三次元分光的符号化撮像のための方法と装置
【課題】簡単な構成で、深度に関して解像度の良い、広い、三次元撮像方法の実現。
【解決手段】位相感知分光的符号化撮像を使用する、三次元表面測定値を得るための方法および装置が記述される。横方向および深度の両者についての情報は、単一モード光ファイバを介して送信され、本手法を小型プローブへの組み込むことが可能となる。
【解決手段】位相感知分光的符号化撮像を使用する、三次元表面測定値を得るための方法および装置が記述される。横方向および深度の両者についての情報は、単一モード光ファイバを介して送信され、本手法を小型プローブへの組み込むことが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に光学的撮像に関し、より特別には、三次元表面測定を行うための方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この技術において知られているように、表面粗さ計測のための光学的手法は通常、干渉計による測定を使用して行われている。光学的に滑らかな表面からの反射波と基準波の重なりにより形成される干渉縞パターンを分析することにより、精度の良い表面輪郭測定が可能になる。干渉縞パターンを対象物表面に投影することは、粗い表面を調査するためには有効である。粗い表面の高解像度かつ点ごとの測定は、フィゾー干渉計および広帯域ソースと共に、長いコヒーレンス長のソースを使用して示されている。
【0003】
白色干渉法は、基準アームの経路長を走査するだけで、広視野を同時に撮像することができる。このアプローチにおいて、表面から反射された光は基準波と干渉してカメラ上にスペックルパターンを形成する。基準光学経路長が走査されると、個々のスペックルはそれぞれ強度変調を示す。表面の高さは、変調包連線の最大点において決定される。白色干渉法は、非常に強固な手法であり、広視野の、三次元における高解像度撮像を可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
深度に関して解像度の良い、広い、三次元視野の撮像は、ボアスコープ、腹腔鏡、および内視鏡のような、小径で、柔軟性のある撮像プローブを利用するときには、より困難になる。高開口数のレンズを使用する、ファイバ束を介しての共焦点撮像は、この問題に対する一つの解決策である。しかし、これらの装置の三次元視野は、対物レンズの有効口径が小さく、高解像度の光学的区分化に要求されるf値が低いために、数ミリ未満に制限される。
【0005】
ステレオ撮像および構造化照明のような他の方法が提案されている。これらの方法はすべて、プローブのための追加的ハードウェアを必要とし、そのために、これらの装置のサイズとコストは増大し、より複雑になっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、撮像手法には、対象物の横方向位置を波長により符号化し、対象物上の各点の軸または深度座標を位相で符号化することが含まれる。この特別な機構により、対象物の表面輪郭測定と同様に、対象物の二次元画像を生成する手法が提供される。表面の輪郭と二次元画像を組み合わせることにより、三次元分光的符号化撮像手法が提供される。深度(または高さ)情報の符号化は、基準経路の位相長を変更し、基準経路の位相長が変更されるたびに、対象物の表面から反射される信号における位相差を検出することにより達成される。基準経路の位相長は、測定されている表面におけるコヒーレンス長(CL)を確立する。このように、基準経路の位相長を変更することにより、異なるコヒーレンス長が確立される。基準経路の位相長が変更されるたびに、対象物の表面から反射される信号における位相差を検出することにより、表面に沿う、異なる点における高さが検出できる。
【0007】
一つの実施形態において、対象物の表面輪郭は、本発明の手法を、出願が本発明の譲渡人に譲渡された公開されたPCT出願第WO02/038040A2号(現在、2000年11月10日に出願された出願番号第09/709,162として、米国特許商標庁において係属中)に記述されたタイプのプローブと共に利用することにより測定される。本発明の技術はこのように、上記の米国出願第09/709,162号で記述されているように、多数の解像可能点を有する小型内視鏡検査を実行する手法と共に使用できる。上記の米国出願第09/709,162号では、広帯域光源および回折格子が、サンプル中の横方向の線全体に渡る反射率を分光的に符号化するために使用され、二次元画像がこの分光的符号化された線を走査することによって形成される手法が記述されている。この方法は単一光ファイバを必要とするだけであるので、小径で柔軟性のあるプローブを介しての二次元撮像を可能にすることができる。本発明の手法を利用することにより、三次元分光的符号化画像が提供される。三次元分光的符号化撮像においては、画像の横方向位置は波長によって符号化され、各点の軸または深度座標は位相によって符号化される。
【0008】
本発明の位相感知分光的符号化撮像手法を使用して、単一光ファイバを介して体積データを取得することができる。このように、本発明により、小型で、柔軟性のあるプローブの範囲内での三次元広視野撮像が可能になる。本発明の手法を使用して測定されたデータにより、産業上の適用のためのプローブベースの撮像に対する本手法の潜在的可能性が明確に示された。しかしながら、本発明の位相感知分光的符号化撮像手法は、医学および他の適用においても使用できるということは理解されるべきである。例えば、本発明の位相感知分光的符号化撮像手法は、生体医学の適用のために、三次元における多重散乱組織を視覚化するために使用できる。
【0009】
本発明の更なる態様によれば、試料の表面測定方法は、試料の分光的符号化された点として提供されるビームを操作し、サンプルアームに配置された試料上にビーム合焦させ、二次元の画像を作成するために試料全体に渡り、第1方向にビームを走査し、基準経路長を変更し、そしてサンプルおよび基準アームからの光からの反射により干渉パターンを生成することを含む。サンプルおよび基準アームからの信号は、検出アームの方へ向けられ、そこにおいて結合される。この特定の機構により、表面の高さを検出する方法が提供される。試料の表面輪郭を得るために、基準経路の伝播経路長は変更され、変更された経路長のそれぞれにおける干渉パターンが使用されて、高さ情報が提供される。
【0010】
本発明の更なる態様によれば、システムはソース、およびソースに接続された第1ポート、基準経路に接続された第2ポート、サンプル経路に接続された第3ポート、および検出経路に接続結合された第4ポートを有するスプリッタ/結合器を含む。サンプル経路は、分光的符号化焦点面を提供する分散要素を含む。基準経路は、基準経路内を伝播する光の伝播経路長を変更するように適合された、経路長変更装置を含む。この特別な機構により、三次元撮像システムが提供される。基準経路の伝播経路長を変更することにより、位相感知分光的符号化撮像システムが提供される。サンプル経路内の試料から反射される信号に含まれる位相情報は、表面の深度(高さ)情報を提供するために使用できる。このように、横方向および深度情報を単一モード光ファイバを介して送信でき、それにより、このようなシステムを小型プローブに組み込むことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の上記の特徴は、本発明それ自身と共に、図の下記の記述により、より完全に理解されよう。
【図1】三次元分光的符号化撮像のための装置のブロック図である。
【図2】三次元分光的符号化撮像のための装置の典型的な実施形態の模式図である。
【図2A】図2の線2A−2Aに沿って得られた図2のサンプルの拡大図である。
【図2B】図2のシステムから提供される干渉パターンのプロット図である。
【図2C】測定された表面輪郭のプロット図である。
【図3A】白色照明および電荷結合素子(CCD)カメラを使用して得られた人形の顔の画像である。
【図3B】図2のシステムにおける基準アームをブロックすることにより得られた人形の顔の、従来の分光的符号化二次元画像である。
【図3C】軸(z軸)に沿う最大スペックル強度差の位置を決定することにより得られた表面の高さを示すグレースケール画像である。
【図3D】表面3−Dレンダリングにより表現された人形の顔である。
【図4A】データセットからのサジタル(y−z)断面図のプロット図である。
【図4B】人形の実際の輪郭のプロット図である。
【図5】三次元分光的符号化撮像のための典型的な手法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照して、三次元分光的符号化撮像システム10は、第1ポート14aにおいてビームスプリッタ14に接続されたソース12を含む。ビームスプリッタ14は、現在知られている、または後日発見されるいかなる手法を使用しても実装できることは理解されるべきである。例えば、ビームスプリッタ14は、光ファイバスプリッタ、自由空間スプリッタ、またはガラス板スプリッタとして提供してもよい。
【0013】
システム10は、ビームスプリッタ14の第2ポート14bに接続された基準経路16と、ビームスプリッタ14の第3ポート14cに接続されたサンプル経路18を含む。基準経路16は、経路長変更装置17を含む。経路長変更装置17は、基準経路16内を伝播する光の伝播経路長を変更するように適合されている。装置17により、基準アーム17の光学経路長は、制御された既知の方法で変更できる。ある実施形態においては、装置17は、経路16内を伝播する光信号の群遅延における変化を導入できるように提供してもよい。群遅延におけるそのような変化は、基準アームの光学経路長における物理的変化を伴っても伴わなくてもよい。光信号における群遅延の変化は、スペックルのような人工生成物を削減するために所望され、その結果、システム感度が増加する可能性がある。基準アームが経路長変更装置17を含まない実施形態においては、サンプルの走査線に沿う単一スポットにおける深度は算出してもよいということは認識されたい。
【0014】
サンプル経路18は、その中にサンプル19(ここにおいては、試料19とも称される)を配置してある。サンプル経路18は、一つまたは二つ以上の分散要素18a、ビーム合焦装置18b、および走査要素(または、より簡単にはスキャナ)18cを、同時係属出願第09/709,162号に記述されたように光学的に含んでもよい。分散要素は、例えば、回折格子として提供されてもよく、ビームスプリッタからそこに入力された信号に応答して、分散要素は信号を画像面におけるスペクトルに分散する。分散要素はまた、異なる波長で伝播する光信号の角度分離を提供する分散プリズム、ファイバ格子、ブレーズ回折格子、グリズム、ホログラフィックレンズ格子、または他の要素として提供してもよい。つまり、入射する光信号に応答して、分散要素は異なる波長を異なる方向に向ける、言い換えれば、分散要素は提供された光信号のスペクトルを分散して分光的に符号化された焦点面を提供する。
【0015】
ビーム合焦装置18bは、個々の分光的符号化点を、サンプル経路18内に配置されたサンプル19に向けて合焦する。ビーム合焦装置は、例えば、レンズシステムのような光学システムから提供されてもよい。
【0016】
走査要素18cは、試料19全体に渡って分光的符号化ビームを走査して二次元画像を生成する。分散装置18aおよびビーム合焦装置18bの位置は、特別な適用の要求および必要性に応じて選択されるということを理解されたい。
【0017】
ある実施形態においては、分散要素18a、スキャナ18c、およびビーム合焦装置18bを別々の要素として提供することが望ましいことがあるということを理解されたい。例えば、分散要素18aは回折格子として提供され、ビーム合焦装置18bは、ビームを試料上に合焦するために配置されたレンズとして提供され、そしてスキャナ18cは、回折格子へ及びそれからの光の向きを決めるように配置されたガルバノメトリックスキャナとして提供されてよい。分散要素18a、スキャナ18c、およびレンズシステム18bは、単一の筐体内で結合されてもよい。
【0018】
しかし、他の実施形態においては、分散要素18a、スキャナ18c、およびレンズシステム18bを単一の集積要素として提供することが望ましいこともある。また更に、分散要素18a、スキャナ18c、およびレンズシステム18bにより実行される機能を、単一装置により提供してもよい。
【0019】
試料19の表面輪郭を得るために、基準経路16の伝播経路長は変更される。一つの実施形態においては、基準経路16の経路長は、装置17を、基準アームの端に配置された可動反射装置として提供することにより変更される。反射装置の動きにより、基準アーム16の経路長が変更される。一つの実施形態においては、可動反射装置は、基準アーム16の端の可動プラットフォーム上に配置されたミラーとして提供することができる。プラットフォームの(およびこのようにしてミラーの)動きにより、基準アーム16の光学経路長が変更される。もちろん、基準経路の経路長を変更する他の技術もまた使用される。
【0020】
ソース12は光信号をビームスプリッタ14に放射し、ビームスプリッタ14は光を分割して、光信号の第1部分を基準アーム16に提供し、信号の第2部分をサンプルアーム18に提供する。光は、基準およびサンプル経路16、18において装置17およびサンプル19にそれぞれ当り、スプリッタ/結合器14のポート14b、14cに向けて反射されて戻される。理想的には、スプリッタ/結合器14の分割比は、スプリッタポート14b、14cのそれぞれにおいて同量の反射パワーを受けるように選択される。
【0021】
基準線はまた、反射された基準ビームおよびサンプルアームからの反射ビームから生成された干渉パターンのコントラストを増大する(そして、ある場合には最大化する)ために、反射装置から反射された基準ビームの強度を調整するように選択された減衰設定を有する光学減衰器(図1には図示せず)を含むことができる。
【0022】
基準およびサンプルアーム16、18から反射された信号は、スプリッタ/結合器回路14を介して、検出器アーム20に接続される。検出器アーム20は、そこに入力された信号を受信し、深度を検出する。上記のように、検出器アーム21は、基準アームを走査することなく、そこに提供されたパターンを分析することができる。検出器21bはこのように、画像内の、または画面内の線に沿う、または二次元画像全体における単一の点において深度情報を決定することができる(つまり、三次元画像を提供する)。
【0023】
一つの実施形態において、検出器は時間領域の測定値を受信し、深度情報をフーリエ変換(例えば、FFT)を使用して提供する。別の実施形態においては、検出器アーム21は、分散装置21aおよび検出器21bを含む。この場合、分散要素は、提供された光学信号の波長を分散し、分散されたスペクトルは、検出器21bにより検出される。分散装置21aは、それに制限されるわけではないが、格子または分散プリズムを含む、多数の装置から提供されてもよい。同様に、検出器21bは、それに制限されるわけではないが、電荷結合素子(CDD)カメラを含む、多数の装置から提供されてもよい。
【0024】
図2を参照して、三次元分光的符号化撮像を行うシステム30は、第1ポート34aにおいて、単一モード光ファイバ干渉計34に接続された、相対的に広い帯域を有するソース32を含む。基準経路36は、干渉計34の第2ポート34bに接続され、サンプル経路42は、干渉計34の第3ポート34cに接続され、検出経路52は、干渉計34の第4ポート34dに接続される。
【0025】
一つの実施形態においては、ソース32は、860ナノメータ(nm)の中心波長と200nmのFWHM帯域幅を有する広帯域幅チタンサファイアソースとして提供され、一方、干渉計34は50/50マイケルソン(Michelson)干渉計として提供され、サンプルアーム42は、水平画像面(x−軸)においてスペクトルを分散するための回折格子(600線/mm)を含む。レンズ48(f=75mm、ビーム口径=1mm)は、個々の分光的符号化点を試料50上に合焦する。
【0026】
ビームはガルバノメトリックスキャナ(60Hz)44により垂直方向(y−軸)に走査されて二次元画像が作成された。これらのパラメータは、約40μmの、空間的横方向解像度という結果をもたらした。画像は約585×585解像可能点から構成され、各横方向の点は、0.34nmの帯域幅を含んでいた。サンプル上の合計のパワーは10mWであった。
【0027】
表面輪郭を得るために、基準アーム36の経路長は、並進運動ステージ上に搭載されたミラー40を移動することにより制御された。基準ビームのパワーは、中性濃度(ND)フィルタ308により減衰され、干渉パターンのコントラストを最大化した。
【0028】
図2と図2Aを参照して、ミラーを第1位置41aに置くことにより、基準アームは、第1経路長を有して提供される。この経路長により、第1コヒーレンス長(CL)41aという結果になる。このコヒーレンス長におけるサンプル50の表面からの反射は、第1深度を表わす。ミラーを第2位置41bに移動すると、本例においては、基準アームは第2経路長を有して提供され、第2基準アーム経路長は、第1基準アーム経路長より長くなる。この経路長は、第2コヒーレンス長(CL)41bという結果になる。この第2コヒーレンス長におけるサンプル50の表面からの反射は、第2深度を表わす。同様に、ミラーを第3位置41cに移動すると、本例においては、基準アームは第3経路長を有して提供され、第3基準アーム経路長は、第1および第2基準アーム経路長よりも長くなる。第3経路長は、第3コヒーレンス長(CL)41cという結果になる。この第2コヒーレンス長におけるサンプル50の表面からの反射は、第3深度を表わす。このようにして、表面サンプルの深度情報が提供される。
【0029】
本例は、三つのコヒーレンス長のみを利用するが、いかなる望みの数のコヒーレンス長を使用することができるということは理解されたい。使用する特別な数のコヒーレンス長は、特別な適用に依存する。コヒーレンス長が、基準経路の位相長を調整するためにミラーを移動することにより変更されるが、一方で、位相がサンプルの表面深度を決定するために使用できるようにコヒーレンス長を有効に変更する手法もまた使用できる。
【0030】
再び図2を参照して、検出経路52において、サンプルおよび基準アームからの信号は結合され、検出が行われる。一つの実施形態において、サンプルおよび基準アーム36、42からのフィールドは結合され、回折格子56(600線/mm)およびレンズ58(f=60mm)により、電荷結合素子(CCD)アレイ60上に空間的に分散された。レンズ58により提供される合焦機能もまた、結合器の出力(つまり、出力34d)または、検出器アームへの入力においても提供され得たということを理解されたい。例えば、光ファイバケーブルが、干渉計34を検出器52に接続するために使用されると、合焦機能は、光ファイバケーブルの検出器端において達成され得た。垂直方向の走査が、サンプルアームy−軸スキャナと同期された別のガルバノメトリックスキャナ54により実行された。結果としての干渉パターンは、ディスプレイ62(例えば、モニタ)上でリアルタイムで見ることができ、デジタル化されて格納された。
【0031】
CCD上の各水平線において、強度は下記により与えられる。
【0032】
I(ω)=|E(ω)+E0(ω)|2=2|A0(ω)|2・{1−cos[φ(ω)−φ0(ω)]} (1)
ここにおいて、E(ω)=A(ω)exp(iφ(ω))およびE0(ω)=A0(ω)exp(iφ0(ω))はそれぞれ、サンプルおよび基準アームから反射されたスペクトルである。簡略化のため、サンプルおよび基準アームからのスペクトル振幅は実数で等しく、A(ω)=A0(ω)とする。連続かつ滑らかな位相を有する二波の間のスペクトル干渉信号から位相差を抽出するアルゴリズムはよく知られている。スペクトル位相測定は、広帯域ソースおよび白色光を使用する分散測定のために主に実行された。基準および信号フィールド間の与えられた遅延τを有するフーリエ限界基準フィールド(φ0(ω)=0)を使用すると、式(1)における干渉項は、単にcos[φ(ω)−ωτ]となる。端的なアルゴリズムを使用すると、スペクトル位相は、干渉パターンI(ω)から明瞭に抽出することができる。一つの構成においては、各点における深度または表面の高さhは、h=c・φ(ω)/(2ω)により与えられ、ここにおいてcは光の速度である。
【0033】
光学的に滑らかな表面を調査するこの方式の機能を示すために、平凸レンズ(Melles−Griot、f=1m、BK7ガラス)を、その凸表面が格子の方を向くようにサンプルアーム中に置いた(例えば、レンズ48は平凸レンズとして提供された)。全視野上の光学経路長を合わせるために、共焦点構成の二つの追加レンズを、スキャナと回折格子の間のサンプルアームに置いた。サンプルアームと基準アームの間に、2.18ps(654μm)の遅延が導入された。このセットアップに対する干渉パターンは、図2Bに示されている。表面輪郭は、「分光学における適用に対するフェムト秒スペクトル干渉法による線形手法(Linear techniques of phase measurement by femtosecond spectral interferometry for applications in spectroscopy)」、J.Opt.Soc.Am.B 12,2467 (1995)L.Lepetit、G.CheriauxとM.Joffre.に記述されたアルゴリズムを使用して得られた。図2Aは、レンズ(f=1m)の曲線を描く表面から提供された二次元分光的符号化干渉図形である。
【0034】
図2Cを参照して、水平線に沿う測定された表面輪郭が図2Cの実線66としてプロットされている。比較のため、R=f・(n−1)、(n=1.5187)に従って計算されたレンズの半径の球面曲線が、破線68としてプロットされている(図2C)。図2Cはこのように、前述したシステムを使用して測定されたレンズの輪郭(実線66)が、計算された輪郭(破線68)と一致することを示している。測定された輪郭と、計算された輪郭の差は、フレームの右側にある縞のコントラストの消失によるものであり、左側の縞の密度が低いためである。サンプルが急峻な局部勾配を含むときは、縞パターンは、撮像システムにより解像するには、密度が高くなりすぎた。この制限により、システムは、λが波長でdが横方向のスポットのサイズとしたときに、λ/dより大きな勾配の光学的に滑らかな表面は測定できなかった。
【0035】
ほとんどの産業および医療への適用においては、試料表面は光学的には滑らかでなく、多数の表面の凸凹を含んでいる。表面が粗く、撮像システムの回折限界ポイントスプレッド関数が、微細な表面の変動に比較して広範囲の場合は、サンプルと基準の間の干渉は、粒子状スペックルパターンとして現れる。このパターンは、システムのポイントスプレッド関数に整合するような特徴的なスペックルサイズを有している。z軸に沿うスペックルパターンの深度は、コヒーレンス長により定義される。
【0036】
CL=(c・N)/Δω (2)
ここにおいて、Nはx軸に沿う解像可能な点の数(波長)であり、Δωは、ソース帯域幅の合計である。コヒーレンス長が、CL=c/Δωで与えられ、数ミクロンと短くてもよい白色干渉法と異なり、各分光的符号化スポットのスペクトル幅によってのみ決定されるので、ここではコヒーレンス長はN倍長い。この作業を通して、コヒーレンス長(310μm)は、共焦点パラメータ(2.7mm)よりも小さく、従って、軸方向の解像度を決定していた。焦点の大きな深度により、基準アームの光学経路長を走査するだけで、共焦点パラメータと等価な範囲に渡る撮像が可能になる。
【0037】
3D分光的符号化撮像装置の、粗い表面の輪郭を測定する機能を示すため、小さなプラスチック人形の顔が撮像された。人形の顔は図3Aに示されている。図3Aにおける人形の顔の画像は、白色照明および標準CCDカメラを使用して得られた。図3B〜図3Dの目盛線は1mmを表わすが、図3Aの目盛線は4mmを表わしていることに留意されたい。
【0038】
図3Bにおいて、標準的な分光的符号化二次元画像が示されている。3D分光的符号化撮像により測定された表面の高さは、グレースケール画像として表現されており、プローブにより近いz値は、より高いピクセル密度を有している。この画像は図2のシステムにおける基準アームをブロックすることにより得られた。基準アームから戻された光がサンプルアームの光と干渉することが可能になると、画像の各所においてスペックルパターンが観察された。基準アーム経路長が100μm刻みで走査されるときに45フレームを捕捉することにより全三次元データセットが取得された。連続フレーム間の差の絶対値の自然アルゴリズムが計算され、それに中庸体積平滑化(カーネル=3×3×3ピクセル)が続いた。表面の高さは、軸(z軸)に沿う最大スペックル強度差の位置を決定することにより得られた(図3Cにおいてグレースケール画像として表示されている)。図3Dは、図3Cに示されたデータを使用する、人形の顔の表面レンダリングに対応する。
【0039】
図4Aと図4Bを参照して、実験的深度解像度の評価のために、サジタル(y−z)断面図がデータからプロットされた(図4A)。サジタル断面図は、実際の人形の輪郭(図4B)の隣に並べた。測定により、約330μm(コヒーレンス包絡線のFWHM)の軸方向の解像度が明らかになったが、これは予想された軸方向の解像度310μmとかなり一致している。目盛線(図4Bに表示)は1mmである。
【0040】
三次元(3−D)分光的符号化撮像は、特別な適用に合わせるために多数の構成で使用することができる。例えば、本方法は、典型的に、200×200×280解像点(250μmの横方向のスポットサイズおよび107μmの軸方向解像度)で、50×50×30ミリメータ(それぞれ、x、y、z)の体積内の表面を測定できる。CCDカメラ(毎秒10,000フレーム)および基準アーム内の急速走査光学遅延線を使用して、三次元データセットが捕捉され、リアルタイム(毎秒30フレーム)で表示できた。
【0041】
図5を参照して、三次元画像を生成する手法は、サンプル上の線を照明し、処理ブロック70、72に示される基準線を走査することにより開始する。次に、深度情報がブロック74に示すように決定される。一つの実施形態において、これはサンプル上のあるスポット内の縞の数を測定し(例えば、高速フーリエ変換(FET)または他の手法を使用して、縞の数を解析する)、この情報を深度情報に変換することにより達成される。決定ブロック76に示されるように、サンプル上にそれ以上の検出すべき線がない場合は、処理は終了する。そうでない場合は、ブロック78、80に示すように、サンプル上の次の線が選択されて照明され、ブロック72〜78が、撮像工程が完了するまで繰り返される。
【0042】
要約すると、上述した手法および装置は、位相感知分光的符号化撮像手法を使用して、三次元広視野画像を提供するために使用することができる。本発明の手法を使用して、体積データは、分光的符号化撮像装置に何らの追加的変形も加えずに、単一光ファイバを介して取得できる。これらの機能により、小型で、柔軟性のあるプローブの範囲内での三次元撮像が可能になる。
【0043】
本発明のわずか数種の典型的な実施例を上記に詳述したが、この技術に精通した者は、本発明の新規の教示および優位点から実質的に逸脱することなく、典型的な本実施形態において、多数の変形例が可能であることは容易に理解されよう。従って、そのような変形例のすべては、後続する請求項に規定されるように、本発明の範囲に含まれるものとする。ここにおいて言及されたいかなる特許、特許出願、および刊行物は、その全体を参照により組み込まれたとすることにも更に留意されたい。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に光学的撮像に関し、より特別には、三次元表面測定を行うための方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この技術において知られているように、表面粗さ計測のための光学的手法は通常、干渉計による測定を使用して行われている。光学的に滑らかな表面からの反射波と基準波の重なりにより形成される干渉縞パターンを分析することにより、精度の良い表面輪郭測定が可能になる。干渉縞パターンを対象物表面に投影することは、粗い表面を調査するためには有効である。粗い表面の高解像度かつ点ごとの測定は、フィゾー干渉計および広帯域ソースと共に、長いコヒーレンス長のソースを使用して示されている。
【0003】
白色干渉法は、基準アームの経路長を走査するだけで、広視野を同時に撮像することができる。このアプローチにおいて、表面から反射された光は基準波と干渉してカメラ上にスペックルパターンを形成する。基準光学経路長が走査されると、個々のスペックルはそれぞれ強度変調を示す。表面の高さは、変調包連線の最大点において決定される。白色干渉法は、非常に強固な手法であり、広視野の、三次元における高解像度撮像を可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
深度に関して解像度の良い、広い、三次元視野の撮像は、ボアスコープ、腹腔鏡、および内視鏡のような、小径で、柔軟性のある撮像プローブを利用するときには、より困難になる。高開口数のレンズを使用する、ファイバ束を介しての共焦点撮像は、この問題に対する一つの解決策である。しかし、これらの装置の三次元視野は、対物レンズの有効口径が小さく、高解像度の光学的区分化に要求されるf値が低いために、数ミリ未満に制限される。
【0005】
ステレオ撮像および構造化照明のような他の方法が提案されている。これらの方法はすべて、プローブのための追加的ハードウェアを必要とし、そのために、これらの装置のサイズとコストは増大し、より複雑になっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、撮像手法には、対象物の横方向位置を波長により符号化し、対象物上の各点の軸または深度座標を位相で符号化することが含まれる。この特別な機構により、対象物の表面輪郭測定と同様に、対象物の二次元画像を生成する手法が提供される。表面の輪郭と二次元画像を組み合わせることにより、三次元分光的符号化撮像手法が提供される。深度(または高さ)情報の符号化は、基準経路の位相長を変更し、基準経路の位相長が変更されるたびに、対象物の表面から反射される信号における位相差を検出することにより達成される。基準経路の位相長は、測定されている表面におけるコヒーレンス長(CL)を確立する。このように、基準経路の位相長を変更することにより、異なるコヒーレンス長が確立される。基準経路の位相長が変更されるたびに、対象物の表面から反射される信号における位相差を検出することにより、表面に沿う、異なる点における高さが検出できる。
【0007】
一つの実施形態において、対象物の表面輪郭は、本発明の手法を、出願が本発明の譲渡人に譲渡された公開されたPCT出願第WO02/038040A2号(現在、2000年11月10日に出願された出願番号第09/709,162として、米国特許商標庁において係属中)に記述されたタイプのプローブと共に利用することにより測定される。本発明の技術はこのように、上記の米国出願第09/709,162号で記述されているように、多数の解像可能点を有する小型内視鏡検査を実行する手法と共に使用できる。上記の米国出願第09/709,162号では、広帯域光源および回折格子が、サンプル中の横方向の線全体に渡る反射率を分光的に符号化するために使用され、二次元画像がこの分光的符号化された線を走査することによって形成される手法が記述されている。この方法は単一光ファイバを必要とするだけであるので、小径で柔軟性のあるプローブを介しての二次元撮像を可能にすることができる。本発明の手法を利用することにより、三次元分光的符号化画像が提供される。三次元分光的符号化撮像においては、画像の横方向位置は波長によって符号化され、各点の軸または深度座標は位相によって符号化される。
【0008】
本発明の位相感知分光的符号化撮像手法を使用して、単一光ファイバを介して体積データを取得することができる。このように、本発明により、小型で、柔軟性のあるプローブの範囲内での三次元広視野撮像が可能になる。本発明の手法を使用して測定されたデータにより、産業上の適用のためのプローブベースの撮像に対する本手法の潜在的可能性が明確に示された。しかしながら、本発明の位相感知分光的符号化撮像手法は、医学および他の適用においても使用できるということは理解されるべきである。例えば、本発明の位相感知分光的符号化撮像手法は、生体医学の適用のために、三次元における多重散乱組織を視覚化するために使用できる。
【0009】
本発明の更なる態様によれば、試料の表面測定方法は、試料の分光的符号化された点として提供されるビームを操作し、サンプルアームに配置された試料上にビーム合焦させ、二次元の画像を作成するために試料全体に渡り、第1方向にビームを走査し、基準経路長を変更し、そしてサンプルおよび基準アームからの光からの反射により干渉パターンを生成することを含む。サンプルおよび基準アームからの信号は、検出アームの方へ向けられ、そこにおいて結合される。この特定の機構により、表面の高さを検出する方法が提供される。試料の表面輪郭を得るために、基準経路の伝播経路長は変更され、変更された経路長のそれぞれにおける干渉パターンが使用されて、高さ情報が提供される。
【0010】
本発明の更なる態様によれば、システムはソース、およびソースに接続された第1ポート、基準経路に接続された第2ポート、サンプル経路に接続された第3ポート、および検出経路に接続結合された第4ポートを有するスプリッタ/結合器を含む。サンプル経路は、分光的符号化焦点面を提供する分散要素を含む。基準経路は、基準経路内を伝播する光の伝播経路長を変更するように適合された、経路長変更装置を含む。この特別な機構により、三次元撮像システムが提供される。基準経路の伝播経路長を変更することにより、位相感知分光的符号化撮像システムが提供される。サンプル経路内の試料から反射される信号に含まれる位相情報は、表面の深度(高さ)情報を提供するために使用できる。このように、横方向および深度情報を単一モード光ファイバを介して送信でき、それにより、このようなシステムを小型プローブに組み込むことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の上記の特徴は、本発明それ自身と共に、図の下記の記述により、より完全に理解されよう。
【図1】三次元分光的符号化撮像のための装置のブロック図である。
【図2】三次元分光的符号化撮像のための装置の典型的な実施形態の模式図である。
【図2A】図2の線2A−2Aに沿って得られた図2のサンプルの拡大図である。
【図2B】図2のシステムから提供される干渉パターンのプロット図である。
【図2C】測定された表面輪郭のプロット図である。
【図3A】白色照明および電荷結合素子(CCD)カメラを使用して得られた人形の顔の画像である。
【図3B】図2のシステムにおける基準アームをブロックすることにより得られた人形の顔の、従来の分光的符号化二次元画像である。
【図3C】軸(z軸)に沿う最大スペックル強度差の位置を決定することにより得られた表面の高さを示すグレースケール画像である。
【図3D】表面3−Dレンダリングにより表現された人形の顔である。
【図4A】データセットからのサジタル(y−z)断面図のプロット図である。
【図4B】人形の実際の輪郭のプロット図である。
【図5】三次元分光的符号化撮像のための典型的な手法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照して、三次元分光的符号化撮像システム10は、第1ポート14aにおいてビームスプリッタ14に接続されたソース12を含む。ビームスプリッタ14は、現在知られている、または後日発見されるいかなる手法を使用しても実装できることは理解されるべきである。例えば、ビームスプリッタ14は、光ファイバスプリッタ、自由空間スプリッタ、またはガラス板スプリッタとして提供してもよい。
【0013】
システム10は、ビームスプリッタ14の第2ポート14bに接続された基準経路16と、ビームスプリッタ14の第3ポート14cに接続されたサンプル経路18を含む。基準経路16は、経路長変更装置17を含む。経路長変更装置17は、基準経路16内を伝播する光の伝播経路長を変更するように適合されている。装置17により、基準アーム17の光学経路長は、制御された既知の方法で変更できる。ある実施形態においては、装置17は、経路16内を伝播する光信号の群遅延における変化を導入できるように提供してもよい。群遅延におけるそのような変化は、基準アームの光学経路長における物理的変化を伴っても伴わなくてもよい。光信号における群遅延の変化は、スペックルのような人工生成物を削減するために所望され、その結果、システム感度が増加する可能性がある。基準アームが経路長変更装置17を含まない実施形態においては、サンプルの走査線に沿う単一スポットにおける深度は算出してもよいということは認識されたい。
【0014】
サンプル経路18は、その中にサンプル19(ここにおいては、試料19とも称される)を配置してある。サンプル経路18は、一つまたは二つ以上の分散要素18a、ビーム合焦装置18b、および走査要素(または、より簡単にはスキャナ)18cを、同時係属出願第09/709,162号に記述されたように光学的に含んでもよい。分散要素は、例えば、回折格子として提供されてもよく、ビームスプリッタからそこに入力された信号に応答して、分散要素は信号を画像面におけるスペクトルに分散する。分散要素はまた、異なる波長で伝播する光信号の角度分離を提供する分散プリズム、ファイバ格子、ブレーズ回折格子、グリズム、ホログラフィックレンズ格子、または他の要素として提供してもよい。つまり、入射する光信号に応答して、分散要素は異なる波長を異なる方向に向ける、言い換えれば、分散要素は提供された光信号のスペクトルを分散して分光的に符号化された焦点面を提供する。
【0015】
ビーム合焦装置18bは、個々の分光的符号化点を、サンプル経路18内に配置されたサンプル19に向けて合焦する。ビーム合焦装置は、例えば、レンズシステムのような光学システムから提供されてもよい。
【0016】
走査要素18cは、試料19全体に渡って分光的符号化ビームを走査して二次元画像を生成する。分散装置18aおよびビーム合焦装置18bの位置は、特別な適用の要求および必要性に応じて選択されるということを理解されたい。
【0017】
ある実施形態においては、分散要素18a、スキャナ18c、およびビーム合焦装置18bを別々の要素として提供することが望ましいことがあるということを理解されたい。例えば、分散要素18aは回折格子として提供され、ビーム合焦装置18bは、ビームを試料上に合焦するために配置されたレンズとして提供され、そしてスキャナ18cは、回折格子へ及びそれからの光の向きを決めるように配置されたガルバノメトリックスキャナとして提供されてよい。分散要素18a、スキャナ18c、およびレンズシステム18bは、単一の筐体内で結合されてもよい。
【0018】
しかし、他の実施形態においては、分散要素18a、スキャナ18c、およびレンズシステム18bを単一の集積要素として提供することが望ましいこともある。また更に、分散要素18a、スキャナ18c、およびレンズシステム18bにより実行される機能を、単一装置により提供してもよい。
【0019】
試料19の表面輪郭を得るために、基準経路16の伝播経路長は変更される。一つの実施形態においては、基準経路16の経路長は、装置17を、基準アームの端に配置された可動反射装置として提供することにより変更される。反射装置の動きにより、基準アーム16の経路長が変更される。一つの実施形態においては、可動反射装置は、基準アーム16の端の可動プラットフォーム上に配置されたミラーとして提供することができる。プラットフォームの(およびこのようにしてミラーの)動きにより、基準アーム16の光学経路長が変更される。もちろん、基準経路の経路長を変更する他の技術もまた使用される。
【0020】
ソース12は光信号をビームスプリッタ14に放射し、ビームスプリッタ14は光を分割して、光信号の第1部分を基準アーム16に提供し、信号の第2部分をサンプルアーム18に提供する。光は、基準およびサンプル経路16、18において装置17およびサンプル19にそれぞれ当り、スプリッタ/結合器14のポート14b、14cに向けて反射されて戻される。理想的には、スプリッタ/結合器14の分割比は、スプリッタポート14b、14cのそれぞれにおいて同量の反射パワーを受けるように選択される。
【0021】
基準線はまた、反射された基準ビームおよびサンプルアームからの反射ビームから生成された干渉パターンのコントラストを増大する(そして、ある場合には最大化する)ために、反射装置から反射された基準ビームの強度を調整するように選択された減衰設定を有する光学減衰器(図1には図示せず)を含むことができる。
【0022】
基準およびサンプルアーム16、18から反射された信号は、スプリッタ/結合器回路14を介して、検出器アーム20に接続される。検出器アーム20は、そこに入力された信号を受信し、深度を検出する。上記のように、検出器アーム21は、基準アームを走査することなく、そこに提供されたパターンを分析することができる。検出器21bはこのように、画像内の、または画面内の線に沿う、または二次元画像全体における単一の点において深度情報を決定することができる(つまり、三次元画像を提供する)。
【0023】
一つの実施形態において、検出器は時間領域の測定値を受信し、深度情報をフーリエ変換(例えば、FFT)を使用して提供する。別の実施形態においては、検出器アーム21は、分散装置21aおよび検出器21bを含む。この場合、分散要素は、提供された光学信号の波長を分散し、分散されたスペクトルは、検出器21bにより検出される。分散装置21aは、それに制限されるわけではないが、格子または分散プリズムを含む、多数の装置から提供されてもよい。同様に、検出器21bは、それに制限されるわけではないが、電荷結合素子(CDD)カメラを含む、多数の装置から提供されてもよい。
【0024】
図2を参照して、三次元分光的符号化撮像を行うシステム30は、第1ポート34aにおいて、単一モード光ファイバ干渉計34に接続された、相対的に広い帯域を有するソース32を含む。基準経路36は、干渉計34の第2ポート34bに接続され、サンプル経路42は、干渉計34の第3ポート34cに接続され、検出経路52は、干渉計34の第4ポート34dに接続される。
【0025】
一つの実施形態においては、ソース32は、860ナノメータ(nm)の中心波長と200nmのFWHM帯域幅を有する広帯域幅チタンサファイアソースとして提供され、一方、干渉計34は50/50マイケルソン(Michelson)干渉計として提供され、サンプルアーム42は、水平画像面(x−軸)においてスペクトルを分散するための回折格子(600線/mm)を含む。レンズ48(f=75mm、ビーム口径=1mm)は、個々の分光的符号化点を試料50上に合焦する。
【0026】
ビームはガルバノメトリックスキャナ(60Hz)44により垂直方向(y−軸)に走査されて二次元画像が作成された。これらのパラメータは、約40μmの、空間的横方向解像度という結果をもたらした。画像は約585×585解像可能点から構成され、各横方向の点は、0.34nmの帯域幅を含んでいた。サンプル上の合計のパワーは10mWであった。
【0027】
表面輪郭を得るために、基準アーム36の経路長は、並進運動ステージ上に搭載されたミラー40を移動することにより制御された。基準ビームのパワーは、中性濃度(ND)フィルタ308により減衰され、干渉パターンのコントラストを最大化した。
【0028】
図2と図2Aを参照して、ミラーを第1位置41aに置くことにより、基準アームは、第1経路長を有して提供される。この経路長により、第1コヒーレンス長(CL)41aという結果になる。このコヒーレンス長におけるサンプル50の表面からの反射は、第1深度を表わす。ミラーを第2位置41bに移動すると、本例においては、基準アームは第2経路長を有して提供され、第2基準アーム経路長は、第1基準アーム経路長より長くなる。この経路長は、第2コヒーレンス長(CL)41bという結果になる。この第2コヒーレンス長におけるサンプル50の表面からの反射は、第2深度を表わす。同様に、ミラーを第3位置41cに移動すると、本例においては、基準アームは第3経路長を有して提供され、第3基準アーム経路長は、第1および第2基準アーム経路長よりも長くなる。第3経路長は、第3コヒーレンス長(CL)41cという結果になる。この第2コヒーレンス長におけるサンプル50の表面からの反射は、第3深度を表わす。このようにして、表面サンプルの深度情報が提供される。
【0029】
本例は、三つのコヒーレンス長のみを利用するが、いかなる望みの数のコヒーレンス長を使用することができるということは理解されたい。使用する特別な数のコヒーレンス長は、特別な適用に依存する。コヒーレンス長が、基準経路の位相長を調整するためにミラーを移動することにより変更されるが、一方で、位相がサンプルの表面深度を決定するために使用できるようにコヒーレンス長を有効に変更する手法もまた使用できる。
【0030】
再び図2を参照して、検出経路52において、サンプルおよび基準アームからの信号は結合され、検出が行われる。一つの実施形態において、サンプルおよび基準アーム36、42からのフィールドは結合され、回折格子56(600線/mm)およびレンズ58(f=60mm)により、電荷結合素子(CCD)アレイ60上に空間的に分散された。レンズ58により提供される合焦機能もまた、結合器の出力(つまり、出力34d)または、検出器アームへの入力においても提供され得たということを理解されたい。例えば、光ファイバケーブルが、干渉計34を検出器52に接続するために使用されると、合焦機能は、光ファイバケーブルの検出器端において達成され得た。垂直方向の走査が、サンプルアームy−軸スキャナと同期された別のガルバノメトリックスキャナ54により実行された。結果としての干渉パターンは、ディスプレイ62(例えば、モニタ)上でリアルタイムで見ることができ、デジタル化されて格納された。
【0031】
CCD上の各水平線において、強度は下記により与えられる。
【0032】
I(ω)=|E(ω)+E0(ω)|2=2|A0(ω)|2・{1−cos[φ(ω)−φ0(ω)]} (1)
ここにおいて、E(ω)=A(ω)exp(iφ(ω))およびE0(ω)=A0(ω)exp(iφ0(ω))はそれぞれ、サンプルおよび基準アームから反射されたスペクトルである。簡略化のため、サンプルおよび基準アームからのスペクトル振幅は実数で等しく、A(ω)=A0(ω)とする。連続かつ滑らかな位相を有する二波の間のスペクトル干渉信号から位相差を抽出するアルゴリズムはよく知られている。スペクトル位相測定は、広帯域ソースおよび白色光を使用する分散測定のために主に実行された。基準および信号フィールド間の与えられた遅延τを有するフーリエ限界基準フィールド(φ0(ω)=0)を使用すると、式(1)における干渉項は、単にcos[φ(ω)−ωτ]となる。端的なアルゴリズムを使用すると、スペクトル位相は、干渉パターンI(ω)から明瞭に抽出することができる。一つの構成においては、各点における深度または表面の高さhは、h=c・φ(ω)/(2ω)により与えられ、ここにおいてcは光の速度である。
【0033】
光学的に滑らかな表面を調査するこの方式の機能を示すために、平凸レンズ(Melles−Griot、f=1m、BK7ガラス)を、その凸表面が格子の方を向くようにサンプルアーム中に置いた(例えば、レンズ48は平凸レンズとして提供された)。全視野上の光学経路長を合わせるために、共焦点構成の二つの追加レンズを、スキャナと回折格子の間のサンプルアームに置いた。サンプルアームと基準アームの間に、2.18ps(654μm)の遅延が導入された。このセットアップに対する干渉パターンは、図2Bに示されている。表面輪郭は、「分光学における適用に対するフェムト秒スペクトル干渉法による線形手法(Linear techniques of phase measurement by femtosecond spectral interferometry for applications in spectroscopy)」、J.Opt.Soc.Am.B 12,2467 (1995)L.Lepetit、G.CheriauxとM.Joffre.に記述されたアルゴリズムを使用して得られた。図2Aは、レンズ(f=1m)の曲線を描く表面から提供された二次元分光的符号化干渉図形である。
【0034】
図2Cを参照して、水平線に沿う測定された表面輪郭が図2Cの実線66としてプロットされている。比較のため、R=f・(n−1)、(n=1.5187)に従って計算されたレンズの半径の球面曲線が、破線68としてプロットされている(図2C)。図2Cはこのように、前述したシステムを使用して測定されたレンズの輪郭(実線66)が、計算された輪郭(破線68)と一致することを示している。測定された輪郭と、計算された輪郭の差は、フレームの右側にある縞のコントラストの消失によるものであり、左側の縞の密度が低いためである。サンプルが急峻な局部勾配を含むときは、縞パターンは、撮像システムにより解像するには、密度が高くなりすぎた。この制限により、システムは、λが波長でdが横方向のスポットのサイズとしたときに、λ/dより大きな勾配の光学的に滑らかな表面は測定できなかった。
【0035】
ほとんどの産業および医療への適用においては、試料表面は光学的には滑らかでなく、多数の表面の凸凹を含んでいる。表面が粗く、撮像システムの回折限界ポイントスプレッド関数が、微細な表面の変動に比較して広範囲の場合は、サンプルと基準の間の干渉は、粒子状スペックルパターンとして現れる。このパターンは、システムのポイントスプレッド関数に整合するような特徴的なスペックルサイズを有している。z軸に沿うスペックルパターンの深度は、コヒーレンス長により定義される。
【0036】
CL=(c・N)/Δω (2)
ここにおいて、Nはx軸に沿う解像可能な点の数(波長)であり、Δωは、ソース帯域幅の合計である。コヒーレンス長が、CL=c/Δωで与えられ、数ミクロンと短くてもよい白色干渉法と異なり、各分光的符号化スポットのスペクトル幅によってのみ決定されるので、ここではコヒーレンス長はN倍長い。この作業を通して、コヒーレンス長(310μm)は、共焦点パラメータ(2.7mm)よりも小さく、従って、軸方向の解像度を決定していた。焦点の大きな深度により、基準アームの光学経路長を走査するだけで、共焦点パラメータと等価な範囲に渡る撮像が可能になる。
【0037】
3D分光的符号化撮像装置の、粗い表面の輪郭を測定する機能を示すため、小さなプラスチック人形の顔が撮像された。人形の顔は図3Aに示されている。図3Aにおける人形の顔の画像は、白色照明および標準CCDカメラを使用して得られた。図3B〜図3Dの目盛線は1mmを表わすが、図3Aの目盛線は4mmを表わしていることに留意されたい。
【0038】
図3Bにおいて、標準的な分光的符号化二次元画像が示されている。3D分光的符号化撮像により測定された表面の高さは、グレースケール画像として表現されており、プローブにより近いz値は、より高いピクセル密度を有している。この画像は図2のシステムにおける基準アームをブロックすることにより得られた。基準アームから戻された光がサンプルアームの光と干渉することが可能になると、画像の各所においてスペックルパターンが観察された。基準アーム経路長が100μm刻みで走査されるときに45フレームを捕捉することにより全三次元データセットが取得された。連続フレーム間の差の絶対値の自然アルゴリズムが計算され、それに中庸体積平滑化(カーネル=3×3×3ピクセル)が続いた。表面の高さは、軸(z軸)に沿う最大スペックル強度差の位置を決定することにより得られた(図3Cにおいてグレースケール画像として表示されている)。図3Dは、図3Cに示されたデータを使用する、人形の顔の表面レンダリングに対応する。
【0039】
図4Aと図4Bを参照して、実験的深度解像度の評価のために、サジタル(y−z)断面図がデータからプロットされた(図4A)。サジタル断面図は、実際の人形の輪郭(図4B)の隣に並べた。測定により、約330μm(コヒーレンス包絡線のFWHM)の軸方向の解像度が明らかになったが、これは予想された軸方向の解像度310μmとかなり一致している。目盛線(図4Bに表示)は1mmである。
【0040】
三次元(3−D)分光的符号化撮像は、特別な適用に合わせるために多数の構成で使用することができる。例えば、本方法は、典型的に、200×200×280解像点(250μmの横方向のスポットサイズおよび107μmの軸方向解像度)で、50×50×30ミリメータ(それぞれ、x、y、z)の体積内の表面を測定できる。CCDカメラ(毎秒10,000フレーム)および基準アーム内の急速走査光学遅延線を使用して、三次元データセットが捕捉され、リアルタイム(毎秒30フレーム)で表示できた。
【0041】
図5を参照して、三次元画像を生成する手法は、サンプル上の線を照明し、処理ブロック70、72に示される基準線を走査することにより開始する。次に、深度情報がブロック74に示すように決定される。一つの実施形態において、これはサンプル上のあるスポット内の縞の数を測定し(例えば、高速フーリエ変換(FET)または他の手法を使用して、縞の数を解析する)、この情報を深度情報に変換することにより達成される。決定ブロック76に示されるように、サンプル上にそれ以上の検出すべき線がない場合は、処理は終了する。そうでない場合は、ブロック78、80に示すように、サンプル上の次の線が選択されて照明され、ブロック72〜78が、撮像工程が完了するまで繰り返される。
【0042】
要約すると、上述した手法および装置は、位相感知分光的符号化撮像手法を使用して、三次元広視野画像を提供するために使用することができる。本発明の手法を使用して、体積データは、分光的符号化撮像装置に何らの追加的変形も加えずに、単一光ファイバを介して取得できる。これらの機能により、小型で、柔軟性のあるプローブの範囲内での三次元撮像が可能になる。
【0043】
本発明のわずか数種の典型的な実施例を上記に詳述したが、この技術に精通した者は、本発明の新規の教示および優位点から実質的に逸脱することなく、典型的な本実施形態において、多数の変形例が可能であることは容易に理解されよう。従って、そのような変形例のすべては、後続する請求項に規定されるように、本発明の範囲に含まれるものとする。ここにおいて言及されたいかなる特許、特許出願、および刊行物は、その全体を参照により組み込まれたとすることにも更に留意されたい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面の三次元撮像方法であって、前記表面の横方向位置を決定するために波長を符号化し、前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定するために位相を符号化することを含む方法。
【請求項2】
前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定するために位相を符号化することは、前記表面に対して、および第1位相長を有する基準経路に信号を送信し、前記表面から反射された位相コヒーレント信号を収集し、前記第1位相長を有する基準経路からの位相コヒーレント信号を収集し、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の位相と、前記第1位相長を有する前記基準経路からの前記基準信号の位相の間の干渉により生成される干渉信号を検出し、前記表面の深度情報を決定するために前記干渉信号を処理することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基準経路の前記位相長を第2位相長に変更し、前記第2位相長を有する基準経路からの位相コヒーレント信号を収集し、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の位相と、前記第2位相長を有する前記基準経路からの前記基準信号の位相の間の干渉により生成される干渉信号を検出し、前記表面の深度情報を決定するために前記干渉信号を処理することを更に含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記基準経路の前記位相長を複数の異なる位相長に繰り返し変更し、前記異なる位相長のそれぞれにおける基準経路からの位相コヒーレント信号を収集し、前記異なる基準経路位相長のそれぞれにおいて、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の位相と、前記基準経路からの前記基準信号の位相の間の干渉により生成される干渉信号を検出し、前記表面の深度情報を決定するためにそれぞれの干渉信号を処理することを更に含む請求項2に記載の方法。
【請求項5】
対象物の三次元表面測定の方法であって、
(a)波長を符号化することにより、サンプルの表面の横方向位置を決定し、
(b)位相を符号化することにより、前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定することを含む方法。
【請求項6】
位相を符号化することにより前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定することは、基準信号の位相と、前記対象物の表面から反射された信号の位相との間の干渉により生成された干渉信号を測定することを含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
複数の異なる位相を有する前記基準信号を提供し、前記表面上の複数の位置において高さを決定するために前記異なる基準信号位相を使用することを更に含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
試料の表面を測定する方法であって、前記方法は、
(a)スペクトルの分光的符号化された点として提供されるビームを操作し、
(b)前記ビームを、サンプルアーム内に配置された試料上合焦し、
(c)二次元像を作成するために、前記ビームを、前記試料全体に渡り第1方向に走査し、
(d)基準経路の経路長を変更し、
(e)前記サンプルおよび基準アームからの光からの反射により干渉パターンを生成し、
(f)前記サンプルおよび基準アームからの前記信号を検知アームに向け、
(g)前記検知アームにおいて、前記サンプルおよび基準アームからの信号を結合することを含む方法。
【請求項9】
基準アームの経路長を変更することは、前記基準アームにおける反射表面を移動することを含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
基準アームの経路長を変更することは、前記基準経路における光の伝播方向と同じ方向にミラーを移動することを含む請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記検知アームにおいて、前記サンプルおよび基準アームからの前記信号を結合することは、前記信号を結合し、分散要素を使用して前記信号を空間的に分散することを含む請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記分散された信号を、撮像システム上に合焦することを更に含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記分散された信号を、撮像システム上に合焦することは、レンズを使用して、前記分散された信号を、電荷結合素子上に合焦することを更に含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
表面の三次元撮像システムであって、前記表面の横方向位置を決定するために波長を符号化する手段と、前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定するために位相を符号化する手段を備えるシステム。
【請求項15】
前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定するために位相を符号化する前記手段は、前記表面に対して、および第1位相長を有する基準経路へ信号を送信するソースと、前記表面から反射される位相コヒーレント信号を収集する手段と、前記第1位相長を有する前記基準経路からの位相コヒーレント信号を収集する手段と、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の位相と、前記第1位相長を有する前記基準経路からの前記基準信号の位相を検出する手段と、前記表面の深度情報を決定するために、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の前記位相と、前記基準信号の前記位相を処理する手段とを備える請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記基準経路の前記位相長を第2位相長に変更し、前記第2位相長を有する基準経路からの位相コヒーレント信号を収集し、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の位相と、前記第2位相長を有する前記基準経路からの前記基準信号の位相の間の干渉により生成される干渉信号を検出し、前記表面の深度情報を決定するために、前記基準信号を処理することを更に含む請求項2に記載の方法。
【請求項17】
前記基準経路の前記位相長を複数の異なる位相長に変更する手段を更に備える請求項16に記載のシステム方法。
【請求項1】
表面の三次元撮像方法であって、前記表面の横方向位置を決定するために波長を符号化し、前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定するために位相を符号化することを含む方法。
【請求項2】
前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定するために位相を符号化することは、前記表面に対して、および第1位相長を有する基準経路に信号を送信し、前記表面から反射された位相コヒーレント信号を収集し、前記第1位相長を有する基準経路からの位相コヒーレント信号を収集し、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の位相と、前記第1位相長を有する前記基準経路からの前記基準信号の位相の間の干渉により生成される干渉信号を検出し、前記表面の深度情報を決定するために前記干渉信号を処理することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基準経路の前記位相長を第2位相長に変更し、前記第2位相長を有する基準経路からの位相コヒーレント信号を収集し、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の位相と、前記第2位相長を有する前記基準経路からの前記基準信号の位相の間の干渉により生成される干渉信号を検出し、前記表面の深度情報を決定するために前記干渉信号を処理することを更に含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記基準経路の前記位相長を複数の異なる位相長に繰り返し変更し、前記異なる位相長のそれぞれにおける基準経路からの位相コヒーレント信号を収集し、前記異なる基準経路位相長のそれぞれにおいて、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の位相と、前記基準経路からの前記基準信号の位相の間の干渉により生成される干渉信号を検出し、前記表面の深度情報を決定するためにそれぞれの干渉信号を処理することを更に含む請求項2に記載の方法。
【請求項5】
対象物の三次元表面測定の方法であって、
(a)波長を符号化することにより、サンプルの表面の横方向位置を決定し、
(b)位相を符号化することにより、前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定することを含む方法。
【請求項6】
位相を符号化することにより前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定することは、基準信号の位相と、前記対象物の表面から反射された信号の位相との間の干渉により生成された干渉信号を測定することを含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
複数の異なる位相を有する前記基準信号を提供し、前記表面上の複数の位置において高さを決定するために前記異なる基準信号位相を使用することを更に含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
試料の表面を測定する方法であって、前記方法は、
(a)スペクトルの分光的符号化された点として提供されるビームを操作し、
(b)前記ビームを、サンプルアーム内に配置された試料上合焦し、
(c)二次元像を作成するために、前記ビームを、前記試料全体に渡り第1方向に走査し、
(d)基準経路の経路長を変更し、
(e)前記サンプルおよび基準アームからの光からの反射により干渉パターンを生成し、
(f)前記サンプルおよび基準アームからの前記信号を検知アームに向け、
(g)前記検知アームにおいて、前記サンプルおよび基準アームからの信号を結合することを含む方法。
【請求項9】
基準アームの経路長を変更することは、前記基準アームにおける反射表面を移動することを含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
基準アームの経路長を変更することは、前記基準経路における光の伝播方向と同じ方向にミラーを移動することを含む請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記検知アームにおいて、前記サンプルおよび基準アームからの前記信号を結合することは、前記信号を結合し、分散要素を使用して前記信号を空間的に分散することを含む請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記分散された信号を、撮像システム上に合焦することを更に含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記分散された信号を、撮像システム上に合焦することは、レンズを使用して、前記分散された信号を、電荷結合素子上に合焦することを更に含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
表面の三次元撮像システムであって、前記表面の横方向位置を決定するために波長を符号化する手段と、前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定するために位相を符号化する手段を備えるシステム。
【請求項15】
前記表面上の少なくとも一つの点の深度座標を決定するために位相を符号化する前記手段は、前記表面に対して、および第1位相長を有する基準経路へ信号を送信するソースと、前記表面から反射される位相コヒーレント信号を収集する手段と、前記第1位相長を有する前記基準経路からの位相コヒーレント信号を収集する手段と、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の位相と、前記第1位相長を有する前記基準経路からの前記基準信号の位相を検出する手段と、前記表面の深度情報を決定するために、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の前記位相と、前記基準信号の前記位相を処理する手段とを備える請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記基準経路の前記位相長を第2位相長に変更し、前記第2位相長を有する基準経路からの位相コヒーレント信号を収集し、前記表面から収集された前記コヒーレント信号の位相と、前記第2位相長を有する前記基準経路からの前記基準信号の位相の間の干渉により生成される干渉信号を検出し、前記表面の深度情報を決定するために、前記基準信号を処理することを更に含む請求項2に記載の方法。
【請求項17】
前記基準経路の前記位相長を複数の異なる位相長に変更する手段を更に備える請求項16に記載のシステム方法。
【図1】
【図2】
【図2A】
【図2C】
【図5】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図2】
【図2A】
【図2C】
【図5】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【公開番号】特開2013−68636(P2013−68636A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−281612(P2012−281612)
【出願日】平成24年12月25日(2012.12.25)
【分割の表示】特願2006−541685(P2006−541685)の分割
【原出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(592017633)ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション (177)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−281612(P2012−281612)
【出願日】平成24年12月25日(2012.12.25)
【分割の表示】特願2006−541685(P2006−541685)の分割
【原出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(592017633)ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション (177)
【Fターム(参考)】
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