説明

中空ポリエステルマルチフィラメント

【課題】本発明は軽量感とソフト感を併せ持ち、布帛の引裂き強力を上げることが可能となるスポーツ衣料等に適した高強度、細単糸繊度高中空ポリエステルマルチフィラメントを提供することにある。
【解決手段】主たる繰返し単位がエチレンテレフタレートであるポリエステルを構成する酸成分中に、2種の特定化合物を特定条件で含有し、該共重合ポリエステル中のジエチレングリコール含有量が2.5重量%以下、ポリエステルの固有粘度が0.55〜1.0、且つ単糸繊度が0.3〜1.2dtex、中空率が15〜60%である中空ポリエステルマルチフィラメント。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は軽量感とソフト感を併せ持ち、布帛の引き裂き強力を上げることが可能となるスポーツ衣料等に適した細単糸繊度高中空ポリエステルマルチフィラメント及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリエステルはその優れた特性を生かし衣料用布帛素材として広く使用されている。衣生活の多様化、高級化、個性化と共に、天然繊維が持つ好ましい性能をポリエステル繊維に付与する試みが続けられている。中空繊維は布帛の軽量化が求められているなかでスポーツ衣料用途から婦人衣料用途まで古くから幅広く使用されており、近年では布帛のソフトな風合いを出すために単糸繊度が1.1dtex未満の細繊度の中空繊維も好まれて使用されている。例えば特開2004−124338号公報では単糸繊度が0.2〜1.0デニール、中空率が25〜40%の中空繊維が提案されており、ソフト性、軽量性等良好なものが得られているが、ここで得られた中空繊維は強度が3.2cN/dtexと低いために布帛にした場合の引き裂き強力も低くなるという問題がある。
【0003】
特開2009−144271号公報には、吐出線速度を規定することにより単糸繊度0.7〜1.1dtex、中空率20〜40%の中空ポリエステルマルチフィラメントを得る方法が提案されている。しかしながら、吐出線速度を非常に狭い範囲で規定する必要があり、単糸繊度を0.7dtex以下の細繊度とする場合には製糸性が非常に悪くなるなどの問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−124338号公報
【特許文献2】特開2009−144271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来技術を背景になされたもので、本発明は軽量感とソフト感を併せ持ち、布帛の引裂き強力を上げることが可能となるスポーツ衣料等に適した高強度、細単糸繊度高中空ポリエステルマルチフィラメントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題に鑑み本発明者らは鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記要件を満足する中空ポリエステルマルチフィラメントとすることにより解決される。
a)ポリエステルが、主たる繰返し単位がエチレンテレフタレートより構成され、該ポリエステルを構成する酸成分中に、スルホイソフタル酸の金属塩(A)、および下記化学式(1)で表される化合物(B)を、下記数式(1)及び数式(2)を同時に満足する条件で含有する共重合ポリエステルであること。
b)共重合ポリエステルの固有粘度が0.55〜1.0、ジエチレングリコール含有量が2.5重量%以下であること。
c)単糸繊度が0.3〜1.2dtex、中空率が15〜60%であること。
【0007】
【化1】

[上記式中、Rは水素または炭素数1〜10のアルキル基を表し、Xは4級ホスホニウム塩、または4級アンモニウム塩を表す。]
3.0≦A+B≦5.0 数式(1)
0.2≦B/(A+B)≦0.7 数式(2)
[ここで、Aはスルホイソフタル酸の金属塩の共重合量(モル%)、Bは上記化学式(1)で表される化合物の共重合量(モル%)を表す。]
【0008】
好ましくは、スルホイソフタル酸の金属塩(A)が、5−ナトリウムスルホイソフタル酸である中空ポリエステルマルチフィラメントであり、上記化合物(B)が、5−スルホイソフタル酸テトラブチルホスホネートである中空ポリエステルマルチフィラメントである。
又さらに好ましくは繊維強度が3.0〜6.0cN/dtexである中空ポリエステルマルチフィラメントである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、2種の特定スルホイソフタル酸化合物を特定条件で含有することにより中空繊維の製糸工程が安定化し、高強度で細繊度の高中空ポリエステルマルチフィラメントが得られ、軽量感とソフト感を併せ持ち、布帛の引き裂き強力を上げることが可能となるスポーツ衣料等に適したポリエステル繊維を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の中空ポリエステルマルチフィラメントの単糸断面の模式図を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の中空ポリエステルマルチフィラメントは、単糸の断面形状が中空形状であり、中空率が15〜60%、好ましくは20〜40%である。中空率が15%以下の場合では軽量感が得られず、60%以上の場合では紡糸での断糸多発や中空が潰れて軽量感が失われるなど問題がある。
【0012】
本発明の中空ポリエステルマルチフィラメントの中空部の断面形状は、例えば図1に示すような形状であり、円形断面または三以上の多角形断面形状であっても良い。また中空部は1つに限定されず、2つ以上の中空部を有する中空繊維であっても良い。また繊維全体の形状も丸断面に限定されることはなく、三以上の多角形断面形状であっても良く、中空を形成するのに影響がない範囲内で断面形状に凹部を有するような異型断面であってもよい。
【0013】
また、本発明の中空ポリエステルマルチフィラメントの単糸繊度は0.3〜1.2dtexであり、より好ましくは0.4〜1.0dtexである。単糸繊度が0.2dtex以下の場合は製糸性が悪くなり、1.2dtex以上ではソフトな風合いが得られなくなる。
【0014】
また、本発明に使用されるポリエステルとは、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と、エチレングリコール成分とを重縮合反応せしめて得られるエチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステルであり、共重合成分としてスルホイソフタル酸の金属塩(A)、及び下記化学式(1)で表される化合物(B)を、下記数式(1)及び数式(2)を同時に満足する条件で含有する共重合ポリエステルであり、該ポリエステル中のDEG含有量が2.5重量%以下、固有粘度が0.55〜1.0である。
【0015】
【化2】

[上記式中、Rは水素または炭素数1〜10のアルキル基を表し、Xは4級ホスホニウム塩、または4級アンモニウム塩を表す。]
3.0≦A+B≦5.0 数式(1)
0.2≦B/(A+B)≦0.7 数式(2)
[ここで、Aはスルホイソフタル酸の金属塩の共重合量(モル%)、Bは上記化学式(1)で表される化合物の共重合量(モル%)を表す。]
【0016】
(成分Aについての説明)
本発明で使用されるスルホン酸塩基含有芳香族ジカルボン酸成分としては、5−スルホイソフタル酸の金属塩(ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩)、5−スルホイソフタル酸の4級ホスホニウム塩、または5−スルホイソフタル酸の4級アンモニウム塩が例示される。また、これらのエステル形成性誘導体も好ましく例示される。これらの群の中では、熱安定性、コストなどの面から、5−スルホイソフタル酸の金属塩が好ましく例示され、特に、5−スルホイソフタル酸のナトリウム塩およびそのジメチルエステルである5−スルホイソフタル酸ジメチルのナトリウム塩が特に好ましく例示される。
【0017】
(成分Bについての説明)
また、上記化学式(1)で表される化合物(B)としては、5−スルホイソフタル酸あるいはその低級アルキルアエステルの4級ホスホニウム塩または4級アンモニウム塩である。4級ホスホニウム塩、4級アンモニウム塩としては、アルキル基、ベンジル基、フェニル基が置換された4級ホスホニウム塩、4級アンモニウム塩が好ましく、特に4級ホスホニウム塩であることが好ましい。また、4つある置換基は同一であっても異なっていても良い。上記化学式(1)で表される化合物の具体例としては、5−スルホイソフタル酸テトラブチルホスホニウム塩、5−スルホイソフタル酸エチルトリブチルホスホニウム塩、5−スルホイソフタル酸ベンジルトリブチルホスホニウム塩、5−スルホイソフタル酸フェニルトリブチルホスホニウム塩、5−スルホイソフタル酸テトラフェニルホスホニウム塩、5−スルホイソフタル酸ブチルトリフェニルホスホニウム塩、5−スルホイソフタル酸ベンジルトリフェニルホスホニウム塩、あるいはこれらイソフタル酸誘導体のジメチルエステル、ジエチルエステルが好ましく例示される。
【0018】
(数式(1)の説明)
本発明において、ポリエステルに共重合させる成分Aと成分Bの合計は酸成分を基準として、A+Bが3.0〜5.0モル%の範囲である必要がある。3.0モル%より少ないと、ポリマーの増粘効果が低下するために高中空率の繊維をえることが困難となる。一方、5.0モル%より多くなると、得られるポリエステル糸の強度が低下するため実用に適さない。
【0019】
(数式(2)の説明)
また、成分Aと成分Bの成分比は、B/(A+B)が0.2〜0.7の範囲にある必要がある。0.2以下、つまり成分Aの割合が多い状態では、スルホイソフタル酸金属塩による増粘効果により、得られるポリエステルの重合度を上げることが困難になる。一方、0.7以上、つまり成分Bの割合が多い状態では、反応が遅くなり、さらに成分Bの比率が多くなると分解が進むため重合度を上げることができない。さらに、成分Bの比率が多くなると熱安定性が悪化し、溶融紡糸段階で再溶融した際の熱分解による分子量の低下が大きくなるため、得られるポリエステル糸の強度が低下するため、好ましくない。
【0020】
(DEG量の説明)
本発明におけるポリエステルに含有されるDEGは、2.5重量%以下であることが好ましい。ポリエステルの製造工程において副生するDEG量を抑制するためには、DEG抑制剤として少々のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、水酸化テトラアルキルホスホニウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、トリアルキルアミンなどの少なくとも1種類を、化合物(A)及び(B)に対して、1〜20モル%程度を添加することが好ましい。
【0021】
(固有粘度の説明)
本発明で使用されるポリエステルの固有粘度(溶媒:オルトクロロフェノール、測定温度:35℃)は0.55〜1.0の範囲であることが好ましい。固有粘度が0.55以下である場合、得られるポリエステル繊維の強度不足、溶融粘度不足による中空率の低下が起こり、一方、1.0以上とする場合、溶融粘度が高くなりすぎて溶融成型が困難になるため好ましくなく、また、溶融重合法に引続いて固相重合法により重合ポリエステルの重縮合工程での生産コストが大幅に増大するため好ましくない。
【0022】
(ポリエステルの製造方法)
本発明における共重合ポリエステルの製造は特に限定されず、通常知られているポリエステルの製造方法が用いられる。すなわち、テレフタル酸とエチレングリコールの直接重縮合反応させる、あるいはテレフタル酸ジメチルに代表されるテレフタル酸のエステル形成性誘導体とエチレングリコールとをエステル交換反応させて低重合体を製造する。次いでこの反応性生物を重縮合触媒の存在下で減圧加熱して所定の重合度になるまで重縮合反応させることにより製造される。本発明で使用するスルホイソフタル酸の金属塩や化合物(B)等の芳香族ジカルボン酸及び/又はそのエステル誘導体を共重合する方法についても通常知られている製造方法を用いる事ができる。
【0023】
(その他添加剤)
また、本発明における共重合ポリエステルは、必要に応じて少量の添加剤、例えば酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、遮光剤または艶消し剤などを含んでいても良い。特に酸化防止剤、艶消し剤などは特に好ましく添加される。
【0024】
(製糸方法)
本発明におけるポリエステルの製糸方法は、特に制限は無く、従来公知の方法が採用される。すなわち、乾燥した共重合ポリエステルを270℃〜300℃の範囲で溶融紡糸して製造することが好ましく、溶融紡糸の引取り速度は400〜5000m/minで紡糸することが好ましい。紡糸速度がこの範囲にあると、得られる繊維の強度も十分なものであると共に、安定して巻取りを行うこともできる。さらに、上述の方法で得られた未延伸糸もしくは部分延伸糸を、延伸工程にて1.2倍〜6.0倍程度の範囲で延伸することが好ましい。この延伸は未延伸ポリエステル繊維を一旦巻き取ってから行ってもよく、一旦巻き取ることなく連続的に行ってもよい。
【実施例】
【0025】
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。実施例における各項目は次の方法で測定した。
(1)固有粘度
ポリエステル組成物を100℃、60分間でオルトクロロフェノールに溶解した希薄溶液を、35℃でウベローデ粘度計を用いて測定した値から求めた。なお、チップの固有粘度をηC、紡糸後の未延伸糸の固有粘度をηFとする。
(2)ジエチレングリコール(DEG)含有量:
ヒドラジンヒドラート(抱水ヒドラジン)を用いてポリエステル組成物チップを分解し、この分解生成物中のジエチレングリコールの含有量をガスクロマトグラフィー(ヒューレットパッカード社製(HP6850型))を用いて測定した。
(3)繊維の引張強度・伸度
JIS L1070記載の方法に準拠して測定を行った。
(4)中空率(%)
得られたポリエステルマルチフィラメントの断面写真を撮り、各単糸断面の中空部面積(A)および断面を囲む面積(B)を測定し、下記式で計算し、全測定値の平均値を中空率(%)とした。
中空率(%)=A/B×100
【0026】
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル100重量部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル4.1重量部とエチレングリコール60重量部の混合物に、酢酸マンガン0.03重量部、酢酸ナトリウム三水和物0.12重量部を添加し、140℃から240℃まで徐々に昇温しつつ、反応の結果生成するメタノールを系外に留出させながらエステル交換反応を行った。その後、正リン酸0.03重量部を添加し、エステル交換反応を終了させた。
その後、反応生成物に三酸化アンチモン0.05重量部と5−スルホイソフタル酸テトラブチルホスホネート2.8重量部と水酸化テトラエチルアンモニウム0.3重量部とトリエチルアミン0.003重量部を添加して重合容器に移し、285℃まで昇温し、30Pa以下の高真空にて重縮合反応を行い、重合槽の攪拌機電力が所定電力に到達、もしくは所定時間を経過した段階で反応を終了させ、常法に従いチップ化した。
【0027】
ここで得られた共重合ポリエチレンテレフタレートチップを4つのスリットからなる吐出孔であり、吐出孔48ホールが一列同心円状に配列してある紡糸口金から、ポリマー吐出温度285℃、吐出量10.9g/minで吐出し、紡糸口金直下に設けた50〜280℃の雰囲気温度に保持した長さ3.7cmの保温領域を通過させて20℃、平均風速0.4m/sec.の冷却風により溶融マルチフィラメントを冷却した後、紡糸口金から600mmの位置にてオイリングノズルによるオイリングを行うと同時にマルチフィラメントの糸条を集束させて2800m/minの速度で紡糸捲き取り、部分的未延伸中空ポリエステルマルチフィラメントを得た。得られた部分的未延伸中空ポリエステル繊維を予熱温度90℃、熱セット温度200℃で1.7倍の延伸処理をおこない繊度23dtex、フィラメント数48、単糸繊度0.47dtex、伸度30%の中空ポリエステルマルチフィラメントを得た。得られた中空ポリエステルマルチフィラメントの中空率は35%であり、48時間での紡糸断糸率及び中空破れもなく良好な工程通過性であり、布帛での風合いもソフトなものであることを確認した。
【0028】
[実施例2]
実施例1において、吐出量を15.7g/minとした以外は実施例1と同様に実施し、繊度33dtex、フィラメント数48、単糸繊度0.69dtex、伸度30%の中空ポリエステルマルチフィラメントを得た。
【0029】
[実施例3]
実施例1において、紡糸口金として72ホールが2列同心円状に配列したものを用いた以外は実施例1と同様に実施し、繊度23dtex、フィラメント数72、単糸繊度0.31dtex、伸度28%の中空ポリエステルマルチフィラメントを得た。
【0030】
[実施例4、比較例1、2]
実施例1において、5−スルホイソフタル酸ナトリウム及び5−スルホイソフタル酸テトラブチルホスホネートの添加量を表1となるように変更した事以外は実施例1と同様に実施した。
【0031】
[比較例3]
実施例1において、吐出量を5.7g/minとした以外は実施例1と同様に実施した。この場合は紡糸での単糸間の繊度ばらつきにより単糸切れ、断糸が多発した。
【0032】
[比較例4]
実施例1において、重縮合反応での攪拌電力が低い段階で反応終了させること以外は実施例1と同様に実施した。
【0033】
[比較例5]
実施例1において、酢酸ナトリウム三水和物、水酸化テトラエチルアンモニウム、トリエチルアミンを添加しないこと以外は実施例1と同様に実施した。
【0034】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の高中空細繊度ポリエステルマルチフィラメントは、高強度で軽量感とソフト感を併せ持ち、スポーツ衣料等に有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記要件を満足することを特徴とする中空ポリエステルマルチフィラメント。
a)ポリエステルが、主たる繰返し単位がエチレンテレフタレートより構成され、該ポリエステルを構成する酸成分中に、スルホイソフタル酸の金属塩(A)、および下記化学式(1)で表される化合物(B)を、下記数式(1)及び数式(2)を同時に満足する条件で含有する共重合ポリエステルであること。
b)共重合ポリエステルの固有粘度が0.55〜1.0、ジエチレングリコール含有量が2.5重量%以下であること。
c)単糸繊度が0.3〜1.2dtex、中空率が15〜60%であること。
【化1】

[上記式中、Rは水素または炭素数1〜10のアルキル基を表し、Xは4級ホスホニウム塩、または4級アンモニウム塩を表す。]
3.0≦A+B≦5.0 数式(1)
0.2≦B/(A+B)≦0.7 数式(2)
[ここで、Aはスルホイソフタル酸の金属塩の共重合量(モル%)、Bは上記化学式(1)で表される化合物の共重合量(モル%)を表す。]
【請求項2】
スルホイソフタル酸の金属塩(A)が、5−ナトリウムスルホイソフタル酸である、請求項1記載の中空ポリエステルマルチフィラメント。
【請求項3】
上記化合物(B)が、5−スルホイソフタル酸テトラブチルホスホネートである、請求項1〜2いずれかに記載の中空ポリエステルマルチフィラメント。
【請求項4】
繊維強度が3.0〜6.0cN/dtexである請求項1〜3いずれかに記載の中空ポリエステルマルチフィラメント。

【図1】
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【公開番号】特開2011−162892(P2011−162892A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−24321(P2010−24321)
【出願日】平成22年2月5日(2010.2.5)
【出願人】(302011711)帝人ファイバー株式会社 (1,101)
【Fターム(参考)】