両面熱印刷の検出
両面サーマル・プリンタに設置されている媒体のタイプを識別するための装置および方法。一実施形態においては、両面サーマル・プリンタの1つまたは複数の機能が、識別された媒体タイプにより動作可能または動作不能になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面熱印刷の検出に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2006年3月7日付けの「Two−Sided Thermal Printing」という名称の米国仮特許出願第60/779,781号公報および2006年3月7日付けの「Dual−Sided Thermal Printer」という名称の米国仮特許出願第60/779,782号公報の優先権を主張する。これらの仮出願は参照により本明細書に組み込むものとする。
【0003】
米国特許第6,784,906号公報および第6,759,366号公報に、取引文書およびレシートのような文書の両面直接熱印刷が開示されている。両面直接熱印刷の場合、プリンタは、プリンタを通してフィード・パスに沿って移動する感熱媒体の両面上に同時に印刷することができるように構成されている。このようなプリンタの場合、ダイレクト・サーマル・プリント・ヘッドは、フィード・パスに沿って媒体の各面上に配置されている。動作中、各サーマル・プリント・ヘッドは、各プリント・ヘッドから媒体を横切って対向プラテンの方向を向いている。
【0004】
直接熱印刷の場合には、プリント・ヘッドは、感熱コーティングを含む基材を備える紙または他のシート媒体に選択的に熱を加える。コーティングされた基材上に「印刷」が行われる熱が加わると、コーティングが変色する。両面直接熱印刷の場合には、シート媒体基材の両面をコーティングすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国仮特許出願第60/779,781号公報
【特許文献2】米国仮特許出願第60/779,782号公報
【特許文献3】米国特許第6,784,906号公報
【特許文献4】米国特許第6,759,366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
両面ダイレクト・サーマル・プリンタは、プリンタを通してフィード・パス沿いに移動する紙のレシート、文書、ラベルまたは他の感熱媒体の両面に印刷することができるように構成される。一実施形態においては、両面ダイレクト・サーマル・プリンタは、媒体フィード・パスの各面上にサーマル・プリント・ヘッドを備え、プリンタで媒体のタイプを検出することができる1つまたは複数の媒体タイプ・センサを備える。他の実施形態においては、両面ダイレクト・サーマル・プリンタは、関連するプリント・ヘッドから横切ってフィード・パスの各面上に配置されている対向プラテン、および/または上記フィード・パスの各面上の案内ローラを含むことができる。プリンタでの媒体のタイプの識別を含む両面プリンタ機能は、例えば、ハードウェアまたはソフトウェアの構成設定、エスケープ・シーケンス、リアルタイム・プリンタ・コマンド等で実施されるコマンドにより制御することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
両面直接熱印刷は、材料を節約し、顧客に情報を柔軟に提供するために、レシートのような印刷媒体の両面上に可変情報を印刷するためのものである。印刷は、電子的に、または両面印刷を指示するコンピュータ・アプリケーション・プログラムを使用してコンピュータにより駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1A】取引レシートまたはチケットのような感熱媒体の両面印刷のために使用することができる両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタの略図である。
【図1B】媒体タイプを判別するための1つまたは複数のセンサを含む両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタの略図である。
【図1C】媒体タイプを判別するための1つまたは複数のセンサを含む両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタのもう1つの略図である。
【図1D】媒体タイプを判別するための1つまたは複数のセンサを含む両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタのさらにもう1つの略図である。
【図1E】両面画像形成サーマル・プリンタにより印刷媒体をチェックするための方法である。
【図2A】第2の非感熱面の熱画像形成に失敗した後の、第1の感熱面上に印刷した警告メッセージを有する片面感熱媒体である。
【図2B】第1の面の熱画像形成に成功した後の、第2の面上に印刷したメッセージを有する両面感熱媒体である。
【図2C】第1および第2の非感熱面の熱画像形成に失敗した後の非感熱媒体である。
【図2D】ロゴの形で、画像がその第1および第2の面上に熱印刷された後の両面感熱媒体である。
【図3A】表面に印刷された取引の詳細を含む両面レシートである。
【図3B】取引の詳細に基づいて選択した可変格納情報のような、裏面に印刷された補足情報を含む図3Aのレシートである。
【図3C】レシートの表面上に印刷した関連する取引の詳細の一部を含む両面レシートである。
【図3D】その上に関連する取引データの残りの部分が印刷される図3Cのレシートの裏面である。
【図4】小売店の販売時点情報管理(POS)用途のための例示としての両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの斜視図である。
【図5】図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの部分中心線断面の略図である。
【図6】図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの部分ギヤ面の断面の略図である。
【図7】開放位置内にカバーを含む、図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの部分中心線断面の略図である。
【図8】図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの変形版の部分中心線断面の略図である。
【図9】図8の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの部分ギヤ面の断面の略図である。
【図10】図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの変形版の部分中心線断面の略図である。
【図11】図10の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの部分ギヤ面の断面の略図である。
【図12】図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの他の変形版の部分中心線断面の略図である。
【図13】両面ダイレクト・サーマル・プリンタのプリント・ヘッドおよびプラテンの向きおよび媒体フィード・パスの他の変形版の略図である。
【図14】両面ダイレクト・サーマル・プリンタのプリント・ヘッドおよびプラテンの向きおよび媒体フィード・パスの他の変形版の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
例示として、添付の図面を参照しながら以下に本発明の種々の実施形態について説明する。これらの実施形態は種々に変更することができる。
【0010】
図1Aは、発行時に、例えば、取引レシートまたはチケットを両面印刷するために使用することができる両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10の略図である。プリンタ10は、その内容を参照により本明細書に組み込むものとする米国特許第6,784,906号公報および第6,759,366号公報に開示されている、例えば、感熱色素で各面がコーティングされたセルロースまたはポリマー基材シートを備える、例えば、両面感熱紙を含む印刷媒体20上で動作する。直接熱印刷媒体のための基材および感熱変色コーティングは、一般に当業者であれば周知のものである。
【0011】
両面直接熱印刷は、媒体20の対向面上に色素を含む媒体20と、媒体20の片面の熱印刷が媒体20の対向面の着色に影響を与えるのを防止するだけの十分な耐熱性基材を使用すれば容易に行うことができる。
【0012】
熱印刷媒体20は、例えば、商品券、クーポン、レシート、チケットまたは他の物品または文書を提供するために、媒体20の片面または両面上にグラフィックスまたはテキスト、あるいはその両方を印刷することができる紙ロール、扇状に折り畳んだスタック、個々のシート等の形で提供することができる。
【0013】
図1Aに示すように、プリンタ10は、感熱媒体20の対向面上に回転プラテン30および40、および対向サーマル・プリント・ヘッド50および60を有する。媒体20の両面直接熱印刷は、例えばレシートまたはチケットを発行した場合のような取引が終了した場合に、1回のパスで行われる。別の方法としては、例えば、第1の方向に移動する場合に、媒体20が一方または両方のサーマル・プリント・ヘッド50および60により画像形成され、次に、第1または第2の後退方向に移動する媒体が一方または両方のサーマル・プリント・ヘッド50および60によるもう1回の画像形成のために後退する2回以上のパス・プロセスにより行うことができる。印刷が終了すると、そのフォーマット(例えば、ロール、扇状に折り畳んだもの、個々のシート等)により媒体20を、個々のレシート、チケットまたは他の文書を提供するために、手動によりまたは自動的にカットまたは切り離すことができる。
【0014】
両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10は、さらに、1つまたは複数の両面印刷モードまたは機能の作動および作動停止を可能にするスイッチ70を含むことができる。このような両面印刷機能スイッチ70は、プリンタ10上で機械的に動作するスイッチ、または関連するホスト・コンピュータ上のプリンタ・ドライバまたはプリンタ10上に常駐するファームウェアまたはソフトウェア等により動作する電子動作スイッチであってもよい。スイッチ70は、例えば、プリンタ10に送信されるコマンド・メッセージまたはエスケープ・シーケンスに応じて電子的に動作することができる。プリンタ制御言語またはプリンタ・ジョブ言語(「PCL/PJL」)またはエスケープ・コマンド等を使用することができる。例えば、関連するホスト・コンピュータ上で実施するソフトウェア制御ユーティリティ・ページにより行う設定のようなプリンタ・セットアップ構成プログラム設定も、両面プリンタ10用の機能スイッチ70を電子的に動作することができる。
【0015】
一実施形態においては、両面印刷機能スイッチ70は、(1)印刷のためのデータ(例えば、内部に格納しているマクロ、外部から受信した取引データ等)、(2)2つのサーマル・プリント・ヘッド50および60のどちらを印刷のために使用するのか、および/または特定のデータを印刷するために使用するのか、(3)媒体が第1の方向(例えば、前方)または第2の方向(例えば、後方)に移動している場合に、選択したデータを印刷すべきか否か、(4)どの媒体面を含めて、相対的および/または絶対的媒体位置のどちらに特定のデータを印刷するのか、(5)どの方向(例えば、右側を上に、ひっくり返して、ある角度でなど)に、媒体20の上に特定のデータを印刷するのかを選択するためにまたは他の方法で識別するために、構成し、プログラムし、または他の方法で設定することができる。例えば、両面印刷機能スイッチ70の設定は、媒体20の第1(例えば、表)の面に印刷する、選択した外部から受信したおよび/または内部に格納している印刷データのブロックの部分(例えば、第1の半分)、および媒体20の第2(例えば、裏)の面上に印刷する他の部分(例えば、第2の半分)を配列することができる。もう1つの設定の場合には、データの各部分が印刷される媒体面を逆にすることができる。このようにして、レシートの印刷のために必要な媒体20の量を節約しながら、レシートの一方の面上に関連する取引データの一部が印刷され、レシートの他の面上に取引データの残りの部分が印刷される取引レシートのような文書を生成することができる。それ故、とりわけ、媒体の各面に印刷されるデータの一部または量、またはデータのブロックを決定するために、例えば、プリンタ10に送信する制御コマンド・メッセージにより、両面印刷機能スイッチを構成することができる。データの異なるブロックまたはその一部を、このスイッチ70により媒体20の異なる面またはその上の位置に別の方法で選択し、配列することができる。
【0016】
一実施形態においては、印刷機能スイッチ70は、レシート紙ロールのような感熱媒体20の第1の面上に印刷するために印刷データの第1の部分を選択し、感熱媒体20の第2の面上に印刷するために印刷データの第2の部分を選択することができる。このような印刷データは、販売時点情報管理(POS)端末(図示せず)、現金自動預け払い機(ATM)(図示せず)、セルフ・チェックアウト・システム(図示せず)等のようなホスト・コンピュータからプリンタ10が同時に受信したデータ、および/またはプリンタ10の1つまたは複数のメモリまたはバッファ位置80に格納しているデータを備えることができる。印刷データは、(1)例えば、POS端末のようなホスト・コンピュータによりプリンタ10で受信または格納する前に印刷のために処理することができ、(2)例えば、印刷機能スイッチ70、またはプリンタ10に関連するコントローラまたはプロセッサ90によりプリンタ10で受信または格納した後で印刷のために処理することができ、または(3)とりわけ(1)および(2)を組み合わせることができることに留意されたい。同様に、このような処理は、印刷機能スイッチ70により感熱媒体20の第1の面および/または第2の面上に印刷するために印刷データを選択、識別および/または配分する前または後で行うことができる。
【0017】
他の実施形態においては、印刷機能スイッチ70を、そのようなデータを印刷するために必要な媒体の量に基づいて、印刷媒体20の面を含む特定の位置のところに印刷するために印刷データを選択し、または他の方法で識別するために構成することができる。このような量は、とりわけ、(1)印刷するデータの物理印刷サイズ(例えば、長さ、幅、周囲、領域、フォントのサイズ等)、(2)熱により画像形成することができる媒体20の部分(例えば、1つまたは複数の感熱コーティングを有する部分)、(3)予め印刷されるまたは予め画像形成される媒体20の部分、(4)熱または他の画像形成から除外するまたは除外したい媒体20の部分(例えば、マージン、ヘッダ、行間隔、インデント、所望のまたは必要な余白空間等)、(5)プリンタ10の物理特性(例えば、プラテン30および40のサイズ、サーマル・プリント・ヘッド50および60のサイズ、プラテン30および40の間隔35、サーマル・プリント・ヘッド50および60の間隔55)等に基づいて決定することができる。
【0018】
ある実施形態においては、印刷機能スイッチ70は、媒体20の第1の面上に印刷するための印刷データの第1の部分、および媒体20の第2の面上に印刷するための印刷データの第2の部分を配分することができる。この場合、第1および第2の部分は、印刷した場合第1および第2の各媒体面上のスペースのほぼ同じ量を占めるように選択される。同様に、印刷機能スイッチ70は、媒体20の第1の面上に印刷するための印刷データの第1の部分、および第1の面に対向する媒体20の第2の面上に印刷するための印刷データの第2の部分を配分することができる。この場合、第1の部分の印刷したサイズが、第2の部分の印刷したサイズより大きくなるように選択される。第1および第2のデータ部分の印刷したサイズの違いは、とりわけ、(1)媒体20の第1および第2の面間の(例えば、マージン、ヘッダ、フッタ、予め印刷した情報、感熱コーティングの範囲等を考慮して)印刷可能なスペースの広さの違い、(2)所与の面上に印刷するために選択したデータ(例えば、内部に格納しているマクロ対外部から受信した取引など)のタイプの違い、および(3)媒体20の第1および第2の面(例えば、プリント・ヘッド・スペース55)上のサーマル・プリント・ヘッドの位置の違いを収容するように選択することができる。
【0019】
一実施形態においては、印刷機能スイッチ70は、媒体20の第1の面上に印刷するためのチケット情報のような印刷データの第1の部分、および第1の面に対向する媒体20の第2の面上に印刷するための法的情報のような印刷データの第2の部分を配分することができる。この場合、第1の部分の印刷したサイズ(例えば、印刷領域)が、サーマル・プリント・ヘッド50および60の間の媒体20の第2の面上の印刷可能なスペース(例えば、領域)の広さにほぼ等しい広さだけ第2の部分の印刷したサイズ(例えば、印刷領域)より大きくなるように選択される。所与の面上の印刷データの印刷したサイズは、所与の面上に印刷されるデータの量を選択することにより、選択したデータが印刷されるサイズ(例えば、フォント、フォント・サイズおよび/またはデータ・スケーリング)を選択することにより、またはその他の方法で制御することができることに留意されたい。
【0020】
他の実施形態においては、媒体20の第1の面上の印刷データが占める媒体フィード・パス(例えば、図1Aの頂部のところの矢印が示す)に沿った媒体20の長さが、プラテン30および40の間の間隔35にほぼ等しい長さ、サーマル・プリント・ヘッド50および60の間の間隔55にほぼ等しい長さだけ、媒体20の第2の面上の印刷データが占める媒体フィード・パスに沿った媒体20の長さとは異なるように、印刷機能スイッチ70により印刷データを配分することができる。
【0021】
このような場合、印刷データの第1の部分が占めるレシートのような印刷媒体20の第1の面の長さが、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の間の間隔55にほぼ等しい長さだけ、印刷データの第2の部分が占める印刷媒体20の第2の面の長さより長くなるように、POS取引データのようなプリンタ10が受信したデータの第1および第2の部分を印刷機能スイッチ70により識別することができる。もちろん、印刷データの配分の際に他の関連する長さおよび/または変形版も使用することができる。さらに、受信した印刷データを、媒体20の片面または両面上に印刷するために、印刷機能スイッチ70による識別の前または後で、プリンタ10の1つまたは複数のバッファ80内に格納することができる。
【0022】
他の実施形態においては、印刷機能スイッチ70により媒体20の片面または両面上に印刷するために選択したまたは他の方法で識別したデータは、プリンタ10に関連する1つまたは複数のメモリ内に格納している1つまたは複数の位置識別子(例えば、アドレス)、施設識別子(例えば、店舗)、コンピュータ識別子(例えば、POS端末)、ロゴ、広告等のような予め定義された印刷データまたはマクロを含むことができる。ある例の場合には、このような予め定義された印刷データのいくつかのまたはすべてを、媒体20の片面または両面上の第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の間の間隔55に印刷するために選択することができる。さらに、このような情報を、例えば、同じ文書またはレシート上に含まれるPOS端末から受信した取引データのような任意の同時に受信した印刷データの前に印刷するために選択することができる。それ故、予め定義された印刷データを、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の間の媒体20のある領域のような、そうでない場合には、同時情報を印刷するのが難しいか、望ましくない媒体20の領域上に印刷するために選択することができ、それにより媒体20を最大限に使用することができる。
【0023】
他の実施形態においては、印刷機能スイッチ70は、媒体を最適使用するために、感熱媒体20の第1および第2の面間で、内部に格納しているマクロおよび/または受信した取引データを含む印刷データを配分することができる。このような最適化を行いながら、印刷機能スイッチ70は、選択した印刷データの印刷サイズ(例えば、フォント、フォント・サイズ、スケーリングなど)を制御することができる。同様に、印刷機能スイッチ70は、とりわけ、(1)所望のまたは必要なヘッダ、フッタ、マージン等を含む媒体サイズおよび設計パラメータ、(2)感熱コーティングの位置、および(3)媒体20上に予め印刷することができる任意の情報を考慮に入れることができる。一実施形態においては、このような考慮は、選択した印刷データの一部または全部を予め印刷したデータが存在する領域のようなある媒体領域に配分することを避け、選択した印刷データの一部または全部を1つまたは複数の感知マーク等により区切られた領域のような他の媒体領域に配分する印刷機能スイッチ70を備えることができる。さらに、他の実施形態においては、1つまたは複数の光センサのような1つまたは複数のセンサ100を、このような印刷媒体の使用の最適化の一部として配分するおよび配分しない決定を行う目的で、予め印刷した情報の領域および/または1つまたは複数の検出マークで画定された領域を検出するために使用することができる。
【0024】
追加的にまたは代替的に、プリンタ10内に装填される媒体20(例えば、片面感熱、両面感熱、非感熱、ラベル、ロール、扇状に折り畳んだもの、予め印刷したものなど)のタイプを確認するために1つまたは複数のセンサ100を使用することができる。次に、このようなセンサからの信号は、とりわけ、プリンタ10内の媒体20のタイプのオペレータに通知するために、および/または検出した媒体のタイプに基づいて、プリンタ10の1つまたは複数の機能を動作可能または動作不能にしたりするために使用することができる。
【0025】
一実施形態においては、1つまたは複数のセンサ100を、第1および/または第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60による画像形成の試みの後で、設置した印刷媒体20の片面または両面上で熱印刷が行われたか否かを検出するために使用することができる。次に、1つまたは複数のセンサ100からの予想した熱印刷の検出の成功または失敗を示す信号は、オペレータに対する通知の生成をトリガするために、音、視覚および/または触覚による通知を提供することにより、設置した媒体の1つまたは複数の面上にメッセージを印刷することにより、および/またはPOS端末、ATM、セルフ・チェックアウト・システム等のような付属のコンピュータに信号を送信することにより、オペレータにこのような成功または失敗を表示するために使用することができる。同様に、予想した熱印刷の検出の成功または失敗を示す信号のような1つまたは複数のセンサ100からの信号は、1つまたは複数のサーマル・プリント・ヘッド50および60による印刷、媒体20の前進、切断機構(例えば、図5のナイフ・ブレード機構370)の動作、1つまたは複数のプラテン30および40の運動(例えば、回転)、駆動および/またはステップ・モータ(図示せず)の動作などの1つまたは複数の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10の機能を動作可能または動作不能にしたりするために使用することができる。さらに、設置した媒体20の片面または両面上の予想した熱印刷の成功または失敗を示す1つまたは複数のコードは、診断および/またはプリンタ制御(例えば、印刷モード設定)使用を報告するために、プリンタ10のメモリまたはバッファ80に保存することができる。
【0026】
図1Bの一実施形態においては、センサ100のような1つまたは複数のセンサを、とりわけ、1つまたは複数の媒体の特性、状態またはフィーチャを検出するために、第1のサーマル・プリント・ヘッド50のようなサーマル・プリント・ヘッドに近接して印刷媒体フィード・パスの一方の側面上に設置することができる。センサ100は、運動センサ、ホール効果センサ、赤外線(IR)センサ、紫外線(UV)センサ、無線周波(RF)センサ、電荷結合素子(CCD)などであってもよい。一実施形態においては、センサ100は、印刷媒体20上の熱印刷のような印刷を示す信号を生成することができる光センサを含む。
【0027】
動作中、第1のサーマル・プリント・ヘッド50により媒体20を熱的に画像形成するためのある試みを両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10により行うことができる。このような試みを行っている間、印刷データを、第1のサーマル・プリント・ヘッド50により印刷するためにメモリまたはバッファ80から選択することができる。印刷するための第1のサーマル・プリント・ヘッド50の試みの後で、センサ100が選択した印刷データを検出しなかった場合には、印刷失敗信号を生成することができる。次に、このような印刷失敗信号は、オペレータへの1つまたは複数の内部(例えば、プリンタ10)および/または外部(例えば、接続しているコンピュータまたは端末)通知を生成するために、および/または、例えば、第1のサーマル・プリント・ヘッド50によるこれ以上の印刷を不能にするような1つまたは複数のプリンタ10の機能を動作可能および/または動作不能にするために使用することができる。
【0028】
一実施形態においては、センサ100のような1つまたは複数のセンサは、センサ100からの信号が、所望の許容範囲内で、選択した印刷データから予想した信号と一致しない、つまり選択した印刷データを検出しない場合がある。このような予想した信号は、プリンタ10内のメモリまたはバッファ80内に格納することができ、例えば、プリンタ10と関連するコントローラまたはプロセッサ90により、センサ100からの信号と比較することができる。次に、このようなコントローラまたはプロセッサ90は、このような比較に基づいて、プリンタ10(例えば、片面感熱または両面感熱または非感熱)に設置された媒体のタイプを示すもう1つの信号を生成することができる。このもう1つの信号は、オペレータへの通知を提供するために使用することもできるし、および/または1つまたは複数のプリンタ機能を自動的に動作可能および/または動作不能にするために使用することができる。
【0029】
1つまたは複数の生成したオペレータに対する通知は、媒体20が第1のサーマル・プリント・ヘッド50により画像形成しようとしていた媒体20の面が熱的コーティングされていないことを示すことができる(例えば、媒体20は、両面感熱媒体ではない)。ある場合には、このような通知は、さらに、設置されている媒体20を適切な(例えば、両面感熱)媒体20で置換するようにとのオペレータに対する表示を含むことができる。追加的にまたは代替的に、このような表示は、オペレータに、これ以上印刷できなくなっている第1のサーマル・プリント・ヘッド50により、設置されている媒体20を引き続き使用するようにとのオプションを提供することができる。他の実施形態においては、このような動作不能は、自動的なものであってもよいし、オーバライドおよび/または他の方法で変更するためにもう1つのプリンタ10またはオペレータ入力または行動を必要とするものであってもよい。第1のサーマル・プリント・ヘッド50により画像形成することができる面がコーティングされている片面感熱媒体などの追加の媒体タイプも、使用のために同様に選択および/または表示することができる。
【0030】
必要な場合または望ましい場合、オペレータ入力は、オペレータがアクセスすることができる1つまたは複数のスイッチのような1つまたは複数のプリンタ10入力デバイスを通して直接提供することができる。追加的にまたは代替的に、オペレータ入力を、例えば、1つまたは複数のエスケープ・シーケンスの形で、例えば、プリンタ10に制御および/または構成情報を送信することができるPOS端末(図示せず)のような付属のオペレータがアクセスすることができる端末を通して提供することができる。一実施形態においては、オペレータ入力は、印刷機能スイッチ70を通して提供され、および/または維持される。
【0031】
図1Cの他の実施形態においては、センサ102のような1つまたは複数のセンサを、とりわけ1つまたは複数の媒体の特性、状態またはフィーチャを検出するために、第2のサーマル・プリント・ヘッド60のようなサーマル・プリント・ヘッドに近接して印刷媒体フィード・パスの一方の側面上に設置することができる。すでに説明したように、センサ102は、運動センサ、ホール効果センサ、IRセンサ、UVセンサ、RFセンサ、CCD等であってもよい。一実施形態においては、センサ102は、印刷媒体20上の熱印刷のような印刷を示す信号を生成することができる光センサを備える。
【0032】
動作中、第2のサーマル・プリント・ヘッド60により媒体20を熱的に画像形成するためのある試みを両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10により行うことができる。このような試みを行っている間、印刷データを第2のサーマル・プリント・ヘッド60により印刷するために、メモリまたはバッファ80から選択することができる。選択したデータを印刷するための第2のサーマル・プリント・ヘッド60の試みの後で、センサ102が予想した印刷データを検出しなかった場合には、印刷失敗信号を生成することができる。次に、このような印刷失敗信号は、オペレータに対する1つまたは複数の内部(例えば、プリンタ10)または外部(例えば、接続しているコンピュータまたは端末)通知を生成するために、および/または、例えば、第2のサーマル・プリント・ヘッド60によるこれ以上の印刷を不能にするような1つまたは複数のプリンタ10の機能を動作不能にするために使用することができる。
【0033】
追加的にまたは代替的に、第2のサーマル・プリント・ヘッド60により選択したデータを印刷しようと試みた後で、センサ102が、予想した印刷データを検出した場合には、印刷成功信号を生成することができる。次に、このような印刷成功信号をオペレータに対する1つまたは複数の内部(例えば、プリンタ10)または外部(例えば、接続しているコンピュータまたは端末)通知を生成するために、および/または、例えば、第2のサーマル・プリント・ヘッド60によるさらなる印刷を可能にするような1つまたは複数のプリンタ10の機能を動作不能および/または動作可能にするために使用することができる。
【0034】
一実施形態においては、センサ102のような1つまたは複数のセンサは、センサ102からの信号が、所望の許容範囲内で、選択した印刷データから予想した信号と一致する、つまり選択した印刷データを検出する場合がある。このような予想した信号は、プリンタ10内のメモリまたはバッファ80内に格納することができ、例えば、プリンタ10と関連するコントローラまたはプロセッサ90により、センサ100からの信号と比較することができる。次に、このようなコントローラまたはプロセッサ90は、このような比較に基づいて、プリンタ10(例えば、片面感熱または両面感熱または非感熱)に設置された媒体のタイプを示すもう1つの信号を生成することができる。このもう1つの信号は、オペレータへの通知を提供するために使用することもできるし、および/または1つまたは複数のプリンタ機能を自動的に動作可能および/または動作不能にするために使用することもできる。
【0035】
1つまたは複数のこのような通知は、第2のサーマル・プリント・ヘッド60により画像形成しようとしていた媒体20の面が熱的コーティングされていることを示すことができる。ある場合には、このような通知は、さらに、プリンタ10内に適切な媒体20が設置されていて、プリンタ10を引き続き動作することができるというオペレータに対する表示を含むことができる。追加的にまたは代替的に、このような表示は、オペレータに、このような動作が前に動作可能になったにせよ、動作不能になったにせよ、動作可能になった第2のサーマル・プリント・ヘッド60により、設置されている媒体20を使用するようにとのオプションを提供することができる。
【0036】
すでに説明したように、1つまたは複数のサーマル・プリント・ヘッド50および60または他のプリンタ構成要素または機能の動作可能および/または動作不能は、1つまたは複数の印刷センサ100および102からの信号により自動的に行うこともできるし、およびその後で変更するためにもう1つのプリンタ10またはオペレータを必要とする場合がある。このような一実施形態においては、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の動作は、センサ100または102による熱印刷の検出に成功した場合の前の自動的動作不能の後で再度動作可能にすることができる。
【0037】
図1Dのさらに他の実施形態においては、第1のセンサ100のような1つまたは複数のセンサを、とりわけ、印刷媒体20の第1の面の1つまたは複数の特性、状態またはフィーチャを検出するために、第1のサーマル・プリント・ヘッド50のようなサーマル・プリント・ヘッドに近接して印刷媒体フィード・パスの第1の側面上に設置することができ、および第2のセンサ102のような1つまたは複数のセンサを、とりわけ印刷媒体20の第2の面の1つまたは複数の特性、状態またはフィーチャを検出するために、第2のサーマル・プリント・ヘッド60のようなサーマル・プリント・ヘッドに近接して印刷媒体フィード・パスの第2の側面上に設置することができる。すでに説明したように、センサ100および102は、それぞれ、運動センサ、ホール効果センサ、IRセンサ、UVセンサ、RFセンサ、CCDなどを備えることができる。一実施形態においては、各センサ100および102は、設置されている印刷媒体20の各面の熱印刷のような印刷を示す信号を生成することができる光センサを備える。
【0038】
動作中、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60により媒体20を熱的に画像形成するためのある試みを両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10により行うことができる。このような試みを行っている間、第1の印刷データを第1のサーマル・プリント・ヘッド50により印刷するために、第1のメモリまたはバッファ80から選択することができ、第2の印刷データを、第2のサーマル・プリント・ヘッド60により印刷するために、第2のメモリまたはバッファ80から選択することができる。それを印刷するための第1のサーマル・プリント・ヘッド50による試みの後で、センサ100が選択した第1の印刷データを検出しなかった場合には、第1の印刷失敗信号を生成することができる。次に、このような第1の印刷失敗信号は、オペレータに対する1つまたは複数の内部(例えば、プリンタ10)または外部(例えば、接続しているコンピュータまたは端末)通知を生成するために、および/または、例えば、第1のサーマル・プリント・ヘッド50によるさらなる印刷のような1つまたは複数のプリンタ10の機能を自動的に動作可能または動作不能にするために使用することができる。同様に、それを印刷するための第2のサーマル・プリント・ヘッドによる試みの後で、センサ102が選択した第2の印刷データを検出しなかった場合には、第2の印刷失敗信号を生成することができる。次に、このような第2の印刷失敗信号は、オペレータに対する1つまたは複数の内部(例えば、プリンタ10)および/または外部(例えば、接続しているコンピュータまたは端末)通知を生成するために、および/または、第2のサーマル・プリント・ヘッド60によるもう1回のような1つまたは複数のプリンタ10の機能を自動的に動作可能または動作不能にするために使用することができる。
【0039】
1つまたは複数のセンサ100および102が第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の近くに設置されている場合には、多数の動作および/または通知を行うことができる。例えば、一実施形態においては、感熱媒体を第1のセンサ100により表示することができ、非感熱媒体を第2のセンサ102により表示することができ、片面感熱媒体20の設置の表示は、プリンタ10による第1の面上で印刷方向を向くことになる。このような場合、第1のサーマル・プリント・ヘッド50を、手動により、または自動的に印刷のために動作可能にすることができ、一方第2のサーマル・プリント・ヘッド60を手動により、または自動的に印刷のために動作不能にすることができる。同様に、他の実施形態においては、非感熱媒体を第1のセンサ100により表示することができ、感熱媒体を第2のセンサ102により表示することができ、片面感熱媒体20の設置の表示は、プリンタ10による第2の面上で印刷方向を向くことになる。このような場合、第1のサーマル・プリント・ヘッド50を、手動により、または自動的に印刷のために動作不能にすることができ、一方、第2のサーマル・プリント・ヘッド60を手動により、または自動的に印刷のために動作可能にすることができる。上記それぞれの場合、片面または両面でない感熱媒体が各動作可能なサーマル・プリント・ヘッドにより設置されていることを示すメッセージの印刷のような1つまたは複数のオペレータに対する通知も提供することができる。
【0040】
さらにもう1つの実施形態においては、感熱媒体20を第1および第2の両方のセンサ100および102で表示することができ、そのため、両面感熱媒体が、その第1および第2の両方の面上への印刷のために設置されていることが表示される。このような場合、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の一方または両方による印刷を、手動によりおよび/または自動的に動作可能にすることができる。同様に、さらに他の実施形態においては、第1および第2のセンサ100および102の両方により非感熱媒体が表示された場合には、非感熱媒体を表示することができる。このような場合、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の両方による印刷を、手動によりおよび/または自動的に動作不能にすることができ、および/または非感熱媒体が設置されていることを示す1つまたは複数の可聴アラーム、視覚アラームおよび/または触覚アラームのようなオペレータに対する通知を提供することができる。
【0041】
すべての場合、第1および/または第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60による印刷のような1つまたは複数の印刷機能の動作可能および/または動作不能を、1つまたは複数のセンサ100および/または102からの1つまたは複数の信号に応じて、自動的に提供することができる。同様に、1つまたは複数の印刷機能の動作可能および/または動作不能をオペレータに対する通知の後の手動印刷モード選択により提供することができる。手動および自動スキーム(例えば、手動オペレータ・オーバライドによる自動印刷モード選択)の組合せを含む上記のものの種々の変更も可能である。
【0042】
他の実施形態においては、印刷媒体のタイプの判別からの結果を、例えば、1つまたは複数のプリンタ機能を手動によりまたは自動的に変更する前に、1つまたは複数の印刷モード設定と比較することができる。このような印刷モード設定は、プリンタ10の1つまたは複数のメモリまたはバッファ80内に格納することができる。プリンタが、感熱媒体20の第1の面上の片面印刷のために設定されている一実施形態においては、印刷モードへの手動によるまたは自動的変更は保証されないし、または行われない。この場合、設置されている媒体が、第1の面上に印刷するために配向された両面感熱媒体なのかまたは片面感熱媒体なのかの判別が行われる。しかし、プリンタが、同じように感熱媒体20の第1の面上の片面印刷のために設定されている場合には、設置されている媒体が、第2の面上に印刷するための片面感熱媒体であると判別された場合には、印刷モードの手動によるまたは自動的変更が必要であるか、または行われる。上記シナリオの他の組合せおよび/または変更ももちろん可能である。さらに、検出した媒体のタイプと1つまたは複数の印刷モード設定が一致しない場合には、ユーザは、任意の手動によるおよび/または自動的プリンタ機能および/またはモード修正を行う他にまたは代わりに媒体20を変更するか、および/または置換するようにプロンプトされる。
【0043】
実際には、両面直接熱画像形成プリンタ10は、とりわけ、種々のプリンタの動作、状態および/または入力に応じて、印刷媒体のタイプのチェックを手動によりおよび/または自動的に行うように構成することができる。例えば、一実施形態においては、印刷媒体チェックは、オンデマンド(例えば、オペレータ選択)で行うことができる。他の実施形態においては、このような印刷媒体チェックは、とりわけ、1つまたは複数の一定の時間および/または間隔で行う周期的なものであってもよい。追加的にまたは代替的に、このような印刷媒体チェック動作を、とりわけ、プリンタ10の電源オン、コンピュータまたは端末(図示せず)のような外部デバイスへのプリンタ10との接続、および/または媒体20の置換を含む特定のイベントによりトリガすることができる。
【0044】
印刷媒体20の置換または補充の場合、印刷媒体チェックは、プリンタ10に関連する1つまたは複数の媒体センサからの1つまたは複数の信号によりトリガすることができる。このような媒体センサは、1つまたは複数の媒体設置センサ、および1つまたは複数の媒体量センサ、および1つまたは複数の媒体タイプ・センサを含むことができる。一実施形態においては、媒体なし信号(例えば、媒体補充)の後の媒体あり信号は、印刷媒体チェックの実行をトリガすることができる。同様に、プリンタ10の電源オンの場合には、印刷媒体チェックは、動作前プリンタ診断のアレイの1つとして実行することができる。
【0045】
にもかかわらず、印刷媒体チェックを、1回のトリガまたはコマンドに応じて開始することができるし、印刷媒体チェックを複数のトリガまたはコマンドの結果として行うことができる。同様に、印刷媒体チェックを開始するには、追加の信号を供給する必要がある場合もあるし、および/または印刷媒体チェックの実行の前の条件として許容要件に適合する必要がある場合もある。このような追加の信号または許容要件は、とりわけ、1つまたは複数の接触または制限スイッチ(例えば、図6の制限スイッチ420参照)により供給されるプリンタ閉止信号、媒体チェックを行うための印刷データのブロックが、プリンタ10のバッファ80のメモリ内に格納されていることを示す印刷媒体チェック・データ格納許容要件等を含むことができる。一実施形態においては、プリンタ10は、印刷媒体チェックを行わないように構成することができる。この場合、媒体センサは、媒体が設置されていないこと、および/または媒体がプリンタに適切に設定されていないことを示す。
【0046】
図1Eは、両面画像形成サーマル・プリンタ10により印刷媒体チェックを行うための方法600の一実施形態を示す。最初に、ステップ610において、印刷媒体チェックを開始するためのコマンドまたは他のトリガが、プリンタ10により受信および/または処理される。ステップ620において、媒体チェックを行う前の1つまたは複数の条件に適合することを確認するために、1つまたは複数の許容要件がチェックされる。このような許容要件は、とりわけプリンタ10内に媒体20が存在することを示す紙センサ(例えば、図5の紙センサ360)からの信号、プリンタ10が印刷のために適切に組み立てられていることを示す1つまたは複数の制限スイッチ420からの信号(例えば、図6の枢動自在な支持アームまたはカバー300は、プリンタ200の下のアームまたは基部に適切に閉止および/または嵌合する)、印刷処理が終了したことを示す信号、適切な印刷テスト・メッセージがメモリまたはバッファ80内に位置することを示す信号、および/またはモータ、電圧、およびサーマル・プリント・ヘッド50および60の状態が、印刷に(例えば、欠陥状態にないことのように)適していることを示す1つまたは複数の信号を含むことができる。
【0047】
1つまたは複数の許容要件に適合すると、ステップ630において、第1および/または第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60により試しに印刷するために、印刷媒体チェック・データが入手される(例えば、受信および/または検索される)。このような印刷媒体チェック・データは、テキスト(例えば、ASCII、漢字等)を含むことができるし、および/またはグラフィックスを含むことができるし、および1つまたは複数のメッセージ(例えば、図2Aおよび図2Bのメッセージ708および728)、1つまたは複数の画像(例えば、図2Aおよび図2Bの画像706および726)、1つまたは複数のロゴ(例えば、図2Dのロゴ766)等を含む。一実施形態においては、印刷媒体チェック・データは、1つまたは複数のバーコードまたは他の機械可読記号(例えば、図2A、図2Bおよび図2Cのバーコード710、746および748)を含む。さらに、印刷媒体チェック・データは、プリンタ10と通信しているコンピュータまたは端末から受信することができ、またはプリンタ10と関連する1つまたは複数のメモリまたはバッファ80から検索することができる。一実施形態においては、印刷媒体チェック・データは、プリンタ10と関連するEEPROMから検索される。
【0048】
入手すると、ステップ640において、印刷媒体チェック・データによる媒体20の片面または両面を画像形成するための試みが行われる。図2Aおよび図2Bに示すように、このような試みは、バーコード710で媒体700および720の各面704および722を画像形成する試みを含む。同様に、図2Cに示すように、画像形成を行うこのような試みは、第1のバーコード746で媒体740の第1の面742を画像形成する試み、第2のバーコード748で媒体740の第2の面744を画像形成する試みを含むことができる。追加的にまたは代替的に、画像形成するこのような試みは、この場合は、ロゴ766の形をしている画像として示す、同じ印刷媒体チェック・データにより、印刷媒体760の第1および第2の762および764を画像形成する試みを含むことができる。もちろん、一方または両方の媒体面上の他の記号、画像、テキスト、メッセージ等の形をしている印刷媒体チェック・データの印刷の試みおよび/または実際の印刷も行うことができる。
【0049】
ステップ650において、1つまたは複数の信号が、媒体20の片面または両面への予測した印刷媒体チェック・データの印刷が成功したのかまたは失敗したのかを示すセンサ・データを入手する試みの際に、センサ100および102の一方または両方から入手される。このような1つまたは複数のセンサ信号は、印刷の試みと同時に、または印刷の試みが終了した後で入手することができる。同様に、このようなセンサ信号は、例えば、各プリント・ヘッド50および60から各センサ100および102の位置への媒体の移動に関連する遅延の後で入手することができる。1つまたは複数のセンサ信号を入手する任意のこのような遅延は、印刷媒体チェック・ルーチンにより行われる媒体識別および/または確認プロセスの一部に盛り込むこともできるし、また媒体識別および/または確認プロセスの一部として使用することもできる。
【0050】
センサ100および102のタイプにより、任意のこのような入手したセンサ信号に対しては、変換または、とりわけ、アナログ−デジタル変換および/または高速フーリエ変換(FFT)を含む他の変換を行うことができる。
【0051】
ステップ660において、生のおよび/または変換したセンサ信号からのデータが、印刷媒体チェック・データの成功した印刷から入手すると予想されるセンサ信号データと比較される。印刷媒体チェック・データの場合には、このような予想したセンサ・データを、プリンタ10と通信しているコンピュータまたは端末から受信することができ、またはプリンタ10と関連する1つまたは複数のメモリまたはバッファ80から検索することができる。一実施形態においては、予想したセンサ・データは、プリンタ10と関連するEEPROMから検索される。
【0052】
入手したセンサ・データと予想したセンサ・データとの比較は、とりわけ、センサ100および/または102と関連する1つまたは複数の電圧、電流および/またはビットマップと予想した信号データと関連する1つまたは複数の予想した電圧、電流および/またはビットマップとの比較を含むことができる。さらに、このような比較は、追加の処理を含むまたは含まない1つまたは複数のセンサ信号からのデータが、予め定義された許容範囲(例えば、+/−の予め定義された電圧、予め定義された電流レベルおよび/またはビットマップ内の予め定義されたビット数)内の予想したセンサ・データと一致するか否かの判別を含む。しかし、2進(例えば、1/0または検出した/検出しなかったなど)信号および比較も可能であることに留意されたい。
【0053】
ステップ670において、1つまたは複数のセンサ100および102からの1つまたは複数の信号を示すデータが、予想信号データと一致するか否かにより、肯定的(成功)または否定的(失敗)テストの表示を提供することができる。図2Aおよび図2Bに示すように、このような表示は、各媒体700および720の片面または両面に印刷中の肯定的テスト画像726、および/または肯定的テスト・メッセージ728、または否定的テスト画像706、および/または否定的テスト・メッセージ708を含むことができる。同様に、このような表示は、図2Bの印刷媒体720の面722上のバーコード710の存在、および/または図2Aおよび図2Cの媒体700および740の各面704、742および744上のバーコード710、746または748がないことのような印刷媒体の片面または両面上の印刷媒体チェック・データに関連する1つまたは複数のメッセージまたは画像の存在の有無を含むこともできる。
【0054】
印刷の試行の成功または失敗の表示の提供は、また、印刷媒体チェックの成功または失敗を示す可聴通知、視覚通知または他の(例えば、触覚)通知の生成も含むことができる。さらにまたは別の方法としては、このような表示は、印刷の試行の成功または失敗を示す1つまたは複数の信号の生成、および/またはプリンタ10(例えば、両面感熱媒体、第1の面に印刷するための方向を向いている片面感熱媒体、第2の面に印刷するための方向を向いている片面感熱媒体、または非感熱媒体など)内に設置されている媒体のタイプおよび/または向きを含むことができる。
【0055】
ステップ680に示すように、このように生成された表示および/または信号は、プリンタ10の1つまたは複数の機能の手動によるおよび/または自動的な動作可能および/または動作不能をプロンプトするために使用することができる。一実施形態においては、プリンタ10内に設置されている片面または非感熱媒体の信号または他の表示は、オペレータに他のプリンタを使用する前に、両面媒体を設置するようプロンプトしたり、または要求するために使用することができる。さらにまたは別の方法としては、このような信号または表示は、オペレータに設置した媒体のタイプに見合う印刷モードを選択するようにプロンプトしたり、要求するために使用することができる。同様に、印刷媒体の片面または両面上の選択した媒体チェック・データの印刷に成功したのか、失敗したのかを示す信号は、設置されている媒体のタイプに見合う印刷モードを自動的に設定するために使用することができる。このような自動的印刷モードの選択は、とりわけ、第1のサーマル・プリント・ヘッドによる印刷の動作可能または動作不能、第2のサーマル・プリント・ヘッドによる印刷の動作可能または動作不能、または第1および第2のサーマル・プリント・ヘッドの両方による印刷の動作可能または動作不能を含むことができる。非感熱媒体が検出された一実施形態においては、すべてのプリンタ10の機能を動作不能にすることができ、ユーザに、印刷を再開する前に、設定してある媒体を片面および/または両面感熱媒体と交換するようにプロンプトすることができる。
【0056】
図2A〜図2Dに示すように、その試行印刷(例えば、図2Aの媒体700の面704上でバーコード710の試行印刷位置)、設置した媒体のタイプの印刷表示(例えば、図2Bの媒体720の面724上の肯定的テスト・メッセージ728の位置)のような印刷の成功または失敗の印刷表示等を含む印刷媒体チェック・データの設置した媒体上の位置を、媒体フィード・パスに沿ったサーマル・プリント・ヘッド50および60の間隔、印刷の方向等、および媒体が予め印刷した情報を含んでいるか否かを含む媒体のサイズ、構成および/またはタイプを含む、コンピュータ・システムおよび/またはプリンタ10ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアおよび/または動作により変更することができることに留意されたい。
【0057】
他の実施形態においては、図2Dの印刷媒体760の第1の面762および/または第2の面764上の1つまたは複数のロゴ766のような媒体の片面または両面上の予想印刷媒体チェック・データの存在の有無は、プリンタ10のユーザに、適切な媒体タイプが設置されていることを表示することができ、必要な場合には、さらにユーザに介入するようにプロンプトすることができる。一実施形態においては、このような印刷媒体チェックは、1つまたは複数の媒体タイプ・センサ100および102が設置されていないか、または使用されていない場合に行うことができる。
【0058】
他の実施形態においては、白紙(例えば、熱画像形成されていない)媒体のための1つまたは複数のセンサ100および102からのベースライン信号を、画像形成を試行する前に白紙の媒体を検出することにより確認することができる。次に、このようなベースライン信号は、画像の試行の後で1つまたは複数のセンサ100および102から入手した信号データと、予想信号データ(例えば、図1Eのステップ660におけるような)とを比較する際に使用することができる。このような一実施形態においては、熱印刷試行後に入手した信号および熱印刷試行の前に入手したベースライン信号の1つまたは複数の違いを、熱印刷が成功したか否かを判別する際に、予想信号の1つまたは複数の態様と比較することができる。他の実施形態においては、1人以上のユーザが選択することができる媒体のタイプに対する予想ベースライン信号データを、同様に設置した媒体タイプを識別するために使用することもできる。
【0059】
すでに説明したように、印刷媒体チェック・データは、テキスト、グラフィックスおよび/または他の機械読み取り可能、および/またはユーザ識別可能情報の任意の組合せを含むことができる。さらに、印刷媒体の片面または両面に印刷するために、同じまたは異なる印刷媒体チェック・データを選択することもできる。同様に、ある実施形態においては、印刷媒体チェックを、媒体20の片面または両面上で行うこともできるし、媒体20の面上で印刷媒体チェックを行わないこともできる(例えば、印刷媒体チェックが動作不能になっている)。
【0060】
とりわけ、ユーザへの設置した媒体のタイプの表示および/または1つまたは複数のプリンタ機能の動作可能および/または動作不能の表示を含む印刷試行の成功または失敗の表示を行う他に、印刷媒体チェックにより得られた結果は、プリンタ10に関連する1つまたは複数のメモリまたはバッファ位置80内に保存することができ、および/または付属のコンピュータまたは端末に送信することができる。一実施形態においては、印刷媒体チェックの成功または失敗を追跡するために失敗ログを確立することもできるし、および/または設定したプリンタ構成(例えば、片面印刷のための片面紙、両面印刷のための両面紙など)に設置した媒体のタイプが一致した回数等を記録することもできる。
【0061】
より詳細に説明すると、予想画像が、設置媒体の片面または両面上に位置するか否かを確認する他に、印刷媒体チェックは、また、設置媒体が予め選択した印刷モードと互換性を有するか否かを判別することもできる。次に、このような互換性を、第1および/または第2のサーマル・プリント・ヘッドによる印刷のような1つまたは複数のプリンタの機能を動作可能および/または動作不能にするかを判別するために使用することができる。
【0062】
他の実施形態においては、印刷方向とは無関係に検出を行うことができるように(例えば、順方向および/または逆方向の媒体供給方向の両方の場合のように)、各サーマル・プリント・ヘッド50および60の両側(例えば、上流または下流)に1つまたは複数の媒体センサを設置することができる。
【0063】
さらに、他の実施形態においては、第1の媒体面(例えば、表面)、および第2の媒体面(例えば、裏面)の両方上の熱印刷を検出するために、1つのセンサを使用することができる。このような設計は、白紙の印刷媒体の下地と比較した場合、熱印刷のコントラストが大きい場合、および/または印刷媒体の少なくとも一部が1つまたは複数の検出波長に対して透明な場合に特に役に立つ。
【0064】
図3Aは、レシート110の第1の面(表面)に印刷された発行者の識別、時刻、日付、ライン・アイテム・エントリおよび取引合計のような取引の詳細120を含むレシート110の形をしている両面サーマル文書を示す。図3Bは、表面に印刷された取引の詳細な情報120と同時に、レシート110の第2の面(裏面)に印刷された顧客情報130を示す。例えば、顧客情報130は、他のまたはコピーの取引情報、クーポン(図に示す)、割引またはコンテスト情報、連載漫画、販売条件、文書画像、広告、セキュリティ機能、チケット情報、法的情報(放棄、保証等)または他の情報を含むことができる。さらに、顧客情報130は、受取人/購入者の識別、取引データ、取引の詳細120、店舗在庫または特価品、メーカの在庫または特価品等、またはとりわけ可能なオプションのデータベースからランダムに選択したものに基づいて目標を決めることができる。
【0065】
図3Cは、レシート150の表面160に印刷されている関連する取引の詳細の一部を含む両面レシート150を示す。図3Dは、図3Cのレシート150の裏面170を示す。この場合、関連する取引データの残りの部分は、レシート150の裏面170に印刷されている。「表面」、「裏面」、「面1」、「面2」等のような表示は、レシート150の両面の性質、または見ているレシート150の各面160および170を表示するために、レシート150(図に示す)の両面160および170に表示することができる。いずれかの面160および170からレシート150を容易に識別することができ、および/または両面160および170のコピー画像を容易に識別することができるようにするために、レシート150の両面160および170に、レシートまたは取引番号、端末番号、店舗識別子、日付、時刻等のような識別表示を印刷することもできる。
【0066】
図4は、販売時点情報管理(POS)端末アプリケーション用の例示としての両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ200の斜視図を示す。
【0067】
図5は、閉(動作)位置に位置する、図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ200の部分センターライン立面概略図を示す。図に示すように、プリンタ200は、プリント・ヘッド210、プラテン220およびガイド・ローラ230を含み、これらの部材は、すべて支持アームまたは基部構造240と結合している。プリント・ヘッド210、プラテン220およびガイド・ローラ230は、供給ロール260からの両面感熱刷媒体のフィード・パス250の一方の側に位置している。プリンタ200は、また、プリント・ヘッド270、プラテン280、およびガイド・ローラ290を含む。これらの部材は、すべて、例えば、用紙の交換および修理をすることができるように、ヒンジ・ライン310を中心にして枢動する枢動自在な支持アームまたはカバー300と結合している。アーム300が閉位置(図に示す)に位置している場合には、媒体紙を、プリント・ヘッド210と対向プラテン280との間、プリント・ヘッド270と対向プラテン220との間、およびガイド・ローラ230と290との間に係合させることができる。印刷媒体との接触圧および印刷媒体の張力は、例えば、バネ320、330および、340により種々のプリンタ要素をバネ負荷により維持することができる。
【0068】
図5にさらに示すように、プリンタ200は、さらに、制御速度でカバー300を開けることができ、それにより例えば重力の加速によりカバー300上に加わる力によりカバー300が何もしないのに閉まるのを防止することができるように、枢動自在な支持アームまたはカバー300のためのバネ350を含むことができる。用紙を使い尽くした状態を検出し、印刷を不能にするために使用することができる信号を生成し、供給ロール260等を交換するようにPOSオペレータ(図示せず)に通知する等するために、さらにセンサ360を設置することができる。また、検出マークまたは他の予め印刷したデータを含む領域の識別を含む印刷のための媒体の領域を識別するためにセンサ360を設置することもできる。
【0069】
プリンタ200は、また、取引レシートの印刷のような印刷タスクを終了した場合に、印刷媒体を切断するために、電子的に作動する機械的切断またはナイフ・ブレード機構370を含むこともできる。また、媒体印刷ロールの交換、再装填等を行った場合のような取引の終了の際に印刷媒体を手動で切断することができるように、鋸の歯が付いている縁部380を使用することができる。
【0070】
図5に示すように、プリンタ200は、また、プリンタ200の動作を制御するための制御エレクトロニクスを備えることもできる。制御エレクトロニクスは、マザーボード390、マイクロプロセッサまたはCPU90、および1つまたは複数のDRAMおよび/またはNVRAM印刷バッファ・メモリ素子を含むメモリ80を含むことができる。プリンタ200は、さらに、プリンタ200へデータを入力し、プリンタ200からデータを出力するためのPOS端末(図示せず)のような1つまたは複数のホストまたは補助システムと通信するための通信コントローラ396を備えることができる。通信コントローラ396は、とりわけ、USB、イーサネットおよび/または無線通信(例えば、802.11、802.15およびIR)をサポートすることができる。印刷のためのデータは、通常、通信コントローラ396を介してプリンタ200と通信するホストPOS端末(図示せず)により供給される。製品および割引クーポン情報のような印刷のための補足データも、例えば、通信コントローラ396によりプリンタ200に直接データを供給する、またはホストPOS端末を通して間接的にデータを供給するネットワーク・サーバ(図示せず)により供給することができる。印刷のための補足データは、販売する商品またはサービス、店内、チェーン内またはメーカの特価品、顧客の識別および/または1つまたは複数の他の取引態様により変更することができる。
【0071】
両面ダイレクト・サーマル・プリンタ200のメモリ80は、印刷媒体の片面または両面に繰り返して印刷される予め定義された印刷データの1つまたは複数のブロックを格納するために、予め定義された印刷データ記憶エリアを有することができる。予め定義された印刷データのブロックは、例えば、店舗識別子、ロゴ、クーポン、広告等を含むことができる。予め定義された印刷データは、同じまたは対向媒体面に、POS端末(図示せず)に関連するアプリケーション・ソフトウェアが提出したデータと一緒に印刷することができる。予め定義された印刷データ記憶エリア内に複数のデータ・ブロックを格納している場合には、それらが印刷される媒体の面上の位置などとして、ハードウェアまたはソフトウェア・スイッチ70を使用して、ブロックを印刷のために交互に選択することができる。
【0072】
両面ダイレクト・サーマル・プリンタ200は、すでに説明したように、例えば、片面ダイレクト・サーマル・プリンタと一緒に使用するために開発した、従来のまたは他のアプリケーション・プログラム・ソフトウェアにより作動することができる。このような場合、片面アプリケーション・プログラム・ソフトウェアからの入力を使用して両面感熱媒体印刷を行うことができるように、両面の論理的または機械的印刷機能スイッチ70を使用することができる。
【0073】
スイッチ70は、手動設定、または通信コントローラ396を介してプリンタ200に送信したコマンド・メッセージまたはエスケープ・シーケンス、またはすでに説明したように、ドライバまたはユーティリティ・インタフェースによる構成設定に応じて1つまたは複数の両面印刷機能を作動可能にすることもできるし、作動不能にすることもできる。ある例の場合には、片面アプリケーション・ソフトウェアは、従来、1つの媒体面上への提出されたデータの印刷を制御してきたが、スイッチ70は、例えば、対向媒体面上の追加情報の印刷を可能にする。この機能を使用すれば、カスタム印刷モード・アプリケーションまたは他の新しいアプリケーション・プログラムまたはインタフェース・ソフトウェアに投資する前に、または投資しなくても、従来のソフトウェアにより、両面ダイレクト・サーマル・プリンタの利点を利用することができる。
【0074】
それ故、片面印刷アプリケーション・プログラムは、媒体シートの片面上の直接熱印刷を制御することができる。この場合、両面印刷機能スイッチ70は、他方の媒体面に熱印刷を行うことができるように構成される。機能スイッチ70の制御下で印刷されたデータは、すでに説明したように、反復印刷のためにプリンタ200のメモリ80内に格納しているデータのブロックであってもよい。印刷するデータのブロックは、例えば、取引の詳細データのような片面印刷アプリケーション・プログラムから受信したデータの関数として、コマンドまたはエスケープ・メッセージにより選択することもできるし、またはすでに説明したように、ランダムに選択することもできる。
【0075】
片面印刷アプリケーション・プログラムにより媒体シートの片面に印刷することができるようにすることにより、また、1つまたは複数の両面直接熱印刷機能を作動可能にし、および作動不能にする機能スイッチ70の動作により、シートの対向面に印刷することができるようにすることにより、アプリケーション・プログラム・ソフトウェアの要件を簡単なものにすることができる。それ故、すべての両面直接熱印刷機能を直接作動しない片面印刷のための従来のまたは他のアプリケーション・プログラム・ソフトウェアを媒体シートの片面に印刷するために使用することができる。次に、格納しているデータ、またはプリンタ200が受信した、またはプリンタ200が使用することができる他のデータをシート媒体の対向面に印刷することができる。
【0076】
他の例の場合には、両面ダイレクト・サーマル・プリンタ200は、媒体シートの両面に従来のまたは他のアプリケーション・プログラム・ソフトウェアが供給したデータを印刷するために動作することができる。このような場合、両面の論理的または機械的印刷機能スイッチ70を、2つの媒体面間で片面アプリケーション・プログラム・ソフトウェアから受信したデータを分割し、配分するために両面サーマル・プリンタ200の動作のもう1つのモードを動作可能にするために使用することができる。このような分割は、例えば、媒体の各面にデータの半分を印刷するというように均等に行ってもよいし、またはそうでない場合には、任意の予め印刷した素材、または片面アプリケーション・プログラム・ソフトウェアが供給したデータと一緒に印刷する補足情報等を考慮に入れて、媒体を最大限使用するために配分することもできる。
【0077】
もう1つのオプションとして、両面サーマル・プリンタ200は、感熱媒体の表面または裏面、または各面に別々に印刷することができるように設計することもできる。
【0078】
図6は、カバー300が閉位置に位置している、図4および図5の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ200の例示としての部分駆動または歯車面の立面概略図を示す。図に示すように、プラテン220および280は、それぞれ、第1の歯車400および第2の歯車410により回転することができるように、その端部のところで結合している。第1の歯車400は、動作することができるように第2の歯車410および第3の歯車415と接触している。第3の歯車415は、第1および第2の歯車400および410およびその各プラテン220および280を駆動するためにモータ416と結合している。図に示すように、モータ416により時計方向に回転すると、第3の歯車415は、第1および第2の歯車400および410、およびその各プラテン220および280を駆動するので、印刷媒体は、順方向の供給方向に、印刷ロール260から遠ざかる方向に各プリント・ヘッド上を移動する。同様に、モータ416により反時計方向に回転すると、第3の歯車415は、第1および第2の歯車400および410、およびその各プラテン220および280を駆動するので、印刷媒体は、逆の供給方向または後退する方向に向けて、印刷ロール260の方向に各プリント・ヘッド上を移動する。しかし、他のモータおよび歯車配置および駆動手段(例えば、ベルト駆動、直接駆動、摩擦駆動など)および回転も使用することができる。
【0079】
図6のプリンタ200は、また、動作を制御する際、またはプリンタ200の状態を知らせる際に使用するための信号を供給する、1つまたは複数の制限スイッチ420のような1つまたは複数の追加センサを含む。例えば、POSオペレータにプリンタ200のカバー300が適切に閉じていないことを知らせるために、第1の制限スイッチ420からの信号を使用することができる。同様に、カバー300が適切に閉じられるまで印刷を自動的に動作不能にするために、第1の制限スイッチ420からの信号を使用することができる。同様に、確実にカバー300を適切に閉めるために、第2の制限スイッチ420からの信号を、第1の制限スイッチ420からの信号と一緒に使用することができる。このことは、印刷の前に対向プリント・ヘッド(210および270)およびプラテン(280および220)がその幅を横切って完全に均一に接触するように、カバー300が基部240に対して適切に整合しているか否かの判別を含む。
【0080】
さらに、もう1つのセンサ(図示せず)からの信号を、対向プリント・ヘッドとプラテンとの間の印刷圧力が適切なものであることを示すために使用することができる。同様に、もう1つのセンサ(図示せず)を、印刷媒体上に適切な張力がかかっているか否かを表示するために、または1つまたは複数のラッチ430のようなロッキング機構が適切に係合しているか否かを表示するために使用することができる。制限スイッチ420の場合には、任意のこのようなセンサからの信号を、POS端末(図示せず)にエラー・メッセージを送信することにより、および/または正常な状態になるまで、いくつかまたはすべてのプリンタの動作を不能にすることにより、オペレータ(図示せず)に状態が正常でないという通知をトリガするために使用することができる。
【0081】
1つまたは複数のラッチまたは留め金430のようなロッキング機構も、枢動自在な支持アーム300を適切な位置に固定し、印刷動作中の媒体の幅を横切っての適切な接触圧力および/または媒体フィード・パス250に沿った媒体の張力の維持を含む対向プリント・ヘッド(210および270)、プラテン(220および280)およびガイド・ローラ(230および290)の適切な位置関係を維持するためにプリンタ200に備えられている。図に示すように、ラッチ430は、停止434に対してバネ432により付勢されていて、ボタン435を押すことにより解放される。停止434から遠ざかる方向にラッチ430を移動させるばかりでなく、ボタン435を押すと、加わっている接触圧および摩擦力によりプリント・ヘッドをプラテンから分離させ、それによりカバー300を自由に開くのに十分な上方への力がカバー300上に加わる。
【0082】
ラッチ430は、バネ350と一緒に、また、枢動自在な支持アームまたはカバー300が開いたり、落下した場合に、枢動自在な支持アーム300が、支持アームまたは基部構造240またはプリント・ヘッド210、プラテン220および/またはガイド・ローラ230のようなプリンタ200の他の構成要素と衝突するのを防止する。
【0083】
図7は、例えば、両面印刷媒体のロール260の挿入および交換および他の修理ができるように、枢動自在な支持アームまたはカバー300が開いている、図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ200の部分センターライン立面概略図を示す。リンク435は、カバー300の開位置を制限するために、カバー300および基部構造240と接続している(図に示す)か、そうでない場合には、動作可能に接触している。リンク435は、さらに、バネ350の力によりカバー300が開いた場合に、カバー300の運動を減衰するための減衰要素を備えることもできる。リンク435とバネ350との組合せは、カバー300を開閉した場合のプリンタの構成要素への損傷の可能性を軽減するために、両面ダイレクト・サーマル・プリンタ200のための枢動自在な支持アームまたはカバー300の運動を制御するための機構を備える。より一般的には、枢動自在な支持アームまたはカバー300の運動を制御するための機構は、バネのような1つまたは複数のねじれ要素および/またはその開放速度を遅くするなどして、枢動自在な支持アームまたはカバー300の運動を制御するための緩衝装置またはブッシュのような1つまたは複数の摩擦または減衰要素を含むことができる。
【0084】
図8は、カバー300が閉じている、図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの変形例の部分センターライン立面概略図を示す。図に示すように、図のプリンタ440は、印刷媒体フィード・パス250の対向側面上に、2つのプリント・ヘッド450および460、および2つのプラテン470および480を含む。プリント・ヘッド450および460は、実質的に直線上に位置していて、実質的に対向している。その結果、もしプリント・ヘッド450および460が実質的に直線上に位置するならば、印刷媒体のフィード・パス250は、実質的に直線の経路になる。このような構成になっているので、ATM、キオスクまたは他のセルフサービス端末のようなプリンタ440に関連する機械の正面から印刷媒体を容易に取り出すことができる。直線フィード・パスは、また、第2のプリント・ヘッド460およびプラテン480へおよびこれらを通して、第1のプリント・ヘッド450およびプラテン470からの媒体の自動的な取り出しを含めて、媒体の交換の自動化を容易にする。このことは、プリント・ヘッド210および270が実質的に垂直方向を向くようにある角度を有していて、媒体フィード・パス250が、プリンタ200の頂部から排出するように印刷媒体に対して上方を向いている図5のプリンタ200とは対照的である。しかし、自動媒体供給および後退は、また、図5の垂直なプリント・ヘッドおよびプラテンの構成により行うことができるが、他の構成も使用することができる。さらに、プリント・ヘッド(452および462)およびプラテン(472および482)および結果としての媒体フィード・パス(250)を、図13および図14に示すように、他の方向に向けることもできる。
【0085】
図9は、図8の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ440の部分駆動または歯車面の立面概略図を示す。図9の場合には、第1および第2の歯車490および500は、それぞれ第1および第2のプラテン470および480と結合している。このような構成になっているので、それぞれ第1の歯車490および第2の歯車500に動作可能に結合している、1つまたは複数のモータ(図示せず)により、第1のプラテン470および第2のプラテン480を互いに独立して駆動することができる。このような場合、印刷媒体をロール260から遠ざかる方向に引っ張り、第2のプラテン500の方向に移動するために、第1のプラテン470を独立して駆動することができる。同様に、印刷媒体をロール260および/または第1のプラテン490から遠ざかる方向に引っ張り、プリンタ440から引き出すために、第2のプラテン480を独立して駆動することができる。同様に、印刷媒体を出口から遠ざかる方向に引っ張り、プリンタ440内に戻し、および/または第2のプリント・ヘッド460およびプラテン480から遠ざかる方向に引っ張るために、第1および/または第2のプラテンを互いに独立して駆動することができる。このような二重駆動媒体供給機構を使用して印刷媒体の自動後退を容易にすることができ、従って、プリント・ヘッド450および460の用紙の経路に沿った空間内のズレにより、そうでない場合には使用できない媒体の一部に印刷を行うことができる。同様に、印刷媒体の一方の面のすべてまたは一部に印刷を行うことができ、その後で、印刷媒体の他方の面のすべてまたは一部に印刷するために、媒体を後退させることができるようにすることにより、他方の面と比較した場合、このような二重駆動供給機構を使用して印刷媒体の一方の面の印刷を遅らせることができる。媒体ロール260のような媒体の順方向および/または逆方向の別個の駆動(図示せず)も行うことができる。
【0086】
図10は、図8の両面サーマル・プリンタ440のもう1つの変形例の部分センターライン立面概略図を示す。この例の場合、プリンタ440は、印刷媒体および/または比較的大きな媒体のロール260のサイズを迅速に容易に交換することができるようにするために、カバー300の外側のシートロール260のような印刷媒体を支持するように設計されている。図8のプリンタ440の場合には、図10の両面サーマル・プリンタのプリント・ヘッド450および460は、実質的に直線上に位置していて実質的に対向している。その結果、印刷媒体のフィード・パス250も実質的に直線上に位置していて、印刷媒体の自動交換および装填を容易に行うことができる。媒体を整合させ、それにより自動媒体装填および供給を容易にするために、1つまたは複数の媒体ガイド505も設置されている。
【0087】
図11は、図10の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ440の部分駆動または歯車面の立面概略図を示す。この場合、媒体フィード・パス250に沿って順方向および/または逆方向に印刷媒体を別々におよび/または一緒に移動するために、第1および第2の駆動歯車470および480が、第1および第2の各プラテン490および500に取り付けられている。
【0088】
図12は、図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタのもう1つの変形例の部分センターライン立面概略図を示す。このプリンタの構成は、プリンタ510が、それぞれ、プラグイン・モジュール540および550の一部である第1および第2のプリント・ヘッド520および530を有するモジュール構造を使用している。同様に、プリンタ510は、それぞれ、プラグイン・モジュール580および590の一部である、第1および第2のプラテン560および570を有する。このようなモジュール構造の場合には、片面印刷モードで動作するための1つのプリント・ヘッドおよびプラテンを備えるプリンタの製造が容易になり、同時に現場での両面プリンタ機能への将来のアップグレードが容易になる。同様に、モジュール構造を使用すると、将来機能が増えた場合、または種々のプリント・ヘッド520および530およびプラテン560および570が磨耗した場合、交換および/またはアップグレードを容易に行うことができる。
【0089】
他の構成の場合には、モジュラ・プリンタ510は、単一の第1のモジュール内に結合している第1のプリント・ヘッド520および第1のプラテン560、および単一の第2のモジュール内に結合している第2のプリント・ヘッド530および第2のプラテン570を有することができる。同様に、別の変形版においては、第1のプリント・ヘッド520および第2のプラテン570を、第1のモジュール内に結合することができ、第2のプリント・ヘッド530および第1のプラテン560を第2のモジュール内に結合することができる。追加のモジュール・プリント・ヘッドおよび/またはプラテン構成および結合も使用することができる。
【0090】
構成が何であれ、カバー300および/または基部240に、種々のモジュールのうちの任意のものを取り付けるために使用する任意のアタッチメント600は、種々のモジュール上の機械的応力を軽減し、印刷動作中、各プリント・ヘッドおよびプラテンにより印刷媒体上に必要な接触圧を維持するのを助けるための静的または動的(例えば、バネ装着)カップリングを備えることができる。実際には、各カバー300および基部240は、各モジュールおよび関連するアタッチメント600を容易に収容できるように適当に修正される(図示せず)。アタッチメント600は、取付モジュール・タイプ(例えば、プラテン、プリント・ヘッド、およびプラテンおよびプリント・ヘッド)等により、電気接点、電気機械的接点および/または機械的接点を備えることができることに留意されたい。
【0091】
今までの説明は、感熱印刷媒体の両面に印刷するための両面サーマル・プリンタに関するものであることを理解することができるだろう。いくつかの別のおよび/または追加の実施形態について以下に説明する。
【0092】
固定上部支持アームまたはカバー
上記両面ダイレクト・サーマル・プリンタの例は、ヒンジ・ピン310を中心にして下部支持アームまたは基部240に対して枢動自在な上部支持アームまたはカバー300を示しているが、上部支持アームまたはカバー300は、また、固定状態で取り付けることもできるし、下部支持アームまたは基部240に別の方法で結合し、枢動できないようにすることもできる。ある例の場合には、上部支持アームまたはカバー300は、ネジのような1つまたは複数の固定具により、下部支持アームまたは基部240に取り付けられる。
【0093】
両面サーマル・プリンタ・プリント・ヘッドの構成
ATMのおよび種々の他のセルフ・サービス端末のようなオートメーション化したまたは自動交換媒体供給(例えば、交換感熱紙ロールまたは扇状に折り畳んだスタックのオートメーション化した送り込み)を備える装置においては、図10のプリンタ440のような両面サーマル・プリンタ440は、通常、実質的に直線上または同一面内に位置するプリント・ヘッド450および460を有する。手動交換ロール紙の供給を使用している小売業での用途の場合には、図5のプリンタ200のような両面サーマル・プリンタは、例えば、レシートを頂部から取り出すことができるように、例えば、約90度の角度のような相互にある角度を有するプリント・ヘッド210および270を有することができる。このように角度を有しているので、1回のパスの直接熱印刷プロセス中に、印刷していないエリアまたは媒体の対向面上の白紙の空間の長さを最小限に低減するために、プリント・ヘッド210および270間の空間を小さくすることができる。他方のおよび/またはその各プラテンに対する一方のプリント・ヘッドの適当な角度、面および位置は、プリンタの最終使用および特定の印刷媒体および/または印刷環境(すなわち、キオスク・プリンタ、薬局プリンタ、POSプリンタ等)のニーズにより異なる。
【0094】
最適なプリント・ヘッド空間
第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド(例えば、図1の間隔55)の横方向の間隔は、第1のプリント・ヘッドにより両面画像形成要素の第1の面に加えられた熱が十分放散することができるように最適化される。そのため、第2のプリント・ヘッドにより画像形成要素の第2の面に加えられた熱は、第1の面に望ましくない印刷を行わない。最適の間隔は、各プリント・ヘッドが加える熱の量、画像形成材料、および/または画像形成要素で使用する色素、コーティングの厚さを含む画像形成要素で使用する任意のコーティングの特性、熱伝導性、基材の厚さ、熱の伝導性、印刷速度等を含む画像形成要素で使用する任意の基材の特性の関数である。
【0095】
両面サーマル・プリンタ・ガイド・ローラの構成
両面サーマル・プリンタ200または400は、印刷媒体の適当な張力を維持し、プリンタを通して媒体を案内するための一対のガイド・ローラ230および290を備えることができる。ローラは、それぞれ、プリント・ヘッドおよびプラテンを支持する枢動する対向アームと結合することができる。例えば、プリント・ヘッド、プラテンおよびガイド・ローラは、媒体フィード・パスの片側上の支持アームまたは基部構造と結合することができる。対向プリント・ヘッド、プラテン、およびガイド・ローラ要素は、例えば、媒体フィード・パスの対向側上で整合している基部構造に対して枢動する構造のような第2の支持アームと結合することができる。それ故、各プリント・ヘッドは、プラテンに対して対向することができ、ガイド・ローラは、媒体フィード・パスを横切って相互に対向することもできるし、近接して位置することもできる。プラテンに対してプリント・ヘッドを付勢する1つまたは複数のバネにより、印刷媒体に対して接触圧を維持することができる。同様に、印刷媒体に対して適当なローラ接触圧を維持するために、一方または両方のガイド・ローラをバネ負荷することができる。別の構成の場合には、プラテンがない状態でフィード・パスを横切って、2つのプリント・ヘッドを相互に直接対向させることができる。このような一構成の場合には、2つの各支持アームを、関連するガイド・ローラおよびプリント・ヘッドの一方に結合することができる。他の構成の場合には、ガイド・ローラは、一対の間隔を置いて同軸に整合しているガイド・ローラを備えることができる。同軸に整合しているガイド・ローラ間に間隔があるので、可変サイズの用紙のガイドを追加すれば、ロール状、扇状に折り畳んだ状態、シート状または他の形状の幅の異なる媒体を収容することができる。
【0096】
プラテンの構成
図5のプリンタ200のような両面ダイレクト・サーマル・プリンタにおいては、プラテン220および280は実質的に円い断面を有することができる。同様に、他の実施形態においては、プラテン220および280は、実質的に四角形または矩形の断面を有することができ、またはそうでない場合には、プリント・ヘッド210および270の一方または両方に実質的に平面を供給することができる。さらに、プロファイルが何であろうとも、各プラテン220および280は、実質的に同じサイズであってもよいし、および/または実質的に同じ断面プロファイルおよび/または面積を有することもできるし、または一方のプラテンは、長さを含めて1つまたは複数の点で他方のプラテンと異なるものであってもよい。
【0097】
その設計および/または使用方法により、1つまたは複数のプラテンまたはプラテン面は、1つまたは複数のコーティングまたは材料を備えることができる。例えば、プリンタを通して媒体を供給するためにプラテンを使用する場合には、図5のプラテン220および280の場合、プラテンおよび/またはその面は、ゴムのような摩擦を増大するための材料を備えることができる。同様に、プラテンが平らでシートタイプの面を有している場合には、プラテンは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような摩擦を低減するための材料を備えることもできるし、またはこれでコーティングすることもできる。
【0098】
一実施形態においては、プラテンは、直径約3/8から1/2インチ(0.95〜1.27cm)の実質的に丸い断面を有することができ、実質的に同じ長さのものであってもよい。
【0099】
他の実施形態においては、2つのサーマル・プリント・ヘッドが、媒体フィード・パスを横切って相互に実質的に対向していて、相互にそれぞれプラテンとしての働きをする。このような場合、一方または両方のサーマル・プリント・ヘッドは、摩擦低減材料を備えることもできるし、またはこのような材料でコーティングすることもできる。
【0100】
駆動機構
両面ダイレクト・サーマル・プリンタにおいては、媒体の供給は、1つまたは複数のベルト、ホイール、ローラ等により行うことができる。図6のある例の場合には、媒体フィード・パス250の対向側上のプラテン220および280の形をしている駆動ローラは、歯車により回転するように結合している。別の方法としては、一方または両方のプラテンを、とりわけ、(1)1つまたは複数のベルトまたはバンド、(2)2つ以上の噛合い歯車、(3)1つまたは複数のダイレクト・ドライブ、および/または(4)1つまたは複数の直接接触摩擦要素により一緒に結合することもできるし、または独立して駆動することもできる。これらのうちの任意のものまたはすべてを、1つまたは複数の駆動モータまたはアクチュエータと動作可能に接触させることもできるし、またはそれらにより直接駆動することもできる。
【0101】
同様に、個々にまたは同時に動作することができるモータ駆動の上流および下流のプラテンのような上流および下流のプラテン駆動機構を使用することもできる。都合のよいことに、前方に画像形成要素を移動させたい場合には、電力が下流のプラテンを駆動するために供給され、後方に画像形成媒体を移動させたい場合には、電力が上流のプラテンを駆動するために供給される。二重駆動供給機構を使用することにより、両面プリンタのプリント・ヘッドの間隔55のズレ等のために、そうでない場合には使用されない要素の一部に印刷することができるように、画像形成要素を自動的に後退させることができる。自動後退機能は、例えば、プラテンが、図6および図9に示すように1つまたは複数のベルト、または2つ以上の歯車等による回転のために一緒に結合している場合、両方のプラテンを駆動する1つのモータにより実施することもできる。
【0102】
均一なプリント・ヘッド接触圧
両面画像形成要素の幅全体にわたって、プラテンに対する所望する均一なプリント・ヘッドの接触圧を、プリンタの動作中に加えることができる。それ故、そのための機構は、プリント・ヘッド、プラテンおよび/または共通の支持体上に、またはこれらに関連して、例えば、図5のバネ320、330および/または350のような1つまたは複数のバネ、図12のバネ負荷されたアタッチメント等を含むことができる。
【0103】
プリンタ動作許容要件
媒体の存在および/またはその上の印刷を検出するための1つまたは複数の用紙センサの形をしている1つまたは複数のセンサ100、360および420のような、および印刷のための印刷要素の適切な機械的配置および整合を検出するための接触スイッチのような制御エレクトロニクスを、両面サーマル・プリンタおよび/または両面サーマル・プリンタ機能の動作を許可し(例えば、許容要件として)、制御するために使用することができる。例えば、第1および第2のプリント・ヘッドが第1および第2のプラテンに対して適切に位置していて、第1および第2のプリント・ヘッドおよびその各プラテン間に適切な接触圧がかかっていて、および/または支持枢動自在なアーム構造またはカバー300が適切に固定されている等の場合だけ、プリンタが動作することができるようにするために1つまたは複数の接触センサを設置することができる。同様に、媒体上の熱印刷の位置決めを可能にし、それを制御するために、印刷媒体上の印刷の存在を検出するために、1つまたは複数の光センサを設置することができる。
【0104】
後退可能な印刷機構
使用していないプリント・ヘッドまたはプラテンの磨耗を最小限にする一方で、片面印刷モードでプリンタが機能することができるようにするために、両面プリンタの一方または両方のプリント・ヘッドおよび/またはプラテンを個々に後退させるための機構(図示せず)を設置することができる。後退機構は、手動で作動するものまたは例えば電子的作動または電気機械的作動のような自動的に作動するものであってもよい。
【0105】
プリンタの機能
両面印刷のための両面サーマル・プリンタおよび関連するファームウェアは、下記の機能を有利にサポートすることができる。
1.片面印刷モード:この印刷モードは、基本的な片面印刷をサポートし、媒体フィード・パスの一方の側上のサーマル・プリント・ヘッドの動作を可能にする。
2.片面コマンドによる両面モード(例えば、バッファ印刷モード):この印刷モードの場合には、媒体を画像形成する前に、プリンタにより印刷データの一部または全部を格納することができる。例えば、POS端末(図示せず)から受信した印刷データは、ナイフ(切断)コマンドのような取引終了メッセージを受信するまで印刷バッファ80内に格納される。ナイフ・コマンドを受信すると、ファームウェアは、バッファしている印刷データを分割し、媒体の第1の面(例えば、表面)に印刷するためのデータの第1の半分のような第1の部分と、媒体の第2の面(例えば、裏面)に印刷するための残りの半分のようなデータの第2の部分に指定する。指定されたデータを第1および第2の各面に印刷した後で、ロール媒体のナイフ・ブレード機構370により物理的なナイフ切断、シート媒体の終わりへのライン供給等を行うことができ、これで印刷ジョブが終了する。両面バッファ印刷モードは、プリンタ等にエスケープ・コードまたは例えば、1F11xxコマンドのようなコマンドを送信することにより、診断設定ルーチンを使用して、1つまたは複数のDIPまたは他のスイッチまたはジャンパを手動で設定することにより動作可能にすることができる。
3.両面コマンドによる両面モード(例えば、アプリケーション制御印刷モード):この印刷モードを使用すれば、POS端末上で稼働している取引ソフトウェアのようなアプリケーション・プログラムにより、両面印刷機能を制御することができる。このようなアプリケーションは、レシートのような媒体の第1の面(例えば、表面)および第2の面(例えば、裏面)上にアプリケーション・データを印刷する時、およびその順序のような印刷データの位置を制御することにより、印刷を制御することができる。両面コマンド・モードの場合には、印刷する前に1つまたは複数のバッファまたは他のメモリ位置にアプリケーション印刷データを格納することができる。同様に、アプリケーション印刷データを使用して、または使用しないで、媒体の片面または両面の1つまたは複数の位置に、1つまたは複数のバッファまたは他のメモリ位置から予め定義されたデータを選択することができる。両面コマンド・モードは、1つまたは複数の両面印刷コマンド、診断ルーチンを受信した場合に、またスイッチまたはジャンパ等を手動で設定することにより開始することができる。
4.予め定義されたデータによる両面印刷モード:このモードで動作している場合、1つまたは複数の予め定義された印刷データ記憶機構(例えば、バッファまたは他のメモリ位置)からの予め定義されたデータを両面感熱媒体の一方の面に印刷することができ、POS端末取引情報のようなアプリケーション・データを、予め定義されたデータ印刷面とは別の他方の面に印刷することができる。このモードを選択した場合には、プリンタは、媒体の両面上で印刷を開始することもできるし、または両面印刷を開始するためのコマンドを受信するまで、データ記憶装置80内にアプリケーション印刷データを格納することもできる。予め定義されたデータによる両面印刷モードは、1つまたは複数の関連するコマンドを受信した場合に、診断ルーチンを使用することにより、スイッチまたはジャンパを手動設定すること等により開始させることができる。
【0106】
プリンタの能力
好適には、両面サーマル・プリンタ200は、下記の能力を備えていることが好ましい。
印刷速度:55ワットの電力の供給を受けた場合に、4.0インチ/秒(IPS)(10.2cm/秒)。この場合、表面および裏面印刷を含む。
印刷速度:75ワットの電力の供給を受けた場合に、6.7IPS(17.0cm/秒)。この場合、表面および裏面印刷を含む。
印刷バッファ:44文字/行 ロゴ/テキスト記憶装置の場合、7.5行/インチ(LPI)で、最高450印刷行
【0107】
好適なデフォルト制限
印刷中、文字の属性が、レシートの表面および裏面に対して同じであることが好ましい。例えば、表面に高さが2倍の印刷を行う場合には、裏面の印刷も高さが2倍の印刷であることが好ましい。しかし、別の表面/裏面文字サイズおよび/またはフォントも使用することができる。
【0108】
両面バッファ印刷モードで印刷していて、印刷バッファ80の容量を超えた場合には、プリンタは、媒体の各面に印刷するためにバッファしているデータを分配し、次に、ナイフによる切断を行う前に、例えば、レシートの表面のような一方の面に残りのデータを印刷することができる。別の方法としては、プリンタは、2つの面の間でバッファしているデータを分配し、印刷することができ、次に、追加の印刷データを印刷バッファ80内に格納し、ナイフ切断コマンドのような取引終了メッセージを受信するまでこのプロセスを続行することができる。
【0109】
状態更新メッセージ
下記の表に、各識別子が指定している例示としての両面サーマル・プリンタ・センサまたは状態情報、および識別子の値に対する3番目のバイトの下位4ビットの意味を示す。
【表1】
【0110】
例示としてのプリンタ設定変更コマンド:
【表2】
【0111】
例示としての両面プリンタ・コマンド(例えば、リアルタイム・コマンド)
例示としての熱印刷モード選択コマンド
ASCII:US ‘ n
16進:1F60 n
10進:31 96 n
nの値:
0=片面モード
1=片面コマンドによる両面モード
2=両面コマンドによる両面モード
3=予め定義されたデータによる両面モード
【0112】
デフォルト:n=0(片面モード)。熱印刷モードを選択;片面または両面印刷モード。片面モードを選択した場合には、レシート用紙の片面(例えば、表面)上だけで、熱印刷を行うことができる。両面モードを選択した場合には、レシート用紙の表面および/または裏面で印刷を行うことができる。n=0を選択した場合には、印刷フォーマットは、既存のファームウェアと同じ。
【0113】
n=1(片面コマンドによる両面モード)を選択した場合には、印刷データは、バッファされ、2つの部分に分割される。印刷バッファの第1の部分は、レシート用紙のような媒体の第1の面(例えば、表面)に印刷され、印刷バッファの第2の部分は、レシート用紙のような媒体の第2の面(例えば、裏面)に印刷される。データの印刷は、例えば、プリンタにナイフ・コマンドまたは他の取引終了コマンドを送信することにより行うことができる(例外:感熱印刷面選択コマンドおよび両面印刷開始コマンドは無視される)。
【0114】
n=2(両面コマンドによる両面モード)を選択すると、印刷データは、選択的にバッファされ、POS端末により実行されたソフトウェアのようなアプリケーション・プログラムからのコマンドにより、レシート用紙のような媒体の表面および裏面に印刷される。POS端末取引情報のようなアプリケーション・プログラムから受信した印刷データの他に、このような印刷データは、プリンタの1つまたは複数のバッファ、または他のメモリ位置に格納している予め定義された印刷データを含むことができる。
【0115】
n=3(予め定義されたデータによる両面モード)を選択した場合には、POS端末取引データのようなアプリケーション・プログラム・データはバッファされ、および/または感熱媒体の第1の面に印刷することができ、1つまたは複数の広告、販売促進、クーポン、割引または他の情報のような予め定義されたデータは、感熱媒体の第2の面に印刷することができる。所与の媒体面に印刷されたデータは、例えば、取引データを表面上に印刷し、予め定義されたデータを裏面上に印刷したり、その逆を行うというように交換することができる。同様に、所与の予め定義されたデータ・ブロックをレシートのような所与の文書に1回だけ印刷することもできる。文書の長さは、より広いスペースを必要とする印刷データ(例えば、取引対予め定義されたデータ)により決まる。
【0116】
このコマンドの設定は、NVRAM/フラッシュ・メモリ内に格納されない。
【0117】
設定を格納するには、プリンタ設定変更コマンド(例えば、1FH11H)が使用される。
【0118】
1Fh 62hを送信すると、データが印刷される。
【0119】
例示としての感熱印刷面選択コマンド:
ASCII:US a n
16進:1F 61 n
10進:31 97 n
nの値:
0=表面
1=裏面
デフォルト:0(表面)
【0120】
感熱印刷面:表面または裏面の選択。このコマンドは、熱印刷モード、両面コマンドによる両面モードを選択した場合(n=2)に実行する。そうでない場合には、このコマンドは無視される。このコマンドは以降のラインに対して有効である。
【0121】
データがバッファ・サイズを超えた場合には、プリンタは、自動的にプリントアウトし、印刷バッファはクリアされる。プリンタ・モードは変化しないでもとのままである。
【0122】
例示としての制限:
文字属性は、両面に対して同じものである。例えば、表面印刷文字が2倍幅である場合には、裏面の印刷文字も2倍幅である。印刷エリアの一方の面が印刷バッファ(TBD:XXインチ)より大きい場合には、プリンタは、印刷を自動的に開始し、次に、片面印刷に戻る。
【0123】
例示としての両面印刷開始コマンド:
ASCII:US b
16進:1F 62
10進:31 98
【0124】
両面印刷の開始。このコマンドは、熱印刷モード、両面コマンドによる両面モードを選択した場合(n=2)に実行する。そうでない場合には、このコマンドは無視される。用紙の長さは、印刷データの最も長い面により決まる。
【0125】
例示としての両面モードに対する倒立印刷の選択または取消しコマンド:
ASCII:US c n2
16進:1F 63 n
10進:31 99 n
nの値
ビット0=0:表面倒立印刷の取消し
ビット0=1:表面倒立印刷可能
ビット1=0:裏面倒立印刷の取消し
ビット1=1:裏面倒立印刷可能
印刷面(表面/裏面)は、印刷の物理面である。
デフォルト:0(両面に対する倒立印刷の取消し)
【0126】
このコマンドを使用すれば、最初の行が最後の行になり、最初の行の最初の文字が最後の行の最後の文字になる。このコマンドは、両面モードの時だけ有効である。両面印刷を開始する前は、最後に受信した倒立印刷の選択または取消しコマンドだけが有効である。このコマンドの設定は、NVRAM/フラッシュ・メモリ内に格納されない。設定を格納するには、プリンタ設定変更コマンド(例えば、1FH11H)が使用される。
【0127】
例示としての表面および裏面交換コマンド:
ASCII:US d n
16進:1F 64 n
10進:31 100 n
nの値
0:交換の取消し
1:表面および裏面の交換。もとの表面データが裏面上に印刷され、もとの裏面データが表面上に印刷される。
デフォルト:0(交換の取消し)
【0128】
このコマンドは、プリンタが両面モードである場合に、表面データと裏面データの印刷を交換する。表面と裏面とを交換する前に、表面データが表面サーマル・ヘッドにより印刷される。交換後は、表面データが裏面サーマル・ヘッドにより印刷される。
【0129】
両面印刷を開始する前は、最後に受信した表面および裏面交換コマンドだけが有効である。
【0130】
このコマンドの設定は、NVRAM/フラッシュ・メモリ内に格納されない。
【0131】
設定を格納するためには、プリンタ設定変更コマンド(例えば、1FH11H)が使用される。
【0132】
例示としての制限:片面コマンドによる両面モードの場合には、用紙を切断する直前にロゴが印刷される場合、交換後に、表面(交換前の裏面)上の印刷パターンにブランク(例えば、35mm長さ)部分ができる。
【0133】
プリンタ・バッファROM内に予め定義された1行のテキスト・メッセージをダウンロードする。
ASCII:US e n k dl d2...dkNUL
16進:1F 65 n k d1 d2...dk0
10進:31 101 n k d1 d2...dk0
nの値
n:行番号.n=0,1,2,3.
κ:文字属性
d1,d2,...,dk。1行のテキスト・メッセージのストリング。NULで終わるストリング。
【0134】
このコマンドは、1行のテキストをROM内にダウンロードする。このメッセージは、すべての両面モードの場合に使用される。ユーザは、表面の下部および/または裏面の上部のところに、1行/2行のテキスト・メッセージを自動的に追加することを選択することができる。表面はライン0およびライン1を使用し、裏面はライン2およびライン3を使用する。印刷面(表面/裏面)は、印刷の論理面である。
【0135】
ダウンロード・コマンド文字属性の例示としての設定:
【表3】
【0136】
例示としての予め定義された下部/上部メッセージ・イネーブル・コマンド:
ASCII:US f n
16進:1F 66n
10進:31 102n
nの値
ビット0=0:表面の予め定義された下部メッセージの動作不能
ビット0=1:表面の予め定義された下部メッセージの動作可能
ビット1=0:裏面の予め定義された上部メッセージの動作不能
ビット1=1:裏面の予め定義された上部メッセージの動作可能
デフォルト:0(予め定義された下部および上部メッセージの動作不能。
【0137】
この機能が動作可能になると、プリンタは、レシートの表面/裏面の下部/上部のところに、1行または2行のテキスト・メッセージを自動的に追加する。このコマンドは、両面モード(片面コマンドによるおよび両面コマンドによるおよび予め定義されたデータによるすべて)の場合にだけ有効である。このコマンドの設定は、NVRAM/フラッシュ・メモリ内に格納されない。
【0138】
設定を格納するには、プリンタ設定変更コマンド(例えば、1FH11H)が使用される。
【0139】
例示としてのn番目のマクロ選択コマンド:
ASCII:US g n
16進:1F 67 n
10進:31 103 n
nの値:1〜25
デフォルト:n=1
定義または実行のためのn番目のマクロを選択する。
【0140】
マクロの定義中にこのコマンドを受信した場合には、現在の定義がクリアされる。マクロを定義し、マクロを実行するために同じコマンドが使用される。
【0141】
開始または終了マクロの定義(GS:)
マクロ(GS^)の実行 マクロ・サイズは、それぞれ2048バイトである。
【0142】
例示としての制限:1行を超える文字は無視される。コマンド・シーケンスが、US e n k NULである場合には、プリンタは、フラッシュROM内のn番目の行のメッセージをクリアする。1行だけを定義する場合には、プリンタは、定義された行だけを印刷する。いくつかの属性はサポートされない。スクリプト・モード、2ドット・アンダーライン・モード、ダブル・ストライク・モード、90°左/右回転、黒/赤、印刷開始位置、文字サイズ≧3。1行内で属性を変更することはできない。
【0143】
例示としての予め定義された裏面印刷の開始または終了コマンド:
ASCII:US h
16進:1F 68
10進:31 104
【0144】
予め定義された裏面印刷の開始または終了、およびプリンタのバッファROM内への格納。正常動作中にこのコマンドを受信すると、予め定義された裏面印刷定義が開始し、予め定義された裏面印刷定義中にこのコマンドを受信すると、予め定義された裏面印刷定義が終了する。プリンタが、「予め定義された裏面印刷の開始または終了」の前の受信の直後に、第2の「予め定義された裏面印刷の開始または終了」を受信した場合には、プリンタは、予め定義された裏面印刷をクリアする。マクロの定義(GS:)中でこのコマンドを受信した場合には、現在のマクロ定義がクリアされる。予め定義された裏面印刷の定義中に、コマンドGS:(マクロ定義の開始または終了)を受信すると、現在の定義がクリアされる。
【0145】
例示としての最短レシート長さの定義コマンド:
ASCII:USi n1 n2
16進:1F 69 n1n2
10進:31 105 n1 n2
nlの範囲:0〜255
n2の範囲:0〜255
デフォルト:
n1=0
n2=0
【0146】
このコマンドは、片面印刷から両面印刷への変換を始動するために、最短媒体(例えば、レシート)の長さを定義する。この設定は、「片面コマンドによる両面モード」に対してだけ行うことができる。
【0147】
例示としての媒体チェック・モード印刷コマンド:
値n:
0=媒体チェック不能モード
1=媒体チェック可能モード
【0148】
プリンタ診断中に、印刷媒体チェック・モードを動作可能または動作不能にすることができる。設定(値)は、EEPROM内に保存される。媒体チェック動作可能モードを選択した場合には、識別した媒体(例えば、片面、両面、非感熱等)と、熱印刷モード選択コマンド設定(例えば、片面モード、片面コマンドによる両面モード、両面コマンドによる両面モード、および予め定義されたデータによる両面モード)との組合せにより、熱印刷モード選択コマンド(例えば、1F 60 n)を無視することができる。
【0149】
一実施形態においては、媒体チェック・モード・コマンドは、媒体チェック可能に設定され、例示としての熱印刷モード選択コマンドは、片面コマンドによる両面モードに設定される。チェックを行った場合で、媒体が両面感熱であると判別された場合には、片面コマンドによる選択した両面モードで動作が続行する。しかし、媒体が片面感熱であると判別された場合には、片面モードにより動作が進行し、それにより熱印刷モード選択コマンド(例えば、IF 60 n)設定が無視(例えば、無効化)される。
【0150】
以下の表に一実施形態のさらなる詳細を示す。
【表4】
(1)例えば、1F6Cおよび1F6Dコマンドのビット4および5
(2)例えば、「警告:2ST用紙が装填されていない」
【0151】
上記実施形態のところで説明したように、両面感熱媒体ではなく片面感熱媒体が検出された場合には、片面媒体の感熱面上に、ユーザに両面感熱紙が装填されていないことを知らせるエラー・メッセージが印刷される。1つまたは複数の可視アラーム、可聴アラームおよび/または触覚アラームを含むユーザへの他の通知方法も使用することができる。
【0152】
例示としての熱印刷モード・バッチ戻りコマンド:
ASCII:US I n
16進:1F 6C n
10進:31 108 n
nの値:
1=熱印刷モード状態
n=1の場合には、熱印刷モード・バッチ戻りコマンドは、受信バッファ内の現在のすべてのデータを処理した後で状態を送信する。
【0153】
例示としての熱印刷モード・リアルタイム戻りコマンド:
2.14.15.1 ION USB またはRS232
ASCII:US m n
16進:1F 6D n
10進:31 109 n
2.14.15.2 標準USB
ASCII:このコマンドは制御を移動することにより使用されるので、コマンド列は定義されない。
16進:06 00 n(bRequest=0x06,wValue=0x00 n)
10進:06 00 n
nの値:
1=熱印刷モード状態
【0154】
n=1である場合には、熱印刷モード・リアルタイム戻りコマンドは、現在のプリンタ・モード状態を送信する。
【0155】
熱印刷モード・バッチ戻りコマンドおよび熱印刷モード・リアルタイム戻りコマンド両方の場合、戻った熱印刷モード状態は、下記のビット指定を有する。
【表5】
【0156】
すでに説明したように、選択した印刷モードおよび検出した媒体タイプにより、熱印刷モード・バッチ戻りコマンドおよび熱印刷モード・リアルタイム戻りコマンドのビット4および5は下記の指定を有する。
【表6】
【0157】
フォーミュラ:
最短文書/レシート長さを、1/203インチ(0.01cm)のデフォルト水平運動単位で、2インチ(5.08cm)に設定するために、4バイト列を送信。
US i 150 1
2インチ(5.08cm)=406/203および406=(1×256)+150の場合
【0158】
例示としての制限:
文字属性は両面に対して同じである。例えば、表面印刷文字が2倍幅であれば、裏面印刷文字も2倍幅である。印刷エリアのどちらかの面が印刷バッファより大きい場合には、プリンタは、自動的に印刷を開始し、次に、プリンタは片面印刷に戻る。
【0159】
例示としての構成メニュー両面印刷設定:
希望の両面印刷設定のために用紙供給ボタンを押す。
デフォルトにはアスタリスク(*)が付いている。
**熱印刷モード設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
片面*>1クリック
片面コマンドによる両面>2クリック
両面コマンドによる両面>3クリック
予め定義されたデータによる両面>4クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
**倒立モード設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
F:正常、B:正常*>1クリック
F:倒立、B:正常>2クリック
F:正常、B:倒立>3クリック
F:倒立、B:倒立>4クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
**表面および裏面の交換設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
動作不能*>1クリック
動作可能>2クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
**下部および上部メッセージ設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
上部:動作不能、下部:動作不能*>1クリック
上部:動作可能、下部:動作不能>2クリック
上部:動作不能、下部:動作可能>3クリック
上部:動作可能、下部:動作可能>4クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
**最短レシート長さの設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
動作不能*>1クリック
5インチ(12.7cm)>2クリック
10インチ(25.4cm)>3クリック
15インチ(38.1cm)>4クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
**エラーの場合の再印刷設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
エラー行から印刷再開*>1クリック
エラー・ページから再印刷>2クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
【0160】
上記説明は例示としてのものであって、これに制限されない。より詳細に説明すると、第1および第2のプリント・ヘッド、プラテン、歯車等、並びに媒体の表面および裏面または媒体の上部または下部の指定は実施形態により変更することができる。
【0161】
さらに、上記説明を読めば、当業者であれば多くの他の実施形態を思い付くことができるだろう。従って、実施形態の範囲は、この特許請求の範囲の等価物の全範囲とともに、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。
【0162】
米国特許法施行規則第1.72条第(b)項の規定により要約を添付してあるので、読む人は、技術的内容の性質および要旨を容易に理解することができるだろう。この要約は、特許請求の範囲の範囲または意味を解釈または制限するためのものではないことを理解されたい。
【0163】
実施形態の上記説明においては、説明を分かりやすくするために種々の特徴を1つの実施形態に一緒にグループ分けしてある。このように説明してあるからといって、特許請求した実施形態が、各請求項内に明示してあるものよりも多くの特徴を有するものと解釈すべきではない。それどころか、添付の特許請求の範囲に記載されるように、本発明の主題は、1つの開示の実施形態のすべての特徴内にだけ含まれているのではなく、それより少ない特徴内にも含まれている。それ故、添付の特許請求の範囲は、それにより実施形態の説明に組み込まれ、各請求項は、別々の例示としての実施形態としてそれ自身上に立脚している。
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面熱印刷の検出に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2006年3月7日付けの「Two−Sided Thermal Printing」という名称の米国仮特許出願第60/779,781号公報および2006年3月7日付けの「Dual−Sided Thermal Printer」という名称の米国仮特許出願第60/779,782号公報の優先権を主張する。これらの仮出願は参照により本明細書に組み込むものとする。
【0003】
米国特許第6,784,906号公報および第6,759,366号公報に、取引文書およびレシートのような文書の両面直接熱印刷が開示されている。両面直接熱印刷の場合、プリンタは、プリンタを通してフィード・パスに沿って移動する感熱媒体の両面上に同時に印刷することができるように構成されている。このようなプリンタの場合、ダイレクト・サーマル・プリント・ヘッドは、フィード・パスに沿って媒体の各面上に配置されている。動作中、各サーマル・プリント・ヘッドは、各プリント・ヘッドから媒体を横切って対向プラテンの方向を向いている。
【0004】
直接熱印刷の場合には、プリント・ヘッドは、感熱コーティングを含む基材を備える紙または他のシート媒体に選択的に熱を加える。コーティングされた基材上に「印刷」が行われる熱が加わると、コーティングが変色する。両面直接熱印刷の場合には、シート媒体基材の両面をコーティングすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国仮特許出願第60/779,781号公報
【特許文献2】米国仮特許出願第60/779,782号公報
【特許文献3】米国特許第6,784,906号公報
【特許文献4】米国特許第6,759,366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
両面ダイレクト・サーマル・プリンタは、プリンタを通してフィード・パス沿いに移動する紙のレシート、文書、ラベルまたは他の感熱媒体の両面に印刷することができるように構成される。一実施形態においては、両面ダイレクト・サーマル・プリンタは、媒体フィード・パスの各面上にサーマル・プリント・ヘッドを備え、プリンタで媒体のタイプを検出することができる1つまたは複数の媒体タイプ・センサを備える。他の実施形態においては、両面ダイレクト・サーマル・プリンタは、関連するプリント・ヘッドから横切ってフィード・パスの各面上に配置されている対向プラテン、および/または上記フィード・パスの各面上の案内ローラを含むことができる。プリンタでの媒体のタイプの識別を含む両面プリンタ機能は、例えば、ハードウェアまたはソフトウェアの構成設定、エスケープ・シーケンス、リアルタイム・プリンタ・コマンド等で実施されるコマンドにより制御することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
両面直接熱印刷は、材料を節約し、顧客に情報を柔軟に提供するために、レシートのような印刷媒体の両面上に可変情報を印刷するためのものである。印刷は、電子的に、または両面印刷を指示するコンピュータ・アプリケーション・プログラムを使用してコンピュータにより駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1A】取引レシートまたはチケットのような感熱媒体の両面印刷のために使用することができる両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタの略図である。
【図1B】媒体タイプを判別するための1つまたは複数のセンサを含む両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタの略図である。
【図1C】媒体タイプを判別するための1つまたは複数のセンサを含む両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタのもう1つの略図である。
【図1D】媒体タイプを判別するための1つまたは複数のセンサを含む両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタのさらにもう1つの略図である。
【図1E】両面画像形成サーマル・プリンタにより印刷媒体をチェックするための方法である。
【図2A】第2の非感熱面の熱画像形成に失敗した後の、第1の感熱面上に印刷した警告メッセージを有する片面感熱媒体である。
【図2B】第1の面の熱画像形成に成功した後の、第2の面上に印刷したメッセージを有する両面感熱媒体である。
【図2C】第1および第2の非感熱面の熱画像形成に失敗した後の非感熱媒体である。
【図2D】ロゴの形で、画像がその第1および第2の面上に熱印刷された後の両面感熱媒体である。
【図3A】表面に印刷された取引の詳細を含む両面レシートである。
【図3B】取引の詳細に基づいて選択した可変格納情報のような、裏面に印刷された補足情報を含む図3Aのレシートである。
【図3C】レシートの表面上に印刷した関連する取引の詳細の一部を含む両面レシートである。
【図3D】その上に関連する取引データの残りの部分が印刷される図3Cのレシートの裏面である。
【図4】小売店の販売時点情報管理(POS)用途のための例示としての両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの斜視図である。
【図5】図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの部分中心線断面の略図である。
【図6】図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの部分ギヤ面の断面の略図である。
【図7】開放位置内にカバーを含む、図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの部分中心線断面の略図である。
【図8】図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの変形版の部分中心線断面の略図である。
【図9】図8の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの部分ギヤ面の断面の略図である。
【図10】図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの変形版の部分中心線断面の略図である。
【図11】図10の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの部分ギヤ面の断面の略図である。
【図12】図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの他の変形版の部分中心線断面の略図である。
【図13】両面ダイレクト・サーマル・プリンタのプリント・ヘッドおよびプラテンの向きおよび媒体フィード・パスの他の変形版の略図である。
【図14】両面ダイレクト・サーマル・プリンタのプリント・ヘッドおよびプラテンの向きおよび媒体フィード・パスの他の変形版の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
例示として、添付の図面を参照しながら以下に本発明の種々の実施形態について説明する。これらの実施形態は種々に変更することができる。
【0010】
図1Aは、発行時に、例えば、取引レシートまたはチケットを両面印刷するために使用することができる両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10の略図である。プリンタ10は、その内容を参照により本明細書に組み込むものとする米国特許第6,784,906号公報および第6,759,366号公報に開示されている、例えば、感熱色素で各面がコーティングされたセルロースまたはポリマー基材シートを備える、例えば、両面感熱紙を含む印刷媒体20上で動作する。直接熱印刷媒体のための基材および感熱変色コーティングは、一般に当業者であれば周知のものである。
【0011】
両面直接熱印刷は、媒体20の対向面上に色素を含む媒体20と、媒体20の片面の熱印刷が媒体20の対向面の着色に影響を与えるのを防止するだけの十分な耐熱性基材を使用すれば容易に行うことができる。
【0012】
熱印刷媒体20は、例えば、商品券、クーポン、レシート、チケットまたは他の物品または文書を提供するために、媒体20の片面または両面上にグラフィックスまたはテキスト、あるいはその両方を印刷することができる紙ロール、扇状に折り畳んだスタック、個々のシート等の形で提供することができる。
【0013】
図1Aに示すように、プリンタ10は、感熱媒体20の対向面上に回転プラテン30および40、および対向サーマル・プリント・ヘッド50および60を有する。媒体20の両面直接熱印刷は、例えばレシートまたはチケットを発行した場合のような取引が終了した場合に、1回のパスで行われる。別の方法としては、例えば、第1の方向に移動する場合に、媒体20が一方または両方のサーマル・プリント・ヘッド50および60により画像形成され、次に、第1または第2の後退方向に移動する媒体が一方または両方のサーマル・プリント・ヘッド50および60によるもう1回の画像形成のために後退する2回以上のパス・プロセスにより行うことができる。印刷が終了すると、そのフォーマット(例えば、ロール、扇状に折り畳んだもの、個々のシート等)により媒体20を、個々のレシート、チケットまたは他の文書を提供するために、手動によりまたは自動的にカットまたは切り離すことができる。
【0014】
両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10は、さらに、1つまたは複数の両面印刷モードまたは機能の作動および作動停止を可能にするスイッチ70を含むことができる。このような両面印刷機能スイッチ70は、プリンタ10上で機械的に動作するスイッチ、または関連するホスト・コンピュータ上のプリンタ・ドライバまたはプリンタ10上に常駐するファームウェアまたはソフトウェア等により動作する電子動作スイッチであってもよい。スイッチ70は、例えば、プリンタ10に送信されるコマンド・メッセージまたはエスケープ・シーケンスに応じて電子的に動作することができる。プリンタ制御言語またはプリンタ・ジョブ言語(「PCL/PJL」)またはエスケープ・コマンド等を使用することができる。例えば、関連するホスト・コンピュータ上で実施するソフトウェア制御ユーティリティ・ページにより行う設定のようなプリンタ・セットアップ構成プログラム設定も、両面プリンタ10用の機能スイッチ70を電子的に動作することができる。
【0015】
一実施形態においては、両面印刷機能スイッチ70は、(1)印刷のためのデータ(例えば、内部に格納しているマクロ、外部から受信した取引データ等)、(2)2つのサーマル・プリント・ヘッド50および60のどちらを印刷のために使用するのか、および/または特定のデータを印刷するために使用するのか、(3)媒体が第1の方向(例えば、前方)または第2の方向(例えば、後方)に移動している場合に、選択したデータを印刷すべきか否か、(4)どの媒体面を含めて、相対的および/または絶対的媒体位置のどちらに特定のデータを印刷するのか、(5)どの方向(例えば、右側を上に、ひっくり返して、ある角度でなど)に、媒体20の上に特定のデータを印刷するのかを選択するためにまたは他の方法で識別するために、構成し、プログラムし、または他の方法で設定することができる。例えば、両面印刷機能スイッチ70の設定は、媒体20の第1(例えば、表)の面に印刷する、選択した外部から受信したおよび/または内部に格納している印刷データのブロックの部分(例えば、第1の半分)、および媒体20の第2(例えば、裏)の面上に印刷する他の部分(例えば、第2の半分)を配列することができる。もう1つの設定の場合には、データの各部分が印刷される媒体面を逆にすることができる。このようにして、レシートの印刷のために必要な媒体20の量を節約しながら、レシートの一方の面上に関連する取引データの一部が印刷され、レシートの他の面上に取引データの残りの部分が印刷される取引レシートのような文書を生成することができる。それ故、とりわけ、媒体の各面に印刷されるデータの一部または量、またはデータのブロックを決定するために、例えば、プリンタ10に送信する制御コマンド・メッセージにより、両面印刷機能スイッチを構成することができる。データの異なるブロックまたはその一部を、このスイッチ70により媒体20の異なる面またはその上の位置に別の方法で選択し、配列することができる。
【0016】
一実施形態においては、印刷機能スイッチ70は、レシート紙ロールのような感熱媒体20の第1の面上に印刷するために印刷データの第1の部分を選択し、感熱媒体20の第2の面上に印刷するために印刷データの第2の部分を選択することができる。このような印刷データは、販売時点情報管理(POS)端末(図示せず)、現金自動預け払い機(ATM)(図示せず)、セルフ・チェックアウト・システム(図示せず)等のようなホスト・コンピュータからプリンタ10が同時に受信したデータ、および/またはプリンタ10の1つまたは複数のメモリまたはバッファ位置80に格納しているデータを備えることができる。印刷データは、(1)例えば、POS端末のようなホスト・コンピュータによりプリンタ10で受信または格納する前に印刷のために処理することができ、(2)例えば、印刷機能スイッチ70、またはプリンタ10に関連するコントローラまたはプロセッサ90によりプリンタ10で受信または格納した後で印刷のために処理することができ、または(3)とりわけ(1)および(2)を組み合わせることができることに留意されたい。同様に、このような処理は、印刷機能スイッチ70により感熱媒体20の第1の面および/または第2の面上に印刷するために印刷データを選択、識別および/または配分する前または後で行うことができる。
【0017】
他の実施形態においては、印刷機能スイッチ70を、そのようなデータを印刷するために必要な媒体の量に基づいて、印刷媒体20の面を含む特定の位置のところに印刷するために印刷データを選択し、または他の方法で識別するために構成することができる。このような量は、とりわけ、(1)印刷するデータの物理印刷サイズ(例えば、長さ、幅、周囲、領域、フォントのサイズ等)、(2)熱により画像形成することができる媒体20の部分(例えば、1つまたは複数の感熱コーティングを有する部分)、(3)予め印刷されるまたは予め画像形成される媒体20の部分、(4)熱または他の画像形成から除外するまたは除外したい媒体20の部分(例えば、マージン、ヘッダ、行間隔、インデント、所望のまたは必要な余白空間等)、(5)プリンタ10の物理特性(例えば、プラテン30および40のサイズ、サーマル・プリント・ヘッド50および60のサイズ、プラテン30および40の間隔35、サーマル・プリント・ヘッド50および60の間隔55)等に基づいて決定することができる。
【0018】
ある実施形態においては、印刷機能スイッチ70は、媒体20の第1の面上に印刷するための印刷データの第1の部分、および媒体20の第2の面上に印刷するための印刷データの第2の部分を配分することができる。この場合、第1および第2の部分は、印刷した場合第1および第2の各媒体面上のスペースのほぼ同じ量を占めるように選択される。同様に、印刷機能スイッチ70は、媒体20の第1の面上に印刷するための印刷データの第1の部分、および第1の面に対向する媒体20の第2の面上に印刷するための印刷データの第2の部分を配分することができる。この場合、第1の部分の印刷したサイズが、第2の部分の印刷したサイズより大きくなるように選択される。第1および第2のデータ部分の印刷したサイズの違いは、とりわけ、(1)媒体20の第1および第2の面間の(例えば、マージン、ヘッダ、フッタ、予め印刷した情報、感熱コーティングの範囲等を考慮して)印刷可能なスペースの広さの違い、(2)所与の面上に印刷するために選択したデータ(例えば、内部に格納しているマクロ対外部から受信した取引など)のタイプの違い、および(3)媒体20の第1および第2の面(例えば、プリント・ヘッド・スペース55)上のサーマル・プリント・ヘッドの位置の違いを収容するように選択することができる。
【0019】
一実施形態においては、印刷機能スイッチ70は、媒体20の第1の面上に印刷するためのチケット情報のような印刷データの第1の部分、および第1の面に対向する媒体20の第2の面上に印刷するための法的情報のような印刷データの第2の部分を配分することができる。この場合、第1の部分の印刷したサイズ(例えば、印刷領域)が、サーマル・プリント・ヘッド50および60の間の媒体20の第2の面上の印刷可能なスペース(例えば、領域)の広さにほぼ等しい広さだけ第2の部分の印刷したサイズ(例えば、印刷領域)より大きくなるように選択される。所与の面上の印刷データの印刷したサイズは、所与の面上に印刷されるデータの量を選択することにより、選択したデータが印刷されるサイズ(例えば、フォント、フォント・サイズおよび/またはデータ・スケーリング)を選択することにより、またはその他の方法で制御することができることに留意されたい。
【0020】
他の実施形態においては、媒体20の第1の面上の印刷データが占める媒体フィード・パス(例えば、図1Aの頂部のところの矢印が示す)に沿った媒体20の長さが、プラテン30および40の間の間隔35にほぼ等しい長さ、サーマル・プリント・ヘッド50および60の間の間隔55にほぼ等しい長さだけ、媒体20の第2の面上の印刷データが占める媒体フィード・パスに沿った媒体20の長さとは異なるように、印刷機能スイッチ70により印刷データを配分することができる。
【0021】
このような場合、印刷データの第1の部分が占めるレシートのような印刷媒体20の第1の面の長さが、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の間の間隔55にほぼ等しい長さだけ、印刷データの第2の部分が占める印刷媒体20の第2の面の長さより長くなるように、POS取引データのようなプリンタ10が受信したデータの第1および第2の部分を印刷機能スイッチ70により識別することができる。もちろん、印刷データの配分の際に他の関連する長さおよび/または変形版も使用することができる。さらに、受信した印刷データを、媒体20の片面または両面上に印刷するために、印刷機能スイッチ70による識別の前または後で、プリンタ10の1つまたは複数のバッファ80内に格納することができる。
【0022】
他の実施形態においては、印刷機能スイッチ70により媒体20の片面または両面上に印刷するために選択したまたは他の方法で識別したデータは、プリンタ10に関連する1つまたは複数のメモリ内に格納している1つまたは複数の位置識別子(例えば、アドレス)、施設識別子(例えば、店舗)、コンピュータ識別子(例えば、POS端末)、ロゴ、広告等のような予め定義された印刷データまたはマクロを含むことができる。ある例の場合には、このような予め定義された印刷データのいくつかのまたはすべてを、媒体20の片面または両面上の第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の間の間隔55に印刷するために選択することができる。さらに、このような情報を、例えば、同じ文書またはレシート上に含まれるPOS端末から受信した取引データのような任意の同時に受信した印刷データの前に印刷するために選択することができる。それ故、予め定義された印刷データを、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の間の媒体20のある領域のような、そうでない場合には、同時情報を印刷するのが難しいか、望ましくない媒体20の領域上に印刷するために選択することができ、それにより媒体20を最大限に使用することができる。
【0023】
他の実施形態においては、印刷機能スイッチ70は、媒体を最適使用するために、感熱媒体20の第1および第2の面間で、内部に格納しているマクロおよび/または受信した取引データを含む印刷データを配分することができる。このような最適化を行いながら、印刷機能スイッチ70は、選択した印刷データの印刷サイズ(例えば、フォント、フォント・サイズ、スケーリングなど)を制御することができる。同様に、印刷機能スイッチ70は、とりわけ、(1)所望のまたは必要なヘッダ、フッタ、マージン等を含む媒体サイズおよび設計パラメータ、(2)感熱コーティングの位置、および(3)媒体20上に予め印刷することができる任意の情報を考慮に入れることができる。一実施形態においては、このような考慮は、選択した印刷データの一部または全部を予め印刷したデータが存在する領域のようなある媒体領域に配分することを避け、選択した印刷データの一部または全部を1つまたは複数の感知マーク等により区切られた領域のような他の媒体領域に配分する印刷機能スイッチ70を備えることができる。さらに、他の実施形態においては、1つまたは複数の光センサのような1つまたは複数のセンサ100を、このような印刷媒体の使用の最適化の一部として配分するおよび配分しない決定を行う目的で、予め印刷した情報の領域および/または1つまたは複数の検出マークで画定された領域を検出するために使用することができる。
【0024】
追加的にまたは代替的に、プリンタ10内に装填される媒体20(例えば、片面感熱、両面感熱、非感熱、ラベル、ロール、扇状に折り畳んだもの、予め印刷したものなど)のタイプを確認するために1つまたは複数のセンサ100を使用することができる。次に、このようなセンサからの信号は、とりわけ、プリンタ10内の媒体20のタイプのオペレータに通知するために、および/または検出した媒体のタイプに基づいて、プリンタ10の1つまたは複数の機能を動作可能または動作不能にしたりするために使用することができる。
【0025】
一実施形態においては、1つまたは複数のセンサ100を、第1および/または第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60による画像形成の試みの後で、設置した印刷媒体20の片面または両面上で熱印刷が行われたか否かを検出するために使用することができる。次に、1つまたは複数のセンサ100からの予想した熱印刷の検出の成功または失敗を示す信号は、オペレータに対する通知の生成をトリガするために、音、視覚および/または触覚による通知を提供することにより、設置した媒体の1つまたは複数の面上にメッセージを印刷することにより、および/またはPOS端末、ATM、セルフ・チェックアウト・システム等のような付属のコンピュータに信号を送信することにより、オペレータにこのような成功または失敗を表示するために使用することができる。同様に、予想した熱印刷の検出の成功または失敗を示す信号のような1つまたは複数のセンサ100からの信号は、1つまたは複数のサーマル・プリント・ヘッド50および60による印刷、媒体20の前進、切断機構(例えば、図5のナイフ・ブレード機構370)の動作、1つまたは複数のプラテン30および40の運動(例えば、回転)、駆動および/またはステップ・モータ(図示せず)の動作などの1つまたは複数の両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10の機能を動作可能または動作不能にしたりするために使用することができる。さらに、設置した媒体20の片面または両面上の予想した熱印刷の成功または失敗を示す1つまたは複数のコードは、診断および/またはプリンタ制御(例えば、印刷モード設定)使用を報告するために、プリンタ10のメモリまたはバッファ80に保存することができる。
【0026】
図1Bの一実施形態においては、センサ100のような1つまたは複数のセンサを、とりわけ、1つまたは複数の媒体の特性、状態またはフィーチャを検出するために、第1のサーマル・プリント・ヘッド50のようなサーマル・プリント・ヘッドに近接して印刷媒体フィード・パスの一方の側面上に設置することができる。センサ100は、運動センサ、ホール効果センサ、赤外線(IR)センサ、紫外線(UV)センサ、無線周波(RF)センサ、電荷結合素子(CCD)などであってもよい。一実施形態においては、センサ100は、印刷媒体20上の熱印刷のような印刷を示す信号を生成することができる光センサを含む。
【0027】
動作中、第1のサーマル・プリント・ヘッド50により媒体20を熱的に画像形成するためのある試みを両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10により行うことができる。このような試みを行っている間、印刷データを、第1のサーマル・プリント・ヘッド50により印刷するためにメモリまたはバッファ80から選択することができる。印刷するための第1のサーマル・プリント・ヘッド50の試みの後で、センサ100が選択した印刷データを検出しなかった場合には、印刷失敗信号を生成することができる。次に、このような印刷失敗信号は、オペレータへの1つまたは複数の内部(例えば、プリンタ10)および/または外部(例えば、接続しているコンピュータまたは端末)通知を生成するために、および/または、例えば、第1のサーマル・プリント・ヘッド50によるこれ以上の印刷を不能にするような1つまたは複数のプリンタ10の機能を動作可能および/または動作不能にするために使用することができる。
【0028】
一実施形態においては、センサ100のような1つまたは複数のセンサは、センサ100からの信号が、所望の許容範囲内で、選択した印刷データから予想した信号と一致しない、つまり選択した印刷データを検出しない場合がある。このような予想した信号は、プリンタ10内のメモリまたはバッファ80内に格納することができ、例えば、プリンタ10と関連するコントローラまたはプロセッサ90により、センサ100からの信号と比較することができる。次に、このようなコントローラまたはプロセッサ90は、このような比較に基づいて、プリンタ10(例えば、片面感熱または両面感熱または非感熱)に設置された媒体のタイプを示すもう1つの信号を生成することができる。このもう1つの信号は、オペレータへの通知を提供するために使用することもできるし、および/または1つまたは複数のプリンタ機能を自動的に動作可能および/または動作不能にするために使用することができる。
【0029】
1つまたは複数の生成したオペレータに対する通知は、媒体20が第1のサーマル・プリント・ヘッド50により画像形成しようとしていた媒体20の面が熱的コーティングされていないことを示すことができる(例えば、媒体20は、両面感熱媒体ではない)。ある場合には、このような通知は、さらに、設置されている媒体20を適切な(例えば、両面感熱)媒体20で置換するようにとのオペレータに対する表示を含むことができる。追加的にまたは代替的に、このような表示は、オペレータに、これ以上印刷できなくなっている第1のサーマル・プリント・ヘッド50により、設置されている媒体20を引き続き使用するようにとのオプションを提供することができる。他の実施形態においては、このような動作不能は、自動的なものであってもよいし、オーバライドおよび/または他の方法で変更するためにもう1つのプリンタ10またはオペレータ入力または行動を必要とするものであってもよい。第1のサーマル・プリント・ヘッド50により画像形成することができる面がコーティングされている片面感熱媒体などの追加の媒体タイプも、使用のために同様に選択および/または表示することができる。
【0030】
必要な場合または望ましい場合、オペレータ入力は、オペレータがアクセスすることができる1つまたは複数のスイッチのような1つまたは複数のプリンタ10入力デバイスを通して直接提供することができる。追加的にまたは代替的に、オペレータ入力を、例えば、1つまたは複数のエスケープ・シーケンスの形で、例えば、プリンタ10に制御および/または構成情報を送信することができるPOS端末(図示せず)のような付属のオペレータがアクセスすることができる端末を通して提供することができる。一実施形態においては、オペレータ入力は、印刷機能スイッチ70を通して提供され、および/または維持される。
【0031】
図1Cの他の実施形態においては、センサ102のような1つまたは複数のセンサを、とりわけ1つまたは複数の媒体の特性、状態またはフィーチャを検出するために、第2のサーマル・プリント・ヘッド60のようなサーマル・プリント・ヘッドに近接して印刷媒体フィード・パスの一方の側面上に設置することができる。すでに説明したように、センサ102は、運動センサ、ホール効果センサ、IRセンサ、UVセンサ、RFセンサ、CCD等であってもよい。一実施形態においては、センサ102は、印刷媒体20上の熱印刷のような印刷を示す信号を生成することができる光センサを備える。
【0032】
動作中、第2のサーマル・プリント・ヘッド60により媒体20を熱的に画像形成するためのある試みを両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10により行うことができる。このような試みを行っている間、印刷データを第2のサーマル・プリント・ヘッド60により印刷するために、メモリまたはバッファ80から選択することができる。選択したデータを印刷するための第2のサーマル・プリント・ヘッド60の試みの後で、センサ102が予想した印刷データを検出しなかった場合には、印刷失敗信号を生成することができる。次に、このような印刷失敗信号は、オペレータに対する1つまたは複数の内部(例えば、プリンタ10)または外部(例えば、接続しているコンピュータまたは端末)通知を生成するために、および/または、例えば、第2のサーマル・プリント・ヘッド60によるこれ以上の印刷を不能にするような1つまたは複数のプリンタ10の機能を動作不能にするために使用することができる。
【0033】
追加的にまたは代替的に、第2のサーマル・プリント・ヘッド60により選択したデータを印刷しようと試みた後で、センサ102が、予想した印刷データを検出した場合には、印刷成功信号を生成することができる。次に、このような印刷成功信号をオペレータに対する1つまたは複数の内部(例えば、プリンタ10)または外部(例えば、接続しているコンピュータまたは端末)通知を生成するために、および/または、例えば、第2のサーマル・プリント・ヘッド60によるさらなる印刷を可能にするような1つまたは複数のプリンタ10の機能を動作不能および/または動作可能にするために使用することができる。
【0034】
一実施形態においては、センサ102のような1つまたは複数のセンサは、センサ102からの信号が、所望の許容範囲内で、選択した印刷データから予想した信号と一致する、つまり選択した印刷データを検出する場合がある。このような予想した信号は、プリンタ10内のメモリまたはバッファ80内に格納することができ、例えば、プリンタ10と関連するコントローラまたはプロセッサ90により、センサ100からの信号と比較することができる。次に、このようなコントローラまたはプロセッサ90は、このような比較に基づいて、プリンタ10(例えば、片面感熱または両面感熱または非感熱)に設置された媒体のタイプを示すもう1つの信号を生成することができる。このもう1つの信号は、オペレータへの通知を提供するために使用することもできるし、および/または1つまたは複数のプリンタ機能を自動的に動作可能および/または動作不能にするために使用することもできる。
【0035】
1つまたは複数のこのような通知は、第2のサーマル・プリント・ヘッド60により画像形成しようとしていた媒体20の面が熱的コーティングされていることを示すことができる。ある場合には、このような通知は、さらに、プリンタ10内に適切な媒体20が設置されていて、プリンタ10を引き続き動作することができるというオペレータに対する表示を含むことができる。追加的にまたは代替的に、このような表示は、オペレータに、このような動作が前に動作可能になったにせよ、動作不能になったにせよ、動作可能になった第2のサーマル・プリント・ヘッド60により、設置されている媒体20を使用するようにとのオプションを提供することができる。
【0036】
すでに説明したように、1つまたは複数のサーマル・プリント・ヘッド50および60または他のプリンタ構成要素または機能の動作可能および/または動作不能は、1つまたは複数の印刷センサ100および102からの信号により自動的に行うこともできるし、およびその後で変更するためにもう1つのプリンタ10またはオペレータを必要とする場合がある。このような一実施形態においては、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の動作は、センサ100または102による熱印刷の検出に成功した場合の前の自動的動作不能の後で再度動作可能にすることができる。
【0037】
図1Dのさらに他の実施形態においては、第1のセンサ100のような1つまたは複数のセンサを、とりわけ、印刷媒体20の第1の面の1つまたは複数の特性、状態またはフィーチャを検出するために、第1のサーマル・プリント・ヘッド50のようなサーマル・プリント・ヘッドに近接して印刷媒体フィード・パスの第1の側面上に設置することができ、および第2のセンサ102のような1つまたは複数のセンサを、とりわけ印刷媒体20の第2の面の1つまたは複数の特性、状態またはフィーチャを検出するために、第2のサーマル・プリント・ヘッド60のようなサーマル・プリント・ヘッドに近接して印刷媒体フィード・パスの第2の側面上に設置することができる。すでに説明したように、センサ100および102は、それぞれ、運動センサ、ホール効果センサ、IRセンサ、UVセンサ、RFセンサ、CCDなどを備えることができる。一実施形態においては、各センサ100および102は、設置されている印刷媒体20の各面の熱印刷のような印刷を示す信号を生成することができる光センサを備える。
【0038】
動作中、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60により媒体20を熱的に画像形成するためのある試みを両面画像形成ダイレクト・サーマル・プリンタ10により行うことができる。このような試みを行っている間、第1の印刷データを第1のサーマル・プリント・ヘッド50により印刷するために、第1のメモリまたはバッファ80から選択することができ、第2の印刷データを、第2のサーマル・プリント・ヘッド60により印刷するために、第2のメモリまたはバッファ80から選択することができる。それを印刷するための第1のサーマル・プリント・ヘッド50による試みの後で、センサ100が選択した第1の印刷データを検出しなかった場合には、第1の印刷失敗信号を生成することができる。次に、このような第1の印刷失敗信号は、オペレータに対する1つまたは複数の内部(例えば、プリンタ10)または外部(例えば、接続しているコンピュータまたは端末)通知を生成するために、および/または、例えば、第1のサーマル・プリント・ヘッド50によるさらなる印刷のような1つまたは複数のプリンタ10の機能を自動的に動作可能または動作不能にするために使用することができる。同様に、それを印刷するための第2のサーマル・プリント・ヘッドによる試みの後で、センサ102が選択した第2の印刷データを検出しなかった場合には、第2の印刷失敗信号を生成することができる。次に、このような第2の印刷失敗信号は、オペレータに対する1つまたは複数の内部(例えば、プリンタ10)および/または外部(例えば、接続しているコンピュータまたは端末)通知を生成するために、および/または、第2のサーマル・プリント・ヘッド60によるもう1回のような1つまたは複数のプリンタ10の機能を自動的に動作可能または動作不能にするために使用することができる。
【0039】
1つまたは複数のセンサ100および102が第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の近くに設置されている場合には、多数の動作および/または通知を行うことができる。例えば、一実施形態においては、感熱媒体を第1のセンサ100により表示することができ、非感熱媒体を第2のセンサ102により表示することができ、片面感熱媒体20の設置の表示は、プリンタ10による第1の面上で印刷方向を向くことになる。このような場合、第1のサーマル・プリント・ヘッド50を、手動により、または自動的に印刷のために動作可能にすることができ、一方第2のサーマル・プリント・ヘッド60を手動により、または自動的に印刷のために動作不能にすることができる。同様に、他の実施形態においては、非感熱媒体を第1のセンサ100により表示することができ、感熱媒体を第2のセンサ102により表示することができ、片面感熱媒体20の設置の表示は、プリンタ10による第2の面上で印刷方向を向くことになる。このような場合、第1のサーマル・プリント・ヘッド50を、手動により、または自動的に印刷のために動作不能にすることができ、一方、第2のサーマル・プリント・ヘッド60を手動により、または自動的に印刷のために動作可能にすることができる。上記それぞれの場合、片面または両面でない感熱媒体が各動作可能なサーマル・プリント・ヘッドにより設置されていることを示すメッセージの印刷のような1つまたは複数のオペレータに対する通知も提供することができる。
【0040】
さらにもう1つの実施形態においては、感熱媒体20を第1および第2の両方のセンサ100および102で表示することができ、そのため、両面感熱媒体が、その第1および第2の両方の面上への印刷のために設置されていることが表示される。このような場合、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の一方または両方による印刷を、手動によりおよび/または自動的に動作可能にすることができる。同様に、さらに他の実施形態においては、第1および第2のセンサ100および102の両方により非感熱媒体が表示された場合には、非感熱媒体を表示することができる。このような場合、第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60の両方による印刷を、手動によりおよび/または自動的に動作不能にすることができ、および/または非感熱媒体が設置されていることを示す1つまたは複数の可聴アラーム、視覚アラームおよび/または触覚アラームのようなオペレータに対する通知を提供することができる。
【0041】
すべての場合、第1および/または第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60による印刷のような1つまたは複数の印刷機能の動作可能および/または動作不能を、1つまたは複数のセンサ100および/または102からの1つまたは複数の信号に応じて、自動的に提供することができる。同様に、1つまたは複数の印刷機能の動作可能および/または動作不能をオペレータに対する通知の後の手動印刷モード選択により提供することができる。手動および自動スキーム(例えば、手動オペレータ・オーバライドによる自動印刷モード選択)の組合せを含む上記のものの種々の変更も可能である。
【0042】
他の実施形態においては、印刷媒体のタイプの判別からの結果を、例えば、1つまたは複数のプリンタ機能を手動によりまたは自動的に変更する前に、1つまたは複数の印刷モード設定と比較することができる。このような印刷モード設定は、プリンタ10の1つまたは複数のメモリまたはバッファ80内に格納することができる。プリンタが、感熱媒体20の第1の面上の片面印刷のために設定されている一実施形態においては、印刷モードへの手動によるまたは自動的変更は保証されないし、または行われない。この場合、設置されている媒体が、第1の面上に印刷するために配向された両面感熱媒体なのかまたは片面感熱媒体なのかの判別が行われる。しかし、プリンタが、同じように感熱媒体20の第1の面上の片面印刷のために設定されている場合には、設置されている媒体が、第2の面上に印刷するための片面感熱媒体であると判別された場合には、印刷モードの手動によるまたは自動的変更が必要であるか、または行われる。上記シナリオの他の組合せおよび/または変更ももちろん可能である。さらに、検出した媒体のタイプと1つまたは複数の印刷モード設定が一致しない場合には、ユーザは、任意の手動によるおよび/または自動的プリンタ機能および/またはモード修正を行う他にまたは代わりに媒体20を変更するか、および/または置換するようにプロンプトされる。
【0043】
実際には、両面直接熱画像形成プリンタ10は、とりわけ、種々のプリンタの動作、状態および/または入力に応じて、印刷媒体のタイプのチェックを手動によりおよび/または自動的に行うように構成することができる。例えば、一実施形態においては、印刷媒体チェックは、オンデマンド(例えば、オペレータ選択)で行うことができる。他の実施形態においては、このような印刷媒体チェックは、とりわけ、1つまたは複数の一定の時間および/または間隔で行う周期的なものであってもよい。追加的にまたは代替的に、このような印刷媒体チェック動作を、とりわけ、プリンタ10の電源オン、コンピュータまたは端末(図示せず)のような外部デバイスへのプリンタ10との接続、および/または媒体20の置換を含む特定のイベントによりトリガすることができる。
【0044】
印刷媒体20の置換または補充の場合、印刷媒体チェックは、プリンタ10に関連する1つまたは複数の媒体センサからの1つまたは複数の信号によりトリガすることができる。このような媒体センサは、1つまたは複数の媒体設置センサ、および1つまたは複数の媒体量センサ、および1つまたは複数の媒体タイプ・センサを含むことができる。一実施形態においては、媒体なし信号(例えば、媒体補充)の後の媒体あり信号は、印刷媒体チェックの実行をトリガすることができる。同様に、プリンタ10の電源オンの場合には、印刷媒体チェックは、動作前プリンタ診断のアレイの1つとして実行することができる。
【0045】
にもかかわらず、印刷媒体チェックを、1回のトリガまたはコマンドに応じて開始することができるし、印刷媒体チェックを複数のトリガまたはコマンドの結果として行うことができる。同様に、印刷媒体チェックを開始するには、追加の信号を供給する必要がある場合もあるし、および/または印刷媒体チェックの実行の前の条件として許容要件に適合する必要がある場合もある。このような追加の信号または許容要件は、とりわけ、1つまたは複数の接触または制限スイッチ(例えば、図6の制限スイッチ420参照)により供給されるプリンタ閉止信号、媒体チェックを行うための印刷データのブロックが、プリンタ10のバッファ80のメモリ内に格納されていることを示す印刷媒体チェック・データ格納許容要件等を含むことができる。一実施形態においては、プリンタ10は、印刷媒体チェックを行わないように構成することができる。この場合、媒体センサは、媒体が設置されていないこと、および/または媒体がプリンタに適切に設定されていないことを示す。
【0046】
図1Eは、両面画像形成サーマル・プリンタ10により印刷媒体チェックを行うための方法600の一実施形態を示す。最初に、ステップ610において、印刷媒体チェックを開始するためのコマンドまたは他のトリガが、プリンタ10により受信および/または処理される。ステップ620において、媒体チェックを行う前の1つまたは複数の条件に適合することを確認するために、1つまたは複数の許容要件がチェックされる。このような許容要件は、とりわけプリンタ10内に媒体20が存在することを示す紙センサ(例えば、図5の紙センサ360)からの信号、プリンタ10が印刷のために適切に組み立てられていることを示す1つまたは複数の制限スイッチ420からの信号(例えば、図6の枢動自在な支持アームまたはカバー300は、プリンタ200の下のアームまたは基部に適切に閉止および/または嵌合する)、印刷処理が終了したことを示す信号、適切な印刷テスト・メッセージがメモリまたはバッファ80内に位置することを示す信号、および/またはモータ、電圧、およびサーマル・プリント・ヘッド50および60の状態が、印刷に(例えば、欠陥状態にないことのように)適していることを示す1つまたは複数の信号を含むことができる。
【0047】
1つまたは複数の許容要件に適合すると、ステップ630において、第1および/または第2のサーマル・プリント・ヘッド50および60により試しに印刷するために、印刷媒体チェック・データが入手される(例えば、受信および/または検索される)。このような印刷媒体チェック・データは、テキスト(例えば、ASCII、漢字等)を含むことができるし、および/またはグラフィックスを含むことができるし、および1つまたは複数のメッセージ(例えば、図2Aおよび図2Bのメッセージ708および728)、1つまたは複数の画像(例えば、図2Aおよび図2Bの画像706および726)、1つまたは複数のロゴ(例えば、図2Dのロゴ766)等を含む。一実施形態においては、印刷媒体チェック・データは、1つまたは複数のバーコードまたは他の機械可読記号(例えば、図2A、図2Bおよび図2Cのバーコード710、746および748)を含む。さらに、印刷媒体チェック・データは、プリンタ10と通信しているコンピュータまたは端末から受信することができ、またはプリンタ10と関連する1つまたは複数のメモリまたはバッファ80から検索することができる。一実施形態においては、印刷媒体チェック・データは、プリンタ10と関連するEEPROMから検索される。
【0048】
入手すると、ステップ640において、印刷媒体チェック・データによる媒体20の片面または両面を画像形成するための試みが行われる。図2Aおよび図2Bに示すように、このような試みは、バーコード710で媒体700および720の各面704および722を画像形成する試みを含む。同様に、図2Cに示すように、画像形成を行うこのような試みは、第1のバーコード746で媒体740の第1の面742を画像形成する試み、第2のバーコード748で媒体740の第2の面744を画像形成する試みを含むことができる。追加的にまたは代替的に、画像形成するこのような試みは、この場合は、ロゴ766の形をしている画像として示す、同じ印刷媒体チェック・データにより、印刷媒体760の第1および第2の762および764を画像形成する試みを含むことができる。もちろん、一方または両方の媒体面上の他の記号、画像、テキスト、メッセージ等の形をしている印刷媒体チェック・データの印刷の試みおよび/または実際の印刷も行うことができる。
【0049】
ステップ650において、1つまたは複数の信号が、媒体20の片面または両面への予測した印刷媒体チェック・データの印刷が成功したのかまたは失敗したのかを示すセンサ・データを入手する試みの際に、センサ100および102の一方または両方から入手される。このような1つまたは複数のセンサ信号は、印刷の試みと同時に、または印刷の試みが終了した後で入手することができる。同様に、このようなセンサ信号は、例えば、各プリント・ヘッド50および60から各センサ100および102の位置への媒体の移動に関連する遅延の後で入手することができる。1つまたは複数のセンサ信号を入手する任意のこのような遅延は、印刷媒体チェック・ルーチンにより行われる媒体識別および/または確認プロセスの一部に盛り込むこともできるし、また媒体識別および/または確認プロセスの一部として使用することもできる。
【0050】
センサ100および102のタイプにより、任意のこのような入手したセンサ信号に対しては、変換または、とりわけ、アナログ−デジタル変換および/または高速フーリエ変換(FFT)を含む他の変換を行うことができる。
【0051】
ステップ660において、生のおよび/または変換したセンサ信号からのデータが、印刷媒体チェック・データの成功した印刷から入手すると予想されるセンサ信号データと比較される。印刷媒体チェック・データの場合には、このような予想したセンサ・データを、プリンタ10と通信しているコンピュータまたは端末から受信することができ、またはプリンタ10と関連する1つまたは複数のメモリまたはバッファ80から検索することができる。一実施形態においては、予想したセンサ・データは、プリンタ10と関連するEEPROMから検索される。
【0052】
入手したセンサ・データと予想したセンサ・データとの比較は、とりわけ、センサ100および/または102と関連する1つまたは複数の電圧、電流および/またはビットマップと予想した信号データと関連する1つまたは複数の予想した電圧、電流および/またはビットマップとの比較を含むことができる。さらに、このような比較は、追加の処理を含むまたは含まない1つまたは複数のセンサ信号からのデータが、予め定義された許容範囲(例えば、+/−の予め定義された電圧、予め定義された電流レベルおよび/またはビットマップ内の予め定義されたビット数)内の予想したセンサ・データと一致するか否かの判別を含む。しかし、2進(例えば、1/0または検出した/検出しなかったなど)信号および比較も可能であることに留意されたい。
【0053】
ステップ670において、1つまたは複数のセンサ100および102からの1つまたは複数の信号を示すデータが、予想信号データと一致するか否かにより、肯定的(成功)または否定的(失敗)テストの表示を提供することができる。図2Aおよび図2Bに示すように、このような表示は、各媒体700および720の片面または両面に印刷中の肯定的テスト画像726、および/または肯定的テスト・メッセージ728、または否定的テスト画像706、および/または否定的テスト・メッセージ708を含むことができる。同様に、このような表示は、図2Bの印刷媒体720の面722上のバーコード710の存在、および/または図2Aおよび図2Cの媒体700および740の各面704、742および744上のバーコード710、746または748がないことのような印刷媒体の片面または両面上の印刷媒体チェック・データに関連する1つまたは複数のメッセージまたは画像の存在の有無を含むこともできる。
【0054】
印刷の試行の成功または失敗の表示の提供は、また、印刷媒体チェックの成功または失敗を示す可聴通知、視覚通知または他の(例えば、触覚)通知の生成も含むことができる。さらにまたは別の方法としては、このような表示は、印刷の試行の成功または失敗を示す1つまたは複数の信号の生成、および/またはプリンタ10(例えば、両面感熱媒体、第1の面に印刷するための方向を向いている片面感熱媒体、第2の面に印刷するための方向を向いている片面感熱媒体、または非感熱媒体など)内に設置されている媒体のタイプおよび/または向きを含むことができる。
【0055】
ステップ680に示すように、このように生成された表示および/または信号は、プリンタ10の1つまたは複数の機能の手動によるおよび/または自動的な動作可能および/または動作不能をプロンプトするために使用することができる。一実施形態においては、プリンタ10内に設置されている片面または非感熱媒体の信号または他の表示は、オペレータに他のプリンタを使用する前に、両面媒体を設置するようプロンプトしたり、または要求するために使用することができる。さらにまたは別の方法としては、このような信号または表示は、オペレータに設置した媒体のタイプに見合う印刷モードを選択するようにプロンプトしたり、要求するために使用することができる。同様に、印刷媒体の片面または両面上の選択した媒体チェック・データの印刷に成功したのか、失敗したのかを示す信号は、設置されている媒体のタイプに見合う印刷モードを自動的に設定するために使用することができる。このような自動的印刷モードの選択は、とりわけ、第1のサーマル・プリント・ヘッドによる印刷の動作可能または動作不能、第2のサーマル・プリント・ヘッドによる印刷の動作可能または動作不能、または第1および第2のサーマル・プリント・ヘッドの両方による印刷の動作可能または動作不能を含むことができる。非感熱媒体が検出された一実施形態においては、すべてのプリンタ10の機能を動作不能にすることができ、ユーザに、印刷を再開する前に、設定してある媒体を片面および/または両面感熱媒体と交換するようにプロンプトすることができる。
【0056】
図2A〜図2Dに示すように、その試行印刷(例えば、図2Aの媒体700の面704上でバーコード710の試行印刷位置)、設置した媒体のタイプの印刷表示(例えば、図2Bの媒体720の面724上の肯定的テスト・メッセージ728の位置)のような印刷の成功または失敗の印刷表示等を含む印刷媒体チェック・データの設置した媒体上の位置を、媒体フィード・パスに沿ったサーマル・プリント・ヘッド50および60の間隔、印刷の方向等、および媒体が予め印刷した情報を含んでいるか否かを含む媒体のサイズ、構成および/またはタイプを含む、コンピュータ・システムおよび/またはプリンタ10ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアおよび/または動作により変更することができることに留意されたい。
【0057】
他の実施形態においては、図2Dの印刷媒体760の第1の面762および/または第2の面764上の1つまたは複数のロゴ766のような媒体の片面または両面上の予想印刷媒体チェック・データの存在の有無は、プリンタ10のユーザに、適切な媒体タイプが設置されていることを表示することができ、必要な場合には、さらにユーザに介入するようにプロンプトすることができる。一実施形態においては、このような印刷媒体チェックは、1つまたは複数の媒体タイプ・センサ100および102が設置されていないか、または使用されていない場合に行うことができる。
【0058】
他の実施形態においては、白紙(例えば、熱画像形成されていない)媒体のための1つまたは複数のセンサ100および102からのベースライン信号を、画像形成を試行する前に白紙の媒体を検出することにより確認することができる。次に、このようなベースライン信号は、画像の試行の後で1つまたは複数のセンサ100および102から入手した信号データと、予想信号データ(例えば、図1Eのステップ660におけるような)とを比較する際に使用することができる。このような一実施形態においては、熱印刷試行後に入手した信号および熱印刷試行の前に入手したベースライン信号の1つまたは複数の違いを、熱印刷が成功したか否かを判別する際に、予想信号の1つまたは複数の態様と比較することができる。他の実施形態においては、1人以上のユーザが選択することができる媒体のタイプに対する予想ベースライン信号データを、同様に設置した媒体タイプを識別するために使用することもできる。
【0059】
すでに説明したように、印刷媒体チェック・データは、テキスト、グラフィックスおよび/または他の機械読み取り可能、および/またはユーザ識別可能情報の任意の組合せを含むことができる。さらに、印刷媒体の片面または両面に印刷するために、同じまたは異なる印刷媒体チェック・データを選択することもできる。同様に、ある実施形態においては、印刷媒体チェックを、媒体20の片面または両面上で行うこともできるし、媒体20の面上で印刷媒体チェックを行わないこともできる(例えば、印刷媒体チェックが動作不能になっている)。
【0060】
とりわけ、ユーザへの設置した媒体のタイプの表示および/または1つまたは複数のプリンタ機能の動作可能および/または動作不能の表示を含む印刷試行の成功または失敗の表示を行う他に、印刷媒体チェックにより得られた結果は、プリンタ10に関連する1つまたは複数のメモリまたはバッファ位置80内に保存することができ、および/または付属のコンピュータまたは端末に送信することができる。一実施形態においては、印刷媒体チェックの成功または失敗を追跡するために失敗ログを確立することもできるし、および/または設定したプリンタ構成(例えば、片面印刷のための片面紙、両面印刷のための両面紙など)に設置した媒体のタイプが一致した回数等を記録することもできる。
【0061】
より詳細に説明すると、予想画像が、設置媒体の片面または両面上に位置するか否かを確認する他に、印刷媒体チェックは、また、設置媒体が予め選択した印刷モードと互換性を有するか否かを判別することもできる。次に、このような互換性を、第1および/または第2のサーマル・プリント・ヘッドによる印刷のような1つまたは複数のプリンタの機能を動作可能および/または動作不能にするかを判別するために使用することができる。
【0062】
他の実施形態においては、印刷方向とは無関係に検出を行うことができるように(例えば、順方向および/または逆方向の媒体供給方向の両方の場合のように)、各サーマル・プリント・ヘッド50および60の両側(例えば、上流または下流)に1つまたは複数の媒体センサを設置することができる。
【0063】
さらに、他の実施形態においては、第1の媒体面(例えば、表面)、および第2の媒体面(例えば、裏面)の両方上の熱印刷を検出するために、1つのセンサを使用することができる。このような設計は、白紙の印刷媒体の下地と比較した場合、熱印刷のコントラストが大きい場合、および/または印刷媒体の少なくとも一部が1つまたは複数の検出波長に対して透明な場合に特に役に立つ。
【0064】
図3Aは、レシート110の第1の面(表面)に印刷された発行者の識別、時刻、日付、ライン・アイテム・エントリおよび取引合計のような取引の詳細120を含むレシート110の形をしている両面サーマル文書を示す。図3Bは、表面に印刷された取引の詳細な情報120と同時に、レシート110の第2の面(裏面)に印刷された顧客情報130を示す。例えば、顧客情報130は、他のまたはコピーの取引情報、クーポン(図に示す)、割引またはコンテスト情報、連載漫画、販売条件、文書画像、広告、セキュリティ機能、チケット情報、法的情報(放棄、保証等)または他の情報を含むことができる。さらに、顧客情報130は、受取人/購入者の識別、取引データ、取引の詳細120、店舗在庫または特価品、メーカの在庫または特価品等、またはとりわけ可能なオプションのデータベースからランダムに選択したものに基づいて目標を決めることができる。
【0065】
図3Cは、レシート150の表面160に印刷されている関連する取引の詳細の一部を含む両面レシート150を示す。図3Dは、図3Cのレシート150の裏面170を示す。この場合、関連する取引データの残りの部分は、レシート150の裏面170に印刷されている。「表面」、「裏面」、「面1」、「面2」等のような表示は、レシート150の両面の性質、または見ているレシート150の各面160および170を表示するために、レシート150(図に示す)の両面160および170に表示することができる。いずれかの面160および170からレシート150を容易に識別することができ、および/または両面160および170のコピー画像を容易に識別することができるようにするために、レシート150の両面160および170に、レシートまたは取引番号、端末番号、店舗識別子、日付、時刻等のような識別表示を印刷することもできる。
【0066】
図4は、販売時点情報管理(POS)端末アプリケーション用の例示としての両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ200の斜視図を示す。
【0067】
図5は、閉(動作)位置に位置する、図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ200の部分センターライン立面概略図を示す。図に示すように、プリンタ200は、プリント・ヘッド210、プラテン220およびガイド・ローラ230を含み、これらの部材は、すべて支持アームまたは基部構造240と結合している。プリント・ヘッド210、プラテン220およびガイド・ローラ230は、供給ロール260からの両面感熱刷媒体のフィード・パス250の一方の側に位置している。プリンタ200は、また、プリント・ヘッド270、プラテン280、およびガイド・ローラ290を含む。これらの部材は、すべて、例えば、用紙の交換および修理をすることができるように、ヒンジ・ライン310を中心にして枢動する枢動自在な支持アームまたはカバー300と結合している。アーム300が閉位置(図に示す)に位置している場合には、媒体紙を、プリント・ヘッド210と対向プラテン280との間、プリント・ヘッド270と対向プラテン220との間、およびガイド・ローラ230と290との間に係合させることができる。印刷媒体との接触圧および印刷媒体の張力は、例えば、バネ320、330および、340により種々のプリンタ要素をバネ負荷により維持することができる。
【0068】
図5にさらに示すように、プリンタ200は、さらに、制御速度でカバー300を開けることができ、それにより例えば重力の加速によりカバー300上に加わる力によりカバー300が何もしないのに閉まるのを防止することができるように、枢動自在な支持アームまたはカバー300のためのバネ350を含むことができる。用紙を使い尽くした状態を検出し、印刷を不能にするために使用することができる信号を生成し、供給ロール260等を交換するようにPOSオペレータ(図示せず)に通知する等するために、さらにセンサ360を設置することができる。また、検出マークまたは他の予め印刷したデータを含む領域の識別を含む印刷のための媒体の領域を識別するためにセンサ360を設置することもできる。
【0069】
プリンタ200は、また、取引レシートの印刷のような印刷タスクを終了した場合に、印刷媒体を切断するために、電子的に作動する機械的切断またはナイフ・ブレード機構370を含むこともできる。また、媒体印刷ロールの交換、再装填等を行った場合のような取引の終了の際に印刷媒体を手動で切断することができるように、鋸の歯が付いている縁部380を使用することができる。
【0070】
図5に示すように、プリンタ200は、また、プリンタ200の動作を制御するための制御エレクトロニクスを備えることもできる。制御エレクトロニクスは、マザーボード390、マイクロプロセッサまたはCPU90、および1つまたは複数のDRAMおよび/またはNVRAM印刷バッファ・メモリ素子を含むメモリ80を含むことができる。プリンタ200は、さらに、プリンタ200へデータを入力し、プリンタ200からデータを出力するためのPOS端末(図示せず)のような1つまたは複数のホストまたは補助システムと通信するための通信コントローラ396を備えることができる。通信コントローラ396は、とりわけ、USB、イーサネットおよび/または無線通信(例えば、802.11、802.15およびIR)をサポートすることができる。印刷のためのデータは、通常、通信コントローラ396を介してプリンタ200と通信するホストPOS端末(図示せず)により供給される。製品および割引クーポン情報のような印刷のための補足データも、例えば、通信コントローラ396によりプリンタ200に直接データを供給する、またはホストPOS端末を通して間接的にデータを供給するネットワーク・サーバ(図示せず)により供給することができる。印刷のための補足データは、販売する商品またはサービス、店内、チェーン内またはメーカの特価品、顧客の識別および/または1つまたは複数の他の取引態様により変更することができる。
【0071】
両面ダイレクト・サーマル・プリンタ200のメモリ80は、印刷媒体の片面または両面に繰り返して印刷される予め定義された印刷データの1つまたは複数のブロックを格納するために、予め定義された印刷データ記憶エリアを有することができる。予め定義された印刷データのブロックは、例えば、店舗識別子、ロゴ、クーポン、広告等を含むことができる。予め定義された印刷データは、同じまたは対向媒体面に、POS端末(図示せず)に関連するアプリケーション・ソフトウェアが提出したデータと一緒に印刷することができる。予め定義された印刷データ記憶エリア内に複数のデータ・ブロックを格納している場合には、それらが印刷される媒体の面上の位置などとして、ハードウェアまたはソフトウェア・スイッチ70を使用して、ブロックを印刷のために交互に選択することができる。
【0072】
両面ダイレクト・サーマル・プリンタ200は、すでに説明したように、例えば、片面ダイレクト・サーマル・プリンタと一緒に使用するために開発した、従来のまたは他のアプリケーション・プログラム・ソフトウェアにより作動することができる。このような場合、片面アプリケーション・プログラム・ソフトウェアからの入力を使用して両面感熱媒体印刷を行うことができるように、両面の論理的または機械的印刷機能スイッチ70を使用することができる。
【0073】
スイッチ70は、手動設定、または通信コントローラ396を介してプリンタ200に送信したコマンド・メッセージまたはエスケープ・シーケンス、またはすでに説明したように、ドライバまたはユーティリティ・インタフェースによる構成設定に応じて1つまたは複数の両面印刷機能を作動可能にすることもできるし、作動不能にすることもできる。ある例の場合には、片面アプリケーション・ソフトウェアは、従来、1つの媒体面上への提出されたデータの印刷を制御してきたが、スイッチ70は、例えば、対向媒体面上の追加情報の印刷を可能にする。この機能を使用すれば、カスタム印刷モード・アプリケーションまたは他の新しいアプリケーション・プログラムまたはインタフェース・ソフトウェアに投資する前に、または投資しなくても、従来のソフトウェアにより、両面ダイレクト・サーマル・プリンタの利点を利用することができる。
【0074】
それ故、片面印刷アプリケーション・プログラムは、媒体シートの片面上の直接熱印刷を制御することができる。この場合、両面印刷機能スイッチ70は、他方の媒体面に熱印刷を行うことができるように構成される。機能スイッチ70の制御下で印刷されたデータは、すでに説明したように、反復印刷のためにプリンタ200のメモリ80内に格納しているデータのブロックであってもよい。印刷するデータのブロックは、例えば、取引の詳細データのような片面印刷アプリケーション・プログラムから受信したデータの関数として、コマンドまたはエスケープ・メッセージにより選択することもできるし、またはすでに説明したように、ランダムに選択することもできる。
【0075】
片面印刷アプリケーション・プログラムにより媒体シートの片面に印刷することができるようにすることにより、また、1つまたは複数の両面直接熱印刷機能を作動可能にし、および作動不能にする機能スイッチ70の動作により、シートの対向面に印刷することができるようにすることにより、アプリケーション・プログラム・ソフトウェアの要件を簡単なものにすることができる。それ故、すべての両面直接熱印刷機能を直接作動しない片面印刷のための従来のまたは他のアプリケーション・プログラム・ソフトウェアを媒体シートの片面に印刷するために使用することができる。次に、格納しているデータ、またはプリンタ200が受信した、またはプリンタ200が使用することができる他のデータをシート媒体の対向面に印刷することができる。
【0076】
他の例の場合には、両面ダイレクト・サーマル・プリンタ200は、媒体シートの両面に従来のまたは他のアプリケーション・プログラム・ソフトウェアが供給したデータを印刷するために動作することができる。このような場合、両面の論理的または機械的印刷機能スイッチ70を、2つの媒体面間で片面アプリケーション・プログラム・ソフトウェアから受信したデータを分割し、配分するために両面サーマル・プリンタ200の動作のもう1つのモードを動作可能にするために使用することができる。このような分割は、例えば、媒体の各面にデータの半分を印刷するというように均等に行ってもよいし、またはそうでない場合には、任意の予め印刷した素材、または片面アプリケーション・プログラム・ソフトウェアが供給したデータと一緒に印刷する補足情報等を考慮に入れて、媒体を最大限使用するために配分することもできる。
【0077】
もう1つのオプションとして、両面サーマル・プリンタ200は、感熱媒体の表面または裏面、または各面に別々に印刷することができるように設計することもできる。
【0078】
図6は、カバー300が閉位置に位置している、図4および図5の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ200の例示としての部分駆動または歯車面の立面概略図を示す。図に示すように、プラテン220および280は、それぞれ、第1の歯車400および第2の歯車410により回転することができるように、その端部のところで結合している。第1の歯車400は、動作することができるように第2の歯車410および第3の歯車415と接触している。第3の歯車415は、第1および第2の歯車400および410およびその各プラテン220および280を駆動するためにモータ416と結合している。図に示すように、モータ416により時計方向に回転すると、第3の歯車415は、第1および第2の歯車400および410、およびその各プラテン220および280を駆動するので、印刷媒体は、順方向の供給方向に、印刷ロール260から遠ざかる方向に各プリント・ヘッド上を移動する。同様に、モータ416により反時計方向に回転すると、第3の歯車415は、第1および第2の歯車400および410、およびその各プラテン220および280を駆動するので、印刷媒体は、逆の供給方向または後退する方向に向けて、印刷ロール260の方向に各プリント・ヘッド上を移動する。しかし、他のモータおよび歯車配置および駆動手段(例えば、ベルト駆動、直接駆動、摩擦駆動など)および回転も使用することができる。
【0079】
図6のプリンタ200は、また、動作を制御する際、またはプリンタ200の状態を知らせる際に使用するための信号を供給する、1つまたは複数の制限スイッチ420のような1つまたは複数の追加センサを含む。例えば、POSオペレータにプリンタ200のカバー300が適切に閉じていないことを知らせるために、第1の制限スイッチ420からの信号を使用することができる。同様に、カバー300が適切に閉じられるまで印刷を自動的に動作不能にするために、第1の制限スイッチ420からの信号を使用することができる。同様に、確実にカバー300を適切に閉めるために、第2の制限スイッチ420からの信号を、第1の制限スイッチ420からの信号と一緒に使用することができる。このことは、印刷の前に対向プリント・ヘッド(210および270)およびプラテン(280および220)がその幅を横切って完全に均一に接触するように、カバー300が基部240に対して適切に整合しているか否かの判別を含む。
【0080】
さらに、もう1つのセンサ(図示せず)からの信号を、対向プリント・ヘッドとプラテンとの間の印刷圧力が適切なものであることを示すために使用することができる。同様に、もう1つのセンサ(図示せず)を、印刷媒体上に適切な張力がかかっているか否かを表示するために、または1つまたは複数のラッチ430のようなロッキング機構が適切に係合しているか否かを表示するために使用することができる。制限スイッチ420の場合には、任意のこのようなセンサからの信号を、POS端末(図示せず)にエラー・メッセージを送信することにより、および/または正常な状態になるまで、いくつかまたはすべてのプリンタの動作を不能にすることにより、オペレータ(図示せず)に状態が正常でないという通知をトリガするために使用することができる。
【0081】
1つまたは複数のラッチまたは留め金430のようなロッキング機構も、枢動自在な支持アーム300を適切な位置に固定し、印刷動作中の媒体の幅を横切っての適切な接触圧力および/または媒体フィード・パス250に沿った媒体の張力の維持を含む対向プリント・ヘッド(210および270)、プラテン(220および280)およびガイド・ローラ(230および290)の適切な位置関係を維持するためにプリンタ200に備えられている。図に示すように、ラッチ430は、停止434に対してバネ432により付勢されていて、ボタン435を押すことにより解放される。停止434から遠ざかる方向にラッチ430を移動させるばかりでなく、ボタン435を押すと、加わっている接触圧および摩擦力によりプリント・ヘッドをプラテンから分離させ、それによりカバー300を自由に開くのに十分な上方への力がカバー300上に加わる。
【0082】
ラッチ430は、バネ350と一緒に、また、枢動自在な支持アームまたはカバー300が開いたり、落下した場合に、枢動自在な支持アーム300が、支持アームまたは基部構造240またはプリント・ヘッド210、プラテン220および/またはガイド・ローラ230のようなプリンタ200の他の構成要素と衝突するのを防止する。
【0083】
図7は、例えば、両面印刷媒体のロール260の挿入および交換および他の修理ができるように、枢動自在な支持アームまたはカバー300が開いている、図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ200の部分センターライン立面概略図を示す。リンク435は、カバー300の開位置を制限するために、カバー300および基部構造240と接続している(図に示す)か、そうでない場合には、動作可能に接触している。リンク435は、さらに、バネ350の力によりカバー300が開いた場合に、カバー300の運動を減衰するための減衰要素を備えることもできる。リンク435とバネ350との組合せは、カバー300を開閉した場合のプリンタの構成要素への損傷の可能性を軽減するために、両面ダイレクト・サーマル・プリンタ200のための枢動自在な支持アームまたはカバー300の運動を制御するための機構を備える。より一般的には、枢動自在な支持アームまたはカバー300の運動を制御するための機構は、バネのような1つまたは複数のねじれ要素および/またはその開放速度を遅くするなどして、枢動自在な支持アームまたはカバー300の運動を制御するための緩衝装置またはブッシュのような1つまたは複数の摩擦または減衰要素を含むことができる。
【0084】
図8は、カバー300が閉じている、図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタの変形例の部分センターライン立面概略図を示す。図に示すように、図のプリンタ440は、印刷媒体フィード・パス250の対向側面上に、2つのプリント・ヘッド450および460、および2つのプラテン470および480を含む。プリント・ヘッド450および460は、実質的に直線上に位置していて、実質的に対向している。その結果、もしプリント・ヘッド450および460が実質的に直線上に位置するならば、印刷媒体のフィード・パス250は、実質的に直線の経路になる。このような構成になっているので、ATM、キオスクまたは他のセルフサービス端末のようなプリンタ440に関連する機械の正面から印刷媒体を容易に取り出すことができる。直線フィード・パスは、また、第2のプリント・ヘッド460およびプラテン480へおよびこれらを通して、第1のプリント・ヘッド450およびプラテン470からの媒体の自動的な取り出しを含めて、媒体の交換の自動化を容易にする。このことは、プリント・ヘッド210および270が実質的に垂直方向を向くようにある角度を有していて、媒体フィード・パス250が、プリンタ200の頂部から排出するように印刷媒体に対して上方を向いている図5のプリンタ200とは対照的である。しかし、自動媒体供給および後退は、また、図5の垂直なプリント・ヘッドおよびプラテンの構成により行うことができるが、他の構成も使用することができる。さらに、プリント・ヘッド(452および462)およびプラテン(472および482)および結果としての媒体フィード・パス(250)を、図13および図14に示すように、他の方向に向けることもできる。
【0085】
図9は、図8の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ440の部分駆動または歯車面の立面概略図を示す。図9の場合には、第1および第2の歯車490および500は、それぞれ第1および第2のプラテン470および480と結合している。このような構成になっているので、それぞれ第1の歯車490および第2の歯車500に動作可能に結合している、1つまたは複数のモータ(図示せず)により、第1のプラテン470および第2のプラテン480を互いに独立して駆動することができる。このような場合、印刷媒体をロール260から遠ざかる方向に引っ張り、第2のプラテン500の方向に移動するために、第1のプラテン470を独立して駆動することができる。同様に、印刷媒体をロール260および/または第1のプラテン490から遠ざかる方向に引っ張り、プリンタ440から引き出すために、第2のプラテン480を独立して駆動することができる。同様に、印刷媒体を出口から遠ざかる方向に引っ張り、プリンタ440内に戻し、および/または第2のプリント・ヘッド460およびプラテン480から遠ざかる方向に引っ張るために、第1および/または第2のプラテンを互いに独立して駆動することができる。このような二重駆動媒体供給機構を使用して印刷媒体の自動後退を容易にすることができ、従って、プリント・ヘッド450および460の用紙の経路に沿った空間内のズレにより、そうでない場合には使用できない媒体の一部に印刷を行うことができる。同様に、印刷媒体の一方の面のすべてまたは一部に印刷を行うことができ、その後で、印刷媒体の他方の面のすべてまたは一部に印刷するために、媒体を後退させることができるようにすることにより、他方の面と比較した場合、このような二重駆動供給機構を使用して印刷媒体の一方の面の印刷を遅らせることができる。媒体ロール260のような媒体の順方向および/または逆方向の別個の駆動(図示せず)も行うことができる。
【0086】
図10は、図8の両面サーマル・プリンタ440のもう1つの変形例の部分センターライン立面概略図を示す。この例の場合、プリンタ440は、印刷媒体および/または比較的大きな媒体のロール260のサイズを迅速に容易に交換することができるようにするために、カバー300の外側のシートロール260のような印刷媒体を支持するように設計されている。図8のプリンタ440の場合には、図10の両面サーマル・プリンタのプリント・ヘッド450および460は、実質的に直線上に位置していて実質的に対向している。その結果、印刷媒体のフィード・パス250も実質的に直線上に位置していて、印刷媒体の自動交換および装填を容易に行うことができる。媒体を整合させ、それにより自動媒体装填および供給を容易にするために、1つまたは複数の媒体ガイド505も設置されている。
【0087】
図11は、図10の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタ440の部分駆動または歯車面の立面概略図を示す。この場合、媒体フィード・パス250に沿って順方向および/または逆方向に印刷媒体を別々におよび/または一緒に移動するために、第1および第2の駆動歯車470および480が、第1および第2の各プラテン490および500に取り付けられている。
【0088】
図12は、図4の両面ダイレクト・サーマル・レシート・プリンタのもう1つの変形例の部分センターライン立面概略図を示す。このプリンタの構成は、プリンタ510が、それぞれ、プラグイン・モジュール540および550の一部である第1および第2のプリント・ヘッド520および530を有するモジュール構造を使用している。同様に、プリンタ510は、それぞれ、プラグイン・モジュール580および590の一部である、第1および第2のプラテン560および570を有する。このようなモジュール構造の場合には、片面印刷モードで動作するための1つのプリント・ヘッドおよびプラテンを備えるプリンタの製造が容易になり、同時に現場での両面プリンタ機能への将来のアップグレードが容易になる。同様に、モジュール構造を使用すると、将来機能が増えた場合、または種々のプリント・ヘッド520および530およびプラテン560および570が磨耗した場合、交換および/またはアップグレードを容易に行うことができる。
【0089】
他の構成の場合には、モジュラ・プリンタ510は、単一の第1のモジュール内に結合している第1のプリント・ヘッド520および第1のプラテン560、および単一の第2のモジュール内に結合している第2のプリント・ヘッド530および第2のプラテン570を有することができる。同様に、別の変形版においては、第1のプリント・ヘッド520および第2のプラテン570を、第1のモジュール内に結合することができ、第2のプリント・ヘッド530および第1のプラテン560を第2のモジュール内に結合することができる。追加のモジュール・プリント・ヘッドおよび/またはプラテン構成および結合も使用することができる。
【0090】
構成が何であれ、カバー300および/または基部240に、種々のモジュールのうちの任意のものを取り付けるために使用する任意のアタッチメント600は、種々のモジュール上の機械的応力を軽減し、印刷動作中、各プリント・ヘッドおよびプラテンにより印刷媒体上に必要な接触圧を維持するのを助けるための静的または動的(例えば、バネ装着)カップリングを備えることができる。実際には、各カバー300および基部240は、各モジュールおよび関連するアタッチメント600を容易に収容できるように適当に修正される(図示せず)。アタッチメント600は、取付モジュール・タイプ(例えば、プラテン、プリント・ヘッド、およびプラテンおよびプリント・ヘッド)等により、電気接点、電気機械的接点および/または機械的接点を備えることができることに留意されたい。
【0091】
今までの説明は、感熱印刷媒体の両面に印刷するための両面サーマル・プリンタに関するものであることを理解することができるだろう。いくつかの別のおよび/または追加の実施形態について以下に説明する。
【0092】
固定上部支持アームまたはカバー
上記両面ダイレクト・サーマル・プリンタの例は、ヒンジ・ピン310を中心にして下部支持アームまたは基部240に対して枢動自在な上部支持アームまたはカバー300を示しているが、上部支持アームまたはカバー300は、また、固定状態で取り付けることもできるし、下部支持アームまたは基部240に別の方法で結合し、枢動できないようにすることもできる。ある例の場合には、上部支持アームまたはカバー300は、ネジのような1つまたは複数の固定具により、下部支持アームまたは基部240に取り付けられる。
【0093】
両面サーマル・プリンタ・プリント・ヘッドの構成
ATMのおよび種々の他のセルフ・サービス端末のようなオートメーション化したまたは自動交換媒体供給(例えば、交換感熱紙ロールまたは扇状に折り畳んだスタックのオートメーション化した送り込み)を備える装置においては、図10のプリンタ440のような両面サーマル・プリンタ440は、通常、実質的に直線上または同一面内に位置するプリント・ヘッド450および460を有する。手動交換ロール紙の供給を使用している小売業での用途の場合には、図5のプリンタ200のような両面サーマル・プリンタは、例えば、レシートを頂部から取り出すことができるように、例えば、約90度の角度のような相互にある角度を有するプリント・ヘッド210および270を有することができる。このように角度を有しているので、1回のパスの直接熱印刷プロセス中に、印刷していないエリアまたは媒体の対向面上の白紙の空間の長さを最小限に低減するために、プリント・ヘッド210および270間の空間を小さくすることができる。他方のおよび/またはその各プラテンに対する一方のプリント・ヘッドの適当な角度、面および位置は、プリンタの最終使用および特定の印刷媒体および/または印刷環境(すなわち、キオスク・プリンタ、薬局プリンタ、POSプリンタ等)のニーズにより異なる。
【0094】
最適なプリント・ヘッド空間
第1および第2のサーマル・プリント・ヘッド(例えば、図1の間隔55)の横方向の間隔は、第1のプリント・ヘッドにより両面画像形成要素の第1の面に加えられた熱が十分放散することができるように最適化される。そのため、第2のプリント・ヘッドにより画像形成要素の第2の面に加えられた熱は、第1の面に望ましくない印刷を行わない。最適の間隔は、各プリント・ヘッドが加える熱の量、画像形成材料、および/または画像形成要素で使用する色素、コーティングの厚さを含む画像形成要素で使用する任意のコーティングの特性、熱伝導性、基材の厚さ、熱の伝導性、印刷速度等を含む画像形成要素で使用する任意の基材の特性の関数である。
【0095】
両面サーマル・プリンタ・ガイド・ローラの構成
両面サーマル・プリンタ200または400は、印刷媒体の適当な張力を維持し、プリンタを通して媒体を案内するための一対のガイド・ローラ230および290を備えることができる。ローラは、それぞれ、プリント・ヘッドおよびプラテンを支持する枢動する対向アームと結合することができる。例えば、プリント・ヘッド、プラテンおよびガイド・ローラは、媒体フィード・パスの片側上の支持アームまたは基部構造と結合することができる。対向プリント・ヘッド、プラテン、およびガイド・ローラ要素は、例えば、媒体フィード・パスの対向側上で整合している基部構造に対して枢動する構造のような第2の支持アームと結合することができる。それ故、各プリント・ヘッドは、プラテンに対して対向することができ、ガイド・ローラは、媒体フィード・パスを横切って相互に対向することもできるし、近接して位置することもできる。プラテンに対してプリント・ヘッドを付勢する1つまたは複数のバネにより、印刷媒体に対して接触圧を維持することができる。同様に、印刷媒体に対して適当なローラ接触圧を維持するために、一方または両方のガイド・ローラをバネ負荷することができる。別の構成の場合には、プラテンがない状態でフィード・パスを横切って、2つのプリント・ヘッドを相互に直接対向させることができる。このような一構成の場合には、2つの各支持アームを、関連するガイド・ローラおよびプリント・ヘッドの一方に結合することができる。他の構成の場合には、ガイド・ローラは、一対の間隔を置いて同軸に整合しているガイド・ローラを備えることができる。同軸に整合しているガイド・ローラ間に間隔があるので、可変サイズの用紙のガイドを追加すれば、ロール状、扇状に折り畳んだ状態、シート状または他の形状の幅の異なる媒体を収容することができる。
【0096】
プラテンの構成
図5のプリンタ200のような両面ダイレクト・サーマル・プリンタにおいては、プラテン220および280は実質的に円い断面を有することができる。同様に、他の実施形態においては、プラテン220および280は、実質的に四角形または矩形の断面を有することができ、またはそうでない場合には、プリント・ヘッド210および270の一方または両方に実質的に平面を供給することができる。さらに、プロファイルが何であろうとも、各プラテン220および280は、実質的に同じサイズであってもよいし、および/または実質的に同じ断面プロファイルおよび/または面積を有することもできるし、または一方のプラテンは、長さを含めて1つまたは複数の点で他方のプラテンと異なるものであってもよい。
【0097】
その設計および/または使用方法により、1つまたは複数のプラテンまたはプラテン面は、1つまたは複数のコーティングまたは材料を備えることができる。例えば、プリンタを通して媒体を供給するためにプラテンを使用する場合には、図5のプラテン220および280の場合、プラテンおよび/またはその面は、ゴムのような摩擦を増大するための材料を備えることができる。同様に、プラテンが平らでシートタイプの面を有している場合には、プラテンは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような摩擦を低減するための材料を備えることもできるし、またはこれでコーティングすることもできる。
【0098】
一実施形態においては、プラテンは、直径約3/8から1/2インチ(0.95〜1.27cm)の実質的に丸い断面を有することができ、実質的に同じ長さのものであってもよい。
【0099】
他の実施形態においては、2つのサーマル・プリント・ヘッドが、媒体フィード・パスを横切って相互に実質的に対向していて、相互にそれぞれプラテンとしての働きをする。このような場合、一方または両方のサーマル・プリント・ヘッドは、摩擦低減材料を備えることもできるし、またはこのような材料でコーティングすることもできる。
【0100】
駆動機構
両面ダイレクト・サーマル・プリンタにおいては、媒体の供給は、1つまたは複数のベルト、ホイール、ローラ等により行うことができる。図6のある例の場合には、媒体フィード・パス250の対向側上のプラテン220および280の形をしている駆動ローラは、歯車により回転するように結合している。別の方法としては、一方または両方のプラテンを、とりわけ、(1)1つまたは複数のベルトまたはバンド、(2)2つ以上の噛合い歯車、(3)1つまたは複数のダイレクト・ドライブ、および/または(4)1つまたは複数の直接接触摩擦要素により一緒に結合することもできるし、または独立して駆動することもできる。これらのうちの任意のものまたはすべてを、1つまたは複数の駆動モータまたはアクチュエータと動作可能に接触させることもできるし、またはそれらにより直接駆動することもできる。
【0101】
同様に、個々にまたは同時に動作することができるモータ駆動の上流および下流のプラテンのような上流および下流のプラテン駆動機構を使用することもできる。都合のよいことに、前方に画像形成要素を移動させたい場合には、電力が下流のプラテンを駆動するために供給され、後方に画像形成媒体を移動させたい場合には、電力が上流のプラテンを駆動するために供給される。二重駆動供給機構を使用することにより、両面プリンタのプリント・ヘッドの間隔55のズレ等のために、そうでない場合には使用されない要素の一部に印刷することができるように、画像形成要素を自動的に後退させることができる。自動後退機能は、例えば、プラテンが、図6および図9に示すように1つまたは複数のベルト、または2つ以上の歯車等による回転のために一緒に結合している場合、両方のプラテンを駆動する1つのモータにより実施することもできる。
【0102】
均一なプリント・ヘッド接触圧
両面画像形成要素の幅全体にわたって、プラテンに対する所望する均一なプリント・ヘッドの接触圧を、プリンタの動作中に加えることができる。それ故、そのための機構は、プリント・ヘッド、プラテンおよび/または共通の支持体上に、またはこれらに関連して、例えば、図5のバネ320、330および/または350のような1つまたは複数のバネ、図12のバネ負荷されたアタッチメント等を含むことができる。
【0103】
プリンタ動作許容要件
媒体の存在および/またはその上の印刷を検出するための1つまたは複数の用紙センサの形をしている1つまたは複数のセンサ100、360および420のような、および印刷のための印刷要素の適切な機械的配置および整合を検出するための接触スイッチのような制御エレクトロニクスを、両面サーマル・プリンタおよび/または両面サーマル・プリンタ機能の動作を許可し(例えば、許容要件として)、制御するために使用することができる。例えば、第1および第2のプリント・ヘッドが第1および第2のプラテンに対して適切に位置していて、第1および第2のプリント・ヘッドおよびその各プラテン間に適切な接触圧がかかっていて、および/または支持枢動自在なアーム構造またはカバー300が適切に固定されている等の場合だけ、プリンタが動作することができるようにするために1つまたは複数の接触センサを設置することができる。同様に、媒体上の熱印刷の位置決めを可能にし、それを制御するために、印刷媒体上の印刷の存在を検出するために、1つまたは複数の光センサを設置することができる。
【0104】
後退可能な印刷機構
使用していないプリント・ヘッドまたはプラテンの磨耗を最小限にする一方で、片面印刷モードでプリンタが機能することができるようにするために、両面プリンタの一方または両方のプリント・ヘッドおよび/またはプラテンを個々に後退させるための機構(図示せず)を設置することができる。後退機構は、手動で作動するものまたは例えば電子的作動または電気機械的作動のような自動的に作動するものであってもよい。
【0105】
プリンタの機能
両面印刷のための両面サーマル・プリンタおよび関連するファームウェアは、下記の機能を有利にサポートすることができる。
1.片面印刷モード:この印刷モードは、基本的な片面印刷をサポートし、媒体フィード・パスの一方の側上のサーマル・プリント・ヘッドの動作を可能にする。
2.片面コマンドによる両面モード(例えば、バッファ印刷モード):この印刷モードの場合には、媒体を画像形成する前に、プリンタにより印刷データの一部または全部を格納することができる。例えば、POS端末(図示せず)から受信した印刷データは、ナイフ(切断)コマンドのような取引終了メッセージを受信するまで印刷バッファ80内に格納される。ナイフ・コマンドを受信すると、ファームウェアは、バッファしている印刷データを分割し、媒体の第1の面(例えば、表面)に印刷するためのデータの第1の半分のような第1の部分と、媒体の第2の面(例えば、裏面)に印刷するための残りの半分のようなデータの第2の部分に指定する。指定されたデータを第1および第2の各面に印刷した後で、ロール媒体のナイフ・ブレード機構370により物理的なナイフ切断、シート媒体の終わりへのライン供給等を行うことができ、これで印刷ジョブが終了する。両面バッファ印刷モードは、プリンタ等にエスケープ・コードまたは例えば、1F11xxコマンドのようなコマンドを送信することにより、診断設定ルーチンを使用して、1つまたは複数のDIPまたは他のスイッチまたはジャンパを手動で設定することにより動作可能にすることができる。
3.両面コマンドによる両面モード(例えば、アプリケーション制御印刷モード):この印刷モードを使用すれば、POS端末上で稼働している取引ソフトウェアのようなアプリケーション・プログラムにより、両面印刷機能を制御することができる。このようなアプリケーションは、レシートのような媒体の第1の面(例えば、表面)および第2の面(例えば、裏面)上にアプリケーション・データを印刷する時、およびその順序のような印刷データの位置を制御することにより、印刷を制御することができる。両面コマンド・モードの場合には、印刷する前に1つまたは複数のバッファまたは他のメモリ位置にアプリケーション印刷データを格納することができる。同様に、アプリケーション印刷データを使用して、または使用しないで、媒体の片面または両面の1つまたは複数の位置に、1つまたは複数のバッファまたは他のメモリ位置から予め定義されたデータを選択することができる。両面コマンド・モードは、1つまたは複数の両面印刷コマンド、診断ルーチンを受信した場合に、またスイッチまたはジャンパ等を手動で設定することにより開始することができる。
4.予め定義されたデータによる両面印刷モード:このモードで動作している場合、1つまたは複数の予め定義された印刷データ記憶機構(例えば、バッファまたは他のメモリ位置)からの予め定義されたデータを両面感熱媒体の一方の面に印刷することができ、POS端末取引情報のようなアプリケーション・データを、予め定義されたデータ印刷面とは別の他方の面に印刷することができる。このモードを選択した場合には、プリンタは、媒体の両面上で印刷を開始することもできるし、または両面印刷を開始するためのコマンドを受信するまで、データ記憶装置80内にアプリケーション印刷データを格納することもできる。予め定義されたデータによる両面印刷モードは、1つまたは複数の関連するコマンドを受信した場合に、診断ルーチンを使用することにより、スイッチまたはジャンパを手動設定すること等により開始させることができる。
【0106】
プリンタの能力
好適には、両面サーマル・プリンタ200は、下記の能力を備えていることが好ましい。
印刷速度:55ワットの電力の供給を受けた場合に、4.0インチ/秒(IPS)(10.2cm/秒)。この場合、表面および裏面印刷を含む。
印刷速度:75ワットの電力の供給を受けた場合に、6.7IPS(17.0cm/秒)。この場合、表面および裏面印刷を含む。
印刷バッファ:44文字/行 ロゴ/テキスト記憶装置の場合、7.5行/インチ(LPI)で、最高450印刷行
【0107】
好適なデフォルト制限
印刷中、文字の属性が、レシートの表面および裏面に対して同じであることが好ましい。例えば、表面に高さが2倍の印刷を行う場合には、裏面の印刷も高さが2倍の印刷であることが好ましい。しかし、別の表面/裏面文字サイズおよび/またはフォントも使用することができる。
【0108】
両面バッファ印刷モードで印刷していて、印刷バッファ80の容量を超えた場合には、プリンタは、媒体の各面に印刷するためにバッファしているデータを分配し、次に、ナイフによる切断を行う前に、例えば、レシートの表面のような一方の面に残りのデータを印刷することができる。別の方法としては、プリンタは、2つの面の間でバッファしているデータを分配し、印刷することができ、次に、追加の印刷データを印刷バッファ80内に格納し、ナイフ切断コマンドのような取引終了メッセージを受信するまでこのプロセスを続行することができる。
【0109】
状態更新メッセージ
下記の表に、各識別子が指定している例示としての両面サーマル・プリンタ・センサまたは状態情報、および識別子の値に対する3番目のバイトの下位4ビットの意味を示す。
【表1】
【0110】
例示としてのプリンタ設定変更コマンド:
【表2】
【0111】
例示としての両面プリンタ・コマンド(例えば、リアルタイム・コマンド)
例示としての熱印刷モード選択コマンド
ASCII:US ‘ n
16進:1F60 n
10進:31 96 n
nの値:
0=片面モード
1=片面コマンドによる両面モード
2=両面コマンドによる両面モード
3=予め定義されたデータによる両面モード
【0112】
デフォルト:n=0(片面モード)。熱印刷モードを選択;片面または両面印刷モード。片面モードを選択した場合には、レシート用紙の片面(例えば、表面)上だけで、熱印刷を行うことができる。両面モードを選択した場合には、レシート用紙の表面および/または裏面で印刷を行うことができる。n=0を選択した場合には、印刷フォーマットは、既存のファームウェアと同じ。
【0113】
n=1(片面コマンドによる両面モード)を選択した場合には、印刷データは、バッファされ、2つの部分に分割される。印刷バッファの第1の部分は、レシート用紙のような媒体の第1の面(例えば、表面)に印刷され、印刷バッファの第2の部分は、レシート用紙のような媒体の第2の面(例えば、裏面)に印刷される。データの印刷は、例えば、プリンタにナイフ・コマンドまたは他の取引終了コマンドを送信することにより行うことができる(例外:感熱印刷面選択コマンドおよび両面印刷開始コマンドは無視される)。
【0114】
n=2(両面コマンドによる両面モード)を選択すると、印刷データは、選択的にバッファされ、POS端末により実行されたソフトウェアのようなアプリケーション・プログラムからのコマンドにより、レシート用紙のような媒体の表面および裏面に印刷される。POS端末取引情報のようなアプリケーション・プログラムから受信した印刷データの他に、このような印刷データは、プリンタの1つまたは複数のバッファ、または他のメモリ位置に格納している予め定義された印刷データを含むことができる。
【0115】
n=3(予め定義されたデータによる両面モード)を選択した場合には、POS端末取引データのようなアプリケーション・プログラム・データはバッファされ、および/または感熱媒体の第1の面に印刷することができ、1つまたは複数の広告、販売促進、クーポン、割引または他の情報のような予め定義されたデータは、感熱媒体の第2の面に印刷することができる。所与の媒体面に印刷されたデータは、例えば、取引データを表面上に印刷し、予め定義されたデータを裏面上に印刷したり、その逆を行うというように交換することができる。同様に、所与の予め定義されたデータ・ブロックをレシートのような所与の文書に1回だけ印刷することもできる。文書の長さは、より広いスペースを必要とする印刷データ(例えば、取引対予め定義されたデータ)により決まる。
【0116】
このコマンドの設定は、NVRAM/フラッシュ・メモリ内に格納されない。
【0117】
設定を格納するには、プリンタ設定変更コマンド(例えば、1FH11H)が使用される。
【0118】
1Fh 62hを送信すると、データが印刷される。
【0119】
例示としての感熱印刷面選択コマンド:
ASCII:US a n
16進:1F 61 n
10進:31 97 n
nの値:
0=表面
1=裏面
デフォルト:0(表面)
【0120】
感熱印刷面:表面または裏面の選択。このコマンドは、熱印刷モード、両面コマンドによる両面モードを選択した場合(n=2)に実行する。そうでない場合には、このコマンドは無視される。このコマンドは以降のラインに対して有効である。
【0121】
データがバッファ・サイズを超えた場合には、プリンタは、自動的にプリントアウトし、印刷バッファはクリアされる。プリンタ・モードは変化しないでもとのままである。
【0122】
例示としての制限:
文字属性は、両面に対して同じものである。例えば、表面印刷文字が2倍幅である場合には、裏面の印刷文字も2倍幅である。印刷エリアの一方の面が印刷バッファ(TBD:XXインチ)より大きい場合には、プリンタは、印刷を自動的に開始し、次に、片面印刷に戻る。
【0123】
例示としての両面印刷開始コマンド:
ASCII:US b
16進:1F 62
10進:31 98
【0124】
両面印刷の開始。このコマンドは、熱印刷モード、両面コマンドによる両面モードを選択した場合(n=2)に実行する。そうでない場合には、このコマンドは無視される。用紙の長さは、印刷データの最も長い面により決まる。
【0125】
例示としての両面モードに対する倒立印刷の選択または取消しコマンド:
ASCII:US c n2
16進:1F 63 n
10進:31 99 n
nの値
ビット0=0:表面倒立印刷の取消し
ビット0=1:表面倒立印刷可能
ビット1=0:裏面倒立印刷の取消し
ビット1=1:裏面倒立印刷可能
印刷面(表面/裏面)は、印刷の物理面である。
デフォルト:0(両面に対する倒立印刷の取消し)
【0126】
このコマンドを使用すれば、最初の行が最後の行になり、最初の行の最初の文字が最後の行の最後の文字になる。このコマンドは、両面モードの時だけ有効である。両面印刷を開始する前は、最後に受信した倒立印刷の選択または取消しコマンドだけが有効である。このコマンドの設定は、NVRAM/フラッシュ・メモリ内に格納されない。設定を格納するには、プリンタ設定変更コマンド(例えば、1FH11H)が使用される。
【0127】
例示としての表面および裏面交換コマンド:
ASCII:US d n
16進:1F 64 n
10進:31 100 n
nの値
0:交換の取消し
1:表面および裏面の交換。もとの表面データが裏面上に印刷され、もとの裏面データが表面上に印刷される。
デフォルト:0(交換の取消し)
【0128】
このコマンドは、プリンタが両面モードである場合に、表面データと裏面データの印刷を交換する。表面と裏面とを交換する前に、表面データが表面サーマル・ヘッドにより印刷される。交換後は、表面データが裏面サーマル・ヘッドにより印刷される。
【0129】
両面印刷を開始する前は、最後に受信した表面および裏面交換コマンドだけが有効である。
【0130】
このコマンドの設定は、NVRAM/フラッシュ・メモリ内に格納されない。
【0131】
設定を格納するためには、プリンタ設定変更コマンド(例えば、1FH11H)が使用される。
【0132】
例示としての制限:片面コマンドによる両面モードの場合には、用紙を切断する直前にロゴが印刷される場合、交換後に、表面(交換前の裏面)上の印刷パターンにブランク(例えば、35mm長さ)部分ができる。
【0133】
プリンタ・バッファROM内に予め定義された1行のテキスト・メッセージをダウンロードする。
ASCII:US e n k dl d2...dkNUL
16進:1F 65 n k d1 d2...dk0
10進:31 101 n k d1 d2...dk0
nの値
n:行番号.n=0,1,2,3.
κ:文字属性
d1,d2,...,dk。1行のテキスト・メッセージのストリング。NULで終わるストリング。
【0134】
このコマンドは、1行のテキストをROM内にダウンロードする。このメッセージは、すべての両面モードの場合に使用される。ユーザは、表面の下部および/または裏面の上部のところに、1行/2行のテキスト・メッセージを自動的に追加することを選択することができる。表面はライン0およびライン1を使用し、裏面はライン2およびライン3を使用する。印刷面(表面/裏面)は、印刷の論理面である。
【0135】
ダウンロード・コマンド文字属性の例示としての設定:
【表3】
【0136】
例示としての予め定義された下部/上部メッセージ・イネーブル・コマンド:
ASCII:US f n
16進:1F 66n
10進:31 102n
nの値
ビット0=0:表面の予め定義された下部メッセージの動作不能
ビット0=1:表面の予め定義された下部メッセージの動作可能
ビット1=0:裏面の予め定義された上部メッセージの動作不能
ビット1=1:裏面の予め定義された上部メッセージの動作可能
デフォルト:0(予め定義された下部および上部メッセージの動作不能。
【0137】
この機能が動作可能になると、プリンタは、レシートの表面/裏面の下部/上部のところに、1行または2行のテキスト・メッセージを自動的に追加する。このコマンドは、両面モード(片面コマンドによるおよび両面コマンドによるおよび予め定義されたデータによるすべて)の場合にだけ有効である。このコマンドの設定は、NVRAM/フラッシュ・メモリ内に格納されない。
【0138】
設定を格納するには、プリンタ設定変更コマンド(例えば、1FH11H)が使用される。
【0139】
例示としてのn番目のマクロ選択コマンド:
ASCII:US g n
16進:1F 67 n
10進:31 103 n
nの値:1〜25
デフォルト:n=1
定義または実行のためのn番目のマクロを選択する。
【0140】
マクロの定義中にこのコマンドを受信した場合には、現在の定義がクリアされる。マクロを定義し、マクロを実行するために同じコマンドが使用される。
【0141】
開始または終了マクロの定義(GS:)
マクロ(GS^)の実行 マクロ・サイズは、それぞれ2048バイトである。
【0142】
例示としての制限:1行を超える文字は無視される。コマンド・シーケンスが、US e n k NULである場合には、プリンタは、フラッシュROM内のn番目の行のメッセージをクリアする。1行だけを定義する場合には、プリンタは、定義された行だけを印刷する。いくつかの属性はサポートされない。スクリプト・モード、2ドット・アンダーライン・モード、ダブル・ストライク・モード、90°左/右回転、黒/赤、印刷開始位置、文字サイズ≧3。1行内で属性を変更することはできない。
【0143】
例示としての予め定義された裏面印刷の開始または終了コマンド:
ASCII:US h
16進:1F 68
10進:31 104
【0144】
予め定義された裏面印刷の開始または終了、およびプリンタのバッファROM内への格納。正常動作中にこのコマンドを受信すると、予め定義された裏面印刷定義が開始し、予め定義された裏面印刷定義中にこのコマンドを受信すると、予め定義された裏面印刷定義が終了する。プリンタが、「予め定義された裏面印刷の開始または終了」の前の受信の直後に、第2の「予め定義された裏面印刷の開始または終了」を受信した場合には、プリンタは、予め定義された裏面印刷をクリアする。マクロの定義(GS:)中でこのコマンドを受信した場合には、現在のマクロ定義がクリアされる。予め定義された裏面印刷の定義中に、コマンドGS:(マクロ定義の開始または終了)を受信すると、現在の定義がクリアされる。
【0145】
例示としての最短レシート長さの定義コマンド:
ASCII:USi n1 n2
16進:1F 69 n1n2
10進:31 105 n1 n2
nlの範囲:0〜255
n2の範囲:0〜255
デフォルト:
n1=0
n2=0
【0146】
このコマンドは、片面印刷から両面印刷への変換を始動するために、最短媒体(例えば、レシート)の長さを定義する。この設定は、「片面コマンドによる両面モード」に対してだけ行うことができる。
【0147】
例示としての媒体チェック・モード印刷コマンド:
値n:
0=媒体チェック不能モード
1=媒体チェック可能モード
【0148】
プリンタ診断中に、印刷媒体チェック・モードを動作可能または動作不能にすることができる。設定(値)は、EEPROM内に保存される。媒体チェック動作可能モードを選択した場合には、識別した媒体(例えば、片面、両面、非感熱等)と、熱印刷モード選択コマンド設定(例えば、片面モード、片面コマンドによる両面モード、両面コマンドによる両面モード、および予め定義されたデータによる両面モード)との組合せにより、熱印刷モード選択コマンド(例えば、1F 60 n)を無視することができる。
【0149】
一実施形態においては、媒体チェック・モード・コマンドは、媒体チェック可能に設定され、例示としての熱印刷モード選択コマンドは、片面コマンドによる両面モードに設定される。チェックを行った場合で、媒体が両面感熱であると判別された場合には、片面コマンドによる選択した両面モードで動作が続行する。しかし、媒体が片面感熱であると判別された場合には、片面モードにより動作が進行し、それにより熱印刷モード選択コマンド(例えば、IF 60 n)設定が無視(例えば、無効化)される。
【0150】
以下の表に一実施形態のさらなる詳細を示す。
【表4】
(1)例えば、1F6Cおよび1F6Dコマンドのビット4および5
(2)例えば、「警告:2ST用紙が装填されていない」
【0151】
上記実施形態のところで説明したように、両面感熱媒体ではなく片面感熱媒体が検出された場合には、片面媒体の感熱面上に、ユーザに両面感熱紙が装填されていないことを知らせるエラー・メッセージが印刷される。1つまたは複数の可視アラーム、可聴アラームおよび/または触覚アラームを含むユーザへの他の通知方法も使用することができる。
【0152】
例示としての熱印刷モード・バッチ戻りコマンド:
ASCII:US I n
16進:1F 6C n
10進:31 108 n
nの値:
1=熱印刷モード状態
n=1の場合には、熱印刷モード・バッチ戻りコマンドは、受信バッファ内の現在のすべてのデータを処理した後で状態を送信する。
【0153】
例示としての熱印刷モード・リアルタイム戻りコマンド:
2.14.15.1 ION USB またはRS232
ASCII:US m n
16進:1F 6D n
10進:31 109 n
2.14.15.2 標準USB
ASCII:このコマンドは制御を移動することにより使用されるので、コマンド列は定義されない。
16進:06 00 n(bRequest=0x06,wValue=0x00 n)
10進:06 00 n
nの値:
1=熱印刷モード状態
【0154】
n=1である場合には、熱印刷モード・リアルタイム戻りコマンドは、現在のプリンタ・モード状態を送信する。
【0155】
熱印刷モード・バッチ戻りコマンドおよび熱印刷モード・リアルタイム戻りコマンド両方の場合、戻った熱印刷モード状態は、下記のビット指定を有する。
【表5】
【0156】
すでに説明したように、選択した印刷モードおよび検出した媒体タイプにより、熱印刷モード・バッチ戻りコマンドおよび熱印刷モード・リアルタイム戻りコマンドのビット4および5は下記の指定を有する。
【表6】
【0157】
フォーミュラ:
最短文書/レシート長さを、1/203インチ(0.01cm)のデフォルト水平運動単位で、2インチ(5.08cm)に設定するために、4バイト列を送信。
US i 150 1
2インチ(5.08cm)=406/203および406=(1×256)+150の場合
【0158】
例示としての制限:
文字属性は両面に対して同じである。例えば、表面印刷文字が2倍幅であれば、裏面印刷文字も2倍幅である。印刷エリアのどちらかの面が印刷バッファより大きい場合には、プリンタは、自動的に印刷を開始し、次に、プリンタは片面印刷に戻る。
【0159】
例示としての構成メニュー両面印刷設定:
希望の両面印刷設定のために用紙供給ボタンを押す。
デフォルトにはアスタリスク(*)が付いている。
**熱印刷モード設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
片面*>1クリック
片面コマンドによる両面>2クリック
両面コマンドによる両面>3クリック
予め定義されたデータによる両面>4クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
**倒立モード設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
F:正常、B:正常*>1クリック
F:倒立、B:正常>2クリック
F:正常、B:倒立>3クリック
F:倒立、B:倒立>4クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
**表面および裏面の交換設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
動作不能*>1クリック
動作可能>2クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
**下部および上部メッセージ設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
上部:動作不能、下部:動作不能*>1クリック
上部:動作可能、下部:動作不能>2クリック
上部:動作不能、下部:動作可能>3クリック
上部:動作可能、下部:動作可能>4クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
**最短レシート長さの設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
動作不能*>1クリック
5インチ(12.7cm)>2クリック
10インチ(25.4cm)>3クリック
15インチ(38.1cm)>4クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
**エラーの場合の再印刷設定か?
はい>ロング・クリック
いいえ>ショート・クリック
エラー行から印刷再開*>1クリック
エラー・ページから再印刷>2クリック
コードを入力し、確認のために少なくとも1秒間ボタンを押し続ける。
【0160】
上記説明は例示としてのものであって、これに制限されない。より詳細に説明すると、第1および第2のプリント・ヘッド、プラテン、歯車等、並びに媒体の表面および裏面または媒体の上部または下部の指定は実施形態により変更することができる。
【0161】
さらに、上記説明を読めば、当業者であれば多くの他の実施形態を思い付くことができるだろう。従って、実施形態の範囲は、この特許請求の範囲の等価物の全範囲とともに、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。
【0162】
米国特許法施行規則第1.72条第(b)項の規定により要約を添付してあるので、読む人は、技術的内容の性質および要旨を容易に理解することができるだろう。この要約は、特許請求の範囲の範囲または意味を解釈または制限するためのものではないことを理解されたい。
【0163】
実施形態の上記説明においては、説明を分かりやすくするために種々の特徴を1つの実施形態に一緒にグループ分けしてある。このように説明してあるからといって、特許請求した実施形態が、各請求項内に明示してあるものよりも多くの特徴を有するものと解釈すべきではない。それどころか、添付の特許請求の範囲に記載されるように、本発明の主題は、1つの開示の実施形態のすべての特徴内にだけ含まれているのではなく、それより少ない特徴内にも含まれている。それ故、添付の特許請求の範囲は、それにより実施形態の説明に組み込まれ、各請求項は、別々の例示としての実施形態としてそれ自身上に立脚している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両面ダイレクト・サーマル・プリンタであって、
媒体フィード・パスの第1の面上の第1のサーマル・プリント・ヘッドと、
前記媒体フィード・パスの第2の面上の第2のサーマル・プリント・ヘッドと、
前記プリンタ内の媒体のタイプを検出することができる1つまたは複数の媒体タイプ・センサと、
を備える両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項2】
第1のプラテンと、
第2のプラテンと、
第1のアームと、
第2のアームと、
をさらに備え、
前記第1のサーマル・プリント・ヘッドおよび前記第1のプラテンが、前記第1のアームと結合し、前記第2のサーマル・プリント・ヘッドおよび前記第2のプラテンが、前記第2のアームと結合する、請求項1に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項3】
枢軸をさらに備え、
前記第1のアームが、前記第2のアームに対して前記枢軸を中心にして枢動自在である、請求項2に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項4】
前記1つまたは複数の媒体タイプ・センサのうちの少なくとも1つが、前記媒体の片面または両面上の熱印刷を示す信号を発生することができる熱印刷センサを備える、請求項1に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項5】
前記熱印刷センサが、光センサを備える、請求項4に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項6】
1つまたは複数の媒体タイプ・チェック印刷データ・ブロックを格納することができる第1のメモリをさらに備える、請求項4に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項7】
前記第1および前記第2のサーマル・プリント・ヘッドのうちの少なくとも1つにより、前記1つまたは複数の媒体タイプ・チェック印刷データ・ブロックのうちの少なくとも1つの印刷の試行を開始することができるコントローラをさらに備える、請求項6に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項8】
1つまたは複数の予想センサ信号ブロックを格納することができる第2のメモリをさらに備える、請求項7に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項9】
前記コントローラが、さらに、前記第1および第2のサーマル・プリント・ヘッドのうちの少なくとも一方により、前記少なくとも1つまたは前記1つまたは複数の媒体タイプ・チェック印刷データ・ブロックの印刷の試行に応じて、前記熱印刷センサからの信号を、前記1つまたは複数の予想センサ信号ブロックのうちの少なくとも1つと比較することができる、請求項8に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項10】
前記コントローラが、さらに、前記比較に応じて、前記プリンタ内の媒体のタイプを表示することができる、請求項9に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項11】
媒体の前記タイプが、片面感熱媒体、両面感熱媒体、および非感熱媒体のうちの1つを含む、請求項1に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項12】
前記コントローラが、さらに、前記比較に応じて、前記両面ダイレクト・サーマル・プリンタの1つまたは複数の機能を動作不能にすることができる、請求項9に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項13】
前記コントローラが、さらに、前記比較に応じて、前記両面ダイレクト・サーマル・プリンタの1つまたは複数の機能を動作可能にすることができる、請求項9に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項14】
前記コントローラが、さらに、前記比較に応じて、印刷モードを設定することができる、請求項9に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項15】
印刷モードの前記設定が、片面モード、片面コマンドによる両面モード、両面コマンドによる両面モードおよび予め定義されたデータによる両面モードのうちの1つを含む、請求項14に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項16】
前記プリンタ内の媒体のタイプの表示が、前記媒体の1つまたは複数の面上に、前記プリンタ内の媒体のタイプの表示の印刷を含む、請求項10に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項17】
前記プリンタ内の媒体のタイプの表示が、可聴信号、視覚信号および触覚信号のうちの少なくとも1つの発生を含む、請求項10に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項18】
前記プリンタ内の媒体のタイプの表示が、前記プリンタと通信しているコンピュータへの前記プリンタ内の媒体のタイプを表示する信号の送信を含む、請求項10に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項19】
前記コンピュータが、POS端末、現金自動預け払い機、およびセルフ・チェックアウト・システムのうちの1つを備える、請求項18に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項20】
前記コントローラが、さらに、媒体チェック・コマンドを受信した場合に、印刷の試行を開始することができる、請求項7に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項21】
前記媒体チェック・コマンドが、1つまたは複数のエスケープ・シーケンスを含む、請求項21に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項22】
前記コントローラが、さらに、プリンタ閉信号、媒体設置信号および電源オン信号のうちの少なくとも1つを受信した場合に、印刷の試行を開始することができる、請求項7に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項23】
両面ダイレクト・サーマル・プリンタを作動する方法であって、
設置媒体の片面または両面を熱画像形成しようとするステップと、
1つまたは複数の熱印刷センサから信号を入手するステップと、
前記入手した熱印刷センサ信号を予想センサ信号と比較するステップと、
前記比較に基づいて設置媒体のタイプを表示するステップと、
を含む方法。
【請求項24】
片面感熱媒体、両面感熱媒体、および非感熱媒体のうちの1つが、前記比較に基づいて設置されていることを表示するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
設置媒体のタイプを表示するステップが、前記媒体の片面または両面上に設置されている媒体のタイプの1つまたは複数の表示を印刷するステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
設置媒体のタイプを表示するステップが、可聴信号、視覚信号および触覚信号のうちの少なくとも1つを発生するステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
設置媒体のタイプを表示するステップが、前記プリンタと通信しているコンピュータに、設置媒体のタイプを表示する信号を送信するステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記両面サーマル・プリンタに対する印刷モードを設定するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記設定した印刷モードが、片面モード、片面コマンドによる両面モード、両面コマンドによる両面モード、および予め定義されたデータによる両面モードのうちの1つを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記比較に基づいて前記設定した印刷モードを無効にするステップをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
印刷媒体チェック開始コマンドを受信するステップと、
前記印刷媒体チェック開始コマンドを受信した場合に、設置媒体の片面または両面の熱画像形成の試行を開始するステップとをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
前記印刷媒体チェック開始コマンドが、1つまたは複数のエスケープ・シーケンスを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記印刷媒体チェック開始コマンドが、プリンタ閉信号、媒体設置信号および電源オン信号のうちの少なくとも1つを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
両面サーマル・プリンタを作動する方法であって、
前記両面サーマル・プリンタに設置されている媒体の第1の面上に第1のパターンを印刷しようとするステップと、
前記第1のパターンが印刷されたことを判別するステップと、
前記両面サーマル・プリンタにより、前記媒体が片面感熱媒体を含むことを表示するステップと、
を含む方法。
【請求項35】
前記設置媒体の第2の面上に第2のパターンを印刷しようとするステップと、
前記第2のパターンが印刷されたことを判別するステップと、
前記両面サーマル・プリンタにより、前記媒体が両面感熱媒体を含むことを表示するステップと、
をさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項1】
両面ダイレクト・サーマル・プリンタであって、
媒体フィード・パスの第1の面上の第1のサーマル・プリント・ヘッドと、
前記媒体フィード・パスの第2の面上の第2のサーマル・プリント・ヘッドと、
前記プリンタ内の媒体のタイプを検出することができる1つまたは複数の媒体タイプ・センサと、
を備える両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項2】
第1のプラテンと、
第2のプラテンと、
第1のアームと、
第2のアームと、
をさらに備え、
前記第1のサーマル・プリント・ヘッドおよび前記第1のプラテンが、前記第1のアームと結合し、前記第2のサーマル・プリント・ヘッドおよび前記第2のプラテンが、前記第2のアームと結合する、請求項1に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項3】
枢軸をさらに備え、
前記第1のアームが、前記第2のアームに対して前記枢軸を中心にして枢動自在である、請求項2に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項4】
前記1つまたは複数の媒体タイプ・センサのうちの少なくとも1つが、前記媒体の片面または両面上の熱印刷を示す信号を発生することができる熱印刷センサを備える、請求項1に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項5】
前記熱印刷センサが、光センサを備える、請求項4に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項6】
1つまたは複数の媒体タイプ・チェック印刷データ・ブロックを格納することができる第1のメモリをさらに備える、請求項4に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項7】
前記第1および前記第2のサーマル・プリント・ヘッドのうちの少なくとも1つにより、前記1つまたは複数の媒体タイプ・チェック印刷データ・ブロックのうちの少なくとも1つの印刷の試行を開始することができるコントローラをさらに備える、請求項6に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項8】
1つまたは複数の予想センサ信号ブロックを格納することができる第2のメモリをさらに備える、請求項7に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項9】
前記コントローラが、さらに、前記第1および第2のサーマル・プリント・ヘッドのうちの少なくとも一方により、前記少なくとも1つまたは前記1つまたは複数の媒体タイプ・チェック印刷データ・ブロックの印刷の試行に応じて、前記熱印刷センサからの信号を、前記1つまたは複数の予想センサ信号ブロックのうちの少なくとも1つと比較することができる、請求項8に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項10】
前記コントローラが、さらに、前記比較に応じて、前記プリンタ内の媒体のタイプを表示することができる、請求項9に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項11】
媒体の前記タイプが、片面感熱媒体、両面感熱媒体、および非感熱媒体のうちの1つを含む、請求項1に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項12】
前記コントローラが、さらに、前記比較に応じて、前記両面ダイレクト・サーマル・プリンタの1つまたは複数の機能を動作不能にすることができる、請求項9に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項13】
前記コントローラが、さらに、前記比較に応じて、前記両面ダイレクト・サーマル・プリンタの1つまたは複数の機能を動作可能にすることができる、請求項9に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項14】
前記コントローラが、さらに、前記比較に応じて、印刷モードを設定することができる、請求項9に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項15】
印刷モードの前記設定が、片面モード、片面コマンドによる両面モード、両面コマンドによる両面モードおよび予め定義されたデータによる両面モードのうちの1つを含む、請求項14に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項16】
前記プリンタ内の媒体のタイプの表示が、前記媒体の1つまたは複数の面上に、前記プリンタ内の媒体のタイプの表示の印刷を含む、請求項10に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項17】
前記プリンタ内の媒体のタイプの表示が、可聴信号、視覚信号および触覚信号のうちの少なくとも1つの発生を含む、請求項10に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項18】
前記プリンタ内の媒体のタイプの表示が、前記プリンタと通信しているコンピュータへの前記プリンタ内の媒体のタイプを表示する信号の送信を含む、請求項10に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項19】
前記コンピュータが、POS端末、現金自動預け払い機、およびセルフ・チェックアウト・システムのうちの1つを備える、請求項18に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項20】
前記コントローラが、さらに、媒体チェック・コマンドを受信した場合に、印刷の試行を開始することができる、請求項7に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項21】
前記媒体チェック・コマンドが、1つまたは複数のエスケープ・シーケンスを含む、請求項21に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項22】
前記コントローラが、さらに、プリンタ閉信号、媒体設置信号および電源オン信号のうちの少なくとも1つを受信した場合に、印刷の試行を開始することができる、請求項7に記載の両面ダイレクト・サーマル・プリンタ。
【請求項23】
両面ダイレクト・サーマル・プリンタを作動する方法であって、
設置媒体の片面または両面を熱画像形成しようとするステップと、
1つまたは複数の熱印刷センサから信号を入手するステップと、
前記入手した熱印刷センサ信号を予想センサ信号と比較するステップと、
前記比較に基づいて設置媒体のタイプを表示するステップと、
を含む方法。
【請求項24】
片面感熱媒体、両面感熱媒体、および非感熱媒体のうちの1つが、前記比較に基づいて設置されていることを表示するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
設置媒体のタイプを表示するステップが、前記媒体の片面または両面上に設置されている媒体のタイプの1つまたは複数の表示を印刷するステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
設置媒体のタイプを表示するステップが、可聴信号、視覚信号および触覚信号のうちの少なくとも1つを発生するステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
設置媒体のタイプを表示するステップが、前記プリンタと通信しているコンピュータに、設置媒体のタイプを表示する信号を送信するステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記両面サーマル・プリンタに対する印刷モードを設定するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記設定した印刷モードが、片面モード、片面コマンドによる両面モード、両面コマンドによる両面モード、および予め定義されたデータによる両面モードのうちの1つを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記比較に基づいて前記設定した印刷モードを無効にするステップをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
印刷媒体チェック開始コマンドを受信するステップと、
前記印刷媒体チェック開始コマンドを受信した場合に、設置媒体の片面または両面の熱画像形成の試行を開始するステップとをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
前記印刷媒体チェック開始コマンドが、1つまたは複数のエスケープ・シーケンスを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記印刷媒体チェック開始コマンドが、プリンタ閉信号、媒体設置信号および電源オン信号のうちの少なくとも1つを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
両面サーマル・プリンタを作動する方法であって、
前記両面サーマル・プリンタに設置されている媒体の第1の面上に第1のパターンを印刷しようとするステップと、
前記第1のパターンが印刷されたことを判別するステップと、
前記両面サーマル・プリンタにより、前記媒体が片面感熱媒体を含むことを表示するステップと、
を含む方法。
【請求項35】
前記設置媒体の第2の面上に第2のパターンを印刷しようとするステップと、
前記第2のパターンが印刷されたことを判別するステップと、
前記両面サーマル・プリンタにより、前記媒体が両面感熱媒体を含むことを表示するステップと、
をさらに含む、請求項34に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2010−513088(P2010−513088A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542750(P2009−542750)
【出願日】平成19年1月8日(2007.1.8)
【国際出願番号】PCT/US2007/000475
【国際公開番号】WO2008/079153
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(391007161)エヌ・シー・アール・コーポレイション (85)
【氏名又は名称原語表記】NCR CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月8日(2007.1.8)
【国際出願番号】PCT/US2007/000475
【国際公開番号】WO2008/079153
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(391007161)エヌ・シー・アール・コーポレイション (85)
【氏名又は名称原語表記】NCR CORPORATION
【Fターム(参考)】
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