説明

一或いは多種の食用色素或いは化粧品色素を含むヘアカラーリング剤

【課題】食用色素又は化粧品色素を含むヘアカラーリング剤を提供する。
【解決手段】天然色素、合成色素、化粧品色素を使用し製造したヘアカラーリング剤とこれを使用した毛染め方法で、ヘアカラーリング剤は皮膚と頭髮の角質タンパクに類似した構造で、毛髮及び皮膚のカラーリングに応用可能で、ヘアカラーリング剤はヘアカラーリングクリーム、ヘアカラーリング乳液、ヘアカラーリングペースト、ヘアカラーリングジェル、ヘアカラーリングスターチ、ヘアカラーリングシャンプー、ムースタイプヘアカラーリング剤、スプレータイプヘアカラーリング剤に製造でき、パーマ剤と結合後は、ヘアカラーとパーマ一を完成させられるヘアカラー・パーマ一体型製品に製造でき、ヘアカラーリング剤は異なる毛染め方法により、毛髮に浸透させ、ヘアカラーリングの目的を達成し、色素が進入する深度に基づき、永久的、半永久的及び一時的ヘアカラーリング剤等に製造できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一或いは多種の食用色素或いは化粧品色素を含むヘアカラーリング剤に関し、特に天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を主として使用し製造したヘアカラーリング剤及びこれを使用した毛染め方法で、上記したヘアカラーリング剤は皮膚と頭髮の角質タンパクに類似した構造で、毛髮及び皮膚のカラーリングに応用可能で、上記したヘアカラーリング剤は、ヘアカラーリングクリーム、ヘアカラーリング乳液、ヘアカラーリングペースト、ヘアカラーリングジェル、ヘアカラーリングスターチ、ヘアカラーリングシャンプー、ムースタイプヘアカラーリング剤、スプレータイプヘアカラーリング剤等に製造することができ、パーマ剤と結合後は、ヘアカラーとパーマ一を一度に完成させられるヘアカラー・パーマ一体型製品に製造でき、上記したヘアカラーリング剤は、異なる毛染め方法により、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を、毛髮に浸透させ、ヘアカラーリングの目的を達成し、色素が頭髮構造に進入する深度に基づき、永久的ヘアカラーリング剤、半永久的ヘアカラーリング剤及び一時的ヘアカラーリング剤等に製造することができる一或いは多種の食用色素或いは化粧品色素を含むヘアカラーリング剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアカラーリング剤は、一時的ヘアカラーリング剤、半永久的ヘアカラーリング剤、永久的ヘアカラーリング剤に分類される。一時的ヘアカラーリング剤は、シャンプーで一度洗浄するだけで取り除くことができる頭髮上に着色するヘアカラーリング剤で、これらヘアカラーリング剤の顆粒は比較的大きいため、キューティクルを通過して毛皮質層まで到達することができず、頭髮表面上に堆積するだけで、着色犠牲キャップ層を形成するものである。
【0003】
半永久的ヘアカラーリング剤とは、一般に6-12回のシャンプー洗浄で退色するヘアカラーリング剤を指し、半永久的ヘアカラーリング剤の染料の特性に応じて、酸性、アルカリ性と分散型染料等数種類に分けられる。酸性カラーリング剤は、アゾ(azo)系酸性染料を主とし、イオン結合の作用により、染料は堆積し発色する。これにさらに、ベンジルアルコール(Benzyl alcohol)、N-メチルピロリドン(N-methylpyrrolidone)等溶剤を組み合わせ、クエン酸を添加してpH値を調整し、そのヘアカラーリング効果を高める。アルカリ性ヘアカラーリング剤は、アルカリ性染料(塩基性色素basic dyestuffs)或いはニトロアミノ染料(nitro-amino dyes)を主とし、トリエタノールアミン(Triethanolamine)等アルカリ剤を加えてキューティクルを膨張させる。半永久的ヘアカラーリング剤を頭髮上に塗布し、20-30分置き、水で洗浄すれば、頭髮に着色することができる。
【0004】
永久的ヘアカラーリング剤は、金属性永久的、植物性永久的、酸化永久的ヘアカラーリング剤の3種に分けられる。
(1)金属性永久的ヘアカラーリング剤:金属塩原料により染色するもの。その染色は主に毛幹の表面に堆積する。比較的暗く淡い金属的な色彩を持ち、頭髮を脆く、パーマの効率を低くしてしまう。
(2)植物性永久的ヘアカラーリング剤:現在永久的植物性ヘアカラーリング剤は、およそ以下の2種に分けられる
(I)色素吸着型:植物性染料と陽イオン表面活性剤の錯体が微小な顆粒となり、頭髮表面を覆う。もう一つの方法は、数種の植物性染料を混合し違った色とし、染料分子は単なる吸着方式によりキューティクルと作用するため、一般的には一時的或いは半永久型ヘアカラーリング剤に分類される。
(II)金属イオン錯体型:植物中の活性成分(ヘマトキシリン或いはタンニン酸など)と金属イオンが形成する有色錯体物を、頭髮の毛皮質層に浸透させる。染料分子が頭髮毛皮質に進入できるため、一般的には永久的ヘアカラーリング剤に分類される。このタイプの物質は主に、ポリフェノールとタンニン酸を豊富に含む植物である。ポリフェノールはヘマトキシリンを代表とし、タンニン酸は五倍子、丁香、石榴皮等を代表とする。
【0005】
(3)永久的酸化型化学ヘアカラーリング剤:現在市場で主流の製品である。酸化型化学ヘアカラーリング剤の第一剤はすべて酸化染料、カップリング剤、アルカリ剤を主成分とする。第二剤は、高濃度の過酸化水素水を主成分とする。酸化型化学ヘアカラーリング剤のヘアカラーリング原理は以下の通りである。第一剤のアルカリ剤により、頭髮キューティクルを開いた後、酸化染料とカップリング剤を毛髮の皮質層に進入させる。続いて、過酸化水素水を含む第二剤により、既に毛髮皮質層に進入した酸化染料及びカップリング剤と酸化作用を起こさせる。こうして、酸化後に形成される高分子染料を、毛髮皮質層に直接沈殿させ、永久ヘアカラーリングの目的を達成する。
【0006】
しかし、多くの最新の研究レポートが、既に以下のことを指摘している。すなわち、大部分の酸化染料とカップリング剤は非常に高い毒性を備え、しかも発ガンの危険があるということである。そのため、長時間の使用或いは過度な使用は、皮膚に対して、徐々に軽微から深刻な状態まで、さまざまなアレルギー反応を起こさせる。また、第一剤に使用するアルカリ剤は、不快な臭気があるばかりか、アルカリ度が高い(pH>9.5)ため髮質に深刻なダメージを与え、長時間の使用或いは過度な使用は、頭髮の性質を傷つけ、皮膚に刺激を与える。つまり、酸化型化学ヘアカラーリング剤の毒性副作用と安全性に関わる問題は、ますます人々の注目を集めるようになっている。そのため、先進国においては、このタイプの酸化型化学ヘアカラーリング剤がもたらす発ガン性について早くから強い関心が寄せられており、また研究も行われて来た。そして現在では既に多くの文献(表1参照)が、酸化型化学ヘアカラーリング剤中の多くの酸化染料とカップリング剤が遺伝毒性を持つことが証明されている。中でも「m-フェニレンジアミン」(MPD,m-Phenylenediamine)はWHOによって、動物に対する疑似発ガン性とアレルギー性を持つ物質に分類されている。EUは最近、使用を禁止し、台湾では米国、日本にならい、今のところ使用は禁止されていないが、含有量が製品の5%未満に規制されている。
【0007】
【表1】


【0008】
パラフェ二レンジアミン(PPD,p-Phenylenediamine)は、ヘアカラーリング剤中の主要なアレルゲンである。それは、ブラウンブラック系ヘアカラーリング剤中に使用する必要がある化学成分(表2と表3を参照)で、カラフルな色の系統では、その含有量は比較的少ない。50%ネズミ致死剤量(LD50と呼称)は、80mg/kgで、この原料の毒性が非常に高いことを示している。市販のヘアカラーリング剤、特に酸化型化学ヘアカラーリング剤の多くは、PPD成分を含む。医学界も、PPDはアレルゲンである他、発ガン物質の一種であると指摘しており、ドイツ、フランス、スウェーデンでは、PPD(パラフェ二レンジアミン)のヘアカラーリング剤への使用を法律で禁止している。市販のヘアカラーリング剤のPPD濃度は、0.01%から2%までさまざまで、台湾の規定である4%を下回っているが、PPD使用量の多寡にかかわらず、アレルギー状態を引き起こす。この他、酸化型化学ヘアカラーリング剤中のカップリング剤も毒性を有する。表2に示すレソルシノール(Resorcinol)の、50%ネズミ致死剤量(LD50と呼称)は、200 mg/kgである。すなわち、上記したさまざまな数値は皆、酸化型化学ヘアカラーリング剤の毒性副作用と安全性に不安があることを示している。
【0009】
【表2】

【0010】
【表3】

【0011】
半永久的ヘアカラーリング剤及び一時的ヘアカラーリング剤の毒性は、永久的酸化型化学ヘアカラーリング剤のようなマイナスの副作用はないが、退色が速く、しかも洗浄に弱いため、使用において、永久的ヘアカラーリング剤のような優位を備えていない。植物性ヘアカラーリング剤は、吸着型、金属錯体型共に、最大の問題は、使用ステップが複雑でカラーが少ないという二項である。このため、安全性においては優位であっても、化学ヘアカラーリング剤の普及程度に置換することはできない。
【0012】
上記した記述により明らかなように、既存の系統のヘアカラーリング剤はすべて、それぞれに欠点がある。そのため、人体に対して高い安全性を備え、しかも洗浄に強く長持ちする永久的カラーリング剤系統を開発することができれば、毛染めを必要とする人にとっての一大福音である。
本発明は、従来のヘアカラーリング剤の上記した欠点に鑑みてなされたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【非特許文献1】AMES, BN., KAMMEN, HO., YAMASAKI, E. 「Hairdyes are mutagenic: Identification of a variety of mutagenic ingredients」Proc Nat Acad Sci USA. 1975, 72(6), 2423-2427.
【非特許文献2】HANLON, J. 「Tint of suspicion」 New Scientist. 1978, 78, 352-357.
【非特許文献3】CHUNG, K. T., MURDOCU, C. A., ZHOU, Y. G. 「Effectsof the nitro-group on the mutagenicity and toxicity of some benzamines」 Environ and Mol Mutagen. 1996, 27(1), 67-74.
【非特許文献4】CHUNG, K. T., HUGHES, T. J., CLAXTON, L. D. 「Comparison of the mutagenic specificity induced by fournitro-group-containing aromatic amines in Salmonella typhimurium his genes」 Mutat Res. 2000, 465 (2), 165-171.
【非特許文献5】CHENS, S. U., CHING, T. Y., CHUNG, K. T. 「Base-pairmutation caused by four n itro-group-containing aromatic amines in Salmonellatyphimurium TA100 , TA104, TA4001 and TA4006」 MutatRes. 1997, 3 95(3), 223-227.
【非特許文献6】SHAHIN, M. M. 「Structure-activity relationshipswithin various series of p-pheny lenediamine derivatives」 Mutat R es. 1994, 307(1), 83-93.
【非特許文献7】戴修道、楊薇、周徳顴による「酸化型ヘアカラーリング剤主要成分のラット皮膚角質細胞DNAに対する損傷作用の研究」中国公共衛生. 2000, 16(10), 905-906.
【非特許文献8】SHAHIN, M. M., ROUERS, D., BUGAUT, A. 「Structure-activityrelationship with a series of 2,4-diaminoalkoxybenzene compounds」 Mutat Res. 1980, 79(3), 289-306.
【非特許文献9】SHAHIN, M. M.,CHOPY, C.,LEGUESNE, N. 「Comparisons of mutationinduction by six monocyclic aromatic amines in Salmonella typhimurium testerstrains TA97. TA1537. TA1538」 Environ Mutag en. 1985,7(4), 535-546.
【非特許文献10】SHAHIN, M. M., BUGAUT, A., KALOPISSIS, G. 「Mutagenicityof aminonitrophenol compounds in Salmonella typhimurium: a stuly of structure-activityrelationships」 Int J Cosmetic Sci.1982, 4(1), 25-35.
【非特許文献11】SHAHIN, M. M., BUGAUT, A., KALOPISSIS, G. 「Structure-activityrelationship with a series of m-diaminobenzene derivatives」 Mutat Res. 1980, 78(1), 25-31.
【非特許文献12】SHAHIN, M. M., C HOPY, C. 「Studies on themutagen: city of monocyclic aormatic amines in Salmonella typhimurium:detoxification effects of liver S9」 Fourth Int. Conf.Environ Mutagens. 1985, 229.
【非特許文献13】WATANABE, T., HIRAYAMA, T., FUKUI, S. 「Phenarzinederivatives as the mutagenic reaction product from o-or m-phenylenediaminederivatives with hydrogen peroxide」 Mutat Res. 1989,227(3), 135-145.
【非特許文献14】SHAHIN, M. M. 「Structure-activityrelationships within various series of p-phenylenediamine derivatives」 Mutat Res. 1994, 307(2), 83-93.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明が解決しようとする課題は、長い間ヘアカラーリング剤の欠点であった過敏性、安全性、応用性の問題を改善することができ、迅速に行うことができる新規の毛染め方法を提供することができる一或いは多種の食用色素或いは化粧品色素を含むヘアカラーリング剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、本発明は下記の一或いは多種の食用色素或いは化粧品色素を含むヘアカラーリング剤を提供する。
一或いは多種の食用色素或いは化粧品色素を含むヘアカラーリング剤は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を主として使用し製造したヘアカラーリング剤及びこれを使用した毛染め方法で、該ヘアカラーリング剤は皮膚と頭髮の角質タンパクに類似した構造で、毛髮及び皮膚のカラーリングに応用可能で、該ヘアカラーリング剤は、ヘアカラーリングクリーム、ヘアカラーリング乳液、ヘアカラーリングペースト、ヘアカラーリングジェル、ヘアカラーリングスターチ、ヘアカラーリングシャンプー、ムースタイプヘアカラーリング剤、スプレータイプヘアカラーリング剤等に製造することができ、パーマ剤と結合後は、ヘアカラーとパーマ一を一度に完成させられるヘアカラー・パーマ一体型製品に製造でき、該ヘアカラーリング剤は、異なる毛染め方法により、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を、毛髮に浸透させ、ヘアカラーリングの目的を達成し、色素が頭髮構造に進入する深度に基づき、永久的ヘアカラーリング剤、半永久的ヘアカラーリング剤及び一時的ヘアカラーリング剤等に製造することができ、
該毛染め方法包括金属媒染法、ジスルフィド結合還原法、酸素法、イオン結合法、吸着法を含み、
本発明に示す色素は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含み、その詳細なリストは、表4、表5、表6に示し、天然色素と食用色素は、食用可能な色素に属するため、安全性の面で不安がなく、化粧品色素は、食用はできないが、それは化粧品に応用される色彩添加剤であるため、皮膚と毛髮の染色への使用において、安全性の面で、現在ヘアカラーリング剤中に応用されている有機染料より優れており、
本発明中で示す色素は、赤、黄、青、ピンク、緑、イエローオレンジ、オレンジ、紫、黒、白(表4、表5、表6を参照)等の主要な色をほとんど含み、ヘアカラーリング時には、単一の色素を使用し、その毛染め方法を組合わせてヘアカラーリングを行うことができ、また異なる単一の色素を異なる割合で混合後に、その毛染め方法を組み合わせてヘアカラーリングを行うことができ、赤、黄、青の色の三原色を異なる割合で混合後に得られる任意の色に、その毛染め方法を組合わせてヘアカラーリングを行うことができ、
染料色を形成する方法は、顔料混合した原理に類似し、ヘアカラーリング前に異なる色の染料を混合して得ることができ、任意の色のヘアカラーリング剤製品を生産する時には、予め設計された異なる色素比率により、混合を行い製造し、よって、本発明中で示すヘアカラーリング剤の色は、あらゆる色を含み、しかもヘアカラーリング前に調製して得ることができ、またヘアカラーリング剤の製造時に、調製して得ることができ、それには一切の制限はない。
【0016】
【表4】



【0017】
【表5】

【0018】
【表6】





【0019】
本発明が示す毛染め方法は、金属媒染法、ジスルフィド結合還原法、酸素法、イオン結合法、吸着法を含み、定義に基づき、それぞれの属性は、表7の通りである。
【0020】
【表7】

【0021】
金属媒染法は、高価な金属イオンを利用し、頭髮皮質層タンパク質とヘアカラーリング剤色素の中間カップリング剤とするもので、これによりサンドイッチ型の作用力(Sandwich interacton)を生じる。よって、色素を、頭髮皮質層内に固定し、ヘアカラーリング目的を達成することができる。この種の毛染め方法に適用可能な色素は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素で、これにより製造したヘアカラーリング剤製品を用いる。内、金属イオンは、マグネシウム、アルミニウム、鉄、亜鉛等の金属塩類で、その作用力とは、共有結合及びイオン結合作用力を含む。
【0022】
ジスルフィド結合還原法は、頭髮タンパク質ジスルフィド結合を切断する還原剤を利用し、頭髮キューティクルを開く方式で、これにより色素分子は、頭髮皮質層に浸透し、ヘアカラーリング目的の方法を達成する。同時に、頭髮浸透促進剤及び頭髮膨張剤を加え、染色の性能を高めることができる。この種の毛染め方法に適用可能な色素は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素で、これにより製造したヘアカラーリング剤製品を用いる。
【0023】
酸素法は、過酸化水素水が、弱アルカリ状態(pH=7.5-8.5)下で発生する酸素を利用し、頭髮の黒色素に対して退色作用を進行させる方法である。その弱アルカリ状態は同時に、キューティクルを開き、これにより色素分子は、頭髮皮質層に進入する。このように、二つの作用が同時進行し、安全で髪質を傷めない方式により、色素は皮質層に沈殿し、ヘアカラーリングの目的を達成する。この方法と永久的酸化型化学ヘアカラーリング剤の操作方法は類似しているが、原理は異なる。化学ヘアカラーリング剤中の過酸化水素水は、頭髮の黒色素を退色させる他、化学染料中間体を酸化させ、染料分子を形成する。本方法中の過酸化水素水は、酸素だけを発生し、頭髮の黒色素を退色させる機能だけを備える。よって、本方法は、低濃度の過酸化水素水があれば進行でき、高濃度の過酸化水素水を使用する必要がないため、髮質への損害を減らすことができる。
【0024】
さらに、本発明は弱アルカリ(pH=7.5-8.5)を利用し、過酸化水素水に酸素を発生させ、頭髮キューティクルを開き、色素分子の毛皮質層への進入を促進する方式で、髮質を傷めることがないが、その染色機能を損なうこともない。一方、化学ヘアカラーリング剤は、強アルカリ(pH>9.5)を使用しなければ、キューティクルを開かせ、及び過酸化水素水に酸素を発生させる目的を達成することはできない。強アルカリ環境下では、多くの頭髮タンパク質のアミノ酸は、強アルカリと化学反応を生じ、変性してしまう。よって、強アルカリ(pH>9.5)の、頭髮に対する損害は非常に深刻である。本発明のこの種の毛染め方法に適用可能な色素は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含み、これにより製造したヘアカラーリング剤製品を用いる。上記の酸素法に使用する試剤は、酸素を発生する化合物で、無機過酸化物(Inorganic peroxide)、有機過酸化物(Organic peroxide)及び酸素を発生する試剤で、上記のアルカリ剤は、有機アルカリ及び無機アルカリを含む。
【0025】
イオン結合法は、色素中の陰イオン或いは陽イオンと頭髮タンパク質が発生するイオン結合作用力を利用し、これに頭髮膨張剤、浸透促進剤等を合わせて、毛皮質或いはキューティクルと毛皮質の中間区域に色素を堆積させ、ヘアカラーリング目的を達成する方法である。さらに、陰イオンを含む色素は、酸等を添加して、そのpH値を調整し、これによりヘアカラーリング効果を高めることができる。陽イオンを含む色素は、アルカリ等を添加して、そのpH値を調整し、これによりヘアカラーリング効果を高めることができる。本発明中のこの種の毛染め方法に適用可能な色素は、陰イオン或いは陽イオンを備える天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含み、これにより製造したヘアカラーリング剤製品を用いる。上記した酸は、有機酸と無機酸で、上記したアルカリは、有機アルカリと無機アルカリである。
【0026】
吸着法は、色素分子と頭髮タンパク質間の簡単吸着力を利用し、色素で頭髮表面上を覆い、着色犠牲キャップ層を形成し、ヘアカラーリング目的を達成する方法である。本発明中のこの種の毛染め方法に、適用可能な色素は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含み、これにより製造したヘアカラーリング剤製品を用いる。
【0027】
本発明が開示する天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を主として製造したヘアカラーリング剤及びその毛染め方法は、毒性のない天然色素及び食用色素を、ヘアカラーリング原料として使用することに成功し、長年ヘアカラーリング剤に存在していた遺伝毒性、発ガン性及び過敏性の問題を解決することができる。これにより、ヘアカラーリング剤の発展は、全く新しい世紀に入ったと言える。そして、最新のヘアカラーリング原料及び技術が、多年にわたる使用習慣と優位に取って代わることができるよう、本発明は、染料の安全性をもっとも重視する。次に重要な作業は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を、頭髮に進入、浸透させる技術を開発することで、これにより安全性が高い天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を用いて、頭髮に対して、永久的、半永久的、一時的染色を行う目標の達成を期する。
【0028】
このため、本発明は、色素をさまざまな深度で、頭髮に進入、浸透させる技術に対して研究を行った。これにより、5種のヘアカラーリング技術の開発に成功し、上記した目標を達成した。この五項目の技術が、金属媒染法、ジスルフィド結合還原法、酸素法、イオン結合法、吸着法で、大量の研究結果を通して、この目標が完全に達成されたことを示した。次の問題は、本発明のヘアカラーリング剤の色も種類が、市場のニーズに合うかどうかである。
【0029】
本発明は、赤、黄、青の色の三原色及び黒、白色カラーリング剤を主として混色を行い、混色の方式は、単色カラーリング剤製品を利用して直接所定の比率で混合するもので、その後、所定の毛染め方法で、ヘアカラーリングを行う。この方式は、絵画顔料の混合方式に類似し、或いは特殊色ヘアカラーリング剤を生産する時、特定の比率で、混合を行い、生産するヘアカラーリング剤製品に類似している。続いて、所定の毛染め方法で、ヘアカラーリングを行う。この2種の色素染料色形成の方式に、5種の赤、黄、青、黒、白色素を加え、さらに他種の色素等をも加えた混合方式は、市場で求められている各種色を生み出すことができる。この種の混色方式は、化学ヘアカラーリング剤に比べ、進歩性と利便性を備えており、この優位が、化学ヘアカラーリング剤を超えていることは明らかである。
【0030】
続いての問題は、ヘアカラーリング剤の持久性が、市場の標準に達するか否かという点である。本発明中の各ヘアカラーリング剤タイプはみな、厳格な洗髮試験を経ており、表7の標準(持久性と耐洗度標準)に明らかなように、永久的、半永久的、一時的ヘアカラーリング剤に属すると判断することができる。結果は、本発明のヘアカラーリング剤属性とその毛染め方法及び染料配合とは関連があることを示している。吸着法を使用して行うヘアカラーリング実験はすべて、一時的ヘアカラーリング剤に分類される。色素と頭髮との間には、微弱な吸着力のみを備えるため、本発明中のあらゆる天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素はすべてこのタイプのヘアカラーリング剤の範疇に適用することができる。
【0031】
もし、イオン結合法を使用し、ヘアカラーリング実験を行うなら、配合中には、頭髮膨張剤、浸透促進剤及び酸、アルカリ等を加え、同時に、熱蒸気を利用し、頭髮を加熱し、それが頭髮に進入、浸透する速度を速め、深度を深める。これにより、色素部分は、毛皮質或いはキューティクル区域に堆積する。この種の配合を使用するカラーリング剤はすべて、半永久的ヘアカラーリング剤に分類される。色素と頭髮間には、比較的強いイオン結合作用力を備えるため、本発明中の陰イオン或いは陽イオンを備える天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素はみな、このタイプのヘアカラーリング剤の範疇に適用される。
【0032】
もし、ジスルフィド結合還原法を使用し、ヘアカラーリング実験を行うなら、染料配合中には、頭髮タンパク質ジスルフィド結合を切断する還原剤を含み、及び弱アルカリ或いは熱蒸気により、頭髮を加熱し、物理的に髮のキューティクルを開かせるため、色素分子は、頭髮皮質層内に進入、浸透し、堆積することができる。この種の配合を使用するカラーリング剤と毛染め方法はみな、永久的ヘアカラーリング剤に分類され、色素は頭髮皮質層内に堆積するため、本発明中のあらゆる天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素はみな、このタイプのヘアカラーリング剤の範疇に適用される。
【0033】
もし、酸素法を使用し、ヘアカラーリング実験を行うなら、毛染め方法は、過酸化水素水、弱アルカリ及び色素カラーリング剤を同時に混合しクリーム状物とし、これによりヘアカラーリングを行う。この状況下で、クリーム状物中の酸素は、頭髮の黒色素に対して退色作用を行うが、カラーリング剤中の色素を酸化することはない。別に、弱アルカリ環境も、キューティクルを開かせ、色素分子の頭髮皮質層内への進入、堆積を促す。この種の配合を使用するカラーリング剤と毛染め方法はみな、永久的ヘアカラーリング剤に分類され、色素は頭髮皮質層内に堆積するため、本発明中のあらゆる天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素はみな、このタイプのヘアカラーリング剤の範疇に適用される。
【0034】
もし、金属媒染法を使用し、ヘアカラーリング実験を行うなら、低毒性の高価な金属イオンを媒介とし、それと色素分子が発生する共有結合及びイオン結合を利用し、色素分子を、頭髮皮質層内へ固定、堆積させる目的を達成する。この種の配合を使用するカラーリング剤と毛染め方法はみな、永久的ヘアカラーリング剤に分類され、色素は頭髮皮質層内に堆積するため、本発明中のすべての陰イオン、陽イオン、NH2基、OH基、SH基配位子を備える天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素はみな、このタイプのヘアカラーリング剤の範疇に適用される。
【0035】
最後に、解決しなければならない問題は、本発明中のヘアカラーリング剤が必要とするヘアカラーリング時間が、化学ヘアカラーリング剤のような迅速性を備えるかどうかという点である。
本発明中のヘアカラーリング剤は、金属媒染法を主とするヘアカラーリング剤が40分を費やす必要がある以外、他の毛染め方法は、20-30分以内で、ヘアカラーリングを完成することができる。すなわち、この点でも、既に化学ヘアカラーリング剤と相当であることが分かる。
【発明の効果】
【0036】
上記したように、本発明が開発したヘアカラーリング剤は、以下の長所を備える。
(1)安全性が高い天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素により、遺伝毒性、発ガン性、過敏性を持つ化学ヘアカラーリング剤に取って代われ、化学ヘアカラーリング剤と同等の永久的ヘアカラーリング剤標準を達成することができる。
(2)安全性が高い天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素により、現在市場で使用されている半永久的、及び一時的ヘアカラーリング剤の染料に取って代われ、相同のヘアカラーリング剤標準を達成することができる。
(3)ヘアカラーリング剤色は、顔料混合に類似の方式を利用し調合を行い、あらゆる必要とするヘアカラーリング剤色調を得ることができ、さらに所定の毛染め方法によりヘアカラーリングを行うことで、利便性と創造性を備える。
(4)本発明中のあらゆる毛染め方法及びそれに使用する色素はみな、人体と髮質への安全性を主要な考察項目としているため、安全性が高く、しかも髮質を傷めることがない。
(5)ヘアカラーリングは、20-30分以内で完成(金属媒染法は40分必要)でき、これに使用する色素の種類、カラーリング剤配合、毛染め方法の選択はみな、永久的、半永久的、一時的ヘアカラーリング剤の目標を簡単に達成することができる。
(6)剤型の要求に基づき、本発明の天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素はみな、ヘアカラーリングクリーム、ヘアカラーリング乳液、ヘアカラーリングペースト、ヘアカラーリングジェル、ヘアカラーリングスターチ、ヘアカラーリングシャンプー、ムースタイプヘアカラーリング剤、スプレータイプヘアカラーリング剤、カラー・パーマ一体型等製品に製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明が開示する天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を主要染料とし、異なる毛染め方法を組み合わせて、ヘアカラーリング目的を達成するヘアカラーリング剤商品において、ヘアカラーリング剤は、毛髮及び皮膚の染色に応用することができる。ヘアカラーリング剤は、ヘアカラーリングクリーム、ヘアカラーリング乳液、ヘアカラーリングペースト、ヘアカラーリングジェル、ヘアカラーリングスターチ、ヘアカラーリングシャンプー、ムースタイプヘアカラーリング剤、スプレータイプヘアカラーリング剤等に製造することができ、パーマ剤と結合後は、ヘアカラーとパーマ一を一度に完成させられるヘアカラー・パーマ一体型製品に製造できる。使用する毛染め方法、色素タイプ、配合内容に基づき、永久的ヘアカラーリング剤、半永久的ヘアカラーリング剤、一時的ヘアカラーリング剤等にそれぞれ製造される。
以下に、詳述する。
【0038】
<一、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素種類>
本発明に開示する天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素は、食用可能な天然色素、食用可能な合成色素及び化粧品色素を含む。食用天然色素の実施例は表4に示し、食用合成色素の実施例は表5に示し、化粧品色素の実施例は、表6に示す。各国の色素名称と食用色素及び化粧品色素に対する規範には、いくらかの差異があるため、本発明は国際的に慣用されている染料索引(C.I. Number;Color Index Number)を用い、統一表示方式とした。染料索引内にリストアップされていない色素については、CAS Numberを表示方式とし、或いは直接、その色素名称を表示した。
【0039】
<二、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素の毛染め方法>
(1)酸素法
本発明中の酸素法の毛染め方法は、化学ヘアカラーリング剤のヘアカラーリング方式に類似している。製品中には、色素を主とするカラーリング剤クリーム状物第一剤、過酸化水素水或いは過酸化物を主とするクリーム状物第二剤、アルカリ剤を主とするクリーム状物第三剤をそれぞれ含み、アルカリ剤は、色素クリーム状物中にも含まれる。そのヘアカラーリングステップは、以下に示す。
1.色素染料クリーム状物、過酸化水素水或いは過酸化物クリーム状物、アルカリ剤を、所定の比率で混合し、撹拌して調製する。
2.ヘアカラーリング刷毛により、頭髮1本1本に混合したカラーリング剤を均一に塗布後、20~30分おき、先ず、温水で頭髮上のカラーリング剤を洗い流し、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
【0040】
本発明中のこの種の毛染め方法に適用可能な色素は、あらゆる天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含み、ヘアカラーリング剤タイプは、永久的ヘアカラーリング剤に属する。過酸化物は、酸素を発生する化合物で、無機過酸化物(Inorganic peroxide)、有機過酸化物(Organic peroxide)及び酸素を発生する試剤を含む。無機過酸化物は、過酸化水素(hydrogen peroxide)、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化カルシウム、過酸化マグネシウム、過硫酸ポタジウム、過硫酸、過二硫酸、過硝酸、過リン酸、過二リン酸、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム及びその塩類等の過酸基−O−O−を含む無機物、無機酸及びその塩類である。有機過酸化物(Organic peroxide)は、過酸基(-O-O-)を含む有機化合物で、一般式はR-O-O-R'で、過酸、過酸エステルと過酸化エーテル、ジエチルエーテル過酸化物、テトラヒドロフラン過酸化物、グリコールジメチルエーテル過酸化物、過酸化ベンゾイル、過酸化メチルエチルケトン、三過酸化トリアセトン、過酸アセチル硝酸、ダブルエチレンオキシド類等である。
【0041】
過酸類の例としては、過酸ギ酸、過酸酢酸、過酸トリフルオロ酢酸、過酸プロピオン酸、過酸ブタン酸、過酸イソ吉草酸、長鎖過酸脂肪酸、過酸安息香酸、メタクロロ過酸安息香酸、硝基過酸安息香酸、単過酸フタル酸等を含む。他の酸素を発生する試剤は、オゾン或いは他の類似物である。アルカリ剤は、有機アルカリ及び無機アルカリを含む。実施例では、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロピレングリコール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール及び2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロピレングリコールなどのアルカノールアミンを含む。無機塩は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム及び炭酸水素カルシウムなどである。グアニジンは、塩酸グアニジン、硫酸グアニジン、硝酸グアニジン、リン酸グアニジン、硫リン酸グアニジン、硼酸グアニジン、スルファミン酸グアニジン、及び有機酸のグアニジンである。以上の過酸化物とアルカリ剤は、本技術領域の習熟者が知り得るものはすべて含むものとする。
【0042】
(2)ジスルフィド結合還原法
本発明中の第一種ジスルフィド結合還原法の毛染め方法は、製品中にそれぞれ色素を主とするカラーリング剤クリーム状物第一剤、ジスルフィド結合還原剤を主とするクリーム状物第二剤を含む。本剤中には、アルカリ剤を加えても、加えなくともよく、ジスルフィド結合還原剤の性質に基づき、決定する。そのヘアカラーリングステップは、以下に示す。
1.ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本にジスルフィド結合還原剤クリーム状物を均一に塗布後、10分間おく。
おいておく間は、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流す。
または、洗浄せずに、次のステップに進んでもよい。
2.ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に色素染料クリーム状物を均一に塗布後、20分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流した後、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
【0043】
本発明中第二種ジスルフィド結合還原法の毛染め方法の製品は、一剤型の色素とジスルフィド結合還原剤の混合クリーム状物で、また二剤型の個別のクリーム状物(色素を主とするカラーリング剤クリーム状物第一剤、ジスルフィド結合還原剤を主とするクリーム状物第二剤)である。二剤型のクリーム状物は、ヘアカラーリング前に混合して調製する必要がある。クリーム状物中には、アルカリ剤を加えても、加えなくともよく、ジスルフィド結合還原剤の性質に基づき、決定する。一剤型のクリーム状物は、そのまま使用できる。そのヘアカラーリングステップは、以下に示す。
1.ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本にこのヘアカラーリング剤のクリーム状物を均一に塗布後、そのまま20-30分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱してもよい。
2.続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流し、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
【0044】
本発明中のこの種の毛染め方法に適用可能な色素は、あらゆる天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含み、ヘアカラーリング剤タイプは、永久的ヘアカラーリング剤に属する。内、ジスルフィド結合還原剤は、D,L-システイン及びその塩類、システインの派生物(N-アセチル-D,L-システイン)、チオール酢酸或いはその塩類及びエステル類、チオ乳酸及びその塩類、亜硫酸及びその塩類、アスコルビン酸及びその塩類、 L-アスコルビン酸及びその塩類で、また上記した化合物の組合せ物を含む。上記した組合せ物中には、さらに頭髮浸透促進剤及び頭髮膨張剤を加え、染色の性能を高めることができる。内、膨張剤、浸透促進剤は、ベンジルアルコール(Benzy alcohol)、イソプロパノール(Isopropanol)、N-メチル2-ピロリドン(N-methyl-2-pyrolidone)、プロピレンカーボネート(Propylene carbonate)、無水硫酸ナトリウム(sodium sulphate anhydrous)、安息香酸(Benzoic Acid)、ギ酸(Formic acid)、尿素(Urea)、グアニジン(Guanidine)、ドデシル硫酸ナトリウム(Sodium dodecyl sulfate)、N-ラウロイルサルコシンナトリウム水和物(Sodium lauryl sarcosinate)、トリトン X-100(Triton X-100)、1‐ドデシルアザシクロヘプタン‐2‐オン(1-Dodecylazacycloheptan-2-one)等である。上記した試剤は、本技術領域の習熟者が知り得るものはすべて含むものとする。
【0045】
(3)金属媒染法
本発明中金属媒染法の毛染め方法の製品は、三剤型と二剤型に分けられる。三剤型製品の第一剤は、ジスルフィド結合還原剤クリーム状物で、本剤の作用は、ジスルフィド結合を切断し、キューティクルを開かせ、次の剤の色素分子が毛皮質層に進入し易くすることである。但し、もしヘアカラーリングしようとする頭髮が、黒髮或いは他の色の濃い頭髮であるなら、本剤は、一般的ないわゆる漂白剤(頭髮黒色素退色剤)に換えることができる。漂白剤の目的は、頭髮の黒色素を、先に淡化し、黄色からブラウンの髮色とすることである。漂白剤のもう一つの作用は、ジスルフィド結合を切断し、キューティクルを開かせることである。この2つの作用は、次の剤の金属イオンがスムーズに皮質層に進入するよう助けることができ、第二剤は、低毒性の金属イオンクリーム状物で、第三剤は、色素カラーリング剤クリーム状物である。ヘアカラーリング時には、第一剤、第二剤、第三剤クリーム状物を、順番に使用する。二剤型製品の第一剤は、金属イオンとジスルフィド結合還原剤の混合クリーム状物で、金属イオンとジスルフィド結合還原剤は、別々のクリーム状物とすることができる。この場合には、使用前に、この二剤のクリーム状物を混合し使用する。アルカリ剤は、ジスルフィド結合還原剤のタイプに応じて加え、ヘアカラーリング時には、第一剤、第二剤クリーム状物の順番に使用する。そのヘアカラーリングステップは、以下に示す。
【0046】
(I)三剤型ヘアカラーリング剤のヘアカラーリングステップ
1.先ず、ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に第一剤(ジスルフィド結合還原剤クリーム状物)を均一に塗布後、10分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流す。または、洗浄せずに、次のステップに進んでもよい。もし、ヘアカラーリングしようとする頭髮が、黒髮或いは色の濃い頭髮であるなら、本剤を、6%の過酸化物に換え漂白剤(頭髮黒色素退色剤)を加える。漂白剤は30分間おき、終了後は真水で漂白剤を洗い流さなければならない。
2.ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に第二剤(金属イオンクリーム状物)を均一に塗布後、15分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流す。
3.ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に第三剤(色素カラーリング剤クリーム状物)を均一に塗布後、15分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流す。次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
【0047】
(II)二剤型ヘアカラーリング剤のヘアカラーリングステップ
1.ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に第一剤(金属イオンクリーム状物)を均一に塗布後、15分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流す。
2.ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に第二剤(色素カラーリング剤クリーム状物)を均一に塗布後、15分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流す。次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
【0048】
本発明中のこの種の毛染め方法に適用可能な色素は、陰イオン、陽イオン、NH2基、OH基、SH基配位子を備える天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含み、ヘアカラーリング剤タイプは、永久的ヘアカラーリング剤に属する。そのヘアカラーリング結果は、表8に示す。ジスルフィド結合還原剤と上記のジスルフィド結合還原法の実施例は相同である。金属イオンは、低毒性のマグネシウム、アルミニウム、鉄、亜鉛等金属塩類を含む。上記した試剤は、本技術領域の習熟者が知り得るものはすべて含むものとする。
【0049】
【表8】

【0050】
(4)イオン結合法
本発明中イオン結合法の毛染め方法の製品は、一剤型である。その組成は、陰イオン或いは陽イオン色素を主とするカラーリング剤クリーム状物で、クリーム状物中には、頭髮膨張剤、浸透促進剤を加え、ヘアカラーリングの効果を高める。さらに、陰イオンを含む色素には、酸化剤を添加し、ヘアカラーリング効果を高めることができる。陽イオンを含む色素には、アルカリ剤を添加し、ヘアカラーリング効果を高めることができる。また、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱する物理方式により、ヘアカラーリング効果を高めることができる。
この方式は、市販の半永久的ヘアカラーリング剤のヘアカラーリング方式と相同である。そのヘアカラーリングステップは、以下に示す。
1.ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本にカラーリング剤クリーム状物を均一に塗布後、そのまま20-30分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱してもよい。
2.続いて温水で頭髮上のクリーム状物を洗い流し、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
【0051】
本発明中のこの種の毛染め方法に適用可能な色素は、陰イオン或いは陽イオンを備える天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含み、ヘアカラーリング剤タイプ半永久的ヘアカラーリング剤に属する。酸は、有機酸或いは無機酸で、アルカリは、有機アルカリ或いは無機アルカリで、と上記した酸素染髮法の実施例と相同である。膨張剤、浸透促進剤は、上記したジスルフィド結合還原法の実施例と相同で、上記した試剤は、本技術領域の習熟者が知り得るものはすべて含むものとする。
【0052】
(5)吸着型法
本発明中吸着型法の毛染め方法の製品は、一剤型色素を主とするカラーリング剤クリーム状物で、この方式は、市販の一時的ヘアカラーリング剤のヘアカラーリング方式と相同である。そのヘアカラーリングステップは、以下に示す。
1.ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本にカラーリング剤クリーム状物を均一に塗布する。
2.ドライヤーにより頭髮を乾燥させれば、ヘアカラーリングは完成である。
本発明中のこの種の毛染め方法に適用可能な色素は、あらゆる天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含み、ヘアカラーリング剤タイプは、一時的ヘアカラーリング剤に属する。
【0053】
<三、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素のカラー・パーマ一体型製品>
一般の伝統的なパーマの過程は、二剤二ステップに分けられる。第一剤は、チオール酢酸或いはその塩類、及びエステル類或いは副シスチン等、この二類のジスルフィド結合還原剤を主要成分(ジスルフィド結合還原法中に使用するジスルフィド結合還原剤)とする。第二剤は、臭素酸塩類或いは過酸化水素水等、この二類のジスルフィド結合酸化剤を主要成分とする。
【0054】
基礎的パーマ原理は、以下の通りである。第一剤ジスルフィド結合還原剤により、頭髮タンパク質間のジスルフィド結合が形成する-SH基を切断する。続いて、第二剤ジスルフィド結合酸化剤により、-SH基を再建し、新しいジスルフィド結合とし、これにより頭髮塑型の目的を達成する。現在のパーマプロセスとヘアカラーリングプロセスは、分けて行われ、間には一週間以上の間隔を開けなければならない。しかも、各プロセスと共に完成までに1時間以上かかる。そのため、この2種のプロセスを一度で完成させられれば、個人と美容師の時間を節約でき、煩雑なヘアカラー、パーマプロセスを省くことができる。
【0055】
上記したように、本発明の主要目的は、カラーとパーマプロセスを結合することである。よって、設計上、カラー、パーマ原料の一部を混合し、しかもその機能に相互に影響を及ぼさないようにしなければならない。パーマ原理に基づけば、第一剤のジスルフィド結合還原剤の主要な機能は、頭髮タンパク質のジスルフィド結合を切断し、同時に、頭髮のキューティクルを開かせることである。これと本発明中ジスルフィド結合還原法のヘアカラーリング原理は、相同である。よって、ヘアカラー・パーマ一体型製品の第一種設計方法は、上記ヘアカラーリング剤中のジスルフィド結合還原法に基づき、達成する。ジスルフィド結合還原法を使用するヘアカラーリング剤クリーム状物を、ヘアカラー・パーマ一体型製品の第一剤とする。本剤の作用は、頭髮のジスルフィド結合を切断し、同時に、色素分子を頭髮毛皮質層へと進入させ、堆積させる。続いて、ジスルフィド結合酸化剤を、ヘアカラー・パーマ一体型製品の第二剤とする。本剤の作用は、新しいジスルフィド結合を再建し、これにより頭髮は塑型の目的を達成し、同時に、皮質層にある色素に対して酸化退色作用を及ぼさないため、ヘアカラーとパーマを一度に完成させる目的を達成することができる。このタイプの製品は、二剤型ヘアカラー・パーマ一体型製品に属する。
【0056】
ヘアカラー・パーマ一体型製品の第二種設計方法は、上記したヘアカラーリング剤中の酸素法に基づき、達成される。同様に、第一剤のジスルフィド結合還原剤を使用し、頭髮タンパク質のジスルフィド結合を切断する。同時に、頭髮キューティクルを開かせる。続いて、上記した酸素法毛染め方法の色素クリーム状物及び過酸化水素水或いは過酸化物クリーム状物(すなわち、ジスルフィド結合酸化剤)の混合クリーム状物を第二剤とし、過酸化水素水或いは過酸化物により酸化し、新しいジスルフィド結合を再建する。これにより、頭髮は塑型の目的を達成し、同時に、色素分子を頭髮毛皮質層に進入させ堆積させて、ヘアカラーとパーマを一体とする目的を達成する。このタイプの製品は、二剤型ヘアカラー・パーマ一体型製品に属する。
【0057】
ヘアカラー・パーマ一体型製品の第三種設計方法は、色素クリーム状物及び過酸化水素水或いは過酸化物クリーム状物(すなわち、ジスルフィド結合酸化剤)を混合せず、別々のステップにより、カラー、パーマを行う。先ず同様に、第一剤のジスルフィド結合還原剤を使用し、頭髮タンパク質のジスルフィド結合を切断する。続いて、色素クリーム状物を第二剤とし、ヘアカラーリングを行う。最後のステップでは、ジスルフィド結合酸化剤を第三剤として使用し、新しいジスルフィド結合を再建し、これにより頭髮は塑型の目的を達成する。このタイプの製品は、三剤型ヘアカラー・パーマ一体型製品に属する。
【0058】
ヘアカラー・パーマ一体型製品の第四種設計方法は、ジスルフィド結合還原剤と色素を、同一クリーム状物内に設計し、第一剤とし、頭髮タンパク質のジスルフィド結合を切断する。同時に、頭髮キューティクルを開かせる。続いて、空気或いは酸素発生器が発生する酸素を第二剤(ジスルフィド結合酸化剤)とする。酸素により酸化し、新しいジスルフィド結合を再建する。これにより、頭髮は塑型の目的を達成し、同時に、色素分子を頭髮毛皮質層に進入させ堆積させて、ヘアカラーとパーマを一体とする目的を達成する。このタイプの製品は、二剤型ヘアカラー・パーマ一体型製品に属する。
【0059】
パーマの方法には、加熱法、つけ巻き法、コールドパーマ法の3種がある。以下に、この3種のパーマ方法に基づき、ヘアカラー・パーマ一体型製品の操作ステップについて詳述する。
<1.加熱法:二剤型のカラー・パーマ一体型製品操作ステップ>
ステップ1:洗髮(濡れた状態で)
ステップ2:第一剤を塗る(20分間おく)
ステップ3:水ですすぐ
ステップ4:ロッドを巻く
ステップ5:加熱し形を固定させ乾かす(完全乾燥)
ステップ6:第二剤を塗る(20分間おく)
ステップ7:ロッドを外す
ステップ8:洗い流す
<2.つけ巻き法:二剤型のカラー・パーマ一体型製品操作ステップ>
ステップ1:洗髮(濡れた状態で)
ステップ2:第一剤を塗る(20分間おく)
ステップ3:ロッドを巻く
ステップ4:加熱し形を固定させ乾かす(完全乾燥)
ステップ5:第二剤を塗る(20分間おく)
ステップ6:ロッドを外す
ステップ7:洗い流す
<3.コールドパーマ法:二剤型のカラー・パーマ一体型製品操作ステップ>
ステップ1:洗髮(濡れた状態で)
ステップ2:第一剤を塗る(20分間おく)
ステップ3:水ですすぐ
ステップ4:ロッドを巻く
ステップ5:第二剤を塗る(20分間おく)
ステップ6:ロッドを外す
ステップ7:洗い流す
<4.加熱法:三剤型のカラー・パーマ一体型製品操作ステップ>
ステップ1:洗髮(濡れた状態で)
ステップ2:第一剤を塗る(10分間おく)
ステップ3:第二剤を塗る(20分間おく)
ステップ4:水ですすぐ
ステップ5:ロッドを巻く
ステップ6:加熱し形を固定させ乾かす(完全乾燥)
ステップ7:第三剤を塗る(10分間おく)
ステップ8:ロッドを外す
ステップ9:洗い流す
<5.つけ巻き法:三剤型のカラー・パーマ一体型製品操作ステップ>
ステップ1:洗髮(濡れた状態で)
ステップ2:第一剤を塗る(10分間おく)
ステップ3:第二剤を塗る(20分間おく)
ステップ4:ロッドを巻く
ステップ5:加熱し形を固定させ乾かす(完全乾燥)
ステップ6:第二剤を塗る(10分間おく)
ステップ7:ロッドを外す
ステップ8:洗い流す
<6.コールドパーマ法:三剤型のカラー・パーマ一体型製品操作ステップ>
ステップ1:洗髮(濡れた状態で)
ステップ2:第一剤を塗る(10分間おく)
ステップ3:第二剤を塗る(20分間おく)
ステップ4:水ですすぐ
ステップ5:ロッドを巻く
ステップ6:第二剤を塗る(10分間おく)
ステップ7:ロッドを外す
ステップ8:洗い流す
【0060】
本発明中のこの種のヘアカラー・パーマ一体型製品に適用可能な色素は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含む。色素の重量パーセント含有量は、1%から10%で、好ましい含有量は、2%から5%である。ジスルフィド結合還原剤は、上記したジスルフィド結合還原法の実施例と相同である。ジスルフィド結合還原剤の重量パーセント含有量は、1%から10%で、好ましい含有量は、3%から8%である。ジスルフィド結合還原剤のpH値を調整する必要があるなら、アルカリ剤により調整を行う。アルカリ剤の使用量は、製品クリーム状物のpH値を、7.5-9.5の間にまで調整するものとする。実際の使用量は、アルカリ剤の性質に応じて決め、アルカリ剤は、有機アルカリ或いは無機アルカリで、上記したジスルフィド結合還原法の実施例と相同である。ジスルフィド結合還酸化剤は、過酸化水素水と臭素酸塩類などの、パーマ第二剤原料で、また有機過酸化物と無機過酸化物ともでき、或いは酸素を発生する試剤、或いはその組合せとすることができ、上記した酸素法の実施例と相同である。その重量パーセント含有量は、3%から12%で、好ましい含有量は、3%から8%である。
【0061】
ジスルフィド結合酸化剤のpH値を調整する必要があるなら、酸化剤により調整を行い、酸化剤の使用量は、製品クリーム状物のpH値を、2.5-4.5の間にまで調整するものとする。実際の使用量は、酸化剤の性質に応じて決め、内、酸化剤は、有機酸と無機酸である。色素クリーム状物中pH値を調整する必要があるなら、有機酸、無機酸、有機アルカリ、無機アルカリ等を加えて調整を行う。上記した試剤は、本技術領域の習熟者が知り得るものはすべて含むものとする。本発明の剤型は、水剤、乳液、クリーム、ペースト、ジェル、スターチ剤、ムースタイプ、スプレータイプの剤型に調製することができる。
【0062】
<四、色素カラーリング剤を混色して調製するヘアカラーリング剤の色及びその毛染め方法>
本発明中に開示する色素カラーリング剤は、赤、黄、青、ピンク、緑、イエローオレンジ、オレンジ、紫、黒、白等各種主要色を備える。必要とする任意の種類のカラーリング剤色は、絵画顔料の混色原理を利用し、調製する。本発明は、単一色の食用色素カラーリング剤である台湾食用黄色四号(FD&C Yellow No.
5)、台湾食用赤色六号(Acid Red 18)、台湾食用赤色七号(FD&C Red No.3)、台湾食用青色一号(FD&C Blue No.1)、台湾食用黄色五号(FD&C Yellow No.6)の5種を実施例として利用する。これにより、合計106種色のカラーリング剤を調製し、厳格な酸素法ヘアカラーリング実験を行い、黒色頭髮における染色効果を確認した。実験結果は、染料混色の調製方式により調製に成功した色素は、黒色頭髮を染めることができると示している。しかも、30回のシャンプーによる耐洗浄性と持久性に関する厳格な試験を経て、永久的ヘアカラーリング剤に属することが実証された。カラーリング剤混合調製の結果は、表9に示す。
【0063】
【表9】




【0064】
<五、pH値に従い変色する色素ヘアカラーリング剤>
本発明に掲示する色素ヘアカラーリング剤中において、アントシアニンを主要色素成分として含む天然色素などのある種の天然食用色素は、pH値の改変に従い変色する色素成分を備える。アントシアニンは、pH指示剤に類似した変色効果を備え、その色は、pHの変化に従い変化する。pHが、1から徐々に13まで上がると、その色は、赤色、青赤色、紫色、青色、緑色に変わり、最後には黄色となる。よって、この特性を利用し、変色するヘアカラーリング剤を開発することができる。表10には、変色する天然色素をリストアップする。
【0065】
上記に対応した金属媒染法、ジスルフィド結合還原法、酸素法、イオン結合法及び吸着法等の各種ヘアカラーリング方式では、表10中の天然色素はみな、異なる毛染め方法及びニーズに利用することができる。すなわち、天然色素を、頭髮の目標部位(キューティクル或いは毛皮質)に進入、浸透させ、永久的、半永久的、一時的ヘアカラーリング剤とすることができる。
本発明で示すpH値に従いその色を変える天然色素分子単体は、アントシアニン(Anthocyanin)、カーマイン酸(Carminic acid)、ベタニン(Betanin)、ブルガキサンチン(Vulgaxanthin)、サンタリン(Santalin)、ビキシン(Bixin)、ノルビキシン(Norbixin)等、及びこの色素分子を備える植物色素及び抽出物である。内、変色ヘアカラーリング剤は、単一の色素カラーリング剤により構成することができ、また任意の比率で色素を混合して調製するカラーリング剤色により構成することができる。ヘアカラーリング時には、異なる毛染め方法に基づき毛染めを行った後、異なるpH値の緩衝溶液を、頭髮上にスプレーし、ドライヤーにより頭髮を乾燥させれば、頭髮の色を変えることができる。上記において、未記載のpH値に従い変色する天然色素はすべて、本発明の範疇に含むもので、色素クリーム状物中の色素重量パーセント含有量は、1%から10%で、好ましい含有量は、2%から5%である。
【0066】
内、pH値緩衝剤は、酸化剤、アルカリ剤、塩類及びその組合せ物或いは緩衝溶液で、酸化剤は、有機酸と無機酸及びその塩類である。アルカリ剤は、有機アルカリと無機アルカリ及びその塩類で、緩衝溶液のpH値は2.0-10.0の間で、本技術領域の習熟者が知り得るものはすべて含むものとする。本発明のヘアカラーリング剤は、水剤、乳液、クリーム、ペースト、ジェル、スターチ剤、ムースタイプ、スプレータイプ、シャンプーの製剤型式に調製することができる。
【0067】
【表10】

【0068】
<六、ヘアカラーリング剤の最適化条件>
(1)酸素法永久的ヘアカラーリング剤製品の最適化条件
このヘアカラーリング剤は、三剤型と二剤型製品に分けられる。三剤型製品では、第一剤は色素カラーリング剤クリーム状物、第二剤は過酸化水素水或いは過酸化物クリーム状物、第三剤はアルカリ剤クリーム状物或いは粉末である。二剤型製品では、第一剤は、色素とアルカリ剤を混合したもので、第二剤は過酸化水素水或いは過酸化物クリーム状物で、使用時には、すべてのクリーム状物を混合して使用する。色素の由来は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含む。色素クリーム状物中の色素重量パーセント含有量は、1%から10%で、好ましい含有量は、2%から5%である。過酸化水素水、過酸化物或いはその組合せ物クリーム状物中の重量パーセント含有量は、3%から12%で、好ましい含有量は、3%から6%である。アルカリ剤クリーム状物或いは粉末の使用量は、製品クリーム状物のpH値を7.5-8.5の間に調整するものとする。実際の使用量は、アルカリ剤の性質に応じて決め、アルカリ剤は、有機アルカリ或いは無機アルカリである。有機アルカリの実施例は、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロピレングリコール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール及び2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロピレングリコールなどのアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム及び炭酸水素カルシウムなどの無機塩、及び塩酸グアニジン、硫酸グアニジン、硝酸グアニジン、りん酸グアニジン、硫リン酸グアニジン、硼酸グアニジン、スルファミン酸グアニジン、及び有機酸のグアニジングアニジンを含む。本発明のヘアカラーリング剤は、水剤、乳液、クリーム、ペースト、ジェル、スターチ剤、ムースタイプ、スプレータイプ、シャンプーの製剤型式に調製することができる。
【0069】
(2)ジスルフィド結合還原法永久的ヘアカラーリング剤製品の最適化条件
このヘアカラーリング剤は、二剤型と一剤型製品に分けられる。二剤型製品の第一剤は、ジスルフィド結合還原剤クリーム状物で、第二剤は、色素カラーリング剤クリーム状物である。
ヘアカラーリング時には、第一剤と第二剤クリーム状物を順番に使用し、或いはこの二剤クリーム状物をそのまま混合後に使用する。アルカリ剤を加える必要があるなら、アルカリ剤は、ジスルフィド結合還原剤クリーム状物と一緒にし、使用時にはそのまま使用すればよい。一剤型製品は、ジスルフィド結合還原剤、色素、アルカリ剤を一体に含むクリーム状物で、使用時にはそのまま使用すればよい。
【0070】
色素の由来は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含む。色素クリーム状物中の色素重量パーセント含有量は、1%から10%で、好ましい含有量は、2%から5%である。ジスルフィド結合還原剤クリーム状物中ジスルフィド結合還原剤の重量パーセント含有量は、1%から10%で、好ましい含有量は、3%から8%である。内、ジスルフィド結合還原剤は、D,L-システイン及びその塩類、システインの派生物(N-アセチル-D,L-システイン)、チオール酢酸或いはその塩類及びエステル類、チオ乳酸及びその塩類、亜硫酸及びその塩類、アスコルビン酸及びその塩類、 L-アスコルビン酸及びその塩類、及び上記した化合物の組合せ物を含む。上記した試剤は、本技術領域の習熟者が知り得るものはすべて含むものとする。アルカリ剤の使用量は、製品クリーム状物のpH値を8.0-9.0の間まで調整するものとし、実際の使用量は、アルカリ剤の性質に応じて決める。アルカリ剤は、上記と相同である。
本発明のヘアカラーリング剤は、水剤、乳液、クリーム、ペースト、ジェル、スターチ剤、ムースタイプ、スプレータイプ、シャンプーの製剤型式に調製することができる。
【0071】
(3)金属媒染法永久的ヘアカラーリング剤製品の最適化条件
このヘアカラーリング剤は、三剤型と二剤型製品に分けられる。三剤型製品の第一剤は、ジスルフィド結合還原剤クリーム状物で、本剤の作用は、ジスルフィド結合を切断し、キューティクルを開かせ、次の剤の色素分子が毛皮質層に進入し易くすることである。但し、ヘアカラーリングしようとする頭髮が、黒髮或いは他の色の濃い頭髮であるなら、本剤は、一般的ないわゆる漂白剤(頭髮黒色素退色剤)に換えることができる。漂白剤の目的は、頭髮の黒色素を、先に淡化し、黄色からブラウンの髮色とすることである。漂白剤のもう一つの作用は、ジスルフィド結合を切断し、キューティクルを開かせることである。この2つの作用は、次の剤の金属イオンがスムーズに皮質層に進入するよう助けるものである。第二剤は、低毒性の金属イオンクリーム状物で、第三剤は、色素カラーリング剤クリーム状物で、ヘアカラーリング時には、第一剤、第二剤、第三剤クリーム状物を、順番に使用する。二剤型製品の第一剤は、金属イオンとジスルフィド結合還原剤の混合クリーム状物で、金属イオンとジスルフィド結合還原剤は、別々のクリーム状物とすることができる。この場合には、使用前に、この二剤のクリーム状物を混合し使用する。アルカリ剤は、ジスルフィド結合還原剤のタイプに応じて加え、第二剤は、色素カラーリング剤クリーム状物である。ヘアカラーリング時には、第一剤、第二剤クリーム状物を順番に使用する。
【0072】
色素の由来は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含む。色素クリーム状物中の色素重量パーセント含有量は、1%から10%で、好ましい含有量は、2%から5%である。内、金属イオンは、低毒性のマグネシウム、アルミニウム、鉄、亜鉛等金属塩類を含み、本技術領域の習熟者が知り得るものはすべて含むものとする。金属イオンの重量パーセント含有量は、1%から10%で、好ましい含有量は、2%から5%である。ジスルフィド結合還原剤クリーム状物中のジスルフィド結合還原剤の重量パーセント含有量は、1%から10%で、好ましい含有量は、3%から8%である。内、ジスルフィド結合還原剤は、上記に示したものと相同である。内、アルカリ剤は、上記に示したものと相同である。本発明のヘアカラーリング剤は、水剤、乳液、クリーム、ペースト、ジェル、スターチ剤、ムースタイプ、スプレータイプ、シャンプーの製剤型式に調製することができる。
【0073】
(4)イオン結合法半永久的ヘアカラーリング剤製品の最適化条件
このヘアカラーリング剤は、一剤型製品だけで、主に、陰イオン或いは陽イオン色素を含む。別に、クリーム状物中には、頭髮膨張剤、浸透促進剤を含み、さらに、陰イオンを含む色素には、酸化剤を添加し、ヘアカラーリング効果を高め、陽イオンを含む色素には、アルカリ剤を添加し、ヘアカラーリング効果を高めることができる。また、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱する物理方式により、ヘアカラーリング効果を高めることができる。ヘアカラーリング時には、そのまま使用すればよい。色素由来包含陰イオン或いは陽イオンを備える天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素。
【0074】
色素クリーム状物中の色素重量パーセント含有量は、1%から10%で、好ましい含有量は、2%から5%である。酸は、有機酸或いは無機酸で、その使用量は、使用する酸の性質に応じて決めるが、目標を、クリーム状物のpH値を2.0-6.0の間にまで調整するものとする。実施例は、塩酸、酒石酸、クエン酸、りん酸を含み、本技術領域の習熟者が知り得るものはすべて含むものとする。アルカリは、有機アルカリ或いは無機アルカリで、アルカリ剤のタイプは、上記に示したものと相同である。その使用量は、アルカリ剤の性質に応じて決めるが、目標を、クリーム状物のpH値を8.0-10.0の間にまで調整するものとする。膨張剤、浸透促進剤は、上記に示したものと相同で、その重量パーセント含有量は、3%から20%で、好ましい含有量は、5%から15%である。上記した試剤は、本技術領域の習熟者が知り得るものはすべて含むものとする。本発明のヘアカラーリング剤は、水剤、乳液、クリーム、ペースト、ジェル、スターチ剤、ムースタイプ、スプレータイプ、シャンプーの製剤型式に調製することができる。
【0075】
(5)吸着法一時的ヘアカラーリング剤製品の最適化条件
このヘアカラーリング剤は、一剤型製品だけで、主に色素を含むクリーム状物で、ヘアカラーリング時には、そのまま使用すればよい。色素の由来は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を含む。色素クリーム状物中の色素重量パーセント含有量は、1%から10%で、好ましい含有量は、2%から5%である。本発明のヘアカラーリング剤は、水剤、乳液、クリーム、ペースト、ジェル、スターチ剤、ムースタイプ、スプレータイプ、シャンプーの製剤型式に調製することができる。
【0076】
上記した他に、その配合の必要に応じて、本発明の効果を損害しない範囲内で、ヘアカラーリング剤中に一般に使用されている他の成分を使用することができる。このような成分は、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、羊毛脂由来原料、タンパク質派生物、油類、脂肪、ロウ、炭化水素、多価アルコール
、エステル、アミド、保湿剤成分、漢方薬等植物抽出物、陽イオン性、陰イオン性、非イオン性等水溶性高分子及び重合物、粘性/ジェル増粘剤、低炭素アルコール溶剤、ビタミン、アミノ酸、金属イオン封鎖剤、防腐剤、殺菌剤、pH調整剤、浸透剤、紫外線吸收剤、抗酸化剤、着色剤、香料等である。
【0077】
本発明が開発したヘアカラーリング剤は、安全性が高い天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素を使用する。その目的は、現在遺伝毒性、発ガン性、過敏性を持つ、既存の化学ヘアカラーリング剤に取って代わることで、人体にヘアカラーリング剤を使用する時に、毒性と過敏性への憂慮を払拭することである。よって、毛髮及び皮膚共に、安心して、このタイプのヘアカラーリング剤を使用することができ、ヒゲ、眉毛、皮膚、くちびる、爪等すべてに使用することができる。
【0078】
本発明中の各種毛染め方法により、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素により製造するヘアカラーリング剤は、耐洗浄性、持久性、利便性、迅速性等を含む現在の市場における標準を達成することができ、現在の使用標準を超えるものもある。本発明中の天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素は、使用する色素種類、カラーリング剤配合、毛染め方法に応じて選択でき、どれも永久的、半永久的、一時的的ヘアカラーリング剤の目標を簡単に達成することができる。剤型の必要に応じて、ヘアカラーリングクリーム、ヘアカラーリング乳液、ヘアカラーリングペースト、ヘアカラーリングジェル、ヘアカラーリングスターチ、ヘアカラーリングシャンプー、ムースタイプヘアカラーリング剤、スプレータイプヘアカラーリング剤等製品に製造することができる。
【0079】
特殊な製品としては、本発明中の天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)、化粧品色素は、カラー・パーマ一体型、及びpH値に従い変色するヘアカラーリング剤に製造することができる。本発明が開発したヘアカラーリング剤色は、赤、黄、青、黒、白の5種の色素を用い、絵画顔料の混合方式を利用し調合を行い、さらにより多くの他の色の色素を混合して調製し、市場が必要とする各種色のヘアカラーリング剤を製造し、所定の毛染め方法により、ヘアカラーリングを行うことができる。これは現在市場に流通する各種ヘアカラーリング剤に比べ、簡単で、利便性と創造性が高く、現在のヘアカラーリング剤の基礎をはるかに超える優位を持ち、ヘアカラーリング剤に新しい世紀を切り開くものである。
【実施例】
【0080】
以下に実施例を用い、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<一、酸素法永久的ヘアカラーリング剤製品の実施例>
(1)ヘアカラーリング剤組成
第一剤組成:食用色素クリーム状物
第二剤組成:6%過酸化物
第三剤組成:モノエタノールアミンと過硫酸カリウム
(2)カラーリング剤クリーム状物
黄色102号(FD&C Yellow No.5)、イエロー103号(FD&C Yellow No.6)、赤色104号(Acid Red 18)、マゼンタ105号(FD&C Red No.3)、青色106号(FD&C Blue No.1)の5種。
【0081】
(3)毛染め方法及びステップ
毛染め方法及びステップ(I):第二剤と第三剤を所定の比率で混合し、撹拌して調製する。ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に上記の混合したカラーリング剤を均一に塗布し、20分間おいた後、温水で頭髮上のカラーリング剤を洗い流し、続いてヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に第一剤を均一に塗り、20分間おいた後、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
毛染め方法及びステップ(II):第一剤、第二剤、第三剤を所定の比率で混合し、撹拌して調製する。ヘアカラーリング刷毛により、頭髮1本1本に混合したカラーリング剤を均一に塗布後、20~30分おき、先ず、温水で頭髮上のカラーリング剤を洗い流し、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
毛染め方法及びステップ(III):第二剤と第三剤を所定の比率で混合し、撹拌して調製する。ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に上記の混合したカラーリング剤を均一に塗布し、10分間おいた後、洗浄せず、直接ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に第一剤を均一に塗り、20分間おいた後、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
(4)頭髮テスト:白髮及び黒髮
(5)ヘアカラーリング剤クリーム状物配合:表11に示す。
【0082】
上記5種の目標色素クリーム状物を用い、I、II、IIIの毛染め方法及びステップに基づき、ヘアカラーリングを行った。
テストの頭髪は、それぞれ白色頭髮と黒色頭髮である。
ヘアカラーリング完成後は、市販のシャンプーにより上記頭髪を30回洗浄した。
次に、ドライヤーにより頭髮を乾燥させた。
以下の標準に基づき、目視方法により、該頭髪の染めた後の色、可染性、色滞留性を評価した。
評価方法は、表12に示し、最終評価結果は、表13に示す。
【0083】
【表11】

【0084】
【表12】

【0085】
【表13】

【0086】
表13の結果から分かるように、方法I、II、IIIヘアカラーリング方式で得られた結果は相同で、すべて永久的ヘアカラーリング剤に属し、白髮テストヘアカラーリングの染めた後の色と、使用した食用色素カラーリング剤の色は相同である。もし、黒髮テストヘアカラーリングの染めた後の色が、黄色とカラーリング剤色の混合色を形成するなら、これは、6%過酸化物の黒色頭髮に対する退色の程度が、黄色或いはブラウンまでしか退色させられないからで、そのため最終的に染まった髮色は、混合色を形成する。これは、本領域の習熟者が知り得る正常な結果である。
【0087】
<二、ジスルフィド結合法還原法永久的ヘアカラーリング剤製品の実施例>
(1)ヘアカラーリング剤組成:食用色素クリーム状物、ジスルフィド結合還原剤、アルカリ剤。
(2)カラーリング剤:黄色102号(FD&C Yellow No.5)、イエロー103号(FD&C Yellow No.6)、赤色104号(Acid Red 18)、マゼンタ105号(FD&C Red No.3)、青色106号(FD&C Blue No.1)等5種。
(3)毛染め方法及びステップ:ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本にヘアカラーリング剤クリーム状物を均一に塗布後、20分間おく。もし、ヘアカラーリングしようとする頭髮が、黒髮或いは色の濃い頭髮であるなら、先ず6%の過酸化物に漂白剤を加え、頭髮の黒色素を黄色或いはブラウンになるまで退色させ(漂白剤は30分間おく)、終了後は真水で漂白剤を洗い流さなければならない。次に、ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本にヘアカラーリング剤クリーム状物を均一に塗布後、20分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流した後、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
(4)頭髮テスト:白髮
(5)ヘアカラーリング剤クリーム状物配合:表14に示す。
【0088】
上記5種の目標色素クリーム状物を用い、毛染め方法及びステップに基づき、ヘアカラーリングを行った。白色頭髮により、ヘアカラーリング試験を行い、ヘアカラーリング完成後に、市販のシャンプーにより上記頭髪を30回洗浄した。次に、ドライヤーにより頭髮を乾燥させた。以下の標準に基づき、目視方法により、該頭髪の染めた後の色、可染性、色滞留性を評価した。
評価方法は表12に示し、最終評価結果は表15に示す。
【0089】
【表14】

【0090】
【表15】

【0091】
表15の結果から分かるように、ヘアカラーリングで得られた結果はすべて永久的ヘアカラーリング剤に属し、白髮テストヘアカラーリングの染めた後の色は、使用した食用色素カラーリング剤の色と相同である。
【0092】
<三、金属媒染法永久的ヘアカラーリング剤製品の実施例>
(1)ヘアカラーリング剤組成
第一剤組成:白髮テスト時の本剤はジスルフィド結合還原剤で、黒髮テスト時の本剤は6%過酸化物に漂白剤を加える。
第二剤組成:金属イオンクリーム状物で、実施例は、硫酸鉄、塩化マグネシウム、塩化鉄である。
第三剤組成:食用色素クリーム状物。
(2)カラーリング剤:黄色102号(FD&C Yellow No.5)、イエロー103号(FD&C Yellow No.6)、赤色104号(Acid Red 18)、マゼンタ105号(FD&C Red No.3)、青色106号(FD&C Blue No.1)等5種。
【0093】
(3)毛染め方法及びステップ
1.先ず、ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に第一剤(ジスルフィド結合還原剤クリーム状物)を均一に塗布後、10分間おく。黒髮テストなら、おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流す。または、洗浄せずに、次のステップに進んでもよい。もし、ヘアカラーリングしようとする頭髮が、黒髮或いは色の濃い頭髮であるなら、本剤を、6%の過酸化物に換え漂白剤を加え、漂白剤は30分間おき、終了後は真水で漂白剤を洗い流さなければならない。
2.ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に二剤(金属イオンクリーム状物)を均一に塗布後、15分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流す。
3.ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に第三剤(色素カラーリング剤クリーム状物)を均一に塗布後、15分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流す。次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
(4)頭髮テスト:白髮及び黒髮。
(5)ヘアカラーリング剤クリーム状物配合:表16に示す。
【0094】
上記5種の目標色素クリーム状物を用い、毛染め方法及びステップに基づき、ヘアカラーリングを行った。白色頭髮、及び黒色頭髮によりヘアカラーリング試験を行い、ヘアカラーリング完成後に、市販のシャンプーにより上記頭髪を30回洗浄し、次に、ドライヤーにより頭髮を乾燥させた。以下の標準に基づき、目視方法により、該頭髪の染めた後の色、可染性、色滞留性を評価した。評価方法は表12に示し、最終評価結果は表17に示す。
【0095】
【表16】

【0096】
【表17】

【0097】
表17の結果から分かるように、3種の異なる金属イオンにより行ったヘアカラーリング試験で得られた結果はすべて永久的ヘアカラーリング剤に属し、白髮テストヘアカラーリングの染めた後の色と、使用した食用色素カラーリング剤の色は相同である。黒髮テストヘアカラーリングの染めた後の色が、黄色とカラーリング剤色の混合色を形成するなら、上記結果は、硫酸アルミニウム及び塩化マグネシウムを主とするヘアカラーリング試験結果に発生し、しかもと酸素法試験結果と相同である。これは、6%過酸化物の黒色頭髮に対する退色の程度が、黄色或いはブラウンまでしか退色させられないからで、そのため最終的に染まった髮色は、混合色を形成する。但し、塩化鉄を主とするヘアカラーリング試験による染めた後の色は、上記二者より濃い。これは、塩化鉄そのものの色が、黄褐色であるためで、そのため染めた後の色が濃くなるので、この結果は正常な結果に属する。
【0098】
<四、イオン結合法半永久的ヘアカラーリング剤製品の実施例>
(1)ヘアカラーリング剤組成:陰イオン食用色素、頭髮膨張剤、浸透促進剤、酸化剤。
(2)カラーリング剤:黄色102号(FD&C Yellow No.5)、イエロー103号(FD&C Yellow No.6)、赤色104号(Acid Red 18)、マゼンタ105号(FD&C Red No.3)、青色106号(FD&C Blue No.1)等5種。
(3)毛染め方法及びステップ:ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本にヘアカラーリング剤クリーム状物を均一に塗布後、20分間おく。もし、ヘアカラーリングしようとする頭髮が、黒髮或いは色の濃い頭髮であるなら、先ず6%の過酸化物に漂白剤を加え、頭髮の黒色素を黄色或いはブラウンになるまで退色させ(漂白剤は30分間おく)、終了後は真水で漂白剤を洗い流さなければならない。次に、ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本にヘアカラーリング剤クリーム状物を均一に塗布後、20分間おく。おいておく間に、ドライヤー或いはスチーマーを利用し、頭髮を加熱しても良く、続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流した後、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
(4)頭髮テスト:白髮
(5)ヘアカラーリング剤クリーム状物配合:表18に示す。
【0099】
上記5種の目標色素クリーム状物を用い、毛染め方法及びステップに基づき、ヘアカラーリングを行った。白色頭髮により、ヘアカラーリング試験を行い、ヘアカラーリング完成後に、市販のシャンプーにより上記頭髪を15回洗浄し、次に、ドライヤーにより頭髮を乾燥させた。以下の標準に基づき、目視方法により、該頭髪の染めた後の色、可染性、色滞留性を評価した。評価方法は表12に示し、最終評価結果は表19に示す。
【0100】
【表18】

【0101】
【表19】

【0102】
表19の結果から分かるように、ヘアカラーリングで得られた結果はすべて半永久的ヘアカラーリング剤に属し、白髮テストヘアカラーリングの染めた後の色は、使用した食用色素カラーリング剤の色と相同である。
【0103】
<五、五原色の色素クリーム状物混色調製の実施例>
(1)ヘアカラーリング剤組成:酸素法、ジスルフィド結合還原法、金属媒染法の組成に基づき、調製する。
(2)カラーリング剤:5種の基礎色である黄色102号(FD&C Yellow No.5)、イエロー103号(FD&C Yellow No.6)、赤色104号(Acid Red 18)、マゼンタ105号(FD&C Red No.3)、青色106号(FD&C Blue No.1)を、表20に示す所定の比率で混合する。
(3)毛染め方法及びステップ:酸素法、ジスルフィド結合還原法、金属媒染法のヘアカラーリングステップに基づき、それぞれヘアカラーリングを行う。
(4)頭髮テスト:白髮及び黒髮。
【0104】
表20中で調製されたカラーリング剤クリーム状物を利用し、酸素法、ジスルフィド結合還原法、金属媒染法のステップに基づき、ヘアカラーリングを行った。白色頭髮、及び黒色頭髮によりヘアカラーリング試験を行い、ヘアカラーリング完成後に、市販のシャンプーにより上記頭髪を30回洗浄し、次に、ドライヤーにより頭髮を乾燥させた。以下の標準に基づき、目視方法により、該頭髪の染めた後の色、可染性、色滞留性を評価した。評価方法は表12に示し、最終評価結果は表21に示す。
【0105】
【表20】

【0106】
【表21】

【0107】
表21の結果から分かるように、調製混色後のカラーリング剤は、どの種の毛染め方法を使用しようともすべて、順調に白髮及び黒髮を染めることができ、染めた後の色は、各種毛染め方法で得られた結果と相同で、差異性はなかった。しかも、すべて永久的ヘアカラーリング剤に属する。
【0108】
<六、ヘアカラー・パーマ一体型製品の実施例>
(1)二剤型ヘアカラー・パーマ一体型製品組成
第一剤:食用色素クリーム状物、ジスルフィド結合還原剤、アルカリ剤
第二剤:ジスルフィド結合酸化剤(6%過酸化物)
(2)カラーリング剤:マゼンタ105号(FD&C Red No.3)、或いは黒色カラーリング剤
該黒色カラーリング剤の調製方法:黄色102号(FD&C Yellow No.5)、イエロー103号(FD&C Yellow No. 6)、赤色104号(Acid Red 18)、青色106号(FD&C Blue No.1)を4:2:4:2の比率で調製する。
(3)カラー、パーマ方法及びステップ:加熱法、つけ巻き法、コールドパーマ法の3種の方法を使用してテストを行う。
操作ステップは表22に示す。
(4)頭髮テスト:白髮及び黒髮。
(5)クリーム状物配合:表23と23−1に示す。
(6)テスト効果:表23−2と23-3に示す。
【0109】
【表22】

【0110】
【表23】

【0111】
【表23−1】

【0112】
【表23−2】

【0113】
【表23−3】

【0114】
<七、ムースヘアカラーリング剤の実施例>
(1)ムースヘアカラーリング剤の組成
(I)一剤型:食用色素クリーム状物、発泡剤、アルカリ剤。
(II)二剤型の第一剤:食用色素クリーム状物、発泡剤、アルカリ剤。
第二剤:6%過酸化物。
(2)操作ステップ
(I)一剤型操作ステップ:カラーリング剤クリーム状物を瓶に入れ、瓶を30秒揺らし、手袋をはめ、ムースを頭髪に塗布し、ムースを頭髪上に30分間おく。もし、ヘアカラーリングしようとする頭髮が、黒髮或いは色の濃い頭髮であるなら、先ず6%の過酸化物に漂白剤を加え、頭髮の黒色素を黄色或いはブラウンになるまで退色させ(漂白剤は30分間おく)、終了後は真水で漂白剤を洗い流さなければならない。手袋をはめ、カラーリング剤ムースを頭髮に塗布し、ムースを頭髪上に30分間おく。続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流した後、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
(II)二剤型操作ステップ:瓶1のカラーリング剤クリーム状物を瓶2中に入れ、瓶を30秒揺らし、手袋をはめ、ムースを頭髪に塗布し、ムースを頭髪上に30分間おく。続いて温水で頭髮上のこのクリーム状物を洗い流した後、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
(3)クリーム状物配合:表24に示す。
【0115】
【表24】

【0116】
<八、ヘアカラーリングシャンプーの実施例>
(1)ヘアカラーリングシャンプーの組成
第一剤:食用色素、陰イオン界面活性剤、抗酸化剤、アルカリ剤。
第二剤:6%過酸化物。
(2)操作ステップ:先ず、水で頭髮を湿らせる。続いて、第一剤と第二剤を手の上で混合する。洗髮の方式で、上記したクリーム状物を用い、頭髮上で洗髮を行い、続いて温水で頭髮上のシャンプーを洗い流せば、ヘアカラーリングは完成である。
(3)クリーム状物配合:表25に示す。
【0117】
【表25】

【0118】
<九、pH値に従い変色するヘアカラーリング剤実施例>
(1)ヘアカラーリング剤組成:酸素法、ジスルフィド結合還原法、金属媒染法の組成に基づき、調製する。
(2)使用色素:ブドウ果皮色素(変色範囲:赤色から紫色)、カーマイン色素(変色範囲:赤色からオレンジ色)、アナトーオレンジ色素(変色範囲:黄色からタンジェリン)。
(3)毛染め方法及びステップ:酸素法、ジスルフィド結合還原法、金属媒染法のヘアカラーリングステップに基づき、それぞれヘアカラーリングを行う。
(4)頭髮テスト:白髮。
(5)pH緩衝溶液:pH = 2.0、pH = 4.0、pH = 7.0、pH
= 9.0。
【0119】
ブドウ果皮色素、カーマイン色素、アナトータンジェリン色素により、調製するヘアカラーリング剤クリーム状物で、酸素法、ジスルフィド結合還原法、金属媒染法のステップに基づき、ヘアカラーリングを行った。白色頭髮により、ヘアカラーリング試験を行い、ヘアカラーリング完成後に、市販のシャンプーにより上記頭髪を30回洗浄し、次に、ドライヤーにより頭髮を乾燥させた。
続いて、異なるpH緩衝溶液を、ヘアカラーリング後の頭髪にスプレーし、次に、ドライヤーにより頭髮を乾燥させた。目視方法により、頭髪の染めた後の色を評価し、最終評価結果は表26に示す。
【0120】
【表26】

【0121】
表26の結果から分かるように、頭髮色の変色範囲と色素分子の性質は相同で、しかも実験により、この変色性質は、数回繰り返し、退色しないことが分かった。
【0122】
<十、化粧品色素を主とする酸素法永久的ヘアカラーリング剤製品の実施例>
(1)ヘアカラーリング剤組成
第一剤組成:化粧品色素クリーム状物
第二剤組成:6%過酸化物
第三剤組成:モノエタノールアミンと過硫酸カリウム
(2)カラーリング剤クリーム状物:D&C 黄色10号(D&C Yellow No.10)、外用D&C オレンジ色3号(Ext.D&C Orange No.3)、FD&C 赤色4号(FD&C Red No.4)、D&C 青色6号(D&C Blue No.6)の4種の化粧品色素を、添加比率1:1:1:2で混色後に得られる色は青緑色で、そのPanton色番号は5467Cである。
【0123】
(3)毛染め方法及びステップ
毛染め方法及びステップ(I):第二剤と第三剤を所定の比率で混合し、撹拌して調製する。ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に上記の混合したカラーリング剤を均一に塗布し、20分間おいた後、温水で頭髮上のカラーリング剤を洗い流し、続いてヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に第一剤を均一に塗り、20分間おいた後、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
毛染め方法及びステップ(II):第一剤、第二剤、第三剤を所定の比率で混合し、撹拌して調製する。ヘアカラーリング刷毛により、頭髮1本1本に混合したカラーリング剤を均一に塗布後、20~30分おき、先ず、温水で頭髮上のカラーリング剤を洗い流し、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
毛染め方法及びステップ(III):第二剤と第三剤を所定の比率で混合し、撹拌して調製する。ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に上記の混合したカラーリング剤を均一に塗布し、10分間おいた後、洗浄せず、直接ヘアカラーリング刷毛により、頭髪1本1本に第一剤を均一に塗り、20分間おいた後、次にシャンプーを使用して洗浄すれば、ヘアカラーリングの完成である。
(4)頭髮テスト:白髮及び黒髮
(5)ヘアカラーリング剤クリーム状物配合:表27に示す。
【0124】
上記5種の目標色素クリーム状物を用い、I、II、IIIの毛染め方法及びステップに基づき、ヘアカラーリングを行った。テストの頭髪は、それぞれ白色頭髮と黒色頭髮である。ヘアカラーリング完成後は、市販のシャンプーにより上記頭髪を30回洗浄し、次に、ドライヤーにより頭髮を乾燥させた。以下の標準に基づき、目視方法により、該頭髪の染めた後の色、可染性、色滞留性を評価した。評価方法は表28に示し、最終評価結果は表29に示す。
【0125】
【表27】

【0126】
【表28】

【0127】
【表29】

【0128】
表29の結果から分かるように、方法I、II、IIIヘアカラーリング方式で得られた結果は相同で、すべて永久的ヘアカラーリング剤に属し、白髮テストヘアカラーリングの染めた後の色は、青緑色に近く、黒髮テストヘアカラーリングの染めた後の色は、比較的濃い青緑色に近い。
【0129】
上記の本発明名称と内容は、本発明技術内容の説明に用いたのみで、本発明を限定するものではない。本発明の精神に基づく等価応用或いは部品(構造)の転換、置換、数量の増減はすべて、本発明の保護範囲に含むものとする。
【産業上の利用可能性】
【0130】
本発明は特許の要件である新規性を備え、従来の同類製品に比べ十分な進歩を有し、実用性が高く、社会のニーズに合致しており、産業上の利用価値は非常に大きい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアカラーリング剤は、(a)カラーリング剤、(b)毛髪キューティクル開放剤を含み、
前記カラーリング剤は、天然色素(食用及び化粧品用途)、合成色素(食用及び化粧品用途)或いは化粧品色素から選択することを特徴とするヘアカラーリング剤。
【請求項2】
永久的ヘアカラーリング剤は、(a)カラーリング剤とする合成色素(食用及び化粧品用途)、(b) 毛髪キューティクル開放剤とする無機過酸化物或いは有機過酸化物、ジスルフィド結合還原剤、或いは漂白剤、(c)任意に選択可能な金属イオン及び/或いはアルカリ剤を含むことを特徴とする請求項1に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項3】
合成食用色素は、FD&C Yellow No.5、FD&C Yellow No.6、Acid Red 18、FD&C Red No.3、FD&C Blue No.1、或いはこれらのあらゆる組合せから選択し、しかも、合成化粧品色素は、D&C Yellow No.10、Ext.D&C Orange No.3、FD&C Red No.4、D&C Blue No.6或いはこれらのあらゆる組合せから選択することを特徴とする請求項2に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項4】
前記無機過酸化物は、過酸化水素或いは過酸化水素水であることを特徴とする請求項2に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項5】
前記ジスルフィド結合還原剤は、D,L-システイン或いはその塩類、N-アセチル-D,L-システイン或いはその塩類、チオール酢酸或いはその塩類、或いはエステル、チオ乳酸或いはその塩類、亜硫酸或いはその塩類、アスコルビン酸或いはその塩類、 L-アスコルビン酸或いはその塩類、或いはこれらのあらゆる組合せから選択することを特徴とする請求項2に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項6】
前記金属イオンは、マグネシウム、アルミニウム、鉄或いは亜鉛の陽イオンから選択することを特徴とする請求項2に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項7】
前記ヘアカラーリング剤の重量において、前記合成色素(食用及び化粧品用途)の含量は、1から10%を占め、前記毛髪キューティクル開放剤の含量は、1から12%を占め、前記金属イオンの含量は、1から10%を占め、前記アルカリ剤の含量は1から10%を占めることを特徴とする請求項2に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項8】
半永久的ヘアカラーリング剤は、(a)カラーリング剤とする天然、或いは合成色素(食用及び化粧品用途)、(b)頭髮浸透促進剤及び/或いは頭髮膨張剤、(c)酸剤、或いはアルカリ剤を含むことを特徴とする請求項1に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項9】
合成食用色素は、FD&C Yellow No.5、FD&C Yellow No.6、Acid Red 18、FD&C Red No.3、FD&C Blue No.1、或いはこれらのあらゆる組合せから選択し、しかも、合成化粧品色素は、D&C Yellow No.10、Ext.D&C Orange No.3、FD&C Red No.4、D&C Blue No.6或いはこれらのあらゆる組合せから選択することを特徴とする請求項8に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項10】
前記頭髮浸透促進剤及び/或いは頭髮膨張剤は、ベンジルアルコール(Benzyl alcohol)、イソプロパノール(Isopropanol)、N-メチル2-ピロリドン(N-methyl-2-pyrolidone)、プロピレンカーボネート(Propylene carbonate)、無水硫酸ナトリウム(sodium sulphate anhydrous)、安息香酸(Benzoic Acid)、ギ酸(Formic acid)、尿素(Urea)、グアニジン(Guanidine)、ドデシル硫酸ナトリウム(Sodium dodecyl sulfate)、N-ラウロイルサルコシンナトリウム水和物(Sodium lauryl sarcosinate)、トリトン X-100(Triton X-100)、1‐ドデシルアザシクロヘプタン‐2‐オン(1-Dodecylazacycloheptan-2-one)から選択することを特徴とする請求項8に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項11】
前記ヘアカラーリング剤の重量において、前記合成色素(食用及び化粧品用途)の含量は、1から10%を占め、前記頭髮浸透促進剤及び/或いは頭髮膨張剤の含量は、1から15%を占め、
前記アルカリ剤の含量は1から10%を占めることを特徴とする請求項8に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項12】
前記ヘアカラーリング剤は、一時的ヘアカラーリング剤で、しかもカラーリング剤とする天然或いは合成色素(食用及び化粧品用途)を含むことを特徴とする請求項1に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項13】
前記合成食用色素は、FD&C Yellow No.5、FD&C Yellow No.6、Acid Red 18、FD&C Red No.3、FD&C Blue No.1、或いはこれらのあらゆる組合せから選択し、しかも、該合成化粧品色素は、D&C Yellow No.10、Ext.D&C Orange No.3、FD&C Red No.4、D&C Blue No.6或いはこれらのあらゆる組合せから選択することを特徴とする請求項12に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項14】
前記色素(食用及び化粧品用途)は、ヘアカラーリング剤重量の1から10%を占めることを特徴とする請求項12に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項15】
前記ヘアカラーリング剤は、ヘアカラーリングクリーム、ヘアカラーリング乳液、ヘアカラーリングペースト、ヘアカラーリングジェル、ヘアカラーリングスターチ、ヘアカラーリングシャンプー、ムースタイプヘアカラーリング剤、スプレータイプヘアカラーリング剤、パーマ剤と結合したパーマ・カラー一体型剤、或いはpH値に従い変色する変色ヘアカラーリング剤の型式を呈することを特徴とする請求項1から14の中の任意の1項に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項16】
前記ヘアカラーリング剤は、パーマ剤と結合して、ヘアカラー・パーマ一体型製品に製造でき、(a)ジスルフィド結合還原剤、(b)カラーリング剤とする天然或いは合成色素(食用及び化粧品用途)、(c) ジスルフィド結合酸化剤を含むことを特徴とする請求項15に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項17】
前記合成食用色素は、FD&C Yellow No.5、FD&C Yellow No.6、Acid Red 18、FD&C Red No.3、FD&C Blue No.1、或いはこれらのあらゆる組合せから選択し、しかも、該合成化粧品色素は、D&C Yellow No.10、Ext.D&C Orange No.3、FD&C Red No.4、D&C Blue No.6或いはこれらのあらゆる組合せから選択することを特徴とする請求項16に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項18】
前記ヘアカラーリング剤は、pH値に従い変色する変色ヘアカラーリング剤の型式を呈し、(a)カラーリング剤とする天然色素(食用及び化粧品用途)、(b)pH値が2.0から10.0である酸或いはアルカリ緩衝剤、(c)金属イオンを含むことを特徴とする請求項15に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項19】
前記天然色素(食用及び化粧品用途)は、ブドウ果皮色素、カーマイン色素、アナトータンジェリン色素、アントシアニン(Anthocyanin)、カーマイン酸(Carminic acid)、ベタニン(Betanin)、ブルガキサンチン(Vulgaxanthin)、サンタリン(Santalin)、ビキシン(Bixin)、ノルビキシン(Norbixin)、或いはこれらの一或いは多数を含む植物色素或いはその抽出物から選択することを特徴とする請求項18に記載のヘアカラーリング剤。
【請求項20】
前記毛染め方法は、ヒゲ、眉毛、皮膚、くちびる、爪などの人体にも使用可能であることを特徴とする請求項1に記載の毛染め方法。

【公開番号】特開2012−116829(P2012−116829A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185482(P2011−185482)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(511209929)
【出願人】(511209930)
【Fターム(参考)】