロッド(23)の第2端部(25)上で前記カム面(27)と動作可能に関連して設けられており、
前記阻止手段(20)は、前記ロッド(23)および前記ブラケット(26)を前記消極的位置と積極的位置との間において動かすために、前記ロッド(23)を前記カム面(27)に向かって押すことによって、前記ロッド(23)の前記第2端部(25)上で作用する押し要素(31)をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記阻止手段(20)は、
前記第2端部(25)上で前記ロッド(23)に強固に固定されており、前記ロッド(23)の動きの方向に沿って長手方向に動く第1ベアリング(32)を有し、
前記押し要素(31)は前記第1ベアリング(32)によって前記ロッド(23)に作用しており、前記ロッド(23)は前記第1ベアリング(32)によって前記カム面(27)と動作可能に関連して設けられていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記カム面(27)は、少なくとも一面が下方に向かってにテーパ状であり、少なくとも一つの第1部分(28)と、前記第1部分(28)に対して長手方向に沿う凹みを形成する少なくとも一つの第2部分(29)とを有しており、
前記ボルト(21)が前記下方位置にあるとき、前記第1ベアリング(32)が前記カム面(27)の前記第1部分(28)と接触しており、前記ロッド(23)は、長手方向に沿って積極的位置に引き戻され、前記支持構造(11)に対する前記第2支持部(7)の回転を阻止し、
前記ボルト(21)が前記上方位置にあるとき、前記第1ベアリング(32)が前記カム面(27)の前記第2部分(29)と接触しており、前記ロッド(23)は、長手方向に沿って消極的位置に押し出され、前記支持構造(11)に対する前記第2支持部(7)の回転を解放することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記阻止手段(20)は、前記上方位置と前記下方位置の間で前記ボルト(21)を動かすように設計された起動要素(33)をさらに含むことを特徴とする請求項8から12の何れかに記載の装置(1)。
【請求項14】
前記阻止手段(20)は、前記上方位置と前記下方位置との間における動きに関して前記ボルト(21)を案内するように設計され、積極的位置において前記ロッド(23)および前記ブラケット(26)を強固に保持するために前記押し要素(31)および前記第1ベアリング(32)と協働する少なくとも一つの第2ベアリング(34)をさらに含むことを特徴とする請求項8から13の何れかに記載の装置(1)。
【請求項15】
前記下方位置にある前記ボルト(21)は、前記第2支持部(7)に対して、前記第2支持部(7)の上部(7a)で連結することを特徴とする請求項8から14の何れかに記載の装置(8)。
【請求項16】
前記阻止手段(20)は、前記第2支持部(7)の上部(7a)と関連して設けられた第1ガイド手段(37a)と、前記編機(10)の前記支持構造(11)と関連して前記ボルト(21)上に設けられた第2ガイド手段(37b)をさらに含み、
前記第1ガイド手段(37a)と前記第2ガイド手段(37b)は、前記ボルト(21)の摺動を改良し、前記第2支持部(7)上に前記ボルト(21)を強固に適合させるように設計されていることを特徴とする請求項15に記載の装置(1)。
【請求項17】
前記第1支持部(6)又は前記第2支持部(7)と動作可能に関連して設けられており、前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)を、前記作動位置と少なくとも一つの前記糸通し位置との間において移動させるように設計されている移動手段(40)をさらに含むことを特徴とする、請求項1から16の何れかに記載の装置(1)。
【請求項18】
前記移動手段(40)は、前記第2支持部(7)と関連して設けられており、前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)に対して、前記作動位置と少なくとも一つの前記糸通し位置との間を移動させる押し及び/又は引き作用を伝達するように設計された駆動要素(41)を含むことを特徴とする請求項17に記載の装置(1)。
【請求項19】
前記駆動要素(41)は、前記揺動シャフト(12)の前記主軸(13)に対して垂直な略鉛直方向に伸びており、
前記駆動要素(41)は、前記駆動要素(41)の下端(42)によって、前記第2支持部(7)の側部(8)と関連して設けられており、
少なくとも前記駆動要素(41)の前記下端(42)は、前記ボルト(21)が上方位置にあるとき、
下方略鉛直方向に関しては、第1支持部6が作動位置にある静止位置と、前記作動位置と前記第1の糸通し位置との間又は前記第2の糸通し位置と前記作動位置との間において前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)を押すための押し位置との間を、
上方略鉛直方向に関しては、第1支持部が作動位置にある静止位置と、前記作動位置と前記第1の糸通し位置との間又は前記第2の糸通し位置と前記作動位置との間において前記第1支持部(6)および前記第2支持部(7)を引くための引き位置との間を、
移動可能に関連させられていることを特徴とする請求項18に記載の装置(1)。
【請求項20】
前記移動手段は、気体ピストン(43)を含み、前記駆動要素(41)は前記気体ピストン(43)のステムであることを特徴とする請求項18又は19に記載の装置(1)。
【請求項21】
前記移動手段(40)は、スクリューモータを含み、前記駆動要素(41)は前記モータのスクリューであることを特徴とする請求項18又は19に記載の装置(1)。
【請求項22】
前記支持構造(11)は、基本的に曲線状形状を有するガイド(14)を含み、
前記第2支持部(7)は、前記作動位置と少なくとも一つの前記糸通し位置との間における前記第2支持部(7)の動きを案内するために、前記ガイド(14)の内部をスライドするように設計された少なくとも一つの第3ベアリング(15)を含むことを特徴とする請求項4から21の何れかに記載の装置(1)。
【請求項23】
請求項1から22の何れかに記載されている前記糸ガイド(5)の糸通しを改良する装置(1)を少なくとも一つ含むことを特徴とするワープ直線式編機(10)。
【請求項24】
請求項1から22の何れかに記載されている前記装置(1)を少なくとも2つ含み、そのうちの一つは、前記少なくとも一つの糸ガイド(5)バー(2)の第1の側端部(3)に位置し、そのうちの他の一つは前記第1の側端部(3)の反対側の第2の側端部(4)に位置しており、前記少なくとも一つの糸ガイド(5)バー(2)の捻れを防止することを特徴とする請求項23に記載の編機(10)。
【請求項25】
編機(10)の機能を制御するように設計された調製及び制御手段を含むことを特徴とする請求項24に記載の編機(10)。
【請求項26】
前記起動要素(33)は、前記調製及び制御手段により選択的に動かされ得る請求項25に記載の編機(10)。
【請求項27】
前記移動手段(40)は、前記調製及び制御手段により選択的に駆動され得る請求項25または26に記載の編機(10)。
【図1】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図3A】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図3A】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【公開番号】特開2007−308866(P2007−308866A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−117637(P2007−117637)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(506344918)
【氏名又は名称原語表記】SANTONI S.P.A.
【住所又は居所原語表記】Via Carlo Fenzi,14,25135 Brescia,ITALY
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−117637(P2007−117637)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(506344918)
【氏名又は名称原語表記】SANTONI S.P.A.
【住所又は居所原語表記】Via Carlo Fenzi,14,25135 Brescia,ITALY
【Fターム(参考)】
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