説明

三次元表示を使用する物理パラメータの推定

三次元表示を使用して物理パラメータを推定するための、方法、システム、および装置。一態様では、既定の光パターンを対象物上に投影し、この投影光パターンと対象物の一部分との相互作用から生じる光パターンを検出する。この検出光パターン内の複数の光要素の三次元位置を判定し、この位置に基づいて、対象物の物理パラメータ、例えば重量を推定する。例えば、この方法、デバイス、およびシステムを使用して、家畜動物などの対象物の少なくとも一部分の三次元表示を作り出すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、その全体が参照として本明細書に組み込まれる、2009年2月27日出願の米国仮特許出願第61/156,205号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、対象物の物理パラメータを推定するための、方法、デバイス、およびシステムに関する。例えば、この方法、デバイス、およびシステムを使用して、家畜動物などの対象物の少なくとも一部分の三次元表示を作り出すことができる。この三次元表示を使用して、重量などの、家畜動物の物理パラメータを推定することができる。
【背景技術】
【0003】
重量などの、対象物の物理パラメータの正確な推定は、多くの商業分野において重要であり得る。例えば、農業では、最終的な枝肉重量の正確な推定は、効率的な家畜処理作業において重要である。家畜動物の重量および/または最終的な枝肉重量を正確に推定することは、食肉処理工場によって最適と見なされる重量範囲から枝肉が外れる動物のグループに関して、動物ごとに罰せられることが多い家畜生産者にとって、顕著なコスト削減をもたらし得る。より少ない処罰は、正確に秤量された動物を供給することができる農業者にとっての、より高い利益率につながる。生きている動物の重量を知ることはまた、飼育期間中に飼料資源を最適に管理するためにも重要である。しかしながら、動物を秤量する方法には、各動物を計量装置上に定置させることが含まれ、動物にとってストレスがかかり有害である恐れがあり、生産量の低減をもたらし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書は、三次元表示を使用する物理パラメータの推定に関連する技術を説明する。対象物の物理パラメータを推定するための、方法、デバイス、およびシステムが、本明細書に記載される。例えば、この方法、デバイス、およびシステムを使用して、家畜動物などの対象物の少なくとも一部分の三次元表示を作り出すことができる。この三次元表示を使用して、重量などの、家畜動物の物理パラメータを推定することができる。
【0005】
一般に、本明細書に記載される主題の、1つの革新的な態様は、対象物の物理パラメータを推定するための方法として実装することができる。1つ以上の既定の光パターンを、対象物の少なくとも一部分上に投影する。それぞれの投影光パターンは、複数の光要素を含む。1つ以上の投影光パターンと対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる1つ以上の光パターンを検出する。それぞれの検出光パターンは複数の光要素を含み、単一の位置から検出される。単一の検出光パターンを、その単一の検出光パターンの複数の光要素の三次元位置を判定することによって、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供するように処理する。この対象物の少なくとも一部分の三次元表示を使用して、対象物の物理パラメータを推定する。
【0006】
この態様および他の態様は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供するように処理される単一の検出光パターンは、対象物の少なくとも一部分上への、既定の光パターンの単一の投影に基づき得る。単一の検出位置のそれぞれは、そのパターンを投影する位置からオフセットさせることができる。1つ以上の光パターンが検出される単一の位置は、1つ以上の検出光パターンの間で異なるものとすることができる。物理パラメータは重量とすることができる。対象物は動物とすることができる。この動物は哺乳類とすることができる。この動物は家畜動物とすることができる。物理パラメータは、重量、表面積、胴回り、長さ、高さ、枝肉構成、一次切り出し比率、組織構成、肉付き、体格指数、体の非対称性、および体積からなる群から選択することができる。対象物の物理的測定値は、対象物の少なくとも一部分の三次元表示から推定することができる。対象物はブタとすることができ、物理的測定値は、頭殿長、胸囲、肘下の前肢周り、肘と肘との間隔、脇腹と脇腹の間隔、前肢の長さ、皺から皺までの長さ、踵関節周り、鼠径部での後肢周り、肩幅、腿肉の幅、腿肉の皺での幅、最大の腿肉隆起部での幅、腹部の隙間、肩甲骨での高さ、腰上の高さ、および尾挿入部の高さからなる群から選択することができる。更なる物理的測定値もまた、対象物の少なくとも一部分の三次元表示から推定することができる。1つ以上の物理的測定値を使用して、ブタまたは別の家畜の重量を推定することができる。ブタの場合には、必要に応じて、頭殿長に腿肉幅を乗じ、尾挿入部の高さを乗じたものを使用して、そのブタの重量を推定することができる。
【0007】
本明細書に記載される主題の、別の革新的な態様は、対象物の物理パラメータを推定するためのコンピュータ実装された方法として、実装することができる。複数の既定の光パターンを、対象物の少なくとも一部分上に投影する。それぞれのパターンは、実質的に同一の角度から、対象物またはその一部分上に投影される。それぞれの投影光パターンは、複数の光要素を含む。投影光パターンと対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる1つ以上の光パターンを検出する。それぞれの検出光パターンは複数の光要素を含み、単一の位置から検出される。1つ以上の検出光パターンを処理し、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供する。この対象物の少なくとも一部分の三次元表示を使用して、対象物の物理パラメータを推定する。
【0008】
この態様および他の態様は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。推定された物理パラメータを表示することができる。
【0009】
本明細書に記載される主題の、別の革新的な態様は、対象物の物理パラメータを推定するためのシステムとして、実装することができる。このシステムは、複数の光要素を含む1つ以上の既定の光パターンを、対象物の少なくとも一部分上に投影するように構成された光源を含む、投光機を含む。このシステムは、複数の光要素を含み、かつ1つ以上の投影光パターンと対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる、1つ以上の光パターンを検出するように構成された、検出機を含む。このシステムは、単一の検出機位置から検出された単一の検出光パターンから、複数の光要素の三次元位置を判定することによって、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供するように構成された、データ処理装置を含み、その三次元表示を使用して、対象物の物理パラメータを推定する。
【0010】
この態様および他の態様は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供するように処理される検出光パターンは、対象物の少なくとも一部分上への、既定の光パターンの単一の投影に基づき得る。投光機は、1つ以上の既定の光パターンを投影する開口部を更に含み得る。検出機は、対象物からの1つ以上の光パターンを受け取る開口部を含み得、投光機の開口部は、検出機の開口部からオフセットしている。光源は、光フラッシュ装置とすることができる。この光フラッシュ装置は、一過性の光のフラッシュを作り出すように構成することができる。データ処理装置は更に、対象物の少なくとも一部分の三次元表示から、対象物の物理的測定値を推定するように構成することができる。対象物はブタとすることができ、物理的測定値は、頭殿長、胸囲、肘下の前肢周り、肘と肘との間隔、脇腹と脇腹の間隔、前肢の長さ、皺から皺までの長さ、踵関節周り、鼠径部での後肢周り、肩幅、腿肉の幅、腿肉の皺での幅、最大の腿肉隆起部での幅、腹部の隙間、肩甲骨での高さ、腰上の高さ、および尾挿入部の高さからなる群から選択することができる。1つ以上の物理的測定値を使用して、ブタの重量を推定することができる。頭殿長に腿肉の幅を乗じ、尾挿入部の高さを乗じたものを使用して、そのブタの重量を推定することができる。
【0011】
本明細書に記載される主題の、別の革新的な態様は、表面上の対象物の位置を判定するためのコンピュータ実装された方法として、実装することができる。1つ以上の既定の光パターンを、対象物の少なくとも一部分上および表面の少なくとも一部分上に投影する。それぞれの投影光パターンは、複数の光要素を含む。1つ以上の投影された既定の光パターンと、対象物の少なくとも一部分および表面の少なくとも一部分との相互作用から生じる、対象物上および表面上の1つ以上の光パターンを検出する。検出光パターンは複数の光要素を含む。検出光パターンに含まれる複数の光要素の三次元位置を判定する。対象物の少なくとも一部分の三次元表示および表面の少なくとも一部分の三次元表示を、検出光パターンから判定された複数の光要素の三次元位置から判定する。表面に対する対象物の位置を、対象物の少なくとも一部分および表面の少なくとも一部分の、判定された三次元表示に基づいて判定する。
【0012】
この態様および他の態様は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。表面に対する対象物の位置の判定は、表面に対する対象物の配向を判定することを含み得る。例えば、その配向は、対象物が安置されている表面に垂直である。表面は、実質的に平坦な表面とすることができる。例えば、対象物はブタであり、表面は、商業養豚場に見られるような平坦表面である。そのような状況では、ブタ、およびその結果としての、ブタの少なくとも一部分の三次元表示は、垂直の、「直立」位置、例えば立ち姿勢である。表面に対する対象物の配向は、表面に垂直なベクトルを使用して判定することができる。対象物の少なくとも一部分の三次元表示を使用して、表面に対する対象物の垂直配向に基づく、対象物の物理パラメータを推定することができる。
【0013】
本明細書に記載される主題の、別の革新的な態様は、表面上の対象物の位置を判定するためのコンピュータ実装された方法として、実装することができる。1つ以上の第1の既定の光パターンを、対象物の少なくとも一部分上に投影する。第1の投影光パターンのそれぞれは、複数の光要素を含む。1つ以上の第2の既定の光パターンを、対象物が配置されている表面の少なくとも一部分上に投影する。第2の投影光パターンのそれぞれは、複数の光要素を含む。1つ以上の投影された第1の既定の光パターンと対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる、対象物上の1つ以上の光パターンを検出する。対象物上の検出光パターンのそれぞれは複数の光要素を含む。1つ以上の投影された第2の既定の光パターンと表面の少なくとも一部分との相互作用から生じる、表面上の1つ以上の光パターンを検出する。表面上の検出光パターンのそれぞれは複数の光要素を含む。対象物上の検出光パターンに含まれる複数の光要素の三次元位置を判定する。表面上の検出光パターンに含まれる複数の光要素の三次元位置を判定する。対象物上の検出光パターンおよび表面上の検出光パターンの双方から判定された複数の光要素の三次元位置から、対象物の少なくとも一部分の三次元表示、ならびに表面の少なくとも一部分の三次元表示を判定する。対象物の少なくとも一部分および表面の少なくとも一部分の、判定された三次元表示に基づく、表面に対する対象物の位置を判定する。
【0014】
この態様および他の態様は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。1つ以上の第1の既定の光パターンおよび1つ以上の第2の既定の光パターンを、ある方向に投影することができ、第1の既定の光パターンの複数の光要素は、互いに平行かつ第1の軸に平行とすることができ、第2の既定の光パターンの複数の光要素は、互いに平行かつ第2の軸に平行とすることができる。第1の軸および第2の軸は、整合していなくてもよい。表面に対する対象物の位置を判定することは、表面に対する対象物の配向を判定することを含み得る。対象物の少なくとも一部分の三次元表示を使用して、表面に対する対象物の配向に基づき、対象物の物理パラメータを推定することができる。物理パラメータは重量とすることができる。対象物は、表面上に立っている農場動物とすることができる。対象物は、表面の上に安置されている三次元対象物とすることができる。第1の既定の光パターンを、対象物の少なくとも一部分上に投影することは、第1の既定の光パターンを単一の瞬間で投影することを含み得る。第1の既定の光パターンおよび第2の既定の光パターンは、光のフラッシュ、例えば、単一の光のフラッシュとして投影することができる。
【0015】
本明細書に記載される主題の、別の革新的な態様は、対象物の物理パラメータを推定するためのコンピュータ実装された方法として実装することができる。この方法は、1つ以上の斜め光パターンを、対象物の少なくとも一部分上に投影することを含む。投影される斜め光パターンのそれぞれは、複数の光要素を含む。それぞれの光要素は、1つ以上の斜め光パターンが投影される方向に垂直な平面上にある垂直軸に対して斜めの軸に平行である。1つ以上の投影された斜め光パターンと対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる、対象物上の1つ以上の光パターンを検出する。それぞれの検出光パターンは複数の光要素を含む。対象物の少なくとも一部分の三次元表示を、対象物上の1つ以上の検出光パターンの複数の光要素の三次元位置を判定することによって、提供する。対象物の少なくとも一部分の三次元表示を使用して、対象物の物理パラメータを推定する。
【0016】
この態様および他の態様は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供するように処理される1つ以上の検出光パターンは、対象物の少なくとも一部分上への、既定の光パターンの単一の投影に基づき得る。1つ以上の検出光パターンは、対象物上の単一の位置から検出することができる。1つ以上の垂直光パターンを、対象物が配置されている表面の少なくとも一部分上に投影することができる。投影される垂直光パターンのそれぞれは、複数の光要素を含む。それぞれの光要素は、1つ以上の斜め光パターンが投影される方向に垂直な平面上にある垂直軸に平行とすることができる。1つ以上の垂直光パターンと表面の少なくとも一部分との相互作用から生じる、1つ以上の光パターンを検出することができる。それぞれの検出光パターンは複数の光要素を含み得る。1つ以上の検出光パターンの複数の光要素の三次元位置を判定することによって、表面の少なくとも一部分の三次元表示を提供することができる。表面の少なくとも一部分の三次元表示を使用して、表面上の対象物の位置を判定することができる。
【0017】
本明細書に記載される主題の、別の革新的な態様は、表面上に配置されている対象物の物理パラメータを推定するための装置として実装することができる。この装置は、光を放射するための光源と、この光源によって放射される光の経路内に配置され、放射光の少なくとも一部を選択的に遮断して、対象物の少なくとも一部分上に投影するための第1の光パターン、および表面の少なくとも一部分上に投影するための第2の光パターンを作り出すデバイスとを含む、投光機を含む。この装置はまた、第1の光パターンと対象物との相互作用から生じる光パターン、および第2の光パターンと表面との相互作用から生じる光パターンを検出するように構成された検出機も含む。この装置はまた、検出機によって検出された光パターンに基づいて、表面に対する対象物の位置を判定すること、および検出機によって検出された光パターンに基づいて、対象物の物理パラメータを判定することを含む操作を実行するように構成された、データ処理装置も含む。
【0018】
この態様および他の態様は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。放射光の少なくとも一部を選択的に遮断して、対象物の少なくとも一部分上に投影するための第1の光パターン、および表面の少なくとも一部分上に投影するための第2の光パターンを作り出すデバイスは、光遮断部分を含む透明表面、ステンシル、およびデジタルマイクロミラーデバイスからなる群から選択することができる。透明表面は、透明表面上の第1の方向に配向された第1の複数のマーキング、および透明表面上の第2の方向に配向された第2の複数のマーキングを含み得る。第1の方向は、第2の方向と異なるものとすることができる。第1の複数のマーキングを通過する光を投影して、第1の光パターンを作り出す投光機は、対象物上に投影するための複数の光要素を含み得る。第2の複数のマーキングを通過する光を投影して、第2の光パターンを作り出すことは、対象物が配置されている表面上に投影するための複数の光要素を含み得る。投光機は、光源からの光を、透明表面上の第1の複数のマーキングおよび第2の複数のマーキングを通して透過させるための、光学素子を更に含み得る。透明表面はスライドとすることができる。第1の複数のマーキングは、スライド上の斜めのエッチングマークとすることができ、第2の複数のマーキングは、スライド上の垂直のエッチングマークとすることができる。投光機および検出機は、装置が動作中の際には、同一水平面上に配置することができる。この装置は、投光機および検出機が内部に配置されるハウジングを更に含み得る。このハウジングは、複数の開口を含み、これらの開口を通じて、投光機が光を投影し、検出機が光パターンを検出することができる。検出機は、検出光パターンを捕捉するための電荷結合デバイス(CCD)を含み得る。検出機は、第1の光パターンと対象物との相互作用から生じる第1の検出光パターン、および第2の光パターンと表面との相互作用から生じる第2の検出光パターンを検出するように構成することができる。この装置は、第1の検出光パターンおよび第2の検出光パターン内に含まれる複数の光要素の三次元位置を判定することによって、それぞれ、対象物の少なくとも一部分の三次元表示および表面の少なくとも一部分の三次元表示を提供するように構成された、処理回路を更に含み得る。
【0019】
本明細書に記載される主題の、別の革新的な態様は、1つ以上の斜め光パターンを、対象物の少なくとも一部分上に投影するように構成された投光機であって、投影される斜め光パターンのそれぞれが、複数の光要素を含み、それぞれの光要素が、1つ以上の斜め光パターンが投影される方向に垂直な平面上にある垂直軸に対して斜めの軸に平行である投光機と、1つ以上の既定の斜め光パターンと対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる、対象物上の1つ以上の光パターンを検出するように構成された検出機であって、それぞれの検出光パターンが複数の光要素を含む検出機と、1つ以上の検出光パターンの、対象物上の複数の光要素の三次元位置を判定することによって、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供し、その対象物の少なくとも一部分の三次元表示を使用して、対象物の物理パラメータを推定するように構成された処理回路とを含む、システムとして実装することができる。
【0020】
この態様および他の態様は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。投光機は更に、1つ以上の垂直光パターンを、対象物が配置されている表面の少なくとも一部分上に投影するように構成することができる。投影される垂直光パターンのそれぞれは、複数の光要素を含み得る。それぞれの光要素は、1つ以上の斜めパターンが投影される方向に垂直な平面上にある垂直軸に平行とすることができる。検出機は更に、1つ以上の既定の垂直光パターンと表面の少なくとも一部分との相互作用から生じる、表面上の1つ以上の光パターンを検出するように構成することができる。それぞれの検出光パターンは複数の光要素を含み得る。処理回路は更に、1つ以上の検出光パターンの、表面上の複数の光要素の三次元位置を判定することによって、表面の少なくとも一部分の三次元表示を提供し、その表面の少なくとも一部分の三次元表示を使用して、表面上の対象物の位置を判定するように構成することができる。
【0021】
本明細書に記載される主題の1つ以上の実施形態の詳細を、添付の図面および以下の説明で示す。本主題の他の特徴、態様、および有利点は、この説明、図面、および特許請求の範囲によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】対象物の物理パラメータを推定するための例示的なデバイスの一部分を示す概略図である。
【図2】対象物の物理パラメータを推定するための例示的なデバイスの一部分を示す概略図である。
【図3】対象物の物理パラメータを推定するための例示的なデバイスの一部分を示す概略図である。
【図4】対象物の物理パラメータを推定するための例示的なデバイスの一部分を示す概略図である。
【図5】説明されるデバイス、システム、および方法と共に使用するための例示的な三角測量法の図である。
【図6】頭殿長が算出されるブタのスキャンの概略図である。
【図7】胴回りが算出されるブタのスキャンの概略図である。
【図8】腿肉の幅が算出されるブタのスキャンの概略図である。
【図9A】本明細書に記載の例示的なシステムを使用して得られたマーク付きのブタの、側面からの生画像である。
【図9B】頭殿長、尾挿入部の高さ、および腿肉の幅が標識された、三次元スキャンである。
【図10】対象物の物理パラメータを推定するための例示的なデバイスの分解図を示す概略図である。
【図11】対象物の物理パラメータを推定するための、上部ハウジングを取り除いた例示的なデバイスの等角図を示す概略図である。
【図12】底部ハウジングを取り除いた例示的なデバイスの等角図を示す概略図である。
【図13】上部ハウジングを取り除いた例示的なデバイスの背面図を示す概略図である。
【図14】対象物上、および対象物が配置されている表面上にそれぞれ入射するように投影することができる、第1の光パターンならびに第2の光パターンを示す図である。
【図15】2つの光パターンで同時にマーク付けされたブタの生画像である。
【図16】対象物の物理パラメータを推定するための例示的なシステムの一部分を示すブロック図である。
【0023】
様々な図面における同様の参照番号および同様の記号は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
三次元表示を使用して物理パラメータを推定するための、方法、装置、およびシステムを、本開示において説明する。以下の図を参照して説明するように、対象物の物理パラメータは、対象物上に入射する光パターンの相互作用によって得られる三次元表示を使用して推定される。光パターンは、例えば三次元での、検出およびその後の表示のために、対象物上に投影することができる、任意の光のパターンである。この光パターンは、複数の光要素を含み得る。光パターンは、必要に応じて、構造化された光パターンとすることができる。構造化された光パターンの一実施例では、各光要素は、そのパターンの他の光要素と平行なストライプとすることができる。構造化された光パターンの別の実施例では、各光要素は、コード化の標的とすることができる。物理パラメータを推定するために、デバイスは、関心の対象物上に光パターンを照射し、その光パターンと対象物との相互作用を捕捉する。そのようなデバイスの一実施例を、図1を参照して説明する。そのようなデバイスの別の実施例を、図3〜図4および図10〜13を参照して説明する。
【0025】
図1は、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を使用して、対象物の物理パラメータを推定するためのデバイス10の概略図である。デバイス10は、対象物上に光パターンを投影し、対象物からの光パターンを受け取るように構成される。対象物から受け取った光パターンは、投影光パターンと対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる光パターンを含む。
【0026】
対象物は生物に限定されないが、一実施例では、対象物は、動物、または動物の一部分である。例えば、対象物は、ヒト、またはヒト以外の動物とすることができる。必要に応じて、対象物は、ブタ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、サカナ、ウマなどのような、家畜動物である。動物は、任意の年齢の、雄または雌の動物とすることができる。あるいは、または更には、対象物は、任意の種類の家禽、もしくは家禽の一部分とすることができる。
【0027】
デバイス10の一部分は、ハウジング12内に配置することができる。必要に応じて、ハウジング12は、デバイス10の操作者によって手持ちされるように構成される。ハウジングが手持ちされる場合、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を作り出す用途のために、対象物の周囲環境の範囲内で、このデバイスを移動させることができる。それゆえ、例えば、家畜動物が、三次元表示を作り出すための対象物である場合には、その家畜動物に対してデバイス10を自由に移動させることができるが、一方で動物は、その自然な商業的環境の範囲内で、拘束されない。
【0028】
デバイス10は、ハウジング12内に配置される光源14を含み得る。光源14は、対象物上へ投影するための一過性の光のフラッシュを作り出すことができる、フラッシュ式光源(例えば、閃光電球)とすることができる。フラッシュ式光源は、光学分野において一般的に使用されている。例えば、周知のフラッシュ式光源をカメラ内で使用して、対象物の画像を捕捉するために、光を対象物上に瞬間的に照射する。デバイス10は、光源から対象物に向かう光の投影を開始させるために使用することができる、トリガーなどのヒューマンマシンインターフェース32を更に含み得る。
【0029】
ガラスまたは別の光透過材料で作製することができるスライド16を、ハウジング12内に配置して、光源14と対象物との間で操作可能に位置決めすることができる。このスライド16は、既知のパターンを含む。例えば、1つ以上の既知のパターンを、スライド16上にプリントするか、またはエッチングすることができる。一実施例では、このスライドは、鏡面を有するガラススライドである。この鏡面は、その鏡映の一部分が、酸を使用してエッチング処理され、非鏡面の既知のパターンをスライド上に作り出すことができる。そのパターンは、光源14からの光がスライドを通過し対象物に向かって透過する際に、複数の光要素としてスライドから投影される。必要に応じて、スライド16上のパターンは複数の要素を含み、この複数の要素が、対象物上または対象物の一部分上への複数の対応する光要素の投影を引き起こす。各要素の位置は既知である。光パターンは、スライド16以外の物体、またはスライド16に追加される物体を使用して作り出せることが理解されよう。例えば、デジタル投光機(DLP)などの、デジタルマイクロミラーを使用することができる。あるいは、または更には、スチール製遮光板(壁面上にパターンを照らし出すために使用されるステンシル)を使用して、光パターンを作り出すことができる。光パターンは、表面上にマーキングを有する任意の透明表面、または光の通過を選択的に遮断する任意のデバイス、あるいはそれら2つの組み合わせを使用して、生成することができる。
【0030】
図1を参照すると、光が光源14からスライド16を通過する際に、複数の光要素を有する光パターンが生み出される。スライド16の各要素の位置は既知であるため、投影光パターンもまた既知である。この光パターンは、必要に応じて、集光レンズ18を通じて、投影レンズ20上へ、投影レンズ20を通過するように方向付けられ、この投影レンズ20が、このパターンを、開口部22から対象物上に、または対象物の一部分上に集束させる。必要に応じて、開口部22は、保護ガラスによって保護される。開口部22はまた、必要に応じて、閉鎖することもできる。複数の要素の各要素の位置は既知であり、投影レンズ20の光学的特性(例えば、投影角)もまた既知であるため、各要素が、投影レンズ20から任意の所定距離にある垂直平面上に落とし込まれる位置を、推定することができる。更には、投光機から投影される各要素の角度αを、推定することができる。図5に示すように、αは、投光機装置の光学軸に対して測定することができる。
【0031】
対象物の少なくとも一部分上に投影された光は、対象物、または対象物の一部分と相互作用して、結果的に生じる複数の光要素を含む光パターンが検出され得る。結果的に生じる光パターンは、開口部24、レンズ26、および検出機28を含む、捕捉部分(例えば、カメラの部分)によって検出することができる。一部の実装では、この捕捉部分および投光機部分を、正確なスキャンデータを得るために、捕捉部分および投光機の内因パラメータならびに外因パラメータを識別するように較正することができる。外因パラメータに基づいて、投光機ならびにカメラの、空間内での互いに対しての位置、および画像化されている対象物に対する位置を判定することができる。カメラの外因パラメータを定義することは、任意の所定の三次元画像に関する、空間内での、カメラの相対的位置および配向を知ることである。内因パラメータは、投光機またはカメラの内部のパラメータであり、例えば、レンズの歪み(糸巻き形歪み、および接線歪み)、レンズの焦点距離、形式サイズ(例えば、投影パターンスライドまたはCCDの、ミリメートル単位でのサイズなど)、全ての投影光線が交差する理論交点である、主点(例えば、理想的なシステムでは、CCDまたはスライドの正確な中心)である。
【0032】
代替的な実装では、カメラおよび投光機の双方のレンズの歪みを明らかにすることによって、較正を適用することができる。レンズの歪みは、カメラの各光線に対して個別に適用され得る。典型的には、レンズの歪みは、多項式関数f(x)を使用して概算することができる。次いで画素の位置が、f(Px,Py,Pz)=(Px1,Py1,Pz1)として歪められ、次いでカメラの光線に関する新たな等式が、以下となる。
【数1】

【0033】
投光機の場合には、投影表面の歪んだ交点を見つけ出すために、表面は、光線に近似する一連の光線に分解される。これらは、以下として同様に定義することができる。
【数2】

【0034】
このシステムは、投影するパターンを「見る」逆カメラとして、投光機を見なすことによって、較正することができる。カメラは、光工学の当業者には既知のカメラ較正技術を使用して、較正することができる。固定された既知のパターンを較正表面に置くことができる。この固定された既知のパターンから、較正されたカメラで取得した画像を使用して、そのカメラに対する、較正表面の3D位置を判定することができる。次いで、スライドパターン内の2Dの点と較正表面上に投影された3Dの点との対応関係を見つけ出すことによって、投光機を較正することができる。投光機の較正は、投光機の内因パラメータおよび外因パラメータの判定を可能にする。
【0035】
開口部24を通過する光は、レンズ26によって検出機28上に集光される。検出機28は、例えば電荷結合デバイス(CCD)である。検出機28の寸法は既知である。光がレンズ26を通過して、検出機28に、その検出機の特定の画素において衝突する際、色が使用されている場合には、その光の色および強度が、その画素において記録される。複数の画素の色および強度を分析することによって、検出機28に衝突する光のパターンを判定することができる。この情報を使用して、投光要素に対する、対象物上の所定のパターン要素が捕捉されて測定された際の、その要素の位置に対する、開口部24またはレンズ26の角度βを推定することができる。必要に応じて、開口部24は、保護ガラスによって保護される。開口部24はまた、必要に応じて、閉鎖することもできる。色を使用しない場合には、光の検出は、モノクロームで達成することができる。
【0036】
図2は、対象物の物理パラメータを推定するための例示的なデバイスの一部分を示す概略図である。図2に示すように、デバイス10は、不透明なハウジング12を含む。図2は、必要に応じて保護ガラスで覆うことができる開口部(22および24)を示す。この図は、ハウジング12内に組み込まれる、任意選択の表示デバイス34およびヒューマンマシンインターフェース32(例えば、光の投影を引き起こすためのトリガー制御)を更に示す。表示デバイス34は、多くのデジタルカメラに共通の液晶ディスプレイ(LCD)とすることができる。図1に示すデバイス10の内部構成要素は、このハウジング内部に配置される。
【0037】
図3および図4は、対象物の物理パラメータを推定するためのデバイス40の例示的な概略図である。デバイス40は、光源14(例えば、カメラタイプのフラッシュ装置)および光学部分を含む、投影部分42を含む。この光学部分は、スライド16、集光レンズ18、および投影レンズ20を含み得る。対象物に近位の、光学部分の開口部22は、保護ガラス層で覆うことができる。デバイス40は、デジタルカメラ装置などの、捕捉部分44を更に含み得る。この捕捉部分は、保護ガラスで覆われる開口部24、レンズ26(例えば、カメラレンズ)、および検出機28を含み得る。デバイス40は、光源14からの光の投影を開始させ、捕捉部分44を使用して画像を捕捉するための、ヒューマンマシンインターフェース32を更に含み得る。
【0038】
捕捉開口部を通過して出る光を検出するための検出機28が、捕捉部分の内部に配置される。デバイス40はまた、多くのデジタルカメラに共通するような表示デバイスも含み得る。このデバイスは、対象物に対する検出機の単一の位置から検出された単一の光パターンを使用して、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を作り出すように構成された、少なくとも1つの処理デバイスを更に含み得る。この少なくとも1つの処理デバイスは更に、三次元表示を使用して対象物の物理パラメータを推定するように構成することができる。
【0039】
デバイス10は、物理パラメータを推定するために構成された、少なくとも1つの処理デバイスを含み得る。この少なくとも1つの処理デバイスはまた、デバイス10から離れて配置することもでき、デバイス10は、物理パラメータを推定するための処理デバイスと操作可能に情報伝達することができる。物理パラメータを推定するための、少なくとも1つの処理デバイスは、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を作り出すために使用されるものと同一の処理デバイスであってもよい。デバイス10は、デバイスの動作に電力供給するための電源30(例えば、電池)を更に含み得る。
【0040】
三角測量法を使用して、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を作り出すことができる。例えば、デバイス10は、対象物からの単一の検出光パターンから、複数の検出光要素の三次元位置を判定することによって、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供するように構成された、少なくとも1つの処理デバイスを含み得る。光パターンは、単一の検出機位置から検出することができる。それゆえ、デバイス10の投光機部分を使用する光パターンの単一の投影から生じる、対象物からの光パターンは、デバイス10の捕捉部分によって検出することができる。
【0041】
単一の投影を使用する場合、光パターンは、単一の位置から、対象物の少なくとも一部分上に、1回のみ投影される。この単一の光パターンが、対象物の少なくとも一部分と相互作用し、結果的に生じるパターンが、デバイス10の捕捉部分によって検出される。したがってこの検出パターンは、デバイス10の投光機部分の単一の位置から投影された、単一の投影光パターンから生じさせることができる。
【0042】
投光機部分とカメラ部分との間のオフセットもまた既知であるため、対象物上に投影されるパターンの複数の光要素の三次元位置(x座標,y座標,z座標)を推定することができる。例えば、カメラが原点(0,0,0)であると仮定することによって、対象物Zまでの距離は、角度αおよび角度βを分析することにより推定することができる。少なくとも1つの処理デバイスはまた、デバイス10から離れて配置することもでき、デバイス10は、三次元表示を作り出すための処理デバイスと操作可能に情報伝達することができる。例えば、少なくとも1つの処理デバイスは、デバイス10から離れて情報伝達する、ラップトップコンピュータまたは他のコンピュータ内に配置することができる。
【0043】
図5は、説明されるデバイス、システム、および方法で使用するための例示的な三角測量法の図である。図5は、三角測量法を使用する、例示的なZ座標の推定を示す。投影されたパターンの各要素は、対象物から検出されるパターン(例えば、捕捉された画像)を使用して識別可能である。各標的要素(例えば、対象物上に投影された光要素)の角度α、および各標的要素の捕捉角度βを使用して、対象物またはその一部分までの距離Zを推定することができる。図5では、δYは、投光機とカメラとの距離である。ΔYは、投光機のY方向におけるオフセットであり、ΔZは、投光機のZ方向におけるオフセットである。
【0044】
したがって、以下となる。
【数3】

【0045】
別の実装では、例示的な三角測量法は、Z軸が投光機の中心投影軸と一致する投光機に関連して、デカルト座標系を定義することを含む。そのような実装では、X−Z平面は、投光機によって照らし出される水平な光のシートと一致する。この光のシートは、投影のくさび形状平面を定義する。構造化された光パターン内の各ストライプは、対応するくさび形を作り出す。投影の中心が(0,0,0)である場合には、この平面は、次のように定義することができる。
【数4】

【0046】
次いでカメラ画像を、画素(Px,Py,Pz)およびカメラレンズの中心(Cx,Cy,Cz)によって定義される一連の光線として見ることができ、各光線Pは、次の等式で定義することができる。
【数5】

【0047】
これらの光線のそれぞれと、投光機によって作り出されるくさび形状平面との交差が、対象物のXYZ座標を定義する。この光線と平面との交差は、次の方程式を使用して解くことができる。
【数6】

【0048】
残るX座標およびY座標は、投光機部分またはカメラ部分のいずれかの光学系を単独で使用することによって推定することができ、Xは、検出機28上の画素位置を、1ミリメートル(mm)検出機当たりの画素数で割り、標的要素(例えば、対象物上に投影された光要素)までの距離を乗じ、レンズの焦点距離で割ったものである。同様に、Yは、検出機28のY方向上の標的パターンの要素の画素位置を使用して推定することができる。X座標、Y座標、Z座標は、対象物上の複数の光要素に関して判定することができ、結果として得られる情報を使用して、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を作り出すことができる。
【0049】
次いで、対象物の三次元表示を使用して、対象物の物理パラメータを推定することができる。物理パラメータは、必要に応じて、非幾何学的物理パラメータとすることができる。幾何学的物理パラメータは、例えば、対象物またはその一部分の長さあるいは高さなどの、記載される方法およびシステムを使用して受け取ったスキャンデータに内在するパラメータである。それゆえ幾何学的物理パラメータは、スキャンデータに基づいて算出することができる、対象物の物理的測定値である。ブタに関しては、幾何学的物理パラメータ、すなわち物理的測定値の例としては、頭殿長、胸囲、肘下の前肢周り、肘と肘との間隔、脇腹と脇腹の間隔、前肢の長さ、皺から皺までの長さ、踵関節周り、鼠径部での後肢周り、肩幅、腿肉の幅、腿肉の皺での幅、最大の腿肉隆起部での幅、腹部の隙間、肩甲骨での高さ、腰上の高さ、および尾挿入部の高さが挙げられるが、これらはほんの数例に過ぎない。物理的測定値は、例えば、最大の深さを有する腿肉上の点と肩上の点との間の距離、この線の中間点と、この線のブタの腹部上への投影との間の距離、肩の皺に沿って取った、ブタの腹側面と背側面との間の曲面距離、肩の皺での、最大垂直座標を有する点と最小垂直座標を有する点との投影間の距離、肩の皺と腿肉の皺との間の中間点に沿って取った垂直断面の外周、肩の皺と腿肉の皺との間の中間点での、最大垂直座標を有する点と最小垂直座標を有する点との投影間の距離、この中間点に沿って取った、ブタの腹側面と背側面との間の曲面距離、この中間点での最大垂直座標を有する点と最小垂直座標を有する点との投影間の距離、腿肉の皺に沿って取った、ブタの腹側面と背側面との間の曲面距離、腿肉の皺での、最大垂直座標を有する点と最小垂直座標を有する点との投影間の距離などを含む、複数のパラメータを判定することによって得ることができる。
【0050】
頭殿長とは、ブタの長さの推定値として使用することができる、ブタの解剖学的構造の測定値を指す。図6に示すように、「頭頂部」は、両耳の間の、頭部の最上部の点である。「尻」の位置は、尾の挿入位置か、または尾の背側面が体と出会う場所であると見なされる。頭殿長は、この場合、頭頂部の点と尻の点との間の表面距離である。脇腹の胴回りとは、ブタの胴回りの推定値として使用することができる、ブタの解剖学的構造の測定値を指す。図7に示すように、この測定は、腹部と腿肉との間に作り出される皮のたるみの、腿脇腹点から開始する。測定値は、脇腹点から開始して、対象物の背側面、例えば背骨で終了する、垂直面の線を引くことによって取得される。尾の高さとは、ブタの高さの推定値として使用することができる、ブタの解剖学的構造の測定値を指す。この測定値は、床面と尾の挿入点との間の垂直距離を測定することによって取得される。腿肉の幅は、ブタの幅の推定値として使用することができる、ブタの解剖学的構造の測定値を指す。図8に示すように、この測定値は、ブタの背側面と最大腿肉点との間の直線距離を測定することによって取得される。ブタの最大腿肉と背側面との間の線は、ブタの背側面が湾曲している場合があるため、最大腿肉の位置でのブタの背側面を通って、床に垂直に描かれた平面に対して、垂直に引かれる。最大腿肉点は、視点が上から見下ろす(床、またはブタが配置される任意の表面に垂直な)場合、ブタの背側面から最も遠い、腿肉上の点である。
【0051】
非幾何学的物理パラメータは、例えば、対象物もしくはその一部分の、重量、胴回り、または体格指数などの、記載される方法およびシステムを使用して受け取ったスキャンデータに内在しない物理パラメータである。非幾何学的物理パラメータは、上述のようにブタ上に光パターンを投影することによって得られるスキャンから算出された、幾何学的物理パラメータ、すなわち物理的測定値に基づいて、判定することができる。例えば、頭殿長に腿肉幅を乗じ、尾挿入部の高さを乗じたものを使用して、ブタの重量を推定する。キャリパーおよびテーラーテープで測定した、頭殿長×腿肉幅×尾挿入部の高さの、体積量は、25頭のブタに関して、ブタ重量との良好な相関性(r=0.97)を示した。更には、三次元スキャンから測定された同じ体積量もまた、重量との良好な相関性(r=0.97、N=25)を示した。
【0052】
ブタの三次元スキャンは、複数の角度から、例えば、ヒトの頭の高さでの側方から、頭より上の側方から、ブタの上から、後から4分の3、すなわち尾の約2フィート後の側方から、取得することができる。投影光パターンを重ねたブタの画像を、図9Aに示す。この画像から得られたブタの三次元スキャンを、図9Bに示す。三次元スキャンによって得た測定値と重量との重相関を、以下の表に記載する。
【表1】

【0053】
前述のように、三次元スキャンに基づいて算出した体積は、重量との良好な相関性(R=0.97)を示した。腿肉幅を、脇腹から脇腹の距離に置き換えることによって、体積を推定した場合、重相関は、高いまま維持された(R=0.94)。重量に加えて、本明細書に記載される技術を使用して推定することができる他の物理パラメータの例としては、表面積、胴回り、体積、長さ、高さ、枝肉構成、一次切り出し比率、組織(例えば、脂肪、骨、赤身肉)構成、肉付き、体格指数(BMI)、および/または体の対称性/非対称性が挙げられる。
【0054】
このように、家畜動物の重量を、その動物の少なくとも一部分の三次元表示から推定することができる。前述のように、ブタの重量は、頭殿長、腿肉の幅、および尾挿入部の高さを乗じることによって、推定することができる。単一の検出光パターンを使用することによって、動物は拘束を受けないことが可能である。例えば、動物は、その自然環境内で拘束されずに動作することができる。1回のスキャン(単一の投影事象、単一の投影事象に基づく単一の検出)を行なうことができ、1回のスキャンからのデータを使用して、三次元表示を作り出すことができる。1回のスキャンが行なわれるため、そのスキャンは、対象物に対する1つの位置から行なわれる。複数のスキャン、すなわち、複数の投影事象を行なって、物理パラメータを推定することも可能であることが理解されよう。
【0055】
一部の実装では、重量または他の物理パラメータを、三次元表示から判定するために、その三次元表示を、標準表示と比較することができる。必要に応じて、この標準表示は、その対象物と類似の特性を有する対象物の、三次元表示である。後述の代替的な実装では、重量はいずれの標準表示とも比較することなく判定することができる。
【0056】
例えば、標準表示は、その物理パラメータが判定されている対象物と、同じ対象物、または同じ対象物の一部分に基づくことができる。例えば、ブタの重量を推定している場合には、その標準は、ブタに基づく表示とすることができる。必要に応じて、この標準は、対象動物に近い年齢または同じ年齢の動物の表示に基づき得る。また、この標準は、必要に応じて、対象動物と同じ種および/または同じ血統の、近い年齢もしくは同じ年齢の動物の表示にも基づき得る。
【0057】
三次元表示から重量を推定する方法の一実施例は、標準対象物の表示に位置合わせした後の、対象物の三次元表示と交差する、標準の表面に対して垂直な線の長さを推定することである。これらの長さを、その標準全体にわたる複数の位置(例えば、腿肉、肩、腹、背)から取得し、回帰分析に使用して、重量予測方程式を導き出すことができる。この重量推定の精度および正確性は、精度および/または正確性の尺度としての方程式(R−2乗)によって説明される分散比を使用する、代替的な方程式構造の段階的分析によって、評価し、精緻化することができる。
【0058】
重量を推定するための他の例示的な方法としては、対象物(例えば、ブタ)の三次元表示を使用して、重量を視覚的に推定することが挙げられる。しかしながら、より高い精度のために、基準点を使用して、対象物の寸法の一部分を推定するか、対象物のサイズを所定の範囲内に当てはめることができる。三次元画像から重量を推定する一部の方法は、対象物の側方からの投影面積を推定し、この側方面積と重量との関係に基づいて重量を推定することが含まれる。例えば、H.Minagawaの「Surface Area,Volume,and Projected Area of Japanese−Shorthorn Cattle Measured by Stereo Photogrammetry Using Non−metric Camera」(J.Agr.Met.50(1):17〜22(1994))は、画像分析による、ウシの側方面積と重量との相関を記載している。更には、投影面積とブタの高さとの相関が、ブタの重量を推定するために報告されている。例えば、W=5.68×10−41.160.522である。例えば、Minagawa,H.の「Estimating Pig Weight with a Video Camera」(Proc of the Fifth International Livestock Environment Symposium,453〜620(1997))、MinagawaおよびHosonoの「A Light Projection Method to Estimate Pig Height」(Proc.of the First International Conference of Swine Housing,120〜125(2000))、ならびにMinagawaおよびMurakamiの「A Hands Off Method To Estimate Pig Weight by Light Projection and Image Analysis」(Livestock Environment VI:Proc of the Sixth International Symposium72〜79(2001))を参照されたい。他の実施例では、雌ブタの重量が、脇腹の胴回りと重量との相関から推定されている。それゆえ、重量を推定するために使用することができる、胸囲、面積、および高さを、三次元表示から導き出すことができる。また、断面積および体積を、三次元表示から導き出して、重量を推定するために使用することもできる。
【0059】
更に別の実施例では、ブタの高さと等しい高さから取得した、ブタの側面の三次元表示は、鼻から尾まで、および背中の頂部からブタが立っている表面までの、ブタの一方の側面の表面詳細を含み得る。三次元表示から重量を推定するために使用することができる測定基準としては、直線、曲線、角度、面積、および体積の値が挙げられる。デバイス10を、ブタの側面に対して、ブタの長軸と直角に向けるという条件で、デバイス10からブタまでの垂直距離、ならびにデバイス10と、ブタの体の前部(例えば、両耳の中間)および後部(例えば、尾の挿入点)との間に作り出される角度を正確に測定することによって、上記の測定基準を得ることができる。所定のブタについてのこれらの測定基準を重量推定値に変換するために、これらの測定基準のうちの1つ以上を使用して、重量を推定することができる。
【0060】
ブタの最初のセットを画像化し、秤量して、測定変動の初期推定値を得ることができる。重量推定の正確性を算出し検証するために画像化するブタの数は、所望のレベルの正確性が達成されるまで、一連のデータ収集およびデータ分析を実行することによって、決定される。この分析は、「検出力」分析としても知られ、既定レベルの推定誤差のために収集するべきデータセットのサイズおよび構造についての指針を提供することができる。必要に応じて、100頭のブタの画像および重量が取得される。この分析によって収集されたデータが測定基準を提供し、次いでこの測定基準を、統計的手法の中でも特に、段階的回帰を使用して分析することで、最も良好に体重を推定する測定基準のセットを識別することができる。この段階的手法は、個々の重量推定値が、対応する実際の重量の、例えば+/−2%の範囲内となるまで、繰り返すことができる。あるいは、または更に、この手法は、重量推定値の平均が、実際の平均重量の、例えば+/−2%の範囲内となるまで、繰り返すことができる。段階的回帰法の実施例は、例えば、ソフトウェアアプリケーションに実装されており、SAS(SAS Institute Inc,Cary NY)、Systat(Systat Software,Inc,Chicago,IL)より入手可能である。他の統計ソフトウェアパッケージもまた、市販されている。
【0061】
更に別の実施例では、約100頭のブタを画像化し、部分的三次元表示画像を得て、この三次元画像を標準画像上にデジタル処理で重ねた(例えば、位置合わせした)場合に、多数の測定基準を提供することが可能であり、上述のように、結果的に得られる個々の重量推定値が、対応する実際の個々の重量の、例えば+/−2%の範囲内となるまで、段階的回帰法を使用した、これらの測定基準のサブセットの分析が可能になる。
【0062】
いずれかの回帰法から結果的に得られる統計的方程式は、重量などの物理パラメータを推定するための、少なくとも1つの処理デバイスによって使用することができる。それゆえ、回帰分析の実行後に、対象物の三次元表示の特性を統計的方程式に入力して、重量を判定することができる。
【0063】
更に別の実施例では、体積および密度の推定値を使用して、重量を推定することができる。本方法を使用して、体積を三次元表示から判定することができ、その体積の組織の既知の密度推定値を使用して、重量を推定することができる。例えば、ブタの断面の代表的サンプルを、各区分の密度を評価するために得ることができる。三次元表示を使用して、捕捉した画像から、体の断面区分をシミュレートする。有限厚である、各区分の体積(V)を、次いで推定し、その区分に適合する密度(D)推定値を使用して、区分重量(W)推定値(W=VD)を得る。有限厚である各断面区分に関して算出した重量を、全ての区分にわたって合計し、その動物の総重量の推定値を提供することができる。例えば、対応する実際の個々の重量の+/−2%の範囲内で、個々の重量を推定するという正確性のために、任意の上記の手法を組み合わせて、同様の統計的分析を行なうことも可能である。
【0064】
対象物の物理パラメータを推定するためのシステムもまた、本明細書に記載される。このシステムは、デバイス10などの捕捉システム116、および上述のような少なくとも1つの処理デバイスを含み得る。処理デバイスは、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を作り出し、その三次元表示を使用して、対象物の物理パラメータを推定するように構成することができる。例示的なシステム100を図16に示す。
【0065】
対象物の物理パラメータを推定するための方法もまた、記載される。上述の例示的なデバイスおよびシステムを、この開示される方法で使用することができる。対象物の物理パラメータを推定するための例示的な方法は、1つ以上の規定の光パターンを、対象物の少なくとも一部分上に投影することを含み、それぞれの投影光パターンは、複数の光要素を含む。1つ以上の投影光パターンと対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる1つ以上の光パターンを検出し、それぞれの検出光パターンは複数の光要素を含み、単一の位置から検出される。単一の検出光パターンを、その単一の検出光パターンの複数の光要素の三次元位置を判定することによって、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供するように処理する。この対象物の少なくとも一部分の三次元表示を使用して、対象物の物理パラメータを推定する。
【0066】
必要に応じて、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供するように処理される単一の検出光パターンは、対象物の少なくとも一部分上への、既定の光パターンの単一の投影に基づく。必要に応じて、単一の検出位置のそれぞれは、そのパターンを投影する位置からオフセットしている。検出位置とは、検出機または検出開口部の位置を指すものとすることができ、パターンを投影する位置とは、投光機または投影開口部の位置を指すものとすることができる。必要に応じて、1つ以上の光パターンが検出される単一の位置は、1つ以上の検出光パターンの間で異なっている。
【0067】
この例示的な方法を使用して推定する物理パラメータは、必要に応じて、重量とすることができ、対象物は、必要に応じて、哺乳類などの動物とすることができる。一態様では、推定する物理パラメータは重量であり、動物はブタなどの家畜動物である。物理パラメータは、幾何学的物理パラメータまたは非幾何学的物理パラメータとすることができる。物理パラメータはまた、重量、表面積、胴回り、長さ、高さ、枝肉構成、一次切り出し比率、組織構成、肉付き、体格指数、体の非対称性、および体積からなる群から、あるいはこれらのパラメータの任意のサブセットから選択することができる。例えば、物理パラメータは、重量、体積、枝肉構成、一次切り出し比率、組織構成、肉付き、体格指数、および体の非対称性からなる群から、あるいはこれらのパラメータの任意のサブセットから選択することができる。
【0068】
物理パラメータを推定するために、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を、必要に応じて、標準対象物の表示と位置合わせして、その三次元表示の、標準対象物の表示に対する配向を判定することができる。例えば、三次元表示の少なくとも一部分の配向を、標準対象物の表示の配向と比較して、三次元表示の一部分と標準対象物の一部分との間の距離の差異を推定することができる。対象物の少なくとも一部分の三次元表示と、標準対象物の表示との間の差異を使用して、物理パラメータを推定することができる。
【0069】
それゆえ、一態様では、物理パラメータは重量であり、重量を推定するための三次元表示の使用は、その三次元表示と標準対象物の表示との比較を含む。比較した表示を使用して、対象物の重量を推定する。必要に応じて、対象物は、所定の種の家畜動物であり、標準対象物の表示は、同じ所定の種の家畜動物に基づく。必要に応じて、対象物は、所定の遺伝子型の家畜動物であり、標準対象物の表示は、同じ所定の遺伝子型の家畜動物に基づく。必要に応じて、対象物は、所定の種または遺伝子型の家畜動物であり、標準対象物の表示は、対象物の家畜動物と、同じ所定の種または遺伝子型で、おおよそ等しい年齢を有する家畜動物に基づく。
【0070】
対象物の物理パラメータはまた、対象物の1つ以上の断面区分の体積を推定することによって、推定することもできる。例えば、物理パラメータは、必要に応じて、重量であり、重量を推定するための三次元表示の使用は、対象物の1つ以上の断面区分の体積を推定することを含む。
【0071】
複数の光要素を有する複数の既定の光パターンを対象物の少なくとも一部分上に投影することを含む、対象物の物理パラメータを推定するための例示的な方法もまた記載され、それぞれのパターンは、実質的に同一の角度から対象物上に投影される。投影光パターンと対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる1つ以上の光パターンが検出される。それぞれの検出光パターンは複数の光要素を含み、単一の位置から検出される。1つ以上の検出光パターンを処理し、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供する。次いで、この対象物の少なくとも一部分の三次元表示を使用して、対象物の物理パラメータを推定することができる。
【0072】
前述の図面を参照して説明されるデバイスは、投光機および検出機が垂直平面上に配置される実施形態を示す。図10〜図13を参照して説明する代替的な実施形態では、投光機および検出機は、水平平面上に配置される。
【0073】
図10は、対象物の物理パラメータを推定するための例示的なデバイス1000の分解図を示す概略図である。例示的なデバイス1000の構成要素を、以下の表に記載する。
【表2】

【0074】
例示的なデバイス1000では、カメラ1002およびフラッシュレンズ1003は、同一水平平面上に配置される。カメラレンズ1001は、市販のF−マウントまたはC−マウントのカメラレンズとすることができる。カメラ1002は、例えばユニバーサルシリアルバス(USB)、ファイヤワイヤ、ネットワークボードなどを使用して、処理デバイスに操作可能に結合することができる、市販のカメラとすることができる。フラッシュレンズ1003は、投影に使用される、F−マウントまたはC−マウントなどの市販のカメラレンズとすることができる。ディフューザー1005は、フラッシュの放射光を、スライド全体にわたって均一に分散させるために使用される、半透明材料または完全に透明なガラスレンズとすることができる。枠付きスライド1006は、例えば、光パターンを作り出すために使用される、遮光板、銀不透明材料でエッチングされたガラスとすることができる。Fマウントアダプタ1007は、この投影アセンブリに投影レンズを保持するために使用される、市販のアダプタとすることができる。スキャナディスプレイ1009は、動物の重量、重量読み取り機が見ているもののライブ映像などを、ユーザに示すために使用される、液晶ディスプレイ(LCD)デバイスとすることができる。一部の実装では、このスキャナディスプレイ1009は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)、例えばタッチパネルとして使用することができ、またエラーメッセージなどのメッセージを表示するために使用することができる。
【0075】
メインPCB1011は、ユーザからのトリガー信号を受け取り、カメラ、フラッシュ、およびコンピュータにその信号を渡すために使用される、回路基板である。この回路基板は、フラッシュとカメラとの間のタイミングを同期するように構成することができる。カメラプラグ1015は、カメラをメインPCBおよびコンピュータに接続するために使用される、市販のカメラコネクタとすることができる。LED緑1017は、メッセージ、例えば良好なスキャンメッセージを示すために使用することができる、市販の発光ダイオードとすることができる。LED赤1018は、例えば不良なスキャンメッセージを示すために使用することができる、市販の発光ダイオードとすることができる。高電圧PCB1019は、フラッシュを充電して点灯させるために使用される、プリント回路基板とすることができる。スキャナハウジング1020は、この手持ち式デバイスの主要構成要素を含むことができるシェルとすることができる。このハウジングは、剛性を提供するように選択することができ、このデバイスが正しい配向で保持されるようにエルゴノミックな設計を有し得る。更に、このハウジングは、浸入保護機能を提供することができ、耐久性に優れた設計とすることができる。
【0076】
内部シャシープレート1022は、カメラアセンブリおよび投光機アセンブリを、一定距離を置いて、温度変化と無関係に保持するために使用される構成要素とすることができる。フラッシュレンズ搭載ブラケット1023は、f−マウントおよびフラッシュレンズを内部シャシープレートに保持することが可能な構成要素とすることができる。カメラ搭載ブロック1025は、C−マウントおよびカメラレンズを内部シャシープレートに保持することが可能な構成要素とすることができる。前リブ1026は、シャシーを屈曲させないために使用される構成要素とすることができる。後リブ1028は、シャシーを屈曲させないために使用される構成要素とすることができる。直角リブ1030は、シャシーを屈曲させないために使用される構成要素とすることができる。
【0077】
図11は、対象物の物理パラメータを推定するための、上部ハウジングを取り除いた例示的なデバイス1000の等角図を示す概略図である。図11に示すように、カメラ1002は左側にあり、フラッシュレンズ1003、すなわち投光機は右側にある。光パターン用の開口は、カメラレンズ1001よりも下方にある。図12は、底部ハウジングを取り除いた例示的なデバイス1000の等角図を示す概略図である。図13は、上部ハウジングを取り除いた例示的なデバイス1000の背面図を示す概略図である。
【0078】
図14は、対象物上、および対象物が配置されている表面上にそれぞれ入射するように投影することができる、第1の光パターンならびに第2の光パターンを示す図である。一部の実装では、既定の光パターン、例えば、第1の光パターン1405および第2の光パターン1410を、それぞれ対象物の少なくとも一部分上、および対象物が配置されている表面の少なくとも一部分上に投影する。前述のように、それぞれの投影光パターンは、複数の光要素を含む。例えば、フラッシュレンズ1003などの投光機を使用して、光のフラッシュを、2つの光パターンを作り出すために選択され、ガラススライドにエッチングされた2つのパターンのマーキングを有するガラススライドに通過させて、投影する。
【0079】
図14は、対象物上および表面上に入射する、2つの光パターンを示すが、複数の光パターンを、単一の光源、例えばフラッシュレンズ1003から生成し得ることが理解されよう。一部の実装では、光パターン1410は、垂直なストライプを有する。必要に応じて、例えば光パターン1410は、光パターンが投影される表面に対して垂直である。更には、光パターン1410は、必要に応じて、複数の垂直なストライプを含み、各ストライプは、光パターン1405内のストライプよりも太い。光パターン1410内のストライプの、この垂直配向および太さは、ブタの生育環境の床上で遭遇する可能性がある不規則な残骸の量にもかかわらず、ストライプの境界の識別を単純化する。
【0080】
光パターン1405は、複数の斜めのストライプを含む。この斜めのストライプは、ブタの樽形状のために、ブタの面積に適用される範囲を増大させる。これら2つの光パターンは、対象物上に同時に投影することができる。例えば、双方の光パターンに占有される面積のうち、第1の光パターン1405は、上部80%を占有して、対象物、例えばブタを画像化し、第2の光パターン1410は、下部20%の、例えばブタが安置されている床を占有する(図15)。床を捕捉することによって、ブタを整合させることが可能になる。換言すれば、ブタ、および投光機のユーザの双方が拘束されないために、第2の光パターン1410が、床の画像化、およびブタに対して「上方」の判定を改善する。
【0081】
対象物上および表面上の、光パターン1405と光パターン1410の相互作用は、検出可能な光パターンを作り出す。例えば、カメラ1002は、相互作用によって作り出される光パターンを集合的に表す、複数の光要素を検出する。図16に関連して説明されるデータ処理装置は、検出光パターン内に含まれる複数の光要素の三次元位置を判定し、この検出光パターンから判定された複数の光要素の三次元位置から、対象物の少なくとも一部分の三次元表示、および表面の少なくとも一部分の三次元表示を判定するように構成される。データ処理装置はまた、対象物の少なくとも一部分および表面の少なくとも一部分の判定された三次元表示に基づいて、表面に対する対象物の位置を判定するようにも構成される。
【0082】
単一の位置から検出光パターンを検出する実装では、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供するために処理される単一の検出光パターンは、必要に応じて、対象物の少なくとも一部分上への、既定の光パターンの単一の投影に基づく。単一の検出位置のそれぞれは、そのパターンを投影する位置からオフセットさせることができる。1つ以上の光パターンが検出される単一の位置は、1つ以上の検出光パターンの間で異なっている。
【0083】
標準との比較に基づいて物理パラメータを推定する実装では、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を、必要に応じて、標準対象物の表示と位置合わせし、標準対象物の表示に対する、その三次元表示の配向を判定する。三次元表示の少なくとも一部分の配向を、標準対象物の表示の配向と比較して、三次元表示の一部分と標準対象物の一部分との間の距離の差異を推定することができる。哺乳類または家禽の重量を推定する状況では、標準対象物の表示は、同じ種の哺乳類もしくは家禽、または同じ遺伝子型の哺乳類もしくは家禽に基づく。更には、標準対象物の表示は、スキャンされている哺乳類または家禽と、実質的に同じ年齢の哺乳類または家禽に基づき得る。
【0084】
例示的なデータ処理装置の説明に加えて、図16は、対象物の物理パラメータを推定するための例示的なシステム100の一部分を示すブロック図である。例えば、システム100を必要に応じて使用し、家畜動物の重量を推定することができる。例示的なシステム100は、対象物の物理パラメータを推定するためのシステムの、一実施例に過ぎない。システム100は、光源14および投影レンズ20を含む投影部分と、検出機(例えば、CCDカメラ)28を含む捕捉部分とを含む、捕捉システム116を含み得る。例えば、図1〜図4および図10〜図13は、例示的な捕捉システムを有するデバイスを示す。捕捉システム116は、汎用コンピュータ101などの処理システムと、直接的に、または入力インターフェース109を経由して、情報伝達することができる。
【0085】
それゆえ、対象物の物理パラメータを推定するための例示的なシステム100は、コンピュータ101の形態を取る汎用計算デバイスを含む。コンピュータ101の構成要素としては、1つ以上のプロセッサすなわち処理デバイス103、システムメモリ110、およびプロセッサ103を含む様々なシステム構成要素をシステムメモリ110に結合するシステムバス111を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0086】
システムバス111は、いくつかの可能な種類のバス構造のうちの1つ以上を表し、それらのバス構造としては、メモリバスまたはメモリ制御装置、周辺バス、アクセラレーテッドグラフィックスポート、ならびに様々なバスアーキテクチャのいずれかを使用するプロセッサまたはローカルバスが挙げられる。例として、そのようなアーキテクチャとしては、産業標準アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、強化ISA(EISA)バス、ビデオエレクトロニクススタンダードアソシエーション(VESA)ローカルバス、およびメザニンバスとしても既知のペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)バスを挙げることができる。バス111はまた、有線ネットワーク接続または無線ネットワーク接続を介して、実装することもできる。プロセッサ103、大容量記憶デバイス104、オペレーティングシステム105、画像化処理ソフトウェア106、三次元スキャンデータ107、システムメモリ110、入力インターフェース109、表示アダプタ108、表示デバイス112、ヒューマンインターフェースデバイス102が含まれる、サブシステムのそれぞれは、デバイスハウジング12内部に、かつ/またはこの形態のバスを通じて接続される、完全分散型システムの実装に有効な、物理的に別個の位置の1つ以上の遠隔コンピュータの内部に収容することができる。例示的なマシンヒューマンインターフェース102は、図1に示すようなトリガーである。
【0087】
一部の実装では、三次元表示は、例えば、デジタルSLRカメラを使用して捕捉し、メモリカード上に記憶させることができる。この記憶画像を有するメモリカードを、デジタルSLRカメラから取り出し、次いで、物理パラメータを推定するように構成されたデータ処理装置に、操作可能に結合することができる。
【0088】
スキャンデータ107は、対象物からの単一の検出光パターンから検出される複数の光要素を含むか、またはそれらの光要素から取得することができる。スキャンデータの例としては、例えば、検出機28で得られる画像、光要素の3D座標を表す3D点群、表面メッシュなどの様々な3D点群の表示、および光要素の3D座標の算出に使用される中間データが挙げられる。光パターンは、単一の検出機位置から検出することができる。それゆえ、捕捉システム116の投光機部分を使用する、光パターンの単一の投影から生じる、対象物からの光パターンは、捕捉システムの検出機部分によって検出することができる。単一の投影を使用する場合、光パターンは、単一の位置から、対象物の少なくとも一部分上に、1回のみ投影される。この単一の光パターンが、対象物の少なくとも一部分と相互作用し、結果的に生じるパターンが、捕捉システム116の検出機部分によって検出される。したがってこの検出パターンは、捕捉システム116の投光機部分の単一の位置から投影される単一の投影光パターンから生じさせることができる。
【0089】
コンピュータ101は、様々なコンピュータ可読媒体を含み得る。そのような媒体は、コンピュータ101によってアクセス可能な、任意の入手可能な媒体とすることができ、揮発性および不揮発性の媒体の双方、取り外し可能および固定型の媒体の双方が含まれる。
【0090】
システムメモリ110としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、および/または読み出し専用メモリ(ROM)などの不揮発性メモリの形態の、コンピュータ可読媒体を挙げることができる。システムメモリ110は、典型的には、スキャンデータ107などのデータ、ならびに/あるいは処理ユニット103によって直ちにアクセス可能かつ/または現在動作中の、オペレーティングシステム105および画像化処理ソフトウェア106などの、プログラムモジュールを収容する。
【0091】
コンピュータ101はまた、取り外し可能/固定型、揮発性/不揮発性の、他のコンピュータ記憶媒体も含み得る。例として、大容量記憶デバイス104は、コンピュータコード、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、およびコンピュータ101に関する他のデータの、不揮発性記憶を提供することができる。例えば、大容量記憶デバイス104は、ハードディスク、取り外し可能磁気ディスク、取り外し可能光ディスク、磁気カセットまたは他の磁気記憶デバイス、フラッシュメモリカード、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光記憶、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的消去書込み可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)などとすることができる。
【0092】
任意数のプログラムモジュールを、大容量記憶デバイス104上に記憶させることができ、それらのモジュールとしては、例として、オペレーティングシステム105、画像化処理ソフトウェア106、およびスキャンデータ107が挙げられる。ユーザは、入力デバイスを介して、コンピュータ101内に、コマンドおよび情報を入力することができる。そのような入力デバイスの例としては、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス)、マイクロフォン、ジョイスティック、シリアルポート、スキャナなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらの入力デバイスおよび他の入力デバイスは、システムバス111に結合されたヒューマンマシンインターフェース102を介して処理ユニット103に接続することができるが、パラレルポート、ゲームポート、もしくはユニバーサルシリアルバス(USB)などの、他のインターフェースおよびバス構造によって接続してもよい。
【0093】
表示デバイス112もまた、表示アダプタ108などのインターフェースを介して、システムバス111に接続することができる。例えば、表示デバイスは、モニターとすることができる。表示デバイス112に加えて、他の出力周辺デバイスとしては、入力/出力インターフェースを介してコンピュータ101に接続することができる、スピーカーおよびプリンタなどの構成要素を挙げることができる。
【0094】
コンピュータ101は、1つ以上の遠隔計算デバイスへの論理接続を使用して、ネットワーク環境内で動作することができる。例として、遠隔計算デバイスは、パーソナルコンピュータ、携帯用コンピュータ、サーバー、ルーター、ネットワークコンピュータ、ピアデバイス、または他の一般的なネットワークノードなどとすることができる。
【0095】
コンピュータ101と遠隔計算デバイスとの間の論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)および一般的な広域ネットワーク(WAN)を介して作成することができる。そのようなネットワーク環境は、オフィス、企業全体のコンピュータネットワーク、イントラネット、およびインターネットにおいて一般的である。ネットワーク環境では、コンピュータ101に関連して示される画像化処理ソフトウェア106およびスキャンデータ107、あるいはそれらの一部は、遠隔メモリ記憶デバイス内に記憶させることができる。説明の目的上、アプリケーションプログラム、およびオペレーティングシステムなどの他の実行可能なプログラム構成要素は、本明細書において別個のブロックとして示されるが、そのようなプログラムおよび構成要素は、計算デバイス101の種々の記憶構成要素内の様々な時点で存在し、コンピュータのデータプロセッサによって実行されることが理解されよう。
【0096】
画像化処理ソフトウェア106の実装は、何らかの形態のコンピュータ可読媒体上に記憶させるか、または何らかの形態のコンピュータ可読媒体を通じて送信することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の入手可能な媒体とすることができる。例として、限定するものではないが、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、もしくは他のデータなどの情報を記憶するための、任意の方法または技術に実装される、揮発性および不揮発性の、取り外し可能および固定型の媒体が含まれる。コンピュータ記憶媒体としては、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光記憶、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶もしくは他の磁気記憶デバイス、または所望の情報を記憶するために使用可能であり、コンピュータによってアクセス可能な、任意の他の媒体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0097】
スキャンデータ107は、入力インターフェース109を介して、コンピュータ101に入力することができる。この入力インターフェースは、IEEE−488、IEEE−1 394、ユニバーサルシリアルバス(USB)などとすることができる。一部の実施例では、スキャンデータは、入力インターフェースなしで、コンピュータに入力することができる。例えば、デバイスハウジング12が、捕捉システム116およびコンピュータ101を含む場合、スキャンデータ107は、入力インターフェース109を利用することなく、プロセッサ103と情報伝達することができる。スキャンデータ107は、大容量記憶デバイス104内に記憶させ、システムメモリ110に転送して、画像化処理ソフトウェア106によって使用することができる。
【0098】
画像化処理ソフトウェア106は、上述のように、三角測量法を使用して三次元表示を作り出すために、スキャンデータ107を使用することができる。この画像化処理ソフトウェアはまた、作り出された三次元表示を使用して、所望の物理パラメータの推定値を提供することもできる。それゆえ、検出機28によって検出され、コンピュータ101に伝達される光を処理して、対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供することができる。その対象物の少なくとも一部分を更に処理して、対象物の物理パラメータ(例えば、重量)を推定することができる。この重量推定値を、112のような表示デバイス、またはハウジング12上に配置される表示デバイス34上に、表示することができる。
【0099】
本明細書に記載される主題および操作の実施形態は、本明細書に開示される構造およびその構造的等価物を含む、デジタル電子回路、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェア、あるいはこれらのうちの1つ以上の組み合わせにおいて実装することができる。本明細書に記載される主題の実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラムとして、すなわち、データ処理装置によって実行されるための、またはデータ処理装置の動作を制御するための、コンピュータ記憶媒体上にコード化されるコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして、実装することができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読記憶デバイス、コンピュータ可読記憶基板、ランダムアクセスメモリのアレイもしくはデバイス、またはシリアルアクセスメモリのアレイもしくはデバイス、あるいはこれらのうちの1つ以上の組み合わせとすることができるか、またはそれらの中に含めることができる。更には、コンピュータ記憶媒体は伝搬信号ではないが、一方で、コンピュータ記憶媒体は、人工的に生成される伝搬信号内にコード化されるコンピュータプログラム命令の、送信元または送信先とすることができる。コンピュータ記憶媒体はまた、1つ以上の個別の物理的構成要素または物理的媒体(例えば、複数のCD、ディスク、または他の記憶デバイス)とすることができるか、またはそれらの中に含めることができる。
【0100】
本明細書に記載される操作は、1つ以上のコンピュータ可読記憶デバイス上に記憶されたデータ、または他の送信元から受け取ったデータに対して、データ処理装置によって実行される操作として、実装することができる。
【0101】
用語「データ処理装置」は、データを処理するための、全ての種類の装置、デバイス、および機械を包含し、それらとしては、例えば、プログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、システムオンチップ、または上記の複数のもの、もしくは組み合わせが挙げられる。この装置は、専用目的の論理回路、例えば、FPGA(現場でプログラム可能なゲートアレイ)、またはASIC(特定用途向け集積回路)を含み得る。この装置はまた、ハードウェアに加えて、問題となっているコンピュータプログラムのための実行環境を作り出すコード、例えば、プロセッサのファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォームの実行時環境、仮想マシン、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを構成するコードも含み得る。この装置および実行環境は、ウェブサービス、分散コンピューティング、およびグリッドコンピューティングのインフラストラクチャなどの、様々な異なる計算モデルのインフラストラクチャを実現することができる
【0102】
本明細書は、多くの特定の実装の詳細を含むが、これらは、いずれの発明の範囲または特許請求され得る範囲に対する制限として解釈するべきではなく、特定の発明の特定の実施形態に固有の特徴を説明するものとして解釈すべきである。別個の実施形態に関連して本明細書で説明される特定の特徴はまた、単一の実施形態に組み合わせて実装することもできる。逆に、単一の実施形態に関連して説明される様々な特徴を、複数の実施形態で別個に、または任意の好適なサブコンビネーションで実装することができる。更には、特徴は、特定の組み合わせで機能するものとして上述され、更には最初にそのように特許請求されるが、特許請求される組み合わせからの1つ以上の特徴を、場合によっては、その組み合わせから切除することができ、その特許請求される組み合わせは、サブコンビネーション、またはサブコンビネーションの変種を目的とすることができる。
【0103】
同様に、操作は、図では特定の順序で示されるが、このことが、所望の結果を達成するために、そのような操作を、示されている特定の順序で、または逐次的順序で実行すること、あるいは説明される操作を全て実行することを要求するものとして理解するべきではない。特定の状況では、マルチタスクおよび並列処理を行なうことが有利な場合がある。更には、上述の実施形態における様々なシステム構成要素の分離は、全ての実施形態でそのような分離が要求されるものとして理解するべきではなく、記載されるプログラム構成要素およびシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品内に統合されるか、または複数のソフトウェア製品へとパッケージ化されてもよいことを理解されたい。
【0104】
本開示全体を通して、様々な刊行物が参照される。これらの刊行物の開示は、その全体が、本明細書に参照として組み込まれる。それゆえ、主題の特定の実施形態が説明されてきた。他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。場合によっては、特許請求の範囲に記載の動作を、異なる順序で実行し、依然として所望の結果を達成することができる。更には、添付の図面に示されるプロセスは、所望の結果を達成するためには、示されている特定の順序、または逐次的順序を必ずしも必要とするものではない。特定の状況では、マルチタスクおよび並列処理を行なうことが有利な場合がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の物理パラメータを推定するための方法であって、
1つ以上の既定の光パターンを、前記対象物の少なくとも一部分上に投影することであって、それぞれの投影光パターンが、複数の光要素を含むことと、
1つ以上の前記投影光パターンと前記対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる、1つ以上の光パターンを検出することであって、それぞれの検出光パターンが複数の光要素を含み、単一の位置から検出されることと、
データ処理装置によって、単一の検出光パターンを、前記単一の検出光パターンの複数の光要素の三次元位置を判定することによって、前記対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供するように処理することと、
前記データ処理装置によって、前記対象物の少なくとも一部分の前記三次元表示を使用し、前記対象物の前記物理パラメータを推定することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記対象物の少なくとも一部分の前記三次元表示を提供するように処理される、前記単一の検出光パターンが、前記対象物の少なくとも一部分上への、既定の光パターンの単一の投影に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
単一の検出位置のそれぞれが、前記パターンを投影する前記位置からオフセットしている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
1つ以上の前記光パターンが検出される前記単一の位置が、1つ以上の検出光パターンの間で異なっている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記物理パラメータが重量である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記対象物が動物である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記動物が哺乳類である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記動物が家畜動物である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記物理パラメータが、重量、表面積、胴回り、長さ、高さ、枝肉構成、一次切り出し比率、組織構成、肉付き、体格指数、体の非対称性、および体積からなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記対象物の物理的測定値を、前記対象物の少なくとも一部分の前記三次元表示から推定することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記対象物がブタであり、前記物理的測定値が、頭殿長、胸囲、肘下の前肢周り、肘と肘との間隔、脇腹と脇腹の間隔、前肢の長さ、皺から皺までの長さ、踵関節周り、鼠径部での後肢周り、肩幅、腿肉の幅、腿肉の皺での幅、最大の腿肉隆起部での幅、腹部の隙間、肩甲骨での高さ、腰上の高さ、および尾挿入部の高さからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
1つ以上の物理的測定値を使用して、前記ブタの前記重量を推定する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記頭殿長に前記腿肉幅を乗じ、前記尾挿入部の高さを乗じたものを使用して、前記ブタの前記重量を推定する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
対象物の物理パラメータを推定するためのコンピュータ実装された方法であって、
複数の既定の光パターンを、前記対象物の少なくとも一部分上に投影することであって、それぞれのパターンが、実質的に同一の角度から前記対象物またはその一部分上に投影され、それぞれの投影光パターンが、複数の光要素を含むことと、
前記投影光パターンと対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる、1つ以上の光パターンを検出することであって、それぞれの検出光パターンが複数の光要素を含み、単一の位置から検出されることと、
データ処理装置によって、1つ以上の検出光パターンを処理し、前記対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供することと、
前記データ処理装置によって、前記対象物の少なくとも一部分の前記三次元表示を使用し、前記対象物の前記物理パラメータを推定することと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記方法が、前記推定された物理パラメータを表示することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
対象物の物理パラメータを推定するためのシステムであって、
複数の光要素を含む1つ以上の既定の光パターンを、前記対象物の少なくとも一部分上に投影するように構成された光源を含む、投光機と、
複数の光要素を含み、かつ1つ以上の投影光パターンと前記対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる、1つ以上の光パターンを検出するように構成された、検出機と、
単一の検出機位置から検出された単一の検出光パターンから、複数の光要素の三次元位置を判定することによって、前記対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供することと、
前記三次元表示を使用して、前記対象物の前記物理パラメータを推定することと、
のために構成された、データ処理装置と、
を含む、システム。
【請求項17】
前記対象物の少なくとも一部分の前記三次元表示を提供するように処理される前記検出光パターンが、前記対象物の少なくとも一部分上への、既定の光パターンの単一の投影に基づく、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記投光機が、1つ以上の既定の光パターンを投影する開口部を更に含み、前記検出機が、前記対象物からの1つ以上の光パターンを受け取る開口部を含み、前記投光機の開口部が、前記検出機の開口部からオフセットしている、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記光源が光フラッシュ装置である、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記光フラッシュ装置が、一過性の光のフラッシュを作り出すように構成される、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記データ処理装置が更に、前記対象物の少なくとも一部分の前記三次元表示から、前記対象物の物理的測定値を推定するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項22】
前記対象物がブタであり、前記物理的測定値が、頭殿長、胸囲、肘下の前肢周り、肘と肘との間隔、脇腹と脇腹の間隔、前肢の長さ、皺から皺までの長さ、踵関節周り、鼠径部での後肢周り、肩幅、腿肉の幅、腿肉の皺での幅、最大の腿肉隆起部での幅、腹部の隙間、肩甲骨での高さ、腰上の高さ、および尾挿入部の高さからなる群から選択される、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
1つ以上の物理的測定値を使用して、前記ブタの前記重量を推定する、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記頭殿長に前記腿肉幅を乗じ、前記尾挿入部の高さを乗じたものを使用して、前記ブタの前記重量を推定する、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
表面上の対象物の位置を判定するためのコンピュータ実装された方法であって、前記方法は、
1つ以上の既定の光パターンを、前記対象物の少なくとも一部分上、および前記表面の少なくとも一部分上に投影することであって、それぞれの投影光パターンが、複数の光要素を含むことと、
前記1つ以上の投影された既定の光パターンと、前記対象物の少なくとも一部分および前記表面の少なくとも一部分との相互作用から生じる、前記対象物上および前記表面上の1つ以上の光パターンを検出することであって、前記検出光パターンが複数の光要素を含むことと、
データ処理装置によって、前記検出光パターン内に含まれる複数の光要素の三次元位置を判定することと、
前記データ処理装置によって、前記対象物の少なくとも一部分の三次元表示、および前記表面の少なくとも一部分の三次元表示を、前記検出光パターンから判定された前記複数の光要素の前記三次元位置から判定することと、
前記表面に対する前記対象物の位置を、前記対象物の少なくとも一部分および前記表面の少なくとも一部分の、前記判定された三次元表示に基づいて判定することと、
を含む、方法。
【請求項26】
前記表面に対する前記対象物の前記位置の判定が、前記表面に対する前記対象物の配向を判定することを含み、前記方法は、前記対象物の少なくとも前記一部分の前記三次元表示を使用して、前記表面に対する前記対象物の前記配向に基づいて、前記対象物の物理パラメータを推定することを更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記配向が、前記表面に垂直なベクトルを使用して判定される垂直配向である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
表面上の対象物の位置を判定するためのコンピュータ実装された方法であって、前記方法は、
1つ以上の第1の既定の光パターンを、前記対象物の少なくとも一部分上に投影することであって、第1の投影光パターンのそれぞれが、複数の光要素を含むことと、
1つ以上の第2の既定の光パターンを、前記対象物が配置されている前記表面の少なくとも一部分上に投影することであって、第2の投影光パターンのそれぞれが、複数の光要素を含むことと、
前記1つ以上の投影された第1の既定の光パターンと前記対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる、前記対象物上の1つ以上の光パターンを検出することであって、前記対象物上の検出光パターンのそれぞれが、複数の光要素を含むことと、
前記1つ以上の投影された第2の既定の光パターンと前記表面の少なくとも一部分との相互作用から生じる、前記表面上の1つ以上の光パターンを検出することであって、前記表面上の検出光パターンのそれぞれが、複数の光要素を含むことと、
データ処理装置によって、前記対象物上の前記検出光パターン内に含まれる複数の光要素の三次元位置を判定することと、
前記データ処理装置によって、前記表面上の前記検出光パターン内に含まれる複数の光要素の三次元位置を判定することと、
前記データ処理装置によって、前記対象物上の前記検出光パターンおよび前記表面上の前記検出光パターンの双方から判定された前記複数の光要素の前記三次元位置から、前記対象物の少なくとも一部分の三次元表示ならびに前記表面の少なくとも一部分の三次元表示を判定することと、
前記対象物の少なくとも一部分および前記表面の少なくとも一部分の、前記判定された三次元表示に基づき、前記表面に対する前記対象物の位置を判定することと、
を含む、方法。
【請求項29】
1つ以上の第1の既定の光パターンおよび1つ以上の第2の既定の光パターンが、ある方向に投影され、前記第1の既定の光パターンの前記複数の光要素が、互いに平行かつ第1の軸に平行であり、前記第2の既定の光パターンの前記複数の光要素が、互いに平行かつ第2の軸に平行であり、前記第1の軸および前記第2の軸は、整合していない、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記表面に対する前記対象物の前記位置を判定することが、前記表面に対する前記対象物の配向を判定することを含み、前記方法は、前記対象物の少なくとも前記一部分の前記三次元表示を使用して、前記表面に対する前記対象物の前記配向に基づき、前記対象物の物理パラメータを推定することを更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記配向が、前記表面に垂直なベクトルを使用して判定される垂直配向である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記物理パラメータが重量である、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記対象物が、前記表面上に立っている農場動物である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記対象物が、前記表面の上に安置されている三次元対象物である、請求項28に記載の方法。
【請求項35】
第1の既定の光パターンを、前記対象物の少なくとも前記一部分上に投影することが、第1の既定の光パターンを単一の瞬間で投影することをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項36】
第1の既定の光パターンおよび第2の既定の光パターンが、光のフラッシュとして投影される、請求項28に記載の方法。
【請求項37】
対象物の物理パラメータを推定するためのコンピュータ実装された方法であって、前記方法は、
1つ以上の斜め光パターンを、前記対象物の少なくとも一部分上に投影することであって、投影される斜め光パターンのそれぞれが、複数の光要素を含み、それぞれの光要素が、前記1つ以上の斜め光パターンが投影される方向に垂直な平面上にある垂直軸に対して斜めの軸に平行であることと、
1つ以上の前記投影された斜め光パターンと前記対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる、前記対象物上の1つ以上の光パターンを検出することであって、それぞれの検出光パターンが、複数の光要素を含むことと、
前記対象物の少なくとも一部分の三次元表示を、前記対象物上の前記1つ以上の検出光パターンの複数の光要素の三次元位置を判定することによって、提供することと、
前記対象物の少なくとも一部分の前記三次元表示を使用して、前記対象物の前記物理パラメータを推定することと、
を含む、方法。
【請求項38】
前記対象物の少なくとも一部分の前記三次元表示を提供するように処理される前記1つ以上の検出光パターンが、前記対象物の少なくとも一部分上への、既定の光パターンの単一の投影に基づく、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記1つ以上の検出光パターンが、前記対象物上の単一の位置から検出される、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
1つ以上の垂直光パターンを、前記対象物が配置されている表面の少なくとも一部分上に投影することであって、投影される垂直光パターンのそれぞれが、複数の光要素を含み、それぞれの光要素が、前記1つ以上の斜め光パターンが投影される前記方向に垂直な前記平面上にある前記垂直軸に平行であることと、
1つ以上の前記垂直光パターンと前記表面の少なくとも一部分との相互作用から生じる、1つ以上の光パターンを検出することであって、それぞれの検出光パターンが複数の光要素を含むことと、
前記1つ以上の検出光パターンの複数の光要素の三次元位置を判定することによって、前記表面の少なくとも一部分の三次元表示を提供することと、
前記表面の少なくとも一部分の前記三次元表示を使用して、前記表面上の前記対象物の位置を判定することと、
を更に含む、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
表面上に配置されている対象物の物理パラメータを推定するための装置であって、前記装置は、
光を放射するための光源と、
前記光源によって放射される前記光の経路内に配置され、前記放射光の少なくとも一部を選択的に遮断して、前記対象物の少なくとも一部分上に投影するための第1の光パターン、および前記表面の少なくとも一部分上に投影するための第2の光パターンを作り出すデバイスと、
を含む、投光機と、
前記第1の光パターンと前記対象物との相互作用から生じる光パターン、および前記第2の光パターンと前記表面との相互作用から生じる光パターンを検出するように構成された、検出機と、
前記検出機によって検出された前記光パターンに基づいて、前記表面に対する前記対象物の位置を判定することと、
前記検出機によって検出された前記光パターンに基づいて、前記対象物の物理パラメータを判定することと
を含む操作を実行するように構成された、データ処理装置と、
を含む、装置。
【請求項42】
前記放射光の少なくとも一部を選択的に遮断して、前記対象物の少なくとも一部分上に投影するための第1の光パターン、および前記表面の少なくとも一部分上に投影するための第2の光パターンを作り出す、前記デバイスが、光遮断部分を含む透明表面、ステンシル、およびデジタルマイクロミラーデバイスからなる群から選択される、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記透明表面が、前記透明表面上の第1の方向に配向された第1の複数のマーキング、および前記透明表面上の第2の方向に配向された第2の複数のマーキングを含み、前記第1の方向が、前記第2の方向とは異なり、前記投光機が、前記第1の複数のマーキングを通して光を投影し、対象物上に投影するための複数の光要素を含む、第1の光パターンを作り出し、また前記第2の複数のマーキングを通して光を投影し、前記対象物が配置されている前記表面上に投影するための複数の光要素を含む、第2の光パターンを作り出す、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記投光機が、前記光源からの光を、前記透明表面上の前記第1の複数のマーキング、および前記第2の複数のマーキングを通して透過させるための、光学素子を更に含む、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記透明表面がスライドであって、前記第1の複数のマーキングが、前記スライド上の斜めのエッチングマークであり、前記第2の複数のマーキングが、前記スライド上の垂直のエッチングマークである、請求項43に記載の装置。
【請求項46】
前記投光機および前記検出機が、前記装置が動作中の際には、同一水平面上に配置される、請求項41に記載の装置。
【請求項47】
前記投光機および前記検出機が内部に配置されるハウジングを更に含み、前記ハウジングが、複数の開口を含み、前記開口を通じて、前記投光機が光を投影し、前記検出機が光パターンを検出する、請求項41に記載の装置。
【請求項48】
前記検出機が、前記検出光パターンを捕捉するための電荷結合デバイス(CCD)を含む、請求項41に記載の装置。
【請求項49】
前記検出機が、前記第1の光パターンと前記対象物との相互作用から生じる、前記第1の検出光パターン、および前記第2の光パターンと前記表面との相互作用から生じる、前記第2の検出光パターンを検出するように構成される、請求項41に記載の装置。
【請求項50】
前記第1の検出光パターンおよび前記第2の検出光パターン内に含まれる前記複数の光要素の三次元位置を判定することによって、それぞれ、前記対象物の少なくとも一部分の三次元表示、および前記表面の少なくとも一部分の三次元表示を提供するように構成された、処理回路を更に含む、請求項41に記載の装置。
【請求項51】
1つ以上の斜め光パターンを、対象物の少なくとも一部分上に投影するように構成された投光機であって、投影される斜め光パターンのそれぞれが、複数の光要素を含み、それぞれの光要素が、前記1つ以上の斜め光パターンが投影される方向に垂直な平面上にある垂直軸に対して斜めの軸に平行である、投光機と、
1つ以上の前記既定の斜め光パターンと前記対象物の少なくとも一部分との相互作用から生じる、前記対象物上の1つ以上の光パターンを検出するように構成された検出機であって、それぞれの検出光パターンが複数の光要素を含む、検出機と、
前記1つ以上の検出光パターンの、前記対象物上の複数の光要素の三次元位置を判定することによって、前記対象物の少なくとも一部分の三次元表示を提供することと、
前記対象物の少なくとも一部分の前記三次元表示を使用して、前記対象物の前記物理パラメータを推定することと、
のために構成された処理回路と、
を含む、システム。
【請求項52】
前記投光機が更に、1つ以上の垂直光パターンを、前記対象物が配置されている表面の少なくとも一部分上に投影するように構成され、投影される垂直光パターンのそれぞれが、複数の光要素を含み、それぞれの光要素が、前記1つ以上の斜めパターンが投影される前記方向に垂直な前記平面上にある前記垂直軸に平行である、請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
前記検出機が更に、1つ以上の前記既定の垂直光パターンと前記表面の少なくとも一部分との相互作用から生じる、前記表面上の1つ以上の光パターンを検出するように構成され、それぞれの検出光パターンが複数の光要素を含む、請求項52に記載のシステム。
【請求項54】
前記処理回路が更に、
前記1つ以上の検出光パターンの、前記表面上の複数の光要素の三次元位置を判定することによって、前記表面の少なくとも一部分の三次元表示を提供することと、
前記表面の少なくとも一部分の前記三次元表示を使用して、前記表面上の前記対象物の位置を判定することと、
のために構成される、請求項53に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図5】
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【図9B】
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【図16】
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【公表番号】特表2012−519277(P2012−519277A)
【公表日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−552056(P2011−552056)
【出願日】平成22年2月3日(2010.2.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/023060
【国際公開番号】WO2010/098954
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(511209169)ボディー サーフェイス トランスレーションズ, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】