説明

三次元ミクロ構造表皮剥離材を備えるかみそり

近位端及び遠位端を有するハンドルと、ハンドルの近位端に搭載されたかみそりカートリッジと、を含む湿式剃毛かみそり。カートリッジは、1)前壁と、後壁と、前壁及び後壁をつなぐ対向する側壁と、を有するハウジングと、2)平行な配列で設けられて前記側壁の間を延びる複数のカミソリ刃であって、各刃がとがった刃先を有する、複数のかみそり刃と、3)複数の幾何学的三次元ミクロ構造を含む表皮剥離材であって、前記前壁に隣接しかつ前記刃の前方に設けられた表皮剥離材と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の幾何学的三次元ミクロ構造を含む表皮剥離材であって、前記前壁に隣接しかつ前記刃の前方に設けられた表皮剥離材を含む、湿式剃毛かみそりに関する。
【背景技術】
【0002】
通常の剃毛行為において、皮膚の外層の小部分は毛髪が切断されると共に取り除かれ、その結果、より滑らかでつややかな皮膚が外観がもたらされる。当該技術分野において、米国特許公報第2007/0227006 A1号及び同第2004/0181943 A1号、並びにより以前では米国特許第3939560号の発行に詳述の通り、剃毛前又は剃毛中、砂、挽いた貝殻、種、穀粒、ビード、高分子粒子などの微粒子を含む表皮剥離材で皮膚を剥離することは既知である。別のアプローチでは、剃毛者には、通常のかみそり刃を含まない剃毛用具が紹介されている。例えば、2006年3月7日にGuimontに対して発行された米国特許第7,007,393 B2号には、基板に取り付けられかつ基板から外側に延びる複数の保護要素と組み合わせて、刃先を基板の表面から離して画定する、マイクロ複製された剃毛要素が開示されている。同様に、2006年2月16日にNicolosiらの名称で出願され公開された米国特許公報第2006/003060 A1号に、基板の外側に突き出た複数の連続的起立部分を有する基板を含む、毛髪を剥離するように取り除くマイクロプリズム式剃毛要素が開示されている。この剃毛要素が剃毛作業中に使用されると、表皮剥離面を画定する連続的起立部分が、使用者の皮膚から突き出た毛髪と係合し、毛髪の一部をすりへらし、触った感じがなめらかで緊密な剃毛感を与える擦り減った毛端を残す。別の参照文献、米国特許公報第2005/0235495 A1号は、剥離部材と剥離部材に反復動作をもたらす駆動機構とを更に含むハウジングに搭載された刃を含む湿式剃毛システムに関する。また、米国特許公報第2002/0177858 A1号は、皮膚の表面から皮膚細胞をこすり取るために基板に付けられた複数の微量元素を有する基板を伴う装置及びその装置の使用方法に関する。しかしながら、これらの参照文献のいずれにも、複数のかみそり刃とここに出願者が記載するタイプの表皮剥離材とを組み合わせる効果を統合型湿式剃毛かみそりに十分利用するものはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許公報第2007/0227006 A1号
【特許文献2】米国特許公報第2004/0181943 A1号
【特許文献3】米国特許第3939560号
【特許文献4】米国特許第7,007,393 B2号
【特許文献5】米国特許公報第2006/003060 A1号
【特許文献6】米国特許公報第2005/0235495 A1号
【特許文献7】米国特許公報第2002/0177858 A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、出願者は、「緊密」な剃毛感だけでなく、かみそり刃なしに、又はここに記載したする表皮剥離材を組み込むことなしに達成するよりも実際に緊密な剃毛をもたらす湿式剃毛かみそりを提供することを求める。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、
a.近位端及び遠位端を有するハンドルと、
b.前記ハンドルの近位端に搭載されたかみそりカートリッジと、を含む湿式剃毛かみそりであって、
前記カートリッジは、
1)前壁と、後壁と、前壁及び後壁をつなぐ対向する側壁と、を有するハウジングと、
2)平行な配列で設けられて前記側壁の間を延びる複数のかみそり刃であって、各刃がとがった刃先を有する、複数のかみそり刃と、
3)複数の幾何学的三次元ミクロ構造を含む表皮剥離材であって、前記前壁に隣接しかつ前記刃の前方に設けられた表皮剥離材と、を備える、湿式剃毛かみそりに関する。
【0006】
また、本発明は
a.近位端及び遠位端を有するハンドルと、
b.前記ハンドルの近位端に搭載されたかみそりカートリッジと、を含む湿式剃毛かみそりであって、
前記カートリッジは、
1)前壁と、後壁と、前壁及び後壁をつなぐ対向する側壁と、を有するハウジングと、
2)平行な配列で設けられて前記側壁の間を延びる複数のかみそり刃であって、各刃がとがった刃先を有する、複数のかみそり刃と、
3)複数の幾何学的三次元ミクロ構造を含む表皮剥離材であって、側壁に隣接しかつ前記刃に沿って設けられた表皮剥離材と、を備える、湿式剃毛かみそりに関する。
【0007】
更に、本発明は
a.近位端及び遠位端を有するハンドルと、
b.前記ハンドルの近位端に搭載されたかみそりカートリッジと、を含む湿式剃毛かみそりであって、
前記カートリッジは、
1)前壁と、後壁と、前壁及び後壁をつなぐ対向する側壁と、を有するハウジングと、
2)平行な配列で設けられて前記側壁の間を延びる複数のかみそり刃であって、各刃がとがった刃先を有する、複数のかみそり刃と、
3)複数の幾何学的三次元ミクロ構造を含む表皮剥離材であって、前記後壁に隣接しかつ前記刃の後方に設けられた表皮剥離材と、を備える、湿式剃毛かみそりに関する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明のかみそりの正面図。
【図2】上記かみそりのカートリッジの拡大正面図。
【図3】上記かみそりに組み込まれた表皮剥離材の上面顕微鏡写真。
【図4】本発明のかみそり内の別のカートリッジの拡大正面図。
【図5】本発明のかみそり内の更に別のカートリッジの拡大正面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、剃毛する前に特に好適な表皮剥離材で皮膚及び/又は毛髪をすりへらすことにより、毛髪で覆われた皮膚に対して、改善されたより緊密な剃毛をもたらすことのできるかみそりを目的とする。図1及び図2を参照すると、湿式剃毛かみそり5は、近位端11及び遠位端12を有するハンドルを含む。かみそりカートリッジ15は、近位端11に搭載され、更に前壁16と、後壁17と、前壁16及び後壁17を互いにつなぐ対向する側壁18と、を有するハウジングを備える。複数のかみそり刃19は、平行な配列で設けられて側壁18の間を延びる。各かみそり刃19は、刃の前方対向表面にとがった刃先20を有している。刃先は、これから剃る皮膚上の毛髪を係合かつ切断するのに役立つ。かみそりカートリッジ15は、複数の幾何学的三次元ミクロ構造30を含む表皮剥離材25を更に含む。この表皮剥離材25は、前壁16に隣接しかつ複数のかみそり刃19の前方に設けられる。実施形態によっては、表皮剥離材25は、ベース基部26及び被覆27を備える場合がある。ベース基部26は、三次元ミクロ構造30に形成材料を提供する働きをする。また、ベース基部は、被覆に加え第1の光反射源としても作用することができる。ベース基部は、ポリウレタン、アルミニウム、ポリプロピレン、ステンレススチール、ガラス、アクリル、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、バイオポリマー、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される材料を含むことができる。実施形態によっては、ベース基部はミクロ構造がゆっくりとすり減るか若しくはある程度溶解して、組み込まれたカートリッジの寿命がつきたことを知らせることのできる材料を含むことができる。また、ベース基部は、剃毛する皮膚にさまざまな効果をもたらすのに役立つ活性物質を浸透させてもよい。例えば、ベース基部は、抗菌剤、皮膚コンディショニング剤、抗炎症剤、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される活性物質を浸透させることができる。これらの剤は、使用中に皮膚に付着させる際、ベース基部から浸出させてもよい。
【0010】
被覆27は、剃毛中かみそりが水に晒される際に、底層から漏れたモノマーが皮膚に触れるのを防ぐバリアとして作用することができる。また被覆27は、ベース基部と同様に、かみそり5のかみそりカートリッジ15の美的外観を高める光反射板として作用することができる。被覆27は、アルミニウム、ニッケル、クロム、水性又はその他の溶剤系インク又は塗料、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される材料を含むことができる。また、ベース基部と同様に、被覆は、剃毛する皮膚及び/又は毛髪に効果をもたらすよう上述の剤を浸透させてもよい。表皮剥離材25は、接着、射出成形、超音波ボンディング、インサート成形、オーバー成形、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない、多数の従来既知の付着機構を用いてハウジングに接合することができる。本実施形態では、表皮剥離材25は、保護棒28に実質的に囲まれている。ここで、「実質的に囲まれている」とは、保護棒がカートリッジ上で表皮剥離材の少なくとも2つの側部に接することを意味する。実施形態によっては、保護棒は、表皮剥離材の3つ又は4つの側部、例えば周囲全てに接してもよい。保護棒は、エラストマー材、硬質材料、又はこれらの組み合わせから形成することができる。刃縁部に対する保護棒の配向は、同一平面状又はある角度でまっすぐ若しくは屈曲してもよい。また、保護棒は、表皮剥離材に加え、剃毛前に皮膚細胞及び毛髪のアップリフトを高くするエラストマーフィンを含んでもよい。
【0011】
ミクロ構造は、表皮剥離材に三次元の構造をもたらし、それによって皮膚を剥離したりこれから剃る毛髪を持ち上げたりする働きをする。表皮剥離材を成す三次元形状は、多面体、半球、錐体、立方体、円筒、及びこれらの組み合わせを含むことができる。特に、多面体は、ピラミッド、四面体、五面体、六面体、七面体、八面体、及びこれらの組み合わせから成る群から選択することができる。これらの三次元形状は、長さ及び高さを変えることができる。実施形態によっては、ミクロ構造の底部表面の平均の長さ(Lavg)は、約500μm未満、約400μm未満、約300μm未満、約250μm未満、約200μm未満、約100μm未満、又は更に約50μm未満でもよい。1つの実施形態では、底部表面の平均の長さは約180μmである。図3は、底部表面の平均の長さを決めるのに用いる底部表面の長さとして役立つ長さの少なくとも1つを示す。また、図3に、ミクロ構造の平均の高さを示す。高さは、ミクロ構造のうちの1つの底部表面の長さから頂面までに及び、平均の高さは(「Havg」)で計算される。平均の高さは、約500μm未満、約400μm未満、約300μm未満、約250μm未満、約200μm未満、約100μm未満、又は更に約50μm未満である。ミクロ構造は図2で横列に配列して示されているが、縦列に又はふぞろいなパターンで配置されてもよい。本発明では、各ミクロ構造は、皮膚又は毛髪に接する頂点又は尖鋒を有して、ミクロ構造の他の表面より先にアップリフトさせやすい。多くの例では、ミクロ構造の頂面又は頂点は、表皮剥離材全体にわたって表皮剥離材の底部表面からの高さが均一になっているため、見た目では平面に見えることが予想される。
【0012】
実施形態によっては、表皮剥離材はまた、別の方法としてかみそりカートリッジの表面の別の部分に、又は刃の前方の場所に加え、例えば刃の後方若しくは刃の側部に沿って、すべてかみそりカートリッジの頂面に置くことができる。
【0013】
ミクロ構造は、機械加工技術に従事する者に既知の方法を使って表皮剥離材に形成することができる。例えば、ミクロ構造は、エンボス加工、ベース基部の電気化学的機械加工、研削、インサート成形などの方法で形成することができる。ミクロ構造の形成に適した1つの方法は、2001年3月13日にThielmanに発行された米国特許6200399号に開示されている。ミクロ構造は、かみそりカートリッジ上に一体化して形成された表皮剥離材上に形成することもできる。例えば、ミクロ構造は、エンボス加工、レーザアブレーションなどかみそりカートリッジの表面処理の結果として、表皮剥離材の配置箇所の周辺に形成することができる。
【0014】
図2に、表皮剥離材内の開口部35を示す。この開口部35は、表皮剥離材を通じて1つ以上のコンディショニング剤を出すのに役立つ。コンディショニング剤としては、これらに限定されないが、シェービングジェル、シェービングクリーム、ローション、防腐液、芳香剤、精油、ビタミン、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0015】
図4を参照すると、図1のかみそりのハンドルに搭載するのに好適なカートリッジ415が示されている。カートリッジは、前壁416と、後壁417と、前壁416及び後壁417を互いにつなぐ対向する側壁418と、を有するハウジングを備える。複数のかみそり刃419は、平行な配列で設けられて側壁418の間を延びる。各かみそり刃419は、刃の前方対向表面にとがった刃先420を有する。かみそりカートリッジ415は、複数の幾何学的三次元ミクロ構造430を含む表皮剥離材425を更に含む。本実施形態において、表皮剥離材425は、(キャップ付近若しくはキャップにある)後壁417に隣接しかつ複数のかみそり刃419の後方に設けられる。
【0016】
図5に、図4のカートリッジ415を更に修正した、カートリッジ515を示す。このカートリッジ515も、前壁516と、後壁517と、前壁516及び後壁517を互いにつなぐ対向側壁518と、を有するハウジングを備える。複数のかみそり刃519は、平行な配列で設けられて側壁518の間を延びる。各かみそり刃519は、刃の前方対向表面にとがった刃先520を有する。かみそりカートリッジ515は、複数の幾何学的三次元ミクロ構造530を含む表皮剥離材525を含む。ここで、表皮剥離材525は、(キャップ付近若しくはキャップにある)後壁517に隣接しかつ複数のカミソリ刃519の後方及び側壁518に沿って設けられる。更に別の実施形態では、表皮剥離材は、より小さなセクションに配分され、例えば4〜6個の表皮剥離材片がそれらの間に間隔をあけてかみそりカートリッジの幅全体に広がってもよい。
【0017】
別の実施形態では、1つ以上のそのようなコンディショニング剤を、使用前又は使用中にミクロ構造の割れ目に付着させる。例えば、かかるコンディショニング剤を浸透させ乾燥させた後、かみそりを消費者に販売し、消費者は、使用中にかみそりを再水和してコンディショニング剤を放出させることができる。あるいは、剃毛中にかみそりカートリッジをコンディショニング剤に浸すことにより、コンディショニング剤をミクロ構造の割れ目に付けてもよい。
【0018】
理論によって制限されないが、出願者は、本発明が、剃毛体験中及び剃毛体験後に使用者の快適感を改善するようであることを発見した。表皮剥離材のミクロ構造は剃毛前及び剃毛中に、死んだ皮膚細胞だけでなく毛髪も効果的にアップリフトするが、表皮剥離材にさまざまな配列で配置されるミクロ構造の大きさが非常に小さいため、使用者は毛髪切断前に生じている崩壊に気づかない。使用者が手で触れると、ミクロ構造により、全体的ななめらか感が伝わるが、切断の準備において、死んだ皮膚細胞及び皮膚の表面からの剃毛が必要な毛髪が効果的に持ち上がる。更に、出願者は、表皮剥離材のミクロ構造化した表面が、剃毛体験の総合的効率を改良すると同時に剃毛後の不快感を低減すると信じている。そのような効果は、皮膚上での引きずりが強められ、それによってシェービングストロークがよりゆっくりと生じるために起こる結果であり得る。本発明のかみそりは、使用者がこれから剃る顎など皮膚の下部から頬など皮膚の上部にかけてかみそりを引き上げる上向きの剃毛動作中、特に効果的であることが観察された。
【0019】
実施形態によっては、表皮剥離材のミクロ構造は、実際には複数回の使用で切れ味が悪くなる場合がある。理論によって制限されないが、皮膚及び/又は毛髪の破片がミクロ構造間の割れ目に蓄積し、表皮剥離材の反射率及び磨耗性が悪くなることが考えられる。このような悪化は、皮膚及び皮膚上の毛髪のアップリフトの減少並びに/又は表皮剥離材が最初の若しくは前回の使用と同じほどには反射しない場合があるという表皮剥離材の実際の美的変化から明らかになり得る。即ち、反射率に関する悪化効果及び/又は磨耗の低下は、かみそりカートリッジを取り替える指標として働くことができる。
【0020】
また、連続使用により剃毛中にみられる圧力でミクロ構造が崩壊してしまうというように、ミクロ構造が、時間の経過とともに崩壊性であってもよいことも想像される。この崩壊は、最良の剃毛性能を得るために、かみそりカートリッジを、完全に立ち上がったミクロ構造をもつ新しいものと交換する徴候として働く。1つの実施形態では、表皮剥離材のミクロ構造は、少なくとも約1回の剃毛体験、又は少なくとも2回の剃毛体験、又は少なくとも3回の剃毛体験、又は更に約3回を超える剃毛体験の後に崩壊性(又は変形可能)であってよい。
【0021】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0022】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0023】
本発明の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.近位端及び遠位端を有するハンドルと、
b.前記ハンドルの近位端に搭載されたかみそりカートリッジと、を含む湿式剃毛かみそりであって、
前記カートリッジは、
1)前壁と、後壁と、前記前壁及び前記後壁をつなぐ対向する側壁と、を有するハウジングと、
2)平行な配列で設けられて前記側壁の間を延びる複数のかみそり刃であって、各刃がとがった刃先を有する、複数のかみそり刃と、
3)複数の幾何学的三次元ミクロ構造を含む表皮剥離材であって、前記前壁に隣接しかつ前記刃の前方に設けられた表皮剥離材と、を備える、湿式剃毛かみそり。
【請求項2】
前記表皮剥離材がベース基部及び被覆を備える、請求項1に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項3】
前記ベース基部が、ポリウレタン、アルミニウム、ポリプロピレン、ステンレススチール、ガラス、バイオポリマー、アクリル、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項2に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項4】
前記被覆が、アルミニウム、ニッケル、クロム、水性又はその他の溶剤系インク又は塗料、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項2に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項5】
前記ミクロ構造が、ピラミッド、四面体、五面体、六面体、七面体、八面体、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される多面体を含む、請求項1に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項6】
前記表皮剥離材が開口を備える、請求項1に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項7】
コンディショニング剤が、前記開口を経由して前記表皮剥離材を通して送られる、請求項6に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項8】
前記コンディショニング剤が、シェービングジェル、芳香剤、精油、ビタミン、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項7に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項9】
前記ミクロ構造の底部表面の平均の長さが約500μm未満である、請求項1に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項10】
前記ミクロ構造の平均の高さが約500μm未満である、請求項1に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項11】
前記ミクロ構造が横列及び/又は縦列に配列される、請求項1に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項12】
前記表皮剥離材が接着により前記カートリッジに固定される、請求項1に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項13】
前記表皮剥離材が前記かみそりカートリッジと一体化して形成される、請求項1に記載の湿式剃毛かみそり。
【請求項14】
前記表皮剥離材が、接着、射出成形、超音波ボンディング、インサート成形、オーバー成形、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される付着機構により前記カートリッジに接合される、請求項1に記載の湿式剃毛かみそり。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−520559(P2011−520559A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510586(P2011−510586)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/043735
【国際公開番号】WO2009/142972
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(593093249)ザ ジレット カンパニー (349)