説明

中空パイルの埋設装置に用いるクラッチ体

【課題】中空パイル中に挿入される回転ロッドの先端に取り付けられ、回転ロッドと中空パイルの掘削部との連結を行うだけではなく、それに取り付けた他の部材を中空パイルの軸方向に進退自在に位置固定できるようにすることである。
【解決手段】回転ロッド30の下端に取り付けたクラッチ体31に、中空パイル1の掘削部20と上下の異なる位置で係脱する嵌挿溝を設け、また、その下端に他の部材(例えばセメントミルク注入用吐出部)を取り付ける取付部を設ける。それによって、クラッチ体31を上限夫々の位置で上記掘削部20と係脱する際に、クラッチ体と一体に取り付けた他の部材を中空パイルの軸方向上下に移動させることができ、クラッチ体31を、他の部材を中空パイル1の軸方向に進退自在に位置固定するアタッチメントとして用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、既製の中空パイルの埋設装置に用いるクラッチ体に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート製等の中空パイルは基礎杭として多用されているが、中空パイルを地盤に埋設するに際して、例えば中空パイル中に回転ロッドを挿入し、その回転ロッドと中空パイルの下端に配置した掘削部とを連結するクラッチ体が知られている(特許文献1参照)。
図8はこのクラッチ体を備えた中空パイルの下端断面図である。
このクラッチ体125は、中空パイル100の埋設を行うため、中空パイル100の下端に配置した掘削装置Aを、互いにクラッチ係合した周面に螺旋翼114を備えた推進部110と、該推進部110の螺旋翼114による推進に先行して中空パイル下側地盤を掘削する掘削部120で構成し、掘削時には掘削ヘッド121から注入液を吐出しつつ前記推進部110と掘削部120とを共に回転させて掘削・推進を行い、掘削終了時には前記クラッチを外して推進部10を中空パイル1の基礎地盤中に残して掘削部120を引き上げるものである。
【0003】
このクラッチ体は、単に回転ロッド130の回転力を中空パイル100の下端に取り付けた掘削部120に連結させて、回転ロッド130の回転力で掘削を行うようにするものであるが、掘削に際しては、例えば掘削部120を中空パイル100の下端部からセメントミルクの投入などの目的でノズルを中空パイルの下端から中空パイル内に出し入したり、或いは他の部材を上下方向に進退できる機構が求められている。
しかしながら、従来のクラッチ機構は、単に回転ロッドと掘削部及び掘削部とを連結するだけの機能を有するのみであった。
【特許文献1】特開2005−350914号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来の課題を解決するために成されたものであって、その目的は、中空パイル中に挿入される回転ロッドの先端に取り付けられ、回転ロッドと中空パイルの掘削部との連結を行うだけではなく、それに取り付けた他の部材を中空パイルの軸方向に進退自在に位置固定できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、中空パイルの下端部に配置する掘削部と該中空パイル内に挿通された回転ロッドとを係脱自在に連結する中空パイルの埋設装置に用いるクラッチ体であって前記クラッチ体は前記回転ロッドの下端に一体に設けられ、前記クラッチ体は上下の異なる位置で前記掘削部に連結する連結手段を備え、かつ他の部材を取り付ける取付部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、クラッチ体で回転軸と中空パイルの下端部に装着した掘削部を上下の異なる位置で連結する際に、クラッチ体と一体に取り付けた部材を中空パイルの軸方向上下の異なる位置に位置固定することができる。そのため、クラッチ体を中空パイルの軸方向に進退移動させる部材のアタッチメントとして用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態に係る既製の中空パイルの埋設装置で用いるクラッチ体について添付した図面を参照して説明する。
【0008】
図1は、本発明の一実施形態に係るクラッチ体の構成を模式的に示す拡大斜視図である。
クラッチ体31は円筒状の鋳鉄などの金属ブロックで構成され、例えば、後述する図2に示す天板21の孔21aに嵌挿できるように、その円筒の周面を対称状にその一部を下端部まで切り欠いた切欠面31aと、切欠面31aの形成によりその上端側に残った周面の段差で形成されたストッパー31bと、切欠面31aの上端から円筒の周方向に所定幅で切り欠いて形成された、それぞれ後述する天板21の凸条部21cを嵌挿する第一の嵌挿溝31dと、第一の嵌挿溝31dから所定の距離上方で、同様に円筒の周方向に所定幅で切り欠いて形成された第二の嵌挿溝31cと、それぞれ掘削板22と当接する、第一の嵌挿溝31d及び第二の嵌挿溝31c間の第一の当接面31fと、第一の嵌挿溝31d及び第二の嵌挿溝31c間の第二の当接面31eと、を備えている。
【0009】
クラッチ体31の地中側先端部(取付部)には、他の部材、ここではセメントミルクなどの根固め液を吐出するため、中空部32から吐出される根固め液を側方へ吐出する手段である吐出部33が着脱自在に取り付けられている。
【0010】
クラッチ体31は、天板21の後述する凸条部21cとの回り止め連結する連結位置(掘削部20との係脱位置)を第一の嵌挿溝31dと第二の嵌挿溝31cとに変更して係脱位置変更し、この係脱位置を変更することで、クラッチ体31(回転ロッド30)の先端に取り付けられた他の部材(ここでは吐出部33)を掘削推進方向上下に位置変更して位置固定することができる。
なお、他の取付部材を取り付ける取付部の構造について、例えば吐出部33は、溶接、ねじ係合やボルト接合等、どのような接合方法でクラッチ体31と接合するものでも採用可能である。
【0011】
図2は、本発明の実施形態に係るクラッチ体31の使用例として、杭、ここでは中空パイル1を地盤に埋設するために、パイルの先端に配置した埋設装置の一部を断面で示した側面図である。
埋設装置Aは、埋設しようとする中空パイル1の先端(下端)に配置される円筒状の推進部10と、推進部10の先端(下端)に例えば溶接などで接合された掘削部20と、掘削部20と回り止め連結して掘削部20及び推進部10に回転力を与えるための回転ロッド30とから構成されている。
【0012】
推進部10は、中空パイル1の先端に装着される円筒体12と、この周面に設けられた推進用の螺旋翼14とから成っている。
円筒体12の地中側先端面には、その外径と略等しい外径を有する天板21が円筒状内面を塞ぐように接合されている。中空パイル1内に挿通された中空の回転ロッド30の地上側には、埋設装置A全体を回転させるため回転駆動装置(図示せず)が連結されている。天板21は、中央に回転ロッド30の先端に設けられた略円筒状のクラッチ体31を嵌挿するための孔21aが設けられている。
【0013】
掘削部20は、上記天板21と、この天板21の地中側の面に例えば溶接などで接合された1対の脚部22aと、この脚部22a同士を連結する山型の連結部22bとから成る全体が門型の板状の掘削板22とから成っている。
一対の脚部22a間の略矩形の空間部22dには、クラッチ体31が嵌挿される。また、天板21の孔21aに対応した掘削板22の図中上側中央部には、この空間部22d及び空間部22dに嵌挿されるクラッチ体31を覆うように、有底円筒状の保護手段であるカバー22e(図3参照)が一体に設けられている。
上記山型の連結部22bの中央部には、空間22dに連続して上記根固め液を吐出するための後述する吐出部32を嵌挿するための切欠部22cが下方に向かって形成されている。また、掘削板22の先端部には固い地盤を効果的に掘削するための複数の掘削刃23a〜23dが取り付けられている。
【0014】
この埋設装置Aの内部には、埋設装置Aを中空パイル1に装着したときに中空パイル1の先端面が当接する円環状の中間板15が、また、掘削部20の天板21と中間板15との間に、中間板15を中空パイル1の軸の中心に沿って回転させるための、例えば図示しないローラが配置されている。即ち、中空パイル1は、中間板15と図示しないローラを介して埋設装置Aの天板21と接触し、埋設装置Aが回転ロッド30により回転したときに、この回転力が中空パイル1に伝達されないように構成されている。
【0015】
回転ロッド30の先端(下端)部に一体に設けられたクラッチ体31は、天板21の中心孔21aの周りに設けられた回り止め連結する後述する凸条部21c(図3A参照)と係脱自在に構成され、回転ロッド30の正回転時に連結して埋設装置A全体を回転させ、かつ逆回転時には連結を解除して回転ロッド30及びクラッチ体31を外部に引き出すことができるように構成されている。
【0016】
図3は、掘削部20の天板21と掘削板22とを夫々示した斜視図であり、図3Aは天板21、図3Bは掘削板22を示す。
図3Aに示すように、掘削部20の天板21に形成された孔21aは、図1に示したクラッチ体31が挿通可能であるがストッパー31bは挿通し得ない形状、例えば、図示のように、クラッチ体31の下面の形状と略同形の、円形孔の周縁の一部を対称に大径の扇状に切り欠いた形状を成している。
孔21aを上記のように形成することにより、天板21の内周の扇状に切り欠いた孔間に凸条部21cが形成され、この凸条部21cは、クラッチ体31の第一の嵌挿溝31d又は第二の嵌挿溝31cに嵌挿されてクラッチ体31と回り止め連結する。即ち、この孔21aの円形部分を大径の扇状に切り欠くことで形成される円形部分と扇状部分との切り替わり面は、上記凸条部21cをクラッチ体31の第一の嵌挿溝31d又は第二の嵌挿溝31cに嵌挿したときにクラッチ体31と当接する当接面21bとなる。
【0017】
図3Bに示すように、保護手段である吐出手段を掘削土砂から保護するカバー22eは、底面の中央部、即ち掘削板22の切欠部22cに対応する位置にクラッチ体31の吐出部33を嵌挿する嵌挿孔22fと、この底面の周辺部に立設された円筒状の保護壁とから成っている。
この嵌挿孔22fの径は、クラッチ体31の吐出部33の外径と略一致しており、吐出部33をこの嵌挿孔22fに嵌挿すると、嵌挿孔22fは吐出部33により閉塞されるように構成されている。
なお、このカバー22eは、必ずしも円筒状である必要はなく、吐出手段を掘削土砂から保護するものであれば、例えば、多角形、楕円状或いは円錐状であってもよい。
【0018】
次に、図1〜図3を参照しつつ、本埋設装置Aの組立手順について説明する。
埋設装置Aの組立は、クラッチ体31を天板21の孔21aに挿通して、第一の嵌挿溝31dの位置(高さ)と、天板21の高さを合わせて、クラッチ体31を掘削方向(本実施形態では時計回り方向)に回転させ、天板21の凸条部21cとクラッチ体31の第一の嵌挿溝31dとを係合、即ち回り止め連結することにより行う。
なお、このときは図1に示した第一の当接面31eは、掘削板22の側面に当接しておらず、任意の隙間を有して配置されている。
埋設装置Aを組み立てると、クラッチ体31の吐出部33の先端部は図3Bに示した嵌挿孔22fに嵌挿される。即ち、嵌挿孔22fは吐出部33の先端部により閉塞され、中空パイル1の埋設時に嵌挿孔22fから埋設装置A内部への掘削土の侵入を防止する。
【0019】
クラッチ体31と天板21とが回り止め連結すると、回転ロッド30の回転力はクラッチ体31の第一の嵌挿溝31dから天板21の凸条部21cに作用し、掘削部20とともに推進部10も同方向に回転して掘削を行う。
なお、掘削部20の回転に対する地盤の抵抗により、クラッチ体31の第一の嵌挿溝31dと凸条部21cの当接面21bとの接触面に大きな応力が加わり、凸条部21cが圧縮変形することが考えられる。この場合、図4に示すように、凸条部21cの圧縮変形により、クラッチ体31がより掘削方向に回転して、圧縮変形した凸条部21cの当接面21bと第一の嵌挿溝31dとが当接する(図中矢印(i))と共に、上記任意の隙間を有して配置されていた第一の当接面31fが掘削板22の側面に当接する(図中矢印(ii))。即ち、凸条部21cが圧縮変形すると、クラッチ体31は、天板21の当接面21bと、掘削板22の側面とに当接するようになり、掘削部20に加わる応力を分散して回転力を伝達するため、凸条部21cの破損の進行が防止できる。
【0020】
他方、回転ロッド30を僅かに逆回転させるとクラッチ体31と天板21の回り止め連結が解除され、クラッチ体31の下面の形状が天板21の孔21aの形状と合致したところでクラッチ体31を引き上げることで、クラッチ体31を天板21の孔21aから引き抜くことができる。
【0021】
また、中空パイル1の埋設が完了し、図1に示した吐出部33から根固め液をその先端側の地盤に吐出するときは、第一の嵌挿溝31dにて天板21の凸条部21cと連結しているクラッチ体31を、掘削方向と逆方向に回転させ、第一の嵌挿溝31dでの連結を解除する。続いて、連結を解除した状態でクラッチ体31を掘削推進方向(地盤方向)に降下させ、クラッチ体31のストッパー31bの下面を天板21の上面に当接させた後、再度クラッチ体31を掘削方向に回転させて第二の嵌挿溝31cと天板21の凸条部21cとを回り止め連結させる。
【0022】
このとき、クラッチ体31の吐出部33は、掘削部20のカバー22eに形成された嵌挿孔22fから掘削板22の切欠部22c内に突出し、吐出部33の吐出孔33aをカバー22eの外に露出するとともに、吐出部33の根元で嵌挿孔22fを閉塞する(後述する図6参照)。
【0023】
次に、以上で説明した埋設装置Aを用いた中空パイルの埋設方法について説明する。
図5〜図7は、中空パイルを地盤中に埋設する工程を説明するため、同装置Aの一部を断面で示した側面図である。
まず、埋設すべき中空パイル1の下端部に推進部10の円筒体12を配置し、この推進部10に対してクラッチ体31の第二の嵌挿溝31c(図1参照)を介して中空パイルに挿入した回転ロッド30を推進部10に装着し、このようにして、合体させた推進部10と回転ロッド30を中空パイルの下方に配置する。続いて、埋設装置Aを装着した中空パイル1を所定の埋設位置に設置する。
図5は、このようにして中空パイル1の下端に配置した埋設装置Aを用いて中空パイル1を埋設するため、掘削ヘッド21が地盤中に進入を開始した状態を示す。
この状態では、回転ロッド30の回転により埋設装置Aが正回転して、掘削部20及びこれに取り付けられている複数の掘削刃23a〜23dにより地盤を掘削しつつ、推進部10による推進、つまり螺旋翼14の回転による推進力により中空パイル1が地盤中に推進されていく。
【0024】
図6は、埋設装置Aによる掘削及び中空パイル1の推進が所定深度(支持層)に達した状態を示す。
即ち、中空パイル1の先端が所定の深度に達すると、回転ロッド30の正転を停止した後、少し逆転させて停止する。この回転ロッド30の逆転によりクラッチ体31は天板21に設けた凸条部21c(図3A参照)から外れる。この状態で、上述したようにクラッチ体31を掘削推進方向へ降下させて、再度クラッチ体31を掘削方向に回転させ、第二の嵌挿溝31c(図1参照)と天板21の凸条部21cとを回り止め連結させる。次に、図6に示すように、カバー22eから装置外へ露出した吐出部33の吐出孔33aからセメントミルクなどの根固め液を吐出して、掘削部20によって掘削撹拌された地盤及びその周辺部の根固めを行う。
【0025】
なお、根固め液を地盤中の広範囲に渡って吐出するために、根固め液を吐出しつつ中空パイル1を地中に推進させて行くときは、第二の嵌挿溝31cと凸条部21cとを連結させた状態で、回転ロッド30により掘削部20を回転させる。このとき、根固め液の吐出圧によって根固め液を吐出する吐出孔33aに掘削土砂が詰まることを防止する。
また、根固め液の吐出を完了した後に、回転ロッド30によって掘削部20を回転させて土砂を撹拌することで、一層根固め液を地盤中に撹拌することができる。
【0026】
図7は、回転ロッド30を地上に引き上げた状態を示す図である。
上述したように中空パイルの根固めを行った後、再び回転ロッド30を逆転させて、クラッチ体31と凸条部21cとの連結を解除し、回転ロッド30及びこれと一体に形成されたクラッチ体31を引き上げる。他方、推進部10及び掘削部20は回転ロッド30(クラッチ体31)との接続が外れ、中空パイル1と一体となった状態で所定の深度に埋設される。
【0027】
以上で説明したように、中空パイル1を地盤中に推進しているときは、根固め液を吐出する吐出孔33aをカバー22eで掘削土砂から保護し、根固め液を吐出するときのみ吐出孔33aを装置外に露出するから、吐出孔33aに掘削土砂などの異物が詰まることを完全に防止し、効果的に中空パイル1の根固めを行うことができる。
また、本実施形態に係る埋設装置Aは、埋設した中空パイル1の下端の推進部10及び掘削部20をそのまま地盤中に残す。そのため、中空パイル1は所定位置に埋設された状態で、その先端部は螺旋翼14による大きな支持面積を得ることができ、吐出された根固め液と支持層地盤の土砂で形成されたソイルセメントSと埋設装置A(推進部10及び掘削部20)とが一体化して、建物の荷重及び地震時の引抜力に対する大きな抵抗力を発揮することができる。
【0028】
なお、中空パイル1の埋設が完了した後、中空パイル1の先端内部に、例えば掘削土砂と根固め液との改良体(ソイルセメント)などのセメントを利用した材料(ここでは、結合材という)を投入すると、中空パイル1の下端と推進部10及び掘削部20とが結合され、上記引抜力に対するより大きな抵抗力を得ることができる。
【0029】
以上の実施形態では、上記他の部材としてセメントミルクなどの根固め液を吐出するための吐出部33を例に採って説明したが、上記他の部材はこれに限らず、例えば掘削刃であってもよく、本クラッチ体は、要は、中空パイルを埋設する際に、中空パイルの下端に取り付けた掘削部と中空パイル中に挿通される回転軸の下端に取り付けられたクラッチ体とを回転パイプの上下方向の異なる位置で掛止できるようにすることで、クラッチ体をいわばアタッチメントとして、その取付部に取り付けた他の部材を上下の位置に選択的に配置できるようにするものに全て適用可能である。したがって、上記取付部は必ずしも躯列置体の下端部に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態に係るクラッチ体の構成を模式的に示す図である。
【図2】中空パイルの先端に装着した埋設装置の一部を断面で示した側面図である。
【図3】掘削部を天板と掘削板とで分割して示した斜視図であり、図3Aは天板の、図3Bは掘削板の斜視図である。
【図4】クラッチ体と、天板及び掘削板との当接状態を説明する図である。
【図5】掘削ヘッドが地盤中に進入を開始した状態を示す図である。
【図6】埋設装置Aによる掘削及び中空パイルの推進が所定深度に達した状態を示す図である。
【図7】回転ロッドを地上に引き上げた状態を示す図である。
【図8】従来のクラッチ体を備えた中空パイルの下端断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1・・・中空パイル、10・・・推進部、12・・・円筒体、14・・・螺旋翼、15・・・中間板、20・・・掘削部、21・・・天板、21a・・・孔、21b・・・当接面、21c・・・凸条部、22・・・掘削板、22a・・・脚部、22b・・・連結部、22c・・・切欠部、22d・・・空間部、22e・・・カバー、22f・・・嵌挿孔、23a,23b,23c,23d・・・掘削刃、30・・・回転ロッド、31・・・クラッチ体、31a・・・切欠面、31b・・・ストッパー、31c・・・第二の嵌挿溝、31d・・・第一の嵌挿溝、31e・・・第二の当接面、31f・・・第一の当接面、32・・・中空部、33・・・吐出部、33a・・・吐出孔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空パイルの下端部に配置する掘削部と該中空パイル内に挿通された回転ロッドとを係脱自在に連結する中空パイルの埋設装置に用いるクラッチ体であって、
前記クラッチ体は前記回転ロッドの下端に一体に設けられ、
前記クラッチ体は上下の異なる位置で前記掘削部に連結する連結手段を備え、かつ他の部材を取り付ける取付部を有することを特徴とする中空パイルの埋設装置に用いるクラッチ体。
【請求項2】
請求項1に記載された中空パイルの埋設装置に用いるクラッチ体であって、
円周面を有し、前記連結手段は、前記円周面に上下方向に所定間隔で配置されかつ前記掘削部に設けた係止部と連結する第1及び第2の連結部を備えていることを特徴とする中空パイルの埋設装置に用いるクラッチ体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された中空パイルの埋設装置に用いるクラッチ体において、
前記係止部はクラッチ体を挿通する孔の内周に凸条を備え前記中空パイルに一体に設けた板状体であり、かつ、前記連結部は、前記凸条と回り止め連結される上下に所定間隔を隔てて配置された第一及び第二の嵌挿溝であることを特徴とする中空パイルの埋設装置に用いるクラッチ体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−270403(P2009−270403A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−124437(P2008−124437)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(505408686)ジャパンパイル株式会社 (67)
【Fターム(参考)】