説明

不可視の防犯用途の不透明フレークの周囲への枠または縁の設置

【課題】不可視の防犯用途の不透明フレークの周囲に枠または縁を設置すること。
【解決手段】塗料およびインク中で使用される顔料または光輝フレークなどの不透明フレークが、物体に、不可視の防犯形体を提供するため、選択された形および/または他の印を有する。いくつかの実施形態では、組成物は、ベース顔料、およびベース顔料の視覚的特徴と一致する不透明な不可視のフレークを含む。他の実施形態では、不透明な不可視のフレークは、担体中でベース顔料と、組成物の外見の変化を避けるのに足る濃度で混合される。他の実施形態では、不透明な不可視のフレークは、既存の防犯形体の上に塗布可能な、透明または薄く着色されたニスベース中に混合される。成形された不透明な不可視のフレークは、不用意な観察によってすぐには検知できないが、いくつかの実施形態では、50倍の拡大で容易に見られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、薄膜状顔料フレーク、より詳細には、コーティング組成物に使用するタゲント(taggent)顔料フレークの周囲に枠または縁を備えることに関する。
【背景技術】
【0002】
銀行券の偽造防止手段、高価値物品の包装、容器の封印などの防犯(セキュリティ)用途、および市販物品への直接塗布の目的にさえ使用される特殊顔料が開発されてきた。たとえば、米国の20ドル連邦準備券は、現在、光学的可変インクを使用している。この紙幣の表面右下に印刷されている「20」という数字は、見る角度が変わるにしたがって色が変わる。これは可視の偽造防止手段である。この色変移効果は、普通の写真複写機では、再現ができず、紙幣を受け取る人は、色変移防犯形体があるかどうかを観察すれば、その紙幣の真贋が判定できる。
【0003】
他の高価値文書や高価値物件でも、類似の手段を使用する。たとえば、玉虫色顔料や回折顔料が、株券、パスポート、独自製品の包装材料、または物品に直接貼りつける封印などに直接塗布される塗料やインク中で使用される。偽造者達が、ますます巧妙になりつつあるので、偽造がより困難な防犯形体が望まれている。
【0004】
1つの偽造防止法は、多層の色変移顔料フレークにつけた顕微鏡的な記号を使用する。
この記号は、多層色変移顔料フレークの少なくとも1層で、局所的に反射率などの光学特性の1つを変えることによって形成させる。多層色変移顔料フレークは、一般に、スペーサー層によって反射層から隔てられた吸収層を有するファブリペロー(Fabry Perot)型構造を含む。反射層は、通常金属層であり、顔料フレークを本質的に不透明にする。これらの顔料フレークが大きい割合で他の顔料に混入されると、得られる色は、顔料とは大幅に異なるかもしれず、また顔料へのフレークの混入が少なすぎると、それらを見つけるのは困難であるかもしれない。
【0005】
他の技術では、エポキシでカプセル化して成形したポリエチレンテレフタレート(「PET」)のフレークを使用する。PETのロール上に反射層を堆積させ、次にPETを断片に切断する。これらのフレークは、反射層の耐久性を向上させるために、コーティングされるかまたはエポキシでカプセル化される。これらのフレークは、正方形、長方形、六角形、および「アポストロフィ」などのさまざまな形で、また反射金属色も、銀、白目、金、銅などを選択して入手可能である。しかし、エポキシ層および比較的厚いPET基材(真空蒸着プロセスで使用するために最低でも13ミクロン(0.5ミル)の厚みがある)のために通常14ミクロンを超える比較的厚いフレークが得られる。残念ながら、そのような厚いフレークは、厚みがベース顔料よりも大幅に厚くなるので、不可視の用途に使用するには望ましくない。これと類似して、そのような厚いフレークは、インク中でよく流れないで、塗料中に塊を生じる。塗料が、粗い表面を形成するような厚いフレークを含む場合は、通常、粗い表面の上には比較的厚い透明な上塗りが塗布されることになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上で考察した各技術の制約を克服する、見ても分からない偽造防止装置で物体を特徴づけることが望ましい。
【0007】
本発明は、タゲント(taggent)すなわち機械的手段によって刻印、エンボス加工、あるいはエッチングされるか、あるいはレーザー加工法によって形成された、不可視の記号であって、顕微鏡を用いれば見ることができる記号を中に持つフレークの提供に関する。記号の完全性を保つために、不可視の記号の周囲の全体または部分に枠を備えることによって、個々のフレークが、堆積されている支持構造から剥がされるときに、枠がなければより頻繁に起きるような、破断線が記号を貫通したり記号のあちこちで発生したりする、制御される程度がより低い予測できない破断の仕方ではなく、フレークの大多数が備えられた枠の線に沿って切れるようにする。一部の例では、平行な枠線を備えることによって、フレークが破れるとリボンになるようにすることもでき、本発明の好ましい実施形態では、フレーク、より詳しくはフレーク中の1つまたは複数の記号が、枠があって溝の付いた縁を、これら1つまたは複数の記号の周りの4つ以下の辺に持ち、それによってフレークは、枠線に沿って破れて一様な正方形または長方形になる。もちろん、この方法で、フレークを裏打ちから剥がす前に、記号の3つの辺にあらかじめ枠をつけることによって、三角形または六角形のフレークを得ることもできる。従来の剥離層を備えることによって、フレークが裏打ち層すなわち支持層から剥がしやすく、かつ剥がすときには枠つけ線に沿って破れやすくする。枠は、記号を造るのと同様の方法で、基材上の薄膜にレーザー、エッチングまたは刻印を使用して造ることができ、好ましい実施形態では、枠は、記号の形成と共に、同じ方法で作成される。
【0008】
したがって、本発明の目的は、表面に記号を有するフレークであって、その記号が、フレークを当座の支持裏打ちから分離する過程の間ずっと記号を保護するために、フレーク中に、エンボス加工、エッチング、またはレーザー加工された、枠または縁を有するかあるいは有していたフレークを提供することである。
【0009】
一態様において、本発明は、不可視の記号(隠し記号)をその中に有するフレークであって、フレーク内部の不可視の記号が、フレークを当座の支持裏打ちから剥がす過程で十分に保存されるフレークを製造する方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、基材から剥がされるとフレークを形成することができるように、1つまたは複数の薄膜層の形態で、表面に剥離可能な材料が堆積された基材を含み、これら1つまたは複数の薄膜層が、その中に形成された複数の記号を有し、記号の少なくとも一部はその記号を取り囲む枠を有するホイルが提供される。
【0011】
本発明の他の態様によれば、担体および担体中に分散された複数の単層無機誘電体の不可視のタゲントフレークを含み、フレークは枠で取り囲まれているコーティング組成物が提供される。
【0012】
本発明によれば、さらに各フレークに配置された印の周囲に、フレークが裏打ちされている基材から剥がれるときに、それをめぐってフレークが破れる線を提供できるように、枠を有する複数の不可視のフレークが提供される。
【0013】
本発明の他の態様によれば、印の付いたフレークを製造する方法が提供され、この方法は、剥離層でコーティングされた基材を準備するステップと、剥離層の上に1つまたは複数の光学的コーティングを施すステップと、この光学的コーティング上の複数の区域に、1つまたは複数の記号の形で印を書き込むステップと、それぞれの区域の印の周囲に枠を書き込むステップと、光学的コーティングを剥離層から剥がして、コーティングを、枠の付いた印の形態のフレークに切り離すステップを含む。
【0014】
本発明の他の態様では、フレークを、剥離する前にシートにエッチング、レーザー加工、またはエンボス加工された枠または縁に沿って切り離すことによって、隣接するフレークから分離して、少なくとも1つの記号を有するフレークを提供する。
【0015】
本発明によれば、基材から剥がされるとフレークを形成することができるように、1つまたは複数の薄膜層の形態で表面に堆積された剥離可能な材料を有する基材を含み、これら1つまたは複数の薄膜層が、その中に形成された複数の記号を有し、記号の少なくとも一部はその記号を取り囲む枠を有するホイルが提供される。
【0016】
本発明の他の態様によれば、担体および担体中に分散された複数の単層無機誘電体の不可視のタゲントフレークを含み、フレークは枠で取り囲まれた印を有するコーティング組成物が提供される。
【0017】
本発明によれば、さらに各フレークに配置された印の周囲に枠を有し、フレークが裏打ちされている基材から剥がされるときにそれをめぐってフレークが破れる線を提供できる複数の不可視のフレークが提供される。
【0018】
あるコーティング組成物は、識別用の印を有する厚さ約10ミクロン未満の不可視の不透明なフレークを含む。識別用の印の例には、選択されたフレークの形および/または組成が含まれる。不可視のフレーク(隠しフレーク)は、通常、ニスベース、塗料媒体、インク媒体などの担体中に分散されてコーティング組成物を形成する。不可視のフレークは、塗料中このまま不用意な観察では容易に見つけられないように、十分に低い濃度で分散され、また主顔料の色に合わせて着色するか、または反射率の高い(「光輝」もしくは「銀色」)などの異なる光学的特徴を有する。選択された形に成形された不可視のフレークの形は、人の裸眼視力では識別されないが、約50倍〜300倍に拡大すれば見える。1つの実施形態では、不可視のフレークは、組成が主顔料とほぼ同一であるように見えるが、標準的な分析法で検出可能な異なる薄膜層でできている。
【0019】
ある特定の実施形態では、不可視のフレークは、成形されたZnSなどの無機誘電体材料の単層である。この無機誘電体材料単層の厚さは、マイカ系の真珠箔顔料に合う色の不可視のフレークが得られるように選択する。
【0020】
本発明による組成の1つは、不可視の防犯形体を提供する目的に適合されている。ある顔料を含む組成物は、物体上の領域(たとえば画像)を印刷するのに使用することができ、低濃度の不透明防犯フレークを含む配合ニスを使用して、物件上の既存の画像に重ね刷りすることができる。本発明の1つの実施形態では、不可視のフレークを主顔料と混合して、主顔料だけを用いて印刷した画像とほぼ同様にみえる組成で印刷された画像に、不可視の防犯形体を与える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
I.序論
不可視の防犯(セキュリティ)用途のフレークは、通常、不用意な観察によっては見えない。何らかの種類の検査、たとえば顕微鏡下の検査、または何らかの種類の分析技術、たとえば元素分析が使用される。1つの実施形態では、特定の形などの印を含有する不透明なフレークは、大半の顔料または共に混合される他の物質の視覚的特徴とほぼ一致する。ある特定の実施形態では、選択された形を有する単層で無機の不透明なフレークが玉虫色のマイカ系フレークまたは他の主顔料と混合される。この議論の目的では、無機材料の「単層」には、互いに積み重ねられた同じ無機材料の多層を含む。
【0022】
熱、溶剤、日光、その他の因子が有機フレークを分解する可能性がある用途には、無機の不可視のフレークが特に望ましい。たとえば、爆発物中で使用された無機の不可視のフレークは、高温、および/または高圧にさらされた後でさえも検出が可能であり、環境中においても永続性がある。本発明の実施形態によるフレークは、通常10ミクロン未満と従来の成形されたフレークよりも大幅に薄く、インク中で使用することが可能であり、塗料では滑らかな表面に仕上がるので、クリアートップコートを使用する必要がない。
本発明の実施形態による薄い無機フレークは、密度が、類似の技術を使用して作られる主顔料の密度に近い。有機基材を組み込んだ厚いフレークは、薄膜の主顔料フレークとは密度が異なることが多く、塗布前または塗布中で担体に流動性がある間に分離する可能性がある。フレークの分離は、組成物中の不可視のフレークとベースフレークの比率にむらを生じる可能性があり、分離が、不可視のフレークの過度に高い濃度をもたらすと、見えないという本質が損なわれる可能性があるので望ましくない。
【0023】
II.例示的不透明フレーク
図1は、本発明の一実施形態による、防犯形体12を有する印刷物10の一部分の平面図である。防犯形体12の少なくとも一部14は、印を有する不透明なフレーク(以後、「不可視のフレーク(隠しフレーク)」)を、多量の顔料フレークなどの多量の顔料と混合されて含むインクまたは塗料を使用して印刷される。1つの実施形態では、不可視のフレークは、正方形、長方形、台形、「ダイヤモンド」形、または円などの特定の形をしている。他の実施形態では、不可視のフレークは、格子パターンで、選択された形を持つものと持たないものを含む。好ましくは、選択された形は、形押し、エッチング、またはレーザーの使用によってもたらされて、枠または縁が作られ、フレークが当座の支持基材から剥がされる際にはそれらに沿って破断する。ある特定の実施形態では、格子パターンは、スペクトルの可視領域では光学的に活性でない格子間隔を有している。すなわち、これらの格子パターンは、見える回折格子を形成しない。不可視のフレークは、時にはタゲント(taggent)フレークとも称されるが、必ずしもすべてのタゲントフレークが不可視のフレークである必要はない。
【0024】
一般に、大部分の顔料粒子は、大部分の顔料フレークを含めて、不規則な形をしている。1つの実施形態では、不可視のフレークは、大部分の顔料フレークと、形で区別することができる。あるいは、大部分の顔料フレークは、第一の選択された形を有し、不可視のフレークは、第二の選択された形を有する。成形顔料フレークは、さまざまな技術によって達成され、たとえばパターンの付いた基材を使用して、フレーク材料をこの基材の上に堆積(蒸着)し、次にフレークを基材から離すと枠または縁などのパターンが得られ、あるいはレーザーその他の手段を用いて、パターンの付いたフレークをフレーク材料シートから切り取る。不可視のフレークの選択した形を、たとえば製作施設、印刷物10の製作日またはその他の側面、あるいは印刷物の作成に使用するインクに関連づけることもできる。
【0025】
ロールコーターは、本発明によって、選択的に成形されたかまたはランダムに成形された、不可視のフレークの作成に使用することができる装置の一種である。ポリマー基材材料(「ウェブ(web)」としても知られている)シートのロールに、蒸着ゾーンを通過させて1つまたは複数の薄膜層でコーティングする。ポリマー基材のロールは、前後させて多数回蒸着ゾーンを通過させてもよい。次に、薄膜層をポリマー基材から分離させてフレークに加工する。他の装置および技術を使用することもできる。
【0026】
一般に、蒸着され(かつその後)ポリマーフィルムロールから(剥がされる)薄膜層の全体の厚さは、約10ミクロン未満に制限することが望ましい。PETは、ロールコーターで使用されるポリマー膜基材の一種であり、PET膜基材は、普通には少なくとも約13ミクロンの厚さがある。より薄いPET膜は、真空蒸着工程中に熱変形する傾向がある。蒸着ゾーン内の熱と蒸着薄膜層の凝縮熱の両方が、ポリマー基材が蒸着ゾーンを通過する際に基材の温度を上げる。したがって、PETフィルムから切り取られPET膜を組み入れたフレークの最小厚さは約13ミクロンである。
【0027】
フレークが、好ましくは基材中へ枠がエンボス加工され、この枠に沿ってフレークが切れて別れることによって実現した選択された形を持つことに加えて、不可視のフレークは、好ましくは1つまたは複数の記号やその他の形の印を内部に有し、枠および/または格子パターンによって縁取られている。格子パターンは、ロールコーターで使用される基材に、フレークに加工される薄膜層を蒸着する前にエンボス加工されるか、その他の方法で形成される。その他の一実施形態では、選択された量(パーセンテージ)の蒸着基材表面積が、格子パターンまたは形状パターンでエンボス加工され、薄膜層が蒸着基材から剥離されてフレークに加工されたときに、選択された量の不可視のフレークが得られる。この技術は、同じ光学的設計(薄膜層の組成および厚さ)を有する不可視のフレークを、ベースフレークとして提供する。たとえば、蒸着基材表面積の10%を格子パターンおよび/または形状パターンでエンボス加工すると、図10で示すような約10%の不可視のフレークを有する顔料混合物となる。蒸着基材の異なるロールを、異なるパーセンテージのエンボス加工された表面積で作り、異なる量の不可視のフレークを有する顔料混合物を得る、あるいは異なるパターンでエンボス加工して、異なる形状および/または格子パターンを得る。
【0028】
図2Aは、エンボス加工部13および非エンボス加工部15を有する蒸着基材11の一部分の簡略図である。エンボス加工部には、例示の目的で誇張されている枠があり、あるいはたとえば格子または記号がある場合があり、非エンボス加工部は、ほぼ滑らかである。あるいは、非エンボス加工部には、異なる枠、格子、または記号がエンボス加工されている。エンボス加工部13と非エンボス加工部15の比によって、(非エンボス加工部から作られる)ベースフレークと同じ薄膜構造を有する、(エンボス加工部から作られる)タゲントフレークの選択された量が作られる。蒸着基材11は、1つのロール17から、ロールコーターの蒸着ゾーン(図には示さず)を通過して、他のロール19へ移動するが、これに代わる実施形態では異なる種類の基材と蒸着装置を使用する。図2Bは、エンボス加工部13’と非エンボス加工部15’を有する別の蒸着基材11’の簡略図である。
【0029】
識別用の印を有する顔料フレークは、容易に観察できる場合でも防犯形体を提供する。しかし、識別用の印を有する顔料フレークが容易に観察できない場合には、偽造者は、不可視のフレークが存在することに気づくことさえないかもしれない。本発明の一実施形態は、ベース顔料と同じ光学的特徴を有する不可視の顔料フレークを使用する。この不可視の顔料フレークは、人の裸眼視力では見えないが、約50倍〜300倍(50X〜300X)に拡大すれば見える。ほぼ同じ視覚的特徴を有する不可視の顔料フレークは、組成物の色に大幅な影響をおよぼすことなく、広い範囲の比率でベース顔料と混合することができる。一部の実施形態では、不可視の顔料フレークが5〜10重量%、類似の外観(たとえば、色および/または色変化(color travel))を有するベース顔料フレークが95〜90重量%の組成物中で、不可視の顔料フレークは容易に識別が可能である。成形された不透明な不可視のフレークは、現場で、手持ちの顕微鏡(たとえば、「シャツポケット」顕微鏡)を使用して容易に識別が可能であり、識別するには同様のサイズの記号付きフレークよりも低い拡大率で足りることが多い。
【0030】
他の方法は、ベースフレークとは異なる色の、選択された形を有する不透明な不可視のフレークを使用する。1つの実施形態では、不透明な不可視のフレークは、MgFなどの誘電体材料層の間に、アルミニウムの薄膜層またはその他の反射体を有する、光輝金属(「銀色」)フレークである。光輝フレークは、一般に、可視波長の広い範囲に渡って反射性が高く、特徴的な色を持たないことが多い。金および銅でできている光輝フレークは、たとえば黄色っぽくまた赤味がかって見えることがある。着色ベース顔料中に、約0.25重量%〜約5重量%の成形された(たとえば「ダイヤモンド」形の)光輝フレークを添加することが可能で、色には目立った変化を起こさず、しかも約50倍の照明付き拡大によって容易に識別が可能である。照明付き拡大によってフレークの形および高輝度はそれをベースフレークから区別する。約0.25%未満の成形された光輝フレークを使用する場合には、ベースフレークによる希釈のために、視野中の成形された光輝フレークの数がより少なくなるので、不可視のフレークの検知が困難になる。
【0031】
光輝フレークの量が約5重量%を超えると、ある種のフレーク、特に濃い色のフレークの色(たとえば色調)が変わる。これらの事例では、多すぎる光輝フレークが、原則的にはベース顔料の色を「希釈する」。しかし、色変移顔料を有する組成物中で、成形された光輝フレークを使用することは、単一種類の成形された光輝フレークが、数多くの異なる種類(色および/または色変化)の顔料フレークに対して少量添加されて、比較的少量の成形された光輝フレークが、不可視の防犯形体を提供するので、大いに望ましい。同様に、顔料と光輝フレークを含有する組成物が、100%の顔料フレークを含有する組成物を置き換えること、あるいはそれと見分けが付かないことを意図されてはいない用途においては、色の希釈は重大ではない。
【0032】
顔料は、しばしば担体に混合されて塗料やインクを形成する。担体には、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリ(エトキシエチレン)、ポリ(メトキシエチレン)、ポリ(アクリル)酸、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(オキシエチレン)、ポリ(無水マレイン酸)、ヒドロキシエチルセルロース、酢酸セルロース、ポリ(サッカリド)たとえばアラビアゴムおよびペクチン、ポリ(アセタール)たとえばポリビニルブチラール、ポリ(ビニルハライド)たとえばポリ塩化ビニルおよびポリビニリデンクロライド、ポリ(ジエン)たとえばポリブタジエン、ポリ(アルケン)たとえばポリエチレン、ポリ(アクリレート)たとえばポリメチルアクリレート、ポリ(メタクリレート)たとえばポリメチルメタクリレート、ポリ(カーボネート)たとえばポリ(オキシカルボニルオキシヘキサメチレン)、ポリ(エステル)たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリ(ウレタン)、ポリ(シロキサン)、ポリ(スルフィド)、ポリ(スルホン)、ポリ(ビニルニトリル)、ポリ(アクリロニトリル)、ポリ(スチレン)、ポリ(フェニレン)たとえばポリ(2,5ジヒドロキシ−1,4−フェニレンエチレン)、ポリ(アミド)、天然ゴム、フォルムアルデヒド樹脂、その他のポリマーおよびポリマー混合物ならびにポリマーと溶媒の混合物が含まれる。
【0033】
図3Aは、図1に示した防犯形体14の一部分14Aの簡略化された平面図である。防犯形体の部分14Aは、通常横断寸法が約5〜100ミクロン、より通常には横断寸法が20〜40ミクロンであるフレークの形状を見るために、通常約20倍〜300倍に拡大して見る。この防犯形体は、ベース顔料粒子16および選択された形(この場合は「ダイアモンド」形)を有する不可視の顔料フレーク18を含むインクを使用して印刷された。不可視の顔料フレークの光学的特徴および濃度は、ベース顔料粒子によって作られた組成物の視覚的外見を損なわないように選択される。
【0034】
ベース顔料粒子16は、不規則な形のフレークとして描かれている。あるいは、ベース顔料フレークは、選択された(すなわち規則的な)形をしている。同様に、不可視の顔料フレーク18は、格子を持つこともありうる。格子の追加は、さらに偽造の難しさを増す。一部の実施形態では、不可視の顔料フレーク18は、一般にベース顔料粒子と同じ光学的特徴を有する。あるいは、不可視の顔料フレーク18は、ベース顔料粒子とは異なる光学的特徴を有するが、ベース顔料粒子を用いて作られた組成物の視覚的外観を損なわないために十分な少量で存在する。
【0035】
特定の一実施形態では、「ダイヤモンド形の」不可視のフレークは、横断寸法が約25ミクロン×35ミクロンの光輝フレークであった。成形されたフレークは、PET蒸着基材材料のロールにダイヤモンドパターンをエンボス加工し、次に光輝フレーク(たとえば、それぞれ厚さ約400nmのMgF層の間に約100〜60nmのAl)となるようになされた標準薄膜を蒸着することによって作成された。この光輝フレークの全体の厚さは約900nm、すなわち約1ミクロンである。エンボス加工されたパターンは、「枠」(フレークの内部または上にパターンを作ることを意図される格子とは対照的に)としても知られており、ある実施形態では陽画であり、他の実施形態では陰画である。他の不規則な形のフレーク中に所定の比率で分散されたときには、ダイヤモンドフレーク自体が、不可視の形体のある尺度を提示することは別にして、ダイヤモンド形のフレークは、追加の不可視の記号をエンボス加工することもでき、これによって装置を保護するために2つのレベルの不可視の形体を提供することができる。
【0036】
金属層と1つまたは複数の誘電体層の組合せは、フレークの蒸着基材からの剥ぎ取りを容易にする。誘電体層だけを有する薄膜の積層は、脆く、またしばしば蒸着工程からの残留応力を有している。そのような薄膜の積層は、よりランダムに破れて、成型されたフレークがより少なくなる傾向がある。すべて金属である積層または単層は、金属が比較的延性であるために、蒸着基材の枠に従ってパターンをつけたフレークに加工することが難しい。特定の実施形態では、金属−誘電体および誘電体−金属−誘電体フレークで、全体の厚さが約0.5ミクロン〜約3ミクロンのものは、延性の特徴と脆性の特徴の良好な組合せをもたらして、フレークを基材から剥がして加工するときに、良好なパターニングが得られる。1つの特定の実施形態では、脆性の誘電体層の間に延性の金属層があり全体の厚さが約1ミクロンである成形された光輝フレークは、エンボス加工された蒸着基材から約90%がダイヤモンド形であるフレークをもたらした。
【0037】
薄膜層を蒸着基材から剥ぎ取り、従来の技術を使用してフレ−クに加工した。エンボス加工されたダイヤモンドパターンは、それに沿って薄膜層が選択されたダイヤモンド形のフレークに破れる線を提供した。他の実施形態では、ダイヤモンド形フレークは、約12ミクロン×16ミクロンであり、フレークの主面には格子があった。この格子は、公称で2000ライン/mmであり、タゲントとして使用するときに、組成物中で目立った回折効果を生じなかった。この12×16ミクロンのフレークの形は、100倍の拡大で容易に見えたが、格子はこの拡大率では容易には見えなかった。この格子は、400倍の拡大で、すぐにはっきり見えた。他の実施形態では、格子はもっと粗く、タゲントフレークの形を識別するのに用いたのと同じ拡大率(たとえば、50倍〜100倍)で容易に見えた。このように、タゲントフレークに防犯形体を備えるために使用する格子は、スペクトルの可視部分で光学的に活性でなくてもよい。
【0038】
特定の一実施形態では、ベース顔料粒子は、TiOや他の誘電体材料層で被覆されたマイカフレークである。このコーティング材料は、通常、比較的大きい屈折率を有する。マイカは天然にある鉱物で、比較的安価であり、フレーク基材に加工するのがやさしい。マイカフレークの基材を、選択された厚さの屈折率の大きい材料の層でコーティングすると、真珠層のような顔料フレークが得られる。マイカフレーク基材は、他にもいくつかの材料で。さまざまな方法を使用してコーティングすることができる。そのような顔料は、一般に「マイカ系」顔料として知られている。このような真珠層様顔料で印刷された画像の写真複写は、元の画像の様には見えず、したがって、マイカ系顔料フレークは、可視の防犯形体を備えるために使用するのに望ましい。しかし、マイカフレーク基材を成形したり、マイカフレーク基材上に記号を設けたりすることは実用的ではない。本発明の一実施形態による不可視のフレークは、マイカ系顔料と混合されて、マイカ系顔料フレークで印刷された画像中に、不可視の防犯形体が含まれることを可能にする。TiOやZnSなどの無機誘電体材料の単層でコーティングされ成形された顔料フレークは、可視スペクトルのある波長において、不可視の顔料フレークが4分の1波長厚さ(「QWOT」)の約5倍の厚さを有していれば、マイカ系顔料と類似の外見を有する。通常、マイカ顔料の外見と一致することを意図されたZnS単層の不可視のフレークは、約60nm〜600nmの厚さを有する。すべて誘電体であるフレークを、形押しされたダイヤモンド形パターンを有する蒸着基材から加工することは、金属−誘電体フレークで同じことをするよりも、収率が低い傾向がある。
【0039】
図3Bは、本発明の一実施形態による光輝顔料フレーク20の簡略化した断面図である。反射層22が、2層の誘電体薄膜層24、26の間にある。誘電体薄膜層24、26は、光輝顔料フレーク20に剛性を提供し、ロールコーター基材からの顔料フレークの取り外しを促進する。乾燥または硬化して滑らかな表面となる組成物が得られるように、光輝顔料フレークを10ミクロン未満の厚さに維持することが望ましい。特定の実施形態では、フレークの厚さは約1ミクロン〜約3ミクロンである。これより薄いフレークは、重量が小さいので加工および取り扱いがより難しくなる傾向があり、これより厚いフレークは、より強く、そのために枠のパターンに沿って破ることがより難しい。
【0040】
反射層22は、通常、アルミニウム、白金、金、銀、または銅などの高反射金属、あるいは鉄またはクロムなどの中反射金属の薄膜層である。反射層22は、スペクトルの可視部分で不透明(反射性)であるために足りる厚さであるが、薄膜層の基材からの分離およびそれに続くフレークへの加工を妨げるほど厚くはない。言い換えれば、厚すぎる金属反射層は、比較的脆い誘電体層24,26の間に延性層を与え、蒸着層のフレークへの加工を妨げる傾向を示すであろう。誘電体層に適当な材料には、とりわけZnS、MgF、SiO、AL、TiO、NbおよびTaが含まれる。一部の実施形態では、誘電体薄膜層24,26は、反射層22の周囲の保護も提供する。
【0041】
光輝フレーク20は、選択された形、および場合によっては他の記号、または代わりに他の記号、たとえば表面(格子)パターンまたは元素指紋などを有する。光輝フレーク20は、着色顔料および着色組成物(たとえばインクおよび塗料)に対して、十分に低い濃度で添加する。成形された光輝フレークは、基本の(ランダムな形または代わりの形の)光輝フレークに対して、不可視の防犯形体として添加することができる。
【0042】
図3Cは、元素標識層28を有する光輝フレーク20’の簡略化した断面図である。光輝フレーク20’は誘電体層24’、26’の間に反射層22’、22”を有し、層28は元素標識を与える。元素標識層28は、光輝フレークが一緒に使用されるベース顔料中には見出されず、二次イオン質量分光分析(「SIMS」)、エネルギー分散X線分析(「EDX」)およびオージェ分析などの元素分析技術を使用してすぐに検出可能な材料の層である。さらにまた、元素標識は、不可視のフレーク中には存在するが、ベースフレーク中には存在せず、ミクロSIMS、ミクロEDX、またはミクロオージェ分析は、この違いを容易に検出する。標識元素を顔料混合物にただ添加する(たとえば標識元素を含有する化合物の少量を担体に添加する)のでは、この防犯形体を打ち破ることはできない。
【0043】
元素標識層28は、2層の不透明な反射層22’、22’’の間にあるので、光学的に活性ではない。反射層22’、22’’は、アルミニウムなど、ベースフレーク中で使用されるものと同じ材料になるように選択される。元素標識として適当な材料は、とりわけ白金、イリジウム、オスミウム、バナジウム、コバルト、およびタングステンである。当業者なら、選択される元素標識材料は、一緒に使用されることになるベース顔料に依存することを理解する。一代替実施形態では、光輝顔料の反射層は、元素標識材料と同じ材料である(図3B、参照番号22参照)。たとえば、反射層として白金を使用した不可視の光輝フレークまたは不可視の着色顔料フレークは、アルミニウムを反射層として使用した基本の光輝フレークまたは着色顔料フレークと混合される。さらに別の実施形態では、顔料混合物または組成物に組み込まれる元素標識を有するフレークの量は、顔料混合物中の選択された元素比率(たとえば、アルミニウム対白金)を与えるように選ばれる。1つの代替すなわちさらなる実施形態では、誘電体薄膜層24’、26’(図3B、参照番号24、26参照)の材料は、元素標識を備えるように選ばれる。
【0044】
図3Dは、本発明の他の1つの実施形態による色変移顔料フレーク30の簡略化された断面図である。色変移顔料フレーク30は、一般に対称の5層ファブリ−ペロー(Fabry−Perrot)干渉フレークである。薄膜積層32は、反射金属層34,2層のスペーサー層36A、36B、および2層の吸収体層38A、38Bを含む。吸収体層は、通常、非常に薄い、クロム、炭素、その他の材料の半透明層である。反射体層、スペーサー層、および吸収体層は、すべて光学的に活性、すなわち色変移顔料フレークの光学的性能に寄与する。フレークのそれぞれの側は、入射光に対して類似のファブリ−ペロー干渉構造を備えており、それゆえにフレークは光学的に対称である。あるいは、色変移顔料フレークは、すべて誘電体である顔料フレーク、または3層フレーク、たとえば吸収体/誘電体/吸収体である。
【0045】
色変移顔料フレークの色および色変化は、光学的可変顔料の分野で周知のように、フレークの光学的設計、すなわち薄膜積層32の材料および層の厚さによって決定される。色変移顔料フレーク30の光学的設計は、通常、フレークが混合されることになるベース顔料の光学的特性と一致するように選ぶ。色変移顔料フレーク30は、成形され(図3A、参照番号18参照)、かつ場合によってはまたは代わりに、他の印、たとえば表面の格子パターンおよび/または元素標識を含む。
【0046】
たとえば、反射層は元素標識、ベース顔料フレークとは異なる反射金属、または追加の元素標識層のいずれかを含み、これは光学的に活性であってもなくてもよい(図3C、参照番号28参照)。あるいはまたはさらに、スペーサー層36A、36Bおよび/または吸収体層38A、38Bが、元素標識を含む。たとえば、ベース顔料フレークが、MgF、SiO、またはAlを、スペーサー層材料として使用する場合は、不可視の顔料フレーク30は、TiOまたはZnSなどの異なるスペーサー層材料を使用する。スペーサーおよび/または吸収体の標識材料は、元素分析を使用して検出しやすい元素を含む。
【0047】
一部の実施形態では、異なるスペーサー材料および/または反射層材料を使用すると、ベースフレークとは異なる光学的特性を有する不可視の顔料フレーク30が得られる。たとえば、不可視のフレークおよびベースフレークが、法線入射では類似の色を有している場合であっても、色変化が異なる可能性がある。一般に、屈折率が低いスペーサー材料(MgFおよびSiOなど)は、屈折率が高いスペーサー材料(ZnSおよびTiOなど)よりも大きい色変化「急速に変移する」顔料を与える。しかし、そのような不可視のフレークは、たとえ色変化がベースフレークのそれと正確に一致しなくても、ほとんどの不用意な観察者は、本発明の実施形態による混合物と、ベースフレーク100%との違いを感知することができないので、比較的高い濃度でベース顔料フレークに添加することができる。
【0048】
図4は、本発明の一実施形態による、担体44に分散させた不可視のフレーク42を有するニス(varnish)40の断面図である。担体は、透明または薄く着色しており、不可視のフレーク42は、不用意に見ても感知されることを避けるために選択された濃度である。ニス40の下に、任意の色塗りまたは光輝(たとえば「クロムメッキされた」)被膜46が物体48に施されている。ニス40は、外見を損なわずに、物体に、不可視の防犯形体を与えている。特定の一実施形態では、任意の色塗り46は、真珠層顔料または色変移顔料によって印刷された画像であり、物体に、見える防犯形体を与えている。この物体は、たとえば文書、製品、包装材料、または封印である。ニス40はすでに、見える(可視の)防犯形体を有する物体に、その外見を大幅に変えることなく不可視の防犯形体を与えることを可能にする。たとえば、株券に見える防犯形体が印刷されており、その後に、株券に不可視の防犯形体を与えることが望ましくなったとすれば、見える防犯形体にニス40または類似のインク組成物(すなわち、不可視のフレークを含有するほとんど透明のインク組成物)で重ね刷りする。他の一実施形態では、すでに1つまたは複数の不可視の防犯形体を有している物体に、追加の不可視の防犯形体が与えられる。特定の実施形態では、不可視のフレークは、ニスの2%以下を構成する。
【0049】
図5は、本発明の他の一実施形態による、ベース顔料フレーク16およびバインダーまたは担体52中に分散されている成形された不可視のフレーク18を含む組成物50(たとえばインクまたは塗料)の断面図である。不可視のフレーク18は、選択された形または他の印たとえば元素標識または表面の格子パターンを有する。組成物50は、ラベル、製品包装材料、銀行券、または消費者品目などの物体48に塗布された。
【0050】
不可視のフレークを、既存のインクまたは塗料に添加すると、そのインクまたは塗料で作られた画像に不可視の防犯形体が与えられる。たとえば、色変移顔料を有するインクは、銀行券や他の物体に、見える防犯形体として色変移する画像を与えるために使用される。本発明の一実施形態による不可視のフレークをインクに加え、得られた混合物を使用して、元のインクで印刷した画像とほぼ同じに見える画像を印刷する。したがって、この銀行券を不用意に観察した者は、不可視の防犯形体が加えられた後で、見える防犯形体(すなわち、色変移画像)の外見の変化に気づかない。不可視のフレークの印は、たとえば製造日付、印刷場所、および/またはインクの出所(製造者)を表示する。
【0051】
III.実験結果
マゼンタ〜グリーン光学的可変凹版(「OVI」)顔料フレーク100%を使用して試験基準を作成し測定した。光輝および光学的変化タゲントサンプルは、2000ライン/mmの格子パターンを有しており、これがタゲントフレークをベース顔料フレークと見分ける(すなわち探す)ことをより容易にし、偽造をより困難にした。格子パターンは、約400倍ではっきり見え、試験組成物で印刷された画像に目に見える回折特性を誘発しなかった。タゲントフレークの割合が低いことが、観察者に対して十分に配向されていなかったことと組み合わさって、回折効果の発生を回避したと考えられる。別の一実施形態では、より細かい格子パターンが、成形されたタゲントフレークに含まれている。形は、顕微鏡下の第一の拡大で確認できるが、格子パターンは、この第一の拡大では容易には見られない。格子パターンはより大きい拡大では見える選択された形または記号を有するタゲントフレークにそのような格子パターンを含むことは、偽造者は、顕微鏡で調べて形や記号は見るかも知れないが、格子パターンは見ず、偽造品にも含めないので、タゲントフレークの不可視のという性質をさらに高めると考えられる。
【0052】
第1の試験サンプル(「サンプル1」)は、従来の(基本)マゼンタ〜グリーン顔料フレーク90%を、格子(「タゲントフレーク」)付きマゼンタ〜グリーンOVI顔料フレーク10%と混合した。タゲントフレークは、常套的な顕微鏡観察によって見つけることが容易であり、混合物の演色性は、タゲントフレークの色が、ベースフレークの色とよく一致していたので、試験基準と同じであった。厳密に近い色の一致には、タゲントフレーク作成の注意深い監視とベースフレークの各色に一致させるために、タゲントフレークの各色についての新しい光学設計を広く使用することを必要とする。
【0053】
他の方法は、ベースフレークの多くの異なる色について使用できる、基準となるタゲントフレーク設計を使用することである。アルミニウム反射層(フレークに「銀色」の外見を与える)を使用した光輝タゲントフレークも評価した。光輝フレークの製作は比較的簡単であり、これらのフレークは、着色ベース顔料フレークと混合した場合、5%の濃度で検出が非常に容易であった。光輝タゲントフレークは、ベース顔料の数多くの色で使用して、不可視の顔料フレークを作成した。組成物中の光輝タゲントフレークの量は、所望の結果に依存する。たとえば、マゼンタ〜グリーンOVI基本と混合した5%の光輝タゲントフレークを含む凹版用ブレンドの演色性は、横に並べた比較でマゼンタ〜グリーンOVIフレーク100%の組成物と見分けることができた。マゼンタ〜グリーンOVIフレーク100%とほとんど見分けが付かない組成物は、光輝フレーク5%未満を使用した、たとえばマゼンタ〜グリーンOVIフレーク中に光輝タゲントフレーク0.25重量%〜3重量%の濃度の組成物であった。薄い色かそれほど濃くない色を与える顔料フレークには、組成物の外見を目だって変えることなく、5%を超える濃度で光輝フレークが添加できると考えられる。光輝タゲントフレークは、選択された形を有することと異なる色(たとえば、マゼンタではなく「銀色」)の組合せのために、濃度1%未満でさえも、控えめな拡大で検出が容易である。
【0054】
IV.例となる方法
図6は、本発明の一実施形態による顔料フレークを作成する方法600の流れ図である。ロール基材の蒸着表面の領域に選択された比率で、非エンボス加工(滑らかな)部とエンボス加工部とを有するロール基材が準備される(ステップ602)。一実施形態では、エンボス加工部は、選択された形のフレークを作るための枠をエンボス加工される。一代替実施形態では、エンボス加工部は格子パターンまたは記号でエンボス加工される。一代替実施形態では、基材は、エンボス加工以外の、たとえばレーザー研磨などの方法を使用してパターンをつける。基材に少なくとも1層の薄膜を蒸着し(ステップ604)、蒸着された薄膜層をフレークに加工し(ステップ606)、選択された量のタゲントフレークを有するフレーク混合物を得る。タゲントフレークの収率は、加工される薄膜層の種類、枠、格子パターンまたは記号の性質および加工パラメーターなどの要因に依存する。
【0055】
たとえば、図2Aおよび2Bを参照すると、ロール基材表面の10%が格子または記号でエンボス加工される場合は、格子パターンまたは記号を有するタゲントフレークの収率は約10%と予想される。ロール基材表面の10%がダイヤモンド形の枠でエンボス加工される場合は、薄膜積層のパターンをつけた部分を成形フレークに加工することで10%の収率ロスがあるので、誘電体−金属−誘電体フレークの収率は約9%と予想される。同様に、すべて誘電体である成形フレークについては、薄膜積層のパターンをつけた部分を成形フレークに加工することで50%の収率ロスがあるので、収率は約5%と予想される。
【0056】
ここまでは、本発明を具体的な実施例によって説明してきたが、ここで重要な利点を提供する本発明の一態様を説明する。
【0057】
たとえば、重要な利点を提供する本発明の一実施形態は、記号や印を囲んでいる枠または縁を使用する態様であって、記号や印は、その上にコーティングを形成するために使用された基材材料上にあるこれらの縁によって囲まれている態様である。
【0058】
図7には、複数のユーロ記号が付いたシートの写真を示しており、シート上のそれぞれの

の記号の周囲にはエンボス加工された縁がある。これは、一般に、PET基材などの有機基材に枠付けされた

の記号をエンボス加工し、続いて基材を剥離可能なコーティング材でコーティングすることによって達成される。図8は、裏打ちすなわち基材から分離した後のフレークの写真である。この写真は、大部分の記号が損なわれておらず、記号の中に入ったり貫通したりしていると見られる亀裂がわずかであることをはっきり示している。本発明を使用することによって、図中のフレークの非常に少ない部分が、

の記号が不明瞭になるような壊れ方をする。しかし、フレークが蒸着された基材から離れて破れた後は、すべてのフレークのすべての辺に沿って枠が存在するのではないことが示されている。一部のフレークには縁がなく、他のものには1つから4つまでの縁がある。しかし、これは理解できることである。枠の縁は、そのフレークを最も近いフレークから分離し、フレーク同士が離れるときには一般に1つのフレークに付いて残り、枠の縁の反対側の隣のフレークには残らない。しかし、枠または縁の存在によって、大部分のフレークが枠の1方または他方の側の枠線上で破れることになり、比較的直線的な端を有する比較的一様なフレークをもたらす。記号の付いたフレークのそれぞれには、それが蒸着膜すなわち基材から分離した後に、たいてい少なくとも1本の縁すなわち枠の部分が付いている。
【0059】
図9は、記号μが付いているMg−Gn(マゼンタ−グリーン)フレークであって、枠が存在しない結果として、応力亀裂および明らかにランダムな破断線の発生のために、フレークがランダムに破れて一部の記号は保存され他のものは破壊された、複数のフレークの写真である。図9は、フレークのいたるところの応力亀裂が、これらの亀裂の作用の結果としてフレークを分離させる原因となっていることを例示している。さらに、亀裂はフレーク内部にも現れ続けて記号を不明瞭にする。本発明による枠の設置は、応力亀裂を完全には防がないが、これらの亀裂が、枠線に沿った経路で発生または優先的に通るように、かなりの程度で制御される手段を提供する。図9と対比し、図7および図8と併せて示された本発明の実施形態では、フレークが、あらかじめ定められた縁に沿って分離され、それによって相当に高い程度フレーク上の記号の形と完全性を保存するようにし、一般にフレーク内の不可視の記号を不明瞭にする。
【0060】
枠のない記号中に出現する亀裂は、発生するとより脆いガラス様の誘電体材料中を伝播するが、止められ、経路を変えられて、図7に示された枠の付いた記号のシートに備えられた枠線に沿って伝播を続ける。枠の設置は、枠線に沿って優先的なフレークの破断を生じる。図8のフレーク中に観察される亀裂の大部分は、フレークの厚み全体には渡らず、フレークのより弾性である金属芯(Al/Ni/Al)の深さで止められて、エンボス加工された元の記号を読み読みにくくする、影をつける効果を生じる。
【0061】
図8および図9のフレークは、双方とも厚さが約1300nmすなわち1.3ミクロンであり、Cr(10nm)/MgF(480nm)/Al(80nm)/Ni(50nm)/Al(80nm)MgF(480nm)/Cr(10nm)の層構造を有する。Niは、見える形体用の磁性層を備えるために存在する。
【0062】
図10は、複数の枠付きの記号が、どんな不可視の記号も枠も不在のより多い数のフレーク中にあり、枠付きの記号とその他のフレークの比が1:10であるものの写真である。この実施形態には、2つの興味深い態様がある。第1の検出レベルでは、100倍の手持ち顕微鏡を備えた者は、ユーロ記号のある不可視のフレークの存在が検出可能であり、さらに、不可視の記号と可視の記号の比が約1:10であることを手早く概算することができる。またさらに、正方形の記号とランダムな形のフレークの比を比較して何らかの認証の目安を提供することができる。したがって、枠付きの形の中の記号の形、分布、および同定が、コーティングが本物であるかを、ある範囲の確かさで判定するために使用することができる。
【0063】
図11は、複数のμ記号の拡大詳細写真であり、一部の記号は、記号を横断して亀裂を生じており、またその一部は単一のフレーク上に複数の記号を有する。この写真では、記号の周囲に枠または縁の設置が欠如しているための粒子サイズの大きな分布が証明されている。
【0064】
図12は、本発明による一実施形態を例示しており、ここではフレークは色変移特性、磁気特性を有し、フレーク内に不可視の形体を持つ。好ましくは、このフレークは、形を保存するために枠による縁取りもされている。
【0065】
図12は、2層のアルミニウム反射層の間にサンドイッチされた磁性層を有する顔料フレークを示す。それぞれのアルミニウム層は、吸収層および誘電体層に加えて色変移層をそれぞれの側に備えている。このフレーク内には、適当な拡大で見ることができる不可視の「ユーロ」記号が上に刻印されている。図13に示す実施形態は、不可視かつ可視の両方の防犯形体を備えるために、図12に示すフレークを多数利用する。
【0066】
不可視の形体および見える形体は、図13に示した3つの写真の寄せ集めである写真で例示されており、そこでは大きなユーロ記号および全大陸の地図が写真の右上に示されており、標準的なグリーン−マゼンタ色変移に加えて異なる視覚的コントラスト回転バー効果を創り出すために、磁界の存在下にシルクスクリーンで印刷された地球が、写真の左上に示されている。
【0067】
この例では、サイズが約30ミクロンの不可視の枠付きの正方形フレークが、約17ミクロンのユーロ記号を持っている。
【0068】
もちろん、他の光学設計、磁性または非磁性の形または記号も要望に応じて創ることができる。図12のフレークの層構成を使用することによって、光学的に可変で、特別に磁気的に整列可能な、不可視な形体を、同じ防犯手段の内部に備えることも可能である。
【0069】
本発明の教示による枠を使用することによって、優先的な副次的利点を有する特定の形を利用してもよい。たとえば、フレークが正方形ではなく長方形であれば、細長いフレークに特有の磁気的形状異方性を使用して、記号の配向を優先的に達成することが可能である。したがって、たとえばNiの、磁性層を備え、枠がIのように設計されているためにフレークが細長いフレークとして分離することを確実にすることによって、フレークは、その形状にしたがって整列させることができ、記号は優先的な配向を持つ可能性があるか、あるいはこの方法によってより配向しやすくなる。
【0070】
このように、上記の各実施形態は本発明を例示するが、特許請求の範囲に示す本発明を限定するものではない。特許請求の範囲の意味および範囲に入るすべての改変物および等価物はその範囲内に含まれる。
【0071】
本発明の好ましい実施形態は、顔料フレークに関するが、光学的可変形体などの形体を片側に有する非対称フレークを使用することが可能である。この例では、検査したときには、約半数のフレークが、不可視の形体やその他の光学的形体を示し、フレーク内部の対称性の欠如のために、他の半分は同じには見えない。それにもかかわらず、これもやはり妥当な不可視の防犯形体を提供し、本物であることを証明するために使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施形態による、防犯形体を有する書類の一部分の平面図である。
【図2A】エンボス加工部および非エンボス加工部を有する蒸着基材の一部分の簡略図である。
【図2B】エンボス加工部13’および非エンボス加工部15’を有する、他の蒸着基材11’の一部分の簡略図である。
【図3A】図1に示した防犯形体14の一部分14Aの簡略化した平面図である。
【図3B】本発明の一実施形態による、光輝顔料フレーク20の簡略化した断面図である。
【図3C】元素指紋を備えている光輝フレーク20’の簡略化した断面図である。
【図3D】本発明の他の実施形態による、色変移顔料フレーク30の簡略化した断面図である。
【図4】本発明の一実施形態による、担体中に分散された不透明な不可視のフレークを用いたニスの断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態による、バインダー中に分散されたベースフレークおよび不透明な不可視のフレークの断面図である。
【図6】本発明の一実施形態による、顔料フレーク作成方法の流れ図である。
【図7】基材にエンボス加工された正方形の枠または縁で枠つけされた複数のユーロ記号を持つシートの写真である。
【図8】それぞれがユーロ記号を持ち、かつ大部分が記号を取り囲む完全なまたは部分的な枠を有する、複数のMg−Gn色変移フレークの写真である。
【図9】枠が不在であった結果としての破断線のためにフレークが破断し、ランダムに記号の一部は保存され、他は破壊された複数のMg−Gnμ記号の写真である。
【図10】より複数の、記号や枠がまったく不在のフレーク中の、複数の枠付き記号の写真であり、任意の不可視の枠付き記号と他のフレークの比は1:10である。
【図11】一部は記号を横断して亀裂を生じ、一部は単一のフレーク上に複数の記号を有している、複数のμ記号の写真である。この写真では、記号の周囲に枠または縁が備えられていないことによる、粒子サイズの広い分布が証明されている。
【図12】フレークが色変移特性、磁気特性を有し、フレーク内に不可視の形体を持つ、本発明による一実施形態である。
【図13】不可視の防犯形体が、フレーク内に、不可視の形態を含む見える防犯形体をもたらすように、配列されている防犯形体の写真である。
【符号の説明】
【0073】
10 印刷物
11 蒸着基材
12 防犯形体
13 エンボス加工部
14、14A 防犯形体の部分
15 非エンボス加工部
16 ベース顔料粒子
17、19 ロール
18 不可視の顔料フレーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
担体と、
前記担体中に分散された、複数の成形された不透明な不可視のフレークとを含み、前記複数の成形された不透明な不可視のタゲントフレークがそれぞれ、選択された形および10ミクロン未満の厚さを有し、記号または印をその上に有するコーティング組成物。
【請求項2】
前記成形された不透明な不可視のフレークが、複数の無機材料薄膜層を含む請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項3】
前記複数のフレークが、その端に沿って1つまたは複数の枠、縁を有する請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項4】
前記成形された不透明な不可視のフレークが、光輝フレークを含む請求項2に記載のコーティング組成物。
【請求項5】
前記成形された不透明な不可視のフレークが、格子パターンを有し、前記選択された形が、第一の拡大によって見え、前記格子パターンが、第一の拡大では見えず、格子パターンが、第二の拡大で見え、第二の拡大が第一の拡大よりも大きい請求項4に記載のコーティング組成物。
【請求項6】
前記成形された不透明な不可視のフレークが、格子パターンを含む請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項7】
前記成形された不透明な不可視のフレークが、元素標識を含む請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項8】
前記不透明な不可視のフレーク中の光学的活性層が、元素標識を含む請求項7に記載のコーティング組成物。
【請求項9】
前記光学的活性層が、反射層、スペーサー層、および吸収体層の1つである請求項8に記載のコーティング組成物。
【請求項10】
前記成形された不透明な不可視のフレークが、単層無機誘電体の不可視のタゲントフレークである請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項11】
基材を含むホイルであって、前記基材が、前記基材から剥離されるとフレークを形成する、その上に剥離可能に堆積された1つまたは複数の薄膜層を有し、前記1つまたは複数の薄膜層が、その中に形成され溝または隆線を形成する複数の枠付きの記号を有し、前記記号の周囲の枠は、前記1つまたは複数の薄膜層が前記基材から剥がれるときに前記フレークがそれに沿って分離する線を提供するホイル。
【請求項12】
前記フレークが、ほぼ直線の端を有する請求項11に記載のホイル。
【請求項13】
少なくとも複数の前記フレークが、前記基材から分離されると、形がほぼ一様であり、周辺に1つまたは複数の縁を有する請求項11に記載のホイルから作成される複数のタゲントフレーク。
【請求項14】
担体と、前記担体中に分散された複数の単層無機誘電体の不可視のタゲントフレークとを含み、前記フレークは、記号を縁取っている枠の少なくとも一部分によって囲まれているコーティング組成物。
【請求項15】
複数のほぼ一様な形のフレークを形成する方法であって、
a)剥離可能なコーティングを支持する基材を準備するステップと、
b)前記基材を前記剥離可能なコーティングでコーティングするステップと、ここで前記剥離可能なコーティングは、前記基材から剥がれるときに、破れて前記ほぼ一様なフレークに分かれるものであり、
c)前記剥離可能なコーティングを前記基材に施す前または後に、前記基材に複数の枠をエンボス加工またはエッチングするステップと、ここで、それぞれの枠は、その中にエンボス加工またはエッチングされた記号を有するものであり、
d)前記コーティングを前記基材から剥がすステップと、
を含む方法。
【請求項16】
前記基材から剥がれた前記フレークを集め、前記フレークを担体に加えてインクまたは塗料を形成するステップをさらに含む請求項15に記載のほぼ一様なフレークを形成する方法。
【請求項17】
前記フレークを前記担体に加える前に前記フレークを乾燥するステップをさらに含む請求項16に記載のほぼ一様なフレークを形成する方法。
【請求項18】
前記複数のフレークの形が、ほぼ正方形、長方形、三角形、または六角形である請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記フレークがほぼ直線の端を有し、少なくとも1つの端が、枠の少なくとも一部分で囲まれており、前記フレークがエンボス加工またはエッチングされた記号をその中に有する請求項15に記載の方法によって作成された複数のフレーク。
【請求項20】
顔料フレークを作成する方法であって、
選択された形を有する枠を規定する第一のパターン形成部分を有し、前記枠の中に識別可能な印を有する基材を準備するステップと、
少なくとも1つの薄膜層を前記基材の上に堆積するステップと、
前記少なくとも1つの薄膜層を選択された量のタゲントフレークを有するフレーク混合物に加工するステップと、
を含む方法。
【請求項21】
前記基材が、ロールまたはポリマーフィルムである請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第一のパターン形成部分が、格子パターンを含む請求項20に記載の方法。
【請求項23】
約10ミクロン未満の厚さを有する複数のタゲントフレークであって、各フレークは、1つまたは複数の直線の端である前記フレークの一端を規定する縁を有し、前記複数のフレークの一部は前記フレークの少なくとも2つの端を規定する2つ以上の前記縁を有し、各フレークはその上に記号を有するタゲントフレーク。
【請求項24】
請求項15に記載の方法によって作成された請求項23に記載の複数のタゲントフレーク。
【請求項25】
前記フレークの少なくとも一部が、磁界の存在下でフレークを配向させるための磁性層を有する請求項15に記載の方法で作成された複数のタゲントフレーク。
【請求項26】
前記フレークが光学的可変フレークである請求項25に記載の複数のタゲントフレーク。
【請求項27】
前記フレークが磁性材料を含み、前記フレークが細長い形である請求項15に記載の複数のタゲントフレーク。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−16235(P2007−16235A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−185245(P2006−185245)
【出願日】平成18年7月5日(2006.7.5)
【出願人】(502151820)ジェイディーエス ユニフェイズ コーポレーション (90)
【氏名又は名称原語表記】JDS Uniphase Corporation
【住所又は居所原語表記】1768 Automation Parkway,San Jose,California,USA,95131
【Fターム(参考)】