説明

一重の両面感熱画像形成ラベル及びその形成方法

2つの構成要素を有するラベルを表す印刷媒体。第1の構成要素は、印刷媒体の表面と裏面の両方に感熱画像形成できる。第2の構成要素は第1の構成要素に貼付されるが、そこから分離できる。また、第2の構成要素は、印刷媒体をオブジェクトに接着させる接着材料をその裏面の一部に沿って含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一重の両面感熱画像形成ラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
他の企業に商品を出荷する又は消費者に商品を出荷する企業は、それらの商品の出荷のかなりの費用を強いられる。さらに、市場では、企業が製品の出荷に関連する出費を全部請求することが困難である。このことは、今日の極めて競争が熾烈で厳しい経済環境に特にあてはまる。
【0003】
費用に加えて、全世界がますます環境問題を意識し、環境設備を低減できる企業の方が市場で好意的な評価を受けている。元来、商品の出荷には様々な環境廃棄物が生じる。問題は、廃棄物を環境内に廃棄した時に発生するその後の環境への影響を低減するように廃棄物を低減する方法である。
【0004】
通常、企業内の商品のための包装及び郵送ラベルの従来の印刷は片面である。すなわち、各々が、例えば、単一の基材を有する複数の個別の紙が成功裏の出荷に必要である。場合によっては、包装及び郵送ラベルを印刷し、それらを出荷する商品の包装に正しく組み込むには複数の機械も必要である。この状況は、より多くの材料、出荷工程のためのより多くの機械、及び場合によっては、出荷工程を維持しサポートするより多くのサポート要員を必要とすることによって出荷に関連する費用を増大させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さらに、従来の出荷廃棄物は、その両方が最終的に環境内に廃棄される郵送及び包装ラベルのために、例えば、別々の基材を有する別の紙を一般に必要とする。しかし、郵送及び包装ラベルは、また、各々が例えばそこから剥がされて、最終的には製品に貼付される単一の基材を有するライナーに関連している。したがって、最終的に環境内に廃棄しなければならない紙は、3枚又は場合によっては4枚になることがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
様々な実施形態で、両面感熱画像形成ラベルが提示される。ある実施形態によれば、1つのラベルが提示される。このラベルは、第1の部分、第2の部分、第3の部分、及び第4の部分を含む。第1の部分は、ラベルを含み、1種類又は複数種類の感熱(例えば、ダイレクトサーマル)インクでコーティングされた媒体の表面にある。第2の部分は、1種類又は複数種類の感熱インクでコーティングされた媒体の裏面にある。第3の部分は、第1及び第2の部分の両方を有する。第4の部分は、穿孔及び/又は打ち抜かれて(部分的な穿孔及び/又は部分的な打ち抜きを含む)、第3及び第4の部分を線引きし、第3の部分が第4の部分から切り離せるようになっている。好ましくは、媒体は一重/単一の基材構造を有し、ラベルは一重の両面感熱ラベルを有する。
【0007】
実施形態によっては、両面感熱画像形成ラベル(例えば、一重の両面感熱画像形成ラベル)は、各々が1つ又は複数の個々のラベルを有する単票の媒体シートを含んでもよい。あるいは、一重の両面感熱画像形成ラベルは折り畳んでもよく(例えば、各々の個々の折り目に沿った部分的な穿孔及び/又は部分的な打ち抜きを含む穿孔及び/又は打ち抜きを含み、又は含むことなく)、各々の折り畳んだシートは1つ又は複数の個々のラベルを含んでもよい。さらに、別の実施形態では、一重の両面感熱画像形成ラベルは、表面と反対側の裏面とが1つのロールに巻かれた連続的なストリップ媒体(例えば、ウェブ)を含んでもよい。あるいは、裏面は、例えば、パッチ、ストリップ、ストライプ、又はその他のパターン付き(点刻を含む)構成、あるいは全面/流し塗りの形の接着剤を含んでもよく、表面は、ストリップ、ストライプ、又はその他のパターン付き(点刻を含む)構成、あるいは全面/流し塗りの形の剥離剤を含んでもよく、その両方が、剥離剤がロールの連続する層の形に裏面の接着剤に積層されてそれを覆うようにウェブの進行軸に沿って延在してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】例示的実施形態によるラベル装置の様々な構成を示す図である。
【図2】例示的実施形態によるラベル装置の別の図である。
【図3】例示的実施形態によるラベルの作成及び使用法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1A〜図1Eは、例示的実施形態によるラベル100の様々な構成を示す図である。図1A〜図1Eは、単に例示としての目的で示されている。本明細書に記載する教示によって異なる構成も達成できる。
【0010】
図の各々(図1A、図1B、図1C、図1D、図1E、及び図1F)で、ラベル100が示されている。各々のラベル100(以後、「ラベル」と呼ぶ)は、第1の部分101、第2の部分102、第3の部分103、及び第4の部分104を含む。またラベル100は接着材料105を含む。これらの各構成要素について以下に詳述する。
【0011】
第1の部分101は印刷媒体の表面を表す。印刷媒体は感熱式である。すなわち、第1の部分101の表面は、サーマルプリンタ(例えば、両面サーマルプリンタ)を通過すると活性化する感熱インクでコーティングされる。
【0012】
第2の部分102は、印刷媒体の裏面を表す。第2の部分もサーマルプリンタ(例えば、両面サーマルプリンタ)を通過すると活性化する感熱インクでコーティングされる。
【0013】
第3の部分103は、第1及び第2の部分の印刷媒体の表面及び裏面の両方を表す。すなわち、第3の部分は、第1の部分と第2の部分との組合せである。
【0014】
印刷媒体の第4の部分104は、印刷媒体の第3の部分103を分離するか又はその他の方法で線引きする穿孔及び/又は打ち抜きを含む。穿孔及び/又は打ち抜きによって第3の部分103を印刷媒体と第4の部分104とから外して分離することができる。
【0015】
ある実施形態では、第3の部分103は、感熱インクが両面サーマルプリンタを通過することで選択的に活性化されて処理を完了すると、その処理の受け側になる。すなわち、共に第3の部分103を含む第1の部分101の表面と第2の部分102の裏面の両方が、例えば、購入した商品の店舗情報、支払い情報、及び数量、タイプ及び価格などの処理を表す情報を感熱画像形成されるが、これらに限定されない。別の例では、第1の部分101は出荷される1つ又は複数の商品のメールアドレスとして感熱画像形成され、第2の部分102は出荷される商品の包装伝票である。したがって、出荷される商品の受取人は、第3の部分103の表面と裏面とに住所ラベルと包装伝票の両方を有する1枚の印刷媒体を手にする。
【0016】
別の例では、製品又は容器(例えば、製品の容器又は製品を収容する容器を含む箱、バッグ、カップ等が挙げられるが、これらに限定されない)などのオブジェクトに貼付された時に前方を向いた、又は見える状態のもしくはそれが望まれる情報がラベル100の表面(例えば、第1の部分101)に印刷され、後方を向いた、及び/又は外観から隠すことができるか、もしくはそれが望まれる情報がラベル100の裏面(例えば、第2の部分102)に印刷されるが、これらに限定されない。一実施形態では、個別の(例えば、シート)又は連続する(例えば、折り畳んだ、又はウェブ)形態のラベル100がラベル100の表面(例えば、第1の部分101)に第1の情報が印刷され、ラベル100の裏面(例えば、第2の部分102)に第2の情報が印刷された状態で印刷され、次に第1の情報がオブジェクトの外側から見え、第2の情報がオブジェクトに面して外観から隠されるようにラベル100がオブジェクトに貼付される。この実施形態によれば、見ることができる、又はそれが望まれる情報は、出荷(例えば、差出人及び/又は受取人)及び/又は選択受領(例えば、製品の数量及び/又はタイプ)情報を含んでもよく、隠すことができるか、もしくはそれが望まれる情報は、クーポン、コンテスト、広告、支払い(例えば、手段及び/又は量)及び/又は支払人、期間及び条件、及び/又は秘匿情報を含んでもよい。
【0017】
前の実施形態についてさらに述べると、ラベル100は、さらに、レシートの第1の部分102及び第2の部分103の両方に2重又は複数の異なる色を含んでもよい。したがって、感熱コーティングは、両面サーマルプリンタを1回通過する間に活性化される複数の色を含んでもよい。
【0018】
ある実施形態では、第4の部分104は印刷媒体の外周に沿って構成されるか、又は位置しており、第3の部分103は印刷媒体の中心部分として構成される。この実施形態を図1Aに示す。
【0019】
図1B、図1C、図1D、及び図1Eに示すラベル100の別の構成で、第4の部分104は印刷媒体の少なくとも1つの外縁に沿って構成され、第3の部分103は印刷媒体の残りの縁部の少なくとも一部に沿って構成される。
【0020】
図1Bは、第4の部分104が印刷媒体の上縁に沿い、第3の部分103が印刷媒体の中心と残りの3つの外縁を含む形態を示す。向きは、第4の部分104が印刷媒体の下縁に沿って向くなど、任意の形で達成することができることに留意されたい。上下を決定するものは、印刷媒体の第1の部分101上に出現する感熱像によって相対的である。したがって、図1Bは、第3の部分103の1つの縁部上に出現する第4の部分104として観察される。
【0021】
図1Cは、第4の部分104が印刷媒体の上縁及び左縁に沿い、第3の部分103が印刷媒体の下と右の外縁を含む形態を示す。この場合もまた、向きは、第4の部分104が印刷媒体の下縁及び右縁に沿うなど、相対的である。したがって、図1Cは、第4の部分104によって任意の2つの縁部によって囲まれた第3の部分103を表す。
【0022】
図1Dは、第4の部分104が印刷媒体の上縁、左縁、及び下縁に沿い、第3の部分103が印刷媒体の右縁を含む形態を示す。図1Dは、印刷媒体の任意の3つの縁部に沿って第3の部分103を取り囲む第4の部分104を表す。この実施形態及び他の実施形態で、接着剤105は、実施形態で可能であれば不連続ストリップ(図示のように)、又は連続的ストリップ(図示せず)を含んでもよいことに留意されたい。第4の部分104の流し塗りを含む変形形態も可能である。
【0023】
図1Eは、第4の部分104が印刷媒体の3つの縁部に沿って第3の部分103を取り囲む図1Dの別の向きを示す。
【0024】
図1Fは、第4の部分104が2つの平行な縁部に沿って第1の部分101と第2の部分102とに境界を接するさらに別の向きを示す。この場合もまた、第1の部分101は第1の情報を含むように設計及び/又は画像形成され、第2の部分102は第1の部分101の下に印刷された第2の情報を含むように設計及び/又は画像形成されてもよく、第1の部分101と第2の部分102は組み合わさって第3の部分103を形成する。図1Fの実施形態では、第4の部分104が上端から下端まで第1の部分101と境界を接するのではなく、第1の部分101の右辺から左辺へ境界が出現するように向きを変えてもよい。
【0025】
例えば、図1Fに示すラベル100は、様々な長さ又はカスタム長であってもよい。すなわち、例えば、一貫した/反復する接着剤105のパターン/範囲を確実にするために事前定義された媒体長を提供する必要がない。その結果、可変(例えば、固定していない数量/長さ)情報をラベル100を有する媒体の片面又は両面に印刷でき、そのような媒体が例えばシート状に個別に提供されるか、折り畳んだ又はロールなどの連続形態で提供されるかを問わず、ラベル100を所望の又は必要な長さに適当に切り取ることができる。
【0026】
連続的な形態(例えば、折り畳んだ又はロール形態)で提供される場合、開示された実施形態及びパターンのいずれも(例えば、図1A〜図1F及び図2の実施形態及びパターンを含む)、例えば、折り畳んだスタック又はロールを有する媒体ウェブの進行軸に沿って反復してもよく、任意の所与の縁部が進行軸に対して平行又は垂直であってもよいことに留意されたい。進行軸に沿って実施形態及び/又はパターンを交互させる形態を含む変形形態も可能である。
【0027】
また、ラベルのその他の構成も可能であることに留意されたい。例えば、第4の部分104は外縁全体又は縁部の組全体を含まなくてもよく、印刷媒体のための任意の縁部又は縁部の組の一部だけを含んでもよい。
【0028】
ラベル100も、第4の部分104のある面(例えば、裏面)に貼付する接着材料105を含んでもよい。接着材料は、両面テープ、糊などを含んでもよく、変化する粘着性を有し/様々な接着度(例えば、着脱自在、半固定的、又は固定的)に対応してもよい。
【0029】
これにより、第4の部分104の裏面を出荷する製品又は一組の製品の包装などのオブジェクトに貼付又は接着することができる。第3の部分103は、穿孔及び/又は打ち抜きに沿って製品から着脱自在で、印刷媒体の独立した1枚となるが、第4の部分104はオブジェクトに接着したままである。また、第3の部分は、第3の部分103の第1の部分101と第2の部分102の片方又は両方に感熱画像形成された両面像情報を含む。
【0030】
わずか一重の材料から改良型ラベルを構築する方法がこれで明らかになった。一重の材料は、第3の部分103と第4の部分104とを有する印刷媒体である。廃棄する廃棄片は、第4の部分104から切り離した第3の部分103だけである。これは、4片以上の廃棄物を要する以前のラベリングシステムよりも環境にやさしい。出荷と、出荷物の受取人にその他の情報を伝えるために1つの印刷媒体しか必要でないため、これは、例えば出荷用ラベルにとって価格も安価である方法である。
【0031】
図2は、例示的実施形態によるラベル装置200の別の図である。ラベル装置200(以後、「ラベル」と呼ぶ)も図1A〜図1Fのラベル装置100について示す、又は図1A〜図1Fのラベル装置100に関連して説明した構成のいずれを採用することもできる。しかし、図2に示すのは、ラベル200の1つの構成と向きの例であることに留意されたい。
【0032】
ラベル200は、第1の構成要素201Aと、第2の構成要素202とを含む。幾つかの例では、ラベル200は、また、タブ要素201Bと、接着材料203とを含む。これらの各構成要素とそれらの相互関係について図2を参照しながら以下に詳述する。
【0033】
印刷媒体の第1の構成要素201Aは、印刷媒体の表面及び裏面に様々に感熱画像形成される。様々に感熱画像形成されるとは、印刷媒体が両面サーマルプリンタを通過し、第1の構成要素201Aが第1の構成要素201Aの表面と裏面の両方に画像形成される(印刷ジョブに応じて様々に)ということを意味する。
【0034】
したがって、図1のラベル100とは異なり、図2のラベル200は、面にあらかじめ感熱画像形成され、印刷ジョブが第1の構成要素201Aの表面と第1の構成要素201Aの裏面とに選択的に画像形成した可変情報を含む。
【0035】
ある実施形態によれば、第1の構成要素201Aは、また、タブ要素201Bを含む。タブ要素201Bは、印刷媒体の表面の第1の構成要素201Aに組み込まれるか又は貼付されており、第1の構成要素201Aの一部である。図2の実施形態では、タブ要素201Bは、第1の構成要素201Aを縁取る穿孔又は打ち抜きに位置し、ユーザがタブ要素201Bを掴んで引き上げることで第2の構成要素202から分離する。様々に、タブ要素201Bの1つ又は複数の外縁(例えば、左と下)をラベル200から打ち抜いてタブ201Bを掴む(例えば、その左下隅で)ことができ、その間、第1の構成要素201Aの周縁を穿孔又は打ち抜いて、例えば、小さいコネクタタブを残す(例えば、その左上、右上、及び右下隅に)ことで第1の構成要素201Aをラベル200の第2の構成要素202に着脱自在に貼付することができる。
【0036】
図示のように、印刷媒体の第2の構成要素202は、第2の構成要素202を第1の構成要素201Aから分離させる穿孔を介して第1の構成要素201Aに取り付けられている。
【0037】
別の実施形態では、印刷媒体の打ち抜きは、第2の構成要素202から第1の構成要素201Aを分離して第1の構成要素201Aを第2の構成要素202から切り離すことを可能にする。
【0038】
最初に、第1の構成要素201Aと第2の構成要素202の両方が印刷媒体上に相互に結合している。
【0039】
一構成では、第2の構成要素202は、印刷媒体の裏面に接着材料203を含む。
【0040】
ある実施形態によれば、接着材料203を有する裏面が包装に貼付される。ここで、第1の構成要素201Aが第2の構成要素202から切り離されて分離した時に、第2の構成要素202は依然として包装の一部である。
【0041】
この場合もまた、第2の構成要素202は、第1の構成要素201Aが印刷媒体の中心部にあり、第2の構成要素が印刷媒体の周縁に沿うように、第1の構成要素201Aを完全に取り囲んでもよい。これを図1A及び図2に示す。
【0042】
別の例では、第2の構成要素202は、印刷媒体の少なくとも1つの外縁に沿って位置する。これを図1B〜図1Fに示す。この場合もまた、図1A〜図1Fに関連して上述したように、第2の構成要素202の配置は、印刷媒体の縁部全体又は一組の縁部全体にわたる必要はない。
【0043】
図3は、例示的実施形態によるラベルの作成及び使用方法300を示す図である。方法300(以後、「ラベリング工程」と呼ぶ)は、印刷媒体を処理するように構成された1つ又は複数のマシンで実施される。ラベリング工程は、図1A〜図1F及び図2に関連して上述したラベル100及び200を作成し使用する。
【0044】
310で、ラベリング工程は、一重の印刷媒体の第1の構成要素にコーティングとして感熱インクを塗布する。一重の印刷媒体の表面及び裏面の両方に感熱コーティングが塗布される。したがって、一重の印刷媒体は、印刷媒体の両面(印刷媒体の表面と裏面の両方)に感熱画像形成することができる。
【0045】
320で、ラベリング工程は、印刷媒体上に一連の穿孔及び/又は打ち抜きを施して印刷媒体の第1の構成要素を印刷媒体を含む第2の構成要素から分離することを可能にする。第1及び第2の構成要素は互いに接着したままである。
【0046】
330で、ラベリング工程は第2の構成要素の裏面に接着剤を塗布する。これによって、印刷媒体(第1及び第2の構成要素を含む)を第2の構成要素の裏面に塗布した接着剤を介してオブジェクトに貼付することができる。
【0047】
ある実施形態によれば、340で、ラベリング工程は、マシンを介して、接着剤を用いてオブジェクトに媒体を自動的に貼付する。したがって、ラベリング工程を実施するマシンは、オブジェクトに印刷媒体を貼付するためにも使用できる。
【0048】
ラベリング工程を複数のマシンで実施して、1つのマシンである処理(例えば、感熱コーティングの塗布、接着剤の塗布、穿孔及び/又は打ち抜き、感熱印刷、及び/又はオブジェクトへの貼付のうち1つ以上)を達成しながら1つ又は複数の別のマシンで他の処理を達成することができることに留意されたい。しかし、上記のように、幾つかの実施形態では、ラベリング工程を実施する1つのマシンで全処理を達成することができる。
【0049】
ある実施形態では、350で、ラベリング工程は、印刷媒体を両面サーマルプリンタに通して第1の構成要素の表面と裏面の両方を選択的に画像形成する。これは、310に記述するように、第1の構成要素の表面及び裏面にコーティングされた感熱インクを選択的に活性化させる両面サーマルプリンタによって実行される。
【0050】
350及び351の実施形態の一例では、ラベリング工程は、接着剤が第2の構成要素の裏面に塗布される前に印刷媒体を両面サーマルプリンタに通す。
【0051】
350及び352の実施形態の一例では、ラベリング工程は、接着剤が第2の構成要素の裏面に塗布された後で印刷媒体を両面サーマルプリンタに通す。
【0052】
また、接着剤を第2の構成要素の裏全体に塗布する必要はないことに留意されたい。したがって、第2の構成要素の裏面に任意の構成又は所望の形で接着剤を塗布することができる。
【0053】
さらに、例えば、目的を問わず参照によりその全体を本明細書に組み込むものとする米国特許第7,588,811号について関連して記述したように、接着剤を含む面の反対側の媒体の面に剥離剤(例えば、シリコーン)を塗布し、及び/又は提供して、折り畳み及び/又はロール形態の時に接着剤を覆い、及び/又はその他の方法で接触して媒体を折り畳み、及び/又は巻き取り、その後、接着剤が折り畳んだスタック及び/又はロール層を固定的に接着することなく折り畳み及び/又は巻き取りを解除することができる。
【0054】
上記の説明は例示としてのものであって、本発明を制限するものではない。上記の説明を読めば、当業者であれば多数のその他の実施形態を思い付くであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が該当する同等物の全範囲とともに決定されなければならない。
【0055】
要約書は米国特許法施行規則第1.72条第(b)項に準拠するように提供され、これを読むことで技術的開示の性質及び要旨を迅速に確かめることができる。要約書に従って特許請求の範囲又は意味を解釈したり限定してはならない。
【0056】
実施形態の上記説明において、この発明の様々な特徴が、開示を読みやすくするために1つの実施形態に一緒にグループ化されている。この開示方法は、特許請求の範囲に記載の実施形態が各請求項に明示的に記載されたよりも多くの特徴を有するという意図を反映するように解釈すべきではない。そうではなく、特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、1つの開示された実施形態のすべての特徴よりも少ないものにある。したがって、特許請求の範囲は本明細書で「発明を実施するための形態」に組み込まれ、各請求項は別個の例示的実施形態として自立している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体の表面に位置し、感熱インクでコーティングされた媒体の第1の部分と、
前記媒体の裏面に位置し、前記感熱インクでコーティングされた媒体の第2の部分と、
前記第1及び第2の部分を含む媒体の第3の部分と、
第4の部分を第3の部分から分離するように穿孔された媒体の第4の部分であって、前記第3の部分が第4の部分から切り離し可能な第4の部分と、
を有するラベル。
【請求項2】
前記媒体が一重の基材を有する、請求項1に記載のラベル。
【請求項3】
前記第3の部分が、前記感熱インクが処理のために両面サーマルプリンタによって選択的に活性化されると、その処理の受け側になる、請求項1に記載のラベル。
【請求項4】
前記受け側が、前記第1及び第2の部分の各々に複数の色を含む、請求項3に記載のラベル。
【請求項5】
前記第4の部分が前記媒体の周縁に沿って構成され、前記第3の部分が前記媒体の中心部として構成される、請求項1に記載のラベル。
【請求項6】
前記第4の部分が前記媒体の2辺に沿って構成され、前記第3の部分が前記第4の部分を含む2辺の間に介在する可変長を有する、請求項1に記載のラベル。
【請求項7】
前記第4の部分が前記媒体の少なくとも1つの外縁に沿って構成され、前記第3の部分が前記媒体の残りの縁部の少なくとも一部分に沿って構成される、請求項1に記載のラベル。
【請求項8】
前記第4の部分が、前記第4の部分の裏面の少なくとも一部分上に接着材料を含む、請求項1に記載のラベル。
【請求項9】
前記第4の部分の裏面が製品の包装材料に添付され、前記第3の部分が前記第4の部分と包装材料から取り外し可能である、請求項7に記載のラベル。
【請求項10】
媒体の表面及び裏面に様々に感熱画像形成される媒体の第1の構成要素と、
第2の構成要素を前記第1の構成要素から切り離すための穿孔を介して前記第1の構成要素に取り付けられた媒体の第2の構成要素と、
を有するラベル。
【請求項11】
前記第1の構成要素が、前記第1の構成要素と前記第1の構成要素の一部に貼付されたタブ要素を含み、前記タブ要素が、穿孔に位置し、前記タブ要素を介して前記第1の構成要素を前記第2の構成要素から切り離すことを可能にするように構成される、請求項10に記載のラベル。
【請求項12】
前記穿孔が、前記媒体内で前記第1の構成要素を前記第2の構成要素から分離する前記媒体上の一連の打ち抜きである、請求項10に記載のラベル。
【請求項13】
前記第2の構成要素が、前記媒体の裏面に接着材料を含む、請求項10に記載のラベル。
【請求項14】
前記接着材料を有する裏面が、包装材料に貼付される、請求項13に記載のラベル。
【請求項15】
前記第1の構成要素が前記第2の構成要素から切り離された時に、前記第2の構成要素が依然として前記包装材料の一部である、請求項14に記載のラベル。
【請求項16】
前記第2の構成要素が前記第1の構成要素を取り囲み、前記第1の構成要素が前記媒体の中心部に位置し、前記第2の構成要素が前記媒体の周縁部に位置する、請求項10に記載のラベル。
【請求項17】
前記第2の構成要素が、前記媒体の少なくとも1つの外縁に沿って位置する、請求項10に記載のラベル。
【請求項18】
感熱インクを媒体の表面及び裏面の両方の媒体の第1の構成要素に塗布するステップと、
前記第1の構成要素と第2の構成要素とが互いに固着した状態で前記媒体の前記第1の構成要素を前記媒体の前記第2の構成要素から分離する一連の打ち抜きを前記媒体上に作成するステップと、
接着剤を前記第2の構成要素の裏面に塗布するステップと、
を含む方法。
【請求項19】
前記接着剤を介して前記媒体をオブジェクトに貼付するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記媒体を両面サーマルプリンタに通して前記両面サーマルプリンタが前記感熱インクを選択的に活性化させることで、前記第1の構成要素の表面と裏面の両方を選択的に画像形成させるステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
通すステップが、前記接着剤が塗布される前に前記媒体を前記両面サーマルプリンタに通すステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
通すステップが、前記接着剤が塗布された後で前記媒体を前記両面サーマルプリンタに通すステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−515290(P2013−515290A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546119(P2012−546119)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/061336
【国際公開番号】WO2011/087761
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(391007161)エヌ・シー・アール・コーポレイション (85)
【氏名又は名称原語表記】NCR CORPORATION
【出願人】(312016676)
【氏名又は名称原語表記】VANDEMARK, Michael
【Fターム(参考)】