説明

不織繊維布帛

従来技術と比較して改良された不織繊維布帛であって、薬剤における生分解性材料として、特に、生体細胞(再生医療)用のインプラント又はキャリア材料として用いることができるだけでなく、食品技術の種々の用途、特に食品用の前駆体として用いることができる平坦材料の形態における又は平坦材料の一部としての不織繊維布帛を提供するために、ゼラチン材料から成る繊維を含む不織繊維布帛が示唆され、上記繊維の厚さは、平均して1〜500μmであり、そして上記不織繊維布帛は、2本又は3本以上の繊維が相境界なくお互いに組み合わされる複数の領域を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、平坦材料の形状における、若しくは平坦材料の一部としての不織繊維布帛、その製造方法、並びに不織繊維布帛の種々の使用に関する。
【0002】
本発明は、特に、薬剤における生分解性材料として、特に、生体細胞(再生医療)のためのインプラント又はキャリア材料として用いることができる不織繊維布帛に関するだけでなく、特に、食品用の前駆体として、食品技術の様々な用途において用いることができる不織繊維布帛に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
この目的において、ゼラチン材料から成り且つ平均1〜500μmの厚さを有する繊維を含む、本発明に従う新規な不織繊維布帛が示唆され、当該不織繊維布帛は、2本又は3本以上の繊維が相境界なくお互いに融合された複数の領域を有する。本発明に従う不織繊維布帛の特別な特徴は、特に、上記不織繊維布帛内の繊維の連結が、2本又は3本以上の繊維が、相境界が明白ではない連結点を形成し、それにより一般に同一である材料の状態が上記連結点において観察することができる領域に起因することができると言う事実に見出される。
【0004】
従って、これらの領域は、お互いに隣接する繊維の表面を接着又は接合することによっては形成されず、顕著な特徴は、連結点が形成されると繊維表面が消失する事実に見出される。
【0005】
薬剤における用途の目的において、そしてこのケースでは特に再生医療の目的において、3〜200μmの範囲における平均繊維厚さ、特に5〜100μmの範囲における平均繊維厚さが推奨される。好ましい繊維厚さにより、特に、インプラントの形成において、生体細胞と共に、上記不織繊維布帛の簡易なコロニー形成が可能になる。
【0006】
細胞コロニー形成のために望ましい開放型孔構造を有し且つこの目的において、非常に大きな比表面積を提供することができる、本発明に従う不織繊維布帛を簡易に形成することができる。
【0007】
同時に、巨視的に観察すると、本発明に従う不織繊維布帛は、コロニー形成に続いて、均一の細胞分布のために有益なキャリア材料を形成する。本発明に従う不織繊維布帛の相互連結孔構造は、多孔質スポンジ構造のものよりも優れ、次の細胞成長に有利である。
【0008】
湿潤状体を適切に保持する十分な形状安定性を有する本発明に従う不織繊維布帛をまた達成することができる。これは、大きな直径を有する適切な数の繊維により確保されうる。インプラントのケースでは、上記ゼラチン材料の生物系許容範囲の理由により、上記不織繊維布帛のキャリア構造体の再吸収がまた確保される。
【0009】
上記繊維内のゼラチン材料は、簡素な様式における生分解性であり、そして上記不織繊維布帛の繊維の分解挙動を制御するために、少なくとも部分的に架橋された繊維のゼラチン材料が提供されることが有利である。上記分解挙動は、架橋度、及び完全に湿潤された又は膨潤した状態まで湿分中で作用を受けた不織繊維布帛の強度を介して制御されうる。
【0010】
本発明の特に好ましい実施形態では、上記繊維のゼラチン材料は、主に無定形である。これは、無定形状態における上記繊維のゼラチン材料が、簡易に湿潤することができる優位性を有する。これは、特に、上記繊維のゼラチン材料が60重量%以上まで無定形状態で存在する場合のケースである。
【0011】
これはまた、1分以下であることを意図する、初期の、純水を用いた湿潤性として表現することができる。この時間の規格は、150g/m2の面密度を有する不織繊維布帛が、液滴50μLを吸収するために必要な時間により評価される。良好な初期湿潤性は、水の表面に置かれた不織繊維布帛の試料が、そのまま、瞬間的に湿潤され、そして水を吸収して水に沈む事実により表現される。
【0012】
上記不織繊維布帛の構造、特に、そのキャビティー構造を特徴付けるために、毛管吸引作用を用いることができる。好ましい不織繊維布帛の場合には、純水を用いると、これは、120秒以内に15mm以上の水の上昇高さを生じさせるべきである。
本発明のさらに好ましい実施形態では、特に、上記繊維のために用いられるゼラチン材料の膨潤によりもたらされる、又は共依存する上記不織繊維布帛の最高吸水度は、上記不織繊維布帛の乾燥重量の少なくとも4倍、すなわち、1gの不織繊維布帛当たり、好ましくは4g以上、特に、10g以上である。
【0013】
本発明に従う不織繊維布帛は、25mN/m以下、特に、10mN/m以下の表面エネルギーを有することが好ましい。これにより、上記不織繊維布帛の初期湿潤が促進される。
乾燥状態において140〜180g/m2の範囲における、不織繊維布帛の特定の面密度において、好ましくは0.15N/mm2以上の引裂き抵抗が、本発明に従う不織繊維布帛に関して重要であり、上記不織繊維布帛の含水状態(膨潤に起因する最高吸水率の状態)の破断伸びは、さらに好ましくは150%、特に、200%以上である。
【0014】
上記不織繊維布帛は、乾燥状態において、特に、医療用途の場合において、取扱い性に優れ、そして含水した状態、すなわち、膨潤状態において十分な強度を提供するので、上記不織繊維布帛をインプラントキャリア材料として用いると、インプラント位置において身体の状態に、非常に簡易に適合させることができる。特に、満足な縫合強度がまた、インプラントを固定するために達成される。
【0015】
好ましい本発明の不織繊維布帛は、0.5L/分×cm2以上の、不織繊維布帛の空気透過性を有する開放型孔構造を有し、このパラメータは、German Standard 9237に従って測定される。上記繊維のゼラチン材料が部分的に架橋されたゲル状態で存在する不織繊維布帛が特に好ましく、それは、架橋のため、膨潤状態でさえも、別の手段において、不織布繊維布帛が破れるか又はダメージを受けることなく、患者の身体温度における上記不織繊維布帛の安定性が十分であることを意味する。
【0016】
この点では、含水状態において、閉鎖型孔の繊維状のゲル構造体を形成する、それらの不織繊維布帛が特に重要である。これは、乾燥状態において開放型孔構造を有することができそして確実に有するべき上記不織繊維布帛が、ゼラチン部分により吸収された大量の水、及びそれらから続く膨潤によりそれらの開放型孔を失い、次いで、閉鎖型孔の繊維状のゲル構造体を形成する。これは、インプラントにより覆われるべき組織領域が過度に出血し、そしてインプラントがまた、開放創のためのカバーとして同時に用いられるべきことを意図するか、又は出血を止めることを目的とする場合に特に有用である。
【0017】
本発明の不織繊維布帛は、特に、回転紡糸方法を用いて製造されるゼラチン材料から成る繊維であり、そして上記繊維の少なくとも一部は、撚り合わされた構造を有する。
本発明に従う不織繊維布帛のための繊維の製造のための出発原料として好ましいゼラチン材料は、200ブルーム(Bloom)以上のゲル強度を有する。
【0018】
本発明のさらに好ましい実施形態は、上記不織繊維布帛が上記ゼラチン材料と異なる追加の材料から形成された少なくとも1種の追加の繊維種を含む、上述の種類の不織繊維布帛に関する。
【0019】
追加の繊維種が形成されうる追加の材料は、特に、キトサン、カラギーナン、アルギネート、ペクチン、でん粉及びでん粉誘導体、再生セルロース、酸化型セルロース及びセルロース誘導体、例えば、CMC、HPMC、HEC及びMCである。さらに、合成生体適合性ポリマー、例えば、ポリ乳酸及びポリラクテートコポリマー、ポリジヒドロキシコハク酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブタン酸及びポリエチレンテレフタレートが好適である。さらに、ゼラチン誘導体、例えば、ゼラチンテレフタレート、ゼラチンカルバメート、ゼラチンスクシネート、ゼラチンドデシルスクシネート、ゼラチンアクリレート(例えば、欧州特許第0633902号を参照せよ)、並びにゼラチンコポリマー、例えば、ゼラチンポリラクチド共役体(ドイツ国特許第10206517号明細書を参照せよ)が好適である。
【0020】
本発明は、上記において詳細に説明した本発明の不織繊維布帛を含む平坦材料にさらに関する。上記平坦材料は、本発明に従う不織繊維布帛を1層又は複数層含むことができる。
本発明に従う平坦材料は、一定の適用用途において、上記不織繊維布帛と平行に伸びる膜を含む。
【0021】
この点では、上記膜は、上記不織繊維布帛のためのキャリア層としてはたらくことができ、そして非常に小さい面密度が、上記不織繊維布帛の場合に、特に実施されうる。
あるいは、上記膜は、特に、再生医療用途向けのキャリア材料として用いられる場合に、細胞の増殖を抑制するバリア層を形成することができ、そして望ましいか又はインプラント内に導入される細胞の阻害されない成長が可能である。これに関しては、上記膜が、細胞栄養素に関して透過性であることが有利である。
【0022】
本発明は、生体細胞、特に、軟骨細胞又は繊維芽細胞を有する不織繊維布帛がコロニー化される上述の平坦材料種にさらに関する。
これらの用途において、特に、平均して3μm以上の繊維直径が用いられ、そして細胞コロニー形成は、簡易に構成される。この点では、概して約100pm〜約200μmの孔サイズが好ましい。
【0023】
本発明は、上述の不織繊維布帛の使用、並びに細胞コロニー形成材料としての上述の平坦材料にさらに関する。
本発明は、上述の不織繊維布帛の使用、並びに医療用創傷被覆物としての上述の平坦材料にさらに関する。
【0024】
本発明は、上述の不織繊維布帛の使用、並びに医療用インプラントとしての上述の平坦材料にさらに関する。
本発明は、食品としての上述の不織繊維布帛の使用にさらに関する。
本発明に従う不織繊維布帛及び本発明に従う平坦材料はまた、持続性薬剤の製造のために用いることができる。この点では、医薬物質を含む上記繊維のゼラチン材料を提供することができる。
【0025】
所望により、さらに又は別法として、本発明に従う不織繊維布帛及び本発明に従う平坦材料は、医薬物質のためのキャリアとしてはたらくことができる。
特に、創傷を覆うための材料として用いるために好ましい医薬物質は、薬物トロンビンである。
さらに又は別法として、上記医薬物質は、細胞増殖因子、特に、ペプチド系医薬、特に、成長モジュレータ、例えば、BMP−2、BMP−6、BMP−7、TGF−β、IGF、PDGF、FGFを含むことができる。
【0026】
本発明は、上述の不織繊維布帛種を製造するための方法にさらに関し、当該方法は、次の各ステップを含む;
(a)ゼラチン材料を含む水性紡糸溶液を準備するステップ;
(b)上記紡糸溶液を、紡糸温度まで加熱するステップ;
(c)加熱された紡糸溶液を、紡糸ローターを有する紡糸デバイス内で処理するステップ:そして
(d)所望により、流体又はガス状の凝集状態における特性変化添加剤を添加することにより得られた不織繊維布帛をさらに処理するステップ。
【0027】
本発明に従う方法は、回転紡糸方法として作動し、紡糸ローターにより生成した繊維又はフィラメントは、好適な収集デバイス上に不織繊維布帛として集められる。
好適な収集デバイスは、例えば、紡糸ローターと同軸に配置されたシリンダー壁であり、且つ場合によっては、回転と同様に駆動されうるシリンダー壁である。さらなる可能性は、ベース面、例えば、紡糸ローターの真下に配置された穴のあいた金属シート上のフィラメントの水平収集である。
【0028】
上記繊維又はフィラメントの滞空時間は、紡糸ローターの放出用開口部と、収集デバイスとの間の距離により事前決定することができ、そしてこの時間は、繊維状で放出された紡糸溶液の十分な凝固が可能であり、そして収集デバイス上で衝撃を受けた場合に繊維の形状が保持される様に選択される。
一方では、これは、滞空時間の際に上記繊維又はフィラメント材料を冷却すること、一方、ゼラチンのゲル形成、さらに、水又は溶媒の蒸発により達成される。
【0029】
紡糸ローターにより製造された繊維又はフィラメントは、2本又は3本以上の繊維の間の連結点が不織繊維布帛の複数の領域内で形成し、そして上記繊維が、相境界なくこれらの点においてお互いに融合された状態で簡易に収集されうる。
所望による追加の処理ステップ(d)において、本発明に従う不織繊維布帛を、複数の特徴における特定用途に適合させることができる。
【0030】
上記ゼラチン材料を架橋することにより、機械的特性、及び、特に、化学的特性を改良することができる。例えば、医療用途の目的における再吸収性を、上記ゼラチン材料の架橋度により特性付けることができる。
通常、高度に柔軟な本発明の不織繊維布帛を、例えば、形状安定性を改良するために、そしてターゲット領域への導入を容易にするために、次の処理ステップにおいて剛化させてもよい。
【0031】
本発明に従う不織繊維布帛を、次の処理ステップにおいて、液状媒体で含浸及び/又は被覆することができる。他の生分解性ポリマー材料又はワックス様材料を、この目的において考慮することができる。
【0032】
概して1〜500μmの繊維厚さが生成した本発明の不織繊維布帛を、本発明に従う方法及び上述の方法を用いて、特に、シンプルな様式において製造することができ、さらに2本又は3本以上の繊維が、相境界なして、連結されるか又はそのまま融合された本発明に関する領域特性が形成される。ゼラチンの比率が約10〜約40重量%の範囲にわたる紡糸溶液が、本発明に従う方法のために好ましく用いられる。
【0033】
ゼラチンのゲル強度は、この点では、好ましくは約120〜約300ブルームである。
上記紡糸溶液は、約40℃以上の範囲、特に、約60〜約97℃の範囲における紡糸温度に加熱されることが好ましい。これらの温度により、2本又は3本以上の繊維が、相境界なく、連結されるか、又はお互いに融合された、上記不織繊維布帛の領域特性の簡素な形成が可能になる。
【0034】
上記紡糸溶液は、ステップ(c)における処理の前に脱気されるのが好ましく、そして非常に均一の繊維厚さを有する長繊維が上記不織繊維布帛内に得られる。
脱気は、超音波を用いて実施されることが好ましい。
【0035】
上記繊維内に部分的に架橋されたゼラチン材料を生成させるために、上記紡糸溶液に架橋剤を事前に添加することが好ましい。しかし、上記繊維がすでに紡糸されている場合には、それらを、ガス状又は溶液の架橋剤と接触させることにより架橋することができる。
本発明に従う方法は、ローターが約100〜約140℃の温度に加熱されていると、特に確実に実施されうる。この温度は、回転紡糸方法において、ゼラチン材料を含む水性紡糸溶液の処理のために特に好適である。
【0036】
さらなる架橋は、すでに仕上げられた不織繊維布帛に対して実施されることが好ましく、そしてこれにより、上記不織繊維布帛における上記ゼラチン材料の最終架橋度、及びその生分解性が決定される。
架橋のために、種々の方法が使用でき、酵素法、錯化剤の使用又は化学系の方法が好ましい。
【0037】
化学系架橋の場合には、当該架橋は、1種又は2種以上の反応物質、特に、ホルムアルデヒド及びジアルデヒドから選択されるアルデヒド、イソシアネート、ジイソシアネート、カルボジイミド、アルキルジハライド、並びに親水性ジオキシラン及びトリオキシラン、例えば、1,4ブタンジオールジグリシドエーテル(glycidether)及びグリセリントリグリシドエーテルを用いて実施することができる。
特に、医療用途の場合には、架橋の後、上記不織繊維布帛又は上記平坦材料から過剰の架橋剤を除去することが推奨される。
【0038】
上述のように、架橋剤を、上記紡糸溶液に事前に添加し、次いで、さらなる架橋を、いわゆる、第2のステップにおいて、所望の架橋度に達するまで、仕上がった不織繊維布帛に対して実施することが好ましい。
本発明の不織繊維布帛は、特に、きわめて柔軟な平坦材料として製造され、それにより弾性を有し、そして非常に簡易に形作ることができる。さらに、上記不織繊維布帛は、再生医療用のキャリア材料として、すでに同様に用いられており且つ同様に多孔質であるが細胞壁を有するスポンジ構造体と比較して完全に開口している構造体とみなすことができる。
【0039】
この点では、非常に薄いフィラメント厚さを、特に、本発明に従って示唆される回転紡糸方法を用いて製造することができ、ここで、必要なゼラチンは、非常に短時間の間、紡糸工程全体の際により高い温度にさらされ、すわなち、上記ゼラチン材料上の温度負荷は、時間に関して狭い範囲に限定され、そしてその分子量範囲において初期のゼラチン材料に本質的に相当するゼラチン材料から成る繊維がもたらされうる。
【0040】
本発明に従う不織繊維布帛は、本質的に均一な平均繊維厚さを有することができる。
あるいは、本発明の範囲内にある不織繊維布帛は、他の繊維から区別する、繊維の比率、平均繊維厚さを有することができる。それらは、より厚い平均繊維厚さを有することができる。それらの平均繊維厚さの結果として、不織繊維布帛において異なる2本又は3本以上の繊維部分を用いることにより、その機械的強度値が、目標とする様式において作用することができる。
【0041】
一方、不織繊維布帛の2つ又は3つ以上の層を組み合わせ、平坦材料を形成することができ、ここで、個々の層は、異なる平均繊維厚さを有することができる。これらの平坦材料の場合には、異なる平均繊維厚さを有するいくつかの繊維部分を有する不織繊維布帛の層と共に、本質的に均一な平均繊維厚さの繊維を有する不織繊維布帛の層を用いることが、当然ながら可能である。
【0042】
種々の平均繊維厚さ(例えば、約25μmと組み合わせた約7μm)を有する繊維部分を有する不織繊維布帛は、紡糸ローターが用いられる本発明に従う方法と共に理解され、そこでは、種々のサイズのノズル開口部を有する紡糸ノズルが、紡糸手順の際に提供される。
【0043】
本発明に従う不織繊維布帛が、生体細胞向けのキャリア材料として用いられる場合、上記不織繊維布帛は、非常に多様なキャビティーが細胞の保管のために提供されるので細胞がそれらのために理想的である保管場所を見出すことができる点で、スポンジ構造体又は織物構造体より非常に有利である。これは、均一な、平均繊維厚さを有する不織繊維布帛を求める。
本発明のこれら又はさらなる優位性は、図面及び実施例に基づいて、さらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、本発明に従う方法を実施するためのデバイスの概略図である。
【図2】図2(a〜c)は、異なる拡大率における、本発明に従う不織繊維布帛の顕微鏡写真である。
【図3】図3は、種々の材料に関する、上昇/時間の高さのグラフである。
【図4】図4(a〜c)は、図3に具体的に説明される上昇高さを計算するためのデバイスの概略図である。
【図5a】図5aは、一般的な細胞キャリア材料及び本発明に従うものに関する張力/伸びの結果である。
【図5b】図5bは、一般的な細胞キャリア材料及び本発明に従うものに関する張力/伸びの結果である。
【実施例1】
【0045】
[例1]
[不織繊維布帛の製造]
豚皮ゼラチン(300ブルーム)の20%水性溶液を、20gのゼラチン及び80mLの蒸留水を室温で混合することにより製造した。約60分の間、上記ゼラチンを膨潤させた後、溶液を1時間、60℃まで加熱し、続いて超音波で脱気した。
【0046】
次いで、この溶液を、図1に図解的に示すように、紡糸デバイス10で処理した。ドイツ国特許出願公開第10 2005 048 939号明細書(参照により本明細書に組み入れる)に記載される種類の紡糸デバイスがまた好適である。
紡糸デバイス10は、ドライブユニット14により、回転16の略垂直軸の回転を生じさせうる紡糸ローター12を含む。
【0047】
紡糸ローター12は、紡糸手順の際に、漏斗20を経由して供給チャネル22から連続的に供給することができる水性ゼラチン紡糸溶液を適応させるためのコンテナ18を有する。
コンテナ18は、その外周に複数の開口部24を有し、当該開口部24を経由して、上記紡糸溶液が、遠心力のため、フィラメント状に放出される。
【0048】
シリンダー壁の形状の収集デバイス26は、開口部24から所定の距離のところに提供され、そしてフィラメント又は繊維を形成するように形作られた紡糸溶液を収集する。紡糸ローター12の特定の回転速度における距離を経由して事前決定された滞空時間のために、フィラメント又は繊維を形成する紡糸溶液は、フィラメント形状が、収集デバイス26上に衝突した際に本質的に保持される程度まで凝固され、一方、2本又は3本以上の繊維又はフィラメントが、そのまま、お互いに融合され、そして連結点を形成し、且つお互いに隣接する上記繊維部分の相境界が取り除かれた領域が形成される(特に、図2bを参照せよ)。
【0049】
ドライブユニット14と組み合わせた紡糸ローター12と、収集デバイス26とは、周囲から紡糸チャンバーを分離するハウジング28内に配置されている。
この例では、紡糸ローター12は、2,000〜3,000U/分の回転速度で駆動される。紡糸ローター12は、130℃の温度まで加熱される。上記ゼラチン溶液は95℃まで加熱され、そしてフィラメントの連続生成を実施することができるように、紡糸ローター12に供給される。吸引を用いて、収集デバイス26上に、フィラメントを、フリースとして収集する。距離は、約20cmであるので、約0.01m/秒の滞空時間を規定する。
【0050】
得られるフィラメント又は繊維の平均直径は、紡糸ローター12のコンテナ18の開口部24のサイズ、紡糸ローター12の回転速度、並びに上記紡糸溶液中のゼラチンの濃度により影響を受けることができる。この例では、開口部24の直径は、約0.9mmである。
上述の例では、2.5〜14μm(平均繊維厚さ7.5μm±2.6μm)の範囲のフィラメント厚さを有するフィラメントが得られる。本発明に従う方法を用いて得られうる不織繊維布帛の例が、異なる拡大率における図2a〜cに具体的に説明されている。
【0051】
図2aに示されるような比較的ゆったりとした不織繊維布帛が、当然ながら、より高いフィラメント又は繊維密度とともに得られるが、いくつかがお互いに重ねて置かれたものである場合には、図2aに示される密度を有する不織繊維布帛をまた、連結し、フリース状の自活材料を形成することができ、又はキャリア材料、例えば、膜若しくはフィルム上に置くことができる。
【0052】
図2bは、ゼラチン材料から成る複数の繊維32を有する、本発明に従う方法を用いて得られうる、本発明に従う不織繊維布帛30と、特に、本発明を特徴付け、そして2本又は3本以上の繊維32が、相境界なくお互いに連結された領域34とを、走査型電子顕微鏡写真において示す。
【0053】
図2cでは、個々のフィラメント36の撚り合わせの効果が、偏光内の光顕微鏡写真において視覚化され、ここで撚り合わせ部分は、明−暗領域38により視覚化されている。
【0054】
[例2]
[細胞キャリア材料の製造]
所定の材料片を、例1で得られた不織繊維布帛から打ち抜き、そして所望の面密度、例えば、約20〜約500g/m2の範囲を有するフリースが達成されるまで、お互いに重ねて層に置いた。
【0055】
この例では、面密度150g/m2を有する複層化されたフリースが製造され、続いて、ガス状ホルムアルデヒドの助力により部分的に架橋させた。詳細な架橋条件は、次の通りである。
【0056】
上記不織繊維布帛を、10重量%のホルムアルデヒド溶液上で、約17時間の間、ガス雰囲気下でインキュベートした。続いて、上記不織繊維布帛を、約50℃及び70%相対湿度において、48時間の間、冷却器内でゆっくり冷却させた。これにより架橋反応を完了させ、そして用いられなかった過剰量のホルムアルデヒド(架橋剤)を取り除いた。
【0057】
試料を、この様式で製造したフリースから打ち抜き、そして多孔質のゼラチンスポンジ状の一般的な細胞キャリア材料、並びに酸化セルロースから成る材料と、それらの吸水特性及び機械的性質を比較した。
試料の幅は、毎回、1cmであった。
【0058】
図3は、これらの3種の材料に関して、時間に対してプロットされた純水の上昇高さを示し、文字Aで表わされる曲線は、複層化された不織繊維布帛としての本発明に従うフリースに対応し、曲線Bは、一般的なゼラチンスポンジに対応し、そして曲線Cは市販の一般的なセルロース材料に対応する。
【0059】
ゼラチン材料が、セルロース材料、例えば、試料Cにおいて用いられたものよりも明らかに優れていることは、単位時間当たりの水の吸収度の比較から明らかである。
本発明に従う不織繊維布帛からのフリースの試料(曲線A)は、図3から明白なように、単位時間当たりの吸水度において、スポンジ形状におけるゼラチン材料(曲線B)よりも明らかに優れている。
【0060】
相当に高い、この吸水速度の経験的な優位性は、液体、例えば、血液が、直ちに且つ顕著な程度で吸収されることができ、そして治療すべき創傷の場合には、これにより、出血の止血が改良されるという事実に見出される。
【0061】
図4a〜cでは、単位時間当たりの上昇高さを評価するための原理が具体的に説明されている。調製された試料40を、自由に下向きに釣り下げるようにホールディングデバイス42で留め、そして温度が制御された水(25℃)を有する槽44上に置く。測定の当初に、水を有する槽を、上記試料が、深さ2mmまで水につかる程度まで上に移動する。続いて、毛管力により生じた上昇高さを、時間の関数として記録し、次いで図3に従うグラフに記入する。試料40に提供された測定スティック46により、上昇高さを簡易に読み取る。
【0062】
乾燥状態における、幅15mm及び厚さ約1mmを有する上述の試料に対して、張力/伸び測定をまた実施した(図5a)。ゼラチンに基づく2種の試料のみを比較した、すなわち、一方では、本発明に従って製造されたフリースであり、他方では、同一の寸法を有する一般的なスポンジ試料である。
【0063】
図5から、本発明によるゼラチンフリースは、乾燥状態(含水率、約10重量%)においてゼラチンスポンジと比較して相当に高い特有の抗張力を有し、そして同様に、乾燥状態において相当に高い伸び率を有することが明白である。一方、ゼラチンスポンジ試料(曲線B)の張力/伸び曲線は、約7〜8%の伸び率の後、すでに破れ、すなわち、試料が断裂し、本発明に従うフリース試料は、試料の破断が観察される前に約17%延伸することができる。この点では、スポンジ試料と比較して、相当に高い抗張力が確かめられた。
【0064】
完全に含水状態の試料(図5b)、すなわち、架橋されたゼラチン材料のスポンジ又は本発明に従うフリースが完全に膨潤された状態では、さらに顕著な且つさらに大きな差が得られた。含水率は、上記ゼラチン材料に関して100重量%超である。
比較のために、一般的なスポンジ(サイズ,80×50×10mm)と、本発明に従うフリース(サイズ,80×50×1mm)とを用いた。
上記スポンジは、乾燥時に120g/m2の面密度を有し、上記フリースは、乾燥時に180g/m2の面密度を有していた。
【0065】
このケースでは、スポンジ試料に関して、ちょうど約75%の伸び率の後に破断が観察され(曲線B)、一方、本発明に従うフリース試料は、最終的に破断する前に400%まで延伸することができた(曲線A)。含水状態では、同様に、上記フリース(引張力、2.6N)は、上記スポンジよりも高い強度を達成した。
【0066】
これは、細胞インプラントのためのキャリアとして上記フリース材料の使用の非常に特定の有意性である。というのは、これにより、医師が、変形、延伸を施し、そしてほぼ要求に応じて、治療すべき患者の創傷の状態に細胞インプラントを適合させるからである。
【0067】
[例3]
[糖を含まない綿菓子の製造]
例1に類似し、次の組成;
15gのゼラチン タイプA、260ブルーム、食用品質;
15gのゼラチン加水分解物 タイプA、平均分子量3kD;
70gの水:
を有する20重量%の水性紡糸溶液を生成させた。
【0068】
カラーリング物質(例えば、ラズベリー)及び芳香物質(例えば、バニラ−コーラ)を、製造者の仕様書に従って添加することができる。
上記紡糸溶液を70℃に加熱し、そして紡糸ローター内で紡糸した。
収集した生成物は、綿菓子の粘稠度及び感覚認識を有していた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゼラチン材料から成る繊維を含む不織繊維布帛であって、
前記繊維の厚さが、平均1〜500μmであり、そして
前記不織繊維布帛が、2本又は3本以上の繊維が、相境界なくお互いに融合された複数の領域を有する、
不織繊維布帛。
【請求項2】
前記繊維の厚さが、平均3〜200μm、特に5〜100μmであることを特徴とする、請求項1に記載の不織繊維布帛。
【請求項3】
前記繊維のゼラチン材料が、少なくとも部分的に架橋されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の不織繊維布帛。
【請求項4】
前記繊維のゼラチン材料が、主に無定形であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項5】
前記繊維のゼラチン材料の60重量%以上が、無定形であることを特徴とする、請求項4に記載の不織繊維布帛。
【請求項6】
初期の、純水を用いた湿潤性が、1分以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項7】
純水を用いた前記不織繊維布帛の毛管吸引作用により、120秒以内に15mm以上の上昇高さが生じることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項8】
前記不織繊維布帛の吸水度が、乾燥した不織繊維布帛1g当たり4gであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項9】
前記不織繊維布帛の吸水度が、その乾燥重量の10倍以上であることを特徴とする、請求項8に記載の不織繊維布帛。
【請求項10】
表面エネルギーが、25mN/m以下、特に10mN/m以下であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項11】
乾燥状態における前記不織繊維布帛の特定の面密度140〜180g/m2において、引裂き抵抗が、0.15N/mm2であり、そして含水した不織繊維布の破断伸びが、150%以上、特に200%以上であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項12】
前記不織繊維布帛が、0.5L/分×cm2以上の空気透過性を有する開放型孔構造を有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項13】
前記繊維のゼラチン材料が、架橋されたゲルの状態で部分的に存在することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項14】
前記不織繊維布帛が、含水状態において、閉鎖型孔の繊維状ゲル構造体を形成することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項15】
前記不織繊維布帛が、異なる平均繊維厚さを有する2本又は3本以上の繊維部分を含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項16】
ゼラチン材料から成る前記不織繊維布帛の前記繊維が、回転紡糸方法を用いて製造され、そして前記繊維の少なくとも一部が、撚り合わされた構造を有することを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項17】
前記ゼラチン材料が、200ブルーム以上を有するゼラチンを含むことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項18】
前記不織繊維布帛が、前記ゼラチン材料と異なる追加の材料から形成された少なくとも1種の追加の種類の繊維を含むことを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の不織繊維布帛。
【請求項19】
前記追加の材料が、キトサン、カラギーナン、アルギネート、ペクチン、でん粉及びでん粉誘導体、再生セルロース、酸化セルロース及びセルロース誘導体、例えば、CMC、HPMC、HEC及びMC、ゼラチン誘導体、特に、ゼラチンテレフタレート、ゼラチンカルバメート、ゼラチンスクシネート、ゼラチンドデシルスクシネート、ゼラチンアクリレート、並びにゼラチンコポリマー、例えば、ゼラチンポリラクチド共役体から選択されることを特徴とする、請求項18に記載の不織繊維布帛。
【請求項20】
1又は2以上の層を有する平坦材料であって、
前記層の少なくとも1つが、請求項1〜19のいずれか一項に記載の不織繊維布帛を含む、
平坦材料。
【請求項21】
第1の層が、第1の平均厚さを有する繊維の不織繊維布帛を含み、そして第2の層が、第2の平均厚さを有する繊維の不織繊維布帛を含み、第2の平均厚さが、第1の平均厚さよりも大きいことを特徴とする、請求項20に記載の平坦材料。
【請求項22】
前記層の少なくとも1つが、請求項15に記載の不織繊維布帛を含むことを特徴とする、請求項20又は21に記載の平坦材料。
【請求項23】
前記不織繊維布帛と平行に広がる膜を含むことを特徴とする、請求項20〜22のいずれか一項に記載の平坦材料。
【請求項24】
前記膜が、前記不織繊維布帛のためのキャリア層を形成することを特徴とする、請求項23に記載の平坦材料。
【請求項25】
前記膜が、細胞の増殖を阻害するバリア層を形成することを特徴とする、請求項23又は24に記載の平坦材料。
【請求項26】
前記膜が、細胞栄養素の透過性を有することを特徴とする、請求項20〜25のいずれか一項に記載の平坦材料。
【請求項27】
生体細胞、特に、軟骨細胞又は繊維芽細胞を有する前記不織繊維布帛が、コロニー化されることを特徴とする、請求項20〜26のいずれか一項に記載の平坦材料。
【請求項28】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の不織繊維布帛、又は請求項20〜25のいずれか一項に記載の平坦材料の、細胞コロニー形成材料としての使用。
【請求項29】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の不織繊維布帛、又は請求項20〜27のいずれか一項に記載の平坦材料の、創傷被覆物としての使用。
【請求項30】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の不織繊維布帛、又は請求項20〜27のいずれか一項に記載の平坦材料の、医療用インプラントとしての使用。
【請求項31】
食品用の前駆体としての、請求項1〜19のいずれか一項に記載の不織繊維布帛の使用。
【請求項32】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の不織繊維布帛、又は請求項20〜27のいずれか一項に記載の平坦材料の、持続性薬剤の製造のための使用。
【請求項33】
前記ゼラチン材料が医薬物質を含むことを特徴とする、請求項32に記載の使用。
【請求項34】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の不織繊維布帛、又は請求項20〜27のいずれか一項に記載の平坦材料の、医薬物質用のキャリアとしての使用。
【請求項35】
前記医薬物質がトロンビンを含むことを特徴とする、請求項34に記載の使用。
【請求項36】
前記医薬物質が、細胞増殖モジュレータ、特に、ペプチド医薬、特に、BMP−2、BMP−6、BMP−7、又はTGF−β、IGF、PDGF若しくはFGFを含むことを特徴とする、請求項34又は35に記載の使用。
【請求項37】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の不織繊維布帛を製造するための方法であって、
次の各ステップ;
(a)ゼラチン材料を含む水性紡糸溶液を準備するステップ;
(b)前記紡糸溶液を、紡糸温度まで加熱するステップ;
(c)加熱された紡糸溶液を、紡糸ローターを有する紡糸デバイス内で処理するステップ:
を含む方法。
【請求項38】
前記紡糸溶液が、約10〜約40重量%の範囲のゼラチンの割合を含むことを特徴とする、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記ゼラチンが、約120〜約300ブルームのゲル強度を有することを特徴とする、請求項37又は38に記載の方法。
【請求項40】
前記紡糸溶液が、約60℃以上、特に、約80〜約97℃の範囲における紡糸温度まで加熱されることを特徴とする、請求項37〜39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記紡糸溶液が、ステップ(c)における処理の前に脱気されることを特徴とする、請求項37〜40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
脱気が超音波を用いて行われることを特徴とする、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記紡糸溶液が架橋剤を含むことを特徴とする、請求項37〜42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記ローターが、約100〜約140℃に加熱されることを特徴とする、請求項37〜43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記不織繊維布帛の繊維のゼラチン材料が、架橋されることを特徴とする、請求項37〜44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
架橋が、酵素的に、錯化剤を用いて、又は化学的に行われることを特徴とする、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記架橋が、1種又は2種以上のアルデヒド、特に、ホルムアルデヒドを用いて化学的に行われることを特徴とする、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記架橋が、2ステップで実施されることを特徴とする、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
異なる平均厚さを有する繊維が生ずるように、大きさの異なる紡糸開口部を有する紡糸ローターが用いられることを特徴とする、請求項37〜48のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5a】
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【図5b】
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【公表番号】特表2010−520377(P2010−520377A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−551139(P2009−551139)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【国際出願番号】PCT/EP2008/001623
【国際公開番号】WO2008/107126
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(502084056)ゲリタ アクチェンゲゼルシャフト (25)
【出願人】(302020182)カール フロイデンベルク コマンディートゲゼルシャフト (1)
【氏名又は名称原語表記】Carl Freudenberg KG
【住所又は居所原語表記】Hoehnherweg 2−4,D−69469 Weinheim,Germany
【Fターム(参考)】