説明

一体型加湿器チャンバおよびLID

一体形ブロワ/加湿システムの一部として用いられるブロワユニットが開示される。ブロワユニットは、ブロワユニットを包囲すると共にその一部をなす外側ケーシングを有し、この外側ケーシングは、空気入口ベントを有する。ブロワユニットは、互いに別個のガス入口及びガス出口を備えた加湿器ユニットを受け入れる加湿器コンパートメントを更に有し、このコンパートメントは、加湿器ユニットの内容物を加温するヒーターベースを有する。コンパートメントは、使用中、加湿器ユニット入口と整列するブロワユニット入口ポートを更に有し、ブロワは、入口ベントと入口ポートとの間でケーシングを通るガス通路を提供する。ブロワユニットは、加圧ガス流をガス経路に沿って提供するファンと、ファンに給電する電源ユニットとを更に有する。ガス経路は、冷却用空気流を提供するために電源ユニット上に引き回されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に(しかしながら、以下には限られない)例えば閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)、いびき又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)等の疾患の治療のために陽圧でのガスの供給を必要とする患者又はユーザに呼吸補助を提供するガス供給/ガス加湿器械に関する。特に、本発明は、組合せ型補助呼吸ユニット/加湿器を形成するよう一体形加湿器チャンバを有するガス供給器械に関する。
【背景技術】
【0002】
治療目的で患者に加湿ガス流を提供する器械又はシステムは、当該技術分野においては周知である。この種の療法、例えばCPAP療法を提供するシステムは、ガスを所要の圧力で補助呼吸ユニット又はブロワユニットから、ブロワから見て下流側に位置する加湿器チャンバに送り出す構造を有している。ガスは、加湿器チャンバ内の加温加湿空気中に通されると、水蒸気で飽和状態になる。次に、このようなガスを加湿器から見て下流側のユーザ又は患者にガス導管経由で送り出す。加湿ガスをモジュラーシステムから送り出すのが良く、このようなモジュラーシステムは、導管を介して直列に連結された別々のユニット(即ち、加湿器チャンバ/ヒーターと呼吸ユニット/ブロワが別々のアイテムであるシステム)から組み立てられている。この種のシステムの一例が、図1に示されている。しかしながら、図2に概略的に示されているように、一体形ブロワ/加湿器システムを用いることが普及しつつある。典型的な一体形システムは、加圧ガス流を提供する主「ブロワ」又は補助呼吸ユニットと、ブロワユニットと結合し又はブロワユニットにしっかりと連結される加湿器ユニットとから成る。この結合は、例えば、スライドオン又はプッシュ連結方式によって行われ、その結果、加湿器は、主ブロワユニット上の定位置にしっかりと保持されるようになっている。この種のシステムの一例は、米国特許第7,111,624号明細書に図示されると共に説明されているフィッシャー・アンド・ペイケル・ヘルスケア(Fisher and Paykel Healthcare)社の「スライドオン」式水チャンバシステムである。この設計の変形例は、チャンバが使用中、一体形ユニットの一部分内に収納されるスライドオン又はクリップオン設計である。この種の設計の一例は、国際公開第2004/112873号パンフレットに示されている。この明細書は、ブロワ又は流れ発生器50及び関連の加湿器150を記載している。ブロワユニット50と加湿器ユニット150は、この特許文献の段落番号[00119]に記載されているように使用の際に結合されて合わされて連結される。加湿器チャンバ又は水タブ(698,699,700)が、段落番号[00132]〜[00141]に記載されている。水タブは、加湿器ユニット150の後壁に設けられている通路722(段落番号[00126]において詳細に説明されている)から充填でき又はタブ蓋700を取り外すことによって充填できる。蓋を取り外すプロセスは、段落番号[00136]に記載されている。加湿器ユニットの蓋(蓋648)を閉じると、これにより、水タブが定位置に押される。
【0003】
国際公開第2004/112873号パンフレットは又、図6にアイテム65として示されると共に段落番号[0096]及び[0097]において説明されている電源キャビティを記載している。コンパートメントは、冷却のために大気(必要ならば)に通じるものとして説明されている。図7は、電源ボード124及びキャビティ65を示している。段落番号[00100]において説明されているように、空気は、電源キャビティ65の上方の通路85と連通した空気入口84を通ってブロワに入り、この通路は、ファンユニット90が収納されたマフラーキャビティ134に通じている。図6に示されているように、電源キャビティ65は、2つの壁によって空気供給通路85及びマフラーキャビティ134から断熱されており、これらの間には空隙が存在する。この空気流を用いて電源ボードを冷却することは、この明細書には記載されていない。
【0004】
この種の設計の別の例が、米国特許第7,096,864号明細書に示されている。加湿器チャンバ17は、加湿器ユニット16内に部分的に収納され、この加湿器ユニットは、別個のブロワ又はCPAPユニット1に押し込み装着される。
【0005】
国際公開2004/112873号パンフレット及び米国特許第7,096,864号明細書に示されている器械では、互いに押し付けられて空気圧的且つ電気的に結合するブロワユニットと加湿器ユニットは、両方共、別々の「卓上」ユニットである。
【0006】
一体形ブロワ/加湿器型設計のもう1つの変形例は、米国特許第6,435,180号明細書に示されている。水容器又は加湿器チャンバ66は、蓋72を有している。加湿器チャンバ66の蓋72は、使用中、ユニットの頂部全体を覆うカバー94の下に配置される。ユーザが自分の指及び親指を穴92に入れることによりカバー94と蓋72を同時に取り外すことができる。2つの別々の空気流(加湿流と乾燥流)が、器械のハウジング内で混合されて1つの空気流が作られ、この空気流がユーザに提供される(第6欄第23〜34行)。要素のうちの任意のもの、例えば蓋又はチャンバを締結具又はその類似物により互いに連結し、ユニットを容易に分解することができるようにすることは意図されていない(図6欄第46〜55行)。
【0007】
蓋付きの加湿器チャンバが、米国特許第5,588,423号明細書に記載されている。蓋11は、チャンバ2の頂部を閉鎖する。
【0008】
これら形式の一体形器械の利点は、一般に、これらが別々のユニットから組み立てられるモジュール式呼吸回路よりもコンパクトであり且つ個別的であるということにある。コンパクト且つ個別的なユニットは、ベッドわきスペースが限られている場合や例えば家から離れて一晩外泊する場合にユーザが自分自身の個人用ユニットをどこか他の場所に運んでセットアップしなければならない場合、家庭用ユニットとして特に有利である。コンパクト且つ一体形のユニットでは、セットアップは、一般に、ユーザにとって容易である。一般的に、家庭用ユニットは、通常、睡眠時無呼吸かかる症候群の免荷のために用いられる。中間使用時点は、ユーザの睡眠サイクル中の夜間である。使用中、再充填又はこれに類似した作業が必要な場合、ユーザは、起きてこの作業を実施する必要がある。起床すると、ユーザは、加湿器チャンバを一体形ユニットから取り出し、これを再充填し、次にこれを定位置に戻し、必要ならばユニットを再び組み立てることが必要になる。加湿器チャンバは、密閉ユニットである場合が多く、加湿器チャンバを容易には開くことができない。即ち、加湿器チャンバは、入口ポート及び出口ポートを除き密閉されている。この種のチャンバは、チャンバの入口ポートか出口ポーとかのいずれかから充填される。この再充填作業は、時間がかかり、ベッドわきで実施するのが困難であり、ユーザが夜中に気力を奮い立たせて行うには困難であることが分かるほどの集中力を必要とする場合がある。ユーザが睡眠時無呼吸症候群に罹っている場合、ユーザの睡眠パターンに対する妨害を最小限に抑えることが特に重要であり、というのは、療法の意図は、ユーザの睡眠パターンに対する妨害を最小限に抑えることにあるからであり、したがって、睡眠パターンを妨害する恐れのある追加の要因は、好ましくない。上述したように蓋付きのチャンバが当該技術分野において知られているが、これらチャンバは、一般に、蓋を使用中、例えばチャンバを再充填するために容易に取り外すことができるという意図した目的を持って設計されているわけではない。取り外し可能な蓋付きの加湿器チャンバは、一般に、この作業を単純化する仕方では設計されていない。一般に、蓋は、例えばクリーニング又はこれに類似した作業のためにチャンバの内面に接近するためには、ユニットが使用されていないときにのみ取り外されることが意図されている。
【0009】
別の問題が、これらユニットを充填する際又はクリーニングする際に生じる場合がある。というのは、現在利用できる呼吸用加湿システムのほぼ全ては、加湿媒体として水を用いているからであり、クリーニングは、ほぼ常に、水を主成分とするクリーナで実施されるからである。ブロワ/加湿器ユニットは、電気的に作動されると共に制御され、問題は、電子部品、例えば外部ユーザ制御装置が保護されていない場合に問題が生じることがある。制御装置が保護されていない場合、偶発的な水の漏れが生じ、これにより、制御装置が潜在的に短絡される場合があり、システムの作動が妨害される場合がある。
【0010】
漏れが損傷を引き起こす恐れのあるような仕方で設計された操作ノブが、当該技術分野において知られている。
【0011】
米国特許第6,812,435号明細書は、連続水平板に取り付けられ、この連続水平板上を動き回ることができるオーブン用の操作ノブを記載している。水平板の下に且つノブ内に設けられた磁気アクチュエータは、相互作用し、ホールセンサが、磁界の変化を検出する。制御ユニットは、ホールセンサから信号を受け取り、それに応じてストーブの出力パラメータを変更する。
【0012】
米国特許出願公開第2005/0205395号明細書は、磁気要素がノブ2の本体内に埋め込まれた操作ノブ構成を記載しており、これらの磁界は、ノブが例えば回転磁界センサ25(開示された実施形態ではホールセンサ)と一緒に回転すると、相互作用する。ノブは、パネル14に設けられた凹部16内に位置しており、凹部16の底部に設けられた開放孔を通過しているペグ11を保持することによってパネル上の定位置に保持される。
【0013】
上述したように、真夜中(又は、ユーザの睡眠シーケンスの中間の間)に又はユーザの睡眠パターンが妨害された場合に神経を集中させて複雑な作業を実施することは困難な場合がある。したがって、ブロワ/加湿器制御装置は、できるだけ単純且つ直観で分かりやすいことが重要であると考えられ又は少なくとも好ましい。また、調整を行い又は作業を実施するのに必要なステップの数を最小限に抑えることが重要であると考えられ又は少なくとも好ましい。
【0014】
一体形ユニットの利点のうちの1つは、一般に、一体形ユニットは、コンパクトであり且つ個別的であり、又、例えばベッドわきスタンド又はその類似物上のこれらの「フットプリント」がモジュール式ユニットよりも小さい傾向があるので家庭用に特に適しているということにある。したがって、一体形ユニットの「フットプリント」をできるだけ小さく保つために電源ユニットを一体形ブロワ/加湿器のハウジング又は外部シェル内に組み込むことができ又はその内部に配置できれば特に有利である。しかしながら、電源パックが外部に位置し、即ち、ベンチレータ/加湿器ユニットのハウジング又はシェルの外部に配置されている場合、熱は大気中に容易に消散する場合がある。電源ユニットがシェル又はハウジングの内部に配置されている場合、電源ユニットからの熱は、容易には消散することができない。これら一体形のコンパクトなユニットの一部をなすベンチレータ又は「ブロワ」ユニットは、かなりの量の電力を消費する。電力をモータ又は駆動ユニットに供給するために用いられるパワーパック又は発電装置は、通常、この発電の副産物として相当な量の熱を発生する。この結果、パワーパック及び関連の回路(例えば、変圧器又はこれに類似したコンポーネント)は、ベンチレータ/加湿器の作動のための電力供給の結果として熱くなる。電源の温度が上昇すると、電源の動作効率が低下し、効率の低下を補償するためにより多くの電力が消費され、それにより熱出力が増大すると共にこれに対応して効率が一層低下し、負のフィードバックループが生じる。電源ユニットが過熱するのを阻止し又は少なくとも最適動作範囲の上限を超える温度まで昇温するのを阻止することが重要であることが理解できる。これは、内部自由空間が最小限に抑えられた状態でできるだけ小形になるよう特別に設計されているコンパクトなユニットの外部シェル内に電源が収納されている場合、達成するのが困難な場合がある。これは、電源それ自体のサイズが最小限に抑えられ、コンポーネント相互間の空隙が最小限に抑えられ、それにより潜在的に、熱消散が困難を増す場合には、特に重要であることがある。
【0015】
米国特許出願公開第2007/0048159号明細書は、電子回路(一般に、エレクトロニクス実装部分120と呼ばれている)を有するブロワユニットを開示している。空気入口140が、この電子回路の真下に位置した状態で示されている。この明細書からは、電子回路が、一般に相当な量の熱を発生する熱発生回路、例えば電源回路であるかどうか或いは、電子回路が、発生する熱が非常に僅かであり、一般に冷却を必要としない制御回路であるかどうかは明らかではない。また、空気経路と電子回路との間の構造がどのように構成されているかは、明細書からは不明瞭である。コンポーネントと空気流との間の壁は、電子回路を空気流により生じる冷却効果から断熱するほど潜在的に厚い場合がある。
【0016】
家庭用呼吸補助器械(例えば、CPAP器械)のユーザは、家から離れて旅行し一晩(又はこれよりも長く)過ごしたいと思う場合がある。呼吸補助器械を或る形式の袋又はキャリーケースに入れて持ち運ぶのが通例である。多くのユーザは、例えば飛行機に乗る場合、ユーザが自分の目的地に呼吸補助器械と一緒に到着するのが保証されるよう呼吸補助器械を手荷物として持ち運ぶのを好む。これには、コンパクトなキャリーケース(並びにコンパクトな器械)が必要である。ユーザが便利且つ安全な方法で自分の呼吸補助器械と共に移動することができるようにする硬質又はハードキャリーケースが知られている。任意形式のキャリーケースに関する問題のうちの1つは、器械を内部に配置する際に、ユーザは、加湿チャンバから水を抜き取るのを忘れるということにある。チャンバの内容物を出さない状態でユニットを荷造りして持ち運んだ場合、チャンバからの水の漏れが生じる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】米国特許第7,111,624号明細書
【特許文献2】国際公開第2004/112873号パンフレット
【特許文献3】米国特許第7,096,864号明細書
【特許文献4】米国特許第6,435,180号明細書
【特許文献5】米国特許第5,588,423号明細書
【特許文献6】米国特許第6,812,435号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2005/0205395号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2007/0048159号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の目的は、上述の欠点を解決する手立てを提供し又は少なくとも一般大衆又は業界に有用な選択肢を提供する呼吸補助器械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
したがって、第1の観点では、本発明の要旨は、広義には、加温加湿ガスをユーザに提供するための一体形ブロワ/加湿システムの一部として用いられるブロワユニットであって、
ブロワユニットを包囲すると共にその一部をなす外側ケーシングを有し、ケーシングは、使用中、大気からの空気がケーシングに入ることができるようにする入口ベントを有し、
使用中、所与の量の水を収容し、ガス入口及びこれとは別個のガス出口を有する形式の加湿器ユニットを受け入れるようになった加湿器コンパートメントを有し、コンパートメントは、加湿器ユニットに用いられるようになったヒーターベースを有し、コンパートメントは、使用中、ケーシングの内部と加湿器ユニットとの間のガス経路を提供するよう加湿器ユニット入口と整列するようになったブロワ入口ポートを更に有し、
入口ベントとブロワ入口ポートとの間でケーシングを通るガス経路を有し、
ケーシング内に収納されていて、使用中、加圧ガス流をガス経路に沿って提供するようになったファンユニットを有し、
ケーシング内に収納されていて、使用中、電力をファンユニット及びヒーターベースに供給するようになった電源ユニットを有し、
ガス経路は、冷却用空気流を提供するために電源ユニット上に引き回されていることを特徴とするブロワユニットにある。
【0020】
第2の観点では、本発明の要旨は、広義には、加温加湿ガスをユーザに提供するための一体形ブロワ/加湿システムの一部として用いられるブロワユニットであって、
ブロワユニットを包囲すると共にその一部をなす外側ケーシングを有し、ケーシングは、使用中、大気からの空気がケーシングに入ることができるようにする入口ベントを有し、
使用中、所与の量の水を収容し、ガス入口及びこれとは別個のガス出口を有する形式の加湿器ユニットを受け入れるようになった加湿器コンパートメントを有し、コンパートメントは、加湿器ユニットに用いられるようになったヒーターベースを有し、コンパートメントは、使用中、ケーシングの内部と加湿器ユニットとの間のガス経路を提供するよう加湿器ユニット入口と整列するようになったブロワ入口ポートを更に有し、
入口ベントとブロワ入口ポートとの間でケーシングを通るガス経路を有し、
ケーシング内に収納されていて、使用中、加圧ガス流をガス経路に沿って提供するようになったファンユニットを有し、
ケーシング内に収納されていて、使用中、電力をファンユニット及びヒーターベースに供給するようになった電源ユニットを有し、
電源ユニットは、電源サブハウジング内に収納され、ガス経路は、ガス経路が、使用中、冷却用空気流を提供するために電源サブハウジングの少なくとも2つの壁上をこれに沿って通るような仕方で引き回されていることを特徴とするブロワユニットにあるということが言える。
【0021】
第3の観点では、本発明の要旨は、広義には、加温加湿ガスをユーザに提供するための一体形ブロワ/加湿システムであって、
所与の量の水を収容するようになっていると共に所与の量の水を加熱することができるようヒーターベースと関連して用いられるようになった加湿器ユニットを有し、加湿器ユニットは、ガス入口ポート、ガス出口ポート、及び頂部充填孔を有し、
外側ケーシングを有すると共に使用にあたり加湿器ユニットが収納される加湿器コンパートメントを有する補助呼吸ユニットを有し、加湿器ユニットは、使用中、コンパートメント内に実質的に収納され、コンパートメントは、ヒーターベースを有し、補助呼吸ユニットは、外側ケーシングに設けられていて、大気に開口した入口ベントと、ブロワ入口ポートと、入口ベントとブロワ入口ポートとの間に延びる単一のガス経路と、加圧ガス流をガス経路に沿って提供する手段とを更に有し、使用にあたり、ブロワ入口ポートと加湿器ガス入口ポートは、互いにガス連通状態にあり、ガス流は、加湿器ガス入口ポートを経て加湿器ユニットに入ったり加湿器ガス出口ポートを経て加湿器ユニットから出たりし、
加湿器ユニットから出たガス流が患者インタフェースに入ることができるようにするためのコネクタを有し、
蓋ユニットを有し、蓋ユニットは、加湿器ユニットの頂部充填孔を閉鎖してこれを密封したり、使用中、加湿器ユニットを補助呼吸ユニットに対してしっかりと定位置に保持するようになっていることを特徴とする一体形ブロワ/加湿システムにあるということが言える。
【0022】
第4の観点では、本発明の要旨は、広義には、ヒーターベースを有する補助呼吸ユニットと関連して用いられるようになった加湿器ユニットであって、
頂部充填孔及び使用中、ヒーターベースに接触するようになったヒータープレートを有する加湿器チャンバを有し、チャンバの壁は、ガス入口及びガス出口を有し、
ガス入口から加湿器チャンバ内に延びる細長い入口通路を有し、入口通路は、チャンバの壁から間隔をおいて位置する入口通路の端部に設けられた第1の開口部を有し、
ガス出口から加湿器チャンバ内に延びる細長い出口通路を有し、出口通路は、チャンバの壁から間隔をおいて位置する出口通路の端部に設けられた第2の開口部を有し、
第1の壁と第2の開口部は、実質的に上方に向くよう互いに整列し、
第1の開口部と第2の開口部との間に配置されていて、入口通路からチャンバに入ったガスが直接出口通路に入るのを阻止するようになったバッフル手段を有することを特徴とする加湿器ユニットにあるということが言える。
【0023】
第5の観点によれば、本発明の要旨は、広義には、補助呼吸ユニットであって、
外側ケーシングを有すると共に使用中、加湿器ユニットが入ることができる加湿器コンパートメントを有し、コンパートメントは、チャンバを実質的に包囲するような寸法形状のものであり、コンパートメントは、ヒーターベースを有し、補助呼吸ユニットは、外側ケーシングに設けられていて、大気に対して開口した入口ベント、ブロワ入口ポート、入口ベントとブロワ入口ポートとの間に延びる単一のガス経路、及び加圧ガス流をガス経路に沿って提供する手段を有し、使用にあたり、ブロワ入口ポートは、加湿器ガス入口ポートとガス連通状態にあり、
加湿器ユニットから出たガス流を患者インタフェースに提供する連結手段を有し、
加湿器チャンバをコンパートメント内の定位置に保持するようになった蓋ユニットを受け入れてこれに解除可能に係合する手段を有することを特徴とする補助呼吸ユニットにあるということが言える。
【0024】
第6の観点では、本発明の要旨は、広義には、補助呼吸ユニットであって、
外側ケーシングを有すると共に使用にあたり加湿器ユニットが入ることができる加湿器コンパートメントを有し、コンパートメントは、チャンバを実質的に包囲するような寸法形状のものであり、コンパートメントは、ヒーターベースを有し、補助呼吸ユニットは、外側ケーシングに設けられていて、大気に対して開口した入口ベント、ブロワ入口ポート、入口ベントとブロワ入口ポートとの間に延びるガス経路、及び加圧ガス流をガス経路に沿って提供する手段を有し、使用にあたり、ブロワ入口ポートは、加湿器ガス入口ポートとガス連通状態にあり、
加湿器ユニットから出たガス流を患者インタフェースに提供する連結手段を有し、
加湿器チャンバをコンパートメント内の定位置に保持するようになった蓋ユニットを受け入れてこれに解除可能に係合する手段を有することを特徴とする補助呼吸ユニットにあるということが言える。
【0025】
第7の観点では、本発明の要旨は、広義には、加温加湿ガスをユーザに提供するための一体形ブロワ/加湿システムであって、
所与の量の水を収容するようになっていると共に所与の量の水を加熱することができるようヒーターベースと関連して用いられるようになった加湿器ユニットを有し、加湿器ユニットは、ガス入口ポート及びガス出口ポートを有し、
外側ケーシングを有すると共に使用にあたり加湿器ユニットが収納される加湿器コンパートメントを有する補助呼吸ユニットを有し、加湿器ユニットは、使用中、コンパートメント内に実質的に収納され、コンパートメントは、ヒーターベースを有し、補助呼吸ユニットは、外側ケーシングに設けられていて、大気に開口した入口ベントと、ブロワ入口ポートと、入口ベントとブロワ入口ポートとの間に延びるガス経路と、加圧ガス流をガス経路に沿って提供する手段とを更に有し、使用にあたり、ブロワ入口ポートと加湿器ガス入口ポートは、互いにガス連通状態にあり、ガス流は、加湿器ガス入口ポートを経て加湿器ユニットに入ったり加湿器ガス出口ポートを経て加湿器ユニットから出たりし、
加湿器ユニットから出たガス流が患者インタフェースに入ることができるようにするための連結手段を有し、
呼吸ユニット、コンパートメント、及びガス経路は、呼吸ユニットの嵩を最小限に抑えるよう形作られると共に互いに整列していることを特徴とする一体形ブロワ/加湿システムにあるということが言える。
【0026】
第8の観点では、本発明の要旨は、広義には、加温加湿ガスをユーザに提供するための一体形ブロワ/加湿システムであって、
所与の量の水を収容するようになっていると共に所与の量の水を加熱することができるようヒーターベースと関連して用いられるようになった加湿器ユニットを有し、加湿器ユニットは、ガス入口ポート、ガス出口ポート、及び頂部充填孔を有し、
外側ケーシングを有すると共に使用にあたり加湿器ユニットが収納される加湿器コンパートメントを有する補助呼吸ユニットを有し、加湿器ユニットは、使用中、コンパートメント内に実質的に収納され、コンパートメントは、ヒーターベースを有し、補助呼吸ユニットは、外側ケーシングに設けられていて、大気に開口した入口ベントと、ブロワ入口ポートと、入口ベントとブロワ入口ポートとの間に延びるガス経路と、加圧ガス流をガス経路に沿って提供する手段とを更に有し、使用にあたり、ブロワ入口ポートと加湿器ガス入口ポートは、互いにガス連通状態にあり、ガス流は、加湿器ガス入口ポートを経て加湿器ユニットに入ったり加湿器ガス出口ポートを経て加湿器ユニットから出たりし、
加湿器ユニットから出たガス流が患者インタフェースに入ることができるようにするための連結手段を有し、
蓋ユニットを有し、蓋ユニットは、加湿器ユニットの頂部充填孔を閉鎖してこれを密封したり、使用中、加湿器ユニットを補助呼吸ユニットに対してしっかりと定位置に保持するようになっていることを特徴とする一体形ブロワ/加湿システムにあるということが言える。
【0027】
第9の観点では、本発明の要旨は、広義には、制御信号を発生するようユーザよって操作可能な操作ノブ組立体であって、
凹部を備えた取り付けプレートを有し、凹部の下には、関連の検出器磁気コンポーネントが配置され、
取り付けプレートの孔内に固定可能な操作できる操作ノブを有し、操作ノブは、ユーザにより休止位置と稼働位置との間で弾性的に押し下げ可能なボタンを有し、ボタンは、休止位置に向かって付勢されており、ボタンは、ボタンと一緒に動くよう構成された関連の磁気コンポーネントを有し、
ボタンを包囲すると共にユーザによってボタン回りに時計回りか反時計回りのいずれかの方向に回転可能なボスを有し、ボスは、ボスと一緒に回転するよう構成された関連のボス磁気コンポーネントを有し、
ボタン及び(又は)ボスの磁気コンポーネントと取り付けプレートの下に位置した検出器磁気コンポーネントの相互作用により生じる磁界変動を検出することによりボタンの押し下げ及び(又は)ボスの回転を検出してユーザによるボタン及び(又は)ボスの作動を表す制御信号を発生するよう構成された制御回路を有することを特徴とする操作ノブ組立体にあるということが言える。
【0028】
第10の観点では、本発明の要旨は、広義には、一体形補助呼吸/加湿器ユニットのための制御システムであって、
コントローラメモリを有するコントローラを有し、コントローラは、一体形補助呼吸/加湿器ユニットの作動を制御し、
コントローラによって制御されるディスプレイパネルを有し、
ユーザオプションセレクタを有し、コントローラは、オプションセレクタの変化に応答することを特徴とする制御システムにあるということができる。
【0029】
第11の観点では、本発明の要旨は、広義には、一体形補助呼吸/加湿器ユニットの作動を制御するコントローラを有する一体形補助呼吸/加湿器ユニットの制御設定値を変更する方法であって、
回転可能なユーザオプションセレクタの回転位置を検出するステップと、
回転可能なセレクタの回転位置に基づいて現在選択されているオプションと表示するステップと、
選択されたオプションに関するオプション選択モードまで動く運動に応答してユーザオプションセレクタの回転軸線に沿うユーザオプションセレクタの運動を検出するステップとを有する方法にあるということが言える。
【0030】
本発明の要旨は又、広義には、本願の明細書において言及され若しくは記載された部品、要素及び特徴の各々又はまとまり及びこれら部品、要素又は特徴のうちの2つ又は3つ以上の任意の組み合わせ全ての組み合わせにあるということが言え、本発明に関連した技術分野において公知の均等例を有する特定の整数が本明細書において言及されている場合、このような公知の均等例は、あたかも個別的に記載されているかのごとく本明細書に組み込まれていると見なされる。
【0031】
原文明細書において用いられている“comprising”(翻訳文では「〜を有する」と訳出している場合が多い)という用語は、“consisting at least in part of”を意味し、即ち、この用語を含む原文明細書中の表現を解釈する場合、この用語の後に記載された特徴は、各表現において、全てが存在する必要があるが、他の特徴も又存在しても良い。
【0032】
次に、添付の図面を参照して本発明の好ましい形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】ユーザが公知の先行技術の形式のモジュール式ブロワ/加湿器システムからの加湿空気を受け取っている状態を示す略図である。
【図2】ユーザが公知の先行技術の形式の一体形ブロワ/加湿器システムからの加湿器空気を受け取っている状態を示す略図である。
【図3】本発明の一体形ブロワ/加湿器の好ましい実施形態の斜視図であり、この一体形ブロワ/加湿器が、加湿器チャンバがいつでも使用できる状態にあるブロワユニット内の定位置に配置された状態で示されている互いに別個の加湿器チャンバと補助呼吸ユニットを有する状態を示す図である。
【図4】加湿器ユニットが取り外された状態の(図示されていない)図3のブロワユニットの斜視図である。
【図5a】図示のD‐D断面線に沿って取った図3のブロワユニットの背面図である。
【図5b】図4のブロワユニットのD‐D断面線に沿って取った断面図である。
【図6】図3のブロワユニット及び加湿器ユニットの分解組立て図である。
【図7】ブロワユニットの内部構造のD‐D断面線に沿って取った概略詳細図である。
【図8】下から後ろまで前方に見たブロワユニットの切除図であり、空気入口ダクト、電源及び電源サブハウジング、ファン、ユニットを通る空気経路の細部が示されている図である。
【図9】下から後ろまで前方に見たブロワユニットの切除図であり、ブロワユニットの最も後方の部分が、電源サブハウジング周りの空気経路の細部を示すために切除されている図である。
【図10a】下から後ろまで前方に見たブロワユニットの切除図であり、ベース及び後壁の一部が取り外された状態でブロワユニットを示す図である。
【図10b】下から後ろまで前方に見たブロワユニットの切除図であり、電源サブハウジング上の空気経路の細部を示すために図10aの図よりも更に前方に切除されたブロワの後側部分を示す図である。
【図11a】ベースが取り外された状態の先の図のブロワユニットの切除底面図である。
【図11b】図11aのブロワの略図であり、空気が先ず最初に空気入口ダクトに流入し、次に電源サブハウジング上をこれに沿って且つこの周りに流れ、次にファン内に流れ、そしてファンから出るときの空気経路及び乱流が示されている図である。
【図12】下に位置すると共に前方に見た場合の後側のブロワの略図であり、空気が先ず最初に空気入口ダクトに流入し、次に電源サブハウジング上をこれに沿って且つこの周りに流れ、次にファン内に流れ、そしてファンから出るときの空気経路及び乱流が示されている図である。
【図13a】本発明の加湿器チャンバの背面図であり、加湿器チャンバ蓋及びロック用取っ手が、加湿器チャンバの上方で分解組立て図で示され、断面線A‐Aが示されている図である。
【図13b】図13aの加湿器チャンバ、加湿器チャンバ蓋及びロック用取っ手のA‐A線矢視断面図である。
【図14】ブロワユニットの前部の一部分の概略断面図である。
【図15】図3の一体形ブロワ/加湿器のディスプレイパネル上に表示されたメインメニューの好ましい形態を示す図である。
【図16】図5bのブロワユニットに用いることができるファン及びモータの好ましい形態の内部構造の略図である。
【図17】図6の蓋及び蓋を定位置に保持するために用いられるロック用取っ手の部分図であり、蓋及びロック用取っ手が互いに分離されている状態で示す図である。
【図18】本発明の呼吸補助器械に用いることができるキャリーケースの好ましい形態を示す図であり、キャリーケースが閉じられてその端部ベース上に直立に置かれている状態を示す図である。
【図19】いつでも開くことができるよう側部ベース上に置かれている図18のキャリーケースの切除側面図であり、図3に示す形式の一体形呼吸補助器械がキャリーケース内に収納されている状態を示す図である。
【図20】図18及び図19のキャリーケースの平面図であり、蓋又は上半部が示されておらず、図3に示す形式の一体形呼吸補助器械がいつでも運搬できる状態にあるキャリーケース内に収納されている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
ユーザ3が公知の(従来型の)モジュール式補助呼吸ユニット及び加湿器システムからの空気を受け取っている略図が、図1に示されている。加圧空気が、補助呼吸ユニット又はブロワ1aから導管41を経て加湿器チャンバ2aに提供される。加湿加温且つ加圧ガスが、導管21を経て加湿器チャンバ2aから出て、ユーザインタフェース4を介して患者又はユーザ3に提供される。図1に示されているユーザインタフェース4は、ユーザ3の鼻を覆う鼻用マスクである。しかしながら、これら形式のシステムにおいて、図示の鼻用マスクに代えて、フルフェースマスク、鼻カニューレ、気管切開取り付け具又は任意他の適当なユーザインタフェースを用いることができる。
【0035】
ユーザ3が公知従来型の一体形ブロワ/加湿器ユニット5から空気を受け取っている略図が、図2に示されている。このシステムは、加湿器チャンバ2bが一体形ユニット5を形成するようブロワユニット1bと一体化されている点を除き、図1に示すモジュール式システムと同じ仕方で動作する。
【0036】
図2のユニット5に代えて本発明の一体形ブロワ/加湿器ユニット6を用いることができる。好ましい形態としての一体形ブロワ/加湿器ユニット6は、図3に組み立て状態で且ついつでも使用できる状態で示されている。ユニット6は、2つの主要な部分、即ち、一体形補助呼吸ユニット7(これは、ブロワユニットとも呼ばれる)及び加湿ユニット31(以下に詳細に説明する)を有し、一体形補助呼吸ユニット7は、呼吸ユニット7の一部を形成し、補助呼吸ユニットの稼働部分、例えば、ファン、内部配管及び内部制御システムを包囲した外側シェルを有している。
【0037】
補助呼吸ユニット
次に、図4〜図17を参照して好ましい形態としての補助呼吸ユニット又は一体形ユニット6について説明する。
【0038】
一体形ユニット6は、2つの主要な部分、即ち、補助呼吸又はブロワユニット7と、加湿ユニット31とから成っている。加湿ユニット31は、使用にあたり、頂部を除き、一体形ユニット6の外部ケーシング内に収納される。加湿ユニット31の構造については以下に詳細に説明する。ブロワユニット7は、実質的に垂直な側部及び後壁並びに後方に僅かに角度をなした前面を有する全体として長方形のブロックである外側シェルを有している。好ましい実施形態では、壁、ベース及び頂面は、全て、継ぎ目(シーム)の発生が最小限に抑えられるよう製造されると共にできるだけ遠くで連結されており、必要な継ぎ目は密封される。この外側シェルは、ブロワユニット7の稼働部分を包囲し、ブロワユニット7の一部をなしている。図4に示されているように、操作ノブ8が、一体形ユニット6の前面の下方部分に設けられており、制御ディスプレイ9が、ノブ8の真上に配置されている。患者用出口25が、一体形ユニット6の後壁から出た状態で示されている。好ましい実施形態では、使用にあたり、出口25の自由端部は、連結の場合のために上方に向く。しかしながら、好ましい形態としての環状出口25を一方の側又は他方の側まで回転させてこの患者用出口を保管に都合の良い位置又は都合の良い使用位置に動かし又は整列させることができる。患者用出口25は、ユニット6と患者インタフェース、例えばインタフェース4との間に延びる導管、例えば導管21の一端部への空気圧的結合と電気的結合の両方を可能にするようになっている。使用することができるコネクタの形式及び製作することができるデュアル結合の形式の例が、米国特許第6,953,354号明細書に記載されている。本明細書を読む目的のため、患者インタフェースは、患者インタフェースをこのように読むのが適しているインタフェース4と導管21の両方を含むものとして考えることができる。
【0039】
図3では、ロック用取っ手22が、一体形ユニット6の頂面上の定位置に位置した状態で示されている。ロック用取っ手22は、ロック解除して一体形ユニット6の残部から取り外すことができる別個の部品である。ロック用取っ手22は、ユーザが一体形ユニット6を持ち上げて運んだりすることができるようにする取っ手としての役目を果たすようになっていると共に取っ手22をロック位置からロック解除位置に回転させることができるようになった握り30を有している。ロック用取っ手22を一体形ユニット6の残部に解除可能にロックすることができる。ロック用取っ手22の機能について、「加湿器ユニット」という項目で以下において詳細に説明する。
【0040】
図4は、ロック用取っ手22が取り外され、加湿ユニット31が図示されていない一体形ユニット6を示している。即ち、ブロワユニット7だけが示されている。ブロワユニット7の頂面は、内部加湿器コンパートメント11に通じる円形加湿器孔1000を有している。開口部の周囲に沿ってリム24が設けられている。使用にあたり、加湿器チャンバ12が、コンパートメント11内に収納される。加湿器チャンバ12については以下に詳細に説明する。加湿器チャンバ12は、使用中、最も上側の部分を除き、コンパートメント11内に完全に収納される。チャンバ12をブロワユニット7内に収納されたものとして説明する場合、これは、最も上側の部分を除き完全に収納された状態及び最も上側の部分を含め完全に収納された状態を意味するものと解される。
【0041】
次に、図4及び図5を参照してブロワユニット7の内部構造について説明する。ヒーターベース23が、コンパートメント11の底部に配置されている。ヒーターベース23は、これが僅かな量の弾性レジリエンス又は圧縮レジリエンスを有するような仕方でコンパートメント11のフロワに取り付けられている。即ち、ヒーターベースをコンパートメント内で僅かな距離下方に押すのが良いが、加えられた下向きの力に抗して押し戻される。下向きの力がなければ、ヒーターベースは、その初期位置に戻ることになる。これは、ベース23をばね押しすることにより又は関連技術分野において知られている方法のうちの任意他の方法によって達成できる。ブロワ入口ポート13及びブロ出口ポート14が、コンパートメント11の頂部寄りでコンパートメント11の壁に設けられている。好ましい実施形態では、これらブロワポート13,14は、ガスがブロワ7から出て加湿器チャンバ12に入ることができるブロワから加湿器へガスの経路を形成するよう加湿器チャンバ12に設けられている加湿器ポート15,16と使用中、合致するよう(以下に詳細に説明する)整列する。他形式のブロワ入口が可能である。例えば、ブロワユニット7と例えば加湿器チャンバ12の蓋との間に延びる導管を用いても良い。
【0042】
図7及び図8に示されているように、一体形ユニット6は、空気を大気中から引き込む入口ベント101を有している。一体形ユニット6は、加圧空気流を入口ベント101から加湿チャンバに提供する機構体を更に有する。このベント101は、一体形ユニット6の外面上の都合の良い場所であればどこにでも配置できる。好ましい実施形態では、図8に示されているように、ベント101は、ブロワユニット7の後面に設けられている。好ましい実施形態では、空気は、ファンユニット100によりベント101を通って引き込まれ、このファンユニットは、好ましい形態の加圧空気流機構体(以下に詳細に説明する)としての役目を果たす。空気は、ケーシングを通って入口ポート13まで送られ又は違ったやり方で差し向けられる。使用にあたり、空気は、入口ポート13を経てブロワユニット7の本体から出て加湿器チャンバ12に入り、ここで、加湿加温され、その後チャンバ12から出て、患者用出口25に直に連結されている出口ポート14を通って流れる。加温加湿ガスは、次に、例えば導管21を経てユーザ3に送られる。患者用出口25は、患者導管21の空気圧取り付けを可能にするようになっており、好ましい実施形態では、出口25のところの電気的接続も又、電気コネクタ19を介して可能になる。組合せ型電気と空気圧の結合は、例えば、導管21が加熱されるべき場合、有用なことがある。導管、例えば導管21の電気的加熱は、導管21内の凝縮の発生を阻止し又は最小限に抑えることができる。また、出口連結は、一体形ユニット6のハウジングを介して行われる必要がない。必要ならば、導管21の連結部は、加湿器チャンバ12の出口に直接設けられても良い。一般に、好ましい形態及び変形例を連結機構体と称することができる。
【0043】
図6及び図7に示されているように、入口ポート13は、オフセットしている。即ち、入口ポート13は、側壁と前面との間で一体形ユニット6のコーナー部の中へ又は外へ向いた状態で位置決めされている。これとは対照的に、出口ポート14は、一体形ユニット6の後壁に直接整列する。また、円形コンパートメント11が、平面図で見て一体形ユニット6の全体として正方形のプロフィール内に丁度嵌まり込むよう寸法決めされていることが図6から理解できる。入口ポート13をコーナー部寄りにオフセットすることにより、補助呼吸一体形ユニット6内のスペースの有効利用が可能であると共に一体形ブロワ/加湿器ユニット6のサイズを最小限に抑えることができる。
【0044】
ロック用取っ手22及び一体形ユニット6は、取っ手22を一体形ユニット6にロックするためのロック機構体を有する。好ましい実施形態では、ロック機構体の構成は次の通りであり、即ち、リム24は、リム24の周囲上で互いに反対側に間隔をおいて位置した状態でリム24の真下に配置された2つの嵌合溝26を有している。必要ならば、嵌合溝26のうちの3つ以上を用いることができる。溝26は、ロック用取っ手22に設けられた同じ数の嵌合突起27に対応している。1つ又は複数の嵌合溝26は、リム24に設けられた入口箇所28を有し、溝26の主要部分は、リム24よりも僅かに下に配置されている。突起27を入口箇所28内に下方に押し込み、取っ手を回して突起が溝26の主要部分に入って取っ手22を定位置に保持するようにする。必要ならば、種々のロック機構体を用いることができる。
【0045】
蓋付きの加湿器チャンバ
次に、特に図13及び図17を参照して加湿器ユニット31について詳細に説明する。
【0046】
好ましい実施形態では、加湿器ユニット31は、3つの主要な部分、即ち、加湿器チャンバ12、蓋32及びロック用取っ手22(一体形ユニット6の作動を説明する目的で加湿器ユニットの一部と見なされる)で構成されている。
【0047】
好ましい実施形態としての加湿器チャンバ12は、熱伝導性ベースを備えた頂部開口形容器である。チャンバ12は、一体形ユニット6上でコンパートメント11内にぴったりと嵌まり込むよう寸法決めされている。即ち、チャンバ12は、チャンバ12の開口頂部を除きブロワユニット内に収納される。頂部完全開口形チャンバ12は、好ましい形態である。しかしながら、チャンバ12の変形形態は、閉鎖された頂面を有すると共にチャンバに設けられていて(必ずしも頂面に設けられる必要はない)ユーザがチャンバ12を容易に充填できるよう適当に寸法決めされた開口部を有しても良い。開口頂部を備えたチャンバ12の好ましい形態及び頂部に充填開口部を備えた変形形態を本明細書においてはそれぞれ、「開放頂部」又は「頂部開口部」と呼ぶ。開放頂部を「頂部充填孔」ともいう場合がある。また、加湿器チャンバ12を一体形呼吸補助器械に関して「収納され」又は「実質的に収納され」という場合、これは、上述の意味を有する。チャンバ12は、全体として円形であるが、後部(一体形ユニット6に関して)の下方部分は、コンパートメント11の下方の後方側部に設けられた棚部33に対応するよう図13a及び図13bに示されているように平べったくなっている。これにより、チャンバ12は、使用中、いつでも正確に差し向けられるようになる。同一の結果を達成する他の方法も又、使用できる。例えば、チャンバ12及び一体形ユニット6は、相補型の溝及びスロットを有することができる。チャンバ12は、必要ならば、例えば充填又はレベルラインのような特徴部を更に有することができる。加湿器入口ポート15及び加湿器出口ポート16は、チャンバ壁の頂部寄りで加湿器チャンバ12の壁に設けられている。これらポートは、加湿器チャンバ12が定位置にあるとき、ブロワ入口ポート13及びブロワ出口ポート14と整列するよう位置決めされ、それにより、上述したようなブロワから加湿器へのガスの経路が形成される。ブロワ7及び加湿器チャンバ12の対応のポートは、空隙を最小限に抑えるよう形作られることが好ましい。良好なシールが好ましいが、必要であるというわけではない。好ましい形態では、チャンバ12のリム又は周囲は、軟質シリコーン又はこれに類似した材料で作られたチャンバシール10を意味する。チャンバ12が加湿器コンパートメント11内の定位置に配置されると、チャンバシール10は、コンパートメント11の1つ又は複数の壁に押し付けられずチャンバ12の本体及びシール10により、チャンバ12が密閉され、その結果、ポート13を通ってブロワから出た空気が大気中に逃げることができないようになる。これは、加圧空気流が使用中、加湿器チャンバ12に入るようにするのを助ける。必要ならば、密封材料、例えば軟質シリコーンで作られた実質的に完全なリングをコンパートメント11の壁にチャンバ12の上側リムのところで又はこの近くで追加してチャンバシール10に代えて又はこれと共にコンパートメントシール(図示せず)を形成するのが良い。変形実施形態では、ポート13,14は、使用中、シールを形成するのを助けるよう弾性密封ガスケット、例えばシリコーンガスケットによって包囲される。好ましい場合、ポート周りの弾性密封ガスケットをコンパートメント及び(又は)チャンバシールと共に用いることができる。
【0048】
空気は、加湿器入口ポート15を通って加湿器チャンバ12に入り、そして全体として水平の入口通路34に沿って加湿器チャンバ12の中心に向かって進む。通路34は、上述したように入口ポート13と整列するようユニットの4つのコーナー部のうちの1つに向かってオフセットしている。空気は、上方に向いて整列した(即ち、通路の頂部内で)加湿器チャンバ12の中央に設けられている第1の孔又は開口部200を通って入口通路34から出る。次に、空気は、バッフル35によってチャンバの主要部分内に差し向けられる。断面で見て、バッフル35は、T字形であり、チャンバ12に入ったガスを偏向させる垂直中央部分及び図6及び図13に示されているように平面図で見て円形の実質的に水平の頂部「傘状」部分202を備えている。空気は、これが通路34から出るとバッフル35によって偏向され、次に、チャンバ12の主要部分に入り、ここで加温加湿される。加温加湿されたガスは、次に、第2の孔又は開口部201を通ってバッフル35の他方の側の出口通路36に入り、空気は、出口通路36を通ってチャンバ出口ポート16に至り、次に呼吸ユニット出口ポート14に流入し、そして上述したようにユーザ4に至る。理解できるように、バッフル35は、入口通路34からの空気が加温加湿される前に出口通路36に直接入るのを阻止する。通路とバッフルの構成は又、スプラッシバッフルとしてもエアバッフルとしても役立つ目的を達成する。水は、チャンバ12が水を収容した状態で傾けられた場合でも通路34,36に入るのが妨げられる。バッフル35の傘状部分202は、孔200,201を垂直方向に閉塞する通路34,36の遮蔽体として働き、その結果、ユーザがチャンバ12への注ぎ込み又は再充填を行っているとき、ユーザは、孔200,201のいずれに対しても直接的な注ぎ込みを行うことができないようになっている。通路34,36の頂面も又、ユーザが水を通路34,36内に注ぎ込むのを阻止する遮蔽体としての役目を果たす。通路34,36の出口孔200及び入口孔201は、上方に向いていることが好ましい。というのは、これは、チャンバ内の水又は液体が跳ねて通路34,36内に入り又はチャンバ12を傾けたときに通路34,36に入るのを阻止するのに役立つからである。通路34,36及びバッフル35を一般に、バッフル又はバッフル機構体と称する場合がある。
【0049】
使用にあたり、チャンバ12をコンパートメント11内に配置する(正確な向きで)。次に、蓋32をチャンバ12の頂部上に置く。蓋32は、縁の近くの蓋32の下面がチャンバ12の上縁部上に封着した状態で一体形ユニット6の頂部開口部を通過するよう寸法決めされている。好ましい実施形態では、蓋32は、下方に向いた状態で整列した(設けられた)縁周囲部分を有している。これは、蓋32が定位置にあるとき、チャンバ12の上方に向いた縁部に押し付けられるシリコーンシール70又はその類似物で充填されている中央凹部を有する。この構成は、図13に示されている。図13では、取っ手22も又、蓋32の上方に垂直方向に(蓋32から離れた状態で)示されている。蓋32は、取っ手22に示されている凹部内に嵌まり込むよう寸法決めされている(図13に示されている取っ手が蓋32に垂直方向下方に押し付けられた場合)。必要ならば、蓋32及びチャンバ12の2つの接触部分は又、これら2つ相互間の密封具合を向上させるよう形作られるのが良い。蓋32の中央部分は、これがバッフル35を受け入れるよう上方に膨らんでいる。チャンバ12をいったん充填すると、蓋32をチャンバ12上の定位置に配置する。次に、ロック用取っ手22を蓋32上に位置決めする。上述したように、ロック用取っ手の周囲に設けられている突起27は、リム24に設けられている相補する溝26と嵌合する。正しい嵌合が得られるようにするため、好ましい実施形態では、ロック用取っ手22を下方に押圧し又は押すことが必要であり、それにより蓋32とチャンバ12の両方をヒータープレート12に下方に押し付ける。ヒータープレート12は、下向きの圧力を受けて僅かに凹み、それによりロック用取っ手22を回転させて突起27が溝又はスロット26と嵌合することができるようになる。下向きの力をいったん除くと、チャンバ12、蓋32及びロック用取っ手22は、ヒータープレート12からの反力によって上方に押され、組立体は、突起27及びスロット26によって定位置に保持される。好ましい実施形態では、スロット26は、ロック用取っ手22を先ず最初に僅かに下方に押し下げなければロック用取っ手22を回転させて突起27を離脱させることができないように形作られている。ロック用取っ手22は、握り30を更に有し、この握りは、好ましい実施形態では、取っ手22の一方の側から他方の側に延びるアーチ状の部材であり、このアーチ状部材は、ロック用取っ手22を操作し、必要ならば一体形ユニット6を持ち運ぶようユーザが自分の手のうちの少なくとも何本かを下に入れることができるような寸法形状になっている。好ましい実施形態では、ロック用取っ手22と蓋32は、上述したように別個独立の部品である。取っ手22が蓋32無しで用いられた場合、チャンバは密封されず、加温加湿空気は、出口ポート14に入る前に大気中に逃げ又は抜ける。ポート14に入った空気は、漏れにより所要レベルよりも低い圧力状態にある。正確な動作を保証するため、好ましい実施形態では、チャンバを密封するために蓋を用いる必要がある。これにより、例えばユーザがチャンバ12を用いないでコンパートメント11を直接充填した場合又はユーザが蓋32を定位置に配置するのを忘れた場合でも、ユニットの不正確な使用の恐れが小さくなる。
【0050】
好ましい形態では、蓋32の頂部は、図6bで最も良く理解できるように、取っ手22に設けられた中央凹部に嵌まり込む。蓋32及び取っ手22は、蓋32が一体形蓋ユニットを形成するよう取っ手22にスナップ嵌めされ又は取っ手22内の定位置に保持されるよう寸法決めされている。蓋32の頂面又はその類似箇所を押すことにより蓋22を取っ手22から離脱させることができる。しかしながら、スナップ嵌めにより、これらが通常の使用状態で互いに嵌合状態に保たれることが好ましい。取っ手凹部及び蓋22が円形なので、これらは、嵌合状態では互いに対して容易に回転することができる。取っ手22を回転させて一体形ユニット6から離脱させると、この取っ手は、蓋32(これは、周縁部のシールに起因して容易には回転しない)に対して容易に回転することになる。取っ手22を一体形ユニット6から離脱させると、取っ手を持ち上げて一体形ユニット6から離すことができ、それにより取っ手22と蓋32の両方を取り外すことができる。
【0051】
丸形チャンバ12、蓋32及びロック機構体(突起27とスロット26)を説明すると共に別個のロック用取っ手22を回転させることにより蓋32のロック/ロック解除を達成することを説明したが、これは、この作用効果を達成できる唯一の方法ではない。突起27及び溝26に代えて別のロック機構体を用いる場合、種々のプロフィールを有するチャンバを上述した丸形チャンバ12に代えて用いるのが良い。例えば、ばね押しクリップを用いることができ、クリップは、都合の良い場所、例えば取っ手又は一体形ユニット6の外面上に配置されたボタンによって解除される。ヒンジ式蓋も又使用でき、蓋を使用中閉鎖状態に保持するために蓋及びブロワユニットにクリップ及び相補するキャッチが設けられる。代替的に又は追加的に、チャンバ蓋32とロック用取っ手22を一体ユニットとして一体化しても良い。この単一ユニットは、一体形ユニット6又は加湿器ユニット31から分離可能であるかその一体部分、例えば上述したヒンジ式蓋に類似したヒンジ式蓋かのいずれかであるのが良い。上述の構成における蓋32及び取っ手22の意図は、ユーザが再充填等のためにチャンバ12に接近することを目的として蓋32を容易に取り外すことができること及び次にユーザが蓋32及びチャンバ12を補助呼吸一体化ユニット6の内部の定位置に保持するために蓋32及び取っ手22を容易に戻すことができるということにある。
【0052】
上述したように、全体として正方形のプロフィールの一体形ユニット6と共に丸形チャンバ12を用いることにより、スペースの効率的使用が可能になり、その結果、一体形ユニット6の全体サイズを最小限に抑えることができる。これは、別のレイアウト又はロック機構体を用いる場合に考慮されるべきである。
【0053】
操作ノブ
次に、特に図14を参照して操作可能な操作ノブ8を含む操作ノブ組立体の構成の好ましい形態及び一体形ユニット6への取り付け方について説明する。ノブ8は、一体形ユニットの設定値を変更するようユーザにより取り扱い可能である。これは、ノブ8をひねって押して制御信号を発生させることにより達成される。
【0054】
好ましい実施形態では、一体形ユニット6は、取り外し可能な取り付けプレート又は取り外し可能な面板37を有し、この面板は、例えば使用中又は運搬中、面板37を定位置に保持するのに十分な摩擦嵌め押しクリップ等によって一体形ユニット6の前面に取り外し可能に取り付けられるが、例えば、ナイフブレードを片側の下に押し込んでひねる等することにより面板37を取り外すことができる。面板37は、制御スクリーン9と整列した孔を有し、その結果、スクリーンを使用中、孔から見ることができるようになっている。図14は、上から見た一体形ユニット6の前面の概略断面を示している。分かりやすくするため、図8に示されている種々の要素は、互いに接触関係にはない状態で示されている。図14に示されているように、面板37は、ノブ8が使用中入り込む凹状中空凹み又は凹部38を有する。凹み38は、ノブ8がぴったりと嵌まり込むような寸法形状になっている。凹み38の底部は、締結機構体39を収容している。好ましい実施形態では、締結機構体39は、面板37の一体部分として形成されている。好ましい実施形態では、締結機構体39は、ばね締結具又は締結クリップ39のリング又はクラウンであり、これらの先端部又は上方部分60は、内方に向き又は差し向けられている。締結クリップ39は、凹み38の底部に垂直に整列している。ノブ8は、中央の非回転部分又はボタン61及び外側の回転可能な部分又はボス92で構成され、この外側部分62は、ユーザにより時計回りか反時計回りかのいずれかに回転可能である。外側部分62は、中央孔を備えたリングの形をしている。内側部分6は、断面がT字形であり、Tの縦棒と一体の締結具63を備えている。使用にあたり、締結具63は、内側部分を定位置に保持するようばね締結具39に連結される。ノブ組立体は、ノブ8の外側(回転可能な)部分62を凹み38内の定位置に配置し、次に内側(非回転可能な)部分61を定位置に押し込むことによって組み立てられる。内側部分の平らな上方部分は、外側部分62を定位置に保持するフランジとしての役目を果たす。好ましい実施形態では、外側部分62は、僅かな中央中空部を更に有し、内側部分62のT部分の横棒は、この中空部内にぴったりと嵌まり込んで内側部分61と外側部分62が一緒になって同じ高さの外面を形成するようになっている。
【0055】
上述したのは、ノブ8を面板37上の定位置に保持するための締結機構体の好ましい形態である。しかしながら、上述の締結機構体に代えて任意適当な締結機構体を用いることができる。
【0056】
ノブ8又はより具体的には外側部分62は、リング磁石45を備えている。外側部分62は、全体として中空カップの形態をしており、開放面は、使用中、凹み38の中央に向かって内方に向いている。リング磁石45は、リムの真下で外側部分の内部に沿ってぐるりと延びた状態で取り付けられている。リング磁石45の中央は、ノブ8の回転軸線と整列している。外側部分62が回転すると、リング磁石45も又回転する。
【0057】
補助呼吸又は一体形ユニット6の前面又は壁50は、面板37の後ろに配置されている。前面50は、孔43を有し、凹み又は凹部38の最も後ろ側の部分は、使用中、この孔を通過する。コネクタボード44が、すぐ後ろに配置されており、このようなコネクタボードは、全体として一体形ユニット6の面板37と前面50の両方と同一平面内に位置している。磁気又は磁化部分46がコネクタボード44の内面に取り付けられている。これらは、リング磁石45に一致して全体として円形の形を形成するよう位置決めされており、その結果、磁化部分46は、リング磁石45と整列するようになっている。リング磁石45及び磁化部分46(検出器磁気コンポーネント又はボス検出器磁気コンポーネント)の磁界は、使用中、ノブを回転させると相互作用する。ブロワユニット6内に設けられた制御回路及びセンサ(図示せず)が、リング磁石45に接続されていて、ノブ8のボス部分62を回すと、このボス部分は、相互作用している磁界の変動を検出することができるようになっている。好ましい形態では、リング磁石45は、連続である(即ち、連続した環状コンポーネントである)が、多数の別々の磁気部分に分割されている(即ち、これら磁気部分相互間には物理的隙間が存在しない)。磁気区分の個数は、必要な位置の数に応じて様々であるのが良い。リング磁石、例えばリング磁石45を用いた場合の一利点は、これが別々の部分を有しているということにある。このことは、ノブ8のボス部分を回転させると、これが好ましい「休止」位置を有する多くの別々の位置を有することを意味している。というのは、磁化部分46の磁界とリング磁石45の磁気部分の磁界が平衡点に達し、即ち、「コッギング(cogging )」と呼ばれている作用効果を達成するよう相互作用するからである。ノブ8の外側部分62は、外力の作用を受けるまで、例えば、ユーザがノブ8の回転可能な外側部分62に回転力を及ぼすまでこれら平衡点のところに位置したままである。したがって、ノブ8は、これを回転させると、必然的に或る1つの休止位置から次の休止位置に「ジャンプ」する傾向がある。磁石45,46の相対位置が変化すると、相対的磁界変化の変動は、センサによって検出され、変動の結果は、呼吸器7のハウジング内部に設けられた制御回路300(例えば、回路板44上に配置されている)に送られ、この制御回路は、ユーザにより必要とされるあらかじめプログラムされた応答に従って一体形ユニット6の出力パラメータを変更する(例えば、ヒーターベース23への電力、ファン速度等を変更する)。
【0058】
リング磁石45及び磁化部分46の好ましい形態については上述した。リング磁石45と磁化部分46の位置を逆にすることができる。また、リング磁石45は、別々の部分で構成されても良く、これらの間に隙間が生じる。即ち、個々の磁気コンポーネントの環状構成体が得られる。磁化部分46については説明した。これらは、実際の磁石であっても良く、或いは、変形例として、これらは、コッギング力を及ぼすと共に位置決めフィードバックをもたらすよう磁石とセンサの両方として働く電磁石要素であっても良い。
【0059】
好ましい実施形態では、ノブ8は又、その回転軸線51に沿う限定された運動を可能にするようになっている。即ち、ノブは、ボタンとしての役目を果たすよう内方に押し込み可能である。これは、多くの仕方で達成できる。しかしながら、好ましい実施形態では、ばね(図示せず)が、締結機構体39の好ましい形態の円又はクラウン内に配置される。このばねは、配置されると、僅かに圧縮下に置かれ、このばねは、ノブ8に外向きに圧接してノブが非押し込み状態では休止位置を取り、押し込み状態では稼働位置を取るようになっている。ばねは、一体形ユニット6に向かって内方に押されると、更に僅かに圧縮され、このばねは、押圧力がいったん除かれると、ノブ8をその初期位置に戻すよう働く。ノブ8の中央も又、磁石48を保持している。対応の中央磁石49(又はボタン検出器磁気コンポーネント)が、部分46によって形成された円の中心のところに配置されている。上述したのと同様な仕方で、磁石48,49の相対位置が変化すると、相対磁界の変動が検出され、この変化は、制御ユニットに送られ、この制御ユニットは、それに従って一体化ユニット6の出力パラメータを変化させる。例えば、上述の構成を用いると、ノブ8を時計回りに回転させたり反時計回りに回転させたりすることができ、それによりメニューオプション相互間をスクロールし、次にノブを内方に押してユーザがスクロールしたオプションを選択する。ノブ8は又、所要のオン/オフメニュー選択までスクロールして押すか、或いはノブを押し、ユニット6が偶発的にぶつけられた場合に必然的に生じる期間よりも長い期間にわたり、例えば5秒間ノブを保持することによるかのいずれかによって例えばオン/オフスイッチとしても使用できる。変形例として、制御装置は、ユーザがノブ8をユニット6から僅かに引き出してこれをターンオフするよう要求されるように設定可能である。
【0060】
上述したのは、医療用器械(ブロワユニット7)が凹部を有し、ブロワ7の前面50に被さる面板37を有する組立体である。面板は、水分又は汚れが医療用器械に入ることができるようにする孔又は隙間が存在しないという意味において破れていない又は無傷である。また、ブロワ7の外部に位置するコンポーネントは、水分又は汚れに対して敏感ではなく、従って、これらコンポーネントが濡れたり又は汚れたりした場合でも、これらの動作上の有効性は、悪影響を受けない。上述したのは、好ましい実施形態であり、動作原理は、別個の面板を備えておらず、単一の平らな面(即ち、凹部が存在しない)を有し、磁気要素46,63がこの面の後ろに位置し、操作ノブ、ボス、締結具機構体等がこの面の外部に位置する機械に同様に当てはまる。また、前面50が無傷であり、凹部を有し、面板には、制御ノブが面板の凹部内に入るようにする孔が設けられているような、上述のレイアウトの別の考えられる変形例も又使用できる。また、面板は、存在する必要が全くなく、好ましい形態で存在する。
【0061】
制御メニュー
ディスプレイパネル9上に示されたディスプレイの好ましい形態が図15に示されている。好ましい実施形態では、ディスプレイ9上に表示される制御メニューは、ユニット6の動作を単純に保つためにシングルレーヤーメニュー(single layer menu)である。好ましい実施形態では、ディスプレイは、ディスプレイの外部に沿ってぐるりと円形のリング状に配置されたオプションを有するLCDディスプレイである。ノブ8を回転させると、オプションの各々は、順番に点灯する。ノブを押し下げると、そのオプションが選択される。オプション、例えば「出力電力」がいったん選択されると、このパラメータのレベルは、ノブ8を時計回りに回転させたり反時計回りに回転させたりすることによって調節できる。次に、ユーザは、例えばノブを内方に小突き又はこれを外方に引くことによってこの作業メニューから出てメインメニューに戻る。制御回路を必要に応じてプログラムすることができる。必要に応じて他のオプションをあらかじめプログラムすることができる。例えば、ノブ8を押して保持することにより(又は、ノブを外方に引いてこれを外に保持することにより)、ユニットをターンオフすることができる。ノブ8を回転させたときにノブ8が到達する別々の位置(「コッギング」位置)は、別々のメニューオプションに対応することが好ましい。
【0062】
ブロワユニット
次に、図5及び図7〜図11を参照してブロワユニット7の内部構造について説明する。好ましい実施形態では、ヒーターベース23は、上述したようにコンパートメント11の底部に配置されている。ブロワユニット及び加湿チャンバは、加湿チャンバ内の水の量を例えば側壁を介して加温するよう構成されているのが良い。即ち、チャンバのベースではなく、チャンバの側壁に設けられた熱伝導面を介して発熱体又はヒーターユニットとの接触が行われる。この構成は、実質的に同一の作用効果を達成する。しかしながら、ベースを介する加熱は、チャンバの構成及びヒーター/加湿器ユニットの全体的作動を単純化する理由で好ましい。本明細書において「ヒーターベース」という場合、これは、加湿器チャンバのベース又は変形例として側壁を介する加熱を意味する。
【0063】
上述したように、一体形ユニット6は、空気を大気中から引き込む入口ベント101を有している。一体形ユニット6は、加圧空気流を入口ベント101から加湿器チャンバに提供するようにする機構体及び構造体を更に有する。ベント101は、一体形ユニット6の外面上の都合の良い場所ならどこにでも配置できるが、好ましい実施形態では、図7及び図8に示されているように、ベントは、後面の右側(前方を見た場合の右側)でブロワユニット7の後面に設けられている。好ましい実施形態では、空気は、ファンユニット100によってベント101を通って引き込まれ、このファンユニットは、ブロワユニット7を通る加圧ガス流をもたらす。加圧ガス流は、入口ベント101からケーシングを通って加湿器入口ポート13にダクトで送られ又は違ったやり方で差し向けられる。空気経路及び配管については、以下の「ファンユニット及び空気経路」という項目で詳細に説明する。使用にあたり、空気は、入口ポート13を経てブロワユニット7の本体から出て加湿器チャンバ12に入り、ここで、加湿加温され、次に出口ポート14を通ってチャンバ12から流出し、この出口ポートは、患者用出口25に直接連結されている。加温加湿ガスは、次に、例えば導管21を経てユーザ3に送られる。患者用出口25は、患者導管21の空気圧取り付けを可能にするようになっており、好ましい実施形態では、出口25のところの電気的接続も又、電気コネクタ19を介して可能になる。
【0064】
図4及び図6に示されているように、入口ポート13は、オフセットしている。即ち、入口ポートは、側壁と前面との間で一体形ユニット6のコーナー部の中へ又は外へ向いた状態で位置決めされている。これとは対照的に、出口ポート14は、一体形ユニット6の後壁と直接整列する。また、円形コンパートメント11が、平面図で見て一体形ユニット6の全体として正方形のプロフィール内に丁度嵌まり込むよう寸法決めされていることが理解できる。入口ポート13をコーナー部寄りにオフセットすることにより、補助呼吸一体形ユニット6内のスペースの有効利用が可能であると共に一体形ブロワ/加湿器ユニット6のサイズを最小限に抑えることができる。
【0065】
ファンユニット
次に、図5、図7〜図12及び図16を参照して好ましい実施形態のファンユニット及び配管について説明する。ファンユニット100は、図5bに示された凹部400内に位置するようになっている。空気は、入口ベント101を通ってファンユニット100内に引き込まれる。空気は、いったんハウジング内に入ると、次に、上方に引かれてファンユニット100のケーシングの中央に設けられた孔110を通ってファンユニット100のケーシング内に入り、ダクト120(図16には隠れた部品として概略的に示されている)を通って外方に差し向けられて入口13に至る。ダクト120は、凹部400から一体形ユニット6の側壁と前壁との間で上方に延びている。ファンユニットを通る空気経路が、矢印130で示されている。好ましい実施形態では、ファンユニット100は、電磁的に動力供給され、磁気セグメント111は、図7に示されているように、ファンユニット100の上方に配置された電磁石コイル112と相互作用する。ファン110は、ファン110のためのスピンドルを有する支承ユニット113によって定位置に保持される。
【0066】
ファンユニット及び空気経路
次に、特に図8〜図12を参照して好ましい実施形態のファンユニット及び配管について説明する。電源サブハウジング500が、呼吸ユニット7の外側ハウジング又は外側シェル内に収納されると共にこれに一体化されている。電源サブハウジング500は、ブロワユニット7の後部のところに設けられていて、ブロワユニット7の後壁80の一部として一体化された長方形の直方体構造のものである。直方体サブハウジング100は、その2つの最も広い面のうちの一方をブロワユニット7の後壁80と共有している(但し、サブハウジング500の外寸は、後壁80の寸法よりも実質的に小さい)。他方の広い面510は、ファン凹部400及び加湿器孔1000と共通である。サブハウジング500は、全体として、ブロワユニット7の内側後壁の中央に配置されている。ユニットをいったん組み立てると、サブハウジング500は、外部電気的接続等のために必要な小さな孔(図示せず)は別として、大気及びブロワユニット7の外側シェルの内容積部の残部から実質的に閉鎖される。電源コンポーネントボード501は、マザーボードに接続された電気部品で構成され、組み立ての際、サブハウジング500内の空間に差し込まれる。電源コンポーネントボード501を構成するために用いられるコンポーネントの全てを細かく説明し又は個々に参照符号を付けることが不要である。というのは、電源ボードの構成の内容及び変形例は、当該技術分野においては周知だからである。しかしながら、これらコンポーネントは、使用中熱を発生し、この熱は、電源が封入されているので消散することができず又は大気中に逃げることができない。したがって、この熱は、蓄積し、それにより、潜在的に動作効率が低下する。サブハウジング500は、電源コンポーネントボード501のコンポーネントを保護するためにこのようにサブハウジング500内に封入され又は収納され、その結果、汚れ、水分等がサブハウジング500に入ることができないようになっている。しかしながら、電源コンポーネントボードは、ブロワユニット7の外側ケーシング又はシェル内に単に配置されても良い。本明細書において「電源」又は「電源ユニット」という場合、これは、電源サブハウジング500、電源コンポーネントボード501又はこれら両方を意味している。
【0067】
サブハウジング500の温度及びサブハウジング500内の電源コンポーネントボード501のコンポーネントの温度を減少させるのを助けるために、大気からの空気が、ファンユニット100によってハウジング内に引き込まれ、次に、直接電源ユニットサブハウジング500上にダクトで送られ、それにより電源コンポーネントボード501を冷却する。空気は、これが一体形ユニット6の外側ハウジングに入った直後にサブハウジング500上にダクトで送られるのが好ましい。というのは、空気は、この時点で、即ち大気から差し向けられたときにその温度が最も低い状態にあるからである。電源コンポーネントボード501及びサブハウジング500を最も効果的に冷却するために、空気は、ダクトでサブハウジング500の考えられる限り最も広い表面領域上に差し向けられ、他方、一体形ユニット6の一体性及び作動が依然として維持されると共に事実上コンパクト且つ一体化された設計が依然として維持される。
【0068】
大気からの空気は、空気入口ベント101を通って引き込まれ、空気入口ベント101の側部は、サブハウジング500の側壁のうちの1つと実質的に同一の高さのものである。好ましい実施形態では、入口101は、サブハウジング500のすぐ隣りに位置している。また、好ましい形態では、空気入口101の高さは、隣りの壁502の寸法と実質的に同一である。したがって、入口101を通って外側シェルに入った空気は、サブハウジング500の側壁502に直ちに接触する。この最初の接触は、壁の実質的に表面積全体にわたって行われる。というのは、隣りのベント101の高さ寸法は、壁502の高さ又は長さと実質的に同一だからである。これは、この壁に接触する空気の全てが壁に接触したときに大気の温度の状態にあるという利点を有する。次に、空気は、ファン100によって上方に吸い寄せられ、そしてサブハウジング500の頂壁503を横切り、頂壁503の外側表面領域全体を横切り又はこのような外面領域全体上でこれに沿って流れる。次に、空気は、ダクトによりサブハウジング500の他方の又は内側の側壁504を下って流れ、壁504の外側表面領域全体を横切って流れる。サブハウジング500の壁は、これらの断熱効果を最小限に抑えると共に空気流と電源ボードとの間の熱伝達を最大にするために、実施可能な限り薄い。空気は、次に、内方に引き込まれて電源から離れ、湾曲した経路505に沿い孔506を通って凹部400内に流れ、次にファンユニット100内に流れる。空気は、孔110を通ってファンユニット500内に吸い込まれ、次に、外方に差し向けられてブロワ7内に設けられているプレナムチャンバ又はダクト120を通って入口13に至る(ダクト120は、図16において隠れた部品として概略的に且つ例示目的でのみ示されている。図16に示されているようなダクト120の記載は、ダクトの実際の経路又はサイズに必ずしも一致する必要はない)。ダクト120は、凹部400から一体形ユニット6の右側の側壁(前方に見て後ろから)と前壁との間で上方に延びてブロワ入口ポート13に至っている。
【0069】
サブハウジング500及びこのように構成された空気経路を備えた外側ケーシングに関し、空気は、サブハウジング500の3つの壁(502,503,504)の表面領域全体上をこれに沿って流れ、電源コンポーネントボード501の冷却を実質的に強める。これは、冷却経路の最も好ましい形態である。というのは、この形態の製造により、コストが最小限に抑えられた状態で反復性の実現が可能であると共に設計上の公差の範囲内で多くの数のユニットの採用が可能だからである。この形態は、空間と空気冷却の両方の最も効率的な使用をもたらし、良好な度合いの冷却を可能にする一方で、ユニット6をコンパクトに構成してフットプリントを最小限に抑えることができるということが判明した。電源コンポーネントボード501がサブハウジング内に収納されない場合、冷却用空気をダクトでボード及びこれに取り付けられているコンポーネント上に差し向けるのが良い。
【0070】
他の構成が可能である。例えば、空気をサブハウジング500の広い壁510と加湿器孔1000の後壁との間の空間に沿ってダクトで送っても良い。しかしながら、この空間内の空気が淀まないでこの形態を効果的に稼働させるためには、ファン凹部400と電源サブハウジング500との間の隙間が、或る特定のサイズを超える必要があり、これは、構造体全体の全体的にコンパクトな性状を損ねる場合がある。さらに、このことは、製造上の困難性を増す場合がある。また、空気経路が側壁及び上壁に加えて又はこれらに代えて、サブハウジングの下壁上をこれに沿って通ることができるようブロワユニットを再設計しても良い。
【0071】
上述したように、サブハウジング500は、ブロワユニット7の後部に配置されている。当然のことながら、サブハウジングは、適当な場所ならどこでも配置でき、例えば、側部又はベースに配置でき、空気配管及び入口は、それに応じて構成されると共に配置される。後部が好ましいが、その理由は、この構成により、ブロワユニットの他の要素を、全体的な器械の「フットプリント」を最小限に抑えるよう構成できるからである。
【0072】
最も好ましい形態では、壁502,503,504の外面は、冷却に役立つ表面積を増大させると共にヒートシンクと同様な仕方で作用することにより熱の消散を助けるために、リブ付きである。また、最も好ましい形態では、空気は、冷却を最大にするために、サブハウジング500の少なくとも2つの壁、好ましくは3つの壁上をこれに沿って流れる。
【0073】
キャリーケース
上述したように、ユーザが自分の呼吸補助器械を旅行のためにケースに詰め込んだときに生じる場合のある1つの問題は、加湿器チャンバを空にするのを忘れることであり、この場合、内容物は、旅行中にこぼれる場合があり、それにより少なくとも不都合が生じる。この問題を解決することが、家庭用呼吸補助器械のユーザによって長年にわたって要望されていた。
【0074】
好ましい実施形態では、この問題を解決するのを助けるために上述した一体形ユニット6と共にキャリーケース600が用いられる。ユーザが自分の呼吸補助器械を持ち運びにために詰め込もうと思った場合、キャリーケース600を用いるのが良い。
【0075】
キャリーケース600は、図18〜図20に示されている。キャリーケース600は、好ましい実施形態では硬質プラスチックで作られている。ケース600は、好ましい形態では、2つの部品又は半部、即ち、上半部604とした下半部605の状態で提供されている(「半部」という用語は、本明細書では、便宜上の用語として用いられ、必ずしも、上半部と下半部が正確に同一サイズのものであることが要求されていることを意味するものではない)。閉鎖位置では、キャリーケース600は、全体として平らな一端部601を有し、反対側の端部602は、側面で見て、丸くなった箇所に達している。端部602は、ユーザがケース600を持ち運ぶのを助ける取っ手609を有することが好ましい。好ましい形態では、取っ手609は、ケースを閉じたときに形成され、上半部604及び下半部605は、ケースを閉じたときに1つの孔を形成するよう整列する孔を有し、ユーザは、このようにして形成された取っ手部分を掴む。取っ手を形成する部品は、好ましくは丸くなっており、これらが取っ手として役立つのを容易にするようなサイズになっている。ケース600は、使用にあたり、平らな端部又は端部ベース601を付け真っ直ぐに立ててそのままにしておくことができる。変形例として、キャリーケースは、下半部605の下方側部を形成する側部ベース603を付けて置いても良い。キャリーケース600は側部ベース603を付けて置かれているとき、「上又は上方」及び「下又は下方」という用語は、方向を表しているに過ぎない。2つの半部は、ヒンジによって互いに連結され、即ち、例えば荷造り(詰め込み)又は荷解きのために、ケース600が側部ベース603を付けて置かれている状態で、上半部605を静止状態の下半部605に対して回転させ又は回動させることによってケースを開くことができるよう上半部604は、下半部605に取り付けられている。完全閉鎖位置では、これら2つの縁部は、互いに合わさってケースの所与の大きさの空間又は内容積部を包囲する。ヒンジは、2つの半部を全運動範囲にわたって、例えば、互いに対して実質的に180°回転させることができるようになっている。これにより、ユーザがケースの内側に自由接近できるよう上半部604をその外面が下半部605と同一の表面上に、例えばテーブル等の上に載せることができるほど遠くに回転させることができる。好ましい実施形態では、ヒンジ610は、平らな端部601のところに設けられており、使用にあたり、平らなベースの一部をなす。キャリーケースの内部には、包装材又はパディング606が入っており、このようなパディングは、好ましい形態では、パディング606を成形して付形することによって形成されたポケット又は凹部608を含み、ポケット608は、全体としてブロワユニット7の外部形状及び寸法に一致し、ブロワユニットの少なくとも下方部分を包装材又はパディング606が部分的にブロワユニット7の少なくとも下方部分を包囲した状態で、直立位置で包装材606の凹部608内に配置することができ、それによりブロワユニット7を運搬中、定位置にしっかりと保持するようになっている。上述したように、チャンバ31の好ましい形態は、取り外し可能な蓋32付きの頂部充填型チャンバである。チャンバ31が依然として部分的に一杯であって液体を収容している状態でユーザが不用意に一体形ユニット6を荷造りするのを阻止するために、キャリーケース600は、蓋32が依然としてチャンバ31上の定位置にある場合にはケース600を完全に閉じることができないように以下のように構成されている。キャリーケースの種々の形態を利用して加温加湿ガスをユーザに提供する他形式のシステム、例えば、頂部充填孔を通してではなく、入口又は出口を通して押し込み嵌めチャンバを充填するシステムを運搬することができる。
【0076】
ユーザが自分の一体形ブロワ/加湿器ユニットを運搬する必要のある場合、ユーザは、一体形ユニット6を包装材606の凹部608内に配置することにより一体形ユニット6をキャリーケース600内に詰め込み、凹部608は、一体形ユニット6の少なくともベースを包囲するよう形作られている。ケース600は、できるだけコンパクトであることが意図されている。これは、ユーザが例えば飛行機に手荷物として自分のユニットを運搬するのを助ける。というのは、ユニットを頭上のロッカー内に納めることができるからである。したがって、好ましい形態では、加湿器チャンバ31は、別個の凹部内ではなく、これがブロワ7内に用いられるのと同一の位置に配置される。ケース600の上半部604は、上半部604の内面から内方に(即ち、下半部605に向かって下方に)延びる少なくとも1つの突出部607を有している。少なくとも1つの突出部607は、加湿器チャンバ蓋32が依然としてチャンバ31上の定位置にあるとき、上半部604と下半部605を互いに完全に結合することができないような(即ち、ケース600を閉じることができないような)寸法形状になっている。加湿器チャンバ蓋31を取り外すと、1つ又は複数の突起607は、チャンバ31の内部に納まる。したがって、蓋32は、キャリヤケース600を閉じる前にチャンバ31から取り外される必要がある。1つ又は複数の突起607が取っ手22を越えて延びてチャンバ31内に下方に延びる状態で、別個の取っ手22をブロワユニット7に載せることが好ましい。キャリーケース600は、好ましくは、例えば包装材606に設けられていて、ユーザが旅行のために蓋32を保管するために用いることができる内側ポケット等を有するようになっている。
【0077】
キャリーケースは、1本又は複数本のストラップを更に備えるのが好ましく、それにより、デイパック又は小形ナップサックを一方の肩に載せ又は掛け、1本のストラップで支えるのと同一のやり方でキャリーケースを運搬することができる。
【0078】
ブロワユニット7は、上述の好ましい形態のキャリーケースのために一例として用いられる。他の変形形態では、キャリーケースは、加湿器チャンバとブロワユニットがしっかりと結合される形式の呼吸用加湿システムを運搬するようになっている。この変形形態では、パディングは、第1のポケット及び第2のポケットを有する。第1のポケットは、少なくともブロワユニットのベースを収納するようになっており、第2のポケットは、加湿器チャンバを少なくとも部分的に包囲するようになっている。2つのポケットは、別々であり、したがって、チャンバ及びブロワをこれらのそれぞれのポケット内に配置することができる前に加湿器チャンバをブロワから取り外さなければならない。即ち、ブロワとチャンバは、ケース内でこれらのそれぞれのポケット内に正しく保管されるようには互いに結合できない。上半部の内面は、内方に向いた突出部を有する。ケースを閉じると、突出部は、ブロワポケットに隣接して位置する空間内に入り、チャンバがブロワにしっかりと結合され、蓋が閉じられた状態では、ブロワを第1のポケット内に配置することができないようにする。突出部は、チャンバがブロワ上の定位置にある状態でユーザが蓋を閉じようとした場合、チャンバと干渉し合う。
【符号の説明】
【0079】
1 先行技術のブロワ
2 先行技術のチャンバ
3 ユーザ/患者
4 ユーザインタフェース
5 先行技術の一体形ブロワ/加湿器
6 本発明の一体形ユニット
7 本発明のブロワ
8 操作ノブ
9 ディスプレイ
10 チャンバシール
11 加湿器コンパートメント
12 加湿器チャンバ
13 ブロワ入口ポート
14 ブロワ出口ポート
15 加湿器チャンバポート(入口)
16 加湿器チャンバポート(出口)
19 電気コネクタ
21 チャンバから患者までの先行技術の導管
22 ロック用取っ手
23 ヒーターベース
24 加湿器コンパートメントのリム
25 患者用出口(コネクタ)
26 ロック用嵌合溝
27 嵌合突起
28 ロック用溝の入口箇所
30 握り
31 本発明の加湿器ユニット
32 加湿器チャンバ蓋
33 棚部
34 入口通路
35 バッフル
36 出口通路
37 前側面板
38 凹み
39 機械的締結具‐クリップ
41 ブロワとチャンバとの間の先行技術の導管
44 コネクタボード
45 リング磁石
46 磁化部分
48 磁石
49 磁石
50 ブロワの前面
51 回転軸線
60 締結具先端部
61 ボタン
62 ボス
63 締結具
70 シリコーンシール
80 後壁
100 ファンユニット
101 空気入口ベント
110 ファン入口孔
111 磁気セグメント
112 コイル
113 支承ユニット
120 ダクト
121 ブロワ出口
130 空気経路
200 空気入口通路
202 傘状部分
201 出口孔
300 制御回路
400 凹部
500 電源サブハウジング
501 電源ボード
502 サブハウジング側壁(外側)
503 サブハウジング頂壁
504 サブハウジング側壁(内側)
505 湾曲経路
506 孔
510 サブハウジングの広い壁
600 キャリーケース
601 キャリーケースの平らな端部
602 キャリーケースの尖った端部
604 キャリーケースの上半部
605 キャリーケースの下半部
606 キャリーケース包装材
607 キャリーケース蓋突出部
608 キャリーケース凹部
609 キャリーケース取っ手
610 キャリーケースヒンジ
1000 孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加温加湿ガスをユーザに提供するための一体形ブロワ/加湿システムの一部として用いられるブロワユニットであって、
前記ブロワユニットを包囲すると共にその一部をなす外側ケーシングを有し、前記ケーシングは、使用中、大気からの空気が前記ケーシングに入ることができるようにする入口ベントを有し、
使用中、所与の量の水を収容し、ガス入口及びこれとは別個のガス出口を有する形式の加湿器ユニットを受け入れるようになった加湿器コンパートメントを有し、前記コンパートメントは、前記加湿器ユニットに用いられるようになったヒーターベースを有し、前記コンパートメントは、使用中、前記ケーシングの内部と前記加湿器ユニットとの間のガス経路を提供するよう前記加湿器ユニット入口と整列するようになったブロワ入口ポートを更に有し、
前記入口ベントと前記ブロワ入口ポートとの間で前記ケーシングを通るガス経路を有し、
前記ケーシング内に収納されていて、使用中、加圧ガス流を前記ガス経路に沿って提供するようになったファンユニットを有し、
前記ケーシング内に収納されていて、使用中、電力を前記ファンユニット及び前記ヒーターベースに供給するようになった電源ユニットを有し、
前記ガス経路は、冷却用空気流を提供するために前記電源ユニット上に引き回されている、ブロワユニット。
【請求項2】
前記電源ユニットは、前記ケーシング内に配置された電源サブハウジング内に収納され、前記ガス経路は、使用中、前記電源サブハウジングの少なくとも2つの壁上をこれに沿って通るよう引き回されている、請求項1記載のブロワユニット。
【請求項3】
加温加湿ガスをユーザに提供するための一体形ブロワ/加湿システムの一部として用いられるブロワユニットであって、
前記ブロワユニットを包囲すると共にその一部をなす外側ケーシングを有し、前記ケーシングは、使用中、大気からの空気が前記ケーシングに入ることができるようにする入口ベントを有し、
使用中、所与の量の水を収容し、ガス入口及びこれとは別個のガス出口を有する形式の加湿器ユニットを受け入れるようになった加湿器コンパートメントを有し、前記コンパートメントは、前記加湿器ユニットに用いられるようになったヒーターベースを有し、前記コンパートメントは、使用中、前記ケーシングの内部と前記加湿器ユニットとの間のガス経路を提供するよう前記加湿器ユニット入口と整列するようになったブロワ入口ポートを更に有し、
前記入口ベントと前記ブロワ入口ポートとの間で前記ケーシングを通るガス経路を有し、
前記ケーシング内に収納されていて、使用中、加圧ガス流を前記ガス経路に沿って提供するようになったファンユニットを有し、
前記ケーシング内に収納されていて、使用中、電力を前記ファンユニット及び前記ヒーターベースに供給するようになった電源ユニットを有し、
前記電源ユニットは、電源サブハウジング内に収納され、前記ガス経路は、前記ガス経路が、使用中、冷却用空気流を提供するために前記電源サブハウジングの少なくとも2つの壁上をこれに沿って通るような仕方で引き回されている、ブロワユニット。
【請求項4】
前記ガス経路は、前記電源サブハウジングの少なくとも1つの側壁上をこれに沿って通っている、請求項3記載のブロワユニット。
【請求項5】
前記ガス経路は、更に、前記電源サブハウジングの頂壁上をこれに沿って通っている、請求項4記載のブロワユニット。
【請求項6】
前記ガス経路は、更に、前記電源サブハウジングの第2の側壁上をこれに沿って通っている、請求項5記載のブロワユニット。
【請求項7】
前記入口ベントは、前記電源サブハウジングの前記1つの壁のすぐ隣りに設けられている、請求項6記載のブロワユニット。
【請求項8】
前記入口ベントは、前記ベントの側部とこれに隣接した前記電源サブハウジングの壁が実質的に同一の寸法のものであるように寸法決めされている、請求項7記載のブロワユニット。
【請求項9】
前記電源サブハウジングの前記壁は、冷却に有効な表面積を増大させるようリブ付きである、請求項4ないし8のいずれか1項に記載のブロワユニット。
【請求項10】
前記電源サブハウジングは、前記ケーシングの後ろに配置されている、請求項9記載のブロワユニット。
【請求項11】
前記入口ベントは、前記ケーシングの後壁に設けられている、請求項10記載のブロワユニット。
【請求項12】
前記電源サブハウジングは、前記後壁の実質的に中央に配置されている、請求項11記載のブロワユニット。
【請求項13】
前記サブハウジングの内壁は、これらの断熱効果を最小限に抑えると共に空気流と前記電源のボードとの間の熱伝達を最大にするよう薄い、請求項12記載のブロワユニット。
【請求項14】
前記ブロワユニットは、前記入口ベントと前記ブロワ入口ポートとの間で且つ前記ファンユニットの下流側で前記ガス経路中に配置されたプレナムチャンバを更に有し、前記ファンユニット及び前記ブロワユニットは、ガスが前記プレナムチャンバの壁に対して角度をなして前記ファンユニットから出るよう構成されている、請求項13記載のブロワユニット。
【請求項15】
加温加湿ガスをユーザに提供するための一体形ブロワ/加湿システムであって、
所与の量の水を収容するようになっていると共に前記所与の量の水を加熱することができるようヒーターベースと関連して用いられるようになった加湿器ユニットを有し、前記加湿器ユニットは、ガス入口ポート、ガス出口ポート、及び頂部充填孔を有し、
外側ケーシングを有すると共に使用にあたり前記加湿器ユニットが収納される加湿器コンパートメントを有するブロワユニットを有し、前記加湿器ユニットは、使用中、前記コンパートメント内に実質的に収納され、前記コンパートメントは、ヒーターベースを有し、前記ブロワユニットは、前記外側ケーシングに設けられていて、大気に開口した入口ベントと、ブロワ入口ポートと、前記入口ベントと前記ブロワ入口ポートとの間に延びるガス経路と、加圧ガス流を前記ガス経路に沿って提供するファンユニットとを更に有し、使用にあたり、前記ブロワ入口ポートと前記加湿器ガス入口ポートは、前記ブロワ入口ポートを経て前記ブロワユニットから出たり前記加湿器ガス入口ポートを経て前記加湿器ユニットに入ったりするガスのためのガス経路を提供するよう互いに整列し、前記ガスは、前記加湿器ガス出口ポートを経て前記加湿器ユニットから流出し、
前記加湿器ユニットから出た前記ガス流が患者インタフェースに入ることができるようにするためのコネクタを有し、
蓋ユニットを有し、前記蓋ユニットと前記ブロワユニットは、前記蓋ユニットが前記チャンバを閉鎖してこれを密封するように互いに連結されるようになっており、前記チャンバは、前記加湿器コンパートメント内の定位置に保持されている、一体形ブロワ/加湿器システム。
【請求項16】
前記加湿器ユニットは、
前記頂部充填孔及び使用中、前記ヒーターベースに接触するようになったヒータープレートを有する加湿器チャンバを有し、前記チャンバは、ガス入口及びこれとは別個のガス出口を有し、
前記ガス入口から前記加湿器チャンバ内に延びる細長い入口通路を有し、前記入口通路は、前記チャンバの壁から間隔をおいて位置する前記入口通路の端部に設けられた第1の開口部を有し、
前記ガス出口から前記加湿器チャンバ内に延びる細長い出口通路を有し、前記出口通路は、前記チャンバの前記壁から間隔をおいて位置する前記出口通路の端部に設けられた第2の開口部を有し、
前記第1の壁と前記第2の開口部は、前記チャンバの使用中、上方に向くよう互いに整列し、
前記第1の開口部と前記第2の開口部との間に配置されていて、前記入口通路から前記チャンバに入った空気が直接前記出口通路に入るのを阻止するようになったバッフルを有する、請求項15記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項17】
前記バッフルは、前記第1及び前記第2の開口部を垂直方向に閉塞するような寸法形状のものである、請求項16記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項18】
前記蓋ユニットは、互いに別個の蓋部分と取っ手部分を有し、前記取っ手部分は、前記取っ手が前記蓋部分に連結されたときに自由に回転することができるような仕方で前記蓋部分に解除可能に連結でき、前記蓋部分は、前記頂部充填孔を閉鎖してこれを密封するようになっており、前記取っ手部分と前記ブロワユニットは、前記蓋部分が前記チャンバ上の定位置に保持されるように互いに連結されるようになっており、前記チャンバは、前記加湿器コンパートメント内の定位置に保持される、請求項15ないし17のいずれか1項に記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項19】
前記ヒーターベースは、前記加湿器コンパートメントの底部のところに配置され、前記ヒーターベースは、ばね押しされ、前記ヒーターベースは、前記加湿器チャンバ及び前記蓋部分が定位置にあり、前記取っ手部分が定位置にあって前記ブロワユニットに係合しているときに、圧縮張力下にある、請求項18記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項20】
前記ブロワユニットは、複数本の溝を有し、前記取っ手部分は、これら溝に対応した複数個の相補突起を有し、前記突起は、前記取っ手部分を押し下げて回転させると、前記溝と解除可能に嵌合する、請求項19記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項21】
前記蓋部分は、円形の頂部を有し、前記取っ手部分は、円形の中央凹部を有し、前記中央頂部は、前記中央凹部に嵌まり込むよう寸法決めされ、前記取っ手と前記蓋は、スナップ嵌め連結方式により互いに係合する、請求項20記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項22】
前記蓋は、使用中、前記頂部充填開口部の周囲に沿って嵌まって密着するような寸法形状のシリコーンシールを有する、請求項21記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項23】
前記ブロワユニットは、使用中、前記加湿器出口ポートと整列し、前記チャンバから出たガスのためのガス経路を形成するようになったブロワ出口ポートを有し、前記コネクタは、前記外側ケーシングに取り付けられていて、前記ブロワ出口ポートとガス連通状態にある、請求項22記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項24】
前記コネクタは、前記コネクタと前記患者インタフェースとの間の空気的且つ電気的結合を可能にするようになっている、請求項23記載の一体形/ブロワ加湿システム。
【請求項25】
前記加湿器チャンバは、前記蓋部分と前記取っ手部分の両方が定位置にない場合に大気に通じ、前記取っ手部分は、前記ブロワユニットに係合する、請求項24記載の一体形/ブロワ加湿システム。
【請求項26】
前記チャンバと前記コンパートメントは、前記チャンバが単一の向きでのみ前記コンパートメント内に嵌まり込むように相互に形作られている、請求項25記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項27】
前記チャンバ及び前記コンパートメントは、前記チャンバ及び前記コンパートメントの各々の周囲に設けられた相補する平らなスポットを除き、平面図で見て実質的に円形であり、前記平らなスポットは、前記チャンバが1つの向きでのみ前記コンパートメント内に嵌まり込むように形作られている、請求項26記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項28】
前記チャンバは、前記チャンバの頂縁部に沿ってぐるりと延びていて、使用中、前記コンパートメントに密着するようになったチャンバシールを有する、請求項27記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項29】
前記コンパートメントは、コンパートメントシールを有し、前記コンパートメントシールは、使用中、前記チャンバが前記コンパートメント内に収納されると、前記チャンバシールと整列する、請求項28記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項30】
前記ブロワ入口ポート及び前記ブロワ出口ポートは、使用中、それぞれ前記加湿器入口ポートと前記加湿器出口ポートとの間を実質的に密封するようになったシリコーンシールを有する、請求項27記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項31】
前記外側ケーシングは、平面図で見て実質的に長方形であり、前記コンパートメントは、平面図で見て、前記コンパートメントの周囲と前記外側ケーシングの少なくとも1つのコーナー部との間に隙間が存在するよう形作られており、前記ブロワ入口ポートは、前記隙間と整列した前記コンパートメントの周囲壁に且つ前記コンパートメントの頂部寄りに設けられ、前記ガス経路の少なくとも一部は、前記コンパートメントの高さに沿って前記隙間内で実質的に垂直方向に延びている、請求項27ないし30のいずれか1項に記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項32】
前記コンパートメントは、平面図で見て実質的に円形である、請求項31記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項33】
ヒーターベースを有する補助呼吸ユニットと関連して用いられるようになった加湿器ユニットであって、
頂部充填孔及び使用中、前記ヒーターベースに接触するようになったヒータープレートを有する加湿器チャンバを有し、前記チャンバは、ガス入口及びこれとは別個のガス出口を有し、
前記ガス入口から前記加湿器チャンバ内に延びる細長い入口通路を有し、前記入口通路は、前記チャンバの壁から間隔をおいて位置する前記入口通路の端部に設けられた第1の開口部を有し、
前記ガス出口から前記加湿器チャンバ内に延びる細長い出口通路を有し、前記出口通路は、前記チャンバの前記壁から間隔をおいて位置する前記出口通路の端部に設けられた第2の開口部を有し、
前記第1の壁と前記第2の開口部は、上方に向くよう互いに整列し、
前記第1の開口部と前記第2の開口部との間に配置されていて、前記入口通路から前記チャンバに入ったガスが直接前記出口通路に入るのを阻止するようになったバッフルを有する、加湿器ユニット。
【請求項34】
前記バッフルは、前記第1及び前記第2の開口部を垂直方向に閉塞するような寸法形状のものである、請求項33記載の加湿器ユニット。
【請求項35】
前記加湿器ユニットは、使用中、前記加湿器チャンバの前記開放頂部を閉鎖してこれを密封し、使用中、前記加湿器チャンバを定位置に保持するよう前記補助呼吸ユニットに連結されるようになった蓋ユニットを更に有する、請求項34記載の加湿器ユニット。
【請求項36】
前記蓋ユニットは、互いに別個の蓋部分と取っ手部分を有し、前記取っ手部分は、前記取っ手が前記蓋部分に連結された状態で自由に回転することができるような仕方で前記蓋部分に解除可能に連結され、前記蓋部分は、前記加湿器チャンバの前記開放頂部に密着するようになっており、前記取っ手部分は、前記ブロワユニットに連結されるようになっている、請求項35記載の加湿器ユニット。
【請求項37】
前記出口通路と前記入口通路は、垂直平面で見たときに互いに角度をなしている、請求項35記載の加湿器ユニット。
【請求項38】
前記加湿器チャンバは、前記加湿器チャンバの頂縁部に沿ってぐるりと延びるチャンバシールを有する、請求項37記載の加湿器ユニット。
【請求項39】
加温加湿ガスをユーザに提供するための一体形ブロワ/加湿システムであって、
外側ケーシングを有すると共に使用にあたり前記加湿器ユニットが収納される加湿器コンパートメントを有するブロワユニットを有し、前記コンパートメントは、前記加湿器ユニットが使用中、前記コンパートメント内に実質的に収納されるよう構成され、前記コンパートメントは、ヒーターベースを有し、前記ブロワユニットは、前記外側ケーシングに設けられていて、大気中からのガスが前記ケーシング内に流入することができるようにする入口ベントと、前記コンパートメント内に開口したブロワ入口ポートと、前記入口ベントと前記ブロワ入口ポートとの間に延びるガス経路と、加圧ガス流を前記ガス経路に沿って提供するファンユニットとを更に有し、
所与の量の水を収容するようになっていると共に前記所与の量の水を加熱することができるようヒーターベースと関連して用いられるようになった加湿器ユニットを有し、前記加湿器ユニットは、ガス入口ポート及びガス出口ポートを有し、
使用にあたり、前記ブロワ入口ポートと前記加湿器ガス入口ポートは、前記ブロワユニットから出たり前記加湿器ガス入口ポートを経て前記加湿器ユニットに入ったりするガスのためのガス通路を提供するよう互いに整列し、前記ガス流は、前記加湿器ガス出口ポートを経て前記加湿器ユニットから流出し、
前記ブロワユニット、前記コンパートメント、及び前記ガス経路は、呼吸ユニットの嵩を最小限に抑えるよう形作られると共に互いに整列している、一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項40】
前記ブロワユニットは、前記コンパートメントに開口したブロワ出口ポートを更に有し、前記ブロワ出口ポートと前記加湿器ガス出口ポートは、使用中、互いに整列して前記加湿器チャンバから出たガスのための経路を提供するようになっており、前記ブロワユニットは、使用中、患者インタフェースに連結されるようになったコネクタを更に有し、前記ブロワユニットは、前記ブロワ出口ポートと前記コネクタとの間のガス出口経路を有し、前記ガスは、使用中、前記コネクタを経て前記ブロワユニットから出て前記患者インタフェースに入る、請求項39記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項41】
前記呼吸ユニットは、平面図で見て実質的に長方形であり、前記コンパートメントは、平面図で見て、前記コンパートメントの周囲と前記外側ケーシングの少なくとも1つのコーナー部との間に隙間が存在するよう形作られており、前記ブロワ入口ポートは、前記隙間と整列した前記コンパートメントの周囲壁に且つ前記コンパートメントの頂部寄りに設けられ、前記ガス経路は、前記コンパートメントの高さに沿って前記隙間内で実質的に垂直方向に延びている、請求項39又は40記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項42】
前記コンパートメントは、平面図で見て実質的に円形であり、前記コンパートメントは、前記ブロワユニットの外部深さ寸法及び幅寸法に実質的に同一であるが、これよりも僅かに小さい直径を有し、前記ファンユニットは、前記コンパートメントの下に配置され、前記ブロワユニットのための制御回路が、前記ブロワユニットの前面のすぐ後ろに配置され、前記ブロワユニットのための電源は、前記ブロワユニットの後壁のすぐ後ろで且つ前記入口ベントに隣接して配置されている、請求項41記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項43】
前記加湿器ユニットは、頂部充填孔及び蓋ユニットを有し、前記蓋ユニットは、前記加湿器ユニットの前記頂部充填孔を閉鎖すると共にこれを密封し、使用中、前記加湿器ユニットを前記ブロワユニットに対して定位置にしっかりと保持するよう前記外側ケーシングに連結されるようになっている、請求項42記載の一体形ブロワ/加湿システム。
【請求項44】
医療用器械であって、前記医療用器械の一方の側部に設けられた操作ノブ組立体を有し、前記医療用器械は、制御信号を発生させるようユーザによって作動可能であり、前記医療用器械は、前記医療用器械の内部に配置された検出器磁気コンポーネント及び前記医療用器械の外部に配置された器械締結具を有し、前記操作ノブ組立体は、
ノブ締結具を有する操作可能な操作ノブを有し、前記ノブ締結具及び前記器械締結具は、前記操作ノブ組立体を前記器械上の定位置に固定するよう協働的に互いに係合し、前記操作ノブは、休止位置と稼働位置との間でユーザによって弾性的に押し下げ可能であり、前記操作ノブは、前記休止位置に向かって付勢され、前記操作ノブは、前記操作ノブと一緒に動くよう構成された少なくとも1つの関連のノブ磁気コンポーネントを有し、
前記操作ノブを包囲すると共にユーザによって前記操作ノブ回りに時計回りか反時計回りのいずれかの方向に回転可能なボスを有し、前記ボスは、前記ボスと一緒に回転するよう構成された少なくとも1つの関連のボス磁気コンポーネントを有し、
前記医療用器械は、前記ボス磁気コンポーネント及び前記ノブ磁気コンポーネントと前記検出器磁気コンポーネントの相互作用によって生じる磁界変動を検出し、ユーザによる前記操作ノブ組立体の作動を表す制御信号を発生させることにより前記ボタンの押し下げと前記ボスの回転の両方を別々に検出するようになった制御回路を有し、
前記医療用器械の前記側部は、無傷である、医療用器械。
【請求項45】
前記ボス磁気コンポーネントは、リング磁石を形成し、前記凹部の下に位置する前記検出器磁気コンポーネントの少なくとも一部は、ボス検出器コンポーネントを形成するよう前記ボス磁気コンポーネントと整列する、請求項44記載の医療用器械。
【請求項46】
前記リング磁石は、複数個の別々の磁石区分に分割され、前記磁石区分は、前記ボスが前記別々の磁石区分相互間でコッギング(cogging )状態で回転可能であるようにするよう取り付けプレートの下に位置する前記検出器ボス磁気コンポーネントと相互作用する、請求項45記載の医療用器械。
【請求項47】
前記リング磁石は、複数個の別々の磁石区分に分割された連続した環状コンポーネントである、請求項46記載の医療用器械。
【請求項48】
前記リング磁石は、個々の磁石コンポーネントを環状に配置したものであり、各磁石コンポーネントは、前記リング磁石の個別の磁気区分である、請求項46記載の医療用器械。
【請求項49】
前記検出器磁気コンポーネントの少なくとも一部は、ノブ検出器磁気コンポーネントを形成するよう前記ノブ磁気コンポーネントと整列する、請求項44〜48のうちいずれか一に記載の医療用器械。
【請求項50】
前記ノブは、前記医療用器械の本体に向かって休止位置から内方に押し下げ可能であり、押し下げ位置は、前記稼働位置である、請求項49記載の医療用器械。
【請求項51】
前記ノブは、ばねコンポーネントによって前記休止位置に向かって付勢され、前記ばねコンポーネントは、圧縮形態にあり、前記凹部の外面と前記ノブの内方に向いた面との間に配置されている、請求項50記載の医療用器械。
【請求項52】
前記ノブ、前記ノブ締結具、及び前記凹部締結具は、前記操作ノブを前記凹部内の定位置に保持するよう配置されると共に構成され、前記操作ノブは、前記ボスを定位置に保持するために前記ボスを前記凹部と前記操作ノブの外側部分との間でサンドイッチするようになっている、請求項51記載の医療用器械。
【請求項53】
前記凹部締結具は、前記凹部から外方に延びる互いに協働するばね式締結クリップから成り、前記ノブ締結具は、前記操作ノブの内面から延びるばね式締結クリップから成り、前記凹部の前記締結クリップと前記操作ノブの締結クリップは、前記ノブを定位置に固定するよう互いに係合し、前記ボスは、前記操作ノブと前記凹部との間にサンドイッチされる、請求項52記載の医療用器械。
【請求項54】
前記医療用器械の前記側部は、使用中、前記医療用器械に装着され、前記医療用器械の前記前面を実質的に覆うようになった面板として形成され、前記面板は、前記操作ノブが使用中に入り込む凹部を有する、請求項53記載の医療用器械。
【請求項55】
前記医療用器械の前記前面は、前記凹部が使用中に入り込む孔を有する、請求項54記載の医療用器械。
【請求項56】
一体形補助呼吸/加湿器ユニットのための制御システムであって、
コントローラメモリを有するコントローラを有し、前記コントローラは、前記一体形補助呼吸/加湿器ユニットの作動を制御し、
前記コントローラによって制御されるディスプレイパネルを有し、
ユーザオプションセレクタを有し、前記コントローラは、前記オプションセレクタの変化に応答し、
前記オプションセレクタは、軸線回りに多数の別々の位置まで回転可能であると共に前記回転軸線に沿って両方の方向に中立位置から動くことができ、
前記オプションは、出力電力、オフ状態、ヒーター電力レベル、及びファン速度を含む群から選択された1つ又は2つ以上であり、前記オプションは、工場でプログラムされた限度によって制限され、前記ユーザオプションセレクタは、請求項42〜52のうちいずれか一に記載の操作ノブである、制御システム。
【請求項57】
前記ディスプレイパネルは、複数個のユーザオプション指示器を含むLCDディスプレイであり、各オプション指示器は、ユーザにより選択可能なオプションを表し、前記複数個の指示器は、リングを形成している、請求項56記載の制御システム。
【請求項58】
ユーザにより選択可能なオプション指示器の各々は、適当なオプション指示器が選択されるまで前記操作ノブを回転させることにより選択可能であり、前記コントローラは、現在選択されているオプションと関連した指示器を点灯することにより現在選択されているオプション指示器を指示し、前記指示されたユーザオプションは、前記操作ノブを前記回転軸線に沿って動かすことによって選択され、前記選択されたオプションパラメータは、前記操作ノブを回転させることにより変更される、請求項57記載の制御システム。
【請求項59】
前記オプションパラメータは、前記ディスプレイパネル上に表示され、前記コントローラは、前記操作ノブの回転に応答して前記表示を変更する、請求項58記載の制御システム。
【請求項60】
前記操作ノブを前記回転軸線に沿って動かすことにより選択されたオプションを終了させることができる、請求項59記載の制御システム。
【請求項61】
前記コントローラは、ユーザにより設定されたオプションパラメータに従って前記一体形補助呼吸/加湿器ユニットの作動を制御し、前記コントローラは、前記ユーザにより設定されたオプションパラメータを記憶する、請求項60記載の制御システム。
【請求項62】
前記オプションのうちの少なくとも1つを選択するには、前記操作ノブを所与の期間、前記回転軸線に沿う所与の位置に保持する必要がある、請求項61記載の制御システム。
【請求項63】
前記オプションは、シャットダウンオプションであり、前記操作ノブは、実質的に約5秒間定位置に保持される必要がある、請求項62記載の制御システム。
【請求項64】
別個の蓋を備えた頂部充填型加湿器チャンバを用いる形式の一体形ブロワ/加湿システムのためのキャリーケースであって、
上半部及び下半部を有し、前記半部は、剛性材料で形成され、前記半部は、前記上半部と前記下半部を前記上半部及び前記下半部が内容積部を包囲する完全閉鎖位置と、前記ユーザが前記キャリーケースの内部に接近してアイテムを追加し又は取り出すことができる開放位置との間で互いに対して回転させることができるようヒンジ機構体によって互いに回動可能に連結され、
前記キャリーケースの少なくとも前記下半部は、前記一体形ブロワ/加湿システムを部分的に包囲し、前記システムが前記キャリーケース内に収納されたとき、前記システムを定位置に保持するよう形作られると共に構成されている少なくとも1つのポケットを備えたパディングを有し、
前記下半部は、側部ベースとしての役目を果たすようになった平らな外側部分を有し、
前記上半部は、前記上半部の内面から延びていて、前記一体形ブロワ/加湿システムが前記キャリーケース内の定位置にある場合、前記加湿器チャンバ蓋が前記チャンバ上の定位置にある間、前記上半部及び前記下半部を前記完全閉鎖位置に回転させることができないよう寸法決めされると共に整列した突出部を有する、キャリーケース。
【請求項65】
前記キャリーケースの一端部は、使用にあたって前記キャリーケースを直立して立てることができるよう端部ベースとしての役目を果たすよう平べったくなっており、前記端部ベースから見て前記キャリヤケースの反対側の端部は、前記キャリヤケースを閉鎖すると、丸い点の外観を呈すると共にユーザが前記キャリヤケースを持ち運ぶことができるようにする取っ手部分を有し、前記パディングは、前記加湿器チャンバ蓋を保持するようになった別個のポケットを更に有する、請求項64記載のキャリーケース。
【請求項66】
前記キャリーケースは、少なくとも1本のストラップを有する、請求項65記載のキャリーケース。
【請求項67】
使用にあたり医療目的で加温加湿空気の供給を必要とするユーザに加温加湿空気を提供する呼吸用加湿システムのためのキャリーケースであって、前記加湿システムは、使用にあたり、互いに剛性的に嵌合するブロワと加湿器チャンバを有する形式のものであり、前記キャリーケースは、
上半部及び下半部を有し、前記半部は、剛性材料で形成され、前記半部は、前記上半部と前記下半部を前記上半部及び前記下半部が内容積部を包囲する完全閉鎖位置と、前記ユーザが前記キャリーケースの内部に接近してアイテムを追加し又は取り出すことができる開放位置との間で互いに対して回転させることができるようヒンジ機構体によって互いに回動可能に連結され、
前記キャリーケースの少なくとも前記下半部は、少なくとも第1のポケット及び第2のポケットを備えたパディングを有し、前記第1のポケットは、前記ブロワを前記キャリーケース内に収納すると、少なくとも前記ブロワを少なくとも部分的に包囲すると共に前記ブロワを定位置に保持するよう形作られると共に構成されており、
前記第2のポケットは、前記加湿器チャンバを前記キャリーケース内に収納すると、前記加湿器チャンバを少なくとも部分的に包囲すると共に前記ブロワを定位置に保持するようになっており、前記上半部は、前記上半部の内面から延びていて、前記加湿器チャンバと前記ブロワを嵌合させている状態では、前記上半部及び前記下半部を前記完全閉鎖位置に回転させることができないよう寸法決めされると共に整列した突出部を有する、キャリーケース。
【請求項68】
前記下半部は、側部ベースとしての役目を果たすようになった平らな外側部分を有し、前記キャリーケースの一端部は、使用にあたって前記キャリーケースを直立して立てることができるよう端部ベースとしての役目を果たすよう平べったくなっており、前記端部ベースから見て前記キャリヤケースの反対側の端部は、前記キャリヤケースを閉鎖すると、丸い点の外観を呈すると共にユーザが前記キャリヤケースを持ち運ぶことができるようにする取っ手部分を有する、請求項67記載のキャリーケース。
【請求項69】
前記キャリーケースは、少なくとも1本のストラップを有する、請求項68記載のキャリーケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2010−508957(P2010−508957A)
【公表日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536189(P2009−536189)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【国際出願番号】PCT/NZ2007/000328
【国際公開番号】WO2008/056993
【国際公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(504298349)フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド (41)