説明

中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造

【課題】供試体のせん断強度が大きい場合に、キャップに大きなトルクを繰返し加えたときでも、供試体の上端にトルクを均一に伝達できるとともに、ペデスタルからの固定力で供試体の下端を固定でき、その結果、正確なねじりせん断試験を実施できる中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造を提供する。
【解決手段】キャップ3と供試体1、及びペデスタル2と供試体1は、キャップ3の外周面に巻き付けた環状プレート4、及びペデスタル2の外周面に巻き付けた環状プレート5でそれぞれ供試体1の上端部、及び下端部の外周面を包囲させると共に、各環状プレート4、5と供試体1の外周面との隙間に接着剤6が充填されて供試体1へねじりを伝達可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ペデスタルに載置された中空円筒形状の供試体を、その上端を支持するキャップを回転させてねじりを与える中空ねじりせん断試験装置の技術分野に属し、更に云えば、ペデスタル及びキャップと供試体との支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、原地盤の応力や変形条件を比較的忠実に再現できる繰返し中空ねじりせん断試験装置(以下、中空ねじりせん断試験装置という。)が、液状化解析や地震の応答解析に多く用いられている。
この中空ねじりせん断試験装置は、地盤内から採取した試料を中空円筒形状に形成した供試体を用いる室内試験装置であり、粘性土と砂質土を試験対象としている。また、対象試料は、軟質なせん断強度の低い試料から硬質なせん断強度の高い試料がある。
【0003】
中空ねじりせん断試験装置は、一例として図7に示すように、圧力容器10の中心軸線上の上下にペデスタル11及びキャップ12が対向配置され、これらのペデスタル11及びキャップ12により中空円筒形状の供試体13が支持され、ねじり(回転力)を与える構造とされている(非特許文献1参照)。
前記キャップ12は、ロードセル14を介して載荷ロッド15に連結されており、軸力載荷機構16及びねじり機構17により供試体13の軸方向に必要な大きさのトルクを載荷ロッド15を介してキャップ12に載荷する構成である。
【0004】
中空ねじりせん断試験は、固定したペデスタル11上に中空円筒形状の供試体13を載置し、この供試体13の上端部にセットしたキャップ12を回転させることで供試体13にねじれを与える。ここで、キャップ12と供試体13との間のトルクの伝達は、従来、両者間の摩擦抵抗に頼っている。
【0005】
したがって、供試体13のせん断強度がそれほど大きくない場合、キャップ12に摩擦抵抗を超えないような小さいトルクを繰返し加えるときは、キャップ12からのトルクを供試体13の上端に均一に伝達して供試体13の上端を回転でき、ペデスタル11の固定力により、供試体13の全体に適正なねじりを与えることができる。
【0006】
しかしながら、供試体13のせん断強度が大きい場合に、キャップ12に摩擦抵抗を超えるような大きなトルク(例えば100kg・cm〜200kg・cm)を繰返し加えると、キャップ12と供試体13との間に滑りが発生して、適正なねじりせん断試験を実施できない。
そこで従来、図8に模式的に示すように、キャップ12の下端及びペデスタル11の上端の半径方向に複数の滑り止めのリブ17、18を突設し、当該リブ17、18で供試体13の両端部を挟持する構成で摩擦抵抗を増やす工夫も行っている。ちなみに、図8中の符号21は載荷軸、符号22は圧力室底盤を示している。
【0007】
なお、土質試料の中空ねじりせん断試験に関する特許文献は見当たらない。下記の特許文献1の「携帯型ねじり試験器及びねじりを利用した弾性定数、ねじり強度試験方法」の発明は、現場において、コンクリートやアスファルトコンクリートによる既存構造物の弾性定数とねじり強度とを簡易に測定する携帯型ねじり試験器およびねじりを利用した弾性定数、ねじり強度の試験方法に関する技術を開示するにすぎない。
【非特許文献1】社団法人地盤工学会「土質試験の方法と解説(第一回改訂版)」、pp.680、平成12年3月20日
【特許文献1】特開2005−265738号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したようにキャップ12の下端及びペデスタル11の上端に滑り止めリブ17、18を突設すると、供試体13のせん断強度が大きい場合でも、キャップ12及びペデスタル11と供試体13との間の結合力が一応は高まり、適正なねじりせん断試験を期待できる。しかし、供試体13のせん断強度がかなり大きく、キャップ12に繰返し加えるトルクが上記100kg・cm〜200kg・cmにも達すると、リブ17、18周辺の供試体13に局所的に応力集中が働いて部分的破壊が生じ、正確なねじりせん断試験を実施できないという問題がある。
【0009】
例えば、圧密圧力(有効拘束圧)τc’=99kN/mで等方圧密し、非排水条件で正弦波のせん断応力τ=60kN/mを繰返し加えた試験を行ったところ、図9Aに、横軸に時間t(単位s)、縦軸にせん断応力τ(単位kN/m)をとって、せん断応力の試験波形を示し、図9Bに、横軸に時間t(単位s)、縦軸にせん断ひずみγ(単位%)をとって、せん断ひずみの試験波形を示したように、せん断ひずみγが、試験開始125秒より(−)方向にシフトすると共に、せん断ひずみγの振幅も徐々に増大している。これにより、試験開始から125秒後に、リブ17、18付近の供試体13が局所破壊を起こし、リブ17、18と供試体13と間で(−)方向に滑りが発生していると判断される。
【0010】
また、図10に縦軸にせん断応力τ(単位kN/m)、横軸にせん断ひずみγ(単位%)をとって、履歴曲線が載荷開始直後に菱形を描いて履歴減衰を示し、その後にせん断ひずみγが(−)方向にシフトしていることからも、リブ17、18付近の供試体13の局所破壊が徐々に進行して、リブ17、18と供試体13と間で滑りが発生していると判断される。
【0011】
本発明の目的は、供試体のせん断強度が大きい場合に、キャップに大きなトルクを繰返し加えたときでも、供試体の上端にトルクを均一に伝達できるとともに、ペデスタルからの固定力で供試体の下端を固定でき、その結果、正確なねじりせん断試験を実施できる中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造は、中空円筒形状の供試体1を載置するペデスタル2と、ペデスタル2上に載置された供試体1の上端を支持するキャップ3とを備え、前記キャップ3を回転させて供試体1にねじりを与える中空ねじりせん断試験装置において、キャップ3と供試体1、及びペデスタル2と供試体1は、キャップ3の外周面に巻き付けた環状プレート4、及びペデスタル2の外周面に巻き付けた環状プレート5でそれぞれ供試体1の上端部、及び下端部の外周面を包囲させると共に、各環状プレート4、5と供試体1の外周面との隙間に接着剤6が充填されて供試体1へねじりを伝達可能に構成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載した中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造において、キャップ3には供試体1の内周面に沿う環状プレート19が設けられ、ペデスタル2には供試体1の下端部の内周面に沿う環状プレート20が設けられ、各環状プレート19、20と供試体1の内周面との隙間に接着剤6が充填されていることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載した中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造において、環状プレート4、5、19、20は、円周方向に複数に分割されていることを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造において、環状プレート4、5、19、20は、キャップ3又はペデスタル2へ、ネジ7止め、或いはボルト8止めして固定されていることを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載した中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造において、接着剤6は、エポキシ系接着剤であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1〜5に記載した発明に係る中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造は、以下の効果を奏する。
キャップ3と供試体1、及びペデスタル2と供試体1は、キャップ3の外周面に巻き付けた環状プレート4、及びペデスタル2の外周面に巻き付けた環状プレート5で供試体1の上端部、及び下端部の外周面を包囲させると共に、各環状プレート4、5と供試体1の外周面との隙間に接着剤6が充填されて供試体1へ確実にねじりを伝達可能に構成されているので、供試体1のせん断強度が大きい場合に、キャップ3に大きなトルクを繰返し加えたときでも、キャップ3から供試体1の上端にトルクを均一に伝達できるとともに、ペデスタル2からの固定力で供試体1の下端をしっかり固定できる。したがって、供試体1に応力集中による部分破壊が生じることなく、供試体1の全体に本来のねじりせん断力を与えて、正確なねじりせん断試験結果が得ることができる。
【0018】
特に、請求項2に記載した発明によると、供試体1の外周面はもとより、内周面をも環状プレート19、20と接着剤とでしっかり保持して実施できるので、より高いせん断応力を載荷することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
中空円筒形状の供試体1を載置するペデスタル2と、ペデスタル2上に載置された供試体1の上端を支持するキャップ3とを備え、キャップ3を回転させて供試体1にねじりを与える中空ねじりせん断試験装置である。
キャップ3と供試体1、及びペデスタル2と供試体1は、キャップ3の外周面に巻き付けた環状プレート4、及びペデスタル2の外周面に巻き付けた環状プレート5で供試体1の上端部、及び下端部の外周面を包囲させると共に、各環状プレート4、5と供試体1との隙間に接着剤6が充填されて供試体1へねじりを伝達可能に構成されている(請求項1記載の発明)。
【実施例1】
【0020】
本発明に係る中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造の実施例を図面に基づいて説明する。
図1と図2Aに示したように、前記キャップ3は、一例として上端部にフランジを備えた中空の円筒形状で実施され、その外周面3aには複数(図示例では計6個)のネジ穴3bが同外周面3aに沿ってほぼ等間隔に設けられている。
なお、前記キャップ3の形状は図示例に限定されず、前記環状プレート4を巻き付けることができる外周面3aを有する形状であればよい。ちなみに、前記キャップ3の上端部に設けたフランジは、載荷軸21とのボルト接合を容易ならしめるために設けたものであり、使用する載荷軸21の形状によっては不要となる場合がある。
前記キャップ3の外周面3aには、同外周面3aを包囲する環状プレート4が同外周面3aのネジ穴3bに対応して設けたネジ孔4aにネジ7をねじ込んで固定されている(請求項4記載の発明)。前記環状プレート4は、その内周面下部に、上部より板厚の薄い段差部4bが形成されている。この環状プレート4の段差部4bが、供試体1の上端部の外周面を取り囲む部分となるのである。前記環状プレート4の材質は一般に鋼製で実施される。ちなみに、本実施例に係る環状プレート4は、ステンレス製で実施している。
なお、本実施例に係る環状プレート4は、円周方向にほぼ三等分割した三つの環状プレート片より構成されているがこれに限定されず、一つのリング状の環状プレートでも実施できるし、図5Aに示したように、ほぼ二等分割した二つの環状プレート片より構成して実施することもできる(請求項3記載の発明)。
【0021】
また、図1と図2Bに示したように、前記ペデスタル2は、一例として下端部にフランジを備えた中空の円筒形状で実施され、その外周面2aには複数(図示例では計6個)のネジ穴2bが同外周面2aに沿ってほぼ等間隔設けられている。
なお、前記ペデスタル2の形状もまた図示例に限定されず、前記環状プレート5を巻き付けることができる外周面2aを有する形状であればよい。ちなみに、前記ペデスタルの下端部に設けたフランジもまた、圧力室底盤22とのボルト接合を容易ならしめるために設けたものであり、使用する圧力室底盤22の形状によっては不要となる場合がある。
前記ペデスタル2の外周面2aには、同外周面2aを包囲する環状プレート5が同外周面2aのネジ穴2bに対応して設けたネジ孔5aにネジ7をねじ込んで固定されている(請求項4記載の発明)。前記環状プレート5は、その内周面上部に、下部より板厚の薄い段差部5bが形成されている。この環状プレート5の段差部5bが、供試体1の下端部の外周面を取り囲む部分となるのである。ちなみに、本実施例に係る環状プレート5もステンレス製で実施している。
なお、本実施例に係る環状プレート5もまた、円周方向にほぼ三等分割した三つの環状プレート片より構成されているがこれに限定されず、一つのリング状の環状プレートでも実施できるし、図5Bに示したように、ほぼ二等分割した二つの環状プレート片より構成して実施することもできる(請求項3記載の発明)。
【0022】
さらに、この中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造は、前記供試体1の上端部の外周面と前記環状プレート4の下方の段差部4bとの隙間に接着剤6が充填され、かつ、供試体1の下端部の外周面と前記環状プレート5の上方の段差部5bとの隙間に接着剤6が充填されている。前記接着剤6は、環状プレート4、5と供試体1との隙間が一定でないため、粘性の高い二液型エポキシ系接着剤が望ましい(請求項5記載の発明)。なお、環状プレート4、5の段差部4b、5bの高さ寸法、すなわち前記ペデスタル2及びキャップ3から前記供試体1側へ突き出す高さ寸法は、5mm〜10mm程度で実施されている。
【0023】
ちなみに、中空ねじりせん断試験装置に使用する供試体1について、直径と高さとの比は、1.0:1.0〜1.5の範囲内で実施するのが望ましく、一般には、直径10cm程度、高さ10cm〜15cm程度の大きさで実施される。本実施例に係る供試体1も同様に、直径10cm程度、高さ10cm〜15cm程度の大きさで実施されるが、本発明は、供試体1の上端部及び下端部の外周面を環状プレート4、5で拘束する構成で実施するが故に、供試体1における環状プレート4、5を除いた部分(図1の符号H参照)を10cm程度にして実施することが望ましい。
【0024】
次に、本発明の中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造による中空ねじりせん断試験の結果について説明する。
図3Aに、せん断応力の試験波形を示す。
図中、横軸に時間t(単位s)、縦軸にせん断応力τ(単位kN/m)を示している。
図3Bに、せん断ひずみの試験波形を示す。
図中、横軸に時間t(単位s)、縦軸にせん断ひずみγ(単位%)を示している。
図4に、せん断応力とせん断ひずみの履歴曲線を示す。
図中、縦軸にせん断応力τ(単位kN/m)、横軸にせん断ひずみγ(単位%)を示している。
【0025】
供試体1は、地盤から採取したせん断強度の大きい固結した砂試料を中空円筒形状に形成した。
中空ねじりせん断試験は、圧密圧力(有効拘束圧)τc’=90kN/mで等方圧密(固定)した供試体1に、非排水条件で正弦波のせん断応力τ=118kN/mを繰返し加えた。
【0026】
図3Bに示すように、供試体1にせん断応力τが繰返し加えられても、せん断ひずみγの振幅は増加することなく、キャップ3及びペデスタル2と供試体1との間で滑りが発生しない。
また、図4に示すように、履歴曲線が直線的であることからもキャップ3及びペデスタル2と供試体1との間で滑りが発生していないと判断される。
したがって、本発明の中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造では、圧密圧力τc’より大きなせん断応力τ(せん断応力比R>1.0)でも、キャップ3及びペデスタル2と供試体1との間で滑りが発生していないことがわかる。
【0027】
上述したように、本発明の中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造は、供試体1のせん断強度が大きい場合に、キャップ3に大きなトルクを繰返し加えても、キャップ3からのトルクを供試体1の上端に損失なく伝達して供試体1にせん断力を載荷できると共に、ペデスタル2からの固定力で供試体1の下端を固定できる。したがって、供試体1に応力集中による部分破壊が生じることなく、供試体1の全体に本来のねじりせん断力を与えて、正確な試験結果が得られるという効果がある。
【実施例2】
【0028】
図6は、請求項2に記載した中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造を示している。この供試体支持構造は、上記実施例1の供試体支持構造の構成に加え、キャップ3には供試体1の内周面に沿う環状プレート19が設けられ、ペデスタル2には供試体1の下端部の内周面に沿う環状プレート20が設けられ、各環状プレート19、20と供試体1の内周面との隙間に接着剤6が充填されている(請求項2記載の発明)。
前記キャップ3およびペデスタル2の形状は、平面方向に見て、前記供試体1と一致する横断面形状を有する形状で実施している。
前記キャップ3の内周面、及びペデスタル2の内周面に設ける環状プレート19、及び20は、対応する環状プレート4、5と同様に、供試体1側に突き出す部位を段差状に形成し、且つ使用する環状プレート4、5の形態に合わせて、円周方向にほぼ二等分割、又は三等分割した環状プレート片より構成されている。この実施例2では、実施例1に係るキャップ3、又はペデスタル2に設けたネジ穴3b、2bの代わりに貫通孔を設け、同貫通孔を利用して前記環状プレート4と19(或いは環状プレート5と20)とをビス8及びナット9で同時に締結して実施している(請求項4記載の発明)。
【0029】
したがって、この請求項2に記載した発明によると、上記実施例1に記載した作用効果と比して、供試体1の外周面はもとより、内周面をも環状プレート19、20と接着剤6とでしっかり保持して実施できるので、より高いせん断応力を載荷することができる。
【0030】
以上に本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は、実施例の内容に何ら限定されるものでない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、いわゆる当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
例えば、本発明の中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造は、固結した砂試料から形成した供試体に限定されることなく、未固結の砂、軟らかい粘土、固い粘土、泥岩、砂岩等の試料から形成した供試体にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造の実施例1を示す概略断面図である。
【図2】Aは、図1に係るキャップと環状プレートの分解斜視図であり、Bは、図1に係るペデスタルと環状プレートの分解斜視図である。
【図3】Aは、実施例1に係るせん断応力の試験波形を示す図で、Bは、実施例1に係るせん断ひずみの試験波形を示す図である。
【図4】実施例1におけるせん断応力とせん断ひずみの履歴曲線を示す図である。
【図5】Aは、キャップと環状プレートの異なる実施例を示した分解斜視図であり、Bは、ペデスタルと環状プレートの異なる実施例を示した分解斜視図である。
【図6】本発明に係る中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造の実施例2を示す概略断面図である。
【図7】従来の中空ねじりせん断試験装置及びその供試体支持構造を示す概略図である。
【図8】従来の供試体支持構造の概略断面図である。
【図9】Aは、従来例に係るせん断応力の試験波形を示す図で、Bは、従来例に係るせん断ひずみの試験波形を示す図である。
【図10】従来例におけるせん断応力とせん断ひずみの履歴曲線を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
1 供試体
2 ペデスタル
3 キャップ
4、5、19、20 環状プレート
5 環状プレート
6 接着剤(エポキシ系接着剤)
7 ネジ
8 ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空円筒形状の供試体を載置するペデスタルと、ペデスタル上に載置された供試体の上端を支持するキャップとを備え、前記キャップを回転させて供試体にねじりを与える中空ねじりせん断試験装置において、
キャップと供試体、及びペデスタルと供試体は、キャップの外周面に巻き付けた環状プレート、及びペデスタルの外周面に巻き付けた環状プレートで供試体の上端部、及び下端部の外周面を包囲させると共に、各環状プレートと供試体の外周面との隙間に接着剤が充填されて供試体へねじりを伝達可能に構成されていることを特徴とする、中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造。
【請求項2】
キャップには供試体の上端部の内周面に沿う環状プレートが設けられ、ペデスタルには供試体の下端部の内周面に沿う環状プレートが設けられ、各環状プレートと供試体の内周面との隙間に接着剤が充填されていることを特徴とする、請求項1に記載した中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造。
【請求項3】
環状プレートは、円周方向に複数に分割されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造。
【請求項4】
環状プレートは、キャップ又はペデスタルへ、ネジ止め、或いはボルト止めして固定されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造。
【請求項5】
接着剤は、エポキシ系接着剤であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した中空ねじりせん断試験装置の供試体支持構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2009−31127(P2009−31127A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−195535(P2007−195535)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(000151368)株式会社東京ソイルリサーチ (5)
【Fターム(参考)】