説明

一種の電子タバコの煙液製作方法

【課題】
電子タバコの煙液に存在する弱い香りと味わい及び短い香り保留時間等の不足に対して、これを改善する一種の電子タバコの煙液の製作方法を提供する
【解決手段】
本発明は、一種の電子タバコの煙液製作方法に係り、5-20%電子タバコの煙液量のタバコの葉を計って抽出缶に投入し、調合された溶媒を抽出缶に入れてタバコの葉を30-100分間浸し、40-60℃に加熱し、2-8時間保温・浸漬抽出を行った後、抽出液を濾過し、濾過液に1-10%電子タバコの煙液量のココア豆抽出物を入れて、20-40分間混合・撹拌する。これに、プロパンジオール又はポリグリコールで100%製作計画の電子タバコの煙液体積に補足し、均一に混合・撹拌することによって製品を得る。この方法によって、タバコの葉の天然の香り成分が電子タバコの煙液に入り、電子タバコの煙液の香りと味わいが殆どタバコの葉から来て、タバコの香りに一層似て、消費者の喫煙感覚に一層迎合して、それに電子タバコの煙液にある天然の香りが一層長くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学工業製作技術領域に属する、一種の電子タバコの煙液製作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子タバコの煙液(又は電子煙霧化液と称される)は、現在一番流行しているタバコの代替製品である。電子タバコの煙液処方調合、製作プロセス及び保健機能等の面について、多くの文献又は特許報道があった。中国特許200910104922.6で公開された電子模擬タバコ煙霧化液は、25-90取り分のポリグリコール、9-50取り分のプロパンジオール及び0.3-52取り分の味わい調節剤で調合されており、典型的な香料エッセンス調合製品に属する。
中国特許200910310536.2で公開された電子模擬タバコ煙霧化液は、3-5%w/vタバコの葉抽出物、3-5% w/vタバコ香料エッセンス、0-3% w/vコチン、0.2-1% w/v分解防止剤、3-8% w/v増粘剤、5-10% w/v純水、50-70%プロパンジオール及び燐酸コデイン、クロルフェニラミンなどのほかの成分で配合されており、タバコの葉抽出物を使用しているが、依然としてタバコの味わいを模倣してタバコの葉抽出物と他の香料エッセンスで調合された製品である。
電子タバコでタバコを代替することを受け入れる人は日増しに多くなっているので、これらの電子タバコに使用される煙液の不足も日増しに著しくなる。喫煙者の普遍的な意見によって、電子タバコは、タバコと比べると、形状・手触りと煙霧等がタバコと相似していると感じられるが、香りと味わい等の面でタバコの感覚と大きな差異があり、特に各種の香料エッセンスで調合された製品に対して、喫煙者達はその香りと味わいに慣れ・受け入れにくい。そればかりか、現在電子タバコの煙液の香り成分は長期的に保留し難く、一番長くとも半年位で、「タバコ味」が薄くなるか又は殆どなくなり、この問題も普遍的に反映されている。これらの不足は、電子タバコの品質に大きく影響すると同時に、電子タバコの普及と流行を制約している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、電子タバコの煙液に存在する弱い香りと味わい及び短い香り保留時間等の不足に対して、これを改善する一種の電子タバコの煙液の製作方法を提供する。
【0004】
この方法によって、タバコの葉での天然の香り成分を電子タバコの煙液に入らせて、これで電子タバコの煙液にある香りと味わいが殆どタバコの葉から来て、タバコの香りに一層似て、消費者の喫煙感覚に一層迎合するほか、電子タバコの煙液にある天然の香りが一層長くなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は下記の技術計画によって実施される。
計画通りに一定量の電子タバコの煙液を製作する。5-20% (w/v)電子タバコの煙液量(体積)のタバコの葉(重量)を取って抽出缶に投入し、調合された溶媒を抽出缶に投入してタバコの葉を30-100分間浸して、40-60℃に加熱して、2-8時間温熱浸漬抽出を行った。この抽出液を濾過して濾過液を得て、濾過液に1-10%( w/v)電子タバコの煙液量のココア豆抽出物を入れて、20-40分間撹拌・混合してから、ポリグリコール又はプロパンジオールで100%製作計画の電子タバコの煙液体積に補充し、均一に撹拌・混合した後、製品を得る。
【0006】
上記溶媒の調合方法は、それぞれ30-80%電子タバコの煙液量のプロパンジオール及び/又はポリグリコールと0.1-0.5%のポリソルベート80を取って、この二者を20-40分間撹拌・混合することによって、均一に混合された溶媒を得ることである。
【0007】
上記ココア豆抽出物の製作方法は、ココア豆を20-60メッシュに粉砕してから、中間層付き抽出缶に投入し、ココア豆粉重量の3-10倍の蒸留水を入れてココア豆粉を30-90分間浸し、加熱して80-90C°まで加温した後、保温して2-6時間抽出し、放出して抽出液を濾過する。こしかすを別の用途に保留し、濾過液を比重1.1-1.4のエキス剤に減圧・濃縮することによって、ココア豆抽出物を得る。
【0008】
上記プロパンジオール及びポリグリコール溶媒及びポリソルベート80はすべて薬用又は食用級で、プロパンジオール及びポリグリコールは単独に使用できると同時に、それに混合して使用しても良い。
【発明の効果】
【0009】
ポリソルベート80を含むプロパンジオール又はポリグリコール溶媒を抽出液として、比較的に穏やかな条件の下で直接タバコの葉を抽出することによって、まずタバコの葉の香り成分を直接抽出液に入らせて、その次に、穏やかな条件の下で直接タバコの葉を抽出することによって、複雑なプロセス及び高温濃縮条件の下で一部分の揮発し易い又は温度に敏感なタバコの葉の損失と破壊を避けて、その上、他の良く使われる香り成分の溶媒と比べると、プロパンジオール又はポリグリコール等の溶媒の粘度が大きく、一定な保湿性を持つ等の特徴によって、香りの成分に対してより良い保留作用を持つ。
大量の顧客は、本発明の製品を使用した後、タバコの味わいに近いことを知り、これを反映して、彼らはこの製品がより好きで、それに、この製品は二年乃至三年貯蔵されても、香りが相変わらず良く保留される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施例1: 計画通りに500リットルの電子タバコの煙液を製作する。50キログラムタバコの葉を計って、中間層付き抽出缶に投入して、それぞれ350リットルのプロパンジオールと1リットルのポリソルベート80を計り、ポリソルベート80をプロパンジオールに入れて30分間混合・撹拌し、この混合液を抽出缶に入れてタバコの葉を50分間浸漬してから、中間層に蒸気を通して50℃まで加熱・加温し、4時間保温・浸漬抽出を行った後、抽出液を放出し、これを濾過することによって、濾過液を得る。この濾過液に18キログラムのココア豆抽出物を入れて、30分間混合・撹拌してから、濾過液にプロパンジオールを入れて、製作計画の500リットルに補足した後、又35分間混合・撹拌することによって、上記の電子タバコの煙液を得る。
【0011】
実施例2:計画通りに500リットル電子タバコの煙液を製作する。50キログラムタバコの葉を計って、中間層付き抽出缶に投入して、まず1:1の比率でプロパンジオールとポリグリコール380リットルを計って混合してから、1.5リットルポリソルベート80を計り、ポリソルベート80をプロパンジオールとポリグリコール混合液に入れ、40分間混合・撹拌し、抽出缶に入れてタバコの葉を60分間浸してから、中間層に蒸気を通して60℃まで加熱・加温し、6時間保温・浸漬抽出を行った後、抽出液を放出し、これを濾過することによって、濾過液を得る。この濾過液に20キログラムココア豆抽出物を入れて、40分間を混合・撹拌し、濾過液にプロパンジオールを入れて、製作計画の500リットルに補足した後、又30分間混合・撹拌することによって、上記の電子タバコの煙液を得る。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
5-20%電子タバコの煙液量w/vのタバコの葉を計って、抽出缶に投入して、調合された溶媒を抽出缶に入れて、タバコの葉を30-100分間浸してから、40-60℃まで加温し、2-8時間保温・浸漬抽出を行った後、抽出液を濾過し、濾過液に1-10% w/v電子タバコの煙液量のココア豆抽出物を入れて、20-40分間混合・撹拌し、ついで、プロパンジオール又はポリグリコールで100%製作計画の電子タバコの煙液体積に補足し、均一に混合・撹拌することによって製品を得ることを特徴とする一種の電子タバコの煙液製作方法。
【請求項2】
前記の溶媒の調合方法が、それぞれ30-80%電子タバコの煙液体積量のプロパンジオール及び/又はポリグリコールと0.1-0.5%のポリソルベート80を計って、この二者を20-40分間混合・撹拌して、均一に混合された溶媒を得ることを特徴とする請求項1に記載の電子タバコの煙液製作方法。
【請求項3】
上記ココア豆抽出物の製作方法は、ココア豆を20-60メッシュに粉砕してから、中間層付き抽出缶に投入し、ココア豆粉重量の3-10倍の蒸留水を入れてココア豆粉を30-90分間浸し、加熱して80-90C°まで加温した後、保温して2-6時間抽出し、放出して抽出液を濾過し、濾過液を比重1.1-1.4のエキス剤に減圧・濃縮することによって、ココア豆抽出物を得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子タバコの煙液製作方法。
【請求項4】
上記プロパンジオール及びポリグリコール溶媒及びポリソルベート80がすべて薬用又は食用級で、プロパンジオール及びポリグリコールが単独に使用できると同時に、それに混合して使用しても良いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子タバコの煙液製作方法。