説明

両面使用可能なブロック資材

【課題】本発明は、敷き設容易で且つ敷き設済みのブロックの一部を取替えられる両面使用可能なブロック資材の提供にある。
【解決手段】本発明は、表板、裏板および中板からなる両面使用可能なブロック資材において、表板と裏板は中板より大きく形成され、中板の側面に突出する雄雌継ぎ手を有し、雄継ぎ手は契合部と屈曲部からなり、雌継ぎ手は中板の両面に表板、裏板を嵌め込みあるいは接着する際、中板側面に沿って表板と裏板によって挟まれて形成する凹部であり、継ぎ手の契合時あるいは離脱時、雄継ぎ手が前記凹部内に挿入もしくは屈曲して納められる両面使用可能なブロック資材である。雄継ぎ手を屈曲可能とすることで、敷き設済みのブロックの一部を取り換える時、薄い板をブロック同士の接続部に挿入することで継ぎ手の契合を離脱可能とし、表板、裏板を混合して使用するとき、互いに対向する雄継ぎ手が屈曲して凹部内に挿入可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、裏表両面のいずれも使用可能な床材技術に属する。
【背景技術】
【0002】
従来より、一方の面を畳とし他方の面をカーペットとした床材が開発されている。この種の両面使用可能な床材は、表裏をひっくり返して畳表とカーペット面を使い分けるため、ひっくり返し作業を軽減するため、床材を薄くし軽量化を図る必要がある。床材を薄くすると上記作業中に床材が撓み、作業しにくくなる問題があった。
特開2000-179129には繊維樹脂強化シートなどの中心材の両面にそれぞれ異なる表面材を使用した両面使用床材が提案されている。
特開2004-52326には基板の両面にそれぞれ化粧シートを接着し、化粧シートにそれぞれ異なる意匠を施したものが開示されている。
【0003】
いずれの床材も長尺で重量もあり裏表の切り替え作業は重量動であった。
【0004】
【特許文献1】特開2000-179129
【特許文献2】特開2004-52326
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、敷き設容易で且つ敷き設済みのブロックの一部を取替られる両面使用可能なブロック資材の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第1の発明は、表板、裏板および中板からなる両面使用可能なブロック資材において、表板と裏板は中板より大きく形成され、中板の側面に突出する雄雌継ぎ手を有し、雄継ぎ手は契合部と屈曲部からなり、雌継ぎ手は中板の両面に表板、裏板を嵌め込みあるいは接着する際、中板側面に沿って表板と裏板によって挟まれて形成する凹部であり、継ぎ手の契合時あるいは離脱時、雄継ぎ手が前記凹部内に挿入もしくは屈曲して納められる両面使用可能なブロック資材である。雄継ぎ手を屈曲可能とすることで、敷き設済みのブロックの一部を取り換える時、薄い板をブロック同士の接続部に挿入することで継ぎ手の契合を離脱可能とした。雄継ぎ手を屈曲可能とすることで、表板、裏板を混合して使用するとき、互いに対向する雄継ぎ手が屈曲して凹部内に挿入可能とした。
本第2の発明は、表板、裏板および中板からなる両面使用可能なブロック資材において、表板と裏板は中板より大きく形成され、中板の側面に契合用継ぎ手を有し、当該継ぎ手は契合部と屈曲部からなり、継ぎ手の契合時あるいは離脱時、中板の両面に表板、裏板を嵌め込みあるいは接着する際、中板側面に沿って表板と裏板によって挟まれて形成する凹部内に契合状態であるいは屈曲して納められる両面使用可能なブロック資材である。継ぎ手を屈曲可能とすることで、敷き設済みのブロックの一部を取り換える時、薄い板をブロック同士の接続部に挿入することで継ぎ手の契合を離脱可能とした。継ぎ手を屈曲可能とすることで、表板、裏板を混合して使用するとき、互いに対向する継ぎ手が屈曲して凹部内に挿入可能とした。
【発明の効果】
【0007】
本第1の発明は、ブロックを表板、裏板、中板とし中板の側面に屈曲可能な雄継ぎ手を設け、表板と裏板を中板より大きくし、張り合わせたとき中板側面に表板裏板による凹部を設け雌継ぎ手としたため、薄い板をブロックの接続部に挿入し、雄継ぎ手を屈曲させ当該雄継ぎ手の存在するブロック側面に押し付けることで雄継ぎ手の契合が外れるため(1)敷き設済みのブロックを取り外し交換することができる。(2)ブロックの裏表を混ぜて敷き設することができる。
本第2の発明は、ブロックを表板、裏板、中板とし中板の側面に屈曲可能な継ぎ手を設け、表板と裏板を中板より大きくし、張り合わせたとき中板側面に表板裏板による凹部を設け、薄い板をブロックの接続部に挿入し、継ぎ手を屈曲させ当該継ぎ手の存在するブロック側面の凹部に押し付けることで継ぎ手の契合が外れるため(1)敷き設済みのブロックを取り外し交換することができる。(2)ブロックの裏表を混ぜて敷き設することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本第1の発明を図によって、より詳細に説明する。
図1はブロック資材の構成を示す概念図である。図1aは、中板、図1bは表板及び裏板を示す。
図に示すように、本ブロック資材は表板、中板、裏板からなり、中板の側面に雄継ぎ手が設けられている。雄継ぎ手は屈曲部と契合部からなり、屈曲部で曲がることができる。中板が例えばプラスチック製の枠であればその側面に雄継ぎ手を設け、枠との連結部を薄い板状とすることで屈曲可能とすることができる。あるいは屈曲部をばねで置換することでもよい。
【0009】
表板、裏板は中板より大きく、表板、中板、裏板を図2に示すように組み合わせることで、図2a、図2bに示すように中板は表板と裏板に挟まれかつ中板は雄継ぎ手の契合部を除き表板と裏板に覆われ、中板側面に雄継ぎ手の契合部が挿入できる凹部空間として雌継ぎ手部が形成される。
表板、裏板、中板の張り合わせは接着剤による張り合わせ、中板を枠とし枠内に表板、裏板を嵌め込むことなど、既存の技術で実現可能である。
図3に示すように本ブロック資材は雄雌継ぎ手によって左右前後に接続し敷き設可能となる。
【0010】
図4は、本第2の発明であるブロック資材を示す概念図である。
図4aは、中板、図4bは表板と裏板を示している。
前例のブロック資材と同様図5a、図5bのように表板、中板、裏板が組み合わさって形成される。表板と裏板が中板より大きなことも前例と同様である。
【0011】
図6は、継ぎ手部分を拡大したものである。継ぎ手は図に示すように継ぎ手の端部がT字形状の契合部とされ中板側面に連結する部分は薄く形成され、屈曲部を形成している。ブロック資材同士が接続する際には、図6bに示すように組み合わされる。ブロック資材の接続は図7に示す通りである。中板が例えばプラスチック製の枠であればその側面に突出部を設け、枠との連結部を薄い板状とすることで屈曲可能とすることができる。
本継ぎ手においても屈曲部をばねに置き換え可能なことは前記と同様である。
【0012】
図8は接続されたブロック資材の1つを取り替るため、薄い板をブロック資材間の隙間に挿入し継ぎ手を曲げ、ブロックを取り外す状態を示している。
図に示すように継ぎ手は屈曲するため、薄い板を用いて継ぎ手を押し曲げ中板の側面の凹部に押し込み継ぎ手の契合を外すことができる。これは図6に示す継ぎ手の形状においても同様である。
【0013】
図9は、ブロックの一つを裏返しにして敷き設する状態を示す概念図である。
図9a、図9bに示すように表裏を混合して使用すると、同じ継ぎ手が相対向する。しかし図9cに示すように、継ぎ手が屈曲するため互いに反対方向に曲げてブロック間の接続を完了することができる。これは図6に示す継ぎ手の形状においても同様である。
【0014】
ブロック資材の材質は表板、及び裏板は木製、石製、陶製など適宜使用可能であり中板も木製、プラスチック製など適宜使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】は、第1の発明であるブロック資材の構成を示す概念図である。
【図2】は、第1の発明であるブロック資材の構成を示す他の概念図である。
【図3】は、第1の発明であるブロック資材を敷き設した場合の概念図である。
【図4】は、第2の発明であるブロック資材の構成を示す概念図である。
【図5】は、第2の発明であるブロック資材の構成を示す他の概念図である。
【図6】は、第2の発明であるブロック資材の継ぎ手部を示す概念図である。
【図7】は、第2の発明であるブロック資材を敷き設した場合の概念図である。
【図8】は、敷き設済みのブロックの一つを取り外す場合の概念図である。
【図9】は、裏表を混合して敷き設する場合の概念図である。
【符号の説明】
【0016】
1 ブロック資材
2 表もしくは裏板
3 中板
4 雄継ぎ手
41 屈曲部
42 契合部
5 雌継ぎ手(凹部)
6 継ぎ手
61 屈曲部
62 契合部
7 凹部
8 薄い板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表板、裏板および中板からなる両面使用可能なブロック資材において、表板と裏板は中板より大きく形成され、中板の側面に突出する雄雌継ぎ手を有し、雄継ぎ手は挿入部と屈曲部からなり、雌継ぎ手は中板の両面に表板、裏板を嵌め込みあるいは接着する際、中板側面に沿って表板と裏板によって挟まれて形成する凹部であり、継ぎ手の契合時あるいは離脱時、雄継ぎ手が前記凹部内に挿入もしくは屈曲して納められる両面使用可能なブロック資材。
【請求項2】
表板、裏板および中板からなる両面使用可能なブロック資材において、表板と裏板は中板より大きく形成され、中板の側面に契合用継ぎ手を有し、当該継ぎ手は契合部と屈曲部からなり、継ぎ手の契合時あるいは離脱時、中板の両面に表板、裏板を嵌め込みあるいは接着する際、中板側面に沿って表板と裏板によって挟まれて形成する凹部内に契合状態であるいは屈曲して納められる両面使用可能なブロック資材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−235869(P2009−235869A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−86433(P2008−86433)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(306024805)株式会社 林物産発明研究所 (155)
【Fターム(参考)】