説明

両刃折畳鋸の立体包装

【課題】本発明は包装を開けずに商品の鋸に直接手を触れることができ、鋸の購入に際してダイレクトな品選びができる両刃折畳鋸の立体包装の提供を課題とする。
【解決手段】中央部分に中空突起を形成したブリスターパックと、該ブリスターパックを表面に冠着した台紙と、前記ブリスターパックの中空突起に載置する両刃折畳鋸の鋸身部と、該鋸身部を纏着する鋸身保護カバーとからなり、前記ブリスターパックは、前記中空突起の平面は前記鋸身部の形状より細巾形成され、前記鋸身保護カバーを纏着した鋸身部を中空突起の上面に載置して結束バンドで締着固定することで、前記両刃折畳鋸の柄部を外部に解放して回動自在にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は両刃折畳鋸の立体包装に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、折畳鋸を包装するブリスターパックは、鋸全体を覆うブリスターパックが成型されて密封包装していた。
一方、特開平10−203711号公報には、多数巻き重ねられた帯状テープ2を、透明のケース本体3に収納した後、ケース本体3の裏面側に台紙4を重合させてなるブリスターケース1であって、ケース本体3には、略円筒状の収納凹部31が形成されると共に、この収納凹部31に連続して導出凹部32が設けられてなり、使用時には、導出凹部32を通して帯状テープ2を引き出だせる帯状テープ収納用ブリスターケースが提供されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開平10−203711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示すブリスターケースの場合、透明のケース本体3に収納した帯状テープ2を引き出だせるようにしたブリスターケースであって、通常、物品をケース本体に密閉すると、物品を取り出したり、手に触れたりすることはケース本体及び包装を開封又は解体しないとできない問題があった。
【0005】
そこで本発明は上記従来技術の問題を解消し、包装を開けずに商品の鋸に直接手を触れることができ、鋸の購入に際してダイレクトな品選びができる両刃折畳鋸の立体包装の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を達成するため本発明の両刃折畳鋸の立体包装は、両刃折畳鋸の包装であって、中央部分に中空突起を形成したブリスターパックと、該ブリスターパックを表面に冠着した台紙と、前記ブリスターパックの中空突起に載置する両刃折畳鋸の鋸身部と、該鋸身部を纏着する鋸身保護カバーとからなり、前記ブリスターパックは、前記中空突起の平面は前記鋸身部の形状より細巾形成され、前記鋸身保護カバーを纏着した鋸身部を中空突起の上面に載置して結束バンドで締着固定することで、前記両刃折畳鋸の柄部を外部に解放して回動自在にしたことを第1の特徴としている。
また本発明の両刃折畳鋸の立体包装は、上記第1の特徴に加えて、前記ブリスターパックは、前記中空突起の平面に定着窪みと位置決め窪みとを形成したことを第2の特徴としている。
また本発明の両刃折畳鋸の立体包装は、上記第2の特徴に加えて、前記鋸身保護カバーは、巻三つ折状で前記鋸身部を纏着するように形成され、その右折り片にブリスターパックの前記定着窪みと前記位置決め窪みとに嵌合させる定着突起と位置決め突起とを形成したことを第3の特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の両刃折畳鋸の立体包装によれば、両刃折畳鋸の包装であって、中央部分に中空突起を形成したブリスターパックと、該ブリスターパックを表面に冠着した台紙と、前記ブリスターパックの中空突起に載置する両刃折畳鋸の鋸身部と、該鋸身部を纏着する鋸身保護カバーとからなり、前記ブリスターパックは、前記中空突起の平面は前記鋸身部の形状より細巾形成され、前記鋸身保護カバーを纏着した鋸身部を中空突起の上面に載置して結束バンドで締着固定することで、前記両刃折畳鋸の柄部を外部に解放して回動自在にしたので、
これによって包装を開けて取り除くことなく、折畳鋸の商品を直接手にして自由に収納状態や切断使用時の状態を確認でき、折畳鋸を商品購入の際に、重さやサイズ、使用に当ってのフィット感など、ダイレクトな品選びが出来て便利になる。
そして折畳鋸を取り出す際に台紙を破ることが無くなったので、台紙の裏面を鋸の使用に必要な取り扱い説明書等に使用することができ資材の合理化にもなる。
【0008】
また、請求項2に記載の両刃折畳鋸の立体包装によれば、請求項1に記載の構成による作用効果に加えて、前記ブリスターパックは、前記中空突起の平面に定着窪みと位置決め窪みとを形成したので、前記鋸身保護カバーを纏着した鋸身部を中空突起の上面に載置する際に、前記結束バンドで締着固定し易い一定の位置にスムーズに載置させることができ、包装作業の合理化を図ることが出来る。
【0009】
また、請求項3に記載の両刃折畳鋸の立体包装によれば、請求項1又は2に記載の構成による作用効果に加えて、前記鋸身保護カバーは、巻三つ折状で前記鋸身部を纏着するように形成され、その右折り片にブリスターパックの前記定着窪みと前記位置決め窪みとに嵌合させる定着突起と位置決め突起とを形成したので、前記ブリスターパックの定着窪みと位置決め窪みとに、前記鋸身保護カバーの定着突起と位置決め突起のそれぞれを嵌合し、鋸身保護カバーを纏着した鋸身部をブリスターパックの上面に載置して、台紙に結束バンドを通して締着することで、ブリスターパックと鋸身保護カバーを纏着した鋸身部が嵌着状態で確りとブリスターパックの上面に両刃折畳鋸を固定することができ、柄部は外部に解放されて、回動自在に収納状態や鋸の使用時など柄部を回動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る両刃折畳鋸の立体包装を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る両刃折畳鋸を折り畳み立体包装した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る両刃折畳鋸の立体包装を示す側面図である。
【図4】本発明の鋸身保護カバーを示す平面図である。
【図5】両刃折畳鋸を折り畳み立体包装した状態から一体の柄部を形成するため回動を表した図である。
【図6】立体包装で装着した後、両刃折畳鋸の柄部を回動し弾性嵌合させて一体の柄部を形成した状態を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1を参照して、本発明の両刃折畳鋸の立体包装は、ブリスターパック100と、台紙200と、両刃折畳鋸300の鋸身部310と、鋸身保護カバー400とからなる。
ブリスターパック100は、折返し片101と、フック掛孔102と、通孔103と、中央部分に中空突起110を形成している。
【0012】
図2を参照して、ブリスターパック100は、透明でプラスチックを材質とし、台紙200の裏側となる四方縁側に折返し片101を嵌着して、前記台紙200の表面を覆うように冠着している。
またブリスターパック100は、上方の中央部分に、陳列の際に利用できるフック掛孔102を開けている。
またブリスターパック100は、鋸身部310を後述の結束バンド500で結束固定するための通孔103を開けている。
そしてブリスターパック100は、平面の中央部分に前記中空突起110を形成している。これにより中空突起110に鋸身部310を載置し結束バンド500で締着固定することで、両刃折畳鋸300の柄部320、320aが回動自在になるように取り付けられる。
【0013】
図1、図3を参照して、中空突起110は、ブリスターパック100の中央部分に、透明の略長方体で細巾形状111の中空状の突起を形成し、その平面112に鋸身部310を載置することができる。
中空突起110は、平面112での上方に略小判型の定着窪み121と、下方に丸型の位置決め窪み122とを形成している。
これによって中空突起110の平面112に鋸身部310を載置しても、略長方体の細巾形状111により鋸身部310よりはみ出ることがなく、後述の柄部320、320aを鋸身部310に嵌入してスムーズに折り畳めると共に、前記定着窪み121と前記位置決め窪み122とを、鋸身保護カバー400での後述する右折り片410に形成した定着突起411と位置決め突起412とに嵌合して、包装時に載置においてスムーズな位置決めで定着させることができる。
【0014】
図1を参照して、台紙200は、その材質を厚めのコートボール紙等を用い、ブリスターパック100と表面を同じ大きさで形成している。これによって台紙200にブリスターパック100を
冠着させることができる。
台紙200は、その裏面には包装している商品の取扱い説明書となる裏面取説面201を作成して利用することできる。
台紙200は、ブリスターパック100から貫通するフック掛孔202を同じ位置に設けている。
また台紙200は、ブリスターパック100から貫通する通孔203を設けている。
そして台紙200は、裏面縁側にブリスターパック100の折返し片101が折返されて挿着している。
【0015】
裏面取説面201は、台紙200の裏面を利用して商品の取扱い説明書を印刷できるので、添付資料の合理化ができる。
【0016】
図2、図5を参照して、両刃折畳鋸300は、鋸身部310の下端に弾性体を被覆した対称形状で一対の柄部320、320aの一端を取り付けて回動自在に形成される。
【0017】
鋸身部310は、長手方向となる上方先端に、結束バンド500を挿通して締着する締着孔311を設けている。
そして鋸身部310は、長手方向の下端両側に柄部320、320aの先端をボルト330とナット331で回動自在に取り付けている。
【0018】
図2、図5、図6を参して、柄部320、320aは、長手方向で左右対称に形成され、長手方向の先端をボルト330とナット331で回動自在に取り付けている。
柄部320、320aは、鋸の使用時において、収納した状態から左右に開き、更に下方へ回動して柄部320の長手方向の下端外側に形成された嵌合突起321と、柄部320aの下端外側に形成された嵌合溝322とを弾性嵌合することで一体の柄部320、320aが完成する。
【0019】
図1、図4を参照して、鋸身保護カバー400は、右折り片410と、左折り片420との巻三つ折状401に形成され、その材質を透明のブリスターで作成している。
鋸身保護カバー400は、前記鋸身部310の形状に合致させ、該鋸身部310を包むように取り付けるカバーを形成している。これにより柄部320、320aを回動して鋸身部310の収納が出来ると共に、鋸身部310が直接、外気に触れず錆び等から保護することができる。
鋸身保護カバー400は、先端上部に通孔402を設け、前記鋸身部310の締着孔311に結束バンド500を挿通できるようにしている。
【0020】
右折り片410は、上方に略小判型の定着突起411と下方に丸型の位置決め突起412とを形成している。これによって鋸身保護カバー400を纏着した鋸身部310を前記中空突起110に載置する際に、該中空突起110の前記定着窪み111と前記位置決め窪み112とに嵌合させて、包装の際の載置する位置決めがスムーズに行える。
【0021】
左折り片420は、上方に略小判型の定着突起挿通孔421と下方に丸型の位置決め突起挿通孔422とを形成している。これにより鋸身保護カバーを鋸身部に纏着する際に、前記定着突起411と前記位置決め突起412とを、それぞれの孔に挿通して折り畳むことができる。
【0022】
定着突起411と位置決め突起412は、前記鋸身保護カバーを纏着した鋸身部を中空突起110の上面に載置して、前記中空突起110の定着窪み121と、位置決め窪み122とに嵌合することで、鋸身部が定着して載置される。
【0023】
図1、図3を参照して、結束バンド500は、その材質をナイロン製として、ブリスターパック100の上方の通孔103と、前記鋸身部310を纏着する鋸身保護カバー400の通孔402と、該鋸身部310に設けた締着孔311と、台紙の通孔203とに挿通して締着している。
結束バンド500は、前記鋸身部310の下端の首部に巻着し、ブリスターパック100の下方の通孔103と、台紙の通孔203とに挿通して締着している。
これにより結束バンド500で中空突起110に載置した鋸身部310を確りと締着するようになるので、鋸身部310が固定され前記柄部320、320aを自由に回動することができる。
結束バンド500は、柔軟で丈夫な材質である反面、カッターナイフ或は鋏等で容易に切断して包装を解体することができる。
【符号の説明】
【0024】
1 両刃折畳鋸の立体包装
100 ブリスターパック
101 折返し片
102 フック掛孔
103 通孔
110 中空突起
111 細巾形状
112 平面
121 定着窪み
122 位置決め窪み
200 台紙
201 裏面取説面
202 フック掛孔
203 通孔
300 両刃折畳鋸
310 鋸身部
311 締着孔
320 柄部
320a 柄部
321 嵌合突起
322 嵌合溝
330 ボルト
331 ナット
400 鋸身保護カバー
401 巻三つ折状
402 通孔
410 右折り片
411 定着突起
412 位置決め突起
420 左折り片
421 定着突起挿通孔
422 位置決め突起挿通孔
500 結束バンド
T 回動

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両刃折畳鋸の包装であって、中央部分に中空突起を形成したブリスターパックと、該ブリスターパックを表面に冠着した台紙と、前記ブリスターパックの中空突起に載置する両刃折畳鋸の鋸身部と、該鋸身部を纏着する鋸身保護カバーとからなり、前記ブリスターパックは、前記中空突起の平面は前記鋸身部の形状より細巾形成され、前記鋸身保護カバーを纏着した鋸身部を中空突起の上面に載置して結束バンドで締着固定することで、前記両刃折畳鋸の柄部を外部に解放して回動自在にしたことを特徴とする両刃折畳鋸の立体包装。
【請求項2】
前記ブリスターパックは、前記中空突起の平面に定着窪みと位置決め窪みとを形成したことを特徴とする請求項1に記載の両刃折畳鋸の立体包装。
【請求項3】
前記鋸身保護カバーは、巻三つ折状で前記鋸身部を纏着するように形成され、その右折り片にブリスターパックの前記定着窪みと前記位置決め窪みとに嵌合させる定着突起と位置決め突起とを形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の両刃折畳鋸の立体包装。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−63801(P2013−63801A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222328(P2011−222328)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(590006387)株式会社ユーエム工業 (17)
【Fターム(参考)】