説明

中央に配置された「A支柱」を含む車両キャブ

車両キャブ(12)は、フロア(46)と、ルーフ(48)と、フロアとルーフとを動作可能に結合する前部支持部(50)と、フロアとルーフとを動作可能に結合する少なくとも2つの側面支持部(52)とを含む。さらに、車両キャブは、少なくとも2つの側面支持部の一方に動作可能に結合されるドア(68)を含む。ドアは、フロアに隣接した箇所からルーフに向かって延在する。ドアは、ドアの下縁からドアの上縁に向かって略連続的に延在する窓(70)を含む。ドアが閉位置にあるとき、ドアが、前部支持部と側面支持部との間の車両キャブの長手方向軸に対し斜めの角度で配向された線に沿って延在するように、前部支持部は、車両キャブの中央に配置された長手方向軸(X’)に沿って配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、一般に、車両キャブ、より詳しくは、中央に配置された「A支柱」を含む車両キャブに関する。
【背景技術】
【0002】
車両キャブは複数の目的に使用される。例えば、作業機械、例えば、ホイールローダ、フロントエンドローダ、ブルドーザ、及び掘削機のような車両では、車両キャブは、要素からの及び/又は衝突又は事故による負傷からの保護を車両オペレータに提供することが望ましいかもしれない。車両キャブはまた、快適な車両操作環境を車両オペレータに提供するために機能し得る。さらに、車両キャブは、車両オペレータの視界を過度に妨げることなくこのような保護を提供することがしばしば望ましいかもしれない。さらに、車両キャブは、例えば、車両構成要素を点検及び/又は修理し得るように、車両構成要素へのアクセスを過度に制限しないことが望ましいかもしれない。
【0003】
トラクタキャブの1つの例が、1977年1月25日にモーム(Malm)らに交付された(特許文献1)に記載されている。(特許文献1)は、防振を提供する弾性マウントアセンブリによりトラクタキャブをトラクタシャシに固定することによって、トラクタシャシからの振動が遮断されるトラクタキャブ及び制御コンソールを記載している。(特許文献1)のトラクタキャブは、トラクタシャシから取り外し可能であり、またトラクタの組立中に、トラクタキャブをトラクタシャシに加える前に、制御コンソールをトラクタシャシに装着することが可能である。
【0004】
(特許文献1)のトラクタキャブは、トラクタシャシからの防振をある程度提供することが可能であり、かつトラクタシャシから取り外すことが可能であるが、(特許文献1)のトラクタキャブは、充分な視界、オペレータ保護、及び/又は他の車両構成要素への容易なアクセスを提供しない可能性がある。
【0005】
【特許文献1】米国再発行特許第29,123号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の車両キャブは、上述の要求の1つ以上を克服することに向けられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一形態において、本発明の開示は、フロアと、ルーフと、フロアとルーフとを動作可能に結合する前部支持部と、フロアとルーフとを動作可能に結合する少なくとも2つの側面支持部とを含む。さらに、車両キャブは、少なくとも2つの側面支持部の一方に動作可能に結合されるドアを含む。ドアは、フロアに隣接した箇所からルーフに向かって延在し、開位置と、ドアが前部支持部に隣接して動作可能に結合される閉位置との間で移動するように構成される。ドアは、ドアの下縁からドアの上縁に向かって略連続的に延在する窓を含む。ドアが閉位置にあるとき、ドアが、前部支持部と側面支持部との間の車両キャブの長手方向軸に対し斜めの角度で配向された線に沿って延在するように、前部支持部は、車両キャブの中央に配置された長手方向軸に沿って配置される。
【0008】
別の形態において、本開示は、長手方向軸線を画定するフレームと、フレームに動作可能に結合される動力源とを含む。動力源は、動力を作業機械に供給するように構成される。さらに、作業機械は、フレームに動作可能に結合される1対の地面係合部材を含む。地面係合部材は、動力源によって供給された動力を介して作業機械を推進するように構成される。作業機械はまた、作業機械に動作可能に結合される車両キャブを含む。車両キャブは、フロアと、ルーフと、フロアとルーフとを動作可能に結合する前部支持部と、フロアとルーフとを動作可能に結合する少なくとも2つの側面支持部とを含む。さらに、車両キャブは、少なくとも2つの側面支持部の一方に動作可能に結合されるドアを含む。ドアは、フロアに隣接した箇所からルーフに向かって延在し、開位置と、ドアが前部支持部に隣接して動作可能に結合される閉位置との間で移動するように構成される。ドアは、ドアの下縁からドアの上縁に向かって略連続的に延在する窓を含む。ドアが閉位置にあるとき、ドアが、前部支持部と側面支持部との間の車両キャブの長手方向軸に対し斜めの角度で配向された線に沿って延在するように、前部支持部は、車両キャブの中央に配置された長手方向軸に沿って配置される。
【0009】
さらに別の形態によれば、車両の車両キャブからのオペレータの視界を向上させるための方法は、前部支持部と、前部支持部に隣接した箇所から車両の後端に向かって斜めに延在する2つの窓とを含む車両キャブを提供するステップを含む。さらに、本方法は、車両キャブの前部支持部と、アクチュエータ、排気筒、及び車両に動作可能に結合されるプレクリーナの内の少なくとも1つとを整列させるステップを含む。さらに、本方法は、車両のオペレータがオペレータの座席にいるときに、オペレータが地面に隣接する車両の前部の横方向範囲を見ることができるように、オペレータの座席を車両キャブ内に位置付けるステップを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、車両キャブ12の例示的実施形態を含む作業機械10のような例示的車両を示している。図1に示した例示的作業機械10は、履帯型トラクタであるが、作業機械10は、履帯型ローダ、油圧ショベル、採鉱トラック、ホイールローダ、又は当業者に公知の他の作業機械でもよい。さらに、作業機械10として例示的車両を示しているが、例示的車両キャブ12を他の車両タイプに使用してもよい。
【0011】
作業機械10は、動力源カバー18によって囲み得る動力源16を含むことが可能である。動力源16は、作業機械10を推進させる動力を提供するように及び/又は作業機械10の様々なシステムに動力を供給するように構成してもよい。動力源16は、排気筒20及び/又は動力源カバー18に設けられた開口を通って延在可能な動力源のプレクリーナ22を含むことが可能である。排気筒20及び動力源のプレクリーナ22は、例えば、作業機械10の長手方向軸X(例えば、中央に配置された長手方向軸)と整列して配置可能である。
【0012】
作業機械10は、地面に係合して作業機械10を推進させるように構成される地面係合部材(例えば、2つの地面係合履帯26)を支承する下部走行体24を含んでもよく、地面係合部材は作業機械10の対向する側に配置される。下部走行体24は、作業機械10の対向する側に配置する2つのプッシュアーム28を支持するように構成してもよい。2つのプッシュアーム28は、一方の端部で、例えば、泥を押す及び/又は引くように構成されたブルドーザのブレードのような作業器具30に連結することが可能である。作業器具30は、作業器具30の下方の横方向範囲を画定する下方の外側部分32を含んでもよく、これらの部分は作業器具30の両側に配置される。プッシュアーム28の他方の端部は下部走行体24に連結してもよい。
【0013】
さらに、作業機械10は、作業機械10の前端の近傍に配置されたリフトシリンダ38を含んでもよい。リフトシリンダ38は作業器具30に連結してもよい。例えば、リフトシリンダ38は、作業機械10の長手方向軸X(例えば、中央に配置された長手方向軸)と整列して配置することが可能である。リフトシリンダ38は、下部走行体24に対しプッシュアーム28を旋回することによって作業器具30を地面に対し昇降し得るように、オペレータ命令に応答して伸縮するように構成された油圧アクチュエータを含んでもよい。
【0014】
作業機械10は、作業機械10の後端に配置された第2の作業器具42(例えば、図3参照)を含んでもよい。例えば、第2の作業器具42は硬い表面に貫通して、ばらばらにするように構成されたリッパであり得る。第2の作業器具42は、第2の作業器具42を操作位置に、及びそこから旋回させるように構成された1つ以上のシリンダ44に動作可能に結合することが可能である。
【0015】
図2を参照すると、例示的車両キャブ12は、フロア46と、略五角形であり得るルーフ48とを含むことが可能である。例えば、ルーフ48は、車両キャブ12の長手方向軸X’(例えば、中央に配置された長手方向軸)と整列して配置された前部中央隅部50を画定してもよく、次に、軸X’は作業機械10の長手方向軸Xと略整列し得る。さらに、車両キャブ12は、車両キャブ12の両側に互いに略反対側に配置された2つの前方側方隅部52と、車両キャブ12の後端の両側に互いに略反対側に配置された2つの後部側方隅部54とを含むことが可能である。前部中央隅部50及び2つの前方側方隅部52は、約60度〜約120度の範囲の囲み角αを画定し得る。例えば、角度αは約90度でもよい。
【0016】
さらに、車両キャブ12は、フロア46から上向きに延在する前部56を含んでもよい。前部56は、動力源カバー18用のクリアランスを提供するための凹部を画定するように構成し得る。さらに、車両キャブ12は、前部56の上端とルーフ48の前部中央隅部50との間に延在する「A支柱」58を含むことが可能である。さらに、車両キャブ12は、車両キャブ12の両側に互いに略反対側に配置された1対の「B支柱」60を含むことが可能である。「B支柱」60は、隣接するフロア46からルーフ48の前方側方隅部52に延在し得る。さらに、車両キャブ12は、車両キャブ12の後端の両側に互いに略反対側に配置された1対の「C支柱」62を含むことが可能である。「C支柱」62は、隣接するフロア46からルーフ48の後部側方隅部54に延在し得る。このような配置によって、フロア46及びルーフ48は略固定関係にあることが可能である。「A支柱」58、「B支柱」60、及び/又は「C支柱」62は、例えば、木又は岩のような物体が車両キャブ12の上に落ちた場合、及び/又は作業機械10がその側面又はルーフ48の上に横転した場合、車両キャブ12に位置するオペレータに保護を提供するように、例えば、一体化した補強部を含んでもよい。
【0017】
車両キャブ12は、「C支柱」62と、フロア46及びルーフ48の後端との間に配置された後部窓64を含むことが可能である。さらに、車両キャブ12は、「B支柱」60と、「C支柱」62と、フロア46と、ルーフ48との間に配置された1対の側窓66を含むことが可能である。さらに、車両キャブ12は、「A支柱」58の両側に、かつ「A支柱」58と、「B支柱」60のそれぞれの1つと、フロア46と、ルーフ48との間にそれぞれが配置された1対のドア68を含むことが可能である。ドア68のそれぞれは、「A支柱」58から「B支柱」60に略延在し、かつドア68の下縁からドア68の上縁に略延在する窓70を含んでもよい。例えば、窓70は、(例えば、横材が窓70を通したオペレータの視界を遮らないように、例えば略連続的に)フロア46からルーフ48に略延在し得る。ドア68は、例えば、ドア68が、例えば動力源カバー18によって妨害されることなく閉位置から開位置に揺動し得るように、「B支柱」60に沿って車両キャブ12にヒンジ式に固定することが可能である。ドア68のそれぞれは、ドア68をラッチ解除する及び/又は閉位置から開位置に、及び開位置から閉位置に移動させるときにオペレータを補助するように構成されたドアハンドル72を含んでもよい。
【0018】
車両キャブ12は、オペレータの座席74及びコンソール76に保護を提供するように構成された内部空間を画定し得る(例えば、図4参照)。オペレータの座席74は、例えば、オペレータが車両キャブ12から360度の範囲の視界をより容易に獲得できるように、回転するように構成可能である。オペレータの座席74には、作業機械10の少なくとも大部分の操作を制御するように構成された制御部を設けてもよい。コンソール76は、内部空間の前部56に隣接して配置してもよく、作業機械10を操作するための情報及び/又は制御をオペレータに提供するように構成してもよい。
【0019】
さらに、車両キャブ12は、車両キャブ12の内部空間の快適な環境を維持するように構成された暖房、換気、及び空調(HVAC)システム78を含んでもよい。HVACシステム78と動作可能に関連付けられたコンプレッサ及び/又はファンは、車両キャブ12に動作可能に結合されたハウジング80に配置し得る。ハウジング80は、後部窓64から延在するときに上方に傾けられる底部部分(例えば図5参照)を含むことが可能である。例えば、HVACシステム78は、車両キャブ12の上方の後部部分に装着することが可能であり、作業機械10によって供給される電気エネルギを介して作動するように構成し得る。このようなHVACシステム78の位置は、内部空間の空間スペースを節約するように機能し得る及び/又は車両キャブ12からのオペレータの視界の部分的な遮りを略防止するように機能し得る。
【0020】
図3に示した例示的実施形態を参照すると、車両キャブ12は、車両の他の構成要素又はシステムへのアクセスを提供するように構成し得る。例えば、車両キャブ12は、作業機械10の他の部分に対し旋回し、これによって、作業機械10内の様々な構成要素システムへのアクセスを可能にするように構成してもよい。例えば、車両キャブ12は、水平に対し約45度〜約90度の範囲(例えば、約70度)の角度δにわたって旋回するように構成してもよい。例えば、車両キャブ12は、車両キャブ12の長手方向軸X’に対し略平行の線に沿って旋回するように構成してもよい。さらに、車両キャブ12は、例えば、水平に対し約10度〜約30度の範囲(例えば、約20度)の角度δまでのような中間量(intermediate amount)だけ旋回するように構成してもよい。中間量を旋回することによって、迅速な目視検査を実行するか、あるいは様々な車両構成要素及び/又はシステムの小さなトラブルシューティングを行うことが可能である。
【0021】
車両キャブ12には、例えば、1対の旋回キャブマウント82及び1対の連結キャブ84を含むキャブマウントを設けてもよい。作業機械10には、フレームマウント86を設けてもよく、旋回キャブマウント82は、フレームマウント86に対し旋回するように構成してもよい。連結キャブマウント84は、フレームマウント86に取り外し可能に連結するように構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0022】
開示した車両キャブは、任意の種類の車両に適用可能であり得る。例えば、開示した車両キャブは、例えば作業機械10のような作業機械又は当分野で知られている他の任意の作業機械に適用可能であり、この場合、オペレータの視界、オペレータの快適性、オペレータ保護の向上、及び/又は他の車両構成要素への容易なアクセスがとりわけ望まれ得る。例示的車両キャブ12を車両に設けることによって、これらの所望の形態の1つ以上を達成することが可能である。次に、例示的車両キャブ12の操作について説明する。
【0023】
例えば作業機械10のような車両は、車両キャブ12の例示的実施形態を含み得る。図示したように、作業機械10は、とりわけ、凹凸のある地形を均す及び/又は土壌又は岩場を切り開くために使用可能なブルドーザである。このような使用の間、オペレータは、例えば、所望のように地形を均すために、作業機械10の作業器具30の範囲を含む作業機械10の範囲を容易に見ることができることが望ましいかもしれない。例示的車両キャブ12によって、作業機械10のオペレータに、作業機械10及び作業器具30の範囲の視界の向上を提供し得る。
【0024】
例えば、例示的車両キャブ12は、前部56の上端とルーフ48の前部中央隅部50との間に延在する「A支柱」58を含む。「A支柱」58は、車両キャブ12の中央に配置された長手方向軸X’と略整列して配置し得る。リフトシリンダ38、排気筒20、及び動力源のプレクリーナ22の1つ以上はまた、例えば、観測位置O(図1参照)からオペレータによって観測されるように、リフトシリンダ38、排気筒20、及び/又は動力源のプレクリーナ22が視界から略隠されるように、作業機械10の中央に配置された長手方向軸Xと略整列することが可能である。この結果、従来の車両キャブの視界を部分的に遮ることがあるリフトシリンダ38、排気筒20、及び/又は動力源のプレクリーナ22は、例えば、図4に示したように、例示的車両キャブ12からのオペレータの視界を遮らないように位置付けられる。さらに、車両キャブ12のフロア46に略下方に延在する窓70を含むドア68によって、オペレータは、図1と図4に概略的に示したように、作業器具30の下方の外部部分32の略遮られない視界を有することが可能である。さらに、動力源カバー18は、車両キャブ12の前部56に向かって後方に延在するときに先細りすることが可能であり、車両キャブ12からの視界は、従来の車両キャブの場合よりも遮られる可能性が小さい。この結果、オペレータは、例えば地形を均すとき、より正確に作業器具30を位置付けることが可能である。この結果、例えば、作業エリア内の作業器具30と対象物との間の意図しない衝突が少なくなり得る。
【0025】
さらに、車両キャブ12の窓の大きさ、位置、及び/又は構造によって、オペレータは、例えば図1に概略的に示したように、その内部空間内から車両キャブ12の周りに事実上360度延在する略遮られない視界を有することが可能である。さらに、オペレータの座席74が、360度にわたって回転するように構成されることによって、オペレータは、車両キャブ12の内部空間(例えば、図1参照)から360度の視界範囲を利用することが可能である。さらに、図5に示したように、HVACハウジング80の底部部分は、地形88の後部窓64を通して観測位置Oからの拡大した垂直の視界をオペレータに提供できるように傾けることが可能である。
【0026】
例えば、過酷な環境内の運転により及び/又は日常ベースの多くの時間の運転により、摩耗の増加を受ける種類の車両については、車両の様々な構成要素を比較的頻繁に点検及び/又は修理することが望ましいかもしれない。例えば、作業機械10のような車両については、例えば、動力源16、駆動トレーン構成要素、液圧機器、電気構成部品、及び/又は冷却システム構成要素のような、車両キャブ12の下に又はその近傍に配置された構成要素を点検及び/又は修理することが望ましいかもしれない。
【0027】
例示的車両キャブ12は、1対の旋回キャブマウント82及び1対の連結キャブマウント84を含み、また作業機械10は、連結キャブマウント84がフレームマウント86から切り離されるときに車両キャブ12がフレームマウント86に対し旋回するように構成されるように、フレームマウント86及び旋回キャブマウント82を含む。例示的車両キャブ12が旋回するように構成されることによって(例えば、図3に示したように)、車両キャブ12の下に又はその近傍に配置された構成要素の検査及び修理をより実行可能にし得る。
【0028】
衝突及び/又は車両横転を含む事故から車両オペレータを保護することも望ましいかもしれない。例えば、作業機械10のような車両は、木又は岩が車両キャブ12の上に落ちるか、又は作業機械10がその側面又はルーフ48の上に横転する事故を経験する可能性がある。例示的車両キャブ12は、「A支柱」58、「B支柱」60、及び「C支柱」62を含み、その1つ以上は、このような事故が起きた場合にオペレータの保護を提供するために、一体化した補強材を含むことが可能である。
【0029】
開示した例示的実施形態に様々な修正及び変更を行うことができることが、当業者には明らかであろう。開示した実施形態の説明と実施を考慮することにより、他の実施形態が当業者には明白であろう。説明及び実施例は例示的なものに過ぎないと考えられ、真の範囲は、次の特許請求の範囲及びそれらの等価物によって示されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】車両に装着された車両キャブの例示的実施形態の平面図である。
【図2】車両キャブの例示的実施形態の概略斜視図である。
【図3】他の車両構成要素へのアクセスを可能にする配向の車両キャブの例示的実施形態の概略斜視図である。
【図4】車両キャブの例示的実施形態の概略図である。
【図5】車両に装着された車両キャブの例示的実施形態の概略側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両キャブ(12)であって、
フロア(46)と、
ルーフ(48)と、
フロアとルーフとを動作可能に結合する前部支持部(50)と、
フロアとルーフとを動作可能に結合する少なくとも2つの側面支持部(52)と、
少なくとも2つの側面支持部の一方に動作可能に結合されるドア(68)であって、フロアに隣接した箇所からルーフに向かって延在し、かつ開位置と、ドアが前部支持部に隣接して動作可能に結合される閉位置との間で移動するように構成されるドアと、を備え、
ドアが、ドアの下縁からドアの上縁に向かって略連続的に延在する窓(70)を含み、
ドアが閉位置にあるとき、ドアが、前部支持部と側面支持部との間の車両キャブの長手方向軸(X’)に対し斜めの角度で配向された線に沿って延在するように、前部支持部が、車両キャブの中央に配置された長手方向軸(X’)に沿って配置される、
車両キャブ。
【請求項2】
角度が約30°〜約60°の範囲にある、請求項1に記載の車両キャブ。
【請求項3】
少なくとも2つの側面支持部の他方に動作可能に結合される第2のドア(68)をさらに含み、第2のドアが、フロアに隣接した箇所からルーフに向かって延在し、かつ開位置と、第2のドアが前部支持部に隣接して動作可能に結合される閉位置との間で移動するように構成され、第2のドアが、ドアの下縁からドアの上縁に向かって略連続的に延在する窓(70)を含む、請求項1に記載の車両キャブ。
【請求項4】
車両キャブが、車両キャブの長手方向軸に対し略平行の線に沿って旋回するように構成される、請求項1に記載の車両キャブ。
【請求項5】
少なくとも2つの側面支持部が4つの側面支持部(52、54)を含み、前部支持部及び4つの側面支持部が五角形の配置を形成する、請求項1に記載の車両キャブ。
【請求項6】
作業機械(10)であって、
長手方向軸(X)を画定するフレームと、
フレームに動作可能に結合される動力源(16)であって、動力を作業機械に供給するように構成される動力源と、
フレームに動作可能に結合される1対の地面係合部材(26)であって、動力源によって供給された動力を介して作業機械を推進するように構成される地面係合部材と、
作業機械に動作可能に結合される請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両キャブ(12)と、
を備える作業機械。
【請求項7】
作業機械に動作可能に結合されるアクチュエータ(38)であって、作業機械と動作可能に関連付けられる作業器具(30)を動かすように構成されるアクチュエータをさらに含み、アクチュエータが車両キャブの長手方向軸と整列される、請求項6に記載の作業機械。
【請求項8】
作業機械に動作可能に結合される作業器具をさらに含み、作業器具が、作業機械の長手方向軸線に対して略横断方向に延在するある長さと2つの外端(32)とを画定し、車両キャブが、車両キャブ内に位置するオペレータが作業器具の2つの外端を見ることができるように構成される、請求項6に記載の作業機械。
【請求項9】
少なくとも2つの側面支持部の他方に動作可能に結合される第2のドア(68)をさらに含み、第2のドアが、フロアに隣接した箇所からルーフに向かって延在し、かつ開位置と、第2のドアが前部支持部に隣接して動作可能に結合される閉位置との間で移動するように構成され、第2のドアが、ドアの下縁からドアの上縁に向かって略連続的に延在する窓(70)を含む、請求項6に記載の作業機械。
【請求項10】
車両(10)の車両キャブ(12)からのオペレータの視界を向上させるための方法であって、
前部支持部(50)と、前部支持部に隣接した箇所から車両の後端に向かって斜めに延在する2つの窓(70)とを含む車両キャブを提供するステップと、
車両キャブの前部支持部と、アクチュエータ(38)、排気筒(20)、及び車両に動作可能に結合されるプレクリーナ(22)の内の少なくとも1つとを整列させるステップと、
車両のオペレータがオペレータの座席にいるときに、オペレータが、地面に隣接する車両の前部の横方向範囲を見ることができるように、オペレータの座席(74)を車両キャブ内に位置付けるステップと、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−505902(P2009−505902A)
【公表日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−529036(P2008−529036)
【出願日】平成18年7月25日(2006.7.25)
【国際出願番号】PCT/US2006/029254
【国際公開番号】WO2007/027332
【国際公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(391020193)キャタピラー インコーポレイテッド (296)
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
【Fターム(参考)】