説明

一体式加湿器を備えた呼吸ガスの供給装置

加湿ガス搬送処置に用いられる装置(1)であって、ハウジングと、加湿器と、前記ハウジングに連結されたチャンバ加熱手段とを有し、前記ハウジングは、加圧ガス供給源と、加湿器係合手段(17)と、加圧ガス出口(4)と、加湿ガス戻し手段(7)と、患者側出口(9)とを有し、前記加湿器は、ベース、加湿器入口(5)及び加湿器出口(6)を備えた加湿チャンバ(2)を有し、前記加湿チャンバは、たった1回の動作により前記加湿器係合手段(17)と係合可能であり、前記たった1回の係合動作により、前記加湿器チャンバの前記ベースは、前記チャンバ加熱手段に隣接してこれと接触状態になり、前記加圧ガス出口(4)と前記加湿器入口(5)の第1の流体連通及び前記加湿ガス戻し手段(7)と前記加湿器出口(6)の第2の流体連通が行われ、前記第1の流体連通及び前記第2の流体連通は、前記たった1回の動作の方向に行われる、装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加湿ガスを搬送する装置に関する。特に、本発明は、例えば家庭用持続的気道陽圧(CPAP)搬送装置において呼吸補助を患者に提供する際に用いられる加湿器構造に関する。
【背景技術】
【0002】
加熱器ベース及び加熱器ベース上に装着され、加熱器ベースによって中の水を加熱できる加湿器チャンバを有する加湿システムが知られている。空気が加湿器チャンバの屋根に設けられた入口空気ポートを通って加湿器チャンバに流入し、空気は、このチャンバ内で、水供給源からの水の蒸発により加湿され、その後、加湿器チャンバの屋根に設けられた出口ポートを通って加湿器チャンバから出る。
【0003】
この種の加湿器チャンバは、現在においても、コンパクトで携帯型の換気器械、例えば、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の家庭内処置用の器械(CPAP器械)に用いられている。加熱器ベースがスライドオン(摺動装着)式加湿器チャンバとともに使用できるように構成され、このチャンバとCPAP器械の連結が、単一の摺動運動で行われる場合、入口空気ポートは、加湿器チャンバの側部を貫通して水平に設けられる。空気は、入口空気ポートを通って加湿器チャンバに入り、加湿された空気は、加湿器チャンバの頂部に設けられた出口ポートを通って加湿器チャンバを出て呼吸回路に流入する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これら構造の欠点は、補充目的で加湿チャンバを取り外す前に、患者呼吸回路を加湿チャンバの頂部から別個の操作で切り離さなければならないということにある。これら構造の他の欠点は、加熱式の呼吸導管を利用するために別個の電気接続手段が必要であるということにある。さらに、例えばこれらのような形態、例えば、加湿器チャンバへのCPAP搬送方式の場合、汚染要因物又は細菌がCPAP器械に入る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、少なくとも上述の欠点を解決する何らかの手段を提供し又は少なくとも一般大衆に有用な選択肢を提供する加湿ガス搬送装置を提供することにある。
【0006】
加湿ガス搬送処置に用いられる装置は、
ハウジングと、
前記ハウジング内に設けられた加圧ガス供給源と、
前記ハウジングに設けられ、前記加圧ガス供給源と流体連通状態にあり、加湿器へのガス流を提供するように前記加湿器の入口と流体連通するようになった加圧ガス出口と、
前記加湿器の前記入口上又はこれを覆って設けられ、前記加湿器に入る前記ガスを濾過するフィルタ手段とを有する。
【0007】
好ましくは、前記装置は、前記ハウジング内に設けられ、前記加湿器の出口と流体連通して加湿ガスを前記加湿器から受け入れるようになった加湿ガス戻し手段と、
前記ハウジングに設けられた患者側出口とを更に有し、該患者側出口は、加湿ガスを前記加湿ガス戻し手段から受け入れて加湿ガスを前記患者出口にもたらすために前記加湿ガス戻し手段と流体連通状態にあり、前記患者側出口は、患者への加湿ガスの搬送のための呼吸導管と流体連通状態にあり又は該呼吸導管と流体連通するように構成されている。
【0008】
好ましくは、前記加湿器は、加熱可能な水チャンバであり、前記装置は、前記ハウジングに連結されたチャンバ加熱手段を有し、前記ハウジングは、前記加湿器を前記チャンバ加熱手段に隣接して位置決めする加湿器係合手段を有し、前記チャンバ加熱手段は、前記水チャンバ内の液体としての水を蒸発させて水蒸気を、前記水チャンバを通過している前記ガス流に与えるように構成されている。
【0009】
好ましくは、前記加湿チャンバは、ベースを有し、前記チャンバは、たった1回の動作で前記加湿器係合手段と係合可能であり、前記たった1回の係合動作により、前記加湿器チャンバの前記ベースは、前記チャンバ加熱手段に隣接してこれと接触状態になり、前記加圧ガス出口と前記加湿器入口の第1の流体連通及び前記加湿ガス戻し手段と前記加湿器出口の第2の流体連通が行われ、前記第1の流体連通及び前記第2の流体連通は、前記たった1回の動作の方向に行われる。
【0010】
好ましくは、前記患者側出口は、呼吸ホースを受け入れるコネクタと、少なくとも1つの補助電気接続プラグ若しくはソケット又は空気圧連結プラグ又はポートとを有し、該少なくとも1つの補助電気接続プラグ若しくはソケット又は空気圧連結プラグ又はポートは、これらと相補した形状の電気コネクタ及び空気圧コネクタを有する呼吸回路の接続時に同時に接続又は連結可能である。
【0011】
好ましくは、ガス加湿装置に用いられる加湿器チャンバは、
周囲壁及び頂部並びに開口した底部を備えた容器と、
前記容器の前記開口底部を包囲する熱伝導性ベースと、
前記容器のためのガス入口と、
前記容器のためのガス出口と、
前記容器のための前記ガス入口上又はこれを覆って取り付けられ、前記容器への前記ガスを濾過するフィルタ手段とを有する。
【0012】
好ましくは、前記加湿器チャンバは、前記ガス入口の内周部から前記加湿器容器内へ延びる第1の細長い流管と、
前記ガス出口の内周部から前記加湿器容器内へ延びる第2の細長い流管とを更に有し、
前記第1の流管と前記第2の流管は、互いにほぼ平行であり且つ前記チャンバの前記ベースにほぼ平行であり、
前記ガス入口及び前記ガス出口は、同一の方向である好ましい挿入方向に向いており、
前記好ましい挿入方向は、前記チャンバの前記ベースにほぼ平行であって、
前記加湿器チャンバがたった1回の動作で加熱器ベースに動作可能に係合でき、
前記ガス出口及び前記ガス入口との流体連通も又、前記たった1回の動作で行われるように構成されている。
【0013】
好ましくは、前記フィルタ手段は、濾過材を実質的に支持するフレーム構造を有し、該フレーム構造は、前記ガス入口の内部形状に適合するよう形作られており、前記フレーム構造は、前記フィルタ手段を前記ガス入口内の定位置にロックする手段を有する。
【0014】
好ましくは、前記濾過材は、前記フレーム構造の構造部材相互間に介在して設けられている。
【0015】
好ましくは、前記ロック手段は、前記濾過材と前記入口との間の摩擦嵌めである。
【0016】
好ましくは、前記第2の流管は、空気放出オリフィスを有し、該空気放出オリフィスは、前記第2の細長い流管の頂部に設けられると共に前記ガス出口に隣接して前記細長い流管の端部寄りに配置されている。
【0017】
好ましくは、前記加湿器チャンバの前記ガス入口及び前記ガス出口は各々、雌型ポートであり、
前記加湿器チャンバは、全体として円筒形であり、前記雌型ポートは、円筒形の前記壁の頂部に隣接して円筒形表面で開口している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、加湿ガス搬送処置、例えばCPAP換気処置の技術改良である。開示する装置は、一体式の加湿器とCPAP器械であり、この場合、加湿器チャンバに供給される空気は、加湿器チャンバに入る前に濾過される。組合せ式の加湿器とCPAP器械が製造され、加湿器チャンバを洗浄、交換又は補充のために容易且つ迅速に取り外すことができ、加湿器チャンバがCPAP器械から分離されているとき、フィルタ要素も又、洗浄又は交換のために迅速且つ容易に取り外すことができるような仕方で組み立てられる。本発明の他の形態では、加湿器及びフィルタを他の装置、例えば、単に酸素療法を提供するブロワに用いることができる。
【0019】
図1及び図2を参照すると、CPAP器械及びこれに対応した水チャンバの好ましい実施形態が示されており、これらは、本発明のフィルタと併用可能である。適当な形式のCPAP器械は、同時係属中のニュージーランド国特許出願第521,446号明細書に記載されている。ガス入口ポート5及びガス出口ポート6を備えた水チャンバ2が、携帯型CPAP器械3と共に示されており、この場合、CPAP器械3は、スライドオン式チャンバを受け入れるように構成され、CPAP器械3は、連結マニホルド8を介して水チャンバ2のガス入口ポート5及びガス出口ポート6に連結できる。ガス入口ポート5及びガス出口ポート6のこの連結は、同じスライドオン動作によるCPAP器械3の連結マニホルド8に対して行われる。連結マニホルド8は、加湿空気を患者に搬送する柔軟性又は可撓性呼吸導管(図示せず)を受け入れるのに適した補助出口連結ポート9を更に有する。
【0020】
CPAP器械3は、チャンバ受入れベイ47に設けられていて、水チャンバ2を加熱する加熱器ベース(図示せず)及び水チャンバ2をCPAP器械3に固定する固定手段を有している。固定手段は、固定ラッチ19及びチャンバ受入れベイ47の周囲に沿って設けられたスロット17により構成される。スロット17は、水チャンバ2のベースに沿って設けられたフランジ18と協働して使用時にチャンバ2を固定する。チャンバ2をいったん係合させると、固定ラッチ19は、チャンバ2が外れることがないよう動作する。固定手段及び連結マニホルド8は、連結マニホルド8へのチャンバ入口ポート5及び出口ポート6の連結が、同一のスライドオン動作でCPAP器械内へのチャンバの固定と共に達成されるよう動作軸線が互いに平行な状態で配置されている。
【0021】
ロック又は係止位置及び解除位置を備えたラッチ19は、チャンバ2がCPAP器械3から外れることがないようにするロック位置に向かって付勢される。水チャンバをCPAP器械に装着するために用いられるたった1回のスライドオン動作中、フランジ18が固定ラッチ19を解除位置に押圧し、それにより水チャンバ2を正しく装着できるように形作られている。水チャンバ2を加熱器ベース(図示せず)にいったん正しく着座させ、入口5及び出口6を連結マニホルド8にいったん正しく係合させると、フランジ18及びチャンバ2のベースは、もはや固定ラッチ19に接触しない。これにより、固定ラッチ付勢手段は、図2に示すようにラッチ19をロック位置に付勢することができると共に水チャンバ2が外れないようにする。
【0022】
連結マニホルド8は、一体式CPAPブロワからのガス流を受け入れてこれを水チャンバ2に差し向ける通路4及び水チャンバの出口ポート6を経由して受け入れた空気流をCPAP患者側出口ポート9に差し向ける通路7を有しているのが好ましい。マニホルド入口ポート7をマニホルド患者側出口ポート9に連結する連結通路が、図1に想像線48で示されている。本発明の連結マニホルド8は、通路の洗浄及び(又は)滅菌を助けるよう取外し可能であるのが好ましい。好ましい一実施形態では、上述の連結通路4,7は、図1及び図2に示すように連結マニホルド8の内部に位置している。使用の際、CPAP内部ブロワ(図示せず)からのガスが、出口ポート4を通ってCPAP器械3から出て入口ポート5を通ってチャンバ2に入る。
【0023】
図1、図3及び図4を参照すると、使い捨てフィルタ組立体100が、水チャンバ2の内部で入口ポート5に着脱自在に取り付けられている。使用の際、チャンバ2に入ったガスは、フィルタ組立体100を通過し、その後、チャンバ2に入る。チャンバ2に入った空気は、チャンバ2の底部に設けられた水源からの水の蒸発により加湿され、その後患者側出口ポート6を通ってチャンバ2から出る。出口ポート6からの加湿空気は、入口ポート7を経てCPAP器械3の連結マニホルド8に受け入れられる。連結マニホルド(図1参照)は、水チャンバからの空気を出口ポート9に差し向け、この出口ポートは、患者への搬送のための可撓性導管コネクタ(図示せず)に連結されるように構成されている。呼吸導管連結手段9がCPAP器械3の本体に設けられ、水チャンバ2の頂部には直接連結されていないということにより得られる利点は、CPAP器械3からの水チャンバ2の完全な連結又は完全な切離しを1回のスライドオン又はスライドオフ動作で達成できるということにある。この特徴により、補充又は洗浄若しくは交換のためお水チャンバ2の取外し及び洗浄又は交換のための水チャンバ2からの使い捨てフィルタ組立体100の取外しが、かなり単純化される。
【0024】
もう1つの利点は、追加の電気又は空気圧接続が必要な場合に得られる。加熱式導管を用いることにより、導管と加湿空気源との間の電気配線コネクタが必要であるが、追加の空気圧連結手段54を圧力フィードバック又は測定のために使用することができる。本発明では、導管用の追加の電気接続及び(又は)空気圧連結手段を含むコネクタは、CPAP器械3の連結マニホルド8と一体であり、したがって、使い捨て水チャンバ2ができるだけ単純なままであるようにすることができる。
【0025】
加湿器チャンバに入るガスは、このガスの滅菌のために濾過される。これは、CPAP器械3からのガスをこれが加湿チャンバ2に入る前にフィルタ組立体100に通すことにより達成される。
【0026】
フィルタ組立体は、入口開口部と、入口開口部をCPAP器械のガス供給源に連結する連結機構と、フィルタガーゼと、支持フレーム構造とから成る。作用の際、フィルタ組立体に入る全てのガスは、入口開口部を通る。
【0027】
図3〜図8を参照すると、好ましい実施形態では、ガスは入口開口部16を通ってフィルタ組立体100に入り、入口開口部106は、ほぼ円形で、加湿器チャンバ2の入口ポート5に適合するよう寸法決めされている。
【0028】
フィルタ組立体の入口開口部106は、連結機構を介してCPAP器械3のガス供給源に結合されている。連結機構は、フィルタ組立体100を交換又は洗浄のために迅速且つ容易に着脱できるような仕方に設計されている。気密シールが、連結部の周囲に沿って形成され、したがって、CPAP器械3から送られた空気が全て入口開口部106を通過してフィルタ組立体100に流入するようになっている。
【0029】
好ましい実施形態では、フィルタ組立体の入口開口部106は、リップ105によって境界付けられており、このリップは、摩擦プレス嵌めによって、入口ポート5に設けられた相補するリップ又は凹部(図示せず)と嵌合する。その目的は、フィルタ組立体の入口開口部106及び入口ポート5の周囲相互間に気密シールを形成することにある。チャンバ2のベース18を取り外し、そして、例えば、フィルタ組立体を押し、圧力を加え又は加湿器チャンバ2の入口5から引き出すことによりフィルタ組立体100を取り外し又は元に戻すことができる。
【0030】
次に、フィルタ組立体100に入ったガスは、加湿器チャンバ2に入るためには全てフィルタガーゼを通過しなければならない。ガーゼ材料は、ガーゼを通過する空気を滅菌する先行技術で周知の或る範囲の材料から選択される。また、この材料は、CPAP器械の通常の動作圧力を念頭において、少なくとも必要最少量の空気が設定された期間にわたりフィルタを通過するよう選択される。
【0031】
好ましい実施形態では、フィルタガーゼ101は、一般に用いられている医用合成材料であるELECTRET(登録商標)であり、これは、静電荷を用いて空気流を濾過する。ガーゼ材料101は、付形されて支持フレーム構造により定位置に保持され、この支持フレーム構造は、フィルタガーゼ101をしっかりと且つぴんと張った状態で定位置に保持する。フィルタガーゼ101は、フィルタ組立体100に入った空気が全てフィルタ組立体の入口開口部106を通って入り、そしてフィルタガーゼ101を通過し、その後チャンバ2に入るような仕方で支持フレーム構造に取り付けられている。フィルタ支持フレーム構造は、フィルタガーゼ101の少なくとも必要最小限の表面積が入口開口部106を通ってフィルタ組立体100に入っている空気流に与えられるような寸法形状のものである。これにより、少なくとも必要最少量の空気がフィルタ組立体100を通過することができ、総量は、選択されたフィルタガーゼ材料、時間間隔及びCPAP器械3の出口圧力で決まる。
【0032】
好ましい実施形態では、支持フレーム構造は、一端が開口した中空円筒形ケージ102である。円筒形ケージ102の開口端は、入口開口部106としての役目を持つ。連結機構105は、円筒形ケージ102のこの開口端の周囲に設けられている。フィルタガーゼ101は、1つのガーゼ層が入口開口部106を除くケージ102の構造部材相互間の隙間を全て塞ぐような仕方で円筒形ケージ102の内部にしっかりと取り付けられている。
【0033】
好ましい実施形態では、支持フレーム102、入口開口部106及び連結機構105は全て、1回の射出成形作業で構成される。あらかじめ切断されて付形された一体式フィルタガーゼ101が、このように構成されたフレーム構造に追加され、好ましい実施形態では、複合成形により定位置に取り付けられる。ただし、このフィルタガーゼを任意適当な他の取付け手段により定位置に接着し、クリップ留めし又は保持してもよく、この取付け手段は、ガーゼ101を定位置に保持すると共にシールとなり、ガーゼ101と支持フレーム102との間に隙間が無いようにする。
【0034】
好ましい実施形態では、フィルタ組立体100の入口開口部106は、連結機構105により加湿器チャンバ2の内部で入口ポート5に取外し自在に取り付けられる。フィルタ組立体100は、入口ポート5と連結機構105の連結がいったん行われると、フィルタ組立体100全体がチャンバ2内に保持され、組合せ状態のCPAP/加熱器装置3が通常の動作位置にあるとき、フィルタ組立体100と加湿器チャンバ2の内容物が互いに接触しないような寸法形状になっている。
【0035】
上述したフィルタ組立体の構造は製造するのが簡単であることは容易に理解されよう。その結果、本発明のフィルタを有する水チャンバは、顕著な利点をもたらす一方で、既存のチャンバと比べてそれほどコスト高ではない。また、本発明のフィルタ組立体は、細菌、ウイルス等がCPAP器械の内部環境に入るのを阻止し、汚染を阻止してCPAP器械を別の患者に再使用できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1の好ましい実施形態の水チャンバ及び持続的気道陽圧(CPAP)器械の斜視図であり、CPAP器械1から分離された水チャンバ2及びCPAP器械の連結マニホルド及びチャンバ中を通る空気流の経路を指示した矢印43を示す図である。
【図2】本発明の第1の好ましい実施形態の水チャンバ及びCPAP器械の斜視図であり、例えば使用中のようなCPAP器械と係合した水チャンバ2及び導管連結マニホルド9中を通る空気流の流出経路を指示する矢印を示す図である。
【図3】本発明のフィルタに用いられる水チャンバの斜視図である。
【図4】本発明のフィルタを有する図3の水チャンバの下から見た図である。
【図5】フィルタフレームの側面図である。
【図6】図5のフィルタフレームの正面図である。
【図7】図5のフィルタフレームの第1の斜視図である。
【図8】図5のフィルタフレームの第2の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加湿ガス搬送処置に用いられる装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に設けられた加圧ガス供給源と、
前記ハウジングに設けられ、前記加圧ガス供給源と流体連通状態にあり、加湿器へのガス流を提供するように前記加湿器の入口と流体連通するように構成された加圧ガス出口と、
前記加湿器の前記入口上に又はこれを覆って設けられ、前記加湿器に入る前記ガスを濾過するフィルタ手段と、を備えている、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記ハウジング内に設けられ、前記加湿器の出口と流体連通して加湿ガスを前記加湿器から受け入れるように構成された加湿ガス戻し手段と、
前記ハウジングに設けられた患者側出口とを更に有し、該患者側出口は、加湿ガスを前記加湿ガス戻し手段から受け入れて加湿ガスを前記患者出口にもたらすために前記加湿ガス戻し手段と流体連通状態にあり、前記患者側出口は、患者への加湿ガスの搬送のための呼吸導管と流体連通状態にあり又は該呼吸導管と流体連通するように構成されている、
請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記加湿器は、加熱可能な水チャンバであり、前記装置は、前記ハウジングに連結されたチャンバ加熱手段を有し、前記ハウジングは、前記加湿器を前記チャンバ加熱手段に隣接して位置決めする加湿器係合手段を有し、前記チャンバ加熱手段は、前記水チャンバ内の液体としての水を蒸発させて水蒸気を、前記水チャンバを通過している前記ガス流に与えるように構成されている、
請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
前記加湿チャンバは、ベースを有し、前記チャンバは、たった1回の動作で前記加湿器係合手段と係合可能であり、前記たった1回の係合動作により、前記加湿器チャンバの前記ベースは、前記チャンバ加熱手段に隣接してこれと接触状態になり、前記加圧ガス出口と前記加湿器入口の第1の流体連通及び前記加湿ガス戻し手段と前記加湿器出口の第2の流体連通が行われ、前記第1の流体連通及び前記第2の流体連通は、前記たった1回の動作の方向に行われる、
請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記患者側出口は、呼吸ホースを受け入れるコネクタと、少なくとも1つの補助電気接続プラグ若しくはソケット又は空気圧連結プラグ又はポートとを有し、該少なくとも1つの補助電気接続プラグ若しくはソケット又は空気圧連結プラグ又はポートは、これらと相補した形状の電気コネクタ及び空気圧コネクタを有する呼吸回路の接続時に同時に接続又は連結可能である、
請求項2〜4のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項6】
ガス加湿装置に用いられる加湿器チャンバであって、
周囲壁及び頂部並びに開口した底部を備えた容器と、
前記容器の前記開口底部を包囲する熱伝導性ベースと、
前記容器のためのガス入口と、
前記容器のためのガス出口と、
前記容器のための前記ガス入口上又はこれを覆って取り付けられ、前記容器への前記ガスを濾過するフィルタ手段とを有する、
ことを特徴とする加湿器チャンバ。
【請求項7】
前記ガス入口の内周部から前記加湿器容器内へ延びる第1の細長い流管と、
前記ガス出口の内周部から前記加湿器容器内へ延びる第2の細長い流管と、を更に有し、
前記第1の流管と前記第2の流管は、互いにほぼ平行であり且つ前記チャンバの前記ベースにほぼ平行であり、
前記ガス入口及び前記ガス出口は、同一の方向である好ましい挿入方向に向いており、
前記好ましい挿入方向は、前記チャンバの前記ベースにほぼ平行であって、
前記加湿器チャンバがたった1回の動作で加熱器ベースに動作可能に係合でき、
前記ガス出口及び前記ガス入口との流体連通も又、前記たった1回の動作で行われるように構成されている、
請求項6記載の加湿器チャンバ。
【請求項8】
前記フィルタ手段は、濾過材を実質的に支持するフレーム構造を有し、該フレーム構造は、前記ガス入口の内部形状に適合するよう形作られ、前記フレーム構造は、前記フィルタ手段を前記ガス入口内の定位置にロックする手段を有する、
請求項6又は7記載の加湿器チャンバ。
【請求項9】
前記濾過材は、前記フレーム構造の構造部材相互間に介在して設けられている、
請求項8記載の加湿器チャンバ。
【請求項10】
前記ロック手段は、前記濾過材と前記入口との間の摩擦嵌めである、
請求項8又は9記載の加湿器チャンバ。
【請求項11】
前記第2の流管は、空気放出オリフィスを有し、該空気放出オリフィスは、前記第2の細長い流管の頂部に設けられると共に前記ガス出口に隣接して前記細長い流管の端部寄りに配置されている、
請求項7又は10記載の加湿器チャンバ。
【請求項12】
前記加湿器チャンバの前記ガス入口及び前記ガス出口は各々、雌型ポートであり、
前記加湿器チャンバは、全体として円筒形であり、前記雌型ポートは、円筒形の前記壁の頂部に隣接して円筒形表面で開口している、
請求項6又は11記載の加湿器チャンバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−501050(P2007−501050A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522521(P2006−522521)
【出願日】平成16年7月27日(2004.7.27)
【国際出願番号】PCT/NZ2004/000166
【国際公開番号】WO2005/011785
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(504298349)フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド (41)