説明

不純物分析装置および不純物分析方法

【課題】硫化カルボニル(COS)等の硫黄含有化合物を自動的に分析することが可能な不純物分析装置を提供する。
【解決手段】不純物分析装置100は、純水を貯留し、SOおよびCOSを含み得る気体を純水に通して溶解する気体中の第1の成分を捕集するための第1の純水処理槽2と、第1の純水処理槽2の純水に溶解されずに残存する気体中の成分を酸化させる酸化装置4と、純水を貯留し、酸化装置4により処理された気体中の成分をこの純水に通し溶解する第2の成分を捕集するための第2の純水処理槽6と、第2の純水処理槽の純水に溶解した第2の成分を分析するイオンクロマトグラフ9と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体中の硫化カルボニル等の硫黄含有化合物を分析する不純物分析装置および不純物分析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ArF露光装置ではレーザ照射に伴い光学部品上に付着物が生成し、照度低下や照度ムラを引き起こす。
【0003】
主な付着物として、硫酸アンモニウムがあり、原因となるのは大気中の硫黄酸化物(SO)、NHのほかに、硫化カルボニル(COS)などの硫黄含有化合物が考えられる。
【0004】
付着物生成を抑制するためには、これらの大気中不純物を制御する必要があり、定期的な大気中濃度の測定が必要である。
【0005】
従来、硫黄酸化物(SO)や、NHに対しては、自動モニタ装置が開発されており、定期的な測定が容易である。
【0006】
しかし、従来、硫化カルボニル(COS)に対しては、大気をキャニスター捕集し、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)で測定する方法が用いられている。
【0007】
このように、従来、硫化カルボニル(COS)に対する自動的なモニタ装置がなく、測定が困難だった。
【0008】
ここで、従来技術には、UVF法によりSOの濃度を自動的に測定する場合に、測定精度に影響のあるNOを除去するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
しかし、上記従来技術は、硫化カルボニル(COS)を含む硫黄含有化合物を定量分析することを開示するものではない。
【特許文献1】特開2004−138466号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、硫化カルボニル(COS)等の硫黄含有化合物を自動的に定量分析することが可能な不純物分析装置および不純物分析方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様に係る不純物分析装置は、
純水を貯留し、SOおよびCOSを含み得る気体を前記純水に通して溶解する前記気体中の第1の成分を捕集するための第1の純水処理槽と、
前記第1の純水処理槽の前記純水に溶解されずに残存する気体中の成分を酸化させる酸化装置と、
純水を貯留し、前記酸化装置により処理された気体中の成分をこの純水に通し溶解する第2の成分を捕集するための第2の純水処理槽と、
前記第2の純水処理槽の純水に溶解した前記第2の成分を分析するイオンクロマトグラフと、を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の一態様に係る不純物分析装置は、
COSを含み得る気体中の成分を酸化させる酸化装置と、
純水を貯留し、前記酸化装置により処理された前記気体中の成分をこの純水に通し溶解する成分を捕集するための純水処理槽と、
前記純水処理槽の純水に溶解した成分を分析するイオンクロマトグラフと、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の一態様に係る不純物分析方法は、
SOおよびCOSを含み得る気体を第1の純水処理槽に貯留された純水に通して、前記気体中の第1の成分を溶解させ、
前記第1の純水処理槽の前記純水に溶解されずに残存する気体中の成分を、酸化装置により酸化し、
前記酸化装置により処理された気体中の成分を第2の純水処理槽に貯留された純水に通して、溶解する第2の成分を捕集し、
捕集された前記第2の成分をイオンクロマトグラフにより分析することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一態様に係る不純物分析装置および不純物分析方法によれば、硫化カルボニル(COS)等の硫黄含有化合物を自動的に定量分析することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を適用した各実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、本発明の一態様である実施例1に係る不純物分析装置の要部構成を示す図である。
【0017】
図1に示すように、不純物分析装置100は、純水を貯留し、第1の配管1から供給された気体を該純水に通してバブリングし、溶解する該気体中の成分を捕集するための第1の純水処理槽2を備える。
【0018】
この第1の純水処理槽2により、例えば、第1の配管1から供給された硫黄酸化物(SO)および硫化カルボニル(COS)を含み得る気体を該純水に通してバブリングし、溶解する該気体中の第1の成分(既に気体中に存在していたSO)を捕集することができる。
【0019】
この第1の純水処理槽2には、例えば、純水インピンジャー等が選択される。
【0020】
さらに、不純物分析装置100は、第2の配管3を介して供給される気体中の成分を酸化させる酸化装置4を備える。該気体中の成分には、第1の純水処理槽2の該純水に溶解されずに該気体中に残存する硫化カルボニル(COS)等の硫黄含有化合物が含まれ得る。
【0021】
後述するように、この酸化装置4により、硫化カルボニル(COS)を含む硫黄含有化合物が酸化され硫黄酸化物(SO)が生成する。
【0022】
なお、硫黄含有化合物には、SO、COSの他に、例えば、HS、CS、CHSH、CHSCH、CHSSCHなどがある。
【0023】
また、不純物分析装置100は、純水を貯留し、第3の配管5を介して供給された気体中の成分をこの純水に通してバブリングし、溶解する該気体中の成分を捕集するための第2の純水処理槽6を備える。
【0024】
この第2の純水処理槽6により、例えば、第3の配管5を介して供給され、酸化装置4により処理された気体中の成分をこの純水に通してバブリングし、溶解する第2の成分(酸化により新たに生成したSO)を捕集することができる。
【0025】
この第2の純水処理槽2には、第1の純水処理槽2と同様に、純水インピンジャー等が選択される。
【0026】
さらに、不純物分析装置100は、第1の純水処理槽2から第4の配管7を介して溶液が供給されるとともに第2の純水処理槽6から第5の配管8を介して溶液が供給され、第1の純水処理槽2の純水に溶解した第1の成分、および第2の純水処理槽6の純水に溶解した第2の成分を分析するイオンクロマトグラフ9を備える。
【0027】
このイオンクロマトグラフ9により、第2の純水処理槽6の純水に第2の成分(例えば、酸化により新たに生成したSO)が溶解した溶液のSOの濃度を測定する。これにより、大気中の硫化カルボニル(COS)を含む硫黄含有化合物の濃度を測定することができる。
【0028】
同様に、イオンクロマトグラフ9により、第1の純水処理槽2の純水に第1の成分(既に気体中に存在していたSO)が溶解した溶液のSOの濃度を測定する。これにより、大気中のSO濃度を測定することができる。
【0029】
不純物分析装置100は、一定時間ごとに大気を取り込み測定するプログラム(図示せず)を設定することにより、大気中の硫黄酸化物(SOx)および硫化カルボニル(COS)を含む硫黄含有化合物の濃度を自動的にモニタすることができる。
【0030】
ここで、既述の酸化装置4により、硫化カルボニル(COS)を含む硫黄含有化合物を酸化して硫黄酸化物(SO)を生成する具体例について検討する。
【0031】
式(1)に示すように、硫化カルボニル(COS)は、紫外線を照射することにより光解離され、硫黄が分離されることが知られている(例えば、参考文献1:岡田一俊、南部伸孝、青柳睦、“OCS分子の全自由度波束ダイナミックス計算”2001年分子構造総合討論会 要旨集、P758、を参照。)。
COS+hν→CO+S・・・(1)
【0032】
なお、硫化カルボニル(COS)に照射する紫外線の波長が、200nm〜250nmの範囲で式(1)に示される反応が起きる(同参考文献1参照。)。
【0033】
また、式(2)に示すように、硫化カルボニル(COS)は、励起した酸素と反応し、一酸化硫黄が生成されることが知られている(例えば、参考文献2:Paul J. Crutzen、“THE POSSIBLE IMPORTANCE OF CSO FOR THE SULFATE LAYER OF THE STRATOSPHERE”、Geophysical Research Letters FebruaryVol.3, No.2, pp.73-76.1976、を参照。)。
COS+O→CO+SO・・・(2)
【0034】
なお、酸素は、175nm〜205nmの範囲の波長の紫外線を照射することにより励起することが知られている(例えば、参考文献3:K.YOSHINO, D.E.FREEMAN,J.R.ESMOND and W.H.PARKINSON, “HIGH RESOLUTION ABSORPTION CROSS SECTION MEASURMENTS AND BAND OSCILLATOR STRENGTHS OF THE (1, 0)-(12, 0) SCHUMANN-RUNGE BANDS OF O2“ , Planet.Space Sci., Vol.31, pp. 339-353.1983、を参照。)。
【0035】
また、式(3)に示すように、硫黄は、酸素と反応し、一酸化硫黄が生成される(上記参考文献2参照。)。
S+O→SO+O・・・(3)
【0036】
さらに、式(4)に示すように、一酸化硫黄は、酸素と反応し、二酸化硫黄が生成される(同参考文献2参照。)。
SO+O→SO+O・・・(4)
【0037】
さらに、式(5)に示すように、一酸化硫黄は、オゾンと反応し、二酸化硫黄が生成される(同参考文献2参照。)。
SO+O→SO+O・・・(5)
【0038】
また、式(6)に示すように、オゾンは、分解されると、励起した酸素を生成する。
→O+O・・・(6)
【0039】
以上の式(1)、(3)〜(4)により、硫化カルボニル(COS)を含む気体に紫外線(波長が200nm〜250nmの範囲)を照射することにより酸化し、二酸化硫黄(SO)を生成することができると考えられる。
【0040】
すなわち、この原理を利用して、酸化装置4を、硫化カルボニル(COS)を含み得る気体に200nmから250nmの範囲の波長を有する紫外線を照射して、該気体中の成分である硫化カルボニル(COS)を酸化するように構成してもよい。
【0041】
また、式(2)〜(4)により、硫化カルボニル(COS)、酸素を含む気体に紫外線(波長が175nm〜205nmの範囲)を照射することにより酸素を励起して硫化カルボニル(COS)を酸化し、二酸化硫黄(SO)を生成することができると考えられる。
【0042】
すなわち、この原理を利用して、酸化装置4を、第1の純水処理槽2の該純水に溶解されずに残存した気体に175nmから205nmの範囲の波長を有する紫外線を照射して気体中の該酸素を励起させ、この励起した酸素と第1の純水処理槽2で捕集されずに残存した該気体中の成分(COS)とを反応させて酸化して硫黄酸化物(SO)を生成するように構成してもよい。
【0043】
このように、酸化装置4は、第1の純水処理槽2の該純水に溶解されずに残存した気体に175nmから250nmの範囲の少なくとも一部と重複する波長を有する紫外線を照射して、該気体中の成分を酸化するように構成してもよい。
【0044】
また、式(2)〜(6)により、硫化カルボニル(COS)を含む気体中にオゾンを添加することにより硫化カルボニル(COS)を酸化し、二酸化硫黄(SO)を生成することができると考えられる。
【0045】
すなわち、この原理を利用して、酸化装置4を、第1の純水処理槽2の該純水に溶解されずに残存する気体中に酸素、またはオゾンを添加しこの酸素、またはオゾンと反応させて、該気体中に含まれ得る硫化カルボニル(COS)を酸化するように、構成してもよい。
【0046】
また、酸化装置4は、硫化カルボニル(COS)の酸化を促進させるため、気体中に酸素、水蒸気を添加するようにしてもよい。
【0047】
ここで、HS、CS、CHSH、CHSCH、CHSSCHなどの大気中に存在する硫黄含有化合物は、酸化されると硫化カルボニル(COS)を生成することが知られている(例えば、参考文献4:陽 捷行、“6.温室効果ガス等の発生”、No21、環境保全型農業技術、農林水産研究文献解題、AGROPEDIA/農学情報システム、[online]、平成7年3月、[平成18年1月11日検索]、インターネット〈URL:http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/menu_ja.html〉、を参照。)
【0048】
そして、酸化装置4により上記硫黄含有化合物が酸化されれば、大気中に含まれる硫化カルボニル(COS)と同様に、硫黄酸化物(SO)として第2の純水処理槽6により捕集される。
【0049】
以上のように、本実施例1では、大気中の硫黄酸化物(SO)とそれ以外の硫黄含有化合物とを分けて測定することができる。この場合、大気中の硫化カルボニル(COS)が酸化装置4によってSOに変換される変換効率を予めガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)で測定し把握する。これにより、変換効率を考慮した精度のよい硫化カルボニル(COS)の定量分析が可能となる。
【0050】
また、第1の純水処理槽2の液中のNHをイオンクロマトグラフ9で測定する。これにより、大気中のNH濃度を測定することもできる。したがって、硫酸アンモニウムの生成原因物質を、1台の装置で測定することができる。
【0051】
このように、ArF露光措置の硫酸アンモニウム付着の原因となる大気中不純物を自動で測定できる。これにより、露光装置の環境管理が容易になり、照度低下等のトラブル発生を低減させることができる。
【0052】
以上のように、本実施例に係る不純物分析装置によれば、硫化カルボニル(COS)等の硫黄含有化合物を自動的に分析することができる。
【実施例2】
【0053】
実施例1では、大気中に含まれる硫黄酸化物(SO)を定量分析するとともに、大気中に含まれる非水溶性の硫化カルボニル(COS)等の硫黄含有化合物を定量分析する構成について述べた。
【0054】
本実施例では、実施例1よりも構成を簡略化し、大気中に含まれる、硫黄酸化物(SO)、硫化カルボニル(COS)等の硫黄含有化合物の総量を分析する構成について述べる。
【0055】
図2は、本発明の一態様である実施例2に係る不純物分析装置の要部構成を示す図である。
【0056】
なお、図2において、実施例1と同じ符号は、実施例1と同様の構成を示している。
【0057】
図2に示すように、不純物分析装置200は、第1の配管201を介して供給される気体中の成分を酸化させる酸化装置4を備える。該気体中の成分には、大気中に存在する、硫黄酸化物(SOx)、硫化カルボニル(COS)等の硫黄含有化合物が含まれ得る。この酸化装置4により、実施例1と同様、硫化カルボニル(COS)を含む硫黄含有化合物が酸化され硫黄酸化物(SO)が生成する。
【0058】
なお、この酸化装置4には、実施例1において検討した、硫化カルボニル(COS)を含む硫黄含有化合物を酸化して硫黄酸化物(SO)を生成する構成が適用される。
【0059】
また、不純物分析装置200は、純水を貯留し、第2の配管202を介して供給された気体中の成分をこの純水に通してバブリングし、溶解する該気体中の成分を捕集するための純水処理槽205を備える。
【0060】
この純水処理槽205により、例えば、第2の配管202を介して供給され、酸化装置4により処理された気体中の成分をこの純水に通してバブリングし、溶解する成分(大気中に既に存在したSO、および酸化により新たに生成したSO)を捕集することができる。
【0061】
なお、純水処理槽205の該純水に溶解されずに残存する気体は、第3の配管203を介して外部に排出される。
【0062】
この純水処理槽205には、実施例1と同様に、純水インピンジャー等が選択される。
【0063】
さらに、不純物分析装置200は、純水処理槽205から第4の配管204を介して溶液が供給され、純水処理槽205の純水に溶解した成分を分析するイオンクロマトグラフ9を備える。
【0064】
このイオンクロマトグラフ9により、純水処理槽205の純水に該成分(例えば、大気中に既に存在したSO、および酸化により新たに生成したSO)が溶解した溶液のSOの濃度を測定する。これにより、大気中の硫黄酸化物(SOx)、硫化カルボニル(COS)を含む硫黄含有化合物の濃度を測定することができる。
【0065】
不純物分析装置200は、一定時間ごとに大気を取り込み測定するプログラム(図示せず)を設定することにより、大気中の硫黄酸化物(SOx)および硫化カルボニル(COS)を含む硫黄含有化合物の濃度を自動的にモニタすることができる。
【0066】
以上のように、本実施例に係る不純物分析装置によれば、硫化カルボニル(COS)等の硫黄含有化合物を自動的に分析することができる。
【0067】
本発明は、以下の付記に記載されているような構成が考えられる。
【0068】
(付記1)SOおよびCOSを含み得る気体を第1の純水処理槽に貯留された純水に通して、前記気体中の第1の成分を溶解させ、前記第1の純水処理槽の前記純水に溶解されずに残存する気体中の成分を、酸化装置により酸化し、前記酸化装置により処理された気体中の成分を第2の純水処理槽に貯留された純水に通して、溶解する第2の成分を捕集し、捕集された前記第2の成分をイオンクロマトグラフにより分析することを特徴とする不純物分析方法。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の一態様である実施例1に係る不純物分析装置の要部構成を示す図である。
【図2】本発明の一態様である実施例2に係る不純物分析装置の要部構成を示す図である。
【符号の説明】
【0070】
1、201 第1の配管
2 第1の純水処理槽
3、202 第2の配管
4 酸化装置
5、203 第3の配管
6 第2の純水処理槽
7、204 第4の配管
8 第5の配管
9 イオンクロマトグラフ
100、200 不純物分析装置
205 純水処理槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
純水を貯留し、SOおよびCOSを含み得る気体を前記純水に通して溶解する前記気体中の第1の成分を捕集するための第1の純水処理槽と、
前記第1の純水処理槽の前記純水に溶解されずに残存する気体中の成分を酸化させる酸化装置と、
純水を貯留し、前記酸化装置により処理された気体中の成分をこの純水に通し溶解する第2の成分を捕集するための第2の純水処理槽と、
前記第2の純水処理槽の純水に溶解した前記第2の成分を分析するイオンクロマトグラフと、を備える
ことを特徴とする不純物分析装置。
【請求項2】
前記酸化装置は、前記第1の純水処理槽の前記純水に溶解されずに残存した前記気体に紫外線を照射して酸素を励起させ、この励起した酸素と前記第1の純水処理槽で捕集されずに残存した前記気体中の成分とを反応させて酸化する
ことを特徴とする請求項1に記載の不純物分析装置。
【請求項3】
COSを含み得る気体中の成分を酸化させる酸化装置と、
純水を貯留し、前記酸化装置により処理された前記気体中の成分をこの純水に通し溶解する成分を捕集するための純水処理槽と、
前記純水処理槽の純水に溶解した成分を分析するイオンクロマトグラフと、を備える
ことを特徴とする不純物分析装置。
【請求項4】
前記酸化装置は、前記純水処理槽の前記純水に溶解されずに残存した前記気体に紫外線を照射して酸素を励起させ、この励起した酸素と前記純水処理槽で捕集されずに残存した前記気体中の成分とを反応させて酸化する
ことを特徴とする請求項3に記載の不純物分析装置。
【請求項5】
前記酸化装置は、前記気体中に酸素またはオゾンを添加することを特徴とする請求項1または3に記載の不純物分析装置。
【請求項6】
SOおよびCOSを含み得る気体を第1の純水処理槽に貯留された純水に通して、前記気体中の第1の成分を溶解させ、
前記第1の純水処理槽の前記純水に溶解されずに残存する気体中の成分を、酸化装置により酸化し、
前記酸化装置により処理された気体中の成分を第2の純水処理槽に貯留された純水に通して、溶解する第2の成分を捕集し、
捕集された前記第2の成分をイオンクロマトグラフにより分析する
ことを特徴とする不純物分析方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−180589(P2008−180589A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−13960(P2007−13960)
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(302052301)東芝ナノアナリシス株式会社 (7)