両面感熱用紙カード
両面感熱用紙カードおよびその製造方法。ある実施形態の場合には、前記両面感熱用紙カードは、第1の面および第2の面を含む両面サーマル用紙を含み、両面サーマル・カードは、前記用紙と一体になっていて、着脱可能な第1の面と第2の面とを含む。用紙およびカードは、その第1および第2の面それぞれから熱により画像形成することができる。ある実施形態の場合には、両面感熱用紙カードを製造するための方法は、第1の面および第2の面を含む両面感熱媒体を供給するステップと、用紙と該用紙と一体になっているカードを形成するために、両面感熱媒体をミシン目入れまたは打抜きするステップとを含む。この場合、用紙およびカードは、第1の面および第2の面から熱により画像形成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、両面感熱媒体に関し、特に、両面感熱用紙カードに関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願への相互参照)
本願は、「両面感熱用紙カード(Two−Sided Thermal Form Card)」という名称の2007年2月8日付けの米国仮特許出願第11/703,899号への優先権を主張する。この開示は、参照により本明細書に組み込むものとする。
【0003】
多くの産業および用途において、ボンド紙上への文書印刷からダイレクト・サーマル紙(例えば、感熱媒体など)上への文書印刷への移行が行われてきた。
【0004】
特定のタイプの文書としては、書簡のような用紙の利点をクーポン等のカードの利点と結びつける用紙カードがある。通常、用紙カード文書は、カードを用紙から容易に切り離すことができ、別々に使用することができるような方法で作成される。例えば、用紙カード文書は、用紙から容易に切り離すことができる車両保険証が同封されている保険会社からの書簡であってもよい。カードは、用紙カード文書の一部であってもよいし、またはカードを取り付けるための、および用紙からカードを切り離すための各機構により、用紙カード文書に付着することができるものであってもよい。
【0005】
用紙カード文書には、ロゴおよび装飾的アートワークのような一般的なタイプの情報を事前印刷することができる。受取人の名前および住所、識別番号等を含むことができる可変情報を、その後で用紙カード文書上に印刷することができる。通常、従来の用紙カード文書は、ボンド紙から作られ、レーザ・ジェット・プリンタまたはインク・ジェット・プリンタで可変情報が印刷される。完了すると、用紙カードは、用紙カード文書上に印刷される。通常、従来の用紙カード文書は、ボンド紙から作られ、レーザ・ジェット・プリンタまたはインク・ジェット・プリンタで可変情報が印刷される。完了すると、用紙カード文書は、可変情報により識別することができる受取人に送られる。
【0006】
今までは、片面ダイレクト・サーマル・プリンタが、レシートのような感熱媒体を画像形成するために広く使用されてきた。片面サーマル印字の場合には、情報は、文書の片面上にだけ印刷されるか、画像形成される。しかし、米国特許第6,784,906号および第6,759,366号に開示されている文書の両面ダイレクト・サーマル印字はかなり新しいものである。両面ダイレクト・サーマル印字の場合には、サーマル・プリンタは、サーマル・プリンタを通るフィード・パスに沿って移動する感熱媒体の両面上に同時に印刷することができるように構成されている。このようなプリンタの場合には、ダイレクト・サーマル・プリント・ヘッドは、フィード・パスに沿って感熱媒体の各面上に配置される。動作中、各サーマル・プリント・ヘッドは、各プリント・ヘッドから感熱媒体を横切って対向するプラテンの方向を向いている。印刷中、対向するプリント・ヘッドは、基材の対向する各面上に感熱コーティングを含む基材を備える両面感熱媒体の対向する面に選択的に熱を加える。コーティングした基材上に印刷が行われるように、熱が加わるとコーティングの色が変化する。
【特許文献1】米国特許第6,784,906号公報
【特許文献2】米国特許第6,759,366号公報
【特許文献3】米国特許第3,947,854号公報
【特許文献4】米国特許第4,708,500号公報
【特許文献5】米国特許第5,964,541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
両面ダイレクト・サーマル印字技術の使用が、種々の産業および用途に浸透し、受け入れられているので、両面ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる両面感熱用紙カード文書を提供するのが有利である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ある実施形態は、第1の面と第2の面を含む両面サーマル用紙と、用紙と一体になっていて、着脱可能な両面サーマル・カードを含む用紙カードを提供する。この場合、用紙およびカードは、第1の面および第2の面から熱により画像形成することができる。
【0009】
他の実施形態は、第1の面と第2の面を含む両面サーマル用紙と、用紙の第1の面に付着している片面サーマル・パッチとを備える用紙カードを提供する。サーマル・パッチは、用紙と一体になっていて、着脱可能な片面サーマル・カードを含む。この場合、第1の面および第2の面から画像形成することができ、第1の面のシステムからカードを画像形成することができる。
【0010】
もう1つの実施形態は、両面感熱用紙カードを製造するための方法を提供する。この方法は、第1の面と第2の面を含む両面感熱媒体を供給するステップと、用紙および該用紙と一体になっているカードを製造するために、両面感熱媒体をミシン目入れまたは打抜きするステップとを含む。この場合、用紙およびカードを第1の面および第2の面から熱により画像形成することができる。
【0011】
さらに他の実施形態は、両面感熱用紙カードを製造する方法を提供する。この方法は、第1の面と第2の面を含む両面感熱媒体を供給するステップと、媒体の第1の面に片面サーマル・パッチを付着するステップとを含む。サーマル・パッチは、用紙と一体になっていて、着脱可能な片面サーマル・カードを含む。この場合、媒体を第1の面および第2の面から熱により画像形成することができ、カードを第1の面から熱により画像形成することができる。
【0012】
数枚の図面を通して類似の参照番号が同じまたは類似の部材を示す、添付の図面を参照すればより分かりやすくなるので、例示としての実施形態の種々の機能および付随する利点をよりよく理解することができるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、用紙カード文書のような感熱印字媒体102を両面画像形成するために使用することができる例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100の一例の略図である。その一例については、図2A〜図6Eを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。プリンタ100は、レシート、チケット、商品券、宝くじ、クーポン、商品引換券のような種々の他の文書、およびここに列挙しなかった多くの他の文書も印刷することができることに留意されたい。サーマル・プリンタ100は、第1および第2の支持アーム118および120を含む。第2の支持アーム120は、第1の支持アーム118に対して第2の支持アーム120が枢動または回転することができるように、アーム・シャフト124上にジャーナル軸受けで支持することができる。支持アーム118および120は、また、相互に固定することもできる。
【0014】
図1をさらに参照すると、サーマル・プリンタ100は、さらにプラテン104および106、および感熱印字媒体102の対向面上に対向するサーマル・プリント・ヘッド108および110を備える。より詳細には、第1の支持アーム118は、第1のプラテン104および第1のプリント・ヘッド110を備え、第2の支持アーム120は、第2のプラテン106および第2のプリント・ヘッド108を備える。プラテン104および106の形状は、他のプラテンが平坦であるのに対し、ほぼ円筒状である。第1のプラテン104は、第1のシャフト114上にジャーナル軸受けで支持することができ、第2のプラテン106は、第2のシャフト116上にジャーナル軸受けで支持することができる。各シャフト114および116は、それぞれ支持アーム118および120と結合している。プラテン104および106は、さらに、プリンタ100を通して感熱印字媒体102を移動するために、駆動組立体122によりシャフト114および116を中心にして回転することができる。駆動組立体122は、ギア、リンク、カムのシステムおよびそれらの組合せに電力を供給するためのモータ(図示せず)を備える。第1および第2のプリント・ヘッド108および110は、米国特許第3,947,854号公報(特許文献3)、第4,708,500号公報(特許文献4)、および第5,964,541号公報(特許文献5)に開示されているようなダイレクト・サーマル印字に適している任意のプリント・ヘッドであってもよい。サーマル・プリンタ100は、さらに、プリンタ100内で、紙ぎれ状態を検出するための1つまたは複数の媒体数量センサ、および/または媒体のタイプ(例えば、片面感熱、両面感熱または非感熱など)を検出するための1つまたは複数の媒体タイプ・センサのような、サーマル・プリンタ100の動作を制御するために種々の状態を測定するための1つまたは複数のセンサ112を含む。
【0015】
さらに図1を参照すると、サーマル・プリンタ100は、連続している紙のロール、連続している扇のように折り畳んだスタックまたはカット・シート・ストックの形で提供することができる感熱印字媒体102上に印刷を行う。動作中、例えば、用紙カード文書のような印刷した文書を提供するために、グラフィックスまたはテキスト、およびその組合せを含む画像をその片面または両面上に印刷することができる。すでに説明したように、図2A〜図6Eを参照しながら、用紙カード文書の異なる例について以下にさらに詳細に説明する。
【0016】
両面ダイレクト・サーマル印字は、例えば、サーマル印字媒体102の対向面上に染料を含む印字媒体102、および印字媒体102の片面上のサーマル印字が印字媒体102の対向面上のサーマル印字に影響するのを防止する十分な耐熱性基材を使用することにより容易に行うことができる。感熱印字媒体102(用紙カード文書の用紙および/またはカードを含む)は、例えば、参照によりその内容を本明細書に組み込むものとする米国特許第6,784,906号公報(特許文献1)および第6,759,366号公報(特許文献2)に開示されている熱により画像形成可能なコーティングで各面がコーティングされているセルロースまたはポリマー基材シートを含む両面感熱紙であってもよい。下記の図2A〜図6Eの例示としての実施形態の場合には、上記の両面感熱紙の他に、用紙カード文書のカードは、片面だけを熱により画像形成可能なコーティングでコーティングされているセルロースまたはポリマー基材シートを有する片面感熱紙を含むことができることに留意されたい。
【0017】
さらに図1について参照をすると、印字媒体102の両面ダイレクト・サーマル印字は、シングルパス・プロセスで行うことができる。別の方法としては、両面ダイレクト・サーマル印字は、第1の方向に移動した場合に、媒体102をサーマル・プリント・ヘッド108および110の一方または両方で画像形成することができ、次に、第1または第2の退避方向に移動している媒体と一緒にサーマル・プリント・ヘッド108および110の一方または両方でさらに画像形成するために退避プロセスにより行うことができる。印刷が完了すると、図2A〜図6Eを参照しながら以下にさらに詳細に説明する印刷用紙カード文書を形成するために、印字媒体102を手動または自動的に切断または分離することができる。
【0018】
図2Aは、第1の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる用紙カード文書202の例示としての第1の面200である。用紙カード文書202は、用紙204およびカード212を含む。図1のところですでに説明したように、感熱印字媒体102は、連続している感熱印字媒体のロール、連続している扇のように折り畳んだスタックまたはプレカットした用紙カード・シート・ストックの形で供給することができる複数の用紙カード文書202を含むことができる。用紙204は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書202の第1の面200上に印刷面206を含む。印刷面206は、さらに、必要に応じて、用紙204の所定の位置のところにその両方を配置することができるロゴ208および他の情報210を含む事前印刷された内容を含むことができる。事前印刷された内容208、210は、装飾的アートワーク、および業務名称、住所、電話番号、広告等のような、用紙カード上に表示することができる通常の情報を含むことができる。事前印刷は、用紙204の印刷面206に、ロゴ208および他の情報210を印刷することができる媒体変換プロセスにより行うことができる。媒体変換プロセスは、用紙カード文書上に上記内容を印刷するために印刷機を使用することができる。印刷機は、リソグラフィ、紫外線リソグラフィまたはフレキソ印刷を使用することができる。グラビアのような他の印刷方法も媒体変換プロセス中に使用することができる。別の方法としては、ロゴ208および/または他の情報210を、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により印刷面206上に画像形成することもできる。
【0019】
さらに、図2Aを参照すると、用紙カード文書202のカード212は、また、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面214を含む。より詳細に説明すると、カード212の印刷面214は、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる。画像形成された情報は、名前、住所、識別番号等のようなカード212の受取人またはユーザを識別する情報を含むことができる可変情報を含むことができる。カード212の印刷面214も、カード212の所定の位置に配置することができるロゴ216および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード212の表面214上の事前印刷された内容は、例えば、業務名称、住所、電話番号、広告等のような、用紙204の表面206に提供される情報に類似の情報を含むことができる。事前印刷は、上記媒体変換プロセスにより行うことができる。印刷面206、214の事前印刷は、1つまたは複数の変換プロセスにより行うことができる。以下にさらに詳細に説明するように、カード212は、用紙204の一部である。例えば、カード212は、打抜きにより用紙204から形成される。
【0020】
図2Bは、第1の実施形態による用紙カード文書202の例示としての第2の面218である。用紙204も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書202の対向する第2の面218上に印刷面220を含む。印刷面220も、ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる。第1の面200の印刷面206のように、第2の面218の印刷面220も、必要に応じて、用紙204の所定の位置に配置することができるロゴ222および他の情報224含む事前印刷された内容を含むことができる。事前印刷された内容222、224も、装飾的アートワーク、および業務名称、住所、電話番号、広告等のような、用紙カード文書上に配置することができる通常の情報を含むことができる。事前印刷は、図2Aのところで説明した媒体変換プロセスにより行うことができる。
【0021】
さらに、図2Bを参照すると、用紙カード文書202の第2の面218上のカード212は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面226を提供する。用紙カード202の第2の面218は、また、ユーザによるカード212の通常の使用による掻き傷、破れ、皺、書き込み等のような起こりうる機械的磨損から印刷面226を保護するために、複数の層を含むことができ、カード212の頂部に配置され、カード212を囲むことができるコーティング230を含むことができる。コーティング230は、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100による画像形成を容易にするために、適当な量の熱が印刷面226に浸透することができるようにする十分薄い単層積層材料(例えば、透明または不透明など)であってもよい。積層材料は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等を含むことができる。コーティング230の層および印刷面220へのコーティング230の塗布については、図2Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0022】
さらに図2Bを参照すると、カード212の印刷面226は、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100によりコーティング230を通して画像形成することができる。画像形成された情報も、名前および住所、識別番号等のようなカード212の受取人またはユーザを識別する情報を含むことができる可変情報を含むことができる。カード212の印刷面226も、カード212の所定の位置に配置することができるロゴ228および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード212の面226上の事前印刷された内容は、例えば、業務名称、住所、電話番号、広告等のような、用紙204上に提供される情報類似の情報を含むことができる。印刷面220、226の事前印刷は、上記の1つまたは複数の変換プロセスにより行うことができる。
【0023】
図2Cは、第1の実施形態による図2A〜図2Bに示す例示としての用紙カード文書202の例示としての断面図232である。コーティング230は、接着剤層236により用紙204の第2の面218に付着しているラミネート層234を含む。ラミネート層234を用紙204に付着する接着剤層236は、高温溶融接着プロセス、水系接着プロセス、溶媒系接着プロセス、紫外線により硬化する中温溶融接着プロセス等を使用することができる。熱を使用する場合には、用紙204および/またはカード212の意図しない画像形成を避けるために、上記接着プロセスが生成することができる熱の量を緩和することが重要である。このことは、加熱した接着剤層236が用紙204およびカード212と接触している時間を制限することによって行うことができる。このことも、中温溶融接着プロセスを介するような、もっと少ない熱しか必要としない接着剤層236を使用して行うことができる。別の方法としては、または追加的な方法としては、冷却されるローラ(図8、要素840)を、熱を除去し、接着プロセス中の画像形成を防止するために使用することができる。
【0024】
さらに、図2Cを参照すると、ラミネート層234が接着剤層236により付着された後で、上記図2A〜図2Bに示すカード212を形成するために、用紙204、接着剤層236およびラミネート層234を通してミシン目238が入れられる。ミシン目238は、打抜き技術により行うことができることに留意されたい。例示としての打抜き技術は、断続的な切り込み(ミシン目)238を行い、カード212を形成するために、用紙204、接着剤層236およびラミネート層234を通して、スキップにより分離している複数の裁断面を有する裁断機構を圧着するステップを含むことができる。使用する場合、断続的な切り込みを、(例えば、用紙カード202の印刷面206、220に垂直な)用紙カード202の深さまたは厚さを通して、または2つの組合せにより、用紙カード202の印刷面206、220を横切って、区分的に供給することができることに留意されたい。
【0025】
図3Aは、第2の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる用紙カード文書302の例示としての第1の面300である。用紙カード文書302は、用紙304およびカード312を含む。用紙304は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書302の第1の面300上に印刷面306を含む。印刷面306は、さらに、ロゴ308および他の情報310を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード312は、また、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100によりグラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面314を含む。カード312の印刷面314も、ロゴ316および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。用紙カード302の(315を除く)要素304〜316は、図2Aの用紙カード202の要素204〜216類似のものであるので、要素304〜316については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素204〜216の説明を本明細書に記載してある。図3Aの315のところに示すように、カード312は、また、図3Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明するように、ユーザが用紙304からカード312を容易に分離することができる清浄な剥離層により、用紙304に付着または固定することができる。
【0026】
図3Bは、第2の実施形態による用紙カード文書302の例示としての第2の面318である。用紙304も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書302の第2の面318上に印刷面320を含む。印刷面320も、必要に応じて、用紙304の所定の位置に配置することができるロゴ322および他の情報324を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード312も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書302の第2の面上318に印刷面326を含む。カード312の印刷面326も、カード312の所定の位置に配置することができるロゴ328および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。用紙カード302の第2の面318も、複数の層を含むことができ、印刷面326を起こりうる機械的磨損から保護し、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100により印刷面326を画像形成することができ、用紙304からカード312を容易に分離することができるようにするために、カード312の頂部に配置されていてカード312を囲むことができるコーティング330を含むことができる。用紙カード302の要素320〜328は、図2Bの用紙カード202の要素220〜228類似のものであるので、要素320〜328については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素220〜228の説明を本明細書に記載してある。例示としてのコーティング330の特定の層については、図3Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0027】
図3Cは、第2の実施形態による上記図3A〜図3Bに示す例示としての用紙カード文書302の例示としての断面図332である。コーティング330は、接着剤層336により用紙304の第2の面318に付着している第1のラミネート層334を含む。用紙カード302のラミネート層334および接着剤層336は、図2Cの用紙カード202の各層234、236に類似しているので、要素334、336については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素234〜236の説明を本明細書に記載してある。さらに、第2のラミネート層342は、清浄な剥離層340により第1のラミネート層334に付着していて、ユーザは、用紙304からカード312を容易に分離することができる。(ミシン目228類似の)ミシン目338は、上記図3A〜図3Bに示すカード312を形成するために、用紙304、接着剤層336および第1のラミネート層334を通して形成することができる。ミシン目338の代わりに、カード312の周囲に完全な打抜きスリットを設けることができる。何故なら、清浄な剥離層340により第1のラミネート層334が第2のラミネート層342に十分付着するからである。
【0028】
図4Aは、第3の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる用紙カード文書402の例示としての第1の面400である。用紙カード文書402は、用紙404およびカード412を含む。用紙404は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書402の第1の面400上に印刷面406を含む。印刷面406は、さらに、ロゴ408および他の情報410を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード412は、また、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面414を含む。カード412の印刷面414も、ロゴ416および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。用紙カード402の要素404〜416は、図2Aの用紙カード202の要素204〜216類似のものであるので、要素404〜416については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素204〜216の説明を本明細書に記載してある。
【0029】
さらに、図4Aを参照すると、用紙カード402の第1の面400も、複数の層を含むことができ、ユーザによるカード412の通常の使用による掻き傷、破れ、皺、書き込み等のような、起こりうる機械的磨損から印刷面416を保護するために、カード412の頂部に配置されていて、カード412を囲んでいるコーティング417を含むことができる。コーティング417は、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100による画像形成を容易にするために、適当な量の熱が印刷面416に浸透することができるようにする十分薄い単層積層材料(例えば、透明または不透明の)であってもよい。コーティング417の特定の層については、図3Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0030】
図4Bは、第3の実施形態による用紙カード文書402の例示としての第2の面418である。用紙404も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書402の第2の面418上に印刷面420を含む。印刷面420も、必要に応じて、用紙404の所定の位置に配置することができるロゴ422および他の情報424を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード412も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書402の第2の面上418に印刷面426を含む。カード412の印刷面426も、カード412の所定の位置に配置することができるロゴ428および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。用紙カード402の第2の面418も、複数の層を含むことができ、印刷面426を起こりうる機械的磨損から保護し、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100により印刷面426を画像形成することができるようにするために、カード412の頂部に配置されていてカード412を囲むことができるコーティング430を含むことができる。用紙カード文書402の要素420〜430は、図2Bの用紙カード202の要素220〜230類似のものであるので、要素420〜430については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素220〜230の説明を本明細書に記載してある。コーティング430の特定の層については、図3Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0031】
図4Cは、第3の実施形態による上記図4A〜図4Bに示す例示としての用紙カード文書402の例示としての断面図432である。図に示すように、コーティング417は、接着剤層444により用紙404の第1の面400に付着しているラミネート層446を含む。同様に、コーティング430は、接着剤層436により用紙404の第2の面418に付着しているラミネート層434を含む。各ラミネート層446、434を用紙404に付着する接着剤層444は、他の実施形態のところですでに説明したように、高温溶融接着プロセス、水系接着プロセス、紫外線により硬化する中温溶融接着プロセス等を使用することができる。ラミネート層446、434を各接着剤層444、436により付着した後で、上記図4A〜図4Bに示すカード412を形成するために、用紙404、接着剤層444、436およびラミネート層446、434を通してミシン目438を形成することができる。ミシン目438は、上記打抜き技術により形成することができることに留意されたい。
【0032】
図5Aは、第4の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる用紙カード文書502の例示としての第1の面500である。用紙カード文書502は、用紙504およびカード512を含む。用紙504は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書502の第1の面500上に印刷面506を含む。印刷面506は、さらに、ロゴ508および他の情報510を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード512も、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面514を含む。カード512の印刷面514も、ロゴ516および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。図5Aの515のところに示すように、カード512も、図5Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明するように、ユーザが、用紙504からカード512を容易に分離することができる清浄な剥離層により、用紙504に付着または固定することができる。用紙カード文書502は、さらに、複数の層を含むことができ、カード512の頂部に配置され、カード512を囲むことができるコーティング517を含む。用紙カード502の(要素515を除く)要素504〜516は、図4Aの用紙カード402の要素404〜417類似のものであるので、要素504〜517については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素404〜417の説明を本明細書に記載してある。要素515は図3Aの要素315に類似のものであるので、説明しない。代わりに、類似の要素315の説明を本明細書に記載してある。コーティング517の特定の層については、図5Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0033】
図5Bは、第4の実施形態による用紙カード文書502の例示としての第2の面518である。用紙504も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書502の第2の面518上に印刷面520を含む。印刷面520も、必要に応じて、用紙404の所定の位置に配置することができるロゴ522および他の情報524を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード512も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書502の第2の面518上に印刷面526を含む。カード512の印刷面526も、カード512の所定の位置に配置することができるロゴ528および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。用紙カード502の第2の面518も、複数の層を含むことができ、カード512の頂部に配置され、カード512を囲んでいるコーティング530を含むことができる。用紙カード502の要素520〜530は、図4Bの用紙カード402の要素420〜430類似のものであるので、要素520〜530については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素420〜430の説明を本明細書に記載してある。コーティング430の特定の層については、図5Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0034】
図5Cは、第4の実施形態による上記図5A〜図5Bに示す例示としての用紙カード文書502の例示としての断面図532である。図に示すように、コーティング517は、接着剤層544により用紙504の第1の面500に付着しているラミネート層546を含む。同様に、コーティング530は、接着剤層536により用紙504の第2の面518に付着している第1のラミネート層534を含む。コーティング530は、さらに、第1のラミネート層534に、清浄な剥離層540(例えば、ニスまたは他の清浄な剥離接着剤)により付着している第2のラミネート層542を含んでいて、ユーザは用紙504からカード512を容易に分離することができる。各ラミネート層546、534を用紙504に付着する接着剤層544、536は、他の実施形態のところですでに説明したように、高温溶融接着プロセス、水系接着プロセス、紫外線により硬化する中温溶融接着プロセス等を使用することができる。ラミネート層546、534を各接着剤層544、536により付着した後で、上記図5A〜図5Bに示すカード512を形成するために、用紙504、接着剤層544、536およびラミネート層546、534を通してミシン目538を形成する。ミシン目538の代わりに、カード512の周囲に完全な打抜きスリットを設けることができる。何故なら、清浄な剥離層540により第1のラミネート層534が第2のラミネート層542に十分付着するからである。
【0035】
図6Aは、第5の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる用紙カード文書602の例示としての第1の面600である。用紙カード文書602は、用紙604およびカード612を含む。用紙604は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書602の第1の面600上に印刷面606を含む。印刷面606は、さらに、ロゴ608および他の情報610を含む事前印刷された内容を含むことができる。前の4つの実施形態の場合には、カード212、312、412および512は、用紙204、304、404および504と一体になっていて、これらの用紙から形成されていた。第5の実施形態の場合には、カード612は、用紙604と一体になっていないし、用紙604から形成されていない。それどころか、カード612は、用紙604に取り外し可能に付着される。より詳細に説明すると、ある実施形態の場合には、用紙604は、カード612が形成されるパッチ611が付着される凹部またはエンボス617を含むことができる。パッチ611は、片面ダイレクト・サーマル印字媒体であってもよい。図6Aの615のところに示すように、図6Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明するように、ユーザが用紙604からカード612を容易に分離することができる剥離層(例えば、シリコーン、紫外線硬化シリコーンなど)により、(カード612が形成される)パッチ611が、用紙604に付着または固定される。カード612も、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面614を含む。カード612の印刷面614も、ロゴ616および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。
【0036】
図6Bは、第5の実施形態による用紙カード文書602の例示としての第2の面618である。用紙604も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書602の第2の面618上に印刷面620を含む。印刷面620も、必要に応じて、用紙604の所定の位置に配置することができるロゴ622および他の情報624を含む事前印刷された内容を含むことができる。第1の面600上の凹部617が、図6Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する第2の面618上に各隆起面または突起626を生成することに留意されたい。
【0037】
図6Cは、第5の実施形態による上記図6A〜図6Bに示す例示としての用紙カード文書602の例示としての断面図628である。片面感熱印字媒体634を含むパッチ611は、剥離層632(例えば、シリコーン、紫外線硬化シリコーンなど)、および接着剤層630を介して用紙604の凹部617内に付着される。凹部617を使用すれば、用紙604上のパッチ611(図6A)の突起が低減し、用紙カード602の要素間の遷移が滑らかになり、図1のサーマル・プリンタ100による印刷中の移動が改善される。感熱印字媒体634と剥離層632のある種の組合せは、媒体634と剥離層632の間にコーティング(図示せず)を必要とする場合があることに留意されたい。パッチ611を用紙604に付着した後で、図6Aおよび図6Cに示すパッチ611からカード612を形成するために、媒体634および剥離層632を通してミシン目636が形成され、ユーザによるカード612の取り外しを容易に行うことができる。
【0038】
図6Dは、カード612をパッチ611に固定することができる、図6Aの用紙カード文書602の例示としての第1の面600上の例示としてのタイ609である。打抜きが、打抜きされていないカード612の周囲の所定の位置である例示としてのタイ609を除いてカード612の周囲に形成される。より詳細に説明すると、剥離層632および接着剤層630(図6C)によるパッチ611、カード612および用紙604の間の接着の他に、パッチ611とカード612間の接着を強化するために、例示としてのタイ609を使用することができる。
【0039】
図6Eは、カード612を用紙604に固定することができる、図6Aの用紙カード文書602の例示としての第1の面600上の例示としてのステルス・タイ613である。より詳細に説明すると、剥離層632および接着剤層630(図6C)による、パッチ611、カード612および用紙604の間の接着の他に、用紙604とカード612間の接着を強化するために、ステルス・タイ613を使用することができる。ステルス・タイ613は、接着剤層630が剥離層632のスキップを通して、カード612に浸透することができ、隙間のところの用紙604へカード612を付着することができるように、カード612の縁部の周囲の剥離層632(図6C)内に隙間を設けることにより形成される。
【0040】
図7は、とりわけ、図6Eのステルス・タイ613を含む用紙カード文書600を作成するためのパッチ611のウェブ(またはロール)702の例示としての裏面700である。ロール702は、対向面(例えば、前面)またはその例示としての裏面700上に、図1のプリンタ100により、画像形成することできる印刷面(図示せず)を含む片面直接感熱媒体を含むことができる。別の方法としては、ロール702は、対向面(例えば、前面)および例示としての裏面700の両方の上に、図1のプリンタ100により画像形成することができる印刷面を含む両面直接感熱媒体を含むこともできる。ロール702の各パッチ611は、例えば、フレキソ印刷機(図示せず)により、ロール702の裏面700に付着される各剥離層708、712および716(例えば、シリコーン、紫外線硬化シリコーンなど)を含む。各剥離層708、712および716は、図6Eのステルス・タイ613を形成するためのスリット706を含むことができる。フレキソ印刷機は、また図8を参照しながら以下にさらに詳細に説明するように、各パッチ611の上に位置合せマーク704、710および714を印刷し、各パッチ611を用紙カード文書600の形成中にウェブ702から裁断することができるようにする。とりわけ、図6Aおよび図6Dに示す用紙カード文書600を作成することができるように、スリット706をロール702の形成中剥離層708、712、716から省略することができることに留意されたい。さらに、用紙カード文書600を作成する前に、ウェブ702の片面または両面を熱により画像形成することもできるし、他の方法で印刷することもできる。このような場合、特定のパッチおよび/またはそのカード部分のようなウェブ702の特定の領域内で、片面または両面感熱または他の印刷を整合するために、位置合せマーク704、710および714を使用することができる。
【0041】
図8は、図2A〜図6Eによる用紙カード文書用の例示としての用紙カード・システム800である。用紙カード・システム800は、ロール810から引き出され、用紙カードの用紙部分が形成される両面感熱印字媒体812のロール810を含む。用紙カード・システム800は、例えば、図6B〜図6Cの凹部617を形成するために、感熱印字媒体812をエンボス加工するためのエンボス・ステーション820を含むことができる。別の方法としては、ロール810は、エンボス加工された感熱印字媒体812を予め含むこともできる。用紙カード・システム800は、さらに、図2A〜図6Eの種々の用紙カード文書を生成するための組立体830、850、860、880および890を含むことができる。図2A〜図6Eの特定の用紙カード文書により、1つの組立体830または両方の組立体830、860およびターン・バー組立体850を使用することができる。別の方法としては、すべての組立体をシステム800内で使用することができるが、組立体830、850および860は、図2A〜図6Eの実施形態のある種の用紙カード文書を作成するために使用することはできない。
【0042】
さらに、図8を参照すると、組立体830は、以下に説明するように、特定の材料834のロール832を含む。材料834は、ロール832から引き出され、接着剤844を材料834に塗布する接着剤ディスペンサ838の方向に引っ張られる。位置合せマークを検出するために、接着剤ディスペンサ838の前にセンサ836を配置することができる。断裁装置842は、材料834を適当な長さ846に裁断し、長さ846の材料834は、印字媒体812の第1の面に置かれ、その後で裁断した材料834を印字媒体812に付着するために、ローラ840と848(の間にサンドイッチ状に挟まれている)を通して引っ張られる。ローラ840および848は、裁断した材料834を印字媒体812に付着するために圧力を加える。接着剤ディスペンサ838および断裁装置842は、材料834上の検出した位置合せマークに基づいてその各動作を行うことができるが、必ずしもそうする必要はない。印字媒体812が組立体830のローラ840、848を通過した後で、ターンバー組立体850は、印字媒体812を第1の面から第2の面に回転することができる。他の実施形態の場合には、断裁装置842を、接着剤844を塗布する前に媒体834を所望の長さ846に裁断するために、接着剤ディスペンサ838の上流に設置することができる。
【0043】
さらに、図8を参照すると、組立体860は、以下に説明するように、特定の材料846のロール862を含む。材料864は、ロール862から引き出され、材料864に接着剤874を塗布する接着剤ディスペンサ868の方向に引かれる。位置合せマークを検出するために、接着剤ディスペンサ868の前にセンサ866を設置することができる。断裁装置872は、材料864を適当な長さ876に裁断し、長さ876の材料864は、印字媒体812の第2の面に置かれ、その後で裁断した材料874を印字媒体812に付着するために、ローラ870と878(の間にサンドイッチ状に挟まれている)を通して引っ張られる。組立体860のローラ870および878は、組立体830のローラ840、848のところですでに説明したように圧力を加える。接着剤ディスペンサ868および断裁装置872は、材料上864上の検出した位置合せマークに基づいてその各動作を行うことができるが、必ずしもそうする必要はない。他の実施形態の場合には、断裁装置872を、接着剤874を塗布する前に媒体864を所望の長さ876に裁断するために、接着剤ディスペンサ868の上流に設置することができる。
【0044】
さらに、図8を参照すると、印字媒体812が組立体860のローラ876、878を通過した後で、印字媒体812は、図2A〜図6Eの実施形態の種々の用紙カード内に示す特定のミシン目および/または打抜きを形成することができるミシン目/打抜き組立体880に送られる。この時点で、印字媒体は、図2A〜図6Eの実施形態のうちのいずれかによる用紙カードを含む。その後で、印字媒体を個々の用紙カード・シート・ストックに裁断するために、シータ組立体890を使用することができる。別の方法としては、複数の用紙カードを含む印字媒体812を、さらに処理、印刷または分配するために、ロール810類似のロール(図示せず)に巻くことができる。
【0045】
さらに、図8を参照しながら、図2A〜図6Eの種々の用紙カード実施形態について以下にさらに詳細に説明する。第1の実施形態(図2A〜図2C)を作成するために、組立体830は、接着剤ディスペンサ838が供給する適当な接着剤844が印字媒体812に付着または塗布される積層材料のロール832を含むことができる。組立体850、860は、図2A〜図2Cの用紙カード文書を作成する際に、用紙カード・システム800から省略することもできるし、単に使用しないこともできる。第2の実施形態(図3A〜図3C)を作成する際に、組立体830は、接着剤ディスペンサ838が供給する適当な接着剤844が印字媒体812に付着または塗布される第2のラミネート層から清浄な剥離層により分離している第1のラミネート層を有する積層材料のロール832を含むことができる。この場合も、図3A〜図3Cの用紙カード文書を作成する際に、用紙カード・システム800から組立体850、860を、省略することもできるし、単に使用しないこともできる。
【0046】
さらに図8を参照すると、第3の実施形態(図4A〜図4C)を作成する際に、組立体830は、接着剤ディスペンサ838が供給する適当な接着剤844が印字媒体812の第1の面に付着または塗布される積層材料のロール832を含むことができるし、組立体860は、また、接着剤ディスペンサ868が供給する適当な接着剤874が印字媒体812の第2の面に付着または塗布される積層材料のロール862を含むこともできる。第4の実施形態(図5A〜図5C)を作成するために、組立体830は、接着剤ディスペンサ838が供給する適当な接着剤844が印字媒体812の第1の面に付着または塗布される積層材料のロール832を含むことができるし、組立体860は、接着剤ディスペンサ868が供給する適当な接着剤874が印字媒体812の第2の面に付着または塗布される第2のラミネート層から清浄な剥離層により分離している第1のラミネート層を有する積層材料のロール862を含むことができる。単層ラミネートおよび2層ラミネートの塗布の順序を、必要に応じて、組立体830、860の間で逆にすることができる。
【0047】
最後に、図8を参照すると、第5の実施形態(図6A〜図6E)を作成するために、組立体830は、接着剤ディスペンサ838が供給する適当な接着剤844が印字媒体812に付着または塗布される図7のパッチ611のロール832を含むことができる。印字媒体812は、組立体830によりパッチ611が付着される凹部617を含むことができる。すでに説明したように、各パッチ611内のスリット706を、ステルス・タイ613(図6E)を供給するために内蔵させることもできるし(または省略することもできる)。図6A〜図6Eの用紙カード文書を作成するために、用紙カード・システム800から組立体850、860を省略することもできるし、単に使用しないこともできる。センサ836は、接着剤ディスペンサ838および断裁装置842を作動するために、各位置合せマーク704、710および714を検出することができる。
【0048】
図9は、図2A〜図6Eの用紙カード文書を画像形成することができる、図1の例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100の部分センターライン立面図の略図900である。サーマル・プリンタ100は、第1のプリント・ヘッド110と、第1のプラテン104と、センサ112と、第1のガイド・ローラ910とを含む。これらすべては、支持アーム118と結合していて、感熱印字媒体102の第1の面上に位置する。センサ112の位置は、サーマル・プリンタ100および感熱媒体20(図2A〜図6Eの種々の用紙カード実施形態)の設計要件に基づいて決定することができる。感熱印字媒体102の一方の端部のところの鎖線および矢印が、感熱印字媒体102のフィード・パスを示していることに留意されたい。さらに、第1の支持アーム118および第2の支持アーム120の間のサーマル・プリンタの内部に収容されている連続している感熱印字媒体のロール916から感熱印字媒体102を引き出すことができることにも留意されたい。連続している感熱印字媒体ロール916を、同様に、サーマル・プリンタ100の内部に収容されている連続している扇のように折り畳まれている印字媒体スタックまたはカット・シート・ストックで容易に置換することができることに留意されたい。同様に、他の実施形態の場合には、任意のまたはすべての連続している感熱印字媒体ロール916、連続している扇のように折り畳まれている印字媒体スタックまたはカット・シート・ストックを収容することもできるし、またはサーマル・プリンタ100の外部上に他の方法で支持することもできる。
【0049】
図9に示すように、サーマル・プリンタ100は、さらに、第2のプリント・ヘッド108、第2のプラテン106および第2のガイド・ローラ908を含む。これらすべては、枢動可能な支持アーム120と結合していて、すべてのものは感熱印字媒体102の第2の面(裏面)上に位置する。枢動可能な支持アーム120は、感熱印字媒体102を置換することができるように、またサーマル・プリンタ100を修理することができるように、アーム・シャフト(またはヒンジ)を中心にして枢動する。枢動可能な支持アーム120が、支持アーム118に対して閉じると、感熱印字媒体102を、第1のプリント・ヘッド110と対向する第2のプラテン106の間、第2のプリント・ヘッド108と対向する第1のプラテン104の間、および第1のガイド・ローラ910と対向する第2のガイド・ローラ908との間に係合させることができる。感熱印字媒体102の接触圧および張力は、それぞれ、スプリング装填の第2のプリント・ヘッド108、第1のプリント・ヘッド110、および/またはスプリング機構906、904および912を含む第1のガイド・ローラ910により維持することができる。サーマル・プリンタ100は、また、アーム118に対して制御速度で枢動可能なアーム120を開くことができ、それにより、例えば、重力の加速によりアーム120上に働く力によりアーム120が非制御状態で閉じるのを防止することができるスプリング914を含む。サーマル・プリンタも、図2A〜図6Eの用紙カード文書の印刷のような印刷動作が完了した場合に、感熱印字媒体102を切り離すための、電子作動の機械的切断機構902を含むことができる。
【0050】
図9をさらに参照すると、プリント・ヘッド108および110は、ほぼ一直線上に位置していて、ほぼ対向方向を向いていることに留意されたい。その結果、感熱印字媒体102のフィード・パスは、プリント・ヘッド108および110がほぼ一直線の方向を向いている場合にはほぼ直線状のパスになる。この構成により、サーマル・プリンタから感熱印字媒体102を正面から容易に取り出すことができる。また、直線状のフィード・パスにより、第2のプリント・ヘッド110および第1のプラテン106を通しての第1のプリント・ヘッド108および第2のプラテン104からの感熱印字媒体102の自動的な引き出しを可能にすることを含む感熱印字媒体102の交換および供給の自動化が容易になる。プリント・ヘッド108および110の一直線の向きについて説明したが、可変角度方向(例えば、45、90、135および180度)を含む第2のプリント・ヘッド110に対する第1のプリント・ヘッド108の別の方向も、サーマル・プリンタ100、感熱印字媒体102および/または所望の媒体フィード・パスの特定の設計要件に基づいて使用することができる。
【0051】
さらに図9を参照すると、サーマル・プリンタ100は、また、サーマル・プリンタの動作を制御するための制御エレクトロニクスを含む。制御エレクトロニクスは、マザーボード918、マイクロプロセッサまたは中央処理装置(CPU)920、および1つまたは複数のダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)、および/または不揮発性ランダム・アクセス・メモリ(NVRAM)印刷バッファ・メモリ素子のようなメモリ922を含むことができる。サーマル・プリンタ100は、さらに、販売時点端末(POS)(図示せず)またはサーマル・プリンタへデータを入力し、サーマル・プリンタ100からデータを出力するためのコンピュータ(図示せず)のような1つまたは複数のホストまたは補助システムと通信するための通信制御装置924を備える。通信制御装置924は、とりわけ、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、イーサネットおよび/または無線通信をサポートすることができる。印刷のためのデータは、通常、通信制御装置924を介してサーマル・プリンタ100と通信しているホストPOS端末またはコンピュータにより提供される。
【0052】
最後に図9を参照すると、両面ダイレクト・サーマル・プリンタ100のメモリ922は、印字媒体102の片面または両面上に反復して印刷される予め定義したデータの1つまたは複数のブロックを格納するために、予め定義した印刷データ記憶領域を有することができる。予め定義した印刷データのブロックは、例えば、記憶識別子、ロゴ等を含むことができる。さらに、予め定義した印刷データのブロックは、さらに、保証、否認、返却方針、規制情報等のような法的情報を含むこともできる。それ故、予め定義した印刷データのブロックは、上記図2A〜図6Eに示すロゴおよび他の情報を含むことができる。はっきりと列挙していない追加情報を、予め定義した印刷データのブロックに内蔵させることもできる。予め定義した印刷データは、感熱印字媒体20の同じまたは対向する媒体面上に、POS端末またはコンピュータに関連するアプリケーション・ソフトウェアが提出したデータと一緒に印刷することができる。予め定義した印刷データ格納領域内に複数のデータ・ブロックが格納される場合には、その上に、これら複数のブロックが、POS端末またはコンピュータに関連するアプリケーション・ソフトウェアが提出するデータと一緒に印刷される媒体の位置または面であってもよいハードウェアまたはソフトウェア・スイッチ926を使用することにより、ブロックを印刷するために択一的に選択することができる。
【0053】
上記説明は説明のためのものであり、本発明を制限するためのものではない。上記説明を読めば、当業者であれば多くの他の実施形態を理解することができるだろう。それ故、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照しながら、このような特許請求の範囲の等価物の全範囲に沿って決定すべきである。
【0054】
米国特許法施行規則1.72条(b)項に適合するために要約を添付してあるので、読者は技術的開示の性質および要点を迅速に理解することができるだろう。本明細書を、特許請求の範囲または意味を解釈し、制限するために使用しないとの了解により本明細書を提出する。
【0055】
実施形態の上記説明においては、説明を簡単にするために種々の機能を1つの実施形態内に一緒にグループ分けしてある。開示のこの方法は、特許請求の範囲記載の実施形態は、各請求項に明示してあるものよりももっと多くの機能を有することを反映していると解釈すべきではない。それどころか、添付の特許請求の範囲が反映しているように、本発明の主題は、1つの開示の実施形態のすべての機能より少ない。それ故、添付の特許請求の範囲を、各請求項が、別々の例示としての実施形態としてそれ自身に基づくものとして「発明を実施するための最良の形態」内に含めてある。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】用紙カード文書のような感熱印字媒体用に使用することができる、両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタの一例の略図である。
【図2A】第1の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる、用紙カード文書の例示としての第1の面である。
【図2B】第1の実施形態による用紙カード文書の例示としての第2の面である。
【図2C】第1の実施形態による図2A〜図2Bの例示としての用紙カード文書の例示としての断面図である。
【図3A】第2の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる、用紙カード文書の例示としての第1の面である。
【図3B】第2の実施形態による用紙カード文書の例示としての第2の面である。
【図3C】第2の実施形態による図3A〜図3Bの例示としての用紙カード文書の例示としての断面図である。
【図4A】第3の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる、用紙カード文書の例示としての第1の面である。
【図4B】第3の実施形態による用紙カード文書の例示としての第2の面である。
【図4C】第3の実施形態による図4A〜図4Bの例示としての用紙カード文書の例示としての断面図である。
【図5A】第4の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる、用紙カード文書の例示としての第1の面である。
【図5B】第4の実施形態による用紙カード文書の例示としての第2の面である。
【図5C】第4の実施形態による図5A〜図5Bの例示としての用紙カード文書の例示としての断面図である。
【図6A】第5の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる、用紙カード文書の例示としての第1の面である。
【図6B】第5の実施形態による用紙カード文書の例示としての第2の面である。
【図6C】第5の実施形態による図2A〜図2Bの例示としての用紙カード文書の例示としての断面図である。
【図6D】パッチにカードを固定することができる図6Aの用紙カード文書の例示としての第1の面上の例示としてのタイである。
【図6E】用紙にカードを固定することができる図6Aの用紙カード文書の例示としての第1の面上の例示としてのステルス・タイである。
【図7】図6Eのステルス・タイを含む用紙カード文書を製造するためのパッチのウェブ(またはロール)の例示としての裏面である。
【図8】図2A〜図6Eによる用紙カード文書を形成するための例示としての用紙カード・システムである。
【図9】図2A〜図6Eの用紙カード文書を画像形成することができる、図1による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタの部分センターライン立面の略図である。
【技術分野】
【0001】
本出願は、両面感熱媒体に関し、特に、両面感熱用紙カードに関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願への相互参照)
本願は、「両面感熱用紙カード(Two−Sided Thermal Form Card)」という名称の2007年2月8日付けの米国仮特許出願第11/703,899号への優先権を主張する。この開示は、参照により本明細書に組み込むものとする。
【0003】
多くの産業および用途において、ボンド紙上への文書印刷からダイレクト・サーマル紙(例えば、感熱媒体など)上への文書印刷への移行が行われてきた。
【0004】
特定のタイプの文書としては、書簡のような用紙の利点をクーポン等のカードの利点と結びつける用紙カードがある。通常、用紙カード文書は、カードを用紙から容易に切り離すことができ、別々に使用することができるような方法で作成される。例えば、用紙カード文書は、用紙から容易に切り離すことができる車両保険証が同封されている保険会社からの書簡であってもよい。カードは、用紙カード文書の一部であってもよいし、またはカードを取り付けるための、および用紙からカードを切り離すための各機構により、用紙カード文書に付着することができるものであってもよい。
【0005】
用紙カード文書には、ロゴおよび装飾的アートワークのような一般的なタイプの情報を事前印刷することができる。受取人の名前および住所、識別番号等を含むことができる可変情報を、その後で用紙カード文書上に印刷することができる。通常、従来の用紙カード文書は、ボンド紙から作られ、レーザ・ジェット・プリンタまたはインク・ジェット・プリンタで可変情報が印刷される。完了すると、用紙カードは、用紙カード文書上に印刷される。通常、従来の用紙カード文書は、ボンド紙から作られ、レーザ・ジェット・プリンタまたはインク・ジェット・プリンタで可変情報が印刷される。完了すると、用紙カード文書は、可変情報により識別することができる受取人に送られる。
【0006】
今までは、片面ダイレクト・サーマル・プリンタが、レシートのような感熱媒体を画像形成するために広く使用されてきた。片面サーマル印字の場合には、情報は、文書の片面上にだけ印刷されるか、画像形成される。しかし、米国特許第6,784,906号および第6,759,366号に開示されている文書の両面ダイレクト・サーマル印字はかなり新しいものである。両面ダイレクト・サーマル印字の場合には、サーマル・プリンタは、サーマル・プリンタを通るフィード・パスに沿って移動する感熱媒体の両面上に同時に印刷することができるように構成されている。このようなプリンタの場合には、ダイレクト・サーマル・プリント・ヘッドは、フィード・パスに沿って感熱媒体の各面上に配置される。動作中、各サーマル・プリント・ヘッドは、各プリント・ヘッドから感熱媒体を横切って対向するプラテンの方向を向いている。印刷中、対向するプリント・ヘッドは、基材の対向する各面上に感熱コーティングを含む基材を備える両面感熱媒体の対向する面に選択的に熱を加える。コーティングした基材上に印刷が行われるように、熱が加わるとコーティングの色が変化する。
【特許文献1】米国特許第6,784,906号公報
【特許文献2】米国特許第6,759,366号公報
【特許文献3】米国特許第3,947,854号公報
【特許文献4】米国特許第4,708,500号公報
【特許文献5】米国特許第5,964,541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
両面ダイレクト・サーマル印字技術の使用が、種々の産業および用途に浸透し、受け入れられているので、両面ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる両面感熱用紙カード文書を提供するのが有利である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ある実施形態は、第1の面と第2の面を含む両面サーマル用紙と、用紙と一体になっていて、着脱可能な両面サーマル・カードを含む用紙カードを提供する。この場合、用紙およびカードは、第1の面および第2の面から熱により画像形成することができる。
【0009】
他の実施形態は、第1の面と第2の面を含む両面サーマル用紙と、用紙の第1の面に付着している片面サーマル・パッチとを備える用紙カードを提供する。サーマル・パッチは、用紙と一体になっていて、着脱可能な片面サーマル・カードを含む。この場合、第1の面および第2の面から画像形成することができ、第1の面のシステムからカードを画像形成することができる。
【0010】
もう1つの実施形態は、両面感熱用紙カードを製造するための方法を提供する。この方法は、第1の面と第2の面を含む両面感熱媒体を供給するステップと、用紙および該用紙と一体になっているカードを製造するために、両面感熱媒体をミシン目入れまたは打抜きするステップとを含む。この場合、用紙およびカードを第1の面および第2の面から熱により画像形成することができる。
【0011】
さらに他の実施形態は、両面感熱用紙カードを製造する方法を提供する。この方法は、第1の面と第2の面を含む両面感熱媒体を供給するステップと、媒体の第1の面に片面サーマル・パッチを付着するステップとを含む。サーマル・パッチは、用紙と一体になっていて、着脱可能な片面サーマル・カードを含む。この場合、媒体を第1の面および第2の面から熱により画像形成することができ、カードを第1の面から熱により画像形成することができる。
【0012】
数枚の図面を通して類似の参照番号が同じまたは類似の部材を示す、添付の図面を参照すればより分かりやすくなるので、例示としての実施形態の種々の機能および付随する利点をよりよく理解することができるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、用紙カード文書のような感熱印字媒体102を両面画像形成するために使用することができる例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100の一例の略図である。その一例については、図2A〜図6Eを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。プリンタ100は、レシート、チケット、商品券、宝くじ、クーポン、商品引換券のような種々の他の文書、およびここに列挙しなかった多くの他の文書も印刷することができることに留意されたい。サーマル・プリンタ100は、第1および第2の支持アーム118および120を含む。第2の支持アーム120は、第1の支持アーム118に対して第2の支持アーム120が枢動または回転することができるように、アーム・シャフト124上にジャーナル軸受けで支持することができる。支持アーム118および120は、また、相互に固定することもできる。
【0014】
図1をさらに参照すると、サーマル・プリンタ100は、さらにプラテン104および106、および感熱印字媒体102の対向面上に対向するサーマル・プリント・ヘッド108および110を備える。より詳細には、第1の支持アーム118は、第1のプラテン104および第1のプリント・ヘッド110を備え、第2の支持アーム120は、第2のプラテン106および第2のプリント・ヘッド108を備える。プラテン104および106の形状は、他のプラテンが平坦であるのに対し、ほぼ円筒状である。第1のプラテン104は、第1のシャフト114上にジャーナル軸受けで支持することができ、第2のプラテン106は、第2のシャフト116上にジャーナル軸受けで支持することができる。各シャフト114および116は、それぞれ支持アーム118および120と結合している。プラテン104および106は、さらに、プリンタ100を通して感熱印字媒体102を移動するために、駆動組立体122によりシャフト114および116を中心にして回転することができる。駆動組立体122は、ギア、リンク、カムのシステムおよびそれらの組合せに電力を供給するためのモータ(図示せず)を備える。第1および第2のプリント・ヘッド108および110は、米国特許第3,947,854号公報(特許文献3)、第4,708,500号公報(特許文献4)、および第5,964,541号公報(特許文献5)に開示されているようなダイレクト・サーマル印字に適している任意のプリント・ヘッドであってもよい。サーマル・プリンタ100は、さらに、プリンタ100内で、紙ぎれ状態を検出するための1つまたは複数の媒体数量センサ、および/または媒体のタイプ(例えば、片面感熱、両面感熱または非感熱など)を検出するための1つまたは複数の媒体タイプ・センサのような、サーマル・プリンタ100の動作を制御するために種々の状態を測定するための1つまたは複数のセンサ112を含む。
【0015】
さらに図1を参照すると、サーマル・プリンタ100は、連続している紙のロール、連続している扇のように折り畳んだスタックまたはカット・シート・ストックの形で提供することができる感熱印字媒体102上に印刷を行う。動作中、例えば、用紙カード文書のような印刷した文書を提供するために、グラフィックスまたはテキスト、およびその組合せを含む画像をその片面または両面上に印刷することができる。すでに説明したように、図2A〜図6Eを参照しながら、用紙カード文書の異なる例について以下にさらに詳細に説明する。
【0016】
両面ダイレクト・サーマル印字は、例えば、サーマル印字媒体102の対向面上に染料を含む印字媒体102、および印字媒体102の片面上のサーマル印字が印字媒体102の対向面上のサーマル印字に影響するのを防止する十分な耐熱性基材を使用することにより容易に行うことができる。感熱印字媒体102(用紙カード文書の用紙および/またはカードを含む)は、例えば、参照によりその内容を本明細書に組み込むものとする米国特許第6,784,906号公報(特許文献1)および第6,759,366号公報(特許文献2)に開示されている熱により画像形成可能なコーティングで各面がコーティングされているセルロースまたはポリマー基材シートを含む両面感熱紙であってもよい。下記の図2A〜図6Eの例示としての実施形態の場合には、上記の両面感熱紙の他に、用紙カード文書のカードは、片面だけを熱により画像形成可能なコーティングでコーティングされているセルロースまたはポリマー基材シートを有する片面感熱紙を含むことができることに留意されたい。
【0017】
さらに図1について参照をすると、印字媒体102の両面ダイレクト・サーマル印字は、シングルパス・プロセスで行うことができる。別の方法としては、両面ダイレクト・サーマル印字は、第1の方向に移動した場合に、媒体102をサーマル・プリント・ヘッド108および110の一方または両方で画像形成することができ、次に、第1または第2の退避方向に移動している媒体と一緒にサーマル・プリント・ヘッド108および110の一方または両方でさらに画像形成するために退避プロセスにより行うことができる。印刷が完了すると、図2A〜図6Eを参照しながら以下にさらに詳細に説明する印刷用紙カード文書を形成するために、印字媒体102を手動または自動的に切断または分離することができる。
【0018】
図2Aは、第1の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる用紙カード文書202の例示としての第1の面200である。用紙カード文書202は、用紙204およびカード212を含む。図1のところですでに説明したように、感熱印字媒体102は、連続している感熱印字媒体のロール、連続している扇のように折り畳んだスタックまたはプレカットした用紙カード・シート・ストックの形で供給することができる複数の用紙カード文書202を含むことができる。用紙204は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書202の第1の面200上に印刷面206を含む。印刷面206は、さらに、必要に応じて、用紙204の所定の位置のところにその両方を配置することができるロゴ208および他の情報210を含む事前印刷された内容を含むことができる。事前印刷された内容208、210は、装飾的アートワーク、および業務名称、住所、電話番号、広告等のような、用紙カード上に表示することができる通常の情報を含むことができる。事前印刷は、用紙204の印刷面206に、ロゴ208および他の情報210を印刷することができる媒体変換プロセスにより行うことができる。媒体変換プロセスは、用紙カード文書上に上記内容を印刷するために印刷機を使用することができる。印刷機は、リソグラフィ、紫外線リソグラフィまたはフレキソ印刷を使用することができる。グラビアのような他の印刷方法も媒体変換プロセス中に使用することができる。別の方法としては、ロゴ208および/または他の情報210を、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により印刷面206上に画像形成することもできる。
【0019】
さらに、図2Aを参照すると、用紙カード文書202のカード212は、また、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面214を含む。より詳細に説明すると、カード212の印刷面214は、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる。画像形成された情報は、名前、住所、識別番号等のようなカード212の受取人またはユーザを識別する情報を含むことができる可変情報を含むことができる。カード212の印刷面214も、カード212の所定の位置に配置することができるロゴ216および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード212の表面214上の事前印刷された内容は、例えば、業務名称、住所、電話番号、広告等のような、用紙204の表面206に提供される情報に類似の情報を含むことができる。事前印刷は、上記媒体変換プロセスにより行うことができる。印刷面206、214の事前印刷は、1つまたは複数の変換プロセスにより行うことができる。以下にさらに詳細に説明するように、カード212は、用紙204の一部である。例えば、カード212は、打抜きにより用紙204から形成される。
【0020】
図2Bは、第1の実施形態による用紙カード文書202の例示としての第2の面218である。用紙204も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書202の対向する第2の面218上に印刷面220を含む。印刷面220も、ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる。第1の面200の印刷面206のように、第2の面218の印刷面220も、必要に応じて、用紙204の所定の位置に配置することができるロゴ222および他の情報224含む事前印刷された内容を含むことができる。事前印刷された内容222、224も、装飾的アートワーク、および業務名称、住所、電話番号、広告等のような、用紙カード文書上に配置することができる通常の情報を含むことができる。事前印刷は、図2Aのところで説明した媒体変換プロセスにより行うことができる。
【0021】
さらに、図2Bを参照すると、用紙カード文書202の第2の面218上のカード212は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面226を提供する。用紙カード202の第2の面218は、また、ユーザによるカード212の通常の使用による掻き傷、破れ、皺、書き込み等のような起こりうる機械的磨損から印刷面226を保護するために、複数の層を含むことができ、カード212の頂部に配置され、カード212を囲むことができるコーティング230を含むことができる。コーティング230は、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100による画像形成を容易にするために、適当な量の熱が印刷面226に浸透することができるようにする十分薄い単層積層材料(例えば、透明または不透明など)であってもよい。積層材料は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等を含むことができる。コーティング230の層および印刷面220へのコーティング230の塗布については、図2Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0022】
さらに図2Bを参照すると、カード212の印刷面226は、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100によりコーティング230を通して画像形成することができる。画像形成された情報も、名前および住所、識別番号等のようなカード212の受取人またはユーザを識別する情報を含むことができる可変情報を含むことができる。カード212の印刷面226も、カード212の所定の位置に配置することができるロゴ228および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード212の面226上の事前印刷された内容は、例えば、業務名称、住所、電話番号、広告等のような、用紙204上に提供される情報類似の情報を含むことができる。印刷面220、226の事前印刷は、上記の1つまたは複数の変換プロセスにより行うことができる。
【0023】
図2Cは、第1の実施形態による図2A〜図2Bに示す例示としての用紙カード文書202の例示としての断面図232である。コーティング230は、接着剤層236により用紙204の第2の面218に付着しているラミネート層234を含む。ラミネート層234を用紙204に付着する接着剤層236は、高温溶融接着プロセス、水系接着プロセス、溶媒系接着プロセス、紫外線により硬化する中温溶融接着プロセス等を使用することができる。熱を使用する場合には、用紙204および/またはカード212の意図しない画像形成を避けるために、上記接着プロセスが生成することができる熱の量を緩和することが重要である。このことは、加熱した接着剤層236が用紙204およびカード212と接触している時間を制限することによって行うことができる。このことも、中温溶融接着プロセスを介するような、もっと少ない熱しか必要としない接着剤層236を使用して行うことができる。別の方法としては、または追加的な方法としては、冷却されるローラ(図8、要素840)を、熱を除去し、接着プロセス中の画像形成を防止するために使用することができる。
【0024】
さらに、図2Cを参照すると、ラミネート層234が接着剤層236により付着された後で、上記図2A〜図2Bに示すカード212を形成するために、用紙204、接着剤層236およびラミネート層234を通してミシン目238が入れられる。ミシン目238は、打抜き技術により行うことができることに留意されたい。例示としての打抜き技術は、断続的な切り込み(ミシン目)238を行い、カード212を形成するために、用紙204、接着剤層236およびラミネート層234を通して、スキップにより分離している複数の裁断面を有する裁断機構を圧着するステップを含むことができる。使用する場合、断続的な切り込みを、(例えば、用紙カード202の印刷面206、220に垂直な)用紙カード202の深さまたは厚さを通して、または2つの組合せにより、用紙カード202の印刷面206、220を横切って、区分的に供給することができることに留意されたい。
【0025】
図3Aは、第2の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる用紙カード文書302の例示としての第1の面300である。用紙カード文書302は、用紙304およびカード312を含む。用紙304は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書302の第1の面300上に印刷面306を含む。印刷面306は、さらに、ロゴ308および他の情報310を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード312は、また、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100によりグラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面314を含む。カード312の印刷面314も、ロゴ316および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。用紙カード302の(315を除く)要素304〜316は、図2Aの用紙カード202の要素204〜216類似のものであるので、要素304〜316については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素204〜216の説明を本明細書に記載してある。図3Aの315のところに示すように、カード312は、また、図3Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明するように、ユーザが用紙304からカード312を容易に分離することができる清浄な剥離層により、用紙304に付着または固定することができる。
【0026】
図3Bは、第2の実施形態による用紙カード文書302の例示としての第2の面318である。用紙304も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書302の第2の面318上に印刷面320を含む。印刷面320も、必要に応じて、用紙304の所定の位置に配置することができるロゴ322および他の情報324を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード312も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書302の第2の面上318に印刷面326を含む。カード312の印刷面326も、カード312の所定の位置に配置することができるロゴ328および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。用紙カード302の第2の面318も、複数の層を含むことができ、印刷面326を起こりうる機械的磨損から保護し、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100により印刷面326を画像形成することができ、用紙304からカード312を容易に分離することができるようにするために、カード312の頂部に配置されていてカード312を囲むことができるコーティング330を含むことができる。用紙カード302の要素320〜328は、図2Bの用紙カード202の要素220〜228類似のものであるので、要素320〜328については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素220〜228の説明を本明細書に記載してある。例示としてのコーティング330の特定の層については、図3Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0027】
図3Cは、第2の実施形態による上記図3A〜図3Bに示す例示としての用紙カード文書302の例示としての断面図332である。コーティング330は、接着剤層336により用紙304の第2の面318に付着している第1のラミネート層334を含む。用紙カード302のラミネート層334および接着剤層336は、図2Cの用紙カード202の各層234、236に類似しているので、要素334、336については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素234〜236の説明を本明細書に記載してある。さらに、第2のラミネート層342は、清浄な剥離層340により第1のラミネート層334に付着していて、ユーザは、用紙304からカード312を容易に分離することができる。(ミシン目228類似の)ミシン目338は、上記図3A〜図3Bに示すカード312を形成するために、用紙304、接着剤層336および第1のラミネート層334を通して形成することができる。ミシン目338の代わりに、カード312の周囲に完全な打抜きスリットを設けることができる。何故なら、清浄な剥離層340により第1のラミネート層334が第2のラミネート層342に十分付着するからである。
【0028】
図4Aは、第3の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる用紙カード文書402の例示としての第1の面400である。用紙カード文書402は、用紙404およびカード412を含む。用紙404は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書402の第1の面400上に印刷面406を含む。印刷面406は、さらに、ロゴ408および他の情報410を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード412は、また、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面414を含む。カード412の印刷面414も、ロゴ416および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。用紙カード402の要素404〜416は、図2Aの用紙カード202の要素204〜216類似のものであるので、要素404〜416については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素204〜216の説明を本明細書に記載してある。
【0029】
さらに、図4Aを参照すると、用紙カード402の第1の面400も、複数の層を含むことができ、ユーザによるカード412の通常の使用による掻き傷、破れ、皺、書き込み等のような、起こりうる機械的磨損から印刷面416を保護するために、カード412の頂部に配置されていて、カード412を囲んでいるコーティング417を含むことができる。コーティング417は、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100による画像形成を容易にするために、適当な量の熱が印刷面416に浸透することができるようにする十分薄い単層積層材料(例えば、透明または不透明の)であってもよい。コーティング417の特定の層については、図3Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0030】
図4Bは、第3の実施形態による用紙カード文書402の例示としての第2の面418である。用紙404も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書402の第2の面418上に印刷面420を含む。印刷面420も、必要に応じて、用紙404の所定の位置に配置することができるロゴ422および他の情報424を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード412も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書402の第2の面上418に印刷面426を含む。カード412の印刷面426も、カード412の所定の位置に配置することができるロゴ428および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。用紙カード402の第2の面418も、複数の層を含むことができ、印刷面426を起こりうる機械的磨損から保護し、図1のダイレクト・サーマル・プリンタ100により印刷面426を画像形成することができるようにするために、カード412の頂部に配置されていてカード412を囲むことができるコーティング430を含むことができる。用紙カード文書402の要素420〜430は、図2Bの用紙カード202の要素220〜230類似のものであるので、要素420〜430については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素220〜230の説明を本明細書に記載してある。コーティング430の特定の層については、図3Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0031】
図4Cは、第3の実施形態による上記図4A〜図4Bに示す例示としての用紙カード文書402の例示としての断面図432である。図に示すように、コーティング417は、接着剤層444により用紙404の第1の面400に付着しているラミネート層446を含む。同様に、コーティング430は、接着剤層436により用紙404の第2の面418に付着しているラミネート層434を含む。各ラミネート層446、434を用紙404に付着する接着剤層444は、他の実施形態のところですでに説明したように、高温溶融接着プロセス、水系接着プロセス、紫外線により硬化する中温溶融接着プロセス等を使用することができる。ラミネート層446、434を各接着剤層444、436により付着した後で、上記図4A〜図4Bに示すカード412を形成するために、用紙404、接着剤層444、436およびラミネート層446、434を通してミシン目438を形成することができる。ミシン目438は、上記打抜き技術により形成することができることに留意されたい。
【0032】
図5Aは、第4の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる用紙カード文書502の例示としての第1の面500である。用紙カード文書502は、用紙504およびカード512を含む。用紙504は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書502の第1の面500上に印刷面506を含む。印刷面506は、さらに、ロゴ508および他の情報510を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード512も、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面514を含む。カード512の印刷面514も、ロゴ516および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。図5Aの515のところに示すように、カード512も、図5Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明するように、ユーザが、用紙504からカード512を容易に分離することができる清浄な剥離層により、用紙504に付着または固定することができる。用紙カード文書502は、さらに、複数の層を含むことができ、カード512の頂部に配置され、カード512を囲むことができるコーティング517を含む。用紙カード502の(要素515を除く)要素504〜516は、図4Aの用紙カード402の要素404〜417類似のものであるので、要素504〜517については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素404〜417の説明を本明細書に記載してある。要素515は図3Aの要素315に類似のものであるので、説明しない。代わりに、類似の要素315の説明を本明細書に記載してある。コーティング517の特定の層については、図5Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0033】
図5Bは、第4の実施形態による用紙カード文書502の例示としての第2の面518である。用紙504も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書502の第2の面518上に印刷面520を含む。印刷面520も、必要に応じて、用紙404の所定の位置に配置することができるロゴ522および他の情報524を含む事前印刷された内容を含むことができる。カード512も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書502の第2の面518上に印刷面526を含む。カード512の印刷面526も、カード512の所定の位置に配置することができるロゴ528および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。用紙カード502の第2の面518も、複数の層を含むことができ、カード512の頂部に配置され、カード512を囲んでいるコーティング530を含むことができる。用紙カード502の要素520〜530は、図4Bの用紙カード402の要素420〜430類似のものであるので、要素520〜530については詳細に説明しない。代わりに、類似の要素420〜430の説明を本明細書に記載してある。コーティング430の特定の層については、図5Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する。
【0034】
図5Cは、第4の実施形態による上記図5A〜図5Bに示す例示としての用紙カード文書502の例示としての断面図532である。図に示すように、コーティング517は、接着剤層544により用紙504の第1の面500に付着しているラミネート層546を含む。同様に、コーティング530は、接着剤層536により用紙504の第2の面518に付着している第1のラミネート層534を含む。コーティング530は、さらに、第1のラミネート層534に、清浄な剥離層540(例えば、ニスまたは他の清浄な剥離接着剤)により付着している第2のラミネート層542を含んでいて、ユーザは用紙504からカード512を容易に分離することができる。各ラミネート層546、534を用紙504に付着する接着剤層544、536は、他の実施形態のところですでに説明したように、高温溶融接着プロセス、水系接着プロセス、紫外線により硬化する中温溶融接着プロセス等を使用することができる。ラミネート層546、534を各接着剤層544、536により付着した後で、上記図5A〜図5Bに示すカード512を形成するために、用紙504、接着剤層544、536およびラミネート層546、534を通してミシン目538を形成する。ミシン目538の代わりに、カード512の周囲に完全な打抜きスリットを設けることができる。何故なら、清浄な剥離層540により第1のラミネート層534が第2のラミネート層542に十分付着するからである。
【0035】
図6Aは、第5の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により画像形成することができる用紙カード文書602の例示としての第1の面600である。用紙カード文書602は、用紙604およびカード612を含む。用紙604は、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書602の第1の面600上に印刷面606を含む。印刷面606は、さらに、ロゴ608および他の情報610を含む事前印刷された内容を含むことができる。前の4つの実施形態の場合には、カード212、312、412および512は、用紙204、304、404および504と一体になっていて、これらの用紙から形成されていた。第5の実施形態の場合には、カード612は、用紙604と一体になっていないし、用紙604から形成されていない。それどころか、カード612は、用紙604に取り外し可能に付着される。より詳細に説明すると、ある実施形態の場合には、用紙604は、カード612が形成されるパッチ611が付着される凹部またはエンボス617を含むことができる。パッチ611は、片面ダイレクト・サーマル印字媒体であってもよい。図6Aの615のところに示すように、図6Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明するように、ユーザが用紙604からカード612を容易に分離することができる剥離層(例えば、シリコーン、紫外線硬化シリコーンなど)により、(カード612が形成される)パッチ611が、用紙604に付着または固定される。カード612も、図1の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100により、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための印刷面614を含む。カード612の印刷面614も、ロゴ616および任意の他の情報を含む事前印刷された内容を含むことができる。
【0036】
図6Bは、第5の実施形態による用紙カード文書602の例示としての第2の面618である。用紙604も、グラフィックス、テキストおよび/またはその組合せを画像形成するための用紙カード文書602の第2の面618上に印刷面620を含む。印刷面620も、必要に応じて、用紙604の所定の位置に配置することができるロゴ622および他の情報624を含む事前印刷された内容を含むことができる。第1の面600上の凹部617が、図6Cを参照しながら以下にさらに詳細に説明する第2の面618上に各隆起面または突起626を生成することに留意されたい。
【0037】
図6Cは、第5の実施形態による上記図6A〜図6Bに示す例示としての用紙カード文書602の例示としての断面図628である。片面感熱印字媒体634を含むパッチ611は、剥離層632(例えば、シリコーン、紫外線硬化シリコーンなど)、および接着剤層630を介して用紙604の凹部617内に付着される。凹部617を使用すれば、用紙604上のパッチ611(図6A)の突起が低減し、用紙カード602の要素間の遷移が滑らかになり、図1のサーマル・プリンタ100による印刷中の移動が改善される。感熱印字媒体634と剥離層632のある種の組合せは、媒体634と剥離層632の間にコーティング(図示せず)を必要とする場合があることに留意されたい。パッチ611を用紙604に付着した後で、図6Aおよび図6Cに示すパッチ611からカード612を形成するために、媒体634および剥離層632を通してミシン目636が形成され、ユーザによるカード612の取り外しを容易に行うことができる。
【0038】
図6Dは、カード612をパッチ611に固定することができる、図6Aの用紙カード文書602の例示としての第1の面600上の例示としてのタイ609である。打抜きが、打抜きされていないカード612の周囲の所定の位置である例示としてのタイ609を除いてカード612の周囲に形成される。より詳細に説明すると、剥離層632および接着剤層630(図6C)によるパッチ611、カード612および用紙604の間の接着の他に、パッチ611とカード612間の接着を強化するために、例示としてのタイ609を使用することができる。
【0039】
図6Eは、カード612を用紙604に固定することができる、図6Aの用紙カード文書602の例示としての第1の面600上の例示としてのステルス・タイ613である。より詳細に説明すると、剥離層632および接着剤層630(図6C)による、パッチ611、カード612および用紙604の間の接着の他に、用紙604とカード612間の接着を強化するために、ステルス・タイ613を使用することができる。ステルス・タイ613は、接着剤層630が剥離層632のスキップを通して、カード612に浸透することができ、隙間のところの用紙604へカード612を付着することができるように、カード612の縁部の周囲の剥離層632(図6C)内に隙間を設けることにより形成される。
【0040】
図7は、とりわけ、図6Eのステルス・タイ613を含む用紙カード文書600を作成するためのパッチ611のウェブ(またはロール)702の例示としての裏面700である。ロール702は、対向面(例えば、前面)またはその例示としての裏面700上に、図1のプリンタ100により、画像形成することできる印刷面(図示せず)を含む片面直接感熱媒体を含むことができる。別の方法としては、ロール702は、対向面(例えば、前面)および例示としての裏面700の両方の上に、図1のプリンタ100により画像形成することができる印刷面を含む両面直接感熱媒体を含むこともできる。ロール702の各パッチ611は、例えば、フレキソ印刷機(図示せず)により、ロール702の裏面700に付着される各剥離層708、712および716(例えば、シリコーン、紫外線硬化シリコーンなど)を含む。各剥離層708、712および716は、図6Eのステルス・タイ613を形成するためのスリット706を含むことができる。フレキソ印刷機は、また図8を参照しながら以下にさらに詳細に説明するように、各パッチ611の上に位置合せマーク704、710および714を印刷し、各パッチ611を用紙カード文書600の形成中にウェブ702から裁断することができるようにする。とりわけ、図6Aおよび図6Dに示す用紙カード文書600を作成することができるように、スリット706をロール702の形成中剥離層708、712、716から省略することができることに留意されたい。さらに、用紙カード文書600を作成する前に、ウェブ702の片面または両面を熱により画像形成することもできるし、他の方法で印刷することもできる。このような場合、特定のパッチおよび/またはそのカード部分のようなウェブ702の特定の領域内で、片面または両面感熱または他の印刷を整合するために、位置合せマーク704、710および714を使用することができる。
【0041】
図8は、図2A〜図6Eによる用紙カード文書用の例示としての用紙カード・システム800である。用紙カード・システム800は、ロール810から引き出され、用紙カードの用紙部分が形成される両面感熱印字媒体812のロール810を含む。用紙カード・システム800は、例えば、図6B〜図6Cの凹部617を形成するために、感熱印字媒体812をエンボス加工するためのエンボス・ステーション820を含むことができる。別の方法としては、ロール810は、エンボス加工された感熱印字媒体812を予め含むこともできる。用紙カード・システム800は、さらに、図2A〜図6Eの種々の用紙カード文書を生成するための組立体830、850、860、880および890を含むことができる。図2A〜図6Eの特定の用紙カード文書により、1つの組立体830または両方の組立体830、860およびターン・バー組立体850を使用することができる。別の方法としては、すべての組立体をシステム800内で使用することができるが、組立体830、850および860は、図2A〜図6Eの実施形態のある種の用紙カード文書を作成するために使用することはできない。
【0042】
さらに、図8を参照すると、組立体830は、以下に説明するように、特定の材料834のロール832を含む。材料834は、ロール832から引き出され、接着剤844を材料834に塗布する接着剤ディスペンサ838の方向に引っ張られる。位置合せマークを検出するために、接着剤ディスペンサ838の前にセンサ836を配置することができる。断裁装置842は、材料834を適当な長さ846に裁断し、長さ846の材料834は、印字媒体812の第1の面に置かれ、その後で裁断した材料834を印字媒体812に付着するために、ローラ840と848(の間にサンドイッチ状に挟まれている)を通して引っ張られる。ローラ840および848は、裁断した材料834を印字媒体812に付着するために圧力を加える。接着剤ディスペンサ838および断裁装置842は、材料834上の検出した位置合せマークに基づいてその各動作を行うことができるが、必ずしもそうする必要はない。印字媒体812が組立体830のローラ840、848を通過した後で、ターンバー組立体850は、印字媒体812を第1の面から第2の面に回転することができる。他の実施形態の場合には、断裁装置842を、接着剤844を塗布する前に媒体834を所望の長さ846に裁断するために、接着剤ディスペンサ838の上流に設置することができる。
【0043】
さらに、図8を参照すると、組立体860は、以下に説明するように、特定の材料846のロール862を含む。材料864は、ロール862から引き出され、材料864に接着剤874を塗布する接着剤ディスペンサ868の方向に引かれる。位置合せマークを検出するために、接着剤ディスペンサ868の前にセンサ866を設置することができる。断裁装置872は、材料864を適当な長さ876に裁断し、長さ876の材料864は、印字媒体812の第2の面に置かれ、その後で裁断した材料874を印字媒体812に付着するために、ローラ870と878(の間にサンドイッチ状に挟まれている)を通して引っ張られる。組立体860のローラ870および878は、組立体830のローラ840、848のところですでに説明したように圧力を加える。接着剤ディスペンサ868および断裁装置872は、材料上864上の検出した位置合せマークに基づいてその各動作を行うことができるが、必ずしもそうする必要はない。他の実施形態の場合には、断裁装置872を、接着剤874を塗布する前に媒体864を所望の長さ876に裁断するために、接着剤ディスペンサ868の上流に設置することができる。
【0044】
さらに、図8を参照すると、印字媒体812が組立体860のローラ876、878を通過した後で、印字媒体812は、図2A〜図6Eの実施形態の種々の用紙カード内に示す特定のミシン目および/または打抜きを形成することができるミシン目/打抜き組立体880に送られる。この時点で、印字媒体は、図2A〜図6Eの実施形態のうちのいずれかによる用紙カードを含む。その後で、印字媒体を個々の用紙カード・シート・ストックに裁断するために、シータ組立体890を使用することができる。別の方法としては、複数の用紙カードを含む印字媒体812を、さらに処理、印刷または分配するために、ロール810類似のロール(図示せず)に巻くことができる。
【0045】
さらに、図8を参照しながら、図2A〜図6Eの種々の用紙カード実施形態について以下にさらに詳細に説明する。第1の実施形態(図2A〜図2C)を作成するために、組立体830は、接着剤ディスペンサ838が供給する適当な接着剤844が印字媒体812に付着または塗布される積層材料のロール832を含むことができる。組立体850、860は、図2A〜図2Cの用紙カード文書を作成する際に、用紙カード・システム800から省略することもできるし、単に使用しないこともできる。第2の実施形態(図3A〜図3C)を作成する際に、組立体830は、接着剤ディスペンサ838が供給する適当な接着剤844が印字媒体812に付着または塗布される第2のラミネート層から清浄な剥離層により分離している第1のラミネート層を有する積層材料のロール832を含むことができる。この場合も、図3A〜図3Cの用紙カード文書を作成する際に、用紙カード・システム800から組立体850、860を、省略することもできるし、単に使用しないこともできる。
【0046】
さらに図8を参照すると、第3の実施形態(図4A〜図4C)を作成する際に、組立体830は、接着剤ディスペンサ838が供給する適当な接着剤844が印字媒体812の第1の面に付着または塗布される積層材料のロール832を含むことができるし、組立体860は、また、接着剤ディスペンサ868が供給する適当な接着剤874が印字媒体812の第2の面に付着または塗布される積層材料のロール862を含むこともできる。第4の実施形態(図5A〜図5C)を作成するために、組立体830は、接着剤ディスペンサ838が供給する適当な接着剤844が印字媒体812の第1の面に付着または塗布される積層材料のロール832を含むことができるし、組立体860は、接着剤ディスペンサ868が供給する適当な接着剤874が印字媒体812の第2の面に付着または塗布される第2のラミネート層から清浄な剥離層により分離している第1のラミネート層を有する積層材料のロール862を含むことができる。単層ラミネートおよび2層ラミネートの塗布の順序を、必要に応じて、組立体830、860の間で逆にすることができる。
【0047】
最後に、図8を参照すると、第5の実施形態(図6A〜図6E)を作成するために、組立体830は、接着剤ディスペンサ838が供給する適当な接着剤844が印字媒体812に付着または塗布される図7のパッチ611のロール832を含むことができる。印字媒体812は、組立体830によりパッチ611が付着される凹部617を含むことができる。すでに説明したように、各パッチ611内のスリット706を、ステルス・タイ613(図6E)を供給するために内蔵させることもできるし(または省略することもできる)。図6A〜図6Eの用紙カード文書を作成するために、用紙カード・システム800から組立体850、860を省略することもできるし、単に使用しないこともできる。センサ836は、接着剤ディスペンサ838および断裁装置842を作動するために、各位置合せマーク704、710および714を検出することができる。
【0048】
図9は、図2A〜図6Eの用紙カード文書を画像形成することができる、図1の例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ100の部分センターライン立面図の略図900である。サーマル・プリンタ100は、第1のプリント・ヘッド110と、第1のプラテン104と、センサ112と、第1のガイド・ローラ910とを含む。これらすべては、支持アーム118と結合していて、感熱印字媒体102の第1の面上に位置する。センサ112の位置は、サーマル・プリンタ100および感熱媒体20(図2A〜図6Eの種々の用紙カード実施形態)の設計要件に基づいて決定することができる。感熱印字媒体102の一方の端部のところの鎖線および矢印が、感熱印字媒体102のフィード・パスを示していることに留意されたい。さらに、第1の支持アーム118および第2の支持アーム120の間のサーマル・プリンタの内部に収容されている連続している感熱印字媒体のロール916から感熱印字媒体102を引き出すことができることにも留意されたい。連続している感熱印字媒体ロール916を、同様に、サーマル・プリンタ100の内部に収容されている連続している扇のように折り畳まれている印字媒体スタックまたはカット・シート・ストックで容易に置換することができることに留意されたい。同様に、他の実施形態の場合には、任意のまたはすべての連続している感熱印字媒体ロール916、連続している扇のように折り畳まれている印字媒体スタックまたはカット・シート・ストックを収容することもできるし、またはサーマル・プリンタ100の外部上に他の方法で支持することもできる。
【0049】
図9に示すように、サーマル・プリンタ100は、さらに、第2のプリント・ヘッド108、第2のプラテン106および第2のガイド・ローラ908を含む。これらすべては、枢動可能な支持アーム120と結合していて、すべてのものは感熱印字媒体102の第2の面(裏面)上に位置する。枢動可能な支持アーム120は、感熱印字媒体102を置換することができるように、またサーマル・プリンタ100を修理することができるように、アーム・シャフト(またはヒンジ)を中心にして枢動する。枢動可能な支持アーム120が、支持アーム118に対して閉じると、感熱印字媒体102を、第1のプリント・ヘッド110と対向する第2のプラテン106の間、第2のプリント・ヘッド108と対向する第1のプラテン104の間、および第1のガイド・ローラ910と対向する第2のガイド・ローラ908との間に係合させることができる。感熱印字媒体102の接触圧および張力は、それぞれ、スプリング装填の第2のプリント・ヘッド108、第1のプリント・ヘッド110、および/またはスプリング機構906、904および912を含む第1のガイド・ローラ910により維持することができる。サーマル・プリンタ100は、また、アーム118に対して制御速度で枢動可能なアーム120を開くことができ、それにより、例えば、重力の加速によりアーム120上に働く力によりアーム120が非制御状態で閉じるのを防止することができるスプリング914を含む。サーマル・プリンタも、図2A〜図6Eの用紙カード文書の印刷のような印刷動作が完了した場合に、感熱印字媒体102を切り離すための、電子作動の機械的切断機構902を含むことができる。
【0050】
図9をさらに参照すると、プリント・ヘッド108および110は、ほぼ一直線上に位置していて、ほぼ対向方向を向いていることに留意されたい。その結果、感熱印字媒体102のフィード・パスは、プリント・ヘッド108および110がほぼ一直線の方向を向いている場合にはほぼ直線状のパスになる。この構成により、サーマル・プリンタから感熱印字媒体102を正面から容易に取り出すことができる。また、直線状のフィード・パスにより、第2のプリント・ヘッド110および第1のプラテン106を通しての第1のプリント・ヘッド108および第2のプラテン104からの感熱印字媒体102の自動的な引き出しを可能にすることを含む感熱印字媒体102の交換および供給の自動化が容易になる。プリント・ヘッド108および110の一直線の向きについて説明したが、可変角度方向(例えば、45、90、135および180度)を含む第2のプリント・ヘッド110に対する第1のプリント・ヘッド108の別の方向も、サーマル・プリンタ100、感熱印字媒体102および/または所望の媒体フィード・パスの特定の設計要件に基づいて使用することができる。
【0051】
さらに図9を参照すると、サーマル・プリンタ100は、また、サーマル・プリンタの動作を制御するための制御エレクトロニクスを含む。制御エレクトロニクスは、マザーボード918、マイクロプロセッサまたは中央処理装置(CPU)920、および1つまたは複数のダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)、および/または不揮発性ランダム・アクセス・メモリ(NVRAM)印刷バッファ・メモリ素子のようなメモリ922を含むことができる。サーマル・プリンタ100は、さらに、販売時点端末(POS)(図示せず)またはサーマル・プリンタへデータを入力し、サーマル・プリンタ100からデータを出力するためのコンピュータ(図示せず)のような1つまたは複数のホストまたは補助システムと通信するための通信制御装置924を備える。通信制御装置924は、とりわけ、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、イーサネットおよび/または無線通信をサポートすることができる。印刷のためのデータは、通常、通信制御装置924を介してサーマル・プリンタ100と通信しているホストPOS端末またはコンピュータにより提供される。
【0052】
最後に図9を参照すると、両面ダイレクト・サーマル・プリンタ100のメモリ922は、印字媒体102の片面または両面上に反復して印刷される予め定義したデータの1つまたは複数のブロックを格納するために、予め定義した印刷データ記憶領域を有することができる。予め定義した印刷データのブロックは、例えば、記憶識別子、ロゴ等を含むことができる。さらに、予め定義した印刷データのブロックは、さらに、保証、否認、返却方針、規制情報等のような法的情報を含むこともできる。それ故、予め定義した印刷データのブロックは、上記図2A〜図6Eに示すロゴおよび他の情報を含むことができる。はっきりと列挙していない追加情報を、予め定義した印刷データのブロックに内蔵させることもできる。予め定義した印刷データは、感熱印字媒体20の同じまたは対向する媒体面上に、POS端末またはコンピュータに関連するアプリケーション・ソフトウェアが提出したデータと一緒に印刷することができる。予め定義した印刷データ格納領域内に複数のデータ・ブロックが格納される場合には、その上に、これら複数のブロックが、POS端末またはコンピュータに関連するアプリケーション・ソフトウェアが提出するデータと一緒に印刷される媒体の位置または面であってもよいハードウェアまたはソフトウェア・スイッチ926を使用することにより、ブロックを印刷するために択一的に選択することができる。
【0053】
上記説明は説明のためのものであり、本発明を制限するためのものではない。上記説明を読めば、当業者であれば多くの他の実施形態を理解することができるだろう。それ故、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照しながら、このような特許請求の範囲の等価物の全範囲に沿って決定すべきである。
【0054】
米国特許法施行規則1.72条(b)項に適合するために要約を添付してあるので、読者は技術的開示の性質および要点を迅速に理解することができるだろう。本明細書を、特許請求の範囲または意味を解釈し、制限するために使用しないとの了解により本明細書を提出する。
【0055】
実施形態の上記説明においては、説明を簡単にするために種々の機能を1つの実施形態内に一緒にグループ分けしてある。開示のこの方法は、特許請求の範囲記載の実施形態は、各請求項に明示してあるものよりももっと多くの機能を有することを反映していると解釈すべきではない。それどころか、添付の特許請求の範囲が反映しているように、本発明の主題は、1つの開示の実施形態のすべての機能より少ない。それ故、添付の特許請求の範囲を、各請求項が、別々の例示としての実施形態としてそれ自身に基づくものとして「発明を実施するための最良の形態」内に含めてある。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】用紙カード文書のような感熱印字媒体用に使用することができる、両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタの一例の略図である。
【図2A】第1の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる、用紙カード文書の例示としての第1の面である。
【図2B】第1の実施形態による用紙カード文書の例示としての第2の面である。
【図2C】第1の実施形態による図2A〜図2Bの例示としての用紙カード文書の例示としての断面図である。
【図3A】第2の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる、用紙カード文書の例示としての第1の面である。
【図3B】第2の実施形態による用紙カード文書の例示としての第2の面である。
【図3C】第2の実施形態による図3A〜図3Bの例示としての用紙カード文書の例示としての断面図である。
【図4A】第3の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる、用紙カード文書の例示としての第1の面である。
【図4B】第3の実施形態による用紙カード文書の例示としての第2の面である。
【図4C】第3の実施形態による図4A〜図4Bの例示としての用紙カード文書の例示としての断面図である。
【図5A】第4の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる、用紙カード文書の例示としての第1の面である。
【図5B】第4の実施形態による用紙カード文書の例示としての第2の面である。
【図5C】第4の実施形態による図5A〜図5Bの例示としての用紙カード文書の例示としての断面図である。
【図6A】第5の実施形態による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタにより画像形成することができる、用紙カード文書の例示としての第1の面である。
【図6B】第5の実施形態による用紙カード文書の例示としての第2の面である。
【図6C】第5の実施形態による図2A〜図2Bの例示としての用紙カード文書の例示としての断面図である。
【図6D】パッチにカードを固定することができる図6Aの用紙カード文書の例示としての第1の面上の例示としてのタイである。
【図6E】用紙にカードを固定することができる図6Aの用紙カード文書の例示としての第1の面上の例示としてのステルス・タイである。
【図7】図6Eのステルス・タイを含む用紙カード文書を製造するためのパッチのウェブ(またはロール)の例示としての裏面である。
【図8】図2A〜図6Eによる用紙カード文書を形成するための例示としての用紙カード・システムである。
【図9】図2A〜図6Eの用紙カード文書を画像形成することができる、図1による例示としての両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタの部分センターライン立面の略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙カードであって、
第1の面と第2の面を含む両面サーマル用紙と、
前記用紙と一体になっていて、着脱可能な両面サーマル・カードとを含み、前記用紙および前記カードを、第1の面および第2の面から熱により画像形成することができる用紙カード。
【請求項2】
前記用紙が、前記カードを形成するためにミシン目入れまたは打抜きされる、請求項1に記載の用紙カード。
【請求項3】
前記用紙の前記第2の面に付着しているコーティングをさらに含み、前記用紙の前記第2の面が、前記用紙の前記第2の面上の前記コーティングの少なくとも第1の部分を含み、前記カードの前記第2の面が、前記用紙の前記第2の面上の前記コーティングの少なくとも第2の部分を含む、請求項1に記載の用紙カード。
【請求項4】
前記用紙の前記第2の面に付着している前記コーティングが、
ラミネート層と、
前記ラミネート層と前記用紙の前記第2の面の間に接着剤層とをさらに含む、請求項3に記載の用紙カード。
【請求項5】
前記両面サーマル・カードが、前記用紙、前記ラミネート層および前記接着剤層を貫通するミシン目または打抜きにより形成される、請求項4に記載の用紙カード。
【請求項6】
前記用紙の前記第2の面に付着している前記コーティングが、
第1のラミネート層と、
前記第1のラミネート層と前記用紙の前記第2の面との間の接着剤層と、
第2のラミネート層と、
前記第1のラミネート層と前記第2のラミネート層との間に清浄な剥離層とを含む、請求項3に記載の用紙カード。
【請求項7】
前記両面サーマル・カードが、前記用紙、前記第1のラミネート層および前記接着剤層を貫通するミシン目または打抜きにより形成される、請求項6に記載の用紙カード。
【請求項8】
前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングをさらに含み、前記用紙の前記第1の面が、前記用紙の前記第1の面上の前記コーティングの少なくとも第1の部分を含み、前記カードの前記第1の面が、前記用紙の前記第1の面上の前記コーティングの少なくとも第2の部分を含む、請求項4に記載の用紙カード。
【請求項9】
前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングが、
ラミネート層と、
前記ラミネート層と前記用紙の前記第1の面との間の接着剤層を含む、請求項8に記載の用紙カード。
【請求項10】
前記両面サーマル・カードが、さらに、前記用紙、前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングの前記ラミネート層および前記接着剤層、および前記用紙の前記第2の面に付着している前記コーティングの前記ラミネート層および前記接着剤層を貫通しているミシン目または打抜きにより形成される、請求項9に記載の用紙カード。
【請求項11】
前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングをさらに含み、前記用紙の前記第1の面が、前記用紙の前記第1の面上の前記コーティングの少なくとも第1の部分を含み、前記カードの前記第1の面が、前記用紙の前記第1の面上の前記コーティングの少なくとも第2の部分を含む、請求項6に記載の用紙カード。
【請求項12】
前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングが、
ラミネート層と、
前記ラミネート層と前記用紙の前記第1の面との間の接着剤層を含む、請求項11に記載の用紙カード。
【請求項13】
前記両面サーマル・カードが、さらに、前記用紙、前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングの前記ラミネート層および前記接着剤層、および前記用紙の前記第2の面に付着している前記コーティングの前記第1のラミネート層および前記接着剤層を貫通しているミシン目または打抜きにより形成される、請求項12に記載の用紙カード。
【請求項14】
用紙カードであって、
第1の面と第2の面を含む両面サーマル用紙と、
前記用紙の第1の面に付着している片面サーマル・パッチとを含み、前記サーマル・パッチが、それと一体になっていて、着脱可能な片面サーマル・カードを含み、前記用紙を前記第1の面および前記第2の面から熱により画像形成することができ、前記カードを前記第1の面から熱により画像形成することができる用紙カード。
【請求項15】
前記用紙が、前記パッチが付着される凹部を含む、請求項14に記載の用紙カード。
【請求項16】
前記用紙が、前記カードを形成するために、前記サーマル・パッチからミシン目入れまたは打抜きされる、請求項14に記載の用紙カード。
【請求項17】
前記打抜きが、前記パッチと前記カードの間にタイを形成する、請求項16に記載の用紙カード。
【請求項18】
シリコーン剥離層と、
接着剤層とをさらに含み、
前記シリコーン剥離層が、前記サーマル・パッチと前記接着剤層の間に位置し、前記接着剤層が、前記シリコーン剥離層と前記用紙の前記第1の面との間に位置する、請求項14に記載の用紙カード。
【請求項19】
前記シリコーン剥離層が、第1の面と第2の面とを含み、前記第1の面と前記第2の面との間に1つまたは複数の隙間をさらに含む、請求項18に記載の用紙カード。
【請求項20】
前記接着剤層が、前記シリコーン剥離層の隙間を通して浸透し、前記接着剤層を介して前記用紙に前記パッチを付着することができるようにすることにより、ステルス・タイが、前記パッチと前記用紙との間に形成される、請求項19に記載の用紙カード。
【請求項21】
両面サーマル用紙カードを製造するための方法であって、
第1の面と第2の面を含む両面感熱媒体を供給するステップと、
用紙および前記用紙と一体になっているカードを形成するために、前記両面感熱媒体をミシン目入れまたは打抜きするステップとを含み、前記用紙および前記カードを前記第1の面および前記第2の面から熱により画像形成することができる方法。
【請求項22】
前記媒体の前記第2の面にコーティングを付着するステップであって、前記コーティングの第1の面が、前記用紙の前記第2の面に付着し、前記コーティングの第2の部分が、前記カードの前記第2の面に付着するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
コーティングを付着するステップが、
前記媒体の前記第2の面に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤にラミネートを塗布するステップとを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ミシン目入れまたは打抜きするステップが、前記媒体、前記接着剤および前記ラミネートを貫通してミシン目入れまたは打抜きするステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
コーティングを付着するステップが、
前記媒体の前記第2の面に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤に、第1のラミネート層、第2のラミネート層、および前記第1のラミネート層と前記第2のラミネート層との間の清浄な剥離接着剤を含むラミネート層を塗布するステップとを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記ミシン目入れまたは打抜きするステップが、前記媒体、前記接着剤および前記第1のラミネート層を貫通してミシン目入れまたは打抜きするステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記媒体の前記第1の面にコーティングを付着するステップであって、前記コーティングの第1の部分が、前記用紙の前記第1の面に付着し、前記コーティングの第2の部分が、前記カードの前記第1の面に付着するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
コーティングを付着するステップが、
前記媒体の前記第1の面に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤にラミネート層を塗布するステップとを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記ミシン目入れまたは打抜きするステップが、前記第1の面の前記ラミネート層および前記接着剤、前記媒体、および前記第2の面の前記接着剤および前記ラミネート層を貫通してミシン目入れまたは打抜きするステップをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記媒体の前記第1の面にコーティングを付着するステップであって、前記コーティングの第1の部分が、前記用紙の前記第1の面に付着し、前記コーティングの第2の部分が、前記カードの前記第1の面に付着するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
コーティングを付着するステップが、
前記媒体の前記第1の面に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤にラミネート層を塗布するステップとを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記ミシン目入れまたは打抜きするステップが、前記第1の面の前記ラミネート層および前記接着剤、前記媒体、および前記第2の面の前記接着剤および前記第1のラミネート層を貫通してミシン目入れまたは打抜きするステップをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
両面感熱用紙カードを製造するための方法であって、
第1の面と第2の面を含む両面感熱媒体を供給するステップと、
前記媒体の第1の面に片面サーマル・パッチを付着するステップであって、前記サーマル・パッチが、用紙および前記用紙と一体になっていて、着脱可能な片面サーマル・カードを含み、前記媒体を前記第1の面および前記第2の面から熱により画像形成することができ、前記カードを前記第1の面から熱により画像形成することができるステップとを含む方法。
【請求項34】
前記媒体内に凹部を形成するステップと、
前記サーマル・パッチを前記感熱媒体の前記凹部内に付着するステップとをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記カードを形成するために前記サーマル・パッチをミシン目入れまたは打抜きするステップをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
打抜きするステップが、前記パッチと前記カードとの間にタイを形成するステップをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項37】
付着するステップが、
前記媒体の前記第1の面に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤にシリコーンを塗布するステップと、
前記シリコーンに前記サーマル・パッチを塗布するステップとをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項38】
前記シリコーンの第1の面と第2の面との間に1つまたは複数の隙間を形成するステップをさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記接着剤を塗布するステップが、前記媒体に前記サーマル・パッチを付着するために、前記接着剤が前記シリコーンの前記隙間を通して浸透できるようにするステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項1】
用紙カードであって、
第1の面と第2の面を含む両面サーマル用紙と、
前記用紙と一体になっていて、着脱可能な両面サーマル・カードとを含み、前記用紙および前記カードを、第1の面および第2の面から熱により画像形成することができる用紙カード。
【請求項2】
前記用紙が、前記カードを形成するためにミシン目入れまたは打抜きされる、請求項1に記載の用紙カード。
【請求項3】
前記用紙の前記第2の面に付着しているコーティングをさらに含み、前記用紙の前記第2の面が、前記用紙の前記第2の面上の前記コーティングの少なくとも第1の部分を含み、前記カードの前記第2の面が、前記用紙の前記第2の面上の前記コーティングの少なくとも第2の部分を含む、請求項1に記載の用紙カード。
【請求項4】
前記用紙の前記第2の面に付着している前記コーティングが、
ラミネート層と、
前記ラミネート層と前記用紙の前記第2の面の間に接着剤層とをさらに含む、請求項3に記載の用紙カード。
【請求項5】
前記両面サーマル・カードが、前記用紙、前記ラミネート層および前記接着剤層を貫通するミシン目または打抜きにより形成される、請求項4に記載の用紙カード。
【請求項6】
前記用紙の前記第2の面に付着している前記コーティングが、
第1のラミネート層と、
前記第1のラミネート層と前記用紙の前記第2の面との間の接着剤層と、
第2のラミネート層と、
前記第1のラミネート層と前記第2のラミネート層との間に清浄な剥離層とを含む、請求項3に記載の用紙カード。
【請求項7】
前記両面サーマル・カードが、前記用紙、前記第1のラミネート層および前記接着剤層を貫通するミシン目または打抜きにより形成される、請求項6に記載の用紙カード。
【請求項8】
前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングをさらに含み、前記用紙の前記第1の面が、前記用紙の前記第1の面上の前記コーティングの少なくとも第1の部分を含み、前記カードの前記第1の面が、前記用紙の前記第1の面上の前記コーティングの少なくとも第2の部分を含む、請求項4に記載の用紙カード。
【請求項9】
前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングが、
ラミネート層と、
前記ラミネート層と前記用紙の前記第1の面との間の接着剤層を含む、請求項8に記載の用紙カード。
【請求項10】
前記両面サーマル・カードが、さらに、前記用紙、前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングの前記ラミネート層および前記接着剤層、および前記用紙の前記第2の面に付着している前記コーティングの前記ラミネート層および前記接着剤層を貫通しているミシン目または打抜きにより形成される、請求項9に記載の用紙カード。
【請求項11】
前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングをさらに含み、前記用紙の前記第1の面が、前記用紙の前記第1の面上の前記コーティングの少なくとも第1の部分を含み、前記カードの前記第1の面が、前記用紙の前記第1の面上の前記コーティングの少なくとも第2の部分を含む、請求項6に記載の用紙カード。
【請求項12】
前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングが、
ラミネート層と、
前記ラミネート層と前記用紙の前記第1の面との間の接着剤層を含む、請求項11に記載の用紙カード。
【請求項13】
前記両面サーマル・カードが、さらに、前記用紙、前記用紙の前記第1の面に付着している前記コーティングの前記ラミネート層および前記接着剤層、および前記用紙の前記第2の面に付着している前記コーティングの前記第1のラミネート層および前記接着剤層を貫通しているミシン目または打抜きにより形成される、請求項12に記載の用紙カード。
【請求項14】
用紙カードであって、
第1の面と第2の面を含む両面サーマル用紙と、
前記用紙の第1の面に付着している片面サーマル・パッチとを含み、前記サーマル・パッチが、それと一体になっていて、着脱可能な片面サーマル・カードを含み、前記用紙を前記第1の面および前記第2の面から熱により画像形成することができ、前記カードを前記第1の面から熱により画像形成することができる用紙カード。
【請求項15】
前記用紙が、前記パッチが付着される凹部を含む、請求項14に記載の用紙カード。
【請求項16】
前記用紙が、前記カードを形成するために、前記サーマル・パッチからミシン目入れまたは打抜きされる、請求項14に記載の用紙カード。
【請求項17】
前記打抜きが、前記パッチと前記カードの間にタイを形成する、請求項16に記載の用紙カード。
【請求項18】
シリコーン剥離層と、
接着剤層とをさらに含み、
前記シリコーン剥離層が、前記サーマル・パッチと前記接着剤層の間に位置し、前記接着剤層が、前記シリコーン剥離層と前記用紙の前記第1の面との間に位置する、請求項14に記載の用紙カード。
【請求項19】
前記シリコーン剥離層が、第1の面と第2の面とを含み、前記第1の面と前記第2の面との間に1つまたは複数の隙間をさらに含む、請求項18に記載の用紙カード。
【請求項20】
前記接着剤層が、前記シリコーン剥離層の隙間を通して浸透し、前記接着剤層を介して前記用紙に前記パッチを付着することができるようにすることにより、ステルス・タイが、前記パッチと前記用紙との間に形成される、請求項19に記載の用紙カード。
【請求項21】
両面サーマル用紙カードを製造するための方法であって、
第1の面と第2の面を含む両面感熱媒体を供給するステップと、
用紙および前記用紙と一体になっているカードを形成するために、前記両面感熱媒体をミシン目入れまたは打抜きするステップとを含み、前記用紙および前記カードを前記第1の面および前記第2の面から熱により画像形成することができる方法。
【請求項22】
前記媒体の前記第2の面にコーティングを付着するステップであって、前記コーティングの第1の面が、前記用紙の前記第2の面に付着し、前記コーティングの第2の部分が、前記カードの前記第2の面に付着するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
コーティングを付着するステップが、
前記媒体の前記第2の面に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤にラミネートを塗布するステップとを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ミシン目入れまたは打抜きするステップが、前記媒体、前記接着剤および前記ラミネートを貫通してミシン目入れまたは打抜きするステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
コーティングを付着するステップが、
前記媒体の前記第2の面に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤に、第1のラミネート層、第2のラミネート層、および前記第1のラミネート層と前記第2のラミネート層との間の清浄な剥離接着剤を含むラミネート層を塗布するステップとを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記ミシン目入れまたは打抜きするステップが、前記媒体、前記接着剤および前記第1のラミネート層を貫通してミシン目入れまたは打抜きするステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記媒体の前記第1の面にコーティングを付着するステップであって、前記コーティングの第1の部分が、前記用紙の前記第1の面に付着し、前記コーティングの第2の部分が、前記カードの前記第1の面に付着するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
コーティングを付着するステップが、
前記媒体の前記第1の面に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤にラミネート層を塗布するステップとを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記ミシン目入れまたは打抜きするステップが、前記第1の面の前記ラミネート層および前記接着剤、前記媒体、および前記第2の面の前記接着剤および前記ラミネート層を貫通してミシン目入れまたは打抜きするステップをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記媒体の前記第1の面にコーティングを付着するステップであって、前記コーティングの第1の部分が、前記用紙の前記第1の面に付着し、前記コーティングの第2の部分が、前記カードの前記第1の面に付着するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
コーティングを付着するステップが、
前記媒体の前記第1の面に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤にラミネート層を塗布するステップとを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記ミシン目入れまたは打抜きするステップが、前記第1の面の前記ラミネート層および前記接着剤、前記媒体、および前記第2の面の前記接着剤および前記第1のラミネート層を貫通してミシン目入れまたは打抜きするステップをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
両面感熱用紙カードを製造するための方法であって、
第1の面と第2の面を含む両面感熱媒体を供給するステップと、
前記媒体の第1の面に片面サーマル・パッチを付着するステップであって、前記サーマル・パッチが、用紙および前記用紙と一体になっていて、着脱可能な片面サーマル・カードを含み、前記媒体を前記第1の面および前記第2の面から熱により画像形成することができ、前記カードを前記第1の面から熱により画像形成することができるステップとを含む方法。
【請求項34】
前記媒体内に凹部を形成するステップと、
前記サーマル・パッチを前記感熱媒体の前記凹部内に付着するステップとをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記カードを形成するために前記サーマル・パッチをミシン目入れまたは打抜きするステップをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
打抜きするステップが、前記パッチと前記カードとの間にタイを形成するステップをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項37】
付着するステップが、
前記媒体の前記第1の面に接着剤を塗布するステップと、
前記接着剤にシリコーンを塗布するステップと、
前記シリコーンに前記サーマル・パッチを塗布するステップとをさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項38】
前記シリコーンの第1の面と第2の面との間に1つまたは複数の隙間を形成するステップをさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記接着剤を塗布するステップが、前記媒体に前記サーマル・パッチを付着するために、前記接着剤が前記シリコーンの前記隙間を通して浸透できるようにするステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2010−520821(P2010−520821A)
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549059(P2009−549059)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/007877
【国際公開番号】WO2008/097239
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(391007161)エヌ・シー・アール・コーポレイション (85)
【氏名又は名称原語表記】NCR CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/007877
【国際公開番号】WO2008/097239
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(391007161)エヌ・シー・アール・コーポレイション (85)
【氏名又は名称原語表記】NCR CORPORATION
【Fターム(参考)】
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