説明

不連続フィルムの形成方法

【課題】自然な皮膚外観を維持しつつ、良好な被覆特性を有する不連続フィルムの形成方法を提供する。
【解決手段】静電スプレーにより局所適用組成物を皮膚上へ沈着させて不連続フィルムを形成する方法であって、前記局所適用組成物が少なくとも1つの液状希釈剤キャリアに分散された1つ以上の微粒子状の粉末材料を含み、1〜30ml/時間の流量、3〜20kVの電圧、及び0.01〜12mgの組成物/皮膚cmの適用割合にて前記皮膚上に沈着させた際に、前記フィルムが、0.5〜150μmの平均粒子サイズ、少なくとも3μmの粒子間の平均間隔、及び0%を超え80%以下の被覆値を有する不連続フィルムの形成方法とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電スプレーにより局所適用組成物を皮膚上へ沈着させて不連続フィルムを形成する方法に関する。このようにして得られる不連続フィルムは、特定の平均粒子サイズ、粒子間の平均間隔及び被覆値によって特徴付けられ、改善された外観及び/又は皮膚感触を提供する。
【背景技術】
【0002】
スキンローション、クリーム、化粧用ファンデーションを含めて局所に適用される多様なスキントリートメント製品が知られている。かかる製品は一般に、指又はスポンジ型の塗布具によって皮膚に揉み込む又は擦り込むことによって適用され、製品によって本質的に完全に皮膚を被覆する。通常、約80%以上の皮膚表面が製品によって覆われ、皮膚の上に本質的に連続した製品のフィルムを形成する。かかる連続した被覆は有益である一方で、ある種の適用では望ましくない結果となる可能性がある。例えば、良好な被覆特性を有する化粧用ファンデーションを提供することは望ましいが、自然な外観及び/又は皮膚感触を維持しながら良好な被覆を達成するのは難しい。
【0003】
また、局所用製品を適用する他の方法としては、エアブラシ、エアゾールスプレー、非エアゾールのポンプ式スプレー、及び静電スプレーを含むその他の方法も知られている。例えば、スキントリートメント剤の静電スプレーは、米国特許第5,494,674号(1996年2月27日発行、バーネット(Barnett)ら)に開示されている。局所用物質の静電スプレーは、より効果的な消費及び製品活性、適用における調節、適用の容易性及び清潔性/衛生性、及び更に被覆のための手段として提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多様な局所適用組成物が提供されているが、良好な被覆しかも自然な外観を付与するスキンケア組成物の提供に持続的なニーズがある。更に、局所に適用される組成物の感触を改善する、例えば、一部の局所適用製品、特に、長時間使用性製品又は転移耐性製品から生じる可能性のある窮屈感、こわばり、粘着感及び/又は乾燥感を軽減するという持続的なニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような制限に鑑みて、多数の実験を行った結果、今や微粒子を含む局所適用組成物を、特定の流量、電圧及び適用割合にて静電スプレーすることにより形成される実質的に均一で且つ不連続のフィルムが、改善された外観を提供することが見出された。更に詳しくは、本発明における不連続フィルムは、本明細書の方法によれば、特定の平均粒子サイズ、粒子間の平均間隔及び被覆値を有する。
【0006】
不連続フィルムでは適用されないが、むしろ例えば、皮膚に揉み込む又は擦り込む従来の方法を用いて適用される製品よりも、上記フィルムはかなり低い実際の皮膚被覆パーセントを呈する。驚くべきことに、それにもかかわらず該フィルムは、例えば、皮膚の色調を均一にすること及び吹き出物、染み、くま(circle)などのような部分的な皮膚の傷みを覆うこと等、外観という点で良好な被覆を提供する。その上、ユーザーの素肌がかなり高い割合で、製品を適用した全体の外観と一体化されるので、外観は更に自然となる。該フィルムによる皮膚の被覆の実際のパーセントは、被覆値として本明細書で定義される。
更に、驚くべきことに外観上の利点は、該フィルムが微粒子状物質、これは連続的な外部相に分散し、実質的に、好ましくは、本質的に内部相には存在しないのであるが、を有するエマルションを含む局所適用組成物から形成される場合に実現された。かかる製品を皮膚に適用すると、適用される実際の粒子サイズよりも見かけの粒子サイズを小さくする色素の「集積性」現象が生じる。かかる小さなサイズの見かけの粒子は、より自然に見えること等、皮膚の外観を改善する傾向がある。
【0007】
1つ以上の前記特性のために、自然な外観を維持しつつ、幅広い範囲の陰影色彩を利用することが可能である。
かかる外観の改善に加えて、本発明は、もしフィルムが連続的であったとしたら経験したであろう、例えば、窮屈感、乾燥感、粘着感及び/又はこわばり感のような皮膚の感触もまた改善する傾向がある。また、本発明は、そうでなければ特定のヒトに刺激を与える可能性のある多種多様なスキンケア成分も使用することができるので、処方能力も高くなる。本発明による不連続フィルムとしての組成物の適用は、刺激に関するいかなる可能性も軽減する傾向がある。
【0008】
本発明は、特定の流量、電圧及び適用割合にて局所適用組成物を静電スプレーすることによって、特定の平均粒子サイズ、粒子間の平均間隔及び被覆値を有する不連続フィルムを形成する方法に関する。該フィルムは、改善された皮膚の外観、例えば、良好な外見上の被覆及び自然な外観を提供する。
このフィルムは、約0.5〜約150μm、更に好ましくは約1〜約100μm、最も好ましくは約5〜約80μmの平均粒子サイズ(直径)を有する。平均粒子サイズの好ましい標準偏差は、平均粒子サイズの1.5倍未満、更に好ましくは1.0倍未満、最も好ましくは0.7倍未満である。
このフィルムは、少なくとも約3μm、更に好ましくは少なくとも約7μm、最も好ましくは少なくとも約10μmの粒子間の平均間隔を有する。
さらに、フィルムは、0を超え約80%以下、好ましくは約70%未満、更に好ましくは約60%未満の被覆値を有する。
フィルムが形成される局所適用組成物は、1つ以上の液状希釈剤を含むキャリアに分散された1つ以上の微粒子状の粉末材料を含む。液状希釈剤は、揮発性であっても非揮発性であってもよく、極性又は非極性であってもよい。
【0009】
局所適用組成物は、静電スプレー可能なものであり、好ましくは液体、更に好ましくは揮発性の液体である少なくとも1つの導電性材料を含む。また、静電スプレー可能な組成物は、1つ以上の絶縁材料を含んでもよく、そのうちの少なくとも1つは、好ましくは液体、更に好ましくは揮発性の液体である。更に好ましくは、静電スプレー可能な組成物は、エマルションを含み、その際、絶縁材料と導電性材料は異なった相にあり、一層更に好ましくは、その際、絶縁材料は連続した外部相にあり、導電性材料は不連続の内部相にある。
好ましい実施態様では、局所適用組成物は、転移耐性又は損耗耐性を付与するための1つ以上の材料、構造剤又は増粘剤、乳化剤、共可溶化剤及びそれらの混合物をさらに含む。
特定の粒子サイズ、粒子の間隔及び被覆値を備えるために、シルクスクリーン法等及び静電スプレー法を含む好適な方法によって組成物を局所に適用することによってフィルムを形成することができる。フィルムは好ましくは皮膚の上に組成物を静電スプレーすることによって形成される。
【0010】
本発明の方法は、不連続フィルムの沈着が好都合であるような種々の局所適用に使用され、特に、本発明の方法は、化粧用ファンデーションの適用に適している。例えば、本発明において、組成物は、局所的な刺激の潜在的可能性を軽減するように、色付き化粧品のような着色した製品を含むスキントリートメント剤又は組成物に更に均一な及び/又は自然な外観を付与する、及び/又は長時間使用感の改善、又は転移耐性製品の改善をするために設計し、利用してもよい。特に、長時間使用性又は転移耐性製品は、本発明の方法に従って製品を適用したとき、改善された感触を呈することが見出された。着色された製品は、自然な外観を提供しながら、不完全な部分を十分に被覆する。例えば、ファンデーションは、自然な皮膚の色と一体化し、複合的な陰影を創るので、皮膚と着色ファンデーション組成物のより良く調和の取れた陰影が可能となる。従って、本発明は、更に幅広い有用な陰影の色合いを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の必須成分を本明細書の以下に記載する。本発明で有用な種々の任意成分及び好ましい成分の非限定的な記載も包含する。
本発明は、本明細書に記載した必要な又は任意の構成成分及び/又は限定のうちのいずれかを含んでいるか、いずれかからなるか、又はいずれかから本質的になる。
本発明の説明において、種々の実施態様及び/又は個々の特徴が開示される。当業者に明らかなように、かかる実施態様及び特徴の全ての組み合わせが可能であり、それらによって本発明を好ましく実施することができる。
パーセント及び比率は全て、他に指示しない限り、質量で計算されている。パーセントは全て、他に指示しない限り、総組成物に基づいて計算されている。
構成成分又は組成物の値は全て、その構成成分又は組成物の実際レベルを参照しており、不純物、例えば、商業的に入手可能な供給物中に存在している可能性がある残存溶媒又は副生成物は除外されている。
本明細書で引用されるのは材料の商品名である。本発明者は本明細書では、或る商品名の材料に限定することを意図していない。商品名により引用されているものと同等の材料(例えば、異なる名称又はカタログ(参照)番号で異なる供給元から得られるもの)は、本明細書の組成物において置き換えてもよく、利用してもよい。
【0012】
本明細書で記載される組成物及びその成分は、健全な医学的判定の範囲内で、過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応等を伴わずにヒトの皮膚との接触に使用するのに好適、すなわち局所適用に好適である。
本明細書において有用な、活性物質及び他の構成成分は、美顔用、予防上及び/又は治療上の利点、又はそれらが本来有する作用形態によって分類され又は記載される。本明細書で有用な活性物質及び他の構成成分は、ある場合には複数の美顔用、予防上の及び/又は治療上の利点を提供し、又は複数の作用様式で作用することを理解すべきである。それゆえ、本明細書での分類は便宜上のことであって、構成成分を特定の適用又は列記された適用に限定しようとするものではない。
全ての特許、特許出願、及び出版物を含めて、本明細書中で参考として引用される全ての文書は、その全てを本明細書に組み入れる。
不連続フィルムを形成する局所適用組成物は、少なくとも1つの液状希釈剤を含むキャリアに分散された1つ以上の微粒子状の粉末材料を含む。液状希釈剤は、揮発性であっても非揮発性であってもよく、極性又は非極性であってもよい。
【0013】
局所適用組成物は、好ましくは静電スプレー可能であり、好ましくは液体、更に好ましくは揮発性の液体である少なくとも1つの導電性材料を含む。静電スプレー可能な組成物はまた、1又はそれより多くの絶縁材料を含んでもよく、そのうちの少なくとも1つは、好ましくは液体、更に好ましくは揮発性の液体である。更に好ましくは、静電スプレー可能な組成物は、エマルションを含み、その際、絶縁材料と導電性材料は異なった相にあり、一層更に好ましくは、その際、絶縁材料は連続した外部相にあり、導電性材料は不連続の内部相にある。好ましい実施態様では、局所適用組成物は、転移耐性又は損耗耐性を付与するための1又はそれより多くの材料、構造剤又は増粘剤、乳化剤、共可溶化剤及びそれらの混合物をさらに含む。
【0014】
I.フィルムの特性
それらの組成物構成に加えて、本発明における不連続フィルムは、平均粒子サイズ、粒子間の平均間隔及び被覆値という物理的特性によって特徴付けられる。
このフィルムは、約0.5〜約150μm、更に好ましくは約1〜約100μm、最も好ましくは約5〜約80μmの平均粒子サイズ(直径)を有する。平均粒子サイズの好ましい標準偏差は、平均粒子サイズの1.5倍未満、更に好ましくは1.0倍未満、最も好ましくは0.7倍未満である。
このフィルムは、少なくとも約3μm、更に好ましくは少なくとも約7μm、最も好ましくは、少なくとも約10μmの粒子間の平均間隔を有する。
フィルムは不連続である、すなわち、それは、局所適用組成物が適用される下地の0%を超え約80%以下を実際に被覆する。すなわち、このフィルムは0%を超え約80%以下、好ましくは約70%未満、更に好ましくは約60%未満の被覆値を有する。
平均粒子サイズ、粒子間の平均間隔及び被覆値のこれらの属性は、以下の方法に従って決定される:
【0015】
(A)方法の概観
方法は、コンピュータによる画像解析を利用し、暗い背景における明るい色の粒子の領域を基にして試験フィルムにて粒子サイズ、相対的な間隔及び領域の分布を測定する(0:255の灰色スケールを用いて)。試験フィルムは、局所適用に所定の方法にて組成物を基材に適用し、乾燥させることによって調製される。得られたフィルムの画像を捉えるのに顕微鏡とカメラを用い、フィルムはコンピュータのモニタ(画像取り込みボード)に写し出され、画像からの情報をコンピュータに入力し、画像ソフトを利用して解析する。方法には、以下の:
【0016】
1.明暗の最も高いコントラストを得るためにカメラの明度/コントラスト(黒/白)を校正すること;
2.測定されるべき各画素の長さを決定するためにモニタの画素を空間的に校正すること;
3.灰色スケール0〜255において解析される画像に対する閾値を設定すること;
4.閾値に基づいて基材又は試験製品フィルムとしての画像における任意の画素を分類すること。閾値と同じ又はそれより明るい光度を有する点を前景(試験製品フィルムに相当する)に指定し;閾値よりも暗い光度を有する点を背景(基材に相当する)に指定すること;
5.前景領域(工程(4)における試験製品として指定された共通領域の周りのコンピュータで引いた線、以後、別の言い方では「粒子」という)に対する接続成分を構築すること;
6.画素の数に基づいて接続成分のサイズを決定すること。粒子の周長は少なくとも16画素でなければならない。この方法は、この周長の要求を満たす、見い出される全ての粒子に対するサイズを表示し、測定する。
7.少なくとも10個の無作為な代表的試料の画像を捉え、各試験製品について解析することの、工程を含む。
測定された分布データはグラフとして表示することができ、又はヒストグラムを含めた表計算ソフトに書き換えることができる。
本明細書で記載されるタイプの画像解析及び計算に関する多数のコンピュータ・プログラムが市販されており、過度の実験を行わずに、当業者により特別に誂えられ、本明細書で記載する機能を実行することができる。
【0017】
(B)設備及び設定
以下の設備及び相当する設定を利用する。
1.ツァイス(Zeiss)SV−11ステレオ顕微鏡で1xのレンズ(S1、0x)を持つもの又はその同等物−倍率は5.0であり、虹彩絞りは完全に解放する(「大きいドット」)。これが倍率、5xである。
2.フォステック(Fostec)8375(EJA)リングライト(反射光)又はその同等物、顕微鏡レンズの上に載せる。リングライトを最大に設定する。
3.カメラのアナログ信号をデジタル化するための、画像取りこみボードを伴ったコンピュータ(例えば、オクラス(Occulus)TCXボードなど)、好適な画像ソフト(例えば、メリーランド州シルバースプリングのメディア・サイバーネティクス(Media Cybernetics)から市販されているオプティマス(Optimas)5.21以上)及び好適な表計算ソフトウエアと(例えば、エクセル4.0)、2台のモニタ(1台はオペレータとコンピュータのインターフェース及び1台は顕微鏡視野のライブビデオ画像を見るため、すなわち、幅640画素で且つ高さ480画素の解像を有する画像取り込み用)。
4.ソニー3−C−CDカメラ(又はその同等物)。制御ボックスの背面は、以下の設定を有する:ガンマ−オフ;線状マトリックス−オフ;コンピュータのケーブルはRGB1とコンポジット・シンク(Composite Sync)を接続し、RGB2は接続しない。制御ボックスの前面は以下の設定を有する:色温度−3200K;シャッターオフ;ゲイン0;白/黒バランス−自動;虹彩絞り自動;モード−カメラ;詳細−12時の位置;相−180度ではなく0度;SC−3時の位置;H−12時の位置。白と表記のボタンを押すことによって光源を用いて白い光のバランスを取る。ラベリングからカメラへの光を歪める顕微鏡上の黒いボールでロッドを引いた後、黒と表記のボタンを押すことによって黒のバランスを取る。白のバランスを設定する、又はプログラムを使用する前に光を温め15分間安定化する。このカメラの設定は、市販されている同等のカメラに好適である。
【0018】
(C)試料の調製
調べられるべき製品のフィルムは、所望の適用方法、例えば、静電気によってスプレーすること又は本明細書に記載されるような網を通過させること、又はその他の所望の適用方法によって19cm×17cmのサイズの透明なアセテートシートに試験製品を均一に沈着することによって調製する。画像解析の前に、周囲条件(21℃、1気圧)にて少なくとも15分間、製品を乾燥する。
本明細書で記載されるような静電スプレー可能な組成物は、シートから7±0.5インチの距離から、シートに直角にスプレー装置からスプレーが噴出されるようにスプレーすることによって適用してもよい。製品は9ml/時間の製品流量で、1フィート/秒の速度でシートの全長にわたって完全に10パスすることによって適用される。
【0019】
(D)校正
カメラの明度/コントラストは適用開始時に校正し、顕微鏡レンズ又は明暗を変更する際はいつでも再校正する。空間校正も校正するが、顕微鏡レンズが1.0x(S1、0x)且つ倍率が5.0のとき有効である初期設定校正がある(初期設定校正は1画素=2.681μmである)。他のレンズ又は倍率を使用する場合は、空間校正を行わなければならない。
明度/コントラストの校正を行うためには、黒及び白の不透明なカード(例えば、レンタ(Leneta)から)を基準として用い、顕微鏡下に置き、カメラのモニタの半分が白、もう一方の半分が黒になるように位置とりする。視野の焦点を合わせ、明度とコントラストを自動で調節するように画像ソフトを作動させる。調節中、基準を動かすべきではない。必要であれば、校正が上手く行くまでこの工程を反復する。
空間校正を行うために、空間校正の基準(cmの定規又はミリメートルの計数線のスライド)を顕微鏡下に置き、焦点の中に入れる。次いで、校正には、カーソルを用いて画像の中に線を構築し、基準(約1mmの長さ)の末端を接続することが必要である。この線の長さは自動的にμmで計算され、保存される(この校正値は、適用されるたびに、初期設定値として保存してもよい)。
【0020】
(E)解析
校正が完了した後解析を行う。解析を行うために、顕微鏡下の暗い背景(例えば、黒色のガラス)上に調べるべきフィルムでコートしたアセテートシートを置き、焦点を合わせる。モニタが生の画像を表示するように生の画像獲得モードを用いる。10個の無作為の画像を捉え、上記(A)及び以下に従って解析する。
【0021】
(i)平均粒子サイズの解析
閾値を(140:255)に設定する。上記(A)(6)に従って粒子として指定された画素全ての直径をコンピュータが測定する。コンピュータは関連する粒子全ての平均の相当する直径を計算する:任意の粒子の中にある画素の数を数え、円に外挿し、円の直径を計算することによって相対的な直径が創られる。平均直径は、直径全ての平均であり、それが本方法に基づいた平均粒子サイズである。コンピュータは、関連する粒子全ての相当する直径の標準偏差も計算し(上記で計算された相当する直径全ての標準偏差)、それが、本方法に基づいた平均粒子サイズの標準偏差である。
【0022】
(ii)粒子間の平均間隔の解析
最も近い背景画素への距離と共に、入力された2値画像の各前景画素の距離に基づいて間隔を計算する。解析には以下の工程が関与する:
1.画像を(127.5:255)の閾値に定める。
2.画像を反転する。
3.反転した画像を2値画像に変換する。
4.2値画像における各前景画素について、最も近い背景画素へのデジタル距離を計算する。
5.集めた値について16ビットの距離画像を創る。
6.データから、距離に対してその距離に何個画素があるかというヒストグラムを作る。
7.ヒストグラムの平均値を計算する(標準偏差も計算してもよい)。本方法では、平均値は粒子間の実際の間隔の半分の距離であり、粒子間の平均間隔として報告される相対的な間隔数である。
【0023】
(iii)被覆値の解析
被覆値の解析には任意の画像における画素全体の領域に対する最小の灰色値を有する製品フィルムの画素領域を決定することを含む。解析は以下の工程を含む:
1.画像を8ビットの灰色に変換する。
2.灰色スケールにて(140:255)に画像の閾値を定める。
3.140以上の閾値を有する領域全てを分離し、このような領域の輪郭を描いて接続成分を形成する(製品フィルムに相当する輪郭を描かれた領域で、前景とも呼ばれる)。
4.製品(前景領域として指定された)として標識された領域における画素の数を計算する。
5.画像の視野全体における画素の全体数(すなわち、背景と前景を合わせた画素の全て)を計算する。これを全体領域とする。
6.被覆された領域のパーセントを計算するのに以下の方程式を用いる:
(前景領域/全体領域)×100=被覆された領域のパーセント
被覆された領域のパーセントが被覆値である。
【0024】
II.組成物
(A)キャリア成分
不連続フィルムを形成する局所適用組成物は、少なくとも1つの液状希釈剤を含むキャリアに分散された1つ以上の微粒子状の粉末材料を含む。好適な液状希釈剤は、揮発性であっても非揮発性であってもよく、極性でも非極性でもよく、以下の絶縁材料及び導電性材料を包含してもよい。かかるキャリアの種類は局所適用組成物の業界で公知であり、一般に1つ以上の相容する希釈剤、増量剤等を含むことが知られている。
本発明で利用されるキャリアの型は、望まれる製品形状に依存している。主題発明に有用な局所適用組成物は、液体又は半液体形態を含めて多種多様な製品形態であってもよい。これらには、ローション、クリーム、ジェル、スプレー、軟膏、ペースト、及びムースが挙げられるが、これに限定されない。発明で有用な組成物は、例えば、その中に分散する微粒子状物質を有する材料の溶液を含んでもよく、又は、その中に分散する微粒子状物質を有するエマルションを含んでもよい。キャリア成分の選択及び量は、製品の所望の形状に依存し、当業界の技術レベルの範囲内である。
組成物は、通常、約0.1%〜約35%の微粒子及び約5%〜約90%の液状キャリアを含む。組成物は一般に約5%〜約90%の液状希釈剤を含む。組成物は好ましくは10秒−1にて約10〜約50,000mPasの粘度を有する(25℃にて10秒−1の割合で0.5mmのギャップを持った平行プレートを用いて)。
【0025】
局所適用組成物は、静電スプレー可能なものであり、好ましくは液体、更に好ましくは揮発性の液体である少なくとも1つの導電性材料を含む。また、静電スプレー可能な組成物は、1つ以上の絶縁材料を含んでもよく、そのうちの少なくとも1つは、好ましくは液体、更に好ましくは揮発性の液体である。更に好ましくは、静電スプレー可能な組成物は、エマルションを含み、その際、絶縁材料と導電性材料は異なった相にあり、一層更に好ましくは、その際、絶縁材料は連続した外部相にあり、導電性材料は不連続の内部相にある。好ましい静電スプレー可能な局所適用組成物は:
a)約2%〜約90%の導電性材料;
b)約0%〜約90%の絶縁材料;及び
c)約0.1%〜約35%の、組成物に不溶性で不混和性の微粒子状材料を含む。
一般に、静電スプレー技術は、スプレーされるべき組成物をスプレーのノズルにおいて高電位に上げ、その組成物を帯電した液滴のスプレーとして霧化させることを含む。帯電した液滴は、最も近いアースされた目的物を求め、その電荷を放電し、それによって所望のスプレー標的に配列される。
【0026】
局所適用組成物は、静電スプレー可能であるために、帯電した液滴のスプレーとして霧化を可能にする比抵抗を有さなければならない。好ましい局所適用組成物では、組成物の成分は、組成物が約0.01〜約5000メガオーム・cm、更に好ましくは約0.01〜約2000メガオーム・cm、最も好ましくは約0.1〜約500メガオーム・cmの比抵抗を有するように選択される、又は調整される。比抵抗は、標準的な、従来の装置と方法を用いて、一般的には25℃にて測定される。絶縁材料と導電性材料の相対的レベルを変えることによって必要に応じて比抵抗を調整することができる。一般に、比抵抗は、導電性材料の比率が高まり、絶縁材料の比率が低下するにつれて低下する。
また、静電スプレーをしようとする組成物は、静電スプレーができる粘度も有さなければならない。幅広い範囲の粘度の材料が、本発明における使用に好適であるが、粘度は、好ましくは、適用されるとき組成物の液滴の灯心現象(wicking)が最小となるように十分高くされる。灯心傾向は組成物の表面張力に依存しており、液状希釈剤システムの表面張力が低下するにつれて高まる傾向がある。相対的に低い表面張力を有する(すなわち、基材を濡らす傾向を有する)液状希釈剤に基づく組成物においては、一般に、本明細書に記載される構造剤又は増粘剤のような、灯心現象を最小にする粘度増加剤を利用することが望ましい。好ましくは、粘度は、約0.1〜約50,000mPas、更に好ましくは約0.5〜約20,000mPas、最も好ましくは約5〜約10,000mPas(25℃にて、10秒−1の割合で0.5mmのギャップを伴った平行プレートを用いて)の範囲内である。
【0027】
導電性成分
本明細書での使用に好適な静電スプレー可能な組成物は、1つ以上の導電性成分を含有し、更に好ましくは揮発性(すなわち、1気圧で測定可能な蒸気圧を有する)且つ液状である。導電性材料は、均一でない電場の存在下に置いた場合、組成物が全体として、最も高い電界強度の領域に組成物を引っ張るのに十分大きな誘電泳動力を生じることを確実にする(従って、静電スプレーが引き起こされる)。導電性材料は好ましくは5000メガオーム・cm未満、更に好ましくは約2000メガオーム・cm未満、最も好ましくは約500メガオーム・cm未満の比抵抗を有する。この材料は好ましくは、スプレーを可能にするのに十分長い緩和時間も有し、その際、粒子は全て標準的な光学顕微鏡法に基づいた300μm未満のサイズを有する。導電性材料は好ましくは、約1E−7〜1秒、更に好ましくは約1E−6〜1E−2秒、最も好ましくは約1E−5〜1E−3秒の緩和時間を有する。
好適な液状導電性材料には、極性溶媒、極性非プロトン性溶媒、グリコール、ポリオール、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましい液状導電性材料は、水、アルコール、グリコール、ポリオール、ケトン類及びそれらの混合物、更に好ましくはアルコール、グリコール、ポリオール(典型的には約16の炭素原子を含む)及びそれらの混合物から成る群から選択される。更に好ましい導電性材料は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、フェニルエチルアルコール、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、イソプレングリコール、水、アセトン、又はそれらの混合物である。特に好ましい導電性材料は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エタノール、グリセリン、水、又はそれらの混合物である。導電性材料は、更に好ましくはプロピレングリコール、エタノール、及びそれらの混合物から選択され、最も好ましくはプロピレングリコールである。
【0028】
この静電スプレー可能な組成物は、更に好ましくは非水性であり、又はごく少量の水、例えば約10質量%未満、好ましくは約5質量%未満、一層更に好ましくは約1質量%未満の水を含有する。これは、その短い緩和時間(約7E−6秒)及び低い比抵抗のために、大量の水を含有する組成物は、一般に、静電気的手段を使用する場合、粒子サイズ及び間隔という点で制御しにくいスプレーとなるからである。
更に、本発明における組成物は非液状又は非揮発性の導電性材料を包含してもよい。静電スプレー可能な組成物における導電性材料の全体的なレベルは、通常、約2%〜約90%である。その他の導電性材料には、金属粉末のような固体の微粒子、金属又はその他の導電性材料でコートした粒子、帯電種(例えば、NaClのような塩、又は従来パーソナルケア製品における緩衝液で用いられた塩)、及び親水性にコートされたポリマー粒子が挙げられる。
【0029】
絶縁成分
また、本明細書での使用に好適な静電スプレー可能な組成物は、1つ以上の絶縁成分、更に好ましくは揮発性及び液状のものを含有してもよい。「絶縁する」と言う語は、材料それ自体が静電スプレーに好適ではない(すなわち、材料が、場において双極分子の十分な配列を引き起こすことができないため、連続する、必要な正味の力が生じない)ことを意味し、通常、約2000メガオーム・cmより大きい、更に好ましくは約5000メガオーム・cmより大きい比抵抗を有することを意味する。静電スプレー可能な組成物については、絶縁材料の全体的なレベルは約0%〜約90%である。
好ましい絶縁材料は、約10,000mPas未満の粘度を有する。好適な絶縁材料は、非極性物質、例えば、油状物及びその他の疎水性材料から選択される。好ましい絶縁材料は、揮発性シリコーン、揮発性炭化水素、及びそれらの混合物から成る群から選択される。
好適な揮発性シリコーンには、化学式(SiR−O)で表される環式ポリアルキルシロキサンが挙げられ、式中、Rはアルキル基(好ましくは、Rはメチル基又はエチル基であり、更に好ましくはメチル基である)及びnは、約3から約8の整数であり、より好ましくは約3から約7の整数であり、最も好ましくは約4から約6の整数である。Rがメチル基の場合、このような物質は一般にシクロメチコーンと呼ばれる。市販のシクロメチコーンには、ダウ・コーニング(登録商標)244液で2.5センチストークの粘度及び172℃の沸点を持ち、主としてシクロメチコーンテトラマー(すなわちn=4)を含有するもの、ダウ・コーニング(登録商標)344液で、2.5センチストークの粘度及び178℃の沸点を持ち、主としてシクロメチコーンペンタマー(すなわちn=5)を含有するもの、ダウ・コーニング(登録商標)245液で、4.2センチストークの粘度及び205℃の沸点を持ち、主としてシクロメチコーンテトラマー及びペンタマーの混合物を含有するもの(すなわちn=4,5)、及びダウ・コーニング(登録商標)345液で、4.5センチストークの粘度及び217℃の沸点を持ち、主としてシクロメチコーンテトラマー、ペンタマー及びヘキサマー(すなわちn=4,5,6)の混合物を含有するものが挙げられる。ダウ・コーニング(登録商標)244液及びダウ・コーニング(登録商標)344液は好ましいシクロメチコーンである。
【0030】
その他の好適な揮発性シリコーンは、約3〜約9のケイ素原子を有し且つn=0〜7である一般式 (CHSi−O−[−Si(CH−O−]−Si(CH を有する線状ポリジメチルシロキサンである。このようなシリコーンは、ダウ・コーニング・コーポレーション及びゼネラル・エレクトリックを含む種々の製造元から入手可能である。
好適な揮発性炭化水素には、60〜260℃の範囲の沸点を有するもの、更に好ましくは約C〜約C20の鎖長を有する炭化水素、最も好ましくはC〜C20のイソパラフィンが挙げられる。好ましいイソパラフィンは、イソドデカン、イソヘキサデカン、イソエイコサン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3−ジメチルヘキサン−及びそれらの混合物である。最も好ましいのはイソドデカンであり、例えば、パーメチルコーポレーション(Permethyl Corporation)からパーメチル99Aとして入手可能である。
好適な非揮発性絶縁材料には、米国特許第5,800,816号及び同第5,505,937号で開示されたような非揮発性油状物が挙げられる。
静電スプレー可能な組成物については、絶縁材料及び導電性材料の相対的な全レベルは、組成物がスプレー中に電位を保持するように十分な導電性材料が存在するという条件で、変化してもよい。組成物は、好ましくは全体の約0%〜約90%、更に好ましくは約10%〜約70%、最も好ましくは約20%〜約60%の絶縁材料及び約2%〜約90%、更に好ましくは約5%〜約70%、最も好ましくは約10%〜約60%の導電性材料を含む。一般に、導電性材料のレベルを最大にすることが一般的に有利であるように導電性材料のレベルと共にスプレー可能性は向上する。好ましい組成物は、絶縁材料対導電性材料を質量比(非導電性微粒子材料を無視して)約10:1〜約1:12含む。絶縁外部相と導電性内部相を有する好ましい静電スプレー可能なエマルションについては、好ましい絶縁材料対導電性材料の質量比(非導電性微粒子状材料を無視して)は、約0.2:1〜約8:1、更に好ましくは約1:1である。
【0031】
(B)粉末成分
本発明の組成物はまた、1つ以上の粉末材料も含み、それは一般に0.001〜150μm、好ましくは0.01〜100μmの粒子サイズを有する乾燥した、微粒子状の粉末物質として定義される。粉末材料は着色していてもよいし、着色していなくてもよく(例えば、白色又は本質的に透明)、組成物又は皮膚に、着色、光回折、油分の吸収、透光性、隠蔽性、真珠光沢、艶消しの外見、ツルツルした感触、皮膚の被覆などのような1つ以上の利益を提供してもよい。このような材料は当業者に周知であり、市販されている。任意の製品における特定の目的のための任意の粉末材料の特定の種類及びレベルの選択は当業者の技能の範囲内である。非導電性の微粒子状の粉末物質の好ましい範囲は、組成物全体の約0.1%〜35%である。
好適な粉末には、組成物又は皮膚を着色する有機及び無機の顔料が挙げられる。有機顔料は、一般的に、D&C及びFD&C青、茶、緑、橙、赤、黄などと指定されるアゾ、インジゴイド、トリフェニルメタン、アントラキノン及びキサンチン染料を含むさまざまなタイプのものである。無機顔料は、一般にレーキと呼ばれる、又は酸化鉄の認定(cirtified)色添加物の不溶性の金属塩である。好適な顔料は安全と一般にみなされるようなものであり、参考として本明細書に組み入れるC.T.F.A化粧品成分ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)(1988年、第1版、ワシントンDC)に列記されている。具体的な例は、赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、茶色酸化鉄、群青色、FD&Cの赤色No.2、5、6、7、10、11、12、13、30及び34;FD&Cの黄色No.5、赤色No.3、21、27、28、及び33アルミニウムレーキ、黄色5、6、及び10アルミニウムレーキ、橙色5アルミニウムレーキ、青色1アルミニウムレーキ、赤色6バリウムレーキ、赤色7カルシウムレーキなどである。
【0032】
その他の有用な粉末材料には、タルク、雲母、チタン化雲母(二酸化チタンでコートした雲母)、酸化鉄チタン化雲母、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪酸マグネシウム、シリカ(球状シリカ、水酸化シリカ及びシリカビーズを含む)、二酸化チタン、酸化亜鉛、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、エチレンアクリレートコポリマー粉末、メタクリレート粉末、ポリスチレン粉末、絹粉末、結晶セルロース、スターチ、オキシ塩化ビスマス、グアニン、カオリン、チョーク、珪藻土、マイクロスポンジ、窒化ホウ素等が挙げられる。本明細書で有用な追加の粉末は、米国特許第5,505,937号(1996年4月9日発行、カストロジョバンニ(Castrogiovanni)ら)に記載されている。
艶消し剤として有用な成分の中では、低光沢顔料、タルク、ポリエチレン、水酸化ケイ素、カオリン、二酸化チタン、チタン化雲母及びそれらの混合物が好ましい。
雲母、窒化ホウ素及びエチレンアクリレートコポリマー(例えば、コボからのEA−209)は、光回折を介して最適なぼかし効果を付与するために、及び例えば、ツルツルした感触を提供することによって皮膚の感触を改善するために好ましい。皮膚の感触を改善するためのもう1つの微粒子材料は、SPCAT I2(タルク、ポリビニリデンコポリマー、及びイソプロピルトリイソステアリン酸チタンの混合物)である。
油分を吸収する好ましい粉末は、球状で、非多孔性粒子であり、更に好ましくは25μm未満のサイズを有する。いくつかの好ましい油分を吸収する粉末の例は、コスリン(Coslin)C−100(イングレハード(Englehard)から市販されている球状の油分吸収剤)、トスパール(Tospearl)(コボインダストリーズ(Kobo Industries)から市販されている球状シリカ)、上で着目したようなエチレンアクリレートコポリマー及びSPCAT I2である。
1つ以上の物質、例えば、レシチン、アミノ酸、鉱油、シリコーン油、又は例えば、粒子を疎水性又は親水性にするために粒子表面をコートする種々のその他の物質によって粉末は表面処理されてもよい。かかる処理は、処方の容易性及び安定性を改善するために好ましい。
好ましい実施態様では、組成物は、化粧用ファンデーションの形態である。以後使用するとき、ファンデーション」という用語は、限定的ではないが、ローション、クリーム、ジェル、ペーストなどを包含する液状又は半液状の皮膚の化粧品のことをいう。一般にファンデーションは、特定の容貌を得るために、顔面を覆う皮膚のような広い範囲に用いられる。本発明のファンデーション組成物は、通常、約2%〜約20%の着色のための顔料、及び約2%〜約15%の追加的な非着色性微粒子を含む。
【0033】
(C)任意成分
この組成物は、例えば、外観、匂い、又は感触に関する感覚的利益、治療的利益、又は予防的利益のような美容的又は機能的利益を組成物又は皮膚に提供するために、局所適用製品で従来使用されているような追加的な成分(上記所要の材料は、それ自体かかる利益を提供してもよいことは理解されるべきである)を任意で含む。
「CTFAコスメティック・イングレディエント・ハンドブック(CTFA Cosmetic Ingredient Handbook)」、第2版(1992年)には、スキンケアに関連する業界で通常使用される様々な非限定的な化粧品及び医薬品の構成成分が記載されており、それらは本発明の組成物への使用に好適である。かかるその他の材料は、組成物の成分の相対的な溶解性に応じて、組成物に溶解してもよいし、分散してもよい。
本発明を用いて送達される組成物は、好ましくは一般に液状の形態である。存在する添加材料は、いずれも、室温にて液状、固体又は半固体であってもよい。しかしながら、それらは組成物の沈着を許容し、そのフィルムを形成できるように選択すべきである。静電スプレー性を向上させるため、好ましい組成物は、約35質量%未満の固体含量を有する。この点で、「固体」は、組成物に可溶性でなく又は混和性でない微粒子状材料を言い、微粒子状顔料及び油分吸収剤を包含する。
【0034】
好適な局所適用成分の部類の例には:抗にきび剤、抗炎症剤、抗セリュライト剤、抗微生物剤、抗真菌剤、酸化防止剤、ラジカルスカベンジャー、キレート剤、落屑剤、皮膚漂白剤及び美白剤、皮膚コンディショニング剤(例えば、保湿剤、その他及び閉塞剤を含む)、その他の皮膚感触剤、保湿剤、皮膚の線、皺、又は萎縮を防ぐ、遅らせる及び/又は覆すための物質を含む皮膚修復成分、皮膚鎮静剤及び/又は治癒剤、自己なめし剤、日焼け止め剤、日焼け止め剤、ビタミン及びその誘導体、研磨剤、その他の油分吸収剤、収斂剤、皮膚感覚剤、組成物のフィルム形成特性及び/又は代替性を助けるための、組成物に長時間使用性及び転移耐性を付与する材料を含むフィルム形成剤又は材料、例えばポリマー、その他の着色料、顔料及び染料、芳香油、香料、増粘剤、構造剤、乳化剤、可溶化剤、固化防止剤、発泡防止剤、結合剤、緩衝剤、充填剤、変性剤、pH調整剤、噴射剤、還元剤、金属イオン封鎖剤、化粧用殺虫剤、並びに保存剤が挙げられる。
本発明の好ましい組成物は、転移耐性又は損耗耐性を付与する材料、構成剤又は増粘剤、乳化剤、共可溶化剤及びそれらの混合物から成る群から選択される1つ以上の成分を含む。
【0035】
このような成分の非限定例は、以下を包含する:
損耗耐性又は転移耐性を高める材料
例えば、フィルム形成又は実質特性を介して損耗耐性及び/又は転移耐性を付与するための1つ以上の材料を本組成物に用いてもよい。かかる材料は通常、約0.5%〜約20%の量で使用される。
かかる材料には、フィルム形成性ポリマー材料が挙げられる。フィルム形成性ポリマー材料のレベルは変化してもよいが、通常、フィルム形成性ポリマー材料は、約0.5%〜約20%(例えば、約1〜約15%)、好ましくは約0.5%〜約10質量%、更に好ましくは約1%〜約8質量%のレベルで存在する。好ましいポリマーは、石鹸のような洗浄剤と共に水で取り除き可能な非粘着性のフィルムを形成する。
好適なフィルム形成性ポリマー材料の例には:
a)AQ29D、AQ35S、AQ38D、AQ38S、AQ48S、及びAQ55S(イーストマンケミカル(Eastman Chemicals)から入手可能)のようなAQスルホポリエステル樹脂のようなスルホポリエステル樹脂;
b)エアプロダクツ(Air Products)から入手可能な、ビネックス2034、ビネックス2144、及びビネックス2019を含むビネックス(Vinex)樹脂のようなポリビニルアセテート/ポリビニルアルコールポリマー;
c)ダーマクリル(Dermacryl)LTを含む「ダーマクリル」の商品名のもとナショナルスターチから入手可能な水分散可能なアクリル樹脂を含むアクリル樹脂;
d)ルビスコール(Luviskol)K17、K30及びK90(BASFから入手可能な)を含むポリビニルピロリドン(PVP)、PVP/VA S−630及びW−735を含む水溶性のPVPのコポリマー、並びにISPから入手可能なコポリマー845及びコポリマー937のようなPVP/メタクリル酸ジメチルアミノエチルコポリマー、更にE.S.バラバス(Barabas)によるポリマー科学及び工学の百科事典(第2版、17巻、198〜257ページ)で開示されているその他のポリマー;
e)ジメチコーン及び有機置換ジメチコーンのような高分子量のシリコーン、特に粘度が約50,000mPasより高いもの;
f)粘度が約50,000mPasより高い高分子量の炭化水素ポリマー;
g)オルガノシロキサン樹脂、液状ジオルガノポリシロキサンポリマー及びシリコーンエステル蝋を含むオルガノシロキサンが挙げられる。
このようなポリマー及びそれらを含有する化粧品組成物の例は、PCT公開WO96/33689号(1996年10月31日公開);WO97/17058(1997年5月15日公開);及び米国特許第5,505,937号(1996年4月9日発行、カストロジョバンニ(Castrogiovanni)ら)に見い出され、全て参考として本明細書に組み入れる。本明細書で使用するのに好適な追加のフィルム形成性ポリマーには、PCT公開WO98/18431号(1998年5月7日公開)に記載され、参考として本明細書に組み入れられる水性エマルションにおける非水溶性ポリマー材料及び水溶性フィルム形成性ポリマーが挙げられる。粘度が約50,000mPasよりも高い高分子量の炭化水素ポリマーの例には、ポリブテン、ポリブテンテレフタレート、ポリデセン、ポリシクロペンタジエン、及び類似の線状及び分枝状の高分子量炭化水素が挙げられる。
【0036】
好ましいフィルム形成性ポリマーには、RSiO1/2「M」単位、RSiO「D」単位、RSiO3/2「T」単位、SiO「Q」単位の組合せを含み、それらが、nが1.0と1.50の間であり、Rがメチル基であるRSiO(4−n)/2の関係を満たす互いの割合である、オルガノシロキサン樹脂が挙げられる。少量、5%までのシラノール又はアルコキシ官能性が、処理の結果として樹脂構造の中に存在してもよいことに注意すること。オルガノシロキサン樹脂は、約25℃にて固体でなければならず、約1,000〜約10,000グラム/モルの範囲の分子量を有さなければならない。樹脂が、トルエン、キシレン、イソパラフィン、及びシクロシロキサンのような有機溶媒又は揮発性キャリアに可溶性であることは、樹脂が揮発性キャリア中で不溶性である程に樹脂が十分に架橋していないことを示している。特に好ましいのは、反復する一官能性又はRSiO1/2「M」単位及び四官能性又はSiO「Q」単位、そうでなければ、米国特許第5,330,747号(1994年7月19日発行、クシシック(Krzysik))で開示され、参考として本明細書に組み入れられる「MQ」樹脂として知られるものを含む樹脂である。本発明において「M」と「Q」の官能性単位の比は好ましくは約0.7であり、nの値は1.2である。そのようなオルガノシロキサン樹脂は、ミシガン州アドリアンのワッカー(Wacker)シリコーンコーポレーションから市販されているワッカー803及び804並びにゼネラル・エレクトリックカンパニーからのG.E.1170−002のように市販されている。
損耗耐性又は転移耐性を高めるその他の材料にはトリメチル化シリカが挙げられる。好適なこの種のシリカ及びそれらを含有する化粧品組成物は、米国特許第5,800,816号(ブリーバ(Brieva)ら)に記載され、参考として本明細書に組み入れる。
【0037】
構造剤又は増粘剤
この組成物は、例えば、好ましくは静電気的なスプレー工程の間、適用される電場への暴露に際して組成物の安定性を高めるために1つ以上の構造剤又は増粘剤を含んでもよい。組成物は通常、全体の約0.5%〜約20%のかかる物質を含む。
好適な構造剤又は増粘剤は、シリコーン、蝋、粘土、シリカ、塩、天然及び合成のエステル、脂肪族アルコール、及びそれらの混合物から成る群から選択することができる。このような構造剤又は増粘剤の非限定例を以下に記載する。
好適なシリコーンには、アルキルシロキサンゲル化剤、高分子量のジメチコーン(1000mPasより高い液体)、及び高分子量のアルキル、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、及び/又はフルオロ−置換ジメチコーン(1000mPasより高い液体)が挙げられる。好ましいシリコーンゲル化剤は、米国特許第5,654,362号及び同第5,880,210に記載され、シクロメチコーン及びジメチコーンクロスポリマー(例えば、ダウ・コーニング9040)が挙げられる。
蝋は、室温で固体の高分子量の有機混合物又は化合物で、低融点のものとして定義することができ、グリセリドを含有しないことを除いて、一般に脂肪及び油状物に組成が似ている。一部は炭化水素であり、その他は脂肪酸のエステル及びアルコールである。好適な蝋は、動物の蝋、植物の蝋、及び鉱物の蝋を含む天然の蝋、並びに石油ワックス、エチレンポリマー、炭化水素蝋(例えば、フィッシャー・トロプシュワックス(Fischer−Tropsch))、エステルワックス、シリコーンワックス、及びそれらの混合物を含む合成の蝋から成る群から選択されてもよい。合成の蝋には、ワース(Warth)著、蝋の化学と技術(Chemistry and Technology of Waxes)(その2、レインホールド・パブリッシング(Reinhold Publishing)、1956年)に開示されるようなものが挙げられ;参考として本明細書に組み入れる。
【0038】
蝋の具体例には、蜜蝋、ラノリン蝋、セラック蝋、カルナウバ蝋、キャンデリラ蝋、シロヤマモモ蝋、ホホバエステル、ベヘン酸蝋(例えば、コンプリトール(Compritol)(登録商標))としてガッチフォッセ(Gattifosse)から入手可能なベヘン酸グリセリル)、地蝋、セレシン蝋、パラフィン、微晶性蝋、ポリエチレンホモポリマー、エチレンオキシド又はエチレンを含むポリマー(例えば、カーバイド・アンド・カーボンカンパニー(Carbide and Carbon Chemicals company)から入手可能なカーボワックス(Carbowax)のような二価アルコールと組み合わせたエチレンオキシドの長鎖ポリマー、すなわちポリオキシエチレングリコール);ワース(Warth)著、上記の465〜469ページで開示されたフィッシャー・トロプシェ蝋を含み、具体的にはロスカンパニー(Ross Company)から入手可能なロスワックス(Rosswax)及びアスターワックスカンパニー(Astor Wax Company)から入手可能なPT−0602を含むOHとの、又は鎖の末端にてもう1つの停止長基を伴ったエチレン長鎖ポリマー、C2445のアルキルメチコーン、C〜C50の炭化水素蝋、アルキル化ポリビニルピロリドン(例えば、ISPカンパニーから入手可能な「ガネックス」(Ganex)アルキル化ポリビニルピロリジン)、C20〜C60の脂肪族アルコール(例えば、ペトロライトコーポレーション(Petrolite Corporation)から入手可能な「ユニリンズ(Unilins)」)、及びそれらの混合物が挙げられる。
水に分散可能な且つ油分に分散可能な粘土は構造剤又は増粘剤として使用され得る。好適な粘土は、例えば、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、海泡石、ラポナイト、ケイ酸塩及びそれらの混合物から選択することができる。
【0039】
好適な水分散可能な粘土には、ベントナイト及びヘクトライト(例えばレオックス(Rheox)からのベントーン(Bentone)EW、LT);ケイ酸アルミニウム・マグネシウム(例えばバンダービルト(Vanderbilt)社からのビーガム);アタパルジャイト(例えば、インゲルハード(Engelhard)社からのアタソーブ(Attasorb)又はファーマソーブ(Pharamasorb));ラポナイト及びモンモリロナイト(例えば、ECCアメリカからのゲルホワイト(Gelwhite));及びそれらの混合物が挙げられる。
好適な油分散可能な粘土には、親有機的に修飾されたベントナイト、ヘクトライト及びアタパルジャイトが挙げられる。このような粘土の具体的な市販例には、ベントーン(Bentone)34(レオックス・コープ)−クアテルニウム−18ベントナイト;チキソゲル(Tixogel)VP(ユナイテッド・カタリスト)−クアテルニウム−18ベントナイト;ベントーン38(レオックス・コープ)−クアテルニウム−18ヘクトライト;ベントーンSD−3(レオックス・コープ)−ジ水素添加タローベンジルモニウムヘクトライト;ベントーン27(レオックス・コープ)−ステアラルコニウムヘクトライト;チキソゲルLG(ユナイテッド・カタリスト)−ステアラルコニウムベントナイト;クレイトーン34(サザンクレイ)クアテルニウム−18ベントナイト;クレイトーン40(サザンクレイ)クアテルニウム−18ベントナイト;クレイトーンAF(サザンクレイ)ステアラルコニウムベントナイト;クレイトーンAPA(サザンクレイ)ステアラルコニウムベントナイト;クレイトーンGR(サザンクレイ)クアテルニウム−18/ベンザルコニウムベントナイト;クレイトーンHT(サザンクレイ)クアテルニウム−18/ベンザルコニウムベントナイト;クレイトーンPS(サザンクレイ)クアテルニウム−18/ベンザルコニウムベントナイト;クレイトーンXL(サザンクレイ)クアテルニウム−18ベントナイト;及びビストロール(Vistrol)1265(シンバー(Cimbar))−親有機性アタパルジャイトが挙げられる。親有機性粘土は、油分又は有機溶媒のいずれかに前分散された親有機性粘土として購入することができる。材料は、ずっしりしたペーストの形態であり、処方中に容易に分散することができる。かかる材料には、レオックス、ユナイテッド・カタリスト、及びサザンクレイによるマスターゲル(Mastergels)が挙げられる。
その他の構造剤又は増粘剤には、燻蒸シリカ及びアルカリ金属又はアンモニウムハロゲン化合物が挙げられる。燻蒸シリカの例には、アエロシル(Aerosil)200、アエロシル300、及びアエロシルR−100、200、800、及び900シリーズ材料のようなアルキル置換の燻蒸シリカが挙げられ、全てデグッサコーポレーション(DeGussa Corporation)から入手可能である。
好ましい構成剤は、液体を介した電荷の分布に実質的に不活性であるもの、例えば、蝋及び高分子量のシリコーン及び炭化水素である。
【0040】
乳化剤
この組成物は、例えば、組成物の形成及び安定性を高めるために1つ以上の乳化剤を含有してもよい。本発明における組成物は、通常、約0.5%〜約10%、好ましくは約1%〜約5%、更に好ましくは約1.5%〜約3%の1つ以上の乳化剤を含む。
乳化剤の親水性−親油性バランスの値(本明細書ではHLBという)は、かなり異なった表面張力の2つの相の間の界面張力を最適に低下できるように選択する。非極性中極性システムについては、HLBの範囲は通常、約4〜約8である。極性中非極性システムについては、HLBの範囲は通常、約12〜約20である。HLB因子は、ウィルキンソンとモーア(Wilkinson and Moore)著のハリーの化粧品学(Harry's Cosmeticology)(第7版、1982年の738ページ)、及びシックとフォウクス(Schick and Fowkes)著の界面活性剤の科学シリーズ、第2巻、界面活性剤溶液の溶媒特性の607ページに記載されており、参考として本明細書に組み入れる。例示となる乳化剤には、C.T.F.A.化粧品成分ハンドブックの第3版(ワシントンDCの化粧品及び香料協会、1982年版の587〜592ページ);及びレミントンの製薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)の第15版(1975年)の335〜337ページ;及びマッカーチェオンズの第1巻、乳化剤と界面活性剤(1994年の北米版)の236〜239ページに記載されたようなものが挙げられ;全て参考として本明細書に組み入れる。
本組成物にとって特に有用な乳化剤には、ポリジオルガノシロキサン−ポリオキシアルキレンコポリマーが挙げられる。かかるポリマーは、米国特許第4,268,499号に記載され、参考として本明細書に組み入れる。この種の好適なコポリマーは周知であり、多数が市販されている。好ましいこの種の乳化剤は、ジメチコーンコポリオールとしてCTFA名で知られている。好ましい乳化剤は、米国特許第5,143,722号で開示され、参考として本明細書に組み入れる。
もう1つの好ましい部類の乳化剤は、炭化水素中グリコール/ポリオールシステムを安定化するのに効果的なもの(例えば、ユニケマ(Unichema)から市販されているアーラセル(Arlacel)P135)のような高分子量ポリマー乳化剤である。
【0041】
共可溶化剤
この組成物は、例えば、組成物の形成及び安定性を高めるために1つ以上の共可溶化剤を含有してもよい。共可溶化剤は、通常、相容れない2つの物質を橋渡しして適合させ、単一の安定な相を生じるのに特に有用である。従って、共可溶化剤は、本明細書で記載される単一相の静電スプレー可能な組成物において特に好ましい。使用する場合、本発明における組成物は、通常、約0.5%〜約10%、好ましくは約1%〜約5%、更に好ましくは約1.5%〜約3%の共可溶化剤を含む。
好適な共可溶化剤は、「溶解度:製品、包装、浸透及び保存における影響(Effects in Product、Package、Penetration、and Preservation)」(C.D.ボウガン(C.D. Vaughan)著、及びコスメティクス・アンド・トイレトリーズ(Cosmetics and Toiletries)の103巻、1988年の10月号)に記載されている溶解度パラメータスケールを用いて最良に選択される。2つの不相溶な物質の溶解度パラメータに基づいて、2つの不相溶な物質に独立して適合する、2つの不相溶な物質の溶解度の間の溶解度パラメータを持つ第3の物質が見い出されることがあってもよい。次いで3つの物質を全て混合した場合、それらは、測定される限り、目視で、例えば、光学顕微鏡を介して、単一の安定な相の特性を呈してもよい。
共可溶化剤は、極性の液体、非極性の液体、極性の非プロトン性溶媒、又は両親媒性物質であることができ、2つの不相溶な相容れない物質が単一の相を創る必要性に合致するように、このような広いカテゴリーから選択される。
特に有用な共可溶化剤には、米国特許第4,268,499号に記載されたポリマー及び米国特許第5,143,722号で開示された界面活性剤を含む記載されたポリジオルガノシロキサン−ポリオキシアルキレンコポリマーが挙げられる。ジメチコーンコポリオールが好ましい。
【0042】
(D)静電スプレー可能な局所適用組成物の特定の実施態様
本発明で有用な、静電スプレー可能な組成物は、それに分散する微粒子状材料を有する絶縁材料及び導電性材料の溶液(以後、「単一相」とも言い、溶液を反映する)を含んでもよく、又は、それに分散する微粒子状材料を有する絶縁相と導電相を含むエマルション(以後、「複合相」とも言い、エマルションを反映する)を含んでもよい。
好ましい静電スプレー可能な組成物は、別々の相に絶縁材料及び導電性材料があるエマルションを含む。絶縁材料又は導電性材料は、連続性の外部相又は不連続性の内部相のいずれにあってもよい。好ましくは、絶縁材料が連続性の外部相にあり、導電性材料が不連続性の内部相にある。
好ましい静電スプレー可能な、単一相の組成物は:
(a)約2%〜約90%の導電性材料;
(b)約0.1%〜約35%の、組成物中で不溶性又は非混和性である微粒子状の粉末材料;
(c)約0.5%〜約25%の、組成物を安定化するための構造剤又は増粘剤;及び任意で、1つ以上の:
(d)約0%〜約80%の液状絶縁材料;
(e)約0%〜約15%の共可溶化剤;及び
(f)約0.1%〜約20%の損耗耐性又は転移耐性を付与する材料を含む。
好ましい静電スプレー可能な、複合相の組成物は:
(a)約5%〜約70%の液状絶縁材料;
(b)約5%〜約65%の導電性材料;
(c)約0.5%〜約30%の、組成物中で不溶性又は非混和性である微粒子状の粉末材料;及び任意で、1つ以上の:
(d)約0%〜約20%の、組成物を安定化するための構造剤又は増粘剤;
(e)約0.1%〜約20%の乳化剤;及び
(f)約0.1%〜約20%の損耗耐性又は転移耐性を付与する材料を含む。
【0043】
また、好適な静電スプレー可能な局所適用組成物は、同時係属で同一人に譲渡された米国特許出願:「絶縁外部相と導電性内部相を有する静電スプレー可能な局所適用組成物」と題された弁理士の事件事例7730ページ、「安定な静電スプレー可能な局所適用組成物」と題された弁理士の事件事例7731ページ、「改善された感触を有する損耗耐性局所適用組成物」と題された弁理士の事件事例7732ページにも記載されており、全て1999年8月18日にトーマス E.レーブの名のもとに提出され、参考として本明細書に組み入れる。
【0044】
III.発明の作製/使用法
(A)静電スプレー技術
本発明における不連続フィルムは、かかる適用が可能な局所適用組成物を、所定の流量、電圧及び適用割合にて皮膚上に静電スプレーすることによって形成される。一般的に、この方法は、スプレーされるべき組成物をスプレーのノズルにおいて高電位に上げ、その組成物を帯電した液滴のスプレーとして霧状にすることを含む。電気的に帯電した液滴は、最も近いアースされた目的物を求め、その荷電を放電し、それによって所望のスプレー標的に配列される。
本発明において使用するために、ハードウエア及び電気部品及び電気回路は、いかなる好適な構成及び設計であってもよい。静電スプレー技術は、本発明で使用され得る好適な装置の多数の例を含有し、かかる装置又はその特定の特徴のかかる開示は、本発明のスプレーシステムに単独で又は組み合わせて適用してもよい。好適な静電スプレーのハードウエアの例には、以下の公開で記載されたものが挙げられ:米国特許第4,549,243号;同第4,561,037号;同第4,663,639号;同第4,854,506号;同第4,846,407号;同第5,121,884号;同第5,222,663号;同第5,222,664号;同第5,221,050号;同第5,290,600号;同第5,337,963号;同第5,292,067号;同第5,490,633号;同第5,184,778号;同第5,503,335号;同第5,684,666号;及び同第4,776,515号;日本特許第1,932,551号;日本特許出願−56−97214号;カナダ特許出願第2018551−1号;英国特許出願−1393333号;英国特許出願−15697007号;英国特許出願−2092025号;英国特許出願−2061769号;英国特許出願−2073052号;台湾特許NI−64734号;EPO出願第94924355.4号(公開 第716626号);EPO出願第95915955.9号(公開、第748256号);EPO出願第95916790.9号(公
開、第748257号);EPO出願第94931643.4号(公開、第789626号);EPO出願第95932065.6号(公開、第776253号);EPO出願第95932063.1号(公開、第785823号);欧州特許出願−029301号;欧州特許出願−253539号;欧州特許出願−224352号;欧州特許出願−031649号;欧州特許出願−132062号;欧州特許出願−163390号;欧州特許出願−171184号;欧州特許出願−234842号;欧州特許出願−243031号;欧州特許出願−368494号;欧州特許出願−441501号;欧州特許出願−468735号;欧州特許出願−468736号;PCT出願英国第96/01286号(公開、第096/40441号);PCT出願英国第97/00376号(公開、第097/31718号);PCT出願英国第97/02746号;及びWO出願85/00761号;全てその全体を参考として本明細書に組み入れる。好ましい静電スプレー装置は、同時係属で一般に譲渡された米国特許出願の、1999年8月18日チント B.ガー(Chinto B. Gaw)のもとで提出された「携帯用静電気スプレー装置」と題された弁理士の事件事例第7711号;及び1999年8月18日チント B.ガー(Chinto B. Gaw)のもとで提出され、「携帯用静電気スプレー装置を使用するための使い捨てカートリッジ」と題された弁理士の事件事例題7712号に開示されており、共に参考として本明細書に組み入れる。
【0045】
好ましい装置には、局所適用組成物を収容するための容器、少なくとも1つの送達手段、例えば、容器に接続するノズル;携帯用の又は非携帯用の(好ましくは携帯用)の電源から出力される1〜26kV(例えば、12〜26kV)の範囲で電圧を発生する高電圧発電機;及び少なくとも1つの送達手段に発電機から高電圧を選択的に適用するための制御手段を有する小型の個人的に使用するのに好適な装置が挙げられる。使用する際は、制御手段は、少なくとも1つの送達手段から意図した部位で皮膚上に直接、局所適用組成物を静電スプレーするように作動させる。
当業者には十分理解されるように、本発明との関連において、かかる装置の特定の構造的特徴及び設計及び電気的及びその他の操作上のパラメータは、所望の機能的特性(例えば、スプレーされるべき組成物及び/又はユーザーのニーズ又は希望によって決定付けられる)に従い、必要に応じて選択され、調整される。そのように選択され及び/又は調整されてもよい本発明の装置の主要点は、例えば:高電圧の発電機及び電源から生じる電圧、製品送達手段における又はその範囲における電場の強度、送達手段への及びその外での容器からスプレーされるべき製品の流量、送達手段それ自体のサイズと構造及び容器と送達手段の出力との間で利用される製品送達メカニズムの構築と特性が挙げられる。
【0046】
発明の装置における1つ以上の送達手段のサイズと構造は、いかなる好適なものであってもよく、再び、静電気スプレーシステムを最適に機能させるその他のパラメータに関連して選択してもよい。一般に、送達手段又は各送達手段はノズルの形態をしており、好ましくは当業界で公知のプラスチック又は種々のポリマーのような絶縁又は半絶縁材料の形態である。1つの好ましいノズルの形態では、スプレーされるべき製品を運ぶ導管は、ノズルのチップのオリフィスで終了しており、そのオリフィスから製品が、例えば最初ヒモ状に、しかし、いずれにしても、最終的には荷電した液滴のスプレーとして分散して放出される。オリフィスは好ましくは約800μm(例えば、508〜762μm又は0.020インチ〜0.030インチ)以下の直径を有する。一層更に好ましくは、オリフィスは、約500〜約750μmの直径を有する。
送達手段は有利には、計量手段を含み、ノズル又は各ノズルから所定の固定量の物質を送達するための用量測定メカニズムを備える。かかる方策は、例えば、制御された流量を有するシステムと併用するのに有用となる。本発明の装置の好ましい実施態様においては、送達手段又は各送達手段は、容器(単数)又は容器(複数、例えば、1つ以上の物質又は組成物が同一装置又は同一送達手段からスプレーされることが所望の場合)と、製品供給手段によって、好ましくは液体連通により、接続する。1つの好ましい形態においては、かかる供給手段は、ノズルと製品容器の間にチャネルを有する絶縁体を含み、スプレーされるべき製品は、液滴又は粒子が荷電したスプレーとして分散する高強度電場点に達する前まで、それを通じて流れる。もう1つの好ましい形態では、供給手段は、中空管路を含んでもよく、それを通じ毛管作用の効果によって組成物が通過する。
【0047】
当業界では周知のように、本発明にかかる装置は、好ましくは、引きがね(すなわち、手動の制御手段)あるいは自動の制御手段を含み、皮膚に組成物を静電スプレーするための送達手段又は各送達手段に発電機からの高い電圧を選択的に適用する。しかしながら、例えば、システムの作動を自動的に制御する、いかなる好適な制御手段も、当業者によって十分理解されるとともに使用されてもよい。
本発明の好ましい実施態様では、電源から、高電圧発電機によって生じる電圧は、約1〜約26kV、更に好ましくは約6〜約20kVの範囲である。任意のシステムにおける最も好適な電圧は、ほかのパラメータと同様にスプレーされるべき製品に依存し、それら全ては、一般的に最適化されたシステムを与えるように選択される。電圧は正極性で適用しても、交流極性で適用してもよいが、正極性が好ましい。
静電気装置のスプレー作用に関与する電場の強度は、適用される電圧に大きく依存する。しかしながら、電場の強度は必要に応じて、例えば、上記で引用した当該技術において公知である、ノズルの構造又は位置を変えることによって及び/又は電場を強化する電極の使用によって制御してもよく、又は調整してもよい。
本フィルムの平均粒子サイズ、粒子間の平均間隔及び被覆値は、製品スプレーの流量、皮膚への製品の適用割合及び皮膚に適用される製品の量によって影響を受ける。一般に、平均粒子サイズは比抵抗が増すとともに、電圧が低下するとともに、流量が増加するとともに大きくなり、粒子間の平均間隔は電圧が増加し、沈着量が低下するとともに大きくなり、被覆値は、流量が増加し、沈着量が増加するとともに増える。
【0048】
スプレーされるべき物質の最適な流量は、一般に製品それ自体の組成に依存しており、好ましくは感覚的な不快さを避けることができるような方式で適当に選択してもよい。また、すでに述べたように、スプレー可能な物質の粘度及び好適な流量に関しては、特定の送達方式及び/又はユーザーの習慣又はニーズによって選択してもよい。一般に、組成物の沈着をうまく制御するためには、濃縮した物質を低い流量で利用することが望ましい。例証として、発明の実施態様に従った送達に対する組成物の好ましい流量は、送達手段当り約0.036〜約1800ml/時間(0.00001〜約0.5ml/秒)、更に好ましくは約0.1〜約360ml/時間(0.0001〜約0.1ml/秒)、一層更に好ましくは約0.1〜100ml/時間、最も好ましくは約1〜約30ml/時間の範囲である。特に好ましい適用では、約4〜約18ml/時間(好ましくは約9ml/時間)の速い速度の流量、及び約2.4〜約10.8ml/時間(好ましくは約7.2ml/時間)の遅い速度の流量を利用し、その際遅い速度は、速い速度の約0.2〜0.8倍である。
【0049】
一般に、流量が増すにつれて、最適なスプレー性及び小さなスプレー粒子サイズを得るためには、高い電圧を利用することが望ましい。
本発明において、局所適用組成物は、1〜30ml/時間の流量、3kV〜20kV(好ましくは、約6kV〜約20kV)の電圧、及び0.01〜12mgの組成物/皮膚cmの適用割合にて静電スプレーされる。中でも、ファンデーションのように相対的に固形物が多い組成物は、通常、約1mg/皮膚cmの割合で適用され;スキンローションのような相対的に固形物の少ない組成物は通常、約5〜6mg/皮膚cmの割合で適用される。
局所適用組成物の合計の適用量は、皮膚のcm当りでスプレーされた組成物の量という見地から、約6mg/皮膚cm未満であることが好ましい。例示となる適用量は、約0.8mg/皮膚cmであり、それは約30〜40%の被覆値を提供する。
局所適用組成物は、典型的には、0.005秒/皮膚領域cm〜6秒/皮膚領域cm、更に好ましくは0.01秒/皮膚領域cm〜3秒/皮膚領域cm、最も好ましくは0.05秒/皮膚領域cm〜2秒/皮膚領域cmの割合で適用される。
【0050】
(B)静電気的適用のための好ましい使用の指導
静電スプレー可能な組成物は、第2者(ロボット的手段を含む)又は組成物の最終ユーザーによって適用されてもよい。また、本発明は、局所適用組成物を顔面に適用するための静電気スプレー装置の使用のための指導、特にファンデーション組成物、及び特に第2者及び自己適用技術、背景、及び自己適用を訓練する方法にも関する。
【0051】
a)適用技術
標的適用領域(顔面)から装置(特にノズル)までの距離、皮膚への製品の適用割合(流量と装置の速度設定を含む)、及び適用中の装置の動き(動きの方向と特徴を含む)に関する特定の指示を守ることによって改善された結果が達成されることが見い出されている。
使用する際、スプレーを標的顔面領域に効果的に送達でき、スプレーの障害を避けることができるように装置を保持し、あるいは別途、位置決めする。
一般に、装置は、スプレーパターンが十分に広がり、標的基材上で線又はその他の望ましくない濃縮作用を生じることがないように、十分に標的から離し、そして最適な被覆及び固着の均一性を達することができるようにスプレーが標的に適切に載るよう、十分に近づけて保持するか又は位置決めする。通常、標的顔面領域から約3〜4インチ(9〜13cm)にノズルがあるように装置を保持するか、又は位置決めする。
自己適用の間、鼻から下の顔面領域に適用する場合、片目又は両目を開いたままにしておき、鼻から上の顔面領域に適用する場合、目を閉じることが最良である。目を閉じたまま自己適用する場合、まず腕をまっすぐ伸ばし(スプレーのミストの感触をもはや明瞭に感じることができなくなるまで)、次いで肘を曲げて、スプレーのミストを最初に明瞭に感じるまで、ゆっくり装置を近づけることによって、装置を保持するための顔面からの距離を適当に判定することに役立ち得る。これによって通常、確実に装置を適用者の顔面から約3〜4インチに置くことになる。
被覆の均一性を改善するためには、適用中、好ましくは掃くような動きで一定のペースにて、装置が作動している間中その場で止めることなく、装置を動かすことを保つべきである。一般に、好ましいペースは、顔面の大きさによって1秒間に額を1回横切ることができる又は片頬を2回通過することができるようなものである。区画領域は、ザンボーニのスムージングアイスで生じるように部分的に重なり合ってもよい。典型的な60〜90秒の適用において、通常、2〜8回にわたって各顔面領域を通過する。
【0052】
好ましい技術では、組成物は、顔面の輪郭に従って、4つの区分において適用される。まず、額を横切って平坦な水平の動作を行う。次いで、前後に掃くこと、顔面の側面から顔面の中心まで頬骨の自然の輪郭に沿って顎まで降りる半円の動きを利用することによって製品を顔面の各側面に適用する。頬に適用している間、第4の領域である鼻を避けることが重要である。鼻は、その相対的な高さが好ましくはスプレーを引き付ける傾向があるので好ましくは最後にスプレーされる。次いで、必要であれば、上唇の上の領域とともに鼻にスプレーする。使用者が目視できる顔面の毛を有する場合、ノズルを下向きにやや斜めにして毛が目立つことを最小限にとどめることが好ましい。また、初めて自身で適用する場合、使用者が適用工程に十分馴れるまで、顎の線から開始し、顔面を少しずつ上がることが好ましい。これによって使用者は、最初目を開けたままで、スプレーが顔面に向かうのを見ることができ、これは、自分が装置からどれくらい離れているのかを知るのに役立つ。
使用者が製品を適用するのに2種類以上の速度を利用した場合も改善された結果が見い出されている。好ましい使用法は典型的には、顔面全体の被覆に速い速度(高い流量)を用い、小さな部分的被覆に遅い速度を用いることである。約4〜約18ml/時間(好ましくは約9ml/時間)の速い速度の流量、及び約2.4〜約10.8ml/時間(好ましくは約7.2ml/時間)の遅い速度の流量が好ましく、その際、遅い速度は速い速度の約0.2〜0.8倍である。遅い速度によって、うっかりと過剰適用をすることなく、特定の領域においてよりコントロールされた被覆をすることができる。一般に、適用工程は、過剰適用して、不自然な外観及び/又は一様でない適用を招くことを避けるが、十分な被覆をすることができるように設計される。そうと思われる被覆対象を確認するために、その典型的な顔面メーキャップでまずユーザーを見ることは第2者にとって役立ちうる。適用者又は使用者が所望の外観に少しずつ合わせることができるように、少なくとも1回全体に適用し、任意で小さな部分を被覆することを含む、段階的な適用を利用することも役立つ。
【0053】
典型的な適用工程は以下の段階を含む:
1)約9ml/時間の割合で製品を適用するように設計された相対的に速い速度/流量を用いて顔面全体に適用する;
2)更に被覆が必要かどうか、必要であればどこにどれくらい必要かを判断する;
3a)「小さな部分的」領域、例えば、年齢による染み、ニキビ、紅斑、暗部に更に製品が所望である場合、約5〜7ml/時間適用するように設計された遅い速度を用いて定めた特定の領域に追加のスプレーを適用する;
3b)「全体」に更に製品が所望である場合、段階(1)を繰り返す;
4)所望の被覆が得られるまで段階2及び3を繰り返す。
適用のための全体的な時間は、約0.5〜3分(一般的に約60〜約90秒)となる傾向がある。
【0054】
b)情況
製品を自身に又はほかの人に適用することを誰かに教える場合、最初に適用又はデモンストレーションが行われる情況が極めて重要であり、適用経験について最終ユーザーが馴染み、積極的に感じるのに役立つことが判っている。情況は好ましくはユーザーが目視でき、且つ触覚できる期待を提供するように設計される。それには好ましくは、安全性を概説すること、スプレーがどのように作動するかを説明すること、及びスプレーがどのように作動するかをデモンストレーションすることが含まれる。
更に詳しくは、典型的には安全なレベルとして鼻孔上をスプレーする場合目を閉じたままにするよう勧めることを含めて、組成物の安全性、装置及び方法を概説する。目、吸入、アースすること/電気的な安全性、又はユーザーが持つ可能性のあるその他の懸念のいずれにも対処する。
スプレーがどのように作動するかを一般的に説明する。例えば、製品は、荷電した製品液滴の微細なミストであり、そのため適用の間分離した状態にあり、そして毛髪や衣服等の非標的領域と対比して唯一顔面に引き付けられ、けれども混合する必要はないこと等である。
スプレーがどのように作動するかを実証することには、好ましくは、装置の保持の仕方(例えば、親指と人差し指の間に挟むことによって)、及び装置を起動する仕方(例えば、人差し指にてオン/オフのボタンを押すことによって、好ましくはノズルから指を離したままにしておくことを教えることによって)を示すことが含まれる。実際の使用前の有用なデモンストレーションには、例えば、一片の紙、ペーパータオル、標的ではない皮膚(例えば、手や腕)等にスプレーすることによって、目視できる期待感を持たせること(すなわち、製品が装置からどのように出てくるのか)、及び例えば、標的ではない皮膚にスプレーしてスプレーが皮膚でどのように感じるかを示すことによって触覚できる期待感を持たせることが含まれる。ユーザーは、製品が微細な、均一のスプレー又はミストとして噴出され、皮膚にて混合する必要がなく、感覚的にきわめて軽いということを理解すべきである。ユーザーはまた好ましくは、ミストは一般に、線形(ジェット)パターンに対して、円形パターンを形成し、区画の直径が、顔面から装置までの距離に比例することも理解すべきである。
ユーザーの経験を一層よくするために、他の手段、例えば、音楽又はその他の音響効果、花、アロマセラピー、マッサージ、リラックスを促進するその他に知られている手段を提供してもよい。
【0055】
c)自己適用の訓練
ユーザーが自身で製品を適用しようとする場合、組成物を自身に適用するための習熟曲線もユーザーの満足に重要である。好ましい訓練には、少なくともユーザーと第2者による共同適用の段階が含まれる。更に好ましい訓練方法によってユーザーは徐々に技術に精通するようになり、それには、第2者による適用、ユーザーと第2者による共同適用、及び第2者又は教材の最適な援助を伴うユーザーによる完全な適用を含む一連のステップが挙げられる。上記ステップは好ましくは別々の日に行われ、更に好ましくは連続した日に行われる。しかしながら、それが現実的であり、各ステップの間のユーザーの皮膚の洗浄が否定的な効果を生じないという条件で、各ステップを同一の日に任意で互いの直後に行ってもよい。
【0056】
好ましい訓練方法の1つは、3〜5日の訓練期間であって、その間にユーザーが徐々に自己適用に馴染むというものである:
(1)第1日目には、第2者が最終ユーザーに製品を適用する。
(2)第2日目には、第2者が最終ユーザーの顔面の半分に製品を適用し、次いで最終ユーザーが、第2者からの個人化された指針及び/又は使用法のパンフレット及び/又は製品を自己適用するビデオのような教育補助手段とともに適用を完成させる。第2者又は教育補助手段は、適切な装置の距離、速度、上述のように目を閉じたままでの分散性、及び上述したような役立つ示唆、例えば、適用工程に更に馴染むまで、顎の線から開始して顔面をさかのぼることを最終ユーザーに思い出させる。
(3)第3日目には、第2者からの任意の指針及び又は教材とともに最終ユーザーが顔面全体に製品を適用する。
(4)任意の第4日目及び第5日目には、第3日目の手順を繰り返す。
1回のデモンストレーションによって自己適用を実証することが望ましい場合、好ましい方法は、第2日目における上記指導に従うことである。
自己適用の習熟曲線には好ましくは、期待又は情況、技術又は適用、及び自信の3つの要素が含まれる。期待/情況には、安全性の懸念に対処すること、及び装置から出てくる製品について説明することが含まれる。技術/適用には、適用技術が含まれ、装置の保持/取り扱い方及び顔面からの適切な距離、適用する製品の量、適用時間、手の動き及び適用速度に関する指示が含まれる。自信には、任意で第2者又はその他の教育補助手段を伴ってユーザーが製品の適用を練習することが含まれる。このような要素の好ましい観点は、本明細書に上述されている。
【0057】
(C)その他の局所適用法
別の方法として、シルクスクリーン法等により、局所適用組成物を皮膚に適用し、不連続フィルムを形成することができる。加えて、垂直力(すなわち、皮膚表面への垂直の力)を介して製品の沈着を行う技法を適用することもできる。
第1の方法では、直径約150μm以下の穴/孔を均一に空けた一片のプラスチック、金属、布又は網(好ましくは顔面の輪郭になじむ)を皮膚に対して置く。局所適用組成物、例えば、着色されたファンデーションを網の穴を通してプレスし、皮膚上に、網の孔に存在するのと同じパターンの液滴を沈着させる。網を通して液体をプレスするのに好都合な方法の1つは、まず、スポンジ、布又は吸収性素材にそれを吸収し、次いで液体が沁み込んだスポンジ又はその他の素材を網に対して押さえつけることである。これを達成するもう1つの手段は、ゴム製絞り具のような固いエッジを持つ製品で網を横切って液体を広げる又は引くことであり、壁にスパックルをつけるのによく似ている。製品を、網を通し押さえつけた後、網を取り除き、再利用が所望であれば洗浄する。次いで網を隣接するカバーされていない領域に移動させ、標的領域の適用を完成するのに必要なだけ工程を反復する。皮膚上の液体がいったん乾燥したら、適用可能であれば、製品がすでに沈着している領域に網を戻し、液滴が重なり合うのを最小限にとどめるため、網を異なった角度に向けて工程を反復する。所望であれば、この再適用工程によって網に固有の間隔よりも粒子の間隔を更に密にすることができる。
本明細書で記載される望ましい粒子サイズ及び間隔パターンで沈着できるいかなる種類の網を使用してもよい。かかる材料の例には、米国特許第4,342,314号(1982年8月3日発行、ラデル(Radel)ら)及び米国特許第4,629,643号(1986年12月16日発行、クロー(Curro)ら)に記載されるような微細な孔の開いた形成フィルムが挙げられ、両者共参考としてその全体を本明細書に組み入れる。このような引用文献に記載されているように、このような形成フィルムの好適な材料は、好ましくはポリオレフィン、例えば、ポリエステルである。好ましい網の穴のサイズ及び間隔は、所望の最終的な不連続フィルムの粒子サイズ及び間隔と同等である。
別の方法として、網又はスクリーンを用いずに不連続な沈着パターンは達成されるが、むしろ、直径約150μm未満の孔を持った多孔性素材の使用によって達成される。多孔性構造は、連続気泡、閉塞気泡、又はその一部組合せを含んでもよい。本明細書で使用されるとき、用語「気泡」は、素材に存在する3次元の間隙を言い、互いに間隙を接続する間質性の開口部を有しても、有さなくてもよい。1つの実施態様では、液状局所適用の皮膚用製品は、多孔性材料に吸収され、次いで皮膚に垂直な力(接線力、又は剪断力に相反して)を用いて皮膚の上に「染みをつける」。この適用技法は、材料の孔サイズ及び孔の間隔を用いて、不連続な沈着パターンを創る。
【0058】
かかる多孔性材料は、以下を含む技術によって創ることができるが、これに限定されない:
1)構造が形成された後、抽出する、破壊する、取り除く又は崩壊する物性材料を組み入れることによって孔を創る播種メカニズムで、かかる材料の例には、ポアロン及びミクロフォームの商品名材料としてポアロン(Porelon)及びミクロフォーム(MicroFoam)カンパニーにより製造されているエラストマーゴム構造が挙げられ、米国特許第3,971,315号及び同第4,824,621号に記載され、両者共参考としてその全体を本明細書に組み入れる;
2)機械的な剪断、高圧(例えば、圧縮空気)などを介してプラスチック材料を曝気する(すなわち、空気又は不活性気体を中に組み入れる)こと、例には「NBR」、「SBR」又は「SK」型材料のようなラテックス・フォーム・プロダクツ社(Latex Foam Products、Inc.(LFP))により製造される合成ラテックスニトリルの泡状物が挙げられる;
3)孔サイズ及び密度を制御するためにエマルション化学及び処理技術を使用すること−かかる材料の例には、レンデル・コーポレーション(Lendell corporation)により製造されるポリウレタン泡状物、両者共参考としてその全体を本明細書に組み入れる米国特許第5,260,345号及び同第4,522,953号に引用されているような柔軟なミクロセルの泡状物が挙げられる;
4)所望の孔サイズ及び密度を創るために種々のサイズの粉末微粒子を焼結すること−高密度のポリエチレン、ポリプロピレン、又はナイロンの微粒子を利用するかかる材料の例はポレックス・テクノロジーズ・コーポレーション(Porex Technologies Corporation)により製造される(例えば、粗シート又は外注成形部品におけるポレックスX4900及びX4800シリーズ)。
【0059】
不連続パターンを創るために多孔性材料を使用する際のもう1つの変形では、液体の連続又は不連続フィルムを皮膚に適用し、引き続き多孔性材料(上述したような)をフィルム上に吸い取り紙のように置き(blot)、材料の孔に液体を吸収することによって皮膚表面から溶液を取り除く。この場合、不連続パターンは、孔を分離するポリマー材料の構造パターンによって形成され、それに相当する。この例では、孔を分離するポリマー材料の間隔は、有効直径で150μm未満であるべきである。本明細書で使用されるとき、用語「有効直径」は、関連する不規則な形をした領域の面積に等しい円の直径を言う。
更にもう1つの実施では、不連続パターンは、織物の盛り上げた領域が、有効直径150μmを超えない起伏織物で非多孔性材料をブロットすることによって創られる。この実施では、非多孔性の、織られた材料を液体容器(スタンプ台によく似た)の中でブロットし、非多孔性基材の盛り上げて織られた領域の上に液体製品を付与する。次いで、基材を皮膚にブロットし(皮膚に垂直な力を用いて)、非多孔性材料の盛り上げて織られたパターンを皮膚表面に移す。
更にもう1つの実施では、不連続パターンは、織物の起伏領域が、有効直径150μmを超えない起伏織物で非多孔性材料をブロットすることによって創られる。本明細書で使用されるとき、語句、起伏織物又は起伏領域とは、織られた表面の低くした領域又はかかる低くした領域又は区域によって形成される織物を言う。この実施では、非多孔性の、織られた材料を液体容器の中でブロットし、基材の表面全て(盛り上げた及び低くしたその双方)の上に液体製品を付与する。次いで、拭うこと、吸収すること、蒸発すること、などのような二次的工程を介して盛り上げた領域上の液体製品を除く。次いで、基材を皮膚にブロットし(皮膚に垂直な力を用いて)、非多孔性材料の低く織られたパターンを皮膚表面に移す。
【実施例】
【0060】
以下の実施例は、本発明を具体的に説明するものであるが、これに限定するものではない。
(実施例1〜5)
以下の成分を組み合わせることによって化粧用ファンデーションを作る:
【0061】
【表1】

【0062】
A群の成分を混合し、2000〜4000rpmに設定されたホモゲナイザーでよく混合する。B群の成分を加える。添加の間、5000〜7500rpmにて混合し;添加を完了したら、混合速度を8000〜10000rpmに設定する。混合中、温度を40℃より上に上げてはならない。混合の30分後、ヘグマン(Hegman)ゲージ又はスライドグラスにて粒子サイズをチェックする。試料が許容可能な粒子サイズ(すなわち30μm未満)を有したら、混合速度5000〜7500rpmにてC部分で混合する。温度を20℃〜40℃の範囲に保ち、必要であれば、手での混合を補う。混合の15分後、混合速度を7500〜10000rpmに上げる。温度を45℃以下に保ちながら(理想的には温度は20〜40℃であるべき)、30〜40g/分の割合でD部分の成分をゆっくり加える。添加が完了したら5000〜7500rpmにて約10分間混合する。製品を室温条件に戻し、適当な容器に注ぐ。
(実施例6〜13)
以下の成分を組み合わせることによって化粧用ファンデーションを作る:
【0063】
【表2】

【0064】
A群の成分を混合し、2000〜4000rpmに設定されたホモゲナイザーでよく混合する。B群の成分を加える。添加の間、5000〜7500rpmにて混合し;添加を完了したら、混合速度を8000〜10000rpmに設定する。混合中、温度を40℃より上に上げてはならない。混合の30分後、ヘグマン(Hegman)ゲージ又はスライドグラスにて粒子サイズをチェックする。試料が許容可能な粒子サイズ(すなわち30μm未満)を有したら、混合速度を7500〜10000rpmに上げる。C部分をゆっくり加える。5000〜7500rpmにて15分混合した後、ゆっくり温度を35〜40℃に上げる。温度が平衡化したら、ゆっくりD部分を加える。混合速度は10分間5000〜7500rpmにすべきである。温度をゆっくり20〜35℃に下げ、次いで混合速度を7500〜10000rpmに上げる。温度を45℃以下に保ちながら(理想的には温度は20〜40℃であるべき)、およそ30〜40g/分にてE部分を加える。添加が完了したら、5000〜7500rpmにて約10分間混合する。製品を室温条件に戻し、適当な容器に注ぐ。
(実施例14)
以下の成分を組み合わせることによって化粧用頬紅を作る:
【0065】
【表3】

【0066】
実施例6〜13のように調製する。
(実施例15)
以下の成分を組み合わせて日焼けを軽減する又は防ぐのに有用なスプレーを作る:
【0067】
【表4】

【0068】
実施例6〜13のように調製する。
(実施例16)
以下の成分を組み合わせて、皮膚のキメを改善する(例えば、線、皺の可視性を軽減する)局所適用組成物を作る:
【0069】
【表5】

【0070】
(実施例17〜18)
実施例1〜5のように調製する。
以下の成分を組み合わせることによって化粧用ファンデーションを作る:
【0071】
【表6】

【0072】
A群の成分を混合し、2000〜4000rpmに設定されたホモゲナイザーでよく混合する。B群の成分を加える。添加の間、5000〜7500rpmにて混合し;添加を完了したら、混合速度を8000〜10000rpmに設定する。混合している間バッチを75〜85℃に加熱する。混合の30分後、ヘグマン(Hegman)ゲージ又はスライドグラスにて粒子サイズをチェックする。試料が許容可能な粒子サイズ(すなわち30μm未満)を有したら、混合速度5000〜7500rpmにてC部分で混合する。温度を75℃〜85℃の範囲に保ち、必要であれば、手での混合を補う。バッチが均一に見えたら、8000〜10000rpmの混合速度にて5分間粉砕する。D群を加え、必要であれば手での混合で補いながら5000〜7500rpmの速度で5〜10分間混合する。E群を加え、5000〜7500rpmにて10分間混合する。温度を50〜65℃の範囲に調整する。
A〜E群をバッチにまとめる一方で、室温にてシクロメチコーン245中のトリヒドロキシステアリンを塊がなくなるまで事前に混合する。ラウレス−7中のプロピルパラベンも塊がなくなるまで室温にて事前に混合する。バッチ(A〜E群)が50〜65℃であることを確認して、プレミックスを加える。5000〜7500rpmにて15〜20分間混合する。温度を50〜65℃に保つ。完了したら、2000〜4000rpmで混合しながら室温まで冷却する。いったんバッチが室温になったら、G群を加え、最終容器に注ぐ。
(実施例19)
以下の成分を組み合わせることによって化粧用ファンデーションを作る:
【0073】
【表7】

【0074】
A群の成分を混合し、2000〜4000rpmに設定されたホモゲナイザーでよく混合する。B群の成分を加える。添加の間、5000〜7500rpmにて混合し;添加を完了したら、混合速度を8000〜10000rpmに設定する。混合中、温度を40℃より上に上げてはならない。混合の30分後、ヘグマン(Hegman)ゲージ又はスライドグラスにて粒子サイズをチェックする。試料が許容可能な粒子サイズ(すなわち30μm未満)を有したら、混合速度5000〜7500rpmにてC部分で混合する。温度を20℃〜40℃の範囲に保つ。手による混合で補う。15分間の混合の後、D部分を加える準備をする。混合速度を5000〜7500rpmに上げる。D部分をゆっくり加え、温度を45℃以下に保つ(理想的には温度は20〜40℃の範囲とすべきである)。添加が完了したら、5000〜7500rpmにて約10分間混合する。10分後、室温条件に近づける。E群を加え、5000〜7500rpmにて約15分間混合する。バッチを室温に維持する。完了したら、最終容器に注ぐ。
実施例1〜19の製品は、本明細書の記載に従って顔面に静電スプレーする。
【0075】
発明に従ってフィルムを提供するために本明細書で記載されるようなシルクスクリーン法によって適用することができる追加的な損耗耐性又は転移耐性の製品は、PCT出願WO97/17058号(1997年5月15日公開)、及び同WO96/33689号(1996年10月31日公開)、並びに米国特許第5,800,816号及び同第5,505,937に記載されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電スプレーにより局所適用組成物を皮膚上へ沈着させて不連続フィルムを形成する方法であって、前記局所適用組成物が少なくとも1つの液状希釈剤キャリアに分散された1つ以上の微粒子状の粉末材料を含み、1〜30ml/時間の流量、3〜20kVの電圧、及び0.01〜12mgの組成物/皮膚cmの適用割合にて前記皮膚上に沈着させた際に、前記フィルムが、0.5〜150μmの平均粒子サイズ、少なくとも3μmの粒子間の平均間隔、及び0%を超え80%以下の被覆値を有する不連続フィルムの形成方法。
【請求項2】
前記平均粒子サイズが、1〜100μmである請求項1に記載の不連続フィルムの形成方法。
【請求項3】
前記粒子間の平均間隔が、少なくとも7μmである請求項1又は2に記載の不連続フィルムの形成方法。
【請求項4】
前記平均粒子サイズの標準偏差が、前記平均粒子サイズの1.5倍未満である請求項1〜3のいずれか一項に記載の不連続フィルムの形成方法。
【請求項5】
前記被覆値が、70%未満である請求項1〜4のいずれか一項に記載の不連続フィルムの形成方法。
【請求項6】
前記被覆値が、60%未満である請求項1〜4のいずれか一項に記載の不連続フィルムの形成方法。
【請求項7】
前記局所適用組成物が化粧用ファンデーションである請求項1〜6のいずれか一項に記載の不連続フィルムの形成方法。

【公開番号】特開2006−95332(P2006−95332A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−346914(P2005−346914)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【分割の表示】特願2001−516484(P2001−516484)の分割
【原出願日】平成12年8月17日(2000.8.17)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】