説明

不飽和脂肪酸及び酸化窒素放出化合物を含む組成物、並びに認知機能及び関連の機能を高めるためのそれらの使用

1つ以上の不飽和脂肪酸及び1つ以上の酸化窒素放出化合物を含む組成物、並びに動物の認知機能を高め、社会的相互作用の低下を低減又は防止し、加齢に伴う行動変化を低減又は防止し、訓練可能性を高め、最適な脳機能を維持し、学習及び記憶を促進し、記憶喪失を低減し、脳老化を遅延させ、発作を予防又は治療し、痴呆を予防又は治療するためにこのような組成物を使用する方法を提供する。好ましくは、該組成物は、ヒト及びコンパニオンアニマルにおいて認知機能を高めるのに有用な食品組成物である。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本出願は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれている、2008年1月4日出願の米国特許仮出願第61/010097号明細書、及び2008年7月30日出願の米国特許仮出願第61/137382号明細書の優先権を請求する。
【技術分野】
【0002】
[0002]本発明は全般的に、認知機能を高める組成物及び方法に関し、特に不飽和脂肪酸及び酸化窒素放出化合物を含む組成物、並びに動物の認知機能を高めるためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]老齢又は加齢動物はしばしば、ある程度の認知障害を患う。年齢と共に進行する認知機能の低下を含む変化、並びに脳形態及び脳血管機能における加齢に伴う変化、例えば、脳老化が、よく見られる。加齢に伴う認知障害は、兆候の中でも特に、短期記憶喪失、学習能力の低下、学習速度の低下、注意力の低下、運動能力の低下、及び/又は痴呆等、多くの方法で正体を現し得る。症例によっては、このような認知低下の具体的な原因は不明である。他の症例では、認知障害は、認識されている疾患、障害又は症状、例えば、アルツハイマー病(AD)の発症又は進行から生じる。加齢に伴う認知低下は、ADと異なり、ADとは無関係に起こり得ることが知られている。
【0004】
[0004]認知障害の動物モデルは、その生理学的状態、神経学的状態、解剖学的状態及び病理学的状態を含む状態の研究を大いに促進する。イヌは、認知課題の関数に応じて変化する、学習及び記憶における加齢に伴う認知低下を示す有用なモデル動物である(Adams B等、2000a;Chan ADF等、2002;Su M−Y等、1998;及びTapp PD等、2003)。イヌにおけるこのような低下の研究は、コンパニオンアニマルとしてのその役割によりイヌ自体で有用であるが、観察された低下が、ヒトに見られる加齢に伴う認知低下を反映しているという事実(Adams B等、2000b)は、研究を更により価値あるものにしている。老齢イヌは、βアミロイドタンパク等の、幸福に老いるヒトにも、ADを有する患者にも見られるものと関係のある神経病理を発症する(Cotman CW及びBerchtold、2002;及びCummings BJ等、1996)。しかし、イヌは、ADの全ての特質を示さず、特にタウを含む神経原線維変化(Dimakopoulos AC等、2002)は、観察されていない。したがって、イヌにおける状態は異なり、イヌ認知機能不全症候群(CCDS)と呼ばれている。
【0005】
[0005]健康なイヌも、不健康なイヌ、例えば、CCDSと診断されたイヌも、進行性認知障害及び神経病理学的変化を臨床的に示し得る(London ED等、1983)。更に、加齢イヌ及びCCDSと診断されたイヌは、様々な行動障害を示す。例えば、このようなイヌは、彼等の名前又は聞き慣れた命令に反応することができず、見慣れた環境でも迷子になるか、又は混乱する場合があり、もはや飼い主又は訪問者を出迎えるか、又は反応することができず、日中の活動の低下を示し得、徘徊し得、感情を閉ざし得、尿又は排便が制御できなくなる。
【0006】
[0006]進歩はしたが、特に高齢者及び他の加齢動物の認知を改善する組成物及び方法を開発する必要性が依然存在する。認知障害、神経変性状態、発作、及び痴呆の治療及び/又は予防のための組成物及び方法も必要とされている。このような治療法は、関係者全ての全体的な生活の質を改善するのに有用であろう。コンパニオンアニマルに関して、これらの治療法は、飼い主の満足感の向上に至ると思われ、飼い主とコンパニオンアニマルとの絆を改善するであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[0007]したがって、本発明の一目的は、動物の認知機能を高めるのに有用な組成物及び方法を提供することである。
【0008】
[0008]本発明の別の目的は、動物の、社会的相互作用の低下を低減又は防止し、加齢に伴う行動変化を低減又は防止し、訓練可能性を高め、最適な脳機能を維持し、学習及び記憶を促進し、記憶喪失を低減し、脳老化を遅延させ、発作を予防又は治療し、痴呆を予防又は治療する方法を提供することである。
【0009】
[0009]本発明の更なる目的は、動物の認知機能を高めるのに有用な食品又は他の成分及び装置と組み合わせて、本発明の組成物を製造するのに有用な化合物の1種又は複数を含有するキットの形態で製造品を提供することである。
【0010】
[0010]本発明の別の目的は、本発明の組成物を含むパッケージ、並びに該パッケージの内容物及び/又は該組成物を動物に投与することの利点を示す該パッケージに添付されたラベルを提供することである。
【0011】
[0011]これらの他の目的の1つ又は複数は、認知機能を高める新規の組成物及び方法を用いて実現される。一般に、組成物は、1つ以上の不飽和脂肪酸及び酸化窒素放出化合物を含む。該方法は全般的に、特に、動物の加齢に伴う認知低下、認知障害、神経変性状態、発作、及び痴呆を予防、低減及び/又は遅延させるために、認知機能を高めるのに有効な量で組成物を投与することを含む。
【0012】
[0012]本発明の他の及び更なる目的、特徴並びに利点は、当業者であれば容易に明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0013】
定義
[0013]本明細書では以下の略語を使用し得る:AA、アラキドン酸;ALA、αリノレン酸;ANOVA、分散分析;DHA,ドコサへキサエン酸;DPA、ドコサペンタエン酸;EPA、エイコサペンタエン酸;LA、リノール酸;UFA、不飽和脂肪酸(本明細書で使用する場合、UFAは、1つ以上のこのような脂肪酸を称する);NO、酸化窒素;NORC、酸化窒素放出化合物(複数可);及びL−Arg、L−アルギニン。
【0014】
[0014]「動物」という用語は、認知機能を高め、認知機能、運動機能若しくは行動機能を変化させ、社会的相互作用の低下を低減若しくは防止し、加齢に伴う行動変化を低減若しくは防止し、訓練可能性を高め、最適な脳機能を維持し、学習及び記憶を促進し、記憶喪失を低減し、脳老化を遅延させ、発作を予防若しくは治療し、痴呆を予防若しくは治療し、並びに/或いは精神的明晰性及び精神的敏捷性を維持することを含む、本発明の方法の1つ又は複数が有益となり得る、任意の動物を意味する。一般に、動物は、ヒト、トリ、ウシ、イヌ、ウマ、ネコ、ヤギ、オオカミ、ネズミ、ヒツジ及びブタの動物である。「動物」という用語は、認知機能の向上が所望されるか、又は認知機能の改善が有益であると思われる動物を意味することが好ましい。「コンパニオンアニマル」は、任意の家畜であり、ネコ、イヌ、ウサギ、モルモット、フェレット、ハムスター、マウス、アレチネズミ、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ロバ、ブタ等が挙げられるが、それだけに限らない。動物は、ヒト、又はコンパニオンアニマル、例えば、イヌ若しくはネコであることが好ましい。
【0015】
[0015]「認知機能を高める」という用語は、動物の認知機能、運動機能若しくは行動機能を高めること、又は動物の認知機能、運動機能若しくは行動機能の低下を防止、低減若しくは遅延させることの1つ又は複数を意味する。
【0016】
[0016]「不飽和脂肪酸」又は「UFA」という用語は、少なくとも1つの二重結合を有するモノカルボン酸を含めた、ポリ不飽和脂肪酸又はモノ不飽和脂肪酸を意味する。UFAの例としては、(n−6)脂肪酸、例えば、リノール酸(LA)及びアラキドン酸(AA)、並びに(n−3)脂肪酸、例えば、エイコサペンタエン酸(EPA)、α−リノール酸(ALA)、ドコサペンタエン酸(DPA)及びドコサヘキサエン酸(DHA)が挙げられる。UFAの例としては、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、シス−バクセン酸、及びエルカ酸も挙げられる。
【0017】
[0017]「魚油」という用語は、海洋動物、好ましくは、冷水魚、それだけに限らないが、例えば、サケ、マグロ、サバ、ニシン、シーバス、ストライプトバス、オヒョウ、ナマズ及びイワシ、並びにサメ、エビ及び二枚貝、又はそれらの任意の組合せから得られる、粗製にせよ、精製にせよ、比較的UFAに富む脂肪抽出物又は油性抽出物を意味する。魚油は、一般に材料供給業者が使用する専門用語であり、様々なUFA含有量及びUFA純度の様々な製品を包含する。
【0018】
[0018]「酸化窒素放出化合物」又は「NORC」という用語は、動物において酸化窒素の放出が起こるか、又はそれが起こり得る、任意の化合物(複数可)を意味する。このような化合物の例としては、動物において、酸化窒素、特に「遊離」NOの放出を起こす、例えば、アルギニンαケトグルタル酸、GEA3175、ニトロプルシドナトリウム、三硝酸グリセリン、S−ニトロソ−N−アセチル−ペニシラミン、ニトログリセリン、S−NO−グルタチオン、NO−複合非ステロイド系抗炎症薬(例えば、NO−ナプロキセン、NO−アスピリン、NO−イブプロフェン、NO−ジクロフェナク、NO−フルルビプロフェン及びNO−ケトプロフェン)、NO−放出化合物−7、NO−放出化合物−5、NO−放出化合物−12、NO−放出化合物−18、ジアゼニウムジオレート及びそれらの誘導体、ジエチルアミンNONOエート、並びに任意の有機化合物若しくは無機化合物、生体分子、又はそれらの類似体、同族体、複合体若しくは誘導体等の酸化窒素を放出することが知られているか、又は確定しているL−アルギニン、L−アルギニン含有ペプチド及びタンパク質、並びにそれらの類似体又は誘導体が挙げられる。NORCは、体内で代謝されると酸化窒素放出化合物に転換することができる補助食品、例えば、シトルリン及びオルニチンも例として挙げられるように定義する。
【0019】
[0019]「有効量」という用語は、特定の生物学的結果を得るのに有効な化合物、物質、組成物、薬剤又は他の物質の量を意味する。このような結果としては、以下のもの:特に加齢動物の、認知機能の向上、日中の活動の増加、学習(学習速度又は学習容易性のいずれか)の改善、注意力の改善、社会的行動の改善、運動能力の向上、及び/又は脳血管機能の改善の1つ又は複数が挙げられるが、それだけに限らない。様々な実施形態において、「有効量」とは、例えば、認知機能若しくは認知能力、学習速度若しくは学習能力、問題解決能力、課題又は問題に集中するための注意持続時間及び注意能力、運動機能又は運動能力、社会的行動等、上記特性の任意の1つ若しくは複数の低下を防止するのに適切な量、又はある種の実施形態では、上記特性の任意の1つ若しくは複数を改善するのに適切な量を指す。他の実施形態において、有効量は、動物の認知技能若しくは認知機能の低下の程度若しくは速度のいずれかを低減するのに適当であるか、及び/又は有効量は、このような低下の開始を遅延させるのに適当である。このような有効性は、例えば、本発明の組成物を1匹の動物又は動物集団に投与することにより実現することができる。このような低下の防止、低減若しくは遅延、又は個体若しくは集団における改善は、治療を受けなかったか、又は組成物若しくは薬剤が投与されなかった、コホート、例えば、対照動物又はコホート集団に関連していることが好ましい。
【0020】
[0020]「認知機能」という用語は、以下のもの:精神的安定、記憶/想起能力、問題解決能力、推論能力、思考能力、判断能力、弁別能力若しくは選択能力、学習能力、学習容易性、認知力、洞察力、注意力及び意識性の1つ又は複数を含む、脳の特別、正常又は適切な生理学的活性を指す。「認知機能の向上」又は「認知機能の改善」は、当技術分野に適した任意の手段により測定したとき、以下のもの:精神的安定、記憶/想起能力、問題解決能力、推論能力、思考能力、判断能力、弁別能力若しくは選択能力、学習能力、学習容易性、認知力、洞察力、注意力及び意識性の1つ又は複数を含む、脳の特別、正常又は適切な生理学的活性の任意の改善を指す。
【0021】
[0021]「行動」という用語は、動物が、所与の刺激又は一連の条件に応答又は反応して行う任意のことを意味する。「行動の向上」又は「行動の改善」とは、動物が所与の刺激又は一連の条件に応答又は反応して行う任意のことの任意の改善を意味する。本明細書において、「行動」は「行動機能」と同義に使用される。
【0022】
[0022]「運動機能」又は「運動能力」という用語は、動物の動きに影響を与えるか、又はそれを作り出す組織の生物学的活性を意味する。このような組織としては、筋肉及び運動ニューロンが挙げられるが、それだけに限らない。「運動能力(又は機能)の向上」又は「運動能力(又は機能)の改善」とは、動物の動きに影響を与えるか、又はそれを作り出す組織の生物学的活性における任意の改善を指す。
【0023】
[0023]個体(表現型)における前記の部類若しくは特定の種類の特性又は機能のいずれかの「低下」という用語は、一般に、特性又は機能における改善又は向上の反対語である。組成物の「有効量」は、低下を完全に防止する、若しくは低下を実質的に防止する(低下を「防止する」)、任意の時間経過にわたって若しくは任意の時点で低下の程度若しくは速度を低減する(低下を「低減する」)、又は低下の開始、程度若しくは進行を遅延させる(低下を「遅延させる」)のに必要な量であってよい。「低下」の防止、低減又は遅延は、病気でない加齢動物(例えば、「健康な加齢動物」)を研究対象にする際に、しばしばより有用な比較基準となる。防止、低減及び遅延は、関心のある食事又は補助食品等、治療を受けていない対照又はコホートと関係があると考えることができる。有害な特性若しくは状態の開始、又は特定の機能の低下速度のいずれかの防止、低減及び遅延は、個体ベースで、又は幾つかの実施形態においては集団ベースで測定及び検討され得る。低下の防止、低減又は遅延の最終的な効果は、単位時間当たり又は所与の評価項目で認知機能、運動機能又は行動機能における低下が低いことである。言い換えれば、理想的には、個体又は集団において、認知機能、運動機能及び行動機能を、できるだけ長い時間、できるだけ高いレベルで維持することである。したがって、いずれの実施形態に関しても認知機能、運動機能又は行動機能が最終的に上昇する必要はない。本明細書における目的のために、個体は、対照の個体、群又は集団と比較される場合がある。集団も同様に、有用である場合、実際の個体と、個体の正規化した測定値と、又は群若しくは集団と比較される場合がある。
【0024】
[0024]「加齢」という用語は、動物が、その特定の種及び/又は種内の品種の平均寿命の50%を超えるような高齢であることを意味する。例えば、所与の品種のイヌの平均寿命が10年である場合、5歳超の該品種内のイヌは、本明細書における目的のために「加齢」とみなされるであろう。「健康な加齢動物」とは、公知の疾患、特に、例えば、結果を混同し得る等、認知欠損障害に関連する疾患を有していない動物である。健康な加齢動物を使用する研究において、コホート動物は、やはり健康な加齢動物であることが好ましいが、適切な認知機能、運動機能又は行動機能を有する他の健康な動物が、比較種として使用するのに適切な場合もある。特定の疾患と診断された動物、又は認知限界、運動限界若しくは行動限界を有する動物を使用する場合、コホート動物は、同じような診断を受けた動物、或いは疾患の類似の兆候、又は認識限界、運動限界若しくは行動限界を示す動物を含むべきである。
【0025】
[0025]「食品」、「食品製品」又は「食品組成物」とは、ヒトを含む動物による摂取を対象とし、動物に栄養を与える製品又は組成物を意味する。
【0026】
[0026]本明細書で使用する場合、「ヒトの食用に処方された食品製品」とは、具体的にはヒトによる摂取を対象とした任意の組成物である。「ペットフード」又は「ペットフード組成物」という用語は、動物による、好ましくはコンパニオンアニマルによる摂取を対象とした組成物を意味する。「完全で栄養バランスのとれたペットフード」とは、例えば、コンパニオンアニマルの栄養の分野での第一人者の推薦に基づき、適切な量及び割合で、食品の意図されるレシピエント又は消費者に必要な公知の栄養素全てを含有するものである。したがって、このような食品は、補助栄養源を追加せずに、生命を維持するか、又は産生を促進するための、唯一の食事摂取源として利用することができる。栄養バランスのとれたペットフード組成物は、当技術分野で広く知られており、使用されている。該用語は、ヒトを対象にしているにせよ、別の動物を対象にしているにせよ、任意の食品、飼料、スナック、フードサプリメント、おやつ(treat)、食事代替物又はミールリプレイスメントを含む。動物用食品は、任意の家畜種又は野生種を対象とする食品又は飼料を含む。好ましい実施形態において、動物用食品は、栄養的に完全な食品組成物、例えば、ペレット状フード、押出成形フード又はドライフードを表す。このような動物用食品の例としては、押出成形ペットフード、例えば、イヌ及びネコ用のフードが挙げられる。
【0027】
[0027]「栄養補助食品(dietary supplement)」という用語は、通常の動物の食事に加えて摂取されることが意図される製品を意味する。栄養補助食品は、任意の形態、例えば、固体、液体、ゲル、錠剤、カプセル、粉末等であってよい。それらは、便利な剤形で提供されることが好ましい。幾つかの実施形態において、それらは、バルク消費者パッケージ、例えば、バルク粉末、バルク液体、バルクゲル又はバルク油で提供される。他の実施形態において、補助食品は、他の食品、例えば、スナック、おやつ、サプリメントバー、飲料等に含まれるようにバルク量で提供される。
【0028】
[0028]「長期投与」という用語は、1カ月を超えて繰り返し投与又は摂取される期間を意味する。ある種の実施形態に関しては、2カ月、3カ月又は4カ月以上の期間が好ましい。5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月又は10カ月以上を含む、より長期間も好ましい。11カ月又は1年を超える期間も好ましい。1年、2年、3年又はそれ以上に及ぶ長期間の使用が本発明には含まれる。ある種の加齢動物に関しては、動物は、その生涯にわたって定期的に摂取し続けることになろう。これは、時には「長」期間の摂取として称される。
【0029】
[0029]「定期的」という用語は、少なくとも月1回、より好ましくは週1回の組成物の投与、又は組成物の摂取を意味する。ある種の実施形態においては、1週間に2回、3回、若しくは7回等のより頻繁な投与又は摂取が好ましい。少なくとも1日1回の摂取を含む計画が、更により好ましい。当業者は、化合物若しくはその化合物のある種の代謝物の血中濃度、又はその化合物の摂取後の結果が、投与頻度を評価又は決定するための有用な手段となり得ることを認識するであろう。本明細書に明確に例示されているかどうかに関わらず、測定される化合物の所望の血中濃度を許容範囲内で維持できる頻度は、本明細書において有用である。当業者は、投与頻度が、摂取又は投与される組成物の関数であり、幾つかの組成物が、測定される化合物の所望の血中濃度を維持するために多少頻繁な投与を必要とし得ることを認識されるであろう。
【0030】
[0030]「経口投与」又は「経口投与する」という用語は、本明細書に記載の組成物の1種又は複数を、動物が摂取するか、又はヒトが動物に給餌することを指示されるか、若しくはヒトが動物に給餌することを意味する。ヒトが、組成物を給餌することを指示された場合、このような指示は、該組成物の使用により、基準とする利益、例えば、認知機能の向上、肝機能の改善、日中の活動の増加、学習の改善、注意力の改善、社会的行動の改善、運動能力の改善、及び/又は脳血管機能の改善、或いはこのような前記の機能又は特質の低下の防止、低減若しくは遅延を提供できるか、及び/又は提供するであろうことをヒトに伝えるか、及び/又は知らせるものであってよい。このような指示は、口頭の指示(例えば、医師、獣医師若しくは他の医療従事者、又はラジオ若しくはテレビ媒体(即ち、広告)からの口頭の指示による)、書面での指示(例えば、医師、獣医師若しくは他の医療従事者(例えば、処方医)等からの書面の指示による)、販売員若しくは販売組織(例えば、マーケティング用カタログ、パンフレット、又は他の説明用の道具による)、書記媒体(例えば、インターネット、電子メール、ウェブサイト又は他のコンピューター関連媒体)、及び/又は組成物と関連する包装材料(例えば、組成物を入れる容器上に存在するラベル)、或いはそれらの組合せ(例えば、更なる情報についてはウェブサイトにアクセスするようにとの指示が掲載されたラベル又はパッケージ)であってよい。
【0031】
[0031]「認知薬」という用語は、認知機能に影響を与えるのに有用な任意の化合物、組成物又は薬剤、例えば、モノアミンオキシダーゼβ阻害剤、例えば、セレギリン;血管拡張剤、例えば、ニセルゴリン及びビンポセチン;ホスファチジルセリン;プロペントフィリン;抗コリンエステラーゼ(コリンエステラーゼ阻害剤)、例えば、タクリン、ガランタミン、リバスチグミン、ビンポセチン、ドネペジル(ARICEPT(登録商標)(塩酸ドネペジル))、メトリフォネート及びフィソスチグミン;レシチン;コリンコリン様作用薬、例えば、ミラメリン及びキサノメリン;イオンチャネル型N−メチル−D−アスパルテート(NMDA)受容体アンタゴニスト、例えば、メマンチン;抗炎症薬、例えば、プレドニソロン、ジクロフェナク、インドメタシン、プロペントフィリン、ナプロキセン、ロフェコキシン、イブプロフェン及びスルジナク;金属キレート剤、例えば、クリオキノール;Ginkgo biloba;ビスホソホネート;選択的エストロゲン受容体モジュレーター、例えば、ラロキシフェン及びエストロゲン;植物エストロゲン;β及びγセクレターゼ阻害剤;コレステロール低下薬、例えば、スタチン;カルシトニン;リセドロネート;アレンドロネート;並びにそれらの組合せを意味する。
【0032】
[0032]「組み合わせて」という用語は、UFA、NORCを含む組成物、食品組成物、認知薬、又は本発明の他の化合物若しくは組成物が、(1)食品組成物中で一緒に、又は(2)別々に、同じ又は異なる頻度で、同じ又は異なる投与経路を用いて、ほぼ同じ時間又は定期的に動物に投与されることを意味する。「定期的に」とは、薬剤が、特定の薬剤について許容できる投与日程で投与され、食品が、特定の動物に適切であるとして日常的に動物に給餌されることを意味する。「ほぼ同じ時間」とは、一般に、食品及び薬剤が、同じ時間又は互いに約72時間以内に投与されることを意味する。「組み合わせて」とは、具体的には、認知薬が、規定期間投与され、UFA及びNORCを含む組成物が、無期限に投与される投与計画を含む。
【0033】
[0033]動物を言及するとき、「個体」という用語は、任意の種又は種類の個々の動物を意味する。
【0034】
[0034]「微生物」という用語は、少なくとも細菌、かび、並びに他の真菌、及び酵母菌を包含する。プロバイオティクスは、動物の消化管に残存できるか、又はそこで繁殖及び繁茂することもできる有益な微生物である。プロバイオティクスは、一般に動物の健康全般、特に動物の消化管の健康に寄与することができる。
【0035】
[0035]「単一パッケージ」という用語は、キットの成分が、1つ以上の容器と物理的に関連し、製造、流通、販売又は使用の構成単位と見なされることを意味する。容器としては、袋、箱若しくはカートン、瓶、任意の種類、デザイン若しくは材料、オーバーラップ、シュリンクラップ、貼付成分(例えば、ステープル、接着等)のパッケージ、又は前記のいずれかの組合せが挙げられるが、それだけに限らない。例えば、単一パッケージキットから、製造、流通、販売又は使用の構成単位と見なされるように、物理的に関連する個々の組成物及び/又は食品組成物の容器を提供することができる。
【0036】
[0036]「実質的なパッケージ(virtual package)」という用語は、キットの成分が、例えば、1種の成分を含有する袋又は他の容器において、もう1種の成分を得る方法をユーザーに伝える、1つ以上の物理的又は実質的なキット成分についての指示、及び例えば、そのキットの使用方法についての説明書、或いはキットの1つ以上の成分についての安全情報又は技術的情報を得るために、ウェブサイトにアクセスすること、記録されたメッセージ若しくはファックス返信サービスに問い合わせること、視覚的メッセージを見ること、又は介護人若しくは指導者に問い合わせることをユーザーに伝える指示に関連していることを意味する。実質的なキットの一部として提供できる情報の例としては、使用説明書;製品安全データシート等の安全情報;中毒管理情報;潜在的副作用に対する情報;臨床研究結果;食品組成又はカロリー組成等の栄養情報;認知機能、行動機能又は運動機能に対する一般的な情報;認知機能、行動機能又は運動機能に影響を与える疾患;認知機能、行動機能又は運動機能の治療;或いは認知機能、行動機能若しくは運動機能の治療又は予防に関する一般的な情報;認知機能、行動機能又は運動機能に関する自助;認知機能、行動機能又は運動機能の問題を有する動物を世話するものに対する介護人情報;並びに認知薬の使用、利点及び潜在的副作用又は逆の兆候が挙げられる。
【0037】
[0037]「動物の健康(health and wellness)」という用語は、単に病気又は病弱ではないだけではなく、動物が身体的、精神的、及び社会的に完全に良好な状態である(well−being)ことを意味する。
【0038】
[0038]「壮年期を延ばす」という用語は、動物が健康に生活する年数を延ばすことを意味し、単に動物が生存する年数を延ばすことを意味するものではなく、例えば、動物はその生涯の壮年期において比較的より長い期間健康であろう。
【0039】
[0039]本明細書で表される全てのパーセンテージは、別段の指示がない限り、乾物ベースでの組成物の重量である。当業者は、「乾物ベース」という用語が、組成物中の成分の濃度又はパーセンテージが、組成物中の任意の自由水分が除去された後に測定又は決定されることを意味することを認識するであろう。
【0040】
[0040]全体で使用する場合、範囲は、詳細に示さざるを得ない状態を回避し、範囲内にある各値及び全ての値を記載するための簡易表現として本明細書において使用される。範囲内の任意の適切な値は、適切な場合、上限値、下限値又は範囲の終端として選択することができる。
【0041】
[0041]本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、文脈で別段の明確な指示がない限り、用語の単数形は複数形を含み、逆の場合も同じである。したがって、「1つの(a、an)」及び「その(the)」についての言及は、一般に各用語の複数形を含む。例えば、「1匹の子犬」、「1つの方法」又は「1種の食品」についての言及は、このような「子犬」、「方法」又は「食品」の複数を含む。例えば、「1種の抗酸化剤」についての本明細書における言及は、このような抗酸化剤の複数を含む一方で、「複数の部分」に関する言及は、単一の部分を含む。同様に、「含む(comprise及びcomprises)」、及び「含んでいる(comprising)」という用語は、排他的ではなく包括的に解釈されるべきである。同様に、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及び「又は」という用語は全て、このような構造が、文脈から明確に禁止されない限り、包括的であると解釈されるべきである。本明細書で使用する場合、「例」という用語は、特に用語リストが続くとき、単に例示的及び例証的なものであり、排他的又は包括的なものであるとみなされるべきではない。
【0042】
[0042]本明細書に開示された方法、組成及び他の進歩は、当業者は容易に認識するであろうが、それらは変化し得るため、本明細書に記載の特定の方法論、プロトコル及び試薬に限定されない。更に、本明細書で使用する専門用語は、特定の実施形態だけを示すことを目的としており、開示されているか、又は請求されているものの範囲を限定する意図はなく、かつ限定しない。
【0043】
[0043]別段の定義がない限り、本明細書で使用する技術用語、科学用語、専門用語及び頭字語は全て、本発明の分野(複数可)又は該用語が使用される分野(複数可)の当業者により一般に理解される意味を有する。本明細書に記載のものと同じであるか、又はそれに匹敵する任意の組成物、方法、製造品、又は他の手段若しくは物質は、本発明を実施する際に使用することができ、好ましい組成物、方法、製造品又は他の手段若しくは物質が本明細書に記載されている。
【0044】
[0044]全ての特許、特許出願、刊行物、技術論文及び/又は学術論文、並びに本明細書で引用又は言及した他の参考文献は、法律が許す範囲で、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。これらの参考文献の考察は、単にそこでの主張を要約することが意図されている。任意のこのような特許、特許出願、刊行物若しくは参考文献、又はそれらの任意の部分が、関連技術、必須技術又は先行技術であるとは認められない。関連技術、必須技術又は先行技術としてのこのような特許、特許出願、刊行物若しくは他の参考文献の任意の主張の正確性及び適切性に異議を申し立てる権利は、明確に確保される。本明細書内で完全に引用されていない刊行物についての完全な引用は、本明細書の最後に示されている。
発明
【0045】
[0045]一態様において、本発明は、動物の認知機能を高めるのに適した組成物を提供する。組成物は、動物の認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の不飽和脂肪酸(UFA)、及び1つ以上の酸化窒素放出化合物(NORC)を含む。ある種の実施形態において、組成物は、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はそれらの組合せを更に含む。本発明は、ビタミンB群及び/若しくは抗酸化剤と共に又はそれなしで、UFA及びNORCを含む組成物が、動物の認知機能を高めるのに有効であるという発見に基づくものである。組成物は、健康、又は年齢、例えば、若齢動物、成熟動物又は高齢動物に関わらず、動物における1つ以上の認知機能、運動機能又は行動機能に影響を与えるのに有用である。組成物は、全ての年齢層の健康な動物、又は老化過程により若しくは疾患によりもたらされる認知機能の低下の影響を受けやすいか、又はそれに悩まされている動物を含む、動物の1つ以上の認知機能、運動機能又は行動機能を高める。同様に、組成物は、動物、特に老化過程により、又は疾患によりもたらされる認知機能の低下の影響を受けやすいか、又はそれに悩まされている加齢動物の認知機能の低下を防止、低減又は遅延させる。組成物は、ヒト、並びにコンパニオンアニマル、特にイヌ及びネコにおける加齢に伴う及び疾患に伴う認知低下の影響を低減又は遅延させるのに特に有効である。組成物は、認知低下が、脳機能の変化、特に脳老化、又は疾患、特に発作による損傷により生じる際に、認知機能を高めるのにも有用である。
【0046】
[0046]UFAは、動物への投与に適した任意のUFAであってよい。UFAは、任意の適切な源、即ち合成源又は天然源から得ることができる。UFAの好ましい源は、このような脂肪酸の天然源であり、プリムローズ;緑色野菜、例えば、ホウレンソウ;藻及び藍藻、例えば、ラセンモ;植物、例えば、亜麻、菜種、大豆、クルミ、カボチャ、紅花、胡麻、小麦胚芽、ヒマワリ、トウモロコシ及び大麻由来の植物の種子及び油;魚、例えば、サケ、マグロ、サバ、ニシン、シーバス、ストライプトバス、オヒョウ、ナマズ、イワシ、サメ、エビ及び二枚貝;並びに前記のものの抽出油の任意の1種又は複数が挙げられるが、それだけに限らない。UFAは、合成であってもよく、それ自体は、当技術分野において適切な任意の手段に従って、任意の適切な出発物質から生成することができる。UFAは、天然にせよ、合成にせよ、任意の1つ以上の源、例えば、上に例示されているもの由来の任意の1つ以上のUFAのブレンドを含んでいてもよい。好ましい実施形態において、UFAは、少なくとも20個の炭素原子及び少なくとも2つの二重結合を有する1つ以上のモノカルボン酸を含む長鎖ポリ不飽和脂肪酸(UFA)である。UFAは、(n−6)脂肪酸又は(n−3)脂肪酸であることが好ましく、n−3LCPUFAであることが最も好ましい。
【0047】
[0047]NORCは、動物への投与に適した任意のNORCであってよい。NORCは、任意の適切な源、即ち合成源又は天然源から得ることができる。様々な実施形態において、NORCは、アルギニンを含む。アルギニンの現在好ましい源としては、動物タンパク質及び植物タンパク質が挙げられるが、それだけに限らない。アルギニンの含有量に富み、本明細書での使用に適していると考えられる植物の例としては、豆、例えば、大豆、ルピナス及びイナゴマメ;穀物、例えば、小麦及び米;果実、例えば、グレープが挙げられるが、それだけに限らない。植物の種子及び木の実、例えば、カカオ及びピーナッツも、アルギニンの含有量に富むと考えられ、したがって本明細書で有用である。アルギニンの含有量に富むと考えられる適切な動物タンパク質の幾つかの例としては、家禽肉製品及び魚製品がある。NORCは、当技術分野において任意の適切な手段に従って合成的に製造することもできる。UFAと同様に、本明細書に開示されている任意の組成物のNORC含有量は、任意の天然又は合成のNORCのブレンドを含んでいてもよい。天然にせよ、合成にせよ、UFA及びNORCはいずれも、直接得るか、又は商業的供給源から調達することができる。
【0048】
[0048]一態様において、組成物は、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はそれらの組合せを更に含む。ビタミンB群は、動物への投与に適した任意のビタミンB群であってよい。ビタミンB群としては、ビタミンB1(チアミン)、B2(リボフラビン)、B3(別名、P又はPP)(ニコチン酸及び/又はニコチンアミドを含むナイアシン)、B5(パントテン酸)、B6(ピリドキシン)、B7(別名、H)(ビオチン)、B8(myo−イノシトール)、B9(別名、M又はB−c)(葉酸)、B12(コバラミン)、又はビタミンB活性を有することが認識されているか、又は判明している、それらの塩、複合体又は誘導体が挙げられる。前記のもののいずれかの組合せも本明細書で有用であり、本明細書において時にはビタミンB群の「混合物」として称される。ビタミン所要量は、様々な種で異なるため、列挙された化合物の全てが、全ての種のためのビタミンとはみなされない。例えば、ヒトがmyo−イノシトールを合成できることは公知であるため、適切なヒトの栄養に必要でないため、もはやビタミンとみなされない。
【0049】
[0049]抗酸化剤は、動物への投与に適した任意の抗酸化剤であってよい。抗酸化剤は、当技術分野、特に食品技術及び食品処方の分野で周知である。天然の抗酸化化合物としては、ビタミン(例えば、A、C及びE、並びにそれらの誘導体、複合体又は類似体)、並びに果実、野菜、ハーブ、種子、植物の他の種類及び/又は部分からの抽出物を含む、植物抽出物が挙げられる。化合物、例えば、αリポ酸、クロロフィル及びその誘導体、グルタチオン、ユビキノール(例えば、補酵素Q10)、カロテノイド(例えば、リコペン)、フラボノイド、フェノール酸及びポリフェノール、並びにピクノジェノールは、優れた抗酸化剤であることが知られている。抗酸化剤の植物源の幾つかの例としては、ベリー(チェリー、ブラックベリー、ストロベリー、ラズベリー、クロウベリー、ブルーベリー、ビルベリー/野生のブルーベリー、ブラックカラント)、ザクロ、グレープ、オレンジ、プラム、パイナップル、キーウィフルーツ及びグレープフルーツ等の果実由来のもの;ケール、チリペッパー、赤キャベツ、コショウ、パセリ、アーティチョーク、芽キャベツ、ホウレンソウ、レモン、ショウガ、ニンニク及びレッドビーツを含む、野菜由来のもの;アプリコット、プルーン及びデーツ等のドライフルーツ由来のもの;ソラマメ、インゲンマメ及び大豆を含む、豆由来のものが挙げられる。また、ピーカン、クルミ、へーゼルナッツ、グラウンドナッツ及びヒマワリの種等の木の実及び種子;大麦、アワ、オート麦及びトウモロコシ等の穀物も挙げられる。多くの天然の抗酸化剤は、クローブ、シナモン、ローズマリー及びオレガノを含む広範な種からも入手することができる。抗酸化剤のあまり広く知られていない源としては、Ginkgo biloba、並びに熱帯植物、例えば、ウヤク及びカリカパパイヤが挙げられる。様々な紅茶及び緑茶、並びに発酵製品、例えば、赤ワインの抗酸化特性は、近年は大きな関心となっており、このようなものは本明細書での使用に適していると思われる。セレンは、優れた酸素スカベンジャーであり、特にビタミン又は関連のトコフェロール化合物で効果がある。合成食事抗酸化剤としては、食品製品で一般に使用されるブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)及びブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)が挙げられる。前記のもののいずれかは、天然及び合成の抗酸化剤の組合せのように、単独で又は組み合わせて、本明細書での使用に適している。一実施形態において、抗酸化剤は、単独で又は他の抗酸化剤と組み合わせてアスタキサンチンを含む。
【0050】
[0050]組成物は、UFA及びNORC、並びに組成物中に含まれる場合、ビタミンB群及び抗酸化剤を、認知機能を高めるのに有効な量で含む。一般に、組成物は、約0.1%〜約50%のUFA、及び約0.1%〜約20%のNORCを含む。組成物中に含まれるとき、組成物は、推奨1日所要量(RDA)の約0.1〜40倍のビタミンB群、及び約0.0001%〜約25%の抗酸化剤を含む。様々な実施形態において、組成物は、約1〜約30%のUFA、好ましくは約1〜約15%のUFA、及び約1〜約15%のNORC、好ましくは約1〜約10%のNORCを含む。様々な実施形態において、ビタミンB群は、RDAの約1〜20倍、好ましくはRDAの約1〜10倍からなり、抗酸化剤は、約0.0001%〜約15%、最も好ましくは約0.001%〜約5%、最も好ましくは約0.001%〜約2%である。一実施形態において、組成物はUFA、NORC、及び1つ以上のビタミンB群と1つ以上の抗酸化剤との混合物をこのような量で含む。一実施形態において、組成物は、ビタミンB群及び抗酸化剤のRDAと共に又はそれなしで、約0.5g〜約10gのUFA、及び約0.5g〜約10gのNORCを含む。
【0051】
[0051]組成物は、物質、例えば、ミネラル、他のビタミン、塩、例えば、風味剤(palatant)、着色剤、乳化剤、抗菌剤又は他の保存料を含む機能性添加剤を更に含むことができる。このような組成物で有用であり得るミネラルとしては、例えば、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、鉄、塩化物、ホウ素、銅、亜鉛、マグネシウム、マンガン、ヨウ素、セレン等が挙げられる。本明細書で有用な追加のビタミンの例としては、A、D、E及びK等の脂溶性ビタミンが挙げられる。イヌリン、アミノ酸、酵素、補酵素等は、様々な実施形態で挙げるのに有用であり得る。
【0052】
[0052]一実施形態において、組成物は、ヒト食品組成物及びペットフード組成物を含む、食品組成物である。このような組成物としては、動物に必要な栄養所要量を供給することが意図された食品、動物用おやつ(例えば、ビスケット)、又は栄養補助食品が挙げられる。組成物は、ドライ組成物(例えば、キブル)、セミモイスト組成物、ウェット組成物、又はそれらの任意の混合物であってよい。別の実施形態において、組成物は、栄養補助食品、例えば、グレービー、飲料水、飲料、ヨーグルト、粉末、顆粒、ペースト、懸濁液、咀嚼品(chew)、軽食、おやつ、スナック、ペレット、ピル、カプセル、錠剤又は任意の他の適切な送達形態である。栄養補助食品は、高濃度のUFA及びNORC、並びに任意選択のビタミンB群及び抗酸化剤を含んでいてもよい。これにより、補助食品を動物に少量投与することが可能となるか、或いは動物への投与前に希釈することができる。栄養補助食品は、動物への投与前に水又は他の希釈剤と混合する必要があり得るか、又はそれと混合することが好ましい場合がある。
【0053】
[0053]一実施形態において、組成物は、冷蔵組成物又は冷凍組成物である。別の実施形態において、UFA及びNORCは、必要とされる有益な量を得るために他の組成物とプレブレンドされる。更に他の実施形態において、UFA及びNORCは、食品、スナック、ペットフード組成物又はペット用おやつを被覆するために使用される。一実施形態において、UFA及びNORCは、例えば、散布粉末又はミックスを用いて、動物に与える直前に組成物に加えられる。このような組成物は、ビタミンB群及び/又は抗酸化剤を更に含むことができる。
【0054】
[0054]組成物は、全般的健康を促進又は持続する1つ以上の補助物質を場合により含んでいてもよい。好ましい物質は、精神的健康の改善若しくは認知機能の向上と関連するものであってよく、又は認知機能欠損を阻害、遅延又は低減する物質、例えば、認知機能を高めるハーブ又は植物であってよい。
【0055】
[0055]様々な実施形態において、ペットフード組成物又はペット用おやつ組成物は、約15%〜約50%の粗タンパク質を含む。粗タンパク質物質は、植物タンパク質、例えば、大豆ミール、大豆タンパク濃縮物、トウモロコシグルテンミール、小麦グルテン、綿実及びピーナッツミール、又は動物タンパク質、例えば、カゼイン、アルブミン及び食肉タンパク質を含んでいてもよい。本明細書で有用な食肉タンパク質の例としては、豚肉、羊肉、馬肉、家禽肉、魚肉及びそれらの混合物が挙げられる。
【0056】
[0056]組成物は、約5%〜約40%の脂肪を更に含んでいてもよい。組成物は、炭水化物源を更に含んでいてもよい。組成物は、約15%〜約60%の炭水化物を含んでいてもよい。このような炭水化物の例としては、穀物(grains or cereals)、例えば、米、トウモロコシ、ミロ、ソルガム、アルファルファ、大麦、大豆、菜種、オート麦、小麦、及びそれらの混合物が挙げられる。組成物は、他の物質、例えば、乾燥ホエー及び他の乳製品副産物も場合により含んでいてもよい。
【0057】
[0057]幾つかの実施形態において、組成物の灰分は、1%未満〜約15%、好ましくは約5%〜約10%に及ぶ。
【0058】
[0058]含水率は、組成物の性質に応じて変化し得る。好ましい実施形態において、組成物は、完全で栄養バランスのとれたペットフードである。本実施形態において、ペットフードは、「ウェットフード」、「ドライフード」又は中程度の含水率のフードであってよい。「ウェットフード」は、缶又はホイル袋で通常販売されるペットフードを示し、通常約70%〜約90%の範囲の含水率を有する。「ドライフード」は、ウェットフードに類似した組成のペットフードを示すが、通常約5%〜約15%又は20%の範囲の限られた含水率を含有し、したがって、例えば、小さなビスケット様キブルとして与えられる。一つの現在好ましい実施形態において、組成物は、約5%〜約20%の含水率を有する。ドライフード製品としては、比較的貯蔵安定性があり、微生物又は真菌による劣化又は汚染に耐性があるような、様々な含水率の様々な食品が挙げられる。ドライフード組成物も好ましく、それらとしては、押出食品製品、例えば、ペットフード、又はヒト若しくはコンパニオンアニマルいずれかのためのスナック食品がある。
【0059】
[0059]組成物は、1つ以上の繊維源を更に含んでいてもよい。「繊維」という用語は、可消化にせよ不消化にせよ、可溶性にせよ不溶性にせよ、発酵性にせよ非発酵性にせよ、食品における「バルク」の源全てを含む。好ましい繊維は、海草等の植物源由来のものであるが、微生物源の繊維も使用することができる。当業者に知られているように、様々な可溶性又は不溶性の繊維を利用することができる。繊維源は、ビートパルプ(甜菜由来)、アラビアガム、タルハガム、オオバコ、米ぬか、イナゴマメガム、シトラスパルプ、フラクトオリゴ糖、ペクチン、短鎖オリゴフルクトース、マンナンオリゴフルクトース、大豆繊維、アラビノガラクタン、ガラクトオリゴ糖、アラビノキシラン又はそれらの混合物であってよい。
【0060】
[0060]或いは、繊維源は、発酵性繊維であってよい。発酵性繊維は、コンパニオンアニマルの免疫システムに利益をもたらすことが、以前に示された。腸内でプロバイオティクスの増殖を促進するプレバイオティクスをもたらす当業者に公知の発酵性繊維又は他の組成物は、動物の免疫システムに対して本発明によりもたらされる利益の増加を補助するために組成物中に組み込んでもよい。
【0061】
[0061]他の実施形態において、組成物はプレバイオティクス若しくはプロバイオティクス、又はそれらの組合せを更に含む。プロバイオティクスは、摂取したとき、特定の医学的状態の予防及び治療に有益な効果がある生きた微生物である。プロバイオティクスは、コロニー形成耐性として知られる現象を介して生物学的効果を発揮すると考えられる。プロバイオティクスにより、固有の嫌気性菌叢が、消化管の潜在的に有害な(主に、好気性)細菌の濃度を制限する過程を促進する。消化管において酵素を供給するか、又は酵素活性に影響を与える等の他の作用形態も、プロバイオティクスに起因するとされる他の機能の一部の原因となると思われる。プレバイオティクスは、結腸内で細菌の増殖及び/又は活性を選択的に刺激することにより、宿主の健康に有益な影響を与える非消化性食品成分である。プレバイオティクスとしては、フラクトオリゴ糖(FOS)、キシロオリゴ糖(XOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、及びマンノオリゴ糖(通常、ヒト用以外の食品、例えば、ペットフード)が挙げられる。プレバイオティクス、即ちフラクトオリゴ糖(FOS)は、多くの食品、例えば、小麦、タマネギ、バナナ、ハチミツ、ニンニク及びリーキで天然に見出される。FOSは、チコリ根から分離させるか、又はスクロースから酵素的に合成することもできる。結腸内でのFOS発酵により、結腸内でのビフィドバクテリウム数の増加、カルシウム吸収の増加、糞便重量の増加、胃腸通過時間の短縮、及び恐らく血中脂質濃度の低下を含む、多数の生理学的効果がもたらされる。ビフィドバクテリウムの増加は、潜在的病原菌を阻害する化合物を生成し、血中アンモニア濃度を低下させ、ビタミン及び消化酵素を生成することから、ヒトの健康に有益であると想定されている。プロバイオティクス細菌、例えば、ラクトバチルス又はビフィドバクテリウムは、腸の微生物バランスを改善し、抗体の生成及び白血球の食細胞(破滅又は殺滅)活性の向上をもたらすことにより、免疫反応に確実に影響を与えると考えられる。ビフィドバクテリウムラクティスは、高齢者における細胞性免疫の幾つかの側面を高めるのに有効なプロバイオティクス栄養補助食品であり得る。プロバイオティクスは、全身性細胞免疫反応を高め、他の点では健康な成人の自然免疫力を高める栄養補助食品として有用であり得る。プロバイオティクスとしては、多くの種類の細菌が挙げられるが、一般に、4つの細菌属:ラクトバチルスアシドフィルス、ビフィドバクテリア、ラクトコッカス及びペディオコッカスから選択される。有益な種としては、エンテロコッカス種及びサッカロミセス種が挙げられる。動物に投与すべきプロバイオティクス及びプレバイオティクスの量は、プレバイオティクス及びプロバイオティクスの種類及び性質、並びに動物の種類及び性質、例えば、動物の年齢、体重、全般的健康、性別、微生物の枯渇程度、有害細菌の存在、及び食事に基づき、当業者により決定される。一般に、プロバイオティクスは、腸管微生物叢、好ましくは1日当たり約50億〜約100億の生細菌の健康維持のために、1日当たり約10億〜約200億のコロニー形成単位(CFU)の量で動物に投与される。一般に、プレバイオティクスは、腸内の健康な微生物叢を確実に刺激し、これらの「良好な」細菌が再生されるのに十分な量で投与される。通常量は、1食分当たり約1〜約10グラム、又は動物の1日の推奨食物繊維量の約5%〜約40%である。プロバイオティクス及びプレバイオティクスは、任意の適切な手段により組成物の一部としてもよい。一般に、薬剤を組成物と混合するか、又は例えば、撒くか、若しくはスプレーすることにより組成物の表面に施す。薬剤がキットの一部であるとき、薬剤を他の物質と、又はそれ自体のパッケージに混合することができる。
【0062】
[0062]組成物及び栄養補助食品は、意図されるレシピエント又は消費者、例えば、成熟動物、又は高齢動物若しくは若齢動物用に特別に処方してもよい。例えば、子犬若しくは子猫、又は現役動物、妊娠動物、泌乳動物、若しくは加齢動物に適した組成物を調製することができる。一般に、特別な組成物は、発育又は老年の様々な段階の動物に適したエネルギー所要量及び栄養所要量を含むであろう。
【0063】
[0063]本発明のある種の態様は、完全で栄養バランスのとれた食品と組み合わせて使用することが好ましい。本明細書で提供されるある種の実施形態に従って、UFA及びNORCを含む組成物を、良質の市販食品と共に使用するのが好ましい。本明細書で使用する場合、「良質の市販食品」とは、例えば、イヌに関する上記のNational Research Councilの推奨、又はAssociation of American Feed Control Officialsにより示されたガイドラインに示されているように、重要な栄養素の消化率が80%以上になるように製造された食事を指す。類似の高い栄養基準は、他の動物に使用されるであろう。
【0064】
[0064]一実施形態において、食品組成物は、組成全般へのその寄与のために選択された様々な成分のいずれか又はそれらの組合せを含む。したがって、熟練した食品技術者は、天然(例えば、植物又は植物由来、動物又は動物由来、及び微生物又は微生物由来)成分(ingredients or components)、及び合成成分(ingredients or components)の中から選択することができる。特定の実施形態において、成分としては、穀物粒及び/若しくは穀物片、又はその成分、食肉及び食肉副産物、魚、貝類又は他の海産物、他の畜産物又は副産物、任意の源由来の卵、ビタミン、ミネラル、塩、甘味料、繊維、香料又は他の風味剤、着色料、並びに機能性成分、例えば、乳化剤、安定剤、軟化剤、機能性コーティング等のいずれかを挙げることができる。本発明で有用な穀物としては、商業的農業で現在使用されているにせよ、「穀物」であるとして実質的に又は植物学的に単に知られているだけにせよ、「穀物」作物として認識されている全ての植物が挙げられる。例えば、「穀物」としては、トウモロコシ、小麦、米、大麦、ソルガム、アワ、オート麦、ライ麦、ライ小麦、ソバ、フォニオ及びキノアが挙げられる。当業者は、所与の食品組成物において、1つ以上のこのような穀物製品を使用することは珍しいことではないことを認識するであろう。本発明で有用な食肉としては、任意の動物由来の製品、好ましくは鶏肉若しくは他の家禽肉、ラム、羊肉、子牛肉、牛肉又は豚肉等の筋肉組織が挙げられる。本発明で有用な他の畜産物及び副産物としては、任意の種の乳由来の乳製品又は副産物が挙げられる。他の重要な成分としては、脂肪が挙げられ、当業者は、植物性脂肪源、動物性脂肪源又は微生物脂肪源の多くが、食品組成物を処方するために利用できることを認識するであろう。一実施形態において、脂肪源は、植物性脂肪、例えば、トウモロコシ油、大豆油、又は菜種油であり、容易に入手できるものが好ましい。別の実施形態において、動物性脂肪、例えば、獣脂は、脂肪からのカロリー、並びに肉食動物にとって魅力的な風味を提供するのに有用である。当然ながら、脂肪等の前記成分いずれかの組合せは、当技術分野で知られており、機能特性、並びに価格及び利用可能性に基づき食品組成物を最適化するのに有用である。
【0065】
[0065]当業者は、本発明の食品組成物を処方する際、処方は、製剤担当者が組成物中のある種の成分の価格及び/又は利用可能性、並びにある種の成分の分析におけるバッチ間変動を検討することができるように、若干変更できることも認識するであろう。したがって、所与の食品組成物又は食品処方物は、このような要因に応じて、バッチ間で、プラント間で、更には季節間で若干変化し得る。特定のバッチの食品組成物を製造するために選択された特定の成分におけるこのような変動にもかかわらず、組成全般(例えば、タンパク質、炭水化物、脂肪、繊維又は他の成分の分析)は、例えば、特定の成分の最小パーセント又は最大パーセントの効能効果又は保証等、ラベル表示に従って、一定又は少なくとも実質的に一定に保つことができる。
【0066】
[0066]他の実施形態において、本発明の組成物は、動物の、社会的相互作用の低下の低減又は防止、加齢に伴う行動変化の低減又は防止、訓練可能性の向上、最適な脳機能の維持、学習及び記憶の促進、記憶喪失の低減、脳老化の遅延、発作の予防又は治療、痴呆の予防又は治療、並びに精神的明晰性及び精神的敏捷性の維持の1つ又は複数に有効な量で、UFA及びNORC、並びに組成物中に含まれる場合、ビタミンB群及び抗酸化剤を含む。
【0067】
[0067]当業者は、所与の組成物に加えられるべき、UFA、NORC、ビタミンB群、抗酸化剤、及び任意の他の成分の適切な量を決定する方法を理解するであろう。熟練した製剤担当者は、UFA及びNORC、並びに他の成分を含む、特定の組成物、食品、又は医薬組成物を処方する最善の方法を決定する際に、動物の種、年齢、大きさ、重量、健康等が重要であると考えると思われる。処方に関して考慮され得る他の要因としては、組成物(例えば、ペットフード組成物対栄養補助食品)の種類、各成分(UFA、NORC)の所望の投与量、異なる動物(例えば、種、体重、活量/エネルギー需要等に基づいて)毎の特定の種類の組成物の平均摂取量、及びそれに基づき組成物が調製される製造条件が挙げられる。組成物に加えられるべきUFA及びNORCの濃度は、動物のエネルギー所要量及び栄養所要量に基づき計算されることが好ましい。本発明の組成物を処方するとき、当業者は、所望の投与量及び動物の特性に基づき、組成物のUFA、NORC、及び他の成分の量、並びに例えば、食品組成物中の他の化合物又は成分の量を決定することができる。
【0068】
[0068]ペットフード及び食用に処方された食品製品について、組成物のパーセンテージとしてのUFAの量は、組成物の約0.1%〜約13%の範囲であることが好ましいが、より大きいパーセンテージが供給されてもよい。様々な実施形態において、UFAの量は、組成物の約0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2.0%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3.0%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4.0%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%、5.0%、又はそれ以上、例えば、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%以上である。最大30、40又は50%のUFAが、ある種の実施形態において使用することができる。
【0069】
[0069]ペットフード及び食用に処方された食品製品について、組成物のパーセンテージとしてのNORCの量は、組成物の約0.1%〜約12%の範囲であるが、より大きいパーセンテージが供給されてもよい。様々な実施形態において、NORCの量は、組成物の約0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2.0%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3.0%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4.0%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%、5.0%、又はそれ以上、例えば、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%以上、最大約15%、更に20%である。特定の実施形態において、2〜2.5%のUFA及び2〜2.5%のNORCが使用される。このような実施形態において、純粋なL−アルギニンは、好ましいNORC化合物である。栄養補助食品は、数倍高い濃度のUFA及びNORCを含有するように、錠剤、カプセル、液体濃縮物、乳化剤、懸濁液、ゲルの形態若しくは他の剤形で動物に投与しやすいように、又は例えば水中で希釈することにより、若しくはペットフードに加えることにより(例えば、そこにスプレーするか、又は撒くことにより)、及びこのような栄養補助食品を投与するのに適した他の投与形態で、投与前に希釈されるように処方してもよい。
【0070】
[0070]別の実施形態において、組成物中のUFA及びNORCの量は、動物の血清中のUFA及び/又はNORC、或いはそれらの代謝物の指定された濃度又は所望の濃度範囲を確立するのに必要とされる量の関数である。血清中のUFA及び/又はNORCの指定された濃度又は所望の範囲は、当業者であれば認識されるであろうが、上に規定されている推奨量のUFA及びNORCが給餌された動物の血清濃度を決定することにより計算することができる。
【0071】
[0071]好ましい実施形態において、食品組成物は、設計された食品の種類に適した主要栄養素組成物を含む。一実施形態において、食品組成物は、約20〜32%のタンパク質、約30〜50%の炭水化物、約5%〜20%の脂肪、及び約15%〜25%の水分を有する。別の実施形態において、食品組成物は、ペットフード組成物、例えば、上質又は超上質のペットフード組成物である。一実施形態において、ペットフードは、イヌ用に処方され、約20〜30%、好ましくは約24〜28%、より好ましくは約25〜27%のタンパク質含有量を有する。一実施形態において、ドッグフード組成物のタンパク質含有量は、約26重量%である。別の実施形態において、処方は、ネコ用であり、約35〜45%、好ましくは約37〜42%、より好ましくは約39〜41%のタンパク質含有量を有する。一実施形態において、キャットフード組成物のタンパク質含有量は、約40%である。好ましい実施形態において、組成物は、UFA及びNORCを含み、更に約15〜約50%のタンパク質、約5〜約40%の脂肪、約5〜約10%の灰分を含み、約5〜約20%の含水率を有する食品製品である。
【0072】
[0072]一実施形態において、食品組成物は、ウェットフード、例えば、缶詰食品、冷凍食品、又は生鮮食品製品である。一実施形態において、食品組成物は、貯蔵安定性がある。別の実施形態において、それは、冷蔵されていなくてはならない。他の実施形態において、食品組成物は、上に記載されているように中程度の水分の製品又はドライフード製品である。
【0073】
[0073]好ましい実施形態において、UFAは、魚油であり、NORCは、アルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である。ある種の実施形態において、組成物は、約0.1%〜約50%の魚油及び約0.1%〜約20%のアルギニンを含む。好ましい実施形態において、UFA及びNORCはいずれも、組成物が食品製品であるとき、本明細書で規定した好ましい範囲内にある。このような範囲は、食品製品の受容を高める食味及び機能特性を改善する。
【0074】
[0074]様々な実施形態において、組成物は、ヒト食品組成物、ペットフード組成物、又は栄養補助食品である。栄養補助食品である組成物は、食品製品又はペットフードよりも、非常に様々な濃度又は量のUFA及びNORCを含有することができる。一般に、食味及び類似の感覚因子は、ある種の栄養補助食品、例えば、飲み込まれるものでは重要ではない。
【0075】
[0075]一実施形態において、UFAは、天然魚油、ALA、EPA、DPA、DHA、又は任意の源由来の別のn−3脂肪酸の1種又は複数を含む。UFA源の組合せは、当然ながら本明細書での使用が企図されている。n−3又はn−6を有するUFAも、様々な実施形態での使用が企図されている。
【0076】
[0076]組成物は、コンパニオンアニマル、例えば、イヌ又はネコ用に処方されることが好ましい。他の実施形態において、動物は、年齢に伴う認知低下を有するか、又は有さないヒトである。
【0077】
[0077]一実施形態において、組成物は、推奨される供給量の1回分又は複数回分において1日当たりUFA及びNORCが各々約0.5g〜約10gとなるように処方される。例えば、組成物が、1日2回の摂取を対象とする場合、10g用量は、推奨される各分量(例えば、スプーン2杯、又は1回20g分量等)が、UFA及びNORC各々5gとなるように組成物を処方することにより提供することができる。
【0078】
[0078]好ましい実施形態において、組成物は、約0.1%〜約50%の魚油、及び約0.1%〜約20%のアルギニンを含む。組成物は、推奨1日所要量の約0.1〜40倍のビタミンB群、約0.0001%〜約25%の抗酸化剤、又はその両方を更に含むことが好ましい。一実施形態において、該方法で使用する組成物は、ビタミンB群及び抗酸化剤と共に又はそれなしで、約0.5g〜約10gのUFA、及び約0.5g〜約10gのNORCを含む。
【0079】
[0079]別の態様において、組成物は、認知機能を高めるのに有効な量で1つ以上の認知薬を更に含む。当業者は、その製造者により示された薬剤の推奨投与量に基づき、又は動物の体重、種、年齢、健康状態等に基づき、組成物に加えられるべき認知薬の量を決定することができる。
【0080】
[0080]別の態様において、本発明は、本発明の組成物、及び1つ以上の医薬として許容できる担体、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物を提供する。一般に、医薬組成物は、化合物又は組成物と、医薬品を製造し、動物に医薬品として投与するのに適した組成物を処方するのに有用であることが当業者に知られている他の成分を含む、賦形剤、緩衝剤、結合剤、可塑剤、着色剤、希釈剤、圧縮剤、潤滑剤、香味料、湿潤剤等とを混合することにより調製される。場合により、医薬組成物は、ビタミンB及び抗酸化剤の1つ又はその両方を更に含む。
【0081】
[0081]別の態様において、本発明は、動物の認知機能を高める方法を提供する。該方法は全般的に、動物の認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の不飽和脂肪酸(UFA)及び1つ以上の酸化窒素放出化合物(NORC)を含む組成物を動物に投与することを含む。ある種の実施形態において、組成物は、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はそれらの組合せを更に含む。
【0082】
[0082]幾つかの実施形態において、UFA、NORC、ビタミンB群、及び抗酸化剤は、組成物を記載する際に本明細書に示された量で動物に投与される。一実施形態において、組成物は、健康な全ての年齢層の動物、或いは老化過程により、若しくは疾患によりもたらされる認知機能の低下の影響を受けやすいか、又はそれに悩まされている動物を含む動物、1つ以上の認知機能、運動機能又は行動機能を高めるのに有効な量で投与される。別の実施形態において、組成物は、動物の、特に老化の過程により、若しくは疾患によりもたらされる認知機能の低下の影響を受けやすいか、又はそれに悩まされている加齢動物の認知機能の低下を防止、低減又は遅延させるのに有効な量で投与される。ある種の実施形態において、組成物の1日量は、動物1匹当たり、約5mg/日〜約5000mg/日、10000mg/日又は20000、又はそれ以上の範囲である。1日量は、動物1匹当たり約30mg/日〜約10000mg/日、より好ましくは動物1匹当たり約750mg/日〜約7500mg/日の範囲であることが好ましい。UFA及びNORCの1日量は、動物体重(BW)kg当たりのUFA及びNORCのグラムを単位として測定することができる。したがって、UFA及びNORCの1日量は、約0.001g/kg〜約50g/kg動物BWの範囲であってよいが、より多い用量又は少ない用量であってもよい。UFA及びNORCの1日量は、約0.001g/kg〜約25g/kg動物BWであることが好ましい。UFA及びNORCの1日量は、約0.001g/kg〜約10g/kg動物BWであることがより好ましい。UFA及びNORCの1日量は、約0.001g/kg〜約5g/kg動物BWであることがより好ましい。UFA及びNORCの1日量は、約0.001g/kg〜約1g/kg動物BWであることがより好ましい。UFA及びNORCの1日量は、約0.001g/kg〜約0.5g/kg動物BWであることがより好ましい。
【0083】
[0083]別の態様において、本発明は、動物の認知機能を高める方法を提供する。該方法は全般的に、動物の認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の不飽和脂肪酸(UFA)、及び代謝して酸化窒素放出化合物(NORC)を生成することができる1つ以上の補助食品を含む組成物を前記動物に投与することを含む。ある種の実施形態において、組成物は、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はそれらの組合せを更に含む。補助食品は、動物における代謝プロセスによりNORCに転換され、NORCは、本明細書に記載の認知機能の向上に関係している。好ましい実施形態において、補助食品は、シトルリン/シトルリン及びオルニチンである。補助食品は、代謝時に本明細書において必要とされるNORC量を得るのに十分な任意の量で投与することができる。通常、補助食品は、UFA及び補助食品、好ましくは約0.1%〜約50%のUFA及び0.1%〜約20%の補助食品を含む組成物で投与される。
【0084】
[0084]個体により摂取されたアルギニンの一部のみが、依然としてNOへの代謝に利用することができる状態にある。アルギニンは、酵素一酸化窒素シンターゼ(NOS)を介して代謝されてシトルリン及びNOとなる。摂取されたアルギニンの60%ほどが、循環に入る前に肝臓でアルギナーゼにより代謝され、循環では残存するアルギニンはいずれも代謝されてシトルリン及びNOとなり得る。代替のアルギニン源は、アミノ酸シトルリンからのアルギニンの内因性産生である。この経路は、全身のアルギニン産生の約20%に寄与する。シトルリンは腸で産生され、肝臓により代謝されることなく循環に入り、腎臓でほぼ完全にアルギニンに転換される。シトルリンは、ほとんど又は全く代謝されることなく肝臓を通過し、ミトコンドリアでアルギニンに転換される。循環しているシトルリンの大部分は、非常に代謝的に活性な組織からなる腎臓で転換される。血流中を循環しているシトルリンは、最初にアルギニンに、次いで、細胞中でシトルリン及びNOに転換される。シトルリンは、消化(GI)管を介して、経口製品及び経腸製品で投与することができる。内因性のシトルリンは、消化管におけるグルタミンの代謝の生成物であり、尿素回路の一部としてオルニチンから生成され、体内に分布している一酸化窒素シンターゼから形成される。アルギニンは、主に腎臓で、アルギニノコハク酸シンターゼ(EC6.3.4.5)及びアルギニノコハク酸リアーゼ(EC4.3.2.1)によるその代謝を通してシトルリンから生成される。重要なことには、シトルリンのアルギニンへの転換は、シトルリンが血流中を循環している限り連続的に発生する。結果的に、循環しているシトルリンは、アルギニンの濃度上昇を経時的に維持することを可能にし、次にそれは細胞中でのNOの安定的放出の維持を可能にする。アミノ酸シトルリンはL−アルギニンの前駆体であるため、シトルリンは、栄養組成物においてL−アルギニンの代わりとして使用することができる。アルギニンとは異なり、シトルリンは、食事又は新規の腸内産生からの吸収を通して血流に入った後、肝臓により代謝されることはない。シトルリンは、尿素回路の一部を介して、ミトコンドリアにより酵素的にアルギニンに転換される。
【0085】
[0085]同様に、オルニチンはL−アルギニンの前駆体である。結果的に、オルニチンは、栄養組成物においてL−アルギニンの代わりとして使用することができる。アルギニンとは異なり、オルニチンは、食事又は新規の腸内産生からの吸収を通して血流に入った後、肝臓により代謝されることはない。オルニチンは、尿素回路の一部を介して、ミトコンドリアにより酵素的にアルギニンに転換される。
【0086】
[0086]該方法に従った投与は、必要に応じて又は所望に応じて、様々な頻度又は一定の頻度であってよい。定期摂取の目的は、一定及び一貫した用量の組成物、又はこのような摂取から生じる直接的若しくは間接的な代謝物を動物に提供することである。このような一定及び一貫した投与は、組成物の成分、又はその直接的若しくは間接的な代謝物を一定の血中濃度にする傾向があると思われる。したがって、定期投与は、1カ月に1回、1週間に1回、1日に1回又は1日1回以上であってよい。同様に、投与は、1日おき、1週間おき又は1カ月おき、3日おき、3週間おき又は3カ月おき、4日おき、4週間おき又は4カ月おき等であってよい。投与は、1日複数回であってよい。組成物は、通常の栄養所要量に対する補助食品として利用されるとき、例えば、経口又は別の方法で、動物に直接投与することができる。或いは、組成物は、飲料水等の液体を含む、日常飼料又は日常食品と接触させるか、又はそれらと混合してもよく、或いはこのような処置を受ける動物の静脈接続であってもよい。日常の飼料又は食品として利用されるとき、投与は当業者には周知であろう。
【0087】
[0087]投与は、動物の食事療法の一部として行うこともできる。例えば、食事療法は、動物の1つ以上の認知機能、運動機能又は行動機能の低下を防止、低減又は遅延させるのに有効な量で、本明細書に記載の組成物を動物に定期的に摂取させることを含んでいてもよい。
【0088】
[0088]本発明の方法に従って、食事療法の一部としての投与を含む組成物の投与は、動物の出産から成熟期までの期間に及び得る。様々な実施形態において、動物は、ヒト、又はコンパニオンアニマル、例えば、イヌ若しくはネコである。ある種の実施形態において、動物は、若齢動物又は成長期の動物である。より好ましい実施形態において、動物は、加齢動物である。計画寿命の約35%に到達した動物が一般に好ましい。現在好ましい実施形態において、投与は、例えば、定期的又は長期間定期的に、動物がその計画寿命又は予想寿命の約30%、40%又は50%超に達したときに開始する。幾つかの実施形態において、動物は、その予想寿命の40%、45%又は50%に達していた。更に他の実施形態において、動物は、その推定寿命の60%、66%、70%、75%又は80%に達した高齢動物である。寿命の決定は、保険数理表、保険数理計算、保険数理評価等に基づくものであってよく、寿命にプラス又はマイナスの影響を与えることが知られている過去、現在及び未来の影響又は因子が考慮され得る。種、性別、大きさ、遺伝因子、環境因子及びストレス因子、現在及び過去の健康状態、過去及び現在の栄養状態、ストレス因子等の考慮対象も、寿命を決定する際に、影響を与え得るか、又は検討され得る。
【0089】
[0089]認知機能を高める組成物及び方法は、動物に対して多くの効果を有する。多くの日々の生活機能は、認知機能に依存又は関係している。例えば、認知機能の向上は、動物の、社会的相互作用の低下の防止、加齢に伴う行動変化の低減又は防止、訓練可能性の向上、最適な脳機能の維持、学習及び記憶の促進、記憶喪失の低減、脳老化の遅延、発作の予防又は治療、痴呆の予防又は治療と関係がある。同様に、認知機能の向上は、動物の健康全般を促進する。更に、認知機能の向上は、動物の壮年期の延長に不可欠である。したがって、認知機能の向上により、これらの機能の1つ又は複数で動物に利益がもたらされ、例えば、認知機能の向上により動物がより望ましく他の動物と交流し、動物がより良好な記憶を有することができ、痴呆の影響が相殺される。基本的に、認知機能の向上により、これらの、及び類似の機能の改善をもたらす。
【0090】
[0090]該方法の様々な実施形態において、組成物は、ヒト食品組成物、ペットフード組成物又は栄養補助食品である。他の実施形態において、組成物は、約15%〜約50%のタンパク質、約5%〜約40%の脂肪、約5%〜約10%の灰分を更に含み、約5%〜約20%の含水量を有する、食品組成物である。
【0091】
[0091]ある種の実施形態において、UFAは魚油であり、NORCはアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である。
【0092】
[0092]ある種の実施形態において、投与される組成物は、約0.1〜約50%の魚油、及び約0.1〜約20%のアルギニンを含む。該方法の実施形態に関して、上記の組成物のように、UFAは、天然魚油、ALA、EPA、DPA、DHA、任意の源由来の別のポリ不飽和脂肪酸の1種若しくは複数、又はそれらの組合せを含む。
【0093】
[0093]一実施形態において、該方法で使用する組成物は、推奨される供給量の1回分又は複数回分を介して1日当たりUFA及びNORCが各々約0.5g〜約10gとなるように処方される。組成物は、1つ以上のビタミンB群及び1つ以上の抗酸化剤を更に含んでいてもよい。ビタミンB群は、約0.1〜約40倍のRDAからなり、抗酸化剤は、組成物の約0.0001%〜約25%であることが好ましい。組成物は、ビタミンB群の混合物を含むことが好ましい。
【0094】
[0094]一実施形態において、組成物は、認知機能及び本明細書に定義した関連の機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の認知薬と組み合わせて動物に投与される。特定の実施形態において、投与される組成物は、UFA及びNORCと共に認知薬を含む医薬組成物である。好ましい実施形態において、組成物は、動物に毎日、好ましくは単回投与される。
【0095】
[0095]ある種の実施形態において、動物は、健康な加齢動物である。他の実施形態において、動物は、加齢に伴う認知障害と関連する表現型を有する。例えば、該表現型を有さない対照動物と比較したとき、動物は、想起力の低下、短期記憶喪失、学習速度の低下、学習能力の低下、問題解決能力の低下、注意持続時間の低下、運動能力の低下、意識障害の増加、又は痴呆(ヒトにおけるアルツハイマー型又は他の動物におけるその等価型)の1つ又は複数を含む表現型を有し得る。
【0096】
[0096]別の態様において、組成物は、1つ以上の社会的行動を改善するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む。好ましい実施形態において、動物は、コンパニオンアニマルである。
【0097】
[0097]組成物は、動物に投与された後、動物の血液又は血漿において、UFA及びNORCの血中濃度を上昇させると考えられる。ある種の実施形態において、UFA及び/又はNORCの摂取から生じる直接又は間接的な代謝物の血中濃度は上昇し、それは用量の指標として有用である。組成物を受け入れる動物の血流において1つ以上の化合物の濃度の低下も通例起こり得る。このような低下も、投与量を監視又は決定するのに有用な手段であり得る。測定すべき血流成分の量の変化は、投与量に依存していることが好ましい。幾つかの実施形態において、該方法により、動物の血中の1つ以上のケトン体が増加する。追加の化合物、例えば、ビタミンB群又は抗酸化剤が組成物に含まれる実施形態において、投与は、これらの化合物の血中濃度を上昇させ、用量の指標として有用である。
【0098】
[0098]本発明は、様々な認知、運動又は行動関連の機能に影響を与え、認知機能、運動機能又は行動機能に関連する様々な生理学的機能、例えば、社会的相互作用及び脳老化に影響を与える他の方法も提供する。一般に、該方法は、組成物及び方法に関して本明細書に定義した量で本発明の組成物を動物に投与することを含む。
【0099】
[0099]一態様において、本発明は、社会的相互作用の低下を低減又は防止するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む、動物の社会的相互作用の低下を低減又は防止する方法を提供する。好ましい実施形態において、組成物は、動物の社会的相互作用の低下を低減又は防止するのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。該方法は、加齢動物が依然として遊び時間に夢中になること、集団活動に参加すること、介護人と交流すること等を確実にする。
【0100】
[00100]一態様において、本発明は、社会的相互作用の低下を低減又は防止するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む、動物の社会的相互作用の低下を低減又は防止する方法を提供する。好ましい実施形態において、組成物は、動物の社会的相互作用の低下を低減又は防止するのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。該方法は、加齢動物が依然として遊び時間に夢中になること、集団活動に参加すること、介護人と交流すること等を確実にする。
【0101】
[00101]別の態様において、本発明は、動物の加齢に伴う行動変化を低減又は防止するのに有効な量で、UFA及びNORCを動物に投与することを含む、動物の加齢に伴う行動変化を低減又は防止する方法を提供する。好ましくは、加齢に伴う行動変化としては、健忘、失見当、社会的相互作用の低下、睡眠及び覚醒の習慣の変化(特に夜間活動の増加)、排尿及び排便の場所及びパターンの変化が起こる「しつけ」の喪失、意識障害、欲求不満、興奮及び攻撃性等の気性の変化、ペーシング、並びに放浪の1つ又は複数がある。このような変化は、ヒト及び他の動物の認知低下に対応して認められた。好ましい実施形態において、組成物は、動物の加齢に伴う行動変化を低減又は防止するのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。
【0102】
[00102]別の態様において、本発明は、訓練可能性を高めるのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む、動物の訓練可能性を高める方法を提供する。例えば、乳児、子犬及び子猫の「トイレトレーニング」中に組成物を投与することにより、動物は組成物を使用しないでトレーニングを行った場合よりも早く課題を学習することができる。同様に、言葉、合図又は他の指示に従うようにイヌ又はネコを訓練することにより、動物は組成物を使用しないで訓練を行った場合よりも早く課題を学習することができる。同様に、組成物は、野生(feral or wild)動物、例えば、サーカスで使用する動物又は野生で飼育されたペットを訓練するのにも有用であり得る。好ましい実施形態において、組成物は、動物の訓練可能性を高めるのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。
【0103】
[00103]別の態様において、本発明は、動物の最適な脳機能を維持する方法を提供する。該方法は、特に経時的に脳機能の低下を防止又は遅延させるのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む。好ましい実施形態において、組成物は、動物の最適な脳機能を維持するのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。一般に、該方法は、特に高齢な動物において、加齢動物が一生健康で最適な脳機能を維持し、より良好な生活の質を有することを確実にする。該方法は、加齢イヌの精神的退化の進行も遅延させる。
【0104】
[00104]別の態様において、本発明は、動物の学習及び記憶を促進する方法を提供する。該方法は、動物の学習及び記憶を促進するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む。一実施形態において、動物は、その平均余命の少なくとも約50%に達していた。該方法は、加齢動物が事実を記憶し、指示を理解することを補助する。好ましい実施形態において、組成物は、動物の学習及び記憶を促進するのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。
【0105】
[00105]別の態様において、本発明は、動物の記憶喪失を低減する方法を提供する。該方法は、経時的に記憶喪失を低減させるのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む。好ましい実施形態において、組成物は、動物の記憶喪失を低減させるのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。
【0106】
[00106]別の態様において、本発明は、動物の脳老化を遅延させる方法を提供する。該方法は、脳老化を遅延させるのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む。好ましい実施形態において、組成物は、動物の脳老化を遅延させるのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。
【0107】
[00107]別の態様において、本発明は、動物の発作を予防又は治療する方法を提供する。該方法は、発作を予防又は治療するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む。好ましい実施形態において、組成物は、動物の発作を予防又は治療するのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。該方法は、発作から生じる損傷の低減が、記憶喪失の低減等、認知機能を高めるある種の態様と相関しているという発見に基づく。
【0108】
[00108]別の態様において、本発明は、動物の痴呆を予防又は治療する方法を提供する。該方法は、痴呆を予防又は治療するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む。好ましい実施形態において、組成物は、動物の痴呆を予防又は治療するのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。痴呆は、ヒトにおけるアルツハイマー病(AD)、イヌにおけるイヌ認知機能不全症候群(CCDS)、又は他の動物における類似の疾患であってよい。該方法は、本発明の組成物及び方法が、アミロイドの沈着又は動脈機能の低下等、痴呆の原因から生じる損傷の影響を低減することにより、痴呆を予防又は低減するという発見に基づく。
【0109】
[00109]別の態様において、本発明は、動物の精神的明晰性及び精神的敏捷性を維持する方法を提供する。該方法は、精神的明晰性及び精神的敏捷性を維持するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む。好ましい実施形態において、組成物は、動物の精神的明晰性及び精神的敏捷性を維持するのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。
【0110】
[00110]一態様において、本発明は、健康を促進するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む、動物の健康を促進する方法を提供する。好ましい実施形態において、組成物は、健康を促進するのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。
【0111】
[00111]更なる態様において、本発明は、動物の壮年期を延ばすのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を動物に投与することを含む、動物の壮年期を延ばす方法を提供する。好ましい実施形態において、組成物は、動物の壮年期を延ばすのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む。
【0112】
[00112]社会的相互作用の低下を低減又は防止し、加齢に伴う行動変化を低減又は防止し、訓練可能性を高め、最適な脳機能を維持し、学習及び記憶を促進し、記憶喪失を低減し、脳老化を遅延させ、発作を予防又は治療し、痴呆を予防又は治療し、精神的明晰性及び精神的敏捷性を維持し、健康を促進し、壮年期を延ばす方法において、動物は、好ましくはヒト又はコンパニオンアニマル、最も好ましくはイヌ又はネコである。これらの方法で使用するUFA、NORC、ビタミンB群、抗酸化剤及び他の成分の量は、認知機能を高めるために投与される量と同じであるか、又はその範囲内である。
【0113】
[00113]更なる態様において、本発明は、1つ以上のUFA及びNORCを含む組成物を動物に投与するのに適したキットを提供する。キットは、キットの成分に応じて適切に、単一のパッケージの個別の容器で、又は実質的なパッケージの個別の容器で(a)1つ以上のUFA、(b)1つ以上のNORC、並びに(1)動物による摂取に適した1つ以上の他の成分;(2)1つ以上のビタミンB群;(3)1つ以上の抗酸化剤;(4)1つ以上の認知薬;(5)1つ以上のプレバイオティクス;(6)1つ以上のプロバイオティクス;(7)動物が、認知機能及び関連の機能を高める組成物及び方法から恩恵を受けることができるかどうかを決定するのに適した1つ以上の診断装置;(8)動物への投与用のキットで提供される、UFA及びNORC、並びに任意の他の成分を組み合わせるか、又は調製する方法に関する説明書;(9)動物の利益のために、複合キット成分、調製キット成分又は他のキット成分を使用する方法に関する説明書;並びに(10)複合キット成分又は調製キット成分を動物に投与するための装置の1種又は複数を含む。成分は、単一のパッケージの個別の容器で、又は別々のパッケージの様々な成分の混合物で各々提供される。好ましい実施形態において、キットは、UFA、NORC、ビタミンB群、及び抗酸化剤を含む。キットは、様々な組合せの成分を含むことができる。例えば、キットは、1つの容器中の1つ以上のビタミンB群及び1つ以上の抗酸化剤と、1つ以上の他の容器中の1つ以上の他の成分との混合物を含むことができる。同様に、キットは、1つの容器中のUFA及びNORCと、1つ以上の他の容器中の1つ以上の他の成分との混合物を含むことができる。他のこのような組合せは、成分の特性、並びにその物理的及び化学的な性質及び相容性に基づき、当業者であれば得ることができる。
【0114】
[00114]別の態様において、本発明は、(1)認知機能を高めるために本発明の組成物を使用すること;(2)UFA、NORC、ビタミンB群、抗酸化剤、又は本発明の他の成分を混合して、認知機能を高めるのに適した組成物を製造すること;(3)認知機能を高めるために本発明のキットを使用すること:並びに(4)組成物を動物に投与することの1つ又は複数についての情報又は指示を伝える手段を提供する。該手段は、情報又は指示を含有する、物理的若しくは電子的文書、デジタル記憶媒体、光学記憶媒体、オーディオプレゼンテーション、オーディオビジュアル表示、又はビジュアル表示の1つ又は複数を含む。該手段は、表示されたウェブサイト、ビジュアル表示キオスク、パンフレット、製品ラベル、添付文書、広告、印刷物、公示、オーディオテープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピューター可読チップ、コンピューター可読カード、コンピューター可読ディスク、USB装置、ファイヤワイヤー装置、コンピューターメモリー、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択されることが好ましい。
【0115】
[00115]別の態様において、本発明は、UFA、NORC、並びに動物による摂取に適した1つ以上の他の成分、例えば、タンパク質、脂肪、炭水化物、繊維、ビタミンB群、及び抗酸化剤を含む食品組成物を製造する方法を提供する。該方法は、動物による摂取に適した1つ以上の成分と、UFA及びNORC、並びに恐らく他の成分、例えば、ビタミンB群及び/又は抗酸化剤とを混合することを含む。或いは、該方法は、UFA及びNORC、並びに所望される場合、他の成分を別々に又は任意の組合せで、食品組成物上に、例えば、コーティング又はトッピングとして施すことを含む。UFA及びNORCは、食品組成物の製造及び/又は加工中いつでも加えることができる。これは、例えば、食品組成物の「本体」のコア処方の一部としてUFA及びNORCを混合するか、又はそれらをコーティング、即ち、主としてその製造後に食品組成物の表面に施すことを含む。組成物は、当技術分野に適した任意の方法に従って製造することができる。
【0116】
[00116]別の態様において、本発明は、本発明の組成物を含むパッケージ、及びパッケージの内容物が、動物、特に加齢動物の、認知機能を高め、社会的相互作用の低下を低減又は防止し、加齢に伴う行動変化を低減又は防止し、訓練可能性を高め、最適な脳機能を維持し、学習及び記憶を促進し、記憶喪失を低減し、脳老化を遅延させ、発作を予防又は治療し、痴呆を予防又は治療し、又は動物の精神的明晰性及び精神的敏捷性を維持するのに適した組成物を含有することを示す、用語(複数可)、ピクチャー、デザイン、頭字語、スローガン、語句若しくは他の標語、又はそれらの組合せを含有するパッケージに添付されたラベルを提供する。通常、このような標語は、用語、即ち「認知機能を改善する」、「記憶を改善する」、「加齢動物の記憶喪失を低減する」、「精神的明晰性及び精神的敏捷性を維持する」又はパッケージに印刷された同等の表現を含む。組成物を含有するのに適した任意のパッケージ又は包装材料、例えば、紙、プラスチック、ホイル、金属等から製造されている袋、箱、瓶、缶、パウチ等は、本発明で有用である。好ましい実施形態において、パッケージは、ラベルに応じて適切に、特定の動物、例えば、ヒト、イヌ又はネコに適合した食品組成物、好ましくは、コンパニオンアニマル食品組成物を含有する。
【0117】
[00117]別の態様において、本発明は、動物の、認知機能を高め、社会的相互作用の低下を低減又は防止し、加齢に伴う行動変化を低減又は防止し、訓練可能性を高め、最適な脳機能を維持し、学習及び記憶を促進し、記憶喪失を低減し、脳老化を遅延させ、発作を予防又は治療し、痴呆を予防又は治療し、並びに精神的明晰性及び精神的敏捷性を維持するための薬剤を調製するためのUFA及びNORCの使用を提供する。薬剤は、1つ以上のビタミンB群、抗酸化剤、又はそれらの組合せを更に含んでいてもよい。一般に、薬剤は、化合物又は組成物と、賦形剤、緩衝剤、結合剤、可塑剤、着色剤、希釈剤、圧縮剤、潤滑剤、香味料、湿潤剤、及び動物への投与に適した薬剤を製造及び処方するのに有用であることが当業者に知られている他の成分とを混合することにより調製される。
【0118】
[00118]本発明において、動物は、若齢動物、成熟動物、老齢動物又は高齢動物であってよい。通常、大部分の実施形態において、動物は加齢動物である。一般に、動物は、平均寿命の後半の老齢動物、及び平均寿命の残り4分の1の高齢動物である。寿命の定義は、様々な動物で異なり、当業者に知られている。例えば、動物は、約16歳まで若齢とみなされる。イヌ又はネコに関しては、動物は1歳まで若齢とみなされる。
【0119】
[00119]医薬組成物及び薬剤を含む本発明の組成物は、様々な投与経路を用いて動物に投与される。このような経路としては、経口、鼻腔内、静脈内、筋肉内、胃内、幽門、皮下、直腸等が挙げられる。組成物は、経口投与されることが好ましい。
【0120】
[00120]医薬組成物及び薬剤を含む本発明の組成物は、動物の、認知機能を高め、社会的相互作用の低下を低減又は防止し、加齢に伴う行動変化を低減又は防止し、訓練可能性を高め、最適な脳機能を維持し、学習及び記憶を促進し、記憶喪失を低減し、脳老化を遅延させ、発作を予防又は治療し、痴呆を予防又は治療し、精神的明晰性及び精神的敏捷性を維持する等、本発明の1つ以上の目的を実現するのに必要な時間、動物に投与される。組成物は、長期投与、又は組成物及び目的に適合する任意の日程での投与に適している。
【0121】
[00121]本発明の方法及び組成物の様々な実施形態において、抗酸化剤は、単独で又は他の抗酸化剤と組み合わせてアスタキサンチンを含む。
【実施例】
【0122】
[00122]本発明は、以下の実施例により更に例示することができるが、別段の指示がない限り、この実施例は、単に例示の目的のために含まれ、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0123】
実施例1
動物及び試験群
[00123]認知的経験のあるビーグル犬(7.5〜11.6歳までの雄及び雌)を試験した。犬の平均年齢は9.38歳であった。適正にするために、犬は、位置遅延非位置合わせ課題(DNMP)及び特異性課題で訓練されたことを含め、少なくとも6カ月の事前の認知試験の経験を有していなければならなかった。
【0124】
[00124]最初のベースライン段階で、全ての犬を、視空間作業記憶を評価する手段を提供する可変遅延型のDNMP課題(又は、予め課題を学習できない場合は5sで)、並びに大きさ弁別及び逆転課題で試験した。これらの課題の成績は、4つの認知的に同等の治療群(1群当たり12頭の犬):(1)2%の魚油、2.5%のアルギニン、約1〜40倍のRDAのビタミンB群、150mg/kgのビタミンC、900mg/kgのビタミンE、及び0.5mg/kgのセレン(「SPB群」);並びに(2)対照群に犬を分類するために使用した。
【0125】
飼料及び水
[00125]犬には、壁掛け式自動給水システム及び/又は水入れから自由に水を摂取させた。動物には、タンパク質32%、脂肪20%、及び繊維3%程度を有する5種類の成犬用メンテナンスフードの内、1種類を1日1回与えた。最初の個々の食物量は、次式「kcal所要量=110kcal/日×(BW×0.75)」(式中、BWは体重である)を用いて計算した。該式は、適切な身体状態で一定の体重を維持することが意図されていた。
【0126】
[00126]犬の体重は、治療開始時は毎週、食物摂取後及び身体状態の安定化後は月に2回、測定され、食物摂取量は、比較的一定の体重を維持するのに必要な場合は調節した。動物は、提供された食物を食べるのに約30分が与えられた。残りの食物の概算量を、各動物の食物摂取量監視データシートに記録した。
【0127】
収容条件
認知試験バッテリー
[00127]ランドマーク弁別学習(7〜99日)。自己中心的学習及び逆転(100〜163日)
【0128】
ランドマーク弁別課題
[00128]この課題では、犬は、外部ランドマークと彼らの近さに基づき、2つの目的物の1つに接近するように訓練された。該課題は、空間内で目的物の場所を特定するために外部ランドマークの利用を伴う、他者中心的空間能力を評価することが意図されていた。犬を、より難しいタイプの同じ一般問題で引き続き試験した。
【0129】
[00129]一般試験法:犬には、30秒の試行間間隔で1日当たり10回の試行を受けさせた。合計80セッションが行われるように1日1回、1週間に約6回試験を行った。部分訂正法を使用した。この方法では、各セッションに1回、犬は、不正解であった後、その反応を訂正することが許可された。各犬を、問題解決での成功に応じて、最大4つの問題で試験した。犬は、第1及び第2の問題から先へ進むには、2段階基準を満たさなくてはならなかった。犬は、第1段階を通過するには、2日連続で、10回の試行の少なくとも9回、又は10回の試行の8回で正確に反応しなくてはならなかった。犬は、第1段階を通過するには、全ての試行で反応しなくてはならなかった。犬が、3セッション連続で次の30回の試行の少なくとも70%で正確に反応したとき、第2の基準段階を完了させた。任意の1回の試行で無反応であった犬には、ランダム選択に基づく反応であると想定される0.5の点数が割り当てられ、30回の試行を完了するために追加1日の試験日が与えられた。第2段階を通過するには、全試験日にわたって70%の平均得点が必要とされた。
【0130】
[00130]ディスクリミナンダは、ランドマークとして利用した、同一の白色コースター及び黄色の木製ペグ、2cm×2cm×9cmであった。白色円形コースターを、提示トレー上の2側面の食物ウェル上に配置した。ランドマークを所定の位置で保持するために、直径2cmのベルクロタブを、コースターの中央上部、及び食物トレー上の適切な場所に接着した。
【0131】
[00131]初回ランドマーク試験(ランドマーク−0):初回試験(L0)で、ランドマークを、2つの白色コースターの1つの中心に付着させた。各試行で、実験者は、食物報酬を左又は右のいずれか一方の食物ウェルに置き、それに応じてランドマークを配置した。犬がトレー上の空間的配置を認識できるように短い検査間隔でドアを上げて、トレーを犬から約25cm動かした。次いで、トレーを犬に差し出し、犬を反応させた。このレベル及びその後の全てのレベルにおいて、犬は、食物報酬を得るにはランドマークに最も近いコースターに反応する必要があった。各側が、各試験セッションの試行の半分で正解となる制約で、正解側をコンピューターで無作為に決定した。各犬は、L0中、ランドマークと関連する刺激に反応することを学習するために、最大30試験セッション(300回の試行)が与えられた。
【0132】
[00132]矯正訓練:最初のL0試験で不合格となった犬には、犬に課題を教示することを補助する矯正訓練プログラムが行われた。矯正訓練は、1日当たり15回の施行を含む、5日の追加訓練日で構成されていた。矯正訓練の開始時、動物は、試行の大部分で単一の報酬刺激が与えられた。試験を続けながら、対刺激報酬が更に与えられた。矯正学習段階が完了した後、動物は、元のプロトコルを用いて最大10セッションで、追加の訓練を受けた。このプロトコルを、L1で不合格となった犬にも使用した。L0で不合格となった犬はL1に進ませた。L1後に矯正訓練で不合格となった犬は、80試験セッションが経過していない場合は次の課題に進ませた。残っている試験セッションが10未満の場合、L1の動物は、追加の矯正訓練セッションを受けた。
【0133】
[00133]ランドマーク1(L1):犬がL0課題を学習したら(最初の訓練中又は矯正訓練後)、ランドマークをコースターのエッジから内側対角線上に1cm移動した。これはランドマーク1(L1)を構成していた。ランドマークは、幅2cmのベルクロの黒色部分を用いて食物トレーに付着させた。30セッション内に学習しなかった犬には、L0について上に記載されているように矯正訓練を行った。
【0134】
自己中心的試験プロトコル
[00134]一般試験法:施行の開始時、犬に刺激トレーを差し出すために開き戸を開き、犬は、2つの同一の刺激物の内、1つを動かすことによって反応を示すために最大30秒が与えられた。犬が食物報酬を覆う刺激物を動かしたとき、正解反応としてカウントされた。犬が報酬なしの刺激物を動かしたとき、不正解としてカウントされた。動物は、63セッションにわたって、セッション毎に12回の試行を受けた。
【0135】
[00135]偏好段階:最初の試験日、犬には、任意の側偏好を示すかどうかを決定するために両側面の食物ウェルを覆う目的物と共に10回の別個の試行からなる偏好試験が行われた。好ましい側を、試験の最初の取得段階の正側として使用した。したがって、動物が、最も頻繁にその左側の目的物を選択した場合、動物の左側がその好ましい側として指定された。側偏好を示さなかった(及び、各側に5回反応した)動物に関しては、報酬側を決定するためにコイントスを使用した。
【0136】
[00136]取得段階:各試行は、好ましい側の側面ウェル、又は中心ウェル中の報酬を覆う刺激物を有する刺激トレーを1回差し出すことからなっていた。第2の報酬なしの刺激物は、犬の非偏好側に向かってウェルを覆っていた。結果的に、動物の好ましい側に最も遠い目的物に常に報酬を置いた。任意の所与の試行で、可能な空間構成(中央左側、左側、右側又は中央右側)は3回であった。各構成は、試験セッション毎に4回生じた。
【0137】
[00137]基準:犬が3試験セッション連続で最低90%の正解(33/36の正解試行)を得点したとき、取得段階を成功裏に完了させた。最大12セッション、又は144回の試行が、この基準を満たすために行われた。12セッション内で学習しなかった動物は、矯正訓練5セッションが行われ、その後追加最大10セッションが続いた。
【0138】
[00138]逆転段階:動物が取得段階を通過したら、報酬位置を反対側と交換した。したがって、取得試験で、犬の右側に最も近い目的物に報酬を置いた場合、逆転試験ではその左側に最も近い目的物に報酬を置いた。最初の逆転試験については、学習基準は、元の取得に関するものと同じであった。最大15セッション、又は180回の試行が、この基準を満たすために行われた。動物が、15セッション以内でこの基準を満たさなかった場合、矯正訓練5セッションが行われた。次いで、動物は、学習基準に到達するために追加10セッションを受けた。
【0139】
[00139]反復(複数)逆転段階:動物が元の逆転を学習したとき、正解側を交換し、動物が課題を再び学習するまで再試験した。この方法は、動物が自己中心的プロトコルで合計52セッションを完了するまで繰り返した。結果を、表1〜5に示す。
ランドマーク試験結果
【表1】

【0140】
[00140]データに関して、SPB群は対照群より成績が良かった。
【表2】

【0141】
[00141]対照群はSPB群とは有意に異なった。
自己中心的試験結果
【表3】

【0142】
[00142]データに関して、対照群はSPB群とは異なった。
【表4】

【0143】
[00143]データに関して、対照群はSPB群とは有意に異なった。
【表5】

【0144】
実施例2
[00144]手術前に、雄のCharles River系スプラーグドーリーラット(250g、Wilmington、MA)を12時間の明暗周期で動物施設に3日間順応させた。給餌開始の2週間前に、両側の卵巣摘出を実施した。給餌開始の4週間後、ケタミン(60mg/kg)及びキシラジン(10mg/kg)の腹腔内注射後に、麻酔下での一過性中大脳動脈(tMCA)閉塞を実施した。1群当たり15匹のラットを無作為に4つの治療群の1つに割り当てた:
群1−去勢済+対照食事
群2−去勢済+食事II
群3−無処置+対照食事
群4−無処置+食事II
【0145】
[00145]対照食事は、140g/kgのカゼイン、100g/kgのスクロース、50g/kgの繊維、155g/kgのデキストリン、466g/kgのコーンスターチ、35g/kgの標準的塩ミックス、40g/kgのダイズ油、10g/kgの標準的ビタミンミックス、1.8g/kgのL−シスチン及び2.5g/kgの塩化コリンを含有する標準的なラットの食事であった。食事IIは、対照食事プラス2%のアルギニン、2%のメンハーデン魚油、4倍のビタミンB群、及び抗酸化剤(ビタミンE:500mg/kg食事、ビタミンC:150mg/kg食事、アスタキサンチン:100mg/kg、セレン:0.40mg/kg)であった。
【0146】
[00146]ケタミン(60mg/kg)及びキシラジン(10mg/kg)の腹腔内注射により動物に麻酔をかけた。若干変更を加えて、以前に示された通り(Simpkins等、1997)tMCA閉塞を実施した。簡潔に言えば、頸部正中切開を介して左の総頸動脈、外頸動脈及び内頸動脈を露出した。3.0モノフィラメント縫合糸を内頸動脈内腔に導入し、抵抗が感じられるまで穏やかに進めた。外科的処置を20分以内で、最小限の出血で実施した。縫合糸を60分間所定位置に保持し、次いで、引き抜いて再灌流させた。直腸温を監視し、処置の間中、加温パッドを用いて36.5と37℃の間に維持した。再灌流開始の24時間後、動物を屠殺し、脳を取り出した。次いで、金属製脳マトリックス(AS1 Instruments Inc.、Warren、MI)を使用して脳を冠状に解剖して2mmの切片にし、37℃の2,3,5−トリフェニルテトラゾリウムクロリド(TTC)の2%の生理食塩水溶液中でのインキュベーションにより染色し、次いで、10%のホルマリン中で固定した。TdT媒介dUTPニック端末標識(TUNEL)MCA閉塞を用いたDNA断片化分析は、幅広く使用される局所虚血発作モデル(Bederson等、1986)である。ニューロン死のこのin vivoモデルは、多数のニューロン及び他の細胞において急速に同期のアポトーシスの過程を誘発する(Li等、1997)。したがって、アポトーシスに対する一過性虚血の効果は、TUNEL法を用いてDNA断片化を分析することにより試験した。変更した製造者の指示(Gavrieli等、1992)に従ってTUNEL染色を実施した。ホルマリン固定、パラフィン包埋組織切片をキシレンを用いて脱パラフィンし、段階的エタノール処理を通して再水和し、PBS中で最終洗浄した。切片を4%のパラホルムアルデヒド中で20分間後固定した。次いで、切片を洗浄し、PBS中で15分間100/pg/mlのプロテイナーゼKを用いて処理し、平衡緩衝液で10分間平衡化し、次いで、加湿チャンバー中でTdT酵素及びFITC標識化dUTPを含有する緩衝液(Promega、Madison、WI)を用いて37OCでインキュベートした。反応は、室温で15分間の2×SSC緩衝液中でのインキュベーションにより終わらせた。次いで、切片を、DAPIを含有する退色防止剤(Molecular Probes、Eugene、OR)でマウントした。TdT緩衝液中での平衡化の前に、正の対照切片を室温でDNアーゼI溶液中に10分間浸した。切片を、適切な励起/発光フィルターのペアを備えた蛍光顕微鏡の下で観察した。手術後、一部の動物は剖検の前に死亡した。病変の体積を定量化した動物の数は、1群当たり12〜15であった。結果を、表6及び7に示す.
【0147】
[00147]Prismソフトウェア(Graphpad Inc、San Diego、CA)を使用する一元配置分散分析(ANOVA)を用いて結果を分析した。各群の間の差の有意性を一元配置ANOVAにより決定し、その後、Tukeyの多重比較試験を実施した。全ての値を平均+/−SEMとして表した。
【0148】
[00148]表6及び7に関して、結果は、食事IIで与えられる成分の1種又は複数を含有する食事が、虚血の予防又は治療に対して有益な効果を有し、それ自体が、多くの脳関連の機能、例えば、認知機能、社会的相互作用、加齢に伴う行動変化、脳機能の低下、脳機能の向上、発作の予防又は治療、脳老化の遅延、及び痴呆、例えばアルツハイマー病の予防又は治療に対して有益な効果を有することを示す。
【表6】


【表7】

【0149】
[00149]本明細書において、本発明の通常好ましい実施形態を開示してきた。特定の用語が使用されているが、一般的及び記述的意味で使用されているにすぎず、限定を目的とするものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲に示されている。本発明の多くの変形及び変更は、上記の教示に照らして明らかに可能である。したがって、添付の特許請求の範囲内で、本発明が、具体的に記載されている以外の方法で実行され得ることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物の認知機能及び関連する機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の不飽和脂肪酸(UFA)及び1つ以上の酸化窒素放出化合物(NORC)を含む、動物の認知機能及び関連する機能を高めるのに適した組成物。
【請求項2】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記コンパニオンアニマルがイヌ又はネコである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記動物が加齢動物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記UFAが天然魚油、ALA、EPA、DPA、DHA、又は任意の源由来の別のn−3脂肪酸の1種又は複数を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記UFAが魚油である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
約0.1%〜約50%のUFAを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記NORCがシトルリンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記NORCがオルニチンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
約0.1%〜約20%のNORCを含む請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群を更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
推奨1日所要量の約0.1〜40倍のビタミンB群を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の抗酸化剤を更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
約0.0001%〜25%の抗酸化剤を含む、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群及び1つ以上の抗酸化剤を更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
推奨1日所要量の約0.1〜40倍のビタミンB群及び約0.0001%〜約25%の抗酸化剤を含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
ヒト食品組成物、ペットフード組成物又は栄養補助食品として処方された、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物が、約15%〜約50%のタンパク質、約5%〜約40%の脂肪、約5%〜約10%の灰分を更に含み、約5%〜約20%の含水率を有する食品組成物である、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の認知薬を更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
前記認知薬が、認知に影響を与えるのに有効な量のセレギリン、ニセルゴリン、ホスファチジルセリン、プロペントフィリン、ガランタミン、ビンポセチン、ドネペジル、Ginkgo biloba抽出物、ビスホソホネート、ラロキシフェン、エストロゲン、植物エストロゲン、カルシトニン、リゼドロネート、又はアレンドロネートの1種又は複数である、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
1つ以上のプレバイオティクス、プロバイオティクス、又はそれらの組合せを更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
約0.1%〜約50%の魚油及び約0.1%〜約20%のアルギニンを含む組成物。
【請求項24】
推奨1日所要量の約0.1〜40倍のビタミンB群及び約0.0001%〜約25%の抗酸化剤を更に含む、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
請求項1に記載の組成物、及び1つ以上の医薬として又は機能性食品として許容できる担体、希釈剤、又は賦形剤を含む、医薬組成物又は機能性食品(nutraceutical)組成物。
【請求項26】
動物の認知機能を高める方法であって、前記動物の認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の不飽和脂肪酸(UFA)及び1つ以上の酸化窒素放出化合物(NORC)を含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項27】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記動物がイヌ又はネコである、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記動物が加齢動物である、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記UFAが天然魚油、ALA、EPA、DPA、DHA、又は任意の源由来の別のn−3脂肪酸の1種又は複数を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記UFAが魚油である、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記組成物が約0.1%〜約50%のUFAを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項26に記載の方法。
【請求項34】
前記NORCがシトルリンである、請求項26に記載の方法。
【請求項35】
前記NORCがオルニチンである、請求項26に記載の方法。
【請求項36】
前記組成物が約0.1%〜約20%のNORCを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項37】
前記組成物が、認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群を更に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項38】
前記組成物が推奨1日所要量の約0.1〜40倍のビタミンB群を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記組成物が、認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の抗酸化剤を更に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項40】
前記組成物が約0.0001%〜約25%の抗酸化剤を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記組成物が、認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群及び1つ以上の抗酸化剤を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項42】
前記組成物が推奨1日所要量の約0.1〜40倍のビタミンB群及び約0.0001%〜約25%の抗酸化剤を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記組成物が、ヒト食品組成物、ペットフード組成物、又は栄養補助食品として処方されている、請求項26に記載の方法。
【請求項44】
前記組成物が、約15%〜約50%のタンパク質、約5%〜約40%の脂肪、約5%〜約10%の灰分を更に含み、約5%〜約20%の含水率を有する食品組成物である、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記組成物が、認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の認知薬と組み合わせて前記動物に投与される、請求項26に記載の方法。
【請求項46】
前記認知薬が、セレギリン、ニセルゴリン、ホスファチジルセリン、プロペントフィリン、ガランタミン、ビンポセチン、ドネペジル、Ginkgo biloba抽出物、ビスホソホネート、ラロキシフェン、エストロゲン、植物エストロゲン、カルシトニン、リゼドロネート、又はアレンドロネートの1種又は複数である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
投与される前記組成物が、1つ以上の認知薬を場合により含む医薬組成物又は機能性食品組成物である、請求項26に記載の方法。
【請求項48】
前記組成物が長期間定期的に投与される、請求項26に記載の方法。
【請求項49】
前記組成物が前記動物に毎日投与される、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記動物が加齢動物である、請求項26に記載の方法。
【請求項51】
前記動物が加齢に伴う認知障害と関連する表現型を有する、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記表現型が、前記表現型を有さない対照動物と比較したとき、想起力の低下、短期記憶喪失、学習速度の低下、学習能力の低下、問題解決力の低下、注意持続期間の低下、運動能力の低下、意識障害の増加、又は痴呆の1つ又は複数を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記動物が健康な加齢動物である、請求項26に記載の方法。
【請求項54】
キットの成分に応じて適切に、単一のパッケージの個別の容器で、又は実質的なパッケージの個別の容器で、(a)1つ以上のUFA、(b)1つ以上のNORC、並びに(1)動物による摂取に適した1つ以上の他の成分;(2)1つ以上のビタミンB群;(3)1つ以上の抗酸化剤;(4)1つ以上の認知薬;(5)1つ以上のプレバイオティクス;(6)1つ以上のプロバイオティクス;(7)動物が、認知機能及び関連する機能を高める組成物及び方法から恩恵を受けることができるかを決定するのに適した1つ以上の診断装置;(8)動物への投与用のキットで提供されるUFA、NORC、及び任意の他の成分を組み合わせるか、又は調製する方法に関する説明書;(9)動物の利益のための、複合キット成分、調製キット成分、又は他のキット成分の使用方法に関する説明書;並びに(10)複合又は調製キット成分を動物に投与するための装置の1種又は複数を含む、1つ以上のUFA及びNORCを含む組成物を動物に投与するのに適したキット。
【請求項55】
情報又は指示を含有する物理的若しくは電子的文書、デジタル記憶媒体、光学記憶媒体、オーディオプレゼンテーション、オーディオビジュアル表示、又はビジュアル表示の1つ又は複数を含む、(1)認知機能を高めるために本発明の組成物を使用すること;(2)本発明のUFA、NORC、ビタミンB群、抗酸化剤、又は他の成分を混合して、認知機能を高めるのに適した組成物を製造すること;(3)認知機能を高めるための本発明のキットを使用すること;及び(4)前記組成物を動物に投与することの1つ又は複数についての情報又は指示を伝達する手段。
【請求項56】
表示されたウェブサイト、ビジュアル表示キオスク、パンフレット、製品ラベル、添付文書、広告、印刷物、公示、オーディオテープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピューター可読チップ、コンピューター可読カード、コンピューター可読ディスク、USB装置、ファイヤワイヤー装置、コンピューターメモリー、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項55に記載の手段。
【請求項57】
UFA、NORC、及び動物による摂取に適した1つ以上の成分を含む食品組成物の製造方法であって、動物による摂取に適した1つ以上の成分と、UFA及びNORCとを混合すること、又はUFA及びNORCを前記食品組成物上に別々に、又は任意の組合せで施すことを含む方法。
【請求項58】
動物による摂取に適した前記成分が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方である、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
動物の社会的相互作用の低下を低減又は防止する方法であって、社会的相互作用の低下を低減又は防止するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項60】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記動物が加齢動物である、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項59に記載の方法。
【請求項63】
動物の加齢に伴う行動変化を低減又は防止する方法であって、前記動物の加齢に伴う行動変化を低減又は防止するのに有効な量で、UFA及びNORCを前記動物に投与することを含む方法。
【請求項64】
前記加齢に伴う行動変化が、健忘、失見当、社会的相互作用の低下、睡眠及び覚醒の習慣の変化、「しつけ」の喪失、意識障害、欲求不満、又は気性の変化の1つ又は複数である、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
前記動物が加齢動物である、請求項63に記載の方法。
【請求項67】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項63に記載の方法。
【請求項68】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項63に記載の方法。
【請求項69】
前記NORCがシトルリンである、請求項63に記載の方法。
【請求項70】
前記NORCがオルニチンである、請求項63に記載の方法。
【請求項71】
動物の訓練可能性を高める方法であって、訓練可能性を高めるのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項72】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記動物が若齢動物又は成熟動物である、請求項71に記載の方法。
【請求項74】
前記動物が加齢動物である、請求項71に記載の方法。
【請求項75】
前記動物が野生動物である、請求項71に記載の方法。
【請求項76】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項71に記載の方法。
【請求項77】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項71に記載の方法。
【請求項78】
前記NORCがシトルリンである、請求項71に記載の方法。
【請求項79】
前記NORCがオルニチンである、請求項71に記載の方法。
【請求項80】
動物の最適な脳機能を維持する方法であって、脳機能の低下を防止又は遅延させるのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項81】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記動物が若齢動物又は成熟動物である、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
前記動物が加齢動物である、請求項80に記載の方法。
【請求項84】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項80に記載の方法。
【請求項85】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体、請求項80に記載の方法。
【請求項86】
前記NORCがシトルリンである、請求項80に記載の方法。
【請求項87】
前記NORCがオルニチンである、請求項80に記載の方法。
【請求項88】
動物の学習及び記憶を促進する方法であって、学習及び記憶を促進するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項89】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記動物が若齢動物又は成熟動物である、請求項88に記載の方法。
【請求項91】
前記動物が加齢動物である、請求項88に記載の方法。
【請求項92】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項88に記載の方法。
【請求項93】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項88に記載の方法。
【請求項94】
前記NORCがシトルリンである、請求項88に記載の方法。
【請求項95】
前記NORCがオルニチンである、請求項88に記載の方法。
【請求項96】
動物の記憶喪失を低減する方法であって、経時的に記憶喪失を低減するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項97】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記動物が加齢動物である、請求項96に記載の方法。
【請求項99】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項96に記載の方法。
【請求項100】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項96に記載の方法。
【請求項101】
前記NORCがシトルリンである、請求項96に記載の方法。
【請求項102】
前記NORCがオルニチンである、請求項96に記載の方法。
【請求項103】
動物の脳老化を遅延させる方法であって、脳老化を遅延させるのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項104】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記動物が加齢動物である、請求項103に記載の方法。
【請求項106】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項103に記載の方法。
【請求項107】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項103に記載の方法。
【請求項108】
前記NORCがシトルリンである、請求項103に記載の方法。
【請求項109】
前記NORCがオルニチンである、請求項103に記載の方法。
【請求項110】
動物の発作を予防又は治療する方法であって、発作を予防又は治療するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項111】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項110に記載の方法。
【請求項112】
前記動物が加齢動物である、請求項110に記載の方法。
【請求項113】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項110に記載の方法。
【請求項114】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項110に記載の方法。
【請求項115】
前記NORCがシトルリンである、請求項110に記載の方法。
【請求項116】
前記NORCがオルニチンである、請求項110に記載の方法。
【請求項117】
動物の痴呆を予防又は治療する方法であって、痴呆を予防又は治療するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項118】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記動物が加齢動物である、請求項117に記載の方法。
【請求項120】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項117に記載の方法。
【請求項121】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項117に記載の方法。
【請求項122】
前記NORCがシトルリンである、請求項117に記載の方法。
【請求項123】
前記NORCがオルニチンである、請求項117に記載の方法。
【請求項124】
アルツハイマー病を患っているか、又はそれにかかりやすい動物のアルツハイマー病を予防又は治療する方法であって、アルツハイマー病を予防又は治療するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項125】
前記動物がヒトである、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項124に記載の方法。
【請求項127】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項124に記載の方法。
【請求項128】
前記NORCがシトルリンである、請求項124に記載の方法。
【請求項129】
前記NORCがオルニチンである、請求項124に記載の方法。
【請求項130】
アルツハイマー病を患っているか、又はそれにかかりやすい動物の認知機能を高める方法であって、認知機能を高めるのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項131】
前記動物がヒトである、請求項130に記載の方法。
【請求項132】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項130に記載の方法。
【請求項133】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項130に記載の方法。
【請求項134】
前記NORCがシトルリンである、請求項130に記載の方法。
【請求項135】
前記NORCがオルニチンである、請求項130に記載の方法。
【請求項136】
動物の精神的明晰性及び精神的敏捷性を維持する方法であって、精神的明晰性及び精神的敏捷性を維持するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項137】
前記動物がヒトである、請求項136に記載の方法。
【請求項138】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項136に記載の方法。
【請求項139】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項136に記載の方法。
【請求項140】
前記NORCがシトルリンである、請求項136に記載の方法。
【請求項141】
前記NORCがオルニチンである、請求項136に記載の方法。
【請求項142】
本発明の組成物を含むパッケージ、及び前記パッケージの内容が、動物の、認知機能を高め、認知、運動、又は行動機能を変化させ、社会的相互作用の低下を低減又は防止し、加齢に伴う行動変化を低減又は防止し、訓練可能性を高め、最適な脳機能を維持し、学習及び記憶を促進し、及び/又は記憶喪失を低減するのに適した組成物を含有することを示す、用語(複数可)、ピクチャー、デザイン、頭字語、スローガン、語句若しくは他の標語、又はそれらの組合せを含有する前記パッケージに添付されたラベル。
【請求項143】
動物の、認知機能を高め、認知、運動、又は行動機能を変化させ、社会的相互作用の低下を低減又は防止し、加齢に伴う行動変化を低減又は防止し、訓練可能性を高め、最適な脳機能を維持し、学習及び記憶を促進し、及び/又は記憶喪失を低減するための薬剤を調製するためのUFA及びNORCの使用。
【請求項144】
アルツハイマー病を患っているか、又はそれにかかりやすい動物のアルツハイマー病を予防又は治療するための、請求項143に記載の薬剤の使用。
【請求項145】
前記動物がヒトである、請求項144に記載の薬剤の使用。
【請求項146】
アルツハイマー病を患っているか、又はそれにかかりやすい動物の認知機能を高めるための、請求項143に記載の薬剤の使用。
【請求項147】
前記動物がヒトである、請求項146に記載の薬剤の使用。
【請求項148】
前記薬剤が1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項143に記載の薬剤の使用。
【請求項149】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項143に記載の薬剤の使用。
【請求項150】
前記NORCがシトルリンである、請求項143に記載の薬剤の使用。
【請求項151】
前記NORCがオルニチンである、請求項143に記載の薬剤の使用。
【請求項152】
動物の認知機能を高める方法であって、前記動物の認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の不飽和脂肪酸(UFA)、及び代謝して酸化窒素放出化合物(NORC)を生成することができる1つ以上の補助食品を含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項153】
前記補助食品がシトルリンである、請求項152に記載の方法。
【請求項154】
前記補助食品がオルニチンである、請求項152に記載の方法。
【請求項155】
前記動物がヒトである、請求項152に記載の方法。
【請求項156】
前記動物がイヌ又はネコである、請求項152に記載の方法。
【請求項157】
前記動物が加齢動物である、請求項152に記載の方法。
【請求項158】
前記UFAが天然魚油、ALA、EPA、DPA、DHA、又は任意の源由来の別のn−3脂肪酸の1種又は複数を含む、請求項152に記載の方法。
【請求項159】
前記UFAが魚油である、請求項152に記載の方法。
【請求項160】
前記組成物が約0.1%〜約50%のUFAを含む、請求項152に記載の方法。
【請求項161】
前記組成物が約0.1%〜約20%の補助食品を含む、請求項152に記載の方法。
【請求項162】
前記組成物が、認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群を更に含む、請求項152に記載の方法。
【請求項163】
前記組成物が推奨1日所要量の約0.1〜40倍のビタミンB群を含む、請求項162に記載の方法。
【請求項164】
前記組成物が、認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の抗酸化剤を更に含む、請求項152に記載の方法。
【請求項165】
前記組成物が約0.0001%〜約25%の抗酸化剤を含む、請求項164に記載の方法。
【請求項166】
前記組成物が、認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上のビタミンB群及び1つ以上の抗酸化剤を含む、請求項152に記載の方法。
【請求項167】
前記組成物が推奨1日所要量の約0.1〜40倍のビタミンB群及び約0.0001%〜約25%の抗酸化剤を含む、請求項166に記載の方法。
【請求項168】
前記組成物が、ヒト食品組成物、ペットフード組成物、又は栄養補助食品として処方された、請求項152に記載の方法。
【請求項169】
前記組成物が、約15%〜約50%のタンパク質、約5%〜約40%の脂肪、約5%〜約10%の灰分を更に含み、約5%〜約20%の含水率を有する食品組成物である、請求項168に記載の方法。
【請求項170】
前記組成物が、認知機能を高めるのに有効な量で、1つ以上の認知薬と組み合わせて前記動物に投与される、請求項152に記載の方法。
【請求項171】
前記認知薬が、セレギリン、ニセルゴリン、ホスファチジルセリン、プロペントフィリン、ガランタミン、ビンポセチン、ドネペジル、Ginkgo biloba抽出物、ビスホソホネート、ラロキシフェン、エストロゲン、植物エストロゲン、カルシトニン、リゼドロネート、又はアレンドロネートの1種又は複数である、請求項170に記載の方法。
【請求項172】
投与される前記組成物が1つ以上の認知薬を場合により含む医薬又は機能性食品成物である、請求項152に記載の方法。
【請求項173】
前記組成物が長期間定期的に投与される、請求項152に記載の方法。
【請求項174】
前記組成物が前記動物に毎日投与される、請求項173に記載の方法。
【請求項175】
前記動物が加齢動物である、請求項152に記載の方法。
【請求項176】
前記動物が加齢に伴う認知障害と関連する表現型を有する、請求項175に記載の方法。
【請求項177】
前記表現型が、前記表現型を有さない対照動物と比較したとき、想起力の低下、短期記憶喪失、学習速度の低下、学習能力の低下、問題解決力の低下、注意持続期間の低下、運動能力の低下、意識障害の増加、又は痴呆の1つ又は複数を含む、請求項176に記載の方法。
【請求項178】
前記動物が健康な加齢動物である、請求項152に記載の方法。
【請求項179】
前記動物がコンパニオンアニマルである、請求項152に記載の方法。
【請求項180】
動物の健康を促進する方法であって、動物の健康を促進するのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項181】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項180に記載の方法。
【請求項182】
前記動物が若齢動物又は成熟動物である、請求項180に記載の方法。
【請求項183】
前記動物が加齢動物である、請求項180に記載の方法。
【請求項184】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項180に記載の方法。
【請求項185】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項180に記載の方法。
【請求項186】
前記NORCがシトルリンである、請求項180に記載の方法。
【請求項187】
前記NORCがオルニチンである、請求項180に記載の方法。
【請求項188】
動物の壮年期を延ばす方法であって、動物の壮年期を延ばすのに有効な量で、UFA及びNORCを含む組成物を前記動物に投与することを含む方法。
【請求項189】
前記動物がヒト又はコンパニオンアニマルである、請求項188に記載の方法。
【請求項190】
前記動物が若齢動物又は成熟動物である、請求項188に記載の方法。
【請求項191】
前記動物が加齢動物である、請求項188に記載の方法。
【請求項192】
前記組成物が、1つ以上のビタミンB群、1つ以上の抗酸化剤、又はその両方を更に含む、請求項188に記載の方法。
【請求項193】
前記NORCがアルギニン又はその酸化窒素放出誘導体である、請求項188に記載の方法。
【請求項194】
前記NORCがシトルリンである、請求項188に記載の方法。
【請求項195】
前記NORCがオルニチンである、請求項188に記載の方法。

【公表番号】特表2011−508773(P2011−508773A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541427(P2010−541427)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【国際出願番号】PCT/US2008/013870
【国際公開番号】WO2009/088433
【国際公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】