説明

両面印刷装置

【課題】表面印刷位置情報及び裏面印刷位置情報の入力をより確実に行える、両面印刷装置を提供する。
【解決手段】給紙トレイ21上の用紙を、印刷ユニット4に搬送し、印刷ユニット4で第1印刷処理して排紙トレイ32に搬送し、排紙トレイ32から再給紙トレイ51へ搬送し、再給紙トレイ51から裏返して印刷ユニット4に搬送し、印刷ユニット4で第2印刷処理して排紙トレイ32に搬送する、両面印刷装置10において、前記第1印刷処理のための第1印刷位置情報及び前記第2印刷処理のための第2印刷位置情報を表示する表示部902と、表示部902に表示された前記位置情報の変更を入力する入力部901と、を備えている、操作パネル9と、両面印刷装置10の作動を制御する制御部11と、を備えており、表示部902は、前記第1印刷位置情報を示す第1画面と、前記第2印刷位置情報を示す第2画面と、を切り替えて表示するようになっていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙の両面に印刷を行う両面印刷装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、用紙の消費量を低減するために、用紙の両面に印刷を行う両面印刷装置が、用いられている。そして、特許文献1には、表面印刷処理のための表面印刷位置情報と裏面印刷処理のための裏面印刷位置情報とを一括して入力することが可能な両面印刷装置が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−179456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1に示されるような両面印刷装置では、表面印刷処理された用紙が装置内部の再給紙トレイを経て、裏面印刷処理されるようになっているので、使用者は、表面印刷処理後裏面印刷処理前の用紙の状態を確認することなく、表面印刷位置情報及び裏面印刷位置情報を一括して入力している。
【0005】
一方、他の両面印刷装置として、表面印刷処理された用紙が用紙を視認可能な排紙トレイに排出され、その後、再給紙トレイを経て裏面印刷処理され、再度排紙トレイに排出されるようになっているものがある。このような両面印刷装置では、表面印刷処理されて排紙トレイに排出された用紙の上下(天地)方向と、裏面印刷処理されて排紙トレイに排出された用紙の上下(天地)方向とが、逆となることがあり、表面印刷位置情報と裏面印刷位置情報とを一括して入力する場合に、上下(天地)方向の入力を間違える可能性がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、表面印刷処理された用紙が一旦排紙トレイに排出される両面印刷装置において、表面印刷位置情報及び裏面印刷位置情報の入力をより確実に行うことができる、両面印刷装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、給紙トレイ上の用紙を、印刷ユニットに搬送し、前記印刷ユニットで第1印刷処理して排紙トレイに搬送し、前記排紙トレイから再給紙トレイへ搬送し、前記再給紙トレイから裏返して前記印刷ユニットに搬送し、前記印刷ユニットで第2印刷処理して前記排紙トレイに搬送する、両面印刷装置において、前記第1印刷処理のための第1印刷位置情報及び前記第2印刷処理のための第2印刷位置情報を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記位置情報の変更を入力する入力部と、を備えている、操作パネルと、前記両面印刷装置の作動を制御する制御部と、を備えており、前記表示部は、前記第1印刷位置情報を示す第1画面と、前記第2印刷位置情報を示す第2画面と、を切り替えて表示するようになっていることを特徴とする。
【0008】
前記構成によれば、印刷位置情報を示す画面が切り替えて表示されるので、当該印刷処理における印刷位置情報を確認しながら印刷位置を入力でき、その結果、第1印刷処理における印刷位置情報の入力及び第2印刷処理における印刷位置情報の入力をより確実に行うことができる。
【0009】
本発明は、更に、次のような構成を備えるのが好ましい。
(1)前記制御部は、前記印刷ユニットが、前記第1印刷処理又は前記第2印刷処理のいずれの印刷処理を行っているかを判別する、判別手段と、前記判別手段の判別結果に基づいて、前記第1印刷処理時には前記第1画面を表示し、前記第2印刷処理時には前記第2画面を表示するように、前記表示部を制御する、表示制御手段と、を備えている。
(2)前記制御部は、前記第2印刷処理時における、前記第1印刷位置情報の入力を禁止するように、前記入力部を制御する、入力制御手段を、備えている。
(3)前記入力部は、前記第2印刷位置情報を前記第1印刷位置情報に対応させるための連動指示を入力するための連動入力部を、備えており、前記制御部は、前記連動指示が入力されると、前記第2印刷処理時において、前記第2画面として、前記第1印刷位置情報に対応する前記第2印刷位置情報を表示するように、前記表示部を制御する、連動制御手段を、備えている。
(4)前記構成(3)において、前記制御部は、前記連動指示が入力されて前記第2画面が表示された状態で、前記第2印刷位置情報の変更が入力されると、前記連動制御手段の作動を解除する、連動解除手段を、備えている。
【0010】
前記構成(1)によれば、当該印刷処理における印刷位置情報が制御部によって表示部に表示されるので、当該印刷処理と異なる印刷処理の画面で、当該印刷処理の印刷位置情報を入力する、という間違いを発生しにくくすることができる。すなわち、第1画面で、第2印刷位置情報を入力する、または、第2画面で、第1印刷位置情報を入力する、という間違いを発生しにくくすることができる。
【0011】
前記構成(2)によれば、第2印刷処理時に、仮に、第1画面を表示させたとしても、印刷位置情報を入力できないようになっているので、第1画面で、第2印刷位置情報を入力する、という間違いを防止できる。
【0012】
前記構成(3)によれば、連動制御手段によって、容易に、第2印刷位置情報を第1印刷位置情報に対応させることができる。
【0013】
前記構成(4)によれば、第2印刷位置情報を第1印刷位置情報に対応させる連動指示が入力された場合でも、連動解除手段によって、容易に、連動を解除し、第2印刷位置情報を変更することができる。
【発明の効果】
【0014】
要するに本発明によると、表面印刷位置情報及び裏面印刷位置情報の入力をより確実に行える、両面印刷装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る両面印刷装置の概略図である。
【図2】両面印刷装置の構成の概要を示すブロック図である。
【図3】操作パネルを示す上面図である。
【図4】両面印刷装置の作動を説明する図である。
【図5】図4に続く、両面印刷装置の作動を説明する図である。
【図6】図5に続く、両面印刷装置の作動を説明する図である。
【図7】図3の操作パネルの基本表示状態を示す図である。
【図8】表面印刷位置を地方向に10mm移動させた場合の表面印刷位置情報を示す表面画面である。
【図9】表面印刷位置を天方向に10mm移動させた場合の表面印刷位置情報を示す表面画面である。
【図10】図8に示すように、表面印刷位置を地方向に10mm移動させていた場合の、裏面印刷位置情報を示す裏面画面である。
【図11】図9に示すように、表面印刷位置を天方向に10mm移動させていた場合の、裏面印刷位置情報を示す裏面画面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明に係る両面印刷装置10の概略図である。説明の都合上、用紙の給紙方向及び搬送方向M1の上流側を「前側」、給紙方向及び搬送方向M1の下流側を「後側」として、以下、説明する。
【0017】
図1に示されるように、両面印刷装置10では、印刷機本体1の前下部には給紙ユニット2が配置され、印刷機本体1の後下部には排紙ユニット3が配置されている。そして、給紙ユニット2と排紙ユニット3との前後方向の間には、印刷ユニット4が配置され、排紙ユニット3の前方であって、印刷ユニット4の下方には、再給紙ユニット5が配置されている。また、印刷機本体1の前上部には製版ユニット6が配置され、印刷機本体1の後上部には排版ユニット7が配置されている。そして、印刷機本体1の上側には、画像読取ユニット8が配置されている。両面印刷装置10は、給紙ユニット2にある用紙を、印刷ユニット4に搬送し、印刷ユニット4で第1印刷処理して排紙ユニット3に搬送し、排紙ユニット3から再給紙ユニット5を経て印刷ユニット4に搬送し、印刷ユニット4で第2印刷処理して排紙ユニット5に搬送する、ようになっている。
【0018】
給紙ユニット2は、給紙トレイ21と、給紙トレイ21の後端部に配置された給紙ローラ22及びサバキ部材23と、給紙ローラ22の後方に配置された一対のタイミングローラ24と、を備えている。給紙ローラ22及びサバキ部材23は、給紙トレイ21に積載された用紙を最上位から1枚ずつ取り出すようになっている。タイミングローラ24は、用紙の所定位置に印刷できるように、印刷ユニット4の版胴41の回転と同期して適宜タイミングで作動し、給紙ローラ22及びサバキ部材23によって取り出された用紙を、版胴41へ送り込むようになっている。
【0019】
排紙ユニット3は、エア吸引式の搬送ベルト機構31と排紙トレイ32とベースガイド33とを備えている。排紙ユニット3は、印刷ユニット4で印刷された用紙を、搬送ベルト機構31によってエア吸引しながら後方に搬送し、排紙トレイ32上へ排出するようになっている。
【0020】
排紙トレイ32は、エンドプレート322を備えており、エンドプレート322は、前方に移動することによって、排紙トレイ32上の用紙を再給紙ユニット5に受け渡すようになっている。ベースガイド33は、上下方向に移動可能となっており、搬送ベルト機構31によって排紙トレイ32へ用紙を搬送する際には、下方の、排紙ユニット3と再給紙ユニット5との間の開口を閉止する、閉止位置に位置し、排紙トレイ32から再給紙ユニット5へ用紙を搬送する際には、上方の、排紙ユニット3と再給紙ユニット5との間の開口を開放する、開放位置に位置するようになっている。
【0021】
印刷ユニット4は、製版済の孔版原紙が外周面に装着される円筒状の版胴41と、版胴41に下方から当接離反自在に対向する押圧ローラ42と、を備えている。印刷ユニット4は、回転する版胴41と押圧ローラ42との間で用紙を挟持し、M1方向に用紙を搬送しつつ、版胴41内から供給されるインクによって、孔版原紙の画像を用紙の上面に転写するようになっている。
【0022】
再給紙ユニット5は、排紙トレイ32上に積載された第1印刷処理された用紙を排紙ユニット3から受け入れる再給紙トレイ51と、再給紙トレイ51上の用紙を最上位から1枚ずつ取り出し搬送する再給紙ローラ52及びサバキ部材54と、再給紙ローラ52から搬送されてきた用紙を印刷ユニット4に向けて搬送する1以上の一対の中間搬送ローラ53と、を備えている。再給紙ユニット5は、再給紙ローラ52、中間搬送ローラ53及びサバキ部材54によって、再給紙トレイ51上の用紙を、最上位から1枚ずつ、給紙ユニット2のタイミングローラ24へ搬送するようになっている。
【0023】
製版ユニット6は、孔版原紙ロール61と、サーマルヘッド62と、サーマルヘッド62に当接するプラテンローラ63と、を備えている。製版ユニット6は、画像読取ユニット8で読み取られた画像のデータに基づき、孔版原紙ロール61から取り出した孔版原紙をサーマルヘッド62で製版し、製版後の孔版原紙を印刷ユニット4の版胴41の外周面に装着するようになっている。
【0024】
排版ユニット7は、排版用のハウジング71と、ハウジング71の前上端部に取り付けられた上下一対の引き込みローラ72と、ハウジング71内に挿入された原紙収納ロール73と、を備えている。引き込みローラ72は、版胴41の後上端部に対応する位置に位置しており、版胴41の外周面に装着されている印刷使用後の孔版原紙の先端部を挟持して回転することにより、印刷使用後の孔版原紙が、ハウジング71内の原紙収納ロール73に巻き付けられるようになっている。
【0025】
図2は、両面印刷装置10の構成の概要を示すブロック図である。両面印刷装置10は、両面印刷装置10の作動、すなわち、各ユニットの作動を制御する、制御部11と、操作パネル9と、を備えている。操作パネル9は、印刷位置情報等を入力する入力部901と、印刷位置情報等を表示する表示部902と、を備えている。また、入力部901は、第2印刷処理のための第2印刷位置情報を第1印刷処理のための第1印刷位置情報に対応させるための連動指示を入力するための、連動入力部9011を備えている。
【0026】
制御部11は、判別手段111と、表示制御手段112と、入力制御手段113と、連動制御手段114と、連動解除手段115と、を備えている。判別手段111は、印刷ユニット4が、第1印刷処理又は第2印刷処理のいずれの印刷処理を行っているか判別するようになっている。表示制御手段112は、判別手段111の判別結果に基づいて、第1印刷処理時には第1印刷位置情報を示す第1画面を表示し、第2印刷処理時には第2印刷位置情報を示す第2画面を表示するように、表示部902を制御するようになっている。入力制御手段113は、第2印刷処理時における、第1印刷位置情報の入力を禁止するように、入力部901を制御するようになっている。連動制御手段114は、連動入力部9011により連動指示が入力されると、第2印刷処理時において、第1印刷位置情報に対応する第2印刷位置情報を表示するように、表示部902を制御するようになっている。連動解除手段115は、連動入力部9011により連動指示が入力された後、第2印刷位置情報の変更が入力されると、連動制御手段114の作動を解除するようになっている。
【0027】
図3は、操作パネル9を示す上面図である。操作パネル9は、タッチパネル部91と、設定キー92と、リセットキー93と、テンキー94と、コントロールキー95と、製版キー96と、プリントキー97と、ストップキー98と、テストプリトキー99と、を備えている。タッチパネル部91は、印刷位置情報等を表示する表示部902を構成し、且つ、タッチすることによって印刷位置情報等を入力する入力部901を構成する。エラーが発生したときには、タッチパネル部91にメッセージが表示される。
【0028】
一方、設定キー92と、リセットキー93と、テンキー94と、コントロールキー95と、製版キー96と、プリントキー97と、ストップキー98と、テストプリトキー99とは、入力部901を構成する。設定キー92は、特定の機能を使用するときに使用される。リセットキー93は、タッチパネル91の設定を標準モードに戻すときに使用される。テンキー94は、印刷枚数を入力したり、数値を入力したりするときに使用される。コントロールキー95は、印刷濃度、印刷位置、印刷スピードを入力するときに使用される。製版キー96は、製版を開始するときに使用される。プリントキー97は、印刷を開始するときに使用される。ストップキー98は、印刷を途中で中止するときに使用される。テストプリントキー99は、1枚だけ印刷するときに使用される。
【0029】
図4〜図6は、両面印刷装置10の作動を説明する図である。以下、図1、図4〜図6を用いて、両面印刷装置10の作動の概要を説明する。
【0030】
図1に示すように、製版ユニット6は、画像読取ユニット8で読み取られた画像(表面画像)のデータに基づき、孔版原紙ロール61から取り出した孔版原紙をサーマルヘッド62で製版し、製版後の孔版原紙N1を印刷ユニット4の版胴41の外周面に装着する。
【0031】
次に、給紙ローラ22及びサバキ部材23は、給紙トレイ21に積載された用紙P1(表面裏面共に、印刷されていない)を、最上位から1枚ずつ取り出す。タイミングローラ24は、用紙P1の所定位置に印刷できるように、印刷ユニット4の版胴41の回転と同期して適宜タイミングで作動し、取り出された用紙P1を印刷ユニット4の版胴41へ送り込む。
【0032】
そして、印刷ユニット4は、回転する版胴41と押圧ローラ42との間で用紙P1を挟持し、M1方向に用紙P1を搬送しつつ、版胴41内から供給されるインクにより、孔版原紙N1に製版された表面画像を用紙P1の上面(表面)に転写(第1印刷処理)する。以下、第1印刷処理を「表面印刷処理」という。
【0033】
そして、図4に示されるように、排紙ユニット3は、印刷ユニット4で表面印刷処理された用紙P2を、搬送ベルト機構31により後方に搬送し、排紙トレイ32上へ排出する。この際、ベースガイド33は、閉止位置に位置し、排紙トレイ32上に積載された用紙P2の先端を揃える。
【0034】
一方、排版ユニット7では、引き込みローラ72が、版胴41の外周面に装着されている孔版原紙N1の先端部を挟持して回転することによって、孔版原紙N1は、ハウジング71の原紙収納ロール73に巻き付けられる。
【0035】
版胴41から孔版原紙N1が取り除かれた後、製版ユニット6は、画像読取ユニット8で読み取られた画像(裏面画像)のデータに基づき、孔版原紙ロール61から取り出した孔版原紙をサーマルヘッド62で製版し、製版後の孔版原紙N2を印刷ユニット4の版胴41の外周面に装着する。
【0036】
そして、図5に示されるように、エンドプレート322の前方への移動によって、排紙ユニット3は、排紙トレイ32上に積載された表面印刷処理された用紙P2を、再給紙方向(M2方向)に向けて、再給紙ユニット5に受け渡す。この際、ベースガイド33は、開放位置に位置する。そして、図6に示されるように、ベースガイド33は閉止位置に移動し、再給紙ローラ52及びサバキ部材54は、排紙ユニット3から受け取った用紙P2を最上位から1枚ずつ取り出し、再給紙ローラ52及び中間搬送ローラ53は、取り出された用紙P2を、印刷された表面が下面に、印刷されていない裏面が上面となるように、給紙ユニット2のタイミングローラ24に搬送する。
【0037】
タイミングローラ24は、印刷ユニット4の版胴41の回転と同期して適宜タイミングで作動し、印刷ユニット4の版胴41へ、印刷されていない裏面を上面として用紙P2を送り込む。印刷ユニット4は、回転する版胴41と押圧ローラ42との間で用紙P2を挟持し、搬送方向M1に搬送しつつ、版胴41内から供給されるインクにより、孔版原紙N2に製版された裏面画像を用紙P2の上面(裏面)に転写(第2印刷処理)する。以下、第2印刷処理を「裏面印刷処理」という。
【0038】
印刷ユニット4で裏面印刷処理された用紙P3は、搬送ベルト機構31により後方に搬送され、排紙トレイ32上へ排出される。
【0039】
一方、排版ユニット7は、引き込みローラ72が、版胴41の外周面に装着されている孔版原紙N2の先端部を挟持し、回転することによって、孔版原紙N2は、ハウジング71の原紙収納ロール73に巻き付けられる。
【0040】
図7は、図3の操作パネル9の基本表示状態を示す図である。図8及び図9は、操作パネル9に表示された第1印刷位置情報(以下、「表面印刷位置情報」という)を示す第1画面(以下、「表面画面」という)を示す図であり、図10及び図11は、操作パネル9に表示された第2印刷位置情報(以下、「裏面印刷位置情報」という)を示す第2画面(以下、「裏面画面」という)を示す図である。以下、図7〜図11を用いて、両面印刷装置10の操作手順を説明する。ここで説明する操作手順は、表面印刷位置情報及び裏面印刷位置情報を入力して、印刷位置を調整しながら、両面印刷処理を行う場合の、両面印刷装置10の操作手順である。
【0041】
使用者は、両面印刷装置10の操作パネル9の設定キー92を押す。すると、タッチパネル部91に、各種設定画面(図示省略)が表示され、使用者は、その画面の中の「仕上がり確認」をタッチする。次に、使用者は、図7に示される、タッチパネル部91の「両面」をタッチして両面印刷であることを指定し、画像読取ユニット8に原稿をセットする。
【0042】
使用者が、製版キー96を押すと、画像読取ユニット8は原稿の表面を読み取る。画像読取ユニット8が原稿の表面を読み取り始めると、製版ユニット6は孔版原紙に原稿の表面の製版を開始する。画像読取ユニット8の原稿の表面の読取が終了すると、タッチパネル部91に「次の原稿を置いて下さい」と表示され、使用者は、画像読取ユニット8に原稿を裏返してセットし、製版キー96を再度押す。そうして、画像読取ユニット8は、原稿の裏面を読み取る。
【0043】
一方、原稿の表面の製版が終了すると、製版ユニット6は、製版済の孔版原紙を版胴41に巻き付け、印刷ユニット4は、用紙の表面に表面画像を1枚のみ印刷する。表面印刷処理された1枚の用紙は、排紙トレイ32に排出される。
【0044】
使用者は、排紙トレイ32に排出された表面印刷処理された用紙を見て、表面印刷位置情報が適切であるかどうか確認する。適切でなかった場合には、コントロールキー95の印刷位置キーを押す。すると、制御部11の判別手段111は、表面印刷処理中であることを判別し、表示制御手段112は、タッチパネル部91に、図8に示されるような、表面画面を表示する。ここで、表面印刷位置を左(印刷画像の下方向、すなわち、地方向)へ移動させるには、地方向移動部911をタッチし、表面印刷位置を右(印刷画像の上方向、すなわち、天方向)へ移動させるには、天方向移動部912をタッチする。また、表面印刷位置を用紙幅方向に移動させるには、用紙幅方向移動部913をタッチする。タッチする回数/時間が増加するに従い表面印刷位置の移動量が大きくなるようになっており、その移動量は、移動量表示部914に示されるようになっている。図8は、表面印刷位置を地方向に10mm移動させた場合の表面画面であり、図9は、表面印刷位置を天方向に10mm移動させた場合の表面画面である。図8において、表面画面の右側には、当該表面印刷位置情報によって表面印刷(文字「A」を印刷)された用紙が示されており、同様に、図9においても、表面画面の右側には、当該表面印刷位置情報によって表面印刷(文字「A」を印刷)された用紙が示されている。図8及び図9に示すように、移動表示部914に示される移動方向は、排紙トレイ32に排出される用紙における表面印刷位置の移動方向に対応するようになっている。
【0045】
表面印刷位置情報の入力が完了すると、使用者は、テストプリントキー99を押す。すると、入力された表面印刷位置情報のとおりに表面印刷処理された用紙が、1枚だけ排紙トレイ32に排出される。使用者は、排紙トレイ32に排出された表面印刷処理された用紙を見て、表面印刷位置が適切であるかどうか確認する。適切でなかった場合には、上記の作業を繰り返す。表面印刷位置が適切となれば、OK部916をタッチする。また、裏面位置情報を表面印刷位置情報に対応させる場合には、連動入力部915をタッチする。この操作手順では、連動入力部915をタッチすることとする。
【0046】
使用者は、テンキー94によって印刷枚数を入力し、プリントキー97を押す。すると、入力された印刷枚数の表面印刷処理された用紙が、排紙トレイ32に排出される。排紙トレイ32に排出された用紙は、再給紙トレイ51に送られる。
【0047】
一方、表面印刷処理が終了すると、排版ユニット7は、版胴41から製版済の孔版原紙を外し、回収する。製版ユニット6は、画像読取ユニット8が読み取っていた原稿の裏面データから孔版原紙に原稿の裏面の製版を開始する。原稿の裏面の製版が終了すると、製版ユニット6は製版済の孔版原紙を版胴41に巻き付け、印刷ユニット4は再給紙トレイ51から送られてきた用紙の裏面に裏面画像を1枚のみ印刷する。裏面印刷処理された1枚の用紙は、排紙トレイ32に排出される。ここで、制御部11の連動制御手段114は、連動入力部915がタッチされているので、表面印刷位置情報に対応する裏面印刷位置情報を、タッチパネル部91に表示している。
【0048】
使用者は、排紙トレイ32に排出された裏面印刷処理された用紙を見て、裏面印刷位置が適切であるかどうか確認する。適切でなかった場合には、コントロールキー95の印刷位置キーを押す。すると、制御部11の連動解除手段115は、連動制御手段114の作動を解除し、また、判別手段111は裏面印刷処理中であることを判別し、表示制御手段112は、タッチパネル部91に、図10に示されるような、裏面画面を表示する。裏面画面では、連動制御手段114の作動が解除されているので、図8及び図9に示される連動入力部915は表示されない。ここで、裏面印刷位置を左(印刷画像の上方向、すなわち、天方向)へ移動させるには、天方向移動部917をタッチし、裏面印刷位置を右(印刷画像の下方向、すなわち、地方向)へ移動させるには、地方向移動部918をタッチする。また、裏面印刷位置を用紙幅方向に移動させるには、用紙幅方向移動部913をタッチする。タッチする回数/時間が増加するに従い裏面印刷位置の移動量が大きくなるようになっており、その移動量は、移動量表示部914に示されるようになっている。
【0049】
ここで、裏面画面は、当初連動指示が入力されていたため、表面印刷位置情報に対応する裏面印刷位置情報が表示されており、例えば、表面印刷位置を地方向に10mm移動させていた場合、図10に示されるように、裏面印刷位置は既に地方向に10mm移動している。すなわち、裏面印刷位置情報を表面印刷位置情報に対応させるとは、裏面印刷位置情報を表面位置情報に一致させることを意味し、両面印刷装置10では、排紙トレイ32に排出される用紙の天地方向が、表面印刷処理(図8)と裏面印刷処理(図10)とでは逆となるため、移動表示部914に示される移動方向は、図8と図10とでは天地が逆となって示される。そして、地方向移動部918を1回タッチすれば、裏面印刷位置はさらに地方向に1mm移動し全体で地方向に11mm移動することになる。図11は、図9に示されるように、表面印刷位置を天方向に10mm移動させていた場合の、裏面印刷位置情報を示す裏面画面である。図10において、裏面画面の右側には、当該裏面印刷位置情報によって裏面印刷処理(「B」を印刷)された用紙が示されており、同様に、図11においても、裏面画面の右側には、当該裏面印刷位置情報によって裏面印刷処理(「B」を印刷)された用紙が示されている。図10及び図11に示すように、移動表示部914に示される移動方向は、排紙トレイ32に排出される用紙における裏面印刷位置の移動方向に対応するようになっている。
【0050】
裏面印刷位置情報の入力を行っている際に、表面印刷位置情報を確認したい場合には、表面切り替えタブ919をタッチする。すると、表面画面がタッチパネル部91に表示される。この際、制御部11の入力制御手段113は、表面印刷位置情報の入力を禁止するようになっている。また、表面画面がタッチパネル部91に表示されている際に、裏面切り替えタブ920をタッチすると、裏面画面がタッチパネル部91に表示される。
【0051】
裏面印刷位置情報の入力が完了すると、使用者は、テストプリントキー99を押す。すると、入力された裏面印刷位置に裏面印刷処理された用紙が、1枚だけ排紙トレイ32に排出される。使用者は、排紙トレイ32に排出された裏面印刷処理された用紙を見て、裏面印刷位置が適切であるかどうか確認する。適切でなかった場合には、上記の作業を繰り返す。裏面印刷位置が適切となれば、OK部916をタッチする。
【0052】
使用者は、テンキー94によって印刷枚数を入力し、プリントキー97を押す。すると、入力された印刷枚数の裏面印刷処理された用紙が、排紙トレイ32に排出される。
【0053】
上記構成の両面印刷装置10によれば、次のような効果を発揮できる。
【0054】
(1)タッチパネル部91では、表面印刷位置情報を示す表面画面と裏面印刷位置情報を示す裏面画面とが切り替えて表示されるので、当該印刷処理における印刷位置情報を確認しながら印刷位置を入力でき、その結果、表面印刷処理における表面印刷位置情報の入力及び裏面印刷処理における裏面印刷位置情報の入力をより確実に行うことができる。
【0055】
(2)表示制御手段112は、表面印刷処理時には表面画面を表示し、裏面印刷処理時には裏面画面を表示するように、タッチパネル部91を制御するので、当該印刷処理と異なる印刷処理の画面で、当該印刷処理の印刷位置情報を入力する、という間違いを発生しにくくすることができる。すなわち、表面画面で、裏面印刷位置情報を入力する、または、裏面画面で、表面印刷位置情報を入力する、という間違いを発生しにくくすることができる。
【0056】
(3)入力制御手段113は、裏面印刷処理時における、表面印刷位置情報の入力を禁止するように、入力部901を制御するので、裏面印刷処理時に、仮に、表面画面を表示させたとしても、表面印刷位置情報を入力できない。したがって、表面画面で、裏面印刷位置情報を入力する、という間違いを防止できる。
【0057】
(4)連動入力部9011及び連動制御手段114によって、容易に、裏面印刷位置情報を表面印刷位置情報に対応させることができる。
【0058】
(5)裏面印刷位置情報を表面印刷位置情報に対応させる連動指示が入力された場合でも、連動解除手段115によって、容易に、連動を解除し、裏面印刷位置情報を変更することができる。
【0059】
上記実施形態では、コントロールキー95の印刷位置キーを押した後、タッチパネル91において印刷位置情報の入力を行うようになっている。しかし、印刷位置情報の入力を、コントロールキー95の印刷位置キーによって行い、タッチパネル91を、印刷位置情報の確認のみに使用しても良い。また、印刷位置情報の入力を、コントロールキー95の印刷位置キー及びタッチパネル91の併用によって行っても良い。
【0060】
上記実施形態では、入力制御手段113によって、裏面印刷処理時において、表面印刷位置情報の入力は禁止されている。しかし、制御部11が入力制御手段113を有さず、裏面印刷処理時において、表面印刷位置情報の入力を許容するようにしても良い。この場合、裏面印刷処理時時において入力された表面印刷位置情報は、裏面印刷処理終了後、別の原稿について表面印刷処理される際に適用されることとなるが、裏面印刷処理終了後、続けて表面印刷処理が行われず、所定時間(例えば、1分又は5分)経過すると、入力された表面印刷位置情報は解除されることが好ましい。
【0061】
上記実施形態では、裏面印刷処理時において、表面切り替えタブ919をタッチすることによって、表面印刷位置情報の確認が可能となっているが、裏面印刷処理時には、表面切り替えタブ919をタッチしても、表面印刷位置情報が表示されないようにしても良い。また、裏面印刷処理時においては、表面切り替えタブ919が表示されないようにしても良い。
【0062】
上記実施形態では、裏面印刷処理時において、用紙幅方向移動部913をタッチすることによって、裏面印刷位置を用紙幅方向に移動させることが可能となっているが、裏面印刷処理時には、用紙幅方向の印刷位置調整ができないようにしても良い。なぜなら、上記実施形態の両面印刷装置10において、表面印刷処理と裏面印刷処理とでは、用紙天地方向は逆となるが、用紙幅方向は同じであるので、表面印刷処理時において印刷位置を用紙幅方向に移動させれば、裏面印刷処理で印刷位置を用紙幅方向に移動させる必要はないためである。この場合、連動制御手段114が作動し、表面印刷位置の用紙幅方向位置情報と裏面印刷位置の用紙幅方向位置情報とを対応させることとなる。
【0063】
上記実施形態では、印刷位置情報の入力は、プリントキー97が押される前に行われるが、プリントキー97を押された後にも印刷位置情報の入力を行うことが可能となる場合がある。すなわち、印刷処理中に、用紙のジャムが生じたり、ストップキー98が押されたりして、両面印刷装置10が停止した際には、再度、印刷位置情報を入力することが可能となる。
【0064】
上記実施形態では、表面印刷位置情報及び裏面印刷位置情報を入力して、印刷位置を調整しながら、両面印刷処理を行う場合の、両面印刷装置10の操作手順を説明したが、表面印刷位置及び裏面印刷位置を入力しない場合、両面印刷装置10は、全自動で両面印刷処理することが可能となっている。この場合の操作手順は、以下のとおりである。
【0065】
使用者は、タッチパネル部91の基本画面における「両面」をタッチして両面印刷であることを指定し、画像読取ユニット8に原稿をセットする。
【0066】
使用者が、製版キー96を押すと、画像読取ユニット8は原稿の表面を読み取る。画像読取ユニット8が原稿の表面を読み取り始めると、製版ユニット6は孔版原紙に原稿の表面の製版を開始する。画像読取ユニット8の原稿の表面の読取が終了すると、タッチパネル部91に「次の原稿を置いて下さい」と表示され、使用者は、画像読取ユニット8に原稿を裏返してセットし、製版キー96を再度押す。そうして、画像読取ユニット8は、原稿の裏面を読み取る。
【0067】
使用者は、テンキー94によって印刷枚数を入力し、プリントキー97を押す。すると、入力された印刷枚数の表面印刷処理された用紙が、排紙トレイ32に排出される。排紙トレイ32に排出された用紙は、再給紙トレイ51に送られる。
【0068】
表面印刷処理が終了すると、排版ユニット7は、版胴41から製版済の孔版原紙を外し、回収する。製版ユニット8は、画像読取ユニット8が読み取っていた原稿の裏面データから孔版原紙に原稿の裏面の製版を開始する。原稿の裏面の製版が終了すると、製版ユニット6は製版済の孔版原紙を版胴41に巻き付け、印刷ユニット4は再給紙トレイ51から送られてきた用紙の裏面に裏面画像を裏面印刷処理し、入力された印刷枚数の裏面印刷処理された用紙が、排紙トレイ32に排出される。
【0069】
本発明は、上記実施形態で説明した構成には限定されず、特許請求の範囲に記載した内容を逸脱することなく、当業者が考え得る各種変形例を含むことができる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明では、表面印刷位置情報及び裏面印刷位置情報の入力をより確実に行える、両面印刷装置を提供できるので、産業上の利用価値が大である。
【符号の説明】
【0071】
1 印刷機本体
2 給紙ユニット
21 給紙トレイ 22 給紙ローラ 23 サバキ部材 24 タイミングローラ
3 排紙ユニット
31 搬送ベルト機構 32 排紙トレイ 322 エンドプレート
4 印刷ユニット
41 版胴 42 押圧ローラ
5 再給紙ユニット
51 再給紙トレイ 52 再給紙ローラ 53 中間搬送ローラ
54 サバキ部材
6 製版ユニット
61 孔版原紙ロール 62 サーマルヘッド 63 プラテンローラ
7 排版ユニット
71 ハウジング 72 引き込みローラ 73 原紙収納ロール
8 画像読取ユニット
9 操作パネル 901 入力部 902 表示部
91 タッチパネル部 92 設定キー 93 リセットキー 94 テンキー
95 コントロールキー 96 製版キー 97 プリントキー
98 ストップキー 99 テストプリントキー
10 両面印刷装置
11 制御部
P1 用紙(両面とも印刷処理されていない)
P2 表面印刷処理された用紙
P3 表面印刷処理後裏面印刷処理された用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給紙トレイ上の用紙を、印刷ユニットに搬送し、前記印刷ユニットで第1印刷処理して排紙トレイに搬送し、前記排紙トレイから再給紙トレイへ搬送し、前記再給紙トレイから裏返して前記印刷ユニットに搬送し、前記印刷ユニットで第2印刷処理して前記排紙トレイに搬送する、両面印刷装置において、
前記第1印刷処理のための第1印刷位置情報及び前記第2印刷処理のための第2印刷位置情報を表示する表示部と、前記表示部に表示された前記位置情報の変更を入力する入力部と、を備えている、操作パネルと、
前記両面印刷装置の作動を制御する制御部と、を備えており、
前記表示部は、前記第1印刷位置情報を示す第1画面と、前記第2印刷位置情報を示す第2画面と、を切り替えて表示するようになっていることを特徴とする、両面印刷装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記印刷ユニットが、前記第1印刷処理又は前記第2印刷処理のいずれの印刷処理を行っているかを判別する、判別手段と、
前記判別手段の判別結果に基づいて、前記第1印刷処理時には前記第1画面を表示し、前記第2印刷処理時には前記第2画面を表示するように、前記表示部を制御する、表示制御手段と、を備えている、請求項1記載の両面印刷装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第2印刷処理時における、前記第1印刷位置情報の入力を禁止するように、前記入力部を制御する、入力制御手段を、備えている、請求項1又は2に記載の両面印刷装置。
【請求項4】
前記入力部は、前記第2印刷位置情報を前記第1印刷位置情報に対応させるための連動指示を入力するための連動入力部を、備えており、
前記制御部は、前記連動指示が入力されると、前記第2印刷処理時において、前記第2画面として、前記第1印刷位置情報に対応する前記第2印刷位置情報を表示するように、前記表示部を制御する、連動制御手段を、備えている、請求項1〜3のいずれか1つに記載の両面印刷装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記連動指示が入力されて前記第2画面が表示された状態で、前記第2印刷位置情報の変更が入力されると、前記連動制御手段の作動を解除する、連動解除手段を、備えている、請求項4記載の両面印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−6360(P2013−6360A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140925(P2011−140925)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(390002129)デュプロ精工株式会社 (351)
【Fターム(参考)】