説明

不正行為検知装置およびそれを用いた遊技機

【課題】遊技機において、入口に対応して設けられた1個のセンサから、検出対象物が入口に入ると出力される信号に基づいて、確実に不正行為を検知する。
【解決手段】遊技球が入賞口に入ると、入賞センサが入賞信号を出力する。カウント数計測部120は、タイマ121とカウンタ122を含む。タイマ121はカウント幅設定部111に設定されているカウント幅を計測し、カウンタ122はカウント幅の間に出力される入賞信号の数をカウントする。カウント数計測部120は、カウント幅の間に出力された入賞信号の数がカウント数設定部112に設定されているカウント数を超えると、偽の入賞信号が入力されたとみなし、入賞不正フラグ設定部123に入賞不正フラグを設定する。すなわち、カウント数計測部120は、正規の入賞信号では起こりえないような短い間隔で入賞信号が出力された場合に不正行為が行われたと判定して、入賞不正フラグを設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機やアレンジボール機等の遊技機において不正入賞行為を検知する不正行為検知装置およびそれを用いた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機やアレンジボール機等の遊技機では、入賞口に入った遊技球の経路に入賞センサが備えられている。入賞センサは、遊技球を検出すると、電気的な入賞信号を出力する。
この入賞センサは、電波を受けると誤動作し、入賞信号を出力することがある。そこで、無線機等を用いて入賞センサに電波を照射し、不正な入賞信号を出力させる不正行為が可能となる。
【0003】
このような不正行為を検知するために、特許文献1に記載されている不正行為防止装置は、遊技球の経路に沿って、第1入賞センサと第2入賞センサを備えている。この不正行為防止装置は、第1入賞センサと第2入賞センサの両方の入賞信号の発生が時間的に一致した場合には、不正な入賞信号である(例えば、第1入賞センサと第2入賞センサが、電波を受けて誤動作し、同時に入賞信号を出力した。)と判定する。
【0004】
また、特許文献2に記載されている遊技機は、入賞口に入った遊技球の経路に、入賞センサの他に、通過信号を出力する通過センサを備えており、入賞信号と通過信号の数の差が所定値に達すると、異常事態を報知する。
【0005】
また、特許文献3に記載されているパチンコ機は、入賞口に遊技球が入ると入賞センサはローレベルの入賞信号を出力するが、そのローレベルの持続時間が10ms〜128msの範囲外である場合には不正行為が行われていると判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−327828号公報
【特許文献2】特開2000−202134号公報
【特許文献3】特開平3−111074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示されている発明では1つの入賞信号を出力するために2個のセンサが必要であり、特許文献2に開示されている発明では入賞センサの他に通過センサが必要である。
【0008】
特許文献3に開示されている発明では1個の入賞センサから出力される入賞信号により不正行為を検知する。しかし、電波を照射された入賞センサが出力する不正な入賞信号の持続時間は予測できない。このため、特許文献3に開示されている発明では不正行為を検出するための持続時間の設定が難しい。
【0009】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、入口に対応して設けられた1個のセンサから、検出対象物が入口に入ると出力される信号に基づいて、確実に不正行為を検知することができる不正行為検知装置およびそれを用いた遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の不正行為検知装置は、
入口に対応した1個のセンサを備え、当該センサが当該入口に入った検出対象物を検出すると信号を出力する遊技機で用いられる不正行為検知装置であって、
前記信号が入力される信号入力手段と、
カウント幅を記憶するカウント幅記憶手段と、
カウント数を記憶するカウント数記憶手段と、
前記カウント幅記憶手段によって記憶されているカウント幅の間に、前記信号入力手段に入力された信号の数を計測するカウント数計測手段と、
前記カウント数計測手段によって計測された信号の数が前記カウント数記憶手段によって記憶されているカウント数よりも大きい場合に、不正行為が行われたと判定する不正行為判定手段と、
を備える。
【0011】
好ましくは、本発明の不正行為検知装置は、
検出対象物詰まり判定時間を記憶する検出対象物詰まり判定時間記憶手段と、
前記信号入力手段に信号が入力されている時間を計測する信号入力時間計測手段と、
前記信号入力時間計測手段によって計測された時間が前記検出対象物詰まり判定時間記憶手段によって記憶されている検出対象物詰まり判定時間より長い場合に、前記入口に検出対象物が詰まったと判定する検出対象物詰まり判定手段と、
を備え、
前記不正行為判定手段が、前記検出対象物詰まり判定手段によって前記入口に検出対象物が詰まったと判定され、かつ前記カウント数計測手段によって計測された信号の数が前記カウント数記憶手段によって記憶されているカウント数よりも大きい場合に、不正行為が行われたと判定する。
【0012】
また、本発明の遊技機は、
上述した不正行為検知装置と、
前記入口と、
前記センサと、
前記カウント幅記憶手段にカウント幅を記憶させるカウント幅設定手段と、
前記カウント数記憶手段にカウント数を記憶させるカウント数設定手段と、
前記不正行為判定手段によって不正行為が行われたと判定されたことに応答して、不正行為に対応する処理を行う不正行為対応処理実行手段と、
を備える。
【0013】
また、本発明の遊技機は、
上述した不正行為検知装置と、
前記入口と、
前記センサと、
前記カウント幅記憶手段にカウント幅を記憶させるカウント幅設定手段と、
前記カウント数記憶手段にカウント数を記憶させるカウント数設定手段と、
前記検出対象物詰まり判定時間記憶手段に検出対象物詰まり判定時間を記憶させる検出対象物詰まり判定時間設定手段と、
前記不正行為判定手段によって不正行為が行われたと判定されたことに応答して、不正行為に対応する処理を行う不正行為対応処理実行手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、遊技機において、入口に対応して設けられた1個のセンサから、検出対象物が入口に入ると出力される信号に基づいて、確実に不正行為を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】正規の入賞信号の波形の一例を示す図である。
【図2】電波を照射する不正行為が行われた場合の入賞信号の波形の一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る不正行為検知装置を含む遊技機の構成の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態が対象とする偽の入賞信号の波形の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態において、CPUが実行する処理の一例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る不正行為検知装置を含む遊技機の構成の一例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態が対象とする偽の入賞信号の波形の一例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態において、CPUが実行する処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態に係る不正行為検知装置を備えた遊技機は複数の入賞口を有しており、各入賞口はそれぞれ入賞センサを備えている。各入賞センサは、遊技球を検出すると、電気的な入賞信号を出力する。
【0017】
図1は、入賞口の一つに正規に遊技球が入った場合に入賞センサが出力する正規の入賞信号の波形の一例を示す。
入賞センサが遊技球を検出していないとき、入賞センサは電圧Vhigh(ハイレベル)を出力する。入賞センサが遊技球を検出すると、入賞センサは電圧Vlow(ローレベル)を出力し、遊技球が入賞センサを通過すると入賞センサは再度電圧Vhighを出力する。電圧Vhighから電圧Vlowに変化した後、再度電圧Vhighに変化するまでが1個の入賞信号に相当する。
時間ta1と時間ta2は、入賞信号が出力されている持続時間を示す。すなわち、時間ta1と時間ta2は、入賞センサが遊技球を検出してから、遊技球が入賞センサを通過するまでの時間を示す。時間tb1は、入賞センサが遊技球を検出していない時間、すなわち、入賞信号の間隔を示す。
【0018】
図2は、例えば変形させた遊技球を入賞口に停留させて電波を照射する不正行為が行われた場合の入賞信号の波形の一例を示す。
入賞センサは、遊技球がないとき、電圧Vhighを出力している。変形させた遊技球が入賞口に停留すると、入賞センサは電圧Vlowを出力する。入賞口に遊技球が停留している状態で入賞センサに電波が照射されると、入賞信号は電圧Vhighと電圧Vlowを交互に繰り返す。ただし、電圧Vlowに保たれる時間と電圧Vhighに保たれる時間は両方とも短い。電圧Vlowに保たれる時間、例えば時間ta3は偽の入賞信号が出力されている持続時間を示す。電圧Vhighに保たれる時間、例えば時間tb2は偽の入賞信号の間隔を示す。
例えば、パチンコ機の場合、1分間に100発程度の遊技球が発射され、個々の入賞口に正規に入る遊技球は1秒間に1,2発程度であるが、偽の入賞信号は正規の入賞信号では起こりえないような短い間隔で出力される。
【0019】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る不正行為検知装置100を含む遊技機10の構成の一例を示す。遊技機10は、不正行為検知装置100と、フィルタ部200と、CPU(Central Processing Unit)300と、メモリ301と、入力部302と、出力部303と、図示しない遊技機本体とを備えている。
入賞信号は遊技機本体の入賞センサから出力される。フィルタ部200は、入力信号の立下りと立下りにそれぞれノイズが含まれている場合に、それらのノイズを除去する。
メモリ301は、遊技機本体や不正行為検知装置100を制御するためのプログラム等を記憶している。CPU300はそれらのプログラムを実行する。入力部302は遊技機本体等から入力される各種の入力信号を受け付ける。出力部303は遊技機本体を制御するための制御信号や各種のデータ等を遊技機本体等に出力する。
【0020】
不正行為検知装置100は、制御部110と、カウント数計測部120とを有する。
制御部110は、カウント幅設定部111と、カウント数設定部112とを含んでいる。カウント幅設定部111には、CPU300よりカウント幅(カウント時間)が設定される。カウント数設定部112には、CPU300より不正入賞と判定されるカウント数が設定される。
カウント数計測部120は、タイマ121と、カウンタ122と、入賞不正フラグ設定部123とを含んでいる。タイマ121はカウント幅設定部111に設定されているカウント幅を計測し、カウンタ122はカウント幅の間に出力される入賞信号の数をカウントする。カウンタは、例えば、入賞信号の立下りエッジまたは立ち上がりエッジの数をカウントすることにより、入賞信号の数をカウントする。
【0021】
カウント数計測部120は、カウント幅(カウント時間)の間に出力された入賞信号の数がカウント数設定部112に設定されているカウント数を超える場合、偽の入賞信号が入力されたとみなし、入賞不正フラグ設定部123に入賞不正フラグを設定する。すなわち、第1の実施形態では、正規の入賞信号では起こりえないような短い間隔で入賞信号が出力されている場合に不正行為が行われたと判定して、入賞不正フラグを設定する。
例えば、カウント数設定部112に2が設定されているとする。このとき、図4に示すように、カウント幅設定部111に設定されているカウント幅の間に入賞信号が3個カウントされると、カウント数計測部120は不正行為が行われたと判定して入賞不正フラグ設定部123に入賞不正フラグを設定する。
カウント数計測部120は、カウント幅が経過すると、カウンタ122を初期設定(例えば、アップカウンタの場合には0に設定する。)し、再度入賞信号のカウントを開始する。
【0022】
CPU300は、不正行為検知装置100を制御するためのプログラムが実行されると、図5に示すように、カウント幅設定部111とカウント数設定部112にそれぞれカウント幅とカウント数を設定する(S101、S102)。
そして、CPU300は、入賞不正フラグ設定部123に入賞不正フラグが設定されているか否かを判定する(S103)。入賞不正フラグ設定部123に入賞不正フラグが設定されていないと判定した場合(S103:NO)、CPU300は所定の時間が経過した後、入賞不正フラグが設定されているか否かを再度判定する(S103)。
入賞不正フラグが設定されていると判定した場合(S103:Yes)、CPU300は不正行為対応処理(S104)を行う。ステップS104の不正行為対応処理では、CPU300は、例えば、図示しない警報ランプを点灯させる、図示しない監視装置に警報信号を送信する等の処理を行う。そして、CPU300は、制御部110に入賞不正フラグをリセットさせる。
【0023】
なお、第1の実施形態では、遊技機本体から入賞信号が1つ出力される例を示したが、遊技機本体から入賞信号を2つ以上出力し、各々の入賞信号に対応させて不正行為検知装置100にフィルタ部とカウント数計測部をそれぞれ設けてもよいことはもちろんである。
【0024】
第1の実施形態によれば、正規の入賞信号では起こりえないような短い間隔で入賞信号が出力されている場合に、入賞センサに電波が照射されるような不正行為が行われていると判定することができる。
【0025】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る不正行為検知装置101を含む遊技機11の構成の一例を示す。遊技機11は、不正行為検知装置101と、フィルタ部200と、CPU(Central Processing Unit)300と、メモリ301と、入力部302と、出力部303と、図示しない遊技機本体とを備えている。また、不正行為検知装置101は、制御部113と、カウント数計測部120と、入賞時間計測部130とを有する。制御部113は、カウント幅設定部111と、カウント数設定部112と、入賞時間設定部114とを含んでいる。更に、カウント数計測部120は、タイマ121と、カウンタ122と、入賞不正フラグ設定部123とを含む。入賞時間計測部130は、タイマ131と、球詰まりフラグ設定部132とを含む。
第2の実施形態に係る遊技機11は、不正行為検知装置101が入賞時間計測部130を有し、制御部113が入賞時間設定部114を含んでいる点が第1の実施形態に係る遊技機10と異なる。その他の点は遊技機11と遊技機10は同一である。図6において遊技機10と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0026】
入賞時間設定部114には、CPU300より球詰まり判定時間が設定される。入賞時間計測部130は、タイマ131を含み、入賞信号が出力されている持続時間(例えば、図1の時間ta1や時間ta2)を計測する。そして、入賞時間計測部130は、入賞信号が出力されている時間が入賞時間設定部114に設定されている球詰まり判定時間を超えた場合には、入賞口に遊技球が詰まったと判定して、球詰まりフラグ設定部132に球詰まりフラグを設定する。すなわち、第2の実施形態では、入賞信号が出力されている持続時間が所定の時間より長い場合、入賞口に遊技球が詰まったと判定して、球詰まりフラグ設定部132に球詰まりフラグを設定する。
例えば、カウント数設定部112と入賞時間設定部114にそれぞれ2と12M(12,000,000)が設定されているとする。このとき、図7に示すように、入賞信号が出力されている時間が12MCK(クロック)を超えると、入賞時間計測部130は球詰まりフラグ設定部132に球詰まりフラグを設定する。なお、CK周波数が12MHzのとき、12MCKは1秒間に相当する。その後、カウント幅設定部111に設定されているカウント幅の間に入賞信号が3個カウントされると、カウント数計測部120は入賞口に遊技球が詰まったと判定して入賞不正フラグ設定部123に入賞不正フラグを設定する。
【0027】
CPU300は、不正行為検知装置101を制御するためのプログラムが実行されると、図8に示すように、カウント幅設定部111とカウント数設定部112と入賞時間設定部114にそれぞれカウント幅とカウント数と球詰まり判定時間を設定する(S201、S202、S203)。
そして、CPU300は、入賞不正フラグ設定部123に入賞不正フラグが設定されているか否かを判定する(S204)。入賞不正フラグが設定されていないと判定した場合(S204:NO)、CPU300は所定の時間が経過した後、入賞不正フラグが設定されているか否かを再度判定する(S204)。
【0028】
入賞不正フラグが設定されていると判定した場合(S204:Yes)、CPU300は、球詰まりフラグ設定部132に球詰まりフラグが設定されているか否かを判定する(S205)。球詰まりフラグが設定されていると判定した場合(S205:Yes)、CPU300は不正行為対応処理(S206)を行う。ステップS206の不正行為対応処理では、CPU300は、例えば、図示しない警報ランプを点灯させる、図示しない監視装置に警報信号を送信する等の処理を行う。そして、CPU300は、制御部113に入賞不正フラグと球詰まりフラグをリセットさせる。
【0029】
一方、球詰まりフラグが設定されていないと判定した場合(S205:NO)、CPU300は、制御部113に入賞不正フラグをリセットさせ(S207)、ステップS204に戻って入賞不正フラグが設定されているか否かを再度判定する。
【0030】
第2の実施形態によれば、短い間隔で入賞信号が出力されただけでは不正行為であると判定しない。変形させた遊技球を入賞口に停留させるような行為が行われ、入賞口が球詰まりしているときに、短い間隔で入賞信号が出力されると不正行為と判定する。このため、正規の入賞を不正行為と誤判定することがなくなる。
【0031】
なお、例えば、不正行為を行っている者が入賞センサに電波を照射しながら変形させた遊技球を入賞口に向けて発射することも有り得る。このような場合、遊技中に入賞不正フラグは設定されても球詰まりフラグが設定されないことも起こりえる。しかし、少なくとも、遊技機の使用を終了するために無線機を止めるタイミングで球詰まりフラグが設定される。
このような場合に対応するために、不正行為検知装置101は入賞不正フラグと球詰まりフラグが両方とも設定された場合に球詰まり・入賞不正フラグを設定し、CPU300は球詰まり・入賞不正フラグが設定されている場合に不正行為対応処理(S206)を行うこととしてもよい。
【0032】
第2の実施形態では、遊技機本体から入賞信号が1つ出力される例を示したが、遊技機本体から入賞信号を2つ以上出力し、各々の入賞信号に対応させて不正行為検知装置101にフィルタ部、カウント数計測部および入賞時間計測部をそれぞれ設けてもよいことはもちろんである。
【0033】
また、上述した各実施形態では、遊技球が入賞口に入り、入賞センサが入賞信号を出力する例について説明したが、本発明は、これに限らず、例えば、コインの通る経路にコインセンサが設けられており、コイン投入口からコインが投入されると、コインセンサがコイン検出信号を出力する場合等にも適用できる。
更に、本発明は、球貸し出し装置やコイン貸し出し装置の硬貨(百円硬貨や五百円硬貨)の通る経路に硬貨センサが設けられており、硬貨投入口から硬貨が投入されると、硬貨センサが硬貨検出信号を出力する場合等にも適用できる。
【0034】
また、上述した各実施形態では、CPU300が入賞不正フラグ、球詰まりフラグまたは球詰まり・入賞不正フラグが設定されているか否かを判定するとしたが、カウント数計測部と入賞時間計測部は、これらの各種フラグを設定する代わりに、不正行為や球詰まりを検出するとCPU300に割り込み信号を送信し、CPU300はこれらの割り込み信号を受信すると割り込みにより不正行為対応処理を行うこととしてもよい。
【0035】
以上、本発明の実施形態について説明したが、設計上の都合やその他の要因によって必要となる様々な修正や組み合わせは、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0036】
10、11…遊技機、100、101…不正行為検知装置、110、113…制御部、111…カウント幅設定部、112…カウント数設定部、114…入賞時間設定部、120…カウント数計測部、121…タイマ、122…カウンタ、123…不正入賞フラグ設定部、130…入賞時間計測部、131…タイマ、132…球詰まりフラグ設定部、200…フィルタ部、300…CPU、301…メモリ、302…入力部、303…出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口に対応した1個のセンサを備え、当該センサが当該入口に入った検出対象物を検出すると信号を出力する遊技機で用いられる不正行為検知装置であって、
前記信号が入力される信号入力手段と、
カウント幅を記憶するカウント幅記憶手段と、
カウント数を記憶するカウント数記憶手段と、
前記カウント幅記憶手段によって記憶されているカウント幅の間に、前記信号入力手段に入力された信号の数を計測するカウント数計測手段と、
前記カウント数計測手段によって計測された信号の数が前記カウント数記憶手段によって記憶されているカウント数よりも大きい場合に、不正行為が行われたと判定する不正行為判定手段と、
を備えることを特徴とする不正行為検知装置。
【請求項2】
検出対象物詰まり判定時間を記憶する検出対象物詰まり判定時間記憶手段と、
前記信号入力手段に信号が入力されている時間を計測する信号入力時間計測手段と、
前記信号入力時間計測手段によって計測された時間が前記検出対象物詰まり判定時間記憶手段によって記憶されている検出対象物詰まり判定時間より長い場合に、前記入口に検出対象物が詰まったと判定する検出対象物詰まり判定手段と、
を備え、
前記不正行為判定手段が、前記検出対象物詰まり判定手段によって前記入口に検出対象物が詰まったと判定され、かつ前記カウント数計測手段によって計測された信号の数が前記カウント数記憶手段によって記憶されているカウント数よりも大きい場合に、不正行為が行われたと判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の不正行為検知装置。
【請求項3】
請求項1に記載の不正行為検知装置と、
前記入口と、
前記センサと、
前記カウント幅記憶手段にカウント幅を記憶させるカウント幅設定手段と、
前記カウント数記憶手段にカウント数を記憶させるカウント数設定手段と、
前記不正行為判定手段によって不正行為が行われたと判定されたことに応答して、不正行為に対応する処理を行う不正行為対応処理実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項2に記載の不正行為検知装置と、
前記入口と、
前記センサと、
前記カウント幅記憶手段にカウント幅を記憶させるカウント幅設定手段と、
前記カウント数記憶手段にカウント数を記憶させるカウント数設定手段と、
前記検出対象物詰まり判定時間記憶手段に検出対象物詰まり判定時間を記憶させる検出対象物詰まり判定時間設定手段と、
前記不正行為判定手段によって不正行為が行われたと判定されたことに応答して、不正行為に対応する処理を行う不正行為対応処理実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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