一体的な薬剤送達及び被分析物センサ器具
本発明の実施例は、一体的なシステムにおいて薬物送達と組み合わせられる被分析物検出に対する方法及び器具に係る。一実施例では、装置は、被分析物を検出し、そこから得られる測定結果に応じて矯正措置として制御された量の薬剤をユーザに対して注入するよう、使用され得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、医療装置に係り、より特には、薬剤送達と組み合わせて被分析物検出を与える方法及び器具に係る。
【背景技術】
【0002】
インサイチュの被分析物の検出は、副次的機器又は装置に対する必要性を低減するよう望ましい。典型的には、体内の被分析物を測定するよう、サンプルが身体から取り出され、外部装置を使用して測定される。更には、なんらかの矯正措置が適切であると見なされる場合、典型的には第2の装置が利用され、体内へと矯正薬剤を注入(introduce)する。
【0003】
例えばインシュリンを摂取する糖尿病を有する患者に対して、病気を治療する工程は、非常に複雑である。患者は、摂取する炭水化物及び他の栄養物の量を記録しなければならない。患者は、指又は他の身体部位を繰り返し針で刺すことによって毛細血管のグルコース値を監視しなければならない。また、患者は、自身が行う運動の量を考慮にいれなければならない。患者は、定期的に投与するインシュリンの1回分を算出するよう、かかる全ての要因を考慮しなければならない。グルコース濃度が十分に制御されておらず、慢性的に上昇する場合、患者は、眼、肝臓、神経、足、及び心臓の病気等である長期的合併症にかかる危険性がある。血中グルコース値濃度が過度に落ちる場合は、患者は、発作、昏睡状態、及び自動車事故等を経験する危険性がある。
【0004】
かかる全ての理由に対して、患者の相互作用をほとんどあるいは全く有さずに正しいインシュリン量を送達することができるシステムは、インシュリン治療をされる1型又は2型糖尿病を有する患者にとって有用である。しかしながら、自動膵臓システムは、今日まで非常に面倒なものであった。例えば、1970年代後半において、BIOSTATORとして既知である大型装置が開発され、静脈血グルコース値を引き出し且つ測定することによって、継続的又は略継続的にグルコースを測定することができた。Fogt EJ、Dodd LM、Jenning EM、Clemens AHによる、「Development and evaluation of a glucose analyzer for a glucose controlled insulin infusion system (BIOSTATOR)」、Clin, Chem.、1978年8月、24(8):1366−72を参照のこと。更に、BIOSTATORは、インシュリンを投与することができた。BIOSTATORは、その寸法により、リサーチツールとされ、糖尿病を有する患者間での普及を達成することはできなかった。
【0005】
より近年になり、グルコースセンサとインシュリン注入装置を一体にする他の試みがなされてきている。かかるシステムの1つは、Hovorka外(and colleagues)によって説明された(Hovorka R、Chassin LJ、Wilinska ME外、「Closing the Loop, the Adicol Experience, Diabetes Technol. Ther., 2004 6月;6(3):307−18」)。このシステムにおいて、一時的に埋め込まれる針型のグルコースセンサ(ミクロ透析型)は、ループを閉じるよう、携帯型コンピュータ及びベルト着用型インシュリンポンプと組み合わされた。ミクロ透析型センサの制限のうち1つは、それがミクロ透析カテーテルへの流体送達、及びミクロ透析型カテーテルからの流体除去を求める複雑な装置であること、である。
【0006】
Steil外はまた、複雑な閉ループシステムを説明した。該システムにおいては、静脈内センサ又は皮下センサは、完全に埋め込まれるあるいは外部インシュリンポンプ及びコンピュータと組み合わされる(Steil GM、Panteleon AE、及びRebrin Kによる、Closed−loop insulin delivery − the path to physiological glucose control, Adv Drug Delive Rev, 2004年2月10日;56(2):125−44)。しかしながら、かかるシステムは、2つの別個のユニットを必要とする。一方は、インシュリンポンプ(及びカテーテル)に対するものであり、他方は、検出器具(検出するよう別個のカテーテルを使用し得る)である。
【0007】
乳酸塩(lactate)の検出等の他の環境において、インサイチュの被分析物の検出及び薬剤の送達は、同様に望まれ得る。例えば、潅流(血行)の低下に繋がる血液の喪失がしばしば明らかではなく、故に潜在的潅流低下(OH)と称されている、ことは分かっている。OHは、外傷の患者において非常に一般的である。しかしながら、乳酸(lactic acid)の血中濃度の上昇が最初に検出される際に医療チームが迅速に介入する場合、OHの源はしばしば見つけられ得、患者の生命が助けられる。
【0008】
血液容量が低減される際に血中乳酸が上昇する理由は、酸素供給及び酸素必要量に関わる。通常、肺は、血液に酸素を送り込み、血液は酸素を身体中の組織に送達する。しかし、血液容量が低下すると、肺から血液への酸素送達速度は、著しく低減され、組織は酸素負債に苦しむ。酸素の欠如において、組織は、酸素を必要とするクレブス回路物質代謝反応を利用することができず、その代わりにエネルギを作るよう嫌気性経路(anaerobic pathways)に依存しなければならない。優性嫌気性経路は、ピルビン酸塩からの乳酸塩の生成に至る。このため、出血による血液容量の低減の場合、血中の乳酸塩のレベルは上昇する。血中乳酸塩はまた、脱水症の状況においても上昇する(血管内容量の減少)。血中乳酸塩はまた、血管が拡張する(感染による)敗血性ショックの場合においても上昇する。後者の状況においては、血液容量は実際には低くないが、血管拡張により、「有効血液容量」は著しく低下し、血中乳酸塩は上昇する。故に乳酸センサは、出血、脱水症、及び、敗血性ショック等である疾患からの有効血液容量の低下、である全ての状況において有用である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上昇された血中乳酸塩(乳酸)濃度を見つけることによるOHの検出によって、死亡率を低減し得る迅速な救急蘇生法(流体及び血液の投与)が可能となる。医師又は救命士(EMT)が負傷した人にケアを与えるよう呼ばれる際、彼らが実行する最初の手順の1つは、しばしば腕における静脈にカテーテルを挿入することである。故に、カテーテルに対して結合されるインサイチュ検出要素は、かかる環境において有用な処置を与え、生命に関わる恐れのある事象の早期検出が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施例は、添付の図面と合わせた以下の詳細な説明によって容易に理解される。この説明を容易にするよう、同様の参照符号は、同様の構造要素を示す。本発明の実施例は、添付の図面において制限的ではなく例証として図示される。
【0011】
以下の詳細な説明において、添付の図面が参照される。図中、同様の参照符号は、同様の部分を示し、本発明が実行され得る実施例が例証として示される。他の実施例が利用され得ること、及び、構造上又は論理上の変更が本発明の範囲から逸脱することなくなされ得ることは、理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、制限的な意味に取られるべきではなく、本発明に従った実施例の範囲は、添付の請求項及びそれと同等のものによって定義される。
【0012】
多種の動作は同様に、本発明の実施例の理解を助け得るよう、複数の別個の動作として説明され得る。しかしながら、説明の順序は、かかる動作の順であるように解釈されるべきではない。
【0013】
本願は、上/下、後方/前方、及び上部/下部等の遠近法に基づく説明を使用し得る。かかる説明は、単に議論を容易にするよう使用され得るものであり、本発明の実施例の適用を制限するようには意図されない。
【0014】
本発明の目的に対して、「A/B」という句は、A又はBを意味する。本発明の目的に対して、「A及び/又はB」は、「(A),(B),又は(A及びB)」を意味する。本発明の目的に対して、「A,B,及びCのうち少なくとも1つ」という句は、「(A),(B),(C),(A及びB),(A及びC),(B及びC),又は(A,B及びC)」を意味する。本発明の目的に対して、「(A)B」は、「(B)又は(AB)」、即ちAが随意的な要素であることを意味する。
【0015】
本願は、「一実施例において」又は「実施例において」という句を使用し得、該句は各々、同一又は異なる実施例の1つ又はそれより多くを意味し得る。更には、本発明の実施例に対して使用される「有する」及びそれと同等の語は、同義である。
【0016】
本発明の実施例は、本願中記載される特徴を個別に、あるいは適切に組み合わせて、本願中の教示に基づいて備えられ得、具体的に組み合わせられて記載されているか否かは問われない。
【0017】
本発明の実施例は、一体的なシステムにおいて薬物送達と組み合わされる被分析物の検出に対して与えられる。一実施例では、装置は、被分析物を検出するよう、並びに、そこから得られる測定結果に応じて矯正措置としてユーザに対して制御された量の薬剤を注入するよう、利用され得る。
【0018】
本発明の一実施例は、センサ及び薬物送達装置が単一の中空構造へと一体にされる閉ループシステムを教示する。代替的な一実施例は、2つ又はそれより多い細長い構造(例えば、センサ及び薬剤伝達装置)を有し、該構造は、近接し、各々がユーザの皮膚に対して置かれる1つ又はそれより多い部分に対して接続される。
【0019】
本発明の目的に対して、「薬剤」という語は、例えば人間である哺乳類等の動物における疾病又は病気を治療、治癒、又は防止するよう提示されるいかなる物質又は注入剤(infusate)も示すよう、広く解釈されるべきである。一実施例では、薬剤は、生理的機能を回復、矯正、及び/又は改善するよう使用され得る。故に、本発明の実施例における薬剤の例には、インシュリン、血液、生理食塩水、水、並びに、多種の医薬品、栄養補助食品等が含まれる。
【0020】
本発明の一実施例において、装置の検出部及び装置の薬剤送達部は、1つの中空構造へと一体にされ得る。一実施例では、薬剤(例えばインシュリン)は、装置の遠位ルーメンを通って哺乳類の身体へと送達され得る。一実施例では、薬剤送達速度を確定するよう連続濃度(serial concentration)がコントローラに対して与えられる被分析物(例えばグルコース又は乳酸塩)は、薬剤が送達されるところに対して近位である場所において測定され得る。近位又は遠位である多種の場所の向きは、典型的な目的に対するものであり、本発明の実施例の教示に従って所望される通りに修正され得る。
【0021】
本発明の一時での基本的な設計は、図1中に示される。図1中の実施例において、複数の層があり、このため図面は3つのパネルへと分割され、下部パネルのみが全ての層を有する。点Aから点Bまで延在する中空構造102は、図1中の上方パネルにおいて示される。一実施例では、構造102は、非導電性ポリマから作られる管であるが、導電性金属、ガラス、又は他の適切な材料から作られてもよい。一実施例では、管を形成するよう適切なポリマは、フッ素重合体、ポリエチレン、又は静脈内カテーテルに対して使用されるポリマを有する。
【0022】
本発明の目的に対して、「中空」という語は、本発明に従った実施例に従う多種の構造を示す際、広範囲にわたる断面寸法及び形状を包含する。一般的に、中空構造は、1つ又はそれより多いパッセージを有するものであり、該パッセージが直線状、湾曲、屈曲、不定形等であることに関わらず、そこを通って流体又は気体が流れ得る。
【0023】
材料104は、構造102の外側表面の全て又は一部上に存在し得、一実施例では、該材料は、プラチナであり得るが、金、銀、パラジウム、タンタル、又は炭素であり得る。材料104が炭素である一実施例では、該材料は、ガラス状炭素(glassy carbon)、炭素繊維、黒鉛、又は炭素ナノチューブであり得る。一実施例では、材料104は、点Bの近くまで延在する。一実施例では、材料104は、センサの指示電極として野役割を果たし、電気メッキ、化学メッキ、スパッタリング、金属蒸着、プラズマ蒸着、フォトリソグラフィ、又は、ポリママトリックスにおいて分散されるプラチナインク等である金属化インクのパッドプリンティング(pad printing)、あるいは、当業者にとって既知である他の方法によって、構造102に対して適用される。
【0024】
本発明の一実施例では、指示電極は、多種の形状及び寸法を有し得る。指示電極は、1つ又はそれより多いリングにおいて中心管を取り巻き得るか、あるいは管を取り巻かずに管上に配置され得るか、あるいは、配置が組み合わされ得る。本発明の一実施例では、指示電極は、管又は平らな表面、あるいは基板に沿って延在するトレースを形成し得る。
【0025】
本発明の一実施例では、絶縁層(誘電体)(ここでは構造106)は、材料104の表面の一部にわたって存在し得る。誘電体106は、浸漬被覆、吹付け被覆、インクジェット印刷、又はフォトリソグラフィを制限的ではなく有する複数の方法のうちの1つによって、材料104にわたって、及び/又は構造102上に置かれ得る。一実施例では、誘電体106は、より堅固に、且つ溶媒又は極度の環境による溶解によって受ける影響をより少なくするよう、紫外線又は加熱養生によって架橋結合され(crosslinked)得る。
【0026】
装置のより上方の層は、図1中の中央のパネルにおいて図示される。層108は、被分析物センサの参照電極としての役割を果たす表面であり、一実施例では銀から作られ得る。参照電極は、電気メッキ、化学メッキ、スパッタリング、金属蒸着、又は当業者にとって既知である他の方法によって適用され得る。一実施例では、銀の参照電極は、塩化第2鉄処理又は電気分解等の使用によって実行される表面上に形成される塩化銀の層を有し得る。後者の方法では、電流は、HCI及びKCIの溶液における浸漬中に銀を介して通され、適切には電解塩素処理と称される。
【0027】
本発明の一実施例では、銀/塩化銀層はまた、皮膚に接触するモジュールの表面の全て又は一部に対して適用され得る。かかる一実施例では、参照電極は、一般的な心電図電極に類似して皮膚に接触し得る。
【0028】
一実施例では、参照電極108は、誘電体106の一部又は全て、及び/又は材料104の一部の周囲に同心性に適用され得る。他の一実施例では、指示電極及び参照電極は、互いに対して同心円性ではない平らなワイヤとして適用され得る。かかる一実施例では、指示電極及び参照電極は、基本的な基板と同時押出しをされ得る。
【0029】
一実施例では、参照電極は、銀、銀/塩化銀、ステンレススチール、又は本発明の教示に従った他の適切な材料であり得る。一実施例では、参照電極は、固体金属であり得、あるいは、インクの形状において蒸着され得る。一実施例では、参照電極は、指示電極の露出範囲より大きな露出範囲を有し得、例えば露出範囲の少なくとも3,4又は5倍大きい。
【0030】
一実施例では、対電極等である追加的な電極は、利用され得る。対電極が利用される実施例では、電流は、参照電極よりも対電極を介して流れ得、故に偏極電圧(polarizing voltage)の変更の可能性が低減される。
【0031】
一実施例では、一連の膜は、材料104にわたって適用され得、集合的に、かかる膜は、変換層110と称され得る。本発明の一実施例におけるかかる層の基本的性質は、発行された2つの特許文献、米国特許第5,165,407号明細書(Wilson外、Implantable Glucose Sensor)及び米国特許第6,613,379号明細書(Ward外、Implantable Analyte Sensor)において見受けられ、かかる文献の内容は、本願中に参照として組み込まれる。一実施例では、かかる層は最内層として、選択性膜を有し得る。該膜は、過酸化水素が下方にある電極まで浸透し得るようにするが、アスコルビン塩酸、アセトアミノフェン、及び尿酸等である妨害物質を浸透させない。この選択性膜は、米国特許第6,613,379号明細書中に教示される通り、ポリエーテルスルフォンから、あるいは、酢酸セルロース又はNAFION等である他の化合物から作られ得る。一実施例では、選択性膜の表面は、過酸化水素の形成を酵素的に触媒する触媒膜であり得る。(被分析物がグルコースである)一実施例では、この触媒膜は、アルブミン等であるタンパク質増量剤の存在下で架橋剤グルタルアルデヒドを有して固定化されている酸化グルコースを有し得る。乳酸が被分析物である場合、酵素は、乳酸酸化酵素又は乳酸脱水素酵素等であり得る。特定の酵素を基本とするセンサの構築は、技術的に周知である。また、多種の被分析物に対する分析の目的に対して使用され得る多くのかかる酵素は、既知であり、本発明の実施例の範囲内であることを意図される。
【0032】
一実施例では、選択透過性膜112は、最も表面の層であり得、下方にある触媒膜に加えて参照電極108を覆い得る。選択透過性膜は、興味の被分析物及び酸素の浸透を規制する役割を果たす。例えば、グルコースが測定されている場合、本発明の一実施例において、選択透過性膜は、酸素に対して大変透過性があるが、グルコースに対しては最小限の透過性である。このようにして、化学量論は保持され、高いグルコース濃度において酸素が制限される可能性は、最小限に抑えられ得る。一実施例では、膜112は、ポリウレタンを有して作られ得る。一実施例では、膜112は、グルコースが浸透する親水性ブロック、及び酸素が通過する疎水性ブロックを有するポリウレタンを有して作られ得る。一実施例では、選択透過性膜は、酸素透過を支援するようシリコン又はフッ素重合体の構成成分(moiety)を有し得る。本発明の一実施例では、選択透過性膜は、被分析物透過性を支援するよう、ポリエチレンオキシド、又はポリエチレングリコール等である親水性構成成分を有し得る。多くの他の選択透過性膜は、前述されており、当業者には既知であり、また、本発明の実施例の範囲内であると意図される。例えばPCT No. WO2004/104070及び米国特許第11/404,528号明細書(「Biosensor Membrane Material」、2006年4月14日出願)は、適切な選択透過性膜の特定の構成要素に関連する詳細を与え、その開示全体は、本願において参照として組み込まれる。
【0033】
構造102が金属化表面である一実施例では、全体表面は、偏光バイアス(polarizing bias)が適用される際に電流を生成し得る酸化可能な構成要素からの干渉を避けるよう、選択性膜を有して覆われ得る。
【0034】
本発明の実施例では、検出及び/又は薬剤送達管は、例えば長さ1−2インチ、又はそれより長くあり得、中空のワイヤ又は管、末梢から中心静脈まで挿入したカテーテル、頚静脈又は鎖骨下動脈カテーテル、スワンガンツカテーテル、又は他のカテーテル等である。一実施例では、管は、特定の所望される適用に依存して、寸法及び形状において多種の断面を有し得る。
【0035】
本発明の一実施例に従った装置を作る他の方法は、中空構造から始まるよりも平坦構造から始められる。例えば、基本構造102は、平坦構造であり得る。かかる実施例では、個別の層は、基板102に対して与えられ得、続いて最終段階として、平坦構造は、例えば心棒の周囲に中空構造へと丸められ得る。かかる一実施例では、シームは、2つのエッジが接合される際に作られる。(ネガティブ又はポジティブフォトレジストを使用する)フォトリソグラフィの工程は、平坦構造に対して化学層を加えるよう特に十分適切であるが、他の方法は、本願中の教示に従って利用されてよい。
【0036】
本発明の一実施例に従った装置を作る更に他の方法は、1つより多い中空構造の接合である。例えば、上方に金属表面が適用され得る基板102は、第1の管であり得る。第2の管は、より短い管であり得、該管上において銀/塩化銀の参照電極及び複数変換膜が蒸着される。製造中、第2の管は、入れ子のテレスコープ状の配置において第1の管にわたって直接適用され得る。
【0037】
一実施例では、単一のルーメンを有することに対する代替案は、1つより多いルーメンを有することである。かかる一実施例において、1つのルーメンは、参照電極(例えば銀/塩化銀)が組織に入り得るところの導管としての役割を果たすよう使用され得る。複数のルーメンの使用はまた、1つより多い薬剤、又は薬剤の異なる混合又は濃度が注入され得るという利点を与える。
【0038】
本発明の一実施例では、上方に検出化合物が適用され得る1つの指示電極(プラチナ表面等)を有することに対する代替案は、複数の指示電極を有することである。複数の指示電極の各々は、検出化合物を適用される。かかる構造において、1つより多い被分析物は、同時に測定され得る。
【0039】
一実施例では、複数の指示電極は、絶縁誘電体の連続層をセンサのより近位の部分に対して、並びに各誘電体層上へと加えることによって作られ、更なる指示電極を追加する。この実施例では、入れ子のテレスコープ状の指示電極は、特定の被分析物を測定し得る酵素を有して覆われ得る。酵素に加えて、一実施例では、各指示電極はまた、電極表面に対して直接近接する選択性膜、及び触媒酵素層に対する表面の選択透過性角膜を有して覆われ得る。一実施例では、1つの参照電極は、全ての指示電極を使用可能(service)にし得る。
【0040】
本発明の一実施例は、図2中に示される。図2は、3つの典型的な検出域204を有する検出装置200を示す。検出装置200は、可撓性の管等を有して構築されるプラチナ等の外側層202を有するコア206を有する。例えば使用時に薬剤を送達するポート208は、検出装置200の一端にある。
【0041】
本発明の一実施例では、検出域204は、1つ又はそれより多い被分析物を検出するよう使用され得る。一実施例では、検出されるべき各被分析物に対して、検出域204は、測定されている被分析物の濃度の表示を与えるよう、被分析物に反応する酵素、及び指示電極を有し得る。
【0042】
一実施例では、図示される管206等である管は、金属、ポリマ、ガラス等から構築され得る。一実施例では、管は、破損することなく反復される曲げに耐え得るよう可撓性であり得、数日又は数週間等の長期間の体内での使用を可能にされる。
【0043】
本発明の一実施例は、図3中に示される。図3は、3つの典型的な検出域304を有する検出装置300を示す。検出装置300は、プラチナ等の層302を有する。例えば使用時に薬剤を送達するポート308は、検出装置300に沿ってある。一実施例では、取外し可能であり得るプラグ306も与えられるが、むしろ装置は、装置が一端において閉鎖又は融合(fused)されるよう、構成され得る。
【0044】
本発明の一実施例では、例えば1,2,3,4つ又はそれより多い適切な数の検出領域が与えられ得る。一実施例では、1つより多いポートが与えられ得、例えば、各々は異なるルーメンに対して接続され、故に専用のルーメン、又は少なくとも分化された(differentiated)ルーメンを介する1つより多い薬剤の注入を可能にする。本発明の一実施例では、ルーメンは、分岐することによって、及び/又は1つ又はそれより多い分割壁又は膜によって1つより多いパッセージへと分割されることによって、分化され得る。
【0045】
図4は、本発明の一実施例を示す。該一実施例において、検出装置400は、ルアーロック等である取付け機構402、及び多種のトレース404及び406を有して示される。トレース404及び406は、互いに対して、あるいは下方にある管に対して完全な同心性はなく図示されるが、実施例においては、互いに対して同心性があってもよい。本発明の目的に対して、「トレース」という語は、いかなる導電性パスも広く示すよう解釈され、多種の物理的配置であり得る。使用時にドライブを送達するポート408は、検出装置400の一端にある。1つ又はそれより多い層を有する検出膜(図示せず)は更に、本発明の一実施例に従ったトレースの外側に対して適用され得る。
【0046】
本発明の一実施例では、複数のワイヤは、例えば二重押出しを用いて、管のジャケット壁に埋め込まれ得る。一実施例では、同一の材料が使用され得るか、あるいは、異なる温度の材料及び機械的特性が使用され得る。即ち、第1の押出しは、例えばポリテトラウフオロエチレンを有し得、続いて丸いかあるいは平らなワイヤが与えられ得、テトラフルオロエチレン上に置かれ得る。続いて、第2の押出しは、第1の押出しを再度流さないあるいは溶解させない又は他のより低い温度材料ポリウレタンの第1の押出しヘッドのすぐ後方に、直列で適用される。
【0047】
一実施例では、埋め込まれたワイヤは、レーザによってアクセスされ得るか、あるいは他の種類のエネルギビーム又は機械摩耗等である他の方法によって露出され得、バイオセンサとして使用され得る。一実施例では、ワイヤは、遠位先端において表面に対して適用される他の広帯域センササイトと、近位端部における終了に対して求められる接続点との間において、コネクタワイヤとして使用され得る。
【0048】
図5は、センサモジュール504に対して接続されるカテーテル等である管502を有する本発明の一実施例を示す。管502は、センサモジュール504が取り付けられるハブ506、及び遠位薬剤送達ポート508を有する。トレース512を介してセンサモジュール504に対して電気的に接続される指示電極510は、管502の外側上に見受けられ得る。また、トレース516を介してセンサモジュール504に対して電気的に接続される指示電極510も、管502の外側上に見受けられ得る。電極510及び514が複数のリングとして図示されるが、多種の数のリング、及び/又は電極の多種の配置は、本発明の実施例の範囲内にあることは、意図される。
【0049】
図6は、ユーザの皮膚と接触するカテーテル等である管604を保持するウイングホルダ602を有する装置600を示す。ウイングホルダ602は、多種の形状にあり得、一実施例では、バンデージ又はフレックス回路(a bandage or a flex circuit)の形状であり得る。一実施例では、ホルダ602は、ユーザの皮膚に対する装置の固定を援助するよう接着裏面を有し得る。ホルダ602はまた、アンテナ608、バッテリ610、及びトランスミッタ612等の集積回路を有し得る。事実上回路は、特定の適用に対して所望される通りホルダ602と接続して与えられ得る。更には、装置600は、追加的な回路が収容され得るモジュール606を有し、例えばポンプ、薬剤リザーバ等の薬剤送達機構に加えて、処理及び分析システムである。
【0050】
図7は、本発明の一実施例に従った比較的平らな検出装置700を示す。装置700は、検出域702及び708を有する。該検出域は、異なる形状又は配置において構成され得、カソード706に対して多種の方途において接続され得る。域702及び708、並びにカソード706は、基板704上に配置され、該基板はポリイミド又はKAPTON等を有して構成され得る。装置700は、大変可撓性があり得、故に心棒の周囲に巻かれ得るか、管自体へと巻かれ得るか、あるいは他の多種の形状であり得る。多種の検出域を活用することによって、所望される通り1つ又はそれより多い被分析物の検出が可能にされる。
【0051】
本発明の一実施例において、上方において多種の検出域、電極、及び/又はトレースが適用又は形成され得る基板は、平ら、円筒形等を有する多種の形状及び配置にあり得る。
【0052】
図8は、本発明の一実施例に従う検出装置800を示す。装置800は、検出域810及び812を有する。該域は、例えば、1つ又はそれ多い被分析物に反応する酵素層との結合に効果を有する1つ又はそれより多い貴金属であり得る。多種の検出域を活用することによって、所望される通り1つ又はそれより多い被分析物の検出が可能にされる。装置800はまた、カソード808を有する。一実施例では、領域806において、装置の比較的平らな特性により装置は、心棒の周囲に巻かれ得るか、管自体へと巻かれ得るか、あるいは他の多種の形状になり得る(図7に対する記載に類似する)。一実施例では、装置800は、領域804において、使用時に身体の外側に存在し得、例えばリザーバ、ポンプ等を有する外部薬剤送達機器と合致し得る。一実施例では、装置800は、領域802において、電源、分析、及び/又はディスプレイに対して他の装置に電気的に接続され得る。
【0053】
本発明の一実施例に従った自動化された膵臓内分泌部(automated endocrine pancreas)の作動中、ポジティブ偏光バイアスは、指示電極対参照電極上(on the indicating electode(s) vs the reference electrode)に置かれ得る。一実施例では、このバイアスは、約0.3乃至0.7Vであり得る。一実施例では、指示電極へと流れる電流は、貴金属表面において過酸化水素の酸化から得られ、組織において存在する被分析物(グルコース等)の濃度に比例する。
【0054】
本発明の一実施例に従う装置は、複数の哺乳類の組織の種類及び位置において作動し得る。例えば皮下組織に置かれる場合、該装置は、皮下間質液におけるグルコースを測定し得、皮下組織へとインシュリンを送達し得る。重要であるのは、本発明の実施例において、検出範囲が薬剤送達場所から離され得ることを理解することである。例えば、この装置を有して送達される薬剤がインシュリンである場合、すぐ周辺におけるグルコース濃度が変化され得る。インシュリンは、グルコースを間質液から脂肪細胞(含脂肪細胞)の内部へと動かすことによって、(哺乳類の皮下位置において存在する)脂肪組織においてその作用を発揮する。加えて、インシュリンの多くは、血流へと吸収され、故に身体中の細胞へのグルコース摂取に繋がる。
【0055】
間質グルコースを細胞へと引き込む効果により、高濃度の局所的インシュリンの存在下で、間質グルコースは、低いレベルまで低下し得る。この理由により、グルコースがインシュリン注入場所に大変近い点において測定される場合、得られる値は、全身のグルコース濃度を代表するものではないかもしれない。その代わり、インシュリンの濃度が典型的には局所的送達場所において最も高いため、得られる値は、ある程度、身体の残りの部分の値より低くなり得る。この理由により、検出場所が薬剤送達場所から離されることは、有益であり得る。一般的には、インシュリンが特定の場所へと注入される場合、該場所を取り巻く低グルコースの域がある、と考えられる。該域は、約6−12mmの半径を有するが、個体差はある。故に、一実施例では、グルコースが注入場所から少なくとも6mm、例えば少なくとも6−12mm、例えば少なくとも8−10mm離れて測定される場合、グルコース濃度は、全身の末梢の(peripheral)脂肪濃度を示し得る。大変高い率のインシュリンが送達されている状況において、より大きな分離距離は有益であり得得、例えば12mmより、あるいは15mmより大きい。
【0056】
本発明の一実施例において、組み合わされた検出及び薬剤送達装置は、血管に置かれる際に機能し得る。インシュリンが血流においてはその効果を発揮せず、その代わりに血流からの吸収後に組織において発揮するため、かかる場所において、センサをインシュリン注入ポートから離す必要は少ない。
【0057】
一実施例では、装置の静脈挿入位置は、血液における乳酸塩を検出するよう使用され得る、潅流低下を示すものとしての役割を果たし得る。かかる装置は、高レベルの乳酸塩が測定される場合に流体及び/又は血液を注入するよう使用され得る。一実施例では、乳酸塩は、1つ又はそれより多い薬剤送達ポートの近くに、又はそこから離れて検出され得る。
【0058】
本発明の一実施例では、軍事戦、自動車事故、銃創等の状況において個人が負傷した場合、負傷者には、出血及び脂肪の危険性がある。かかる場合、本発明の一実施例に従った乳酸塩検出カテーテルは、表在静脈へと挿入され得る。検出カテーテルの挿入後、カテーテル上の乳酸塩センサは、検査され(calibrated)得る。担当する医療従事者は、広く利用可能な穿刺装置を使用して人から(典型的には指先から)一滴の血液を取得し得る。一実施例では、血液滴は、乳酸塩測定メータ(Lactate Pro strip and meter)に置かれる乳酸塩検出ストリップ上に置かれ得る。結果もたらされる乳酸レベルは、乳酸塩検出カテーテルを検査するよう電気監視ユニット(EMU)へと医療従事者によって入力され得る。
【0059】
一実施例では、EMUは続いて、例えば毎分そのディスプレイ上に連続的又は略連続的な乳酸塩の読出しを表示する。一実施例では、EMUは、設定され得る警報レベルを有し得る。例えば、一実施例では、EMUは、乳酸塩濃度が2.5mM等である定義された値を超える際に、可聴の警報を作動するよう設定される。一実施例では、乳酸塩センサ(EMU)が増大する乳酸塩を示す際、医療従事者は、フィンガースティック乳酸塩メータを有して確証的値を得るよう望み得る。
【0060】
本発明の一実施例では、乳酸塩濃度が上昇されると分かる際、患者が切迫出血性ショックを十分有し得るため、医療チームは、迅速に対応しなければならない。患者は、血液及び流体を投与される必要があり得、また、内出血を阻止するよう腹部診査手術を受ける必要があり得る。本発明の一実施例に従う閉ループシステムは、血中の上昇乳酸塩レベルから明らかである潅流低下の速やかな検出及び修正を容易にする。
【0061】
装置の一実施例が使用され得る方法は、図9中の実施例をみることによって理解され得る。図9Aにおいて、組み合わされたセンサ/薬剤注入カテーテル904は、約75−300ミクロン、例えば約150−225ミクロンの直径を有する。カテーテル904は、オンスキン(on−skin)電子モジュール902等である装置に対して取り付けられる。モジュール902は、皮膚910の表面上に置かれ、カテーテル904の先端は、皮下脂肪内において位置決めされる。皮膚表面と装置904の深さとの間の距離は、本発明の一実施例において約4−7mmである。しかしながら、本発明の実施例では、皮膚表面に対するカテーテルの入口の多種の角度は、90°又はそれより小さく、例えば10°、20°、30°、又は40°に意図され、皮膚表面に対する装置の穿痛の深さに影響を与える。本発明の一実施例では、インシュリン注入ポートから検出要素を離すよう(故に、被分析物の不等に低下された測定を避けるよう)、装置は、例えば20−30°の角度においてモジュールを出得る。
【0062】
本発明の他の実施例は、図9Bにおいて示される。この実施例では、薬剤注入カテーテル906は、被分析物センサ908から離され、装置がオンスキン電子モジュールから出得る場所は2つある。この実施例の利点は、カテーテル906が被分析物検出装置908からより大きな距離を離され得、故に不等に低い被分析物の濃度を測定する危険性が減少する、ことである。更に、各装置は、モジュール内における場所で離されるため、図9A中の組み合わされた装置より更に短くなり得る。センサ908は、中空又は固体のいずれかであり得る。
【0063】
一実施例では、電気モジュール902は、例えば貴金属を有する金属電極に対して連続的な偏光バイアスを与える構成要素を有する。加えて、モジュールは、電流信号を増幅し得、検査された被分析物の値に到達するようデータを処理し得る。あるいは、信号は、処理が行われる外部EMUに対して送られ得る。モジュール又はEMUのいずれかは、被分析物データを表示及び格納し得、プロセッサとしての役割を果たす。該プロセッサは、被分析物データが可変速度薬剤送達速度を確定するよう使用されるアルゴリズムを展開する。
【0064】
本発明の一実施例では、複数の手段によって、装置が組織へと挿入され得る。速い速度で挿入される場合、皮膚を穿通するよう別個のトロカール又は針は、必要とされない。あるいは、鋭い先端を有するスタイレット(stylet)は、中空装置のルーメン内において置かれ得る。皮膚及び皮下組織を穿通した後、スタイレットは、(痛みを最小限に抑え、より大きな可撓性を可能にするよう)引き出され得るか、あるいは適所に残され得る。固体の装置(センサ908等は固体であり得る)の場合、中空のトロカールは、センサの周囲に置かれ得る。組織への挿入後、トロカールは、モジュールケース902へと引き出され得る(Ward外による、米国特許第6,695,860号明細書「Transcutaneous Sensor Insertion Device」中に教示される通りであり、該文献の内容全体は、本願中に参照として組み込まれる)。
【0065】
あるいは、トロカールは、直線状又は螺旋形に関わらず、長手方向スロット等であるスロットを有する場合、完全に引き出されてモジュールから取り除かれ得る。
【0066】
ルーメンを介して送達される薬剤は、複数の場所のうち1つにおいて位置決めされ得るリザーバから出始め得る。例えば、薬剤リザーバは、モジュール902の一部であり得る。他の実施例では、薬剤リザーバは、より離れた場所において位置決めされ、一実施例ではポンプ、シリンジ、又は薬剤を送達する他の推進力に対して結合される。
【0067】
ドラッグリザーバがモジュールから離れて位置決めされる構造においては、薬剤は、Medtronic社、Smiths Medical社、Animas社、Sooil社、又はNipro社等から市販されているインシュリンポンプから出始め得る。他の実施例では、グルコースセンサは、グルコースを測定し得且つインシュリンを送達し得る改善された装置を作るよう、Insulet OMNIPODインシュリン送達システムと組み合わされ得る。
【0068】
本発明の一実施例では、1つ又はそれより多い薬剤送達場所は、装置に沿って、あるいは装置の端部において、あるいはその両方に位置決めされる1つ又はそれより多いポートであり得る。薬剤送達ポートが装置に沿って与えられる一実施例において、薬剤は、装置の近位部を介して身体へと送達され得、被分析物検出は、装置のより遠位の部分において薬剤送達ポートを越えて行われ得る。他の実施例では、かかる向きは反転され得る。
【0069】
図10中に示される本発明の一実施例では、挿入される装置を有する組織の断面図は、与えられる。組織は、表皮1010、真皮1012、及び皮下組織1014を有して構成される。装置1008は、検出領域1004を有し、該領域は、その近く又はその内部において薬剤送達ポートでもあり得る。かかる薬剤送達ポートは、検出領域1004の中にあり得るか、あるいは該領域に対して近位又は遠位であり得る。あるいは、又は上述に加えて、薬剤送達ポート1002は与えられ得る。本発明の一実施例では、プラグ1006は、装置1008の端部にキャップをするよう与えられ得る。本発明の一実施例では、取外し可能なプラグは与えられ得るか、あるいは、装置は、装置の中空部分が装置内において部分的にのみ延在し、故に装置の一端においてキャップ又はプラグを効果的に形成するよう、構成される。
【0070】
本発明の一実施例では、(構造902等の電子モジュールにおいて位置決めされ得る)プロセッサは、被分析物データ(グルコースデータ等)を得、適切な薬剤(インシュリン等)送達速度を算出し、薬剤送達ポンプに対してその情報を送り、該ポンプは中空構造を介して適切な速度でドライブを注入する。他の実施例では、プロセッサは、テレメトリーによってセンサ及び薬剤送達と連通し、その場合は身体に着用される機器から離れて位置決めされる。
【0071】
本発明の一実施例では、哺乳類の組織への留置に対して構成される中空構造を有する装置が与えられる。該装置は、電流を生成することによって被分析物の濃度に反応することができる化合物を上方に配置される外側表面を有する。化合物は、検出化合物を有し、中空構造は、薬剤が送達され得るルーメンを有する。
【0072】
本発明の実施例では、薬剤送達速度は、被分析物の濃度に部分的に基づき得る。
【0073】
本発明の実施例では、被分析物はグルコースであり得、薬剤はインシュリンであり得る。
【0074】
本発明の実施例では、被分析物は乳酸塩であり得、薬剤は、晶質又はコロイド等である循環体液増量体であり得る。
【0075】
本発明の実施例では、被分析物は乳酸塩であり得、薬剤は、心拍出量を増大させるものであり得る。
【0076】
本発明の実施例では、検出化合物は、酸化還元酵素であり得る。
【0077】
本発明の実施例では、中空構造は、皮下に、静脈内に、あるいは腹腔内に挿入されるよう構成され得る。
【0078】
本発明の一実施例では、各々が皮膚を穿通するよう構成される少なくとも1つの中空の薬剤送達装置及び少なくとも1つの被分析物センサに対して接続される、哺乳類の皮膚上に留置されるよう構成される構造を有する装置が与えられる。薬剤送達装置及び被分析物センサの出口点は、使用時に皮膚の表面にあり得る位置において互いから離され、センサは、酸化還元剤を有する。
【0079】
本発明の実施例では、薬剤送達装置及び/又はセンサは、皮下脂肪において終結するよう構成され得る。
【0080】
本発明の実施例では、薬剤送達装置及び/又はセンサは、各々が血管において終結するよう構成され得る。
【0081】
本発明の実施例では、被分析物センサと薬剤送達装置の出口点との間の分離の距離は、約6mm又はそれより大きくなり得る。
【0082】
本発明の実施例では、センサは、1つの化合物、又は少なくとも2つの異なる化合物を測定することができ得る。
【0083】
本発明の実施例では、被分析物を測定するよう身体に対する装置の挿入又は取付けの方法は、本願中に記載される特性を有して与えられる。本発明の実施例では、本願中に記載される特性を有する装置を作る方法も、与えられる。
【0084】
望ましい実施例を説明する目的で、本願において特定の実施例が図示及び記載されてきたが、当業者は、同一の目的を達成するよう予測される広範囲の他の及び/又は同等の実施例又は実施は、図示された実施例を代替し得、本発明の範囲から逸脱することなく記載され得る、ことを理解する。当業者は、本発明に従った実施例が大変多種の方途において実施され得る、ことを容易に理解する。本願は、本願中に記載される実施例の種類又は適合を対象とするよう意図される。したがって、本発明に従った実施例が請求項及びそれと同等のものによってのみ制限されることは、明白に意図される。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の一実施例に従う検出装置を図示し、各パネルは、該装置の異なる層を示す。
【図2】本発明の一実施例に従う複数の検出域を有する検出及び薬剤送達装置を図示する。
【図3】本発明の一実施例に従う複数の検出域を有する検出及び薬剤送達装置を図示する。
【図4】本発明の一実施例に従う検出及び薬剤送達装置を図示する。
【図5】本発明の一実施例に従う検出モジュールに対して結合される検出装置を図示する。
【図6】本発明の一実施例に従う検出及び薬剤送達装置に対するウィングホルダを図示する。
【図7】本発明の一実施例に従う複数の検出域を有するフラット検出装置を図示する。
【図8】本発明の一実施例に従う検出及び薬剤送達装置を図示する。
【図9A】本発明の一実施例に従う検出及び薬剤送達装置を図示し、検出及び薬剤送達機能は、単一の管において一体にされる。
【図9B】本発明の一実施例に従う検出及び薬剤送達装置を図示し、検出及び薬剤送達機能は、異なる管へと別個にされる。
【図10】皮下に挿入される本発明の一実施例に従う装置を図示する。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、医療装置に係り、より特には、薬剤送達と組み合わせて被分析物検出を与える方法及び器具に係る。
【背景技術】
【0002】
インサイチュの被分析物の検出は、副次的機器又は装置に対する必要性を低減するよう望ましい。典型的には、体内の被分析物を測定するよう、サンプルが身体から取り出され、外部装置を使用して測定される。更には、なんらかの矯正措置が適切であると見なされる場合、典型的には第2の装置が利用され、体内へと矯正薬剤を注入(introduce)する。
【0003】
例えばインシュリンを摂取する糖尿病を有する患者に対して、病気を治療する工程は、非常に複雑である。患者は、摂取する炭水化物及び他の栄養物の量を記録しなければならない。患者は、指又は他の身体部位を繰り返し針で刺すことによって毛細血管のグルコース値を監視しなければならない。また、患者は、自身が行う運動の量を考慮にいれなければならない。患者は、定期的に投与するインシュリンの1回分を算出するよう、かかる全ての要因を考慮しなければならない。グルコース濃度が十分に制御されておらず、慢性的に上昇する場合、患者は、眼、肝臓、神経、足、及び心臓の病気等である長期的合併症にかかる危険性がある。血中グルコース値濃度が過度に落ちる場合は、患者は、発作、昏睡状態、及び自動車事故等を経験する危険性がある。
【0004】
かかる全ての理由に対して、患者の相互作用をほとんどあるいは全く有さずに正しいインシュリン量を送達することができるシステムは、インシュリン治療をされる1型又は2型糖尿病を有する患者にとって有用である。しかしながら、自動膵臓システムは、今日まで非常に面倒なものであった。例えば、1970年代後半において、BIOSTATORとして既知である大型装置が開発され、静脈血グルコース値を引き出し且つ測定することによって、継続的又は略継続的にグルコースを測定することができた。Fogt EJ、Dodd LM、Jenning EM、Clemens AHによる、「Development and evaluation of a glucose analyzer for a glucose controlled insulin infusion system (BIOSTATOR)」、Clin, Chem.、1978年8月、24(8):1366−72を参照のこと。更に、BIOSTATORは、インシュリンを投与することができた。BIOSTATORは、その寸法により、リサーチツールとされ、糖尿病を有する患者間での普及を達成することはできなかった。
【0005】
より近年になり、グルコースセンサとインシュリン注入装置を一体にする他の試みがなされてきている。かかるシステムの1つは、Hovorka外(and colleagues)によって説明された(Hovorka R、Chassin LJ、Wilinska ME外、「Closing the Loop, the Adicol Experience, Diabetes Technol. Ther., 2004 6月;6(3):307−18」)。このシステムにおいて、一時的に埋め込まれる針型のグルコースセンサ(ミクロ透析型)は、ループを閉じるよう、携帯型コンピュータ及びベルト着用型インシュリンポンプと組み合わされた。ミクロ透析型センサの制限のうち1つは、それがミクロ透析カテーテルへの流体送達、及びミクロ透析型カテーテルからの流体除去を求める複雑な装置であること、である。
【0006】
Steil外はまた、複雑な閉ループシステムを説明した。該システムにおいては、静脈内センサ又は皮下センサは、完全に埋め込まれるあるいは外部インシュリンポンプ及びコンピュータと組み合わされる(Steil GM、Panteleon AE、及びRebrin Kによる、Closed−loop insulin delivery − the path to physiological glucose control, Adv Drug Delive Rev, 2004年2月10日;56(2):125−44)。しかしながら、かかるシステムは、2つの別個のユニットを必要とする。一方は、インシュリンポンプ(及びカテーテル)に対するものであり、他方は、検出器具(検出するよう別個のカテーテルを使用し得る)である。
【0007】
乳酸塩(lactate)の検出等の他の環境において、インサイチュの被分析物の検出及び薬剤の送達は、同様に望まれ得る。例えば、潅流(血行)の低下に繋がる血液の喪失がしばしば明らかではなく、故に潜在的潅流低下(OH)と称されている、ことは分かっている。OHは、外傷の患者において非常に一般的である。しかしながら、乳酸(lactic acid)の血中濃度の上昇が最初に検出される際に医療チームが迅速に介入する場合、OHの源はしばしば見つけられ得、患者の生命が助けられる。
【0008】
血液容量が低減される際に血中乳酸が上昇する理由は、酸素供給及び酸素必要量に関わる。通常、肺は、血液に酸素を送り込み、血液は酸素を身体中の組織に送達する。しかし、血液容量が低下すると、肺から血液への酸素送達速度は、著しく低減され、組織は酸素負債に苦しむ。酸素の欠如において、組織は、酸素を必要とするクレブス回路物質代謝反応を利用することができず、その代わりにエネルギを作るよう嫌気性経路(anaerobic pathways)に依存しなければならない。優性嫌気性経路は、ピルビン酸塩からの乳酸塩の生成に至る。このため、出血による血液容量の低減の場合、血中の乳酸塩のレベルは上昇する。血中乳酸塩はまた、脱水症の状況においても上昇する(血管内容量の減少)。血中乳酸塩はまた、血管が拡張する(感染による)敗血性ショックの場合においても上昇する。後者の状況においては、血液容量は実際には低くないが、血管拡張により、「有効血液容量」は著しく低下し、血中乳酸塩は上昇する。故に乳酸センサは、出血、脱水症、及び、敗血性ショック等である疾患からの有効血液容量の低下、である全ての状況において有用である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上昇された血中乳酸塩(乳酸)濃度を見つけることによるOHの検出によって、死亡率を低減し得る迅速な救急蘇生法(流体及び血液の投与)が可能となる。医師又は救命士(EMT)が負傷した人にケアを与えるよう呼ばれる際、彼らが実行する最初の手順の1つは、しばしば腕における静脈にカテーテルを挿入することである。故に、カテーテルに対して結合されるインサイチュ検出要素は、かかる環境において有用な処置を与え、生命に関わる恐れのある事象の早期検出が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施例は、添付の図面と合わせた以下の詳細な説明によって容易に理解される。この説明を容易にするよう、同様の参照符号は、同様の構造要素を示す。本発明の実施例は、添付の図面において制限的ではなく例証として図示される。
【0011】
以下の詳細な説明において、添付の図面が参照される。図中、同様の参照符号は、同様の部分を示し、本発明が実行され得る実施例が例証として示される。他の実施例が利用され得ること、及び、構造上又は論理上の変更が本発明の範囲から逸脱することなくなされ得ることは、理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、制限的な意味に取られるべきではなく、本発明に従った実施例の範囲は、添付の請求項及びそれと同等のものによって定義される。
【0012】
多種の動作は同様に、本発明の実施例の理解を助け得るよう、複数の別個の動作として説明され得る。しかしながら、説明の順序は、かかる動作の順であるように解釈されるべきではない。
【0013】
本願は、上/下、後方/前方、及び上部/下部等の遠近法に基づく説明を使用し得る。かかる説明は、単に議論を容易にするよう使用され得るものであり、本発明の実施例の適用を制限するようには意図されない。
【0014】
本発明の目的に対して、「A/B」という句は、A又はBを意味する。本発明の目的に対して、「A及び/又はB」は、「(A),(B),又は(A及びB)」を意味する。本発明の目的に対して、「A,B,及びCのうち少なくとも1つ」という句は、「(A),(B),(C),(A及びB),(A及びC),(B及びC),又は(A,B及びC)」を意味する。本発明の目的に対して、「(A)B」は、「(B)又は(AB)」、即ちAが随意的な要素であることを意味する。
【0015】
本願は、「一実施例において」又は「実施例において」という句を使用し得、該句は各々、同一又は異なる実施例の1つ又はそれより多くを意味し得る。更には、本発明の実施例に対して使用される「有する」及びそれと同等の語は、同義である。
【0016】
本発明の実施例は、本願中記載される特徴を個別に、あるいは適切に組み合わせて、本願中の教示に基づいて備えられ得、具体的に組み合わせられて記載されているか否かは問われない。
【0017】
本発明の実施例は、一体的なシステムにおいて薬物送達と組み合わされる被分析物の検出に対して与えられる。一実施例では、装置は、被分析物を検出するよう、並びに、そこから得られる測定結果に応じて矯正措置としてユーザに対して制御された量の薬剤を注入するよう、利用され得る。
【0018】
本発明の一実施例は、センサ及び薬物送達装置が単一の中空構造へと一体にされる閉ループシステムを教示する。代替的な一実施例は、2つ又はそれより多い細長い構造(例えば、センサ及び薬剤伝達装置)を有し、該構造は、近接し、各々がユーザの皮膚に対して置かれる1つ又はそれより多い部分に対して接続される。
【0019】
本発明の目的に対して、「薬剤」という語は、例えば人間である哺乳類等の動物における疾病又は病気を治療、治癒、又は防止するよう提示されるいかなる物質又は注入剤(infusate)も示すよう、広く解釈されるべきである。一実施例では、薬剤は、生理的機能を回復、矯正、及び/又は改善するよう使用され得る。故に、本発明の実施例における薬剤の例には、インシュリン、血液、生理食塩水、水、並びに、多種の医薬品、栄養補助食品等が含まれる。
【0020】
本発明の一実施例において、装置の検出部及び装置の薬剤送達部は、1つの中空構造へと一体にされ得る。一実施例では、薬剤(例えばインシュリン)は、装置の遠位ルーメンを通って哺乳類の身体へと送達され得る。一実施例では、薬剤送達速度を確定するよう連続濃度(serial concentration)がコントローラに対して与えられる被分析物(例えばグルコース又は乳酸塩)は、薬剤が送達されるところに対して近位である場所において測定され得る。近位又は遠位である多種の場所の向きは、典型的な目的に対するものであり、本発明の実施例の教示に従って所望される通りに修正され得る。
【0021】
本発明の一時での基本的な設計は、図1中に示される。図1中の実施例において、複数の層があり、このため図面は3つのパネルへと分割され、下部パネルのみが全ての層を有する。点Aから点Bまで延在する中空構造102は、図1中の上方パネルにおいて示される。一実施例では、構造102は、非導電性ポリマから作られる管であるが、導電性金属、ガラス、又は他の適切な材料から作られてもよい。一実施例では、管を形成するよう適切なポリマは、フッ素重合体、ポリエチレン、又は静脈内カテーテルに対して使用されるポリマを有する。
【0022】
本発明の目的に対して、「中空」という語は、本発明に従った実施例に従う多種の構造を示す際、広範囲にわたる断面寸法及び形状を包含する。一般的に、中空構造は、1つ又はそれより多いパッセージを有するものであり、該パッセージが直線状、湾曲、屈曲、不定形等であることに関わらず、そこを通って流体又は気体が流れ得る。
【0023】
材料104は、構造102の外側表面の全て又は一部上に存在し得、一実施例では、該材料は、プラチナであり得るが、金、銀、パラジウム、タンタル、又は炭素であり得る。材料104が炭素である一実施例では、該材料は、ガラス状炭素(glassy carbon)、炭素繊維、黒鉛、又は炭素ナノチューブであり得る。一実施例では、材料104は、点Bの近くまで延在する。一実施例では、材料104は、センサの指示電極として野役割を果たし、電気メッキ、化学メッキ、スパッタリング、金属蒸着、プラズマ蒸着、フォトリソグラフィ、又は、ポリママトリックスにおいて分散されるプラチナインク等である金属化インクのパッドプリンティング(pad printing)、あるいは、当業者にとって既知である他の方法によって、構造102に対して適用される。
【0024】
本発明の一実施例では、指示電極は、多種の形状及び寸法を有し得る。指示電極は、1つ又はそれより多いリングにおいて中心管を取り巻き得るか、あるいは管を取り巻かずに管上に配置され得るか、あるいは、配置が組み合わされ得る。本発明の一実施例では、指示電極は、管又は平らな表面、あるいは基板に沿って延在するトレースを形成し得る。
【0025】
本発明の一実施例では、絶縁層(誘電体)(ここでは構造106)は、材料104の表面の一部にわたって存在し得る。誘電体106は、浸漬被覆、吹付け被覆、インクジェット印刷、又はフォトリソグラフィを制限的ではなく有する複数の方法のうちの1つによって、材料104にわたって、及び/又は構造102上に置かれ得る。一実施例では、誘電体106は、より堅固に、且つ溶媒又は極度の環境による溶解によって受ける影響をより少なくするよう、紫外線又は加熱養生によって架橋結合され(crosslinked)得る。
【0026】
装置のより上方の層は、図1中の中央のパネルにおいて図示される。層108は、被分析物センサの参照電極としての役割を果たす表面であり、一実施例では銀から作られ得る。参照電極は、電気メッキ、化学メッキ、スパッタリング、金属蒸着、又は当業者にとって既知である他の方法によって適用され得る。一実施例では、銀の参照電極は、塩化第2鉄処理又は電気分解等の使用によって実行される表面上に形成される塩化銀の層を有し得る。後者の方法では、電流は、HCI及びKCIの溶液における浸漬中に銀を介して通され、適切には電解塩素処理と称される。
【0027】
本発明の一実施例では、銀/塩化銀層はまた、皮膚に接触するモジュールの表面の全て又は一部に対して適用され得る。かかる一実施例では、参照電極は、一般的な心電図電極に類似して皮膚に接触し得る。
【0028】
一実施例では、参照電極108は、誘電体106の一部又は全て、及び/又は材料104の一部の周囲に同心性に適用され得る。他の一実施例では、指示電極及び参照電極は、互いに対して同心円性ではない平らなワイヤとして適用され得る。かかる一実施例では、指示電極及び参照電極は、基本的な基板と同時押出しをされ得る。
【0029】
一実施例では、参照電極は、銀、銀/塩化銀、ステンレススチール、又は本発明の教示に従った他の適切な材料であり得る。一実施例では、参照電極は、固体金属であり得、あるいは、インクの形状において蒸着され得る。一実施例では、参照電極は、指示電極の露出範囲より大きな露出範囲を有し得、例えば露出範囲の少なくとも3,4又は5倍大きい。
【0030】
一実施例では、対電極等である追加的な電極は、利用され得る。対電極が利用される実施例では、電流は、参照電極よりも対電極を介して流れ得、故に偏極電圧(polarizing voltage)の変更の可能性が低減される。
【0031】
一実施例では、一連の膜は、材料104にわたって適用され得、集合的に、かかる膜は、変換層110と称され得る。本発明の一実施例におけるかかる層の基本的性質は、発行された2つの特許文献、米国特許第5,165,407号明細書(Wilson外、Implantable Glucose Sensor)及び米国特許第6,613,379号明細書(Ward外、Implantable Analyte Sensor)において見受けられ、かかる文献の内容は、本願中に参照として組み込まれる。一実施例では、かかる層は最内層として、選択性膜を有し得る。該膜は、過酸化水素が下方にある電極まで浸透し得るようにするが、アスコルビン塩酸、アセトアミノフェン、及び尿酸等である妨害物質を浸透させない。この選択性膜は、米国特許第6,613,379号明細書中に教示される通り、ポリエーテルスルフォンから、あるいは、酢酸セルロース又はNAFION等である他の化合物から作られ得る。一実施例では、選択性膜の表面は、過酸化水素の形成を酵素的に触媒する触媒膜であり得る。(被分析物がグルコースである)一実施例では、この触媒膜は、アルブミン等であるタンパク質増量剤の存在下で架橋剤グルタルアルデヒドを有して固定化されている酸化グルコースを有し得る。乳酸が被分析物である場合、酵素は、乳酸酸化酵素又は乳酸脱水素酵素等であり得る。特定の酵素を基本とするセンサの構築は、技術的に周知である。また、多種の被分析物に対する分析の目的に対して使用され得る多くのかかる酵素は、既知であり、本発明の実施例の範囲内であることを意図される。
【0032】
一実施例では、選択透過性膜112は、最も表面の層であり得、下方にある触媒膜に加えて参照電極108を覆い得る。選択透過性膜は、興味の被分析物及び酸素の浸透を規制する役割を果たす。例えば、グルコースが測定されている場合、本発明の一実施例において、選択透過性膜は、酸素に対して大変透過性があるが、グルコースに対しては最小限の透過性である。このようにして、化学量論は保持され、高いグルコース濃度において酸素が制限される可能性は、最小限に抑えられ得る。一実施例では、膜112は、ポリウレタンを有して作られ得る。一実施例では、膜112は、グルコースが浸透する親水性ブロック、及び酸素が通過する疎水性ブロックを有するポリウレタンを有して作られ得る。一実施例では、選択透過性膜は、酸素透過を支援するようシリコン又はフッ素重合体の構成成分(moiety)を有し得る。本発明の一実施例では、選択透過性膜は、被分析物透過性を支援するよう、ポリエチレンオキシド、又はポリエチレングリコール等である親水性構成成分を有し得る。多くの他の選択透過性膜は、前述されており、当業者には既知であり、また、本発明の実施例の範囲内であると意図される。例えばPCT No. WO2004/104070及び米国特許第11/404,528号明細書(「Biosensor Membrane Material」、2006年4月14日出願)は、適切な選択透過性膜の特定の構成要素に関連する詳細を与え、その開示全体は、本願において参照として組み込まれる。
【0033】
構造102が金属化表面である一実施例では、全体表面は、偏光バイアス(polarizing bias)が適用される際に電流を生成し得る酸化可能な構成要素からの干渉を避けるよう、選択性膜を有して覆われ得る。
【0034】
本発明の実施例では、検出及び/又は薬剤送達管は、例えば長さ1−2インチ、又はそれより長くあり得、中空のワイヤ又は管、末梢から中心静脈まで挿入したカテーテル、頚静脈又は鎖骨下動脈カテーテル、スワンガンツカテーテル、又は他のカテーテル等である。一実施例では、管は、特定の所望される適用に依存して、寸法及び形状において多種の断面を有し得る。
【0035】
本発明の一実施例に従った装置を作る他の方法は、中空構造から始まるよりも平坦構造から始められる。例えば、基本構造102は、平坦構造であり得る。かかる実施例では、個別の層は、基板102に対して与えられ得、続いて最終段階として、平坦構造は、例えば心棒の周囲に中空構造へと丸められ得る。かかる一実施例では、シームは、2つのエッジが接合される際に作られる。(ネガティブ又はポジティブフォトレジストを使用する)フォトリソグラフィの工程は、平坦構造に対して化学層を加えるよう特に十分適切であるが、他の方法は、本願中の教示に従って利用されてよい。
【0036】
本発明の一実施例に従った装置を作る更に他の方法は、1つより多い中空構造の接合である。例えば、上方に金属表面が適用され得る基板102は、第1の管であり得る。第2の管は、より短い管であり得、該管上において銀/塩化銀の参照電極及び複数変換膜が蒸着される。製造中、第2の管は、入れ子のテレスコープ状の配置において第1の管にわたって直接適用され得る。
【0037】
一実施例では、単一のルーメンを有することに対する代替案は、1つより多いルーメンを有することである。かかる一実施例において、1つのルーメンは、参照電極(例えば銀/塩化銀)が組織に入り得るところの導管としての役割を果たすよう使用され得る。複数のルーメンの使用はまた、1つより多い薬剤、又は薬剤の異なる混合又は濃度が注入され得るという利点を与える。
【0038】
本発明の一実施例では、上方に検出化合物が適用され得る1つの指示電極(プラチナ表面等)を有することに対する代替案は、複数の指示電極を有することである。複数の指示電極の各々は、検出化合物を適用される。かかる構造において、1つより多い被分析物は、同時に測定され得る。
【0039】
一実施例では、複数の指示電極は、絶縁誘電体の連続層をセンサのより近位の部分に対して、並びに各誘電体層上へと加えることによって作られ、更なる指示電極を追加する。この実施例では、入れ子のテレスコープ状の指示電極は、特定の被分析物を測定し得る酵素を有して覆われ得る。酵素に加えて、一実施例では、各指示電極はまた、電極表面に対して直接近接する選択性膜、及び触媒酵素層に対する表面の選択透過性角膜を有して覆われ得る。一実施例では、1つの参照電極は、全ての指示電極を使用可能(service)にし得る。
【0040】
本発明の一実施例は、図2中に示される。図2は、3つの典型的な検出域204を有する検出装置200を示す。検出装置200は、可撓性の管等を有して構築されるプラチナ等の外側層202を有するコア206を有する。例えば使用時に薬剤を送達するポート208は、検出装置200の一端にある。
【0041】
本発明の一実施例では、検出域204は、1つ又はそれより多い被分析物を検出するよう使用され得る。一実施例では、検出されるべき各被分析物に対して、検出域204は、測定されている被分析物の濃度の表示を与えるよう、被分析物に反応する酵素、及び指示電極を有し得る。
【0042】
一実施例では、図示される管206等である管は、金属、ポリマ、ガラス等から構築され得る。一実施例では、管は、破損することなく反復される曲げに耐え得るよう可撓性であり得、数日又は数週間等の長期間の体内での使用を可能にされる。
【0043】
本発明の一実施例は、図3中に示される。図3は、3つの典型的な検出域304を有する検出装置300を示す。検出装置300は、プラチナ等の層302を有する。例えば使用時に薬剤を送達するポート308は、検出装置300に沿ってある。一実施例では、取外し可能であり得るプラグ306も与えられるが、むしろ装置は、装置が一端において閉鎖又は融合(fused)されるよう、構成され得る。
【0044】
本発明の一実施例では、例えば1,2,3,4つ又はそれより多い適切な数の検出領域が与えられ得る。一実施例では、1つより多いポートが与えられ得、例えば、各々は異なるルーメンに対して接続され、故に専用のルーメン、又は少なくとも分化された(differentiated)ルーメンを介する1つより多い薬剤の注入を可能にする。本発明の一実施例では、ルーメンは、分岐することによって、及び/又は1つ又はそれより多い分割壁又は膜によって1つより多いパッセージへと分割されることによって、分化され得る。
【0045】
図4は、本発明の一実施例を示す。該一実施例において、検出装置400は、ルアーロック等である取付け機構402、及び多種のトレース404及び406を有して示される。トレース404及び406は、互いに対して、あるいは下方にある管に対して完全な同心性はなく図示されるが、実施例においては、互いに対して同心性があってもよい。本発明の目的に対して、「トレース」という語は、いかなる導電性パスも広く示すよう解釈され、多種の物理的配置であり得る。使用時にドライブを送達するポート408は、検出装置400の一端にある。1つ又はそれより多い層を有する検出膜(図示せず)は更に、本発明の一実施例に従ったトレースの外側に対して適用され得る。
【0046】
本発明の一実施例では、複数のワイヤは、例えば二重押出しを用いて、管のジャケット壁に埋め込まれ得る。一実施例では、同一の材料が使用され得るか、あるいは、異なる温度の材料及び機械的特性が使用され得る。即ち、第1の押出しは、例えばポリテトラウフオロエチレンを有し得、続いて丸いかあるいは平らなワイヤが与えられ得、テトラフルオロエチレン上に置かれ得る。続いて、第2の押出しは、第1の押出しを再度流さないあるいは溶解させない又は他のより低い温度材料ポリウレタンの第1の押出しヘッドのすぐ後方に、直列で適用される。
【0047】
一実施例では、埋め込まれたワイヤは、レーザによってアクセスされ得るか、あるいは他の種類のエネルギビーム又は機械摩耗等である他の方法によって露出され得、バイオセンサとして使用され得る。一実施例では、ワイヤは、遠位先端において表面に対して適用される他の広帯域センササイトと、近位端部における終了に対して求められる接続点との間において、コネクタワイヤとして使用され得る。
【0048】
図5は、センサモジュール504に対して接続されるカテーテル等である管502を有する本発明の一実施例を示す。管502は、センサモジュール504が取り付けられるハブ506、及び遠位薬剤送達ポート508を有する。トレース512を介してセンサモジュール504に対して電気的に接続される指示電極510は、管502の外側上に見受けられ得る。また、トレース516を介してセンサモジュール504に対して電気的に接続される指示電極510も、管502の外側上に見受けられ得る。電極510及び514が複数のリングとして図示されるが、多種の数のリング、及び/又は電極の多種の配置は、本発明の実施例の範囲内にあることは、意図される。
【0049】
図6は、ユーザの皮膚と接触するカテーテル等である管604を保持するウイングホルダ602を有する装置600を示す。ウイングホルダ602は、多種の形状にあり得、一実施例では、バンデージ又はフレックス回路(a bandage or a flex circuit)の形状であり得る。一実施例では、ホルダ602は、ユーザの皮膚に対する装置の固定を援助するよう接着裏面を有し得る。ホルダ602はまた、アンテナ608、バッテリ610、及びトランスミッタ612等の集積回路を有し得る。事実上回路は、特定の適用に対して所望される通りホルダ602と接続して与えられ得る。更には、装置600は、追加的な回路が収容され得るモジュール606を有し、例えばポンプ、薬剤リザーバ等の薬剤送達機構に加えて、処理及び分析システムである。
【0050】
図7は、本発明の一実施例に従った比較的平らな検出装置700を示す。装置700は、検出域702及び708を有する。該検出域は、異なる形状又は配置において構成され得、カソード706に対して多種の方途において接続され得る。域702及び708、並びにカソード706は、基板704上に配置され、該基板はポリイミド又はKAPTON等を有して構成され得る。装置700は、大変可撓性があり得、故に心棒の周囲に巻かれ得るか、管自体へと巻かれ得るか、あるいは他の多種の形状であり得る。多種の検出域を活用することによって、所望される通り1つ又はそれより多い被分析物の検出が可能にされる。
【0051】
本発明の一実施例において、上方において多種の検出域、電極、及び/又はトレースが適用又は形成され得る基板は、平ら、円筒形等を有する多種の形状及び配置にあり得る。
【0052】
図8は、本発明の一実施例に従う検出装置800を示す。装置800は、検出域810及び812を有する。該域は、例えば、1つ又はそれ多い被分析物に反応する酵素層との結合に効果を有する1つ又はそれより多い貴金属であり得る。多種の検出域を活用することによって、所望される通り1つ又はそれより多い被分析物の検出が可能にされる。装置800はまた、カソード808を有する。一実施例では、領域806において、装置の比較的平らな特性により装置は、心棒の周囲に巻かれ得るか、管自体へと巻かれ得るか、あるいは他の多種の形状になり得る(図7に対する記載に類似する)。一実施例では、装置800は、領域804において、使用時に身体の外側に存在し得、例えばリザーバ、ポンプ等を有する外部薬剤送達機器と合致し得る。一実施例では、装置800は、領域802において、電源、分析、及び/又はディスプレイに対して他の装置に電気的に接続され得る。
【0053】
本発明の一実施例に従った自動化された膵臓内分泌部(automated endocrine pancreas)の作動中、ポジティブ偏光バイアスは、指示電極対参照電極上(on the indicating electode(s) vs the reference electrode)に置かれ得る。一実施例では、このバイアスは、約0.3乃至0.7Vであり得る。一実施例では、指示電極へと流れる電流は、貴金属表面において過酸化水素の酸化から得られ、組織において存在する被分析物(グルコース等)の濃度に比例する。
【0054】
本発明の一実施例に従う装置は、複数の哺乳類の組織の種類及び位置において作動し得る。例えば皮下組織に置かれる場合、該装置は、皮下間質液におけるグルコースを測定し得、皮下組織へとインシュリンを送達し得る。重要であるのは、本発明の実施例において、検出範囲が薬剤送達場所から離され得ることを理解することである。例えば、この装置を有して送達される薬剤がインシュリンである場合、すぐ周辺におけるグルコース濃度が変化され得る。インシュリンは、グルコースを間質液から脂肪細胞(含脂肪細胞)の内部へと動かすことによって、(哺乳類の皮下位置において存在する)脂肪組織においてその作用を発揮する。加えて、インシュリンの多くは、血流へと吸収され、故に身体中の細胞へのグルコース摂取に繋がる。
【0055】
間質グルコースを細胞へと引き込む効果により、高濃度の局所的インシュリンの存在下で、間質グルコースは、低いレベルまで低下し得る。この理由により、グルコースがインシュリン注入場所に大変近い点において測定される場合、得られる値は、全身のグルコース濃度を代表するものではないかもしれない。その代わり、インシュリンの濃度が典型的には局所的送達場所において最も高いため、得られる値は、ある程度、身体の残りの部分の値より低くなり得る。この理由により、検出場所が薬剤送達場所から離されることは、有益であり得る。一般的には、インシュリンが特定の場所へと注入される場合、該場所を取り巻く低グルコースの域がある、と考えられる。該域は、約6−12mmの半径を有するが、個体差はある。故に、一実施例では、グルコースが注入場所から少なくとも6mm、例えば少なくとも6−12mm、例えば少なくとも8−10mm離れて測定される場合、グルコース濃度は、全身の末梢の(peripheral)脂肪濃度を示し得る。大変高い率のインシュリンが送達されている状況において、より大きな分離距離は有益であり得得、例えば12mmより、あるいは15mmより大きい。
【0056】
本発明の一実施例において、組み合わされた検出及び薬剤送達装置は、血管に置かれる際に機能し得る。インシュリンが血流においてはその効果を発揮せず、その代わりに血流からの吸収後に組織において発揮するため、かかる場所において、センサをインシュリン注入ポートから離す必要は少ない。
【0057】
一実施例では、装置の静脈挿入位置は、血液における乳酸塩を検出するよう使用され得る、潅流低下を示すものとしての役割を果たし得る。かかる装置は、高レベルの乳酸塩が測定される場合に流体及び/又は血液を注入するよう使用され得る。一実施例では、乳酸塩は、1つ又はそれより多い薬剤送達ポートの近くに、又はそこから離れて検出され得る。
【0058】
本発明の一実施例では、軍事戦、自動車事故、銃創等の状況において個人が負傷した場合、負傷者には、出血及び脂肪の危険性がある。かかる場合、本発明の一実施例に従った乳酸塩検出カテーテルは、表在静脈へと挿入され得る。検出カテーテルの挿入後、カテーテル上の乳酸塩センサは、検査され(calibrated)得る。担当する医療従事者は、広く利用可能な穿刺装置を使用して人から(典型的には指先から)一滴の血液を取得し得る。一実施例では、血液滴は、乳酸塩測定メータ(Lactate Pro strip and meter)に置かれる乳酸塩検出ストリップ上に置かれ得る。結果もたらされる乳酸レベルは、乳酸塩検出カテーテルを検査するよう電気監視ユニット(EMU)へと医療従事者によって入力され得る。
【0059】
一実施例では、EMUは続いて、例えば毎分そのディスプレイ上に連続的又は略連続的な乳酸塩の読出しを表示する。一実施例では、EMUは、設定され得る警報レベルを有し得る。例えば、一実施例では、EMUは、乳酸塩濃度が2.5mM等である定義された値を超える際に、可聴の警報を作動するよう設定される。一実施例では、乳酸塩センサ(EMU)が増大する乳酸塩を示す際、医療従事者は、フィンガースティック乳酸塩メータを有して確証的値を得るよう望み得る。
【0060】
本発明の一実施例では、乳酸塩濃度が上昇されると分かる際、患者が切迫出血性ショックを十分有し得るため、医療チームは、迅速に対応しなければならない。患者は、血液及び流体を投与される必要があり得、また、内出血を阻止するよう腹部診査手術を受ける必要があり得る。本発明の一実施例に従う閉ループシステムは、血中の上昇乳酸塩レベルから明らかである潅流低下の速やかな検出及び修正を容易にする。
【0061】
装置の一実施例が使用され得る方法は、図9中の実施例をみることによって理解され得る。図9Aにおいて、組み合わされたセンサ/薬剤注入カテーテル904は、約75−300ミクロン、例えば約150−225ミクロンの直径を有する。カテーテル904は、オンスキン(on−skin)電子モジュール902等である装置に対して取り付けられる。モジュール902は、皮膚910の表面上に置かれ、カテーテル904の先端は、皮下脂肪内において位置決めされる。皮膚表面と装置904の深さとの間の距離は、本発明の一実施例において約4−7mmである。しかしながら、本発明の実施例では、皮膚表面に対するカテーテルの入口の多種の角度は、90°又はそれより小さく、例えば10°、20°、30°、又は40°に意図され、皮膚表面に対する装置の穿痛の深さに影響を与える。本発明の一実施例では、インシュリン注入ポートから検出要素を離すよう(故に、被分析物の不等に低下された測定を避けるよう)、装置は、例えば20−30°の角度においてモジュールを出得る。
【0062】
本発明の他の実施例は、図9Bにおいて示される。この実施例では、薬剤注入カテーテル906は、被分析物センサ908から離され、装置がオンスキン電子モジュールから出得る場所は2つある。この実施例の利点は、カテーテル906が被分析物検出装置908からより大きな距離を離され得、故に不等に低い被分析物の濃度を測定する危険性が減少する、ことである。更に、各装置は、モジュール内における場所で離されるため、図9A中の組み合わされた装置より更に短くなり得る。センサ908は、中空又は固体のいずれかであり得る。
【0063】
一実施例では、電気モジュール902は、例えば貴金属を有する金属電極に対して連続的な偏光バイアスを与える構成要素を有する。加えて、モジュールは、電流信号を増幅し得、検査された被分析物の値に到達するようデータを処理し得る。あるいは、信号は、処理が行われる外部EMUに対して送られ得る。モジュール又はEMUのいずれかは、被分析物データを表示及び格納し得、プロセッサとしての役割を果たす。該プロセッサは、被分析物データが可変速度薬剤送達速度を確定するよう使用されるアルゴリズムを展開する。
【0064】
本発明の一実施例では、複数の手段によって、装置が組織へと挿入され得る。速い速度で挿入される場合、皮膚を穿通するよう別個のトロカール又は針は、必要とされない。あるいは、鋭い先端を有するスタイレット(stylet)は、中空装置のルーメン内において置かれ得る。皮膚及び皮下組織を穿通した後、スタイレットは、(痛みを最小限に抑え、より大きな可撓性を可能にするよう)引き出され得るか、あるいは適所に残され得る。固体の装置(センサ908等は固体であり得る)の場合、中空のトロカールは、センサの周囲に置かれ得る。組織への挿入後、トロカールは、モジュールケース902へと引き出され得る(Ward外による、米国特許第6,695,860号明細書「Transcutaneous Sensor Insertion Device」中に教示される通りであり、該文献の内容全体は、本願中に参照として組み込まれる)。
【0065】
あるいは、トロカールは、直線状又は螺旋形に関わらず、長手方向スロット等であるスロットを有する場合、完全に引き出されてモジュールから取り除かれ得る。
【0066】
ルーメンを介して送達される薬剤は、複数の場所のうち1つにおいて位置決めされ得るリザーバから出始め得る。例えば、薬剤リザーバは、モジュール902の一部であり得る。他の実施例では、薬剤リザーバは、より離れた場所において位置決めされ、一実施例ではポンプ、シリンジ、又は薬剤を送達する他の推進力に対して結合される。
【0067】
ドラッグリザーバがモジュールから離れて位置決めされる構造においては、薬剤は、Medtronic社、Smiths Medical社、Animas社、Sooil社、又はNipro社等から市販されているインシュリンポンプから出始め得る。他の実施例では、グルコースセンサは、グルコースを測定し得且つインシュリンを送達し得る改善された装置を作るよう、Insulet OMNIPODインシュリン送達システムと組み合わされ得る。
【0068】
本発明の一実施例では、1つ又はそれより多い薬剤送達場所は、装置に沿って、あるいは装置の端部において、あるいはその両方に位置決めされる1つ又はそれより多いポートであり得る。薬剤送達ポートが装置に沿って与えられる一実施例において、薬剤は、装置の近位部を介して身体へと送達され得、被分析物検出は、装置のより遠位の部分において薬剤送達ポートを越えて行われ得る。他の実施例では、かかる向きは反転され得る。
【0069】
図10中に示される本発明の一実施例では、挿入される装置を有する組織の断面図は、与えられる。組織は、表皮1010、真皮1012、及び皮下組織1014を有して構成される。装置1008は、検出領域1004を有し、該領域は、その近く又はその内部において薬剤送達ポートでもあり得る。かかる薬剤送達ポートは、検出領域1004の中にあり得るか、あるいは該領域に対して近位又は遠位であり得る。あるいは、又は上述に加えて、薬剤送達ポート1002は与えられ得る。本発明の一実施例では、プラグ1006は、装置1008の端部にキャップをするよう与えられ得る。本発明の一実施例では、取外し可能なプラグは与えられ得るか、あるいは、装置は、装置の中空部分が装置内において部分的にのみ延在し、故に装置の一端においてキャップ又はプラグを効果的に形成するよう、構成される。
【0070】
本発明の一実施例では、(構造902等の電子モジュールにおいて位置決めされ得る)プロセッサは、被分析物データ(グルコースデータ等)を得、適切な薬剤(インシュリン等)送達速度を算出し、薬剤送達ポンプに対してその情報を送り、該ポンプは中空構造を介して適切な速度でドライブを注入する。他の実施例では、プロセッサは、テレメトリーによってセンサ及び薬剤送達と連通し、その場合は身体に着用される機器から離れて位置決めされる。
【0071】
本発明の一実施例では、哺乳類の組織への留置に対して構成される中空構造を有する装置が与えられる。該装置は、電流を生成することによって被分析物の濃度に反応することができる化合物を上方に配置される外側表面を有する。化合物は、検出化合物を有し、中空構造は、薬剤が送達され得るルーメンを有する。
【0072】
本発明の実施例では、薬剤送達速度は、被分析物の濃度に部分的に基づき得る。
【0073】
本発明の実施例では、被分析物はグルコースであり得、薬剤はインシュリンであり得る。
【0074】
本発明の実施例では、被分析物は乳酸塩であり得、薬剤は、晶質又はコロイド等である循環体液増量体であり得る。
【0075】
本発明の実施例では、被分析物は乳酸塩であり得、薬剤は、心拍出量を増大させるものであり得る。
【0076】
本発明の実施例では、検出化合物は、酸化還元酵素であり得る。
【0077】
本発明の実施例では、中空構造は、皮下に、静脈内に、あるいは腹腔内に挿入されるよう構成され得る。
【0078】
本発明の一実施例では、各々が皮膚を穿通するよう構成される少なくとも1つの中空の薬剤送達装置及び少なくとも1つの被分析物センサに対して接続される、哺乳類の皮膚上に留置されるよう構成される構造を有する装置が与えられる。薬剤送達装置及び被分析物センサの出口点は、使用時に皮膚の表面にあり得る位置において互いから離され、センサは、酸化還元剤を有する。
【0079】
本発明の実施例では、薬剤送達装置及び/又はセンサは、皮下脂肪において終結するよう構成され得る。
【0080】
本発明の実施例では、薬剤送達装置及び/又はセンサは、各々が血管において終結するよう構成され得る。
【0081】
本発明の実施例では、被分析物センサと薬剤送達装置の出口点との間の分離の距離は、約6mm又はそれより大きくなり得る。
【0082】
本発明の実施例では、センサは、1つの化合物、又は少なくとも2つの異なる化合物を測定することができ得る。
【0083】
本発明の実施例では、被分析物を測定するよう身体に対する装置の挿入又は取付けの方法は、本願中に記載される特性を有して与えられる。本発明の実施例では、本願中に記載される特性を有する装置を作る方法も、与えられる。
【0084】
望ましい実施例を説明する目的で、本願において特定の実施例が図示及び記載されてきたが、当業者は、同一の目的を達成するよう予測される広範囲の他の及び/又は同等の実施例又は実施は、図示された実施例を代替し得、本発明の範囲から逸脱することなく記載され得る、ことを理解する。当業者は、本発明に従った実施例が大変多種の方途において実施され得る、ことを容易に理解する。本願は、本願中に記載される実施例の種類又は適合を対象とするよう意図される。したがって、本発明に従った実施例が請求項及びそれと同等のものによってのみ制限されることは、明白に意図される。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の一実施例に従う検出装置を図示し、各パネルは、該装置の異なる層を示す。
【図2】本発明の一実施例に従う複数の検出域を有する検出及び薬剤送達装置を図示する。
【図3】本発明の一実施例に従う複数の検出域を有する検出及び薬剤送達装置を図示する。
【図4】本発明の一実施例に従う検出及び薬剤送達装置を図示する。
【図5】本発明の一実施例に従う検出モジュールに対して結合される検出装置を図示する。
【図6】本発明の一実施例に従う検出及び薬剤送達装置に対するウィングホルダを図示する。
【図7】本発明の一実施例に従う複数の検出域を有するフラット検出装置を図示する。
【図8】本発明の一実施例に従う検出及び薬剤送達装置を図示する。
【図9A】本発明の一実施例に従う検出及び薬剤送達装置を図示し、検出及び薬剤送達機能は、単一の管において一体にされる。
【図9B】本発明の一実施例に従う検出及び薬剤送達装置を図示し、検出及び薬剤送達機能は、異なる管へと別個にされる。
【図10】皮下に挿入される本発明の一実施例に従う装置を図示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
哺乳類の組織への留置に対して構成される中空構造と、
少なくとも1つの指示電極と、
該少なくとも1つの指示電極の少なくとも一部分上に配置される化合物と、
を有し、
前記中空構造は、外側表面と、近位端部及び遠位端部と、少なくとも1つのルーメンを有し、該ルーメンは、薬剤が前記哺乳類に送達され得るパッセージを与え、
前記少なくとも1つの指示電極は、前記中空構造の前記外側表面の少なくとも一部分上に配置され、
前記化合物は、被分析物の濃度に応じ、検出化合物を有する、
装置。
【請求項2】
前記検出化合物は、酸化還元酵素を有する、
請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの指示電極は、1つ又はそれより多くのリングにおいて前記中空構造を取り囲む、
請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの指示電極は、前記中空構造を囲み且つ覆う、
請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの指示電極のうち少なくとも1つは、前記中空構造上において電気トレースを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの指示電極の各々は、プラチナと、金と、銀と、パラジウムと、タンタルと、炭素とを有する群から選択される少なくとも1つの部材を有する、
請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記中空構造は、薬剤送達器具に対して前記近位端部において結合される、
請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記薬剤送達器具は、ポンプを有する、
請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記薬剤送達器具は、薬剤リザーバを有する、
請求項7記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのルーメンは、1つより多いルーメンを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つのルーメンは、前記中空構造の前記遠位端部において薬剤ポートを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのルーメンは、前記中空構造の前記遠位端部に対して近位に、前記装置に沿って1つ又はそれより多い薬剤ポートを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項13】
前記中空構造の前記遠位端部は、閉じられる、
請求項1記載の装置。
【請求項14】
前記中空構造は、金属を有する、
請求項1記載の装置。
【請求項15】
前記中空構造は、ポリマを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項16】
前記中空構造は、ガラスを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項17】
前記中空構造は、トランスミッタを有するオンスキン電子モジュールに対して前記近位端部において結合される、
請求項1記載の装置。
【請求項18】
前記オンスキン電子モジュールは更に、ポンプを有する、
請求項17記載の装置。
【請求項19】
前記オンスキン電子モジュールは更に、薬剤リザーバを有する、
請求項17記載の装置。
【請求項20】
前記中空構造は、ユーザの皮膚に接触するよう構成される前記オンスキン電子モジュールの下方表面に対して約20−30°である角度において前記オンスキン電子モジュールを出る、
請求項17記載の装置。
【請求項21】
前記オンスキン電子モジュールは更に、前記オンスキン電子モジュールの前記下方表面上において銀/塩化銀層を有し、該層は、ユーザの皮膚に接触するよう構成される、
請求項17記載の装置。
【請求項22】
前記化合物は、1つ又はそれより多い検出領域を定義し、各検出領域は、指示電極に関連付けられる、
請求項1記載の装置。
【請求項23】
各検出領域は、異なる指示電極と関連付けられる、
請求項22記載の装置。
【請求項24】
各検出領域は、異なる検出化合物を有する、
請求項23記載の装置。
【請求項25】
前記化合物は、一連の膜の層を有する、
請求項1記載の装置。
【請求項26】
前記一連の膜の層は、最内選択性膜層と、中間酵素層と、最外選択透過性膜層とを有する、
請求項25記載の装置。
【請求項27】
装置であって、
哺乳類の皮膚上に置かれるよう構成されるオンスキン電子モジュールと、
該オンスキン構造に対して結合され、且つ前記哺乳類の組織への留置に対して構成される、中空構造と、
前記オンスキン構造に対して結合され、且つ前記哺乳類の前記組織への留置に対して構成される被分析物センサと、
を有し、
前記中空構造は、ルーメンを有し、該ルーメンは、薬剤が前記哺乳類に送達され得るパッセージを与え、
前記被分析物センサは、その表面上に配置される化合物を有し、該化合物は、電流を生成することによって被分析物の濃度に応じ、また検出化合物を有し、
前記中空構造は、第1の出口点において前記オンスキン構造を出て、前記被分析物センサは、第2の出口点において前記オンスキン構造を出、前記第1の出口点は、前記第2の出口点から離される、
装置。
【請求項28】
前記第1の出口点は、前記第2の出口点から約6mm又はそれより大きく離される、
請求項27記載の装置。
【請求項29】
前記第1の出口点は、前記第2の出口点から約15mmより大きく離される、
請求項27記載の装置。
【請求項1】
装置であって、
哺乳類の組織への留置に対して構成される中空構造と、
少なくとも1つの指示電極と、
該少なくとも1つの指示電極の少なくとも一部分上に配置される化合物と、
を有し、
前記中空構造は、外側表面と、近位端部及び遠位端部と、少なくとも1つのルーメンを有し、該ルーメンは、薬剤が前記哺乳類に送達され得るパッセージを与え、
前記少なくとも1つの指示電極は、前記中空構造の前記外側表面の少なくとも一部分上に配置され、
前記化合物は、被分析物の濃度に応じ、検出化合物を有する、
装置。
【請求項2】
前記検出化合物は、酸化還元酵素を有する、
請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの指示電極は、1つ又はそれより多くのリングにおいて前記中空構造を取り囲む、
請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの指示電極は、前記中空構造を囲み且つ覆う、
請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの指示電極のうち少なくとも1つは、前記中空構造上において電気トレースを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの指示電極の各々は、プラチナと、金と、銀と、パラジウムと、タンタルと、炭素とを有する群から選択される少なくとも1つの部材を有する、
請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記中空構造は、薬剤送達器具に対して前記近位端部において結合される、
請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記薬剤送達器具は、ポンプを有する、
請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記薬剤送達器具は、薬剤リザーバを有する、
請求項7記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのルーメンは、1つより多いルーメンを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つのルーメンは、前記中空構造の前記遠位端部において薬剤ポートを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのルーメンは、前記中空構造の前記遠位端部に対して近位に、前記装置に沿って1つ又はそれより多い薬剤ポートを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項13】
前記中空構造の前記遠位端部は、閉じられる、
請求項1記載の装置。
【請求項14】
前記中空構造は、金属を有する、
請求項1記載の装置。
【請求項15】
前記中空構造は、ポリマを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項16】
前記中空構造は、ガラスを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項17】
前記中空構造は、トランスミッタを有するオンスキン電子モジュールに対して前記近位端部において結合される、
請求項1記載の装置。
【請求項18】
前記オンスキン電子モジュールは更に、ポンプを有する、
請求項17記載の装置。
【請求項19】
前記オンスキン電子モジュールは更に、薬剤リザーバを有する、
請求項17記載の装置。
【請求項20】
前記中空構造は、ユーザの皮膚に接触するよう構成される前記オンスキン電子モジュールの下方表面に対して約20−30°である角度において前記オンスキン電子モジュールを出る、
請求項17記載の装置。
【請求項21】
前記オンスキン電子モジュールは更に、前記オンスキン電子モジュールの前記下方表面上において銀/塩化銀層を有し、該層は、ユーザの皮膚に接触するよう構成される、
請求項17記載の装置。
【請求項22】
前記化合物は、1つ又はそれより多い検出領域を定義し、各検出領域は、指示電極に関連付けられる、
請求項1記載の装置。
【請求項23】
各検出領域は、異なる指示電極と関連付けられる、
請求項22記載の装置。
【請求項24】
各検出領域は、異なる検出化合物を有する、
請求項23記載の装置。
【請求項25】
前記化合物は、一連の膜の層を有する、
請求項1記載の装置。
【請求項26】
前記一連の膜の層は、最内選択性膜層と、中間酵素層と、最外選択透過性膜層とを有する、
請求項25記載の装置。
【請求項27】
装置であって、
哺乳類の皮膚上に置かれるよう構成されるオンスキン電子モジュールと、
該オンスキン構造に対して結合され、且つ前記哺乳類の組織への留置に対して構成される、中空構造と、
前記オンスキン構造に対して結合され、且つ前記哺乳類の前記組織への留置に対して構成される被分析物センサと、
を有し、
前記中空構造は、ルーメンを有し、該ルーメンは、薬剤が前記哺乳類に送達され得るパッセージを与え、
前記被分析物センサは、その表面上に配置される化合物を有し、該化合物は、電流を生成することによって被分析物の濃度に応じ、また検出化合物を有し、
前記中空構造は、第1の出口点において前記オンスキン構造を出て、前記被分析物センサは、第2の出口点において前記オンスキン構造を出、前記第1の出口点は、前記第2の出口点から離される、
装置。
【請求項28】
前記第1の出口点は、前記第2の出口点から約6mm又はそれより大きく離される、
請求項27記載の装置。
【請求項29】
前記第1の出口点は、前記第2の出口点から約15mmより大きく離される、
請求項27記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【公表番号】特表2008−545460(P2008−545460A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512397(P2008−512397)
【出願日】平成18年5月15日(2006.5.15)
【国際出願番号】PCT/US2006/018698
【国際公開番号】WO2006/124759
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(507379500)アイセンス コーポレーション (12)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月15日(2006.5.15)
【国際出願番号】PCT/US2006/018698
【国際公開番号】WO2006/124759
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(507379500)アイセンス コーポレーション (12)
【Fターム(参考)】
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