説明

両面風車と裏返せば逆回りする両面吹きゴマ

【課題】 どうすれば裏側からも回る風車になるか。回るようになれば心棒から外して両面吹きゴマにもしたい。正5角形など正多角形の物も欲しい。玩具・教育用具・宣伝用具などに使えるようにしたい。車輪やタイヤなどにも派生したい。その際内蔵される風受け部分の形や加工方法はどうするか。
【解決手段】 従来の風車の三角形部分を取り去り袋袖面を卍に切り揃えて回転翼として裏表双方から回る風車、外して両面吹きゴマにする。正5・6・8角形用紙で回転翼の数を増す。玩具・教育用具・宣伝用具には、写真などで装飾した用紙を中心部に貼付する。長目の翼は作図の点線を延長して足長回転翼を作る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、正方形用紙の四隅に鋏を入れて作る裏側からは回らない日本古来の風車に手を加えて、裏表どちらからも回る両面風車とし、心棒から外して平面上に置き上から息を吹き込めばくるくると回り裏返せば逆回りする吹きゴマにし、更に正5・6・8角形など正多角形の両面風車や両面吹きゴマへと進展させて、玩具・教育用具・宣伝用具にするための設計加工方法。
【背景技術】
【0002】
日本古来の風車は表から回すもので裏側からは回らない。平面上で上から風を吹きかけて回す『風ゴマ』(登録実用新案第3102085号)は存在するが、片面だけのもので、裏返しては使えない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の風車はどうすれば裏側からも回るようになるか。回るようになれば心棒から外して両面吹きゴマにもなると考えられるが、どうか。正5角形、正6角形、正8角形など正多角形の物も欲しい。玩具・教育用具・宣伝用具などとして使えるようにしたいが、どうするか。車輪やタイヤなどにも派生させたいが、その際生ずるであろう諸問題、例えば内蔵風受け部分の形や加工方法はどうするか。
【課題を解決するための手段】
【0004】
従来の風車が裏側からは回らないのは、中心部袋袖の45度の内斜面に正確に風を送る役をする三角形部分が邪魔をしているからで、この部分を取り去れば、風は吹き抜ける、が同時に、袋袖に斜めから当たらないと良く回らないという難点も生ずる。これを解決する手段として、袋袖面を卍に切り揃え軽く押し開いて回転翼に加工すると同時に中心部を押し広げて中空に成型したら、裏表どちらからも回る風車となり、心棒から外して平面上に置き、上から息を吹きかければくるくると回り、裏返せば逆回りする両面吹きゴマができた。更に、用途により回転翼の数を増したい欲求を満たすために、これらの手段を正5角形、正6角形、正8角形へと進展設計を試みて良い結果を得た。玩具・教育用具・宣伝用具などへの付加価値を持たせる手段としては、回転翼の効力を損なわない程度の大きさの、多角形又は円形の、写真やイラストなどで装飾した用紙を中心部に貼付した。タイヤなど特殊な用途への設計過程において、回転翼の長さを増したい要求が起きたので、これを満たすために正5角形製法設計における折り目の点線を辺上にまで延長し、交点から中心まで線を引いてより大き目の袋袖を作り、卍に切り揃えて足長回転翼を作る手段を取った。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、上述のように構成されているので、次に記載する効果を奏する。
スタンドにつければ、裏表どちらから風が来ても回る両面風車で、外して平面上に置けば、裏返せば逆回りする両面吹きゴマとなり、夫々装飾、デザインを施せば、玩具・教育用具・宣伝用具への効果を得た。
【実施例1】
【0006】
発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図5の5−1に従って作った足長回転翼の吹きゴマを、5−2のように、風穴をあけたタイヤ用紙裏側に乗せて、5−3に見るように回転翼面で中折にして貼付し、もう一枚のタイヤ用紙で覆い貼付し、中折部分を引き戻し、開いたタイヤ用紙二枚の間に帯をつければ、図5の5−5及び5−6(横面)に見るようなタイヤ吹きゴマとなる。
【実施例2】
【0007】
図1の1−5、図2の2−5、図3の3−5、図4の4−5などの夫々を様々なデザインの用紙で飾って、図6に見えるような両面風車や両面吹きゴマを、作り玩具・教育用具・宣伝用具などに供する。尚、夫々の用途の風車や吹きゴマの手作り製品を横に切り開いて、紙や合成樹脂などでプレス加工し、両者を彩色再接着すれば、量産が叶う。
【実施例3】
【0008】
図7の見取図のようなスタンドを作れば、風車が楽しめると同時に、心棒から外して平面上に置けば、両面吹きゴマとしても楽しめる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】 正方形用紙から作る従来の風車の構造と、本発明により進展された4角形両面風車及び両面吹きゴマの製作順序を示す図である。
【図2】 正5角形用紙から作る5角形両面風車と両面吹きゴマの製作順序を示す図。
【図3】 正6角形用紙から作る6角形両面風車と両面吹きゴマの製作順序図である。
【図4】 正8角形用紙から作る8角形両面風車と両面吹きゴマの製作順序図である。
【図5】 正5角形用紙から作る5角形足長回転翼を、円形タイヤ写真用紙に接着して、両面タイヤ風車及び両面タイヤ吹きゴマにする製作順序図である。
【図6】 両面風車や両面吹きゴマの中心部に[椿の花][銀杏の葉][地球の南極図・北極図(裏返し)]などの写真やイラストで装飾された用紙を貼付した図。
【図7】 台座に立てれば両面風車になり、外して平面上に置けば両面吹きゴマとなることを示す見取図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正方形用紙の四隅に鋏を入れて作る従来の風車の三角形部分を取り去り、残された四つの袋袖を卍に切り揃えて回転翼に加工し、軽く押さえて広げると同時に中心部も軽く広げて中空にし、裏表どちらからでも回る両面風車。心棒から外して平面上に置けば、上から吹くとくるくる回り、裏返せば逆回りする両面吹きゴマ。
【請求項2】
請求項1の四つの回転翼の数を増すために請求項1の方式を正5角形、正6角形、正8角形など正多角形用紙に追加設計させて、更に多様な用途の風車及び吹きゴマとする。
【請求項3】
回転翼の効力を損なわない程度の大きさの多角形又は円形の、写真やイラストなどで装飾した用紙を中心部に貼付して、玩具・教育用具・宣伝用具などへの付加価値を持たせる。
【請求項4】
回転翼を請求項3における多角形又は円形装飾用紙の外に出さない方が良い場合、例えば車輪、タイヤなどの場合は、回転翼の見えない部分に風穴をあける。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−19887(P2011−19887A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−185199(P2009−185199)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(599126268)
【Fターム(参考)】