説明

一酸化窒素の検出方法

本文書は、NOを測定するために使用できる方法および材料を提供する。例えば、NO感知装置、NO感知装置を作製するための方法、および、例えばヒトの呼気中のNOを測定するためにNO感知装置を使用するための方法を提供する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、全体として参照により組み入れられる、2006年9月14日に出願された米国特許仮出願第60/825,681号の優先権を主張する。
【0002】
技術分野
本文書は、一酸化窒素の検出に関与する方法および材料に関する。例えば、本文書は、呼気中の一酸化窒素の測定に関与する方法および材料に関する。
【背景技術】
【0003】
背景情報
一酸化窒素(NO)は、構成型一酸化窒素合成酵素(cNOS)または誘導型NOSを発現する神経細胞、免疫細胞、または血管細胞などの細胞から生じ得る、ガス状シグナル分子である(Stefano et al., Progress in Neurobiology, 60:531-544 (2000)(非特許文献1))。NOは、フリーラジカルであるため、非常に反応性が高く、不安定である。空気中では、NOは酸素と迅速に反応して二酸化窒素を形成し得る。
【0004】
NOは、オゾンが関与する化学発光反応を用いて測定することができる。例えば、NOを含有する試料を大量のオゾンと混合することができる。NOは、オゾンと反応して酸素および二酸化窒素を生成し得る。この反応は光を生じ得るものであり(例えば化学発光)、この光は光検出器を用いて測定できる。例えば式1を参照。生成される光の量は、試料中のNOの量に比例し得る。
NO+O3→NO2+O2+光(式1)
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Stefano et al., Progress in Neurobiology, 60:531-544 (2000)
【発明の概要】
【0006】
概要
本文書は、NOを測定するために使用できる方法および材料を提供する。例えば、本文書は、NO感知マスク、NO感知マスクを構成するための方法、および、例えばヒトの呼気中のNOを測定するためにNO感知マスクを使用するための方法を提供する。NOを測定するために本明細書において提供される方法および材料を用いることで、臨床医および研究者は、NOレベルを迅速、簡便、かつ高感度な様式で決定することができる。例えば、本明細書において提供される方法および材料を用いて、ヒトが覚醒し、活動している間に、ヒトの呼気中のNOレベルをリアルタイムで測定することができる。本明細書において提供される方法および材料を用いるNO測定の感度は、1十億分率(ppb)の範囲内であり得る。
【0007】
一般に、本文書の一局面は、呼気中の一酸化窒素を感知するための装置を特徴とする。装置は、哺乳動物に適用される際に、哺乳動物の鼻および口を覆い、それにより感知室を形成するように構成されたマスク部、ならびに感知室内の一酸化窒素を感知するための一酸化窒素プローブ(例えば電流測定プローブ)を含むか、またはそれらから本質的になる。マスク部は、布または紙を含み得る。哺乳動物はヒトであり得る。装置は、哺乳動物の鼻および口の上にマスク部を位置づけるためのコネクタを含み得る。コネクタは弾性コードを含み得る。マスク部は、一酸化窒素プローブ用の開口を規定し得る。一酸化窒素プローブは、電流測定非化学発光プローブであり得る。マスク部は水分を含み得る。装置は、マスク部の表面に水分を提供することが可能な流体リザーバを含み得る。表面は、マスク部の内表面であり得る。マスク部はプリーツを含み得る。
【0008】
別の局面では、本文書は、呼気中の一酸化窒素を感知するための装置を作製するための方法を特徴とする。方法は、
(a)一酸化窒素を感知するための一酸化窒素プローブ(例えば電流測定プローブ)を得る段階;
(b)哺乳動物に適用される際に、哺乳動物の鼻および口を覆い、それにより感知室を形成するように構成されたマスク部を得る段階;ならびに
(c)プローブが感知室内のNOを感知することが可能になるように、プローブをマスク部に付加する段階
を含むか、またはそれらから本質的になる。マスク部は、布または紙を含み得る。哺乳動物はヒトであり得る。方法は、哺乳動物の鼻および口の上にマスク部を位置づけるためのコネクタをマスク部に付加する段階を含み得る。コネクタは弾性コードを含み得る。マスク部は、一酸化窒素プローブ用の開口を規定し得る。一酸化窒素プローブは、電流測定非化学発光プローブであり得る。マスク部は水分を含み得る。方法は、マスク部の表面に水分を提供することが可能な流体リザーバをマスク部に付加する段階を含み得る。表面は、マスク部の内表面であり得る。マスク部はプリーツを含み得る。
【0009】
別の局面では、本文書は、呼気中の一酸化窒素を感知するための方法を特徴とする。方法は、
(a)哺乳動物に適用される際に、哺乳動物の鼻および口を覆い、それにより感知室を形成するように構成されたマスク部、ならびに感知室内の一酸化窒素を感知するための一酸化窒素プローブ(例えば電流測定プローブ)を含む装置を得る段階;
(b)装置を哺乳動物の顔面に適用し、それにより感知室を形成する段階;ならびに
(c)プローブによって感知室内の吐出NOを感知する段階
を含むか、またはそれらから本質的になる。マスク部は、布または紙を含み得る。哺乳動物はヒトであり得る。装置は、哺乳動物の鼻および口の上にマスク部を位置づけるためのコネクタを含み得る。コネクタは弾性コードを含み得る。マスク部は、一酸化窒素プローブ用の開口を規定し得る。一酸化窒素プローブは、電流測定非化学発光プローブであり得る。マスク部は水分を含み得る。装置は、マスク部の表面に水分を提供することが可能な流体リザーバを含み得る。表面は、マスク部の内表面であり得る。マスク部はプリーツを含み得る。方法は、適用する段階(b)の前または後にマスク部の表面に水分を適用する段階を含み得る。
【0010】
別の局面では、本文書は、哺乳動物の呼気中の一酸化窒素を感知するための装置を特徴とする。装置は、マウスピース部、延長部、および、延長部を通る移動により、マウスピース部から一酸化窒素感知室部に呼気を移動させるように構成された一酸化窒素感知室部を含み、マウスピース部、延長部、または一酸化窒素感知室部の内側に流れ制限器を含み、かつ一酸化窒素感知室部の内側に一酸化窒素を感知するための一酸化窒素プローブ(例えば電流測定プローブ)を含む。哺乳動物はヒトであり得る。一酸化窒素プローブは、電流測定非化学発光プローブであり得る。装置は水分を含み得る。装置は、装置の内表面に水分を提供することが可能な流体リザーバを含み得る。
【0011】
別の局面では、本文書は、呼気中の一酸化窒素を感知するための装置を特徴とする。装置は、哺乳動物に適用される際に、哺乳動物の鼻または口を覆い、それにより感知室を形成するように構成された部分、ならびに感知室内の一酸化窒素を感知するための電流測定非化学発光プローブを含む。部分は、布または紙を含むマスク部であり得る。哺乳動物はヒトであり得る。装置は、哺乳動物の鼻および口の上に該部分を位置づけるためのコネクタを含み得る。コネクタは弾性コードを含み得る。
【0012】
別の局面では、本文書は、呼気中の一酸化窒素を感知するための方法を特徴とする。方法は、(a)哺乳動物に適用される際に、哺乳動物の鼻または口を覆い、それにより感知室を形成するように構成された部分、ならびに感知室内の一酸化窒素を感知するための電流測定非化学発光プローブを含む装置を得る段階;(b)装置を哺乳動物に適用し、それにより感知室を形成する段階;ならびに(c)プローブによって感知室内の吐出NOを感知する段階を含む。部分は、布または紙を含むマスク部を含み得る。哺乳動物はヒトであり得る。方法は、装置の表面に水分を適用する段階を含み得る。装置は、マウスピース部、延長部、および、延長部を通る移動により、マウスピース部から一酸化窒素感知室部に呼気を移動させるように構成された一酸化窒素感知室部を含み得るものであり、マウスピース部、延長部、または一酸化窒素感知室部の内側に流れ制限器を含む。
【0013】
別途定義しない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が関係する技術分野の当業者が通常理解するものと同一の意味を有する。本明細書に記載のものと類似または同等の方法および材料を用いて本発明を実施できるが、好適な方法および材料を以下に記載する。本明細書において言及されるすべての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、全体として参照により組み入れられる。矛盾がある場合は、定義を含む本明細書を優先するものとする。さらに、材料、方法、および実施例は、例示的なものでしかなく、限定的であることを意図しているわけではない。
【0014】
本発明の1つまたは複数の態様の詳細を、添付の図面および以下の説明に示す。本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】NO感知マスクの一例の側面図である。
【図2】0、10、および51百万分率(ppm)のNOを含有する試料を用いて測定した、電流(pA)対NO濃度(百万分率)をプロットしたグラフである。
【図3】着席直後の正常な非移動状態にある(例えば座っている)2名のヒトからの呼気に関してNO濃度(十億分率(ppb))対時間(秒)をプロットした2つのグラフを含む(ヒト1名につき1つのグラフ)。
【図4】周囲空気中NO対時間をプロットしたグラフである。
【図5】NO濃度(ppb)対時間(秒)をプロットした2つのグラフを含む。上部のグラフは純CO2に関するものであり、一方、下部のグラフは湿度100%の空気に関するものであり、これらの潜在的な影響は実質的なものではないことを示している。
【図6】運動前および運動後の、2名のヒトからの呼気に関してNO濃度(ppb)対時間(秒)をプロットした2つのグラフを含む(ヒト1名につき1つのグラフ)。
【図7】NO感知装置の一例の側面図である。
【図8】0、52ppb、10ppm、および51ppmのNOを含有する試料を用いて測定した、電流(pA)対NO濃度(ppb)をプロットしたグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
本文書は、NOの感知に関連する方法および材料を提供する。例えば、本文書は、NO感知装置、NO感知装置を作製するための方法、およびNOを感知するための方法を提供する。
【0017】
一般に、本明細書において提供されるNO感知装置は、マスクの内表面と使用者の顔面との間に形成される感知室を作り出すように構成することができる。使用者は、ヒト、イヌ、ネコ、雌ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、またはサルを含むがそれらに限定されるわけではない任意の種類の哺乳動物であり得る。この感知室は、使用者が吐出するNOを感知するための環境を提供することができる。いくつかの場合では、本明細書において提供されるNO感知装置は、感知室内のNOを感知することが可能な電極を含み得る。例えば、本明細書において提供されるNO感知装置は、感知室内のNOを感知するように設計された電極を含む感知室に対する開口を規定するマスクを含み得る。
【0018】
本明細書において提供されるNO感知装置は、容易に調節可能であり得るものであり、快適な装着を提供することができる。例えば、NO感知装置は、使用者の顔面上の位置にマスクを保持するように設計された弾性ストラップを有し得る。いくつかの場合では、本明細書において提供されるNO感知装置は、使用者の鼻および口、ならびに使用者の頬、下顎、および顎の少なくとも一部の周辺に障壁を提供することができる。本明細書において提供されるNO感知マスクは、エアロゾル、流体、および/または粒子状物質の通過を濾過するように設計された、濾材または障壁材の1つまたは複数の層を含み得る。いくつかの態様では、感知室内のNOを感知する前に、マスク部の材料を、例えば水または生理食塩水で湿らせることができるように、本明細書において提供されるNO感知装置を構成することができる。いくつかの場合では、マスク部中またはマスク部上に存在する水分は、感知室内に湿潤環境を作り出すことができる。この湿潤環境は、感知室内のNOの検出および正確な測定に役立ち得る。
【0019】
いくつかの場合では、本明細書において提供されるNO感知装置は、マウスピース(例えば手持ち式マウスピース)として構成することができる。例えば、中空構造(例えば管状構造)を用いて感知室を形成することができる。そのような場合では、使用者は中空構造の一端に息を吹き込むことができ、中空構造内に位置するプローブは、中空構造の内側または中空構造の一部の内側のNOレベルを測定することができる。呼気は、プローブを通過した後、中空構造を出ることができる。いくつかの場合では、プローブの周辺に十分な気流が存在するという条件で、呼気の一部が、プローブを通過する前に中空構造を出ることができる。いくつかの場合では、本明細書において提供される装置は、1つまたは複数の流れ制限器(例えば力学的流れ制限器)を有するように構成することができる。そのような流れ制限器は、プローブを含む別の室内に呼気が入ることを可能にするように設計できる。いくつかの場合では、プローブでNOを感知した後で、呼気が使用者に戻ることなく装置を出るように、流れ制限器を使用することができる。
【0020】
図1を参照すると、装置100はマスク部120を含むことができ、マスク部120は、使用者の顔面の一部、例えば、使用者の鼻、口、ならびに使用者の頬、下顎、および顎の一部の上に位置づけることができる。マスク部120は、使用者の鼻および口を、またはそのいずれかを別個に、実質的に覆うことができる。いくつかの場合では、鼻栓を用いて、鼻による呼吸を制限することができる。例えば、使用者の口に嵌めるように設計された装置を、鼻栓と組み合わせて使用することができる。図1に示すように、マスク部120は一般にプリーツを欠いていてもよい。例えば、マスク部120は、円錐形、ダックビル形、もしくは類似の一重折り、および/または非折りたたみ式の形であり得る。これらの種類のマスク部は、積み重ね、包装、保管、および輸送が容易であるなどの、「顔面にかからない(off-the-face)」形式の利点を提供することができる。円錐形、ダックビル形、および非折りたたみ式の形の、「顔面にかからない」形式のマスクは、使用者の顔面のより大部分に接触する可能性がある柔らかいプリーツ状マスクに比べて大きい呼吸室を一部の使用者に提供することができる。一般的に円錐形のマスクの例は、米国特許第4,536,440号および第4,729,371号に開示されている。多くの円錐式の顔面マスクは公知でありかつ市販されている。一般的にダックビル形のマスクの一例は、米国特許第4,606,341号に開示されている。一般的に非折りたたみ式の形のマスクの例は、米国特許第6,055,982号および第6,173,712号に開示されている。いくつかの場合では、マスク部120はプリーツ状であり得る。プリーツ状マスクの例は、米国特許第4,635,628号;第4,969,457号;および第4,920,960号に開示されている。多くのプリーツ状マスクが公知でありかつ市販されている。
【0021】
マスク部120は、紙(例えば濾紙)または布(例えば絹、綿、ポリエステル織物、ナイロン、もしくはそれらの組み合わせ)を含むがそれらに限定されるわけではない任意の種類の材料から作製することができる。いくつかの場合では、マスク部120は障壁材を含み得る。外部から装置100に接触するエアロゾル、流体、および/または粒子状物質が濾過されるように、障壁材を位置づけることができる。障壁材は、マスクの任意の内表面もしくは外表面上、または、内表面もしくは外表面に対して中間の任意の層内に位置づけることができる。障壁材は、例えば溶融ブロー(melt-blown)ポリプロピレンまたはポリエステルであり得る濾材を含み得る。濾材は、例えば、いずれかの方向への空気伝染細菌の通過を減少させるために提供することができる。さらに、障壁材は、使用者の顔面に接触する内層を含み得る。そのような内層は、軽量の、非常に多孔質の、軟化した、非刺激性の不織布から構成することができる。そのような内層は、使用者の顔面との接触用の快適な表面を提供するように設計することができる。1つの障壁材または2つ以上の障壁材を使用することができる。そのような障壁材の構成および操作のさらなる説明は他の場所(例えば米国特許第3,929,135号および第6,055,982号)で提供されている。例示的な障壁材は、他の場所(例えば米国特許第4,635,628号;第4,969,457号;および第4,920,960号)に記載のものを含むが、それらに限定されるわけではない。
【0022】
本明細書に記載のように、感知室内のNOを感知する前に、マスク部の材料を、例えば水、生理食塩水、または水ゲル混合物で湿らせることができるように、NO感知装置を構成することができる。いくつかの場合では、本明細書において提供されるNO感知装置は、水などの流体を保持することが可能な流体リザーバを含み得る。そのような流体リザーバは、マスク部の表面に流体を送達するように構成することができる。例えば、感知室内で湿潤環境が作り出されるように、マスク部の内表面に細かい霧を送達するように流体リザーバを構成することができる。任意の種類の分配ユニットを用いて流体を感知ユニットに送達することができる。例えば、感知室に細かい霧を送達するために、使用者はプッシュバルブスプレーユニットを作動することができる。いくつかの場合では、使用者の顔面に装置を適用する前にマスク部の内表面を湿らせるために、使用者はスプレーボトルを使用することができる。
【0023】
いくつかの態様では、マスク部の上端は、細長い展性部材を含み得る。そのような展性部材は、マスク部の上端を使用者の鼻および上頬の輪郭に密着させるように構成することができる。展性部材は、長方形の断面を有する金属細片から構成することができるが、任意の好適な構成を形成することができ、成形可能なもしくは展性の金属もしくは合金、プラスチック、またはそれらの任意の組み合わせでもあり得る。
【0024】
装置100はコネクタ130を含み得る。コネクタ130は、マスク部120を使用者の顔面に位置づけるように構成することができる。コネクタ130は、使用者の後頭部でつなぎ材(tie)を蝶結びで結ぶ、結び目を結ぶなどすることで、使用者の顔面に通常の様式で一緒に固定可能な一対のつなぎ材であり得る。つなぎ材をほどくことで使用者の顔面からマスク部を外すことができる。いくつかの場合では、コネクタ130は、エラストマー材料および/または非エラストマー材料から構成された、コード、ストラップ、ストリング、および/またはリボンであり得る。例えば、コネクタ130は、ゴム、被覆弾性糸、ナイロンまたはポリエステルで包んだエラストマー材料などから構成することができる。
【0025】
装置100のマスク部120は、開口125を規定することができる。プローブ110が感知室内でNOを感知できるように、開口125を構成することができる。開口125は任意の大きさまたは形状であり得る。典型的には、マスク部120とプローブ110との間に滑合(snug fit)が形成されるように、開口125はプローブ110の大きさおよび形状と適合している。いくつかの場合では、マスク部120とプローブ110との間のインターフェースとしてアダプタを使用することができる。そのようなアダプタは、マスク部を構成するのに使用される材料と異なる材料から構成することができる。いくつかの場合では、アダプタは、開口125の周辺の領域内のマスク部についてさらなる強化をもたらす環状のスリーブであり得る。プローブ110は、開口125を介して感知室に接続することができる。NOの感知が可能であるという条件で、任意の種類のプローブ(例えば電流測定プローブ)を使用できる。使用できるプローブの例は、Diamond General(ミシガン州アナーバー)、World Precision Instruments(フロリダ州サラソタ)、Innovative Instruments, Inc.(フロリダ州タンパ)、Inter Medical Co., Ltd.(日本、名古屋)、およびTSI Incorporated(ミネソタ州ショアビュー)が製造または販売しているものを含むが、それらに限定されるわけではない。いくつかの場合では、選択的電流測定複合電極または関電極を、本明細書に記載のNOを感知するためのプローブとして使用できる。いくつかの場合では、NOの感知が可能な非化学発光電流測定プローブを、本明細書に記載のように使用することができる。例えば、NOの感知が可能な電気化学プローブを、本明細書に記載のように使用することができる。いくつかの場合では、感知室内のpH、水分、および温度を感知するようにプローブ110を設計することができる。
【0026】
プローブ110を、プローブからNO感知データを受け取ることが可能な分析器に、ワイヤ140を介して接続することができる。そのような分析器は、感知室内で検出されるNOレベルについての出力を提供することもできる。分析器の例は、ESA Biosciences, Inc.(マサチューセッツ州チェルムスフォード)、Innovative Instruments, Inc.(フロリダ州タンパ)、Inter Medical Co., Ltd.(日本、名古屋)、Diamond General(ミシガン州アナーバー)、TSI Incorporated(ミネソタ州ショアビュー)、EDAQ(オーストラリア、ニューサウスウェールズ州)、World Precision Instruments(フロリダ州サラソタ)が製造または販売しているものを含むが、それらに限定されるわけではない。いくつかの場合では、WPI Apollo 4000分析器、DUO18分析器、またはESA Biostatを使用できる。いくつかの場合では、NO感知データがプローブ110から分析器にワイヤレスの様式で送られるように、プローブ110をワイヤレスにすることができる。
【0027】
いくつかの場合では、プローブを含む別個の室内に呼気が入ることを可能にするように設計された流れ制限器(例えば力学的流れ制限器)を有するように、本明細書において提供される装置を構成することができる。そのような場合では、プローブでNOを感知した後で、呼気は使用者に戻ることなく装置を出ることができる。
【0028】
一使用様式においては、使用者が、コネクタ130を使用者の後頭部周辺に位置づけながら、使用者の鼻および口の上でマスク部120を引っ張ることで、装置100を装着することができる。展性部材が含まれる場合は、使用者の鼻およびマスク部120の上端に渡ってそれを位置づけることができる。いくつかの場合では、マスク部の外側、内側、または外側と内側との両方を、使用者の顔面上に装着する前または後にスプレーボトルによって水で湿らせることができる。いったんNO感知装置を位置づけると、使用者は、正常に、あるいは様々な条件下で(例えばトレッドミル上を歩くかもしくは走りながら、仲介しながら(mediating)(例えばリラックスしながら)、または眠りながら)、予め選択した時間(例えば0.5分間、1分間、2分間、5分間、10分間、20分間、または30分間)呼吸することができる。いくつかの場合では、特定の疾患または状態を有する使用者においてNOを測定することができる。例えば、喘息患者の群においてNOを測定できる。プローブを使用して、連続式で、または所定の間隔で(例えば10秒、30秒、もしくは60秒に1回)のいずれかで感知室内のNOを感知することができる。NO測定を行う前にプローブを校正することができる。例えば、吐出NOを感知する際に、最初の3点校正を行った後、毎日の2点校正(例えばゼロおよび予測範囲内の点)を行うことができる。例えば、1999年7月にATS理事会が採択した米国胸部学会(the American Thoracic Society)の公式声明(Am. J. Respir. Crit. Care Med., 160(6):2104-17 (1999))を参照。
【0029】
図7を参照すると、装置200は、マウスピース部202、延長部204、および感知室部206を含み得る。マウスピース部202は、使用者の口、使用者の鼻孔、または両方に嵌めるように設計することができる。いくつかの場合では、鼻栓を用いて、鼻による呼吸を制限することができる。例えば、装置200を鼻栓との組み合わせで使用することができる。図7に示すように、マウスピース部202は別個の使い捨てユニットであり得る。いくつかの場合では、延長部204、感知室部206、または延長部204と感知室部206との両方と一緒になった一体型ユニットとしてマウスピース部202を構成することができる。マウスピース部202は、使用者からの呼気を受け入れることが可能な入口ポート218を有し得る。呼気は、出口ポート220を通ってマウスピース部202を出て、入口ポート222を通って延長部204に入ることができる。延長部204は、装置200内の呼気の流量または方向を制御するように構成することができる。例えば、延長部204は、1つまたは複数の出口ポート(例えば出口ポート216)を含み得る。出口ポート216は、NO感知プローブ214との接触なしに呼気の一部が装置200を出ることを可能にすることができる。そのような出口ポートは、気流制限器208を含み得る。気流制限器208は、気流制限器を欠く出口ポートに比べて制限された様式で呼気が出口ポート216を通って出ることを可能にするように設計できる。気流制限器は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、またはラテックスを含むがそれらに限定されるわけではない任意の材料から作製することができる。図7に示すように、延長部204は出口ポート224を有し得る。呼気は、出口ポート224を通って延長部204を出て、入口ポート226を通って感知室部206に入ることができる。延長部204は別個の使い捨てユニットであり得る。いくつかの場合では、マウスピース部202、感知室部206、またはマウスピース部202と感知室部206との両方と一緒になった一体型ユニットとして延長部204を構成することができる。延長部204の出口ポート224は、気流制限器210を含むように構成することができる。気流制限器210は、気流制限器を欠く出口ポートに比べて制限された様式で呼気が出口ポート224を通って出ることを可能にするように設計できる。
【0030】
図7をさらに参照すると、感知室部206は出口ポート228を有し得る。呼気は、使用者に戻ってこないように、出口ポート228を通って感知室部206を出ることができる。感知室部206は別個の使い捨てユニットであり得る。いくつかの場合では、マウスピース部202、延長部204、またはマウスピース部202と延長部204との両方と一緒になった一体型ユニットとして感知室部206を構成することができる。感知室部206の出口ポート228は、気流制限器212を含むように構成することができる。気流制限器212は、気流制限器を欠く出口ポートに比べて制限された様式で呼気が出口ポート228を通って出ることを可能にするように設計できる。いくつかの場合では、感知室部206を通る気流量が0.5L/秒と0.01L/秒との間(例えば約0.05L/秒)になるように、気流制限器208、210、および228を構成することができる。
【0031】
感知室部206は開口230を含み得る。感知室206内でNOを感知するようにプローブ214を位置づけることができるように、開口230を構成することができる。NOの感知が可能であるという条件で、任意の種類のプローブ(例えば電流測定プローブ)を使用できる。使用できるプローブの例は、Diamond General(ミシガン州アナーバー)、World Precision Instruments(フロリダ州サラソタ)、Innovative Instruments, Inc.(フロリダ州タンパ)、Inter Medical Co., Ltd.(日本、名古屋)、およびTSI Incorporated(ミネソタ州ショアビュー)が製造または販売しているものを含むが、それらに限定されるわけではない。いくつかの場合では、選択的電流測定複合電極または関電極を、本明細書に記載のNOを感知するためのプローブとして使用できる。いくつかの場合では、NOの感知が可能な非化学発光電流測定プローブを、本明細書に記載のように使用することができる。例えば、NOの感知が可能な電気化学プローブを、本明細書に記載のように使用することができる。いくつかの場合では、感知室内のpH、水分、および温度を感知するようにプローブ214を設計することができる。
【0032】
プローブ241を、プローブからNO感知データを受け取ることが可能な分析器に、ワイヤ232にを介して接続することができる。そのような分析器は、感知室内で検出されるNOレベルについての出力を提供することもできる。分析器の例は、ESA Biosciences, Inc.(マサチューセッツ州チェルムスフォード)、Innovative Instruments, Inc.(フロリダ州タンパ)、Inter Medical Co., Ltd.(日本、名古屋)、Diamond General(ミシガン州アナーバー)、TSI Incorporated(ミネソタ州ショアビュー)、EDAQ(オーストラリア、ニューサウスウェールズ州)、World Precision Instruments(フロリダ州サラソタ)が製造または販売しているものを含むが、それらに限定されるわけではない。いくつかの場合では、WPI Apollo 4000分析器、DUO18分析器、またはESA Biostatを使用できる。いくつかの場合では、NO感知データがプローブ214から分析器にワイヤレスの様式で送られるように、プローブ214をワイヤレスにすることができる。
【0033】
感知室部206内のNOを感知する前に、装置内の材料を、例えば水、生理食塩水、または水ゲル混合物で湿らせることができるように、NO感知装置200を構成することができる。例えば、呼気を湿らせるように設計されたフィルターを装置200に組み入れることができる。そのようなフィルターは装置200内のどこに配置してもよい。例えば、呼気を湿らせるように設計されたフィルターは、マウスピース部202内、延長部204内、または感知室部206内に配置することができる。いくつかの場合では、本明細書において提供されるNO感知装置は、水などの流体を保持することが可能な流体リザーバを含み得る。そのような流体リザーバは、呼気を湿らせるように設計されたフィルターに流体を送達するように構成することができる。例えば、マウスピース部202、延長部204、感知室部206の内表面、マウスピース部202、延長部204、もしくは感知室部206内のフィルター、マウスピース部202、延長部204、もしくは感知室部206内の流れ制限器、またはそれらの組み合わせに細かい霧を送達するように流体リザーバを構成することができる。任意の種類の分配ユニットを用いて流体を送達することができる。例えば、マウスピース部202内に配置されるフィルターに細かい霧を送達するために、使用者はプッシュバルブスプレーユニットを作動することができる。いくつかの場合では、使用者は、スプレーボトルを用いて装置200の内表面を湿らせることができる。
【0034】
一使用様式では、装置200は、ヒト使用者が息をマウスピース部202に吹き込むことができるようにヒト使用者が保持することができるか、または、動物使用者の口もしくは鼻孔に挿入することができる。いくつかの場合では、使用者が使用する前に、装置200の内表面を、スプレーボトルによって水で湿らせることができる。いったんNO感知装置が適切な位置になると、使用者は、正常に、あるいは様々な条件下で(例えばトレッドミル上を歩くかもしくは走りながら、仲介しながら(例えばリラックスしながら)、または眠りながら)、予め選択した時間(例えば0.5分間、1分間、2分間、5分間、10分間、20分間、または30分間)呼吸することができる。いくつかの場合では、特定の疾患または状態を有する使用者においてNOを測定することができる。例えば、喘息患者の群においてNOを測定できる。プローブを使用して、連続式で、または所定の間隔で(例えば10秒、30秒、もしくは60秒に1回)のいずれかで感知室部内のNOを感知することができる。NO測定を行う前にプローブを校正することができる。例えば、吐出NOを感知する際に、最初の3点校正を行った後、毎日の2点校正(例えばゼロおよび予測範囲内の点)を行うことができる。例えば、1999年7月にATS理事会が採択した米国胸部学会の公式声明(Am. J. Respir. Crit. Care Med., 160(6):2104-17 (1999))を参照。いくつかの場合では、流量から独立した様式でNOを測定するように装置200を構成することができる。いくつかの場合では、校正中の感知室200内の流量は、使用者による使用中に得られる流量と一致し得る。そのような流量は、0.5L/秒と0.01L/秒との間(例えば約0.05L/秒)であり得る。
【0035】
本発明を以下の実施例においてさらに説明するが、実施例は、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を限定するものではない。
【0036】
実施例
実施例1−NOガス校正
O2を含まないN2中のNOガスをScott Specialty Gasesから得た。ガス58Lを含むシリンダ(Scotty Transportables)を、モデル38単段式ガス調整器(Scott Specialty Gases)に接続した。ガスを用いて水飽和雰囲気中のラテックスバルーンに充填した。手動で通気するまでガスが漏れないようにするシールを形成する様式で、NO電極をバルーンに挿入した。調整器に接続しているチューブからバルーンに充填した。WPI 100um弾性NOプローブ(World Precision Instruments、フロリダ州サラソタ)に接続しているESA Biostat(ESA、マサチューセッツ州)を用いて電流を記録した。校正ガスは0、10、および51ppmのNOを含んでいた。
【0037】
校正により、各ppmのNOについて1051pAの曲線を得た(図2;R2=0.9776)。正常な吐出NOは、約20〜40ppbであることが示されている(Haight et al., Lung, 184(2): 113-9 (2006))。検出器の感度に基づいて、このシステムは1ppb程度のNOを検出することができる。検出器システムは、0.5pAのアンペア数の相違を解消することができる。1pAの変化はシステムのノイズよりも大きく、かつ1pAは約1ppbと同等である。
【0038】
実施例2−呼気中NOの感知
人々を、活動した後の20分間、座らせてリラックスさせた。吐出NOの測定用に設計されているマスクを用いて、28±10ppb(n=5)の平均NO値を検出した。マスクが乾燥している際には、NOは検出されなかった。しかしながら、マスクに水分を直接加えた際にはNOが検出された。水分は、通常は湿潤な生理学的環境中にあるNOをプローブの膜および電気回路に送達するのに役立ち得る。
【0039】
リラックス時間なしに座った人々からもNO測定値を得た。10人の呼気当たりの平均NO値は、51±14ppbのNOであることが見出された(図3)。いずれの場合でも、他の場所(1999年7月にATS理事会が採択した米国胸部学会の公式声明(Am. J. Respir. Crit. Care Med., 160(6):2104-17 (1999))に記載のように、10秒間のピークのプラトーによりNO値を決定した。
【0040】
実施例3−周囲空気およびCO2タンクからの空気中のNOの感知
NOプローブを使用して25℃の周囲空気中のNOを測定した。プローブは、1±1ppbのレベルのNOを検出した(図4)。これらの結果は、室内空気が、NOの測定値に干渉しない検出システムに対する低レベルのノイズに寄与することを示している。
【0041】
NOプローブを使用して、100%CO2を含むと報告されたタンクから得た空気中のNOを測定した。プローブは、NOのそれを明らかに十分下回る、6.5±2.5ppbのレベルのNOを検出した(図5、上)。これらの結果は、100%CO2が検出システムにわずかに影響することを示している。呼気は5%未満のCO2を含んでいる。加湿空気が検出器上を通過した際に、測定されたNOのレベルは3±2ppbであった(図5、下)。これらの結果は、加湿空気が、実際のNOレベルに干渉しないレベルで検出システム中のノイズに寄与することを示している。
【0042】
実施例4−運動後の呼気中NOの感知
歩いた2分後に、10人の座ったヒトから対照NO値を測定した。これらの測定後、各ヒトは約180ヤード走り、その後直ちに、別のNOの測定のために着席した。対照NOレベル(座った直後)は98.54±36ppbであり、一方、走った後のNOレベルは26.5±12ppbであった。図6は、2人のヒトについての代表的な測定値を含む。
【0043】
実施例5−リラックス後の呼気中NOの感知
ヒト被験者を実験室に連れて行き、直ちに、座り、口および鼻の上にマスクをつけるよう要請した。メーター上でNOの即時のプラトーが示された後(約60秒後)、NOを測定した。次に、被験者(5名)に、10分間静かに座る(リラックスし、目を閉じる)よう要請した。被験者の上にNOマスクを戻し、ピークNOを再記録した(約60秒)。ピーク高さは、当初32±5ppbであり、10分のリラックス後には72±19ppbであった。このことは、リラックスが呼気中のNOを増加させるという以前の観察(Stefano et al., Brain Research: Brain Research Reviews, 35:1-19 (2001);Dusek et al., Med. Sci. Monit., 12:CR1-10 (2006);およびStefano et al., Pharmacol. Res., 43:199-203 (2001))、および、本明細書において提供される装置がNOを測定できることを確認するものである。
【0044】
実施例6−イヌからの呼気中NOの感知
3頭のイヌを本研究で使用した。手短にいえば、各イヌの鼻および口の上にNOマスクをつけ、ピークNOレベルを記録した(約30秒)。平均ピークNOレベルは14.5±2.4ppbのNOであった。このことは、イヌなどの動物からの呼気中でNOを正確に測定できることを確認するものである。
【0045】
実施例7−ウシからの呼気中NOの感知
28頭のウシ(成体の雌ウシおよび雄ウシ)を本研究で使用した。手短にいえば、各雌ウシまたは雄ウシの鼻孔中に管状のNO感知装置をつけ、ピークNOレベルを記録した(約60秒)。平均ピークNOレベルは18.7±1.9ppbのNOであった。このことは、雌ウシおよび雄ウシなどの動物からの呼気中でNOを正確に測定できることを確認するものである。
【0046】
実施例8−NOガス校正
O2を含まないN2中のNOガスをScott Specialty Gasesから得た。0、10、および51ppmの標準物質に関して、ガス58Lを含むシリンダ(Scotty Transportables)を、モデル38単段式ガス調整器(Scott Specialty Gases)に接続した。52ppb標準物質もScott Specialty gasesから得た。ガスは、O2を含まないN2との混合物中に2000PSIで受け入れられ、ステンレス鋼CGA 660調整器(General Welding、ニューヨーク州ウエストベリー)で調整された。T字形コネクタ(例えば図7を参照)の上部を通って挿入された、流れがプローブを通過するように導くプラスチックチューブに、ガスを接続した。使用された流量は、minimaster流量計モデルMMA-22(Dwyer Instruments, Inc.、インディアナ州ミシガンシティ)を用いて測定したところ3L/分であった。プローブを通過するまでガスが漏れないようなシールを形成する様式で、NO電極をT字形コネクタに挿入した。700μm弾性NOプローブ(Innovative Instruments、フロリダ州タンパ)に接続しているESA Biostat(ESA、マサチューセッツ州)を用いて電流を記録した。校正ガスは、0、52ppb、10ppm、および51ppmのNOを含んでおり、かつそれぞれ0pA、44,668pA、15,119,000pA、および49,928,000pAの結果をもたらした。校正により、各ppbのNOについて998pAの曲線を得た(図8;R2=0.9836)。正常な吐出NOは、約20〜40ppbであることが示されている(Haight et al., Lung, 184(2): 113-9 (2006))。検出器の感度に基づいて、このシステムは1ppb未満のNOを検出することができる。
【0047】
他の態様
本発明をその詳細な説明と関連させて説明してきたが、前述の説明が、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲を例示することを意図しており、それを制限することを意図しているわけではないことを理解すべきである。他の局面、利点、および変更は、以下の特許請求の範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物に適用される際に、哺乳動物の鼻および口を覆い、それにより感知室を形成するように構成されたマスク部、ならびに感知室内の一酸化窒素を感知するための一酸化窒素プローブを含む、呼気中の一酸化窒素を感知するための装置。
【請求項2】
マスク部が布または紙を含む、請求項1記載の装置。
【請求項3】
哺乳動物がヒトである、請求項1記載の装置。
【請求項4】
マスク部を哺乳動物の鼻および口の上に位置づけるためのコネクタを含む、請求項1記載の装置。
【請求項5】
コネクタが弾性コードを含む、請求項4記載の装置。
【請求項6】
マスク部が、一酸化窒素プローブ用の開口を規定する、請求項1記載の装置。
【請求項7】
マスク部が水分を含む、請求項1記載の装置。
【請求項8】
マスク部の表面に水分を提供することが可能な流体リザーバを含む、請求項1記載の装置。
【請求項9】
表面がマスク部の内表面である、請求項1記載の装置。
【請求項10】
マスク部がプリーツを含む、請求項1記載の装置。
【請求項11】
(a)一酸化窒素を感知するための一酸化窒素プローブを得る段階;
(b)哺乳動物に適用される際に、哺乳動物の鼻および口を覆い、それにより感知室を形成するように構成されたマスク部を得る段階;ならびに
(c)該プローブが感知室内のNOを感知することが可能になるように、該プローブをマスク部に付加する段階
を含む、呼気中の一酸化窒素を感知するための装置を作製するための方法。
【請求項12】
マスク部が布または紙を含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
哺乳動物がヒトである、請求項11記載の方法。
【請求項14】
マスク部を哺乳動物の鼻および口の上に位置づけるためのコネクタを、該マスク部に付加する段階を含む、請求項11記載の方法。
【請求項15】
コネクタが弾性コードを含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
マスク部が、一酸化窒素プローブ用の開口を規定する、請求項11記載の方法。
【請求項17】
マスク部が水分を含む、請求項11記載の方法。
【請求項18】
マスク部の表面に水分を提供することが可能な流体リザーバを、該マスク部に付加する段階を含む、請求項11記載の方法。
【請求項19】
表面がマスク部の内表面である、請求項18記載の方法。
【請求項20】
マスク部がプリーツを含む、請求項11記載の方法。
【請求項21】
(a)哺乳動物に適用される際に、哺乳動物の鼻および口を覆い、それにより感知室を形成するように構成されたマスク部、ならびに感知室内の一酸化窒素を感知するための一酸化窒素プローブを含む装置を得る段階;
(b)該装置を哺乳動物の顔面に適用し、それにより感知室を形成する段階;ならびに
(c)該プローブによって感知室内の吐出NOを感知する段階
を含む、呼気中の一酸化窒素を感知するための方法。
【請求項22】
マスク部が布または紙を含む、請求項21記載の方法。
【請求項23】
哺乳動物がヒトである、請求項21記載の方法。
【請求項24】
装置が、マスク部を哺乳動物の鼻および口の上に位置づけるためのコネクタを含む、請求項21記載の方法。
【請求項25】
コネクタが弾性コードを含む、請求項24記載の方法。
【請求項26】
マスク部が、一酸化窒素プローブ用の開口を規定する、請求項21記載の方法。
【請求項27】
マスク部が水分を含む、請求項21記載の方法。
【請求項28】
装置が、マスク部の表面に水分を提供することが可能な流体リザーバを含む、請求項21記載の方法。
【請求項29】
表面がマスク部の内表面である、請求項28記載の方法。
【請求項30】
マスク部がプリーツを含む、請求項21記載の方法。
【請求項31】
適用する段階(b)の前または後にマスク部の表面に水分を適用する段階を含む、請求項21記載の方法。
【請求項32】
マウスピース部、延長部、および、該延長部を通る移動により、マウスピース部から一酸化窒素感知室部に呼気を移動させるように構成された一酸化窒素感知室部を含み、マウスピース部、延長部、または一酸化窒素感知室部の内側に流れ制限器を含み、かつ一酸化窒素感知室部の内側に一酸化窒素を感知するための一酸化窒素プローブを含む、哺乳動物の呼気中の一酸化窒素を感知するための装置。
【請求項33】
哺乳動物がヒトである、請求項32記載の装置。
【請求項34】
水分を含む、請求項32記載の装置。
【請求項34】
装置の内表面に水分を提供することが可能な流体リザーバを含む、請求項32記載の装置。
【請求項35】
哺乳動物に適用される際に、哺乳動物の鼻または口を覆い、それにより感知室を形成するように構成された部分、ならびに感知室内の一酸化窒素を感知するための電流測定非化学発光プローブを含む、呼気中の一酸化窒素を感知するための装置。
【請求項36】
部分が、布または紙を含むマスク部である、請求項35記載の装置。
【請求項37】
哺乳動物がヒトである、請求項35記載の装置。
【請求項38】
部分を哺乳動物の鼻および口の上に位置づけるためのコネクタを含む、請求項35記載の装置。
【請求項39】
コネクタが弾性コードを含む、請求項38記載の装置。
【請求項40】
(a)哺乳動物に適用される際に、哺乳動物の鼻または口を覆い、それにより感知室を形成するように構成された部分、ならびに感知室内の一酸化窒素を感知するための電流測定非化学発光プローブを含む装置を得る段階;
(b)該装置を哺乳動物に適用し、それにより感知室を形成する段階;ならびに
(c)該プローブによって感知室内の吐出NOを感知する段階
を含む、呼気中の一酸化窒素を感知するための方法。
【請求項41】
部分が、布または紙を含むマスク部を含む、請求項40記載の方法。
【請求項42】
哺乳動物がヒトである、請求項40記載の方法。
【請求項43】
装置の表面に水分を適用する段階を含む、請求項40記載の方法。
【請求項44】
装置が、マウスピース部、延長部、および、該延長部を通る移動により、マウスピース部から一酸化窒素感知室部に呼気を移動させるように構成された一酸化窒素感知室部を含み、該装置が、マウスピース部、延長部、または一酸化窒素感知室部の内側に流れ制限器を含む、請求項40記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−503865(P2010−503865A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−528508(P2009−528508)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【国際出願番号】PCT/US2007/078545
【国際公開番号】WO2008/130429
【国際公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(508095256)ザ リサーチ ファウンデーション オブ ステイト ユニバーシティ オブ ニューヨーク (11)
【Fターム(参考)】